JP2004027983A - スクロール型圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】スクロール型圧縮機において、駆動軸の偏心軸部によって可動スクロール部材のボス部を回転可能に支持する部分に使用される、ニードルベアリングのようなベアリングの異常な摩耗を低減して寿命を長くすること。
【解決手段】可動スクロール部材10のボス部10cは有底カップ状の形状を有するため、ニードルベアリング11を収容するベアリングボックス22となるボス部10cの内部空間は行き止まりの袋小路となるので、ニードルベアリング11を貫流する潤滑油の流れが生じない。本発明においては、可動スクロール部材の端板部10aに半径方向の連通路25を設けて、ベアリングボックス22の底部を吸入室14に直接に連通させるので、潤滑油と冷媒のような被圧縮流体がニードルベアリング11を貫流して流れる結果、潤滑油が底部に停滞しない。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば車両用空調装置における冷媒圧縮機として使用することができるスクロール型圧縮機に係り、特に、スクロール型圧縮機の潤滑システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
スクロール型圧縮機においては駆動軸の偏心軸部によって可動スクロール部材を相対回転可能に支持するが、この部分に設けられるベアリングとしては一般にニードルベアリングのような小型で高負荷に耐えるものが使用される。可動スクロール部材の端板部に設けられた有底カップ状のボス部の内部空間をベアリングボックスとしてこのベアリングを収容する場合には、ベアリングボックスが行き止まりの袋小路となるので、ベアリングの内部を潤滑油が貫流することがなく、ベアリングボックスの底部には潤滑油が停滞することによってスラッジ等が溜まる傾向がある。そして、このような状態が長く続くと、ベアリングの摩耗が異常に進んで寿命が短くなるという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来のスクロール型圧縮機における前述のような問題に鑑み、新規な手段によってその問題を解消することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、この課題を解決するための手段として、特許請求の範囲の請求項1に記載されたスクロール型圧縮機を提供する。
【0005】
本発明のスクロール型圧縮機においては、可動スクロール部材の端板部の渦巻き形の羽根部とは反対側の面に、駆動軸の偏心軸部によって回転可能に支持されるボス部が形成されていると共に、ボス部が有底カップ状の形状を備えていて、その内部空間にベアリングを収容するベアリングボックスが構成されている場合に、このベアリングボックスの底部が、可動スクロール部材の端板部に放射状に形成された少なくとも1本の連通路によって、可動スクロール部材及び固定スクロール部材の外周の吸入室に直接に連通している点に特徴がある。
【0006】
従って、ベアリングボックスが有底カップ状のものであっても、その底部が可動スクロール部材の端板部に放射状に形成された少なくとも1本の連通路によって常に吸入室に連通しているので、ベアリングボックスが行き止まりの袋小路になっておらず、ベアリングボックス内に潤滑油が停滞することがなく、潤滑油は常にベアリングボックス内を貫流する。それによって、ベアリングボックス内に潤滑油の流動を妨げるスラッジが溜まることも防止され、内部のベアリングが常に新鮮な潤滑油によって潤滑されるので、ベアリングの摩耗が低減して寿命が永くなる。
【0007】
また、可動スクロール部材を回転可能に支持する駆動軸の偏心軸部に二面幅部を形成すると共に、その偏心軸部をブッシュに形成されたスリット状の開口に摺動可能に係合させた所謂「従動クランク機構」を使用する場合に、ブッシュによって支持されたベアリングを介して相対回転可能に支持される可動スクロール部材のボス部のベアリングボックスの底部を、可動スクロール部材の端板部に放射状に形成された連通路の他に、ブッシュに形成されたスリット状の開口と駆動軸の偏心軸部との間の隙間を通じて吸入室に連通させることもできる。それによって、従動クランク機構の内部をも貫流する潤滑油の流れが生じるので、従動クランク機構を構成する偏心軸部や二面幅部の摩耗を低減することができる。
