JP2004027722A - 底部地盤補強装置及び底部地盤補強方法 - Google Patents

底部地盤補強装置及び底部地盤補強方法 Download PDF

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Kazuyuki Takenaka
竹中 計行
Tadashi Maejima
前嶋 匡
Katsuyoshi Yamashita
山下 坦良
Masao Kikuchi
菊地 将郎
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Osaka Bousui Construction Co Ltd
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Abstract

【課題】立坑の底部地盤補強装置であって、土留め壁内に地下水が滲出するような貫通した経路がない固結体を具備し、従来よりも止水性の高い底部地盤補強装置を提供すること。
【解決するための手段】土留め壁110に囲まれアンカー部材107が予め埋設された、立坑の底部地盤が形成されるべき底部地盤相当箇所に、硬化材を充填することで、アンカー部材107と固結体108が一体化し且つ固結体上面114がアンカー部材107の上端よりも上方に位置する固結体を形成し、土留め壁内に地下水が滲出するような貫通した経路のない底部地盤補強装置とする。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地盤を掘削し形成される立坑の底部を形成する底部地盤の変形を防止するために、前記底部地盤を形成すべき底部地盤相当箇所に形成される固結体と、該固結体の下部に存在する支持地盤と、をアンカー部材によって結合した底部地盤補強装置、及びそれによる底部地盤の補強方法、及び前記底部地盤補強装置用のアンカー部材を再利用した構造物に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種建設物の建設土木作業において地盤を掘削し形成される図23のような立坑23は、その外形が、立坑23を形成すべき箇所を囲うように配置された土留め壁24と、その土留め壁24に囲われた部分を掘削し立坑23の底部として形成された底部地盤5と、を備えている。土留め壁24の崩壊の防止には、図24に示すように、土留め壁24同士を押さえるよう水平に支保工25が設けられ、支保工25の撓みを抑えるために支保工25を支えるよう鉛直方向に中間杭(図示せず)が設けられる。
【0003】
また、地下水の揚圧力Pによって底部地盤5が浮き上がるように変形する盤ぶくれの防止には、底部地盤5の地盤改良によって形成される固結体33と、該固結体33と該固結体33の下部に存在する地下水の揚圧力の影響が少ない支持地盤22とを結合するアンカー部材34と、を備えた盤ぶくれ防止装置が設けられる。
【0004】
ところで、底部地盤5の地盤改良によって形成される固結体33は、底部地盤5の剛性を高め、建設物の重量による沈下や地下水の揚圧力Pによる盤ぶくれなどの底部地盤5の変形を防止するだけでなく、建設物と地下水の間に配置されるため、底部地盤5の止水性を高め、地下水が揚圧力Pによって建設物に達することを抑制している。
【0005】
固結体33によって底部地盤5の剛性を十分に得るためには、固結体33の厚さを厚くする必要があるが、固結体33の厚さを厚くするとコストの増加を招く。そこで、固結体33の厚さを厚くせずにアンカー部材34を用いて固結体33と固結体33の下部に存在する地下水の揚圧力の影響が少ない支持地盤22とを結合し固結体33を補強することで、地下水の揚圧力に耐え、盤ぶくれを防止することのできる盤ぶくれ防止装置が用いられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この盤ぶくれ防止装置の施工時における、固結体33と固結体33の下部に存在する地下水の影響が少ない支持地盤22とを結合するアンカー部材34の配置は、固結体33を掘削し穴を設けて固結体33にアンカー部材34を挿入する方法や、半硬化状態の固結体33にアンカー部材34を押し込む方法によって行われている。しかし、これらの方法では、固結体33とアンカー部材34の間には地下水が滲出する原因となる隙間が生じるため、固結体33の止水性が損なわれることになる。
【0007】
更に、固結体33の耐久性は高くないため、固結体33を含む底部地盤は経時変化にともない剛性の低下や止水性の低下の可能性があり、そのような場合に、底部地盤上の上部構造物は沈下や浮き上がりを招く虞がある。
【0008】
そこで本発明の課題は、建設土木作業において地盤を掘削し形成される立坑の底部地盤に設ける剛性又は止水性の高い底部地盤補装置、及び底部地盤の補強方法、及び底部地盤補強装置用のアンカー部材を再利用した構造物、を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、本願請求項1に記載の発明に係る底部地盤補強装置は、地盤を掘削して形成される立坑の底部地盤が地下水の揚圧力によって変形することを防止するために、前記底部地盤を形成すべき底部地盤相当箇所に硬化材を充填することにより形成される固結体と、地下水の揚圧力の影響が少ない深さに存在する支持地盤と、を引き抜き方向の力に抵抗する抵抗部材を杭部材の上下両端部分に設けたアンカー部材によって結合した立坑の底部地盤補強装置であって、前記固結体は、予め前記アンカー部材を挿入した前記底部地盤相当箇所に形成され、該固結体の上面が前記アンカー部材の上端より上に位置すること、を特徴とするものである。
