JP2004029691A - ファイバグレーティング型光部品 - Google Patents

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Toshiaki Tsuda
津田 寿昭
Yasuhiro Isaka
井坂 康弘
Toru Tateishi
立石 徹
Keiichi Aiso
相曽 景一
Takeshi Yagi
八木 健
Yasuo Uemura
植村 康生
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Abstract

【課題】グレーティング部の中心波長の温度依存性を大幅に抑制する。
【解決手段】紫外線に感光し、かつ正の温度依存性を持つ屈折率を有するゲルマニウム、および正の温度依存性をキャンセルする負の温度依存性を持つ屈折率を有するボロンが共にドープされたコア層3、このコア層3の屈折率よりも低い屈折率を有し、コア層3を被覆する第1のクラッド層4およびこの第1のクラッド層4の屈折率よりも低い屈折率を有し、第1のクラッド層4を覆う第2のクラッド層5をそれぞれ有する光ファイバ2と、この光ファイバ2のコア層3のファイバ軸方向に沿った所定部位におけるコア層3の屈折率のファイバ軸方向に沿った周期的変化として形成された長周期グレーティング部10とを備えている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光フィルタ等として利用されるファイバグレーティング型光部品に関する。
【0002】
【従来の技術】
ファイバグレーティング型光部品は、シングルモード光ファイバ(Single Mode optical Fiber :SMF)と、このSMFのコア層に対して紫外レーザ光を照射することによりファイバ軸方向に形成された屈折率の周期的変化であるファイバグレーティングとを備えている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この周期的変化が、その周期的変化部位を介して伝送される光信号の波長帯域と同一オーダである例えば1μmオーダのファイバグレーティングを短周期ファイバグレーティング(FBG;Fiber Bragg Grating)と呼び、また、100μm〜数100μmの周期的変化を持つファイバグレーティングを長周期ファイバグレーティングと呼ぶ。
【0004】
長周期ファイバグレーティングは、光ファイバの導波モードの光信号パワーをクラッドモードの光信号へ結合させることができる。この特性を利用して、上記長周期グレーティングを用いたファイバグレーティング型光部品は、EDFA(Erbium−doped Fiber Amplifier;エルビゥム添加光ファイバ増幅器)等の光ファイバ増幅器のASE(Amplified Spontaneous Emission;増幅された自然放出光)抑制・除去や利得波長依存性を補償するためのフィルタデバイスとして、WDM(Wavelength Divisional Multiplexing;波長分割多重)システム等の様々や光通信システムに利用されている。
【0005】
例えば、利得等化器を有する長周期グレーティングをEDFAおよび利得等化器と組み合わせることにより、EDFAおよび利得等化器の利得特性の変化を補償することができる。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−145941号。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、SMFを用いた長周期ファイバグレーティングの中心波長は、図8に示すように、一般的な利得等化器に比べて大きな温度依存性(約50pm/℃)を有している。このため、SMFを用いた長周期ファイバグレーティングを利用する際には、上記中心波長の温度依存性を補償する手段が新たに必要になり、長周期ファイバグレーティングの利用を困難なものとしていた。
【0008】
ところで、長周期ファイバグレーティングをWDMシステム等の様々や光通信システムに利用するためには、長期的に信頼性を確保する観点から、設計許容値、例えば、中心波長変動を約0.5nm以下、および透過損失波形変動を約1dB以下に抑制しなければならない。
【0009】
