JP2004026820A - ジペプチジルペプチダーゼiv阻害剤 - Google Patents

ジペプチジルペプチダーゼiv阻害剤 Download PDF

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浩 福島
Akira Hiradate
彰 平舘
Masato Takahashi
正人 高橋
Kazuya Kameo
一弥 亀尾
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Abstract

【課題】新規なジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤の提供。
【解決手段】式(1)
Figure 2004026820

[式中、R,R,R及びRはハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のアルコキシ基又は炭素数1〜5のアルキル基を示し、R及びR,並びにR及びRが一緒になってオキソ、ヒドロキシイミノ基、炭素数1〜5のアルコキシイミノ基又は炭素数1〜5のアルキリデン基を形成してもよく、Xは酸素原子又は硫黄原子を示し、Yは式−CR−又は式−CR−CR10−(式中、R,R,R,R,R及びR10は置換基を示す。)を示し、Zは水素原子又は置換されてもよい炭素数1〜10のアルキル基を示すか、又はY及びZが隣接する窒素原子とともに一緒になって置換されてもよい炭素数2〜10の環状アミノ基を形成する]で表されるシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩。
【選択図】なし。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規なジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
ジペプチジルペプチダーゼIV(DPPIV)はN末端から2番目にプロリン又はアラニンを有するペプチド鎖からジペプチドを加水分解するセリンプロテアーゼの一種である。DPPIVは腎臓、肝臓など広く組織、血漿中に分布しており、さまざまな生理活性ペプチドの代謝に関与している。
【0003】
最近、DPPIVがグルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)の代謝に働いていることが明らかにされた。つまり、DPPIVはGLP−1のN末端His−Alaのジペプチドを加水分解することによりGLP−1を不活化するとともに、その不活性化体がGLP−1受容体のアンタゴニストとして作用している。
【0004】
GLP−1の生理作用として、膵臓からのインスリン分泌促進作用、胃排出時間延長作用、摂食抑制作用が知られている。したがって、DPPIVを阻害することは、GLP−1の作用を高め、インスリン作用を亢進し糖代謝を改善することができ、2型糖尿病治療に有用であると期待されている。
【0005】
またDPPIVは神経ペプチドであるニューロペプチドYの代謝、免疫担当細胞であるT細胞の活性化、癌細胞の内皮への接着、HIVウィルスのリンパ球への進入に関与していることが知られている。したがって、DPPIVの阻害は、免疫疾患等の治療に有用であると考えられる。
【0006】
また、高水準のDPPIVの発現は、乾癬、慢性関節リウマチ及び偏平苔癬患者の人間の皮膚の繊維芽細胞において見出されており、高いDPPIV活性は、良性の前立腺肥大の患者に見出されている。したがって、DPPIVの阻害は、皮膚病及び良性の前立腺肥大にも有効であることが期待される。
【0007】
これまで、DPPIV阻害化合物としては、ピロリジンの2位がリンで置換された化合物(J.Med.Chem.37,3969−3976,1994)、ホウ素で置換された化合物(Biochemistry 32,8723−8731,1993)などが知られている。また、ピロリジンの2位がシアノ基で置換された化合物(Arch.Biochem.biophys.323,148−152,1995;Bioorg.Med.Chem.Lett.6,1163−1166,1996;Biochemistry 38,11597−11603,1999)などが知られているが、2−シアノピロリジン誘導体で3位又は4位に置換基を有する阻害剤の報告はない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、優れたDPPIV阻害活性を有する新規シアノピロリジン誘導体を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するべく鋭意検討を重ねた結果、ある種のシアノピロリジン誘導体が優れたDPPIV阻害活性を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち本発明の1態様によると、本発明は、式(1)
【0011】
【化3】
Figure 2004026820
【0012】
[式中、Rはハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のアルコキシ基又は炭素数1〜5のアルキル基を示し、Rは水素原子、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のアルコキシ基又は炭素数1〜5のアルキル基を示すか、又はR及びRが一緒になってオキソ、ヒドロキシイミノ基、炭素数1〜5のアルコキシイミノ基又は炭素数1〜5のアルキリデン基を形成し、
及びRはそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のアルコキシ基又は炭素数1〜5のアルキル基を示すか、又はR及びRが一緒になってオキソ、ヒドロキシイミノ基、炭素数1〜5のアルコキシイミノ基又は炭素数1〜5のアルキリデン基を形成し、
Xは酸素原子又は硫黄原子を示し、
Yは式−CR−[式中、R及びRは同一又は異なって水素原子;ハロゲン原子;ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、メルカプト基、炭素数1〜5のアルキルチオ基、グアニジル基、置換されてもよいフェニル基、イミダゾリル基、インドリル基、−NHR11(式中R11は水素原子、置換されてもよいフェニル基、置換されてもよいピリジル基、tert−ブトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)、−CONHR12{式中R12は水素原子又は−(CH−R13(式中mは整数1〜5を示し、R13は水素原子、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)を示す}並びに−OR14(式中R14は炭素数1〜5の鎖状アルキル基若しくはベンジル基を示す)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜10のアルキル基;若しくはハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数2〜10のアルケニル基である]を示すか、
又は式−CR−CR10−(式中、R、R、R及びR10は同一又は異なって水素原子;ハロゲン原子;ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、メルカプト基、炭素数1〜5のアルキルチオ基、グアニジル基、置換されてもよいフェニル基、イミダゾリル基、インドリル基、−NHR11(式中R11は水素原子、置換されてもよいフェニル基、置換されてもよいピリジル基、tert−ブトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)、−CONHR12{式中R12は水素原子又は−(CH−R13(式中mは整数1〜5を示し、R13は水素原子、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)を示す}並びに−OR14(式中R14は炭素数1〜5の鎖状アルキル基若しくはベンジル基を示す)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜10のアルキル基を示すか、又はRとRが隣接する炭素原子と一緒になって、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数3〜8のシクロアルキル基;ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数4〜8のシクロアルケニル基;ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数5〜10のビシクロアルキル基;又はハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数5〜10のビシクロアルケニル基を形成する)を示し、
Zは水素原子;又はハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、メルカプト基、炭素数1〜5のアルキルチオ基、グアニジル基、置換されてもよいフェニル基、イミダゾリル基、インドリル基、−NHR11(式中R11は水素原子、置換されてもよいフェニル基、置換されてもよいピリジル基、tert−ブトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)、−CONHR12{式中R12は水素原子又は−(CH−R13(式中mは整数1〜5を示し、R13は水素原子、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)を示す}並びに−OR14(式中R14は炭素数1〜5の鎖状アルキル基若しくはベンジル基を示す)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜10のアルキル基を示すか、
