JP2004037348A - 螺旋形状解析方法および螺旋形状解析装置 - Google Patents

螺旋形状解析方法および螺旋形状解析装置 Download PDF

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Abstract

【課題】螺旋形状の解析精度を向上させることができる螺旋形状解析方法および螺旋形状解析装置を提供する。
【解決手段】谷と山を有する螺旋形状を螺旋軸方向に測定した測定データを解析する螺旋形状解析方法において、測定データの実測データを整形する波形整形部47と、波形整形部47で整形された整形データから螺旋形状の谷底部分に該当する谷底データを抽出する谷底データ抽出部53と、谷底データを2以上の近似直線で直線近似する谷底線算出部54と、近似直線の交点を求める境界点算出部57とを備え、境界点算出部57で算出された境界点を基準として当該螺旋形状を解析する。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、山と谷を有する螺旋形状を測定した測定データから螺旋形状を解析する螺旋形状解析方法に関する。例えば、雄ねじ、雌ねじ、ドリルなど山と谷を有する螺旋形状を解析する螺旋形状解析方法に関する。
【0002】
【背景技術】
従来より、雌ねじや雄ねじなどの螺旋形状を有する被測定物を測定する方法が知られている。例えば、螺旋形状の螺旋軸心に平行な面を顕微鏡、投影機、画像測定機、三次元測定機、形状測定機など測定装置によって測定する方法が知られている。
このような測定装置の一例として、図14に特願2001−126291に提示される形状測定機1を示す。
この形状測定機1は、被測定物100であるねじ形状に接触して倣い移動される倣いプローブ2と、この倣いプローブ2を駆動させる装置本体3と、装置本体3を制御するコンピュータ回路4とを備えて構成されている。
装置本体3は、被測定物を載置するテーブル31と、テーブル31に立設され略水平な横梁部33を有する門型フレーム32と、横梁部33の長手方向に摺動自在に設けられた第1スライダ34と、第1スライダ34に昇降自在に設けられた第2スライダ36とを備え、第2スライダ36の下端に倣いプローブ2が設けられている。第1スライダ34の駆動量を検出する第1リニアエンコーダと、第2スライダ36の駆動量を検出する第2リニアエンコーダが設けられている。第1スライダ34および第2スライダ36はコンピュータ回路からの制御指令により駆動制御される。
【0003】
倣いプローブ2は、一端側に設けられ装置本体3に取り付けられる本体取付部21と、他端側に設けられスタイラス25が取り付けられるスタイラス取付部22と、本体取付部21とスタイラス取付部22とを連結するとともに弾性変形可能な連結部23とを備えて構成されている。
スタイラス25の先端がL字に屈曲され、L字の先端には接触部26が設けられている。
連結部23には、弾性変形量を検出する検出手段として歪みゲージが設けられている。
【0004】
このような構成において、接触部26をねじ形状表面に当接させ、連結部23の歪み量が一定となるように第1スライダ34および第2スライダ36を駆動制御して接触部26をねじ形状表面に沿ってねじ軸線100Aと略平行に倣い移動させる。このとき、第1スライダ34、第2スライダ36の駆動量および歪みゲージの歪み量を検出して座標上にプロットすれば、ねじ形状の測定データを得ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようにしてねじ形状を測定して得られるデータの一例を図2に示す。これは、ねじ軸方向を横軸に、ねじ軸に直角方向を縦軸に取って測定データをプロットしたものである。この測定データを解析することにより、例えば、有効ねじ部長さや、ねじ下穴とねじ切り軸の傾きなどねじ形状パラメータを求める。
しかしながら、図2のデータのままでは、ノイズ等の混入のため正確に有効ねじ部長さなどねじ形状パラメータを求めることができないという問題が生じる。
【0006】
このような問題は、接触式の倣いプローブによる形状測定によって取得された測定データのみならず、非接触式の倣いプローブや、その他投影機、画像測定機による測定によって得られた測定データについても同様にノイズ等の混入による問題が生じる。
螺旋形状は、雌ねじ、雄ねじなどのねじ形状に限らず、ドリルなどの螺旋形状である場合も同様に、ノイズ等のために正確に螺旋形状を解析できないという問題が生じる。
【0007】
本発明の目的は、従来の問題を解消し、螺旋形状の解析精度を向上させることができる螺旋形状解析方法および螺旋形状解析装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の螺旋形状解析方法は、谷と山を有する螺旋形状を螺旋軸方向に測定した測定データを解析する螺旋形状解析方法において、前記測定データの実測データを整形するデータ整形工程と、前記データ整形工程で整形された整形データから前記螺旋形状の谷底部分に該当する谷底データを抽出する谷底データ抽出工程と、前記谷底データを2以上の近似直線で直線近似する直線近似工程と、前記近似直線の交点を求める交点算出工程とを備え、前記交点算出工程で算出された前記交点を基準として当該螺旋形状を解析することを特徴とする。