この点、SMFを用いた長周期ファイバグレーティングに対して、ベルコアのGR‐1221に準拠した長期信頼性試験(高温高湿試験;85℃・80%RHの高温高湿環境下で2000時間の試験)を行った結果、図9に示すように、中心波長が約3nm低波長側にシフトし、透過損失特性の波形が変動することが分かった。
【0010】
このため、長周期ファイバグレーティングの長期信頼性の向上、すなわち、ベルコアのGR‐1221準拠の長期信頼性試験において、中心波長のシフトを大幅に抑制し、透過損失波形を略一致させる必要が生じていた。
【0011】
本発明は上述した事情に鑑みてなされたもので、長周期ファイバグレーティングの中心波長の温度依存性を大幅に抑制することができるファイバグレーティング型光部品を提供することをその第1の目的とする。
【0012】
また、本発明は上述した事情に鑑みてなされたもので、長周期ファイバグレーティングの長期信頼性を大幅に向上させることができるファイバグレーティング型光部品を提供することをその第2の目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の態様に係わるファイバグレーティング型光部品によれば、紫外線に感光し、かつ正の温度依存性を持つ屈折率を有する第1の材料、および前記正の温度依存性をキャンセルする負の温度依存性を持つ屈折率を有する第2の材料が共にドープされたコア層と、このコア層の屈折率よりも低い屈折率を有し、前記コア層を被覆する第1のクラッド層と、この第1のクラッド層の屈折率よりも低い屈折率を有し、前記第1のクラッド層を覆う第2のクラッド層とをそれぞれ有する光ファイバと、
前記光ファイバのコア層のファイバ軸方向に沿った所定部位における当該コア層の屈折率の前記ファイバ軸方向に沿った周期的変化として形成されたグレーティング部と、を備えている。
【0014】
特に、本発明の態様において、前記第2のクラッド層の外周部をハーメチックにコーティングするコーティング部材をさらに備えている。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係わるファイバグレーティング型光部品1を示す斜視図である。
【0016】
図1に示すように、ファイバグレーティング型光部品1は、通常のSMFの代わりとして、グレーティング用光ファイバ2を備えている。
【0017】
このグレーティング用光ファイバ2は、図1に示すように、石英ガラス(シリカ(SiO)ガラス)に対して、上記シリカより屈折率が高く且つ紫外線に感光するゲルマニウム(Ge;ゲルマニア(GeOと同義である))およびボロン(B)が共にドープ(添加)されて形成されたコア層3を備えている。
【0018】
また、光ファイバ2は、コア層3全体の屈折率よりも低い屈折率を有するシリカにより形成されており、コア層3を被覆する第1のクラッド層4と、上記シリカ層に、そのシリカの屈折率よりも低い屈折率を有するフッ素(F)がドープされて形成されており、第1のクラッド層4を覆う第2のクラッド層5とを備えている。
【0019】
ここで、コア層3の材料となるシリカ(SiO)、このシリカに共にドープ(コドープ)されたゲルマニウム(GeO)およびボロン(B)の屈折率の温度依存性を下表1に示す。
【表1】
Figure 2004029691
【0020】
すなわち、コア層3にドープされたゲルマニウムの屈折率は、正の温度依存性を持っており、このコア層3に上記ゲルマニウムとコドープされたボロンの屈折率は、上記正の温度依存性をキャンセルする負の温度依存性を持っている。
【0021】
そして、ファイバグレーティング型光部品1は、コア層3のファイバ軸方向に沿った所定部位に形成された長周期グレーティング部10を備えている。
【0022】
この長周期グレーティング部10は、コア層3の所定部位の屈折率のファイバの軸方向に沿った、例えば100μm〜数100μmの周期変化、すなわち、高屈折率層および低屈折率層の周期構造を有している。
【0023】
長周期グレーティング部10は、例えば次のように形成されている。すなわち、上記ゲルマニウムおよびボロンがドープされたコア層3、シリカ層である第1のクラッド層4およびフッ素がドープされた第2のクラッド層5から成る光ファイバ2に対して高圧水素処理を行う。そして、高圧水素処理後の光ファイバ2のコア層3におけるファイバ軸方向に沿った所定部位に対して、ファイバ軸方向に対応する長手方向に沿って、上記グレーティングの周期に対応する所定の周期ピッチ毎に形成されたスリットを有するフェーズマスクを介して紫外線を照射することにより形成されている。
【0024】
