JP2004033956A - 廃高圧流体の処理方法およびその装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】高圧流体を高圧処理槽内で被処理体に接触させて、該被処理体上の不要物質を随伴させた廃高圧流体を処理する方法であって、前記廃高圧流体を減圧して廃中圧流体となし、この廃中圧流体を、充填材を備えた分離手段へ供給して予備精製し、予備精製によって得られる液体成分は前記不要物質と共に系外へ排出し、予備精製によって得られる気体成分は吸着材を備えた吸着手段で精製する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高圧流体を高圧処理槽内で被処理体に接触させて、該被処理体上の不要物質を随伴させた廃高圧流体を処理する方法およびこの様な処理方法を実現する為に用いられる装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造プロセスの中でフォトレジストを用いてパターン形成する場合、パターン形成後に不要となるレジストや、エッチング時に生成して基板上に残存するエッチングポリマー等を基板から除去するための洗浄工程が必須となる。
【0003】
従来は、半導体洗浄方法として、半導体基板等を剥離液(洗浄液)に浸漬して洗浄し、その後アルコールや超純水などのリンス液を用いてリンスする湿式洗浄法が採用されてきた。剥離液としては、有機系や無機系の化合物が用いられてきたが、剥離液の表面張力や粘度が高い等の原因によって、微細化されたパターンの凹部に剥離液を浸透させることができないという問題や、剥離液やリンス液を乾燥させる際に、気液界面に生じる毛管力や乾燥時の加熱による体積膨張等によってパターンの凸部が倒壊するといった問題を生じることから、最近では、例えば超臨界二酸化炭素流体のような低粘度の高圧流体を、剥離液やリンス液として使用する方法が検討されている。
【0004】
また、現像後に、基板をイソプロパノール(IPA)等のアルコール系溶媒へ浸漬(リンス)する場合は、基板上からアルコール系溶媒を除去して乾燥する工程が必要となり、例えば、特開2000−223467号には、低粘度の液化または超臨界二酸化炭素などの高圧流体を用いて乾燥する方法が提案されている。
【0005】
超臨界二酸化炭素流体を剥離液やリンス液として用いたり、基板の乾燥工程で用いると、大気圧下で容易に気化するため後処理が容易であり、且つ安全性に優れ、しかも二酸化炭素は比較的安価であるので、低コスト操業できる。さらに、超臨界二酸化炭素流体はヘキサン程度の溶解・洗浄力を有しているので、半導体基板の表面に付着した水分や油脂分等も容易に除去できる。しかし、超臨界二酸化炭素流体を単独で用いた場合は、レジストやエッチングポリマー等の高分子物質を殆ど溶解できないので、剥離・除去が不充分となる。そこで、洗浄能を高めるため超臨界二酸化炭素流体に薬液を添加すると共に、薬液と超臨界二酸化炭素流体との親和性を高めるため溶解補助剤(エントレーナ)が添加されている。また、洗浄後は、溶解補助剤を含む超臨界二酸化炭素流体を用いて半導体基板表面をリンスしている。
【0006】
ところで、基板の洗浄やリンス、乾燥に用いた高圧流体は、廃高圧流体として系外へ排出されるが、該廃高圧流体には洗浄工程やリンス工程、乾燥工程で剥離・除去された高分子物質や薬液、溶解補助剤、アルコール系溶媒などの不要物質が含まれているので、廃高圧流体を循環して基板洗浄用の高圧流体として再利用することはできない。
【0007】
そこで、廃高圧流体に適切な浄化処理を施して再利用する技術が望まれており、既に種々提案されている。例えば、国際公開第01/78911号パンフレットには、高圧流体として二酸化炭素流体を用いた連続循環使用法が提案されている。しかし、本発明者らが検討したところ、この方法では循環流体から不要物質を充分に除去できず、この流体を高圧処理槽へ返送すると、高圧処理槽内を汚染することが分かった。
【0008】
また、本発明者らも、先に特許3010099号に開示した技術を提案している。この技術では、高圧流体として二酸化炭素流体を、溶解補助剤として水を夫々使用し、洗浄工程を経た廃高圧流体を減圧した後、廃流体から溶解補助剤などの不要物質を分離・除去している。しかし、本発明者らがさらに検討したところ、この技術では、廃高圧流体との親和性が水より強い物質が含まれると、廃高圧流体から高親和性物質を分離・除去するのが困難になることが分かった。
【0009】
さらに、半導体製造プロセスはクリーンルーム内で行われるため、基板の洗浄処理のみならず廃高圧流体の処理もクリーンルーム内で行うことが望ましい。しかし、クリーンルームはその建設だけでなく、維持管理にもかなり経費がかかるため、各処理装置の設置面積はできるだけ小さく、しかも処理効率の高いものが望まれている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、この様な状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、廃高圧流体から不要物質を効率良く分離・除去し、高純度の高圧流体を回収できる廃高圧流体の処理方法を提供し、併せてこの方法を効率良く実現できる処理装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決することのできた本発明に係る廃高圧流体の処理方法とは、高圧流体を高圧処理槽内で被処理体に接触させて、該被処理体上の不要物質を随伴させた廃高圧流体を処理する方法であって、前記廃高圧流体を減圧して廃中圧流体となし、この廃中圧流体を、充填材を備えた分離手段へ供給して予備精製し、予備精製によって得られる液体成分は前記不要物質と共に系外へ排出し、予備精製によって得られる気体成分は吸着材を備えた吸着手段で精製する点に要旨を有する。
