JP2004030540A - 数値制御装置の速度制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】滑らかな形状のプログラムを実行する場合に不要な加減速の繰り返しを防止した速度制御方法を提供する。
【解決手段】位置および速度情報を複数ブロックについて先読みした複数ブロックの各終了点速度が加速度限界値を越えないブロック終了速度を演算する第1のブロック終了速度演算手段と、先読みした複数ブロックの各終了点速度が指定されたブロック内加速度の限界値を越えないブロック終了速度を演算する第2のブロック終了速度演算手段と、第1と第2のブロック終了速度の小さい方を修正ブロック終了速度とし、ブロック内加速度の限界値、修正ブロック終了速度および指令値に基づいて補間演算してサーボシステムの駆動を行う数値制御装置において、ブロック終了速度比較手段での比較結果、全ブロックにわたって第2ブロック終了速度が選択された場合に修正ブロック終了速度以上の加速を禁止した。
【選択図】 図2
【解決手段】位置および速度情報を複数ブロックについて先読みした複数ブロックの各終了点速度が加速度限界値を越えないブロック終了速度を演算する第1のブロック終了速度演算手段と、先読みした複数ブロックの各終了点速度が指定されたブロック内加速度の限界値を越えないブロック終了速度を演算する第2のブロック終了速度演算手段と、第1と第2のブロック終了速度の小さい方を修正ブロック終了速度とし、ブロック内加速度の限界値、修正ブロック終了速度および指令値に基づいて補間演算してサーボシステムの駆動を行う数値制御装置において、ブロック終了速度比較手段での比較結果、全ブロックにわたって第2ブロック終了速度が選択された場合に修正ブロック終了速度以上の加速を禁止した。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加速度条件を満足するようにサーボシステムの速度を制御する数値制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
数値制御装置では、加工プログラムによって指令された軌跡上を指令された速度で工具を移動させることによってワークを所望の形状に加工している。このような加工を効率よく、かつ高精度で 行うためには加工プログラムによって指定された軌跡のコーナ部分において加工形状や、機械へのショック等を考慮して加工中に発生する加速度を制限することが必要である。
そのため、従来の技術では、ブロック情報を先読みし、加速度条件に基づいてブロック終了速度を算出し、補間演算を行っている。
【0003】
従来の技術のフローチャートを図3に示す。
図3において、(1)まず、加工プログラムを1ブロック読み込む(S1)。
(2)次に、読み込んだ1ブロックを解析し、各ブロック情報を作成する(S2)。
(3)次に、ブロック情報を基にブロック終了点における速度が、指定されたブロック間加速度限界値(α1)を越えないというブロック間加速度条件を満たす第1のブロック終了速度(Ve1)を数式(1)によって算出する(S3)。ここで、
α1:ブロック間加速度の限界値
Ts:ブロック間の送り方向の変化がサンプリング時間
θi:隣接するブロックiとブロックi+1のなす角度
α1={(1−cosθi)/Ts}×Ve1
Ve1=α1×Ts/(1−cosθi) ・・・数式(1)
(4)次に、先読みしたブロック情報を基に各ブロック終了点における速度が、前記ブロック間加速度の限界値とは別に指定されたブロック内加速度の限界値(α2)を越えないというブロック内加速度条件を満たす第2のブロック終了速度(Ve2)を数式(2)によって算出する(S4)。
ここで、
α2:ブロック間加速度の限界値
L:ブロック長
V’e2:1ブロック前の修正ブロック終了速度
Ve2=(2×α2×L+V’2e2)1/2 ・・・数式(2)
(5)次に、第1のブロック終了速度と第2のブロック終了速度の絶対値の小さい方を修正ブロック終了速度とする(S5)。
(6)以上のステップを先読みブロックすべてについて計算する。すべての計算が終了したらステップ8’へ進み、補間処理を行う。補間処理(S8’)は、補間周期毎に実行される。
図4は従来行なっている補間処理S8’の処理フローを示す。
図4において、今回補間周期での補間速度を算出し(SS1)、軸分配計算後、各軸の移動指令を作成する(SS4)。
【0004】
図5は従来技術のプログラム(O1)を例示している。
