JP2004035043A - 感熱性粘着剤活性化装置及びプリンタ - Google Patents
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Abstract
【課題】プリンタ内に装填された用紙を交換すること無しに、粘着性のあるラベルとレシート等の粘着性の無い非ラベルを適時発行できる装置を提供する。
【解決手段】感熱性粘着剤を塗布した記録用紙30を用い、粘着性ありで発行する時には、粘着活性化ユニット20の熱発生部93により記録紙30を加熱し粘着性を発現させ、矢印A方向に排出する。粘着性無しで発行する時には、記録用紙30を加熱せずに、矢印B方向に排出する。これにより、ラベルと非ラベルの連続交互発行が可能である。
【選択図】 図3
【解決手段】感熱性粘着剤を塗布した記録用紙30を用い、粘着性ありで発行する時には、粘着活性化ユニット20の熱発生部93により記録紙30を加熱し粘着性を発現させ、矢印A方向に排出する。粘着性無しで発行する時には、記録用紙30を加熱せずに、矢印B方向に排出する。これにより、ラベルと非ラベルの連続交互発行が可能である。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、感熱性粘着剤を用いるラベルを加熱し、粘着性を発生させる装置及びそれが搭載されるプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来使用される粘着ラベルとして、ラベル貼り付け前には、ラベルの粘着面は剥離紙で覆われており、貼り付け時に、その剥離紙を剥がして使用するタイプが一般的である。しかし、この剥離紙がゴミとなることから、近年、剥離紙を必要としないラベルが提案されており、その中に、加熱により粘着性を発生させる感熱性粘着剤を用いたラベル用紙が開発されている。
【0003】
これらの用紙は、加熱前では粘着性が無いので、用紙を加熱せずに発行する場合はレシートとしての発行も可能である。そこで、特開2001−219918号公報に示されるように、感熱性粘着剤を用いた用紙を用いて、用紙を切り換えることなく、加熱手段を制御して、ラベル発行/レシート発行を切り換えるプリンタが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開2001−219918号公報に示される例では、プリンタの内部に加熱手段とその加熱手段を制御する制御手段とを備えているため、ラベル発行を必要としない場合、機器のサイズが大きくなり、またコストの高い製品になってしまう。
【0005】
更に、プリンタの内部に加熱手段があることから、印刷中及び印刷前の用紙に熱が伝わりやすく、特に感熱印字のプリンタでは、熱の影響で印刷品位を損ねる場合もある。
【0006】
更に、ラベル発行もレシート発行も同じ用紙経路を通り、加熱部を通過させるので、ラベル発行の次に連続してレシート発行するような場合、加熱部の立ち上がり、立ち下がり特性を良くしなければならないので、使用できるヒーターは限定され、また消費電力も大きくなりやすい。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する為に、本発明は、用紙を取り込む用紙取込口と、用紙取込口の位置を調整する位置合わせ手段と、感熱性粘着剤層を設ける用紙に対しては感熱粘着剤層を加熱し活性化させる加熱手段と、加熱後の用紙を排出する排出口とを有することを特徴とする。
【0008】
本発明の上記の構成によれば、用紙取込口を調整できるので、例えばプリンタ等の用紙発行装置から排出される排出口にフィットさせることができる。
【0009】
更に、用紙取込口により取り込まれる用紙を検出する検出手段と、検出手段により検出された用紙に応じて、加熱手段により加熱を行う工程と加熱を行わない工程を選択的に制御する制御手段を備えたことを特徴とする。
上記の構成によれば、用紙毎に、粘着性発生の有無を制御することができる。
【0010】
更に、前記用紙取込口を備えている第1の搬送路と、前記第1の搬送路からの前記用紙を前記加熱手段を経て第1の排出口へ案内する第2の搬送路と、前記第1の搬送路からの前記用紙を第2の排出口へ案内する第3の搬送路と、前記第1の搬送路、前記第2の搬送路及び前記第3の搬送路とが交叉する搬送路に設けられるものであって、前記第1の搬送路からの前記用紙を前記第2の搬送路若しくは前記第3の搬送路のどちらか一方に案内するための切り換え手段とを有していることを特徴とする。