【0012】
前記廃中圧流体は、前記分離手段の上流側に設けられた貯留槽に貯えてから前記分離手段へ供給することが好ましく、このとき、前記貯留槽に貯えられた廃中圧流体の一部または全部を気液分離し、得られた気体を前記分離手段へ供給することにより分離手段における精製効率を高めることができる。
【0013】
また、前記分離手段に供給される廃中圧流体の一部または全部を予め気液分離し、得られた気体を前記分離手段へ供給しても良い。
【0014】
本発明では、前記吸着手段で精製された気体成分を液化手段へ供給し、得られた液体を昇圧した後、前記分離手段へ返送すると、廃高圧流体を処理して得られる流体を循環利用できる。
【0015】
本発明では、前記廃高圧流体の圧力が、▲1▼臨界圧力以上のときは、該廃高圧流体を減圧して臨界圧力未満の廃中圧流体とし、▲2▼1MPa以上臨界圧力未満のときは、該廃高圧流体を減圧して廃中圧流体とすれば良く、前記高圧流体としては、二酸化炭素流体を好適に用いることができる。
【0016】
前記高圧流体として二酸化炭素流体を使用する場合は、被処理体上の不要物質を随伴させた廃高圧流体の圧力を7.4MPa以上にすると共に、該廃高圧流体の圧力を3MPa以上、7.4MPa未満の範囲に減圧して廃中圧流体とするのが良い。
【0017】
前記充填材としては、比表面積が200〜500m2/m3のものを用いることが好ましい。
【0018】
上記処理方法を効率良く実現できる本発明に係る処理装置とは、高圧流体を高圧処理槽内で被処理体に接触させて、該被処理体上の不要物質を随伴させた廃高圧流体を処理する装置であって、前記廃高圧流体を減圧して廃中圧流体となす減圧手段、該廃中圧流体を予備精製する充填材を備えた分離塔、予備精製よって得られる気体成分を精製する吸着材を備えた吸着塔、を備える点に要旨を有する。
【0019】
本発明では、前記減圧手段と分離塔の間に、前記廃中圧流体を貯える貯留槽を備えることが好ましい。
【0020】
また、前記減圧手段または前記貯留槽と分離塔の間に、前記廃中圧流体を気液分離する気液分離槽を設けると共に、得られた気体を前記分離塔へ供給する供給手段を備えると、分離塔における精製効率を一層高めることができる。
【0021】
本発明では、前記吸着塔で精製された気体を液化する液化手段、得られた液体成分を昇圧する昇圧手段、昇圧した流体を前記分離塔へ返送する返送手段、を備えることにより廃高圧流体を処理して得られる流体を循環利用できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
洗浄工程において、高圧処理槽内で高圧流体を用いて被処理体上の不要物質を剥離・除去する際には、前述した如く高圧流体と共に薬液や溶解補助剤が使用される。溶解補助剤を用いる理由は、溶解補助剤を薬液と併用することにより薬液が高圧流体に溶解し易くなり、洗浄力が高まるからである。また、リンス工程では、溶解補助剤を含む高圧流体を用いて前記被処理体を洗浄することで被処理体上に残留した薬液が除去される。さらに、乾燥工程では、高圧流体を用いて基板上に残存するアルコール系溶媒を除去しているので、廃高圧流体にはアルコール系溶媒が含まれている。
【0023】
従って、洗浄工程やリンス工程、乾燥工程で高圧処理槽から排出される廃高圧流体には、高分子物質や薬液、溶解補助剤、アルコール系溶媒などの不要物質が含まれているので、該廃高圧流体を再利用して洗浄媒体として系内を循環させるには、不要物質を高圧流体から分離・除去する必要がある。
【0024】
しかし、特に溶解補助剤は、その使用目的からして高圧流体との親和性が強いので、溶解補助剤を多量に用いると、該溶解補助剤を廃高圧流体から吸着除去するのに多量の吸着材が必要になったり、吸着材の吸着能が短時間のうちに飽和して除去能が著しく失われるので、吸着材を頻繁に交換しなければならなくなる。また、アルコール系溶媒も高圧流体との親和性が強く、廃高圧流体から吸着除去するのは困難である。さらに、最近では、現像後の基板をフルオロカーボン系溶媒に浸漬される場合もあるが、フルオロカーボン系溶媒も高圧流体との親和性が強く、廃高圧流体からの吸着除去は難しい。
【0025】
そこで、本発明者らが検討したところ、前記廃高圧流体を減圧して廃中圧流体となし、この廃中圧流体を、充填材を備えた分離手段で予備精製する手法を採用し、しかる後に予備精製によって得られた液体成分は前記不要物質と共に系外へ排出し、予備精製によって得られた気体成分は吸着材を備えた吸着手段で精製する方法を採用すれば、上記課題が見事解決されることを見出し、本発明を完成した。
【0026】
なお、本発明において「高圧流体」とは、ゲージ圧で1MPa以上の流体を言い、液体状態の流体または気体状態の流体、あるいはこれらの混合流体の何れであってもかまわない。本発明で好ましく用いられる高圧流体は、高密度、高洗浄能、低粘度、高拡散性などの特性を有する流体であり、より好ましい具体例としては、亜臨界状態の流体や超臨界状態の流体が挙げられる。超臨界状態の流体とは、臨界圧力以上で且つ臨界温度以上に高めた状態の流体であり、以下「超臨界流体」と称する場合がある。
