JP2004031303A - 導電性物質の温度制御装置 - Google Patents

導電性物質の温度制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004031303A
JP2004031303A JP2002297727A JP2002297727A JP2004031303A JP 2004031303 A JP2004031303 A JP 2004031303A JP 2002297727 A JP2002297727 A JP 2002297727A JP 2002297727 A JP2002297727 A JP 2002297727A JP 2004031303 A JP2004031303 A JP 2004031303A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
impedance
temperature
conductive material
conductive substance
power
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002297727A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3853723B2 (ja
Inventor
Tatsuo Shiyouji
庄司 多津男
Shinichiro Shiraiwa
白岩 慎一郎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2002297727A priority Critical patent/JP3853723B2/ja
Publication of JP2004031303A publication Critical patent/JP2004031303A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3853723B2 publication Critical patent/JP3853723B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Resistance Heating (AREA)

Abstract

【課題】高い熱効率を有し、容易に温度制御ができる、導電性物質の温度制御装置を提供する。
【解決手段】高周波電源10から供給する所定周波数の電力を、インピーダンス整合手段20を介して導電性物質80に供給する。方向性結合手段21は、少なくとも、反射電力(Pref)を検出する。インピーダンス調節手段23は、検出された反射電力が小さくなるようにインピーダンス整合手段20を調節する。インピーダンス検出手段22は、インピーダンス整合手段20に接続された導電性物質80において、高周波電源10から供給する所定周波数の電力に対応するインピーダンスに関する物理量を検出する。制御手段41は、検出されたインピーダンスに関する物理量に基づいて検出した温度と、温度処理情報に基づいた設定温度とに基づいて、出力電力調節手段11を制御する。出力電力調節手段11は、高周波電源10から供給する所定周波数の電力を制御する。
【選択図】    図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、導電性物質の温度制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、導電性物質の発熱方法あるいは加熱方法としては、以下の方式がある。なお、以下では「電気抵抗」は、当該物質に対して不変の電気的特性であり、当該物質の長さ、形状等で変化しないものをいう。これに対し、「インピーダンス」は、当該物質を用いた回路(構造物全体)等の電気的特性であり、当該物質の長さ、形状等で変化するものをいう。
(1)ニクロム線等の比較的高い電気抵抗を有する導電性物質に、電源から直接的に電流を流して発熱させる方式。
(2)鉄等の比較的高い電気抵抗を有する導電性物質の外部から、低周波の電流を加熱コイルに流し、この電流が対象物の導電性物質に間接的に誘導電流(うず電流)を発生させて発熱させる方式(電磁調理器等)。
(3)外部から直接的に、化学燃焼等の熱源から熱量を加えて、加熱する方式(燃焼等)。
(4)高温雰囲気中にさらして加熱する方式(高温炉等)。
【0003】
なお、上記(1)〜(4)に記載した導電性物質の発熱方法あるいは加熱方法は、従来より一般的に行われているので、あえて先行技術文献を記載しない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
銅、アルミニウム、マグネシウム等、比較的低い電気抵抗を有する導電性物質を発熱させる、あるいは加熱する場合、従来の(1)〜(3)の方式では、以下に示す問題があり、主に(4)の方式が用いられている。
直接的に電流を流して発熱させる(1)の方式では、銅、アルミニウム、マグネシウム等は電気抵抗が比較的低い導電性物質である(例えば、10−4Ω・m)ため、所定温度になるように発熱させるには非常に高い電流(例えば、数百A以上)を要し、実用的でない。
誘導電流で間接的に発熱させる(2)の方式では、電気抵抗が比較的低い導電性物質(例えば、10−4Ω・m)では、所定温度になるように発熱させるには、周波数が低いため(1)と同様に非常に高い電流(例えば、数百A以上)を要し、実用的でない。また、加熱コイルでの消費電流が増加し、対象物の導電性物質への熱効率が非常に低くなる。更に、加熱コイルの磁界内に対象物の導電性物質を配置する必要があるとともに、加熱コイルからの距離に応じて発熱量が異なるため、加熱する導電性物質の形状が複雑な場合は、加熱コイルの形状が非常に複雑になる。また、加熱する導電性物質のサイズが大きい場合、加熱コイルを大きくしなければならなくなり、加熱コイルのインダクタンスが増加するため、コイル端で電圧破壊等が発生し易く、投入電力が制限され、均一に対象物の導電性物質を加熱することは、非常に困難である。
燃焼の炎等で直接的に加熱する(3)の方式では、導電性物質が比較的複雑な形状あるいは大きなサイズの場合、ほぼ均一に導電性物質を加熱することが困難であり、温度管理も困難である。また、熱効率も非常に低い。
【0005】
従って、従来は、銅、アルミニウム、マグネシウム等、比較的低い電気抵抗を有する導電性物質を発熱させる、あるいは加熱する場合、高温雰囲気中にさらして加熱する(4)の方式が主に用いられている。しかし、(4)の方式においても、下記(a)〜(c)に示す課題がある。
(a)炉内を所定温度に安定させるまでの時間(予熱時間等)が長く(例えば、数十分程度)、時間のロスが比較的多く、生産性が低い。また、導電性物質の加熱以外に使用する熱量が必要であり、熱効率が非常に低い。
(b)比較的複雑な形状あるいは大きなサイズの場合等、変形等を防止するための治具を取りつける場合がある。この場合、治具は何度も使用され、何度も加熱と冷却(常温への冷却)が繰り返されるため治具の寿命が短くなる。
(c)温度管理が必要な工程(焼入れ工程、焼鈍し工程、乾燥工程、冷却工程等、所定の時間に対応させて設定された温度を維持することが必要な工程)の場合、1つの炉で実現する場合は炉内の温度制御が複雑になり、非常に困難であり、多大な時間を要する。また、設定された温度毎に複数の炉を用いる構成にした場合は、設備全体が大型化するので好ましくない。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、高い熱効率を有し、容易に温度制御ができる、導電性物質の温度制御装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段として、本発明の第1発明は、請求項1に記載されたとおりの導電性物質の温度制御装置である。
請求項1に記載の導電性物質の温度制御装置では、高周波電源から所定周波数(例えば、工業周波数(またはHF帯周波数)の13.56MHz)の電力を、インピーダンス整合手段を介して、直接、導電性物質に供給する。このとき、導電性物質の高周波(例えば、13.56MHz)に対する電気抵抗は、その表皮効果のために、直流の場合と比較して約100倍に増加する。また、高周波電源から高い効率で電力を導電性物質に供給するために、方向性結合手段とインピーダンス調節手段を用いて、インピーダンス整合手段を調節し、導電性物質で構成された回路等のインピーダンスと高周波電源の出力インピーダンス(例えば、50Ω)との整合を維持し、反射電力をより小さくする。
これにより、比較的低い電気抵抗を有する導電性物質(例えば、銅、アルミニウム、マグネシウム、鉄、ニッケル、クロム、及びそれらを含む合金等)で構成された回路等であっても、比較的高いインピーダンスで電力を消費させることができるため、ジュール損失として直接的に導電性物質を発熱させることができる。また、反射電力を、より小さくすることで、電力エネルギーのほとんどを導電性物質の発熱に利用することができ、高い熱効率を実現することができる。また、導電性物質に、直接、高周波電流を流すため、導電性物質の形状、サイズ等の影響をほとんど受けることなく、ほぼ均一に発熱させることができる。
【0007】
また、本発明の第2発明は、請求項2に記載されたとおりの導電性物質の温度制御装置である。
