JP2004031296A - 放電管の電極 - Google Patents

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JP2004031296A JP2002217267A JP2002217267A JP2004031296A JP 2004031296 A JP2004031296 A JP 2004031296A JP 2002217267 A JP2002217267 A JP 2002217267A JP 2002217267 A JP2002217267 A JP 2002217267A JP 2004031296 A JP2004031296 A JP 2004031296A
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Izuru Harada
原田 出
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Abstract

【課題】この種の放電管は使用機器そのものの小型化から小型のものが要求され、電極も小さく形成されているため表面積が小さく、フィラメントでは電子放射物質(エミッタ)の塗布量に限界があり、又、負グロー放電、冷陰極動作で黒化を発生することから寿命が短いものと成っていた。
【解決手段】本発明は、電極軸1の先端に高融点金属の細線で編んだ帯状のメッシュ2を複数回捲回させて電極ヘッドを形成し、又は、電極軸に多孔質焼結体3を固定し、多孔質焼結体の外周に高融点金属の細線で編んだ帯状のメッシュを1回乃至3回捲回させて電極ヘッドを形成すると共に、電極ヘッドに電子放射物質を含浸させたものであり、更には、電極ヘッドの外周に先端の若干幅を突出させて金属で形成したパイプ4を周設させたものである。
【選択図】
図4