【0010】
本発明によれば、固結体がアンカー部材を挿入した後に形成されるため、固結体にはアンカー部材挿入用の穴を設けることがない。更に、アンカー部材の上方に硬化材が隙間無く充填され、固結体の上面がアンカー部材の上端よりも上に位置するように形成されている。そのため、固結体は地下水が固結体の上方に滲出することを防止する遮蔽機能を有し、従来のように、固結体に穴を開けアンカー部材を挿入する場合に比べ、止水性の高い固結体を有する底部地盤補強装置となる。
【0011】
また、本願請求項2に記載の発明に係る底部地盤補強装置は、地盤を掘削して形成される立坑の底部地盤が地下水の揚圧力によって変形することを防止するために、前記底部地盤を形成すべき底部地盤相当箇所に硬化材を充填することにより形成される固結体と、地下水の揚圧力の影響が少ない深さに存在する支持地盤と、を引き抜き方向の力に抵抗する抵抗部材を杭部材の上下両端部分に設けたアンカー部材によって結合した立坑の底部地盤補強装置であって、前記固結体が、前記アンカー部材と一体化するように形成されると同時に前記地下水の滲出する切れ目なく形成されていること、を特徴とするものである。
【0012】
本発明によれば、止水性の高い固結体を有する底部地盤補強装置が得られる。ここで、「アンカー部材と一体化するように形成されている」とは、アンカー部材と固結体の相対的な位置関係が固定されるよう固結体が形成されていることであり、「地下水の滲出する切れ目なく形成されている」とは、固結体の下面から上面へ地下水が滲出するような貫通した経路がないよう固結体が形成されることである。更に、「同時」とは、硬化材の充填された時から硬化する時までの期間である。したがって、形成される固結体は、アンカー部材を固定するとともに地下水が滲出する経路のない固結体であるため、止水性の高い固結体を有する底部地盤補強装置を得ることができる。
【0013】
また、本願請求項3に記載の発明に係る底部地盤補強装置は、地盤を掘削して形成される立坑の底部地盤が地下水の揚圧力によって変形することを防止するために、前記底部地盤を形成すべき底部地盤相当箇所に硬化材を充填することにより形成される固結体と、地下水の揚圧力の影響が少ない深さに存在する支持地盤と、を引き抜き方向の力に抵抗する抵抗部材を杭部材の上下両端部分に設けたアンカー部材によって結合した立坑の底部地盤補強装置であって、前記アンカー部材の上端側抵抗部材が前記固結体の上面に掛着するように配置されていること、を特徴とするものである。
【0014】
本発明によれば、アンカー部材の上端側抵抗部材が固結体の上面に掛着している。同じ厚さの固結体であれば、上端側抵抗部材がより固結体の上部に位置している方が、上端側抵抗部材の下部に存在する固結体の厚さが厚くなり、地下水の揚圧力に起因して生じる固結体内の厚さ方向の剪断応力が小さくなる。そのため、固結体の上面に上端側抵抗部材を掛着させることは、同じ厚さの固結体の場合に、剪断力が最も小さくなり、固結体が耐えられる地下水の揚圧力は最も大きくなる。その結果、固結体を最も薄くできるとともに、作業効率、コスト効率を高めることができる。
【0015】
また、本願請求項4に記載の発明に係る底部地盤補強装置は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の底部地盤補強装置であって、アンカー部材が前記地下水を排出する排水機能部材として兼用されて成ること、を特徴とするものである。
【0016】
本発明によれば、アンカー部材と排水機能部材を兼用することで、排水機能部材のみを単独で設ける工程を無くすとともに、地下水の排水を可能にする。地下水を排水することで揚圧力の調節を積極的に行うことができるため、固結体の厚さを更に薄くすることが可能である。
【0017】
また、本願請求項5に記載の発明に係るアンカー部材再利用型構造物は、地盤を掘削して形成される立坑の底部地盤上に設けた上部構造物と、請求項1〜4のいずれか一項に記載のアンカー部材と、を備え、前記アンカー部材と前記上部構造物とが結合され、前記アンカー部材が他の用途にリサイクルされているものでること、を特徴とする。
【0018】
本発明によれば、従来は底部地盤補強装置においてアンカー部材として用いられたものを、上部構造物の建設後は他の用途に埋設された状態のままリサイクルすることで、省資源化、低コスト化を図ることができる。
【0019】
また、本願請求項6に記載の発明に係るアンカー部材再利用型構造物は、請求項5に記載のアンカー部材再利用型構造物であって、前記アンカー部材が前記上部構造物の沈下を防止する支持杭としてリサイクルされること、を特徴とするものである。
【0020】
本発明によれば、従来は底部地盤補強装置においてアンカー部材として用いられたものを、上部構造物の支持杭としてリサイクルすることで、新たに支持杭挿入用の穴を掘削する必要が無く、上部構造物の施工期間を短縮することができる。
【0021】
また、本願請求項7に記載の発明に係るアンカー部材再利用型構造物は、請求項5に記載のアンカー部材再利用型構造物であって、前記アンカー部材が前記上部構造物の浮き上がりを防止する浮き上がり防止杭としてリサイクルされること、を特徴とするものである。