さらに、ファイバグレーティング型光部品1は、長周期グレーティング部10が形成された光ファイバ2の第2のクラッド層5の外周部に対して、例えばメタライズ処理によりハーメチック(気密・湿密)、すなわち、空気・湿度を通さないように2重コーティングされたメタライズ層11を備えている。
【0025】
図2は、ファイバグレーティング型光部品1の径方向に沿った横断面図である。なお、図2においては、光ファイバ2を1つの断面として示し、また、メタライズ層11の層厚を拡大して示している。
【0026】
図2に示すように、メタライズ層11は、第2のクラッド層5に対して第1の金属部材である例えばチタン(Ti)をコーティングし、チタンがコーティングされた光ファイバ2を100〜150℃の温度を有する熱処理炉内で例えば12分熱処理して形成されたチタン層11aと、このチタン層11aがコーティングされた光ファイバ2のチタン層11aに対して第2の金属部材である例えばニッケル(Ni)をコーティングし、ニッケルがコーティングされた光ファイバ2を100℃以下の温度を有する熱処理炉内で例えば75分熱処理して形成されたニッケル層11bとを備えている。
【0027】
次に、メタライズ層に関する図2の変形例について図10を参照して説明する。
図10(A)は、メタライズ層の他実施例を示す径方向に沿った横断面図であり、図10(B)はその縦断面図である。
【0028】
具体的には、長周期グレーティング部10が形成された光ファイバのクラッド層の外周部に対して、複数層からなるメタライズ層20を形成させるものである。
メタライズ層20は、まず、イオンプレーティング法を用いて、Ti、Ni、Auの金属膜を順に作製される。各金属膜の膜厚は、それぞれ0.03〜1μm、0.07〜1μm、0.06〜0.1μmに制御される。図10では、Tiの金属膜は0.051μm、Niの金属膜は0.09μm、Auの金属膜は0.08μmである。
【0029】
次に、イオンプレーティング法で形成されたメタライズ層20のさらに外周部に対して、電解メッキ法によりAuをメタライズする。このAuの膜厚は、0.5μm〜10μmに制御されるが、図10では0.8μmである。
【0030】
メタライズ層20を形成させる際は、長周期グレーティング部10を湾曲状態ではなく、直線状態にして行うと、メタライズ層20の膜厚を均一に形成することができて好ましい。また、長周期グレーティング部10の軸方向に、50〜100g程度の荷重を維持させた状態でメタライズ層20を形成させると、より直線状態を保ちながらメタライズ層20を形成させることが出来る。
【0031】
メタライズ層20の形成方法は、イオンプレーティング法を適用したが、これ以外では、蒸着法、スパッタ法等のPVD(physical vapor deposition)法が適用可能である。
【0032】
メタライズ層20の金属膜は、Ti、Ni、Auの組合せを既に説明したが、金属膜はこれに限らず、Cr、Co、Pt、Cu、Agを適宜選択し、組合せても良い。つまり、メタライズ層20は、適宜選択された金属膜を組合せて多層構造としても良い。なお、メタライズ層20は、多層構造に限らず、単層構造で膜厚を制御したものとしても良い。
【0033】
メタライズ層20の金属膜の膜厚は、特に限定されず、形成方法、金属膜の材料により異なる。図10の構成は単なる一例である。金属膜の膜厚を厚くすると、耐湿特性は向上するが、メタライズ層20を形成するために多大な時間を要するというデメリットも生じる。このため、これらのバランスを考慮し、金属膜材料および形成方法の選定を行えばよい。
【0034】
上述のように、メタライズ層が作製されたファイバグレーティング型光部品の耐湿特性について説明する。なお、耐湿特性の試験条件は、温度110℃、湿度100%R.H.、気圧1.5atm、時間100hrで行い、中心波長変動および透過損失変動について測定を行った。
【0035】
図11は、耐湿特性の試験結果である。図11から試験前と試験後において、中心波長変動および透過損失変動がほとんど見られないことがよくわかる。なお、中心波長変動は0.1nm以下であり、透過損失変動は0.05dB以下であった。
【0036】
次に、図10に示したメタライズ層のさらに変形例について説明する。
図示しないが、この変形例のメタライズ層は、イオンプレーティング法を用いて、Ti、Auの順に作製されたものである。各膜厚は、それぞれ0.051μm、0.08μmである。つまり、この実施例でのメタライズ層は、図10で説明したメタライズ層のNi層と、最外層のAu層を省略した構造である。