【0009】
このような構成において、データ整形工程で実測データを整形する。データを整形する場合には、例えば、相隣接するデータから大きく外れたデータを削除するなどにより実測データに混入するノイズなどの影響を削除する。谷底データ抽出工程により、整形されたデータから螺旋形状の谷底に該当する谷底データを抽出する。
直線近似工程において、抽出された谷底データを2以上の近似直線で直線近似する。
【0010】
ここで、近似直線(回帰直線)を求める場合には、螺旋軸方向を独立変数とし、螺旋軸直交方向をこの独立変数の従属変数とする。近似直線としてすべての測定データに対する近似直線を一本求めるのではなく、2本以上の近似直線を求めることを前提とする。例えば、谷底データを直線近似した場合に、近似直線と谷底データとの直交距離が予め設定された所定値内に収まる谷底データについてまず近似直線(第1の近似直線)を求める。次に、先の近似直線から所定値以上外れた谷底データにつき直交距離が所定値以内に収まる次の近似直線(第2の近似直線)を求める。場合によっては、第3、第4の近似直線を求めてもよい。すると、螺旋形状が例えばねじ形状である場合には、完全ねじ部の谷底データについての近似直線と、不完全ねじ部の谷底データについての近似直線を求めることができる。近似直線を求める場合には、最小自乗法(最小自乗回帰)などによって求めればよい。
【0011】
交点算出工程において、直線近似工程で算出された近似直線(第1の近似直線、第2の近似直線)の交点を算出する。すると、螺旋形状を解析する際に基準となる点を求めることができる、例えば、螺旋形状がねじ形状の場合には、完全ねじ部と不完全ねじ部の境界を求めることができる。よって、この交点を基準とし、ねじ形状の一端側から交点までの距離を求めると完全ねじ部の長さ(有効ねじ部長さ)を求めることができる。
【0012】
このような構成によれば、データ整形工程により、実測データに混入したノイズを取り除くことができる。整形されたデータに基づいてデータ解析を行うので、螺旋形状を正確に反映した主要データのみを利用して螺旋形状の解析を行うことができる。その結果、螺旋形状の解析精度を向上させることができる。
直線近似工程により測定データを2以上の近似直線で直線近似し、交点算出工程でこの近似直線の交点を算出するので、螺旋形状を解析する際の基準点を容易に求めることができる。
【0013】
請求項2に記載の螺旋形状解析方法は、請求項1に記載の螺旋形状解析方法において、前記データ整形工程は、隣接する測定データとの距離が所定値以上である特異点を除去する特異点除去工程と、ローパスフィルタで測定データを処理するローパスフィルタ処理工程とを備えていることを特徴とする。
【0014】
このような構成において、特異点除去工程により、相隣接する測定データとの距離が所定値以上である点は、被測定物形状(螺旋形状)を反映しないノイズであるとして除去する。さらに、ローパスフィルタ処理工程において、測定データから高周波ノイズを除去する。すると、整形されたデータは、被測定物である螺旋形状を正確に反映した主要データのみで構成される。ノイズが混入しないので、この後のデータ処理において扱いやすくなる。また、螺旋形状を反映した主要データについてデータ処理解析を行えば、ノイズによるデータ処理のミスが起こらないので、螺旋形状解析の解析精度を向上させることができる。
【0015】
請求項3に記載の螺旋形状解析方法は、請求項1または2に記載の螺旋形状解析方法において、前記谷底データ抽出工程の前に、測定データの平均値を通り前記螺旋形状の軸方向に平行である中腹線を算出する中腹線算出工程と、前記中腹線を閾値として谷の部分に該当する谷データを谷ごとに抽出する谷データ抽出工程とが設けられ、前記谷底データ抽出工程は、谷ごとに前記谷データのうち前記中腹線から最も離れたデータを抽出することを特徴とする。
【0016】
このような構成において、中腹線算出工程によりすべての測定データの平均値を通り螺旋軸方向に平行な直線(中腹線)を求める。ここで、測定データの平均値とは、螺旋軸直交方向のデータの平均値である。すると、中腹線は螺旋形状の斜面を横切って、山の部分に該当するデータと、谷の部分に該当するデータとを分ける線となる。さらに、中腹線と螺旋形状の測定データの交点を求めれば、この交点の間に山または谷が存在していることが分かる。例えば、雌ねじの場合、螺旋軸線からみてこの中腹線よりも遠い位置にあるデータは、ねじの谷に該当するデータであることが判断できる。そこで、この中腹線を閾値として、谷データ抽出工程により谷に該当するデータを谷ごとに抽出する。谷底データ抽出工程においては、抽出された谷データの内、中腹線から最も遠い測定データを抽出する。
中腹線算出工程により中腹線を算出してこの中腹線を閾値とすれば測定データを山の部分のデータと谷の部分のデータとに簡便に分けることができる。また、中腹線から最も遠いデータを抽出することにより谷底データを抽出することができる。
