JP2004032060A - カラー画像信号処理方法およびカラー画像出力装置並びに撮影装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】色相回りを起こさない色の原色線および補色線で色度図を複数の区画に分け、撮像素子から出力される色信号がどの区画に属するかを判定し、前記区画毎に前記色信号の色修正演算を行う。これにより、肌色の色相回りを色修正演算で補正する場合に肌色自体を検出する必要がなく、撮像素子から出力される色信号が肌色を含む区画に入っているか否かで如何なる肌色も容易に判断でき、肌色に対して適切な色修正演算を施すことが可能となる。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等の撮影装置で撮影されたカラー画像の色相回りを低減するカラー画像信号処理方法と、カラー画像プリンタやカラーモニタ、デジタルカラーテレビ等のカラー画像出力装置と、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等の撮影装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等でカラー画像を撮像するのに用いられるCCD等の固体撮像素子は、各画素(フォトダイオード)の夫々の表面にR(赤),緑(G),青(B)の3色いずれかの色フィルタが設けられ、各色フィルタを通した入射光量に対応する信号電荷が各画素に蓄積される。そして、各画素から各色の入射光量に応じた信号電荷が読み出され、3色の各信号電荷量から各画素位置における入射光の色が再現される様になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
固体撮像素子は、入射光を3色に分け、各色の入射光量に比例した信号電荷量を各画素に蓄積させることで入射光の色を再現する様になっているが、固体撮像素子の各画素が蓄積できる信号電荷量には上限があり、画素を構成するフォトダイオードの飽和電荷量を超える信号電荷を蓄積することができないという制約がある。
【0004】
即ち、オーバー露光が生じ、例えば入射光のうち赤色の入射光量に応じた信号電荷量がフォトダイオードの飽和電荷量を超えてしまった場合、飽和電荷量に達していない緑色,青色の各信号電荷量と赤色の信号電荷量(飽和電荷量)とから再現した色は、赤みが不足した色となり、いわゆる色相回りが生じてしまう。
【0005】
近年の固体撮像素子は微細化技術の進展により画素数が飛躍的に増え、解像力は銀塩写真に迫る能力を持っている。しかし、微細化された分だけ各画素が小さくなって各画素の飽和電荷量が小さくなり、色再現性の点で銀塩写真に及ばないという問題がある。特に、人間の目は肌色に敏感なため、肌色をオーバー露光で撮影したとき肌色の黄変が目立ってしまうという問題がある。
【0006】
色相回りを起こす原因としてもう一つが考えられる。固体撮像素子の各画素から取り込まれたR,G,Bに対応する各信号電荷量は、先ずA/D変換器により10ビットのデジタルデータに変換され、次に図34に示すγ特性に基づくγ変換により8ビットのデジタルデータに変換される。その後、各種信号処理を経て、最終画像として記録される。その画像を標準CRTに表示したときの出力輝度と原シーンの輝度の関係を、縦軸をlog〔最大出力輝度/出力輝度〕、横軸をlog〔入力輝度(原シーン輝度)〕として表す(但し、単位は任意)と、その特性曲線は直線となる。しかし、実際には図35に示す様に、高輝度領域での特性曲線の傾きを寝かし、高輝度の画像も高階調で表現できるようにしている。
【0007】
任意の色の入力信号R,G,Bの比(例:R/G,B/G)は、露光量がどう変わろうと一定であり、即ち図35の横軸上にて、R,G,Bの間隔は一定に保たれる。従って、特性曲線が直線である範囲においては、その色の出力信号Ro,Go,Boの比(例:Ro/Go,Bo/Go)が一定となり、色相回りは起きないが、高輝度領域つまり特性曲線が直線でなく曲がっている領域では、R,G,Bの出力比(例:Ro/Go,Bo/Go)は変化してしまい、色相回りが発生してしまう。この特性曲線に基づく色相回りは、図35の特性曲線を高輝度領域まで直線にしてしまえば解消するが、それでは高輝度画像を高階調で表現できなくなってしまうため、他の方法によりこの色相回りの問題を解決する必要が生じる。
【0008】
本発明の目的は、色相回りを低減し色再現性の優れたカラー画像を得ることができるカラー画像信号処理方法およびカラー画像出力装置並びに撮影装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するカラー画像信号処理方法は、色相回りを起こさない色の原色線および補色線で色度図を複数の区画に分け、撮像素子から出力される色信号がどの区画に属するかを判定し、前記区画毎に前記色信号の色修正演算を行うことを特徴とする。この構成により、肌色の色相回りを色修正演算で補正する場合に肌色自体を検出する必要がなく、撮像素子から出力される色信号が肌色を含む区画に入っているか否かで如何なる肌色も容易に判断でき、肌色に対して適切な色修正演算を施すことが可能となる。
【0010】
好適には、上記において、前記色信号から求めた色差Cr,Cbを原色軸と補色軸との直交座標値に変換して前記色修正演算を行うことを特徴とする。この構成により、色修正演算が容易となり、処理負荷が軽減する。
【0011】
好適には、上記において、前記色信号から求めた色差Crまたは原色軸座標成分(Cg)の値に輝度依存係数を掛けることで前記色修正演算を行うことを特徴とする。この構成により、色修正演算が容易となり、処理負荷が軽減する。
【0012】
好適には、上記において、色差マトリクス=1の高輝度側の色域限界面(色域限界面0)に対して撮影装置の色差マトリクスを掛けて求めた色域限界面(色域限界面1)と前記色信号との輝度の差を求め、該差に依存して前記輝度依存係数を修正することを特徴とする。この構成により、特性曲線の曲がりに起因する色相回りを色修正演算により適切に補正可能となる。