請求項2に記載の導電性物質の温度制御装置では、請求項1に記載の導電性物質の温度制御装置に対して、方向性結合手段の代わりにインピーダンス検出手段を用いて、導電性物質で構成された回路等のインピーダンスに関する物理量(インピーダンス、電流及び電圧、温度等)が、所定値を保つように、インピーダンス調節手段にてインピーダンス整合手段を調節する。導電性物質の温度とインピーダンスには相関があり、インピーダンスが判ると、そのときの温度が判るため、導電性物質のインピーダンスに関する物理量を所定値に保つことで、導電性物質の温度を所定値(インピーダンスに関する物理量に対応した温度)に保つことができる。
これにより、導電性物質の温度制御を容易にできる。
【0008】
また、本発明の第3発明は、請求項3に記載されたとおりの導電性物質の温度制御装置である。
請求項3に記載の導電性物質の温度制御装置では、請求項2に対して、更に、インピーダンス検出手段にて検出したインピーダンスに関する物理量に基づいて、高周波電源から供給する所定周波数の電力を調節する。
このため、インピーダンス検出手段にて検出したインピーダンスに関する物理量が、所定値を保つようにインピーダンス調節手段にてインピーダンス整合手段を調節する場合において、高周波電源から供給する電力を調節できるので、所定値の範囲をより大きくする(より広い温度範囲を設定する)ことが可能となる。これにより、導電性物質の温度制御を容易にできる。
【0009】
また、本発明の第4発明は、請求項4に記載されたとおりの導電性物質の温度制御装置である。
請求項4に記載の導電性物質の温度制御装置では、方向性結合手段とインピーダンス調節手段を用いて、インピーダンス整合手段を調節し、導電性物質で構成された回路等のインピーダンスと高周波電源の出力インピーダンス(例えば、50Ω)との整合を維持し、反射電力をより小さくすることで、高周波電源から高い効率で電力を導電性物質に供給する。また、インピーダンス検出手段にて検出したインピーダンスに関する物理量(インピーダンス、電流及び電圧、温度等)に基づいて、高周波電源から供給する所定周波数の電力を調節することで、導電性物質の温度を所定値(インピーダンスに関する物理量に対応した温度)に保つことができる。
これにより、高い熱効率を有し、容易に温度制御ができる、導電性物質の温度制御装置を実現できる。
【0010】
また、本発明の第5発明は、請求項5に記載されたとおりの導電性物質の温度制御装置である。
請求項5に記載の導電性物質の温度制御装置では、請求項4に対して、更に、時間に対応させた設定温度を有する温度処理情報を記憶しており、所定時間の時点で設定温度になるように、高周波電源から供給する所定周波数の電力を制御する。
これにより、導電性物質を、任意の時間に任意の設定温度に、より精密に制御することが容易にできる。
【0011】
また、本発明の第6発明は、請求項6に記載されたとおりの導電性物質の温度制御装置である。
請求項6に記載の導電性物質の温度制御装置では、第2高周波電源から第2周波数(例えば、13.56MHzより充分高い100MHz)の微小電力を、フィルタ手段(例えば、第2周波数が13.56MHzより充分高い100MHzの場合はハイパスフィルタ)を介して供給し、当該第2高周波電源から供給する微小電力に対応するインピーダンスに関する物理量を検出する。
これにより、導電性物質を発熱させる電力を供給する高周波電源が電力の供給量を大きく変動させた場合であっても、第2高周波電源からの一定微小電力が発熱にほとんど影響を与えないので、当該導電性物質のインピーダンスに関する物理量(インピーダンス等)を、より小さな誤差で検出することができ、これによって当該導電性物質の温度をより正確に検出することができる。
【0012】
また、本発明の第7発明は、請求項7に記載されたとおりの導電性物質の温度制御装置である。
請求項7に記載の導電性物質の温度制御装置では、導電性物質のインピーダンスに関する物理量を、当該導電性物質のインピーダンス、当該導電性物質に供給される電流及び電圧、または当該導電性物質のインピーダンスに基づいた当該導電性物質の温度とすることで、直接的に温度を制御、あるいは間接的に温度を制御することが容易にできる。
【0013】
また、本発明の第8発明は、請求項8に記載されたとおりの導電性物質の温度制御装置である。
請求項8に記載の導電性物質の温度制御装置を用いれば、冷却が必要なインピーダンス整合手段の出力電極と、発熱が必要な導電性物質とを断熱部材で適切に分離することで、インピーダンス整合手段の出力電極を確実に冷却しながら導電性物質をほぼ均一に発熱させることができる(出力電極の近傍の導電性物質の温度勾配を抑制することができる)。
【0014】
また、本発明の第9発明は、請求項9に記載されたとおりの導電性物質の温度制御装置である。
請求項9に記載の導電性物質の温度制御装置では、例えば、断熱部材に誘電率が大きく且つ誘電損失の小さなセラミック等の薄板を使用し、出力電極と当該断熱部材と導電性物質にて所定の容量回路を形成する。そして、当該所定の容量回路を介してインピーダンス整合手段から出力される電力を、損失をより小さくして導電性物質に供給する。
これにより、導電性物質に所定の容量回路を直列に接続することと等価になるので、導電性物質のインピーダンスに対応するインダクタンス成分も低減させることができ、インピーダンス整合手段によるインピーダンス整合をより容易に行うことができる。
【0015】
また、本発明の第10発明は、請求項10に記載されたとおりの導電性物質の温度制御装置である。
請求項10に記載の導電性物質の温度制御装置では、カバーを金属で構成あるいは形成することで比較的容易に実現することができる。また、金属製のカバーを基準電位に接続することで、電波シールド効果を持たせ、周辺環境への電磁波の放射を抑制するとともに、複数のスリット部を設けることで、カバーの表面に誘導されるうず電流の発生を抑制し、カバーの発熱、及びカバーの高周波電力の消費を抑制させる。
これにより、比較的容易に実現可能なカバーにて、導電性物質が発熱した際の熱の放射を効果的に抑制することができ、熱効率をより向上させることができる。また、うず電流の発生を抑制してカバーの発熱を抑制することで、カバーの熱による導電性物質の温度制御への影響を小さくすることができる。
【0016】
また、本発明の第11発明は、請求項11に記載されたとおりの導電性物質の温度制御装置である。
請求項11に記載の導電性物質の温度制御装置を用いれば、焼入れ工程、焼鈍し工程、乾燥工程、冷却工程等、導電性物質を時間に対応させて設定温度にすることが必要な工程において、時間に対応させた温度を有する温度処理情報に基づいて、導電性物質の温度をより精密に制御することができ、当該工程を用いて導電性物質で構成された製品あるいは部品を製造することで、品質の向上と、生産性の向上を期待できる。
【0017】
また、本発明の第12発明は、請求項12に記載されたとおりの導電性物質の温度制御装置である。
請求項12に記載の導電性物質の温度制御装置では、発熱させる導電性物質の材質は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)である、あるいはこれらの少なくとも1つを所定の割合で含む合金であり、比較的低い電気抵抗を有する金属である。このような比較的低い電気抵抗を有する導電性物質であっても、高い熱効率を有し、容易に温度制御ができ、様々な製品、部品等に適用することができる。
【0018】
また、本発明の第13発明は、請求項13に記載されたとおりの導電性物質で形成された製品あるいは部品の生産方法である。
請求項13に記載の導電性物質で形成された製品あるいは部品の生産方法を用いれば、高い熱効率を有し、容易に温度制御ができるので、導電性物質で形成された製品あるいは部品の熱処理を、より短時間に且つより精密に行うことができるので、生産性及び品質をより向上させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。図1は、本発明の導電性物質の温度制御装置の一実施の形態の概略全体構成を示している。
●[全体構成]
温度制御装置は、高周波電源10(RF電源等)、整合器20(インピーダンス整合手段)、ケーブル30、制御装置40で構成されている。また、本実施の形態に示す導電性物質80(例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)を材質とする導電性物質、あるいはこれらの少なくとも1つを所定の割合で含む合金等を材質とする導電性物質)の形態は、発熱実験に用いた時の形態の例である。この例では、4枚の導電性物質80を、短絡部材82(銅等で形成した、電気的な接続用の薄板)で連結し、整合器20に接続している。また、導電性物質80は、2枚ずつを対向させて配置し、その間にはスペーサ60が配置されている。また、導電性物質80は非常に高温(約200℃〜約1000℃)になるため、カバー50で周辺を保護するとともに、カバー50に保温機能も持たせ、熱効率を更に向上させている。この場合、カバー50、スペーサ60の材質は、高温に対する耐久性が高く、保温効果も大きく、絶縁特性を有するセラミック等が好ましい。
【0020】
ここで、図2を用いて、本実施の形態で用いた導電性物質80の形状及びインピーダンスについて説明する。本実施の形態では、インピーダンスの値と発熱温度の計算を容易にするために、一般的な板状の形状としている。