【0037】
このようにメタライズ層が作製されたファイバグレーティング型光部品の耐湿特性について図12を参照して説明する。なお、耐湿特性の試験条件および測定項目は、図11と同様のため説明を省略する。
【0038】
図12から図11より中心波長変動が大きいことがわかる。しかしながら、中心波長変動は0.6nm以下であり、透過損失変動は0.02dB以下であった。中心波長変動は、図11の構成の方が少ないもののメタライズ層が2層の金属膜のみで構成され、形成方法においても電解メッキを行う必要が無いため、作製が容易であり、低コストであるというメリットを有する。
【0039】
上述したように、クラッド層の外周部に対し、複数層からなるメタライズ層を形成したことにより、中心波長変動および透過損失変動の耐湿特性がより向上する。つまり、上述したメタライズ層が形成されたファイバグレーティング型光部品を、高湿の環境下において使用しても、中心波長変動および透過損失変動はほぼ無くなる。
【0040】
なお、メタライズ層が形成された外周部に対し、さらに溶融石英ガラス層を形成させてもよい。溶融石英ガラス層は、メタライズ層を形成した後、メタライズ層形成と同様に、50〜100g程度の張力を維持した状態で形成させる。このように溶融石英ガラス層を形成させると、長周期グレーティング部の外力、外圧等による曲げを防止することが出来る。この結果、長周期グレーティング部の屈折率変化部分のピッチ間が変化することなく、長期にわたり安定した反射・透過特性を維持することが出来る。
【0041】
図3は、光ファイバ2の寸法および屈折率分布のプロファイル(一点鎖線で示す)を概略的に示す図である。
【0042】
コア層3は、約10μmのモードフィールド径d1(ファイバ内(コア層3内)の光の強度分布の広がりを表す)を有しており、また、第1のクラッド層4は、約119μmのクラッド径d2(コア層3を含む第1のクラッド層4の直径)を有している。
【0043】
また、コア層3の屈折率および第1のクラッド層4の屈折率は階段状(ステップ状)に変化しており、コア層3および第1のクラッド層4の比屈折率差△1は、コア層3のモードフィールド径を大きくしながら、入射された光信号の波長帯域におけるパルス分散を抑制するために、例えば約0.35%に設定されている。
【0044】
そして、第2のクラッド層5自体の層厚d4および第1のクラッド層4に対する比屈折率差△2は、その第2のクラッド層5が第1のクラッド層4を介して伝播されるクラッドモードの光信号を第1のクラッド層4内に閉じ込めることができるようにそれぞれ設定されている。
【0045】
例えば、第2のクラッド層5の層厚d4が約4±0.5μm{クラッド径d3(コア層3および第1のクラッド層4を含む第2のクラッド層5の直径)=約125μm}に設定され、第2のクラッド層5の第1のクラッド層4に対する比屈折率差△2が約0.5%±0.05%に設定されている。
【0046】
なお、上記比屈折率差△1および△2は、コア層3、第1のクラッド層4および第2のクラッド層5にそれぞれドープされるドープ材料の量により設定されている。
【0047】
また、チタン層11aの層厚d6は、例えば約0.05μmに設定され、ニッケル層11bの層厚は、例えば約0.09μmに設定されており、メタライズ層11全体の層厚d5は、約0.14μmに設定されている。
【0048】
次に、本実施形態に係わるファイバグレーティング型光部品1の作用について説明する。
【0049】
最初に、ファイバグレーティング型光部品1の波長遮断作用(フィルタ作用)について説明する。
【0050】
図1に示すように、ファイバグレーティング型光部品1の光ファイバ2におけるコア層3に形成された長周期グレーティング部10により、例えばコア層を図中右から左に向かう光信号における特定の波長帯を有する伝搬モード(基本モード)の光信号は、コア層3から第1のクラッド層4へ放出され、その第1のクラッド層4を介して伝搬されるクラッドモードの光信号S1、S2へ結合する。この結果、クラッドモードの光信号S1、S2へ結合した所定の波長帯の光信号を損失として、長周期グレーティング部10の通過を遮断することができる。
【0051】
したがって、長周期グレーティング部10を有するファイバグレーティング型光部品1を所望の波長遮断帯域(波長透過損失帯域)を有する遮断フィルタとして機能させることができる。
【0052】
次に、本実施形態特有の作用について説明する。
