JP2004037810A - 光ファイバーのアライメント方法及び光学装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】アライメント時間を短縮することができ、接着剤に与えるダメージが少ないアライメント方法及び光学装置を提供すること。
【解決手段】本発明にかかるアライメント方法は、光ファイバーのコア2に光をアライメントする方法である。レーザー4からの光を光ファイバーの入射面に集光させる集光レンズ5が設けられている。光ファイバーの先端部外面にはフェルール3が設けられている。レーザー4と集光レンズ5の間には磨りガラス7が設けられている。本発明にかかるアライメント方法はレーザー光6の光路上に設けられた磨りガラス7を挿入し粗調整するステップと、磨りガラス7を光路上から取り除き微調整するステップを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明にかかるアライメント方法は、光ファイバーのコア2に光をアライメントする方法である。レーザー4からの光を光ファイバーの入射面に集光させる集光レンズ5が設けられている。光ファイバーの先端部外面にはフェルール3が設けられている。レーザー4と集光レンズ5の間には磨りガラス7が設けられている。本発明にかかるアライメント方法はレーザー光6の光路上に設けられた磨りガラス7を挿入し粗調整するステップと、磨りガラス7を光路上から取り除き微調整するステップを有する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバーのアライメント方法に関し、さらにはこれを用いた光学装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体検査装置、LCD用検査装置、フォトマスク用検査装置等では、その設計ルールの微細化からレーザー光を利用した検査装置が用いられている。このようなレーザー光をレーザーと離れた位置に照射する場合、レーザー光を集光し、光ファイバーへ入射(光結合)させ、この光ファイバーによって伝達させる方法がよく用いられている。光ファイバーの出射端から出射する光量を最大となるようにするためには、光ファイバーのコアにレーザー光が精度よく入射するようにアライメントする必要がある。
【0003】
この光ファイバーの構成について図4を用いて説明する。図4は光ファイバーの断面の拡大図である。1はファイバー、2はコア、3はフェルールである。光が集中するコア2は損失の少ない石英等からなり、その直径はシングルモード光ファイバーで5μm程度、マルチモード光ファイバーで50μm程度である。このコア2を光が伝播することにより、損失なく出力される。そしてその外側がファイバー1となっており、その直径は125μm程度である。このファイバー1を固定するために、先端部外面を保持するフェルール3が設けられている。このフェルール3の直径は2.5mm程度である。このファイバー1の外側の界面に接着剤が設けられ、フェルール3に固定されている。
【0004】
このような光ファイバーにレーザーからの光(ビーム)を集光させてアライメントする従来の方法について図5を用いて説明する。図5は従来のアライメント方法の光学系を横から見た構成図である。図4で付した符号と同じ符号は同一の構成を示すため説明を省略する。4はレーザー、5は集光レンズ、6はレーザー光である。
【0005】
レーザー4から出射されたレーザー光6は集光レンズ5によって、光ファイバーの入射面に集光される。ここでレーザー光6のビームスポットは5μm程度のコア2に入射するように、4μm程度に絞り込まれている。従来はレーザー光6の輝度のピークがコア2の中心位置になるように、レーザー光6をスキャンしていた。または光ファイバーの位置や傾きをずらし、レーザー光6とコア2の位置関係を調整していた。そして光ファイバー出射端の出力(光量)をモニターして、出力が最大になるようにアライメントしていた。このようにしてレーザー光6と光ファイバーの位置関係を調整し、精度よくアライメントを行い、コア2に入射(光結合)させていた。これにより、レーザー4からの光がコア2を精度よく通過するため光損失が少なくなり、効率よくレーザー光6を利用することができるようになる。
【0006】
しかし、従来のアライメント方法では、以下のような問題が生じていた。上記のようにレーザー光6は光ファイバーの入射面で4μm程度に集光されている。特にシングルモード光ファイバーの場合、コア2の直径は5μmと略同程度であり、非常に小さい。また入射面でのレーザー光6のスポット径も4μmと非常に小さく、精度よく調整を行わなければならない。従って、調整中にレーザー光6が一度コア2から大きくずれると光ファイバーの出力はほとんど検出できなくなる。そのためレーザー光6と光ファイバーの位置関係を調整しても、出力がほぼ0のまま変動せずに正しい方向に調整できているか判別できなかった。これにより、調整方向がわからず、レーザー光6の位置がコア2から大きくずれアライメント時間が長時間になるといった問題が生じていた。
【0007】
またファイバー1をフェルール3に固定するために、ファイバー1とフェルール3の界面に接着剤が塗布されている。この接着剤に集光されたレーザー光が照射されると、接着剤がダメージを受けるという問題点があった。これにより、接着力が弱くなったり、また接着剤がコア2まで拡がり、またはコア2の表面に蒸着し、光ファイバーの性能を劣化させることもあった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように従来のアライメント方法では、アライメントに長時間を要し、さらに接着剤にダメージを与えてしまうという問題点があった。