【0017】
請求項4に記載の螺旋形状解析方法は、請求項1〜3のいずれかに記載の螺旋形状解析方法において、前記直線近似工程は、谷ごとに抽出された谷底データを当該螺旋形状の一端側から谷ごとに1番、2番、3番・・・k番・・・とし、1番からk番の谷底データの最小自乗法によって求められた近似直線を延長したとき、この近似直線とk+1番の谷底データとの直交距離が所定値以内である場合にこの近似直線を延長して第1谷底線とする第1谷底線算出工程と、前記第1谷底線との直交距離が所定値以上となった前記谷底データについて最小自乗法により近似直線を算出して第2谷底線とする第2谷底線算出工程とを備えていることを特徴とする。
【0018】
第1谷底線算出工程は、1番からk番までの谷底データについて算出された近似直線とk+1番目の測定データとの直交距離とが所定値以内である場合に、近似直線を延長できると判断して、1番からk+1番までの谷底データについての近似直線を算出する。
例えば、1番と2番の谷底データを結ぶ直線を求め、この直線と3番目の谷底データとの直行距離が所定値以内である場合には、この近似直線を延長できるものと判断できる。そこで次は、1番から3番の谷底データについての近似直線と4番目の近似直線との直交距離を求めて、所定値以内であれば、この近似直線を延長できるものと判断し、以後同様の操作で近似直線を延長していく。
1番からk番目までの谷底データについての近似直線とk+1番目の谷底データとの直行距離が所定値を超えたときは、k+1番目の谷底データまで近似直線を延長できないものと判断し、1番からk番までの谷底データについての近似直線を第1谷底線とする。
その後、第2谷底線算出工程は、k+1番目以降の谷底データについて第1谷底線を算出したのと同様の操作により近似直線を算出し、これを第2谷底線とする。
【0019】
このような操作により、1番からk番の谷底データについて第1谷底線が算出されたとしたならば、1番からk番までは所定値内で深さのそろった谷であると判断できる。k+1番目以降の谷底データは、第1谷底線からは外れた、すなわち、1番からk番の谷とは異なる深さの谷であることが判断される。
例えば、螺旋形状がねじ形状である場合、第1谷底線とは、完全ねじ部に該当する谷底データについての近似直線であり、第2谷底線とは、不完全ねじ部の谷底データについての近似直線であると考えられる。
そこで、第1谷底線と第2谷底線との交点を求めることにより、完全ねじ部と不完全ねじ部との境界点を求めることができる。
【0020】
請求項5に記載の螺旋形状解析方法は、請求項1〜4のいずれかに記載の螺旋形状解析方法において、前記データ整形工程で整形された整形データから前記螺旋形状の山頂部分に該当する山頂データを抽出する山頂データ抽出工程と、前記山頂データの近似直線である山頂線を算出する山頂線算出工程とを備え、前記第1谷底線および前記第2谷底線のいずれかと前記山頂線とがなす角を基準として当該螺旋形状を解析することを特徴とする。
【0021】
このような構成によれば、山頂データ抽出工程によって螺旋形状の山頂に該当する山頂データを抽出する。山頂線算出工程により山頂データを直線近似する山頂線を算出する。山頂データの抽出および山頂線の算出は、谷底データの抽出および谷底線算出と同様の思想によって行えばよい。つまり、中腹線から山データを求め、山データのうち中腹線から最も遠い測定データを山頂データとして山ごとに抽出すればよい。さらに、山頂データについて最小自乗法などにより近似直線を求め、山頂線とすればよい。
例えば、螺旋形状が雌ねじである場合、この山頂線は、ねじ下穴の軸線方向を表すことになる。一方、第1谷底線は、ねじ切り穴の軸線方向を表すことになる。そこで、山頂線と第1谷底線とがなす角を求めることにより、ねじ下穴とねじ切り穴との軸のずれを求めることができる。
【0022】
請求項6に記載の螺旋形状解析装置は、谷と山を有する螺旋形状を螺旋軸方向に測定した測定データを解析する螺旋形状解析装置において、前記測定データの実測データを整形するデータ整形手段と、前記データ整形手段で整形された整形データから前記螺旋形状の谷底部分に該当する谷底データを抽出する谷底データ抽出手段と、前記谷底データを2以上の近似直線で直線近似する直線近似手段と、前記近似直線の交点を求める交点算出手段とを備え、前記交点算出手段で算出された前記交点を基準として当該螺旋形状を解析することを特徴とする。
【0023】
このような構成によれば、請求項1に記載の発明と同様の作用効果を奏することができる。すなわち、データ整形手段により、実測データに混入したノイズを取り除くことができる。この整形されたデータによりデータ解析を行うので、螺旋形状の形状を正確に反映した主要データのみを利用して螺旋形状の解析を行うことができる。その結果、螺旋形状の解析精度を向上させることができる。