【0008】
この場合に、更に、ブッシュに形成されたスリット状の開口と駆動軸の偏心軸部との間の隙間を、駆動軸に設けられた潤滑油孔と、駆動軸をハウジングによって軸承する部分に設けられたメインベアリングの内部の隙間とを介して、吸入室に連通させると、メインベアリングと従動クランク機構とを貫流する潤滑油の流れが生じて、どこにも潤滑油の停滞箇所がない良好な潤滑システムが構成されるので、スクロール型圧縮機の信頼性が一層向上する。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、添付の図面を参照しながら本発明のスクロール型圧縮機の好適な実施例を詳細に説明する。本発明の構成上の特徴に対応するスクロール型圧縮機の特定の構造部分について説明する前に、まず、従来のスクロール型圧縮機とも多くの点で共通する基本的なスクロール型圧縮機の構成と作動について説明することにする。図示実施例のスクロール型圧縮機1の外殻となるハウジングは、それぞれ別体のものとして製作された3つの部分、即ち、フロントハウジング2と、ミドルハウジング3と、リアハウジング4とから構成されている。これら3つのハウジング構成要素は複数個の通しボルト5(図2参照)を締結することによって一体化される。
【0010】
例えば、図示実施例のスクロール型圧縮機1が車両用空調装置における冷媒圧縮機として使用される場合には、圧縮機1の動力源としては車両の走行のために搭載されているエンジン(内燃機関)等が利用される。そのような動力源から入力される回転動力は、図示しない動力伝達機構を介してフロントハウジング2の中心軸線上において軸承された駆動軸6へ伝えられる。動力伝達機構はベルトとプーリからなるベルト伝動機構や、制御手段の指令によって動力伝達を断続する電磁クラッチを含む場合もある。駆動軸6は、その大径部6aを支持するボールベアリング等からなるメインベアリング7を介して、フロントハウジング2によって回転自在に軸承されている。なお、参照符号21は駆動軸6とフロントハウジング2の開口部との間に設けられた軸封装置を示している。
【0011】
駆動軸6の中心軸線に対して所定の距離だけ偏心していると共に、中心軸線に対して平行な偏心軸線上において延びるように、駆動軸6の大径部6aから横へ偏心軸部6bが一体的に突出している。本発明としては必須の要件ではないが、図示実施例における偏心軸部6bは相互に平行な軸線方向の2つの平面からなる所謂「二面幅部」6cを備えている。駆動軸6の偏心軸部6bによって外周面が円筒形のブッシュ8が支持される。ブッシュ8は、偏心軸部6bの二面幅部6cに対して摺動可能に嵌合するスリット状の開口8aを備えている。このように、偏心している偏心軸部6bの二面幅部6cがブッシュ8のスリット状の開口8aに係合することにより、ブッシュ8が偏心軸部6bに対して半径方向に移動可能とした構造を「従動クランク機構」と呼ぶことがある。なお、ブッシュ8には、偏心軸部6bと、それに関連する後述の可動スクロール部材等の偏心質量に概ね釣り合うようなバランスウェイト9が取り付けられている。
【0012】
参照符号10は前述のブッシュ8によって支持されて公転運動をする可動スクロール部材を示している。可動スクロール部材10は概ね円板状の端板部10aと、それから後方に向かって軸線方向に突出するように形成された渦巻き形の羽根部10bと、羽根部10bとは反対方向(前方)に向かって端板部10aから軸線方向に突出するように形成された円筒形のボス部10cとからなっている。このボス部10cはニードルベアリング11を介して前述のブッシュ8によって回転可能に支持されている。しかしながら、ボス部10cの周囲の適所には可動スクロール部材10の端板部10a等に係合する図示しない自転防止機構が設けられているので、ブッシュ8が駆動軸6の偏心軸部6bと共に回転をしても、可動スクロール部材10は回転(自転)をすることがなく、実質的に公転運動だけをする。なお、可動スクロール部材10に作用する作動室13内の圧縮反力によるスラスト力は、端板部10aの背面を摺動可能に支持するためにフロントハウジング2の内面の一部に形成されたスラスト支持面2aによって担持される。
【0013】