又はY及びZが隣接する窒素原子とともに一緒になって、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び−OR15(式中R15は炭素数1〜5の鎖状アルキル基、アミノカルボニルメチル基若しくはベンジル基を示す)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数2〜10の環状アミノ基を形成する]で表されるシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩を含有するジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤(以下「本発明の阻害剤」または「本発明阻害剤」という)を提供する。
【0013】
本発明の他の態様によると、本発明は、式(1)においてRはハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のアルコキシ基又は炭素数1〜5のアルキル基を示し、R、R及びRがそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のアルコキシ基又は炭素数1〜5のアルキル基であるシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩を含有するジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤を提供する。
【0014】
本発明の他の態様によると、本発明は、式(1)においてRがフッ素原子又は塩素原子であるシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩を含有するジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤を提供する。
【0015】
本発明の他の態様によると、本発明は、式(1)において Rがフッ素原子であり、Rが水素原子であるシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩を含有するジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤を提供する。
【0016】
本発明の他の態様によると、本発明は、式(1)においてRがフッ素原子であり、R、R及びRが水素原子であるシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩を含有するジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤を提供する。
【0017】
本発明の他の態様によると、本発明は、式(2)
【0018】
【化4】
Figure 2004026820
【0019】
(式中、X、Y及びZは、上記と同じである。)
で表されるシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩を含有するジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤を提供する。
【0020】
本発明の他の態様によると、本発明は、式(1)又は式(2)においてXが酸素原子であるシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩を含有するジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤を提供する。
【0021】
本発明の他の態様によると、本発明は、式(1)又は式(2)においてYが−CH−であるシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩を含有するジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤を提供する。
【0022】
本発明の他の態様によると、本発明は、式(1)又は式(2)においてYが−CH−であり、Zが水酸基及び炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基からなる群より選ばれる一つ以上で置換されてよい、炭素数4〜10の分岐鎖状又は環状アルキル基であるシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩を含有するジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤を提供する。
【0023】
本発明の他の態様によると、本発明は、式(1)又は式(2)においてYが−CH−であり、Zがtert−ブチル基、(1−ヒドロキシメチル)シクロペンチル基又は(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル)エチル基であるシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩を含有するジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤を提供する。
【0024】
本発明の他の態様によると、本発明は、式(1)又は式(2)においてYが−CR−(式中、Rが水素である)であり、Zが水素原子であるシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩を含有するジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤を提供する。
【0025】
本発明の他の態様によると、本発明は、式(1)又は式(2)においてYが−CR−(式中、Rが水素であり、Rが炭素数3〜6の分岐鎖状又は環状アルキル基である)であり、Zが水素原子であるシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩を含有するジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤を提供する。
【0026】
本発明の他の態様によると、本発明は、式(1)又は式(2)においてYが−CH[CH(CH]−、−CH[C(CH]−又は−CH[CH(CH)CHCH]−であり、Zが水素原子であるシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩を含有するジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤を提供する。
【0027】
本発明の他の態様によると、前記本発明阻害剤を有効成分として含有する医薬を提供する。
【0028】
本発明の他の態様によると、前記本発明阻害剤を有効成分として含有する糖尿病治療薬を提供する。
【0029】
本発明において、鎖状とは、直鎖状又は分岐鎖状を意味する。
【0030】
ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を示す。
炭素数1〜5のアルコキシ基とは、直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルコキシ基を意味し、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基、シクロプロピルメトキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基などを挙げることができる。
炭素数1〜5のアルキル基とは、直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキル基(シクロアルキルアルキル基も含む)を意味し、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロブチル基、シクロプロピルメチル基、ペンチル基、イソペンチル基、シクロペンチル基、シクロブチルメチル基、1−エチルプロピル基などを挙げることができる。
炭素数1〜5のアルコキシイミノ基とは直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルコキシ基で置換されたイミノ基を意味し、メトキシイミノ基、エトキシイミノ基、プロポキシイミノ基、イソプロポシイミノ基、ブトキシイミノ基、イソブトキシイミノ基、tert−ブトキシイミノ基、シクロプロピルメトキシイミノ基、ペンチルオキシイミノ基、イソペンチルオキシイミノ基などを挙げることができる。
炭素数1〜5のアルキリデン基とは、直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキリデン基を意味し、例えばメチレン基、エチリデン基、プロピリデン基、イソプロピリデン基、ブチリデン基、イソブチリデン基、シクロプロピルメチレン基、ペンチリデン基などを挙げることができる。