また、直線近似工程により測定データを2以上の近似直線で直線近似し、交点算出工程でこの近似直線の交点を算出する。よって、螺旋形状を解析する際の基準点を容易に求めることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる螺旋形状解析方法および螺旋形状解析装置の実施形態を図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
本発明の螺旋形状解析装置としては、例えば、背景技術(図14)で説明した形状測定機1などを用いることができる。説明のために、本実施形態では、被測定対象である山と谷を有する螺旋形状は雌ねじとする。
【0025】
図1は、螺旋形状解析装置の装置本体3の主要要素およびコンピュータ回路4の構成を示すブロック図である。
装置本体3の主要要素は、第1スライダ34と、第1スライダ34の駆動量を検出する第1リニアエンコーダ35と、第2スライダ36と、第2スライダ36の駆動量を検出する第2リニアエンコーダ37と、連結部23の歪み量を検出する歪みゲージ24とを備える。
コンピュータ回路4は、第1スライダ34および第2スライダ36を駆動制御する駆動制御回路41と、第1リニアエンコーダ35、第2リニアエンコーダ37および歪みゲージ24の検出値の計測を行う計測部42と、計測部42から出力されるデータを一時記憶するデータ記憶回路45と、データ記憶回路45に記憶されたデータから被測定物(螺旋形状)の形状解析を行う解析回路46とを備えている。
【0026】
計測部42は、第1リニアエンコーダ35および第2リニアエンコーダ37の検出値の計数を行うカウンタ43と、歪みゲージ24からの検出信号より連結部23の歪み量を計測するブリッジ回路44とを備える。
計測部42で計測された測定データは、順次座標上にプロットされる。測定データのプロットは、例えば、図2に示すように、ねじ軸方向を横軸とし、ねじ軸直交方向を縦軸として行われる。ねじ軸方向に付された数字は、開口端からの深さを表す。また、ねじ軸直交方向に付された数字は、中心をねじ軸線100Aとした場合のねじ穴壁面までの距離である。
【0027】
解析回路46は、図2の測定データから螺旋形状の解析を行うものである。解析回路の構成を図3に示す。
解析回路46は、データ記憶回路45からの測定データを整形するデータ整形手段としての波形整形部47と、測定データの平均線を算出する中腹線算出部50と、ねじ形状の谷に該当するデータを処理する谷データ処理部51とを備えて構成される。
【0028】
波形整形部47は、相隣接する測定データから所定値以上離れているデータ(特異点)を除去する特異点除去部48と、特異点が除去されたデータから高周波ノイズを除去するローパスフィルタ49とを備えて構成されている。
特異点除去部48には、特異点Psを峻別するための値が所定値として設定されている。特異点除去部48はこの所定値を参照し、測定データをねじ軸方向に沿って順にみていったときに、ねじ軸直交方向への変動幅が相隣接するデータと比べて所定値以上となるデータを特異点Psとする。特異点Psと判断されたデータは除去される。
特異点Psが除去されたデータからローパスフィルタ49によって高周波ノイズが除去される。
波形整形部47による整形によって、実測データに混入したノイズが除去され、例えば、図4に示される整形データが得られる。
中腹線算出部50は、ねじ軸直交方向の値について平均値を算出し、この平均値を通り、ねじ軸方向に平行な直線(中腹線Lt)を算出する。中腹線Ltの例を図5に示す。
【0029】
谷データ処理部51は、測定データのうちねじ形状の谷部分に該当するデータ(谷データ)を谷ごとに抽出する谷データ抽出部52と、谷データのうちねじの谷底部分に該当するデータ(谷底データ)を抽出する谷底データ抽出手段としての谷底データ抽出部53と、谷底データの近似直線を求める直線近似手段としての谷底線算出部54と、完全ねじ部と不完全ねじ部の境界点Pcを算出する交点算出手段としての境界点算出部57と、完全ねじ部の長さを算出する完全ねじ部長さ算出部58とを備えて構成されている。
【0030】
谷データ抽出部52は、谷部分に該当するデータを抽出する。谷データ抽出部52は、まず、中腹線算出部50で算出された中腹線Ltと測定データとの交点Ptを算出する。例えば、図5のように、開口面から順に中腹線Ltと測定データの交点Pt、Pt・・・Pt・・・を求める。この交点PtとPtk+1との間において、中腹線Ltよりもねじ軸線100Aから遠い位置にあるデータが谷部分に該当する谷データであると判断できる。谷データ抽出部52は、交点PtとPtk+1との間にある谷データを開口面Soからk番目の谷に該当する谷データとして抽出する。
【0031】
谷底データ抽出部53は、各谷ごとの谷データのうち中腹線Ltから最も遠い位置のデータを谷底に該当する谷底データと判断する。開口面Soからk番目の谷の谷底データを谷底データWvとする。
谷底線算出部54は、谷底データの近似直線を算出する。谷底線算出部54は、完全ねじ部の谷底データについての近似直線Lvを算出する第1谷底線算出手段としての完全ねじ部谷底線算出部55と、不完全ねじ部の谷底データについての近似直線Luを算出する第2谷底線算出手段としての不完全ねじ部谷底線算出部56とを備えて構成されている。完全ねじ部谷底線算出部55および不完全ねじ部谷底線算出部56の動作については、図9および図10を参照して後述する。
