JP2004032598A - カメラ付携帯機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザーが、撮影時に折り畳んだ状態/開いた状態に合わせて携帯機器の向きを変えたり、保存される画像の向きを気にしたりせずに被写体を撮影することができ、操作性および利便性が向上した携帯機器を提供する。
【解決手段】撮像手段で撮像した画像を画像保存手段に保存する時に、折り畳まれた状態または開いた状態のいずれか一方の状態で撮像された撮像画像を180度回転して保存する。
【選択図】 図7
【解決手段】撮像手段で撮像した画像を画像保存手段に保存する時に、折り畳まれた状態または開いた状態のいずれか一方の状態で撮像された撮像画像を180度回転して保存する。
【選択図】 図7
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は撮影機能を有した折り畳み可能な携帯機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話機が広く普及しているが、その形状としてはストレートタイプ、フリップタイプ、クラムシェルタイプの3種類に大きく分類される。中でもクラムシェルタイプは折り畳むことによる小型化ができるため、他の2つのタイプよりニーズが高い。
【0003】
また、最近では図9に示すように、液晶ディスプレイ104の背面に液晶サブディスプレイ120とカメラ部121とアンテナ106を備えた携帯電話機が提案されている。図9(a)は携帯電話機を開いて相手を撮影する場合を示し、メインディスプレイ104で被写体を確認しながら、第1のシャッターボタン113にて撮影を行う。図9(b)は携帯電話機を閉じて利用者本人を撮影する場合を示し、サブディスプレイ120で被写体を確認しながら、第2のシャッターボタン107にて撮影を行う。
【0004】
一方、出願人は例えば平成14年6月21日に出願した出願番号2002−180953号にて、携帯電話機を折り畳んで撮影した状態と開いて撮影した状態において持ち替え不要なカメラ付携帯電話機の提案を行っている。持ち替え不要なカメラ付携帯電話機とは、同出願の図1から図5に示すように、折り畳んだ状態で連結部を上方向になるようにユーザーが持って使用するカメラ付携帯電話機が提案できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで前述したような出願番号2002−180953号で提案した持ち替え不要なカメラ付携帯電話機は、折り畳んだ状態と閉じた状態でカメラ部の向きが逆になる。
【0006】
従って、シャッターを押して画像を保存した場合に、携帯電話機を折り畳んで撮影した状態と開いて撮影した状態とでは、保存される画像データの向きも逆になる。具体的には、折り畳んだ状態と開いた状態でそれぞれ人間を撮影した場合に、一方は頭部分が上向きに、他方は頭部分が下向きに保存されることになり、表示もしくは画像をメールに添付して送った場合に、上下逆向きに表示されることになる。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、第1の筐体と第2の筐体が連結部によって折り畳み可能に構成される携帯機器であって、
前記携帯機器が折り畳まれた状態と開いた状態のいずれにおいても撮像可能な撮像手段と、撮像した画像を保存する画像保存手段とを備え、
前記撮像手段で撮像した画像を前記画像保存手段で保存する時に、前記折り畳まれた状態または前記開いた状態のいずれか一方の状態で撮像された撮像画像のみを180度回転して保存することを特徴とする携帯機器である。
【0008】
本発明に従えば、上下が逆になるように撮影された画像は180度回転してから保存する。これによって、ユーザーが撮影した状態(折り畳んだ状態/開いた状態)に関わらず、保存される画像の向きは同じになる。
【0009】
従って、ユーザーは撮影時に折り畳んだ状態/開いた状態に合わせて携帯電話機の向きを変えたり、保存される画像の向きを気にしたりせずに被写体を撮影することができ、操作性および利便性が向上する。
【0010】
また、第2の発明は第1の発明において、前記第1の筐体と前記第2の筐体との開閉検出に基づき、撮像画像の180度回転保存を選択することを特徴とする携帯機器である。
【0011】
本発明に従えば、上下が逆になるように撮影されたかどうかを、前記第1の筐体と前記第2の筐体との開閉検出により判断でき、必要に応じて180度回転してから保存できる。ユーザーが撮影した状態(折り畳んだ状態/開いた状態)に関わらず、保存される画像の向きは同じになる。
【0012】
従って、ユーザーの特殊な操作を必要とせずに、必要に応じて自動的に180度回転して保存するので、操作性および利便性が向上する。
【0013】
また、第3の発明は第1の発明において、前記撮像手段の方向検出に基づき、撮像画像の180度回転保存を選択することを特徴とする携帯機器である。
【0014】
本発明に従えば、上下が逆になるように撮影されたかどうかを、撮像手段の方向により判断でき、必要に応じて180度回転してから保存できる。ユーザーが撮影した携帯機器の使用状態に関わらず、保存される画像の向きは同じになる。
【0015】
従って、ユーザーの特殊な操作を必要とせずに、自動的にカメラ方向を検出し、必要に応じて自動的に180度回転して保存するので、操作性および利便性が向上する。
【0016】
また、第4の発明は第1〜3の発明において、前記撮像手段は、前記携帯機器を折り畳んだ時に外側に配置することを特徴とする携帯機器である。
【0017】
本発明に従えば、ユーザーが折り畳んだ時に外側に位置される撮像手段で撮像し、その撮像画像を前記画像保存手段で保存する時に、前記折り畳まれた状態または前記開いた状態のいずれか一方の状態で撮像された撮像画像のみを180度回転して保存する。
【0018】
撮像手段が折り畳んだ時に外側に位置されることから、携帯機器が折り畳まれているか開いているかを検出するだけで、180度回転保存が必要かどうかを判断でき、第1の発明に比べて、回路構成を簡素化することができる。
【0019】
また、第5の発明は第3の発明において、前記方向検出は、前記撮像手段の回転検出と、前記第1の筐体と前記第2の筐体との開閉検出とにより行うことを特徴とする携帯機器である。
【0020】
本発明に従えば、方向検出は撮像手段の回転検出と筐体の開閉検出により撮像手段の方向を検出する。
【0021】
従って、携帯機器の筐体の開閉とは独立して撮像手段が回転する場合においても、撮像手段の方向を判断でき、必要に応じて撮像画像の180度回転保存を行うことが可能であり、操作性および利便性が向上する。