図5において50がプログラム(O1)で、これについて簡単に説明する。
プログラムO1は1ブロック毎にX軸方向に100[μm]ずつ連続して移動するプログラムである。プログラムO1はX軸方向のみ移動するので、各ブロック間の角度はゼロである。したがって、数式(1)よりθi=0なので、
cosθi=1となるため、Vei=∞となる。
そこでこのようなプログラム(O1)を実行した場合、数式(1)から算出される第1のブロック終了速度は無限大となるため、実際の処理では、制御上の最大速度に設定される。したがって、全先読みブロックの修正ブロック終了速度は、第2のブロック終了速度が選択されることとなる。
図6は先読みブロック数=6の場合における第2のブロック終了速度パターンを示している。すなわち、図6は補間周期毎の速度補間を行った距離−速度線図で、(a)は従来例で(b)は本発明によるものである。
従来の技術ではブロック内速度の制限値をブロック内加速度の限界値(α2)および修正ブロック終了速度(Ve(i))から、ブロック終点にてブロック終了速度になる速度(Vref(i))を数式(3)によって算出している。
Vref(i)=(2×α2×Lrem+V2e(i))1/2 ・・・数式(3)
Lrem:ブロック残移動距離
Vref(i):第iブロック内の速度制限値
Ve(i)):第iブロックの終了速度
そして、補間周期毎の補間速度(Vi)は、Vrefと補間速度を比較し、Vref>Viの条件が満足されるまで補間速度は加速するため、プログラム(O1)を実行した場合、1ブロック内速度は図6(a)に示すようになる。すなわち、図6(a)において、縦軸は速度、横軸は距離で、第2のブロック終了速度にて速度が第1ブロックから第5ブロックに亘って加速と減速を繰り返している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、本来、プログラム(O1)ではブロック内速度の加速および減速は不要であり、加速と減速を繰り返すことによって、機械が振動的になったり、切削面に悪影響を与える恐れがあった。
そこで本発明は、滑らかな形状のプログラムを実行した場合に、図6(a)のような不要な加減速の繰り返しを防止し、機械の振動、および切削面の悪影響を与えない数値制御装置の速度制御方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するため、請求項1記載の数値制御装置における速度制御方法の発明は、サーボシステムの速度を加工プログラムに従って制御する数値制御装置であって、前記加工プログラムの各ブロックに指定された位置および速度情報を複数ブロックについて先読みするブロック情報先読み手段と、先読みした前記複数ブロックの各終了点における速度が、指定されたブロック間加速度限界値を越えないというブロック間加速度条件を満たすように、ブロック終了速度を演算する第1のブロック終了速度演算手段と、先読みした前記複数ブロックの各終了点における速度が、前記ブロック間加速度の限界値とは別に指定されたブロック内加速度の限界値を越えないというブロック内加速度条件を満たすようにブロック終了速度を演算する第2のブロック終了速度演算手段と、各ブロックにおいて、前記第1のブロック終了速度演算手段より求めた第1のブロック終了速度、および第2のブロック終了速度演算手段より求めた第2のブロック終了速度を比較し、小さい方を修正ブロック終了速度とするブロック終了速度比較手段と、前記ブロック内加速度の限界値、前記修正ブロック終了速度および指令値に基づいて補間演算を行う補間演算手段と、前記補間演算されたデータに基づいてサーボシステムの駆動を行うサーボシステム駆動手段とを備えた数値制御装置の速度制御方法において、前記ブロック終了速度比較手段での比較の結果、先読みした全ブロックにわたって第2のブロック終了速度が修正ブロック終了速度に選択された場合に、ブロック内速度が前記修正ブロック終了速度以上に加速することを前記補間演算手段に禁止させ、前記ブロック内速度を修正ブロック終了速度でクランプさせることを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明についてを図に基づいて詳しく説明する。
図1は本発明の実施の形態に基づくフローチャートである。
S1〜S5までのステップは、従来技術と同様である。すなわち、図1において、(1)まず、加工プログラムを1ブロック読み込む(S1)。