【0009】
本発明はこのような問題点を鑑みてなされたものであり、アライメントに要する時間を短縮することができ、接着剤にダメージを与えないアライメント方法及びそれを用いた光学装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかるアライメント方法は、光源(例えば、本発明の実施の形態におけるレーザー1)からの光を所定の位置にアライメントする方法であって、前記光源からの光を集光する集光レンズ(例えば、本発明の実施の形態における集光レンズ5)と、前記光源からの光を散乱させる散乱部材(例えば、本発明の実施の形態における磨りガラス7)を備え、前記散乱部材を光路上に挿入し、光の位置を粗調整するステップと、前記散乱部材を光路上から取り除き、光の位置を微調整するステップを有するものである。これにより、アライメント時間を短縮することができる。
【0011】
本発明にかかるアライメント方法は、光源(例えば、本発明の実施の形態におけるレーザー1)からの光を光ファイバーにアライメントする方法であって、光源からの光を光ファイバーに集光する集光レンズ(例えば、本発明の実施の形態における集光レンズ5)と、光源からの光を散乱させる散乱部材(例えば、本発明の実施の形態における磨りガラス7)を備え、前記散乱部材を光路上に挿入し、光の位置を粗調整するステップと、前記散乱部材を光路上から取り除き、光の位置を微調整するステップを有するものである。
【0012】
光ファイバーがシングルモード光ファイバーである場合には、そのコア径が小さいので通常の方法では困難であり、本発明の手段がより有効である。
【0013】
前記光ファイバーが当該光ファイバーの先端部外面に設けられたフェルール(例えば、本発明の実施の形態におけるフェルール3)によって保持され、前記フェルールが接着剤によって固定されていてもよい。接着剤により固定されている場合には、アライメントの際に光源からの光が接着剤に照射され、接着力が弱くなったり、接着剤がコアまで拡がり、またはコアの表面に蒸着するという問題が発生していたが、本発明の手段により、このような問題の発生を抑制できる。
【0014】
上述のアライメント方法は前記光源からの光を遮るシャッター(例えば、本発明の実施の形態におけるシャッター8)を備え、前記シャッターに前記散乱部材が取り付けられ、前記シャッターの動作により前記散乱部材が光路上に挿入されることが望ましい。これにより、簡易な構成でアライメント時間を短くすることができる。
【0015】
上述のアライメント方法において、前記散乱部材が磨りガラスであることが望ましい。これにより、簡易な構成でアライメント時間を短くすることができる。
【0016】
本発明にかかる光学装置は、光ファイバーによって光を伝達する光学装置であって、光源(例えば、本発明の実施の形態におけるレーザー1)と、光源からの光を前記光ファイバーに集光させる集光レンズ(例えば、本発明の実施の形態における集光レンズ5)と前記光源からの光を散乱させる散乱部材(例えば、本発明の実施の形態における磨りガラス7)を備え、前記散乱部材を光の光路上の第1の位置と、当該光路外の第2の位置の間を移動可能としたものである。これにより、アライメント時間を短縮することができる。
【0017】
上述の光学装置において光ファイバーがシングルモード光ファイバーである場合には、そのコア径が小さいので通常の方法では困難であり、本発明の手段がより有効である。
【0018】
前記光ファイバーが当該光ファイバーの先端部外面に設けられたフェルールによって保持され、前記フェルールが接着剤によって固定されていてもよい。接着剤により固定されている場合には、アライメントの際に光源からの光が接着剤に照射され、接着力が弱くなったり、接着剤がコアまで拡がり、またはコアの表面に蒸着するという問題が発生していたが、本発明の手段により、このような問題の発生を抑制できる。
【0019】
上述の光学装置において前記光源からの光を遮るシャッターを備え、前記散乱部材が前記シャッターに取り付けられ、当該シャッターの動作により当該散乱部材が前記第1の位置と前記第2の位置の間を移動することが望ましい。これにより、簡易な構成でアライメント時間を短くすることができる。
【0020】
上述の光学装置において、前記散乱部材が磨りガラスであることが望ましい。これにより、簡易な構成でアライメント時間を短くすることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態1.
本発明にかかる光ファイバーのアライメント方法について図1、図2、図4を用いて説明する。1はファイバー、2はコア、3はフェルール、4はレーザー、5は集光レンズ、6はレーザー光、7は磨りガラス、9は位置調整つまみ、10はバネ、11はレーザー光の輝度プロファイルである。図1は本実施の形態1にかかるアライメント方法の光学系の構成図であり、図2は光ファイバーの位置調整手段の構成を示す斜視図である。図4は光ファイバーの断面図であり、従来技術で説明した構成と同じであるため説明を省略する。本発明にかかるアライメント方法は粗調整を行うステップと微調整を行うステップの2段階を備えている。
【0022】
図1に示されるようにレーザー4から出射されたレーザー光6を光ファイバーのコア2に集光するために、集光レンズ5が光路上に設けられている。本発明は磨りガラス7がレーザー4と集光レンズ5の間に設けられている点で従来技術と異なる。また磨りガラス7は上下に平行移動し、光路上に挿入されたり、光路上から取り除かれたりする。図1(a)は磨りガラス7が光路上に挿入されており、図1(b)では磨りガラス7が光路上から取り除かれている。