【0022】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態について図面を参照し説明する。図1は本発明の実施の一形態であるクラムシェルタイプのカメラ付携帯電話機1を開いた状態での外観を示す斜視図である。携帯電話機1は第1の筐体2と第2の筐体3からなり、第1の筐体2と第2の筐体3は、ヒンジ4を介して連結され、ヒンジ4を軸として角変位自在に動くことで折り畳み可能に構成されている。図1に示すように携帯電話機1は第1の筐体2には第1表示部5を備える。第1表示部5は携帯電話機1が折り畳まれた時に内側に位置するように配置されている。第1表示部5は液晶ディスプレイやELディスプレイなどで実現され、後述する第1表示ドライバ部43を介して送られてくる画像データに基づく画像を表示する。また、第1表示部5の上部には通話時に使用する第1のスピーカー6を備える。
【0023】
次に本発明の実施の一形態である携帯電話機1の第2の筐体3について説明する。入力ボタン群7は、数字および文字を入力するためのキーなどから構成される。機能ボタン群8は携帯電話機における各種設定/機能切替を行うためのボタン群であり、電源のON/OFF切替を行う電源ボタン9、後述するカメラ機能の第1のシャッターボタン10、メール機能とガイダンス表示を行うメール/ガイダンス用ボタン11、通話開始とスピーカー受話を行う開始/スピーカー受話ボタン12、機能選択画面での上下左右選択と決定を行う4方向ボタンと決定ボタンで構成されたマルチガイドボタン13から構成される。また、第2の筐体102の下部には送話マイク14を備えている。
【0024】
携帯電話機1の第2の筐体3の配置構成としては、ヒンジ4、機能ボタン群8、入力ボタン群7、送話マイク14の順番に配置するのが普通であるが、これに限定されるものではない。
【0025】
図2は、図1に示された携帯電話機1を背面側からの外観を示す斜視図であり、図3は携帯電話機1を折り畳んだ状態での外観斜視図である。図2または図3に示すように、第1の筐体2の背面は、ヒンジ4側から順番にカメラ部21とライト部22が並んで配置され、第2表示部20、第2のシャッターボタン23および第2の操作ボタン群24が続いて配置される。
【0026】
第2表示部20は携帯電話機1が折り畳まれた時に外側に位置するように配置される。第2表示部20は液晶ディスプレイやELディスプレイなどで実現される。後述する第2表示ドライバ部44を介して送られてくる撮像画像や時刻情報、電波強度、メール受信表示等のキャラクタ画像の画像データに基づく画像を表示する。これらの画像を表示する際に、第2表示ドライバ部44から第2表示部20に送られてくる画像データは、表示した時にヒンジ4方向が上になるように表示される。第2表示部20は、ヒンジ4方向が上になるように画像表示を行うことにより、ユーザーは携帯電話機1を折り畳んだ状態で使用する際に、ヒンジを上に向けて使用することになり、ユーザーが携帯電話機1を開いた状態でも閉じた状態でも第2の筐体3の向きが変わらない。言い換えれば、携帯電話機1を開いたり閉じたりするたびに、携帯電話機1の向きを変えたり持ち替えたりする必要がなくなり、操作性および利便性が向上する。第2表示部20での画像表示には撮像画像も含まれ、撮像画像を見る場合にも、携帯電話機1の向きを変えたり持ち替えたりする必要がなくなり、操作性および利便性が向上する。
【0027】
カメラ部21は撮像レンズとCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサあるいはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどの撮像素子とRGBの3色のカラーフィルタとを備える。カメラ部21は被写体で反射されて撮像レンズに入射した光を、カラーフィルタを通してRGBの3色光にし、RGBの3色光をそれぞれ前記撮像素子に変換する。図2に示すようにカメラ部21は携帯電話機1が折り畳まれた時に外側にあって、ヒンジ4と第2表示部との間に位置するように設けられている。ユーザーは携帯電話機1を開いて撮影する時には、第2の筐体3を持って撮影する。
【0028】
ライト部22は、カメラ部21で撮像する際の補助光源として使われる。一般的に、キセノン管を用いるものが多いが、最近ではRGBのLEDを同時発光させて、白色光を発光させて補助光源に用いるものもある。
【0029】
第2のシャッターボタン23は、第1の筐体2の背面中央に配置され、図3に示す携帯電話機1を折り畳んだ状態では第2表示部20の下側に位置する。この位置に第2のシャッターボタン23を配置することにより、ユーザーは折り畳んだ状態で簡単にシャッターボタン位置を確認し、容易に撮影することができる。
【0030】
また、第2のシャッターボタン23の両横には第2表示部3を用いて各種設定/操作を行うための第2の操作ボタン群24a,24bが設けられている。第2の操作ボタン群は、第2表示部20と連動して、各種機能設定,アドレス帳の表示/検索,メールの確認/表示/発信を操作することができる。また、撮影時のズーム操作や複数の撮像画像の順送り/逆送り等を操作することができる。
【0031】
図2に戻り、第2の筐体3の背面にはアンテナ部25と上下可能なヘリカル部26、バッテリーを格納するバッテリー部27と着信音を鳴らす第2のスピーカー28を備えている。
【0032】
図3は、携帯電話機1を折り畳んだ状態での外観斜視図を示し、図4は、同じく携帯電話機1を折り畳んだ状態での外観側面図である。以下、図3、図4を用いて説明を続ける。
【0033】
第1の筐体2はヒンジ4を通して第2の筐体3と機構的に接続されるが、ヒンジ4内には第1の筐体2と第2の筐体3を電気的に接続するための可撓性基板が組み込まれている。
【0034】
本発明の実施の一形態である携帯電話機1を用いてカメラ撮影を行う場合の利用方法を、図5を用いて説明する。図5(a)は撮影者が被写体を撮影する場合の一般的な利用方法を示す。携帯電話機1を開き、カメラ部21を被写体に向け、撮影者は第1表示部5をファインダーとして利用する。シャッターボタンは第1のシャッターボタン10を使用するが、第1の筐体2の背面に備えた第2のシャッターボタン23を使用することも可能である。図5(b)は撮影者が撮影者自身を撮影する場合の一般的な利用方法を示す。この場合、撮影者は第2表示部20をファインダーとして利用することにより、撮影画像を確認しながら撮影をすることが可能である。
【0035】
