JP2004032768A - 高性能な低域通過フィルタ - Google Patents

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Abstract

【課題】RF回路の設計の自由度を高めるべく、ポート共振線路において性能を改善するために誘電体回路基板材料を最適化することを目的とする。
【解決手段】無線周波数信号を処理するプリント回路(100)は、プリント回路がその上に配置されうる基板領域(101、103、105、111及び119)を含む基板(110)を含む。回路は、変成器線路部(112)、少なくとも第1のスタブ部(114又は116)、及び変成器線路部を少なくとも第1のスタブ部と相互接続する伝送線路部(117)とを含む低域通過フィルタである。変成器線路部、伝送線路部及び少なくとも第1のスタブ部は、夫々が独立にカスタマイズ可能な基板特性を有する夫々の基板領域に結合される。回路は更に基板に結合された少なくとも1つの接地又は接地面(120)を含む。
【選択図】   図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般的にRF回路の設計の自由度を高める方法及び装置に係り、更に特定的には2ポート共振線路における改善された性能のための誘電体回路基板材料の最適化に関する。
【0002】
【従来の技術】
RF回路、伝送線路、及びアンテナ素子は、一般的に、特別に設計された基板上に形成される。このようなタイプの回路の目的のために、インピーダンス特性及び電気的な長さに関し、注意深い制御を維持することが重要である。回路の異なる部分のインピーダンスが整合しなければ、この不整合により非効率的な電力伝達、構成要素の不必要な加熱、及び、他の問題が生じうる。これらの回路における伝送線路及び放熱器の電気長も、重要な設計要素となり得る。
【0003】
基板材料の性能に影響を及ぼす2つの重要な要素は、誘電率(時に、比誘電率、又は、εと称する)と、損失正接(時に、散逸率と称する)である。他の重要な要素は、透磁率(時に、比透磁率、又は、μと称する)である。比誘電率と比透磁率は、信号速度を決定し、従って、伝送線路、及び、基板上に実施される他の構成要素の電気長を決定する。損失正接は、基板材料を通る信号に対して発生する損失の量を特徴付ける。従って、低損失材料は、周波数が増加するに従いより重要となり、特に、受信器のフロントエンド、及び、低雑音増幅器回路を設計する際に重要となる。
【0004】
RF回路に使用する印刷された伝送線路、受動回路、及び、放射素子は、多くの異なる方法によって形成されうる。以下、3つの一般的な実施について説明する。マイクロストリップとして知られる1つの構成は、信号線路を基板面に置き、一般的に接地面と称する第2の導電層を与える。埋込型マイクロストリップとして知られる第2のタイプの構成は、信号線路が誘電体基板材料によって覆われる以外は同様である。ストリップラインとして知られる第3の構成では、信号線路は、2つの導電(接地)面の間に挟まれる。損失を無視すると、ストリップライン又はマイクロストリップといった伝送線路の特性インピーダンスは、
【0005】
【数1】
Figure 2004032768
に等しい。ただし、Lは、単位長あたりのインダクタンスであり、Cは、単位長あたりのキャパシタンスである。L及びCの値は、一般的に、線路構造の物理的な幾何学及び間隔、また、伝送線路構造を分離するために用いる基板材料の誘電率及び透磁率によって決まる。従来の基板材料は、一般的に、約1.0の比透磁率を有する。
【0006】
従来のRF設計では、基板材料は、その設計に適した比誘電率値を有し、殆どの一般的な誘電体基板材料に対して一般的には約1である比透磁率を有するよう選択される。基板材料が一度選択されると、伝送線路の特性インピーダンス値は、伝送線路の幾何学、及び、物理的構造を制御することによって、排他的に調節される。
【0007】
無線周波数(RF)回路は、一般的には、セラミック基板といった電気絶縁基板の表面に複数の能動的及び受動的な回路素子が搭載され相互に接続されるハイブリッド回路上に実施される。種々の素子は、例えばストリップライン又はマイクロストリップといった伝送線路又はツインライン構造といった銅、金、又はタンタルの印刷された金属導体によって相互接続される。
【0008】
伝送線路、受動的なRFデバイス、又は放射素子のために選択された基板材料の誘電率と透磁率は、その線路構造の所与の周波数でのRFエネルギーの物理的な波長を決定する。超小型電子RF回路を設計する際の1つの問題は、基板上に形成される様々な受動素子、放射素子、及び、伝送線路回路の全てに対し最適化される誘電体基板材料の選択である。特に、特定の回路素子の幾何学は、その素子に必要とされる独自の電気的又はインピーダンス特性によって、物理的に大きいか、又は、小型化される。例えば、多くの回路素子、又は、同調回路は、電気的な1/4波長である必要がある。同様に、非常に高い、又は、低い特性インピーダンス値に必要とされる伝送線路の幅は、多くの場合、所与の基板に実際に実施するには、幅が細すぎるか、又は、広すぎることがある。マイクロストリップ又はストリップラインの物理寸法は、誘電体の比誘電率に反比例するので、伝送線路の寸法は、基板材料の選択によって大きく影響を受ける。
【0009】
それでもなお、幾つかの素子に対する最適な基板材料の選択は、アンテナ素子やフィルタといった他の素子のための最適な基板材料とは一貫しないものでありうる。更に、回路素子のための幾つかの設計上の目的は、他の目的と一貫しないものでありうる。従って、選択された相対誘電特性を有する回路基板の制約により、回路全体の電気的性能、及び/又は、物理的特性に悪影響を与えうる設計上の妥協が生ずる場合が多い。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上述のアプローチの内在的な問題は、少なくとも基板材料に関して、線路インピーダンスに対する制御変数が比誘電率εのみであることである。比誘電率の変化は、単位長さあたりのキャパシタンスCに影響を与える。この制限は、従来の基板材料における重要な問題を示しており、即ち、従来の基板材料は、特性インピーダンスを決定するもう1つの要素、即ち、比透磁率μを有利に活用していない。比透磁率の変化は、伝送線路の単位長さあたりのインダクタンスLに影響を与える。