【0023】
磨りガラス7が光路上に無いとき、レーザー光6のビームスポットは光ファイバーの入射面に集光される。ここで光ファイバーの断面は図4のようになっており、各構成物は従来技術で説明したものと同じなので説明を省略する。シングルモード光ファイバーの場合、レーザー光6のビームスポットは5μm程度のコア2に入射するように4μm程度に絞り込まれる。アライメント時には光ファイバー出射端の出力をモニターし、出力値が最大になるように光ファイバーの位置をずらし調整する。このようにしてレーザー光6と光ファイバーの位置関係を調整し、精度よくアライメントを行い、コア2に入射(光結合)させる。これにより、集光されたレーザー光6がコア2の位置になり、レーザー4からの光がコア2を精度よく通過することで光損失が少なくて効率よくレーザー光6を利用することができる。
【0024】
この光ファイバーの位置を調整する方法について図2を用いて説明する。フェルール3の入射面側の外側に位置調整つまみ9が2つ、バネ10が1つ設けられている。このフェルール3はバネにより位置調整つまみ9と接するように押さえられている。この位置調整つまみ9を回すことによりフェルール3の位置をずらすことができ、任意の位置に調整することが可能となる。また位置調整つまみ9の向きは直交しており、調整を容易に行うことができる。さらにフェルール3の入射面と反対側にも、同じ構成で位置調整つまみ9とバネ10が設けられている。この位置調整つまみ9を同様に調整することにより、入射光に対する光ファイバーの角度を調整することができる。このアライメント時には光ファイバーの出力(光量)が最大になるように、この位置調整つまみ9を回して調整する。ただし、上記の位置調整方法は実施の形態の一例であり、上記の構成に限られるものではない。
【0025】
本発明にかかるアライメント方法は粗調整を行うステップと微調整を行うステップを有している。粗調整を行うステップでは、図1(a)に示すように磨りガラス7はレーザー光6の光路上に挿入されている。微調整を行うステップでは、図1(b)に示すように磨りガラス7はレーザー光6の光路上から取り除かれる。
レーザー光6は磨りガラス7によって散乱され、その角度が変化する。従って、粗調整時の光ファイバーの入射面でのレーザー光の輝度プロファイルは、図1(a)に示すブロードな輝度プロファイル11となる。逆に微調整時にはレーザー光6は散乱されないため、光ファイバーの入射面に集光され図1(b)に示すシャープな輝度プロファイル11となる。
【0026】
まず粗調整を行うステップについて図1(a)を用いて説明する。粗調整を行うステップでは磨りガラス7がレーザー光6の光路上に挿入されている。レーザー4から出射されたレーザー光6は磨りガラス7によって、散乱されその角度が変化する。従ってレーザー光6のビームスポットは太くなり、レーザー光6の輝度プロファイル11は図1(a)に示されるようにすそ野が広くブロードになる。粗調整では、このブロードな輝度プロファイルのピーク近傍に光ファイバーの位置を合わせる。ブロードな輝度プロファイル11では調整中にレーザー光6が一度コア2から大きくずれても、すそ野が広いため光ファイバーの出力が検出できなくなることはない。従ってピークの位置から大きくずれても、正しい方向に調整しているか否かを判別することができる。これにより、粗調整を容易に行うことができる。さらにレーザー光6の輝度のピークは磨りガラス7によって、弱くなっている。従って、粗調整時にレーザー光6に位置がずれてファイバー2の外側の界面に設けられている接着剤に照射されても、ダメージが少ない。これにより、接着剤に与えるダメージを低減することができる。
【0027】
次に微調整を行うステップについて図1(b)を用いて説明する。微調整を行うステップでは磨りガラス7を下に平行移動させ、レーザー光6の光路上から取り除いている。従って、レーザー光6は集光レンズにより光ファイバーの入光面に集光され、輝度プロファイル11はシャープなものとなる。また粗調整を行っているのでレーザー光6の位置はコア2の近傍に調整されている。従って、光ファイバーの出力はほとんど検出できなくなることがなく、調整する方向が正しいか否かを判別することができる。これにより、レーザー光6の位置が大きくずれることなく、レーザー光6の輝度のピークとコア2の中心を位置合わせすることができる。よってアライメントを容易に行うことができ、アライメント時間を短縮することができる。さらにレーザー光6の位置調整が正しい方向かを判別できるため、レーザー光6の位置が大きくずれることがない。従って、レーザー光6はコア近傍のみに照射され、輝度の高いレーザ−光6が接着剤に照射されることがない。これにより、レーザー光6が接着剤に与えるダメージを低減することができる。
【0028】
また微調整中に光ファイバーの位置が大きくずれて出力値がなくなってしまった場合は、もう一度磨りガラス7を光路上に挿入し、粗調整を行う。これにより、アライメントに要する時間を短縮することができる。さらに輝度の高いレーザ−光6が接着剤に照射されることがなく、接着剤に与えるダメージを低減することができる。
【0029】
本実施の形態では、レーザー4と光ファイバーとの間の光学系に集光レンズ5及び磨りガラス7のみを図示したが、図示した光学系に限られるものではなく途中にミラーやレンズ等の他の光学部品が設けられていてもよい。また磨りガラス7の位置はレーザー4と集光レンズ5の間に限られるものではない。光路の途中に設けられており、粗調整時と微調整時で磨りガラス7を光路上から出し入れすれば同様の効果を得ることができる。
【0030】
発明の実施の形態2.