上記の構成によれば、加熱手段を加熱状態に維持した状態で、用紙には非加熱とすることができる。
【0011】
更に、用紙取込口の位置、及びその取込口から用紙を取り込む方向が変更可能の構成になっていることを特徴とする。
そして、請求項4記載の構成では、プリンタ側の用紙排出位置が異なっても、位置を合わせることができる。
【0012】
更に、プリンタに、感熱性粘着剤活性化装置を着脱可能とする取り付け手段を有することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、貼付図面に従って、本発明に係る実施の形態について説明する。
図1は、プリンタ10に、粘着化ユニット20を装着した状態を示している。プリンタ10はプリンタ外装11に、プリント機構部12と記録用紙30が収容されている。プリンタ10は独立して、記録用紙30に所定データを印刷し排出可能な構造になっている。
【0014】
記録用紙30にはプリンタ10によって印刷される面の反対面に感熱性粘着剤が塗布されている。ここで用いる感熱性粘着剤として、例えば、ディレードタックが適用可能である。ディレードタックは、固体可塑剤、粘着付与剤を熱可塑性樹脂の中に混入したものであって、紙やフイルムに塗布し乾燥させる。その後、100℃近傍に加熱することで、可塑剤が溶融し、粘性が発生するものである。従って、加熱前は乾燥しており、裏面に剥離紙を設ける必要が無い。
【0015】
粘着活性化ユニット20は取付部24により、プリンタ外装11に取り付けられている。この状態で、プリンタ10の用紙排出口と、粘着活性化ユニット20は、内部に加熱部を有し、プリンタ10から排出された用紙30を取り込み、その加熱部で記録用紙30を加熱し、粘着性を発生させ、用紙排出口21から、粘着ラベルとして排出する。加熱部の加熱状態は、コントロールパネル22によって設定できる。また、粘着活性化ユニット20には、第2の用紙排出口23が設けられており、記録用紙30を加熱せずに排出する場合、この第2の用紙排出口23から記録用紙30が排出される。
【0016】
このように、本構成では、粘着活性化ユニット20は、プリンタ10とは別体となっており、プリンタ外装11の外側に配置されることが特徴である。例えば、感熱印字紙を記録用紙に用いる場合、加熱部の熱の影響があると、記録用紙は変色するが、このような構成にすることで、プリンタ10の内部に収納された記録用紙30は、加熱部からの熱の影響は無くなる。
【0017】
図2は、プリンタ10と粘着活性化ユニット20の各々の制御系を示す概略ブロック図である。主制御部80は、プリンタ10の全体を司り、紙の有無等の各種情報を検出する各種センサ83からの情報を得て、印刷/搬送制御部81によりプリント機構部12及び用紙搬送機構部13の制御を行い、所定データを印刷し、プリンタ10の外に排出する。なお、主制御部80は、CPU、メモリ等の記憶手段、通信装置及びこれらを制御するソフトウェア等により構成される。
【0018】
粘着活性化制御部90は、粘着活性化ユニット20の全体を制御するものであり、プリンタ10から排出された用紙30の情報を用紙センサ91により検出し、加熱制御部92により、熱発生部93の加熱/非加熱のタイミングを制御する。用紙30を粘着ラベルとして発行する場合には、加熱状態として、感熱性粘着剤を活性化させて、粘着ラベルを生成する。また、粘着ラベルを生成する方法としては、熱発生部93は、電源投入時には常時加熱状態としておき、加熱制御部92により、経路切り換え機構94を動作させ、熱発生部93を通過する経路か、熱発生部93を通過しない経路の何れかに設定することで、所定の用紙のみを粘着ラベルにして発行し、それ以外は粘着性の無い状態で発行することができる。
【0019】
なお、粘着性有りとするか粘着性無しとするかは、粘着活性化ユニット20に設けられたコントロールパネル22によって、粘着活性化制御部の内部メモリを設定することができる。例えば、プリンタから連続して2枚の記録用紙が発行されるような場合、まず、最初の1枚目は粘着ラベルとして発行し、次の記録用紙は粘着性の無い状態で発行するといった条件設定を、コントロールパネル22を操作することによって行う。
【0020】
