JP2004036284A - ドア用錠受け金具 - Google Patents

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Abstract

【課題】少なくとも可動コアをドア枠の左縦枠、又は右縦枠のいずれにでも自由に取付けることができるドア用錠受け金具を提供する。
【解決手段】トロヨケの左右の側壁には左右一対の保持ピン逃し用切欠部が形成され、保持ピンは切欠部に係合した状態で該切欠部並びに可動コア3左右の側壁に形成した挿通孔を貫通し、地震発生時、ストライク並びに可動コアは、ストライクの傾斜状上下端部の変形に伴いトロヨケ内の後方空隙部へと後退動し、さらに、可動コアの左右の側壁の中央部には、所要長さの垂直案内係合長孔を形成し、これら左右一対の垂直案内係合長孔には、施錠片用受け棒部材を架設したことを特徴とするドア用錠受け金具。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地震時に適合するドア用錠受け金具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来技術の一例としては、特開平11−62337号(特許第3037913号)に記載の一例がある。この実施例のドア用錠受の構成は次の通りである。
【0003】
「ドア枠に設けた取付け孔(受入れ口)に固定する固定部材と、ドア側のカンヌキを係脱させる係止孔が形成され、かつ、固定部材に挿嵌されて該固定部材を介して取付け孔に嵌め込み状態に支持させる筒形部材と、筒形部材に固定され、かつ、取付け孔と固定部材及び筒形部材の全体を覆うカバーとを備え、筒形部材は、ドア閉鎖時にドアと平行方向に付与される面内外力の発生方向に所定間隔をあけて固定部材に挿嵌され、この間隔の範囲で面内外力の発生方向にスライド可能とされ、また、面内外力と直交方向の面外外力が発生したときは、固定部材に対しスライド不能とした状態で、ドア枠の取付け孔に嵌め込み状態に保持させて面外外力と対抗させるようにしており、カバーは、所定以上の面内外力が発生したとき変形して、その発生方向への筒形部材の固定部材に対するスライドを許し、通常時には筒形部材の固定部材に対するスライドを阻止するようにドア枠に保持されているドア用錠受」。
【0004】
ところで、該ドア用錠受は、普通一般に扉を左右何れから開くかによって、ドア枠の左縦枠か、それとも右縦枠かのいずれかに取付けられるが、上記実施例は、左右勝手自由に取付けることができる旨の構造が具体的に示されていないので改良すべき問題点を含んでいる。また、該ドア用錠受は、ドア枠に設けた取付け孔(受入れ口)と丁度嵌合する筒形部材にケース状の固定部材を貫通状態に挿入嵌合し、筒形部材の上下の開口端から突出した前記固定部材の取付け耳部(取付け片)をドア枠の正面壁に固着するものであるから、地震発生時、筒形部材はカバーの上下斜辺部分の変形に伴い水平方向に後退動可能なものの、上下方向に移動できないという問題点を有している。であるから、地震の揺れ方向如何により、筒形部材が著しく変形する可能性がある。それ故に、ドアの開閉がスムースにできなくなる可能性がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上のような従来の要望点に鑑み、第1の目的は、錠前の施錠片の位置等を変更しないで、少なくとも可動コアをそのままドア枠の左縦枠、又は右縦枠のいずれにでも自由に取付けることができるドア用錠受け金具を提供することである。第2の目的は、第1の目的を前提として地震発生時、地震の揺れ方向如何に拘わらず、施錠片と関係があるストライク及び可動コアが、トロヨケ内の後方空隙部ないし上下の空隙部へと多方向へ後退動することができることである。
【0006】