図2に示す本実施の形態で使用した導電性物質80は、材質にはアルミニウムを用いている。また、長さ(L)=100[cm]、幅(W)=20[cm]、厚さ(H)=0.3[cm]である。この場合、1個の導電性物質80に、直流電源から電力を供給した場合、両端(A−B間)でのインピーダンスは約10−4[Ω]である。例えば、この導電性物質80に、直流500[A]の電流を流してもジュール損失として、500*10−4=25[W]の電力しか当該導電性物質80に投入できないことになり、これではほとんど発熱しない。発熱温度を更に高めるには、供給する電流を増加させるしかないが、500[A]以上の直流電流を発生させる電源は容易に実現できるものではない。
【0021】
そこで、導電性物質80に対する高周波電流の表皮効果を利用して電気抵抗を上げるために、高周波電源10を用いる。高周波電源10としては、例えば、工業用(半導体製造装置のプラズマ発生用等)としてよく用いられているRF電源(出力周波数:約13.56MHz)を用いる。この周波数よりも充分高い周波数を用いると、導電性物質80がアンテナとなり、供給された電力の一部または大部分は、電波に変換されて大気に輻射される電力が増加するため、好ましくない。
例えば、RF電源(出力周波数:13.56MHz)を用いた場合、直流電源では10−4[Ω]であった電気抵抗が、表皮効果のため約10−2[Ω]となり、100倍の電気抵抗となる。これに500[A]の電流を流した場合、500*10−2=2500[W]の電力を当該導電性物質80に投入できることになり、充分発熱するようになる。
【0022】
本実施の形態では、導電性物質80のインピーダンスを更に高めるために、図1及び図2に示すように、長さ(L)=100[cm]、幅(W)=20[cm]、厚さ(H)=0.3[cm]の導電性物質80を、上下各々2個ずつ並べ、間隔(D)=2[cm]に保った平行伝送回路を構成し、各導電性物質80を短絡部材82で連結している。この構成により、インピーダンスが約30[Ω]の負荷回路を構成することができる。これにより、高周波電源10の出力インピーダンス(この場合、50[Ω])により近づけることができ、インピーダンス整合を、より容易にすることができる。図1に示す本実施の形態の全体構成では、当該負荷回路を用いている。
【0023】
高周波電源10(RF電源等)は、所定周波数(例えば、13.56MHz)の電力をケーブル30を介して整合器20(インピーダンス整合手段)に供給する。高周波電源10は、出力端子のインピーダンスが所定のインピーダンス(例えば、高周波電源10の出力インピーダンスである、50[Ω])の場合に、最も効率的に電力を供給できる。しかし、図1の例に示す導電性物質80及び短絡部材82で構成された負荷回路のインピーダンスは約30[Ω]であるため、高周波電源10の出力の一部または大部分は、導電性物質80から反射されてくるため、直接接続することは効率が低下するので好ましくない。また、導電性物質80及び短絡部材82で構成された負荷回路は、発熱温度に応じてインピーダンスが変化する。このインピーダンスの差を、整合器20で整合する。
なお、整合する負荷回路側のインピーダンスは、30[Ω]等に限定されず、整合器20は、様々な値のインピーダンスの負荷回路との整合をとることができる。
【0024】
整合器20は、高周波電源10から供給された電力を、導電性物質80及び短絡部材82で構成された負荷回路に供給する。このとき、整合器20は、高周波電源10側から見たインピーダンスが所定インピーダンス(この場合、50[Ω])になるようにインピーダンスを整合する。これにより、高周波電源10から供給された電力のほとんどを導電性物質80及び短絡部材82で構成された負荷回路で消費することができる。
【0025】
制御装置40(パソコン等)は、図3に示すように、制御手段41と記憶手段42を備えている。
記憶手段42には、図4に示すように、負荷インピーダンスに対応させた温度を示す温度特性情報、及び図5に示すように、時間に対応させた設定温度を示す温度処理情報が記憶されている。なお、温度特性情報は、負荷回路を形成する導電性物質80の材質、形状、サイズ等により、様々な特性を示す。また、温度処理情報は、負荷回路を形成する導電性物質80の材質、用途等により、様々な時間及び設定温度に構成されている。
【0026】
制御手段41は、整合器20が検出した、導電性物質80及び短絡部材82で構成された負荷回路のインピーダンス、あるいはインピーダンスに関する物理量(インピーダンス、電流及び電圧、温度等)を受け取り、対応する温度特性情報に基づいて当該負荷回路の温度を検出する。そして、対応する温度処理情報に基づいて、現在の時間に対応する設定温度を認識し、当該設定温度になるように、高周波電源10の出力電力を制御する。
なお、負荷回路のインピーダンスから温度に変換することなく、温度特性情報を持たず、時間に対応させたインピーダンスを示す温度処理情報に基づいて、高周波電源10の出力電力を制御してもよい。
以下、第1の実施の形態〜第7の実施の形態について、図面を用いて、構成及び動作等について説明する。
【0027】
◆[第1の実施の形態]
第1の実施の形態の回路構成の例を、図3に示す。第1の実施の形態では、温度制御装置1は、高周波電源10と、整合器20と、制御装置40(制御手段41、記憶手段42)と、方向性結合器21と、インピーダンス検出手段22とを備えている。また、出力電力調節手段11と、インピーダンス調節手段23をも備えている。
なお、出力電力調節手段11は、制御装置40と高周波発振部Eとの経路にあれば、単体で経路上にあっても、高周波電源10の内部あるいは制御装置40の内部にあってもよい。また、方向性結合器21は、高周波発振部Eと整合器20との経路にあれば、単体で経路上にあっても、高周波電源10の内部あるいは整合器20の内部にあってもよい。また、インピーダンス検出手段22は、整合器20と導電性物質80及び短絡部材82で構成された負荷回路との経路にあれば、単体で経路上にあっても、整合器20の内部にあってもよい。また、インピーダンス調節手段23は、単体で整合器20の外部にあっても、整合器20の内部にあってもよい。
【0028】
次に、図3を用いて、第1の実施の形態の温度制御装置1の回路構成を説明する。
高周波電源10は、高周波発振部Eを備えており、高周波発振部Eの出力電力は、出力電力調節手段11で任意に変更することができる。また、出力電力調節手段11は、制御手段41からの制御信号に基づいて高周波発振部Eの出力電力を制御する。
方向性結合器21(方向性結合手段)は、高周波発振部Eと整合器20の経路に設けられ、高周波発振部Eからの入射電力(Pf)と、整合器20からの反射電力(Pref)を検出し、インピーダンス調節手段23に、検出信号を出力する。なお、方向性結合器21は、少なくとも反射電力(Pref)を検出できればよい。インピーダンス調節手段23は、方向性結合器21からの検出信号に基づいて、反射電力ができるだけ小さくなるように、整合器20のインピーダンスを整合する。この場合、反射電力をできるだけ小さくすることが、高周波電源10の出力インピーダンス(例えば、50[Ω])により近づけることになる。
図6に、入射電力を一定とした場合における、整合器20のインピーダンスを整合した場合の反射電力の変化を示す。図6の例では、インピーダンスが約50[Ω]となった場合に、反射電力が最小(ほぼゼロ)になり、入射電力と反射電力の差(有効電力)が最大となる。この有効電力が、負荷回路内で消費され、ジュール損失として発熱に利用される。
【0029】
整合器20は、高周波電源10との接続端子間に、可変容量C1を備えている。また、高周波電源10との一方の接続端子からは、可変容量C2を介して導電性物質80及び短絡部材82で構成された負荷回路に接続される。
インピーダンス検出手段22は、整合器20と導電性物質80及び短絡部材82で構成された負荷回路との経路に設けられており、当該負荷回路のインピーダンスに関する物理量(インピーダンス、電流及び電圧、温度等)を検出し、検出信号を制御手段41に出力する。本実施の形態では、インピーダンス検出手段22は、非接触式で、電流及び電圧を検出する。検出された電流及び電圧は、制御手段41にて、インピーダンスに変換され、更に温度に変換される。
【0030】
導電性物質80及び短絡部材82で構成された負荷回路は、インダクタンス及び抵抗等を含むインピーダンスの等価回路で表現される。当該負荷回路のインピーダンスは、発熱温度に応じて変化し、当該インピーダンスは、インピーダンス検出手段22にて、インピーダンスに関する物理量として検出される。
制御装置40は、制御手段41と記憶手段42とで構成され、記憶手段42には、図4に示す温度特性情報、及び図5に示す温度処理情報が記憶されている。制御手段41は、インピーダンス検出手段22からの検出信号(インピーダンスに関する物理量)と、記憶手段42に記憶されている温度特性情報に基づいて、導電性物質80及び短絡部材82で構成された負荷回路の温度を検出する。そして、検出した温度と、記憶手段42に記憶されている温度処理情報に基づいた設定温度とに基づいて、出力電力調節手段11に制御信号を出力する。
