JP2004036952A - バーナノズル - Google Patents
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Abstract
【課題】安定燃焼を維持しつつ酸素残存空気の熱エネルギーを活用することができる省エネルギーなバーナノズルを提供すること。
【解決手段】バーナノズル1は,火炎を形成する燃焼ヘッダー2と,空気Aiよりも酸素濃度が低い酸素残存空気Guを酸素残存空気孔311より噴出させる酸素残存空気噴出筒3とを有してなる。燃焼ヘッダー2は,燃料Fuを噴出させる複数の燃料孔211を有する燃料供給室21と,空気Aiを噴出させる複数の空気孔221を有する空気供給室22とからなる。バーナノズル1において燃焼を行う際には,燃料Fuと空気Aiとにより1次燃焼を行って燃焼ヘッダー2の側近より1次火炎101を形成する。そして,1次火炎101に酸素残存空気Guを供給して2次燃焼を行い,主炎102を形成する。
【選択図】 図1
【解決手段】バーナノズル1は,火炎を形成する燃焼ヘッダー2と,空気Aiよりも酸素濃度が低い酸素残存空気Guを酸素残存空気孔311より噴出させる酸素残存空気噴出筒3とを有してなる。燃焼ヘッダー2は,燃料Fuを噴出させる複数の燃料孔211を有する燃料供給室21と,空気Aiを噴出させる複数の空気孔221を有する空気供給室22とからなる。バーナノズル1において燃焼を行う際には,燃料Fuと空気Aiとにより1次燃焼を行って燃焼ヘッダー2の側近より1次火炎101を形成する。そして,1次火炎101に酸素残存空気Guを供給して2次燃焼を行い,主炎102を形成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【技術分野】
本発明は,燃焼用空気と燃料とを混合して燃焼させるバーナノズルに関する。
【0002】
【従来技術】
所定量の酸素が残存するガスタービン等の排気ガスを排気する排気ダクトに配設し,上記排気ガスを燃焼用空気として利用して,熱風を発生させるバーナノズルがある。このバーナノズルは,燃料を噴出させる燃焼ヘッダーと,上記排気ガスを噴出させる空気噴出筒とを有している。そして,バーナノズルにおいて燃焼を行う際には,上記ダクトを流れる排気ガスを,上記空気噴出筒に設けた複数の燃焼用空気噴出孔よりこの空気噴出筒の内側方向に取り入れると共にこの内側方向に噴出させる。そして,この噴出させた排気ガスと上記燃焼ヘッダーに設けた燃料噴出孔より噴出させた燃料と混合させて燃焼を行っている。
上記バーナノズルによれば,上記排気ガスにおける熱エネルギーを活用することができる。
【0003】
【解決しようとする課題】
しかしながら,上記従来のバーナノズルにおいては,上記燃料噴出孔より噴出させた燃料と,上記燃焼用空気噴出孔より噴出させた排気ガスとの混合ガスの混合状態は均一なものではない。すなわち,上記従来のバーナノズルでは,上記燃焼ヘッダーの近傍に安定した火炎が形成され難い傾向がある。そのため,特に上記燃料の噴出量を絞ったときには,必ずしも安定した燃焼が可能ではなかった。
【0004】
本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので,安定燃焼を維持しつつ酸素残存空気の熱エネルギーを活用することができる省エネルギーなバーナノズルを提供しようとするものである。
【0005】
【課題の解決手段】
第1の発明は,火炎を形成する燃焼ヘッダーと,該燃焼ヘッダーの火炎形成方向に配設すると共に空気よりも酸素濃度が低い酸素残存空気を複数の酸素残存空気孔より噴出させる酸素残存空気噴出筒とを有してなるバーナノズルにおいて,上記燃焼ヘッダーは,燃料を噴出させる複数の燃料孔を有する燃料供給室と,空気を噴出させる複数の空気孔を有する空気供給室とからなり,
上記バーナノズルは,上記複数の燃料孔より噴出させた燃料と,上記複数の空気孔より噴出させた空気とにより1次燃焼を行って,上記燃焼ヘッダーの側近より1次火炎を形成すると共に,該1次火炎に上記複数の酸素残存空気孔より噴出させた酸素残存空気を供給して2次燃焼を行って主炎を形成するよう構成してあることを特徴とするバーナノズルにある(請求項1)。
【0006】
本発明のバーナノズルは,燃料を噴出させる複数の燃料孔を有する燃料供給室と,空気を噴出させる複数の空気孔を有する空気供給室とからなる燃焼ヘッダーを有している。そして,バーナノズルにおいて燃焼を行う際には,上記燃料供給室から噴出した燃料と,上記空気供給室から噴出した空気とが迅速かつ適正な割合で混合される。そのため,上記燃料と空気とは,上記燃焼ヘッダーの下流側の近傍より1次燃焼を開始することができ,上記燃焼ヘッダーの側近より1次火炎を形成することができる。そして,この1次火炎は,燃焼に十分な酸素濃度を有する空気を使用して形成することができ,安定して維持することができる。
【0007】