これによりドアの開閉がスムースにできなくなる危険性を極力回避することができる。第3の目的は、切欠部を有する可動コアの上下端部が容易に変形や破壊しないことである。これにより、保持ピンが外れ、可動コアが落下するのを未然に防ぐことができる。その他各部材を合理的に組み合わせることができることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のドア用錠受け金具は、ドア枠1に嵌合状態に固定されるトコヨケ2と、このトコヨケ内に、少なくともトコヨケの奥の内壁面との間に空隙部45を設定して遊嵌合状態に嵌め込まれる枠状可動コア3と、トコヨケ2及び可動コア3の正面側をカバーするように可動コア3を介して前記ドア枠1の正面壁10aに当接状態に取付けられるカバー状ストライク4とから成り、前記トロヨケ2の左右の側壁15c,15cには左右一対の保持ピン逃し用切欠部20,20が形成され、前記保持ピン21は切欠部20,20に係合した状態で該切欠部20,20並びに可動コア3の左右の側壁3c,3cに形成した挿通孔28を貫通し、地震発生時、前記ストライク並びに可動コアは、ストライクの傾斜状上下端部の変形に伴い前記トロヨケ2内の後方空隙部45へと後退動し、さらに、前記可動コア3の左右の側壁3c,3cの中央部には、所要長さの垂直案内係合長孔32を形成し、これら左右一対の垂直案内係合長孔には、施錠片用受け棒部材33を架設したことを特徴とする。
【0008】
上記の構成に於いて、自重で落下する施錠片用受け棒部材33は、垂直案内係合長孔32の下方に位置する縁部32aに支持されるスライド係合ピン33aと、このスライド係合ピンに貫通状態に挿嵌された回転筒33bとから成ることを特徴とする。
【0009】
また本発明のドア用錠受け金具は、ドア枠1に嵌合状態に固定されるトコヨケ2Aと、このトコヨケ内に、少なくともトコヨケの奥の内壁面との間に空隙部45を設定して遊嵌合状態に嵌め込まれる枠状可動コア3Aと、トコヨケ2A及び可動コア3Aの正面側をカバーするように可動コア3Aを介して前記ドア枠1の正面壁10aに当接状態に取付けられるカバー状ストライク4Aとから成り、前記トロヨケ2Aの左右の側壁15c,15cには、左右一対の保持ピン用挿通孔28A,28Aが形成され、前記保持ピン21は可動コア3Aの左右の側壁3c,3cに形成した保持ピン逃し用切欠部20A,20Aに係合した状態で貫通し、地震発生時、前記ストライク並びに可動コアは、ストライクの傾斜状上下端部の変形に伴い前記トロヨケ2内の後方空隙部45へと後退動し、さらに、前記可動コア3の左右の側壁3c,3cの中央部には、所要長さの垂直案内係合長孔32を形成し、これら左右一対の垂直案内係合長孔には、施錠片用受け棒部材33を架設したことを特徴とする。
【0010】
また上記構成に於いて、可動コア3Bの上下の端部内に、それぞれ枠状の補強部材50を固定的に添着したことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
まず、図1及び図2に於いて、本発明の実施の環境部材を説明する。1はドア枠、2はドア枠に嵌合状態に固定されるトコヨケ、3はトコヨケ内に、少なくともトコヨケの奥の内壁面並びに上下の対向内壁との間にそれぞれ空隙部を設定して遊嵌合状態に嵌め込まれる枠状可動コア、4はトコヨケ2及び可動コア3の正面側を全体又は部分的にカバーするように可動コア3を介し、例えばドア枠1の左側縦枠の方に選択的に取付け用とする場合には、左側縦枠の角筒部の正面壁に当接状態に取付けられるカバー状ストライク、5はドア枠1に対して開閉可能に設けられるドア、6はドア側に設けた錠前の第1施錠片(ここではデッドボルト)、7はデッドボルト6と並存的に設けられた錠前の第2の施錠片(ここでは鎌片)である。
【0012】
なお、前記鎌片7は、防犯機能を高めるために設けられており、施錠時、図1で示すようにデッドボルト6と水平方向に重なった状態で可動コア3の正面壁26の内壁面に対してその先端部が掛合可能な状態となっている。そして、本実施例の受け金具は、可動コアやストライクを逆様にする(180度回す)だけで、ドア枠1の左側縦枠又は右側縦枠の何れにでも選択的に取付けることができる構造である。
【0013】
図1はドア枠1の左側縦枠の角筒部にトコヨケ2、枠状可動コア3、カバー状ストライク4をそれぞれ固定的に取付けた場合における通常の使用状態を示す。なお、本発明の特定要件に関係のない部分(例えばドア枠の他の部分、錠前のラッチなど)は省略してある。
【0014】