【0011】
RF回路設計における他の問題は、異なるRF周波数帯域での動作に対する回路素子の最適化である。第1のRF周波数帯域に対して最適化された線路インピーダンス及び長さは、インピーダンスの変動によって及び/又は電気長の変動によって、他の帯域について使用されたときに劣った性能を与えうる。このような制限は、所与のRFシステムについての有効な動作周波数範囲を減少させうる。
【0012】
一般的に従来の回路基板は、一般的に誘電率を含む均一な基板物理特性を与える鋳造又はスプレー塗布といった処理によって形成される。従って、RF回路用の従来の誘電体基板配置は、電気特性及び物理的な寸法の特性のいずれに関しても最適な回路を設計する際の制限となるものであることが分かった。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の実施例では、無線周波数信号を処理する回路は、回路が配置されうる基板を含む。基板は、第1の領域に第1の基板特性の組を有し第2の領域に少なくとも第2の基板特性の組を有する少なくとも1つの基板層を含む。第2の基板特性の組は第1の基板特性の組とは異なる。回路は更に、基板に結合された少なくとも1つの接地と、2ポート共振線路と含み、2ポート共振線路の少なくとも一部は第2の領域に結合される。
【0014】
本発明による第2の実施例では、無線周波数信号を処理するプリント回路は、回路が配置されうる基板を含む。基板は、第1の領域に亘って第1の基板特性の組を有し第2の領域に亘って少なくとも第2の基板特性の組を有する少なくとも1つの基板層を含む。第2の基板特性の組は第1の誘電特性の組とは異なる誘電率及び透磁率を与える。プリント回路は更に、基板の中又は上に置かれた少なくとも1つの接地と、低域通過フィルタとを含む。低域通過フィルタは、第1の領域の少なくとも一部上又は中の及び第2の領域の少なくとも一部上又は中の変成器線路部と、第1の領域上又は中の及び少なくとも第2の領域の一部上又は中の少なくとも第1のスタブ部とを含む。請求の範囲の記載では、いくつかの文脈では「上」という用語は「中」又は「内」も意味しうることが理解されるべきである。例えば基板「上」の接地又は第1の領域「上」の変成器線路は、夫々、基板又は第1の領域の「上又は中又は内」と理解されるべきである。
【0015】
本発明の第3の実施例では、無線周波数信号を処理するプリント回路は、その上にプリント回路が配置されうる基板領域を含む基板を含む。回路は、変成器線路部、少なくとも第1のスタブ部、及び、変成器線路部を少なくとも第1のスタブ部と相互接続する伝送線路部を含む。変成器線路部、伝送線路部、及び、少なくとも第1にスタブ部は、夫々独立にカスタマイズ可能な基板特性を有する夫々の基板領域に結合される。回路は更に基板に結合された少なくとも1つの接地を含む。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1を参照するに、従来の2ポート線10は、伝送線部17と変成器線部12とに結合されたポート13及び15を有するプリント回路基板11上に示されている。更に、2ポートフィルタ10は、スタブ線部14及び16を含む。伝送線部17は第1のインピーダンスを有し、一方で、スタブ線部14は少なくとも第2のインピーダンスを有しうる。この場合、2ポート線のインピーダンス特性は、基板11のインピーダンス特性又は有効透磁率及び誘電率に依存する。変成器線部及びスタブ線部の寸法についての設計上の選択は、かかるインピーダンス特性によって決定される。
【0017】
変成器は、一般的には伝送線上の2つの点の間のインピーダンスの不整合について補償するために使用される。1/4波変成器では、長さlである短い長さの伝送線を通じた特性給電線インピーダンスZへの負荷インピーダンスZは、Zのインピーダンスを有する。マイクロストリップと負荷の間の境界面における反射のない完全な移行の場合、特性インピーダンスZは、
【0018】
【数2】
Figure 2004032768
となる。
【0019】
従って、変成器線部は、一般的には負荷インピーダンスを伴う特性給電線インピーダンスに一致するよう設計される(図示せず)。
【0020】
図2を参照するに、低域通過フィルタとして動作する2ポート線路100は、基板材料の層(サブストレート層)110上に搭載される。図2中、2ポート線路100は、近位端の入力ポート113、遠位端の出力ポート115、変圧器部112、1以上のスタブ部(114及び116)、及び、遠位端から変圧部112へ延びる伝送線路又はトレース117を有し、スタブ部がトレース117からスタブの夫々の端へ延びるよう構成される。スタブ114及び116と変圧器部112は、トレース117よりも幅が広いが長さは短いものでありうる。しかしながら、当業者によれば、本発明はこのようなものに限られるものではなく、2ポート線路は異なる形状に構成されうることが理解されよう。例えば、1つの回路配置では、2ポート線路は、スタブのない一定幅のトレースを有するもの、幅が広がる又は先細とされるトレースを有するもの、又は、円形或いは放射状のスタブを有するものでありうる。更に、他の線路形状が使用されうる。
【0021】