このように、本構成では、主制御部80はプリンタとしての機能のみを制御し、粘着ラベルの生成には関与しない。一方、粘着活性化制御部90ではプリンタ10と独立して用紙の加熱/非加熱のみを行う。このため、本構成ではプリンタは一般的、汎用的なプリンタを用いて、別体の粘着活性化ユニットのみを加えることで、感熱粘着ラベルプリンタとして使用することが可能になる。
【0021】
図3は、プリンタ10と粘着活性化ユニット20の各々の機構を示す機構説明図である。プリンタ10においては、搬送ローラ対17によって搬送された記録用紙30は、プリント機構部12により所定データが印刷され、オートカッタ14で所定長さに切断された後、用紙排出口15から排出される。なお、プリンタ10には、粘着活性化ユニット20と着脱自在となる取付係合部16が設けられている。
【0022】
一方、粘着活性化ユニット20においては、プリンタ10の取付係合部16と係合する取付部24が設けられている。そして、プリンタ10から排出される記録用紙は、用紙取込口25から取り込まれる第1の搬送経路を通過する。また、第1の搬送経路には、搬送ベルト28が配置され、用紙を経路内部の用紙センサ91に導く。この第1の搬送経路は、例えばジャバラ構造になっており、上下、即ち矢印C、Dの方向に調整可能であり、プリンタ10の用紙排出口15の位置と、用紙取込口25の位置は正確に合わせることができる。このジャバラ構造については、図4を用いて後述する。用紙センサ91を通過すると、経路切り換え機構94が配置され、矢印Aで示す第2の搬送経路と、矢印Bで示す第3の搬送経路への切り換えが可能である。
【0023】
例えば、活性化制御部90の内部メモリが1枚目の記録用紙は「粘着化」、2枚目の記録用紙は「非粘着」という設定になっている場合、用紙センサ91で1枚目の記録用紙を検出した時には、経路切り換え機構94は矢印F方向に位置しており、送りローラ対A26で送られる矢印Aで示す第2の搬送経路となる。この第2の搬送経路には、熱発生部93が配置されており通過する記録用紙を加熱し、感熱性粘着剤層を活性化し粘着ラベルとして、用紙排出口21から排出される。次に、用紙センサ91で2枚目の記録用紙を検出した時には、経路切り換え機構94は矢印G方向に移動し、送りローラ対B27で送られる矢印Bで示す第3の搬送経路となる。この第3の搬送経路には、熱発生部は配置されておらず、記録用紙は、加熱されることなく、第2の用紙排出口23から排出される。
【0024】
実施例で説明した粘着活性化ユニット20では、複数の搬送経路を有しているが、本発明は、これに限定するものではなく、単一の搬送経路でも可能である。その場合、熱発生部93は用紙を粘着ラベルにする場合のみ加熱し、粘着ラベルにしない場合は、速やかに、加熱を停止させる。よって、短時間の間隔で連続して、粘着ラベルと非粘着用紙を発行する場合、加熱特性の立ち上がり、立ち下がりの良いヒーターを使う必要がある。また、ヒーターのオン、オフを繰り返すので、寿命にも注意する必要がある。一方、搬送経路を切り換える方法はメカ的には複雑になるが、ヒーターの制御が簡単になることと、ヒーターの選択肢が広がるという長所もあるので、適時、最適な方法を選べば良い。
【0025】
実施例のプリンタ10は、記録用紙30が水平方向に排出される例を示したが、プリンタはここで示したタイプ以外にも、垂直方向に記録用紙を排出するタイプ等各種存在する。そこで、用紙取込口25は上下位置の調整のみでなく、その取込口から用紙を取り込む方向も変更できる構成にしておくことが、汎用性という観点では望ましい。これについて、図4を用いて説明する。
【0026】
プリンタから排出される記録用紙が水平方向の矢印Hのような場合、図4(a)に示すように、ジャバラ29を変形させて、用紙取込口25を上方にずらすように位置させ、プリンタからの用紙排出方向と合わせる。また、プリンタから排出される記録用紙が垂直方向の矢印Vのような場合、図4(b)に示すように、ジャバラ29を変形させて、用紙取込口25を下向きに位置させ、プリンタからの用紙排出方向と合わせる。用紙取込口25の位置及び方向の調整方法としては、図4で示したジャバラ構造に限定するものではなく、形状の異なる複数のダクトを交換、または組合せて用いる方式等、各種の方式が考えられる。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の感熱性粘着剤活性化装置は、プリンタと接続することにより、用紙交換せず、同じ用紙を用いて、ラベルと非ラベルを連続して交合に発行することができる。これは、レシートやチケット等の粘着性の無い用紙をラベル発行に連続して発行する場合有益であり、従来、プリンタを2台、用紙を2種類用意していた現場では、プリンタ1台、在庫しておく用紙も1種類で良くなり、合理的かつ経済的である。
