JP2004037134A - メタルマスク検査方法及びメタルマスク検査装置 - Google Patents

メタルマスク検査方法及びメタルマスク検査装置 Download PDF

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Abstract

【課題】表面荒れ等により正面から光を照射すると乱反射及び影を生じるようなメタルマスクに対しても、異物を高精度に検出ことができるようにする。
【解決手段】バックライト8によるメタルマスク1の画像を基に、バックライトスリット部検査処理(ステップ22)により、濃淡膨張処理、濃淡収縮処理を用いて、透過部に影となって映る異物を検出する。斜め上方から照明を当てた斜方照明7によるメタルマスク1の画像を基に、斜方照明領域生成処理(ステップ24)により、マスク境界線の位置を認識し、透過部とマスク部に分割した上で、それぞれの領域で乱反射して光る異物を検出する。同軸照明4により、メタルマスク1の正面から照明を当て、かつ透過部を反射させた同軸反射画像を基に、同軸反射スリット部検査処理(ステップ28)により、透過部に影となって映る異物を検出する。
【選択図】  図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、メタルマスク検査方法及びメタルマスク検査装置に関し、特に成膜用のシャドウマスクに使用する金属製のマスクパターンの表面上に付着した、或いは、透過部(以下,スリット部と称す)に飛び出した異物を検出するためのメタルマスク検査方法及びメタルマスク検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のシステムの一例が、特開平8−137093に記載されている。この従来の装置は、図29に示すように、マスクの透過像及び反射像をそれぞれ受光して第1及び第2の画像信号を得るCCDと、第1及び第2の画像信号をそれぞれ記憶する画像メモリと、予め異物のないマスクに対する第1及び第2の画像信号の2次元ヒストグラムを作成し、この2次元ヒストグラムを2値化して頻度1以上を表すビットパターンを記憶した登録メモリと、被検査マスクに対する第1及び第2の画像信号に対応する画素を2次元座標で表したデータが全ての画素でビットパターンに登録されているか否かをもって異物の有無を判定するデータ変換部とから構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来の装置により、エッチング加工等で製造した金属性のマスク等のような表面に無数の荒れを持つマスクを検査する場合、マスク正面に光を照射すると乱反射或いは影が発生する。この場合、得られる反射画像はマスク表面の明るさが均一ではなく、画像の濃淡値に大きなばらつきを生じ、2次元ヒストグラムを2値化したビットパターンは大きな領域を持つ。言換えれば、良品範囲が広くなるので、異物を見落とす可能性が高くなると言う問題点がある。
【0004】
具体的には、異物のないマスクでもマスク表面上が正反射で光らず影となる部分が生じると、ビットパターンでその部分を良品の範疇とするため、実際に異物があって同じように暗く映った異物を見落とすことになる。また逆に、上記のような異物を検出するためにビットパターンの領域を縮小すれば、表面荒れのため影になった部分を異物として誤って検出することになる。
【0005】
すなわち、従来の装置では、表面荒れにより反射画像の濃淡値変化が激しいマスクマスクの検査に対しては、2次元ヒストグラム自体の信頼性が低くなり、精度の良い検査に適用できない。また、マスク表面と同じ反射特性を持つ異物が付着している場合、透過画像でも反射画像でも良品マスクと同じ濃淡値をとるため検出できない。
【0006】
本発明の目的は、表面荒れ等により正面から光を照射すると乱反射及び影を生じるようなメタルマスクに対しても、異物を高精度に検出できるメタルマスク検査方法及びメタルマスク検査装置を提供することにある。
【0007】
また、本発明の他の目的は、メタルマスクの表面と同じ反射特性を持つ異物を高精度に検出できるメタルマスク検査方法及びメタルマスク検査装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のメタルマスク検査方法は、バックライトによるメタルマスクの画像を基に異物を検出するバックライト検査ステップと、斜め上方から照明を当てた斜方照明によるメタルマスクの画像を基に異物を検出する斜方照明検査ステップと、メタルマスクの正面から同軸照明による照明を当て、メタルマスクからの同軸反射画像を基に異物を検出する同軸反射検査ステップとを有することを特徴とする。
また、バックライト検査ステップには、下方から照明したメタルマスクを上方から撮影してバックライト画像を得るバックライト画像取得ステップと、このバックライト画像取得ステップで得られたバックライト画像から影となって映る異物を検出するバックライトスリット部検査処理ステップとが含まれ、斜方照明検査ステップには、斜め上方から照明したメタルマスクを上方から撮影して斜方照明画像を得る斜方照明画像取得ステップと、この斜方照明画像取得ステップで得られた斜方照明画像から画面をスリット部領域とワイヤ部領域とに分離する斜方照明領域生成処理ステップと、この斜方照明領域生成処理ステップで得られたスリット部領域の範囲内にあって、斜方照明画像取得ステップで得られた斜方照明画像で明るく映る異物を検出する斜方照明スリット部検査処理ステップと、斜方照明領域生成処理ステップで得られたワイヤ部領域の範囲内にあって、斜方照明画像取得ステップで得られた斜方照明画像で明るく映る異物を検出する斜方照明ワイヤ部検査処理ステップとが含まれ、同軸反射検査ステップには、上方から照明し、かつこの照明を反射させたメタルマスクを撮影して同軸反射画像を得る同軸反射画像取得ステップと、この同軸反射画像取得ステップで得られた同軸反射画像から斜方照明領域生成処理ステップで得られたスリット部領域の範囲内にあり影となって映る異物を検出する同軸反射スリット部検査処理ステップとが含まれるようにすることができる。