【0013】
好適には、上記において、肌色の色相回りを修正する輝度依存係数を肌色を含む区画に属する色に対して適用して前記色修正演算を行うことを特徴とする。この構成により、同一区画に属する色に対して同一の色修正演算を行えば良くなり、処理負荷が軽減する。
【0014】
好適には、上記において、肌色を含む区画の色修正演算で用いる第1の輝度依存係数と異なる第2の輝度依存係数を用いて肌色を含まない他の少なくとも1つの区画の色修正演算を行うことを特徴とする。この構成により、色修正演算を区画毎に行って最適に色修正を行うことが可能となる。
【0015】
好適には、上記において、前記第1の輝度依存係数の値を補正することで前記第2の輝度依存係数の値を求めることを特徴とする。この構成により、色修正演算に用いる輝度依存係数のデータ量を削減可能となる。
【0016】
好適には、上記において、肌色を含まない区画の少なくとも1つの区画において前記第2の輝度依存係数を拡張または縮小する演算を行なってから前記色修正演算を行なうことを特徴とする。この構成により、色修正演算によって彩度不足となる事態を回避可能となる。
【0017】
好適には、上記において、前記色修正演算の後、色差マトリクス=1の高輝度側の色域限界面(色域限界面0)よりも高輝度側にある色についてのみ、前記色信号の輝度値および色差Cr,Cbを修正して前記色域限界面(色域限界面0)上に色度点を移動させることを特徴とする。この構成により、カラー画像を出力したときの色相回りの修正や彩度の向上の目減り分を小さくすることができる。
【0018】
好適には、上記において、前記色信号が色相回りを起こしているか否かを判定し、色相回りを起こしている色であると判定した色信号に対してのみ前記色修正演算を行うことを特徴とする。色相回りを起こしていない色については無修正となるため、一層画質向上を図ることができる。
【0019】
上記目的を達成するカラー画像出力装置は、前述したいずれかに記載のカラー画像信号処理方法を実行する処理装置を搭載したことを特徴とする。この構成により、色再現性の優れたカラー画像を出力することができる。
【0020】
上記目的を達成する撮影装置は、前述したいずれかに記載のカラー画像信号処理方法を実行する処理装置を搭載したことを特徴とする。この構成により、色再現性の優れた画像データを撮像可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
【0022】
図1は、縦軸に色差Cb(=−0.169R−0.332G+0.500B)をとり、横軸に色差Cr(=0.500R−0.419G−0.081B)をとった色度図である。原色線R,G,Bと、原色線R,G,Bに対し原点から反対方向に延びる補色線C(シアン),M(マゼンタ),Y(黄色)とにより、この色度図は、6つの区画に区分される。全ての色は色度図上で表され、いずれかの区画に入る。
【0023】
固体撮像素子を用いて撮影されたカラー画像は、肌色に限らず、一般的に殆どの色で色相回りを起こす。しかし、実質上、色相回りを起こさない色が6つある。それら6つの色とは、R,G,B信号の内の2つの信号電荷量が等しい色である。具体的には、青(B>R=G),黄色(B<R=G),赤(R>G=B),シアン(R<G=B),緑(G>B=R),マゼンタ(G<B=R)の6色であり、これらの6色は、撮影装置がどのような特性曲線(或いはγ変換特性)を持っていても、実質的に色相回りを起こさない。
【0024】
撮影装置によって記録されたこれら6色の色の色度点(Cr,Cb)が、露光量と共にどのような軌跡を描くか色度図上にプロットしてみると、どの色も、原点(0,0)から伸びてまた原点に戻る線分となる。デジタル化された値であるので、詳細にはギザギザに折れ曲がった線になっているが、本質的には直線である。これらの6色の直線(原色線R,G,Bと補色線Y,M,C)により、色度図が6つの区画に区分される。
【0025】
図2は、原色(R,G,B)系分光感度を有するCCDを用いたデジタルスチルカメラにおいて、任意の色(図には約90色を表示してある。)が露光量と共に色度図上で描く軌跡を調べた図である。この図2から分かる通り、いずれかの区画に属する色は、露光量が変化してもその区画内に留まり、隣接する区画にはみ出すことがない。
【0026】
また、どの色でも、オーバー露光するとR,G,Bのいずれかの信号電荷量が飽和し、さらに露光量が増大するに伴い色相はその色の属する区画の原色線から補色線に向かう方向にループ状に回っていることが分かる。例えば、原色線Rと補色線Mで挟まれる区画1では、原色線Rから補色線Mに向かうループ状の軌跡を描き、原色線Rと補色線Yとで挟まれる区画2では、原色線Rから補色線Yに向かう方向にループ状に回っている。以下、6つの区画を右回りに区画3,4,5,6と名付ける。
【0027】
以上のことから、色相回りを補正する画像信号処理は、上記の6つの区画毎に行うことができることが分かる。特に肌色の色相回りを補正したい場合には、肌色の属する区画2の色相回りを補正すればよいことが分かる。
【0028】
肌色といっても、人種によって肌色は異なり、また、老若男女によっても肌色は異なってくる。しかし、あらゆる人種や老若男女の肌色は、必ず区画2に属し、また色相回りを起こしてしまった肌色も区画2に属する。このため、区画2に対して色相回りの補正を行うことで、肌色の色相回りを補正することができる。
【0029】
肌色の色相回りは目立つため、従来から何らかの方法でカラー画像中の肌色を検出しその色を補正することが行われているが、色相回りを起こしてしまった色はもはや肌色とはいえず、このため、肌色の検出は困難を極めている。しかし、本実施形態では肌色の検出は行わず、区画2の色であるか否かを判断することとしているので判断は容易となる。
【0030】
図3,図4,図5は、図2に示すグラフを、各区画の原色線(R,G,B)を直交座標の横軸(「Cg」と標記する。)にとり、補色線(Y,M,C)を直交座標の縦軸(「Ch」と標記する。)にとって座標変換したグラフである。横軸、縦軸を原色軸、補色軸と表現する。これらの図から、どの区画でも色相回りは同じ傾向を示し、このため、どの区画でも同様の信号処理で色相回りを補正可能であることが分かる。