また,上記複数の酸素残存空気孔より上記酸素残存空気噴出筒の内側方向に噴出される上記酸素残存空気は,上記1次燃焼により形成された1次火炎に供給される。そのため,この1次火炎の形成は,燃焼を起こしやすい上記燃料と空気とで行い,上記2次燃焼における主炎の形成は,上記1次燃焼における1次火炎に上記酸素残存空気を供給することにより行うことができる。
【0008】
そのため,上記空気の供給量を少なく,上記酸素残存空気の供給量を多くしても,安定した主炎の形成を維持することができる。また,上記燃料は上記少量の空気と混合して燃焼を行うことができる。そのため,上記燃料の噴出量を絞ったときでも,空気が過剰になり難く,安定した燃焼を行うことができる。
それ故,安定燃焼を維持しつつ,例えば,ガスタービンの排気ガス等である酸素残存空気の熱エネルギーを活用して,省エネルギーなバーナノズルを形成することができる。
【0009】
なお,上記1次燃焼とは,上記燃料と上記空気との混合により,上記燃焼ヘッダーの側近より行われる燃焼のことをいい,上記1次火炎とは,この1次燃焼により形成される火炎をいう。また,上記2次燃焼とは,上記1次火炎に上記酸素残存空気を供給することにより行われる燃焼のことをいい,上記主炎とはこの2次燃焼により形成される火炎をいう。
【0010】
【発明の実施の形態】
上述した本発明における好ましい実施の形態につき説明する。
上記燃料には,都市ガス,LPGの他,各種の気体燃料を用いることができる。なお,本発明において,下流側とは,燃焼による火炎が形成される側をいい,上流側とは,上記下流側の反対側をいう(以下同様)。
【0011】
また,上記酸素残存空気は,例えば,酸素濃度が16〜19%であると共に温度が250〜300℃である上記マイクロガスタービンの排気ガスとすることができる。この場合には,上記マイクロガスタービンの排気ガスにおける熱エネルギーを効果的に活用することができる。
また,上記空気としては,例えば,酸素濃度が約21%のフレッシュエアーを用いることができる。
【0012】
上記空気の噴出量は,理論空気量(実際に供給した燃料の量を理論上完全燃焼させるために要する空気量)の0.1〜0.6倍とすることが好ましい。この場合には,上記空気の噴出量を少なくして,省エネルギーなバーナノズルを形成することができる。また,上記空気の噴出量は,理論空気量の0.2〜0.3倍とすることがさらに好ましい。この場合には,上記空気の噴出量をさらに少なくして,さらに省エネルギーなバーナノズルを形成することができる。
上記空気の噴出量が理論空気量の0.1倍未満であると,上記1次燃焼における1次火炎を安定して維持するのが困難になる。また,上記空気の噴出量が理論空気量の0.6倍を超えると,省エネルギーの効果があまり得られない。
【0013】
また,上記空気孔は,上記燃料孔による噴出方向に沿って開口していることが好ましい(請求項2)。この場合には,上記空気孔より噴出させる少量の空気を効果的に上記燃料との1次燃焼に使用することができ,上記1次燃焼を安定させることができる。
【0014】
また,上記空気孔は,上記燃料孔による噴出方向に対して内側方向に傾斜して開口していることもできる(請求項3)。この場合にも,上記空気孔より噴出させる少量の空気を効果的に上記燃料との1次燃焼に使用することができ,上記1次燃焼を安定させることができる。
【0015】
また,上記燃料孔は,上記空気孔による噴出方向に対して内側方向に傾斜して開口していることもできる(請求項4)。この場合にも,上記空気孔より噴出させる少量の空気を効果的に上記燃料との1次燃焼に使用することができ,上記1次燃焼を安定させることができる。
【0016】
【実施例】
以下に,図面を用いて本発明のバーナノズルにかかる実施例につき説明する。
(実施例1)
本例のバーナノズル1は,図1〜図6に示すごとく,火炎を形成する燃焼ヘッダー2と,この燃焼ヘッダー2の火炎形成方向に配設すると共に空気Aiよりも酸素濃度が低い酸素残存空気Guを複数の酸素残存空気孔311より噴出させる酸素残存空気噴出筒3とを有してなる。
上記燃焼ヘッダー2は,燃料Fuを噴出させる複数の燃料孔211を有する燃料供給室21と,空気Aiを噴出させる複数の空気孔221を有する空気供給室22とからなる。
【0017】
そして,上記バーナノズル1において燃焼を行う際には,まず,上記複数の燃料孔211より噴出させた燃料Fuと,上記複数の空気孔221より噴出させた空気Aiとにより1次燃焼を行う。そして,上記燃焼ヘッダー2の側近より1次火炎101を形成する。また,この1次火炎101に上記複数の酸素残存空気孔311より噴出させた酸素残存空気Guを供給して2次燃焼を行い,主炎102を形成する。
【0018】
以下に,これを詳説する。
本例においては,上記空気Aiは,酸素濃度が約21%であると共に温度が常温(約20℃)であるフレッシュエアーである。また,上記燃料Fuは,気体燃料としての都市ガスである。
また,本例においては,上記酸素残存空気Guは,酸素濃度が16〜19%であると共に温度が250〜300℃である上記マイクロガスタービンの排気ガスである。
【0019】