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、放電管の電極に関するものであり、更に詳細には、液晶板の検査、液晶表示装置のバックライト、ファクシミリやコピー機等のOA機器における原稿読み取り用の光源として用いる放電管の電極に関するものである。
【0002】
【従来技術】
従来、この種の放電管は一般に25KHz程度の高周波インバータにより点灯する高効率高輝度のもので、電極にはタングステンフィラメントに、バリウム(Ba)カルシウム(Ca)ストロンチウム(Sr)等の炭酸塩からなる電子放射物質(エミッタ)を塗布したものを使用していた。
【0003】
【解決しようとする課題】
然し乍ら、この種の放電管は使用機器そのものの小型化から小型のものが要求され、電極も小さく形成されているため表面積が小さく、フィラメントでは電子放射物質(エミッタ)の塗布量に限界があり、電子放射物質(エミッタ)の放射ができなくなると放電できなくなることから、寿命が短いものと成っており、又、放電管の調光に際しては電流の増減を行うものであるが、電流がフィラメントに対して適切の時はフィラメントにスポットができ、アーク放電状態と成り寿命は長く保たれるものであるが、電流を減らしていくとスポット温度は徐々に下がり、やがて、スポットは消えて負グロー状態と成り、この負グローが電極を覆い、電極の表面のエミッタが叩き出されてガラス管の内壁に付着して、黒化を発生することから、放電管の寿命を短縮していた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述の課題に鑑み、鋭意研鑽の結果、電極軸の先端に直径が0.15ミリメートル以下の高融点金属の細線で編んだ帯状のメッシュを複数回捲回させて電極ヘッドを形成すると共に、電極ヘッドに電子放射物質を含浸させたものであり、又は、電極軸の先端に円柱状の高融点金属の多孔質焼結体を固定し、多孔質焼結体の外周に先端の若干幅を突出させて直径が0.15ミリメートル以下の高融点金属の細線で編んだ帯状のメッシュを1回乃至3回捲回させて電極ヘッドを形成すると共に、電極ヘッドに電子放射物質を含浸させたものであり、更には、電極ヘッドの外周に先端の若干幅を突出させて金属で形成したパイプを周設させたものである。
【0005】
【発明の作用】
本発明の放電管の電極はニッケル又は鉄又はニオブ又はそれらの合金等の高融点金属の細線で編んだ帯状のメッシュを電極軸の先端に複数回捲回させて電極ヘッドを形成しているか、又は、電極軸の先端に多孔質焼結体を固定して前記メッシュを1回乃至3回捲回させて電極ヘッドを形成しているため、放電中に電極から飛散蒸発放出される電子放射物質(エミッタ)を電極ヘッドに大量に捕捉させるに充分な表面積と容積を確保することができ、電子放射物質(エミッタ)の枯渇を無くして長寿命化を図ったものである。
【0006】
従って、本発明の目的は、電子放射物質(エミッタ)の枯渇を無くして長寿命化を図った放電管の電極を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の放電管の電極の実施の形態を図面によって具体的に説明する。
【0008】
図1は本発明の放電管の電極の実施の形態を説明するための電極の展開図であり、図2は本発明の放電管の電極の実施の形態の電極の斜示図であり、図3は本発明の放電管の電極の次実施の形態の電極の斜示図であり、図4は本発明の放電管の電極の他の実施の形態の放電管の端部の断面図であり、図5は本発明の放電管の電極の他の実施の形態の放電管の端部の断面図である。
【0009】
本発明は、放電管の電極に関するものであり、更に詳細には、液晶板の検査、液晶表示装置のバックライト、ファクシミリやコピー機等のOA機器における原稿読み取り用の光源として用いる放電管の電極に関するものであり、請求項1に記載の放電管の電極は、稀ガスと水銀とを封入したガラス管Gの両端部に備えた放電管の電極であって、前記電極の電極軸1と、該電極軸1の先端に直径が0.15ミリメートル以下のニッケル又は鉄又はニオブ又はそれらの合金等の高融点金属の細線で編んだ帯状のメッシュ2を複数回捲回させて電極ヘッドを形成すると共に、該電極ヘッド2に電子放射物質を含浸させたものである。
【0010】
更に、請求項2に記載の放電管の電極は、稀ガスと水銀とを封入したガラス管Gの両端部に備えた放電管の電極であって、前記電極の電極軸1と、該電極軸1の先端に円柱状の高融点金属の多孔質焼結体3を固定し、該多孔質焼結体3の外周に先端の若干幅を突出させて直径が0.15ミリメートル以下のニッケル又は鉄又はニオブ又はそれらの合金等の高融点金属の細線で編んだ帯状のメッシュ2を1回乃至3回捲回させて電極ヘッドを形成すると共に、該電極ヘッドに電子放射物質を含浸させたものである。
【0011】
更には、請求項3に記載の放電管の電極は請求項1又は請求項2に記載の放電管の電極において、前記電極ヘッドの外周に先端の若干幅を突出させてニッケル、ニオブ、鉄又はそれらの合金等の金属で形成したパイプ4を周設させたものである。
【0012】
即ち、本発明の電極を用いる放電管は、ガラス管Gの内側に蛍光体を塗布すると共に、アルゴン(Ar)ガス等の稀ガスと水銀とを真空下でステムを介して封入したもので、実施の形態のガラス管Gは外径が7ミリメートル、厚みが0.4ミリメートル、長さが700ミリメートルのソーダライムガラスで、アルゴンガスを40Torr、水銀5ミリグラムを封入して制作されているものである。
【0013】
そして、図4乃至図5に図示する如く、電極はガラス管Gの両端部に夫々ステムを介して封着させるもので電極軸1と電極ヘッドから成り、前記電極軸1にリード線1aを接続し、該リード線1aは前記ステムを貫通させ外部電源と電気的に接続するものであり、電極軸1は0.5ミリメートル乃至1ミリメートルのニッケル等の導電性の金属で棒状に形成したものである。
【0014】
次に、メッシュ2はニッケル又は鉄又はニオブ又はそれらの合金等の高融点金属を直径が0.15ミリメートル以下の細線に形成すると共に、該細線を網目状に編んで帯状に形成したもので、図1乃至図2に図示する実施の形態では、幅3.5ミリメートル、長さ50ミリメートルにしたものである。
【0015】
次いで、電極ヘッドは細線を編んだ帯状のメッシュ2を電極軸1の先端に複数回捲回させて形成するものであるが、メッシュ2の巻頭と電極軸1とをレーザー溶着させて、メッシュ2を複数回捲回して巻尾はレーザー溶着させて固着するものであり、7回程度捲回させたものが良好なものである。
【0016】
更には、電子放射物質(エミッタ)を前記電極ヘッドに含浸させるものであるが、実施の形態ではセシウム(Cs)の炭酸塩を1〜10パーセントとエチルアルコールとの溶液を作り、該溶液に電極ヘッドを浸漬させて電子放射物質(エミッタ)であるセシウム(Cs)の炭酸塩を含浸させ、乾燥させることでエチルアルコールを蒸発させて、電子放射物質(エミッタ)のみが電極ヘッドに含浸した状態で残留するものである。
【0017】
更に、図3に図示する次実施の形態においては、電極軸1の先端に円柱状の高融点金属の多孔質焼結体3を固定したものであり、多孔質焼結体3はタングステン(W)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、ニオブ(Nb)等の高融点金属の微粉末をプレス成形し、真空又は稀ガス中で焼結させることにより、円柱状の多孔質焼結体3を形成したものである。
【0018】
そして、電極軸1の先端に固定した円柱状の高融点金属の多孔質焼結体3の外周に前述と同様に高融点金属の細線で編んだ帯状のメッシュ2を1回乃至3回捲回させて電極ヘッドを形成したものであり、又、電子放射物質(エミッタ)の含浸も前述と同様であり詳述は省略するものである。
【0019】
次に、図4乃至図5に図示する他の実施の形態では、ニッケル、ニオブ、鉄又はそれらの合金等の金属で形成したパイプ4を電極ヘッドの外周に周設させたものであり、電極ヘッドの先端より先端を若干幅突出させているものであり、支持棒4aで支持させてガラス管Gの端部のステムを貫通させて電極軸1に接続したリード線1aと共に突出させているものであり、電極ヘッドの外周に周設されたパイプ4とは接触しても構わないものである。
【0020】
この場合、電極ヘッドにパイプ4を備えたことにより、電極ヘッドから飛散蒸発放出される電子放射物質(エミッタ)が横方向から放出されることを防止するもので、電極と電極間の電子放射物質(エミッタ)の放出がより良好になるものである。
【0021】
【発明の効果】
本発明の放電管の電極は、前述の構成により、ニッケル又は鉄又はニオブ又はそれらの合金等の高融点金属の細線で編んだ帯状のメッシュを複数回捲回させて電極ヘッドを形成しており、放電の際に電極から飛散蒸発放出される電子放射物質(エミッタ)を電極ヘッドに大量に捕捉させるに充分な表面積と容積を確保することができ、電子放射物質(エミッタ)の枯渇を無くすると共に、電極ヘッドにメッシュを用いているため、メッシュの先端は放電時に適当に温度が上がることから、負グロー放電、冷陰極動作に強く、又、アーク放電でも良好な結果が得られ、長寿命化を図ったもので、画期的で実用性の高い発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の放電管の電極の実施の形態を説明するための電極の展開図である。
【図2】図2は本発明の放電管の電極の実施の形態の電極の斜示図である。
【図3】図3は本発明の放電管の電極の次実施の形態の電極の斜示図である。
【図4】図4は本発明の放電管の電極の他の実施の形態の放電管の端部の断面図である。
【図5】図5は本発明の放電管の電極の他の実施の形態の放電管の端部の断面図である。
【符号の説明】
1   電極軸
1a  リード線
2   メッシュ
3   多孔質焼結体
4   パイプ
4a  支持棒