【0031】
色相回りは、特に肌色で目立つため、本実施形態では先ず区画2の色相回りを補正する画像信号処理方法を定め、次に、この区画2に対する画像信号処理方法を他の区画に適用するときの修正点について考察する。尚、肌色以外の色相回りに対しては人間の目は鈍感なため、区画2以外の区画に属する色については、色相回りの補正を省略して信号処理負荷を軽減してもよい。
【0032】
図6は、肌色の色相回りをシミュレーションしたa*―b*色度図であり、図7はそのCr―Cb色度図である。図中の黒丸点が適正露光量での肌色の色度点であり、それを基準値として、基準値の約1/8倍のアンダー露光から約5倍のオーバー露光までを、“2”の1/8乗倍ずつ露光量を刻んで記録される肌色の色度点を×印で示し、それらを線で結んでいる。
【0033】
図8は、図3(a)(b),図4(a)(b),図5(a)(b)に示す色相回りの説明図である。色相は近似的に、Cb/Crで表される。Cr―Cb系からCg―Ch系への座標変換は、原点を共通とする線形変換であるので、Cb/Crの値を保つことは、Ch/Cgの値を保つことと同じである。図8で、Ch/Cg=一定の直線イが色相一定を示す直線であり、色の露光量に対する変化軌跡が直線イに乗っていれば、色相回りは生じない。しかし、露光量が大きくなるに従って、色は、原点から直線イ上を進み、点a1で直線イから離れ、除々に補色軸側におおきく回り込んで原点に戻る軌跡を辿る。
【0034】
点a1から点a2までの範囲の色相回りは、図35の特性曲線の高輝度側での直線からの曲がりに起因する色相回りであり、点a2から原点まで大きく回り込む色相回りは、R,G,Bのいずれかの色の信号電荷量が飽和したことに起因する色相回りである。
【0035】
いずれの色相回りも、Ch/Cg(あるいはCb/Cr)の値が本来の値になるように補正すれば、色相回りを低減することができる。これは、CrまたはCbに輝度依存性のある係数(以下、輝度依存係数K(Y)という。)を掛ける(割算を含む。以下同じ。)ことで、あるいはCgまたはChに輝度依存係数K(Y)を掛けることで実現できる。
【0036】
図8で説明すれば、点a1から点a2までの間の任意点bの色を直線イ上に補正し、また、点a2から原点までの間の任意点cの色を直線イ上に補正すれば、色相回りは軽減する。即ち、各点b,cの色の補色軸座標成分(Ch)に輝度依存係数K(Y)を掛け、点b,cを補色軸と平行に直線イまで投影して点b’,c’となる色に補正すれば、色相回りは軽減する。
【0037】
この輝度依存係数K(Y)による補正演算は、該当する区画内の色に対して一律に適用してもよいが、色相回りを起こしている色だけに施すのが好ましい。即ち、R,G,Bの信号電荷のうちいずれかが飽和している色に対して補正演算を施し、また、輝度が所定輝度以上の色(図35の直線の特性曲線が曲がっている場所に該当する色)に対して補正演算を施し、R,G,Bの信号電荷の全てが飽和電荷量以下で且つ、輝度が所定輝度未満の色に対しては補正演算を行わず、そのままの色を出力させるようにする。
【0038】
尚、各区画内において、色相回りを起こしている色は多数に上る。例えば区画1を示す図3(a)には、15色程度の色相回りを起こした色の夫々の軌跡が例示されている。各色の色相一定の直線の傾きは異なっているが、色相回りを起こした色に対して一律に同じ輝度依存係数K(Y)を掛けることで、夫々の色相一定の直線上に近似的に補正することができる。
【0039】
色相回りを起こしている色のうち、R,GまたはB信号のいずれかが飽和している色は、後述する色域限界面上に存在している。逆に高輝度側での色域限界面上の色は全てR,G,またはBのいずれかの信号が飽和していて色相回りを起こしている色である。従って、高輝度側での色域限界面上の色に対して上記した輝度依存係数K(Y)の補正演算を施す。
【0040】
図9は、図1に示す色度図であり、横軸がCr軸であり、縦軸がCb軸である。図9の色度図では、紙面の手前側に垂直に延びる軸として輝度をとっている。輝度の値は8ビット系で0〜255の値をとり、最高値は“255”である。ここで、色差マトリクス=1のときの高輝度側の色域限界面(以下、これを「色域限界面0」という。)を考える。色域限界面0は、次の3点のうちのいずれか2点と頂点〔(輝度,Cr,Cb)=(255,0,0)〕とを含む面である。
【0041】
点1(165,−150.5, 50.75)
点2(165, 64.15, 50.75)
点3(165, 64.15,−394.4)
【0042】
即ち、色域限界面0は三角錐の形をしており、図9でみると、前記の補色線M,C,Y(但し、C―MTX=1の場合の補色線)が三角錐の頂点を通る稜線と重なっている。
【0043】
これに対し、ある撮影装置の色域限界面(以下、これを「色域限界面1」という。)は、その撮影装置で決められた色差マトリクスによって異なる。具体的には色差マトリクス=1のときの色域限界面0に対して、色差マトリクス変換したものとなる。補色線や原色線も同様に、色差マトリクス=1のときの線をその撮影装置の色差マトリクスで変換したものとなる。図9の、例えば補色線Mと輝度軸を含む平面に沿って色域限界面0の三角錐を切断した図を図10に示す。この図10において、点線が色域限界面0に該当し、これに撮影装置の色差マトリクスを掛けと、一点鎖線で示す色域限界面1が得られる。
【0044】
このようにして、撮影装置の色域限界面1を求めることができ、色域限界面1を、上記の区画毎に見ると、夫々は平面として表される。従って、撮影装置によって記録された色がその平面上にあるのか否かで、色域限界面1上の色であるか否かを判定できる。色域限界面1上の色は、図8で説明した点a2から原点までに至る飽和による色相回りを起こした色であるため、撮影装置の記録色が色域限界面1上に存在する記録色に対しては一律に輝度依存係数K(Y)を掛けて色相回りを補正する。色域限界面は無限平面ではなく、制限のある有限平面であるが、この実施形態における色信号の補正演算においては、無限平面として取り扱っても実質上問題は生じない。