スタブ114及び116は、共振線路としてみることができる。共振線路は、無線周波数(RF)回路で一般的に使用される伝送線路である。共振線路は、限られた長さを有し、その特性インピーダンス(Z)では終端しない。Zと終端でのインピーダンス(負荷インピーダンスZ)の間の不整合により、一定の周波数でエネルギー反射が生ずる。これらのエネルギー反射は、印加電圧の周波数及び線路上で電圧が測定されている位置に依存して、線路上の電圧を増加又は減少させうる。従って、幾つかの周波数では、所与の長さの共振線路は共振している並列共振回路と同様の高い入力インピーダンスを有しうる一方で、他の周波数では共振線路は共振している直列共振回路と同様の低い入力インピーダンスを有しうる。他の周波数では、共振線路は複素インピーダンス又は無効インピーダンスを有しうる。低域通過フィルタとして、本発明は、標準的な材料を用いた従来の設計と比較して、フィルタ応答の帯域消去領域における排除をより大きくし、フィルタ応答の帯域通過領域における損失をより低くすることを可能とする。
【0022】
プリント回路基板又はサブストレート上で、シングルポート共振線路は、一般的に、入力に単一のポートを有し終端において開回路にされるか接地するよう短絡回路とされる線路を形成することにより実施される。シングルポート共振線路の電気長は、通常は、選択された周波数の4分の1波長の数倍である。短絡された線路上では、終端から奇数倍の各点は高いインピーダンスと相対電圧最大と有し、終端から偶数倍の各点は低いインピーダンスと相対電圧最小とを有する。電圧最大と電圧最小の位置は、開回路の共振線路上では逆である。シングルポート共振線路への入力インピーダンスは、一般的には、共振線路の長さが動作周波数の4分の1波長の偶数倍又は奇数倍であるときに抵抗性である。即ち、シングルポート共振線路への入力は電圧最大又は電圧最小の位置にある。
【0023】
シングルポート共振線路への入力が、最大電圧点と最小電圧点との間の位置にあるとき、入力インピーダンスは、有用な特徴であり得る無効成分を有することが可能である。例えば、共振線路は、略純粋なキャパシタンス又はインダクタンスとしても作用しうる。例えば、開回路線路は1/8波長の長さで純粋なキャパシタンスとして作用し、1/4波長の長さで直列LCインピーダンスとして作用し、3/8波長の長さで純粋なインダクタンスとして作用し、1/2波長の長さで並列LC回路のように動作する。このサイクルは、上述の各点の間で滑らかに移行して1/2波長ごとに繰り返される。このように、正しく選択されたシングルポート共振線路のセグメントは、並列共振回路、直列共振回路、誘導回路、又は容量性回路として使用されうる。
【0024】
短絡回路線路は、1/8波長の長さで純粋なインダクタンスとして作用し、1/4波長の長さで並列LCインピーダンスとして作用し、3/8波長の長さで純粋なキャパシタンスとして作用し、1/2波長の長さで直列LC回路のように動作する。このサイクルは、上述の各点の間で滑らかに移行して1/2波長ごとに繰り返される。このように、正しく選択されたシングルポート共振線路のセグメントは、並列共振回路、直列共振回路、誘導回路、又は容量性回路として使用されうる。
【0025】
共振線路がキャパシタンスで終端するとき、キャパシタはエネルギーを吸収しないが、全てのエネルギーを回路へ返す。線路インピーダンスと終端の間のインピーダンスの不連続性は、入射波に加えられることにより定常波を生じさせる反射波を生じさせる。定常波の電圧は、終端容量性リアクタンスがZと同じ絶対値を有するとき、終端の端からちょうど1/8波長の距離で最小である。容量性リアクタンスがZよりも大きいとき(より小さいキャパシタンス)、終端は開回路のようであり、電圧最小は端から遠ざかる。容量性リアクタンスがZよりも小さいとき、電圧最小は端に近づく。
【0026】
シングルポート共振線路は、一般的には、特別に設計されたプリント回路基板上に製造される。共振線路は、多くの異なる方法で形成されうる。以下、3つの一般的な実施について説明する。マイクロストリップとして知られる1つの構成は、基板表面上に共振線路を置き、基板に結合した第2の導電層を与える。この第2の導電層は、一般的に接地面と称される。埋込型マイクロストリップとして知られる第2の種類の構成は、共振線路が誘電体基板材料で覆われること以外は同様である。ストリップラインとして知られる第3の構成では、共振線路は、基板に近いか基板に結合されうる2つの導電性の(接地)面の間に挟まれる。ここで定義するように、基板に結合されている、とは、基板の表面に取り付けられていること、又は、基板の中に含まれることをいう。
【0027】
一般的に、RF回路設計のために低誘電率のプリント回路基板材料が選択される。例えば、RT/デュロイド(duroid)(登録商標)6002(比誘電率2.94、損失正接0.009)、及び、RT/デュロイド(登録商標)5880(比誘電率2.2、損失正接0.0007)といったポリテトラフルオロエチレン(PTFE)に基づいた合成物が、ロジャース・マイクロウェイブ・プロダクツ社(100 S. Roosevelt Ave., Chandler, AZ 85226)のアドバンスド回路材料部から入手可能である。これらの材料はどちらも、一般的な基板材料の選択肢である。上述した基板材料は、低い損失正接とともに比較的低い誘電定数を有する誘電体層を与える。
【0028】
しかしながら、従来の基板材料を使用することは、回路素子の小型化を犠牲にし、更に、高誘電率層から享受できる回路の性能面も犠牲する場合がある。これに対し、本発明は、局所的に高い誘電率を有する基板層部分と局所的に低い誘電率を有する基板部分を使用することを可能にすることにより、回路設計者に対し更なる自由度を提供する。更に、局所化された基板部分は、局所化された透磁率である基板性質を選択することを可能とすることにより効率が最適化されうる。この更なる自由度は、本発明によらなければ得ることのできない改善された性能及び線路素子密度を与える。
【0029】