【0028】
また、ユーザーの要望に応じて、ラベルと非ラベルを適時、自由に発行することができるので、ラベルのみを要望される顧客や、レシートのみを要望される顧客等にも細かい対応が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る感熱性粘着剤活性化装置をプリンタに接続した状態の斜視図である。
【図2】本発明に係る感熱性粘着剤活性化装置とプリンタの制御系を示す概略ブロック図である。
【図3】本発明に係る感熱性粘着剤活性化装置とプリンタの機構説明図である。
【図4】本発明に係る第2の実施例を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 プリンタ
11 プリンタ外装
12 プリント機構部
15 用紙排出口
16 取付係合部
20 粘着活性化ユニット
21 用紙排出口
23 第2の用紙排出口
24 取付部
25 用紙取込口
30 記録用紙
80 主制御部
90 粘着活性化制御部
94 熱発生部
【発明の属する技術分野】
本発明は、感熱性粘着剤を用いるラベルを加熱し、粘着性を発生させる装置及びそれが搭載されるプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来使用される粘着ラベルとして、ラベル貼り付け前には、ラベルの粘着面は剥離紙で覆われており、貼り付け時に、その剥離紙を剥がして使用するタイプが一般的である。しかし、この剥離紙がゴミとなることから、近年、剥離紙を必要としないラベルが提案されており、その中に、加熱により粘着性を発生させる感熱性粘着剤を用いたラベル用紙が開発されている。
【0003】
これらの用紙は、加熱前では粘着性が無いので、用紙を加熱せずに発行する場合はレシートとしての発行も可能である。そこで、特開2001−219918号公報に示されるように、感熱性粘着剤を用いた用紙を用いて、用紙を切り換えることなく、加熱手段を制御して、ラベル発行/レシート発行を切り換えるプリンタが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開2001−219918号公報に示される例では、プリンタの内部に加熱手段とその加熱手段を制御する制御手段とを備えているため、ラベル発行を必要としない場合、機器のサイズが大きくなり、またコストの高い製品になってしまう。
【0005】
更に、プリンタの内部に加熱手段があることから、印刷中及び印刷前の用紙に熱が伝わりやすく、特に感熱印字のプリンタでは、熱の影響で印刷品位を損ねる場合もある。
【0006】
更に、ラベル発行もレシート発行も同じ用紙経路を通り、加熱部を通過させるので、ラベル発行の次に連続してレシート発行するような場合、加熱部の立ち上がり、立ち下がり特性を良くしなければならないので、使用できるヒーターは限定され、また消費電力も大きくなりやすい。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する為に、本発明は、用紙を取り込む用紙取込口と、用紙取込口の位置を調整する位置合わせ手段と、感熱性粘着剤層を設ける用紙に対しては感熱粘着剤層を加熱し活性化させる加熱手段と、加熱後の用紙を排出する排出口とを有することを特徴とする。
【0008】
本発明の上記の構成によれば、用紙取込口を調整できるので、例えばプリンタ等の用紙発行装置から排出される排出口にフィットさせることができる。
【0009】
更に、用紙取込口により取り込まれる用紙を検出する検出手段と、検出手段により検出された用紙に応じて、加熱手段により加熱を行う工程と加熱を行わない工程を選択的に制御する制御手段を備えたことを特徴とする。
上記の構成によれば、用紙毎に、粘着性発生の有無を制御することができる。
【0010】