例えば、図5に示す温度処理情報、及び図4に示す温度特性情報に基づいて温度制御する場合(ここで、図5に示す「T1」が、図4に示す「TA」に対応しているとする)について説明する。図5の温度処理情報における時間[0〜t1]の期間では、設定温度が「T1」である。そこで、この期間では、制御手段41は、インピーダンス検出手段22にて検出したインピーダンスに関する物理量(この場合、電流及び電圧)から変換したインピーダンスに対応する温度を、図4の温度特性情報から求め、求めた温度が「TA」を保つように(あるいは、「T1(図5の温度処理情報)」に対応する「TA(図4の温度特性情報)」から求めたインピーダンスが「RA(図4の温度特性情報)」を保つように)、出力電力調節手段11を制御する。
【0031】
●[本実施の形態の発熱温度]
例えば、材質がアルミニウムで、長さ(L)=100[cm]、幅(W)=20[cm]、厚さ(H)=0.3[cm]の、1個の導電性物質80を、大気中で500[℃]に発熱させるには、高周波電源10から約1000[W]の電力を供給することで充分に達成される。また、図1に示す導電性物質80及び短絡部材82で構成された負荷回路(4個の導電性物質80が接続されている)を500[℃]に発熱させるには、RF電源10から約4000[W]の電力を供給することで充分に達成される。
【0032】
●[製造ラインへの適用]
本実施の形態で説明した、導電性物質の温度制御装置は、様々な製品及び部品等の製造ライン/加工ライン等に適用することが可能である。なお、ある工程における「製品」は別の工程では「部品」となる場合があり、逆に、ある工程における「部品」は別の工程では「製品」となる場合がある。
例えば、車両の製造ラインに適用した場合、ボディー(材質は、アルムニウムと鉄の合金等)は、複雑な形状で、且つサイズが大きいため、塗装等の乾燥工程を高温炉で行っている。この場合、乾燥工程によって塗装等の品質にばらつきが発生するため、高温炉の温度管理が非常に重要である。本実施の形態で説明した、導電性物質の温度制御装置を用いた場合、従来の高温炉に比して、温度管理が非常に容易である。なぜならば、ボディー自体の温度を検出し(インピーダンスから温度を検出し)、供給電力のみで温度を制御できるとともに、温度傾斜(図5に示す、[dT/dt]、[dT/dt]、[dT/dt])に対して、従来よりもより精密に、より短時間に実現することが可能だからである。従来の高温炉では、設定温度の維持は比較的容易であるが、所定の時間で、ある温度から所定の温度まで上昇/下降させることは極めて困難である。更に、所定温度までに到達させるためには最低限の予熱時間が必要であり、一般的には20分程度を要し、しかも任意の傾斜で精密に制御することは非常に困難である。
【0033】
しかし、本実施の形態で説明した、導電性物質の温度制御装置では、設定温度の維持は勿論のこと、所定の時間で所定の温度まで上昇/下降させることも容易であり、予熱時間もほとんど必要なく、数秒から数分で、ある温度から所定の温度まで上昇/下降させることを実現可能であり、任意の温度傾斜で精密に制御が可能である。また、ボディー全体が、ほぼ均一に発熱するため、狭い凹凸部分に未乾燥状態の塗装が残るようなことも抑制できる。
また、本実施の形態で説明した、導電性物質の温度制御装置では、石油等を燃焼させる高温炉と異なり、二酸化炭素もほとんど発生させない。更に、高周波電源10から供給する電力のほとんどを発熱に利用できるため(直接的に電力を供給し、導電性物質の内部からジュール損失として発熱させるため)、熱効率も非常に高いものとなる。
なお、ボディーの塗装等の乾燥工程の他にも、フレーム等の焼入れ工程/焼鈍し工程、エンジンシリンダ等の焼鈍し工程、ギア等の焼入れ工程、所定時間で高温から徐々に冷却する冷却工程等、導電性物質で構成された様々な製品、部品等に対して、温度管理を要する様々な工程に適用することが可能である。
また、材質においては、銅、アルミニウム、マグネシウム、鉄、ニッケル、クロム、あるいはこれらの少なくとも1つを所定の割合で含む合金等、比較的電気抵抗の低い材質で構成された様々な部材に適用することが可能である。勿論、比較的電気抵抗の高い材質で構成された様々な部材に適用することも可能である。
【0034】
また、複雑な形状あるいは比較的重量が大きい導電性物質(単一元素、あるいは合金等による、製品、部品等)の場合、自重で変形することを防止するために、従来から治具で固定して、高温炉に投入している。この場合、導電性物質は、数回程度の温度サイクル(高温と低温(常温)の繰り返し)が行われるだけであるが、治具は、何度も利用されるため、数十回から数百回もの温度サイクルにさらされる。このため、治具の寿命が短く、所定期間毎に治具を交換する必要がある。
しかし、本実施の形態に説明した、導電性物質の温度制御装置の場合、導電性物質及び治具を一律に高温の雰囲気内に投入する高温炉とは異なり、通電された導電性物質のみがほぼ均一に発熱する。このため、治具と導電性物質を絶縁体を介して接続する構成、あるいは絶縁体で構成された治具に導電性物質を挟み込む構成等にして、導電性物質に高周波電力を投入すれば、治具が直接加熱(発熱)することを抑制することができ、治具の寿命を延ばすことができる。
【0035】
また、温度傾斜(図5に示す、[dT/dt]、[dT/dt]、[dT/dt])を従来よりもより精密に、より大きな傾斜で実現できるため(従来では、ある温度から所定の温度まで上昇/下降させることに要する時間が、約20分程度であるが、本実施の形態では数秒から数分で可能)、時間と発熱エネルギーの損失を抑制することができ、生産性の向上に寄与できるとともに、より精密に実現できるため、品質の向上にも寄与できる。
また、導電性物質の温度の検出を、導電性物質にセンサ等を取り付けることなく、導電性物質のインピーダンスに関する物理量(インピーダンス、電流及び電圧、温度等)に基づいて温度を検出するため、温度サイクルによるセンサの劣化等もなく、高い精度を維持することができる。
このように、従来の高温炉に比して、本実施の形態で説明した、導電性物質の温度制御装置は、制御性、精密性等の品質面のみならず、精度維持、ランニングコスト等の運用面及び保守面においても、非常に有効である。
【0036】
また、図3に示す回路構成から、制御装置40(制御手段41、記憶手段42)を省略することもできる。この場合は、作業者等が、所定時間に達する毎に、インピーダンス検出手段22で検出したインピーダンスに関する物理量が所定値になるように(例えば、変換された温度が所定値になるように)、出力電力調節手段11を調節し、高周波電源10からの供給電力を調節することで温度制御が可能である。
【0037】
◆[第2の実施の形態]
第2の実施の形態の回路構成の例を、図7に示す。第2の実施の形態では、第1の実施の形態(図3)から、インピーダンス検出手段22を省略したものである。以下、第1の実施の形態との相違点について説明する。
第2の実施の形態では、インピーダンス検出手段22を省略しているので、導電性物質80及び短絡部材82で構成された負荷回路の温度を逐次監視しながら温度制御することはできない。しかし、図8に示すように、負荷回路毎に、どれだけの電力を供給すれば、どれだけの温度になるか、を予め確認し、記憶手段42に記憶させておけば、時間に対応させて設定温度に制御することが可能となる。
【0038】
図8は、出力電力が「A」の場合に負荷回路の温度が「TA」になり、出力電力が「B」の場合に負荷回路の温度が「TB」になり、出力電力が「C」の場合に負荷回路の温度が「TC」になることを示した、出力電力−温度特性の例である。図8に示すTA、TB、TCが、図5に示すT1、T2、T3に対応していれば、図9に示すような、時間−出力電力特性を用いることで、図5に示す温度処理情報の代用として、時間に対応させて設定温度を保つ温度制御を実行することが可能となる。
なお、第2の実施の形態では、温度に関しては、検出することなく見込みで制御するので、第1の実施の形態に比して、温度管理の誤差がやや大きくなる。
【0039】
また、図7に示す回路構成から、制御装置40(制御手段41、記憶手段42)を省略することもできる。この場合は、負荷回路毎に、どれだけの電力を供給すれば、どれだけの温度になるか、を予め確認しておく。そして、作業者等が、所定時間に達する毎に出力電力調節手段11を調節し、高周波電源10からの供給電力を調節することで温度制御が可能である。
【0040】
◆[第3の実施の形態]
第3の実施の形態の回路構成の例を、図10に示す。第3の実施の形態では、第1の実施の形態(図3)から、制御装置40(制御手段41、記憶手段42)と、方向性結合器21とを省略し、インピーダンス検出手段22の検出信号でインピーダンス調節手段23を調節するものである。以下、第1の実施の形態との相違点について説明する。
第3の実施の形態では、方向性結合器21を省略しているので、図6に示す反射電力を最小にすることは困難である。このため、第3の実施の形態は、第1の実施の形態に比して効率がやや低い。
しかし、導電性物質80及び短絡部材82で構成された負荷回路のインピーダンスを、設定したインピーダンスに保つことができるので、第1の実施の形態と同様に、高い精度で負荷回路を所定温度に維持することが可能である。
【0041】
図11は、負荷回路のインピーダンスが「RA」の場合に負荷回路の温度が「TA」になり、負荷回路のインピーダンスが「RA(max)」の場合に負荷回路の温度が「TA(max)」になることを示した、負荷インピーダンス−温度特性の例である。また、出力電力が「A」の場合、温度は「TA(max)」が最高となることを示している。更に高い温度に設定したい場合は、出力電力を更に高くすればよい。なお、制御装置40を追加して、インピーダンス検出手段22の検出信号を制御装置40に入力し、制御装置40からインピーダンス調節手段23を制御してもよい。