置換されてもよい炭素数1〜10のアルキル基とは、置換又は無置換の直鎖状、分岐鎖状又は環状の炭素数1〜10のアルキル基(シクロアルキルアルキル基も含む)を意味し、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基(例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロブチルメチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基など)、炭素数4〜8のシクロアルケニル基(例えば、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基、シクロオクテニル基など)、置換されてもよい炭素数5〜10のビシクロアルキル基(例えば、ビシクロペンチル基、ビシクロヘキシル基、ビシクロヘプチル基、ビシクロオクチル基、ビシクロノニル基、ビシクロデシル基など)、置換されてもよい炭素数5〜10のビシクロアルケニル基(例えば、ビシクロペンテニル基、ビシクロヘキセニル基、ビシクロヘプテニル基、ビシクロオクテニル基、ビシクロノネル基、ビシクロデセル基など)、架橋環式炭化水素(例えば、アダマンチル基、ボルニル基、ノルボルニル基、ピナニル基、ツヨイル基、カルイル基、カルファニル基など)などのアルキル基の他、これらのアルキル基の水素原子をハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、メルカプト基、炭素数1〜5のアルキルチオ基、グアニジル基、置換されてもよいフェニル基、イミダゾリル基、インドリル基、−NHR11(式中R11は水素原子、置換されてもよいフェニル基、置換されてもよいピリジル基、tert−ブトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)、−CONHR12{式中R12は水素原子又は−(CH−R13(式中mは整数1〜5を示し、R13は水素原子、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)を示す}並びに−OR14(式中R14は炭素数1〜5の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基若しくはベンジル基を示す)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換したアルキル基を挙げることができる。
【0031】
置換されてもよいフェニル基の置換されたフェニル基とは、例えば、水酸基及び直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜5のアルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されたフェニル基(例えば、4−ヒドロキシフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基など)を挙げることができる。
【0032】
置換されてもよいピリジル基(例えば、ピリジン−2−イル基など)の置換されたピリジル基とは、例えば、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子及びアミノカルボニル基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されたピリジル基(例えば、5−シアノピリジン−2−イル基、5−ニトロピリジン−2−イル基、5−クロロピリジン−2−イル基、5−アミノカルボニルピリジン−2−イル基など)を挙げることができる。
【0033】
炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基とは、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、1−(ヒドロキシメチル)エチル基、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル基、4−ヒドロキシブチル基、5−ヒドロキシペンチル基などがあげられる。
【0034】
炭素数1〜5のアルキルチオ基とは、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、ペンチルチオ基などがあげられる。
置換されてもよい炭素数2〜10のアルケニル基とは、置換又は無置換の直鎖状、分岐鎖状又は環状の炭素数2〜10のアルケニル基を意味し、例えばビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基などのアルケニル基の他、これらアルケニル基の水素原子をハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基及び直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜5のアルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換したアルケニル基を挙げることができる。
【0035】
置換されてもよい炭素数3〜8のシクロアルキル基とは、置換又は無置換のシクロアルキル基を意味し、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基などのシクロアルキル基の他、これらシクロアルキル基の水素原子をハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜5のアルキル基及び直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜5のアルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換したシクロアルキル基を挙げることができる。
【0036】
置換されてもよい炭素数4〜8のシクロアルケニル基とは、置換又は無置換のシクロアルケニル基を意味し、例えば、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基、シクロオクテニル基などのシクロアルケニル基の他、これらシクロアルケニル基の水素原子をハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜5のアルキル基及び直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜5のアルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換したシクロアルケニル基を挙げることができる。
【0037】
置換されてもよい炭素数5〜10のビシクロアルキル基とは、置換又は無置換のビシクロアルキル基を意味し、例えば、ビシクロペンチル基、ビシクロヘキシル基、ビシクロヘプチル基、ビシクロオクチル基、ビシクロノニル基、ビシクロデシル基などのビシクロアルキル基の他、これらビシクロアルキル基の水素原子をハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜5のアルキル基及び直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜5のアルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換したビシクロアルキル基を挙げることができる。
【0038】
置換されてもよい炭素数5〜10のビシクロアルケニル基とは、置換又は無置換のビシクロアルケニル基を意味し、例えば、ビシクロペンテニル基、ビシクロヘキセニル基、ビシクロヘプテニル基、ビシクロオクテニル基、ビシクロノネル基、ビシクロデセル基などのビシクロアルケニル基の他、これらビシクロアルケニル基の水素原子をハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜5のアルキル基及び直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜5のアルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換したビシクロアルケニル基を挙げることができる。
【0039】
置換されてもよい炭素数2〜10の環状アミノ基とは、環内に一つ以上の窒素原子を有し、また一つ以上の酸素原子、硫黄原子が存在してもよい置換又は無置換の環状アミノ基を意味し、例えばアジリジル基、アゼチジル基、ピロリジル基、イミダゾリジル基、オキサゾリジル基、チアゾリジル基、ピペリジル基、モルホリル基、アザビシクロヘプチル基、アザビシクロオクチル基などの環状アミノ基の他、これら環状アミノ基にベンゼン環又はピリジン環が縮合した環状アミノ基や環状アミノ基(環状アミノ基に縮合したベンゼン環又はピリジン環も含む)の水素原子をハロゲン原子、水酸基、アミノ基、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜5のアルキル基及び−OR15(式中R15は直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜5のアルキル基、アミノカルボニルメチル基若しくはベンジル基を示す)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換した環状アミノ基を挙げることができる。
【0040】
また、薬学的に許容される塩とは、例えば硫酸、塩酸、臭化水素酸、燐酸などの鉱酸との塩、酢酸、シュウ酸、乳酸、酒石酸、フマール酸、マレイン酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸などの有機酸との塩を挙げることができる。
【0041】
本発明阻害剤の好ましい態様を示す。
【0042】
DPPIV阻害活性の点から式(1)又は(2)において、Rはハロゲン原子であることが好ましく、さらに好ましくはフッ素原子である。Rは水素原子又はハロゲン原子であることが好ましいが、水素原子であることがさらに好ましい。
【0043】