また、バックライトスリット部検査処理ステップ、斜方照明スリット部検査処理ステップ、斜方照明ワイヤ部検査処理ステップ、同軸反射スリット部検査処理ステップによって得られた検出結果の論理和を出力する検査結果出力処理ステップが含まれるようにすることができる。
また、バックライトスリット部検査処理ステップには、バックライト画像取得ステップで得られたバックライト画像から明るい部分を周囲に膨張させて濃淡膨張画像を得る濃淡膨張処理ステップと、この濃淡膨張処理ステップで得られた濃淡膨張画像で明るい部分を周囲から収縮させて濃淡収縮画像を得る濃淡収縮処理ステップと、この濃淡収縮ステップで得られた濃淡収縮画像からバックライト画像取得ステップで得られたバックライト画像を差分して差分画像を得る差分処理ステップと、この差分処理ステップで得られた差分画像を2値化して2値画像を得る2値化ステップと、この2値化ステップで得られた2値画像をラベリングしてラベリング画像を得るラベリングステップと、このラベリングステップで得られたラベリング画像の横方向及び縦方向の大きさに基づいて異物を選択し異物の位置を得る異物選択ステップとが含まれるようにすることができる。
本発明のメタルマスク検査装置は、メタルマスクを下方から照明するバックライトと、メタルマスクを斜め上方から照明する斜方照明と、メタルマスクを上方から照明する同軸照明と、この同軸照明の照射光をメタルマスクの下方から反射させる反射板と、バックライトで照明したメタルマスク、斜方照明で照明したメタルマスク、同軸照明及び反射板で照明したメタルマスクのそれぞれを上方から撮影するカメラと、バックライトによるメタルマスクの画像を基に異物を検出する検査処理と、斜め上方から照明を当てた斜方照明によるメタルマスクの画像を基に異物を検出する検査処理と、同軸照明によるメタルマスクからの同軸反射画像を基に異物を検出する検査処理とを行う検査処理手段とを備えることを特徴とする。
また、検査処理手段は、カメラで撮影したバックライト画像から影となって映る異物を検出するバックライトスリット部検査処理と、カメラで撮影した斜方照明画像から画面をスリット部領域とワイヤ部領域に分離する斜方照明領域生成処理と、この斜方照明領域生成処理部で得られたスリット部領域の範囲内にあって、カメラで撮影した斜方照明画像で明るく映る異物を検出する斜方照明スリット部検査処理と、斜方照明領域生成処理部で得られたワイヤ部領域の範囲内にあって、カメラで撮影した斜方照明画像で明るく映る異物を検出する斜方照明ワイヤ部検査処理と、カメラで撮影した同軸反射画像から斜方照明領域生成処理で得られたスリット部領域の範囲内にあり影となって映る異物を検出する同軸反射スリット部検査処理とを行うようにすることができる。
また、バックライトスリット部検査処理には、バックライト画像取得部で得られたバックライト画像から明るい部分を周囲に膨張させて濃淡膨張画像を得る濃淡膨張処理と、この濃淡膨張処理部で得られた濃淡膨張画像で明るい部分を周囲から収縮させて濃淡収縮画像を得る濃淡収縮処理と、この濃淡収縮部で得られた濃淡収縮画像からバックライト画像を差分して差分画像を得る差分処理と、この差分処理部で得られた差分画像を2値化して2値画像を得る2値化処理と、この2値化処理で得られた2値画像をラベリングしてラベリング画像を得るラベリング処理と、このラベリング処理で得られたラベリング画像の横方向及び縦方向の大きさに基づいて異物を選択し異物の位置を得る異物選択処理とが含まれるようにすることができる。
本発明に係るメタルマスク検査方法及びメタルマスク検査装置においては、得られたバックライト画像、斜方照明画像及び同軸反射画像に対して、2或いは3画像のヒストグラムの組み合わせで異物を認識するのではなく、各画像単独で異物を検出しているので、メタルマスクの表面に乱反射や影が生じても安定して異物が検出できる。また、バックライト画像のみから濃淡膨張処理及び濃淡収縮処理を使って微細な異物を検出することで、反射特性がマスクと同様な異物を高精度に検出できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0010】
(構成の説明)
図1は、本発明に係るメタルマスク検出装置の一実施の形態を示す図である。
図1に示すメタルマスク検出装置は、メタルマスク1を下方から照明するバックライト8と、メタルマスク1を斜め上方から照明する斜方照明7と、メタルマスク1を上方から照明する同軸照明4と、この同軸照明4の照射光をメタルマスク1の下方から反射させる反射板6と、バックライト8で照明したメタルマスク1、斜方照明7で照明したメタルマスク1、同軸照明4及び反射板6で照明したメタルマスク1のそれぞれを上方から撮影するCCDカメラ3と、バックライト8によるメタルマスク1の画像を基に異物を検出する検査処理と、斜め上方から照明を当てた斜方照明7によるメタルマスク1の画像を基に異物を検出する検査処理と、同軸照明4によるメタルマスク1からの同軸反射画像を基に異物を検出する検査処理とを行う検査処理手段としてのCPU12とを備えている。
【0011】
つまり、検査対象となるメタルマスク1はステージ2上に載置され、真上からCCDカメラ3で撮像される。この場合、3種類の照明条件での撮像が行われる。第1は、同軸照明4を点灯させハーフミラー付鏡筒5を通して真上から光を照射する。このとき、メタルマスク1の真下に反射板6を設置することで同時に同軸照明4の光を反射させる。第2は、メタルマスク1の斜め上方2方向に設置した斜方照明7を点灯させ、斜め上方から光を照射する。第3は、メタルマスク1の真下に設置したバックライト8を点灯させると同時に反射板6を取り外し、メタルマスク1の下方から透過光を照射する。