一般的な携帯電話機では、第2表示部20で表示する際には、画面確認時の違和感をなくすため、画像を左右反転させ、鏡のように表示することが多いがそれに限定されるものではない。なお、本発明の実施の一形態である携帯電話機1では、携帯電話機1を開いた状態でも利用者自身を撮影可能だが、わざわざ開くよりも、折り畳んだ状態で撮影した方が使い勝手が良い。
【0036】
次に携帯電話機1の内部回路について、内部ブロック図である図6とともに説明する。制御部40は携帯電話機1を構成する各部位の動作を制御する制御手段、シャッターボタン制御手段、バックライト制御手段、ライト制御手段および表示制御手段である。画像処理部41は、増幅部、A/D(アナログ/デジタル)変換部、信号処理部からなる。増幅部は、カメラ部21から送られてくるRGBに対応した電気信号を増幅し、A/D変換部に送る。A/D変換部は増幅部で変換されたRGBに対応した電気信号(アナログ)をデジタル信号に変換して画像データを出力し、信号処理部に送る。信号処理部は、A/D変換部から送られてくる画像データに対して、画素の補間処理などの信号処理を行う。また信号処理部は、制御部40から送られてくる制御信号に基づいて、信号処理を施した画像データを第1メモリ42に送る。カメラ部21および画像処理部41は、入射光を電気信号に変換して画像データとして出力する撮像手段である。第1メモリ42は、信号処理部から連続的に送られてくる画像データを一時的に記憶している。たとえば、時間的に古い画像データは消去する、あるいは最も新しい画像データを上書きすることで一時的に記憶する。
【0037】
制御部40は、第1および第2表示ドライバ部43,44に制御信号を送信するとともに、第1メモリ42に記憶された画像データを、第1および第2表示ドライバ部43,44に送る。第1および第2ドライバ部43,44は、第1および第2表示部5,20に表示しようとする画像データに従って、第1および第2表示部5,20の各画素電極に対して駆動電圧を印加する。
【0038】
第1および第2バックライト45,46は発光素子である発光ダイオードなどから構成され、第1および第2表示部5,20に光を当てて輝度を増加させる。第1および第2バックライト45,46の点灯、消灯の制御および輝度調整などの制御は、制御部40によって行われる。第1の操作ボタン群47は前述した第2の筐体3の入力ボタン群7と機能ボタン群8から構成される。第2の操作ボタン群は前述したように第1の筐体2に設置されている。
【0039】
第1および第2のシャッターボタン10,23は、第1メモリ42に連続的に送られ、一時的に記憶されている画像データの中からユーザーが保存を希望する画像データを、第3メモリ52に保存する時に、ユーザーによって操作され、保存させる旨の指示信号を制御部40に出力する。制御部40は第1および第2のシャッターボタン10,23からの指示信号に応答して、第1メモリ42に記憶されている画像データを第3メモリ52に保存する。なお、第2メモリ48は、第1メモリ42同様に画像データを表示する際に使われるメモリである。
【0040】
開閉検出部49は携帯電話機1が折り畳まれているか否かを検出する検出手段である。ヒンジ4内部に図示しない検出スイッチが設けられており、開閉状態に応じて信号が制御部40に送られ、制御部40によって携帯電話機1が折り畳まれているかどうかを判断する。
【0041】
アンテナ部25は、無線電波を介して基地局と無線通信を行うときに、音声データ、文字データおよび画像データなどを送受信する。無線部50は、受信時は、基地局からアンテナ部25を介して受信したデータを復調し、送信時は、通信制御部51から送られてくる文字データおよび画像データを所定のプロトコルに基づいて制御部40に送る。無線部50、通信制御部51を介して受信した相手先からの受信データは、第3メモリ52に記憶される。
【0042】
制御部40は、第1メモリに一時的に保存されている画像データに基づく画像を表示する表示部を、開閉検出部49の検出結果に基づいて切り換える。開閉検出部49によって、携帯電話機1が折り畳まれていることが検出された場合、制御部40は、第1メモリ42からの画像データを第2表示ドライバ部44に出力し、第2表示部20に画像を表示させる。開閉検出部49によって、携帯電話機1が折り畳まれていない(開いている)ことが検出された場合、制御部40は、第1メモリ42からの画像データを第1表示ドライバ部43に出力し、第1表示部5に画像を表示させる。
【0043】
前述のようにカメラ部21は、携帯電話機1が折り畳まれたときの外側に設けられているので、携帯電話機1のユーザー以外の被写体を撮像するときは、図5(a)に示すように、ユーザーは、携帯電話機1を開いた状態でカメラ部21をユーザーと反対側にある被写体側に向けて撮像する。この状態では、携帯電話機1が開いていること、すなわち折り畳まれていないことが開閉検出部49によって検出され、カメラ部21から出力された画像データに基づく画像が第1表示部5に表示される。これによって、ユーザーは第1表示部5を撮像時のファインダーとして使用することができる。
【0044】
一方、ユーザー自身を被写体として撮像するときは、図5(b)に示すように、ユーザーは、携帯電話機1を折り畳んだ状態でカメラ部21をユーザー側に向けて撮像する。この状態では、携帯電話機1が折り畳まれていることが開閉検出部49によって検出され、カメラ部21から出力された画像データに基づく画像が第2表示部20に表示される。これによって、ユーザーは第2表示部20を撮影時のファインダーとして使用することができる。
【0045】
前述のようにカメラ部21は、携帯電話機1が折り畳まれたときの外側に設けられているので、携帯電話機1のユーザー以外の被写体を撮像するときは、ユーザーは、携帯電話機1を開いた状態でカメラ部21をユーザーと反対側にある被写体側に向けて撮像する。
【0046】
一方、ユーザー自身を被写体として撮像するときは、ユーザーが携帯電話機1を折り畳んだ状態でカメラ部21をユーザー側に向けて撮像する。
【0047】
図7は、携帯電話機1の撮像処理を示すフローチャートである。特に、携帯電話機1を折り畳んで撮影した際に、撮像画像を180度回転して保存することについて説明する。なお、携帯電話機1は、折り畳まれた状態からでも、開いた状態からでも所定の操作によって撮像可能な状態、いわゆる撮像モードに設定することができる。
【0048】
まず、ステップS1では、制御部40が、カメラ部21のCCDで撮影した画像データを第1メモリに保存する。
【0049】
ステップS2では、制御部40が第1シャッターボタン10もしくは第2シャッターボタン23が押されたか否かを検出する。押されていればステップS3に進み、押されていなければステップS1に戻る。
【0050】