(2)次に、読み込んだ1ブロックを解析し、各ブロック情報を作成する(S2)。
(3)次に、ブロック情報を基にブロック終了点における速度が、指定されたブロック間加速度限界値(α1)を越えないというブロック間加速度条件を満たす第1のブロック終了速度(Ve1)を数式(1)によって算出する(S3)。ここで、
α1:ブロック間加速度の限界値
Ts:ブロック間の送り方向の変化がサンプリング時間
θi:隣接するブロックiとブロックi+1のなす角度
α1={(1−cosθi)/Ts}×Ve1
Ve1=α1×Ts/(1−cosθi) ・・・数式(1)
(4)次に、先読みしたブロック情報を基に各ブロック終了点における速度が、前記ブロック間加速度の限界値とは別に指定されたブロック内加速度の限界値(α2)を越えないというブロック内加速度条件を満たす第2のブロック終了速度(Ve2)を数式(2)によって算出する(S4)。
ここで、
α2:ブロック間加速度の限界値
L:ブロック長
V’e2:1ブロック前の修正ブロック終了速度
Ve2=(2×α2×L+V’2e2)1/2 ・・・数式(2)
(5)次に、第1のブロック終了速度と第2のブロック終了速度の絶対値の小さい方を修正ブロック終了速度とする(S5)。
(6)以上のステップを先読みブロックすべてについて計算する。すべての計算が終了したら、本発明により設けられたステップ6へ進む。
ステップ6では、S5までのステップで、修正ブロック終了速度を作成した後、先読みした全ブロックが修正ブロック終了速度に第2のブロック終了速度を選択したか否かを判別するものである。
(7)判別結果、全ブロックで第2のブロック終了速度が選択された場合には、加速禁止フラグをオンにし、そうでない場合は加速禁止フラグをオフにして次のステップ8の補間処理に移る(S7)。
【0008】
図2は本発明が行なっている補間処理S8の処理フローを示す。
補間処理(S8)は、補間周期毎に実行される。
(1)まず、今回補間周期での補間速度を算出する(SS1)。
(2)次に、加速禁止フラグの状態を判別し、フラグがオンの場合は、今回補間速度と修正ブロック終了速度を比較する(SS2)。
(3)比較の結果、今回補間速度が修正ブロック終了速度より大きい場合は、今回補間速度を修正ブロック終了速度とする(SS3)。
(4)その結果を軸分配し、各軸の移動指令を作成する(SS4)。
以上が本発明により設けられた不要な加減速反復防止フローである。
また、上記(2)において、加速禁止フラグがオフの場合および上記(3)の比較の結果今回補間速度が修正ブロック終了速度より小さい場合は、本発明の処理フローを経ずにいきなりSS4の軸分配処理を行う。
このように、補間演算処理に修正ブロック終了速度選択情報を付加することによって、補間演算処理で、ブロック内速度が修正ブロック終了速度以上に加速することを禁止し、前記ブロック内速度を修正ブロック終了速度でクランプさせるため、滑らかな形状のプログラムを実行した場合に、図6(b)に示すようになる。図6(b)において、縦軸は速度、横軸は距離で、第2のブロック終了速度にて速度が第1ブロックから第5ブロックに亘って一定に保たれるようになり、図6(a)に示すような不要な加減速の繰り返しを防止している。
この結果、本発明に係る数値制御装置は機械の振動、および切削面の悪影響を与えず、加工を行うことができるようになる。
【0009】
図7は、本発明に係る速度制御方法を実行する数値制御装置の構成を示したブロック図である。図7において、NCプログラム70から各軸の移動量を示す位置データと接線方向速度が指令され、ブロック先読み手段71は加工プログラムの各ブロックに指定された位置および速度情報を複数ブロック分先読みする。
第1のブロック終了速度演算手段72はブロック情報先読み手段71で先読みした前記複数ブロックの各終了点における速度が、指定されたブロック間加速度限界値を越えないというブロック間加速度条件を満たすようにブロック終了速度を演算し、第2のブロック終了速度演算手段73では、前記ブロック間加速度の限界値とは別に指定されたブロック内加速度の限界値を越えないというブロック内加速度条件を満たすようにブロック終了速度を演算する。
ブロック終了速度比較手段74では、各ブロックにおいて、前記第1のブロック終了速度および第2のブロック終了速度を比較し、小さい方を修正ブロック終了速度とする。