更に、前記用紙取込口を備えている第1の搬送路と、前記第1の搬送路からの前記用紙を前記加熱手段を経て第1の排出口へ案内する第2の搬送路と、前記第1の搬送路からの前記用紙を第2の排出口へ案内する第3の搬送路と、前記第1の搬送路、前記第2の搬送路及び前記第3の搬送路とが交叉する搬送路に設けられるものであって、前記第1の搬送路からの前記用紙を前記第2の搬送路若しくは前記第3の搬送路のどちらか一方に案内するための切り換え手段とを有していることを特徴とする。
上記の構成によれば、加熱手段を加熱状態に維持した状態で、用紙には非加熱とすることができる。
【0011】
更に、用紙取込口の位置、及びその取込口から用紙を取り込む方向が変更可能の構成になっていることを特徴とする。
そして、請求項4記載の構成では、プリンタ側の用紙排出位置が異なっても、位置を合わせることができる。
【0012】
更に、プリンタに、感熱性粘着剤活性化装置を着脱可能とする取り付け手段を有することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、貼付図面に従って、本発明に係る実施の形態について説明する。
図1は、プリンタ10に、粘着化ユニット20を装着した状態を示している。プリンタ10はプリンタ外装11に、プリント機構部12と記録用紙30が収容されている。プリンタ10は独立して、記録用紙30に所定データを印刷し排出可能な構造になっている。
【0014】
記録用紙30にはプリンタ10によって印刷される面の反対面に感熱性粘着剤が塗布されている。ここで用いる感熱性粘着剤として、例えば、ディレードタックが適用可能である。ディレードタックは、固体可塑剤、粘着付与剤を熱可塑性樹脂の中に混入したものであって、紙やフイルムに塗布し乾燥させる。その後、100℃近傍に加熱することで、可塑剤が溶融し、粘性が発生するものである。従って、加熱前は乾燥しており、裏面に剥離紙を設ける必要が無い。
【0015】
粘着活性化ユニット20は取付部24により、プリンタ外装11に取り付けられている。この状態で、プリンタ10の用紙排出口と、粘着活性化ユニット20は、内部に加熱部を有し、プリンタ10から排出された用紙30を取り込み、その加熱部で記録用紙30を加熱し、粘着性を発生させ、用紙排出口21から、粘着ラベルとして排出する。加熱部の加熱状態は、コントロールパネル22によって設定できる。また、粘着活性化ユニット20には、第2の用紙排出口23が設けられており、記録用紙30を加熱せずに排出する場合、この第2の用紙排出口23から記録用紙30が排出される。
【0016】
このように、本構成では、粘着活性化ユニット20は、プリンタ10とは別体となっており、プリンタ外装11の外側に配置されることが特徴である。例えば、感熱印字紙を記録用紙に用いる場合、加熱部の熱の影響があると、記録用紙は変色するが、このような構成にすることで、プリンタ10の内部に収納された記録用紙30は、加熱部からの熱の影響は無くなる。
【0017】
図2は、プリンタ10と粘着活性化ユニット20の各々の制御系を示す概略ブロック図である。主制御部80は、プリンタ10の全体を司り、紙の有無等の各種情報を検出する各種センサ83からの情報を得て、印刷/搬送制御部81によりプリント機構部12及び用紙搬送機構部13の制御を行い、所定データを印刷し、プリンタ10の外に排出する。なお、主制御部80は、CPU、メモリ等の記憶手段、通信装置及びこれらを制御するソフトウェア等により構成される。
【0018】
粘着活性化制御部90は、粘着活性化ユニット20の全体を制御するものであり、プリンタ10から排出された用紙30の情報を用紙センサ91により検出し、加熱制御部92により、熱発生部93の加熱/非加熱のタイミングを制御する。用紙30を粘着ラベルとして発行する場合には、加熱状態として、感熱性粘着剤を活性化させて、粘着ラベルを生成する。また、粘着ラベルを生成する方法としては、熱発生部93は、電源投入時には常時加熱状態としておき、加熱制御部92により、経路切り換え機構94を動作させ、熱発生部93を通過する経路か、熱発生部93を通過しない経路の何れかに設定することで、所定の用紙のみを粘着ラベルにして発行し、それ以外は粘着性の無い状態で発行することができる。
【0019】
なお、粘着性有りとするか粘着性無しとするかは、粘着活性化ユニット20に設けられたコントロールパネル22によって、粘着活性化制御部の内部メモリを設定することができる。例えば、プリンタから連続して2枚の記録用紙が発行されるような場合、まず、最初の1枚目は粘着ラベルとして発行し、次の記録用紙は粘着性の無い状態で発行するといった条件設定を、コントロールパネル22を操作することによって行う。