局所的及び選択可能な磁気特性及び誘電特性を与えるメタ材料領域を含む誘電体基板は、以下のように作成することが可能である。本願では、「メタ材料」という用語は、例えば、分子又はナノメートルレベルの非常に細かいレベルで2つ以上の異なる材料を混合又は配置することで形成される合成材料を示すものとする。メタ材料は、実効電気的誘電率εeff(又は誘電定数)、及び、実効磁気透磁率μeffを含む実効電磁気パラメータによって決められる合成物の電磁気特性を調整することを可能にする。
【0030】
適切なバルク誘電体基板材料は、例えば、デュポン(Dupont)社及びフェロ(Ferro)社といった材料製造業者から入手することが可能である。一般的に、グリーンテープ(商標)と称する未処理の材料は、バルク誘電体テープから、例えば、6平方インチの断片に切断することが可能である。例えば、デュポン・マイクロサーキット・マテリアルズは、951低温コファイア(Cofire)誘電体テープ(低温焼成誘電テープ)といった、グリーンテープ材料システムを提供し、フェロ・エレクトロニック・マテリアルズは、ULF28−30超低炎(Ultra Low Fire)COGダイエレクトリック・フォーミュレーション(超低温焼成COG誘電体フォーミュレーション)を提供する。これらの基板材料は、一度焼成されると、マイクロ波振動数での回路動作に対し、比較的低い損失正接を伴う比較的適度な誘電率を有する誘電体層を与えるために用いられる。
【0031】
誘電体基板材料からなる多数のシートを用いるマイクロ波回路を作成する処理では、ビア(via)、ボイド(void)、孔(hole)、又は、空隙(Cavity)といった特徴は、1つ以上のテープ層を通じて形成されることが可能である。ボイドは、機械的手段(例えば、孔開け器)、又は、指向エネルギー手段(例えば、レーザドリル、光リソグラフィ)を用いて画成されうるが、ボイドは、任意の他の好適な方法を用いても画成されうる。寸法が決められた基板の厚さ全体を通されるビアもあれば、基板の厚さの異なる部分のみに到達するビアもある。
【0032】
次に、ビアには、一般的に、充填材料を正確に配置するためにステンシルを用いて、金属材料、又は、他の誘電材料、又は、磁性材料、或いは、それらの組合せが充填される。個々のテープ層は、完全な多層基板を生成するよう従来の方法により積層されうる。或いは、個々のテープ層は、一般的にサブスタックと称する部分的な多層基板を生成するよう積層されうる。
【0033】
ボイドが設けられた領域は、ボイドのままにされることも可能である。選択された材料が充填される場合は、選択された材料はメタ材料を含むことが好適である。選択されうるメタ材料組成は、2以下から少なくとも2650までの比較的連続的な範囲に亘る調整可能な実効誘電定数を提供することが可能である。調整可能な透磁率特性も、特定のメタ材料から利用可能である。例えば、好適な材料を選択することにより、実効比透磁率は、一般的に、ほとんどの実用的なRF適用に対し、約4乃至116の範囲に及びうる。しかし、実効比透磁率は、約2程度に低いこと、又は、数千に到達することもありうる。
【0034】
本願にて用いる「差別的に変更する(differentially modified)」という表現は、誘電特性及び磁気特性のうちの少なくとも1つの特性を基板のある領域において他の領域とは異ならせる、ドーパントを含む誘電体基板層への変更を意味する。差別的に変更された基板は、1つまたはそれ以上のメタ材料を含有する領域を含むことが好適である。
【0035】
例えば、変更は、ある誘電体層領域が第1の誘電特性又は磁気特性の組を生成するよう変更され、一方、他の誘電体層領域が第1の特性の組とは異なる誘電特性及び/又は磁気特性を与えるよう差別的に変更されるか又は変更されないままとされる、選択的な変更でありうる。差別的な変更は、様々な異なる方法によって達成することが可能である。
【0036】
1つの実施例によると、補助基板層を既存の基板層に追加することが可能である。様々な噴霧技術、スピンオン技術、様々な蒸着技術、又は、スパッタリング技術といったこの技術において周知である技術を用いて、補助誘電体層を与えることが可能である。補助基板層は、ボイド又は孔の内側を含む局所領域、又は、既存の基板層全体に選択的に追加されうる。例えば、補助基板層は、増加された実効誘電率を有する基板部分を提供するために使用されうる。
【0037】
所与のエネルギー刺激に対する基板層の応答は、全体的に又は部分的に実質的に永続的なものでありうる。永続的な応答は、適当な刺激を一回与えることにより1つ又はそれ以上の所望の物理基板層性質を達成することを可能とする。物理的な性質は、例えば基板層に亘って時間変化電界を印加することを可能とする放電電極を用いることにより、動的に制御されうる。例えば誘電率といった基板層の性質の動的な制御は、例えば動作周波数のかなりの変化といった信号特性の変化に応じて共振線路の性能を最適化するよう基板層の物理的特性を制御するために使用されうる。
【0038】
差別的な変更段階は、更に、基板層又は補助基板層に追加の材料を局所的に追加する段階を含みうる。材料の追加は、基板層の実効誘電率又は透磁率特性を更に制御し、所与の設計目的を達成するために使用されうる。
【0039】
追加の材料は、複数の金属及び/又はセラミック粒子を含みうる。金属粒子は、鉄、タングステン、コバルト、バナジウム、マンガン、特定の希土類金属、ニッケル、又は、ニオブの粒子を含むことが好適である。これらの粒子は、ナノメートル寸法の粒子、即ち、一般的に、サブミクロンの物理的な大きさを有する粒子であることが好適であり、以下、ナノ粒子と称する。
【0040】
ナノ粒子といった粒子は、有機機能化(organofunctionalized)された合成粒子であることが好適である。例えば、有機機能化された合成粒子は、電気絶縁被膜を有する金属コア、又は、金属被膜を有する電気絶縁コアを有する粒子を含むことが可能である。