【0012】
上記3つの照明条件に対して同一位置でCCDカメラ3でそれぞれのメタルマスク1の画像を撮像する。撮像信号をPC(パーソナルコンピュータ)9内のA/D(アナログデジタル変換器)10によりデジタルデータに変換し、メモリ11に取り込み、取り込んだ画像データを基にPC9のCPU(Central Processing Unit)12が画像処理を行う。処理結果は、ディスプレイ13に表示され、同時にハードディスク等の外部記憶装置14に記録される。また、PC9はCPU12から照明コントローラ15を介して同軸照明4、斜方照明7及びバックライト8の点灯、消灯の制御、光量の調整を行う。さらに、PC9はCPU12からモータコントローラ16を介してステージ2の制御を行う。
【0013】
(動作の説明)
検査対象となるメタルマスク1は、蒸着、スパッタ、CVD工程等で使用する成膜用のシャドウマスクである。メタルマスク1の一例を、図28を基に説明する。材質は金属製で、金属表面にはヘアラインと呼ばれる、エッチング加工時に発生する筋状の表面荒れが存在する。透過させる部分、すなわちスリット部とマスクする部分、すなわちワイヤ部とで構成されている。スリット部とワイヤ部との境界をワイヤエッジと称す。スリット部の方向とヘアラインとは垂直となっている。また、図28においては、左右に位置する端部と中央部とに分けられる。以上のようなメタルマスク1において、スリット部に飛び出した異物の検出及びワイヤ部上にある異物の検出を行うものとする。端部は、図28の例では、メタルマスク1の左右の位置にあり、ワイヤエッジが曲線状になる部分とする。中央部は、それ以外の中央に位置し、ワイヤエッジが直線状であり、かつスリット部とワイヤ部とが交互に見える部分とする。本発明では、特に中央部の検査について説明する。
【0014】
図1に示したような構成のメタルマスク検出装置におけるCPU12内での画像処理方法、すなわちメタルマスク検査方法について、図2に示すフローチャートに基づき説明する。バックライト画像取得(ステップ21)は、メタルマスク1の真下に設置したバックライト8を点灯させ、スリット部に光が透過したバックライト画像を取得する。得られるバックライト画像は、スリット部に飛び出した異物が影となって映るので、バックライトスリット部検査処理(ステップ22)により影となって映る異物が検出される。検査結果、すなわち検出した異物の画像上の座標は検査結果出力処理(ステップ29)に出力される。処理の詳細については後述する。本処理では、特に微細な異物の検出を行うため、設定したサイズより大きい異物を見落とす可能性がある。また、異物の材質により、光透過性のあるような透明異物や照明光が回り込むような異物は、影が薄く見落とす可能性がある。そのような異物に関しては、後段の処理により他の照明条件の画像を使って検出を補う。
【0015】
斜方照明画像取得(ステップ23)では、メタルマスク1の斜め上方から斜方照明を点灯させ、メタルマスク1表面上の異物を乱反射させた斜方照明画像を取得する。ヘアラインを乱反射させないために、斜方照明の光はヘアラインに平行な方向から照射する。図28の例では、斜方照明を紙面に対して上下2方向から点灯させる。そのため、得られる斜方照明画像は、異物及びワイヤエッジが乱反射して明るく映る。斜方照明領域生成処理(ステップ24)では、得られた斜方照明画像を基にワイヤエッジの位置を認識し、画面をスリット部領域とワイヤ部領域とに分離する。処理の詳細については後述する。
【0016】
斜方照明スリット部検査処理(ステップ25)では、得られた斜方照明画像とスリット部領域とを用いて、スリット部内のワイヤエッジ以外の光っている箇所を異物として検出し、検査結果、すなわち検出した異物の画像上の座標を検査結果出力処理29に出力する。処理の詳細については後述する。斜方照明ワイヤ部検査処理(ステップ26)では、得られた斜方照明画像とワイヤ部領域とを用いて、ワイヤ部内のワイヤエッジ以外の光っている箇所を異物として検出し、検査結果、すなわち検出した異物の画像上の座標を検査結果出力処理(ステップ29)に出力する。処理の詳細については後述する。斜方照明スリット部検査処理(ステップ25)、及び斜方照明ワイヤ部検査処理(ステップ26)により、スリット部とワイヤ部とで検査を別々の処理で行っているのは、検査精度を別々に設定できるようにするためである。上記2処理では、異物の材質により、反射指向性の高い異物や低反射な異物では斜方照明画像で明るく光らず見落とす可能性がある。そのような異物に関しては、後段の処理により同軸反射画像を使って検出を補う。
【0017】
同軸反射画像取得(ステップ27)は、同軸照明4を点灯させハーフミラー付鏡筒5を通して真上から光を照射すると同時に、メタルマスク1真下の反射板6により同軸照明4の光を反射させスリット部に光が透過した同軸反射画像を取得する。得られた同軸反射画像は、スリット部に飛び出した異物が影となって映るので、斜方照明領域生成処理(ステップ24)で得たスリット部領域を基に、同軸反射スリット部検査処理(ステップ28)によりスリット部の影となって映る異物を検出し、検査結果、すなわち検出した異物の画像上の座標を検査結果出力処理(ステップ29)に出力する。処理の詳細については後述する。検査結果出力処理(ステップ29)では、バックライトスリット部検査処理(ステップ22)、斜方照明スリット部検査処理(ステップ25)、斜方照明ワイヤ部検査処理(ステップ26)、及び同軸反射スリット部検査処理(ステップ28)により得られる各処理の検査結果、すなわち検出した異物の画像上での座標を入力し、和(OR)をとって、図1に示すディスプレイ13へ表示、或いは外部記憶装置14へ出力する。
【0018】
