JP2004037143A - 回転錘、回転重錘の製造方法、及び自動巻腕時計 - Google Patents

回転錘、回転重錘の製造方法、及び自動巻腕時計 Download PDF

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高橋 雅明
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Abstract

【課題】回転錐を構成する回転重錘を高価な部品供給装置を用いないで且つ連続的に製造すること。
【解決手段】図示しない部品供給装置から供給されるフープ母材10を切断して内側円弧辺131を形成する内側円弧辺形成工程(S11)、内側円弧辺131が形成されたフープ母材10の端部を切削してサライSを形成するサライ形成工程(S12)、サライSが形成されたフープ母材10を所定の幅で切断して外側円弧辺132を形成する外側円弧辺形成工程(S13)を順に経て、湾曲した短冊形の回転重錘13は製造される。以下、この工程を繰り返すことで、湾曲した短冊形の回転重錘13を連続的に製造できる。
【選択図】  図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動巻腕時計の動力となるぜんまいを巻上げる回転錐の構造、特に回転錐を構成する回転重錘の構造と製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
回転錐の回転を角穴車に伝え、前記角穴車によって香箱車内のぜんまいを巻上げる自動巻腕時計であって、一番伝え車から二番伝え車への回転運動の伝達を爪レバー機構によって行う自動巻腕時計は、例えば特開平11−183645号公報や特開平11−194173号公報に開示されている。
【0003】
これらの特許公報に開示されている自動巻腕時計において、回転錐が回転すると、回転錐の回転軸であるボールベアリング部に形成されている歯車と噛み合っている一番伝え車が回転する。爪レバーは、その取付用円盤部が一番伝え車と偏心軸部として機能するようにして係合しており、且つその押し爪と引き爪は二番伝え車の外周に形成されたラチェット歯車と噛み合っている。従って、一番伝え車が回転すると、爪レバーの押し爪が二番伝え車のラチェット歯車を押し、爪レバーの引き爪が二番伝え車のラチェット歯車を引くので、二番伝え車は一番伝え車と同一方向に回転する。二番伝え車の回転により角穴車が回転し、香箱車の中のぜんまいを巻上げる。
【0004】
ぜんまいを動力とする自動巻腕時計には、ぜんまいの機械的エネルギーを利用して輪列に支持されている指針を運針させる機械式時計と電子制御式機械時計が含まれる。前記電子制御式機械時計とは、特開2000−2773号公報に開示されている如きもので、ぜんまいが巻解かれる時のぜんまいの機械的エネルギーを電気的エネルギーに変換し、その電気的エネルギーにより回転制御手段を作動させて発電機のコイルに流れる電流値を制御することによって輪列に支持されている指針を運針させる時計である。
【0005】
機械式時計であれ電子制御式機械時計であれ、自動巻腕時計のぜんまいを巻上げる自動巻機構には必ず回転錘が含まれている。回転錘は、例えば図4(A)に平面図で且つ図4(B)に断面図で示す如く、ベアリング21によって時計の時板に回転可能にして取り付けられる略扇形の回転錘体22と、回転錘体22の外周端部に固着された湾曲した短冊形の回転重錘23とで構成されている。
【0006】
湾曲した短冊形の回転重錘23は、従来は図5に示す方法で製造されていた。即ち、内周端20aと外周端20bを有するリング状円板の金属の母材20を燒結により作成する工程(S21)と、内周端20aに所定幅の段差Sを切削により形成するサライ工程(S22)と、サライ工程を経た金属の母材20を2〜3等分に切断する切断工程(S23)を経て、2〜3個の湾曲した短冊形の回転重錘23を製造していた。
【0007】
湾曲した短冊形の回転重錘23は、図2(c)の平面図に示す如く、小さな曲率R1の内側円弧辺231と大きな曲率R2の外側円弧辺232とを有する。そして、これら内側円弧辺231と外側円弧辺232の曲率半径の中心は一致している。また、湾曲した短冊形の回転重錘23の両側辺233と234の延長線は、前記曲率半径の中心を通過する。
【0008】
上述の如き従来の製造方法は、回転重錘23を連続的に製造することができないし、製造工程が多いという問題があった。しかも、製造工程において円板の母材20を1つ1つ単品で供給する必要があり、そのための部品供給装置は高価なものと成らざるを得ないという問題もあった。更に、サライ工程を経た金属の母材20を重ねて切断すると、切削された段差であるサライSが存在するために材料が変形するという問題があり、切削工程の効率向上もできなかった。従って、従来の方法では、回転重錘の製造コストを低減することは不可能であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、回転錐を構成する回転重錘を高価な部品供給装置を用いないで且つ連続的に製造することによって、回転錘の製造コストの低減、及び回転錘を備えた自動巻腕時計のコスト低減を図ることである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、回転錘を構成する回転重錘を、同一曲率の内側円弧辺と外側円弧辺を有する湾曲した短冊形回転重錘とした。そして、同一曲率の内側円弧辺と外側円弧辺を有する湾曲した短冊形回転重錘を、密度が大きい金属のフープ母材を所定間隔で円弧状に切断して連続的に製造するようにした。
【0011】
即ち、上記課題を解決する回転錘は、同一曲率の内側円弧辺と外側円弧辺を有する湾曲した短冊形回転重錘と、前記湾曲した短冊形回転重錘の内側円弧辺の端部がその外周端部に固着された回転錘体とから構成されたものである。
【0012】
そして、前記湾曲した短冊形回転重錘の両辺は平行であるか、又は内側に傾斜しているものである。
【0013】