【0042】
◆[第4の実施の形態]
第4の実施の形態の回路構成の例を、図12に示す。第4の実施の形態では、第3の実施の形態(図10)に対して、インピーダンス検出手段22の検出信号から出力電力調節手段11を調節することを追加したものである。以下、第3の実施の形態との相違点について説明する。
第4の実施の形態では、インピーダンス検出手段22の検出信号から出力電力調節手段11を調節することを追加しているため、設定温度に対して、より適切な出力電力に調節することが可能となる。第4の実施の形態における効率は、第1の実施の形態の効率には及ばないが、第3の実施の形態に比して高くできる。
【0043】
例えば、図13に示す負荷インピーダンス−温度特性のように、設定温度が「TA」の場合は出力電力を「A」とし、設定温度が「TB」の場合は出力電力を「B」とすることで、図6に示す「有効電力」を最大とはいかないが、できるだけ大きくすることが可能となる。なお、制御装置40を追加して、インピーダンス検出手段22の検出信号を制御装置40に入力し、制御装置40からインピーダンス調節手段23及び出力電力調節手段11を制御してもよい。
【0044】
以上に説明した第1の実施の形態〜第4の実施の形態にて、導電性物質の温度制御装置を構成する各構成要素(高周波電源10、出力電力調節手段11、方向性結合器21、整合器20、インピーダンス検出手段22、インピーダンス調節手段23、制御装置40等)の有無及び接続と、その動作等(導電性物質の温度制御方法等)について説明した。
ここで、以下に示す第5の実施の形態〜第7の実施の形態にて、第1の実施の形態〜第4の実施の形態で説明した導電性物質の温度制御を、より高精度に、あるいはより高効率に行う例について説明する。
【0045】
◆[第5の実施の形態(図14)]
第5の実施の形態は、第1、第3、第4の実施の形態において、インピーダンス検出手段22によるインピーダンスに関する物理量の測定を、より高精度に行うことができる例である。図14に、第1の実施の形態に対してインピーダンスに関する物理量の測定をより高精度に行う回路構成の例を示す。
図14に示す第5の実施の形態の回路構成は、図3に示す第1の実施の形態の回路構成に対して、第2高周波電力供給手段70が追加されている点と、インピーダンス検出手段22の位置が異なる点が相違している。以下、この相違点について説明する。
【0046】
第2高周波電力供給手段70は、第2高周波電源71と、フィルタ手段72と、第2高周波電力供給部73と、インピーダンス検出手段22とで構成されている。
第2高周波電源71は第2高周波発振部E2(高周波発振器)を備えており、第2高周波発振部E2は、高周波電源10の高周波発振部Eから出力される周波数(例えば、約13.56MHz)とは異なる第2周波数(例えば、約100MHz)を出力する。また、第2高周波電源71の第2高周波発振部E2から出力する第2周波数の電力は、導電性物質80の発熱にほとんど影響を及ぼさないように、高周波電源10の高周波発振部Eから出力する電力よりも充分微小な電力(数mW〜数10mW程度)で、定常的に且つ安定的に供給される。
【0047】
第2高周波電源71から供給する電力は、フィルタ手段72を介して第2高周波電力供給部73に到達し、第2高周波電力供給部73から導電性物質80及び短絡部材82で構成された負荷回路に供給される。
フィルタ手段72は、第2高周波電源71から負荷回路へ供給される電力を通過させるとともに、高周波電源10から負荷回路に供給される電力が第2高周波電源71に流れ込むことを防止する。例えば第2高周波電源71の第2周波数が100MHzであり、高周波電源10の周波数が13.56MHzの場合、フィルタ手段72は、100MHz以上の周波数を通過させるハイパスフィルタ、あるいは100MHz近傍の周波数を通過させるバンドパスフィルタ等にて構成される。
【0048】
第2高周波電力供給部73は、導電性物質80及び短絡部材82で構成された負荷回路に直接接触させてもよいし、電極等を設けて負荷回路とは所定の距離を設定して非接触の状態にするようにしてもよいし、電極と負荷回路との間に電気的絶縁体を設けて非接触の状態にするようにしてもよい。非接触とした場合、所定の距離を充分小さくして、所定の容量を形成すれば、交流電力である第2高周波の電力を負荷回路に供給することが可能となる。
【0049】
例えば、この第2高周波電源71から供給する電力(第2高周波電源71とフィルタ手段72の経路中の電力)の高周波電圧と電流をインピーダンス検出手段22で測定することで、導電性物質80及び短絡部材82で構成された負荷回路のインピーダンスに関する物理量(インピーダンス、電流及び電圧、温度等であり、この場合は温度)を測定する。そして、インピーダンス検出手段22は検出信号を制御手段41に出力する。
また、例えば、制御手段41は、インピーダンス検出手段22の検出信号に基づいて、第2高周波電源71から供給される第2周波数の電流、電圧の振幅及びその位相を測定し、負荷回路のインピーダンスの抵抗成分[Ω]を求め、求めた抵抗成分[Ω]の値から負荷回路の温度(導電性物質80の温度)を、図4に示す温度特性情報から求める。
【0050】
これにより、所定の時間に所定の温度まで上昇あるいは下降等させるために変動の大きな高周波電源10から供給される電力、及び大電流(数10[A]〜数100[A]等)に伴いノイズ等の発生量が比較的多い高周波電源10から供給される電力を検出することなく、変動がほとんど無く安定的に供給され且つ比較的小さな電力(数mW〜数10mW等)でノイズ等の発生量が少ない第2高周波電源71から供給される電力を検出する。このため、導電性物質80及び短絡部材82で構成された負荷回路のインピーダンスに関する物理量を、より高精度に検出することができ、当該負荷回路の温度をより高精度に検出することが可能となる。
【0051】
◆[第6の実施の形態(図15)]
第6の実施の形態は、第1〜第5の実施の形態において、「整合器20」と「導電性物質80及び短絡部材82で構成された負荷回路」との接続部における「冷却部」と「発熱部」とを適切に分離することができる例である。図15(A)に、第1の実施の形態に対して前記接続部における「冷却部」と「発熱部」とを適切に分離する構成の例を示す。
図15(A)に示す第6の実施の形態の構成は、図1に示す構成に対して、整合器20の出力電極20aを冷却する冷却手段20cと、出力電極20aと短絡部材82との間に設けられた断熱部材20bとが追加されている点が相違している。以下、この相違点について説明する。なお、図15(A)では断熱部材20bに短絡部材82を接続したが、断熱部材20bに導電性物質80を直接接続してもよい。また、図15(A)は、スペーサ60の記載を省略している。
【0052】
整合器20には、高周波電源10から供給される電力を、導電性物質80及び短絡部材82で構成された負荷回路に供給する出力電極20aが設けられている。当該出力電極20aは発熱を抑制するために電気抵抗の充分小さな導電性物質である銅等で形成されている。しかし、発熱させるべき導電性物質80が電気抵抗の充分小さな導電性物質である場合、出力電極20aが発熱する可能性は大きい。出力電極20aが発熱すると、内部の抵抗成分が大きくなり、高周波電源10から供給される電力の消費量が増加することと、整合器20を加熱して内部のインピーダンス調節手段23、及び可変容量C1、C2の特性に影響を及ぼす可能性がある。
【0053】
よって出力電極20aは冷却する必要がある。しかし、出力電極20aに接続された負荷回路は発熱して非常に高温になる。銅等で形成された出力電極20aは熱伝導率も非常に高いので、出力電極20aを冷却した場合は負荷回路の接続部分が冷却されてしまうため、導電性物質80に温度の勾配が生じ、導電性物質80の温度制御においては好ましくない。また、出力電極20aを冷却しない場合は負荷回路の接続部分の冷却を回避することはできるが、出力電極20aの消費電力及び整合器20の温度が増加するため、好ましくない。
そこで、出力電極20aと短絡部材82(あるいは導電性物質80)との間に熱伝導率の低い断熱部材20bを設ける。これにより、出力電極20aと、出力電極20aに接続する短絡部材82(あるいは導電性物質80)とを熱的に分離し、出力電極20aの冷却と、導電性物質80及び短絡部材82で構成された負荷回路をほぼ均一に発熱させることとを両立させることが可能となる。
出力電極20aは、例えば図15(A)に示すように、冷却媒体(水等)を流して冷却する配管等で構成された冷却手段20cにて冷却される。
【0054】
次に、図15(B)を用いて断熱部材20bについて説明する。断熱部材20bは熱伝導率の低い材質(例えばセラミック)で形成されている。例えばセラミックを用いた場合、セラミックは電気的絶縁体であるが、導電性物質80及び短絡部材82で構成された負荷回路に供給する電力が高周波であるため、電気的絶縁体のセラミックを誘電体とした所定容量のコンデンサを形成することで、当該負荷回路に電力を供給することが可能である。なお、断熱部材20bは、誘電率がより大きく(負荷回路のインダクタンス成分をより低減できるため)、且つ誘電損失がより小さい(電力損失をより小さくできるため)セラミック等が好ましい。