比較結果監視手段740では、先読みした全ブロックにわたって第2のブロック終了速度が選択されたか否かを監視し、すべて選択された場合は加速禁止フラグのオン信号を補間演算手段75に出力し、1ブロックでも選択されなかった場合は加速禁止フラグのオフ信号を補間演算手段75に出力する。
補間演算手段75では、前記ブロック内加速度の限界値、前記修正ブロック終了速度および指令値に基づいて補間演算を行ない、その際、加速禁止フラグのオン・オフを調べ、オン信号があった場合は、ブロック内速度が修正ブロック終了速度以上に加速することを禁止して、ブロック内速度を修正ブロック終了速度でクランプさせ、オフ信号の場合は通常の補間演算を行う。
サーボシステム駆動手段76は、補間演算された補間データに基づいてサーボシステムの駆動を行なうもので、軸制御装置77x、77yが、軸移動データに基づきサーボアンプ78x、78yを介してサーボモータ79x、79yを駆動する。
【0010】
以上述べたように、本発明によれば、補間演算処理に修正ブロック終了速度選択情報を付加することによって、補間演算処理で、ブロック内速度が修正ブロック終了速度以上に加速することを禁止し、前記ブロック内速度を修正ブロック終了速度でクランプさせるため、滑らかな形状のプログラムを実行した場合に、図4に示すように、不要な加減速の繰り返しを防止し、機械の振動、および切削面の悪影響を与えず、加工を行うことができる。
【0011】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、サーボシステムの速度を加工プログラムに従って制御する数値制御装置であって、前記加工プログラムの各ブロックに指定された位置および速度情報を複数ブロックについて先読みするブロック情報先読み手段と、先読みした前記複数ブロックの各終了点における速度が、指定されたブロック間加速度限界値を越えないというブロック間加速度条件を満たすように、ブロック終了速度を演算する第1のブロック終了速度演算手段と、先読みした前記複数ブロックの各終了点における速度が、前記ブロック間加速度の限界値とは別に指定されたブロック内加速度の限界値を越えないというブロック内加速度条件を満たすようにブロック終了速度を演算する第2のブロック終了速度演算手段と、各ブロックにおいて、前記第1のブロック終了速度、および第2のブロック終了速度を比較し、小さい方を修正ブロック終了速度とするブロック終了速度比較手段と、前記ブロック内加速度の限界値、前記修正ブロック終了速度および指令値に基づいて補間演算を行う補間演算手段と、前記補間演算されたデータに基づいてサーボシステムの駆動を行うサーボシステム駆動手段とを備えた数値制御装置において、前記ブロック終了速度比較手段での比較の結果、先読みした全ブロックにわたって第2のブロック終了速度が選択された場合に、ブロック内速度が前記修正ブロック終了速度以上に加速することを前記補間演算手段に禁止させ、前記ブロック内速度を修正ブロック終了速度でクランプさせるようにしたので、滑らかな形状のプログラムを実行した場合に不要な加減速の繰り返しを防止し、機械の振動、および切削面の悪影響を与えず、加工を行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に基づくフローチャートである。
【図2】本発明が行なっている補間処理フローである。
【図3】従来の技術のフローチャートである。
【図4】従来行なっている補間処理フローである。
【図5】従来技術のプログラムの1例である。
【図6】先読みブロック数=6の場合における第2のブロック終了速度パターンを示すず線図で、(a)は従来例による速度補間、(b)は本発明による速度補間を行った結果の距離−速度線図である。
【図7】本発明に係る速度制御方法を実行する数値制御装置の構成を示したブロック図である。
【符号の説明】
70 NCプログラム
71 ブロック先読み手段
72 第1のブロック終了速度演算手段
73 第2のブロック終了速度演算手段
74 ブロック終了速度比較手段
740 比較結果監視手段
75 補間演算手段
76 サーボシステム駆動手段
77 軸制御装置
78 サーボアンプ
79 サーボモータ
【発明の属する技術分野】
本発明は、加速度条件を満足するようにサーボシステムの速度を制御する数値制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