本例においては,図1〜図3に示すごとく,上記燃焼ヘッダー2は,上記空気供給室22の内部に上記燃料供給室21を配置するようにして構成されている。そして,図3に示すごとく,上記複数の燃料孔211は,上記燃料供給室21の下流側面212に設けた突出部213に形成されている。また,上記複数の空気孔221は,上記空気供給室22の下流側面222に形成されている。
【0020】
また,上記燃料供給室21の突出部213は,上記空気供給室22の下流側面222に貫通配設されている。そして,上記突出部213の先端面214と上記空気供給室22の下流側面222とは,ほぼ面一の状態を形成している。そのため,上記燃料孔211から噴出させた燃料Fuと上記空気孔221から噴出させた空気Aiとを一層迅速に混合できるようになっている。
【0021】
また,図1に示すごとく,上記酸素残存空気噴出筒3は,上記空気Aiの流れの下流側に向けて拡大傾斜して配設すると共に複数の空気孔221をそれぞれ有する一対の空気噴出プレート31と,この一対の空気噴出プレート31における上記火炎形成方向に直交する直交方向の端部同士をそれぞれ結合する一対のサイドプレート32とよりなる。
また,本例においては,上記燃焼ヘッダー2及び上記酸素残存空気噴出筒3よりなるバーナノズル1は,上記マイクロガスタービンの排気ダクト4の内部に配設して,エアヒートバーナを構成している。
【0022】
また,図1〜図3に示すごとく,上記複数の燃料孔211及び複数の空気孔221は,上記排気ダクト4の下流側に向けて開口している。こうして,上記空気孔221は,上記燃料孔211による噴出方向に沿って開口している。そのため,上記空気孔221より噴出させる少量の空気Aiを効果的に上記燃料Fuとの1次燃焼に使用することができ,上記1次燃焼を安定させることができる。
また,本例においては,上記複数の空気孔221の少なくとも一部は,上記燃料孔211の近傍に形成してあり,上記燃料Fuと空気Aiとの一層迅速な混合が可能になっている。
【0023】
また,本例においては,上記空気Aiの噴出量は,理論空気量の0.2〜0.3倍としている。これに比べて,上記酸素残存空気Guの噴出量は,理論空気量より大きくしている。つまり,上記空気Aiの供給量の割合に対する上記酸素残存空気Guの供給量の割合を多くしている。そのため,約20℃の空気に比べて,250〜300℃と高温である上記酸素残存空気Guを多量に利用することができる。そのため,上記酸素残存空気Guの熱エネルギーを有効に活用することができる。
【0024】
上記バーナノズル1において燃焼を行う際には,上記燃料供給室21と上記空気供給室22との構成により,上記燃料供給室21から噴出した燃料Fuと,上記空気供給室22から噴出した空気Aiとが迅速かつ適正な割合で混合される。そのため,上記燃料Fuと空気Aiとは,上記燃焼ヘッダー2の下流側の近傍より1次燃焼を開始することができ,上記燃焼ヘッダー2の側近より1次火炎101を形成することができる。そして,この1次火炎101は,燃焼に十分な酸素濃度を有する空気を使用して形成することができ,安定して維持することができる。
【0025】
また,上記複数の酸素残存空気孔311より上記酸素残存空気噴出筒3の内側方向に噴出される上記酸素残存空気Guは,上記1次燃焼により形成された1次火炎101に供給される。そのため,上記1次火炎101の形成は,燃焼を起こしやすい上記燃料Fuと空気Aiとで行い,上記2次燃焼における主炎102の形成は,上記1次燃焼における1次火炎101に上記酸素残存空気Guを供給することにより行うことができる。
【0026】
そのため,上記のごとく,上記空気Aiの噴出量を理論空気量の0.2〜0.3倍と小さくしても,安定した主炎102の形成を維持することができる。また,上記燃料Fuは上記少量の空気Aiと混合して燃焼を行うことができる。そのため,上記燃料Fuの噴出量を絞ったときでも,空気Aiが過剰になり難く,安定した燃焼を行うことができる。
それ故,安定燃焼を維持しつつ,マイクロガスタービンの排気ガスである酸素残存空気Guの熱エネルギーを活用して,省エネルギーなバーナノズル1を形成することができる。
【0027】
ところで,安定して燃焼を行うことができる範囲は,上記酸素残存空気Guの供給量にほとんど変化がない状態においては,上記燃料Fuの供給量の大小により大きく影響される。
図4,図5に示すごとく,本例のバーナノズル1によれば,燃料Fuの供給量が最大供給量に近いときでは,上記1次火炎101及び主炎102を上記空気噴出プレート31の上流側から下流側までの全体において形成して,安定した燃焼が可能である。図4には,燃料Fuの供給量を最大供給量とした場合,図5には,燃料Fuの供給量を最大供給量の1/3とした場合を示す。
【0028】
また,上記バーナノズル1の燃焼制御性を考えると,上記酸素残存空気Guの供給量の変化がほとんどない状態で,上記燃料Fuの供給量を大きく絞り込むことができることが好ましい。しかし,上記酸素残存空気Guの供給量をほぼ一定にして上記燃料Fuの供給量を絞り込むと,この酸素残存空気Guの供給量は理論空気量より大幅に大きくなる。そして,過剰の酸素残存空気Guにより火炎が冷やされ,CO(一酸化炭素)等の未燃ガスの発生量が増大するおそれがある。