【0053】
前掲図8に示したように、SMFを用いた長周期ファイバグレーティングの中心波長は、大きな温度依存性(約50pm/℃)を有している。これは、SMFのコア層にドープされたゲルマニウムの屈折率が、表1に示したように、正の温度依存性を持っていることがその理由である。
【0054】
しかしながら、本実施形態のファイバグレーティング型光部品1のコア層3は、上記正の温度依存性を持つ屈折率を有するゲルマニウムに加えて、その正の温度依存性をキャンセルする負の温度依存性を持つボロンがドープされている。このため、屈折率の温度依存性を相殺することができ、上記屈折率の温度依存性に起因した光部品1の中心波長の温度依存性を大幅に抑制することができる。
【0055】
図4は、本実施形態のファイバグレーティング型光部品1の中心波長の温度依存性を実際に測定した結果を示しており、その中心波長の温度依存性は最大約0.2nm程度となり、大幅に抑制することができた。
【0056】
一方、前掲図9に示したように、SMFを用いた長周期ファイバグレーティングに対して、ベルコアのGR‐1221に準拠した長期信頼性試験(高温高湿試験)を行った際に、中心波長のシフトおよび透過損失特性の波形の変動が発生する。この中心波長のシフトおよび透過損失特性の波形変動の理由は、SMFの周囲の外部環境成分(特に、湿度)がSMF内に浸透して、SMFの長周期グレーティングの特性を変化させてしまうことがその理由である。
【0057】
しかしながら、本実施形態の光ファイバ2は、その外周部がメタライズ層11によりハーメチックにコーティングされているため、光ファイバ2自体が外部環境成分である空気や湿度に接触することを完全に防止することができ、長周期グレーティング部10の特性を長期的に維持することができる。
【0058】
特に、本実施形態では、光ファイバ2のコア層3および第1のクラッド層4、すなわち、SMFに対して直接メタライズ層によりハーメチックにコーティングするのではなく、光ファイバ2の第1のクラッド層4を第2のクラッド層5で被覆し、その第2のクラッド層の外周部をメタライズ層11によりハーメチックにコーティングしている。
【0059】
ここで、SMF(1層のクラッド層)をメタライズ処理により直接メタライズ層によりハーメチックにコーティングした場合のファイバ型グレーティング部品のメタライズ前およびメタライズ後の透過損失特性をそれぞれ図5に示す。
【0060】
図5に示すように、ファイバの外周部(1層のクラッド層の外周部)に直接メタライズ層をコーティングすると、このメタライズ層により、SMFのクラッド層の屈折率が変化して長周期グレーティングにおける基本モードおよびクラッドモード間の結合係数が変化してしまう結果、SMFの長期信頼性試験結果と同様に、その長周期グレーティングの中心波長が大きくずれてしまい、さらに、透過波長損失波形が変動することが分かる。
【0061】
したがって、SMFを単にメタライズ層によりコーティングしたファイバグレーティング型光部品を用いて例えば光増幅器の利得平坦化フィルタを製造した場合、例えば、設計許容値を中心波長変動値が約0.5nm以下、および透過損失波形変動値が約1dB以下と設定すると、上記中心波長変動および透過波長損失波形変動に起因して製造歩留まりを低下させる恐れが生じている。
【0062】
しかしながら、本実施形態では、光ファイバ2の第1のクラッド層4を、第1のクラッド層4の屈折率よりも低い屈折率を有する第2のクラッド層5で被覆し、その第2のクラッド層の外周部をメタライズ層11によりハーメチックにコーティングしている。
【0063】
このため、第1のクラッド層4を伝搬するクラッドモードの光信号S1、S2は、上記第1および第2のクラッド層4および5の比屈折率差により、図1に示すように、第2のクラッド層5に対する境界面において全反射して当該第1のクラッド層4内を伝搬する。
【0064】
この結果、第1のクラッド層4の外部環境に依存することなく、第1のクラッド層4を伝搬するクラッドモードの光信号S1、S2を、その第1のクラッド層4内に閉じ込めることができる。
【0065】
したがって、第2のクラッド層5の外周部をコーティングするメタライズ層11は、第1のクラッド層4、すなわち、その第1のクラッド層4内を伝搬するクラッドモードの光信号S1、S2に対して影響を与えない。このため、メタライズ層11に起因した長周期グレーティング部10の中心波長のシフトおよび透過波長損失波形の変動を大幅に抑制することができる。