【0045】
図9の色度図上での補色線の傾き(Cb/Cr比)は、以下の通りである。
【0046】
【数1】
【0047】
色差マトリクス=1の色域は、撮影装置の画像を出力する標準CRTの色域と一致する。
【0048】
色相回りを起こすもうひとつの原因は、図35で説明した特性曲線の曲がりであるから、露光量がこの曲がり点に差し掛かったあと、特性曲線の先端(つまり飽和)までの間の記録色についても色相回りの修正が望まれる。この色相回りも起きない色空間部分の限界面(以下、これを「色域限界面2」という。)は容易に求めることができる。色域限界面1を、輝度軸方向に△Yだけ下げればよい。即ち、図35で直線の曲がり開始点の輝度値が“240”であったとすると、図10で、色域限界面1をΔY=255−240=15だけ下げることで得られる。
【0049】
色域限界面1と色域限界面2との間に挟まれる色空間の色は、図8の点a1から点a2までの間の色に該当し、全て色相回りを起こしているので、輝度依存係数K(Y)を掛けることで補正をするのが好ましい。しかし、飽和による色相回りの補正で用いる輝度依存係数K(Y)をそのまま使用するのではなく、後述する様に、輝度依存係数K(Y)の値を縮小(緩和)して用いる。そして、色域限界面2より輝度が低い低輝度部分では色相回りは起きていないため、無修正とするのがよい。
【0050】
具体的には、デジタルスチルカメラ等の撮影装置で記録した輝度値Y,色差Cr,Cbの値を用いて、その記録色が、色域限界面1と色域限界面2の間にあるか否かを判定し、間にある場合には、両色域限界面1,2からの距離(輝度の差)に応じて色相回りの補正演算に用いる上記の輝度依存係数K(Y)の値を1.0に近い値に修正し、上記の輝度依存係数K(Y)に代えて用いる。
【0051】
例えば、色域限界面1上に存在する色に対しては輝度依存係数K(Y)をそのまま用いるが、色域限界面1より下(輝度が低く)でかつ色域限界面2よりも上にある場合は、(1−(1−K(Y))×S)とする。ここで、Sは“0”〜“1”の値をとり、色域限界面1上では“1”、色域限界面2上では“0”となるように定める。
【0052】
このようにすることで、色相回りを起こしていない色はそのままとし、色相回りを起こしている色には修正を施すことが可能となる。
【0053】
上述した色相回りの補正演算は、図8において、b点,c点の色をb’点,c’点の色に補正するものである。しかし、補正点b’,c’の原点からの距離が点b,cに比べて夫々短くなり、彩度が下がってしまうことになる。彩度不足は画質劣化の原因となるため、b’点やc’点に補正するのではなく、図8のb”点やc”点に補正するのが良い。
【0054】
色の彩度は、色度図上にて原点(無彩色)からの距離として表される。即ち、原点から遠ざかるほど高彩度である。飽和を起こすほどのオーバー露光程、一般的に色の彩度は低く記録される。最後には、彩度=0、即ち白になる(白飛びと称する)。白飛びはR,G,Bが全て飽和した場合であり、撮影装置の特性曲線(γ変換)の高輝度側への広がり(ダイナミックレンジ)によって決まる。ダイナミックレンジが広いほど白飛びは起き難い。しかし、ダイナミックレンジが狭くても高輝度領域での彩度再現性が高ければ、見た目の白飛びは小さくなる。またこの効果はダイナミックレンジが広い場合でも発揮される。
【0055】
そこで、色相回りの修正すなわち輝度依存係数による補正演算を行うときに、同時に彩度を向上させる信号処理を行うのが好ましい。具体的には、特に肌色を含有する区画2で、Crの拡大処理あるいはCgの拡大処理を行う。拡大処理とは、元の値よりも大きな値に変換することであり、Cgの拡大処理は原色軸に平行に拡大することであるが、やや傾けた方向に拡大することも有効である。
【0056】
具体的には、図8のb点→b”点、c点→c”点への投影例に示す様に、拡大方向の傾きが“0”(角度=0°、即ち原色軸に平行)以下で、“−1”(角度−45°)以上の範囲とする。特に、傾きが−0.5〜−0.05の範囲が彩度向上の点で好ましい。
【0057】
前述した様に、高輝度領域での色相回りはR,G,Bのいずれかが飽和した状態であり、色度点は色域限界面1上にある。従って、拡大処理を施すということは、色度点を色域限界面から外側に移動させることを意味する。色域限界面から外側に補正演算した色度点のデータを持つ画像は、デジタルスチルカメラなどの撮影装置のメモリに記録させることができるが、モニタやプリンタに出力して画像を観察する際にモニタやプリンタの色域内に強制的に収納されてしまい、色相回りの修正効果や彩度の向上効果が目減りしてしまう。
【0058】
そこで、この目減り分も読込んだ拡大係数を用いて拡大処理を施すのが好ましい。即ち、一見過度な輝度依存係数を用いて補正演算を行っておき、R,G,Bに戻して画像出力させたとき、適正な色相になるようにするのである。そこで、次のいずれかの処理(a)(b)(c)を行う。尚、ここで言う色域とは、標準モニタの色域とするのが一般的であるが、特定のモニタや特定のプリンタの色域とすることでもよい。
【0059】
(a)上記の補正演算後の色度点が色域限界面の外側にある場合のみ、色域限界面0または色域限界面1の上に移動させるべく、輝度(Y)を下げる。
(b)上記の補正演算後の色度点が色域限界面の外側にある場合のみ、輝度(Y)のみでなく、Cb/Cr比を保ちつつCr,Cbも含めた修正を行ない、色域限界面0上に移動させる。
(c)上記の処理a,処理bの両方を行なう。即ち、色域限界面1上に処理aで移動させ、次に処理bにて色域限界面0上に移動させる処理を行う。
尚、(a)(b)(c)の処理は、輝度信号を用いた各種処理、例えば、シャープネス強調処理などを行う前に行うことが好ましい。そうしないと、画像のザラツキを悪化させかねないからである。
【0060】