【0027】
高圧流体としては、安全性、価格、超臨界状態とすることの容易性などの観点から二酸化炭素の流体が最適であるが、この他、水やアンモニア、亜酸化窒素、エタノール等の流体も使用可能である。
【0028】
被処理体の洗浄工程やリンス工程、乾燥工程で高圧流体を用いる理由は、拡散係数が高く、溶解した不要物質を媒体中にすみやかに分散できるからである。より高温・高圧にして超臨界状態とした流体は、気体と液体の中間の性質をまし、微細なパターン部分にも一層すみやかに浸透するので、高い洗浄能を発揮する。また、高圧流体の密度は液体に近く、気体に比べて遙かに多量の薬液を含むことができる。例えば、二酸化炭素を超臨界流体とするには、臨界温度(31℃)以上で且つ臨界圧力(7.4MPa)以上とすればよい。
【0029】
洗浄工程並びにリンス工程に二酸化炭素を使用する場合は、圧力が5〜60MPaの亜臨界状態や超臨界状態で用いることが好ましく、より好ましくは圧力が7.4〜50MPa程度の超臨界状態で用いるのが望ましい。
【0030】
また、本発明において「薬液」とは、半導体基板に付着したレジストやエッチングポリマー等の高分子物質を除去するために添加されるものであり、二酸化炭素等の高圧流体だけでは洗浄力が不充分である点を考慮して用いる。好ましくは、薬液成分としては、例えば塩基性化合物が挙げられる。これらは、レジストに多用される高分子物質を加水分解する作用があり、洗浄効果が高いためである。塩基性化合物の具体例としては、第四級アンモニウム水酸化物、第四級アンモニウムフッ化物、アルキルアミン、アルカノールアミン、ヒドロキシルアミン(NH2OH)およびフッ化アンモニウム(NH4F)等が例示され、これらは単独で使用し得るほか2種以上を適宜組み合わせて使用できる。これら薬液成分は、高圧流体に対して0.01〜8質量%含まれていることが好ましい。0.01質量%以上添加することにより、薬液の効果が充分に発揮されるが、8質量%を超えると薬液が高圧流体に溶解し難くなるからである。また、8質量%を超えると薬液により基板そのものが溶解するからである。
【0031】
上記塩基性化合物等の薬液成分が高圧流体と非相溶である場合には、この薬液成分を高圧流体に溶解させる溶解補助剤が必要となる。この溶解補助剤は、洗浄工程やリンス工程で、汚染成分の再付着を防止する作用も有している。溶解補助剤としては、高圧流体への薬液成分の溶解乃至分散を促進し得るものであれば特に限定されないが、例えば、脂肪族アルコール、特に、メタノール、エタノール、イソプロパノール等の炭素数1〜3の低級脂肪族アルコールが好ましいものとして挙げられ、これらを単独あるいは2種以上を適宜組み合わせて用いれば良い。溶解補助剤の含有量は、例えば、洗浄工程では高圧流体に対して2〜50質量%の範囲で含めばよく、リンス工程では高圧流体に対して2〜50質量%の範囲で含めばよい。なお、溶解補助剤は、当然のことながら前記高圧流体以外の物質である。
【0032】
現像後の基板を浸漬する溶媒としては、上述した様に、アルコール系やフルオロカーボン系の溶媒が用いられる。アルコール系溶媒としては、例えば、イソプロパノールなどが挙げられる。フルオロカーボン系溶媒としては、ハイドロフルオロエーテル類、ハイドロフルオロカーボン類、一般式;H−(CF2)n−CH2OHで表されるフッ素化アルコール類、住友スリーエム社製の「フロリナート」(登録商標)シリーズが挙げられ、これらのうちの1種を単独で、または2種以上を混合して用いることができる。
【0033】
ハイドロフルオロエーテル類としては、C4F9OCH3(例えば、住友スリーエム社製「HFE7100」)、C4F9OC2H5(例えば、住友スリーエム社製「HFE7200」)等が例示される。ハイドロフルオロカーボン類としては、CF3CHFCHFCF2CF3(デュポン社製「バートレルXF」(登録商標)等の「バートレル」シリーズ)が挙げられる。また、前記フロリナートシリーズとしては、「FC−40」、「FC−43」、「FC−70」、「FC−72」、「FC−75」、「FC−77」、「FC−84」、「FC−87」、「FC−3283」、「FC−5312」等が挙げられる。なお、フッ素化アルコールの上記一般式;H−(CF2)n−CH2OHのnが2〜6であると、基板のパターン内部に残存する水となじみやすく、効率よく水を置換できる上に、二酸化炭素への溶解性にも優れるため、乾燥工程でパターン内部に殆ど残存せず好ましい。
【0034】
被処理体としては、半導体基板に限定されず、金属、プラスチック、セラミックス等の各種基材の上に、異種物質の非連続または連続層が形成され、もしくは残留しているものが含まれる。
【0035】
本発明において「廃高圧流体」とは、高圧流体を高圧処理槽内で被処理体に接触させ、該被処理体上の不要物質を随伴させた後の流体を指す。すなわち、高圧処理槽から排出される高圧流体であって、高分子物質や薬液、溶解補助剤、アルコール系溶媒、フルオロカーボン系溶媒などの不要物質を含む高圧流体全般を「廃高圧流体」とする。以下では、説明の便宜上「洗浄工程」で高圧処理槽から排出される廃高圧流体を処理する場合を中心に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、リンス工程や乾燥工程で高圧処理槽から排出される廃高圧処理流体を処理する場合も同様である。