次に図2乃至図8を参照にして本発明の第1実施例を説明する。図2はドア用錠受け具を構成する各部材の分解斜視図である。図2の左側から錠受け具の構成部材を順番に説明する。
【0015】
まず簡略化したドア枠1から説明する。角筒部10はドア5の垂直端面と対向する一部のみを示してある。10aは正面壁、10bは背面壁、10c,10cは左右の側壁、11は前記正面壁10aに形成された縦長状の受入れ口(固定トロヨケと係合する係合長孔)、12は受入れ口に連通するように左側の上下の部位にそれぞれ垂直線状に切欠されたストライク用切欠溝、13はこれらの切欠溝12,12付近の正面壁10aに形成された上下のネジ孔である。
【0016】
次にトロヨケ2について説明する。トロヨケ2の形状は普通一般のそれと同様である。すなわち、トロヨケ2の部分を区分けすると、図3で示すように、ドア枠1の受入れ口11にスッポリトと入り込む正面開口の角形ケース部15と、この角形ケース部15の開口16側の上下端部にそれぞれ一体形成された突片状の取付け片17,17とから成り、前記取付け片17,17には、ドア枠1のネジ孔13,13と符合する貫通孔18,18が形成されている。
【0017】
しかして、本実施例では、前記角形ケース部15の左右の側壁15c,15cの上下の部位には、左右一対の保持ピン逃し用切欠部20,20がそれぞれ計4個形成されている。これらの切欠部20は、図1又は図2で示すように、それぞれ上下一対の可動コア用保持ピン21,21と関係する。
【0018】
すなわち、各保持ピン21は左右一対の逃し用切欠部20,20をそれぞれ貫通する。切欠部20は、通常の使用状態では、一つの保持ピン21の外周面と一部係合するやや半円弧状の小係合溝20aと、基準縁部としての小係合溝20aを基準にして角形ケース部15の背面壁15b方向に拡大して幅広(例えば矩形状、垂直長孔状など)に広がる保持ピン逃し部20bとを有している。
また前記左右の側壁15c,15cの上下部位寄りの部位には、小さな被係合部(例えば係合小孔、内壁面に形成された小さな溝など)22,22が形成されている。
【0019】
次に可動コア3について説明する。可動コア3は、図1、図4で示すように、前後に開口を有する箱型形状に形成されている。すなわち、3a,3aは上下の正面壁で、本実施例では、施錠時、鎌片7の先端部はいずれか一方の正面壁3aの内壁面に対して掛合可能な状態となっている(鎌片7は可動コアに対しては係合している)。
【0020】
3c,3cは左右の側壁、25は前記正面壁3a,3aの間に形成された縦長の前方開口、26は正面壁3a,3aにそれぞれ形成された上下の縦長状凹所、27はこれらの凹所26,26にそれぞれ形成された複数個のネジ孔、28は前記左右の側壁3c,3cの上下にそれぞれ形成された保持ピン用挿通孔、30は左右の側壁3c,3cの上下部位寄りの部位にそれぞれ形成され、かつ、前述したトロヨケ2の小さな被係合部22,22にそれぞれ係脱する小さな係合部(例えば小突起)、31は後方開口、32は左右の側壁3c,3cの中央部にそれぞれ形成された所要長さの垂直案内係合長孔、33は左右一対の垂直案内係合長孔32,32に架設された施錠片用受け棒部材である。
【0021】
しかして、施錠片用受け棒部材33は、図1で示すように、可動コア3を縦状態にすると自重で落下する。したがって、受け棒部材33は、左右一対の垂直案内係合長孔32,32の下方に位置する弧状縁部32a,32a(可動コア3を180度回すと、上方の弧状縁部が下方になる)に支持されるスライド係合ピン33aと、このスライド係合ピンに貫通状態に挿嵌された回転筒33bとから成る。
【0022】
ところで、図1で示すように、可動コア3は係合部30や上下の保持ピン21,21を介してトロヨケ2に遊嵌合状態に保持される。可動コア3がトロヨケ2に遊嵌合した時、可動コア3の小突起状の係合部30,30は、トロヨケ2の小さな被係合部22,22にそれぞれ係合する。したがって、トロヨケ2と可動コア3は、仮ではあるが一体的になる。
【0023】