図示実施例の場合は、スクロール型圧縮機1の外殻の一部となっているミドルハウジング3の内部において、実質的にミドルハウジング3に対して境目なしに一体化されたものとして固定スクロール部材12が形成されている。固定スクロール部材12は前述の可動スクロール部材10と噛み合うことによって複数個の作動室13を形成するために、概ね円板状の端板部12aと、それから前方に向かって軸線方向に突出するように形成された渦巻き形の羽根部12bとを備えている。図示していないが、可動スクロール部材10と固定スクロール部材12との間に形成される複数個の作動室13は、軸線方向に見た時に2個ずつ対になって駆動軸6の中心軸線に関して点対称の位置に形成され、それぞれは三日月形のように見える。
【0014】
相互に噛み合っている可動スクロール部材10の羽根部10bと固定スクロール部材12の羽根部12bの外側で、且つミドルハウジング3の外殻部分の内側に形成される概ね環状の空間は吸入室14となり、それに開口するようにミドルハウジング3の外周面の一部に図2に示すような吸気ポート15が設けられる。スクロール型圧縮機1が空調装置の冷媒圧縮機として使用される場合には、吸気ポート15が図示しない配管によって冷凍サイクルの蒸発器に接続され、低圧低温のガス状である戻り冷媒を圧縮機1内へ受け入れる。
【0015】
対になった作動室13が縮小して可動スクロール部材10と固定スクロール部材12の中心部において合一することによって形成される中央空間16には圧縮された冷媒(一般的には流体)が溜まるので、高圧の冷媒をリアハウジング4の内部空間として形成された吐出室17へ吐出するために固定スクロール部材12の端板部12aの中心に吐出口12cが形成され、その吐出口12cを吐出室17側から覆うように薄いバネ板からなる吐出弁18が設けられている。吐出弁18は逆止弁として作動するが、過度の開弁を防止するために吐出弁18に弁止板19が付設されている。
【0016】
リアハウジング4の内部空間には吐出室17と、図示していないが潤滑油のセパレータが設けられる。セパレータは中央空間16から吐出口12c及び吐出弁18を経て吐出室17へ流出する圧縮された吐出冷媒(一般的には流体)の流れを旋回させて、吐出冷媒の中に微粒子となって混じっている冷凍機油のような潤滑油を遠心力によって冷媒から分離させ、固定スクロール部材の端板部12aを貫通して形成された図示しない通路によって潤滑油を吸入室14内へ戻すようになっている。潤滑油は高圧の吐出室17と低圧の吸入室14との圧力差によって吸入室14内へ噴出するので、その流れの方向を潤滑を必要とするメインベアリング7等の方向に指向させることにより、必要な部分へ潤滑油を導く。なお、吐出室17には配管を接続して吐出冷媒を外部へ導くための吐出ポート20が設けられる。
【0017】
図示実施例のスクロール型圧縮機1の構成における前述の部分は実質的に従来のスクロール型圧縮機の構成と同様なものであり、この部分は通常のスクロール型圧縮機として、次のようによく知られている流体の圧縮作動をする。
【0018】
駆動軸6が動力源によって回転駆動されると、駆動軸6の中心軸線に対して偏心している偏心軸部6bの旋回(自転+公転)によって可動スクロール部材10も駆動されて共に旋回しようとする。しかしながら、可動スクロール部材10は図示しない自転防止機構によって自転を阻止されているから公転運動だけをするようになる。この際に生じる偏心軸部6b及びブッシュ8と可動スクロール部材10のボス部10cとの間の相対的回転は、それらの間にニードルベアリング11が設けられていることによって円滑に行なわれる。
【0019】
可動スクロール部材10が、ハウジングと一体化されて靜止している固定スクロール部材12と噛み合った状態で公転をすることにより、それら2つのスクロール部材10,12の間に形成される複数対の作動室13のうちで、最も外周にある一対が吸入室14に向かって開く。それによって、吸気ポート15から吸入室14内へ吸入された圧縮すべき低圧の冷媒(一般的には流体)が、開かれた作動室13内へ取り込まれる。可動スクロール部材10が更に公転を続けることにより、外周に向かって開いていた最も外側の一対の作動室13が閉じて密閉された空間となり、この作動室13の容積が連続的に縮小しながら、外周部から中心部に向かって移動して行く。それによって作動室13内の冷媒は圧縮され、高圧の冷媒となって、作動室13が中心部に向かって開いた時に中央空間16内へ吐出される。
【0020】