【0036】
以下、本発明の廃高圧流体の処理方法およびその装置について図面を用いて説明するが、下記に示す構成は本発明を限定する性質のものではなく、前・後記の趣旨に基づいて設計変更することはいずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【0037】
図1は、本発明に係る廃高圧流体処理装置の一構成例である。図中、1は高圧処理槽、2は減圧手段、3は分離塔、4は吸着塔、30〜35は経路を夫々示している。
【0038】
薬液および溶解補助剤を含む高圧流体は、経路30を通して高圧処理槽1へ供給され、高圧処理槽1内で前記高圧流体を被処理体に接触させることによって該被処理体上の不要物質を剥離・除去する。被処理体上の不要物質を随伴した高圧流体は、廃高圧流体となり、経路31を通して減圧手段2へ供給されて減圧される。減圧された流体を、以下「廃中圧流体」と称する。
【0039】
ここで、「廃中圧流体」とは、高圧処理槽1から排出される廃高圧流体よりも減圧された流体を指すが、このときの減圧度合いは廃高圧流体の圧力によって決まり、▲1▼廃高圧流体の圧力が臨界圧力以上のときは、該廃高圧流体を臨界圧力未満まで減圧すれば良く、▲2▼廃高圧流体の圧力が1MPa以上臨界圧力未満のときは、廃中圧流体の圧力が前記廃高圧流体の圧力よりも低くなる様に減圧すれば良い。いずれにしても、廃中圧流体の圧力は臨界圧力未満とするのがよく、その理由は、廃中圧流体を気相と液相の混相状態で分離精製することで、当該廃中圧流体中の溶媒成分と不要物質を効率良く分離できるからである。但し、本発明では廃中圧流体を減圧した後の流体が、液相または気相のみであっても良い。
【0040】
また、廃高圧流体の圧力が1MPa以上臨界圧力未満のときに、該廃高圧流体をこの圧力よりもさらに減圧する理由は、廃高圧流体の圧力を低くする程、該流体に溶解する不要物質量が減少するので、後の分離塔3での予備精製効率が高くなるからである。なお、廃高圧流体の圧力が1MPa以上臨界圧力未満のときは、該廃高圧流体を数MPa減圧すれば良い。
【0041】
なお、廃中圧流体とするときの圧力の下限は特に限定されないが、高純度の高圧流体として回収し、再使用するために下限は3MPa程度とするのが好ましい。
【0042】
高圧流体として二酸化炭素流体を使用する場合、この流体の圧力がその臨界圧力である7.4MPa以上のときは、廃中圧流体の圧力を3MPa以上7.4MPa未満の範囲に減圧して廃中圧流体とするのが好ましい。この様に定めた理由は後述する。
【0043】
本発明で採用される減圧手段2は特に限定されず、例えば、自動圧力調節弁や自力式圧力調節弁など公知の手段を採用すれば良い。
【0044】
廃中圧流体は、経路32を通して分離塔3へ供給されるが、本発明では、分離塔3に充填材を備えていることが重要である。分離塔3内に充填材を備えることで、当該分離塔3に供給された気液混合状態の廃中圧流体は、充填材の存在により効率良く気液接触して精製されるからである。すなわち、分離塔3内を上昇する気体成分と下方へ移動する液体成分が充填材表面で接触することにより、気液接触が促進され、気体成分はより高純度なものになると共に、不要物質は液体成分として分離され分離塔3の下方に溜まるのである(以下、「缶出液」と称する場合がある)。従って、分離塔3内に充填材を備えることにより不要物質を液体成分として効率良く分離・回収できる。
【0045】
つまり、分離塔3内に充填材が備えられていない場合であったとしても、分離塔3に供給される廃中圧流体のうち液体成分は分離塔3の下方に溜まるけれども、分離塔3内における気液接触が促進されないので不要物質の多くは気体成分として分離塔3から抜き出される。特に、溶解補助剤や前掲したアルコール系溶媒、フルオロカーボン系溶媒などは、高圧流体との親和性が強いので気体成分として分離塔3から抜き出され易い。その結果、塔底に液体成分として溜まる不純物量(特に高圧流体と親和性の強い物質の量)は少なくなる。
【0046】
分離塔3の塔底に溜まった缶出液は、経路34を通して系外へ抜き出されるが、抜き出される前にこの缶出液を塔底で加熱することが推奨される。缶出液を適当な温度に加熱することにより、液体中に含まれる高圧流体の一部が気化するからである。このときの加熱温度は、分離塔3から高圧流体を気体として抜き出すことのできる温度であれば特に限定されないが、加熱し過ぎると高圧流体(溶媒)以外の物質が気化するので注意が必要である。
【0047】
分離塔3の塔頂には、還流手段(例えば、凝縮器)を設け、塔頂から抜き出される気体の一部を前記還流手段で凝縮し、還流液として分離塔3へ返送することも好ましい態様である。還流液として分離塔3へ返送することにより、分離塔3内を上昇してくる気体成分との気液接触が促進され、分離塔3から放出される気体の純度がさらに高くなるからである。
【0048】