また、可動コア3に入り込んだ施錠片6の下面と受け棒部材33との間には、多少のクリアランス(たとえば7mm程度)が設定されているが、地震時にドア枠の変形によって傾倒した施錠片6が直接当るのは前記回転筒33bである。それ故に、可動コア3は、施錠片用受け棒部材33を介して少なくともトロヨケ2側に後退動する。なお、また本実施例では鎌片7も設けられているので、施錠片6と同時に鎌片7が後退しながら上昇した場合には、可動コア3の前方開口25の上縁部が、両方の施錠片6,7からその衝撃力を受ける。
【0024】
次に図4を参照にしてカバー状のストライク4について説明する。35はカバー部本体、36はカバー部本体に上方と下方にそれぞれ連設する変形可能な傾斜状上下端部、37はカバー部本体の右側端部から該カバー部本体に直交するように設けられた進入係合側壁、38は可動コア3の前方開口25と同一形状の正面開口、39はカバー部本体の上下部に形成され、かつ、可動コア3の計2個のネジ孔27,27とそれぞれ符合するストライク固着具40用の挿通孔である。
【0025】
なお、ストライク4は、前記進入係合側壁37に対向する他方側の側壁を有しない。またドア枠1の切欠溝12に係合する進入係合側壁37の上下の突片状端部37a,37aと傾斜状上下端部36,36とは互いに切れている。
【0026】
したがって、ストライク4のトロヨケ固着具41,41をカバーする前記傾斜状上下端部36,36は、例えばストライク4を戸枠側に押し付ける略水平方向X、又はストライク4をドア5の端面側に押し付ける逆方向Xの衝撃力が作用すると変形可能である。
【0027】
次に各部材の組み合わせについて簡単に説明する。まずトロヨケ2と可動コア3とを一体的に組み合わせる。この時受け棒部材33のスライド係合ピン33aの両端部を左右の垂直案内係合長孔32,32にそれぞれ係合させる。これにより受け棒部材33の回転筒33bは、可動コア3の左右の側壁内に回転自在に位置する。また、トロヨケ2の被係合部22,22に可動コア3の係合部30,30を係合させる。また上下の保持ピン21,21をトコヨケ2の上下の切欠部20,20と可動コア3の上下の挿通孔28,28にそれぞれ差し込む。
【0028】
次にトロヨケ2のケース部15を、例えば図2で示すように、ドア枠1の左縦枠の受入れ口11に嵌め込み、上下の取付け片17,17をドア枠1の正面壁10aに面接触させる。そして、トロヨケ固着具41,41を可動コアの貫通孔18,18に合わせてドア枠のネジ孔13,13に螺締する。これによりトロヨケ2はドア枠1に固着される。
【0029】
ところで、受け棒部材33は、前述したように可動コア3を縦状態にすると、左右の垂直案内係合長孔32,32を介して自重で下方に落下する。したがって、本実施例の受け棒部材33は、錠受け具を構成する可動コア並びにストライクをそれぞれ180度回転(上下に反転)しても、施錠片6の下面と当接可能であるから、戸枠1に対しては左右勝手自由に使用することができる。
【0030】
そこで、次にストライク4をトロヨケ2の上下の取付け片17,17を覆うようにする。しかる後にストライク固着具40,40を挿通孔39,39にそれぞれ合わせて可動コア3のネジ孔27,27に螺締する。螺締すると、上下の保持ピン21,21はトロヨケの小係合溝20aに確実に係合するから、図1,図5に示すように、各部材2,3,4は一体的になる。なお、施錠片6の上面とストライク4の正面開口28の上縁部との間には多少のリアランスがある。
【0031】
図6及び図7は、ドア枠1が変形するような地震発生時における可動コア3の移動方向の一例を示す。前述したように、地震発生時、例えば施錠片6がドア枠1の変形によって施錠片6の下面と受け棒部材33とが互いに衝突し合った場合には、可動コア3がその回転筒33bを介して施錠片6から強い衝撃力を受ける。なお、この時回転筒33bは傾倒する施錠片6によって回転する。それ故に、施錠片6が回転筒33bに圧接していても、ドアは開き易くなる。
【0032】
したがって、今仮に、図1の使用状態に於いて、ストライク4のカバー部本体35の壁面に対して交差する方向Xの面外外力が発生すると同時に、カバー部本体35の壁面に対して平行する方向Yの外力が発生した場合には、ドア枠1とドア5との間でストライク4が水平〜垂直方向へと衝撃的に押圧されることになるから、その上下端部36,36は外拡変位してドア枠1の正面壁10aをトロヨケ方向X並びに上下方向Yへとスライドする。この時可動コア3の小係合突起30,30は変形し、或いは破壊してトロヨケ2の小孔22から外れる。