(バックライトスリット部検査処理(ステップ22)について)
図2に示したバックライトスリット部検査処理(ステップ22)の詳細を、図3に示すフローチャートに基づいて説明する。まず、入力したバックライト画像に濃淡膨張処理(ステップ31)を行う。濃淡膨張処理(ステップ31)は、画像の任意の画素を中心とした横n画素×縦n画素の領域の中で、最大の濃淡値を中心画素の出力値とする。この処理を画像全体に渡って行い、得られた濃淡膨張画像を次処理に出力する。すなわち、濃淡画像であるバックライト8による画像で明るい部分を周囲に膨張させる処理である。この処理により、バックライト8による画像で異物が暗く映っている部分が周囲のスリット部の明るい部分の濃淡値に置き換わるので、濃淡膨張画像では異物が消えたように見える。nの値は、検出したい異物のサイズに合わせて、上記処理で濃淡膨張処理に異物が消えるように予め設定する。図10はバックライト画像の例である。画像の中心付近にスリット部から飛び出した異物が暗く映っている。図10の画像に濃淡膨張処理(ステップ31)を行って得た濃淡膨張画像を図11に示す。異物の暗い部分がなくなっている。
【0019】
次に、濃淡膨張画像に濃淡収縮処理(ステップ32)を行う。濃淡収縮処理(ステップ32)では、画像の任意の画素を中心に濃淡膨張処理(ステップ31)と同サイズの領域を発生させ、その領域内で最小の濃淡値を中心画素の出力値とする。この処理を画像全体に渡って行い、得られた濃淡収縮画像を次処理に出力する。すなわち、濃淡画像である濃淡膨張画像で明るい部分を周囲から収縮させる処理である。この処理により、異物の部分を消したままスリット部の大きさをバックライト画像と同じ大きさに戻している。図11の画像に濃淡収縮処理(ステップ32)を行って得た濃淡収縮画像を図12に示す。
【0020】
次に、濃淡収縮画像からバックライト8による画像を引いた差分処理(ステップ33)を行う。すなわち、同一座標の濃淡収縮画像の濃淡値からバックライト8による画像の濃淡値を減算した値を出力する。この処理を画像全体に渡って行い、得られた差分画像を次処理に出力する。バックライト8による画像で暗く映っていた異物箇所が、濃淡収縮画像では消えて明るく映っており、その他の部分には変化がないため、差分画像で明るくなった箇所が異物箇所となる。図10及び図12の画像に差分処理(ステップ33)を行って得た差分画像を図13に示す。上記、濃淡膨張処理(ステップ31)で設定した膨張サイズ(n画素×n画素)で消えないような大きな異物を含む場合、濃淡膨張処理(ステップ31)を行っても異物が消えず、濃淡収縮画像がバックライト8による画像と同一になり、差分画像で明るい部分がないので、異物が検出できない。このような場合は、斜方照明7による画像や同軸照明4による画像を使用した処理により検出を補う。
【0021】
次に、後段の処理で検出箇所の座標を確定するために、差分画像に2値化(ステップ34)を行う。差分画像の濃淡値が予め設定した閾値より大きい、すなわち、明るい領域を抽出する。図13の画像に2値化(ステップ34)を行って得られた2値画像を図14に示す。図の白の領域が抽出領域である。異物箇所を抽出している。次に、2値画像にラベリング(ステップ35)を行う。連結成分毎にラベル付けを行い、ラベリング画像を得る。最後に、異物選択(ステップ36)を行う。ラベリング画像を用いて、各ラベルの横方向及び縦方向の大きさを計測し、予め設定した値より大きいラベルを選択し、選択したラベルの画像上の座標を検査結果として出力する。
【0022】
(斜方照明領域生成処理(ステップ24)について)
図2に示した斜方照明領域生成処理(ステップ24)の詳細を図4に示すフローチャートに基づいて説明する。まず、入力した斜方照明画像にスリット方向射影(ステップ41)を行う。横方向にスリットが空いている場合、画像の同一縦(y)座標の濃淡値を合計し、この処理を全てのy座標に対して行い、射影データを次処理に出力する。図15は斜方照明7による画像の例である。ワイヤエッジが画面全体に渡って横方向に延びているので、ワイヤエッジが位置する付近のy座標の射影データは大きな値をとる。
【0023】
次に、入力した射影データに対し、射影2値化(ステップ42)を行い、射影2値データを作成する。射影データが予め設定した閾値より大きい場合、射影2値データを1とし、それ以外は0とする。射影2値データで1が連続する座標を1つの領域としてまとめ、ピーク候補領域として次処理に出力する。図8は、射影2値化(ステップ42)、及び後述するワイヤエッジ粗位置決定(ステップ43)の処理動作を表す概念図である。射影データが大きい座標付近にワイヤエッジが存在するので、射影2値化により、その周辺の座標のみを抽出する。1つのピーク候補領域には1本のワイヤエッジが存在するようにする。図8に示す最下段のワイヤのように、異物がワイヤ全体に載ってワイヤ全体が光っている場合、1つのピーク候補領域に2本のワイヤエッジを含まないようにするため、予め最大領域幅という値を設定し、ピーク候補領域の座標の長さ、すなわちピーク候補領域の幅が最大領域幅を超えると次の座標の射影2値データを強制的に0とし、ピーク候補領域を分割する処理を行う。
【0024】
次に、射影データ及びピーク候補領域を基にワイヤエッジ粗位置決定(ステップ43)を行う。ピーク候補領域の各領域の中でそれぞれ、射影データの最大値をとる座標をワイヤエッジ粗位置とし、次処理へ出力する。図15の画像に上記処理を行って得たワイヤエッジ粗位置を描画した画像を図16に示す。メタルマスク1のステージ2への設置ずれ、ステージ搬送時の位置ずれ、マスク製造精度等の理由で、スリット方向が横方向の場合、ワイヤエッジは正確に画像の横方向(x軸)に平行ではなく多少の傾きを持つ可能性がある。そこで以降の処理により、傾きを補正したワイヤエッジの精密な位置を決定するための処理を行う。