【0041】
一般的に、本願に説明した様々な適用における誘電体層の磁気特性を制御するのに好適である磁性メタ材料粒子は、フェライト有機セラミック(FexCyHz)−(Ca/Sr/Ba−セラミック)を含む。これらの粒子は、8乃至40GHzの周波数範囲の適用において良好に作用する。或いは、又は、更に、ニオブ有機セラミック(NbCyHz)−(Ca/Sr/Ba−セラミック)が、12乃至40GHzの周波数範囲に有用である。高周波数用に指定される材料は、低周波数適用にも適用可能である。これらの合成粒子及び他の種類の合成材料は、市販されている。
【0042】
一般的に、コーティングされた粒子は、ポリマー(例えば、LCP)マトリクス、又は、側鎖部分との結合を促進するので、本発明で使用するには好適である。基板の透磁率特性の制御に加えて、追加された粒子は材料の実効誘電率を制御するためにも使用されうる。約1乃至70%の合成粒子の充填比を用いると、基板層及び/又は補助基板層部の誘電率を上げること、及び、下げることが可能である。例えば、有機機能化されたナノ粒子を基板層に追加することは、変更された誘電体層部分の誘電率を上げるために利用することが可能である。
【0043】
粒子は、ポリブレンド(polyblending)法、ミキシング法、及び、攪拌して充填する方法を含む様々な技術を用いて加えることが可能である。例えば、基板層がLCPを含む場合、誘電率は、約70%の充填比を有する様々な粒子を用いることで、公称LCP値2から最大で10まで上昇させることができる。
【0044】
この目的に有用な金属酸化物は、酸化アルミニウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化ニッケル、酸化ジルコニウム、及び、酸化ニオブ(II、IV、及び、V)を含む。ニオブ酸リチウム(LiNbO)、及び、ジルコン酸カルシウム及びジルコン酸マグネシウムといったジルコン酸塩も使用することが可能である。
【0045】
選択可能な誘電特性は、最小で約10ナノメートルの領域まで局所的にされるか、又は、基板表面全体を含む大きい領域を網羅することが可能である。蒸着処理に加えてリソグラフィ及びエッチングといった従来の技術は、局所的な誘電率及び透磁率を取り扱うために使用されうる。
【0046】
材料は、2から少なくとも2,650の略連続的な範囲の実効比誘電率、及び、他の潜在的に所望される基板特性を生成するために、他の材料と混ぜ合わされて、又は、様々な密度のボイド領域(一般的に空気を導入する)を含むものとして準備されうる。例えば、比誘電率(<2乃至約4)を示す材料は、密度の異なるボイド領域を有するシリカを含む。密度の異なるボイド領域を有するアルミナは、約4乃至9の誘電定数を与えることが可能である。様々な密度のボイド領域を有するアルミナは、約4乃至9の誘電定数を与えうる。シリカ及びアルミナはいずれも、顕著な透磁率を有さない。しかしながら、磁性粒子を、最大で20重量パーセントまで追加し、これらの材料又は他の材料を顕著な磁性材料とすることが可能である。例えば、磁気特性は、有機機能性で調整され得る。磁性材料を追加することによる誘電率への影響は、一般的に誘電率を増加させる。
【0047】
中位の誘電定数の材料は、一般的に、70乃至500±10%の範囲の比透磁率を有する。上述したように、これらの材料は、他の材料又はボイドと混合されて、所望の実効比誘電率値を与えうる。これらの材料は、フェライトでドープされたチタン酸カルシウムを含むことが可能である。ドーピング金属は、マグネシウム、ストロンチウム、及び、ニオブを含みうる。この材料は、45乃至600の範囲の比透磁率を有する。
【0048】
高誘電率適用には、フェライト又はニオブでドープされたチタン酸ジルコン酸カルシウム又はバリウムが使用されうる。これらの材料は、約2200乃至2650の比誘電率を有する。これらの材料に対するドーピング率は、一般的に、約1乃至10パーセントである。他の材料に関して、これらの材料は、所望の実効誘電定数値を与えるために、他の材料、又は、ボイドと混合されうる。
【0049】
これらの材料は、一般的に、様々な分子修飾処理を介して変更されることが可能である。修飾処理は、ボイド形成と、その後に続く、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)のような炭素及びフッ素に基づいた有機機能材料といった材料の充填を含み得る。
【0050】
有機機能的組込みの代わりに、又は、有機機能的組込みに追加して、処理は、ソリッド・フリーフォーム・ファブリケーション(SFF)、光、紫外線(uv)、X線、電子ビーム、又はイオンビームの照射を含むことが可能である。リソグラフィも、フォト、uv、X線、電子ビーム、又は、イオンビーム放射を用いて行うことが可能である。
【0051】
メタ材料を含む異なる材料を、基板層上の異なる領域(サブスタック)に塗布し、複数の基板層の領域(サブスタック)が、異なる誘電特性及び磁気特性を有するようにすることが可能である。上述したような充填材料は、局所的に又はバルク基板部分全体に、所望の誘電特性及び/又は磁気特性を得るために1つ以上の追加の処理段階とともに使用されうる。
【0052】
最上層導体プリントは、一般的に、変更された基板層、サブスタック、又は、完全なスタックに塗布される。導体トレースを、薄膜技術、厚膜技術、電気メッキ、又は、任意の他の好適な技術を用いて設けることが可能である。導体パターンを画成するために用いる処理は、標準リソグラフィ及びステンシルを含むが、これらに限られるものではない。
【0053】
ベースプレートは、一般的に、複数の変更された基板をまとめて整列するために得られる。このために、複数の基板のそれぞれに形成された整列孔を用いることが可能である。
【0054】