廃中圧流体を分離塔3へ供給するときの供給位置は特に限定されないが、分離塔3において充填材が備えられている領域のうち、高さ方向の中間部以下の位置とするのが好ましい。分離塔3の高さ方向に対して中間部以下の位置から廃中圧流体を供給すると、廃中圧流体のうち気体成分は、充填材間を通って上方へ移動するが、この間に充填材間を流下してくる還流液と上昇気体間の気液接触効率が向上し、気相への溶解補助剤の混入量を少なく抑えることができるからである。より好ましくは、廃中圧流体を分離塔3の下方から供給するのが望ましく、廃中圧流体のうち気体成分が全て充填材間で還流液と確実に気液接触するので、分離塔3から抜き出される気体の純度は一段と高くなる。また、廃中圧流体を分離塔3の下方から供給すると、分離塔の高さを低くできるので、クリーンルームの様に高さ制限がある場所にも好適である。
【0049】
本発明で用いる充填材の種類は特に限定されず、公知のものを採用すれば良い。例えば、棚段塔型精留塔に用いられるトレイ(例えば、多孔板トレイやバルブトレイなど)や不規則充填物(例えば、ラシヒリングやポールリング、レッシングリング、ベルルサドル、インタロックスサドル、テラレットなど)、規則充填物が挙げられる。特に規則充填物は、単位容積当たりの接触面積が大きいのでより好ましく用いることができる。
【0050】
特にクリーンルームなどで高さ制限があり、且つ、高圧で精留操作を行う場合には、前記充填材の比表面積が200〜500m2/m3のものを用いるのが好ましい。この範囲に規定した理由は後述する。
【0051】
分離塔3内で気液接触して予備精製された気体は、経路33を通して吸着塔4へ供給される。吸着塔4内には、吸着材が備えられており、前記気体中に微量混入してくる不要物質を吸着除去することによって気体を精製する。すなわち、分離塔3において薬液や高分子物質は液体成分として除去されるけれども、溶解補助剤やアルコール系溶媒、フルオロカーボン系溶媒などは高圧流体原料との親和性が高いので、分離塔3で完全に分離できる訳ではなく、一部はガス状の中圧流体に混入して吸着塔4へ供給されることがあるからである。
【0052】
従って、吸着塔4内に充填される吸着材の種類は、溶解補助剤やアルコール系溶媒、フルオロカーボン系溶媒などを吸着除去できるものであれば特に限定されず、例えば、メタノールやエタノールなど脂肪族アルコールを吸着するには活性炭や合成ゼオライトなどの吸着材を用いれば良く、水を吸着するには活性アルミナや合成ゼオライト、シリカゲルなどの吸着材を用いれば良い。なお、当然のことながら、吸着材としては、高圧流体以外の物質を吸着除去できるものを使用する必要がある。
【0053】
吸着材を備えた吸着塔を一つ設けるときは、該分離塔内に種類の異なる吸着材を複数充填することも好ましい態様である。これにより、気体の清浄度が高くなる。また、吸着塔を複数設け、夫々の分離塔に異なる吸着材を備えて構成しても良い。
【0054】
図2は、本発明に係る廃高圧流体処理装置の他の構成例であり、前記図1と同じ箇所には同一符号を付し重複説明を避ける。図中、5は貯留槽、36〜37は経路を夫々示している。
【0055】
高圧処理槽1における処理は、一般的にバッチ操作で行なわれるので、処理後に高圧処理槽1から排出される廃高圧流体に含まれる不要物質の量は、各処理工程によって大きく変動する。また、高圧処理槽を複数設ける場合も、各処理槽において各処理工程後に排出される廃高圧流体に含まれる不要物質の量はかなり変動する。従って、分離塔3での精留操作をより効率良く行うには、廃高圧流体に含まれる各成分の量をある程度一定にしておくことが好ましい。
【0056】
図2では、減圧手段2と分離塔3の間に、廃中圧流体を貯える貯留槽5を設けており、廃中圧流体を分離塔3の上流側に設けられた貯留槽5に貯えることにより廃中圧流体に含まれる各成分の量をある程度一定にすることができる。そして、貯えられた廃中圧流体を、適宜前記分離塔3へ供給すれば良い。貯留槽5を減圧手段2よりも下流側に設けた理由は、貯留槽5内の圧力を減圧前よりも低くできるからである。
【0057】
なお、図2では、減圧手段2と分離塔3の間に、貯留槽5を設けた場合を示したけれども、高圧処理槽1と減圧手段2の間に貯留槽5を設け、高圧処理槽1から排出される廃高圧流体を該貯留槽5に一旦貯えて成分をある程度一定にした後、減圧手段2へ供給する様に構成しても構わない。
【0058】
図3は、本発明に係る廃高圧流体処理装置のさらに他の構成例であり、前記図1に示した構成に対して気液分離槽6を付加している。なお、図中38〜40は経路である。
【0059】
被処理体上の不要物質を随伴させた高圧流体には、レジストやエッチングポリマー等の高分子物質が溶解しているが、該物質を含む廃高圧流体を減圧すると、高圧流体に対する高分子物質の溶解度が低下するので固体として析出する場合がある。従って、廃高圧流体を減圧した廃中圧流体を分離塔へ供給すると、析出した固体が充填材層を閉塞する原因となる。
【0060】
そこで、減圧手段2の下流側に気液分離槽6を設け、分離塔3に供給される廃中圧流体の一部または全部を経路38から気液分離槽6へ供給して予め気液分離し、得られた気体を、経路39を通して前記分離塔3へ供給すると、充填材層の閉塞を低減または防止できる。
【0061】
このとき、廃中圧流体の一部を気液分離槽6へ供給して予め気液分離するときは、分離された気体を経路39から分離塔3の下方から供給するのが好ましい。減圧手段2から直接分離塔3へ供給される廃中圧流体の液体部分に前記分離された気体が接触して気液接触が起こり、塔内の液負荷が減るからである。
【0062】