上述した色相回りの補正や彩度向上の補正で用いる輝度依存係数K(Y)は、特に区画2(図1参照)の肌色に対して定めたものである。肌色に対して定めた輝度依存係数K(Y)の一例を図11に示す。前述した通り、他の区画1,3,4,5,6の色相回りや彩度向上にもこの輝度依存係数K(Y)は有効であるが、肌色の補正のために定めた輝度依存係数をそのまま用いて他の区画1,3,4,5,6の補正を行うと、彩度向上にばらつきが生じてしまう。
【0061】
例えば、青系統の色ではあまり彩度が向上しない。これは、色域限界面が輝度に対して持つ傾斜が青系統の区画では大きく、Cgの同じ移動量であっても色域から遠く離れてしまうため(彩度のアップが大きく目減りするもの)と考えられる。従って、各区画毎に最適の輝度依存係数を用いるのが好ましい。
【0062】
しかし、各区画毎に個別の輝度依存係数を用意すると、撮影装置の処理装置に大きな処理負荷がかかるため、本実施形態では、肌色で決めた輝度依存係数を他の区画に修正して適用することとする。そこで、後述するように、区画毎に、輝度依存係数を強化する処理を行なう。
【0063】
具体的には、輝度依存係数が“1”である(即ち、CrあるいはCgの拡大を行なわない。無処理ということ)輝度範囲をより狭くして、拡大処理を行なう輝度範囲をより低輝度領域まで広げる。一方、高輝度領域での輝度依存係数の強化は、低彩度色の色相を過度に修正してしまうので避けるのが好ましい。
【0064】
以下、更に具体的に説明する。尚、肌色で決めた輝度依存係数をKs(Y)と表す。輝度Yが8bitであるとすると、輝度Y=0〜255である。肌色を含む区画2では、CgをCg’に変換する。但し、Cg’=Cg/Ks(Y)である(0<Ks(Y)≦1)。
【0065】
肌色を含む区画2以外の区画1,3,4,5,6では、好ましい輝度依存係数はKs(Y)ではなく、K(Y)である(0<K(Y)≦1)。変換式は、Cg’=Cg/K(Y)である。肌色はそれほど彩度が高くないため、肌色で決めた係数Ks(Y)では、高彩度色の色相回りを修正しきれない。高彩度色ほど色相回りを起こし始める輝度は低いので、K(Y)はKs(Y)よりも輝度Yが小さい値の時に“1”以下(場合によっては“1”以上)にするのが好ましい。
【0066】
例えば、Y<Y0の時にY’=Y0−(Y0−Y)×Zとして、K(Y)=Ks(Y’)とするのである。Y>Y0の場合はK(Y)=Ks(Y)とする。Zは“1”以下の値をとる強化係数である。ここでY0は“0”〜“255”の値のいずれかであり、撮影装置毎に予め決めておく。
【0067】
例えばY0=250とすると、Y=250〜255の時は、K(Y)=Ks(Y)であり、Y<250の時は、K(Y)はKs(Y)を低輝度側に拡張したパターンになり、色相回りの修正処理がより低輝度域から行なわれ、かつ同じ輝度ではより強く修正処理することになる。
【0068】
一方、どの区画においても、高輝度,低彩度色は色相回りが小さいので、輝度依存係数は強化しないほうが好ましい。Y>Y0なる範囲はそのような場合に相当する。Y=Y0の時に、Ks(Y)が最小値(または最大値)になるのが好ましい。図11の輝度依存係数を例にとり、Z=0.67の場合を図12に示す。
【0069】
このように、色相を保ったまま且つ彩度があまり戻らぬように色域内に色を降ろす様にすることで、画像出力時に目減りが起きず、且つ、どの区画でも共通の輝度依存係数を用いて高い効果を得ることが可能となる。
【0070】
上述した演算は、ルックアップテーブルにて代用するのが、撮影装置に実装する上で、処理時間の短縮やコストダウンの観点で好ましい。とりわけ輝度依存係数はルックアップテーブルとすることが望ましい。撮影装置内部の信号処理アルゴリズムにかかわらず本実施形態の効果は発揮されるが、上記の輝度依存係数はそのアルゴリズムに応じて違った値となる。とりわけ特性曲線(γ変換特性)に大きく左右される。
【0071】
また、一般に、原シーンの輝度を高輝度まで取り込めば取り込むほど飽和は起き難く、肌は飛び難くなり好ましい。そのような場合でも本実施形態の効果は発揮される。しかし、高輝度まで取り込むとSN比が低下して画像のざらつきが悪化するので実際上あまり高輝度までは取り込めないが、本実施形態によれば、高輝度まで取り込まないカメラ設計であっても顕著な効果を発揮することができる。尚、特性曲線が直線部を有することは本発明の要件ではなく、いかなる特性曲線であっても本発明の効果が発揮される。例えば、図35において、直線部分が緩やかな曲線(例えば“円弧”など)であっても良く、その場合、その部分での色相回りが小さければ修正処理を省いて、高輝度領域に限定した修正処理でも良く、あるいはより低輝度域まで修正処理を広げても良い。
【0072】
更に本実施形態による画像信号処理を実行する画像信号処理装置は、撮影装置に内蔵することができるだけでなく、撮影画像をモニタ上で観察したりプリントしたりする場合に、事前にその画像に対し画像信号処理を施すことでも効果を発揮することができる。即ち、肌色が黄色く飛んでいる画像をモニタに出力する前にあるいはプリンタで出力する前に上述した補正演算を行なえば、肌色の黄変が改善された画像をモニタ上あるいはプリント上に出力可能となる。
【0073】
次に、上述した実施形態の具体的な実施例について詳述する。
[実施例1]
原色系分光感度を有するCCDを用いたデジタルスチルカメラにて、色差マトリクス(C−MTX)を下記の数2の様に決め、Macbeth ColorChecker(グレーを除く18色)を撮影し、各色のつながりの軌跡を求めたところ、図13のようになった。
【0074】
【数2】
【0075】
図中の補色線(或いは原色線)の傾きは、以下の通りに求まる。即ち色差マトリクス=1の時の傾きをtanY0、tanM0、tanC0と表すと、
【0076】
【数3】
【0077】
であり、また、tanX=B/Aであるので、前述した数1の数値を用いて計算すると、
【0078】
【数4】
である。
【0079】
更にこのデジタルスチルカメラにて一般色の軌跡がどのようになっているかをみるために、CCDの出力であるR,G,Bの信号値を10bitにて適当な等間隔で与え、R,G,Bの組合わせ(それぞれがある色を表す)全てにおいてカメラが記録する色度点が露光量と共にどのような軌跡を描くかをカメラ内のアルゴリズムによって求めた。前述した図2は、それら各色の軌跡を色相回りが起きる少し手前の露光量からR,G,B全てが飽和する露光量までCr―Cb色度図にプロットしたものである。但し、煩雑さを避けるために色数を各区画ともに15色程度に抜粋してある。