本発明の実施の形態2にかかるアライメント方法の光学系の構成について図3を用いて説明する。図3は本実施の形態にかかるアライメント方法の構成図である。図1で付した符号と同一の符号は同じ構成を示すので説明を省略する。8はレーザー光を遮るシャッターである。本実施の形態では、レーザー4の出射面にシャッター8が設けられており、シャッター8に磨りガラス7が取り付けられている点で実施の形態1と異なる。また粗調整時には磨りガラス7を光路上に挿入し、微調整時には磨りガラス7を取り除く点では実施の形態1と同様である。そのためアライメント方法の説明は省略する。
【0031】
本実施の形態では、レーザー4の出射面にシャッター8が設けられておりこのシャッター8が上下に移動しレーザー4の発光部の開閉を行う。このシャッター8には磨りガラス7が取り付けられている。シャッター8は以下のように段階的に動かすことができる。レーザー光6を出射させたくないときには、シャッター8を光路上に移動させ、レーザー光6を遮る。粗調整時には一段階シャッター8を下げ、磨りガラス7を光路上に挿入する。微調整時にはもう一段階シャッター8を下げ、磨りガラス7を光路上から取り除く。このように本実施の形態ではレーザー光6を遮るシャッター8に磨りガラス7を設け、段階的に移動させることにより磨りが出し入れを行う。そして実施の形態1と同様に粗調整及び微調整を行い、アライメントを行う。これにより、アライメント時間を短縮することができ、接着剤のダメージを低減することができる。さらにシャッター8に磨りガラス7を取り付け、段階的に移動させるだけでよいので、簡易な構成でアライメントを行うことができる。
【0032】
本実施の形態では、レーザー4と光ファイバーとの間の光学系に集光レンズ5及び磨りガラス7のみを図示したが、図示した光学系に限られるものではなく途中にミラーやレンズ等の他の光学部品が設けられていてもよい。また磨りガラス7及びシャッター8の位置はレーザー4の発光部に限られるものではなく、光路上であればよく、例えば光ファイバーの入射面でもよい。粗調整時と微調整時で磨りガラス7を光路上から出し入れすれば同様の効果を得ることができる。またシャッター8に磨りガラス7を取り付けたがシャッター8の一部が磨りガラス7等の散乱部材となっていてもよい。
【0033】
その他の実施の形態.
本発明にかかるアライメント方法は光ファイバーのアライメント方法に限られず、小さい径に光を入射させるアライメント方法に利用することができる。また光源はレーザーに限らず、他の光源でもよい。もちろん光学系も図示した構成に限られず、ミラー、ハーフミラー、レンズ等の光学部品が用いられている光学系に用いることができる。また本発明にかかるアライメント方法はコア径の小さいシングルモード光ファイバーに用いることが好適であるが、マルチモード光ファイバーにも用いることができる。さらに光ファイバー以外の物に集光させる場合にも利用することができる。
【0034】
またレーザー光を散乱させ、角度を変化させる部材は磨りガラスに限らず、拡散シート等の光学シートや、光学フィルター等でもよい。さらには光路上にレーザー光を散乱させる散乱部材を設けなくても、集光レンズの位置をずらし焦点位置を変えてもよい。これにより、レーザー光のスポットがぼやけ、ビーム径が太くなるため、同様の効果を得ることができる。同様に光源や光ファイバーの入射面の位置をずらしてもよい。また、散乱部材は集光レンズと異なるレンズでもよい。当該レンズをさらに光路上に挿入しても、レーザー光の角度が変わり同様の効果を得ることができる。
【0035】
磨りガラスの移動は上下の平行移動に限らず、他の方向の平行移動、回転移動等でもよく、粗調整時に光路上に挿入されればよい。また光路若しくは光路の近傍にホルダー等を設け、粗調整時と微調整時で磨りガラスをホルダー等から取り外しするような実施の形態でもよい。またレーザー光の一部のみを拡散させ、角度を変えても同様の効果を得ることができる。さらに粗さの異なる2種類以上の磨りガラスを光路上に挿入できるように配置し、粗調整を段階的に行うようにしてもよい。
【0036】
本発明にかかるアライメント方法は、光ファイバーで光を伝達する光学装置、検査装置に好適である。例えば半導体検査装置、LCD用検査装置、フォトマスク用検査装置等の検査装置に用いることが好適である。装置や光学系の構成が複雑な場合であっても、磨りガラスを出し入れするだけでよいので簡易な構成でアライメント時間を短縮することができる。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、アライメント時間を短縮することができ、接着剤に与えるダメージが少ないアライメント方法及び光学装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1にかかるアライメント方法の光学系を示す構成図である。
【図2】光ファイバーの位置調整手段の構成を示す
【図3】本発明の実施の形態2にかかるアライメント方法の光学系を示す構成図である。
【図4】光ファイバーの断面図である。
【図5】従来のアライメント方法の光学系を示す構成図である。
【符号の説明】
1 ファイバー
2 コア
3 フェルール
4 レーザー
5 集光レンズ
6 レーザー光
7 磨りガラス
8 シャッター
9 位置調整つまみ
10 バネ
11 レーザー光の輝度プロファイル
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバーのアライメント方法に関し、さらにはこれを用いた光学装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体検査装置、LCD用検査装置、フォトマスク用検査装置等では、その設計ルールの微細化からレーザー光を利用した検査装置が用いられている。このようなレーザー光をレーザーと離れた位置に照射する場合、レーザー光を集光し、光ファイバーへ入射(光結合)させ、この光ファイバーによって伝達させる方法がよく用いられている。光ファイバーの出射端から出射する光量を最大となるようにするためには、光ファイバーのコアにレーザー光が精度よく入射するようにアライメントする必要がある。
【0003】
この光ファイバーの構成について図4を用いて説明する。図4は光ファイバーの断面の拡大図である。1はファイバー、2はコア、3はフェルールである。光が集中するコア2は損失の少ない石英等からなり、その直径はシングルモード光ファイバーで5μm程度、マルチモード光ファイバーで50μm程度である。このコア2を光が伝播することにより、損失なく出力される。そしてその外側がファイバー1となっており、その直径は125μm程度である。このファイバー1を固定するために、先端部外面を保持するフェルール3が設けられている。このフェルール3の直径は2.5mm程度である。このファイバー1の外側の界面に接着剤が設けられ、フェルール3に固定されている。
【0004】