式(1)又は式(2)において、Yが−CH−であるとき、Zは、水酸基、炭素数1〜5のアルコキシル基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、置換されてもよいフェニル基及び−NHR11(式中R11は置換されてもよいピリジル基である)からなる群の一つ以上で置換されてよい、炭素数1〜10のアルキル基が好ましい。この場合、Zは、好ましくは、水酸基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基及び炭素数1〜5のアルコキシル基からなる群の一つ以上で置換されてよい、炭素数4〜10の分岐鎖状若しくは環状アルキル基であり、より好ましくは、水酸基及び炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基からなる群の一つ以上で置換されてよい、炭素数4〜10の分岐鎖状アルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキル基若しくはアダマンチル基であり、さらに好ましくは、tert−ブチル基、(1−ヒドロキシメチル)シクロペンチル基又は(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル)エチル基である。
【0044】
式(1)又は式(2)において、Yが、式−CR−(式中、Rが水素であり、Rが置換されてもよい炭素数1〜10のアルキル基または式−CR−CR10−(式中、RとR10は水素であり、RとRが隣接する炭素原子と一緒になって炭素数3〜8のシクロアルキル基を形成する)であるとき、ZはH又はCHが好ましい。
【0045】
この場合、好ましくは、Yが、式−CR−{式中、Rが水素であり、Rが水酸基及び−OR14(式中R14は炭素数1〜5の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基若しくはベンジル基を示す)からなる群から選択される一つ以上で置換されてもよい炭素数3〜6の分岐鎖状又は環状アルキル基である)であるとき、Zが水素原子であり、より好ましくは、Yが、−CR−(式中、Rが水素であり、Rが炭素数3〜6の分岐鎖状又は環状アルキル基である)であるとき、Zが水素原子であり、さらにより好ましくは、Yが−CH[CH(CH]−、−CH[C(CH]−又は−CH[CH(CH)CHCH]−であるとき、Zが水素原子である。
【0046】
式(1)又は式(2)において、Y及びZが隣接する窒素原子とともに一緒になって形成する置換されてもよい炭素数2〜10の環状アミノ基を形成する場合の好ましい例としては、ピロリジル基、ピペリジル基又はこれらの基にベンゼン環が縮合した環状アミノ基であり、好ましい置換基としては水酸基及び−OR15(式中R15は上記で定義した通りである)があげられる。
【0047】
ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤とは、ペプチド鎖からジペプチドを加水分解するプロテアーゼ活性を阻害するものであり、当該発明は医薬及び試薬を含むものである。
【0048】
なお、ジペプチジルペプチダーゼIV(DPPIV)阻害活性は、Diabetes、47、764−769、1998に掲載された方法により測定することができる。
【0049】
本発明阻害剤は、ジペプチジルペプチダーゼIVを抑制するため、インスリン作用を亢進し糖代謝の改善、ニューロペプチドYの代謝抑制、T細胞の活性化抑制、癌細胞の内皮への接着抑制、HIVウィルスのリンパ球への進入防止に寄与する。
【0050】
したがって、本発明阻害剤は、ジペプチジルペプチダーゼIVを阻害することで改善しうる疾患又は状態、例えば、糖尿病(特に2型)、免疫疾患、関節炎、肥満、骨粗しょう症、耐糖性損傷の状態、良性の前立腺肥大、皮膚病などを予防または治療するための上記医薬を提供する。
【0051】
免疫疾患のための医薬としては、組織移植における免疫抑制剤;例えば、炎症腸病、多発硬化症、慢性関節リウマチ(RA)の様な様々な自己免疫症でのサイトカイン放出抑制剤、T−細胞へのHIVの侵入防止による、AIDSの予防及び治療に有用な薬剤、転移防止、特に乳及び前立腺腫瘍の肺への転移を防止する薬剤などがあげられる。
【0052】
本発明の医薬は、全身的又は局所的に経口又は直腸内、皮下、筋肉内、静脈内、経皮等の非経口投与することができる。
【0053】
本発明の化合物を医薬として用いるためには、固体組成物、液体組成物、及びその他の組成物のいずれの形態でもよく、必要に応じて最適のものが選択される。本発明の医薬は、本発明の化合物に薬学的に許容されるキャリヤーを配合して製造することができる。具体的には、常用の賦形剤、増量剤、結合剤、崩壊剤、被覆剤、糖衣剤、pH調整剤、溶解剤、又は水性若しくは非水性溶媒などを添加し、常用の製剤技術によって、錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、粉剤、散剤、液剤、乳剤、懸濁剤、注射剤、などに調製する事ができる。賦形剤、増量剤としては、たとえば、乳糖、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、アラビアゴム、オリーブ油、ゴマ油、カカオバター、エチレングリコールなどやその他常用されるものをあげる事ができる。
【0054】
また、本発明阻害剤は、α、β若しくはγ−シクロデキストリン又はメチル化シクロデキストリン等と包接化合物を形成させて製剤化することができる。
【0055】
本発明阻害剤の投与量は、疾患、症状、体重、年齢、性別、投与経路等により異なるが、成人に対し、経口投与の場合、好ましくは約1〜約1000 mg / kg体重/日であり、より好ましくは約10〜約200 mg / kg体重/日であり、これを1日1回又は数回に分けて投与することができる。
式(1)の化合物は、以下の一般的製造法によって製造することができる。
【0056】
[一般的製造法]
【0057】
【化5】[反応式1]
Figure 2004026820
【0058】
(式中、X、Y、Z、R、R、R、Rは、前記に同じである。Raは、シアノ基、アミノカルボニル基又はアルコキシカルボニル基を示し、Rbは、アミノ基の保護基を示す。)
この脱保護については、PROTECTIVE GROUPS IN ORGANIC SYNTHESIS, THEODORAW. GREENE and PETER G. M. WU TS著に記載の方法を用いることができる。
【0059】
例えばRbがtert−ブトキシカルボニル基、トリチル基、o−ニトロベンゼンスルフェニル基等の酸で脱保護される基である化合物は、塩酸、硫酸、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸等の酸を用い、脱保護することができる。この際、脱保護は、酸を有機溶媒又は水で希釈又は溶解して行うことができ、反応は−50〜50℃で行うことができる。有機溶媒としては、例えばエタノール、メタノール、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等があげられる。更に例えば、Rbがベンジルオキシカルボニル基等の加水素分解反応により脱保護される基である化合物は、パラジウム等の金属触媒を用いた加水素分解反応により脱保護することができる。溶媒としては、エタノール、メタノール、テトラヒドロフラン、酢酸エチル等の反応に関与しない溶媒中を用いることができる。反応は0〜100℃で行うことができる。また、この反応に水素ガスを用いることもできるし、ぎ酸−ぎ酸アンモニウムを例とする試薬の組み合わせで行うこともできる。更に例えば、Rbが塩基で脱保護されるフルオレニルオキシカルボニル基等の保護基である化合物は、ジエチルアミン、ピペリジン、アンモニア、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム等の塩基を用いて脱保護することができる。これらの塩基は、単独で、あるいは溶媒に希釈、溶解又は懸濁して用いることができる。この際、溶媒としては水、エタノール、メタノール、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等を用いることができる。反応は0〜100℃で行うことができる。更に例えば、Rbがアリルオキシカルボニル基等の金属触媒により脱保護される基である化合物は、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム等を触媒又は試薬として用いることにより脱保護することができる。この際、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン等の反応に関与しない溶媒中で行うことができる。反応は0〜100℃で行うことができる。
【0060】
【化6】[反応式2]
Figure 2004026820
【0061】
(式中、X、Y、Z、R、R、R、R、Raは、前記に同じである。Rcは、ハロゲン原子、スルホニルオキシ基等の脱離基、又は脱離基に変換しうる基を示す。)
例えばRcが塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、メタンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基等の脱離基である化合物は、エチルアミン、イソプロピルアミン、tert−ブチルアミン、ベンジルアミン、置換ベンジルアミン、フェネチルアミン、置換フェネチルアミン、2−(置換ピリジルアミノ)エチルアミン等の1級アミン類(Z−NH)を用い、置換反応を行うことができる。この際、これらアミン類を過剰に用いるか、別に塩基を添加してもよい。添加する塩基の例としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等のアミン類又は炭酸カリウム等の無機塩基があげられる。また、場合により反応を促進するために、ヨウ化ナトリウム等を添加することができる。反応溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム等の反応に関与しない溶媒があげられる。反応は0〜100℃で行うことができる。