【0066】
図6は、本実施形態のファイバグレーティング型光部品1のメタライズ前およびメタライズ後の透過損失特性を実際に測定した結果をそれぞれ示す図である。
【0067】
図6に示すように、本実施形態のファイバグレーティング型光部品1のメタライズ前およびメタライズ後の透過損失特性の変動は、約0.2dBとなり、大幅に抑制することができた。
【0068】
そして、本実施形態のファイバグレーティング型光部品1に対して、ベルコアのGR‐1221に準拠した長期信頼性試験(高温高湿試験;85℃・80%RHの高温高湿環境下で2000時間の試験)を行った結果を図7に示す。
【0069】
図7に示すように、ファイバグレーティング型光部品1の中心波長は、試験前(初期)と試験後において略一致した。また、透過損失特性の波形は、その試験前と試験後において約0.1dBとなった。
【0070】
この結果、ファイバグレーティング型光部品1をWDMシステム等の様々や光通信システムに利用する際の設計許容値(中心波長変動を約0.5nm以下、透過損失波形変動を約1dB以下)を十分に満足することができ、ファイバグレーティング型光部品1自体およびそのファイバグレーティング型光部品1を含む光通信システムの長期的な信頼性を高く維持することができる。
【0071】
なお、本実施形態においては、コア層3のドープ材料をゲルマニウムおよびボロンとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、コア層3の基材(シリカ層)の屈折率よりも高く且つ正の温度依存性を持つ屈折率を有し、紫外線に感光する第1の材料、および上記コア層3の基材の屈折率よりも高く且つ正の温度依存性をキャンセルする負の温度依存性を持つ屈折率を有し、紫外線に感光する第2の材料の組み合わせであればよい。
【0072】
また、本実施形態では、第1のクラッド層(シリカ層)4の屈折率よりも低い屈折率を有するフッ素(F)を第2のクラッド層5にドープしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1のクラッド層(シリカ層)4の屈折率よりも低い屈折率を有する材料であれば、ホウ素等、他の材料をドープすることも可能である。
【0073】
さらに、本実施形態では、第2のクラッド層5の外周をコーティングする材料として、チタンおよびニッケルを用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、光ファイバ2をハーメチック(気密・湿密)に保持できる材料であれば、何れの材料(例えばカーボン材料等)をコーティングすることも可能である。また、1重コーティングとすることも可能である。
【0074】
そして、本実施形態では、第2のクラッド層5の層厚d4を約4±0.5μmに設定し、第2のクラッド層5の第1のクラッド層4に対する比屈折率差△2を約0.5%±0.05%に設定したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2のクラッド層5が第1のクラッド層4を介して伝播されるクラッドモードの光信号を第1のクラッド層4内に閉じ込めることができる値であれば、どの値を用いることも可能である。
【0075】
特に、上記第2のクラッド層5の第1のクラッド層4に対する比屈折率差△2と第2のクラッド層5の層厚d4とは反比例の関係にあり、製造容易性や製造コストの観点から、適切に設定されることが望ましい。
【0076】
例えば、製造コストを重視すれば、第2のクラッド層5の比屈折率差△2を大きく、例えば約0.7%に設定し、第2のクラッド層5の層厚d4を小さく、例えば2μmに設定することも可能である。
【0077】
また、製造容易性を重視すれば、第2のクラッド層5の比屈折率差△2を小さく、例えば約0.1%に設定し、第2のクラッド層5の層厚d4を大きく、例えば40μmに設定することも可能である。
【0078】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明に係わるファイバグレーティング型光部品によれば、光ファイバのコア層に、紫外線に感光し、かつ正の温度依存性を持つ屈折率を有する第1の材料、および前記正の温度依存性をキャンセルする負の温度依存性を持つ屈折率を有する第2の材料を共にドープしている。このため、コア層における屈折率の温度依存性を相殺することができ、ファイバグレーティング型光部品における屈折率の温度依存性に起因したグレーティング部の中心波長の温度依存性を大幅に抑制することができる。