ステップ3では、制御部40が、開閉検出部49の検出結果に基づいて携帯電話機1が折り畳まれているか否かを判断する。折り畳まれていれば、ステップS4に進み、開いていればステップS5に進む。
【0051】
ステップS4では、制御部40が、第1メモリの画像データを180度回転してから第3メモリに保存し、ステップS6に進む。
【0052】
ステップS5では、制御部40が、第1メモリの画像データをそのまま第3メモリに保存し、ステップS6に進む。
【0053】
ステップS6では、制御部40が、撮像モードを終了する所定の操作がユーザーによって行われたか否かを判断する。操作が行われていれば処理を終了し、行われていなければステップS1に戻る。撮像モードが終了すると、第1および第2表示部5,20には所定の待受画面などが表示される。
【0054】
携帯電話機1を開いた状態と折り畳んだ状態とでは、カメラ部21の上下方向が逆になることから、折り畳まれた状態では撮影時に画像データを180度回転させてから第3メモリ52に保存することにより、後にその画像データを第1または第2表示部5,20のいずれに表示させた場合もしくはメールに画像を添付した場合でも、画像の上下が逆になることがなくなる。
【0055】
従って、ユーザーは撮影時に折り畳んだ状態/開いた状態に合わせて携帯電話機の向きを変えたり、保存される画像の向きを気にしたりせずに被写体を撮影することができ、操作性および利便性が向上する。
【0056】
また、撮像手段が折り畳んだ時に外側に位置されることから、携帯機器が折り畳まれているか開いているかを検出するだけで、180度回転保存が必要かどうかを判断でき、撮像手段の回転を判断する必要がなく、回路構成が簡素化されている。
【0057】
なお、本発明の実施の一形態として上述した携帯電話機1は、折り畳んだ状態で撮影した場合に、撮像画像を180度回転して保存することを記載したが、これに限定されるものではなく、開いた状態で撮像した画像を180度回転して保存する構成としてもよい。この場合、図7のステップS5にて画像データの180度回転が行われ、第3メモリ52に記憶される。
【0058】
次に本発明の実施の他の形態を図8とともに説明する。携帯電話機60は第1の筐体61にカメラ部62を備えている。カメラ部62は第1の筐体61に対して回点可能に取り付けられている。そのため、カメラ部62の回転検出部63と開閉検出部64の信号を組み合わせて、カメラの向きを検出する。また、図示されないが第1の筐体61の外側(裏側)には第2表示部が備えられている。
【0059】
具体的な携帯電話機60での撮影方法として、図8に示すように携帯電話機60を開き、カメラ部62を内側に向けて撮影する場合…(A)と、携帯電話機60を開き、カメラ部62を外側に向けて撮影する場合…(B)と、携帯電話機60を折り畳み、カメラ部62を外側に向けて撮影する場合…(C)が考えられる。
【0060】
(A)の場合のカメラ部62の向きを基準とすると、(B)および(C)の場合のカメラ部62の向きは180度回転した位置となる。
【0061】
撮影時に180度回転保存が必要な状態は、(B)の場合のみである。制御部は、回転検出部63からカメラ部62が180度回転したことを示す信号と、開閉検出部64からの携帯電話機60が折り畳まれていることを示す信号によって(B)の状態を判断し、画像を保存する時に画像を180度回転してから第3メモリ52に保存する。
【0062】
このようにカメラ方向を検出するための回転検出部と開閉検出部を備えることにより、カメラ部の向きが認識でき、必要に応じて180度回転した画像を保存することができる。
【0063】
従って、ユーザーは撮影時に携帯電話機の使用状態に応じて携帯電話機の向きを変えたり、保存される画像の向きを気にしたりせずに被写体を撮影することができ、操作性および利便性が向上する。
【0064】
また、本発明の実施の一形態である携帯電話機1及び60では、携帯電話機の開閉を開閉検出部49または64によって検出を行っているが、これに限らず、カメラの姿勢検出部を用いて判断してもよい。
【0065】
また、本発明の実施の一形態として携帯電話機1について説明したが、これに限らず、ノート型PC(パーソナルコンピュータ)、PDA(Personal DigitalAssistance)などであって、折り畳み可能に構成され、撮像部と画像保存手段を備える構成であれば、本発明は適用可能である。
【0066】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0067】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、上下が逆になるように撮影された画像は180度回転してから保存する。これによって、ユーザーが撮影した状態(折り畳んだ状態/開いた状態)に関わらず、保存される画像の向きは同じになる。
【0068】
従って、ユーザーは撮影時に折り畳んだ状態/開いた状態に合わせて携帯電話機の向きを変えたり、保存される画像の向きを気にしたりせずに被写体を撮影することができ、操作性および利便性が向上する。
【0069】
また、携帯機器が折り畳み可能であり、かつカメラ部の向きが回転可能な場合であっても、的確にカメラの向きを判断でき、必要に応じて180度回転保存を行うことが可能であり、操作性および利便性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る携帯機器の外観斜視図である。
【図2】本実施の形態に係る携帯機器の背面側からの外観斜視図である。
【図3】本実施の形態に係る携帯機器の折り畳んだ状態での外観斜視図である。
【図4】本実施の形態に係る携帯機器の折り畳んだ状態での外観側面図である。
【図5】本実施の形態に係る携帯機器の利用方法を示す説明図である。
【図6】本実施の形態に係る携帯機器の構成を示すブロック図である。
【図7】本実施の形態に係る携帯機器の撮像処理を示すフローチャートである。
【図8】本実施の他の形態に係る携帯機器の外観斜視図である。
【図9】従来の携帯機器を示す説明図である。
【符号の説明】
1 携帯電話機
2 第1の筐体
3 第2の筐体
4 ヒンジ
5 第1表示部
10 第1のシャッターボタン
20 第2表示部
21 カメラ部
23 第2のシャッターボタン
24 第2の操作ボタン群
25 アンテナ部
40 制御部
42 第1メモリ
49 開閉検出部
52 第3メモリ
63 回転検出部
64 開閉検出部
【発明の属する技術分野】
この発明は撮影機能を有した折り畳み可能な携帯機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話機が広く普及しているが、その形状としてはストレートタイプ、フリップタイプ、クラムシェルタイプの3種類に大きく分類される。中でもクラムシェルタイプは折り畳むことによる小型化ができるため、他の2つのタイプよりニーズが高い。