中央空間16内の冷媒の圧力が所定値を超えると、吐出口12cに設けられた吐出弁18が開弁し、高圧の冷媒が吐出室17内へ吐出される。高圧の冷媒は吐出室17内に一時的に蓄えられた後、更に、吐出ポート20から図示しない配管を通って冷凍サイクルの凝縮器へ導かれ、通風等によって冷却されて液化する。以下の作用は空調装置に関するものであるから、ここでは説明を省略する。
【0021】
なお、図示実施例においては駆動軸6と可動スクロール部材10との間に所謂「従動クランク機構」が設けられていることにより、駆動軸6の偏心軸部6bが二面幅部6cを備えていると共に、それがブッシュ8のスリット状の開口8aに対して摺動可能に係合しているので、ブッシュ8は偏心軸部6bに対して僅かの距離ではあるが半径方向に移動することができる。従って、可動スクロール部材10は、それに作用する遠心力や、圧縮反力に応じて従動クランク機構の内部に発生する力等の作用によって半径方向の外方へ付勢された時に僅かな距離だけ移動するので、可動スクロール部材10の渦巻き形の羽根部10bが、靜止している固定スクロール部材12の渦巻き形の羽根部12bに押し付けられる。それによって、三日月形の作動室13の両端のシール状態がよくなり、圧縮された作動室13内の冷媒が低圧側へ漏れるのを防止することができる結果、スクロール型圧縮機1の効率が高くなる。
【0022】
従来のスクロール型圧縮機もまた、図示実施例の前述の部分のような構成と作用を有するが、これには潤滑に関する問題、特に、可動スクロール部材10のボス部10cをブッシュ8によって回転可能に支持するために設けられたニードルベアリング11の潤滑に関して次のような問題がある。なお、この問題は、図示実施例のスクロール型圧縮機のように従動クランク機構を有するものに限って発生する訳ではなく、例えば、ブッシュ8を設けないで、駆動軸6の偏心軸部6bによって直接にニードルベアリング11を担持して、それによって可動スクロール部材10のボス部10cを回転可能に支持する場合にも、ニードルベアリング11の潤滑に関して起こり得る問題である。
【0023】
一般に、前述のような構成のスクロール型圧縮機1が冷媒圧縮機として使用される場合において、圧縮機1の各部分を潤滑するための方法としては、作動室13において圧縮されて吐出室17へ吐出される冷媒の中に混入している冷凍機油のような潤滑油を、リアハウジング4内の吐出室17に付設された図示しないセパレータにおいて、吐出される冷媒の流れを旋回させて、その流れに作用する遠心力を利用して冷媒から潤滑油を分離させて集めると共に、分離された潤滑油を吐出室17と吸入室14との間の圧力差を利用して吸入室14内へ噴出させることにより、メインベアリング7や2つのスクロール部材10,12の接触部等の潤滑を必要とする部分へ潤滑油を供給している。このように、吐出室17にセパレータを付設することによって、吐出冷媒の中から潤滑油を効率よく回収して繰り返して潤滑の目的に利用することができるだけでなく、冷凍サイクルへ無用の潤滑油が多量に流れるのを防止することができる。冷媒圧縮機以外の用途に使用される一般の圧縮機においても、圧縮すべき空気等の流体に潤滑油を混入させて圧縮機内部の潤滑を行なう場合が少なくない。
【0024】
このような方法で潤滑油を圧縮機内部の潤滑を必要とする部分へ供給する場合には、冷媒の流れが生じないような、行き止まりの袋小路になっている部分等では潤滑油の供給が十分に行なわれないことがある。前述のスクロール型圧縮機1の場合は、ニードルベアリング11のためのベアリングボックス22、即ち、図3に拡大して示したように、ニードルベアリング11を収容している可動スクロール部材のボス部10cの内部空間は有底のカップ状になっているので、その底部への潤滑油の供給には問題が生じる。
【0025】
図1や図3に示す細部構造から明らかなように、有底カップ状のベアリングボックス22は、バランスウェイト9を収容すると共に吸入室14に連通している空間23に向かって開口しているし、別のルートとして、メインベアリング7の内部に形成される隙間と、それに接続するように駆動軸の大径部6aに設けられた潤滑油孔24や、ブッシュ8内のスリット状の開口8aと偏心軸部6bとの隙間等を通路として吸入室14と連通している。しかしながら、ベアリングボックス22が有底の袋小路となっているために、冷媒と潤滑油の流れはベアリングボックス22内を貫流することがないので、潤滑油がその底部に停滞する傾向がある。更に、摺動部分の摩耗による金属粉等が停滞した潤滑油に混じってスラッジとなり、潤滑油の流れを妨げるので、ベアリングボックス22内のニードルベアリング11は潤滑不良となって、異常摩耗を生じるとか、寿命の短縮を招くという問題がある。