複数の基板層、1つまたはそれ以上のサブスタック、又は、層とサブスタックの組合せは、次に、材料に全ての方向から圧力を加える平衡圧力、又は、材料に1つの方向のみから圧力を加える1軸圧力を用いて、(例えば、機械的に加圧されることによって)ラミネートされ得る。次に、ラミネート基板は、上述したように更に処理されるか、又は、オーブン内で処理された基板に適した温度(上述の材料では約850℃乃至900℃)まで焼成される。
【0055】
複数のセラミックテープ層及び基板の積層されたサブスタックは、次に、使用する基板材料に適した速度で温度を上昇するよう制御可能な炉を用いて焼成される。温度上昇率、最終温度、冷却プロファイル、及び、任意の必要な一時停止(hold)といった処理条件は、基板材料と、基板に充填される又は基板上に蒸着される材料を考慮して選択される。焼成の後、積層された基板は、一般的に、光学顕微鏡を用いて欠陥について検査される。
【0056】
積層されるセラミック基板は、次に、選択的に、回路機能要件を満たすために必要とされる寸法の帯状片にダイシングされる。最終検査の後、帯状の基板片は、試験装置に取付けられ、誘電特性、磁気特性、及び/又は、電気的性質が、指定された範囲内にあることを確認するよう様々な特性が評価される。
【0057】
従って、基板材料には、楕円又は他の低域通過フィルタとして作用する2ポート線路を有する回路を含む回路の回路の密度及び性能を向上するために、局所的な調整可能な誘電特性及び/又は磁気特性が与えられうる。基板の自由度は、2ポート線路からなる種々の素子の線路インピーダンスの独立した最適化を可能とする。
【0058】
しかしながら、従来の基板材料の使用は、回路素子の小型化を犠牲とするものでありえ、高誘電定数層から享受できる回路の性能面も犠牲としなくてはならない場合がある。通信回路における一般的なトレードオフは、動作周波数に対する共振線路の物理的寸法である。これに対し、本発明は、特定の周波数で動作するための共振線路の長さ及び幅を減少させるために最適化された磁気特性を有する高誘電定数の基板層領域を使用することを可能にすることにより、回路設計者に対して更なる自由度レベルを与える。更に、本発明は、2ポート線路の共振線路のQファクタ(quality factor)(Q)を制御する手段を回路設計者に提供する。この更なる自由度は、本発明による更なる自由度がない限り標準的な技術及び材料を用いて構築された無線周波数(RF)回路には不可能な、性能の向上及び共振線路の高密度化を可能とする。本願では、無線周波数とは、電磁波を伝搬するために用いることが可能な任意の周波数を意味するものとする。
【0059】
図2及び図3を参照するに、2ポート線路100は、比誘電率及び比透磁率を含む第1の基板特性の組(例えば誘電体誘電率及び磁気透磁率といった特性)を有する少なくとも第1の領域111と、第2の比誘電率及び比透磁率定数を含む第2の基板特性の組を有する少なくとも第2の領域101とを含む基板(誘電体層)110上に搭載される。第1の比誘電率は、望ましくは第2の比誘電率とは異なる。この場合、第2の領域101は、変成器部分112の下に存在しうる。基板層110の変成器線路部112と第2の領域101は、変成器線路部112のトレース部分102の少なくとも一部分が、図示するように第2の領域101上に位置するよう構成される。図示するように、第2の領域101は、変成器線路部112のトレース部分102よりも幅の広い領域を占めるが、本発明はこのような場合に限られるものではない。同様であるが、変成器線路部とは(及び所望であれば他の部分とは)独立に、スタブ114及び116は夫々のトレース部分104及び106の少なくとも一部分がそれら自体の基板特性を有する夫々の「第2の」の領域103及び105を有する。本発明は、各「第2の領域」101、103、及び105がそれ自体の基板特性を有しうるが、回路設計者はこれらの「第2の」領域を一致させることもできることを考慮に入れている。
【0060】
任意に、伝送線路又はトレース117の部分118は、それ自体の基板特性を有するそれ自体の領域又は「第2の」領域を有しうる。これにより、設計者は、図2に示されるとともに図6に断面図で示される典型的な2ポート線路中に含まれる素子間の相互接続トレースを要望通り長く又は短く(又は太く)することが可能となる。本発明では、トレース117全体は、領域101、103、及び105とは異なるそれ自身の基板特性を有するそれ自身の領域を有しうることが考えられることが理解されるべきである。
【0061】
第2の領域(101又は103又は105)の比誘電率は、第1の領域111よりも高いものでありうる。従って、スタブ114及び116の寸法は、本発明を利用しない場合に各スタブ114及び116と接地面120との間で選択されたキャパシタンスを達成するのに必要なものよりも小さくなる。同様に、変成器線路部112の寸法も小さくされうる。特に、これは、各スタブのトレース部102、104及び106と変成器線路部の面積を小さくすることを可能とする。従って、2ポート線路を組み込んだ基板110の面積が従来の回路基板に必要とされる面積よりも小さくなることが可能となる。
【0062】
共振線路上を進む信号の伝搬速度は、
【0063】
【数3】
Figure 2004032768
に比例する。従って、第2の領域(101、103、又は105)中の透磁率及び/又は誘電率を高めることにより、線路100上の信号の伝搬速度が低くなり、従って信号波長も小さくなる。このように、透磁率及び/又は誘電率を高めることによって、線路100の4分の1波長(又はその倍数)は減少されうる。従って、2ポート線路を組み込んだ導電体層又は基板110の面積は、従来の構造とされた回路基板上に必要とされる面積よりも小さくなりうる。
【0064】