【0003】
また、最近では図9に示すように、液晶ディスプレイ104の背面に液晶サブディスプレイ120とカメラ部121とアンテナ106を備えた携帯電話機が提案されている。図9(a)は携帯電話機を開いて相手を撮影する場合を示し、メインディスプレイ104で被写体を確認しながら、第1のシャッターボタン113にて撮影を行う。図9(b)は携帯電話機を閉じて利用者本人を撮影する場合を示し、サブディスプレイ120で被写体を確認しながら、第2のシャッターボタン107にて撮影を行う。
【0004】
一方、出願人は例えば平成14年6月21日に出願した出願番号2002−180953号にて、携帯電話機を折り畳んで撮影した状態と開いて撮影した状態において持ち替え不要なカメラ付携帯電話機の提案を行っている。持ち替え不要なカメラ付携帯電話機とは、同出願の図1から図5に示すように、折り畳んだ状態で連結部を上方向になるようにユーザーが持って使用するカメラ付携帯電話機が提案できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで前述したような出願番号2002−180953号で提案した持ち替え不要なカメラ付携帯電話機は、折り畳んだ状態と閉じた状態でカメラ部の向きが逆になる。
【0006】
従って、シャッターを押して画像を保存した場合に、携帯電話機を折り畳んで撮影した状態と開いて撮影した状態とでは、保存される画像データの向きも逆になる。具体的には、折り畳んだ状態と開いた状態でそれぞれ人間を撮影した場合に、一方は頭部分が上向きに、他方は頭部分が下向きに保存されることになり、表示もしくは画像をメールに添付して送った場合に、上下逆向きに表示されることになる。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、第1の筐体と第2の筐体が連結部によって折り畳み可能に構成される携帯機器であって、
前記携帯機器が折り畳まれた状態と開いた状態のいずれにおいても撮像可能な撮像手段と、撮像した画像を保存する画像保存手段とを備え、
前記撮像手段で撮像した画像を前記画像保存手段で保存する時に、前記折り畳まれた状態または前記開いた状態のいずれか一方の状態で撮像された撮像画像のみを180度回転して保存することを特徴とする携帯機器である。
【0008】
本発明に従えば、上下が逆になるように撮影された画像は180度回転してから保存する。これによって、ユーザーが撮影した状態(折り畳んだ状態/開いた状態)に関わらず、保存される画像の向きは同じになる。
【0009】
従って、ユーザーは撮影時に折り畳んだ状態/開いた状態に合わせて携帯電話機の向きを変えたり、保存される画像の向きを気にしたりせずに被写体を撮影することができ、操作性および利便性が向上する。
【0010】
また、第2の発明は第1の発明において、前記第1の筐体と前記第2の筐体との開閉検出に基づき、撮像画像の180度回転保存を選択することを特徴とする携帯機器である。
【0011】
本発明に従えば、上下が逆になるように撮影されたかどうかを、前記第1の筐体と前記第2の筐体との開閉検出により判断でき、必要に応じて180度回転してから保存できる。ユーザーが撮影した状態(折り畳んだ状態/開いた状態)に関わらず、保存される画像の向きは同じになる。
【0012】
従って、ユーザーの特殊な操作を必要とせずに、必要に応じて自動的に180度回転して保存するので、操作性および利便性が向上する。
【0013】
また、第3の発明は第1の発明において、前記撮像手段の方向検出に基づき、撮像画像の180度回転保存を選択することを特徴とする携帯機器である。
【0014】
本発明に従えば、上下が逆になるように撮影されたかどうかを、撮像手段の方向により判断でき、必要に応じて180度回転してから保存できる。ユーザーが撮影した携帯機器の使用状態に関わらず、保存される画像の向きは同じになる。
【0015】
従って、ユーザーの特殊な操作を必要とせずに、自動的にカメラ方向を検出し、必要に応じて自動的に180度回転して保存するので、操作性および利便性が向上する。
【0016】
また、第4の発明は第1〜3の発明において、前記撮像手段は、前記携帯機器を折り畳んだ時に外側に配置することを特徴とする携帯機器である。
【0017】
本発明に従えば、ユーザーが折り畳んだ時に外側に位置される撮像手段で撮像し、その撮像画像を前記画像保存手段で保存する時に、前記折り畳まれた状態または前記開いた状態のいずれか一方の状態で撮像された撮像画像のみを180度回転して保存する。
【0018】
撮像手段が折り畳んだ時に外側に位置されることから、携帯機器が折り畳まれているか開いているかを検出するだけで、180度回転保存が必要かどうかを判断でき、第1の発明に比べて、回路構成を簡素化することができる。
【0019】
また、第5の発明は第3の発明において、前記方向検出は、前記撮像手段の回転検出と、前記第1の筐体と前記第2の筐体との開閉検出とにより行うことを特徴とする携帯機器である。
【0020】
本発明に従えば、方向検出は撮像手段の回転検出と筐体の開閉検出により撮像手段の方向を検出する。
【0021】
従って、携帯機器の筐体の開閉とは独立して撮像手段が回転する場合においても、撮像手段の方向を判断でき、必要に応じて撮像画像の180度回転保存を行うことが可能であり、操作性および利便性が向上する。
【0022】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態について図面を参照し説明する。図1は本発明の実施の一形態であるクラムシェルタイプのカメラ付携帯電話機1を開いた状態での外観を示す斜視図である。携帯電話機1は第1の筐体2と第2の筐体3からなり、第1の筐体2と第2の筐体3は、ヒンジ4を介して連結され、ヒンジ4を軸として角変位自在に動くことで折り畳み可能に構成されている。図1に示すように携帯電話機1は第1の筐体2には第1表示部5を備える。第1表示部5は携帯電話機1が折り畳まれた時に内側に位置するように配置されている。第1表示部5は液晶ディスプレイやELディスプレイなどで実現され、後述する第1表示ドライバ部43を介して送られてくる画像データに基づく画像を表示する。また、第1表示部5の上部には通話時に使用する第1のスピーカー6を備える。
【0023】