【0026】
この問題を解決するために、図示実施例においては、図1及び図3に示したように、ベアリングボックス22の底部と吸入室14との間を直接に連通させるための1本以上の連通路25を、可動スクロール部材10の端板部10aに半径方向に穿孔を行なうことにより形成した点に特徴がある。
【0027】
連通路25を端板部10aに形成したことによって、ニードルベアリング11を収容している有底カップ状のベアリングボックス22は行き止まりの袋小路ではなくなるので、前述のような経路を経てベアリングボックス22内へ流入する潤滑油は、連通路25を通って吸入室14へ流出する。つまり、ニードルベアリング11の内部を貫流する潤滑油の流れが生じる。それによって、ニードルベアリング11は汚れを含まない新鮮な潤滑油の供給を受けることができるため、異常摩耗や寿命の短縮を生じることが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスクロール型圧縮機の好適な実施例を示す縦断面図である。
【図2】図1に示すスクロール型圧縮機の平面図である。
【図3】図1の要部を拡大して示す縦断面図である。
【符号の説明】
1…スクロール型圧縮機
2…フロントハウジング
6…駆動軸
6a…大径部
6b…偏心軸部
8…ブッシュ
8a…スリット状の開口
10…可動スクロール部材
10a…端板部
10c…ボス部
11…ニードルベアリング
12…固定スクロール部材
14…吸入室
17…吐出室
22…ベアリングボックス
24…潤滑油孔
25…連通路

Claims (3)

  1. 外殻を形成するハウジングと、該ハウジングによって軸承されていると共に一部に偏心した偏心軸部を備えている駆動軸と、渦巻き形の羽根部及び端板部を有し前記駆動軸の偏心軸部によって回転可能に支持されていると共に前記偏心軸部によって駆動されることにより公転運動をする可動スクロール部材と、該可動スクロール部材と噛み合う渦巻き形の羽根部及び端板部を有すると共に前記ハウジングと一体化された固定スクロール部材と、前記可動スクロール部材の自転を阻止する自転防止機構とを備えていて、前記可動スクロール部材が前記駆動軸の偏心軸部によって駆動されて公転運動をする時に、前記可動スクロール部材の渦巻き形の羽根部と前記固定スクロール部材の渦巻き形の羽根部との間に形成される複数個の作動室が外周部から中心部に向かって移動する間に、前記作動室の容積が連続的に縮小することによって該作動室内において流体を圧縮するスクロール型圧縮機において、
    前記可動スクロール部材の端板部の前記渦巻き形の羽根部とは反対側の面に前記駆動軸の偏心軸部によって回転可能に支持されるボス部が形成されていると共に、該ボス部が有底カップ状の形状を備えていて、その内部空間にベアリングを収容するベアリングボックスを構成しており、該ベアリングボックスの底部が、前記可動スクロール部材の端板部に放射状に形成された少なくとも1本の連通路によって前記可動スクロール部材及び固定スクロール部材の外周の吸入室に直接に連通していることを特徴とするスクロール型圧縮機。
  2. 請求項1において、前記駆動軸の偏心軸部に形成された二面幅部が、円筒形の外周面を有するブッシュに形成されたスリット状の開口に摺動可能に係合していると共に、前記可動スクロール部材が前記ブッシュによって相対回転可能に支持されていることにより、前記可動スクロール部材が半径方向に僅かに移動可能となっていると共に、有底カップ状の前記ベアリングボックスの底部が、前記ブッシュに形成されたスリット状の開口と前記駆動軸の偏心軸部との間の隙間をも通じて前記吸入室に連通していることを特徴とするスクロール型圧縮機。
  3. 請求項2において、前記ブッシュに形成されたスリット状の開口と前記駆動軸の偏心軸部との間の隙間が、前記駆動軸に設けられた潤滑油孔と、前記駆動軸を前記ハウジングによって軸承する部分に設けられたメインベアリングの内部の隙間とを介して、前記吸入室に連通していることを特徴とするスクロール型圧縮機。
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