【0032】
境界点算出部57は、谷底線算出部54で算出された完全ねじ部谷底線Lvと不完全ねじ部谷底線Luとの交点Pcを算出する。
完全ねじ部長さ算出部58は、境界点算出部57で算出された交点Pcとねじの開口端Soとの距離を算出することにより、完全ねじ部長さSL(有効ねじ部長さ)を算出する。
算出された完全ねじ部長さSLは、表示手段7に出力されて表示される。
【0033】
このような構成からなる螺旋形状解析装置による螺旋形状解析方法について図6、7、8、9、10のフローチャートを参照して説明する。
螺旋形状解析方法は、図6に示されるように、まず、装置本体3の倣いプローブ2(背景技術参照)による倣い測定によって被測定物の測定データを取得する(ST1)。倣い測定により第1スライダ34、第2スライダ36の駆動量および歪みゲージ24の歪み量が計測部42に出力され、図2に示される測定の実測データが得られる。この実測データが解析回路46によりデータ解析される(ST2)。解析結果は表示手段7に出力される(ST3)。
【0034】
データ解析(ST2)について、図7を参照して説明する。まず、倣い測定により得られた実測データ(図2)を波形整形部47により整形するデータ整形工程が行われる(ST11)。波形整形においては、特異点除去部48により実測データから特異点Psを除去し(特異点除去工程)、さらに、ローパスフィルタ49により高周波のノイズを除去する(ローパスフィルタ処理工程)。すると、図4に示される整形された整形データを得る。
次に、中腹線算出部50により、整形データの平均値を通りねじ軸線100Aに平行な中腹線Ltを算出する中腹線算出工程が行われる(ST12)。この中腹線Ltを閾値として谷データ処理部51により谷データが処理される(ST13)。
【0035】
谷データの処理(ST13)について、図8を参照して説明する。まず、中腹線算出部50で算出された中腹線Ltを閾値として、谷データ抽出部52により、谷ごとにねじ形状の谷に該当する谷データを抽出する谷データ抽出工程が行われる(ST21)。次に、谷底データ抽出部53により、谷データのうち、中腹線Ltから最も遠いデータをねじ形状の谷底に該当する谷底データとして各谷ごとに抽出する(ST22)。このときねじ形状の開口端Soからk番目の谷の谷底データをWvとする。
谷底線算出部54において、谷底データ抽出部53で抽出された谷底データWvの近似直線を算出する直線近似工程が行われる。具体的には、完全ねじ部の谷底データを直線近似する完全ねじ部谷底線Lvと、不完全ねじ部の谷底データを直線近似する不完全ねじ部谷底線Luとが算出される(ST23)。
境界点算出部57により、この完全ねじ部谷底線Lvと不完全ねじ部谷底線Luとの交点Pcを算出する交点算出工程が行われる(ST24)。この交点Pcを完全ねじ部と不完全ねじ部との境界として、完全ねじ部長さ算出部58においてこの交点Pcとねじ形状の開口端Soとの距離を求める。すると、この距離が完全ねじ部長さSLとして算出される(ST25)。
【0036】
完全ねじ部谷底線Lvを算出する第1谷底線算出工程および不完全ねじ部谷底線Luを算出する第2谷底線算出工程(ST23)について、図9、10を参照して説明する。
図9を参照して、完全ねじ部谷底線Lvを算出する工程について説明する。この完全ねじ部谷底線Lvを算出する工程は、谷底データWvからWvについて算出された近似直線と谷底データWvk+1との直交距離Δdk+1が予め設定された所定値ΔLvよりも小さい場合に、この近似直線を延長していくという工程をk=2から順に繰り返していくものである。
谷底データ抽出部53により抽出された谷底データは谷底線算出部54の完全ねじ部谷底線算出部55に出力される。
【0037】
完全ねじ部谷底線算出部55において、まず、ST31およびST32により、WvからWvの谷底データが読み出される。すなわち、ST31によりk=2とした場合、ST32で読み出す谷底データは、Wv、Wv、Wvである。次に、ST33において、WvとWvとを結ぶ谷底線Lv1−2が算出される。ST34において、この谷底線Lv1−2の延長線と谷底データWvとの直交距離Δdを算出する。ST35において、Δdと予め設定された所定値ΔLvとを比較して、直交距離Δdが所定値ΔLvよりも小さい場合(ST35:YES)、谷底線Lv1−2を谷底データWvまで延長できると判断し、次に、k=2+1として(ST36)、谷底データWvまで谷底線が延長できるか検討する。すなわち、ST33において、WvからWvまでの谷底データについて最小自乗法により近似直線(谷底線Lv1−3)を算出し、この延長線とWvとの距離Δdを所定値ΔLvと比較する。
【0038】
上記工程を繰り返し、ST35において、谷底データWvk+1について谷底線Lvとの直交距離Δdk+1が所定値ΔLvよりも大きくなった場合(ST35:NO)、ST37において、WvからWvまでの谷底線を完全ねじ部谷底線Lvとして境界点算出部57に出力する。続いて、不完全ねじ部谷底線Luを算出する工程(ST38)に移行する。