次に本発明の実施の一形態である携帯電話機1の第2の筐体3について説明する。入力ボタン群7は、数字および文字を入力するためのキーなどから構成される。機能ボタン群8は携帯電話機における各種設定/機能切替を行うためのボタン群であり、電源のON/OFF切替を行う電源ボタン9、後述するカメラ機能の第1のシャッターボタン10、メール機能とガイダンス表示を行うメール/ガイダンス用ボタン11、通話開始とスピーカー受話を行う開始/スピーカー受話ボタン12、機能選択画面での上下左右選択と決定を行う4方向ボタンと決定ボタンで構成されたマルチガイドボタン13から構成される。また、第2の筐体102の下部には送話マイク14を備えている。
【0024】
携帯電話機1の第2の筐体3の配置構成としては、ヒンジ4、機能ボタン群8、入力ボタン群7、送話マイク14の順番に配置するのが普通であるが、これに限定されるものではない。
【0025】
図2は、図1に示された携帯電話機1を背面側からの外観を示す斜視図であり、図3は携帯電話機1を折り畳んだ状態での外観斜視図である。図2または図3に示すように、第1の筐体2の背面は、ヒンジ4側から順番にカメラ部21とライト部22が並んで配置され、第2表示部20、第2のシャッターボタン23および第2の操作ボタン群24が続いて配置される。
【0026】
第2表示部20は携帯電話機1が折り畳まれた時に外側に位置するように配置される。第2表示部20は液晶ディスプレイやELディスプレイなどで実現される。後述する第2表示ドライバ部44を介して送られてくる撮像画像や時刻情報、電波強度、メール受信表示等のキャラクタ画像の画像データに基づく画像を表示する。これらの画像を表示する際に、第2表示ドライバ部44から第2表示部20に送られてくる画像データは、表示した時にヒンジ4方向が上になるように表示される。第2表示部20は、ヒンジ4方向が上になるように画像表示を行うことにより、ユーザーは携帯電話機1を折り畳んだ状態で使用する際に、ヒンジを上に向けて使用することになり、ユーザーが携帯電話機1を開いた状態でも閉じた状態でも第2の筐体3の向きが変わらない。言い換えれば、携帯電話機1を開いたり閉じたりするたびに、携帯電話機1の向きを変えたり持ち替えたりする必要がなくなり、操作性および利便性が向上する。第2表示部20での画像表示には撮像画像も含まれ、撮像画像を見る場合にも、携帯電話機1の向きを変えたり持ち替えたりする必要がなくなり、操作性および利便性が向上する。
【0027】
カメラ部21は撮像レンズとCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサあるいはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどの撮像素子とRGBの3色のカラーフィルタとを備える。カメラ部21は被写体で反射されて撮像レンズに入射した光を、カラーフィルタを通してRGBの3色光にし、RGBの3色光をそれぞれ前記撮像素子に変換する。図2に示すようにカメラ部21は携帯電話機1が折り畳まれた時に外側にあって、ヒンジ4と第2表示部との間に位置するように設けられている。ユーザーは携帯電話機1を開いて撮影する時には、第2の筐体3を持って撮影する。
【0028】
ライト部22は、カメラ部21で撮像する際の補助光源として使われる。一般的に、キセノン管を用いるものが多いが、最近ではRGBのLEDを同時発光させて、白色光を発光させて補助光源に用いるものもある。
【0029】
第2のシャッターボタン23は、第1の筐体2の背面中央に配置され、図3に示す携帯電話機1を折り畳んだ状態では第2表示部20の下側に位置する。この位置に第2のシャッターボタン23を配置することにより、ユーザーは折り畳んだ状態で簡単にシャッターボタン位置を確認し、容易に撮影することができる。
【0030】
また、第2のシャッターボタン23の両横には第2表示部3を用いて各種設定/操作を行うための第2の操作ボタン群24a,24bが設けられている。第2の操作ボタン群は、第2表示部20と連動して、各種機能設定,アドレス帳の表示/検索,メールの確認/表示/発信を操作することができる。また、撮影時のズーム操作や複数の撮像画像の順送り/逆送り等を操作することができる。
【0031】
図2に戻り、第2の筐体3の背面にはアンテナ部25と上下可能なヘリカル部26、バッテリーを格納するバッテリー部27と着信音を鳴らす第2のスピーカー28を備えている。
【0032】
図3は、携帯電話機1を折り畳んだ状態での外観斜視図を示し、図4は、同じく携帯電話機1を折り畳んだ状態での外観側面図である。以下、図3、図4を用いて説明を続ける。
【0033】
第1の筐体2はヒンジ4を通して第2の筐体3と機構的に接続されるが、ヒンジ4内には第1の筐体2と第2の筐体3を電気的に接続するための可撓性基板が組み込まれている。
【0034】
本発明の実施の一形態である携帯電話機1を用いてカメラ撮影を行う場合の利用方法を、図5を用いて説明する。図5(a)は撮影者が被写体を撮影する場合の一般的な利用方法を示す。携帯電話機1を開き、カメラ部21を被写体に向け、撮影者は第1表示部5をファインダーとして利用する。シャッターボタンは第1のシャッターボタン10を使用するが、第1の筐体2の背面に備えた第2のシャッターボタン23を使用することも可能である。図5(b)は撮影者が撮影者自身を撮影する場合の一般的な利用方法を示す。この場合、撮影者は第2表示部20をファインダーとして利用することにより、撮影画像を確認しながら撮影をすることが可能である。
【0035】
一般的な携帯電話機では、第2表示部20で表示する際には、画面確認時の違和感をなくすため、画像を左右反転させ、鏡のように表示することが多いがそれに限定されるものではない。なお、本発明の実施の一形態である携帯電話機1では、携帯電話機1を開いた状態でも利用者自身を撮影可能だが、わざわざ開くよりも、折り畳んだ状態で撮影した方が使い勝手が良い。
【0036】
次に携帯電話機1の内部回路について、内部ブロック図である図6とともに説明する。制御部40は携帯電話機1を構成する各部位の動作を制御する制御手段、シャッターボタン制御手段、バックライト制御手段、ライト制御手段および表示制御手段である。画像処理部41は、増幅部、A/D(アナログ/デジタル)変換部、信号処理部からなる。増幅部は、カメラ部21から送られてくるRGBに対応した電気信号を増幅し、A/D変換部に送る。A/D変換部は増幅部で変換されたRGBに対応した電気信号(アナログ)をデジタル信号に変換して画像データを出力し、信号処理部に送る。信号処理部は、A/D変換部から送られてくる画像データに対して、画素の補間処理などの信号処理を行う。また信号処理部は、制御部40から送られてくる制御信号に基づいて、信号処理を施した画像データを第1メモリ42に送る。カメラ部21および画像処理部41は、入射光を電気信号に変換して画像データとして出力する撮像手段である。第1メモリ42は、信号処理部から連続的に送られてくる画像データを一時的に記憶している。たとえば、時間的に古い画像データは消去する、あるいは最も新しい画像データを上書きすることで一時的に記憶する。