【0022】
本発明によれば、従来は底部地盤補強装置においてアンカー部材として用いられたものを、上部構造物の浮き上がり防止杭としてリサイクルすることで、新たに浮き上がり防止杭挿入用の穴を掘削する必要が無く、上部構造物の施工期間を短縮することができる。
【0023】
また、本願請求項8に記載の発明に係るアンカー部材再利用型構造物は、請求項5に記載のアンカー部材再利用型構造物であって、前記上部構造物が前記土留め壁を支える支保工と、該支保工を支持する中間杭と、を備え、前記アンカー部材が前記中間杭としてリサイクルされること、を特徴とするものである。
【0024】
本発明によれば、従来は底部地盤補強装置においてアンカー部材として用いられたものを、上部構造物として支保工が設けられる場合に、該支保工を支持する中間杭としてリサイクルすることで、新たに中間杭挿入用の穴を掘削する必要が無く、支保工の施工期間を短縮することができる。
【0025】
また、本願請求項9に記載の発明に係る底部地盤の補強方法は、地盤を掘削して形成される立坑の底部地盤が地下水の揚圧力によって変形することを防止するために、前記底部地盤を形成すべき底部地盤相当箇所に硬化材を充填することにより形成される固結体と、地下水の揚圧力の影響が少ない深さに存在する支持地盤と、を引き抜き方向の力に抵抗する抵抗部材を杭部材の上下両端部分に設けたアンカー部材によって結合する、立坑の底部地盤の補強方法であって、アンカー部材を挿入した後、前記固結体の上面がアンカー部材の上端面より上に位置するように該固結体を形成すること、を特徴とする。
【0026】
本発明によれば、アンカー部材を挿入した後に硬化材を充填することで、固結体が底部地盤相当箇所に一枚岩のように形成されるとともに、該固結体の上面はアンカー部材の上端よりも上に位置する。そのため、固結体は地下水が固結体の上方に滲出することを防止する遮蔽機能を有する遮蔽壁となり、従来のように、固結体に穴を開けアンカー部材を挿入する場合に比べ、止水性の高い固結体を有する底部地盤補強装置を施工することができる。
【0027】
また、本願請求項10に記載の発明に係る底部地盤の補強方法は、地盤を掘削して形成される立坑の底部地盤が地下水の揚圧力によって変形することを防止するために、前記底部地盤を形成すべき底部地盤相当箇所に硬化材を充填することにより形成される固結体と、地下水の揚圧力の影響が少ない深さに存在する支持地盤と、を引き抜き方向の力に抵抗する抵抗部材を杭部材の上下両端部分に設けたアンカー部材によって結合する、立坑の底部地盤の補強方法であって、前記底部地盤相当箇所に硬化材を充填し前記固結体を形成した後に、前記アンカー部材を地盤に挿入し、前記アンカー部材の上端側抵抗部材が前記固結体の上面に掛着するように配置すること、を特徴とする。
【0028】
本発明によれば、アンカー部材の上端側抵抗部材が固結体の上面に掛着させることにより、上端側抵抗部材の下部に存在する固結体の厚さをできる限り厚くすることができる。そして、地下水の揚圧力に起因して生じる固結体内の厚さ方向の剪断応力を小さくし、同じ厚さの固結体の場合には、固結体が耐えられる地下水の揚圧力が最も大きくなる。その結果、固結体の最も薄い底部地盤補強装置を施工することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は下端側抵抗部材に螺旋円板を用いた本発明の実施の形態に係る底部地盤補強装置についての図3に示す矢印I−I線に沿う断面図、図2は下端側抵抗部材に螺旋円板を用いた本発明の実施の形態に係る底部地盤補強装置についての図3に示すII−II線に沿う断面図、図3は本発明の実施の形態に係る底部地盤補強装置の固結体部分の図1に示す矢印III−III線に沿う断面図、図4は下端側抵抗部材に透水性袋体を用いた本発明の他の実施の形態に係る底部地盤補強装置についての図1に対応する断面図である。
【0030】
図1に示す底部地盤補強装置は、立坑の底部地盤を形成すべき底部地盤相当箇所に硬化材を充填することにより形成される固結体108と、地下水の揚圧力の影響が少ない深さに存在する支持地盤103と、を引き抜き方向の力に抵抗する抵抗部材を杭部材104の上下両端に設けたアンカー部材107によって結合する構造となっている。下端側抵抗部材106には、螺旋円板106Aが用いられており、その周囲の支持地盤103には拡大掘削後に硬化材が注入されて改良体109が設けられている。
【0031】
上端側抵抗部材105が埋め込まれている固結体108は、図3に示すように、1回のジェットクラウド工法(特開2001−182088号公報)で形成される円筒状固結体111の周囲部分を重複させ、土留め壁110によって囲まれた全領域に渡って隙間無く形成される。該固結体108の固結体上面114はアンカー部材107よりも上方に位置している。杭部材104の周囲には硬化材が注入され硬化した硬化体102が形成されている。
【0032】
図1において、上端側抵抗部材105よりも上側に存在する固結体108の部分を固結体上部112とし、残りを固結体下部113とすると、固結体下部113は地下水の揚圧力に耐える強度を有する程度の厚さが必要であり、固結体上部112は地下水の滲出を防止し止水性を確保する程度の厚さが必要であり、固結体上部112は固結体下部113の半分程度の厚さであることが好ましい。
【0033】