数値制御装置では、加工プログラムによって指令された軌跡上を指令された速度で工具を移動させることによってワークを所望の形状に加工している。このような加工を効率よく、かつ高精度で 行うためには加工プログラムによって指定された軌跡のコーナ部分において加工形状や、機械へのショック等を考慮して加工中に発生する加速度を制限することが必要である。
そのため、従来の技術では、ブロック情報を先読みし、加速度条件に基づいてブロック終了速度を算出し、補間演算を行っている。
【0003】
従来の技術のフローチャートを図3に示す。
図3において、(1)まず、加工プログラムを1ブロック読み込む(S1)。
(2)次に、読み込んだ1ブロックを解析し、各ブロック情報を作成する(S2)。
(3)次に、ブロック情報を基にブロック終了点における速度が、指定されたブロック間加速度限界値(α1)を越えないというブロック間加速度条件を満たす第1のブロック終了速度(Ve1)を数式(1)によって算出する(S3)。ここで、
α1:ブロック間加速度の限界値
Ts:ブロック間の送り方向の変化がサンプリング時間
θi:隣接するブロックiとブロックi+1のなす角度
α1={(1−cosθi)/Ts}×Ve1
Ve1=α1×Ts/(1−cosθi) ・・・数式(1)
(4)次に、先読みしたブロック情報を基に各ブロック終了点における速度が、前記ブロック間加速度の限界値とは別に指定されたブロック内加速度の限界値(α2)を越えないというブロック内加速度条件を満たす第2のブロック終了速度(Ve2)を数式(2)によって算出する(S4)。
ここで、
α2:ブロック間加速度の限界値
L:ブロック長
V’e2:1ブロック前の修正ブロック終了速度
Ve2=(2×α2×L+V’2e2)1/2 ・・・数式(2)
(5)次に、第1のブロック終了速度と第2のブロック終了速度の絶対値の小さい方を修正ブロック終了速度とする(S5)。
(6)以上のステップを先読みブロックすべてについて計算する。すべての計算が終了したらステップ8’へ進み、補間処理を行う。補間処理(S8’)は、補間周期毎に実行される。
図4は従来行なっている補間処理S8’の処理フローを示す。
図4において、今回補間周期での補間速度を算出し(SS1)、軸分配計算後、各軸の移動指令を作成する(SS4)。
【0004】
図5は従来技術のプログラム(O1)を例示している。
図5において50がプログラム(O1)で、これについて簡単に説明する。
プログラムO1は1ブロック毎にX軸方向に100[μm]ずつ連続して移動するプログラムである。プログラムO1はX軸方向のみ移動するので、各ブロック間の角度はゼロである。したがって、数式(1)よりθi=0なので、
cosθi=1となるため、Vei=∞となる。
そこでこのようなプログラム(O1)を実行した場合、数式(1)から算出される第1のブロック終了速度は無限大となるため、実際の処理では、制御上の最大速度に設定される。したがって、全先読みブロックの修正ブロック終了速度は、第2のブロック終了速度が選択されることとなる。
図6は先読みブロック数=6の場合における第2のブロック終了速度パターンを示している。すなわち、図6は補間周期毎の速度補間を行った距離−速度線図で、(a)は従来例で(b)は本発明によるものである。
従来の技術ではブロック内速度の制限値をブロック内加速度の限界値(α2)および修正ブロック終了速度(Ve(i))から、ブロック終点にてブロック終了速度になる速度(Vref(i))を数式(3)によって算出している。
Vref(i)=(2×α2×Lrem+V2e(i))1/2 ・・・数式(3)
Lrem:ブロック残移動距離
Vref(i):第iブロック内の速度制限値
Ve(i)):第iブロックの終了速度
そして、補間周期毎の補間速度(Vi)は、Vrefと補間速度を比較し、Vref>Viの条件が満足されるまで補間速度は加速するため、プログラム(O1)を実行した場合、1ブロック内速度は図6(a)に示すようになる。すなわち、図6(a)において、縦軸は速度、横軸は距離で、第2のブロック終了速度にて速度が第1ブロックから第5ブロックに亘って加速と減速を繰り返している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、本来、プログラム(O1)ではブロック内速度の加速および減速は不要であり、加速と減速を繰り返すことによって、機械が振動的になったり、切削面に悪影響を与える恐れがあった。