【0025】
左端部分射影(ステップ44)を行う。斜方照明7による画像の左端部分のみの射影を行う。射影方向は、スリット方向射影(ステップ41)と同様、スリット方向と同一である。射影範囲、すなわち左端から何画素分の領域で射影をとるかは予め設定する。同様に、右端部分射影(ステップ45)を行う。斜方照明7による画像の右端部分のみの射影を行う。射影方向、射影範囲の設定は左端部分射影(ステップ44)と同様である。
【0026】
次に、直線近似(ステップ46)を行う。図9に示す左端部分射影(ステップ44)、右端部分射影(ステップ45)、及び直線近似(ステップ46)の処理動作の概念図を基に説明する。左端部分射影(ステップ44)で得た射影データを用いてピーク値を検出する。ピーク値の検索範囲は、ワイヤエッジ粗位置を中心として上下に予め設定した画素数の範囲をとる。各検索範囲それぞれにピーク値を検出する。左端部分射影(ステップ44)の射影範囲の中心点のx座標と、検出したピーク値のy座標をセットとする点を画像にプロットする。右端部分射影(ステップ45)で得た射影データも同様にピーク値を検出し、射影範囲の中心点のx座標とピーク値のy座標をセットとする点をプロットする。同一のワイヤエッジ粗位置付近にある左右のプロット点を直線で結び、これを全てのワイヤエッジ粗位置に対して行う。得られた直線の座標をワイヤエッジ精位置として次処理へ出力する。
【0027】
最後に、スリット・ワイヤ領域生成(ステップ47)を行う。スリット方向が横方向の画像の場合で説明する。ワイヤエッジ粗位置からスリット部とワイヤ部との切り分けを行う。画像の上端がスリット部から始まるか、ワイヤ部から始まるか認識する。ワイヤエッジ粗位置の座標を使って、上から1本目のワイヤエッジと2本目のワイヤエッジとのy座標の距離を算出し、距離がワイヤ部の幅に近い場合、上端の領域はスリット部であると判断し、そうでない場合、上端の領域はワイヤ部と判断する。その後は、ワイヤエッジを境界にして、スリット部とワイヤ部とを交互に切り換える。下端の領域はワイヤエッジの本数が奇数か偶数かで判断する。スリット部、ワイヤ部の切り分けができたので、境界線は直線近似(ステップ46)で得たワイヤエッジ精位置を用いて、スリット部領域及びワイヤ部領域を作成し、出力する。図15の画像に上記処理を行って得たスリット部領域を描画した画像を図17に示す。白線で囲まれた領域がスリット部領域である。
【0028】
(斜方照明スリット部検査処理(ステップ25)について)
図2に示した斜方照明スリット部検査処理(ステップ25)の詳細を、図5に示すフローチャートに基づいて説明する。まず、入力した斜方照明画像に2値化(ステップ51)を行い、2値画像を出力する。斜方照明画像の全画素に対し、濃淡値が設定した閾値より大きい場合は1を出力し、それ以外は0を出力する。斜方照明7による画像では異物が明るく映るので、2値画像で値が1の領域に異物がある。図15の斜方照明7による画像に2値化(ステップ51)を行って得た2値画像を図18に示す。図の白の領域が、値が1の領域である。
【0029】
次に、スリット部領域切り出し(ステップ52)を行う。2値画像から、図2の斜方照明領域生成処理(ステップ24)で得たスリット部領域内の部分のみを抽出する。スリット部領域以外の2値画像の値を0として出力する。図18の画像にスリット部領域切り出し(ステップ52)を行って得た画像を図19に示す。次に、スリット部領域切り出し(ステップ52)で得た画像に2値収縮処理(ステップ53)を行う。2値収縮処理(ステップ53)は、画像の任意の画素を中心とした横m画素×縦n画素の領域の中で、1画素でも0が存在すれば中心画素の値に0を出力し、それ以外は1を出力する。この処理を画像全体に渡って行い、得られた2値収縮画像を次処理に出力する。すなわち、2値画像の値が1の領域を周囲から収縮させる処理である。この処理により、ワイヤエッジが光って抽出された領域を削除する。m及びnの値は、ワイヤエッジを削除するように予め設定する。残った部分が異物となる。図19の画像に2値収縮処理(ステップ53)を行って得た2値収縮画像を図20に示す。最後に、異物箇所の座標を確定するために、ラベリング(ステップ54)を行う。連結成分毎にラベル付けを行い、各ラベルの画像上の座標を検査結果として出力する。
【0030】
(斜方照明ワイヤ部検査処理(ステップ26)について)
図2に示した斜方照明ワイヤ部検査処理(ステップ26)の詳細を、図6に示すフローチャートに基づいて説明する。まず、入力した斜方照明画像に2値化(ステップ61)を行い、2値画像を出力する。斜方照明スリット部検査処理(ステップ56)の2値化(ステップ51)と同様に、斜方照明7による画像の濃淡値が予め設定した閾値より大きい画素に1を出力する。次に、ワイヤ部領域切り出し(ステップ62)を行う。2値画像から、図2の斜方照明領域生成処理(ステップ24)で得たワイヤ部領域内の部分のみを抽出する。ワイヤ部領域以外の2値画像の値を0として出力する。図18の画像にワイヤ部領域切り出し(ステップ62)を行って得た画像を図21に示す。
【0031】
次に、ワイヤ部領域切り出し(ステップ62)で得た画像に2値収縮処理(ステップ63)を行い、2値収縮画像を得る。斜方照明スリット部検査処理(ステップ56)の2値収縮処理(ステップ53)と同様に、2値画像の値が1の領域を周囲から収縮させ、ワイヤエッジを削除する。収縮サイズ(m画素×n画素)を図5の2値収縮処理(ステップ53)とは別に設定する。図21の画像に2値収縮処理(ステップ63)を行って得た2値収縮画像を図22に示す。次に、2値収縮画像にラベリング(ステップ64)を行う。連結成分毎にラベル付けを行い、ラベリング画像を得る。最後に、異物選択(ステップ65)を行う。ラベリング画像を用いて、各ラベルの面積を計測し、予め設定した値より大きいラベルを選択し、選択したラベルの画像上の座標を検査結果として出力する。