【0039】
不完全ねじ部谷底線を算出する工程(ST38)について、図10を参照して説明する。不完全ねじ部谷底線Luを算出する工程は、基本的には、完全ねじ部谷底線Lvを算出する工程と同様である。
不完全ねじ部谷底線算出部56により、完全ねじ部谷底線Lvの延長が終了した地点の次の谷底データ、すなわち、完全ねじ部谷底線Lvが谷底データWvで終了した場合には谷底データWvk+1から不完全ねじ部谷底線の算出が開始される。そこで、m=k+1、n=k+2として(ST41)、Wv、Wv、Wvn+1の谷底データを読み出す(ST42)。以後、ST42〜ST47の工程は、図9のST32〜ST36と基本的には同様である。すなわち、WvからWvまでの谷底データについて最小自乗法により算出された谷底線Luの延長と谷底データWvn+1との直行距離Δdn+1とを所定値ΔLuと比較する(ST45)。直交距離Δdn+1が所定値ΔLuよりも小さいときは(ST45:YES)、ST46において、終了条件を満たすか判断する。ここで、終了条件を満たすとは、例えば、すべての測定データについて処理が終了した場合などを意味する。
終了条件を満たさない場合には、ST47でn=n+1としてST42以降の工程を繰り返し、谷底線Luを延長していく。
【0040】
ST45で直交距離Δdn+1が所定値ΔLuよりも大きい場合、または、ST46で終了条件を満たした場合には、WvからWvまでの谷底線Luを不完全ねじ部谷底線Luとして境界点算出部57に出力する(ST48)。
【0041】
完全ねじ部谷底線算出部55で算出された完全ねじ部谷底線Lvおよび不完全ねじ部谷底線算出部56で算出された不完全ねじ部谷底線Luは、境界点算出部57に出力される(ST37、ST48)。境界点算出部57において、完全ねじ部谷底線Lvと不完全ねじ部谷底線Luの交点が算出される(図8中ST24)。この交点Pcの座標が完全ねじ部と不完全ねじ部との境界点となる。境界点の座標は、完全ねじ部長さ算出部58に出力され、ねじ形状の開口端Soと境界点Pcとの距離が完全ねじ部長さSLとして算出される(ST25)。算出された完全ねじ部長さSLは、解析結果として表示手段7に表示される(図6中ST3)。
【0042】
このような構成によれば、次の効果を奏することができる。
(1)波形整形部47が設けられ、特異点Psや高周波ノイズを除去した整形データに基づいてデータ解析を行うので、被測定物形状の形状を正確に反映した主要データのみを解析することができる。よって、螺旋形状の解析精度を向上させることができる。
(2)中腹線算出部50が設けられ、測定データの平均値を通り螺旋軸に平行な直線(中腹線Lt)を求めることができる。この中腹線Ltを閾値とすることによって螺旋形状の谷部分のデータを容易に識別し、谷データ抽出部52で容易で谷データを抽出することができる。また、この中腹線から最も遠いデータを谷ごとに抽出することで、容易に谷底データを抽出することができる。
(3)完全ねじ部谷底線算出部55および不完全ねじ部谷底線算出部56において、測定データからの直交距離が所定値以内となる近似直線として完全ねじ部谷底線Lvおよび不完全ねじ部谷底線Luを算出することができる。この完全ねじ部谷底線Lvと不完全ねじ部谷底線Luとの交点を求めることにより完全ねじ部と不完全ねじ部との境界点Pcを求めることができる。この境界点Pcとねじ形状の開口端Soとの距離を算出すれば、完全ねじ部長さSLを求めることができる。
【0043】
(第2実施形態)
本発明の螺旋形状解析装置および螺旋形状解析方法の第2実施形態を図11に示す。第2実施形態の基本的構成は第1実施形態と同様であるが、第2実施形態の特徴とするところは、螺旋形状の山部分に該当する山データを処理する山データ処理部59と、斜面部分に該当する斜面データを処理する斜面データ処理部63と、算出された各近似直線が相互になす角を算出する傾斜角算出部66とが設けられている点にある。
【0044】
山データ処理部59は、螺旋形状の山部分に該当する山データを抽出する山データ抽出部60と、山データのうち山頂部分に該当する山頂データを山ごとに抽出する山頂データ抽出部61と、山頂データの近似直線を算出する山頂線算出部62とを備えて構成されている。
【0045】
山データ抽出部60は、中腹線算出部50で算出された中腹線Ltを閾値として、山データを抽出する。基本的には、谷データ抽出部52と同様に、中腹線Ltと測定データとの交点PtとPtk+1との間で中腹線よりもねじ軸線に近い位置にあるデータをk番目の山に該当する山データとして抽出する。
【0046】
山頂データ抽出部61は、基本的には谷底データ抽出部53と同様に、各山ごとに中腹線Ltから最も遠い位置にあるデータを山頂に該当する山頂データと判断し、山ごとに山頂データを抽出する山頂データ抽出工程を行う。開口端からk番目の山の山頂データをWpとする。
山頂線算出部62は、山頂データを直線近似する山頂線Lpを算出する。基本的には、谷底線算出部54と同様に、WpからWpまでの山頂データについての近似直線と山頂データWpk+1との直交距離Δdk+1が予め設定された所定値以内である場合にこの近似直線を延長して山頂線Lpを算出する(図12参照)。算出された山頂線Lpは、傾斜角算出部66に出力される。