そこで本発明は、滑らかな形状のプログラムを実行した場合に、図6(a)のような不要な加減速の繰り返しを防止し、機械の振動、および切削面の悪影響を与えない数値制御装置の速度制御方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するため、請求項1記載の数値制御装置における速度制御方法の発明は、サーボシステムの速度を加工プログラムに従って制御する数値制御装置であって、前記加工プログラムの各ブロックに指定された位置および速度情報を複数ブロックについて先読みするブロック情報先読み手段と、先読みした前記複数ブロックの各終了点における速度が、指定されたブロック間加速度限界値を越えないというブロック間加速度条件を満たすように、ブロック終了速度を演算する第1のブロック終了速度演算手段と、先読みした前記複数ブロックの各終了点における速度が、前記ブロック間加速度の限界値とは別に指定されたブロック内加速度の限界値を越えないというブロック内加速度条件を満たすようにブロック終了速度を演算する第2のブロック終了速度演算手段と、各ブロックにおいて、前記第1のブロック終了速度演算手段より求めた第1のブロック終了速度、および第2のブロック終了速度演算手段より求めた第2のブロック終了速度を比較し、小さい方を修正ブロック終了速度とするブロック終了速度比較手段と、前記ブロック内加速度の限界値、前記修正ブロック終了速度および指令値に基づいて補間演算を行う補間演算手段と、前記補間演算されたデータに基づいてサーボシステムの駆動を行うサーボシステム駆動手段とを備えた数値制御装置の速度制御方法において、前記ブロック終了速度比較手段での比較の結果、先読みした全ブロックにわたって第2のブロック終了速度が修正ブロック終了速度に選択された場合に、ブロック内速度が前記修正ブロック終了速度以上に加速することを前記補間演算手段に禁止させ、前記ブロック内速度を修正ブロック終了速度でクランプさせることを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明についてを図に基づいて詳しく説明する。
図1は本発明の実施の形態に基づくフローチャートである。
S1〜S5までのステップは、従来技術と同様である。すなわち、図1において、(1)まず、加工プログラムを1ブロック読み込む(S1)。
(2)次に、読み込んだ1ブロックを解析し、各ブロック情報を作成する(S2)。
(3)次に、ブロック情報を基にブロック終了点における速度が、指定されたブロック間加速度限界値(α1)を越えないというブロック間加速度条件を満たす第1のブロック終了速度(Ve1)を数式(1)によって算出する(S3)。ここで、
α1:ブロック間加速度の限界値
Ts:ブロック間の送り方向の変化がサンプリング時間
θi:隣接するブロックiとブロックi+1のなす角度
α1={(1−cosθi)/Ts}×Ve1
Ve1=α1×Ts/(1−cosθi) ・・・数式(1)
(4)次に、先読みしたブロック情報を基に各ブロック終了点における速度が、前記ブロック間加速度の限界値とは別に指定されたブロック内加速度の限界値(α2)を越えないというブロック内加速度条件を満たす第2のブロック終了速度(Ve2)を数式(2)によって算出する(S4)。
ここで、
α2:ブロック間加速度の限界値
L:ブロック長
V’e2:1ブロック前の修正ブロック終了速度
Ve2=(2×α2×L+V’2e2)1/2 ・・・数式(2)
(5)次に、第1のブロック終了速度と第2のブロック終了速度の絶対値の小さい方を修正ブロック終了速度とする(S5)。
(6)以上のステップを先読みブロックすべてについて計算する。すべての計算が終了したら、本発明により設けられたステップ6へ進む。
ステップ6では、S5までのステップで、修正ブロック終了速度を作成した後、先読みした全ブロックが修正ブロック終了速度に第2のブロック終了速度を選択したか否かを判別するものである。
(7)判別結果、全ブロックで第2のブロック終了速度が選択された場合には、加速禁止フラグをオンにし、そうでない場合は加速禁止フラグをオフにして次のステップ8の補間処理に移る(S7)。
【0008】
図2は本発明が行なっている補間処理S8の処理フローを示す。
補間処理(S8)は、補間周期毎に実行される。
(1)まず、今回補間周期での補間速度を算出する(SS1)。
(2)次に、加速禁止フラグの状態を判別し、フラグがオンの場合は、今回補間速度と修正ブロック終了速度を比較する(SS2)。
(3)比較の結果、今回補間速度が修正ブロック終了速度より大きい場合は、今回補間速度を修正ブロック終了速度とする(SS3)。