【0062】
またRcが脱離基に変換しうる基として例えば水酸基があげられるが、この場合クロル化、ブロム化、ヨード化、メタンスルホニル化、p−トルエンスルホニル化等を行った後、上記反応を行うことができる。クロル化反応の例としては、四塩化炭素とトリフェニルホスフィンを用いる方法、塩化チオニルやオキシ塩化リンを用いる方法、トシルクロリド等を用い脱離基とした後塩化リチウム等で置換する方法等があげられる。これらの反応は、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、N,N−ジメチルホルムアミド等の反応に関与しない溶媒を用いることができる。これらの反応は、−50〜100℃で行うことができる。ブロム化反応の例としては、四臭化炭素とトリフェニルホスフィンを用いる方法があげられる。この反応は、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、N,N−ジメチルホルムアミド等の反応に関与しない溶媒を用い、−50〜50℃で行うことができる。ヨード化反応の例としては、ヨウ素、トリフェニルホスフィン及びイミダゾールを用いる方法があげられる。この反応は、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、N,N−ジメチルホルムアミド等の反応に関与しない溶媒を用いることができる。これらの反応は、−50〜100℃で行うことができる。メタンスルホニル化、p−トルエンスルホニル化は、それぞれメタンスルホニルクロリド、p−トルエンスルホニルクロリド等を用いて行うことができる。この際、適当な塩基を添加しても良い。添加する塩基の例としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等のアミン類又は炭酸カリウム等の無機塩基があげられる。反応溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等の反応に関与しない溶媒があげられ、反応は−50〜50℃で行うことができる。
【0063】
【化7】[反応式3]
Figure 2004026820
【0064】
(式中、X、Y、Z、R、R、R、R、Ra、Rb、Rcは、前記に同じである。)
例えばRcが塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、メタンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基等の脱離基である化合物は、Z−NH−Rb(式中、Z、Rbは前記に同じである。)で表される化合物を用い置換反応を行うことができる。この際、塩基として水素化ナトリウム、tert−ブトキシカリウム、n−ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド等を用いることができる。溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン等を用いることができる。反応は−50〜50℃で行うことができる。
【0065】
またRcが脱離基に変換しうる基として例えば水酸基があげられるが、この場合、反応式2で説明したようなクロル化、ブロム化、ヨード化、メタンスルホニル化、p−トルエンスルホニル化等を行った後、上記反応を行うことができる。
【0066】
【化8】[反応式4]
Figure 2004026820
【0067】
(式中、X、Y、Z、R、R、R、R、Raは、前記に同じである。Rdはハロゲン原子、スルホニルオキシ基等の脱離基を示す。)
Z−Rdを用いる場合は、原料のアミノ基に、Z−Rdを作用させて目的物を得ることができる。例えば、Rdが塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、メタンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基等の場合は、原料のアミノ体と適当な塩基存在下で反応を行うことができる。添加する塩基の例としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等のアミン類又は炭酸カリウム等の無機塩基があげられる。反応溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン等があげられる。反応は0〜100℃で行うことができる。
【0068】
また、Z=O(アルデヒド体又はケトン体)を用いる場合は、原料の1級アミノ基とともに適当な還元法を用いた条件下で反応を行うことができる。用いる還元法としては、例えば水素化ホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウムなどの還元剤や、パラジウムなどを用いた水素添加があげられる。用いる溶媒としては、エタノール、メタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、水等の反応に関与しない溶媒を用いることができる。反応は−20〜100℃で行うことができる。
【0069】
【化9】[反応式5]
Figure 2004026820
【0070】
(式中、X、Y、Z、R、R、R、R、Ra、Rb、Rdは、前記に同じである。)
原料の保護されたアミノ基に、Z−Rdを作用させて目的物を得ることができる。この際適当な塩基を添加して反応を行うが、塩基の例として水素化ナトリウム、tert−ブトキシカリウム、n−ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド等があげられる。反応溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン等があげられる。反応は−50〜50℃で行うことができる。
【0071】
【化10】[反応式6]
Figure 2004026820
【0072】
{式中、Reは、−C(=X)−Y−NH−Z、又は−C(=X)−Y−N(Rb)−Z、又は−C(=X)−Y−Rc、又はRbを表す。また、R、R、R、R、X、Y、Z、Rb及びRcは、前記に同じである。}
アミノカルボニル基を、一般的な脱水反応によりシアノ基に変換して製造することができる。この例として、無水トリフルオロ酢酸を用いる方法があげられる。用いる溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド等の反応に関与しない溶媒があげられる。この際、場合によってはトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム等の塩基を加えることができる。反応は−50〜50℃で行うことができる。
【0073】
また、別の例としてオキシ塩化リンを用いる方法があげられる。この際、溶媒としてジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ピリジン等を単独又は2種類以上混合して用いることができる。またこの反応は、イミダゾール等を添加しても良い。この反応は、−50〜50℃で行うことができる。
【0074】
また、別の例としては塩化シアヌルとN,N−ジメチルホルムアミドを用いる方法があげられる。この際、溶媒としてジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ピリジン等を単独又は2種類以上混合することもできる。この反応は、−50〜50℃で行うことができる。
【0075】
【化11】[反応式7]
Figure 2004026820
【0076】
(式中、Re、R、R、R、R、Raは、前記に同じである。Ra、Ra、Ra、Raは、それぞれR、R、R、Rと同一又はそれぞれR、R、R、Rに変換しうる基である。)
ピロリジン環の修飾の例として、置換基の変換があげられる。例えば、RaからRaのうち1つが水酸基の場合、ハロゲン化によりフルオロ体、クロル体、ブロム体等が得られる。詳しくは、例えば、フッ素化の方法としては、ジエチルアミノ硫黄トリフルオリドやジメチル硫黄トリフルオリド等を用いる方法があげられる。これらの反応は、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、トルエン等の反応に関与しない溶媒を用い、−78℃から室温で反応を開始し、室温から50℃で継続して反応を行うことにより達成される。また他のフッ素化の例としては、水酸基を脱離基に変換した後にフルオロ基に変換する方法があげられる。脱離基への変換は、反応式2の説明にある方法と同様の方法で行うことができる。脱離基に変換した後のフルオロ基に変換する方法には、テトラブチルアンモニウムフルオリドやセシウムフルオリド等を反応させる方法があげられる。これらの反応は、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、N,N−ジメチルホルムアミド、水等の反応に関与しない溶媒を用いることができ、−50〜100℃で行うことができる。
【0077】
また例えば、クロル化の方法として、四塩化炭素とトリフェニルホスフィンを用いる方法、塩化チオニルやオキシ塩化リンを用いる方法、トシルクロリド等を用い脱離基とした後塩化リチウム等で置換する方法等があげられる。これらの反応は、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、N,N−ジメチルホルムアミド等の反応に関与しない溶媒を用いることができる。これらの反応は、−50〜100℃で行うことができる。
【0078】
