JP2004031046A - 高周波点灯装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】比較的簡単な構成でもって、予熱開始時及び点灯開始時に発生する電流のピークを抑えることができる高周波点灯装置を提供すること。
【解決手段】放電ランプ24を含む放電ランプ負荷4,6と、放電ランプ負荷4,6に高周波電圧を出力する高周波インバータ回路2と、を具備する高周波点灯装置。高周波インバータ回路2は、予熱時、通常の予熱を行う通常予熱周波数よりも高い高予熱周波数でもって放電ランプ24を予熱し、その後通常予熱周波数でもって放電ランプ24を予熱し、また点灯時、通常の点灯を行う通常点灯周波数よりも高い高点灯周波数でもって放電ランプ24を点灯し、その後通常点灯周波数でもって前記放電ランプ24を点灯する。
【選択図】 図1
【解決手段】放電ランプ24を含む放電ランプ負荷4,6と、放電ランプ負荷4,6に高周波電圧を出力する高周波インバータ回路2と、を具備する高周波点灯装置。高周波インバータ回路2は、予熱時、通常の予熱を行う通常予熱周波数よりも高い高予熱周波数でもって放電ランプ24を予熱し、その後通常予熱周波数でもって放電ランプ24を予熱し、また点灯時、通常の点灯を行う通常点灯周波数よりも高い高点灯周波数でもって放電ランプ24を点灯し、その後通常点灯周波数でもって前記放電ランプ24を点灯する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高周波インバータ回路でもって放電ランプを予熱して点灯する高周波点灯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、インバータ方式により放電ランプ、例えば蛍光灯を点灯する高周波点灯装置は、放電ランプを含む放電ランプ負荷と、放電ランプ負荷に高周波電圧を出力して放電ランプを予熱して点灯する高周波インバータ回路と、を備えている。このような高周波点灯装置は、商用電源50/60Hzを用い、高周波インバータ回路は放電ランプ負荷の共振周波数より高い数十KHzの高周波電圧を出力して放電ランプ(そのフィラメント)を予熱し、この予熱後に共振周波数近傍の高周波電圧を出力して放電ランプを点灯する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の高周波点灯装置では、高周波インバータ回路は、予熱時に例えば70〜75kHzの高周波電圧を放電ランプ負荷に出力して予熱し、また点灯時に例えば50〜55kHzの高周波電圧を放電ランプ負荷に出力して点灯する。このような高周波電圧でもって予熱、点灯する場合、予熱開始時に、電流がゼロ(零)から急激に立ち上がって流れるので、このときに電流のピーク(所謂、突入電流)が発生し、また点灯開始時に、高周波電圧の周波数が切り換えられて電流が急激に上昇するので、このときにも電流のピークが発生する。予熱開始時、また点灯開始時に発生する電流のピークが大きくなると、高周波点灯装置の各種電子部品、例えばFET、限流コイル、コンデンサなどに比較的大きな電流負荷が加わり、電子部品の寿命が短くなるおそれがある。このような問題を解消するには、比較的大きな電流にも耐えるものを用いればよいが、このような電子部品は高価であり、高周波点灯装置の製作コストの上昇につながる。
【0004】
本発明の目的は、比較的簡単な構成でもって、予熱開始時に発生する電流のピークを抑えることができる高周波点灯装置を提供することである。
本発明の他の目的は、比較的簡単な構成でもって、点灯開始時に発生する電流のピークを抑えることができる高周波点灯装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、放電ランプを含む放電ランプ負荷と、前記放電ランプ負荷に高周波電圧を出力する高周波インバータ回路と、を具備し、前記高周波インバータ回路は前記放電ランプを予熱した後に点灯する高周波点灯装置において、
前記高周波インバータ回路は、予熱時、通常の予熱を行う通常予熱周波数よりも高い高予熱周波数でもって前記放電ランプを予熱し、その後前記通常予熱周波数でもって前記放電ランプを予熱することを特徴とする。
【0006】
本発明に従えば、放電ランプ負荷に高周波電圧を出力する高周波インバータ回路は、予熱時、通常予熱周波数及びこの通常予熱周波数よりも高い高予熱周波数でもって放電ランプを予熱し、予熱開始時においては高予熱周波数、例えば80〜90kHzでもって予熱し、その後通常予熱周波数、例えば70〜75kHzでもって予熱を行う。このように予熱開始時に高予熱周波数でもって予熱することによって、放電ランプ負荷に流れる電流が小さくなり、従って、予熱開始時の電流の立ち上がりも小さくなり、これによって、予熱開始時における電流のピークを小さく抑えることが可能となり、高周波点灯装置の各種電子部品に対する悪影響を抑えることができる。また、その後においては、通常予熱周波数でもって予熱するので、このときには電流の流れも多くなり、放電ランプを所要の通りに予熱することができ、高予熱周波数による予熱時間を短くする、例えば予熱時間の1/20〜1/5程度にすることによって、従来とほぼ同様の時間で放電ランプを予熱することができる。
【0007】
また、本発明では、前記高予熱周波数は、第1高予熱周波数及びこの第1高予熱周波数よりも低い第2高予熱周波数を含んでおり、前記高周波インバータ回路は、予熱時、まず前記第1高予熱周波数でもって前記放電ランプを予熱し、次いで前記第2高予熱周波数でもって前記放電ランプを予熱し、その後前記通常予熱周波数でもって前記放電ランプを予熱することを特徴とする。
【0008】
本発明に従えば、高周波インバータ回路は第1高予熱周波数、第2高予熱周波数及び通常予熱周波数でもって放電ランプを予熱し、予熱開始時においては第1高予熱周波数、例えば85〜90kHzでもって予熱し、次に第2高予熱周波数、例えば80〜85kHzでもって予熱し、その後通常予熱周波数、例えば70〜75kHzでもって予熱を行う。このように予熱することによって、予熱開始時の電流の立ち上がりが小さくなり、また予熱開始から通常予熱周波数による予熱に移行する際の電流の変化も小さくなり、これによって、予熱時を通しての電流のピークを効果的に抑えることが可能となり、高周波点灯装置の各種電子部品に対する悪影響を抑えることができる。
【0009】
また、本発明では、前記高予熱周波数はステップ状に変化するように構成され、予熱初期において最も周波数が大きく、その後前記通常予熱周波数となるようにステップ状に漸減することを特徴とする。
【0010】
本発明に従えば、予熱開始時から通常予熱周波数による予熱に移行する際に、高予熱周波数がステップ状に漸減されるので、通常予熱周波数による予熱に移行する際の電流の変化が小さくなり、これによって、予熱時を通しての電流のピークを効果的に抑えることができる。
【0011】
また、本発明では、放電ランプを含む放電ランプ負荷と、前記放電ランプ負荷に高周波電圧を出力する高周波インバータ回路と、を具備し、前記高周波インバータ回路は前記放電ランプを予熱した後に点灯する高周波点灯装置において、
前記高周波インバータ回路は、点灯時、通常の点灯を行う通常点灯周波数よりも高い高点灯周波数でもって前記放電ランプを点灯し、その後前記通常点灯周波数でもって前記放電ランプを点灯することを特徴とする。
【0012】
本発明に従えば、放電ランプ負荷に高周波電圧を出力する高周波インバータ回路は、点灯時、通常点灯周波数及びこの通常点灯周波数よりも高い高点灯周波数でもって放電ランプを点灯し、点灯開始時においては高点灯周波数、例えば60〜70kHzでもって点灯し、その後通常点灯周波数、例えば50〜55kHzでもって点灯を行う。このように点灯開始時に高点灯周波数でもって点灯することによって、放電ランプ負荷に流れる電流が小さくなり、従って、予熱から点灯への移行時の電流の立ち上がりが小さくなり、これによって、点灯開始時における電流のピークを小さく抑えることが可能となり、高周波点灯装置の各種電子部品に対する悪影響を抑えることができる。
【0013】
また、本発明では、前記高周波インバータ回路は、点灯時、前記高点灯周波数と前記通常点灯周波数とを交互に混在させて前記放電ランプを点灯し、その後前記通常点灯周波数でもって前記放電ランプを点灯することを特徴とする。
【0014】
本発明に従えば、点灯時に高点灯周波数と通常点灯周波数とを交互に混在させて放電ランプを点灯するので、予熱から点灯にスムースに移行させて放電ランプを安定して点灯させることができる。高点灯周波数と通常点灯周波数を混在させて点灯する時間は、例えば0.05〜0.2秒程度であり、このような混在点灯時間においては、その初期では高点灯周波数の割合が通常点灯周波数の割合よりも大きく、その終期では高点灯周波数の割合が通常点灯周波数の割合よりも小さくなるようにするのが望ましい。
【0015】
また、本発明では、前記高点灯周波数は、第1高点灯周波数及びこの第1高点灯周波数よりも低い第2高点灯周波数を含んでおり、前記高周波インバータ回路は、点灯時、まず前記第1高点灯周波数と前記通常点灯周波数とを交互に混在させて前記放電ランプを点灯し、次いで前記第2高点灯周波数と前記通常点灯周波数とを交互に混在させて前記放電ランプを点灯し、その後前記通常点灯周波数でもって前記放電ランプを点灯することを特徴とする。
【0016】
本発明に従えば、予熱から点灯への移行時、即ち点灯開始時、まず、第1高点灯周波数、例えば65〜70kHzと通常点灯周波数、例えば50〜55kHzとを混在させて放電ランプを点灯し、次いで第2高点灯周波数、例えば60〜65kHzと通常点灯周波数とを混在させて点灯し、その後通常点灯周波数でもって点灯するので、電流のピークの発生を抑えながら予熱から点灯へスムースに移行させることができ、また放電ランプを安定して点灯することができる。
【0017】
また、本発明では、前記高点灯周波数は、第1高点灯周波数及びこの第1高点灯周波数よりも低い第2高点灯周波数を含んでおり、前記高周波インバータ回路は、点灯時、まず前記第1高点灯周波数と前記第2高点灯周波数とを交互に混在させて前記放電ランプを点灯し、次いで前記第2高点灯周波数と前記通常点灯周波数とを交互に混在させて前記放電ランプを点灯し、その後前記通常点灯周波数でもって前記放電ランプを点灯することを特徴とする。
【0018】
本発明に従えば、予熱から点灯への移行時、即ち点灯開始時、まず、第1高点灯周波数、例えば65〜70kHzと第2高点灯周波数、例えば60〜65kHzとを混在させて放電ランプを点灯し、次いで第2高点灯周波数と通常点灯周波数、例えば50〜55kHzとを混在させて点灯し、その後通常点灯周波数でもって点灯するので、電流のピークの発生を抑えながら予熱から点灯へスムースに移行させることができ、また放電ランプを安定して点灯することができる。
【0019】
更に、本発明では、放電ランプを含む放電ランプ負荷と、前記放電ランプ負荷に高周波電圧を出力する高周波インバータ回路と、を具備し、前記高周波インバータ回路は前記放電ランプを予熱した後に点灯する高周波点灯装置において、
前記高周波インバータ回路は、予熱時、通常の予熱を行う通常予熱周波数よりも高い高予熱周波数でもって前記放電ランプを予熱し、その後前記通常予熱周波数でもって前記放電ランプを予熱し、また点灯時、通常の点灯を行う通常点灯周波数よりも高い高点灯周波数でもって前記放電ランプを点灯し、その後前記通常点灯周波数でもって前記放電ランプを点灯することを特徴とする。
【0020】
本発明に従えば、高周波インバータ回路は、予熱時には高予熱周波数でもって放電ランプを予熱した後に通常予熱周波数でもって予熱し、また点灯時には高点灯周波数でもって放電ランプを点灯した後に通常点灯周波数でもって点灯するので、予熱から点灯にわたって電流のピークの発生を抑えることができ、これによって、高周波点灯装置の各種電子部品を突入電流から保護することができるとともに、それらの寿命を延ばすことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明に従う高周波点灯装置の一実施形態について説明する。図1は、本発明に従う高周波点灯装置の一実施形態を示す回路図であり、図2は、図1の高周波点灯装置の高周波インバータ回路の出力周波数を示すタイムチャートであり、図3は、図1の高周波点灯装置の点灯時の制御の概要を示すフローチャートであり、図4は、図3のフローチャートにおけるステップS2の内容を具体的に示すフローチャートであり、図5は、図3のフローチャートにおけるステップS4の内容を具体的に示すフローチャートである。
【0022】
図1において、図示の高周波点灯装置は、高周波電圧を出力する高周波インバータ回路2と、この高周波インバータ回路2からの高周波電圧が送給される放電ランプ負荷4,6とを備えている。高周波インバータ回路2は、例えばマイクロコンピュータから構成される制御手段8と、FET10,12(電界効果トランジスタ)を備え、制御手段8とFET10,12との間に抵抗14,16が配設されている。制御手段8は、後に詳述するが、所定周波数の高周波信号を抵抗14,16を介してFET10,12に送給し、FET10,12は、制御手段8からの高周波信号に基づいて時間軸上で交互にオン,オフを繰り返して高周波の電圧を出力し、このようにして生成された高周波電圧が各放電ランプ負荷4,6に送給される。
【0023】
この実施形態では、二つの放電ランプ負荷4,6が設けられ、これら放電ランプ負荷4,6が高周波インバータ回路2に並列に接続される。放電ランプ負荷4,6は実質上同一の構成であるので、以下それらの一方の放電負荷4(6)について説明する。放電ランプ負荷4(6)は、限流コイル18、コンデンサ20,22及び放電ランプ24を備え、限流コイル18、コンデンサ20及び放電ランプ24のフィラメント26,28のそれぞれ一端が直列に接続され、放電ランプ20のフィラメント26,28の他端側、即ち非電源側にこれらに並列的にコンデンサ24が接続される。この放電ランプ24は、例えば蛍光灯などである。
【0024】
制御手段8からの高周波信号がFET10,12に加えられると、放電ランプ負荷4,6には、フィラメント26,28間と、フィラメント26、コンデンサ22及びフィラメント28間とに電流が流れるようになる。フィラメント26、コンデンサ22及びフィラメント26を流れる電流は、フィラメント26,28を加熱して電子を放出させる作用をし、またフィラメント26,28間の電流は、放出された電子がフィラメント26,28間に加えられる高周波電圧によって移動することで生じる流れであり、これらの電流によって放電ランプ24が点灯される。
【0025】
この形態では、高周波インバータ回路2及び制御手段30が電源回路32に接続されている。電源回路32は、主スイッチ34を介して例えば家庭用交流電源36(家庭用電源コンセント)に接続され、交流電流を直流電流に変換して高周波インバータ回路2及び制御手段8に送給する。電源回路32には、また、保安ランプ38がトライアック40を介して接続されている。
【0026】
この実施形態では、制御手段8は、発振手段42、点灯制御手段44、保安ランプ点灯信号生成手段46、タイマ48及びメモリ50を含んでいる。発振手段42は後述する設定周波数の高周波信号を生成してFET14,16に送給し、点灯制御手段44は、放電ランプ負荷4,6の放電ランプ24を点灯する際に後述する如く発振手段42を制御して予熱、点灯する。また、保安ランプ点灯信号生成手段46は後述する如く保安ランプ点灯信号を生成する。
【0027】
メモリ50には、放電ランプ24を予熱制御する時間及び点灯制御する時間が記憶されているとともに、予熱制御時の予熱周波数及び点灯制御時の点灯周波数が記憶されている。図2をも参照して、予熱周波数として、通常の予熱周波数である通常予熱周波数(例えば75kHz)と、この通常予熱周波数よりも高い第1高予熱周波数(例えば90kHz)と、この通常予熱周波数よりも高く且つ第1高予熱周波数よりも低い第2高予熱周波数(例えば80kHz)とが記憶されいる。そして、このことに関連して、放電ランプ24を予熱する予熱期間T0が例えば1秒に設定され、この予熱期間T0が、第1高予熱周波数で予熱する第1予熱時間T1(例えば0.1秒)と、第2高予熱周波数で予熱する第2予熱時間T2(例えば0.1秒)と、通常予熱周波数で予熱する第3予熱時間T3(例えば0.8秒)とを含んでおり、制御手段8は、第1高予熱周波数、第2高予熱周波数及び通常予熱周波数の順でもって放電ランプ24を予熱する。また、点灯制御時の点灯周波数として、通常の点灯周波数である通常点灯周波数(例えば50kHz)と、この通常点灯周波数よりも高い高点灯周波数(例えば70kHz)とが設定され、そして、このことに関連して、点灯開始時に放電ランプ24を混在点灯する混在点灯時間t0が例えば0.1秒に設定され、制御手段8は、この混在点灯時間t0において、高点灯周波数及び通常点灯周波数の順でもって交互に放電ランプ24を点灯し、高点灯周波数及び通常点灯周波数による点灯を例えば実質上等間隔で合計10回行う(例えば0.01秒毎に交互に点灯する)。
【0028】
この実施形態では、主スイッチ34は、切換操作する毎に、通常点灯(主スイッチをオンすると通常点灯となり、放電ランプ24が例えば100%の明るさで点灯する)、調光点灯(放電ランプ24が例えば50%の明るさで点灯する)、保安点灯(保安ランプ38が点灯する)、電源オフをこの順序で切り換え、主スイッチ34からの切換信号が制御手段8に送給される。通常点灯、調光点灯のときには、点灯制御手段44が発振手段42を制御して所定周波数の高周波信号をFET14,16に送給し、高周波インバータ回路2からの高周波電圧によって放電ランプ負荷4,6の放電ランプ24が通常点灯、調光点灯する。また、保安点灯のときには、保安ランプ点灯信号生成手段46が保安ランプ点灯信号を生成し、この保安ランプ点灯信号によって保安ランプ38が点灯する。
【0029】
次に、主として図1ととともに図3〜図5を参照して、上述した高周波点灯装置による通常点灯の制御の流れを説明する。まず、図1及び図3を参照して、通常点灯時の制御の流れの概要を説明すると、次の通りである。
【0030】
放電ランプ負荷4,6の放電ランプ24を通常点灯するときには、主スイッチ34を1回操作すればよい(ステップS1)。このように操作すると、制御手段8の点灯制御手段44は放電ランプ24を予熱制御し(ステップS2)、この予熱制御が予熱時間T0行われる(ステップS3)。そして、予熱期間T0が経過すると、ステップS4に進み、点灯制御手段44は放電ランプ24を点灯制御し、この点灯開始初期の混在点灯時間t0において、高点灯周波数及び通常点灯周波数による混在点灯が行われ、このようにして放電ランプ24が点灯する(ステップS5)。
【0031】
次に、主として図1及び図4を参照して、ステップS2の放電ランプ24の予熱制御について説明すると、放電ランプ24の予熱制御においては、まず、発振手段42が第1高予熱周波数(例えば90kHz)の信号をFET10,12に送給し、高周波インバータ回路2は第1高予熱周波数の高周波電圧を放電ランプ負荷4,6に送給し、放電ランプ24はこの高周波電圧によって予熱される(ステップS2−1)。このとき、第1高予熱周波数は通常予熱周波数よりも高いので、放電ランプ負荷4,6に流れる電流は通常予熱周波数で予熱する場合に比して小さく、従って予熱開始時の電流の立ち上がりも小さく、これによって予熱開始時の電流のピーク(突入電流)が抑えられる。この第1高予熱周波数による予熱は、第1予熱時間T1(例えば0.1秒)行われ、この第1予熱時間T1が経過すると、ステップS2−2からステップS2−3に進む。
【0032】
ステップS2−3においては、発振手段42が第2高予熱周波数(例えば80kHz)の信号をFET10,12に送給し、高周波インバータ回路2からの第2高予熱周波数の高周波電圧によって、放電ランプ24が予熱される。このとき、第2高予熱周波数は第1高予熱周波数より低く且つ通常予熱周波数よりも高いので、流れる電流が幾分大きくなるが、その立ち上がりは小さく、電流のピークも抑えられる。この第2高予熱周波数による予熱は、第2予熱時間T2(例えば0.1秒)行われ、この第2予熱時間T2が経過すると、ステップS2−4からステップS2−5に進む。
【0033】
ステップS2−5においては、発振手段42が通常予熱周波数(例えば75kHz)の信号をFET10,12に送給し、放電ランプ24はこの通常予熱周波数の高周波電圧によって予熱される。このとき、流れる電流が更に幾分大きくなるが、その立ち上がりは小さく、電流のピークも抑えられる。通常予熱周波数による予熱は、第3予熱時間T3(例えば0.8秒)行われ、この第3予熱時間T3が経過すると、ステップS4に進む。このように通常予熱周波数による予熱時間、即ち第3予熱時間T3を第1及び第2予熱時間T1,T2より長くすることによって、放電ランプ24の予熱を従来と同程度の時間でもって効率良くに行うことができる。
【0034】
この実施形態では、通常予熱周波数よりも高い高予熱周波数として第1及び第2高予熱周波数を設定しているが、このような2段階の高予熱周波数に限定されず、予熱制御を簡単化するために、1段階の高予熱周波数を設定するようにしてもよく、或いは電流ピークを一層抑えるために、3段階以上の高予熱周波を設定するようにしてもよい。尚、このように複数段の高予熱周波数を設定した場合、予熱初期において高周波電圧の周波数が最も高く、その後通常予熱周波となるようにステップ状に漸減するように設定するのが望ましく、このように構成すことによって、電流の立ち上がり時を小さくし、この立ち上がり時における電流のピークを一層効果的に抑えることができる。
【0035】
次に、主として図1及び図5を参照して、ステップS4の放電ランプ24の点灯制御について説明すると、放電ランプ24の点灯制御においては、点灯初期に高点灯周波数及び通常点灯周波数が交互に混在する混在点灯が混在点灯時間(例えば0.1秒)行われ、その後通常点灯周波数による点灯が行われる。即ち、まず、発振手段42が高点灯周波数(例えば70kHz)の信号をFET10,12に送給し、高周波インバータ回路2は高点灯周波数の高周波電圧を放電ランプ負荷4,6に送給し、放電ランプ24はこの高周波電圧によって点灯される(ステップS4−1)。このとき、高予熱周波数は、通常予熱周波数より低く且つ通常点灯周波数よりも高いので、放電ランプ負荷4,6に流れる電流の立ち上がりは小さく、これによって点灯開始時の電流のピーク(突入電流)が抑えられる。
この高点灯周波数による点灯は、第1点灯時間t1(例えば0.01秒)行われ、この第1点灯時間t1が経過すると、ステップS4−2からステップS4−3に進む。
【0036】
ステップS4−3においては、発振手段42が通常点灯周波数(例えば50kHz)の信号をFET10,12に送給し、高周波インバータ回路2は通常点灯周波数の高周波電圧を放電ランプ負荷4,6に送給し、放電ランプ24はこの高周波電圧によって点灯される。このとき、通常点灯周波数は高点灯周波数より低いので、流れる電流が幾分大きくなるが、その立ち上がりは小さく、電流のピークも抑えられる。この通常点灯周波数による点灯は、第2点灯時間t2(例えば0.01秒)行われ、この第2点灯時間t2が経過すると、ステップS4−4からステップS5−5に進み、混在点灯時間t0(例えば0.1秒)が経過したかが判断され、この混在点灯時間t0が経過するまで、この実施形態では点灯周波数及び通常点灯周波数による点灯がそれぞれ5回行われるまで、上述したステップS4−1からステップS4−5が繰り返し遂行される。
【0037】
このようにして混在点灯時間t0が経過すると、ステップS4−5からステップS4−6に進み、発振手段42が通常点灯周波数(例えば50kHz)の信号をFET10,12に送給し、高周波インバータ回路2は通常点灯周波数の高周波電圧を放電ランプ負荷4,6に送給し、放電ランプ24はこの高周波電圧によって点灯され、その点灯状態が安定して行われ、このようにして放電ランプ24の点灯が行われる。
【0038】
上述した実施形態では、混在点灯期間t0においては、高点灯周波数による点灯と通常点灯周波数による点灯とを実質上等間隔にしている、換言すると混在点灯時間t0を通して高点灯周波数による点灯と通常点灯周波数による点灯との比率を等しくしているが、このような構成に代えて、混在点灯期間の初期においては、高点灯周波数による点灯の割合(時間的割合)が通常点灯周波数による点灯の割合よりも大きく、その終期においては、高点灯周波数による点灯の割合が通常点灯周波数による点灯の割合よりも小さくなるようにするのが望ましく、このようにすることによって、放電ランプ24の予熱から点灯への移行がスムースに行われ、放電ランプ24を安定して点灯させることができる。
【0039】
また、上述した実施形態では、高点灯周波数として1段階に設定しているが、このような構成に限定されず、2段階又は3段階以上に設定することも可能である。例えば、高点灯周波数として2段階の周波数、即ち第1高点灯周波数(例えば70kHz)及び第2高点灯周波数(例えば60kHz)に設定した場合、混在点灯期間t0の前半においては、第1高点灯周波数による点灯と通常点灯周波数による点灯とを交互に混在させ、また混在点灯期間t0の後半においては、第2高点灯周波数による点灯と通常点灯周波数による点灯とを交互に混在させるように点灯制御することができ、このように点灯制御することによって、予熱から点灯へスムースに移行させて放電アンプ24より安定させて点灯することができる。また、上述した点灯制御に代えて、混在点灯期間t0の前半においては、第1高点灯周波数による点灯と第2高点灯周波数による点灯とを交互に混在させ、また混在点灯期間t0の後半においては、第2高点灯周波数による点灯と通常点灯周波数による点灯とを交互に混在させるように点灯制御するようにしてもよく、このように点灯制御しても、上述したと同様に、予熱から点灯へスムースに移行させて放電アンプ24より安定させて点灯することができる。
【0040】
以上、本発明に従う高周波点灯装置の一実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能である。
【0041】
例えば、上述した実施形態では、放電ランプの予熱時及び点灯時の双方において電流のピークを抑えるようにしているが、予熱時又は点灯時のいずれか一方においてのみ電流のピークを抑えるように上述した如く制御するようにしてもよい。
【0042】
また、例えば、上述した実施形態では、主スイッチ34の操作によって点灯操作しているが、このような構成に限定されず、リモコンの操作によって点灯操作するもの、或いはリモコンと主スイッチとの双方を利用して点灯操作するものにも同様に適用することができる。
【0043】
【発明の効果】
本発明の請求項1の高周波点灯装置によれば、高周波インバータ回路は、予熱開始時においては高予熱周波数でもって放電ランプを予熱し、その後通常予熱周波数でもって予熱を行うので、予熱開始時に放電ランプ負荷に流れる電流が小さくなり、従って、予熱開始時の電流の立ち上がりも小さくなり、これによって、予熱開始時における電流のピークを小さく抑えることができ、高周波点灯装置の各種電子部品に対する悪影響を抑えることができる。
【0044】
また、本発明の請求項2の高周波点灯装置によれば、高周波インバータ回路は予熱開始時においては第1高予熱周波数でもって放電ランプを予熱し、次に第2高予熱周波数でもって予熱し、その後通常予熱周波数でもって予熱を行うので、予熱開始時の電流の立ち上がりが小さくなり、また予熱開始から通常予熱周波数による予熱に移行する際の電流の変化も小さくなり、これによって、予熱時における電流のピークを効果的に抑えることができる。
【0045】
また、本発明の請求項3の高周波点灯装置によれば、予熱開始時から通常予熱周波数による予熱に移行する際に、高予熱周波数がステップ状に漸減されるので、通常予熱周波数による予熱に移行する際の電流の変化が小さくなり、これによって、予熱全体を通しての電流のピークを効果的に抑えることができる。
【0046】
また、本発明の請求項4の高周波点灯装置によれば、高周波インバータ回路は、点灯開始時においては高点灯周波数でもって点灯し、その後通常点灯周波数でもって点灯を行うので、点灯開始時に放電ランプ負荷に流れる電流が小さくなり、従って、予熱から点灯への移行時の電流の立ち上がりも小さくなり、これによって、点灯開始時における電流のピークを小さく抑えることができる。
【0047】
また、本発明の請求項5の高周波点灯装置によれば、点灯時に高点灯周波数と通常点灯周波数とを交互に混在させて放電ランプを点灯するので、予熱から点灯にスムースに移行させて放電ランプを安定して点灯させることができる。
【0048】
また、本発明の請求項6の高周波点灯装置によれば、予熱から点灯への移行時、まず、第1高点灯周波数と通常点灯周波数とを混在させて放電ランプを点灯し、次いで第2高点灯周波数と通常点灯周波数とを混在させて点灯し、その後通常点灯周波数でもって点灯するので、電流のピークの発生を抑えながら予熱から点灯へスムースに移行させることができ、また放電ランプを安定して点灯することができる。
【0049】
また、本発明の請求項7の高周波点灯装置によれば、予熱から点灯への移行時、まず、第1高点灯周波数と第2高点灯周波数とを混在させて放電ランプを点灯し、次いで第2高点灯周波数と通常点灯周波数とを混在させて点灯し、その後通常点灯周波数でもって点灯するので、電流のピークの発生を抑えながら予熱から点灯へスムースに移行させることができ、また放電ランプを安定して点灯することができる。
【0050】
更に、本発明の請求項8の高周波点灯装置によれば、高周波インバータ回路は、予熱時には高予熱周波数でもって放電ランプを予熱した後に通常予熱周波数でもって予熱し、また点灯時には高点灯周波数でもって放電ランプを点灯した後に通常点灯周波数でもって点灯するので、予熱から点灯にわたって電流のピークの発生を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う高周波点灯装置の一実施形態を示す回路図である。
【図2】図1の高周波点灯装置の高周波インバータ回路の出力周波数を示すタイムチャートである。
【図3】図1の高周波点灯装置の点灯時の制御の概要を示すフローチャートである。
【図4】図3のフローチャートにおけるステップS2の内容を具体的に示すフローチャートである。
【図5】図3のフローチャートにおけるステップS4の内容を具体的に示すフローチャートである。
【符号の説明】
2 高周波インバータ回路
4,6 放電ランプ負荷
8 制御手段
10,12 FET
24 放電ランプ
36 商業用交流電源
38 保安ランプ
42 発振手段
44 点灯制御手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、高周波インバータ回路でもって放電ランプを予熱して点灯する高周波点灯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、インバータ方式により放電ランプ、例えば蛍光灯を点灯する高周波点灯装置は、放電ランプを含む放電ランプ負荷と、放電ランプ負荷に高周波電圧を出力して放電ランプを予熱して点灯する高周波インバータ回路と、を備えている。このような高周波点灯装置は、商用電源50/60Hzを用い、高周波インバータ回路は放電ランプ負荷の共振周波数より高い数十KHzの高周波電圧を出力して放電ランプ(そのフィラメント)を予熱し、この予熱後に共振周波数近傍の高周波電圧を出力して放電ランプを点灯する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の高周波点灯装置では、高周波インバータ回路は、予熱時に例えば70〜75kHzの高周波電圧を放電ランプ負荷に出力して予熱し、また点灯時に例えば50〜55kHzの高周波電圧を放電ランプ負荷に出力して点灯する。このような高周波電圧でもって予熱、点灯する場合、予熱開始時に、電流がゼロ(零)から急激に立ち上がって流れるので、このときに電流のピーク(所謂、突入電流)が発生し、また点灯開始時に、高周波電圧の周波数が切り換えられて電流が急激に上昇するので、このときにも電流のピークが発生する。予熱開始時、また点灯開始時に発生する電流のピークが大きくなると、高周波点灯装置の各種電子部品、例えばFET、限流コイル、コンデンサなどに比較的大きな電流負荷が加わり、電子部品の寿命が短くなるおそれがある。このような問題を解消するには、比較的大きな電流にも耐えるものを用いればよいが、このような電子部品は高価であり、高周波点灯装置の製作コストの上昇につながる。
【0004】
本発明の目的は、比較的簡単な構成でもって、予熱開始時に発生する電流のピークを抑えることができる高周波点灯装置を提供することである。
本発明の他の目的は、比較的簡単な構成でもって、点灯開始時に発生する電流のピークを抑えることができる高周波点灯装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、放電ランプを含む放電ランプ負荷と、前記放電ランプ負荷に高周波電圧を出力する高周波インバータ回路と、を具備し、前記高周波インバータ回路は前記放電ランプを予熱した後に点灯する高周波点灯装置において、
前記高周波インバータ回路は、予熱時、通常の予熱を行う通常予熱周波数よりも高い高予熱周波数でもって前記放電ランプを予熱し、その後前記通常予熱周波数でもって前記放電ランプを予熱することを特徴とする。
【0006】
本発明に従えば、放電ランプ負荷に高周波電圧を出力する高周波インバータ回路は、予熱時、通常予熱周波数及びこの通常予熱周波数よりも高い高予熱周波数でもって放電ランプを予熱し、予熱開始時においては高予熱周波数、例えば80〜90kHzでもって予熱し、その後通常予熱周波数、例えば70〜75kHzでもって予熱を行う。このように予熱開始時に高予熱周波数でもって予熱することによって、放電ランプ負荷に流れる電流が小さくなり、従って、予熱開始時の電流の立ち上がりも小さくなり、これによって、予熱開始時における電流のピークを小さく抑えることが可能となり、高周波点灯装置の各種電子部品に対する悪影響を抑えることができる。また、その後においては、通常予熱周波数でもって予熱するので、このときには電流の流れも多くなり、放電ランプを所要の通りに予熱することができ、高予熱周波数による予熱時間を短くする、例えば予熱時間の1/20〜1/5程度にすることによって、従来とほぼ同様の時間で放電ランプを予熱することができる。
【0007】
また、本発明では、前記高予熱周波数は、第1高予熱周波数及びこの第1高予熱周波数よりも低い第2高予熱周波数を含んでおり、前記高周波インバータ回路は、予熱時、まず前記第1高予熱周波数でもって前記放電ランプを予熱し、次いで前記第2高予熱周波数でもって前記放電ランプを予熱し、その後前記通常予熱周波数でもって前記放電ランプを予熱することを特徴とする。
【0008】
本発明に従えば、高周波インバータ回路は第1高予熱周波数、第2高予熱周波数及び通常予熱周波数でもって放電ランプを予熱し、予熱開始時においては第1高予熱周波数、例えば85〜90kHzでもって予熱し、次に第2高予熱周波数、例えば80〜85kHzでもって予熱し、その後通常予熱周波数、例えば70〜75kHzでもって予熱を行う。このように予熱することによって、予熱開始時の電流の立ち上がりが小さくなり、また予熱開始から通常予熱周波数による予熱に移行する際の電流の変化も小さくなり、これによって、予熱時を通しての電流のピークを効果的に抑えることが可能となり、高周波点灯装置の各種電子部品に対する悪影響を抑えることができる。
【0009】
また、本発明では、前記高予熱周波数はステップ状に変化するように構成され、予熱初期において最も周波数が大きく、その後前記通常予熱周波数となるようにステップ状に漸減することを特徴とする。
【0010】
本発明に従えば、予熱開始時から通常予熱周波数による予熱に移行する際に、高予熱周波数がステップ状に漸減されるので、通常予熱周波数による予熱に移行する際の電流の変化が小さくなり、これによって、予熱時を通しての電流のピークを効果的に抑えることができる。
【0011】
また、本発明では、放電ランプを含む放電ランプ負荷と、前記放電ランプ負荷に高周波電圧を出力する高周波インバータ回路と、を具備し、前記高周波インバータ回路は前記放電ランプを予熱した後に点灯する高周波点灯装置において、
前記高周波インバータ回路は、点灯時、通常の点灯を行う通常点灯周波数よりも高い高点灯周波数でもって前記放電ランプを点灯し、その後前記通常点灯周波数でもって前記放電ランプを点灯することを特徴とする。
【0012】
本発明に従えば、放電ランプ負荷に高周波電圧を出力する高周波インバータ回路は、点灯時、通常点灯周波数及びこの通常点灯周波数よりも高い高点灯周波数でもって放電ランプを点灯し、点灯開始時においては高点灯周波数、例えば60〜70kHzでもって点灯し、その後通常点灯周波数、例えば50〜55kHzでもって点灯を行う。このように点灯開始時に高点灯周波数でもって点灯することによって、放電ランプ負荷に流れる電流が小さくなり、従って、予熱から点灯への移行時の電流の立ち上がりが小さくなり、これによって、点灯開始時における電流のピークを小さく抑えることが可能となり、高周波点灯装置の各種電子部品に対する悪影響を抑えることができる。
【0013】
また、本発明では、前記高周波インバータ回路は、点灯時、前記高点灯周波数と前記通常点灯周波数とを交互に混在させて前記放電ランプを点灯し、その後前記通常点灯周波数でもって前記放電ランプを点灯することを特徴とする。
【0014】
本発明に従えば、点灯時に高点灯周波数と通常点灯周波数とを交互に混在させて放電ランプを点灯するので、予熱から点灯にスムースに移行させて放電ランプを安定して点灯させることができる。高点灯周波数と通常点灯周波数を混在させて点灯する時間は、例えば0.05〜0.2秒程度であり、このような混在点灯時間においては、その初期では高点灯周波数の割合が通常点灯周波数の割合よりも大きく、その終期では高点灯周波数の割合が通常点灯周波数の割合よりも小さくなるようにするのが望ましい。
【0015】
また、本発明では、前記高点灯周波数は、第1高点灯周波数及びこの第1高点灯周波数よりも低い第2高点灯周波数を含んでおり、前記高周波インバータ回路は、点灯時、まず前記第1高点灯周波数と前記通常点灯周波数とを交互に混在させて前記放電ランプを点灯し、次いで前記第2高点灯周波数と前記通常点灯周波数とを交互に混在させて前記放電ランプを点灯し、その後前記通常点灯周波数でもって前記放電ランプを点灯することを特徴とする。
【0016】
本発明に従えば、予熱から点灯への移行時、即ち点灯開始時、まず、第1高点灯周波数、例えば65〜70kHzと通常点灯周波数、例えば50〜55kHzとを混在させて放電ランプを点灯し、次いで第2高点灯周波数、例えば60〜65kHzと通常点灯周波数とを混在させて点灯し、その後通常点灯周波数でもって点灯するので、電流のピークの発生を抑えながら予熱から点灯へスムースに移行させることができ、また放電ランプを安定して点灯することができる。
【0017】
また、本発明では、前記高点灯周波数は、第1高点灯周波数及びこの第1高点灯周波数よりも低い第2高点灯周波数を含んでおり、前記高周波インバータ回路は、点灯時、まず前記第1高点灯周波数と前記第2高点灯周波数とを交互に混在させて前記放電ランプを点灯し、次いで前記第2高点灯周波数と前記通常点灯周波数とを交互に混在させて前記放電ランプを点灯し、その後前記通常点灯周波数でもって前記放電ランプを点灯することを特徴とする。
【0018】
本発明に従えば、予熱から点灯への移行時、即ち点灯開始時、まず、第1高点灯周波数、例えば65〜70kHzと第2高点灯周波数、例えば60〜65kHzとを混在させて放電ランプを点灯し、次いで第2高点灯周波数と通常点灯周波数、例えば50〜55kHzとを混在させて点灯し、その後通常点灯周波数でもって点灯するので、電流のピークの発生を抑えながら予熱から点灯へスムースに移行させることができ、また放電ランプを安定して点灯することができる。
【0019】
更に、本発明では、放電ランプを含む放電ランプ負荷と、前記放電ランプ負荷に高周波電圧を出力する高周波インバータ回路と、を具備し、前記高周波インバータ回路は前記放電ランプを予熱した後に点灯する高周波点灯装置において、
前記高周波インバータ回路は、予熱時、通常の予熱を行う通常予熱周波数よりも高い高予熱周波数でもって前記放電ランプを予熱し、その後前記通常予熱周波数でもって前記放電ランプを予熱し、また点灯時、通常の点灯を行う通常点灯周波数よりも高い高点灯周波数でもって前記放電ランプを点灯し、その後前記通常点灯周波数でもって前記放電ランプを点灯することを特徴とする。
【0020】
本発明に従えば、高周波インバータ回路は、予熱時には高予熱周波数でもって放電ランプを予熱した後に通常予熱周波数でもって予熱し、また点灯時には高点灯周波数でもって放電ランプを点灯した後に通常点灯周波数でもって点灯するので、予熱から点灯にわたって電流のピークの発生を抑えることができ、これによって、高周波点灯装置の各種電子部品を突入電流から保護することができるとともに、それらの寿命を延ばすことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明に従う高周波点灯装置の一実施形態について説明する。図1は、本発明に従う高周波点灯装置の一実施形態を示す回路図であり、図2は、図1の高周波点灯装置の高周波インバータ回路の出力周波数を示すタイムチャートであり、図3は、図1の高周波点灯装置の点灯時の制御の概要を示すフローチャートであり、図4は、図3のフローチャートにおけるステップS2の内容を具体的に示すフローチャートであり、図5は、図3のフローチャートにおけるステップS4の内容を具体的に示すフローチャートである。
【0022】
図1において、図示の高周波点灯装置は、高周波電圧を出力する高周波インバータ回路2と、この高周波インバータ回路2からの高周波電圧が送給される放電ランプ負荷4,6とを備えている。高周波インバータ回路2は、例えばマイクロコンピュータから構成される制御手段8と、FET10,12(電界効果トランジスタ)を備え、制御手段8とFET10,12との間に抵抗14,16が配設されている。制御手段8は、後に詳述するが、所定周波数の高周波信号を抵抗14,16を介してFET10,12に送給し、FET10,12は、制御手段8からの高周波信号に基づいて時間軸上で交互にオン,オフを繰り返して高周波の電圧を出力し、このようにして生成された高周波電圧が各放電ランプ負荷4,6に送給される。
【0023】
この実施形態では、二つの放電ランプ負荷4,6が設けられ、これら放電ランプ負荷4,6が高周波インバータ回路2に並列に接続される。放電ランプ負荷4,6は実質上同一の構成であるので、以下それらの一方の放電負荷4(6)について説明する。放電ランプ負荷4(6)は、限流コイル18、コンデンサ20,22及び放電ランプ24を備え、限流コイル18、コンデンサ20及び放電ランプ24のフィラメント26,28のそれぞれ一端が直列に接続され、放電ランプ20のフィラメント26,28の他端側、即ち非電源側にこれらに並列的にコンデンサ24が接続される。この放電ランプ24は、例えば蛍光灯などである。
【0024】
制御手段8からの高周波信号がFET10,12に加えられると、放電ランプ負荷4,6には、フィラメント26,28間と、フィラメント26、コンデンサ22及びフィラメント28間とに電流が流れるようになる。フィラメント26、コンデンサ22及びフィラメント26を流れる電流は、フィラメント26,28を加熱して電子を放出させる作用をし、またフィラメント26,28間の電流は、放出された電子がフィラメント26,28間に加えられる高周波電圧によって移動することで生じる流れであり、これらの電流によって放電ランプ24が点灯される。
【0025】
この形態では、高周波インバータ回路2及び制御手段30が電源回路32に接続されている。電源回路32は、主スイッチ34を介して例えば家庭用交流電源36(家庭用電源コンセント)に接続され、交流電流を直流電流に変換して高周波インバータ回路2及び制御手段8に送給する。電源回路32には、また、保安ランプ38がトライアック40を介して接続されている。
【0026】
この実施形態では、制御手段8は、発振手段42、点灯制御手段44、保安ランプ点灯信号生成手段46、タイマ48及びメモリ50を含んでいる。発振手段42は後述する設定周波数の高周波信号を生成してFET14,16に送給し、点灯制御手段44は、放電ランプ負荷4,6の放電ランプ24を点灯する際に後述する如く発振手段42を制御して予熱、点灯する。また、保安ランプ点灯信号生成手段46は後述する如く保安ランプ点灯信号を生成する。
【0027】
メモリ50には、放電ランプ24を予熱制御する時間及び点灯制御する時間が記憶されているとともに、予熱制御時の予熱周波数及び点灯制御時の点灯周波数が記憶されている。図2をも参照して、予熱周波数として、通常の予熱周波数である通常予熱周波数(例えば75kHz)と、この通常予熱周波数よりも高い第1高予熱周波数(例えば90kHz)と、この通常予熱周波数よりも高く且つ第1高予熱周波数よりも低い第2高予熱周波数(例えば80kHz)とが記憶されいる。そして、このことに関連して、放電ランプ24を予熱する予熱期間T0が例えば1秒に設定され、この予熱期間T0が、第1高予熱周波数で予熱する第1予熱時間T1(例えば0.1秒)と、第2高予熱周波数で予熱する第2予熱時間T2(例えば0.1秒)と、通常予熱周波数で予熱する第3予熱時間T3(例えば0.8秒)とを含んでおり、制御手段8は、第1高予熱周波数、第2高予熱周波数及び通常予熱周波数の順でもって放電ランプ24を予熱する。また、点灯制御時の点灯周波数として、通常の点灯周波数である通常点灯周波数(例えば50kHz)と、この通常点灯周波数よりも高い高点灯周波数(例えば70kHz)とが設定され、そして、このことに関連して、点灯開始時に放電ランプ24を混在点灯する混在点灯時間t0が例えば0.1秒に設定され、制御手段8は、この混在点灯時間t0において、高点灯周波数及び通常点灯周波数の順でもって交互に放電ランプ24を点灯し、高点灯周波数及び通常点灯周波数による点灯を例えば実質上等間隔で合計10回行う(例えば0.01秒毎に交互に点灯する)。
【0028】
この実施形態では、主スイッチ34は、切換操作する毎に、通常点灯(主スイッチをオンすると通常点灯となり、放電ランプ24が例えば100%の明るさで点灯する)、調光点灯(放電ランプ24が例えば50%の明るさで点灯する)、保安点灯(保安ランプ38が点灯する)、電源オフをこの順序で切り換え、主スイッチ34からの切換信号が制御手段8に送給される。通常点灯、調光点灯のときには、点灯制御手段44が発振手段42を制御して所定周波数の高周波信号をFET14,16に送給し、高周波インバータ回路2からの高周波電圧によって放電ランプ負荷4,6の放電ランプ24が通常点灯、調光点灯する。また、保安点灯のときには、保安ランプ点灯信号生成手段46が保安ランプ点灯信号を生成し、この保安ランプ点灯信号によって保安ランプ38が点灯する。
【0029】
次に、主として図1ととともに図3〜図5を参照して、上述した高周波点灯装置による通常点灯の制御の流れを説明する。まず、図1及び図3を参照して、通常点灯時の制御の流れの概要を説明すると、次の通りである。
【0030】
放電ランプ負荷4,6の放電ランプ24を通常点灯するときには、主スイッチ34を1回操作すればよい(ステップS1)。このように操作すると、制御手段8の点灯制御手段44は放電ランプ24を予熱制御し(ステップS2)、この予熱制御が予熱時間T0行われる(ステップS3)。そして、予熱期間T0が経過すると、ステップS4に進み、点灯制御手段44は放電ランプ24を点灯制御し、この点灯開始初期の混在点灯時間t0において、高点灯周波数及び通常点灯周波数による混在点灯が行われ、このようにして放電ランプ24が点灯する(ステップS5)。
【0031】
次に、主として図1及び図4を参照して、ステップS2の放電ランプ24の予熱制御について説明すると、放電ランプ24の予熱制御においては、まず、発振手段42が第1高予熱周波数(例えば90kHz)の信号をFET10,12に送給し、高周波インバータ回路2は第1高予熱周波数の高周波電圧を放電ランプ負荷4,6に送給し、放電ランプ24はこの高周波電圧によって予熱される(ステップS2−1)。このとき、第1高予熱周波数は通常予熱周波数よりも高いので、放電ランプ負荷4,6に流れる電流は通常予熱周波数で予熱する場合に比して小さく、従って予熱開始時の電流の立ち上がりも小さく、これによって予熱開始時の電流のピーク(突入電流)が抑えられる。この第1高予熱周波数による予熱は、第1予熱時間T1(例えば0.1秒)行われ、この第1予熱時間T1が経過すると、ステップS2−2からステップS2−3に進む。
【0032】
ステップS2−3においては、発振手段42が第2高予熱周波数(例えば80kHz)の信号をFET10,12に送給し、高周波インバータ回路2からの第2高予熱周波数の高周波電圧によって、放電ランプ24が予熱される。このとき、第2高予熱周波数は第1高予熱周波数より低く且つ通常予熱周波数よりも高いので、流れる電流が幾分大きくなるが、その立ち上がりは小さく、電流のピークも抑えられる。この第2高予熱周波数による予熱は、第2予熱時間T2(例えば0.1秒)行われ、この第2予熱時間T2が経過すると、ステップS2−4からステップS2−5に進む。
【0033】
ステップS2−5においては、発振手段42が通常予熱周波数(例えば75kHz)の信号をFET10,12に送給し、放電ランプ24はこの通常予熱周波数の高周波電圧によって予熱される。このとき、流れる電流が更に幾分大きくなるが、その立ち上がりは小さく、電流のピークも抑えられる。通常予熱周波数による予熱は、第3予熱時間T3(例えば0.8秒)行われ、この第3予熱時間T3が経過すると、ステップS4に進む。このように通常予熱周波数による予熱時間、即ち第3予熱時間T3を第1及び第2予熱時間T1,T2より長くすることによって、放電ランプ24の予熱を従来と同程度の時間でもって効率良くに行うことができる。
【0034】
この実施形態では、通常予熱周波数よりも高い高予熱周波数として第1及び第2高予熱周波数を設定しているが、このような2段階の高予熱周波数に限定されず、予熱制御を簡単化するために、1段階の高予熱周波数を設定するようにしてもよく、或いは電流ピークを一層抑えるために、3段階以上の高予熱周波を設定するようにしてもよい。尚、このように複数段の高予熱周波数を設定した場合、予熱初期において高周波電圧の周波数が最も高く、その後通常予熱周波となるようにステップ状に漸減するように設定するのが望ましく、このように構成すことによって、電流の立ち上がり時を小さくし、この立ち上がり時における電流のピークを一層効果的に抑えることができる。
【0035】
次に、主として図1及び図5を参照して、ステップS4の放電ランプ24の点灯制御について説明すると、放電ランプ24の点灯制御においては、点灯初期に高点灯周波数及び通常点灯周波数が交互に混在する混在点灯が混在点灯時間(例えば0.1秒)行われ、その後通常点灯周波数による点灯が行われる。即ち、まず、発振手段42が高点灯周波数(例えば70kHz)の信号をFET10,12に送給し、高周波インバータ回路2は高点灯周波数の高周波電圧を放電ランプ負荷4,6に送給し、放電ランプ24はこの高周波電圧によって点灯される(ステップS4−1)。このとき、高予熱周波数は、通常予熱周波数より低く且つ通常点灯周波数よりも高いので、放電ランプ負荷4,6に流れる電流の立ち上がりは小さく、これによって点灯開始時の電流のピーク(突入電流)が抑えられる。
この高点灯周波数による点灯は、第1点灯時間t1(例えば0.01秒)行われ、この第1点灯時間t1が経過すると、ステップS4−2からステップS4−3に進む。
【0036】
ステップS4−3においては、発振手段42が通常点灯周波数(例えば50kHz)の信号をFET10,12に送給し、高周波インバータ回路2は通常点灯周波数の高周波電圧を放電ランプ負荷4,6に送給し、放電ランプ24はこの高周波電圧によって点灯される。このとき、通常点灯周波数は高点灯周波数より低いので、流れる電流が幾分大きくなるが、その立ち上がりは小さく、電流のピークも抑えられる。この通常点灯周波数による点灯は、第2点灯時間t2(例えば0.01秒)行われ、この第2点灯時間t2が経過すると、ステップS4−4からステップS5−5に進み、混在点灯時間t0(例えば0.1秒)が経過したかが判断され、この混在点灯時間t0が経過するまで、この実施形態では点灯周波数及び通常点灯周波数による点灯がそれぞれ5回行われるまで、上述したステップS4−1からステップS4−5が繰り返し遂行される。
【0037】
このようにして混在点灯時間t0が経過すると、ステップS4−5からステップS4−6に進み、発振手段42が通常点灯周波数(例えば50kHz)の信号をFET10,12に送給し、高周波インバータ回路2は通常点灯周波数の高周波電圧を放電ランプ負荷4,6に送給し、放電ランプ24はこの高周波電圧によって点灯され、その点灯状態が安定して行われ、このようにして放電ランプ24の点灯が行われる。
【0038】
上述した実施形態では、混在点灯期間t0においては、高点灯周波数による点灯と通常点灯周波数による点灯とを実質上等間隔にしている、換言すると混在点灯時間t0を通して高点灯周波数による点灯と通常点灯周波数による点灯との比率を等しくしているが、このような構成に代えて、混在点灯期間の初期においては、高点灯周波数による点灯の割合(時間的割合)が通常点灯周波数による点灯の割合よりも大きく、その終期においては、高点灯周波数による点灯の割合が通常点灯周波数による点灯の割合よりも小さくなるようにするのが望ましく、このようにすることによって、放電ランプ24の予熱から点灯への移行がスムースに行われ、放電ランプ24を安定して点灯させることができる。
【0039】
また、上述した実施形態では、高点灯周波数として1段階に設定しているが、このような構成に限定されず、2段階又は3段階以上に設定することも可能である。例えば、高点灯周波数として2段階の周波数、即ち第1高点灯周波数(例えば70kHz)及び第2高点灯周波数(例えば60kHz)に設定した場合、混在点灯期間t0の前半においては、第1高点灯周波数による点灯と通常点灯周波数による点灯とを交互に混在させ、また混在点灯期間t0の後半においては、第2高点灯周波数による点灯と通常点灯周波数による点灯とを交互に混在させるように点灯制御することができ、このように点灯制御することによって、予熱から点灯へスムースに移行させて放電アンプ24より安定させて点灯することができる。また、上述した点灯制御に代えて、混在点灯期間t0の前半においては、第1高点灯周波数による点灯と第2高点灯周波数による点灯とを交互に混在させ、また混在点灯期間t0の後半においては、第2高点灯周波数による点灯と通常点灯周波数による点灯とを交互に混在させるように点灯制御するようにしてもよく、このように点灯制御しても、上述したと同様に、予熱から点灯へスムースに移行させて放電アンプ24より安定させて点灯することができる。
【0040】
以上、本発明に従う高周波点灯装置の一実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能である。
【0041】
例えば、上述した実施形態では、放電ランプの予熱時及び点灯時の双方において電流のピークを抑えるようにしているが、予熱時又は点灯時のいずれか一方においてのみ電流のピークを抑えるように上述した如く制御するようにしてもよい。
【0042】
また、例えば、上述した実施形態では、主スイッチ34の操作によって点灯操作しているが、このような構成に限定されず、リモコンの操作によって点灯操作するもの、或いはリモコンと主スイッチとの双方を利用して点灯操作するものにも同様に適用することができる。
【0043】
【発明の効果】
本発明の請求項1の高周波点灯装置によれば、高周波インバータ回路は、予熱開始時においては高予熱周波数でもって放電ランプを予熱し、その後通常予熱周波数でもって予熱を行うので、予熱開始時に放電ランプ負荷に流れる電流が小さくなり、従って、予熱開始時の電流の立ち上がりも小さくなり、これによって、予熱開始時における電流のピークを小さく抑えることができ、高周波点灯装置の各種電子部品に対する悪影響を抑えることができる。
【0044】