【0037】
制御部40は、第1および第2表示ドライバ部43,44に制御信号を送信するとともに、第1メモリ42に記憶された画像データを、第1および第2表示ドライバ部43,44に送る。第1および第2ドライバ部43,44は、第1および第2表示部5,20に表示しようとする画像データに従って、第1および第2表示部5,20の各画素電極に対して駆動電圧を印加する。
【0038】
第1および第2バックライト45,46は発光素子である発光ダイオードなどから構成され、第1および第2表示部5,20に光を当てて輝度を増加させる。第1および第2バックライト45,46の点灯、消灯の制御および輝度調整などの制御は、制御部40によって行われる。第1の操作ボタン群47は前述した第2の筐体3の入力ボタン群7と機能ボタン群8から構成される。第2の操作ボタン群は前述したように第1の筐体2に設置されている。
【0039】
第1および第2のシャッターボタン10,23は、第1メモリ42に連続的に送られ、一時的に記憶されている画像データの中からユーザーが保存を希望する画像データを、第3メモリ52に保存する時に、ユーザーによって操作され、保存させる旨の指示信号を制御部40に出力する。制御部40は第1および第2のシャッターボタン10,23からの指示信号に応答して、第1メモリ42に記憶されている画像データを第3メモリ52に保存する。なお、第2メモリ48は、第1メモリ42同様に画像データを表示する際に使われるメモリである。
【0040】
開閉検出部49は携帯電話機1が折り畳まれているか否かを検出する検出手段である。ヒンジ4内部に図示しない検出スイッチが設けられており、開閉状態に応じて信号が制御部40に送られ、制御部40によって携帯電話機1が折り畳まれているかどうかを判断する。
【0041】
アンテナ部25は、無線電波を介して基地局と無線通信を行うときに、音声データ、文字データおよび画像データなどを送受信する。無線部50は、受信時は、基地局からアンテナ部25を介して受信したデータを復調し、送信時は、通信制御部51から送られてくる文字データおよび画像データを所定のプロトコルに基づいて制御部40に送る。無線部50、通信制御部51を介して受信した相手先からの受信データは、第3メモリ52に記憶される。
【0042】
制御部40は、第1メモリに一時的に保存されている画像データに基づく画像を表示する表示部を、開閉検出部49の検出結果に基づいて切り換える。開閉検出部49によって、携帯電話機1が折り畳まれていることが検出された場合、制御部40は、第1メモリ42からの画像データを第2表示ドライバ部44に出力し、第2表示部20に画像を表示させる。開閉検出部49によって、携帯電話機1が折り畳まれていない(開いている)ことが検出された場合、制御部40は、第1メモリ42からの画像データを第1表示ドライバ部43に出力し、第1表示部5に画像を表示させる。
【0043】
前述のようにカメラ部21は、携帯電話機1が折り畳まれたときの外側に設けられているので、携帯電話機1のユーザー以外の被写体を撮像するときは、図5(a)に示すように、ユーザーは、携帯電話機1を開いた状態でカメラ部21をユーザーと反対側にある被写体側に向けて撮像する。この状態では、携帯電話機1が開いていること、すなわち折り畳まれていないことが開閉検出部49によって検出され、カメラ部21から出力された画像データに基づく画像が第1表示部5に表示される。これによって、ユーザーは第1表示部5を撮像時のファインダーとして使用することができる。
【0044】
一方、ユーザー自身を被写体として撮像するときは、図5(b)に示すように、ユーザーは、携帯電話機1を折り畳んだ状態でカメラ部21をユーザー側に向けて撮像する。この状態では、携帯電話機1が折り畳まれていることが開閉検出部49によって検出され、カメラ部21から出力された画像データに基づく画像が第2表示部20に表示される。これによって、ユーザーは第2表示部20を撮影時のファインダーとして使用することができる。
【0045】
前述のようにカメラ部21は、携帯電話機1が折り畳まれたときの外側に設けられているので、携帯電話機1のユーザー以外の被写体を撮像するときは、ユーザーは、携帯電話機1を開いた状態でカメラ部21をユーザーと反対側にある被写体側に向けて撮像する。
【0046】
一方、ユーザー自身を被写体として撮像するときは、ユーザーが携帯電話機1を折り畳んだ状態でカメラ部21をユーザー側に向けて撮像する。
【0047】
図7は、携帯電話機1の撮像処理を示すフローチャートである。特に、携帯電話機1を折り畳んで撮影した際に、撮像画像を180度回転して保存することについて説明する。なお、携帯電話機1は、折り畳まれた状態からでも、開いた状態からでも所定の操作によって撮像可能な状態、いわゆる撮像モードに設定することができる。
【0048】
まず、ステップS1では、制御部40が、カメラ部21のCCDで撮影した画像データを第1メモリに保存する。
【0049】
ステップS2では、制御部40が第1シャッターボタン10もしくは第2シャッターボタン23が押されたか否かを検出する。押されていればステップS3に進み、押されていなければステップS1に戻る。
【0050】
ステップ3では、制御部40が、開閉検出部49の検出結果に基づいて携帯電話機1が折り畳まれているか否かを判断する。折り畳まれていれば、ステップS4に進み、開いていればステップS5に進む。
【0051】
ステップS4では、制御部40が、第1メモリの画像データを180度回転してから第3メモリに保存し、ステップS6に進む。
【0052】
ステップS5では、制御部40が、第1メモリの画像データをそのまま第3メモリに保存し、ステップS6に進む。
【0053】
ステップS6では、制御部40が、撮像モードを終了する所定の操作がユーザーによって行われたか否かを判断する。操作が行われていれば処理を終了し、行われていなければステップS1に戻る。撮像モードが終了すると、第1および第2表示部5,20には所定の待受画面などが表示される。
【0054】
携帯電話機1を開いた状態と折り畳んだ状態とでは、カメラ部21の上下方向が逆になることから、折り畳まれた状態では撮影時に画像データを180度回転させてから第3メモリ52に保存することにより、後にその画像データを第1または第2表示部5,20のいずれに表示させた場合もしくはメールに画像を添付した場合でも、画像の上下が逆になることがなくなる。
【0055】