【0029】
本例のバーナノズル1においては,上記のごとく,上記燃料Fuは上記少量の空気Ai(理論空気量の0.2〜0.3倍)と混合して上記1次燃焼を行うことができる。そのため,上記空気噴出プレート31より噴出させる酸素残存空気Guの量をほぼ一定にした状態で,上記燃料Fuの供給量を最大供給量の1/5とした場合でも,図6に示すごとく,上記燃焼ヘッダー2の近傍における燃料過剰領域の形成を抑制して,上記1次燃焼による1次火炎101を形成することができる。
【0030】
そして,上記1次燃焼は上記空気噴出プレート31の上流側において完結する。そして,空気噴出プレート31の下流側より噴出する酸素残存空気Guの大半は,上記1次燃焼が完了した燃焼ガスを希釈する希釈空気として噴出されることになる。なお,上記1次火炎101には上記空気噴出プレート31の上流側より噴出する若干の酸素残存空気Guも供給されており,これが混合して上記1次燃焼を行うことになる。
【0031】
そのため,上記燃料Fuの供給量を絞り込んだときには,燃焼に直接作用する酸素残存空気Guは少なく,上記空気噴出プレート31の下流側より噴出する酸素残存空気Guの大半は単なる希釈空気となる。そのため,CO等の未燃ガスの発生が少ない状態で安定した燃焼を行うことができる。そして,上記バーナノズル1によれば,上記空気噴出プレート31より噴出させる酸素残存空気Guの量をほぼ一定にした状態で,例えば,上記燃料Fuの供給量を最大供給量から1/10以下に絞り込んだときでも,安定した燃焼が可能である。
【0032】
それ故,本例のバーナノズル1によれば,酸素残存空気Guの供給量にほとんど変化がない状態において,ターンダウン比(安定燃焼が可能な燃料Fuの最大供給量と最小供給量との比)を大きくすることができる
【0033】
なお,図7に示すごとく,上記バーナノズル1は,マイクロガスタービンの排気ダクト4の先端に接続される燃焼筒5の内部に配設し,上記排気ダクト4を流れる酸素残存空気Guのほぼすべてを上記酸素残存空気噴出筒3より噴出させて上記2次燃焼を行うこともできる。
【0034】
(実施例2)
本例は,図8に示すごとく,上記空気供給室22における空気孔221を,上記火炎形成方向に開口する燃料孔211による燃料の噴出方向に対して内側方向に傾斜して開口させた例である。なお,本例の内側方向とは,上記酸素残存空気噴出筒3における一対の空気噴出プレート31の間の中心軸方向に向かう方向をいう。
【0035】
本例では,上記燃焼ヘッダー2の下流側の近傍において,上記燃料Fuと上記空気Aiとの混合を一層迅速に行うことができる。そのため,上記空気孔221より噴出させる少量の空気Aiを効果的に上記燃料Fuとの1次燃焼に使用することができ,上記1次燃焼を安定させることができる。
その他は,上記実施例1と同様であり,上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
【0036】
(実施例3)
本例は,図9に示すごとく,上記燃焼ヘッダー2を,上記燃料供給室21の内部に上記空気供給室22を配置するようにして構成した例である。そして,上記燃料供給室21における燃料孔211は,上記火炎形成方向に開口する空気孔221による空気の噴出方向に対して内側方向に傾斜して開口している。なお,本例の内側方向も,上記酸素残存空気噴出筒3における一対の空気噴出プレート31の間の中心軸方向に向かう方向をいう。
【0037】
本例によっても,上記燃焼ヘッダー2の下流側の近傍において,上記燃料Fuと上記空気Aiとの混合を一層迅速に行うことができる。そのため,上記空気孔221より噴出させる少量の空気Aiを効果的に上記燃料Fuとの1次燃焼に使用することができ,上記1次燃焼を安定させることができる。
その他は,上記実施例1と同様であり,上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における,バーナノズルを示す斜視説明図。
【図2】実施例1における,バーナノズルを示す側方説明図。
【図3】実施例1における,バーナノズルの主要部を示す側方説明図。
【図4】実施例1における,燃料の供給量を最大供給量とした場合の火炎の形成状態を示す説明図。
【図5】実施例1における,燃料の供給量を最大供給量の1/3とした場合の火炎の形成状態を示す説明図。
【図6】実施例1における,燃料の供給量を最大供給量の1/5とした場合の火炎の形成状態を示す説明図。
【図7】実施例1における,燃焼筒内に配設したバーナノズルを示す側方説明図。
【図8】実施例2における,バーナノズルの主要部を示す側方説明図。
【図9】実施例3における,バーナノズルの主要部を示す側方説明図。
【符号の説明】
1...バーナノズル,
2...燃焼ヘッダー,
21...燃料供給室,
211...燃料孔,
22...空気供給室,
221...空気孔,
3...酸素残存空気噴出筒,
31...空気噴出プレート,