【0020】
このように、本構成では、主制御部80はプリンタとしての機能のみを制御し、粘着ラベルの生成には関与しない。一方、粘着活性化制御部90ではプリンタ10と独立して用紙の加熱/非加熱のみを行う。このため、本構成ではプリンタは一般的、汎用的なプリンタを用いて、別体の粘着活性化ユニットのみを加えることで、感熱粘着ラベルプリンタとして使用することが可能になる。
【0021】
図3は、プリンタ10と粘着活性化ユニット20の各々の機構を示す機構説明図である。プリンタ10においては、搬送ローラ対17によって搬送された記録用紙30は、プリント機構部12により所定データが印刷され、オートカッタ14で所定長さに切断された後、用紙排出口15から排出される。なお、プリンタ10には、粘着活性化ユニット20と着脱自在となる取付係合部16が設けられている。
【0022】
一方、粘着活性化ユニット20においては、プリンタ10の取付係合部16と係合する取付部24が設けられている。そして、プリンタ10から排出される記録用紙は、用紙取込口25から取り込まれる第1の搬送経路を通過する。また、第1の搬送経路には、搬送ベルト28が配置され、用紙を経路内部の用紙センサ91に導く。この第1の搬送経路は、例えばジャバラ構造になっており、上下、即ち矢印C、Dの方向に調整可能であり、プリンタ10の用紙排出口15の位置と、用紙取込口25の位置は正確に合わせることができる。このジャバラ構造については、図4を用いて後述する。用紙センサ91を通過すると、経路切り換え機構94が配置され、矢印Aで示す第2の搬送経路と、矢印Bで示す第3の搬送経路への切り換えが可能である。
【0023】
例えば、活性化制御部90の内部メモリが1枚目の記録用紙は「粘着化」、2枚目の記録用紙は「非粘着」という設定になっている場合、用紙センサ91で1枚目の記録用紙を検出した時には、経路切り換え機構94は矢印F方向に位置しており、送りローラ対A26で送られる矢印Aで示す第2の搬送経路となる。この第2の搬送経路には、熱発生部93が配置されており通過する記録用紙を加熱し、感熱性粘着剤層を活性化し粘着ラベルとして、用紙排出口21から排出される。次に、用紙センサ91で2枚目の記録用紙を検出した時には、経路切り換え機構94は矢印G方向に移動し、送りローラ対B27で送られる矢印Bで示す第3の搬送経路となる。この第3の搬送経路には、熱発生部は配置されておらず、記録用紙は、加熱されることなく、第2の用紙排出口23から排出される。
【0024】
実施例で説明した粘着活性化ユニット20では、複数の搬送経路を有しているが、本発明は、これに限定するものではなく、単一の搬送経路でも可能である。その場合、熱発生部93は用紙を粘着ラベルにする場合のみ加熱し、粘着ラベルにしない場合は、速やかに、加熱を停止させる。よって、短時間の間隔で連続して、粘着ラベルと非粘着用紙を発行する場合、加熱特性の立ち上がり、立ち下がりの良いヒーターを使う必要がある。また、ヒーターのオン、オフを繰り返すので、寿命にも注意する必要がある。一方、搬送経路を切り換える方法はメカ的には複雑になるが、ヒーターの制御が簡単になることと、ヒーターの選択肢が広がるという長所もあるので、適時、最適な方法を選べば良い。
【0025】
実施例のプリンタ10は、記録用紙30が水平方向に排出される例を示したが、プリンタはここで示したタイプ以外にも、垂直方向に記録用紙を排出するタイプ等各種存在する。そこで、用紙取込口25は上下位置の調整のみでなく、その取込口から用紙を取り込む方向も変更できる構成にしておくことが、汎用性という観点では望ましい。これについて、図4を用いて説明する。
【0026】