【0032】
(同軸反射スリット部検査処理(ステップ28)について)
図2に示した同軸反射スリット部検査処理(ステップ28)の詳細を、図7に示すフローチャートに基づいて説明する。まず、濃淡平均値算出(ステップ71)を行う。入力した同軸反射画像において、図2の斜方照明領域生成処理(ステップ24)で得たスリット部領域内にある全画素の濃淡値の平均値を算出し、次処理へ出力する。上記平均値は、次処理の2値化(ステップ72)において閾値を設定するために使用する。
【0033】
次に、同軸反射画像及びスリット部領域を基に2値化(ステップ72)を行い、2値画像を出力する。濃淡平均値算出(ステップ71)で得た平均値から予め設定した値で減算した値を、閾値として算出する。スリット部領域内では、同軸反射画像の各画素に対し、濃淡値が上記閾値より小さい、すなわち暗い場合は1を出力し、それ以外は0を出力する。同軸反射画像ではスリット部に飛び出した異物は暗く映るので、2値画像で値が1の領域に異物がある。さらに、スリット部領域外では、0を出力する。図23は同軸反射画像の例である。図15の斜方照明7による画像と同一位置で撮像した画像である。図23の画像にスリット部領域を描画した画像を図24に示す。黒線で囲まれた領域がスリット部領域である。斜方照明画像と同軸反射画像の撮像位置が同一であるため、同軸反射画像でスリット部とワイヤ部とを切り分けるのに、斜方照明領域生成処理(ステップ24)で得たスリット部領域を使うことが可能となっている。図23の画像に上記処理を行って得た2値化画像を図25に示す。図の白の領域が、値が1の領域である。次に、2値画像にラベリング(ステップ73)を行う。連結成分毎にラベル付けを行い、ラベリング画像を得る。最後に、異物選択(ステップ74)を行う。ラベリング画像を用いて、各ラベルの横方向及び縦方向の大きさを計測し、予め設定した値より大きいラベルを選択し、選択したラベルの画像上の座標を検査結果として出力する。
【0034】
このように、本実施の形態では、透過部に光を透過したバックライト8によるメタルマスク1の画像を基に、バックライトスリット部検査処理(ステップ22)により、濃淡膨張処理、濃淡収縮処理を用いて、透過部に影となって映る異物を検出する。また、斜め上方から照明を当てた斜方照明7によるメタルマスク1の画像を基に、斜方照明領域生成処理(ステップ24)により、マスク境界線の位置を認識し、透過部とマスク部に分割した上で、それぞれの領域で乱反射して光る異物を検出する。さらに、同軸照明4により、メタルマスク1の正面から照明を当て、かつ透過部を反射させた同軸反射画像を基に、同軸反射スリット部検査処理(ステップ28)により、透過部に影となって映る異物を検出する。
【0035】
このような3つの検査によって、図28に示したヘアライン等の表面荒れにより、正面から光を照射すると乱反射及び影を生じるようなメタルマスク1に対しても、異物を安定かつ高精度に検出することができる。安定して異物が検出できる理由は、得られたバックライト8による画像(バックライト検査)、斜方照明7による画像(斜方照明検査)、及び同軸照明4による画像(同軸反射検査)に対して、各画像単独で異物を検出しているためである。高精度に異物が検出できる理由は、斜方照明7による画像からメタルマスク1のワイヤエッジを高精度に認識した上で、ワイヤ部とスリット部とを領域分割し、それぞれに対して、斜方照明7による画像からワイヤ部上の異物を、またバックライト8による画像、斜方照明7による画像及び同軸照明7による画像からスリット部に飛び出した異物を検出しているためである。
【0036】
ちなみに、バックライト検査だけでは,以下のような異物を見落とす可能性があるが、他の照明検査(斜方照明検査,同軸反射検査)で検出を補うことができる。
・膨張,収縮のマスクサイズより大きい異物
・光透過性のある材質を持つ透明異物
・照明光が回り込むような異物
また、斜方照明検査だけでは,以下のような異物を見落とす可能性があるが、他の照明検査(バックライト検査,同軸反射検査)で検出を補うことができる。
・反射指向性の高い異物
・低反射な異物
また、同軸反射検査だけでは,ワイヤ上の異物を検出できないが、斜方照明検査で検出を補うことができる。
【0037】
また、本実施の形態では、マスク表面と同じ反射特性を持つ異物を高精度に検出できることである。その理由は、得られたバックライト8によるメタルマスク1の画像のみから濃淡膨張処理及び濃淡収縮処理を使って微細な異物を検出するためである。
【0038】
(他の実施の形態)
図26に斜方照明領域生成処理(ステップ24)の他の実施の形態によるフローチャートを示す。スリット方向射影(ステップ41)、射影2値化(ステップ42)、ワイヤエッジ粗位置決定(ステップ43)までは、上述した通りである。次に、分割射影(ステップ261)を行う。図27に示すように、斜方照明7による画像をスリットの空いている方向と垂直な方向にn等分する。nは予め設定する。分割した各画像に対してスリットと同じ方向に射影を行い、それぞれ射影データを作成し、次処理へ出力する。図27は、分割射影(ステップ261)及び後述するワイヤエッジ精位置決定(ステップ262)の処理動作を表す概念図である。図27の例では、斜方照明7による画像を縦に4等分し、第1の射影範囲で射影して得た第1の射影データをグラフ化したものを斜方照明7による画像の左側に示し、また、第4の射影範囲で射影して得た第4の射影データをグラフ化したものを斜方照明7による画像の右側に示している。
【0039】