【0047】
斜面データ処理部63は、斜面データを抽出する斜面データ抽出部64と、斜面データを直線近似する斜面線Sa、Sbを算出する斜面線算出部65とを備えて構成されている。
斜面データ抽出部64は、谷底線算出部54で算出された谷底線Lv、Luと山頂線算出部62で算出された山頂線との間にあるデータを斜面に該当する斜面データとして、各斜面ごとに抽出する。
斜面線算出部65は、抽出された斜面データを斜面ごとに直線近似する斜面線Sa、Sbを算出する(図12参照)。算出された斜面線Sa、Sbは、傾斜角算出部66へ出力される。
また、完全ねじ部谷底線算出部55で算出された完全ねじ部谷底線Lvは傾斜角算出部66へ出力される。
【0048】
傾斜角算出部66は、算出された各近似直線、すなわち、完全ねじ部谷底線Lv、山頂線Lp、斜面線Sa、Sbなどが相互になす角を算出する。
螺旋形状が雌ねじである場合、山頂線Lpは、雌ねじを形成する際のねじ下穴の壁面を表す。一方、完全ねじ部谷底線Lvは、ねじ切りの軸線を表す。そこで、傾斜角算出部66において、山頂線Lpと完全ねじ部谷底線Lvとのなす角を求めれば、ねじ下穴とねじ切りの軸線のずれを求めることができる。
また、完全ねじ部谷底線Lvに対する斜面線Sa、Sbの傾きや、山頂線Lpに対する斜面線Sa、Sbの傾きを算出することにより、ねじ精度を求めることができる。
【0049】
このような構成からなる第2実施形態によれば、第1実施形態の効果(1)、(2)、(3)に加えて次の効果を奏することができる。
(4)山頂線算出部62により山頂線Lp算出し、斜面線算出部65により斜面線Sa、Sbを算出する。これに、完全ねじ部谷底線Lvを加え、傾斜角算出部66で各近似直線のなす角を算出することができる。すると、ねじ下穴とねじ切りとのなす角や、斜面線Sa、Sbと山頂線Lpまたは斜面線Sa、Sbと完全ねじ部谷底線Lvとのなす角からねじ精度を求めることができる。この際、整形された整形データに基づいて算出された近似直線による解析であるので、精度の高い解析を行うことができる。
【0050】
尚、本発明の螺旋形状解析装置および螺旋形状解析方法は、上記実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
上記実施形態では、谷底データ抽出部53において谷底データを抽出する場合、谷データのうち中腹線Ltから最も遠い位置にあるデータを谷底データWvとして抽出したが、さらに、谷底データからねじ軸線直交方向へ所定値以内に位置するデータも谷底データとともに抽出して谷底データ群としてもよい。例えば、図13(A)において、中腹線Ltから最も遠いデータPv1に対して、所定値以内にあるPv2も谷底データとして抽出してもよい。
同様に、山頂データ抽出部61において、図13(B)に示すように、山データのうち中腹線Ltから最も遠い位置にある山頂データPp1から所定値以内にあるデータPp2も抽出して山頂データ群としてもよい。
【0051】
被測定物が雌ねじであって、雌ねじのねじ部が開口端から一定距離をおいて開始する場合には、開口端から最も近い斜面線Saと完全ねじ部谷底線との交点をもとめ、この交点と境界点算出部57で算出される境界点Pcとの距離を求めて、完全ねじ部長さSLとしてもよい。
【0052】
斜面線Sa、Sb同士の交点、すなわち、山頂側交点または谷底側交点を求めて、この交点のねじ軸方向ピッチからねじピッチを求めてもよい。このとき、ねじピッチが所定長さまたは所定比率以上に変化する位置を完全ねじ部と不完全ねじ部の境界点としてもよい。また、斜面が直線形状以外の場合には、円弧近似、自由曲線近似などを行ってもよい。
【0053】
第1実施形態において、不完全ねじ部谷底線算出部56では、完全ねじ部谷底線算出部55と同様の手順(図10)により直線近似する例を示したが、これに限らず、完全ねじ部谷底線Lvから外れた谷底データを用いて曲線近似あるいは自由曲線近似を行って不完全ねじ部谷底線Luとしてもよい。
【0054】
上記実施形態では、実測データを図14に示される形状測定機の倣い測定によって取得したが、これに限らず、被測定物の螺旋形状を測定できる装置であれば特に限定されるものではない。被測定物としては、雌ねじの場合について説明したが、雄ねじやドリルなど螺旋形状であれば本発明の螺旋形状解析方法を適用することができる。
【0055】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明の螺旋形状解析方法および螺旋形状解析装置によれば、螺旋形状の解析精度を向上させることができるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の螺旋形状解析装置の第1実施形態を示すブロック図である。
【図2】前記第1実施形態において、螺旋形状の倣い測定によって得られた実測データの例を示す図である。
【図3】前記第1実施形態において、解析回路の構成を示す図である。