プリンタから排出される記録用紙が水平方向の矢印Hのような場合、図4(a)に示すように、ジャバラ29を変形させて、用紙取込口25を上方にずらすように位置させ、プリンタからの用紙排出方向と合わせる。また、プリンタから排出される記録用紙が垂直方向の矢印Vのような場合、図4(b)に示すように、ジャバラ29を変形させて、用紙取込口25を下向きに位置させ、プリンタからの用紙排出方向と合わせる。用紙取込口25の位置及び方向の調整方法としては、図4で示したジャバラ構造に限定するものではなく、形状の異なる複数のダクトを交換、または組合せて用いる方式等、各種の方式が考えられる。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の感熱性粘着剤活性化装置は、プリンタと接続することにより、用紙交換せず、同じ用紙を用いて、ラベルと非ラベルを連続して交合に発行することができる。これは、レシートやチケット等の粘着性の無い用紙をラベル発行に連続して発行する場合有益であり、従来、プリンタを2台、用紙を2種類用意していた現場では、プリンタ1台、在庫しておく用紙も1種類で良くなり、合理的かつ経済的である。
【0028】
また、ユーザーの要望に応じて、ラベルと非ラベルを適時、自由に発行することができるので、ラベルのみを要望される顧客や、レシートのみを要望される顧客等にも細かい対応が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る感熱性粘着剤活性化装置をプリンタに接続した状態の斜視図である。
【図2】本発明に係る感熱性粘着剤活性化装置とプリンタの制御系を示す概略ブロック図である。
【図3】本発明に係る感熱性粘着剤活性化装置とプリンタの機構説明図である。
【図4】本発明に係る第2の実施例を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 プリンタ
11 プリンタ外装
12 プリント機構部
15 用紙排出口
16 取付係合部
20 粘着活性化ユニット
21 用紙排出口
23 第2の用紙排出口
24 取付部
25 用紙取込口
30 記録用紙
80 主制御部
90 粘着活性化制御部
94 熱発生部
Claims (5)
- 用紙を取り込む用紙取込口と、該用紙取込口の位置を調整する位置合わせ手段と、感熱性粘着剤層を設ける用紙に対しては前記感熱粘着剤層を加熱し活性化させる加熱手段と、加熱後の用紙を排出する排出口とを有することを特徴とする感熱性粘着剤活性化装置。
- 前記用紙取込口により取り込まれる用紙を検出する検出手段と、該検出手段により検出された用紙に応じて、前記加熱手段により加熱を行う工程と加熱を行わない工程を選択的に制御する制御手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の感熱性粘着剤活性化装置。
- 前記用紙取込口を備えている第1の搬送路と、
前記第1の搬送路からの前記用紙を前記加熱手段を経て第1の排出口へ案内する第2の搬送路と、
前記第1の搬送路からの前記用紙を第2の排出口へ案内する第3の搬送路と、
前記第1の搬送路、前記第2の搬送路及び前記第3の搬送路とが交叉する搬送路に設けられるものであって、前記第1の搬送路からの前記用紙を前記第2の搬送路若しくは前記第3の搬送路のどちらか一方に案内するための切り換え手段とを有していることを特徴とする請求項1、又は2記載の感熱性粘着剤活性化装置。 - 前記用紙取込口の位置、及び該取込口から用紙を取り込む方向が変更可能の構成になっていることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の感熱性粘着剤活性化装置。
- 請求項1記載の感熱性粘着剤活性化装置を着脱可能とする取り付け手段を有することを特徴とするプリンタ。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002193930A JP2004035043A (ja) | 2002-07-02 | 2002-07-02 | 感熱性粘着剤活性化装置及びプリンタ |
Applications Claiming Priority (1)
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Family Applications (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
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- 2002-07-02 JP JP2002193930A patent/JP2004035043A/ja not_active Withdrawn
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