例えば長さ(La)が10[cm]、幅(Wa)が10[cm]、厚さ(Ha)が1[mm]のセラミック(誘電率=約4)を断熱部材20bとして使用した場合、約500[pF]のコンデンサを形成することができる。
【0055】
断熱部材20bを用いてコンデンサを形成した場合、整合器20により負荷回路のインピーダンス整合がより容易になる。その理由について、図15(C)を用いて説明する。
図15(C)の左図に示すように、導電性物質80及び短絡部材82で構成された負荷回路のインピーダンスは、インダクタンス成分(La)と抵抗成分(Ra)の直列回路の等価回路として表現することができる。この回路に断熱部材20b(電気的絶縁体)で形成した容量成分(Ca)を直列に追加する。容量成分(Ca)が追加された等価回路は、図15(C)の中図に示す等価回路で表現することができる。ここで、容量成分(Ca)とインダクタンス成分(La)は交流的には互いに相殺されるので、図15(C)の右図に示す等価回路で表現することができる。このとき、インダクタンス成分(Lb)は、インダクタンス成分(La)よりも小さくなる(抵抗成分(Ra)は変わらない)。
インダクタンス成分(Lb)が小さくなることにより、整合器20により負荷回路のインピーダンス整合がより容易になる。
【0056】
◆[第7の実施の形態(図16)]
第7の実施の形態は、第1〜第6の実施の形態において、カバー50を適切に構成することで、導電性物質80が発熱した熱の放射量を抑制し、熱効率をより向上させることができる例である。図16(A)〜(C)に、第6の実施の形態に対して適切に構成したカバー50の例を示す。なお、図16(A)は、スペーサ60の記載を省略している。
【0057】
カバー50は、例えば箱状の形状であり、少なくとも発熱させるべき導電性物質80が当該カバー50の内部に納まるサイズである。整合器20と対向するカバー50の面は開口しており、整合器20の出力電極20aがカバー50と干渉しないように構成されている。なお、図16(A)では、カバー50の下には基台51を設け、基台51は電気的絶縁性及び保温性を確保できるように、例えば表面がセラミック等で形成されている。
カバー50の材質は金属であり、金属で構成あるいは形成することでカバー50を比較的容易に実現することができる。また、金属製のカバー50を基準電位50b(GND)に接続することで、電波シールド効果を持たせ、大電流が供給される導電性物質80から周辺環境への電磁波の放射を抑制している。
【0058】
また、図16(B)に示すように、カバー50には、複数のスリット部50aを設ける。スリット部50aを設けることで、カバー50の表面における「うず電流」の発生を抑制し、カバー50の発熱を抑制させることができる。図16(B)に示す例では、スリット部50aの方向は、導電性物質80に流れる電流の方向(この場合、x軸と平行な方向)に対して垂直な方向である(最も大きなうず電流の方向に対して垂直な方向)。これにより、うず電流の発生を抑制することができる。
【0059】
図16(C)は、図16(B)のA−A部における断面図を示している。うず電流の発生を抑制するスリット部50aは、カバー50の内部と外部を連通させてしまうため、導電性物質80の発熱により加熱された空気がカバー50の内部から外部に流出し、保温性が低下する可能性がある。
そこで、スリット部50aを両側面(y軸と直交する両側面)及び上面に設け、且つ側面におけるスリット部50aの形状を垂直方向(z軸方向)から見て斜めの形状(平行四辺形状)として、更にスリット部50aの幅(Ws)及び各スリット部50aの間隔(Ps)を適切に設定する。側面のスリット部50aをy軸に対して傾斜した形状に設定し、上面のスリット部50aをz軸に対して傾斜した形状に設定することで、カバー50内部の空気がカバー50の外部に流出することを抑制するとともに、電磁シールド効果をより向上させることができる。
また、カバー50の内部には、保温性の低下を防ぐために、絶縁特性を有し、且つ耐熱温度が高い保温材(グラスウール等)を貼り付ける。
これにより、カバー50の表面(側面及び上面)におけるうず電流の発生を抑制するとともに、カバー50内部の空気が外部に流出することを抑制して保温性を確保することができる。
【0060】
これにより、比較的容易に実現可能なカバー50にて、カバー50のうず電流による発熱、及びカバー50の高周波電力の消費を抑制し、且つ導電性物質80が発熱した際の熱の放射を抑制することができ、熱効率をより向上させることができる。また、うず電流の発生を抑制してカバーの発熱を抑制することで、カバーの熱による導電性物質の温度制御への影響を小さくすることができる。
【0061】
以上の実施の形態にて説明した、導電性物質の温度制御装置を、焼入れ工程、焼鈍し工程、乾燥工程、冷却工程、の少なくとも1つの工程に用いて熱処理を行い、導電性物質を含む材質で形成された製品あるいは部品、または当該部品を複数組み合わせて構成された製品あるいは部品を生産すれば、高い熱効率を有し、且つ容易に温度制御ができるので、より短時間に且つより精密に熱処理を行うことができるので、生産性及び品質をより向上させることができる。
【0062】
本発明の導電性物質の温度制御装置は、本実施の形態で説明した構成等に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。例えば、各装置及び部材の形状、寸法、材質、配置、接続等は、種々の変更、追加、削除が可能である。
また、本発明の導電性物質の温度制御装置は、業種を問わず、種々の導電性物質及び当該導電性物質の製造ライン/加工ライン等に適用することができる。また、導電性物質は、金属に限定されず、導電性プラスチックで構成された部材、カーボン等の導電性物質を含む部材等、様々な導電性物質に適用することができる。
本実施の形態では、高周波電源にはRF電源(HF帯の周波数の電源)を流用し、可変容量を用いたインピーダンス整合手段を例にあげたが、これらに限定されず、各々最適な電源、最適な整合手段/整合方法を使用することも可能である。例えば、インピーダンスの整合に可変容量C1、C2を用いたが、他の方法で整合を行ってもよい。
また、図4及び図5に示す、温度特性情報、温度処理情報は、本実施の形態で説明した形状等に限定されず、材質、サイズ等様々な要因により、様々な形状となる。
また、本実施の形態では、銅、アルミニウム、マグネシウム、鉄、ニッケル、クロム、あるいはこれらの少なくとも1つを所定の割合で含む合金等、比較的電気抵抗の低い材質について説明したが、これらの材質に限定されず、導電性物質であれば、その他の材質(比較的電気抵抗が高い材質も含む)にも適用することが可能である。
また、本実施の形態の説明に用いた数値は一例であり、この数値に限定されるものではない。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1〜12のいずれかに記載の導電性物質の温度制御装置を用いれば、高い熱効率を有し、容易に温度制御ができる。
また、請求項13に記載の導電性物質で形成された製品あるいは部品の生産方法を用いれば、導電性物質で形成された製品あるいは部品の熱処理を、より短時間に且つより精密に行うことができるので、生産性及び品質をより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の導電性物質の温度制御装置の一実施の形態の概略全体構成を示す図である。
【図2】本実施の形態で用いた導電性物質80の形状及び配置の例について説明する図である。
【図3】本実施の形態の導電性物質の温度制御装置の第1の実施の形態の回路構成を説明する図である。
【図4】インピーダンスに対応させた温度を示す温度特性情報の例を説明する図である。
【図5】時間に対応させた設定温度を示す温度処理情報の例を説明する図である。
【図6】入射電力を一定とした場合における、整合器20のインピーダンスを整合した場合の反射電力の変化を説明する図である。
【図7】本実施の形態の導電性物質の温度制御装置の第2の実施の形態の回路構成を説明する図である。
【図8】出力電力−温度特性の例を説明する図である。
【図9】温度処理情報の代用として、時間に対応させて設定温度を保つ温度制御を実行する時間−出力電力特性の例を説明する図である。
【図10】本実施の形態の導電性物質の温度制御装置の第3の実施の形態の回路構成を説明する図である。
【図11】負荷インピーダンス−温度特性の例を説明する図である。
【図12】本実施の形態の導電性物質の温度制御装置の第4の実施の形態の回路構成を説明する図である。
【図13】負荷インピーダンス−温度特性の例を説明する図である。
【図14】第5の実施の形態の回路構成を説明する図である。
【図15】第6の実施の形態の構成及びその効果を説明する図である。
【図16】第7の実施の形態の構成を説明する図である。
【符号の説明】
1   温度制御装置
10  高周波電源
11  出力電力調節手段
20  整合器(インピーダンス整合手段)
21  方向性結合器(方向性結合手段)
22  インピーダンス検出手段
23  インピーダンス調節手段
30  ケーブル
40  制御装置
41  制御手段
42  記憶手段
50  カバー
60  スペーサ
80  導電性物質
82  短絡部材