【0080】
この図2から、どの色についてもその軌跡は露光量の増加に伴ってその色が属する区画を仕切る原色線から補色線に向かう方向に回り、次に補色線に重なり最後は原点(白)に向かうことが判る。例外は、もともと原色線上または補色線上にある色である。この例外色の軌跡はそれぞれの線上を往復している。いずれにしても、どの色もそれが属する区画の外にはみ出すことはない。
【0081】
前述した図3(a)(b),図4(a)(b),図5(a)(b)は、図2の各区画1〜6において補色線を縦軸、原色線を横軸とする座標に変換した図である。どの区画でも殆ど同じパターンになっていることが見て取れる。この(Cr,Cb)→(Cg,Ch)変換によって全ての区画に同一の信号処理を施すことが可能になることが判る。
【0082】
[実施例2]
原色系分光感度を有するCCDを用いたデジタルスチルカメラでの実施例を説明する。R,G,Bの各分光感度にて取り込んだ画像情報をA/D変換し(10bit)、γ変換して8bitのデジタル値とした。このときのγ変換の特性線が前述した図34である。
【0083】
このγ変換は、最終的に標準CRTにて出力される画像の輝度値を原シーンの輝度値に対してプロットした場合、前述した図35に示すような大部分が直線の関係になるような変換である。この図35に示す特性曲線が直線である部分では、どんな色であっても露光量にかかわらず出力画像中での色相が一定である(変化しない)ということを意味する。
【0084】
しかし、露光量が増えていくと特性曲線の曲線部分にかかり、更にはR,G,Bいずれかの出力信号が飽和し、色相回りが生じる。この様子を肌色を例にとって示したのが、前述した図6,図7である。
【0085】
ここで、色相回りが起きないほぼ最高の輝度(輝度=158)でのCr/Cb比を“1”と正規化したCr/Cb比を、輝度依存係数Kとした。但し、輝度が“250”から“255”までの間は、このCr/Cb比を“1”に戻すように修正し、高輝度かつ低彩度の色が過度に修正されること(色相の逆回りを起こすこと)がないようにしてある。これを図14に示す。
【0086】
次に、この輝度依存係数Kを用いて、画像のCr,Cb値の処理を以下のように行なった。
【0087】
【数5】
【0088】
【数6】
【0089】
この数5,数6のA,B,C,Dは色差マトリクスの係数であり、もともとこのカメラで設定されている値であり、実施例1の色差マトリクスと同じである。輝度依存係数Kの値としては、画素ごとに、その輝度に対応する値を図14から求めた。
【0090】
肌色は、R>G>B(区画2)であるので、R>G>Bを満たす色についてのみ上記の数5の演算を施し、その他の色には対しては数6の演算を施した。即ち、区画2に属する色に対してのみ、色差マトリクス演算後、Crを輝度依存係数Kによって拡大する処理を行い、その他の区画に属する色に対しては、従来の色差マトリクス演算を行なうだけとした。
【0091】
このように、CCDから読み出される信号に対して数5,数6の演算を施すことで、CCDから読み出される画像データとは異なる新たな画像データを得ることができる。この新たな画像データの肌色の露光量依存性を示したのが図15の一点鎖線である。
【0092】
従来法と比べて、色相回りが格段に減ったことが見て取れる。但し、やや不十分であるが、これはCrの拡大によって色度点が色域の外に出たためである。そこで、上記の輝度依存係数Kを図14の太線に示すように強化したK’を用いて拡大処理を行う。このK’を用いた場合の肌色の露光量依存性を、図15の○印をつなぐ線で示す。色相回りがより小さくなったことがわかる。同じ区画2に属する他の色に対しても同じ処理を施すことで、各色の色相回りは皆改善される。その例として、Macbeth ColorCheckerの赤の色相回りが改善されたことを図16に示す。
【0093】
次に、色相回りの補正対象色を区画2に限定する方法として、R,G,Bの大小関係ではなく、色差マトリクス演算後のCr,Cbの値で限定する方法を実施してみた。具体的には、
【0094】
【数7】
【0095】
を満たす色を区画2と判定する方法である。区画2は、原色線Rと補色線Yによって仕切られているが、原色線の傾きはその反対色の補色線の傾きと同じであるので、上記の数7の式となる。
【0096】
この結果は、区画2をR>G>Bで判定した結果と全く同じであった。このCr拡大処理を他の区画にも適用すると弊害がでる。その例として、Macbeth ColorCheckerでの結果を、図17,図18に示す。いずれも色相回りがかえって悪化していることが判る。
【0097】
[実施例3]
色差マトリクス演算後の(Cr,Cb)を(Cg,Ch)に変換することで、全ての区画の色の色相回りが改善できる例を示す。肌色について(Cr,Cb)を実施例1の図3と同じ変換にて(Cg,Ch)とし、さらに、
【0098】
【数8】
【0099】
で示される変換を行なったあとの肌色の軌跡を図19に示す。この色度図(図19)においてCh/Cgを求め、肌色が色相回りを起こさない最高輝度のCh/Cgにて正規化したCh/Cgを輝度依存係数Kとしたのが、前述の図11である。この輝度依存係数Kを用いて、次の演算(1)(2)(3)を順次行なった。
【0100】
演算(1):Cg’=Cg/K
演算(2):Ch”=Ch’−0.1×Cg’
演算(3):(Cg’,Ch”)を(Cr’,Cb’)に逆変換
【0101】
この逆変換とは、実施例1にて示した(Cr,Cb)から(Cg,Ch)への変換の逆演算のことである。
【0102】
こうして得られた肌色の軌跡をa*―b*色度図に示したのが図20である。肌色の色相回りが格段に改善されているのが判る。また、この演算を区画2以外にも適用した例をMacbeth ColorCheckerにて示したのが図21,図22である。他区画においても、座標変換後に同じ演算を施しても色相回りが悪化することは全くなく、むしろ改善されることが判る。