第2の領域は、2ポート線路100の一部又は全てに対する特定のキャパシタンスを達成するために選択される誘電率を有しうる。更に、透磁率もまた2ポート線路100について特定のインダクタンスを生じさせるよう選択されうる。誘電率及び透磁率は、2ポート線路100についての所望のZ又は他のフィルタ特性を生じさせるよう選択されうる。Zは、2ポート線路の共振線路部上の特定の共振のための所望のQを達成するため、フィルタの共振応答を整形(shape)するため、及び/又は電圧の最大及び最小を調整するために選択されうる。更に、Zは、高次の共振モードを抑制するよう及び/又は2ポート線路100のインピーダンスと自由空間のインピーダンスとの間に不整合を生じさせるよう選択されうる。このインピーダンスの不整合は、2ポート線路100からのRF放射を最小化し、電磁妨害(EMI)を減少させるのに役立つ。
【0065】
2ポート線路100の共振特性は、基板の第1の領域及び第2の領域において形成される電界及び磁界がエネルギーを蓄積し解放するとともに、基板の第1の領域及び第2の領域を通じて分布されうる。電界及び磁界によって蓄積され解放されるエネルギーは、誘電体層中の異なる領域に関連付けられる誘電率及び透磁率を制御することによって調整されうる。例えば、特定の領域中のより高い誘電率は、その領域中に形成される電界中により大きなエネルギーを蓄積させることとなる。同様に、特定の領域中のより高い透磁率は、その領域中に形成される磁界中により大きなエネルギーを蓄積させることとなる。
【0066】
スタブ114及び116の寸法は、一般的には従来の回路基板上のスタブよりも小さいため、キャパシタンスのQはフィルタ周波数応答、即ち、2ポート線路100の所望の周波数のおける電圧の最小及び最大、を最適化するために更に容易に調整されうる。更に、共振線路がインダクタンス又はキャパシタンスのように動作する周波数領域も更に容易に制御されうる。従って、本発明は、従来技術と比較して共振線路の構成可能性を高めることが可能である。
【0067】
図1の2ポート線路100及び基板層110の2つの異なる実施例について、図3は線A−Aに沿ってみた断面図であり、図4及び図5は線B−Bに沿ってみた図である。図示されるいずれの実施例でも、接地面120は2ポート線路102の下に設けられ、共振線路フィードを通すための開口が含まれうる。図4に示す2ポート線路は開回路スタブ線路を示し、一方、図5の2ポート線路はスタブ線路(114、104)を接地面120へ短絡させるために設けられた短絡フィード125を有する短絡スタブ線路を示す。同様に、しかし図示しないが、スタブ116もまた開回路構成及び短絡回路構成とされうる。従来の技術として説明したように、回路設計者は、2ポート線路から望まれる電圧及び/又はインピーダンス特性を与えるために、用途に応じて、2ポート線路の部分として、開回路スタブ又は短絡スタブのいずれかを選択しうる。
【0068】
基板層110は、接地の上の共振線路の高さを決める厚さを有する。厚さは、2ポート線路100から下にある接地面116までの物理的な距離に略等しい。この距離は、例えばある基板材料が使用されるときにキャパシタンスを増加又は減少させるための特定の電気的幾何学を達成するために調整されうる。図7を参照するに、スタブ、又はこの場合は変成器線路部が第2の領域101中にあり、接地面120の更に近くに配置される2ポート線路100についての他の回路配置が示される。この構成は、変成器線路部と接地面120との間のキャパシタンスを更に高めると共に、トレース117と接地面120の間に比較的低いキャパシタンスを維持しうる。他の回路配置では、図8に示すように、2ポート線路100全体が基板層100の中に含まれうる。共振線路102は基板層の下に含まれてもよい。この構成は、接地面又は接地トレースが基板層の上であるときに特に有用である。更なる他の回路配置では、図9の断面A−Aに示すようにストリップライン構成と同様に、2ポート線路100は、基板層の中に、また、対向する接地面120と130の中に含まれうる。2ポート線路は、(例えばツインライン回路配置のように)それ自体の個々の接地面又は戻りトレースを有することにより、接地面又は戻りトレース上の電流が2ポート線路100中を流れる電流とは反対の方向に流れるよう構成されえ、それにより2ポート線路の共振線路部に関連付けられる磁束が打ち消され、そのインダクタンスが低下される。
【0069】
本発明の1つの実施例では、基板層の透磁率は、2ポート線路のインダクタンスを高めるために、第2の領域に強磁性材料、反磁性材料、又は常磁性材料を加えることによって制御されうる。強磁性材料の導電率は、スタブ又は変成器線路部を基板層110の中の又は基板層110の上の任意の他の線路又は接地面120に短絡させないよう、低いことが望ましい。
【0070】
尚、2ポート線路100の構成は、図示される典型的な例に限られるものではない。例えば、2ポート線路は、様々な形状を有するものでありえ、2ポート線路と接地面又は回路層表面との間に様々な距離を有するよう配置されうる。更に、基板110の任意の領域に任意の数の誘電体材料、強磁性材料、反磁性材料、又は常磁性材料が組み込まれうる。1つの実施例では、Zは、線路の異なる領域に亘ってZを変化させるよう多数の誘電体又は強磁性体の混合又は濃度を用いて、2ポート線路100の長さ全体に亘って、またはその任意の部分に亘って制御されうる。例えば、Zは2ポート線路100からのRFエネルギーの放射又は電磁妨害(EMI)を最小化するよう制御されうる。更に、誘電率及び透磁率は、共振線路の性能を最適化するために基板層の選択された部分において異なるよう変更されうる。更なる回路配置では、全ての基板層部分は、基板層の全ての領域中で誘電率及び透磁率を異なるよう変更することによって変更されうる。
【0071】