一方、廃中圧流体の全部を気液分離槽6へ供給して予め気液分離してから分離塔3へ供給する場合は、分離された気体を前記分離塔3の下方から供給する必要はなく、上述した様に、分離塔3の高さ方向に対して中央部や上方から供給しても構わない。気液分離槽6で分離された気体成分には高分子物質は含まれていないので、高分子物質による充填材層の閉鎖は起こらないからである。
【0063】
気液分離槽6で回収された液体部分は、経路40を通して系外へ排出され、他の精製手段で薬液や溶解補助材を回収してリサイクルされる。
【0064】
図4は、本発明に係る廃高圧流体処理装置の他の構成例であり、前記図1の構成に対して貯留槽5と気液分離槽6を備えている例である。
【0065】
図4では、廃中圧流体を貯留槽5に貯えることにより該廃中圧流体に含まれる成分の濃度を一定にし、貯えられた廃中圧流体の一部または全部を、図3の場合と同様に経路41を通して気液分離槽6へ供給して予め気体と液体に分離し、得られた気体を分離塔3へ供給している。
【0066】
なお、図4では、廃中圧流体を貯留槽5へ供給しているけれども、上述した様に、減圧手段2の上流側に貯留槽5を設け、高圧処理槽1から排出される廃高圧流体を貯留槽5へ供給してから貯えられた廃高圧流体を減圧する様に構成しても良い。また、気液分離槽6の容量を大きくし、貯留槽5と一体化しても良い。
【0067】
図5は、本発明に係る廃高圧流体処理装置の他の構成例であり、前記図1の構成に対して、液化手段7、昇圧手段8を設けている。なお、図中42〜44は経路である。
【0068】
本発明では、充填材を備えた分離塔3で予備精製された気体を、吸着材を備えた吸着塔4で精製しているので、吸着塔4から排出される気体には殆ど不純物が含まれていない。従って、吸着塔4からの気体を液化手段7で液体とし、得られた液体を昇圧手段8で加圧した後、経路43を通して高圧処理槽1へ高圧流体として返送して再利用できる。
【0069】
また、分離塔3の塔頂には、一般に還流手段が設けられるが、本発明では、前記昇圧手段8で加圧された液体を、還流液として分離塔3の上方へ返送すれば、還流手段を省くことができる。
【0070】
なお、昇圧手段8で加圧された液体は、高圧処理槽1および分離塔3の両方へ返送する様にしても良いが、高圧処理槽1内の圧力と分離塔3内の圧力が異なるときは、当然のことながら返送する流体の圧力を適宜調整する必要がある。
【0071】
次に、ガスの圧力が高くなると、一般的に理想気体の挙動から外れるので、分離塔内で気体と液体を分離するには、高圧での平衡状態を考慮して適切な操作条件を決めることが重要となる。高圧流体として二酸化炭素流体を用いるときは、該高圧流体の圧力を7.4MPa以上に設定し、この高圧流体を用いて被処理体上の不要物質を随伴または洗浄することで廃高圧流体の圧力を7.4MPa以上とし、該廃高圧流体を減圧して3MPa以上、7.4MPa未満の範囲にして廃中圧流体となすことが好ましい。この様に規定することが好ましい理由は下記の通りである。
【0072】
図6は、二酸化炭素流体の圧力に対して、該流体に溶解するエタノール量または二酸化炭素の飽和温度をプロットしたグラフである。なお、エタノールが二酸化炭素流体に溶解したときの二酸化炭素流体の温度は32℃である。
【0073】
高圧流体として二酸化炭素流体を用いたときは、該流体には図6に示す様にエタノールが溶解する。つまり、二酸化炭素とエタノールに対してドルトンの法則が成立する理想気体として計算すると、点線で示した様に、二酸化炭素流体の圧力が上昇するに連れてエタノールの二酸化炭素流体への溶解量は低下する。しかし、実際には、実線で示した様に、2MPaから4MPa程度までは、圧力の上昇に連れてエタノールの二酸化炭素流体への溶解量は低下するけれども、圧力が4MPa超から7MPa程度までの領域では、圧力の上昇に連れてエタノールの二酸化炭素流体への溶解量は増大する。この様に、実際の気体が、理想気体の挙動と異なる理由は、圧力が4MPaを超えて更に高くなると、二酸化炭素流体とエタノールとの親和性が高まるからと考えられる。なお、7MPa付近でエタノール濃度が急激に低下する理由は、二酸化炭素の臨界点近傍のためと思われる。
【0074】
また、分離塔の上方から抜き出される気体は、純度が高くなるので純粋な二酸化炭素の蒸気圧線が示す飽和温度とほぼ等しくなる。例えば、二酸化炭素流体の蒸気圧線は、図6に一点鎖線で示す通りである。従って、分離塔または吸着塔における熱損失や熱侵入等を考慮すると、操作温度はできるだけ室温付近が望ましい。
【0075】
この様な観点から、分離塔へ供給する際の廃中圧流体の圧力は3MPa以上、7.4MPa未満、好ましくは4〜6MPaとすることにより二酸化炭素の精製効率が良く、且つ、熱損失を少なくできる。
【0076】
ところで、本発明を利用して流体を系内で循環使用する場合、操業を続けるに連れて流体は徐々に減少するので、高圧流体を適宜補給しなければならないが、本発明では、低純度の流体であっても補給用として支障なく使用できる。すなわち、例えば、半導体ウエーハを高圧処理する際には、ウエーハを出し入れするときに高圧処理槽を大気圧下で開放する必要があり、このときに高圧処理槽内の気体が大気中へ放出される。よって、大気中へ放出された分の高圧流体原料を補給する必要がある。このとき、特に半導体ウエーハなどを高圧処理槽で処理する際には、高純度の高圧流体が要求されるので、純度の高い高圧流体を系内へ補給する必要があった。しかし、純度の高い流体は一般に高価であるため、操業コストを高める要因となる。例えば、二酸化炭素に関しては、純度が99.999%以上の超高純度二酸化炭素ガスが市販されているけれども、タンクローリー等での大容量輸送の実績が無いため、少容量のボンベを用いて高圧処理槽へ供給しなければならず、ボンベを繋ぎ替えるとき等に、空気や水分が系内へ混入することが多く、処理系内における高圧流体の純度を低下させる原因となっていた。