このような光ファイバーにレーザーからの光(ビーム)を集光させてアライメントする従来の方法について図5を用いて説明する。図5は従来のアライメント方法の光学系を横から見た構成図である。図4で付した符号と同じ符号は同一の構成を示すため説明を省略する。4はレーザー、5は集光レンズ、6はレーザー光である。
【0005】
レーザー4から出射されたレーザー光6は集光レンズ5によって、光ファイバーの入射面に集光される。ここでレーザー光6のビームスポットは5μm程度のコア2に入射するように、4μm程度に絞り込まれている。従来はレーザー光6の輝度のピークがコア2の中心位置になるように、レーザー光6をスキャンしていた。または光ファイバーの位置や傾きをずらし、レーザー光6とコア2の位置関係を調整していた。そして光ファイバー出射端の出力(光量)をモニターして、出力が最大になるようにアライメントしていた。このようにしてレーザー光6と光ファイバーの位置関係を調整し、精度よくアライメントを行い、コア2に入射(光結合)させていた。これにより、レーザー4からの光がコア2を精度よく通過するため光損失が少なくなり、効率よくレーザー光6を利用することができるようになる。
【0006】
しかし、従来のアライメント方法では、以下のような問題が生じていた。上記のようにレーザー光6は光ファイバーの入射面で4μm程度に集光されている。特にシングルモード光ファイバーの場合、コア2の直径は5μmと略同程度であり、非常に小さい。また入射面でのレーザー光6のスポット径も4μmと非常に小さく、精度よく調整を行わなければならない。従って、調整中にレーザー光6が一度コア2から大きくずれると光ファイバーの出力はほとんど検出できなくなる。そのためレーザー光6と光ファイバーの位置関係を調整しても、出力がほぼ0のまま変動せずに正しい方向に調整できているか判別できなかった。これにより、調整方向がわからず、レーザー光6の位置がコア2から大きくずれアライメント時間が長時間になるといった問題が生じていた。
【0007】
またファイバー1をフェルール3に固定するために、ファイバー1とフェルール3の界面に接着剤が塗布されている。この接着剤に集光されたレーザー光が照射されると、接着剤がダメージを受けるという問題点があった。これにより、接着力が弱くなったり、また接着剤がコア2まで拡がり、またはコア2の表面に蒸着し、光ファイバーの性能を劣化させることもあった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように従来のアライメント方法では、アライメントに長時間を要し、さらに接着剤にダメージを与えてしまうという問題点があった。
【0009】
本発明はこのような問題点を鑑みてなされたものであり、アライメントに要する時間を短縮することができ、接着剤にダメージを与えないアライメント方法及びそれを用いた光学装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかるアライメント方法は、光源(例えば、本発明の実施の形態におけるレーザー1)からの光を所定の位置にアライメントする方法であって、前記光源からの光を集光する集光レンズ(例えば、本発明の実施の形態における集光レンズ5)と、前記光源からの光を散乱させる散乱部材(例えば、本発明の実施の形態における磨りガラス7)を備え、前記散乱部材を光路上に挿入し、光の位置を粗調整するステップと、前記散乱部材を光路上から取り除き、光の位置を微調整するステップを有するものである。これにより、アライメント時間を短縮することができる。
【0011】
本発明にかかるアライメント方法は、光源(例えば、本発明の実施の形態におけるレーザー1)からの光を光ファイバーにアライメントする方法であって、光源からの光を光ファイバーに集光する集光レンズ(例えば、本発明の実施の形態における集光レンズ5)と、光源からの光を散乱させる散乱部材(例えば、本発明の実施の形態における磨りガラス7)を備え、前記散乱部材を光路上に挿入し、光の位置を粗調整するステップと、前記散乱部材を光路上から取り除き、光の位置を微調整するステップを有するものである。
【0012】
光ファイバーがシングルモード光ファイバーである場合には、そのコア径が小さいので通常の方法では困難であり、本発明の手段がより有効である。
【0013】
前記光ファイバーが当該光ファイバーの先端部外面に設けられたフェルール(例えば、本発明の実施の形態におけるフェルール3)によって保持され、前記フェルールが接着剤によって固定されていてもよい。接着剤により固定されている場合には、アライメントの際に光源からの光が接着剤に照射され、接着力が弱くなったり、接着剤がコアまで拡がり、またはコアの表面に蒸着するという問題が発生していたが、本発明の手段により、このような問題の発生を抑制できる。
【0014】
上述のアライメント方法は前記光源からの光を遮るシャッター(例えば、本発明の実施の形態におけるシャッター8)を備え、前記シャッターに前記散乱部材が取り付けられ、前記シャッターの動作により前記散乱部材が光路上に挿入されることが望ましい。これにより、簡易な構成でアライメント時間を短くすることができる。
【0015】
上述のアライメント方法において、前記散乱部材が磨りガラスであることが望ましい。これにより、簡易な構成でアライメント時間を短くすることができる。
【0016】
本発明にかかる光学装置は、光ファイバーによって光を伝達する光学装置であって、光源(例えば、本発明の実施の形態におけるレーザー1)と、光源からの光を前記光ファイバーに集光させる集光レンズ(例えば、本発明の実施の形態における集光レンズ5)と前記光源からの光を散乱させる散乱部材(例えば、本発明の実施の形態における磨りガラス7)を備え、前記散乱部材を光の光路上の第1の位置と、当該光路外の第2の位置の間を移動可能としたものである。これにより、アライメント時間を短縮することができる。
【0017】
上述の光学装置において光ファイバーがシングルモード光ファイバーである場合には、そのコア径が小さいので通常の方法では困難であり、本発明の手段がより有効である。
【0018】
前記光ファイバーが当該光ファイバーの先端部外面に設けられたフェルールによって保持され、前記フェルールが接着剤によって固定されていてもよい。接着剤により固定されている場合には、アライメントの際に光源からの光が接着剤に照射され、接着力が弱くなったり、接着剤がコアまで拡がり、またはコアの表面に蒸着するという問題が発生していたが、本発明の手段により、このような問題の発生を抑制できる。
【0019】
上述の光学装置において前記光源からの光を遮るシャッターを備え、前記散乱部材が前記シャッターに取り付けられ、当該シャッターの動作により当該散乱部材が前記第1の位置と前記第2の位置の間を移動することが望ましい。これにより、簡易な構成でアライメント時間を短くすることができる。
【0020】
上述の光学装置において、前記散乱部材が磨りガラスであることが望ましい。これにより、簡易な構成でアライメント時間を短くすることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態1.