また他の例として、例えば水酸基の立体を反転する方法があげられる。この例として、光延反応があげられる。これは、水酸基にジエチルアゾジカルボキシレート、トリフェニルホスフィン、及び酢酸等のカルボン酸を反応させ、立体の反転したエステル体を得、これを加水分解して反転した水酸基を得るものである。この反応は、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、N,N−ジメチルホルムアミド等の反応に関与しない溶媒を用いることができる。これらの反応は、−50〜50℃で行うことができる。
【0079】
例えば、RとR、又はRとRが一緒になってオキソを形成する化合物は、RaからRaのうち1つが水酸基の化合物を用い、酸化反応により合成することができる。酸化の例としては、クロロクロム酸ピリジニウム、二クロム酸ピリジニウムなどのクロム酸酸化剤を用いる方法や、ジメチルスルホキシドとオキサリルクロリド等の活性化剤を用いるDMSO酸化等の反応があげられる。例えばクロロクロム酸ピリジニウムを用いる反応では、ジクロロメタン、クロロホルム、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン等反応に関与しない溶媒を用い、0〜50℃で反応を行うことができる。
【0080】
【化12】[反応式8]
Figure 2004026820
【0081】
(式中、R、R、R、R、Re、Raは、前記に同じである。)
1−H−ピロリジン誘導体、又はその塩を用い、縮合反応によりアミド体、チオアミド体又はカルバメート体を製造することができる。例えばアミド化反応は、アシルクロリドやアシルブロミド等のアシルハライドを用い、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、酢酸エチル等の反応に関与しない溶媒中で行うことができる。この際、塩基を用いて行うことができ、塩基の例としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等のアミン類、2−エチルヘキサン酸ナトリウム、2−エチルヘキサン酸カリウム等の有機酸塩、炭酸カリウム等の無機塩基があげられる。これらの反応は、−50〜100℃で行うことができる。またアミド化反応の別の例として、例えば、1−ベンゾトリアゾリルエステルやスクシンイミジルエステル等の活性エステルを用いて行うことができる。反応溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、酢酸エチル等があげられる。反応は−50〜50℃で行うことができる。
【0082】
また、例えば、カルボン酸と脱水縮合剤を用いてアミド化する事ができる。脱水縮合剤には例えば、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジフェニルホスホリルアジド、カルボニルジイミダゾール等があげられ、必要に応じて1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、ヒドロキシスクシンイミド等の活性化剤を用いることができる。反応溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、酢酸エチル等があげられる。この際、塩基を用いて行うことができ、塩基の例としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等のアミン類、2−エチルヘキサン酸ナトリウム、2−エチルヘキサン酸カリウム等の有機酸塩、炭酸カリウム等の無機塩基があげられる。反応は−50〜50℃で行うことができる。
【0083】
また、例えば、カルボン酸とクロル炭酸エステル等から得られる混合酸無水物を用いてアミド化することができる。これらの反応の溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン、酢酸エチル等の反応に関与しない溶媒があげられる。この際、塩基を用いて行うことができ、塩基の例としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等のアミン類、2−エチルヘキサン酸ナトリウム、2−エチルヘキサン酸カリウム等の有機酸塩、炭酸カリウム等の無機塩基があげられる。これらの反応は、−50〜50℃で行うことができる。
【0084】
また、アミノ基の保護は、ジ−tert−ブチルジカルボキシレート、ベンジルオキシカルボニルクロリド、フルオレニルメトキシカルボニルクロリド等を用い、適当な塩基存在下で行うことができる。塩基の例としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等のアミン類又は炭酸カリウム等の無機塩基があげられる。これらの反応の溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン、酢酸エチル、水等の反応に関与しない溶媒があげられる。これらの反応は、−50〜50℃で行うことができる。
【0085】
【化13】[反応式9]
Figure 2004026820
【0086】
(式中、R、R、R、R、Reは、前記に同じである。Rfは、水素原子又は低級アルキル基、ベンジル基、アリル基等を表す。)
カルボキシル基又はその塩、あるいはそのエステルをアミノカルボニル基に変換する方法である。COORfがカルボキシル基又はその塩である化合物を原料とした場合、一般的なアミド化の条件でアンモニアを用い合成することができる。アミド化の例として、カルボキシル基又はその塩をチオニルクロリド、オキシ塩化リン、オキサリルクロリド等を用いて酸クロリドに変換した後、アンモニアと縮合する方法があげられる。これらの反応の溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン、酢酸エチル等の反応に関与しない溶媒があげられる。これらの反応は、−50〜50℃で行うことができる。
【0087】
また、別の例として脱水縮合剤とアンモニアを用いたアミド化があげられる。例えば、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジフェニルホスホリルアジド、カルボニルジイミダゾール等の縮合剤を用いた反応であり、必要に応じて1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、ヒドロキシスクシンイミド等の活性化剤を加えることができる。これらの反応の溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル等の反応に関与しない溶媒があげられる。これらの反応は、−50〜50℃で行うことができる。
【0088】
また、例えば、カルボン酸とクロル炭酸エステル等から得られる混合酸無水物とアンモニアを用いてアミド化することができる。これらの反応の溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン、酢酸エチル等の反応に関与しない溶媒があげられる。これらの反応は、−50〜50℃で行うことができる。
【0089】
COORfがエステルである化合物からアミノカルボニル基への変換は、直接アンモニアを作用させて行うこともできるし、一度カルボン酸又はその塩に変換した後に上記の方法でアミノカルボニル基に変換することもできる。エステルからカルボン酸又はその塩に変換する方法としては、PROTECTIVE GROUPS IN ORGANIC SYNTHESIS, THEODORA W. GREENE and PETER G. M. WU TS著に記載の方法を用いることができる。直接アンモニアで変換する反応は、アンモニアガス又はアンモニア水を用い、水、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン等の溶媒中又は無溶媒で、0〜100℃の温度範囲で行うことができる。また場合によりアンモニアの揮発を防ぐために密封系で行うこともできる。
【0090】
【化14】[反応式10]
Figure 2004026820
【0091】
(式中、R、R、R、R、Ra、Rbは、前記に同じである。)
アミノ基の保護基であるRbを、例えば反応式1の説明の方法で脱保護することができる。得られたアミンは、塩基として又は適当な酸の塩として取り出すことができる。適当な酸とは例えば、塩酸、硫酸、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、酢酸等である。
【0092】
さらに、参考例、実施例、試験例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0093】
参考例1
(2S,4S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−フルオロピロリジン−2−カルボン酸の合成
Tetrahedron Letter 39(10),1169−1172(1998).を参考に(2S,4R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−ヒドロキシピロリジン−2−カルボン酸メチル(6.8g)から2工程で実施例1−(1)の原料である表題化合物(4.5g)を得た。
【0094】
参考例2
(2S,4R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−フルオロピロリジン−2−カルボン酸の合成
Tetrahedron Letter 39(10),1169−1172(1998).を参考に(2S,4S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−ヒドロキシピロリジン−2−カルボン酸メチル(500mg)から2工程で実施例3−(1)の原料である表題化合物(370mg)を得た。