図4は他の実施の形態に係り、この図4に示す底部地盤補強装置は、図1の底部地盤補強装置における下端側抵抗部材106が、旭化成建材株式会社のCITY GUYと称される工法に用いられる透水性袋体106Bで構成されており、アンカー部材107挿入後、硬化材を注入することにより、前記透水性袋体106Bに膨張拡大させ、アンカー部材107を支持地盤103に固定するものである。
【0034】
アンカー部材107の上下端に設ける抵抗部材は、図1のように、両端とも螺旋円盤を使用することも、図4のように、上端側抵抗部材105に螺旋円板を使用し、下端側抵抗部材106に前記透水性袋体106Bを使用することも、また、両端ともに前記透水性袋体を使用することも可能である。
【0035】
図3において、杭部材104は全て円筒状固結体111の重複部144に位置しているが、円筒状固結体111の形成位置を変更することで、円筒状固結体の外周の交点145等、他の位置に変更することが可能である。ただし、予め底部地盤相当箇所に挿入されている杭部材104の中心軸と円筒状固結体111の中心軸を一致させるように円筒状固結体111を配置することは通常容易ではないため、杭部材104の中心軸の位置と異なる位置に配置するのがよい。
【0036】
図5〜図9は、図1又は図4に示される底部地盤補強装置の施工工程を模式的に示した模式図で、図5はアンカー部材挿入用穴を支持地盤まで掘削した状態を示す模式図、図6はアンカー部材挿入用穴の底部を拡大掘削した状態を示す模式図、図7はアンカー部材挿入用穴に硬化材を注入した状態を示す模式図、図8は図1に示すアンカー部材をアンカー部材挿入用穴に挿入した状態を示す模式図、図9は図4に示すアンカー部材をアンカー部材挿入用穴に挿入した状態を示す模式図である。
【0037】
図1の底部地盤補強装置を施工するには、まず、アンカー挿入用の穴を掘削し、その穴に硬化材を注入する。図5のように直径が杭径程度のアンカー部材挿入用穴141を支持地盤103まで掘削し、図6のようにアンカー部材挿入用穴141の底部142を拡大掘削し、図7のようにアンカー部材挿入用穴141に硬化材を注入し、改良体109及び硬化体102を形成する。
【0038】
次に、改良体109及び硬化体102が硬化する前に、図8のように下端側抵抗部材106が改良体109に埋まるまでアンカー部材107をボーリングマシン等を用いて(特開2001−182088号公報)挿入し、その後、図1のように固結体形成用穴143を掘削するとともに、ジェットクラウド工法により底部地盤相当箇所に硬化材を充填し固結体108を形成する。固結体108の形成は、前記ボーリングマシン等に限らず、他の施工機械を用いても良い。
【0039】
図4のように抵抗部材として透水性袋体106Bを用いた底部地盤補強装置を施工する場合には、図1の底部地盤補強装置を施工する場合における図7のように拡大掘削することなく、図9のようにアンカー部材107を挿入し、次に、透水性袋体106Bに硬化材を充填し膨張拡大させ、その後、図4のようにジェットクラウド工法により底部地盤相当箇所に硬化材を充填し固結体108を形成する。
【0040】
図10は上端側抵抗部材に螺旋円板を用いた本発明の他の実施の形態に係る底部地盤補強装置についての図12に示す矢印X−X線に沿う断面図、図11は上端側抵抗部材に平面円板を用いた本発明の他の実施の形態に係る底部地盤補強装置についての図10に対応する断面図、図12は本発明の他の実施の形態に係る底部地盤補強装置の固結体部分についての図10の矢印XII−XII線に沿う断面図である。
【0041】
図10に示す底部地盤補強装置は、立坑の底部地盤を形成すべき底部地盤相当箇所に硬化材を充填することにより形成される固結体108と、地下水の揚圧力の影響が少ない深さに存在する支持地盤103と、を引き抜き方向の力に抵抗する抵抗部材を杭部材104の上下両端に設けたアンカー部材107によって結合する構造となっている。
【0042】
土留め壁110で囲まれた底部地盤相当箇所に硬化材を充填し形成された固結体108の上面である固結体上面114に上端側抵抗部材105である螺旋円板105Aの下部が掛着し、下端側抵抗部材106は前記透水性袋体106Bを支持地盤103内で膨張拡大させたものである。杭部材104の周囲には硬化材が注入され硬化した硬化体102を形成している。
【0043】
図10の底部地盤補強装置の固結体108は上部側抵抗体105よりも下部にあり、主に図1に示した実施の形態における固結体下部113として地下水の揚圧力に耐える役割を果たす。止水性については、アンカー部材107の周囲部分に設けられた硬化体102がアンカー部材107挿入時に設けた固結体108の穴を塞ぐことにより、固結体108は従来程度の止水性を保つことができる。
【0044】
図11に示す底部地盤補強装置は、図10の底部地盤補強装置における下端側抵抗部材105が、平面円板105Bで構成されているものでる。図10の場合と同様に、図11の底部地盤補強装置の固結体108は上部側抵抗体105よりも下部にあり、主に図1に示した実施の形態における固結体下部113として地下水の揚圧力に耐える役割を果たす。止水性については、アンカー部材107の周囲部分に設けられた硬化体102がアンカー部材107挿入時に設けた固結体108の穴を塞ぐことにより、固結体108は従来程度の止水性を保つことができる。
【0045】