本発明にかかる光ファイバーのアライメント方法について図1、図2、図4を用いて説明する。1はファイバー、2はコア、3はフェルール、4はレーザー、5は集光レンズ、6はレーザー光、7は磨りガラス、9は位置調整つまみ、10はバネ、11はレーザー光の輝度プロファイルである。図1は本実施の形態1にかかるアライメント方法の光学系の構成図であり、図2は光ファイバーの位置調整手段の構成を示す斜視図である。図4は光ファイバーの断面図であり、従来技術で説明した構成と同じであるため説明を省略する。本発明にかかるアライメント方法は粗調整を行うステップと微調整を行うステップの2段階を備えている。
【0022】
図1に示されるようにレーザー4から出射されたレーザー光6を光ファイバーのコア2に集光するために、集光レンズ5が光路上に設けられている。本発明は磨りガラス7がレーザー4と集光レンズ5の間に設けられている点で従来技術と異なる。また磨りガラス7は上下に平行移動し、光路上に挿入されたり、光路上から取り除かれたりする。図1(a)は磨りガラス7が光路上に挿入されており、図1(b)では磨りガラス7が光路上から取り除かれている。
【0023】
磨りガラス7が光路上に無いとき、レーザー光6のビームスポットは光ファイバーの入射面に集光される。ここで光ファイバーの断面は図4のようになっており、各構成物は従来技術で説明したものと同じなので説明を省略する。シングルモード光ファイバーの場合、レーザー光6のビームスポットは5μm程度のコア2に入射するように4μm程度に絞り込まれる。アライメント時には光ファイバー出射端の出力をモニターし、出力値が最大になるように光ファイバーの位置をずらし調整する。このようにしてレーザー光6と光ファイバーの位置関係を調整し、精度よくアライメントを行い、コア2に入射(光結合)させる。これにより、集光されたレーザー光6がコア2の位置になり、レーザー4からの光がコア2を精度よく通過することで光損失が少なくて効率よくレーザー光6を利用することができる。
【0024】
この光ファイバーの位置を調整する方法について図2を用いて説明する。フェルール3の入射面側の外側に位置調整つまみ9が2つ、バネ10が1つ設けられている。このフェルール3はバネにより位置調整つまみ9と接するように押さえられている。この位置調整つまみ9を回すことによりフェルール3の位置をずらすことができ、任意の位置に調整することが可能となる。また位置調整つまみ9の向きは直交しており、調整を容易に行うことができる。さらにフェルール3の入射面と反対側にも、同じ構成で位置調整つまみ9とバネ10が設けられている。この位置調整つまみ9を同様に調整することにより、入射光に対する光ファイバーの角度を調整することができる。このアライメント時には光ファイバーの出力(光量)が最大になるように、この位置調整つまみ9を回して調整する。ただし、上記の位置調整方法は実施の形態の一例であり、上記の構成に限られるものではない。
【0025】
本発明にかかるアライメント方法は粗調整を行うステップと微調整を行うステップを有している。粗調整を行うステップでは、図1(a)に示すように磨りガラス7はレーザー光6の光路上に挿入されている。微調整を行うステップでは、図1(b)に示すように磨りガラス7はレーザー光6の光路上から取り除かれる。
レーザー光6は磨りガラス7によって散乱され、その角度が変化する。従って、粗調整時の光ファイバーの入射面でのレーザー光の輝度プロファイルは、図1(a)に示すブロードな輝度プロファイル11となる。逆に微調整時にはレーザー光6は散乱されないため、光ファイバーの入射面に集光され図1(b)に示すシャープな輝度プロファイル11となる。
【0026】
まず粗調整を行うステップについて図1(a)を用いて説明する。粗調整を行うステップでは磨りガラス7がレーザー光6の光路上に挿入されている。レーザー4から出射されたレーザー光6は磨りガラス7によって、散乱されその角度が変化する。従ってレーザー光6のビームスポットは太くなり、レーザー光6の輝度プロファイル11は図1(a)に示されるようにすそ野が広くブロードになる。粗調整では、このブロードな輝度プロファイルのピーク近傍に光ファイバーの位置を合わせる。ブロードな輝度プロファイル11では調整中にレーザー光6が一度コア2から大きくずれても、すそ野が広いため光ファイバーの出力が検出できなくなることはない。従ってピークの位置から大きくずれても、正しい方向に調整しているか否かを判別することができる。これにより、粗調整を容易に行うことができる。さらにレーザー光6の輝度のピークは磨りガラス7によって、弱くなっている。従って、粗調整時にレーザー光6に位置がずれてファイバー2の外側の界面に設けられている接着剤に照射されても、ダメージが少ない。これにより、接着剤に与えるダメージを低減することができる。