【0103】
更に、色域限界面0よりも高輝度側に(Y,Cr’,Cb’)が位置している場合には、上記の演算(1)(2)(3)の後に、さらに次の演算(4)を追加した。
【0104】
演算(4):Y,Cr’,Cb’をY”,Cr”,Cb”へ変換
【0105】
この演算(4)の変換は次の様にして行う。先ず、もともとの色(Y,Cr,Cb)が属する区画の色域限界面0を求める。例えば、区画2であれば、前述の図9で説明した点1,点2,点3のうちの点2,点3と頂点(255,0,0)を含む平面が色域限界面0である。
【0106】
次に、点(Y,Cr’,Cb’)と原点(0,0,0)を結ぶ直線と、上記平面との交点を(Y”,Cr”,Cb”)とする。こうすれば、Cb/Cr比(即ち色相)は保ったまま色域限界面0上に変換できる。こうして得られた結果を図23に示す。図20と比較すると、演算(4)を行なったことで色相回りがさらに改善されていることが判る。
【0107】
また、区画2以外の区画に属する色に対して同じ演算を行なった結果を、Macbeth ColorCheckerにて図24(red)、図25(blue sky)、図26(green)に示す。これらの図から、色相回りだけでなく、彩度も向上していることが判る。
【0108】
[実施例4]
実施例3の演算(1)において、以下のような制約を持たせて演算を行なった例を示す。具体的にはCg’=Cg/Kの演算を行なう代わりに、次の数9の演算を行う。
【0109】
【数9】
【0110】
この数9で、Sは“0”〜“1”の値で、次のようにして決めた。
(イ)色度点(Y,Cr,Cb)が色域限界面2よりも低輝度側にある場合はS=0とする。
(ロ)色度点(Y,Cr,Cb)が色域限界面1よりも高輝度側にある場合はS=1とする。
(ハ)イとロの中間にある場合、S=(Y1−Y)/(Y1−Y2)
【0111】
ここで、(Y1,Cr,Cb)は色域限界面1上の点であり、(Y2,Cr,Cb)は色域限界面2上の点である。Y1>Y>Y2であるので、1>S>0である。
【0112】
また、実施例でのカメラの特性曲線においては、Y1−Y2=68である。即ち、色域限界面2は色域限界面1に対して輝度が68低いところに位置している。これは図35に示す特性曲線の高輝度の先端(γ変換後の8bitの出力値=255)と特性曲線が直線から曲線に移る点(γ変換後の8bitの出力値=187)の出力値差が“68”であるということである。
【0113】
また、輝度依存係数(図27に示す)は、実施例3のものよりは強化した値を設定した。これは上記制約を設けることで、輝度依存係数が緩和された分をキャンセルするためである。このようにして演算(2)(3)(4)を行なった結果を、図28(肌色)、図29(Macbeth ColorCheckerのblue sky)、図30(Macbeth ColorCheckerのgreen)に示す。実施例3と同様に改善効果があることが判る。
【0114】
さらに、上記演算において、区画2以外では以下のような演算を追加した。即ち、数9の演算において、Kは輝度依存係数であるので、より正確にはK(Y)と表せるが、例えばルックアップテーブルにて輝度(Y)を用いてK(Y)を参照する際に。
【0115】
(A)Y≧249ならば、K(Y)を使う。
(B)Y<249ならば、Y’=249−(249−Y)×ZなるY’を求めてK(Y’)を使う。但し、強化係数Zは、“1”以下の任意の正の値であり、各区画毎に異なった値でも良いし、同一の値でも良い。
【0116】
区画2に属する色に対しては、このような演算は行なわないか、或いはZ=1とする。この強化係数Zによって、K(Y)の値はより低輝度側まで“1”以下の値をとるルックアップテーブル(LUT)に変換したことになり、実際には1つのルックアップテーブルでありながら、実質的には区画毎に別のルックアップテーブルを使っていることになる。
【0117】
これにより、肌色を含む区画以外の区画において、一層、色相回りを小さくしたり、高輝度側での彩度アップを図ることが可能となる。区画2以外の区画全てに強化係数Z=0.67を適用した結果を図31、図32に示す。彩度向上効果が顕著であることが判る。
【0118】
また、この強化係数Zを効かせた演算を、実施例3の演算(1)(2)(3)(4)のままで実施した結果を図33に示す。アンダー露光量側の本来色相回りを起こしていない色にまで強調された演算を掛けることになり、部分的に色相の逆回りを起こしていることがわかる。
【0119】
強化係数Zを効かせない演算においても同じ結果となる。即ち、実施例4にて示した数9の演算における制限は、色相回り改善の演算を色相回りを起こしていない色にまで適用することを防ぐ適切な制限であることがわかる。
【0120】
【発明の効果】
本発明によれば、デジタルスチルカメラ等のカラー画像撮影装置において、肌色が撮影照明光の強い部分で黄変することがなくなり、白飛びも実質上減少する。更に、肌色以外のその他の一般色においても色相回りや白飛びが改善され、記録画像をプリントするなど出力する際に肌色や一般色の色相回りや白飛びを小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のカラー画像信号処理方法を説明するCr―Cb色度図である。
【図2】デジタルスチルカメラで任意の色を撮影し、つながりの軌跡を求めたグラフである。
【図3】図2に示す区画1と区画2をCg―Ch座標に変換したグラフである。
【図4】図2に示す区画3と区画4をCg―Ch座標に変換したグラフである。
【図5】図2に示す区画5と区画6をCg―Ch座標に変換したグラフである。
【図6】肌色の色相回りをシミュレーションしたa*―b*色度図である。
【図7】肌色の色相回りをシミュレーションしたCr―Cb色度図である。
【図8】色の色相回りを説明する図である。
【図9】三角錐形の色域限界面を示す色度図である。
【図10】図9に示す色域限界面を輝度軸に沿って切断した状態を示す説明図である。
【図11】本発明の一実施形態で用いる輝度依存係数を示すグラフである。