図13〜図15は図10及び図11に示される底部地盤補強装置の施工工程を模式的に示した模式図である。図13は底部地盤相当箇所に固結体を形成する硬化材を充填する固結体形成用穴を設けた状態を示す模式図、図14は底部地盤相当箇所に硬化材を充填し固結体を形成した状態を示す模式図、図15はアンカー部材挿入用穴を支持地盤まで掘削した状態を示す模式図である。
【0046】
図10の底部地盤補強装置を施工するには、まず、底部地盤相当箇所に固結体108を形成し、支持地盤103まで掘削して直径が杭径程度のアンカー部材挿入用穴141を形成する。図13のように地盤101に固結体形成用穴143を掘削するとともに、図14のようにジェットクラウド工法により固結体108を形成し、図15のようにアンカー部材挿入用穴141を支持地盤103まで掘削する。アンカー部材挿入用穴141には固結体108に設けた穴を塞ぐための硬化材を注入した後、図10のように、上端側抵抗部材105である螺旋円板105Aが固結体上面114に掛着するように、アンカー部材107をアンカー部材挿入用穴141に挿入するとともに、硬化体102を形成する。また、下端側抵抗部材である前記透水性袋体116に硬化材を注入し膨張拡大させ、アンカー部材107挿入後、アンカー部材107を支持地盤103に固定する。
【0047】
図10の底部地盤補強装置は、固結体108を形成した後に、アンカー部材107を挿入するため、アンカー部材107の挿入位置は問われず、図12のように円筒状固結体111の重複部144、円筒状固結体111の外周の交点145及び円筒状固結体111の中心軸等も含め任意の位置にアンカー部材107を挿入することができる。
【0048】
図11に示す底部地盤補強装置は、図10における上端側抵抗部材105が平面円板105Bで構成されているものである。図10の上端側抵抗部材105は螺旋円板105Aを用いているため、アンカー部材挿入用穴141にねじ込むことによって、アンカー部材107を挿入することが可能であるが、図11の上端側抵抗部材105は平面円板を用いているため、予めアンカー部材挿入用穴141を固結体上面程度まで拡大掘削し、アンカー部材挿入用穴141に硬化材を注入するとともにアンカー部材107を挿入する。アンカー部材107挿入後、下端側抵抗部材である前記透水性袋体116に硬化材を注入し膨張拡大させ、アンカー部材107を支持地盤103に固定する。
【0049】
図11の底部地盤補強装置も、図10の底部地盤補強装置と同様に、固結体108を形成した後に、アンカー部材107を挿入するため、アンカー部材107の挿入位置は問われず、図12のように円筒状固結体111の重複部144、円筒状固結体111の外周の交点145及び円筒状固結体111の中心軸等も含め任意の位置にアンカー部材107を挿入することができる。
【0050】
図16〜図19は本発明に係るアンカー部材再利用型構造物を説明するものである。図16はアンカー部材を支持杭としてリサイクルした本発明の他の実施の形態に係るアンカー部材再利用型構造物についての図19に示す矢印XVI−XVI線に沿う断面図、図17はアンカー部材を浮き上がり防止杭としてリサイクルした本発明の他の実施の形態に係るアンカー部材再利用型構造物についての図19に示す矢印XVI−XVI線に沿う断面図、図18は本発明に係るアンカー部材を中間杭としてリサイクルしたアンカー部材再利用型構造物の実施の形態についての図19に示す矢印XVIII−XVIII線に沿う断面図、図19は本発明に係わるアンカー部材再利用型構造物の固結体の実施の形態についての図18の矢印XVIIII−XVIIII線に沿う断面図である。
【0051】
図16に示すアンカー部材再利用型構造物のアンカー部材107は、固結体108、改良体109、支持地盤103を備えた底部地盤補強装置の構成要素の1つであり、下端側抵抗部材106は支持地盤103に埋め込まれている。支持地盤103から鉛直上方に伸びる杭部材104は固結体108を貫通し、杭部材104の上端にジョイント123によって支持杭151が連結される。そして、該支持杭151を基礎として上部構造物150が形成されている。ここで、「支持杭」とは、上部構造物150の沈下を防止するために上部構造物150と地盤を結合する杭である。
【0052】
図16では、杭部材104の上端が固結体上面114より少し出るように施工されているが、図1のように固結体上面114が杭部材104よりも上方にある場合には、固結体108を掘削し、杭部材104の上端を露出させジョイント123を連結すれば良い。
【0053】
図16のようにアンカー部材107をリサイクルすることで、上部構造物150の施工時に、底部地盤の沈下等の変形を防止している固結体108が、上部構造物150施工後の経時的変化によって崩壊しても、上部構造物150と支持地盤103が直接連結されるため、上部構造物150の沈下をより長期に渡って防止することが可能である。
【0054】
図17に示すアンカー部材再利用型構造物のアンカー部材107は、固結体108、改良体109、支持地盤103を備えた底部地盤補強装置の構成要素の1つであり、下端側抵抗部材106は支持地盤103に埋め込まれている。支持地盤103から鉛直上方に伸びる杭部材104は固結体108を貫通し、杭部材104の上端にジョイント123によって浮き上がり防止杭152が連結される。そして、該浮き上がり防止杭152を基礎として上部構造物150が形成されている。「浮き上がり防止杭」とは、上部構造物150が地下水の揚圧力などによって浮き上がることを防止するために、上部構造物150と地盤を結合する杭である。