次に、ワイヤエッジ精位置決定(ステップ262)を行う。図27を基に説明する。分割射影(ステップ261)で得た各射影データを用いてピーク値を検出する。ピーク値の検索範囲は、ワイヤエッジ粗位置を中心として上下に予め設定した画素数の範囲をとる。各検索範囲それぞれにピーク値を検出する。各射影データにおいて、ピーク値をとるy座標に位置しx軸に平行な直線を、該当する射影範囲内で作成する。作成した直線の座標をワイヤエッジ精位置として次処理へ出力する。
【0040】
スリット・ワイヤ領域生成(ステップ47)は、上述した通りである。画像上端の領域がスリット部かワイヤ部かを認識する方法については、上端から最初のワイヤエッジまでの領域において、バックライト画像の濃淡値の平均をとり、予め設定した値より大きい場合、画像上端の領域はスリット部領域、それ以外の場合はワイヤ部領域とするという処理でも良い。
【0041】
図4に示した左端部分射影(ステップ44)、及び右端部分射影(ステップ45)は局部的な射影なので画面の左右端に大きな異物がある場合、ワイヤエッジの位置精度が悪くなるのに対して、分割射影(ステップ261)で左右端以外の部分も射影をとることにより、左右端等に大きな異物がある場合にも、精度の良い位置検出ができ、検査精度をさらに向上させる効果が追加される。
【0042】
また、分割射影(ステップ261)、及びワイヤエッジ精位置決定(ステップ262)でワイヤを1本の直線で近似するのではなく、部分的に直線のセグメントでつないでいくことにより、一画面内で1本のワイヤの幅が途中で変化するような場合、正確にワイヤエッジを追従できるので、精度の良い位置検出ができ、検査精度をさらに向上させる効果が追加される。
【0043】
【発明の効果】
以上の如く本発明に係るメタルマスク検査方法及びメタルマスク検査装置によれば、表面荒れ等により正面から光を照射すると乱反射及び影を生じるようなメタルマスクに対しても、異物を高精度に検出することができる。また、メタルマスクの表面と同じ反射特性を持つ異物を高精度に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るメタルマスク検査装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係るメタルマスク検査方法のフローチャートである。
【図3】図2のバックライトスリット部検査処理(ステップ22)のフローチャートである。
【図4】図2の斜方照明領域生成処理(ステップ24)のフローチャートである。
【図5】図2の斜方照明スリット部検査処理(ステップ25)のフローチャートである。
【図6】図2の斜方照明ワイヤ部検査処理(ステップ26)のフローチャートである。
【図7】図2の同軸反射スリット部検査処理(ステップ28)のフローチャートである。
【図8】図4の射影2値化(ステップ42)及び、ワイヤエッジ粗位置決定(ステップ43)の処理動作を表す概念図である。
【図9】図4の左端部分射影(ステップ44)、右端部分射影(ステップ45)及び、直線近似(ステップ46)の処理動作を表す概念図である。
【図10】図2のバックライト画像取得(ステップ21)で得られるバックライト画像例を示す図である。
【図11】図3の濃淡膨張処理(ステップ31)で得られる濃淡膨張画像例を示す図である。
【図12】図3の濃淡収縮処理(ステップ32)で得られる濃淡収縮画像例を示す図である。
【図13】図3の差分処理(ステップ33)で得られる差分画像例を示す図である。
【図14】図3の2値化(ステップ34)で得られる2値画像例を示す図である。
【図15】図2の斜方照明画像取得(ステップ23)で得られる斜方照明画像例を示す図である。
【図16】図4のワイヤエッジ粗位置決定(ステップ43)で得られるワイヤエッジ粗位置を描画した図である。
【図17】図4のスリット・ワイヤ領域生成(ステップ47)で得られるスリット領域を描画した図である。
【図18】図5の2値化(ステップ51)で得られる2値画像例を示す図である。
【図19】図5のスリット部領域切り出し(ステップ52)で得られる画像例を示す図である。
【図20】図5の2値収縮処理(ステップ53)で得られる2値収縮画像例を示す図である。
【図21】図6のワイヤ部領域切り出し(ステップ62)で得られる画像例を示す図である。
【図22】図6の2値収縮処理(ステップ63)で得られる2値収縮画像例を示す図である。
【図23】図2の同軸反射画像取得(ステップ27)で得られる同軸反射画像例を示す図である。
【図24】図4のスリット・ワイヤ領域生成(ステップ47)で得られるスリット領域を描画した図である。
【図25】図7の2値化(ステップ72)で得られる2値画像例を示す図である。
【図26】図2の斜方照明領域生成処理(ステップ24)の他の実施例によるフローチャートである。
【図27】図26の分割射影(ステップ261)、及びワイヤエッジ精位置決定(ステップ262)の処理動作を表す概念図である。
【図28】検査対象物の構造を示す図である。
【図29】従来のマスク検査装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 メタルマスク
2 ステージ
3 CCDカメラ
4 同軸照明
5 ハーフミラー付鏡筒
6 反射板
7 斜方照明
8 バックライト
9 PC
10 A/D
11 メモリ
12 CPU
13 ディスプレイ
14 外部記憶装置
15 照明コントローラ
16 モータコントローラ

Claims (7)

  1. バックライトによるメタルマスクの画像を基に異物を検出するバックライト検査ステップと、
    斜め上方から照明を当てた斜方照明による前記メタルマスクの画像を基に異物を検出する斜方照明検査ステップと、
    前記メタルマスクの正面から同軸照明による照明を当て、前記メタルマスクからの同軸反射画像を基に異物を検出する同軸反射検査ステップと
    を有することを特徴とするメタルマスク検査方法。
  2. 前記バックライト検査ステップには、