(4)その結果を軸分配し、各軸の移動指令を作成する(SS4)。
以上が本発明により設けられた不要な加減速反復防止フローである。
また、上記(2)において、加速禁止フラグがオフの場合および上記(3)の比較の結果今回補間速度が修正ブロック終了速度より小さい場合は、本発明の処理フローを経ずにいきなりSS4の軸分配処理を行う。
このように、補間演算処理に修正ブロック終了速度選択情報を付加することによって、補間演算処理で、ブロック内速度が修正ブロック終了速度以上に加速することを禁止し、前記ブロック内速度を修正ブロック終了速度でクランプさせるため、滑らかな形状のプログラムを実行した場合に、図6(b)に示すようになる。図6(b)において、縦軸は速度、横軸は距離で、第2のブロック終了速度にて速度が第1ブロックから第5ブロックに亘って一定に保たれるようになり、図6(a)に示すような不要な加減速の繰り返しを防止している。
この結果、本発明に係る数値制御装置は機械の振動、および切削面の悪影響を与えず、加工を行うことができるようになる。
【0009】
図7は、本発明に係る速度制御方法を実行する数値制御装置の構成を示したブロック図である。図7において、NCプログラム70から各軸の移動量を示す位置データと接線方向速度が指令され、ブロック先読み手段71は加工プログラムの各ブロックに指定された位置および速度情報を複数ブロック分先読みする。
第1のブロック終了速度演算手段72はブロック情報先読み手段71で先読みした前記複数ブロックの各終了点における速度が、指定されたブロック間加速度限界値を越えないというブロック間加速度条件を満たすようにブロック終了速度を演算し、第2のブロック終了速度演算手段73では、前記ブロック間加速度の限界値とは別に指定されたブロック内加速度の限界値を越えないというブロック内加速度条件を満たすようにブロック終了速度を演算する。
ブロック終了速度比較手段74では、各ブロックにおいて、前記第1のブロック終了速度および第2のブロック終了速度を比較し、小さい方を修正ブロック終了速度とする。
比較結果監視手段740では、先読みした全ブロックにわたって第2のブロック終了速度が選択されたか否かを監視し、すべて選択された場合は加速禁止フラグのオン信号を補間演算手段75に出力し、1ブロックでも選択されなかった場合は加速禁止フラグのオフ信号を補間演算手段75に出力する。
補間演算手段75では、前記ブロック内加速度の限界値、前記修正ブロック終了速度および指令値に基づいて補間演算を行ない、その際、加速禁止フラグのオン・オフを調べ、オン信号があった場合は、ブロック内速度が修正ブロック終了速度以上に加速することを禁止して、ブロック内速度を修正ブロック終了速度でクランプさせ、オフ信号の場合は通常の補間演算を行う。
サーボシステム駆動手段76は、補間演算された補間データに基づいてサーボシステムの駆動を行なうもので、軸制御装置77x、77yが、軸移動データに基づきサーボアンプ78x、78yを介してサーボモータ79x、79yを駆動する。
【0010】
以上述べたように、本発明によれば、補間演算処理に修正ブロック終了速度選択情報を付加することによって、補間演算処理で、ブロック内速度が修正ブロック終了速度以上に加速することを禁止し、前記ブロック内速度を修正ブロック終了速度でクランプさせるため、滑らかな形状のプログラムを実行した場合に、図4に示すように、不要な加減速の繰り返しを防止し、機械の振動、および切削面の悪影響を与えず、加工を行うことができる。
【0011】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、サーボシステムの速度を加工プログラムに従って制御する数値制御装置であって、前記加工プログラムの各ブロックに指定された位置および速度情報を複数ブロックについて先読みするブロック情報先読み手段と、先読みした前記複数ブロックの各終了点における速度が、指定されたブロック間加速度限界値を越えないというブロック間加速度条件を満たすように、ブロック終了速度を演算する第1のブロック終了速度演算手段と、先読みした前記複数ブロックの各終了点における速度が、前記ブロック間加速度の限界値とは別に指定されたブロック内加速度の限界値を越えないというブロック内加速度条件を満たすようにブロック終了速度を演算する第2のブロック終了速度演算手段と、各ブロックにおいて、前記第1のブロック終了速度、および第2のブロック終了速度を比