【0033】
しかし、保持ピン21を介してトロヨケ4と可動コア3は一体であるから、トロヨケ4と可動コア3は、トロヨケ1内の後方空隙部45及び上下の空隙部46へと多方向へ後退上下動する。したがって、可動コア用保持ピン21,21は、可動コア3の後退上下動に対応してトロヨケ2の切欠部20の小係合溝20aから幅広の保持ピン逃し部20bへと移行する。
【0034】
【実施例】
第1実施例に於いて、トロヨケ2の左右の側壁15c,15cの上下の部位には、左右一対の保持ピン逃し用切欠部20,20がそれぞれ計4個形成されているが、ドア側の錠前の構造如何によってはその数を増やし又は減じても良い(例えば中央部にも左右一対保持ピン逃し用切欠部20,20を形成するなど)。また可動コアの左右の側壁に被係合部22を形成し、一方、トロヨケの左右の側壁に前記被係合部22に仮止め係合する係合部30を設けることも均等事項である。
【0035】
次に図9乃至図11に示す第2実施例について説明する。なお、第2実施例の説明にあたって、第1実施例と同一の部分には、同一又は同様の符合を付して重複する説明を省略する。
【0036】
第2実施例において、前記実施例と主に異なる点は、本発明の要部(保持ピン用切欠部と挿通孔の形成対象)を設計変更したことである。すなわち、図10で示すようにトロヨケ2Aの左右の側壁15c,15cの方に保持ピン21,21用の挿通孔28A,28Aを上下にそれぞれ形成し、一方、可動コア3Aの左右の側壁3c,3cに、保持ピン逃がし用切欠部20A,20Aを上下にそれぞれ形成したことである。
【0037】
この実施例の上下の保持ピン21,21と上下の切欠部20A,20Aとの係合関係は、図9に示す通りである。この図9と第1実施例の図1とを比較すると、切欠部20A,20Aの向きが逆になっており、ストライク固着具40,40を螺締した時は、上下の保持ピン21,21は、トロヨケ2A内の後方空隙部45側に位置する小係合溝20a,20aにそれぞれ係合する。このように設計変更しても第1実施例と同一の作用・効果がある。
【0038】
図12乃至図15に示す第3実施例に於いて、前記第1実施例と主に異なる点は、可動コア3Bの上下の端部内に、それぞれ枠状の補強部材50を固定的に添着したことである。また、可動コア3Bの上下の端面が開口51していると共に、可動コア3Bそのものを強靭にするために、左右の側壁3c,3cの後方端面52を内側に折り曲げている。
【0039】
この第3実施例の可動コア3Bも第2実施例の可動コア3Aと同様に左右の側壁の上下端部に幅広の切欠部20B,20Bが形成されている。したがって、上下の保持ピン21,21が係合する挿通孔28B,28Bも第2実施例のトロヨケと同様にトロヨケ2Bの方に形成されている。
【0040】
内端面コ字型状補強部材50の構成について説明する。補強部材50は、図12で示すように、可動コア3Bの上下の端部内に上下対称に組み込まれている。55はストライク4Bのカバー本体部35Bの端部内壁面に当接する突片部56を有する取付け板部で、この取付け板部55には、可動コア3Bと補強部材50との結合を図る第1固着具57用の第1ネジ孔58と、可動コア3Bをストライク4Bに固定するために、補強部材50とストライク4Bと結合を図る第2固着具59用の第2ネジ孔60がそれぞれ形成されている。
【0041】
61,61は取付け板部55に対して交差方向に折り曲げられ、可動コア3Bの左右の側壁3c,3cの端部と面接触状態に対向する左右対向壁である。これらの対向壁61,61には、可動コア3Bの幅広の切欠部20B,20Bと符合する同一形状の保持ピン用の補強切欠部62,62が形成されている。
【0042】
なお、本実施例では、ストライク4Bの挿通孔39Bは補強部材50の第2ネジ孔60と符合する。また可動コア3Bの上下の正面壁3a,3aの下端部の中央部は、第2固着具59が通過することができるように弧状切欠部65,65が形成されている。