本願に用いる「差別的に変更する」という表現は、誘電特性及び磁気特性の少なくとも1つの特性が基板の1つの領域において他の領域とは異なるようになる、誘電体層100に対する任意の変更を意味し、任意の変更には追加も含むものとする。例えば、変更は、特定の基板部分が、第1の誘電特性又は磁気特性の組を生成するよう変更され、一方で、他の誘電体層領域は、変更によって生ずる第1の特性の組とは異なる誘電特性及び磁気特性を有するよう変更されないままとされる選択的な変更であることが可能である。
【0072】
寸法と性能が最適化された共振線路を与える方法の実施例を以下の説明と図10に示すフローチャートを参照して説明する。図10を参照するに、ステップ1010において、変更のために基板材料が準備される。基板材料は、RT/デュロイド(duroid)(登録商標)6002といったすぐに入手可能な市販の基板材料又はポリマー材料から形成されるカスタマイズされた基板材料、またはそれらの任意の組合せを含みうる。準備処理は、選択された基板材料の種類に依存するようにされうる。
【0073】
ステップ1020において、第2の部分101中の誘電率又は透磁率が第1の領域111の誘電率又は透磁率と異なるよう、第1の領域111又は第2の領域101といった1つ又はそれ以上の基板層部分が差別的に変更される。ステップ1030において、2ポート線路を形成するよう金属層が塗布される。ステップ1020において、差別的な変更は幾つかの異なる方法で行われうる。
【0074】
1つの実施例によれば、既存の基板層110に補助的な基板層が追加されうる。様々な噴霧技術、スピンオン技術、様々な蒸着技術、又は、スパッタリング技術といったこの技術において周知である技術を用いて、補助層を塗布することが可能である。補助層は、領域112又は114の中に、又は既存の誘電体層110の上に選択的に追加されうる。
【0075】
差別的な変更ステップ1020は、更に、基板層110へ追加的な材料を追加することを含みうる。材料の追加は、共振線路の効率を向上するため又は特定の共振線路の寸法を達成するために基板層110の誘電率又は透磁率を更に制御するために使用されうる。
【0076】
本発明の好適な実施例を例示的に説明したが、本発明は、これらの実施例に制限されるものではないことは明らかである。当業者は、本発明の目的及び範囲から逸脱することなく、多数の修正、変更、変形、置換、及び、等価のものを考え付くであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の基板上に形成された2ポート線を示す平面図である。
【図2】本発明による2ポート線の寸法を減少させるために基板上に形成された2ポート線を示す平面図である。
【図3】図2に示す2ポート線を線A−Aに沿ってみた断面図である。
【図4】図1の2ポート線の開回路スタブ形態を線B−Bに沿ってみた断面図である。
【図5】図2の2ポート線の短絡回路スタブ形態を線B−Bに沿ってみた断面図である。
【図6】伝送配線の一部がカスタマイズされた基板領域を含む、図2の2ポート線の他の実施例を線A−Aに沿ってみた断面図である。
【図7】変成部が埋め込まれている、図2の2ポート線の他の実施例を線A−Aに沿ってみた断面図である。
【図8】2つのフィルタ線全体が基板に埋め込まれている、本発明による2ポート線の他の実施例を示す断面図である。
【図9】2ポート線がストリップライン形式で埋め込まれている、本発明による基板上に形成された2ポート配線の他の実施例を示す断面図である。
【図10】本発明による物理的な寸法が減少された共振配線を製造する方法を示すのに有用なフローチャートである。
【符号の説明】
100  2ポート線路
101、103、105  第2の領域
102、104、106  トレース部
110  基板層
111  第1の領域
112  変成器線路部
113  入力ポート
114  スタブ
115  出力ポート
116  スタブ
117  伝送線路
118  部分
119  領域
120  接地面

Claims (8)

  1. 無線周波数信号を処理する回路であって、
    前記回路が配置されえ、第1の領域に第1の基板特性の組を有し第2の領域に前記第1の基板特性の組とは異なる少なくとも第2の基板特性の組を有する少なくとも1つの誘電体層を含む基板と、
    前記基板に結合された少なくとも1つの接地と、
    その少なくとも一部が前記第2の領域に結合される2ポート共振線路と含む回路。
  2. 前記2ポート共振線路は低域通過フィルタであり、前記低域通過フィルタは、前記第1の領域の少なくとも一部上及び前記第2の領域の少なくとも一部上の変成器線路部と、前記第1の領域上及び少なくとも前記第2の領域の一部上の少なくとも第1のスタブ部とを含む、請求項1記載の回路。
  3. 前記2ポート共振線路は、少なくとも前記第2の領域上に変成器線路を含み、少なくとも前記第2の領域上に少なくとも第1のスタブ部を含む低域通過フィルタである、請求項1記載の回路。
  4. 前記2ポート共振線路は、少なくとも前記第2の領域に結合された変成器線路を含み、第3の領域に結合された少なくとも第1のスタブ部を含む低域通過フィルタである、請求項1記載の回路。
  5. 前記第1の基板特性の組及び前記第2の基板特性の組のうちの少なくとも1つは、前記低域通過フィルタと他の金属構造との間のキャパシタンスを調整するよう制御される、請求項1記載の回路。
  6. 前記第1の基板特性の組及び前記第2の基板特性の組のうちの少なくとも1つは、前記低域通過フィルタのQファクタを調整するよう制御される、請求項1記載の回路。
  7. 少なくとも前記第1のスタブ部は複数のスタブ部を含み、前記複数のスタブ部は夫々、夫々の基板特性を有する夫々の基板領域に結合される、請求項1記載の回路。
  8. 前記第1の基板特性の組及び前記第2の基板特性の組は、透磁率及び誘電率からなる群より選択される特性である、請求項1記載の回路。
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