Claims (3)

  1. 稀ガスと水銀とを封入したガラス管の両端部に備えた放電管の電極であって、前記電極の電極軸と、該電極軸の先端に直径が0.15ミリメートル以下のニッケル又は鉄又はニオブ又はそれらの合金等の高融点金属の細線で編んだ帯状のメッシュを複数回捲回させて電極ヘッドを形成すると共に、該電極ヘッドに電子放射物質を含浸させたことを特徴とする放電管の電極。
  2. 稀ガスと水銀とを封入したガラス管の両端部に備えた放電管の電極であって、前記電極の電極軸と、該電極軸の先端に円柱状の高融点金属の多孔質焼結体を固定し、該多孔質焼結体の外周に先端の若干幅を突出させて直径が0.15ミリメートル以下のニッケル又は鉄又はニオブ又はそれらの合金等の高融点金属の細線で編んだ帯状のメッシュを1回乃至3回捲回させて電極ヘッドを形成すると共に、該電極ヘッドに電子放射物質を含浸させたことを特徴とする放電管の電極。
  3. 前記電極ヘッドの外周に先端の若干幅を突出させてニッケル、ニオブ、鉄又はそれらの合金等の金属で形成したパイプを周設させたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の放電管の電極。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100795517B1 (ko) * 2006-01-27 2008-01-16 금호전기주식회사 내부 전극 형광램프
JP2010097904A (ja) * 2008-10-20 2010-04-30 Kaiyosha:Kk 白熱ランプの発光体及び放電灯の電極

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