【0027】
次に微調整を行うステップについて図1(b)を用いて説明する。微調整を行うステップでは磨りガラス7を下に平行移動させ、レーザー光6の光路上から取り除いている。従って、レーザー光6は集光レンズにより光ファイバーの入光面に集光され、輝度プロファイル11はシャープなものとなる。また粗調整を行っているのでレーザー光6の位置はコア2の近傍に調整されている。従って、光ファイバーの出力はほとんど検出できなくなることがなく、調整する方向が正しいか否かを判別することができる。これにより、レーザー光6の位置が大きくずれることなく、レーザー光6の輝度のピークとコア2の中心を位置合わせすることができる。よってアライメントを容易に行うことができ、アライメント時間を短縮することができる。さらにレーザー光6の位置調整が正しい方向かを判別できるため、レーザー光6の位置が大きくずれることがない。従って、レーザー光6はコア近傍のみに照射され、輝度の高いレーザ−光6が接着剤に照射されることがない。これにより、レーザー光6が接着剤に与えるダメージを低減することができる。
【0028】
また微調整中に光ファイバーの位置が大きくずれて出力値がなくなってしまった場合は、もう一度磨りガラス7を光路上に挿入し、粗調整を行う。これにより、アライメントに要する時間を短縮することができる。さらに輝度の高いレーザ−光6が接着剤に照射されることがなく、接着剤に与えるダメージを低減することができる。
【0029】
本実施の形態では、レーザー4と光ファイバーとの間の光学系に集光レンズ5及び磨りガラス7のみを図示したが、図示した光学系に限られるものではなく途中にミラーやレンズ等の他の光学部品が設けられていてもよい。また磨りガラス7の位置はレーザー4と集光レンズ5の間に限られるものではない。光路の途中に設けられており、粗調整時と微調整時で磨りガラス7を光路上から出し入れすれば同様の効果を得ることができる。
【0030】
発明の実施の形態2.
本発明の実施の形態2にかかるアライメント方法の光学系の構成について図3を用いて説明する。図3は本実施の形態にかかるアライメント方法の構成図である。図1で付した符号と同一の符号は同じ構成を示すので説明を省略する。8はレーザー光を遮るシャッターである。本実施の形態では、レーザー4の出射面にシャッター8が設けられており、シャッター8に磨りガラス7が取り付けられている点で実施の形態1と異なる。また粗調整時には磨りガラス7を光路上に挿入し、微調整時には磨りガラス7を取り除く点では実施の形態1と同様である。そのためアライメント方法の説明は省略する。
【0031】
本実施の形態では、レーザー4の出射面にシャッター8が設けられておりこのシャッター8が上下に移動しレーザー4の発光部の開閉を行う。このシャッター8には磨りガラス7が取り付けられている。シャッター8は以下のように段階的に動かすことができる。レーザー光6を出射させたくないときには、シャッター8を光路上に移動させ、レーザー光6を遮る。粗調整時には一段階シャッター8を下げ、磨りガラス7を光路上に挿入する。微調整時にはもう一段階シャッター8を下げ、磨りガラス7を光路上から取り除く。このように本実施の形態ではレーザー光6を遮るシャッター8に磨りガラス7を設け、段階的に移動させることにより磨りが出し入れを行う。そして実施の形態1と同様に粗調整及び微調整を行い、アライメントを行う。これにより、アライメント時間を短縮することができ、接着剤のダメージを低減することができる。さらにシャッター8に磨りガラス7を取り付け、段階的に移動させるだけでよいので、簡易な構成でアライメントを行うことができる。
【0032】
本実施の形態では、レーザー4と光ファイバーとの間の光学系に集光レンズ5及び磨りガラス7のみを図示したが、図示した光学系に限られるものではなく途中にミラーやレンズ等の他の光学部品が設けられていてもよい。また磨りガラス7及びシャッター8の位置はレーザー4の発光部に限られるものではなく、光路上であればよく、例えば光ファイバーの入射面でもよい。粗調整時と微調整時で磨りガラス7を光路上から出し入れすれば同様の効果を得ることができる。またシャッター8に磨りガラス7を取り付けたがシャッター8の一部が磨りガラス7等の散乱部材となっていてもよい。
【0033】
その他の実施の形態.
本発明にかかるアライメント方法は光ファイバーのアライメント方法に限られず、小さい径に光を入射させるアライメント方法に利用することができる。また光源はレーザーに限らず、他の光源でもよい。もちろん光学系も図示した構成に限られず、ミラー、ハーフミラー、レンズ等の光学部品が用いられている光学系に用いることができる。また本発明にかかるアライメント方法はコア径の小さいシングルモード光ファイバーに用いることが好適であるが、マルチモード光ファイバーにも用いることができる。さらに光ファイバー以外の物に集光させる場合にも利用することができる。
【0034】
またレーザー光を散乱させ、角度を変化させる部材は磨りガラスに限らず、拡散シート等の光学シートや、光学フィルター等でもよい。さらには光路上にレーザー光を散乱させる散乱部材を設けなくても、集光レンズの位置をずらし焦点位置を変えてもよい。これにより、レーザー光のスポットがぼやけ、ビーム径が太くなるため、同様の効果を得ることができる。同様に光源や光ファイバーの入射面の位置をずらしてもよい。また、散乱部材は集光レンズと異なるレンズでもよい。当該レンズをさらに光路上に挿入しても、レーザー光の角度が変わり同様の効果を得ることができる。
【0035】
磨りガラスの移動は上下の平行移動に限らず、他の方向の平行移動、回転移動等でもよく、粗調整時に光路上に挿入されればよい。また光路若しくは光路の近傍にホルダー等を設け、粗調整時と微調整時で磨りガラスをホルダー等から取り外しするような実施の形態でもよい。またレーザー光の一部のみを拡散させ、角度を変えても同様の効果を得ることができる。さらに粗さの異なる2種類以上の磨りガラスを光路上に挿入できるように配置し、粗調整を段階的に行うようにしてもよい。
【0036】
本発明にかかるアライメント方法は、光ファイバーで光を伝達する光学装置、検査装置に好適である。例えば半導体検査装置、LCD用検査装置、フォトマスク用検査装置等の検査装置に用いることが好適である。装置や光学系の構成が複雑な場合であっても、磨りガラスを出し入れするだけでよいので簡易な構成でアライメント時間を短縮することができる。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、アライメント時間を短縮することができ、接着剤に与えるダメージが少ないアライメント方法及び光学装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1にかかるアライメント方法の光学系を示す構成図である。
【図2】光ファイバーの位置調整手段の構成を示す
【図3】本発明の実施の形態2にかかるアライメント方法の光学系を示す構成図である。
【図4】光ファイバーの断面図である。
【図5】従来のアライメント方法の光学系を示す構成図である。
【符号の説明】
1 ファイバー
2 コア
3 フェルール
4 レーザー
5 集光レンズ
6 レーザー光
7 磨りガラス
8 シャッター
9 位置調整つまみ
10 バネ
11 レーザー光の輝度プロファイル
Claims (11)
- 光源からの光を所定の位置にアライメントする方法であって、
前記光源からの光を集光する集光レンズと、
前記光源からの光を散乱させる散乱部材を備え、
前記散乱部材を光路上に挿入し、光の位置を粗調整するステップと、
前記散乱部材を光路上から取り除き、光の位置を微調整するステップを有するアライメント方法。 - 光源からの光を光ファイバーにアライメントする方法であって、
前記光源からの光を光ファイバーに集光する集光レンズと、
前記光源からの光を散乱させる散乱部材を備え、
前記散乱部材を光路上に挿入し、光の位置を粗調整するステップと、
前記散乱部材を光路上から取り除き、光の位置を微調整するステップを有するアライメント方法。 - 前記光ファイバーがシングルモード光ファイバーである請求項2記載のアライメント方法。
- 前記光ファイバーが当該光ファイバーの先端部外面に設けられたフェルールによって保持され、
前記光ファイバーとフェルールが接着剤によって固定されている請求項2又は3いずれかに記載のアライメント方法。 - 前記光源からの光を遮るシャッターを備え、
前記シャッターに前記散乱部材が取り付けられ、前記シャッターの動作により前記散乱部材が光路上に挿入されることを特徴とする前記請求項1乃至4いずれかに記載のアライメント方法。 - 前記散乱部材が磨りガラスであることを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載のアライメント方法。
- 光ファイバーによって光を伝達する光学装置であって、
光源と、
光源からの光を前記光ファイバーに集光させる集光レンズと
前記光源からの光を散乱させる散乱部材を備え、
前記散乱部材を光の光路上の第1の位置と当該光路外の第2の位置の間を移動可能として光学装置。 - 前記光ファイバーがシングルモード光ファイバーである請求項7記載の光学装置。
- 前記光ファイバーが当該光ファイバーの先端部外面に設けられたフェルールによって保持され、
前記光ファイバーとフェルールが接着剤によって固定されている請求項7又は8いずれかに記載のアライメント方法。 - 前記光源からの光を遮るシャッターを備え、
前記散乱部材が前記シャッターに取り付けられ、当該シャッターの動作により当該散乱部材が前記第1の位置と第2の位置の間を移動する請求項7乃至9いずれかに記載の光学装置。 - 前記散乱部材が磨りガラスであることを特徴とする請求項8乃至11いずれかに記載の光学装置。
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JP2002194426A JP2004037810A (ja) | 2002-07-03 | 2002-07-03 | 光ファイバーのアライメント方法及び光学装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2008081950A1 (ja) * | 2006-12-29 | 2008-07-10 | Manabu Bonkohara | 固体撮像装置及びその製造方法並びにカメラモジュール |
-
2002
- 2002-07-03 JP JP2002194426A patent/JP2004037810A/ja active Pending
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WO2008081950A1 (ja) * | 2006-12-29 | 2008-07-10 | Manabu Bonkohara | 固体撮像装置及びその製造方法並びにカメラモジュール |
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