311...酸素残存空気孔,
32...サイドプレート,
4...排気ダクト,
Fu...燃料,
Ai...空気,
Gu...酸素残存空気,
101...1次火炎,
102...主炎,
【技術分野】
本発明は,燃焼用空気と燃料とを混合して燃焼させるバーナノズルに関する。
【0002】
【従来技術】
所定量の酸素が残存するガスタービン等の排気ガスを排気する排気ダクトに配設し,上記排気ガスを燃焼用空気として利用して,熱風を発生させるバーナノズルがある。このバーナノズルは,燃料を噴出させる燃焼ヘッダーと,上記排気ガスを噴出させる空気噴出筒とを有している。そして,バーナノズルにおいて燃焼を行う際には,上記ダクトを流れる排気ガスを,上記空気噴出筒に設けた複数の燃焼用空気噴出孔よりこの空気噴出筒の内側方向に取り入れると共にこの内側方向に噴出させる。そして,この噴出させた排気ガスと上記燃焼ヘッダーに設けた燃料噴出孔より噴出させた燃料と混合させて燃焼を行っている。
上記バーナノズルによれば,上記排気ガスにおける熱エネルギーを活用することができる。
【0003】
【解決しようとする課題】
しかしながら,上記従来のバーナノズルにおいては,上記燃料噴出孔より噴出させた燃料と,上記燃焼用空気噴出孔より噴出させた排気ガスとの混合ガスの混合状態は均一なものではない。すなわち,上記従来のバーナノズルでは,上記燃焼ヘッダーの近傍に安定した火炎が形成され難い傾向がある。そのため,特に上記燃料の噴出量を絞ったときには,必ずしも安定した燃焼が可能ではなかった。
【0004】
本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので,安定燃焼を維持しつつ酸素残存空気の熱エネルギーを活用することができる省エネルギーなバーナノズルを提供しようとするものである。
【0005】
【課題の解決手段】
第1の発明は,火炎を形成する燃焼ヘッダーと,該燃焼ヘッダーの火炎形成方向に配設すると共に空気よりも酸素濃度が低い酸素残存空気を複数の酸素残存空気孔より噴出させる酸素残存空気噴出筒とを有してなるバーナノズルにおいて,上記燃焼ヘッダーは,燃料を噴出させる複数の燃料孔を有する燃料供給室と,空気を噴出させる複数の空気孔を有する空気供給室とからなり,
上記バーナノズルは,上記複数の燃料孔より噴出させた燃料と,上記複数の空気孔より噴出させた空気とにより1次燃焼を行って,上記燃焼ヘッダーの側近より1次火炎を形成すると共に,該1次火炎に上記複数の酸素残存空気孔より噴出させた酸素残存空気を供給して2次燃焼を行って主炎を形成するよう構成してあることを特徴とするバーナノズルにある(請求項1)。
【0006】
本発明のバーナノズルは,燃料を噴出させる複数の燃料孔を有する燃料供給室と,空気を噴出させる複数の空気孔を有する空気供給室とからなる燃焼ヘッダーを有している。そして,バーナノズルにおいて燃焼を行う際には,上記燃料供給室から噴出した燃料と,上記空気供給室から噴出した空気とが迅速かつ適正な割合で混合される。そのため,上記燃料と空気とは,上記燃焼ヘッダーの下流側の近傍より1次燃焼を開始することができ,上記燃焼ヘッダーの側近より1次火炎を形成することができる。そして,この1次火炎は,燃焼に十分な酸素濃度を有する空気を使用して形成することができ,安定して維持することができる。
【0007】
また,上記複数の酸素残存空気孔より上記酸素残存空気噴出筒の内側方向に噴出される上記酸素残存空気は,上記1次燃焼により形成された1次火炎に供給される。そのため,この1次火炎の形成は,燃焼を起こしやすい上記燃料と空気とで行い,上記2次燃焼における主炎の形成は,上記1次燃焼における1次火炎に上記酸素残存空気を供給することにより行うことができる。
【0008】
そのため,上記空気の供給量を少なく,上記酸素残存空気の供給量を多くしても,安定した主炎の形成を維持することができる。また,上記燃料は上記少量の空気と混合して燃焼を行うことができる。そのため,上記燃料の噴出量を絞ったときでも,空気が過剰になり難く,安定した燃焼を行うことができる。
それ故,安定燃焼を維持しつつ,例えば,ガスタービンの排気ガス等である酸素残存空気の熱エネルギーを活用して,省エネルギーなバーナノズルを形成することができる。
【0009】
なお,上記1次燃焼とは,上記燃料と上記空気との混合により,上記燃焼ヘッダーの側近より行われる燃焼のことをいい,上記1次火炎とは,この1次燃焼により形成される火炎をいう。また,上記2次燃焼とは,上記1次火炎に上記酸素残存空気を供給することにより行われる燃焼のことをいい,上記主炎とはこの2次燃焼により形成される火炎をいう。
【0010】
【発明の実施の形態】
上述した本発明における好ましい実施の形態につき説明する。
上記燃料には,都市ガス,LPGの他,各種の気体燃料を用いることができる。なお,本発明において,下流側とは,燃焼による火炎が形成される側をいい,上流側とは,上記下流側の反対側をいう(以下同様)。
【0011】