【0055】
図17では、図16と同様に、杭部材104の上端が固結体上面114より少し出るように施工されているが、図1のように固結体上面114が杭部材104よりも上方にある場合には、固結体108を掘削し、杭部材104の上端を露出させジョイント123を連結すれば良い。
【0056】
図17のようにアンカー部材107をリサイクルすることで、上部構造物150の施工時に、底部地盤の浮き上がり等の変形を防止している固結体108が、上部構造物150施工後の経時的変化によって崩壊しても、上部構造物150と支持地盤103が直接連結されるため、上部構造物150の浮き上がりより長期に渡って防止することが可能である。
【0057】
図18に示すアンカー部材再利用型構造物のアンカー部材107は、固結体108、改良体109、支持地盤103を備えた底部地盤補強装置の構成要素の1つであり、下端側抵抗部材106は支持地盤103に埋め込まれている。支持地盤103から鉛直上方に伸びる杭部材104は固結体108を貫通し、杭部材104の上端にジョイント123によって中間杭125が連結される。そして、中間杭125と該中間杭に支えられる支保工153と、を備えた上部構造物150を形成されている。ここで、「中間杭」とは、土留め壁の崩壊を防止する支保工153のたわみを抑制するように支保工153を支持する杭である。
【0058】
図18では、図16、図17と同様に、杭部材104の上端が固結体上面114より少し出るように施工されているが、図1のように固結体上面114が杭部材104よりも上方にある場合には、固結体108を掘削し、杭部材104の上端を露出させジョイント123を連結すれば良い。
【0059】
図18のようにアンカー部材107をリサイクルすることで、中間杭153を施工するためだけに、中間杭153の支持部となる基礎を形成する必要がなく、中間杭153の施工期間を短縮することができる。
【0060】
図20と図21は、本発明に係る底部地盤補強装置及びアンカー部材再利用型構造物におけるアンカー部材の杭部材が地下水を排水する排水機能部材である場合を説明したものである。図20は本発明に係る排水機能部材として兼用されるアンカー部材を備えた底部地盤補強装置の実施の形態についての図19に示す矢印XVIII−XVIII線に沿う断面に対応する断面図、図21は排水機能を兼用するアンカー部材を中間杭としてリサイクルした本発明の他の実施の形態に係るアンカー部材再利用型構造物についての図18に対応する断面図である。
【0061】
図20に示す底部地盤補強装置のアンカー部材107Aは、固結体108、改良体109、支持地盤103を備えた底部地盤補強装置の構成要素の1つであり、下端側抵抗部材106は支持地盤103に埋め込まれている。支持地盤103から鉛直上方に伸びる杭部材124は、固結体108を貫通し上端には地下水の排水口121が形成されている。
【0062】
アンカー部材107Aの杭部材124は図22に示すように、下端部付近に有孔管を形成する中空パイプ材であるため、下端部を地下水の吸い込み口122として、この吸い込み口122から地下水を吸い込み、上端から排水することができる。
【0063】
図20に示すようにアンカー部材107Aの杭部材124を底部地盤補強装置に用いることで、地下水を排水口121より排水することにより地下水の揚圧力の調節が可能となる。
【0064】
図21に示すアンカー部材再利用型構造物のアンカー部材107Bは、固結体108、改良体109、支持地盤103を備えた底部地盤補強装置の構成要素の1つであり、下端側抵抗部材106は支持地盤103に埋め込まれている。支持地盤103から鉛直上方に伸びる杭部材124は、固結体108を貫通し上端には地下水の排水口121が形成されている。更にジョイント123によって上方に中間杭125が結合されている。
【0065】
アンカー部材107Bの杭部材124は、図22に示すように、下端部付近に有孔管を形成する中空パイプ材であるため、下端部を地下水の吸い込み口122として、この吸い込み口122から地下水を吸い込み、上端から排水することができる。
【0066】
図21に示すようにアンカー部材107Bの杭部材124をアンカー部材再利用型構造物に用いることで、地下水の排水をすることにより地下水の揚圧力の調節が可能となる。図21のように中間杭125等が杭部材124に結合されている場合には、中空パイプ材の中間杭125の上方に排水口を設けることで、杭部材124の上端で排水せず、中間杭125の上端で排水することも可能である。すなわち、排水口を形成できる箇所であればどこからでも排水は可能である。
【0067】
また、図21のアンカー部材再利用型構造物において、中間杭125を設ける時点は、立坑形成前か立坑形成後かを問うものではない。すなわち、杭部材124から中間杭125全てを含めて底部地盤補強装置のアンカー部材107Bとし、立坑形成前に予め地盤に挿入し、底部地盤補強装置を施工後に支保工153を設けることも、中間杭125を含めず底部地盤補強装置のアンカー部材107Aとし、底部地盤補強装置及び立坑形成後に中間杭125とともに支保工153を設けることもできる。
【0068】
立坑形成後に中間杭125を設ける場合には、図16〜図18と同様で、杭部材124は上端が固結体上面114より少し出るように施工されているが、図1のように固結体上面114が杭部材124よりも上方にある場合には、固結体108を掘削し、杭部材124の上端を露出させジョイント123を連結すれば良い。