また、本発明の請求項2の高周波点灯装置によれば、高周波インバータ回路は予熱開始時においては第1高予熱周波数でもって放電ランプを予熱し、次に第2高予熱周波数でもって予熱し、その後通常予熱周波数でもって予熱を行うので、予熱開始時の電流の立ち上がりが小さくなり、また予熱開始から通常予熱周波数による予熱に移行する際の電流の変化も小さくなり、これによって、予熱時における電流のピークを効果的に抑えることができる。
【0045】
また、本発明の請求項3の高周波点灯装置によれば、予熱開始時から通常予熱周波数による予熱に移行する際に、高予熱周波数がステップ状に漸減されるので、通常予熱周波数による予熱に移行する際の電流の変化が小さくなり、これによって、予熱全体を通しての電流のピークを効果的に抑えることができる。
【0046】
また、本発明の請求項4の高周波点灯装置によれば、高周波インバータ回路は、点灯開始時においては高点灯周波数でもって点灯し、その後通常点灯周波数でもって点灯を行うので、点灯開始時に放電ランプ負荷に流れる電流が小さくなり、従って、予熱から点灯への移行時の電流の立ち上がりも小さくなり、これによって、点灯開始時における電流のピークを小さく抑えることができる。
【0047】
また、本発明の請求項5の高周波点灯装置によれば、点灯時に高点灯周波数と通常点灯周波数とを交互に混在させて放電ランプを点灯するので、予熱から点灯にスムースに移行させて放電ランプを安定して点灯させることができる。
【0048】
また、本発明の請求項6の高周波点灯装置によれば、予熱から点灯への移行時、まず、第1高点灯周波数と通常点灯周波数とを混在させて放電ランプを点灯し、次いで第2高点灯周波数と通常点灯周波数とを混在させて点灯し、その後通常点灯周波数でもって点灯するので、電流のピークの発生を抑えながら予熱から点灯へスムースに移行させることができ、また放電ランプを安定して点灯することができる。
【0049】
また、本発明の請求項7の高周波点灯装置によれば、予熱から点灯への移行時、まず、第1高点灯周波数と第2高点灯周波数とを混在させて放電ランプを点灯し、次いで第2高点灯周波数と通常点灯周波数とを混在させて点灯し、その後通常点灯周波数でもって点灯するので、電流のピークの発生を抑えながら予熱から点灯へスムースに移行させることができ、また放電ランプを安定して点灯することができる。
【0050】
更に、本発明の請求項8の高周波点灯装置によれば、高周波インバータ回路は、予熱時には高予熱周波数でもって放電ランプを予熱した後に通常予熱周波数でもって予熱し、また点灯時には高点灯周波数でもって放電ランプを点灯した後に通常点灯周波数でもって点灯するので、予熱から点灯にわたって電流のピークの発生を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う高周波点灯装置の一実施形態を示す回路図である。
【図2】図1の高周波点灯装置の高周波インバータ回路の出力周波数を示すタイムチャートである。
【図3】図1の高周波点灯装置の点灯時の制御の概要を示すフローチャートである。
【図4】図3のフローチャートにおけるステップS2の内容を具体的に示すフローチャートである。
【図5】図3のフローチャートにおけるステップS4の内容を具体的に示すフローチャートである。
【符号の説明】
2 高周波インバータ回路
4,6 放電ランプ負荷
8 制御手段
10,12 FET
24 放電ランプ
36 商業用交流電源
38 保安ランプ
42 発振手段
44 点灯制御手段
Claims (8)
- 放電ランプを含む放電ランプ負荷と、前記放電ランプ負荷に高周波電圧を出力する高周波インバータ回路と、を具備し、前記高周波インバータ回路は、前記放電ランプを予熱した後に点灯する高周波点灯装置において、
前記高周波インバータ回路は、予熱時、通常の予熱を行う通常予熱周波数よりも高い高予熱周波数でもって前記放電ランプを予熱し、その後前記通常予熱周波数でもって前記放電ランプを予熱することを特徴とする高周波点灯装置。 - 前記高予熱周波数は、第1高予熱周波数及びこの第1高予熱周波数よりも低い第2高予熱周波数を含んでおり、前記高周波インバータ回路は、予熱時、まず前記第1高予熱周波数でもって前記放電ランプを予熱し、次いで前記第2高予熱周波数でもって前記放電ランプを予熱し、その後前記通常予熱周波数でもって前記放電ランプを予熱することを特徴とする請求項1記載の高周波点灯装置。
- 前記高予熱周波数はステップ状に変化するように構成され、予熱初期において最も周波数が大きく、その後前記通常予熱周波数となるようにステップ状に漸減することを特徴とする請求項1又は2記載の高周波点灯装置。
- 放電ランプを含む放電ランプ負荷と、前記放電ランプ負荷に高周波電圧を出力する高周波インバータ回路と、を具備し、前記高周波インバータ回路は前記放電ランプを予熱した後に点灯する高周波点灯装置において、
前記高周波インバータ回路は、点灯時、通常の点灯を行う通常点灯周波数よりも高い高点灯周波数でもって前記放電ランプを点灯し、その後前記通常点灯周波数でもって前記放電ランプを点灯することを特徴とする高周波点灯装置。 - 前記高周波インバータ回路は、点灯時、前記高点灯周波数と前記通常点灯周波数とを交互に混在させて前記放電ランプを点灯し、その後前記通常点灯周波数でもって前記放電ランプを点灯することを特徴とする請求項4記載の高周波点灯装置。
- 前記高点灯周波数は、第1高点灯周波数及びこの第1高点灯周波数よりも低い第2高点灯周波数を含んでおり、前記高周波インバータ回路は、点灯時、まず前記第1高点灯周波数と前記通常点灯周波数とを交互に混在させて前記放電ランプを点灯し、次いで前記第2高点灯周波数と前記通常点灯周波数とを交互に混在させて前記放電ランプを点灯し、その後前記通常点灯周波数でもって前記放電ランプを点灯することを特徴とする請求項5記載の高周波点灯装置。
- 前記高点灯周波数は、第1高点灯周波数及びこの第1高点灯周波数よりも低い第2高点灯周波数を含んでおり、前記高周波インバータ回路は、点灯時、まず前記第1高点灯周波数と前記第2高点灯周波数とを交互に混在させて前記放電ランプを点灯し、次いで前記第2高点灯周波数と前記通常点灯周波数とを交互に混在させて前記放電ランプを点灯し、その後前記通常点灯周波数でもって前記放電ランプを点灯することを特徴とする請求項5記載の高周波点灯装置。
- 放電ランプを含む放電ランプ負荷と、前記放電ランプ負荷に高周波電圧を出力して前記放電ランプを点灯する高周波インバータ回路と、を具備し、前記高周波インバータ回路は前記放電ランプを予熱した後に点灯する高周波点灯装置において、
前記高周波インバータ回路は、予熱時、通常の予熱を行う通常予熱周波数よりも高い高予熱周波数でもって前記放電ランプを予熱し、その後前記通常予熱周波数でもって前記放電ランプを予熱し、また点灯時、通常の点灯を行う通常点灯周波数よりも高い高点灯周波数でもって前記放電ランプを点灯し、その後前記通常点灯周波数でもって前記放電ランプを点灯することを特徴とする高周波点灯装置。
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WO2009154180A1 (ja) * | 2008-06-20 | 2009-12-23 | パナソニック電工株式会社 | 照明点灯装置、照明器具、及び照明システム |
-
2002
- 2002-06-25 JP JP2002183954A patent/JP2004031046A/ja active Pending
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WO2009154180A1 (ja) * | 2008-06-20 | 2009-12-23 | パナソニック電工株式会社 | 照明点灯装置、照明器具、及び照明システム |
US8648544B2 (en) | 2008-06-20 | 2014-02-11 | Panasonic Corporation | Illumination lighting apparatus, illumination apparatus, and illumination system |
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