【0077】
なお、一般用や食品用として、安価な低純度二酸化炭素ガスが市販されているけれども、一般用の二酸化炭素ガスは純度が99.9%程度、食品用の二酸化炭素ガスでも純度は99.98%程度で、水分や軽質炭化水素、酸素、硫黄等が不純物として含まれている。従って、半導体ウエーハの処理に用いるには問題がある。
【0078】
しかし、本発明を採用すれば、低純度の二酸化炭素ガスを補給用に用いた場合でも分離塔で炭化水素類が除去され、吸着材を備えた吸着塔で硫黄分や水分等が除去されるので、低純度の二酸化炭素ガスであってもウエーハ処理用として支障なく使用することが可能となる。
【0079】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって更に詳細に説明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更して実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
【0080】
実施例1
[本発明例]
高圧処理槽において半導体ウエーハを洗浄した後の廃高圧流体を、図7に示す廃高圧流体処理装置で処理した。
【0081】
図7は、実施例で用いた廃高圧流体処理装置の構成である。図中1は高圧処理槽、2は減圧手段、3は分離塔、9は吸着手段を夫々示しており、吸着手段9は、二つの吸着塔10と11からなる。分離塔3には充填材として比表面積が350m2/m3の規則充填物が備えられている。吸着手段9は、前記図1に示した吸着塔4に相当し、二つの吸着塔10と11で構成している。吸着塔10には吸着材として活性炭が、吸着塔11には吸着材として合成ゼオライトが夫々備えられている。
【0082】
表1に示す組成の超臨界流体を、高圧処理槽1へ経路30を通して供給し、該高圧処理槽1内で半導体ウエーハを洗浄する。超臨界流体としては二酸化炭素流体を使用し、該超臨界流体に溶解補助剤としてエタノールと水、薬液としてフッ化アンモニウムを夫々混入している。高圧処理槽1内の温度は60℃、圧力は15MPaである。
【0083】
【表1】
【0084】
半導体ウエーハを洗浄した後の廃高圧流体を、減圧手段2で6MPaまで減圧し、これを廃中圧流体とする。このときの廃中圧流体の温度は33℃である。廃高圧流体は、液相と気相に分かれており、液相は不要物質、エタノール、水およびフッ化アンモニウムが二酸化炭素流体に溶けたものであり、気相は殆どが二酸化炭素で、微量のエタノールと水が含まれている。なお、減圧手段2としては、自動圧力調節弁を用いた。
【0085】
廃中圧流体は、経路32を通して分離塔3へ供給される。このとき、廃中圧流体は、分離塔3に備えられた充填材の高さ方向の下段付近から供給した。分離塔3に供給される廃中圧流体は、液相と気相に分離され、液相は分離塔3の塔底に溜まり、気相は分離塔3の塔頂から系外へ抜き出される。
【0086】
分離塔3の塔底部には加熱手段12が設けられており、缶出液を100℃まで加熱することによって、液相に含まれる二酸化炭素を気化させる。残った液体は、経路34を経て塔底から系外へ抜き出される。
【0087】
一方、分離塔3の塔頂から抜き出される気体の一部は、経路47から凝縮器13へ送って冷却し、還流液(液相)として経路48から分離塔3へ返送される。還流液を返送し塔内を流下させることによって、分離塔3内での気液接触が促進され、塔頂から抜き出される気体(二酸化炭素)の純度を高めることができる。分離塔3の塔頂からは、気体の一部が経路33を通して吸着手段9へ供給される。分離塔3の塔頂から抜き出される気体と塔底から抜き出される液体の組成を、前記表1に併せて示す。
【0088】
吸着材として活性炭が充填されている吸着塔10では、廃中圧流体から主としてエタノールが吸着除去される。エタノールが主に除去された気体は、経路45を経て吸着塔11へ供給される。吸着塔11には、吸着材として合成ゼオライトが充填されており、廃中圧流体から主として水が吸着除去される。
【0089】
なお、「主として」としたのは、吸着塔10の活性炭に微量の水が吸着したり、経路45から吸着塔11へ供給される気体中にエタノールが残留しているときは、吸着塔11の合成ゼオライトにエタノールが吸着するからである。
【0090】
吸着手段9でエタノールおよび水を吸着除去して得られた気体は、経路46を通して系外へ抜き出されるが、このときの気体の組成を前記表1に示す。表1から明らかな様に、本発明では廃高圧流体から高純度の二酸化炭素の気体を回収できる。従って、本発明によると、前記図5に示した様に吸着手段9の下流側に液化手段を設け、液化した二酸化炭素を昇圧した後、高圧処理槽や分離塔へ返送して再利用することができる。
【0091】
[比較例]
前記図7に示す分離塔3に充填材を備えない以外は、上記本発明例と同じ条件で操業した。その結果、分離塔3には充填材が備えられていないので、気液接触による予備精製効率が悪く、表1に示す様に、塔頂から放出される気体にはエタノールが多く含まれている。従って、本発明例と同容量の吸着材を使用した場合は、短時間で破過し、吸着手段9から放出される気体にもエタノールが多く含まれるのでこの気体を再利用するにはさらなる処理が必要となる。