【0095】
参考例3
(2S,4R)−2−(アミノカルボニル)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−ヒドロキシピロリジンの合成
(2S,4R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−ヒドロキシピロリジン−2−カルボン酸(2.31g)と1−ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物(1.51g)をジオキサン(50mL)に懸濁し、氷冷下1−(3,3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(2.11g)と25%アンモニア水(0.68mL)を加えゆっくり室温まで昇温し、1晩攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒;クロロホルム:メタノール=100:3〜100:7)で精製して、無色粉末として表題化合物(2.19g)を得た。
【0096】
実施例1
(2S,4S)−1−[(2S,3S)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
(1)(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−フルオロピロリジンの合成
参考例1で得られた(2S,4S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−フルオロピロリジン−2−カルボン酸(4.5g)をアセトニトリル(50mL)に溶解し、氷冷下1−ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物(3.6g)、1−(3,3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(4.5g)を加え、ゆっくり昇温し、室温で1晩攪拌した。反応溶液を再び氷冷後、25%アンモニア水(5mL)を加え、氷冷で30分、室温で30分攪拌した。反応液にアセトニトリル(50mL)を加えた後、不溶物を濾別した。濾液を減圧下濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=4:1〜1:5)で精製した。選られた残渣にヘキサンを加え、無色粉末として表題化合物(4.2g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:255([M+Na])、(ESI neg.)m/z:231([M−H])。
【0097】
(2)(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−フルオロピロリジン(4.2g)を4M塩酸−ジオキサン(45mL)に懸濁し、室温で2時間攪拌した後、反応液を減圧下濃縮した。残渣にトルエン(50mL)を加え、再び減圧濃縮を行い、これを3回繰り返し、無色粉末として表題化合物(3.1g)を得た。この中間体は精製せずに次の反応に用いた。
【0098】
(3)(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−1−[(2S,3S)−2−(フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−4−フルオロピロリジンの合成
(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−4−フルオロピロリジン塩酸塩(2.4g)、(2S,3S)−2−(フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタン酸(5.1g)をテトラヒドロフラン(40mL)、N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)に溶解し、氷冷下1−ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物(2.6g)、1−(3,3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(3.3g)、ジイソプロピルエチルアミン(2.5mL)を加え、ゆっくり昇温し、室温で1晩攪拌した。溶液を減圧下濃縮し、得られた残渣に水を加え、生じた粉末を濾取した。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=4:1〜1:4)で精製し、淡黄色アモルファスとして表題化合物(6.9g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:490([M+Na])。
【0099】
(4)(2S,4S)−2−シアノ−1−[(2S,3S)−2−(フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−4−フルオロピロリジンの合成
(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−1−[(2S,3S)−2−(フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−4−フルオロピロリジン(6.9g)をテトラヒドロフラン(70mL)に溶解し、氷冷下無水トリフルオロ酢酸(4.0mL)を加え、氷冷下1.5時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=8:1〜3:2)で精製し、淡黄色アモルファスとして表題化合物(6.2g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:472([M+Na])。
【0100】
(5)(2S,4S)−1−[(2S,3S)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
(2S,4S)−2−シアノ−1−[(2S,3S)−2−(フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−4−フルオロピロリジン(6.2g)を1,2−ジクロロエタン(90mL)に溶解し、氷冷下ジエチルアミン(10mL)を加え、氷冷で30分、室温で5時間攪拌した。溶液を減圧下濃縮し、残渣をジエチルエーテル(100mL)、テトラヒドロフラン(50mL)、クロロホルム(50mL)に溶解し、氷冷下4M塩酸−ジオキサン(4.0mL)加えた。生じた塩を濾取しジエチルエーテルで洗浄した。得られた粉末をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒;クロロホルム:メタノール:25%アンモニア水=40:1:0.1〜25:1:0.1)で精製した。得られた残渣をクロロホルムに溶解し、氷冷下4M塩酸−ジオキサン(4.0mL)加え、生じた塩を濾取しクロロホルムで洗浄した。減圧下乾燥し、無色粉末として表題化合物(2.9g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:228([M+H])、250([M+Na])、(ESI neg.)m/z:262([M+CL])。
H−NMR(DMSO−d,500MHz)δ8.59(3H,br s),5.54(1H,br d,J=52.1Hz),5.06(1H,d,J=9.4Hz),4.07−3.77(3H,m),2.55−2.34(2H,m),1.88(1H,m),1.61(1H,m),1.17(1H,m),0.94(3H,d,J=6.7Hz),0.88(3H,t,J=7.3Hz)。
【0101】
実施例2
(2S,4S)−1−[(2S,3S)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン臭化水素酸塩の合成
実施例1で得られた(2S,4S)−1−[(2S,3S)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.5g)をエタノール(1mL)に溶解し、これを氷冷した48%臭化水素酸(0.26mL)のエタノール(2mL)溶液に加えた。更にエタノール(2mL)とペンタン(3mL)を加えて攪拌し、析出した結晶を濾取した。得られた結晶を、メタノール(1.75mL)に溶解し、氷冷した2−プロパノール(14mL)に加え、これにペンタン(3.5mL)を加えて攪拌した。析出した結晶を濾取して、無色粉末として表題化合物(0.28g)を得た。
Anal.calcd for C1118FNO・HBr:C,42.87;H,6.21;N,13.63;Br,25.93;F,6.16. Found:C,42.98;H,6.26;N,13.54;Br,25.85;F,6.15.。
【0102】
実施例3
(2S,4R)−1−[(2S,3S)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
(1)(2S,4R)−2−(アミノカルボニル)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−フルオロピロリジンの合成
実施例1(1)と同様の方法で参考例2で得られた(2S,4R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−フルオロピロリジン−2−カルボン酸(370mg)から無色ガム状物として表題化合物(270mg)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:255([M+Na])、(ESI neg.)m/z:231([M−H])。