    下方から照明した前記メタルマスクを上方から撮影してバックライト画像を得るバックライト画像取得ステップと、
    このバックライト画像取得ステップで得られたバックライト画像から影となって映る異物を検出するバックライトスリット部検査処理ステップとが含まれ、
    前記斜方照明検査ステップには、
    斜め上方から照明した前記メタルマスクを上方から撮影して斜方照明画像を得る斜方照明画像取得ステップと、
    この斜方照明画像取得ステップで得られた斜方照明画像から画面をスリット部領域とワイヤ部領域とに分離する斜方照明領域生成処理ステップと、
    この斜方照明領域生成処理ステップで得られたスリット部領域の範囲内にあって、前記斜方照明画像取得ステップで得られた斜方照明画像で明るく映る異物を検出する斜方照明スリット部検査処理ステップと、
    前記斜方照明領域生成処理ステップで得られたワイヤ部領域の範囲内にあって、前記斜方照明画像取得ステップで得られた斜方照明画像で明るく映る異物を検出する斜方照明ワイヤ部検査処理ステップとが含まれ、
    前記同軸反射検査ステップには、
    上方から照明し、かつこの照明を反射させた前記メタルマスクを撮影して同軸反射画像を得る同軸反射画像取得ステップと、
    この同軸反射画像取得ステップで得られた同軸反射画像から前記斜方照明領域生成処理ステップで得られたスリット部領域の範囲内にあり影となって映る異物を検出する同軸反射スリット部検査処理ステップとが含まれる
    ことを特徴とする請求項1に記載のメタルマスク検査方法。
  3. 前記バックライトスリット部検査処理ステップ、斜方照明スリット部検査処理ステップ、斜方照明ワイヤ部検査処理ステップ、同軸反射スリット部検査処理ステップによって得られた検出結果の論理和を出力する検査結果出力処理ステップが含まれることを特徴とする請求項2に記載のメタルマスク検査方法。
  4. 前記バックライトスリット部検査処理ステップには、
    前記バックライト画像取得ステップで得られたバックライト画像から明るい部分を周囲に膨張させて濃淡膨張画像を得る濃淡膨張処理ステップと、
    この濃淡膨張処理ステップで得られた濃淡膨張画像で明るい部分を周囲から収縮させて濃淡収縮画像を得る濃淡収縮処理ステップと、
    この濃淡収縮ステップで得られた濃淡収縮画像から前記バックライト画像取得ステップで得られたバックライト画像を差分して差分画像を得る差分処理ステップと、
    この差分処理ステップで得られた差分画像を2値化して2値画像を得る2値化ステップと、
    この2値化ステップで得られた2値画像をラベリングしてラベリング画像を得るラベリングステップと、
    このラベリングステップで得られたラベリング画像の横方向及び縦方向の大きさに基づいて異物を選択し異物の位置を得る異物選択ステップとが含まれる
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載のメタルマスク検査方法。
  5. メタルマスクを下方から照明するバックライトと、
    前記メタルマスクを斜め上方から照明する斜方照明と、
    前記メタルマスクを上方から照明する同軸照明と、
    この同軸照明の照射光を前記メタルマスクの下方から反射させる反射板と、
    前記バックライトで照明した前記メタルマスク、前記斜方照明で照明した前記メタルマスク、前記同軸照明及び前記反射板で照明した前記メタルマスクのそれぞれを上方から撮影するカメラと、
    前記バックライトによるメタルマスクの画像を基に異物を検出する検査処理と、前記斜め上方から照明を当てた斜方照明による前記メタルマスクの画像を基に異物を検出する検査処理と、前記同軸照明による前記メタルマスクからの同軸反射画像を基に異物を検出する検査処理とを行う検査処理手段とを備える
    ことを特徴とするメタルマスク検査装置。
  6. 前記検査処理手段は、
    前記カメラで撮影したバックライト画像から影となって映る異物を検出するバックライトスリット部検査処理と、
    前記カメラで撮影した斜方照明画像から画面をスリット部領域とワイヤ部領域に分離する斜方照明領域生成処理と、
    この斜方照明領域生成処理部で得られたスリット部領域の範囲内にあって、前記カメラで撮影した斜方照明画像で明るく映る異物を検出する斜方照明スリット部検査処理と、
    前記斜方照明領域生成処理部で得られたワイヤ部領域の範囲内にあって、前記カメラで撮影した斜方照明画像で明るく映る異物を検出する斜方照明ワイヤ部検査処理と、
    前記カメラで撮影した同軸反射画像から前記斜方照明領域生成処理で得られたスリット部領域の範囲内にあり影となって映る異物を検出する同軸反射スリット部検査処理とを行う
    ことを特徴とする請求項5に記載のメタルマスク検査装置。
  7. 前記バックライトスリット部検査処理には、
    前記バックライト画像取得部で得られたバックライト画像から明るい部分を周囲に膨張させて濃淡膨張画像を得る濃淡膨張処理と、
    この濃淡膨張処理部で得られた濃淡膨張画像で明るい部分を周囲から収縮させて濃淡収縮画像を得る濃淡収縮処理と、
    この濃淡収縮部で得られた濃淡収縮画像から前記バックライト画像を差分して差分画像を得る差分処理と、
    この差分処理部で得られた差分画像を2値化して2値画像を得る2値化処理と、
    この2値化処理で得られた2値画像をラベリングしてラベリング画像を得るラベリング処理と、
    このラベリング処理で得られたラベリング画像の横方向及び縦方向の大きさに基づいて異物を選択し異物の位置を得る異物選択処理とが含まれる
    ことを特徴とする請求項6に記載のメタルマスク検査装置。
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