【図4】前記第1実施形態において、実測データを整形した整形データの例を示す図である。
【図5】前記第1実施形態において、中腹線、完全ねじ部谷底線および不完全ねじ部谷底線の例を示す図である。
【図6】前記第1実施形態において、螺旋形状解析方法の工程を示すフローチャートである。
【図7】前記第1実施形態において、データ解析の工程を示すフローチャートである。
【図8】前記第1実施形態において、谷データの処理の工程を示すフローチャートである。
【図9】前記第1実施形態において、完全ねじ部谷底線を算出する工程を示すフローチャートである。
【図10】前記第1実施形態において、不完全ねじ部谷底線を算出する工程を示すフローチャートである。
【図11】本発明の螺旋形状解析装置の第2実施形態を示す図である。
【図12】前記第2実施形態において、中腹線、山頂線、斜面線の例を示す図である。
【図13】谷底データおよび山頂データを抽出する場合の変形例を示す図である。
【図14】被測定物である螺旋形状の測定データを得るための形状測定機を示す図である。
【符号の説明】
47  波形整形部(データ整形手段)
53  谷底データ抽出部(谷底データ抽出手段)
54  谷底線算出部(直線近似手段)
55  完全ねじ部谷底線算出部(第1谷底線算出手段)
56  不完全ねじ部谷底線算出部(第2谷底線算出手段)
57  境界点算出部(交点算出手段)
Lt  中腹線
Lu  不完全ねじ部谷底線(第2谷底線)
Lv  完全ねじ部谷底線(第1谷底線)
Pc  境界点
Pc  交点
Ps  特異点
Wp  山頂データ
Wv  谷底データ

Claims (6)

  1. 谷と山を有する螺旋形状を螺旋軸方向に測定した測定データを解析する螺旋形状解析方法において、
    前記測定データの実測データを整形するデータ整形工程と、
    前記データ整形工程で整形された整形データから前記螺旋形状の谷底部分に該当する谷底データを抽出する谷底データ抽出工程と、
    前記谷底データを2以上の近似直線で直線近似する直線近似工程と、
    前記近似直線の交点を求める交点算出工程とを備え、
    前記交点算出工程で算出された前記交点を基準として当該螺旋形状を解析することを特徴とする螺旋形状解析方法。
  2. 請求項1に記載の螺旋形状解析方法において、
    前記データ整形工程は、隣接する測定データとの距離が所定値以上である特異点を除去する特異点除去工程と、
    ローパスフィルタで測定データを処理するローパスフィルタ処理工程とを備えていることを特徴とする螺旋形状解析方法。
  3. 請求項1または2に記載の螺旋形状解析方法において、
    前記谷底データ抽出工程の前に、測定データの平均値を通り前記螺旋形状の軸方向に平行である中腹線を算出する中腹線算出工程と、
    前記中腹線を閾値として谷の部分に該当する谷データを谷ごとに抽出する谷データ抽出工程とが設けられ、
    前記谷底データ抽出工程は、谷毎に前記谷データのうち前記中腹線から最も離れたデータを抽出することを特徴とする螺旋形状解析方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の螺旋形状解析方法において、
    前記直線近似工程は、谷ごとに抽出された谷底データを当該螺旋形状の一端側から谷ごとに1番、2番、3番・・・k番・・・とし、1番からk番の谷底データの最小自乗法によって求められた近似直線を延長したとき、この近似直線とk+1番の谷底データとの直交距離が所定値以内である場合にこの近似直線を延長して第1谷底線とする第1谷底線算出工程と、
    前記第1谷底線との直交距離が所定値以上となった前記谷底データについて最小自乗法により近似直線を算出して第2谷底線とする第2谷底線算出工程とを備えていることを特徴とする螺旋形状解析方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の螺旋形状解析方法において、
    前記データ整形工程で整形された整形データから前記螺旋形状の山頂部分に該当する山頂データを抽出する山頂データ抽出工程と、
    前記山頂データの近似直線である山頂線を算出する山頂線算出工程とを備え、前記第1谷底線および前記第2谷底線のいずれかと前記山頂線とがなす角を基準として当該螺旋形状を解析することを特徴とする螺旋形状解析方法。
  6. 谷と山を有する螺旋形状を測定した測定データを解析する螺旋形状解析装置において、
    前記測定データの実測データを整形するデータ整形手段と、
    前記データ整形手段で整形された整形データから前記螺旋形状の谷底部分に該当する谷底データを抽出する谷底データ抽出手段と、
    前記谷底データを2以上の近似直線で直線近似する直線近似手段と、
    前記近似直線の交点を求める交点算出手段とを備え、
    前記交点算出工程で算出された前記交点を基準として当該螺旋形状を解析することを特徴とする螺旋形状解析装置。
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