また,上記酸素残存空気は,例えば,酸素濃度が16〜19%であると共に温度が250〜300℃である上記マイクロガスタービンの排気ガスとすることができる。この場合には,上記マイクロガスタービンの排気ガスにおける熱エネルギーを効果的に活用することができる。
また,上記空気としては,例えば,酸素濃度が約21%のフレッシュエアーを用いることができる。
【0012】
上記空気の噴出量は,理論空気量(実際に供給した燃料の量を理論上完全燃焼させるために要する空気量)の0.1〜0.6倍とすることが好ましい。この場合には,上記空気の噴出量を少なくして,省エネルギーなバーナノズルを形成することができる。また,上記空気の噴出量は,理論空気量の0.2〜0.3倍とすることがさらに好ましい。この場合には,上記空気の噴出量をさらに少なくして,さらに省エネルギーなバーナノズルを形成することができる。
上記空気の噴出量が理論空気量の0.1倍未満であると,上記1次燃焼における1次火炎を安定して維持するのが困難になる。また,上記空気の噴出量が理論空気量の0.6倍を超えると,省エネルギーの効果があまり得られない。
【0013】
また,上記空気孔は,上記燃料孔による噴出方向に沿って開口していることが好ましい(請求項2)。この場合には,上記空気孔より噴出させる少量の空気を効果的に上記燃料との1次燃焼に使用することができ,上記1次燃焼を安定させることができる。
【0014】
また,上記空気孔は,上記燃料孔による噴出方向に対して内側方向に傾斜して開口していることもできる(請求項3)。この場合にも,上記空気孔より噴出させる少量の空気を効果的に上記燃料との1次燃焼に使用することができ,上記1次燃焼を安定させることができる。
【0015】
また,上記燃料孔は,上記空気孔による噴出方向に対して内側方向に傾斜して開口していることもできる(請求項4)。この場合にも,上記空気孔より噴出させる少量の空気を効果的に上記燃料との1次燃焼に使用することができ,上記1次燃焼を安定させることができる。
【0016】
【実施例】
以下に,図面を用いて本発明のバーナノズルにかかる実施例につき説明する。
(実施例1)
本例のバーナノズル1は,図1〜図6に示すごとく,火炎を形成する燃焼ヘッダー2と,この燃焼ヘッダー2の火炎形成方向に配設すると共に空気Aiよりも酸素濃度が低い酸素残存空気Guを複数の酸素残存空気孔311より噴出させる酸素残存空気噴出筒3とを有してなる。
上記燃焼ヘッダー2は,燃料Fuを噴出させる複数の燃料孔211を有する燃料供給室21と,空気Aiを噴出させる複数の空気孔221を有する空気供給室22とからなる。
【0017】
そして,上記バーナノズル1において燃焼を行う際には,まず,上記複数の燃料孔211より噴出させた燃料Fuと,上記複数の空気孔221より噴出させた空気Aiとにより1次燃焼を行う。そして,上記燃焼ヘッダー2の側近より1次火炎101を形成する。また,この1次火炎101に上記複数の酸素残存空気孔311より噴出させた酸素残存空気Guを供給して2次燃焼を行い,主炎102を形成する。
【0018】
以下に,これを詳説する。
本例においては,上記空気Aiは,酸素濃度が約21%であると共に温度が常温(約20℃)であるフレッシュエアーである。また,上記燃料Fuは,気体燃料としての都市ガスである。
また,本例においては,上記酸素残存空気Guは,酸素濃度が16〜19%であると共に温度が250〜300℃である上記マイクロガスタービンの排気ガスである。
【0019】
本例においては,図1〜図3に示すごとく,上記燃焼ヘッダー2は,上記空気供給室22の内部に上記燃料供給室21を配置するようにして構成されている。そして,図3に示すごとく,上記複数の燃料孔211は,上記燃料供給室21の下流側面212に設けた突出部213に形成されている。また,上記複数の空気孔221は,上記空気供給室22の下流側面222に形成されている。
【0020】
また,上記燃料供給室21の突出部213は,上記空気供給室22の下流側面222に貫通配設されている。そして,上記突出部213の先端面214と上記空気供給室22の下流側面222とは,ほぼ面一の状態を形成している。そのため,上記燃料孔211から噴出させた燃料Fuと上記空気孔221から噴出させた空気Aiとを一層迅速に混合できるようになっている。
【0021】
また,図1に示すごとく,上記酸素残存空気噴出筒3は,上記空気Aiの流れの下流側に向けて拡大傾斜して配設すると共に複数の空気孔221をそれぞれ有する一対の空気噴出プレート31と,この一対の空気噴出プレート31における上記火炎形成方向に直交する直交方向の端部同士をそれぞれ結合する一対のサイドプレート32とよりなる。
また,本例においては,上記燃焼ヘッダー2及び上記酸素残存空気噴出筒3よりなるバーナノズル1は,上記マイクロガスタービンの排気ダクト4の内部に配設して,エアヒートバーナを構成している。
【0022】
また,図1〜図3に示すごとく,上記複数の燃料孔211及び複数の空気孔221は,上記排気ダクト4の下流側に向けて開口している。こうして,上記空気孔221は,上記燃料孔211による噴出方向に沿って開口している。そのため,上記空気孔221より噴出させる少量の空気Aiを効果的に上記燃料Fuとの1次燃焼に使用することができ,上記1次燃焼を安定させることができる。