従って、ユーザーは撮影時に折り畳んだ状態/開いた状態に合わせて携帯電話機の向きを変えたり、保存される画像の向きを気にしたりせずに被写体を撮影することができ、操作性および利便性が向上する。
【0056】
また、撮像手段が折り畳んだ時に外側に位置されることから、携帯機器が折り畳まれているか開いているかを検出するだけで、180度回転保存が必要かどうかを判断でき、撮像手段の回転を判断する必要がなく、回路構成が簡素化されている。
【0057】
なお、本発明の実施の一形態として上述した携帯電話機1は、折り畳んだ状態で撮影した場合に、撮像画像を180度回転して保存することを記載したが、これに限定されるものではなく、開いた状態で撮像した画像を180度回転して保存する構成としてもよい。この場合、図7のステップS5にて画像データの180度回転が行われ、第3メモリ52に記憶される。
【0058】
次に本発明の実施の他の形態を図8とともに説明する。携帯電話機60は第1の筐体61にカメラ部62を備えている。カメラ部62は第1の筐体61に対して回点可能に取り付けられている。そのため、カメラ部62の回転検出部63と開閉検出部64の信号を組み合わせて、カメラの向きを検出する。また、図示されないが第1の筐体61の外側(裏側)には第2表示部が備えられている。
【0059】
具体的な携帯電話機60での撮影方法として、図8に示すように携帯電話機60を開き、カメラ部62を内側に向けて撮影する場合…(A)と、携帯電話機60を開き、カメラ部62を外側に向けて撮影する場合…(B)と、携帯電話機60を折り畳み、カメラ部62を外側に向けて撮影する場合…(C)が考えられる。
【0060】
(A)の場合のカメラ部62の向きを基準とすると、(B)および(C)の場合のカメラ部62の向きは180度回転した位置となる。
【0061】
撮影時に180度回転保存が必要な状態は、(B)の場合のみである。制御部は、回転検出部63からカメラ部62が180度回転したことを示す信号と、開閉検出部64からの携帯電話機60が折り畳まれていることを示す信号によって(B)の状態を判断し、画像を保存する時に画像を180度回転してから第3メモリ52に保存する。
【0062】
このようにカメラ方向を検出するための回転検出部と開閉検出部を備えることにより、カメラ部の向きが認識でき、必要に応じて180度回転した画像を保存することができる。
【0063】
従って、ユーザーは撮影時に携帯電話機の使用状態に応じて携帯電話機の向きを変えたり、保存される画像の向きを気にしたりせずに被写体を撮影することができ、操作性および利便性が向上する。
【0064】
また、本発明の実施の一形態である携帯電話機1及び60では、携帯電話機の開閉を開閉検出部49または64によって検出を行っているが、これに限らず、カメラの姿勢検出部を用いて判断してもよい。
【0065】
また、本発明の実施の一形態として携帯電話機1について説明したが、これに限らず、ノート型PC(パーソナルコンピュータ)、PDA(Personal DigitalAssistance)などであって、折り畳み可能に構成され、撮像部と画像保存手段を備える構成であれば、本発明は適用可能である。
【0066】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0067】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、上下が逆になるように撮影された画像は180度回転してから保存する。これによって、ユーザーが撮影した状態(折り畳んだ状態/開いた状態)に関わらず、保存される画像の向きは同じになる。
【0068】
従って、ユーザーは撮影時に折り畳んだ状態/開いた状態に合わせて携帯電話機の向きを変えたり、保存される画像の向きを気にしたりせずに被写体を撮影することができ、操作性および利便性が向上する。
【0069】
また、携帯機器が折り畳み可能であり、かつカメラ部の向きが回転可能な場合であっても、的確にカメラの向きを判断でき、必要に応じて180度回転保存を行うことが可能であり、操作性および利便性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る携帯機器の外観斜視図である。
【図2】本実施の形態に係る携帯機器の背面側からの外観斜視図である。
【図3】本実施の形態に係る携帯機器の折り畳んだ状態での外観斜視図である。
【図4】本実施の形態に係る携帯機器の折り畳んだ状態での外観側面図である。
【図5】本実施の形態に係る携帯機器の利用方法を示す説明図である。
【図6】本実施の形態に係る携帯機器の構成を示すブロック図である。
【図7】本実施の形態に係る携帯機器の撮像処理を示すフローチャートである。
【図8】本実施の他の形態に係る携帯機器の外観斜視図である。
【図9】従来の携帯機器を示す説明図である。
【符号の説明】
1 携帯電話機
2 第1の筐体
3 第2の筐体
4 ヒンジ
5 第1表示部
10 第1のシャッターボタン
20 第2表示部
21 カメラ部
23 第2のシャッターボタン
24 第2の操作ボタン群
25 アンテナ部
40 制御部
42 第1メモリ
49 開閉検出部
52 第3メモリ
63 回転検出部
64 開閉検出部
Claims (5)
- 第1の筐体と第2の筐体が連結部によって折り畳み可能に構成される携帯機器であって、
前記携帯機器が折り畳まれた状態と開いた状態のいずれにおいても撮像可能な撮像手段と、撮像した画像を保存する画像保存手段とを備え、
前記撮像手段で撮像した画像を前記画像保存手段で保存する時に、前記折り畳まれた状態または前記開いた状態のいずれか一方の状態で撮像された撮像画像を180度回転して保存することを特徴とする携帯機器。 - 前記第1の筐体と前記第2の筐体との開閉検出に基づき、撮像画像の180度回転保存を選択することを特徴とする請求項1記載の携帯機器。
- 前記撮像手段の方向検出に基づき、撮像画像の180度回転保存を選択することを特徴とする請求項1記載の携帯機器。
- 前記撮像手段は、前記携帯機器を折り畳んだ時に外側に配置することを特徴とする請求項1〜3記載の携帯機器。
- 前記方向検出は、前記撮像手段の回転検出と、前記第1の筐体と前記第2の筐体との開閉検出とにより行うことを特徴とする請求項3記載の携帯機器。
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2002
- 2002-06-28 JP JP2002189354A patent/JP2004032598A/ja active Pending
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