【0043】
上記構成に於いて、まず、補強部材50を可動コア3Bの上下開口51,51を介して可動コア3Bの上下端部内にそれぞれ差し込む。そして、第1固着具57を可動コア3Bのネジ孔27に通して補強部材50の第1ネジ孔58に螺締する。これにより可動コア3Bと補強部材50は一体的に結合する。この時、補強部材50の突片部56は、カバー本体部35Bの端部内壁面にピッタリと当接可能な状態となる。また補強部材50の補強切欠部62と可動コア3Bの切欠部20Bは完全に連通状態となる。
【0044】
次にストライク4Bの挿通孔39Bに第2固着具59を通して補強部材50の第2ネジ孔60に螺締する。これにより可動コア3Bとストライク4Bは一体的に結合する。
【0045】
このように構成すると、切欠部20Bを有する可動コア3Bの上下端部が容易に変形や破壊しない。したがって、保持ピン21が外れて可動コア3Bが落下すること未然に防ぐことができる。
【0046】
なお、この第3実施例の可動コア2Bは、ストライク4Bの挿通孔39Bを通って螺合する補強部材50を介してストライクに間接的に固着されているが、可動コアの正面壁の凹所26に複数個のネジ孔を形成し、一方、ストライクに前記ネジ孔と対応する複数個の挿通孔を形成し、複数個の固着具を介してストライク4Bと可動コア2Bとを互いに直接的に一体化しても良い。また前記補強部材50は、第2実施例に適用した例で説明したが、第1実施例に適用しても良い。
【0047】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては、次に列挙するような効果がある。
(1)錠前の施錠片の位置等を変更しないで、そのままドア枠の左縦枠、又は右縦枠のいずれにでも自由に取付けることができる。
(2)地震発生時、地震の揺れ方向如何に拘わらず、施錠片と関係があるストライク及び可動コアが、トロヨケ内の後方空隙部ないし上下の空隙部へと多方向へ後退動することができる。これによりドアの開閉がスムースにできなくなる危険性を極力回避することができる。
(3)補強部材を有する実施例の場合には、切欠部を有する可動コアの上下端部が容易に変形や破壊しないようにすることができる。これにより、保持ピンが外れ、可動コアが落下防止するのを未然に防ぐことができる。
(4)係合部と被係合部を有する実施例の場合には、可動コアをトロヨケに組み合わせる際に簡単に仮止めすることができる。
(5)その他各部材を合理的に組み合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
図1乃至図8は本発明の第1実施例を示す各説明図。図9乃至図11は本発明の第2実施例を示す各説明図。図12乃至図15は本発明の第3実施例を示す各説明図
【図1】第1実施例の実施形態を示す概略説明図(通常の使用状態)。
【図2】分解斜視図。
【図3】ドア枠とトロヨケの関係を示す斜視図。
【図4】可動コアとストライクとの関係を示す斜視図。
【図5】トロヨケと可動コアとストライクとを結合関係を示す斜視図。
【図6】平面から見た概略説明図。
【図7】地震発生時の可動コアの状態を示す概略断面説明図(平面視)。
【図8】地震発生時の可動コアの状態を示す概略断面説明図(側壁視)。
【図9】第2実施例の実施形態を示す概略説明図(通常の使用状態)。
【図10】分解斜視図。
【図11】地震発生時の可動コアの状態を示す概略断面説明図(側壁視)。
【図12】第2実施例の実施形態を示す概略説明図(通常の使用状態)。
【図13】分解斜視図。
【図14】補強部材の斜視図。
【図15】図12の15−15線に基づく概略断面説明図。
【符号の説明】