また,本例においては,上記複数の空気孔221の少なくとも一部は,上記燃料孔211の近傍に形成してあり,上記燃料Fuと空気Aiとの一層迅速な混合が可能になっている。
【0023】
また,本例においては,上記空気Aiの噴出量は,理論空気量の0.2〜0.3倍としている。これに比べて,上記酸素残存空気Guの噴出量は,理論空気量より大きくしている。つまり,上記空気Aiの供給量の割合に対する上記酸素残存空気Guの供給量の割合を多くしている。そのため,約20℃の空気に比べて,250〜300℃と高温である上記酸素残存空気Guを多量に利用することができる。そのため,上記酸素残存空気Guの熱エネルギーを有効に活用することができる。
【0024】
上記バーナノズル1において燃焼を行う際には,上記燃料供給室21と上記空気供給室22との構成により,上記燃料供給室21から噴出した燃料Fuと,上記空気供給室22から噴出した空気Aiとが迅速かつ適正な割合で混合される。そのため,上記燃料Fuと空気Aiとは,上記燃焼ヘッダー2の下流側の近傍より1次燃焼を開始することができ,上記燃焼ヘッダー2の側近より1次火炎101を形成することができる。そして,この1次火炎101は,燃焼に十分な酸素濃度を有する空気を使用して形成することができ,安定して維持することができる。
【0025】
また,上記複数の酸素残存空気孔311より上記酸素残存空気噴出筒3の内側方向に噴出される上記酸素残存空気Guは,上記1次燃焼により形成された1次火炎101に供給される。そのため,上記1次火炎101の形成は,燃焼を起こしやすい上記燃料Fuと空気Aiとで行い,上記2次燃焼における主炎102の形成は,上記1次燃焼における1次火炎101に上記酸素残存空気Guを供給することにより行うことができる。
【0026】
そのため,上記のごとく,上記空気Aiの噴出量を理論空気量の0.2〜0.3倍と小さくしても,安定した主炎102の形成を維持することができる。また,上記燃料Fuは上記少量の空気Aiと混合して燃焼を行うことができる。そのため,上記燃料Fuの噴出量を絞ったときでも,空気Aiが過剰になり難く,安定した燃焼を行うことができる。
それ故,安定燃焼を維持しつつ,マイクロガスタービンの排気ガスである酸素残存空気Guの熱エネルギーを活用して,省エネルギーなバーナノズル1を形成することができる。
【0027】
ところで,安定して燃焼を行うことができる範囲は,上記酸素残存空気Guの供給量にほとんど変化がない状態においては,上記燃料Fuの供給量の大小により大きく影響される。
図4,図5に示すごとく,本例のバーナノズル1によれば,燃料Fuの供給量が最大供給量に近いときでは,上記1次火炎101及び主炎102を上記空気噴出プレート31の上流側から下流側までの全体において形成して,安定した燃焼が可能である。図4には,燃料Fuの供給量を最大供給量とした場合,図5には,燃料Fuの供給量を最大供給量の1/3とした場合を示す。
【0028】
また,上記バーナノズル1の燃焼制御性を考えると,上記酸素残存空気Guの供給量の変化がほとんどない状態で,上記燃料Fuの供給量を大きく絞り込むことができることが好ましい。しかし,上記酸素残存空気Guの供給量をほぼ一定にして上記燃料Fuの供給量を絞り込むと,この酸素残存空気Guの供給量は理論空気量より大幅に大きくなる。そして,過剰の酸素残存空気Guにより火炎が冷やされ,CO(一酸化炭素)等の未燃ガスの発生量が増大するおそれがある。
【0029】
本例のバーナノズル1においては,上記のごとく,上記燃料Fuは上記少量の空気Ai(理論空気量の0.2〜0.3倍)と混合して上記1次燃焼を行うことができる。そのため,上記空気噴出プレート31より噴出させる酸素残存空気Guの量をほぼ一定にした状態で,上記燃料Fuの供給量を最大供給量の1/5とした場合でも,図6に示すごとく,上記燃焼ヘッダー2の近傍における燃料過剰領域の形成を抑制して,上記1次燃焼による1次火炎101を形成することができる。
【0030】
そして,上記1次燃焼は上記空気噴出プレート31の上流側において完結する。そして,空気噴出プレート31の下流側より噴出する酸素残存空気Guの大半は,上記1次燃焼が完了した燃焼ガスを希釈する希釈空気として噴出されることになる。なお,上記1次火炎101には上記空気噴出プレート31の上流側より噴出する若干の酸素残存空気Guも供給されており,これが混合して上記1次燃焼を行うことになる。
【0031】
そのため,上記燃料Fuの供給量を絞り込んだときには,燃焼に直接作用する酸素残存空気Guは少なく,上記空気噴出プレート31の下流側より噴出する酸素残存空気Guの大半は単なる希釈空気となる。そのため,CO等の未燃ガスの発生が少ない状態で安定した燃焼を行うことができる。そして,上記バーナノズル1によれば,上記空気噴出プレート31より噴出させる酸素残存空気Guの量をほぼ一定にした状態で,例えば,上記燃料Fuの供給量を最大供給量から1/10以下に絞り込んだときでも,安定した燃焼が可能である。