【0069】
前記底部地盤補強装置、前記アンカー部材再利用型構造物、またそれらの施工方法に用いるアンカー部材の形状は円管に限るものではなく、角パイプ等の中空材でも良く、排水機能部材として利用しない場合には、中実材やH型鋼杭等のを用いても良い。また、アンカー部材の杭部材の材質には、鋼に限らず、エンジニアリングプラスチックや樹脂硬化物を用いることができ、エンジニアリングプラスチックや樹脂硬化物を用いれば将来、容易に撤去することができる。
【0070】
【発明の効果】
本発明によれば、アンカー部材が予め埋設された立坑の底部地盤相当箇所に、固結体上面がアンカー部材の上端よりも上方に位置し、更にアンカー部材と該固結体が一体化するように、該固結体を形成することで、止水性の高い底部地盤補強装置を得ることができる。
【0071】
また、アンカー部材の上端側抵抗部材を固結体上面に掛着させることや、杭部材に排水機能を有するものを用いることで、固結体の厚さがより薄い底部地盤補強装置を得ることができる。
【0072】
更に、底部地盤補強装置に用いられていたアンカー部材を上部構造物の建設後に、埋設されたまま他の用途にリサイクルすることで、省資源化、低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る下端側抵抗部材に螺旋円板を用いた部地盤補強装置の実施の形態対についての図3に示す矢印I−I線に沿う断面図である。
【図2】本発明に係る下端側抵抗部材に螺旋円板を用いた底部地盤補強装置の実施の形態についての図3に示す矢印II−II線に沿う断面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係わる底部地盤補強装置の固結体部分についての図1の矢印III−III線に沿う断面図である。
【図4】下端側抵抗部材に透水性袋体を用いた本発明の他の実施の形態に係る底部地盤補強装置についての図1に対応する断面図である。
【図5】アンカー部材挿入用穴を支持地盤まで掘削した状態を示す模式図である。
【図6】アンカー部材挿入用穴の底部を拡大掘削した状態を示す模式図である。
【図7】アンカー部材挿入用穴に硬化材を注入した状態を示す模式図である。
【図8】図1に示すアンカー部材をアンカー部材挿入用穴に挿入した状態を示す模式図である。
【図9】図4に示すアンカー部材をアンカー部材挿入用穴に挿入した状態を示す模式図である。
【図10】本発明に係る上端側抵抗部材に螺旋円板を用いた底部地盤補強装置の他の実施の形態についての図12に示す矢印X−X線に沿う断面図である。
【図11】本発明に係る上端側抵抗部材に平面円板を用いた底部地盤補強装置の他の実施の形態についての図10に対応する断面図である。
【図12】本発明に係わる底部地盤補強装置の固結体部分についての図10の矢印XII−XII線に沿う断面図である。
【図13】底部地盤相当箇所に固結体を形成する硬化材を充填する固結体形成用穴を設けた状態を示す模式図である。
【図14】底部地盤相当箇所に硬化材を充填し固結体を形成した状態を示す模式図である。
【図15】アンカー部材挿入用穴を支持地盤まで掘削した状態を示す模式図である。
【図16】アンカー部材を支持杭としてリサイクルした本発明の他の実施の形態に係るアンカー部材再利用型構造物についての図19に示す矢印XVI−XVI線に沿う断面図である。
【図17】アンカー部材を浮き上がり防止杭としてリサイクルした本発明の他の実施の形態に係るアンカー部材再利用型構造物についての図19に示す矢印XVI−XVI線に沿う断面図である。
【図18】本発明に係るアンカー部材を中間杭としてリサイクルしたアンカー部材再利用型構造物の実施の形態についての図19に示す矢印XVIII−XVIII線に沿う断面図である。
【図19】本発明に係わるアンカー部材再利用型構造物の固結体の実施の形態についての図16の矢印XVIIII−XVIIII線に沿う断面図である。
【図20】本発明に係る排水機能部材として兼用されるアンカー部材を備えた底部地盤補強装置の実施の形態についての図19に示す矢印XVIII−XVIII線に沿う断面に対応する断面図である。
【図21】排水機能を兼用するアンカー部材を中間杭としてリサイクルした本発明の他の実施の形態に係るアンカー部材再利用型構造物についての図18に対応する断面図である。
【図22】図21に示す中間杭の一部としてリサイクルされた排水機能部材を兼用するアンカー部材を示す側面図である。
【図23】立坑の底部地盤の盤ぶくれを示す断面図である。
【図24】従来の盤ぶくれ防止装置の断面図である。
【符号の説明】
5  底部地盤
20  地盤
22  地下水の揚圧力の影響が少ない深さにある支持地盤
23  立坑
24  土留め壁
25  支保工
33  固結体
34  アンカー部材
101  地盤
102  硬化体
103  地下水の揚圧力の影響が少ない深さにある支持地盤
104  杭部材
105  上端側抵抗部材
105A 上端側抵抗部材として杭部材の上端部分に形成された螺旋円板
105B 上端側抵抗部材として杭部材の上端部分に形成された平面円板
106  下端側抵抗部材
106A 下端側抵抗部材として杭部材の下端部分に形成された螺旋円板
106B 下端側抵抗部材として杭部材の下端部分に形成された透水性袋体
107  アンカー部材