X…水平方向、Y…上下方向、1…ドア枠、2,2A,2B…トコヨケ、3,3A,3B…可動コア、3a…正面壁、3c…左右の側壁、4,4B…ストライク、5…ドア、6,7…施錠片、10…角筒部、10a…正面壁、10b…背面壁、10c…左右の側壁、11…受入れ口、12…ストライク用切欠溝、13…ネジ孔、15…角形ケース部、15c…左右の側壁、16…開口、17…取付け片、18…貫通孔、20,20A,20B…切欠部、20a…小係合溝、20b…保持ピン逃し部、21…保持ピン、22…被係合部、25…前方開口、26…凹所、27…ネジ孔、28,28A,28B…挿通孔、30…係合部、31…後方開口、32…垂直案内係合長孔、32a…縁部、33…受け棒部材、33a…スライド係合ピン、33b…回転筒、35,35B…カバー部本体、36…傾斜状上下端部、37…進入係合側壁、38…正面開口、39,39B…挿通孔、40…ストライク固着具、41…トロヨケ固着具、45…後方空隙部、46…上下の空隙部、50…補強部材、51…開口、52…後方端面、55…取付け板部、56…突片部、57…第1固着具、58…第1ネジ孔、59…第2固着具、60…第2ネジ孔、61…対向壁、62…補強切欠部、65…弧状切欠部。

Claims (7)

  1. ドア枠1に嵌合状態に固定されるトコヨケ2と、このトコヨケ内に、少なくともトコヨケの奥の内壁面との間に空隙部45を設定して遊嵌合状態に嵌め込まれる枠状可動コア3と、トコヨケ2及び可動コア3の正面側をカバーするように可動コア3を介して前記ドア枠1の正面壁10aに当接状態に取付けられるカバー状ストライク4とから成り、前記トロヨケ2の左右の側壁15c,15cには左右一対の保持ピン逃し用切欠部20,20が形成され、前記保持ピン21は切欠部20,20に係合した状態で該切欠部20,20並びに可動コア3の左右の側壁3c,3cに形成した挿通孔28を貫通し、地震発生時、前記ストライク並びに可動コアは、ストライクの傾斜状上下端部の変形に伴い前記トロヨケ2内の後方空隙部45へと後退動し、さらに、前記可動コア3の左右の側壁3c,3cの中央部には、所要長さの垂直案内係合長孔32を形成し、これら左右一対の垂直案内係合長孔には、施錠片用受け棒部材33を架設したことを特徴とするドア用錠受け金具。
  2. 請求項1に於いて、保持ピン21は幅広の切欠部20,20の基準縁部20aに係合し、また、枠状可動コア3は、トコヨケの上下の対向内壁との間にそれぞれ空隙部45,46を設定して遊嵌し、地震発生時、外的衝撃力によるストライクの傾斜状上下端部の変形に伴い、前記トロヨケ2内の後方空隙部45ないし上下の空隙部46へと多方向へ後退動することを特徴とするドア用錠受け金具。
  3. 請求項1に於いて、自重で落下する施錠片用受け棒部材33は、垂直案内係合長孔32の下方に位置する縁部32aに支持されるスライド係合ピン33aと、このスライド係合ピンに貫通状態に挿嵌された回転筒33bとから成ることを特徴とするドア用錠受け金具。
  4. ドア枠1に嵌合状態に固定されるトコヨケ2Aと、このトコヨケ内に、少なくともトコヨケの奥の内壁面との間に空隙部45を設定して遊嵌合状態に嵌め込まれる枠状可動コア3Aと、トコヨケ2A及び可動コア3Aの正面側をカバーするように可動コア3Aを介して前記ドア枠1の正面壁10aに当接状態に取付けられるカバー状ストライク4Aとから成り、前記トロヨケ2Aの左右の側壁15c,15cには、左右一対の保持ピン用挿通孔28A,28Aが形成され、前記保持ピン21は可動コア3Aの左右の側壁3c,3cに形成した保持ピン逃し用切欠部20A,20Aに係合した状態で貫通し、地震発生時、前記ストライク並びに可動コアは、ストライクの傾斜状上下端部の変形に伴い前記トロヨケ2内の後方空隙部45へと後退動し、さらに、前記可動コア3の左右の側壁3c,3cの中央部には、所要長さの垂直案内係合長孔32を形成し、これら左右一対の垂直案内係合長孔には、施錠片用受け棒部材33を架設したことを特徴とするドア用錠受け金具。
  5. 請求項4に於いて、可動コア3Bの上下の端部内に、それぞれ枠状の補強部材50を固定的に添着したことを特徴とするドア用錠受け金具。
  6. 請求項4に於いて、補強部材50の対向側壁61,61には、可動コア3Bの幅広の切欠部20B,20Bと符合する保持ピン用の補強切欠部62,62が形成されていることを特徴とするドア用錠受け金具。
  7. 請求項4に於いて、可動コア3Bは、補強部材50を介してストライク4Bに固着されていることを特徴とするドア用錠受け金具。
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