【0032】
それ故,本例のバーナノズル1によれば,酸素残存空気Guの供給量にほとんど変化がない状態において,ターンダウン比(安定燃焼が可能な燃料Fuの最大供給量と最小供給量との比)を大きくすることができる
【0033】
なお,図7に示すごとく,上記バーナノズル1は,マイクロガスタービンの排気ダクト4の先端に接続される燃焼筒5の内部に配設し,上記排気ダクト4を流れる酸素残存空気Guのほぼすべてを上記酸素残存空気噴出筒3より噴出させて上記2次燃焼を行うこともできる。
【0034】
(実施例2)
本例は,図8に示すごとく,上記空気供給室22における空気孔221を,上記火炎形成方向に開口する燃料孔211による燃料の噴出方向に対して内側方向に傾斜して開口させた例である。なお,本例の内側方向とは,上記酸素残存空気噴出筒3における一対の空気噴出プレート31の間の中心軸方向に向かう方向をいう。
【0035】
本例では,上記燃焼ヘッダー2の下流側の近傍において,上記燃料Fuと上記空気Aiとの混合を一層迅速に行うことができる。そのため,上記空気孔221より噴出させる少量の空気Aiを効果的に上記燃料Fuとの1次燃焼に使用することができ,上記1次燃焼を安定させることができる。
その他は,上記実施例1と同様であり,上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
【0036】
(実施例3)
本例は,図9に示すごとく,上記燃焼ヘッダー2を,上記燃料供給室21の内部に上記空気供給室22を配置するようにして構成した例である。そして,上記燃料供給室21における燃料孔211は,上記火炎形成方向に開口する空気孔221による空気の噴出方向に対して内側方向に傾斜して開口している。なお,本例の内側方向も,上記酸素残存空気噴出筒3における一対の空気噴出プレート31の間の中心軸方向に向かう方向をいう。
【0037】
本例によっても,上記燃焼ヘッダー2の下流側の近傍において,上記燃料Fuと上記空気Aiとの混合を一層迅速に行うことができる。そのため,上記空気孔221より噴出させる少量の空気Aiを効果的に上記燃料Fuとの1次燃焼に使用することができ,上記1次燃焼を安定させることができる。
その他は,上記実施例1と同様であり,上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における,バーナノズルを示す斜視説明図。
【図2】実施例1における,バーナノズルを示す側方説明図。
【図3】実施例1における,バーナノズルの主要部を示す側方説明図。
【図4】実施例1における,燃料の供給量を最大供給量とした場合の火炎の形成状態を示す説明図。
【図5】実施例1における,燃料の供給量を最大供給量の1/3とした場合の火炎の形成状態を示す説明図。
【図6】実施例1における,燃料の供給量を最大供給量の1/5とした場合の火炎の形成状態を示す説明図。
【図7】実施例1における,燃焼筒内に配設したバーナノズルを示す側方説明図。
【図8】実施例2における,バーナノズルの主要部を示す側方説明図。
【図9】実施例3における,バーナノズルの主要部を示す側方説明図。
【符号の説明】
1...バーナノズル,
2...燃焼ヘッダー,
21...燃料供給室,
211...燃料孔,
22...空気供給室,
221...空気孔,
3...酸素残存空気噴出筒,
31...空気噴出プレート,
311...酸素残存空気孔,
32...サイドプレート,
4...排気ダクト,
Fu...燃料,
Ai...空気,
Gu...酸素残存空気,
101...1次火炎,
102...主炎,
Claims (4)
- 火炎を形成する燃焼ヘッダーと,該燃焼ヘッダーの火炎形成方向に配設すると共に空気よりも酸素濃度が低い酸素残存空気を複数の酸素残存空気孔より噴出させる酸素残存空気噴出筒とを有してなるバーナノズルにおいて,
上記燃焼ヘッダーは,燃料を噴出させる複数の燃料孔を有する燃料供給室と,空気を噴出させる複数の空気孔を有する空気供給室とからなり,
上記バーナノズルは,上記複数の燃料孔より噴出させた燃料と,上記複数の空気孔より噴出させた空気とにより1次燃焼を行って,上記燃焼ヘッダーの側近より1次火炎を形成すると共に,該1次火炎に上記複数の酸素残存空気孔より噴出させた酸素残存空気を供給して2次燃焼を行って主炎を形成するよう構成してあることを特徴とするバーナノズル。 - 請求項1において,上記空気孔は,上記燃料孔による噴出方向に沿って開口していることを特徴とするバーナノズル。
- 請求項1において,上記空気孔は,上記燃料孔による噴出方向に対して内側方向に傾斜して開口していることを特徴とするバーナノズル。
- 請求項1において,上記燃料孔は,上記空気孔による噴出方向に対して内側方向に傾斜して開口していることを特徴とするバーナノズル。
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