上記課題を解決する回転重錘の第1の製造方法は、密度が大きい金属のフープ母材を円弧状に切断して内側円弧辺を形成する工程と、前記内側円弧辺の端部に段差を形成するサライ工程と、前記内側円弧辺から所定間隔を経て前記母材を円弧状に切断して外側円弧辺を形成する工程とからなるものである。なお、フープ母材は、回転重錘の体積当たりの質量、つまり密度を大きくできる材料が望ましい。
【0014】
上記課題を解決する回転重錘の第2の製造方法は、密度が大きい金属のフープ母材を円弧状に切断して外側円弧辺を形成する工程と、前記外側円弧辺から所定間隔を経た部分に所定幅の段差を形成するサライ工程と、前記段差の外側の位置で前記母材を円弧状に切断して内側円弧辺を形成する工程とからなるものである。なお、フープ母材は、回転重錘の体積当たりの質量、つまり密度を大きくできる材料が望ましい。
【0015】
上述の回転重錘の製造方法において、回転錘の構造によっては、サライ工程は省略できる。
【0016】
前記フープ母材としては、タングステン材が望ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態の回転錘は、図1に平面図で且つ図2に断面図で示す如く、ベアリング11によって時計の時板に回転可能にして取り付けられる略扇形の回転錘体12と、回転錘体12の外周端部に固着された湾曲した短冊形の回転重錘13とで構成されている。
【0018】
湾曲した短冊形の回転重錘13は、一実施例を図1の平面図及び図2(A)の平面図に示す如く、同一曲率R1の内側円弧辺131と外側円弧辺132とを有する。これら内側円弧辺131と外側円弧辺132の曲率半径の中心は一致していない。また、湾曲した短冊形の回転重錘13の両側辺133と134は平行である。回転重錘13の内側円弧辺131側の端面には所定幅のサライS、即ち回転錘体12の外周端部に回転重錘13を固着するための段差が形成されている。
【0019】
次に、本発明に係る回転重錘の製造方法は、一般的な部品供給装置で供給される帯形状のフープ母材に切断工程、切削工程、切断工程という単純な工程を順に繰り返し施すことで回転重錘を連続的に製造する方法であり、以下に2つの方法を説明する。
【0020】
先ず、第1の製造方法は図3に示す如くである。即ち、本発明に係る湾曲した短冊形の回転重錘13は、図示しない部品供給装置から供給される帯形状のフープ母材10を切断して内側円弧辺131を形成する内側円弧辺形成工程(S11)、内側円弧辺131が形成された帯形状のフープ母材10の端部を切削してサライSを形成するサライ形成工程(S12)、サライSが形成されたフープ母材10を所定の幅で切断して外側円弧辺132を形成する外側円弧辺形成工程(S13)を順に経て製造される。以下、この工程を繰り返すことで、湾曲した短冊形の回転重錘13を連続的に製造できる。
【0021】
次に、図示しないが、本発明に係る回転重錘の第2の製造方法を説明する。即ち、本発明に係る湾曲した短冊形の回転重錘13は、部品供給装置から供給される帯形状のフープ母材10を切断して外側円弧辺132を形成する外側円弧辺形成工程、外側円弧辺132から一定幅だけ離れたフープ母材10の部分を切削してサライSを形成するサライ形成工程、サライSが形成された帯形状のフープ母材10を所定の幅で切断して内側円弧辺131を形成する内側円弧辺形成工程を順に経て製造される。以下、この工程を繰り返すことで、湾曲した短冊形の回転重錘13を連続的に製造できる。要するに、この第2の製造方法は、図3に示した第1の製造方法における工程、即ち内側円弧辺形成工程(S11)、サライ形成工程(S12)、外側円弧辺形成工程(S13)の順序を逆にして構成したものである。
【0022】
上述の第1及び第2の製造方法で製造される回転重錘は、図2(A)の平面図に示す如く、同一曲率R1の内側円弧辺131と外側円弧辺132と、平行な左側辺133と右側辺134とを有する回転重錘である。
【0023】
次に、図2(B)の平面図に示す同一曲率R1の内側円弧辺131と外側円弧辺132と、内向きに傾斜した左側辺133と右側辺134とを有する回転重錘は、上述の第1及び第2の製造方法に傾斜辺形成工程が付加されたものである。この傾斜辺形成工程は、図2(A)の平面図に示す部品に、内向きに傾斜した左側辺133と右側辺134を形成する切削工程である。
【0024】
以上詳細に説明した通り、本発明に係る回転重錘13は、タングステンの如き密度の大きな帯形状のフープ母材10に切断工程、切削工程、切断工程という単純な工程を順に繰り返し施すことで連続的に製造することができる。しかも、母材は帯形状のフープ母材10であるから、時計部品製造分野で実績のある一般的な部品供給装置によってフープ母材10の供給ができる。
【0025】
このようにして製造された回転重錘13は回転錘体12に結合され、更にベアリング11を介して自動巻腕時計の図示しない地板に回動可能に取り付けられ、前記自動巻腕時計のぜんまいの巻上げ機構の一部として機能する。
【0026】
【発明の効果】
本発明により、一般的な部品供給装置で供給される帯形状のフープ母材に切断工程、切削工程、切断工程という単純な工程を順に繰り返し施すことで、回転重錘を連続的に製造することができるようになった。従って、回転重錘を構成部品とする回転錘の製造コストの低減、この回転錘を備えた自動巻腕時計のコストの低減を図ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の回転錘の平面図(A)と断面図(B)である。
【図2】回転重錘の平面図で、(A)は本発明の一実施形態の回転錘を構成する一実施例の回転重錘を、(B)は本発明の一実施形態の回転錘を構成する他の実施例の回転重錘を、(C)は従来の回転錘を構成する回転重錘を夫々示す。
【図3】本発明の回転重錘の第1の製造方法を示す図である。
【図4】従来の回転錘の平面図(A)と断面図(B)である。
【図5】従来の回転錘の製造方法を示す図で、(A)は平面図、(B)は断面図である。
【符号の説明】
10 フープ母材
11 ベアリング
12 回転錘体
13 回転重錘
131 内側円弧辺
132 外側円弧辺
133、134 側辺
20 母材
21 ベアリング
22 回転錘体
23 回転重錘
231 内側円弧辺
232 外側円弧辺
233、234 側辺
S サライ