較し、小さい方を修正ブロック終了速度とするブロック終了速度比較手段と、前記ブロック内加速度の限界値、前記修正ブロック終了速度および指令値に基づいて補間演算を行う補間演算手段と、前記補間演算されたデータに基づいてサーボシステムの駆動を行うサーボシステム駆動手段とを備えた数値制御装置において、前記ブロック終了速度比較手段での比較の結果、先読みした全ブロックにわたって第2のブロック終了速度が選択された場合に、ブロック内速度が前記修正ブロック終了速度以上に加速することを前記補間演算手段に禁止させ、前記ブロック内速度を修正ブロック終了速度でクランプさせるようにしたので、滑らかな形状のプログラムを実行した場合に不要な加減速の繰り返しを防止し、機械の振動、および切削面の悪影響を与えず、加工を行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に基づくフローチャートである。
【図2】本発明が行なっている補間処理フローである。
【図3】従来の技術のフローチャートである。
【図4】従来行なっている補間処理フローである。
【図5】従来技術のプログラムの1例である。
【図6】先読みブロック数=6の場合における第2のブロック終了速度パターンを示すず線図で、(a)は従来例による速度補間、(b)は本発明による速度補間を行った結果の距離−速度線図である。
【図7】本発明に係る速度制御方法を実行する数値制御装置の構成を示したブロック図である。
【符号の説明】
70 NCプログラム
71 ブロック先読み手段
72 第1のブロック終了速度演算手段
73 第2のブロック終了速度演算手段
74 ブロック終了速度比較手段
740 比較結果監視手段
75 補間演算手段
76 サーボシステム駆動手段
77 軸制御装置
78 サーボアンプ
79 サーボモータ
Claims (1)
- サーボシステムの速度を加工プログラムに従って制御する数値制御装置であって、前記加工プログラムの各ブロックに指定された位置および速度情報を複数ブロックについて先読みするブロック情報先読み手段と、先読みした前記複数ブロックの各終了点における速度が、指定されたブロック間加速度限界値を越えないというブロック間加速度条件を満たすように、ブロック終了速度を演算する第1のブロック終了速度演算手段と、先読みした前記複数ブロックの各終了点における速度が、前記ブロック間加速度の限界値とは別に指定されたブロック内加速度の限界値を越えないというブロック内加速度条件を満たすようにブロック終了速度を演算する第2のブロック終了速度演算手段と、各ブロックにおいて、前記第1のブロック終了速度演算手段より求めた第1のブロック終了速度、および第2のブロック終了速度演算手段より求めた第2のブロック終了速度を比較し、小さい方を修正ブロック終了速度とするブロック終了速度比較手段と、前記ブロック内加速度の限界値、前記修正ブロック終了速度および指令値に基づいて補間演算を行う補間演算手段と、前記補間演算されたデータに基づいてサーボシステムの駆動を行うサーボシステム駆動手段とを備えた数値制御装置の速度制御方法において、
前記ブロック終了速度比較手段での比較の結果、先読みした全ブロックにわたって第2のブロック終了速度が修正ブロック終了速度に選択された場合に、ブロック内速度が前記修正ブロック終了速度以上に加速することを前記補間演算手段に禁止させ、前記ブロック内速度を修正ブロック終了速度でクランプさせることを特徴とする数値制御装置の速度制御方法。
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JP2002190003A JP2004030540A (ja) | 2002-06-28 | 2002-06-28 | 数値制御装置の速度制御方法 |
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JP2010001955A (ja) * | 2008-06-19 | 2010-01-07 | Jatco Ltd | 自動変速機の変速制御装置 |
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- 2002-06-28 JP JP2002190003A patent/JP2004030540A/ja active Pending
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