【0092】
実施例2
図7に示す廃高圧流体処理装置を用いて実施例1と同じ条件で操業したときに、分離塔に備える充填材の種類を変えて充填材の比表面積と充填材の理論高さまたは圧損との関係を調べた。結果を図8に示す。なお、図中X軸は充填材の比表面積であり、Y軸は相対比較を示しており、比表面積が350m2/m3のときを1としている。
【0093】
図8から明らかな様に、充填材の比表面積が200m2/m3未満であれば、充填材による圧損は少ないけれども、充填材の理論高さが大きくなる。一方、充填材の比表面積が500m2/m3を超えると、充填材の理論高さは小さくなるけれども、充填材による圧損が大きくなる。従って、特にクリーンルームなどで高さ制限があり、且つ、高圧で精留操作を行う場合には、前記充填材として比表面積が200〜500m2/m3のものを用いるのが好ましい。より好ましくは、300〜400m2/m3である。
【0094】
【発明の効果】
上記構成を採用すると、廃高圧流体から不要物質(特に、高圧流体との親和性が水よりも強い物質)を効率良く分離・除去できるので、高純度の高圧流体を回収できる廃高圧流体の処理方法およびこの方法を効率良く実現できる処理装置を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る廃高圧流体処理装置の一構成例である。
【図2】本発明に係る廃高圧流体処理装置の他の構成例である。
【図3】本発明に係る廃高圧流体処理装置のさらに他の構成例である。
【図4】本発明に係る廃高圧流体処理装置の他の構成例である。
【図5】本発明に係る廃高圧流体処理装置の他の構成例である。
【図6】エタノールの二酸化炭素流体への溶解量または二酸化炭素の飽和温度を、二酸化炭素流体の圧力に対してプロットしたグラフである。
【図7】実施例で用いた廃高圧流体処理装置の構成である。
【図8】充填材の比表面積と、充填材の理論高さまたは圧損との関係を示したグラフである。
【符号の説明】
1 高圧処理槽
2 減圧手段
3 分離塔
4 吸着塔
5 貯留槽
6 気液分離槽
7 液化手段
8 昇圧手段
9 吸着手段
10 吸着塔
11 吸着塔
12 加熱手段
13 凝縮器
30〜48 経路
Claims (13)
- 高圧流体を高圧処理槽内で被処理体に接触させて、該被処理体上の不要物質を随伴させた廃高圧流体を処理する方法であって、
前記廃高圧流体を減圧して廃中圧流体となし、
この廃中圧流体を、充填材を備えた分離手段へ供給して予備精製し、
予備精製によって得られる液体成分は前記不要物質と共に系外へ排出し、
予備精製によって得られる気体成分は吸着材を備えた吸着手段で精製することを特徴とする廃高圧流体の処理方法。 - 前記廃中圧流体を、前記分離手段の上流側に設けられた貯留槽に貯えてから前記分離手段へ供給する請求項1に記載の処理方法。
- 前記貯留槽に貯えられた廃中圧流体の一部または全部を気液分離し、得られた気体を前記分離手段へ供給する請求項2に記載の処理方法。
- 前記分離手段に供給される廃中圧流体の一部または全部を予め気液分離し、得られた気体を前記分離手段へ供給する請求項1に記載の処理方法。
- 前記吸着手段で精製された気体成分を液化手段へ供給し、得られた液体を昇圧した後、前記分離手段へ返送する請求項1〜4のいずれかに記載の処理方法。
- 前記廃高圧流体の圧力が、
臨界圧力以上のときは、該廃高圧流体を減圧して臨界圧力未満の廃中圧流体とし、
1MPa以上臨界圧力未満のときは、該廃高圧流体を減圧して廃中圧流体となす請求項1〜5のいずれかに記載の処理方法。 - 前記高圧流体として二酸化炭素流体を用いる請求項1〜6のいずれかに記載の処理方法。
- 前記高圧流体として二酸化炭素流体を使用し、被処理体上の不要物質を随伴させた廃高圧流体の圧力を7.4MPa以上にすると共に、該廃高圧流体の圧力を3MPa以上、7.4MPa未満の範囲に減圧して廃中圧流体となす請求項1〜5のいずれかに記載の処理方法。
- 前記充填材として、比表面積が200〜500m2/m3のものを用いる請求項1〜8のいずれかに記載の廃高圧流体の処理方法。
- 高圧流体を高圧処理槽内で被処理体に接触させて、該被処理体上の不要物質を随伴させた廃高圧流体を処理する装置であって、
前記廃高圧流体を減圧して廃中圧流体となす減圧手段、
該廃中圧流体を予備精製する充填材を備えた分離塔、
予備精製によって得られる気体成分を精製する吸着材を備えた吸着塔、
を備えることを特徴とする廃高圧流体の処理装置。 - 前記減圧手段と前記分離塔の間に、前記廃中圧流体を貯える貯留槽を備える請求項10に記載の処理装置。
- 前記減圧手段または前記貯留槽と前記分離塔の間に、前記廃中圧流体を気液分離する気液分離槽を設けると共に、得られた気体を前記分離塔へ供給する供給手段、を備える請求項10または11に記載の処理装置。
- 前記吸着塔で精製された気体を液化する液化手段、
得られた液体成分を昇圧する昇圧手段、
昇圧した流体を前記分離塔へ返送する返送手段、
を備える請求項11〜12のいずれかに記載の処理装置。
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