【図12】図11に示す輝度依存係数を強化したグラフである。
【図13】マクベスカラーチェッカ(グレーを除く18色)を撮影し各色のつながりの軌跡を求めた色度図である。
【図14】強化した輝度依存係数の一例を示すグラフである。
【図15】肌色の露光量依存性を示すグラフである。
【図16】輝度依存係数を強化することでマクベスカラーチェッカの赤色の色相回りの改善を示すグラフである。
【図17】肌色の区画と同じCr拡大処理を他の区画にも適用したときの弊害を示すグラフ(blue sky)である。
【図18】肌色の区画と同じCr拡大処理を他の区画にも適用したときの弊害を示すグラフ(green)である。
【図19】Ch―Cgへの変換を行なったあとの肌色の軌跡を示すグラフである。
【図20】肌色の軌跡を示すa*―b*色度図である。
【図21】肌色の色相回りを改善する演算を肌色の属さない他の区画に適用した例をマクベスカラーチェッカ(blue sly)で示したグラフである。
【図22】肌色の色相回りを改善する演算を肌色の属さない他の区画に適用した例をマクベスカラーチェッカ(green)で示したグラフである。
【図23】Cgの拡大処理と輝度も含めた変換処理により色相回りが更に改善されたことを示すグラフである。
【図24】図23と同じ変換処理を肌色の属さない区画に対して適用したときの色相回りの改善をマクベスカラーチェッカ(red)で示すグラフである。
【図25】図23と同じ変換処理を肌色の属さない区画に対して適用したときの色相回りの改善をマクベスカラーチェッカ(blue sky)で示すグラフである。
【図26】図23と同じ変換処理を肌色の属さない区画に対して適用したときの色相回りの改善をマクベスカラーチェッカ(green)で示すグラフである。
【図27】強化した輝度依存係数の別例を示すグラフである。
【図28】本発明の一実施形態に係る実施例4の演算を実行したときの色相回りの改善を肌色で示すグラフである。
【図29】本発明の一実施形態に係る実施例4の演算を実行したときの色相回りの改善をマクベスカラーチェッカ(blue sky)で示すグラフである。
【図30】本発明の一実施形態に係る実施例4の演算を実行したときの色相回りの改善をマクベスカラーチェッカ(green)で示すグラフである。
【図31】本発明の一実施形態に係る実施例4の演算を実行したときの彩度アップ効果をマクベスカラーチェッカ(blue)で示すグラフである。
【図32】本発明の一実施形態に係る実施例4の演算を実行したときの色相回りの改善をマクベスカラーチェッカ(blue)で示すグラフである。
【図33】アンダー露光量側の本来色相回りを起こしていない色にまで強調された演算を掛けることで部分的に色相の逆回りを起こしていることを示すグラフである。
【図34】γ変換特性を示すグラフである。
【図35】図34のγ変換特性に基づく特性曲線を示すグラフである。
【符号の説明】
R 赤(原色)
G 緑(原色)
B 青(原色)
Y 黄色(補色)
M マゼンタ(補色)
C シアン(補色)
Cg 原色軸またはその座標成分
Ch 補色軸またはその座標成分
Z 強化係数
Claims (12)
- 色相回りを起こさない色の原色線および補色線で色度図を複数の区画に分け、撮像素子から出力される色信号がどの区画に属するかを判定し、前記区画毎に前記色信号の色修正演算を行うことを特徴とするカラー画像信号処理方法。
- 前記色信号から求めた色差Cr,Cbを原色軸と補色軸との直交座標値に変換して前記色修正演算を行うことを特徴とする請求項1に記載のカラー画像信号処理方法。
- 前記色信号から求めた色差Crまたは原色軸座標成分(Cg)の値に輝度依存係数を掛けることで前記色修正演算を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカラー画像信号処理方法。
- 色差マトリクス=1の高輝度側の色域限界面(色域限界面0)に対して撮影装置の色差マトリクスを掛けて求めた色域限界面(色域限界面1)と前記色信号との輝度の差を求め、該差に依存して前記輝度依存係数を修正することを特徴とする請求項3に記載のカラー画像信号処理方法。
- 肌色の色相回りを修正する輝度依存係数を肌色を含む区画に属する色に対して適用して前記色修正演算を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のカラー画像信号処理方法。
- 肌色を含む区画の色修正演算で用いる第1の輝度依存係数と異なる第2の輝度依存係数を用いて肌色を含まない他の少なくとも1つの区画の色修正演算を行うことを特徴とする請求項5に記載のカラー画像信号処理方法。
- 前記第1の輝度依存係数の値を補正することで前記第2の輝度依存係数の値を求めることを特徴とする請求項6に記載のカラー画像信号処理方法。
- 肌色を含まない区画の少なくとも1つの区画において前記第2の輝度依存係数を拡張または縮小する演算を行なってから前記色修正演算を行なうことを特徴とする請求項6または請求項7に記載のカラー画像信号処理方法。
- 前記色修正演算の後、色差マトリクス=1の高輝度側の色域限界面(色域限界面0)よりも高輝度側にある色についてのみ、前記色信号の輝度値および色差Cr,Cbを修正して前記色域限界面(色域限界面0)上に色度点を移動させることを特徴とする請求項5乃至請求項8のいずれかに記載のカラー画像信号処理方法。
- 前記色信号が色相回りを起こしているか否かを判定し、色相回りを起こしている色であると判定した色信号に対してのみ前記色修正演算を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載のカラー画像信号処理方法。
- 請求項1乃至請求項10のいずれかに記載のカラー画像信号処理方法を実行する処理装置を搭載したことを特徴とするカラー画像出力装置。
- 請求項1乃至請求項10のいずれかに記載のカラー画像信号処理方法を実行する処理装置を搭載したことを特徴とする撮影装置。
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