Claims (13)

  1. 高周波電源と、方向性結合手段と、インピーダンス整合手段と、インピーダンス調節手段とを備え、高周波電源から供給する所定周波数の電力を、インピーダンス整合手段を介して導電性物質に供給する、導電性物質の温度制御装置であって、
    方向性結合手段は、少なくとも、高周波電源から供給する所定周波数の入射電力に対する反射電力を検出し、
    インピーダンス調節手段は、方向性結合手段にて検出した反射電力が小さくなるようにインピーダンス整合手段を調節し、
    導電性物質を、高周波電源から供給する所定周波数の電力で、直接的に発熱させる、
    ことを特徴とする導電性物質の温度制御装置。
  2. 高周波電源と、インピーダンス整合手段と、インピーダンス調節手段と、インピーダンス検出手段とを備え、高周波電源から供給する所定周波数の電力を、インピーダンス整合手段を介して導電性物質に供給する、導電性物質の温度制御装置であって、
    インピーダンス検出手段は、インピーダンス整合手段に接続された導電性物質において、高周波電源から供給する所定周波数の電力に対応するインピーダンスに関する物理量を検出し、
    インピーダンス調節手段は、インピーダンス検出手段にて検出したインピーダンスに関する物理量が、所定値を保つようにインピーダンス整合手段を調節し、
    導電性物質を、高周波電源から供給する所定周波数の電力で、直接的に発熱させる、
    ことを特徴とする導電性物質の温度制御装置。
  3. 請求項2に記載の導電性物質の温度制御装置であって、更に、出力電力調節手段を備え、
    出力電力調節手段は、インピーダンス検出手段にて検出したインピーダンスに関する物理量に基づいて、高周波電源から供給する所定周波数の電力を調節する、
    ことを特徴とする導電性物質の温度制御装置。
  4. 高周波電源と、出力電力調節手段と、方向性結合手段と、インピーダンス整合手段と、インピーダンス調節手段と、インピーダンス検出手段とを備え、高周波電源から供給する所定周波数の電力を、インピーダンス整合手段を介して導電性物質に供給する、導電性物質の温度制御装置であって、
    方向性結合手段は、少なくとも、高周波電源から供給する所定周波数の入射電力に対する反射電力を検出し、
    インピーダンス調節手段は、方向性結合手段にて検出した反射電力が小さくなるようにインピーダンス整合手段を調節し、
    インピーダンス検出手段は、インピーダンス整合手段に接続された導電性物質において、高周波電源から供給する所定周波数の電力に対応するインピーダンスに関する物理量を検出し、
    出力電力調節手段は、インピーダンス検出手段にて検出したインピーダンスに関する物理量が、所定値を保つように、高周波電源から供給する所定周波数の電力を調節し、
    前記導電性物質を、高周波電源から供給する所定周波数の電力で、直接的に発熱させる、
    ことを特徴とする導電性物質の温度制御装置。
  5. 請求項4に記載の導電性物質の温度制御装置であって、更に、制御手段と記憶手段とを備え、
    記憶手段には、時間に対応させた設定温度を有する温度処理情報が記憶されており、
    制御手段は、インピーダンス検出手段にて検出したインピーダンスに関する物理量に基づいて検出した温度と、温度処理情報に基づいた設定温度とに基づいて、出力電力調節手段を制御し、
    出力電力調節手段は、高周波電源から供給する所定周波数の電力を制御する、
    ことを特徴とする導電性物質の温度制御装置。
  6. 請求項2〜5のいずれかに記載の導電性物質の温度制御装置であって、
    更に、前記高周波電源から供給される所定周波数とは異なる第2周波数の電力を供給可能な第2高周波電源と、前記高周波電源から供給される所定周波数の電力の通過を抑制し、第2周波数の電力を通過可能なフィルタ手段とを備え、
    導電性物質に、更に、第2高周波電源から、前記高周波電源から供給される電力に比べ微小な電力で、第2周波数の電力を、フィルタ手段を介して供給し、
    インピーダンス検出手段にて、第2高周波電源から供給する第2周波数に対応する導電性物質のインピーダンスに関する物理量を検出する、
    ことを特徴とする導電性物質の温度制御装置。
  7. 請求項2〜6のいずれかに記載の導電性物質の温度制御装置であって、導電性物質のインピーダンスに関する物理量は、当該導電性物質のインピーダンス、当該導電性物質に供給される電流及び電圧、または当該導電性物質のインピーダンスに基づいた当該導電性物質の温度、の少なくとも1つを含む、
    ことを特徴とする導電性物質の温度制御装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の導電性物質の温度制御装置であって、
    インピーダンス整合手段と導電性物質との接続部において、インピーダンス整合手段には出力電極が設けられており、当該出力電極と導電性物質との間に、熱伝導率の低い断熱部材を挟み込む、
    ことを特徴とする導電性物質の温度制御装置。
  9. 請求項8に記載の導電性物質の温度制御装置であって、
    インピーダンス整合手段の出力電極と導電性物質との間に挟み込んだ断熱部材に、更に電気的絶縁特性を持たせ、前記出力電極と当該断熱部材と前記導電性物質にて所定の容量を形成し、
    前記高周波電源から供給される所定周波数の電力を、インピーダンス整合手段を介し、更に前記所定の容量を介して導電性物質に供給する、
    ことを特徴とする導電性物質の温度制御装置。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の導電性物質の温度制御装置において、更に、発熱した導電性物質を保温するカバーを備え、
    前記カバーは、金属で構成あるいは形成されているとともに基準電位に接続されており、複数のスリット部が設けられている、
    ことを特徴とする導電性物質の温度制御装置。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の導電性物質の温度制御装置を、焼入れ工程、焼鈍し工程、乾燥工程、冷却工程、の少なくとも1つの工程に用いる、
    ことを特徴とする導電性物質の温度制御装置。
  12. 請求項1〜12のいずれかに記載の導電性物質の温度制御装置であって、
    発熱させる導電性物質の材質は、銅、アルミニウム、マグネシウム、鉄、ニッケル、クロムである、あるいはこれらの少なくとも1つを所定の割合で含む合金である、
    ことを特徴とする導電性物質の温度制御装置。
  13. 導電性物質で形成された製品あるいは部品の生産方法であって、
    請求項1〜10のいずれかに記載の導電性物質の温度制御装置を用いて、
    請求項12に記載の導電性物質を含む材質で形成された製品あるいは部品、または当該部品を複数組み合わせて構成された製品あるいは部品を、
    請求項11に記載の工程に用いて熱処理する、
    ことを特徴とする導電性物質で形成された製品あるいは部品の生産方法。
JP2002297727A 2002-05-10 2002-10-10 導電性物質の温度制御装置 Expired - Fee Related JP3853723B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002297727A JP3853723B2 (ja) 2002-05-10 2002-10-10 導電性物質の温度制御装置