107A 排水機能を有するアンカー部材
107B 排水機能を有し中間杭を設けたアンカー部材
108  固結体
109  改良体
110  土留め壁
111  ジェットクラウド工法1回で形成される円筒状固結体
112  固結体上部
113  固結体下部
114  固結体上面
121  地下水の排水口
122  地下水の吸い込み口
123  ジョイント
124  一部分が有孔管で形成された杭部材
125  中間杭
141  アンカー部材挿入用穴
142  アンカー部材挿入用穴の底部
143  固結体形成用穴
144  複数の円筒状固結体の重複部
145  数本の円筒状固結体の外周の交点
150  立坑の底部地盤上の構造物
151  支持杭
152  浮き上がり防止杭
153  支保工

Claims (10)

  1. 地盤を掘削して形成される立坑の底部地盤が地下水の揚圧力によって変形することを防止するために、前記底部地盤を形成すべき底部地盤相当箇所に硬化材を充填することにより形成される固結体と、地下水の揚圧力の影響が少ない深さに存在する支持地盤と、を引き抜き方向の力に抵抗する抵抗部材を杭部材の上下両端部分に設けたアンカー部材によって結合した立坑の底部地盤補強装置であって、
    前記固結体は、予め前記アンカー部材を挿入した前記底部地盤相当箇所に形成され、該固結体の上面が前記アンカー部材の上端より上に位置するものであること、を特徴とする底部地盤補強装置。
  2. 地盤を掘削して形成される立坑の底部地盤が地下水の揚圧力によって変形することを防止するために、前記底部地盤を形成すべき底部地盤相当箇所に硬化材を充填することにより形成される固結体と、地下水の揚圧力の影響が少ない深さに存在する支持地盤と、を引き抜き方向の力に抵抗する抵抗部材を杭部材の上下両端部分に設けたアンカー部材によって結合した立坑の底部地盤補強装置であって、
    前記固結体が、前記アンカー部材と一体化するように形成されると同時に前記地下水の滲出する切れ目なく形成されているものであること、を特徴とする底部地盤補強装置。
  3. 地盤を掘削して形成される立坑の底部地盤が地下水の揚圧力によって変形することを防止するために、前記底部地盤を形成すべき底部地盤相当箇所に硬化材を充填することにより形成される固結体と、地下水の揚圧力の影響が少ない深さに存在する支持地盤と、を引き抜き方向の力に抵抗する抵抗部材を杭部材の上下両端部分に設けたアンカー部材によって結合した立坑の底部地盤補強装置であって、
    前記アンカー部材の上端側抵抗部材が前記固結体の上面に掛着するように配置されているものであること、を特徴とする底部地盤補強装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の底部地盤補強装置であって、前記アンカー部材が前記地下水を排出する排水機能部材として兼用されて成ること、を特徴とする底部地盤補強装置。
  5. 地盤を掘削して形成される立坑の底部地盤上に設けた上部構造物と、請求項1〜4のいずれか一項に記載のアンカー部材と、を備え、
    前記アンカー部材と前記上部構造物とが結合され、前記アンカー部材が他の用途にリサイクルされているものであること、を特徴とするアンカー部材再利用型構造物。
  6. 請求項5に記載のアンカー部材再利用型構造物であって、前記アンカー部材が前記上部構造物の沈下を防止する支持杭としてリサイクルされるものであること、を特徴とするアンカー部材再利用型構造物。
  7. 請求項5に記載のアンカー部材再利用型構造物であって、前記アンカー部材が前記上部構造物の浮き上がりを防止する浮き上がり防止杭としてリサイクルされるものであること、を特徴とするアンカー部材再利用型構造物。
  8. 請求項5に記載のアンカー部材再利用型構造物であって、前記上部構造物が前記土留め壁を支える支保工と、該支保工を支持する中間杭と、を備え、前記アンカー部材が前記中間杭としてリサイクルされるものであること、を特徴とするアンカー部材再利用型構造物。
  9. 地盤を掘削して形成される立坑の底部地盤が地下水の揚圧力によって変形することを防止するために、前記底部地盤を形成すべき底部地盤相当箇所に硬化材を充填することにより形成される固結体と、地下水の揚圧力の影響が少ない深さに存在する支持地盤と、を引き抜き方向の力に抵抗する抵抗部材を杭部材の上下両端部分に設けたアンカー部材によって結合する、立坑の底部地盤の補強方法であって、
    アンカー部材を挿入した後、前記固結体の上面がアンカー部材の上端面より上に位置するように該固結体を形成すること、を特徴とする底部地盤の補強方法。
  10. 地盤を掘削して形成される立坑の底部地盤が地下水の揚圧力によって変形することを防止するために、前記底部地盤を形成すべき底部地盤相当箇所に硬化材を充填することにより形成される固結体と、地下水の揚圧力の影響が少ない深さに存在する支持地盤と、を引き抜き方向の力に抵抗する抵抗部材を杭部材の上下両端部分に設けたアンカー部材によって結合する、立坑の底部地盤の補強方法であって、
    前記底部地盤相当箇所に硬化材を充填し前記固結体を形成した後に、前記アンカー部材を地盤に挿入し、前記アンカー部材の上端側抵抗部材が前記固結体の上面に掛着するように配置すること、を特徴とする底部地盤の補強方法。
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