Claims (9)

  1. 同一曲率の内側円弧辺と外側円弧辺を有する湾曲した短冊形回転重錘と、前記湾曲した短冊形回転重錘の内側円弧辺の端部がその外周端部に固着された回転錘体とから構成された回転錘。
  2. 前記湾曲した短冊形回転重錘の両辺は平行であることを特徴とする請求項1の回転錘。
  3. 前記湾曲した短冊形回転重錘の両辺は内側に傾斜していることを特徴とする請求項1の回転錘。
  4. 金属のフープ母材を円弧状に切断して内側円弧辺を形成する工程と、前記内側円弧辺から所定間隔を経て前記母材を円弧状に切断して外側円弧辺を形成する工程とからなる回転重錘の製造方法。
  5. 金属のフープ母材を円弧状に切断して内側円弧辺を形成する工程と、前記内側円弧辺の端部に段差を形成するサライ工程と、前記内側円弧辺から所定間隔を経て前記母材を円弧状に切断して外側円弧辺を形成する工程とからなる回転重錘の製造方法。
  6. 金属のフープ母材を円弧状に切断して外側円弧辺を形成する工程と、前記内側円弧辺から所定間隔を経て前記母材を円弧状に切断して内側円弧辺を形成する工程とからなる回転重錘の製造方法。
  7. 金属のフープ母材を円弧状に切断して外側円弧辺を形成する工程と、前記外側円弧辺から所定間隔を経た部分に所定幅の段差を形成するサライ工程と、前記段差の外側の位置で前記母材を円弧状に切断して内側円弧辺を形成する工程とからなる回転重錘の製造方法。
  8. 前記フープ母材はタングステン材であることを特徴とする請求項4乃至7のいずれかに記載の回転重錘の製造方法。
  9. 自動巻機構に請求項1又は2記載の回転錘が含まれていることを特徴とする自動巻腕時計。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008201855A (ja) * 2007-02-16 2008-09-04 Furukawa Electric Co Ltd:The 樹脂分散体

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