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002135626 2002-05-10
JP2002297727A JP3853723B2 (ja) 2002-05-10 2002-10-10 導電性物質の温度制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004031303A true JP2004031303A (ja) 2004-01-29
JP3853723B2 JP3853723B2 (ja) 2006-12-06

Family

ID=31190222

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002297727A Expired - Fee Related JP3853723B2 (ja) 2002-05-10 2002-10-10 導電性物質の温度制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3853723B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5687396B1 (ja) * 2014-03-31 2015-03-18 Sppテクノロジーズ株式会社 プラズマ処理装置
CN114615776A (zh) * 2022-03-09 2022-06-10 珠海市圣昌电子有限公司 一种电源过热保护分阶段降载方法及系统

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH068049A (ja) * 1992-06-26 1994-01-18 Fanuc Ltd 放電加工装置
JPH07288196A (ja) * 1994-02-22 1995-10-31 Tokyo Electron Ltd プラズマ発生装置
JPH08193510A (ja) * 1995-01-18 1996-07-30 Isuzu Motors Ltd パティキュレート除去装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH068049A (ja) * 1992-06-26 1994-01-18 Fanuc Ltd 放電加工装置
JPH07288196A (ja) * 1994-02-22 1995-10-31 Tokyo Electron Ltd プラズマ発生装置
JPH08193510A (ja) * 1995-01-18 1996-07-30 Isuzu Motors Ltd パティキュレート除去装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5687396B1 (ja) * 2014-03-31 2015-03-18 Sppテクノロジーズ株式会社 プラズマ処理装置
KR101529499B1 (ko) * 2014-03-31 2015-06-17 에스피피 테크놀로지스 컴퍼니 리미티드 가열 장치 및 이를 구비하는 플라즈마 처리 장치
CN114615776A (zh) * 2022-03-09 2022-06-10 珠海市圣昌电子有限公司 一种电源过热保护分阶段降载方法及系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP3853723B2 (ja) 2006-12-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101517489B1 (ko) 플라즈마 발생 장치 및 그 제어 방법, 그리고 플라즈마 발생 장치를 포함하는 기판 처리 장치
JP5062658B2 (ja) 導波管内の定在波測定部および定在波測定方法、電磁波利用装置、プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法
JP5553904B2 (ja) 磁気結合インダクタを含む装置において実行される誘導加熱方法
US9536758B1 (en) Time-varying frequency powered semiconductor substrate heat source
EP3964030B1 (en) System, method, and computer program product for determining a characteristic of a susceptor
JP2014154421A (ja) プラズマ処理装置、プラズマ処理方法、および高周波発生器
Lope et al. Design and implementation of PCB inductors with litz-wire structure for conventional-size large-signal domestic induction heating applications
WO2018101065A1 (ja) プラズマ処理装置
KR20200066212A (ko) 플라즈마 처리 장치, 산출 방법 및 산출 프로그램
JP2023099617A (ja) プラズマ処理装置、監視方法および監視プログラム
JP3853723B2 (ja) 導電性物質の温度制御装置
CN107536491B (zh) 翻盖式感应烹饪系统
Su et al. Numerical design of induction heating in the PVT growth of SiC crystal
JP5643143B2 (ja) 熱処理装置
US20180312958A1 (en) Vapor deposition apparatus and method for manufacturing film
EP4061102A1 (en) Mounting wiring board, electronic component mounted board, method of mounting electronic component, microwave heating method, and microwave heating device
JP2020173958A (ja) マイクロ波加熱装置及びマイクロ波加熱方法
Dadzis et al. High-frequency Heat Induction Modeling for a Novel Silicon Crystal Growth Method
EP3292559B1 (en) Method, measurement probe and measurement system for determining plasma characteristics
JP6180341B2 (ja) 加熱試験制御装置および加熱試験制御方法
CN220174498U (zh) 一种温度传感单元、电磁加热组件及电子雾化装置
TW201938838A (zh) 電漿處理裝置、電漿處理方法以及電漿處理裝置用程式
Chen et al. A monolithic CMOS microwave heater
CN103155120B (zh) 感应加热装置
CN115429093B (zh) 一种烹饪装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040402

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060323

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060516

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060712

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060808

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060906

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3853723

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090915

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090915

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090915

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120915

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120915

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130915

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees