JP2004028919A - 接触抵抗値を利用したスイッチ用ステンレス箔 - Google Patents
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Abstract
【課題】荷重を検出するような用途においてその材料特性を生かし、付加された荷重を検知することのできる金属材料箔を提供することにある。
【解決手段】表面に不働態皮膜を有し、加わった荷重により接点部分が接触した部分の接触抵抗が変化し、導通する電流値も変化することにより荷重を推定することを特徴とするステンレス箔。
【選択図】図1
【解決手段】表面に不働態皮膜を有し、加わった荷重により接点部分が接触した部分の接触抵抗が変化し、導通する電流値も変化することにより荷重を推定することを特徴とするステンレス箔。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
加わった荷重により接点部分が接触した部分の接触抵抗の変化を利用する感圧センサーに関する。
【0002】
【従来の技術】
ステンレス鋼は伸銅品に比較して、強度,バネ性、疲労特性が良好なため、強度、バネ性、耐疲労特性が要求されるスイッチ部品として優れた特性を有しているが、ステンレス自体の表面に不働態被膜が生成されているため、接触抵抗値が大きい。また、不働態皮膜によっては導電性にバラツキが生じる。そのため、材料の表面の接触抵抗値を小さくし、導電性を向上させるための処理(メッキ,クラッド加工等)がとられてきた。
一方、感圧センサーや荷重センサーと呼ばれる圧力を検出する用途分野がある。特に近年、着座センサーとしての利用が期待される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、このような荷重を検出するような用途においてその材料特性を生かし、付加された荷重を検知することのできる金属材料箔を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意研究の結果、従来接触部分の導電性を安定させて、スイッチとしての機能を向上させる手法が用いられているケースが多いが、ステンレスの表面の接触抵抗値はその部分に加わる荷重によって変化するという点に着目して、荷重時の接触抵抗値より、付加された荷重を検知する材料として用いることができることを見出した。
すなわち、
スイッチ部分に荷重が加わると、接点部分が接触し導通するが、その時の荷重により接触抵抗が変化するため、導通する電流値も変化する。この相関を利用して、導通した電流値より荷重を推定する。
【0005】
【発明の実施の形態】
スイッチ等の接点材料として用いられる伸銅品としてリン青銅,ベリリウム銅、鉄系ではステンレス鋼が代表的である。
これらの材料においてスイッチの特性を比較すると強度、バネ性、疲労特性においてステンレス鋼が優れている。
ただし、これまでは、接触抵抗が大きいことが弱点とされてきた。しかし、本発明においては、ステンレス鋼ほどには,他の材料は荷重によって変化せず、これは表面に形成される不働態皮膜によるものである。
この不働態皮膜については自然に形成されるが、最終冷間圧延後の酸洗等で一旦皮膜を除去した後、意図的に不働態皮膜を形成させても良い。
【0006】
また、金属ではない材料としてカーボン電極等によるセンサーが考えられるが、ステンレス鋼の採用は、製造工程は複雑ではなく、価格も安価である。
【0007】
【実施例】
(1)実施例1
実施例のステンレス鋼として304Sを用い、圧延、焼鈍を繰り返し、所定の粗さのロールで冷間圧延加工し、その後脱脂又は焼鈍,酸洗し、厚み0.1mmのステンレス箔を作製した。
接触抵抗値の測定方法は,四端子法にて直流10mA、開放電圧200mVで測定した。
【0008】
図1に示すように接触抵抗値と荷重の相関グラフにより、荷重を大きくすれば、接触抵抗値が減少することが確認された。
荷重が5gから10gの直線部分(但し両対数表示において)を利用することでより効果的に荷重を検出することができる。
また、酸洗することによって値を変更することができる。
【0009】
(2)実施例2
材料の強度、バネ性、疲労特性、荷重による接触抵抗の変化を測定し、比較したところ、ステンレス鋼が優れていることがわかった。
【0010】
【表1】
【0011】
【発明の効果】
このような荷重を検出するような用途においてその材料特性を生かし、付加された荷重を検知することのできる金属材料箔を提供することにある。
【図面の簡単な説明】
【図1】接触抵抗値−測定荷重相関グラフである。
【発明の属する技術分野】
加わった荷重により接点部分が接触した部分の接触抵抗の変化を利用する感圧センサーに関する。
【0002】
【従来の技術】
ステンレス鋼は伸銅品に比較して、強度,バネ性、疲労特性が良好なため、強度、バネ性、耐疲労特性が要求されるスイッチ部品として優れた特性を有しているが、ステンレス自体の表面に不働態被膜が生成されているため、接触抵抗値が大きい。また、不働態皮膜によっては導電性にバラツキが生じる。そのため、材料の表面の接触抵抗値を小さくし、導電性を向上させるための処理(メッキ,クラッド加工等)がとられてきた。