【0079】
また、本発明に係わるファイバグレーティング型光部品によれば、光ファイバの第2のクラッド層の外周部をコーティング部材によりハーメチックにコーティングしている。このため、光ファイバ周囲の外部環境の第1のクラッド層に対する影響(第1のクラッド層内を伝搬するクラッドモードの光信号に対する影響)を、上記コーティング部材により防止することができ、ファイバグレーティング型光部品の長期的信頼性を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わるファイバグレーティング型光部品を示す斜視図。
【図2】図1に示すファイバグレーティング型光部品の径方向に沿った横断面図。
【図3】図1に示す光ファイバの寸法および屈折率分布のプロファイルを概略的に示す図。
【図4】本実施形態のファイバグレーティング型光部品の中心波長の温度依存性を実際に測定した結果を示す図。
【図5】SMFをメタライズ処理により直接メタライズ層によりハーメチックにコーティングした場合のファイバ型グレーティング部品のメタライズ前およびメタライズ後の透過損失特性をそれぞれ示す図。
【図6】本実施形態のファイバグレーティング型光部品のメタライズ前およびメタライズ後の透過損失特性を実際に測定した結果をそれぞれ示す図。
【図7】本実施形態のファイバグレーティング型光部品に対して、ベルコアのGR‐1221に準拠した長期信頼性試験を行った結果を示す図。
【図8】SMFを用いた長周期グレーティングの中心波長の温度依存性を示す図。
【図9】SMFを用いた長周期ファイバグレーティングに対してベルコアのGR‐1221に準拠した長期信頼性試験を行った結果を示す図。
【図10】図10(A)は、図2に示すファイバグレーティング型光部品の一変形例を示す横断面図であり、図10(B)は(A)の縦断面図である。
【図11】図10の構造のファイバグレーティング型光部品の中心波長変動および透過損失変動を示す図である。
【図12】図10の変形例の構造のファイバグレーティング型光部品の中心波長変動および透過損失変動を示す図である。
【符号の説明】
1:ファイバグレーティング型光部品
2:光ファイバ
3:コア層
4:第1のクラッド層
5:第2のクラッド層
10:長周期グレーティング部
11:メタライズ層
11a:チタン層
11b:ニッケル層
20:メタライズ層

Claims (5)

  1. 紫外線に感光し、かつ正の温度依存性を持つ屈折率を有する第1の材料、および前記正の温度依存性をキャンセルする負の温度依存性を持つ屈折率を有する第2の材料が共にドープされたコア層と、このコア層の屈折率よりも低い屈折率を有し、前記コア層を被覆する第1のクラッド層と、この第1のクラッド層の屈折率よりも低い屈折率を有し、前記第1のクラッド層を覆う第2のクラッド層とをそれぞれ有する光ファイバと、前記光ファイバのコア層のファイバ軸方向に沿った所定部位における当該コア層の屈折率の前記ファイバ軸方向に沿った周期的変化として形成されたグレーティング部と、を備えたことを特徴とするファイバグレーティング型光部品。
  2. 前記第1のクラッド層は、シリカ(SiO)から成るシリカ層であり、前記第2のクラッド層は、前記シリカ層に、当該シリカの屈折率よりも低い屈折率を有するホウ素およびフッ素の内の少なくとも一方がドープされて形成されていることを特徴とする請求項1記載のファイバグレーティング型光部品。
  3. 前記第2のクラッド層の第1のクラッド層に対する比屈折率差および径方向に沿った層厚を、当該第2のクラッド層が前記第1のクラッド層を介して伝播されるクラッドモードの光信号を当該第1のクラッド層内に閉じ込めることができるようにそれぞれ設定したことを特徴とする請求項1または2記載のファイバグレーティング型光部品。
  4. 前記第2のクラッド層の外周部をハーメチックにコーティングするコーティング部材をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至3の内の何れか1項記載のファイバグレーティング型光部品。
  5. クラッド層の外周部に、金属膜が少なくとも一層以上形成されてなるメタライズ層が形成されたことを特徴とする請求項1記載のファイバグレーティング型光部品。
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