一方、感圧センサーや荷重センサーと呼ばれる圧力を検出する用途分野がある。特に近年、着座センサーとしての利用が期待される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、このような荷重を検出するような用途においてその材料特性を生かし、付加された荷重を検知することのできる金属材料箔を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意研究の結果、従来接触部分の導電性を安定させて、スイッチとしての機能を向上させる手法が用いられているケースが多いが、ステンレスの表面の接触抵抗値はその部分に加わる荷重によって変化するという点に着目して、荷重時の接触抵抗値より、付加された荷重を検知する材料として用いることができることを見出した。
すなわち、
スイッチ部分に荷重が加わると、接点部分が接触し導通するが、その時の荷重により接触抵抗が変化するため、導通する電流値も変化する。この相関を利用して、導通した電流値より荷重を推定する。
【0005】
【発明の実施の形態】
スイッチ等の接点材料として用いられる伸銅品としてリン青銅,ベリリウム銅、鉄系ではステンレス鋼が代表的である。
これらの材料においてスイッチの特性を比較すると強度、バネ性、疲労特性においてステンレス鋼が優れている。
ただし、これまでは、接触抵抗が大きいことが弱点とされてきた。しかし、本発明においては、ステンレス鋼ほどには,他の材料は荷重によって変化せず、これは表面に形成される不働態皮膜によるものである。
この不働態皮膜については自然に形成されるが、最終冷間圧延後の酸洗等で一旦皮膜を除去した後、意図的に不働態皮膜を形成させても良い。
【0006】
また、金属ではない材料としてカーボン電極等によるセンサーが考えられるが、ステンレス鋼の採用は、製造工程は複雑ではなく、価格も安価である。
【0007】
【実施例】
(1)実施例1
実施例のステンレス鋼として304Sを用い、圧延、焼鈍を繰り返し、所定の粗さのロールで冷間圧延加工し、その後脱脂又は焼鈍,酸洗し、厚み0.1mmのステンレス箔を作製した。
接触抵抗値の測定方法は,四端子法にて直流10mA、開放電圧200mVで測定した。
【0008】
図1に示すように接触抵抗値と荷重の相関グラフにより、荷重を大きくすれば、接触抵抗値が減少することが確認された。
荷重が5gから10gの直線部分(但し両対数表示において)を利用することでより効果的に荷重を検出することができる。
また、酸洗することによって値を変更することができる。
【0009】
(2)実施例2
材料の強度、バネ性、疲労特性、荷重による接触抵抗の変化を測定し、比較したところ、ステンレス鋼が優れていることがわかった。
【0010】
【表1】
【0011】
【発明の効果】
このような荷重を検出するような用途においてその材料特性を生かし、付加された荷重を検知することのできる金属材料箔を提供することにある。
【図面の簡単な説明】
【図1】接触抵抗値−測定荷重相関グラフである。
Claims (2)
- 表面に不働態皮膜を有し、接触圧の増加に伴い接触抵抗が減少し、通電時の電流値が増加することを特徴とする感圧センサー用ステンレス箔。
- 上記特性においてスイッチ部品として用いることを特徴とする感圧センサー用ステンレス箔。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002188683A JP2004028919A (ja) | 2002-06-27 | 2002-06-27 | 接触抵抗値を利用したスイッチ用ステンレス箔 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002188683A JP2004028919A (ja) | 2002-06-27 | 2002-06-27 | 接触抵抗値を利用したスイッチ用ステンレス箔 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004028919A true JP2004028919A (ja) | 2004-01-29 |
Family
ID=31183359
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002188683A Pending JP2004028919A (ja) | 2002-06-27 | 2002-06-27 | 接触抵抗値を利用したスイッチ用ステンレス箔 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004028919A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007080668A (ja) * | 2005-09-14 | 2007-03-29 | Hitachi High-Technologies Corp | 荷電粒子線装置の試料移動装置 |
-
2002
- 2002-06-27 JP JP2002188683A patent/JP2004028919A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007080668A (ja) * | 2005-09-14 | 2007-03-29 | Hitachi High-Technologies Corp | 荷電粒子線装置の試料移動装置 |
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A521 | Written amendment |
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