【0103】
(2)(2S,4R)−2−(アミノカルボニル)−1−[(2S,3S)−2−(フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−4−フルオロピロリジンの合成
(2S,4R)−2−(アミノカルボニル)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−フルオロピロリジン(260mg)を4M塩酸−ジオキサン(3mL)に懸濁し、室温で2時間攪拌した後、反応液を減圧下濃縮した。残渣にクロロホルム(10mL)を加え、再び減圧下濃縮を行い、これを3回繰り返した。ここで得られた残渣、(2S,3S)−2−(フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタン酸(400mg)をN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)に溶解し、氷冷下1−ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物(210mg)、1−(3,3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(260mg)、ジイソプロピルエチルアミン(0.20mL)を加え、ゆっくり昇温し、室温で1晩攪拌した。反応混合物を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機相を0.1M塩酸水溶液および飽和塩化ナトリウム水溶液にて順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、乾燥剤を濾別し減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=1:1〜1:4)で精製し、無色アモルファスとして表題化合物(450mg)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:490([M+Na])。
【0104】
(3)(2S,4R)−2−シアノ−1−[(2S,3S)−2−(フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−4−フルオロピロリジンの合成
実施例1(4)と同様の方法で(2S,4R)−2−(アミノカルボニル)−1−[(2S,3S)−2−(フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−4−フルオロピロリジン(440mg)から淡黄色アモルファスとして表題化合物(330mg)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:472([M+Na])。
【0105】
(4)(2S,4R)−1−[(2S,3S)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
実施例1(5)と同様の方法で(2S,4R)−2−シアノ−1−[(2S,3S)−2−(フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−4−フルオロピロリジン(320mg)から無色粉末として表題化合物(60mg)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:228([M+H])、250([M+Na])、(ESI neg.)m/z:262([M+CL])。
【0106】
実施例4
(2S,4S)−2−シアノ−1−[2−[(5−ニトロピリジン−2−イル)−アミノ]エチルアミノ]アセチル−4−フルオロピロリジンマレイン酸塩の合成
(1)(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−1−ブロモアセチル−4−フルオロピロリジンの合成
実施例1(2)で得られた(2S,4S)−2−アミノカルボニル−4−フルオロピロリジン塩酸塩(650mg)をテトラヒドロフラン(10mL)に懸濁し、氷冷下2−エチルヘキサン酸カリウム(1.6g)を加え1時間攪拌した。氷冷下ブロモアセチルブロミド(0.37mL)を加え、氷冷で30分、室温で1時間攪拌した。反応液にクロロホルム−メタノール(10:1、50mL)を加え、室温で15分攪拌した。析出した塩を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒;クロロホルム:メタノール=40:1〜25:1)で精製し、無色アモルファスとして表題化合物(570mg)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:275([M+Na])、277([M+Na])。
【0107】
(2)(2S,4S)−1−ブロモアセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジンの合成
(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−1−ブロモアセチル−4−フルオロピロリジン(560mg)をテトラヒドロフラン(6mL)に溶解し、氷冷下無水トリフルオロ酢酸(0.62mL)を加え、氷冷下1時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒;クロロホルム:メタノール=50:1〜30:1)で精製し、無色固体として表題化合物(540mg)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:257([M+Na])、259([M+Na])。
【0108】
(3)(2S,4S)−2−シアノ−1−[2−[(5−ニトロピリジン−2−イル)アミノ]エチルアミノ]アセチル−4−フルオロピロリジンマレイン酸塩の合成
2−(2−アミノエチルアミノ)−5−ニトロピリジン(580mg)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解し、氷冷下(2S,4S)−1−ブロモアセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(250mg)のテトラヒドロフラン(2.5mL)溶液を加え、ゆっくり昇温し、室温で1晩攪拌した。溶液を減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒;クロロホルム:メタノール=50:1〜25:1)で精製した。得られた残渣をエタノール(1mL)に溶解し、マレイン酸(52mg)のエタノール(1mL)溶液を加えた。反応液にジエチルエーテルを加え、上清を捨て、沈殿物をジエチルエーテルで洗浄した。残渣を減圧下乾燥し、黄色粉末として表題化合物(160mg)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:337([M+H])、359([M+Na])、(ESI neg.)m/z:335([M−H])。
【0109】
実施例5
(2S,4S)−2−シアノ−1−[2−[(5−シアノピリジン−2−イル)アミノ]エチルアミノ]アセチル−4−フルオロピロリジンマレイン酸塩の合成
実施例4(3)と同様の方法で、2−(2−アミノエチルアミノ)−5−シアノピリジン(520mg)と(2S,4S)−1−ブロモアセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(250mg)より、無色粉末として表題化合物(70mg)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:317([M+H])、339([M+Na])、(ESI neg.)m/z:315([M−H])。
実施例6
(2S,4R)−1−[(2S,3S)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4−メトキシピロリジン塩酸塩の合成
(1)(2S,4R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−メトキシピロリジン−2−カルボン酸メチルの合成
(2S,4R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−ヒドロキシピロリジン−2−カルボン酸メチル(400mg)、よう化メチル(0.12mL)をN,N−ジメチルホルムアミド(4mL)、ジクロロメタン(1mL)に溶解し、氷冷下65%水素化ナトリウム油性(60mg)を加え、ゆっくり室温まで昇温し、1晩攪拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機相を5%チオ硫酸ナトリウム水溶液および飽和塩化ナトリウム水溶液にて順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、乾燥剤を濾別し減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=8:1〜4:1)で精製し、無色油状物として表題化合物(330mg)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:282([M+Na])。
【0110】
(2)(2S,4R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−メトキシピロリジン−2−カルボン酸の合成
(2S,4R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−メトキシピロリジン−2−カルボン酸メチル(330mg)をアセトニトリル(3mL)に溶解し、氷冷下1M水酸化リチウム水溶液(1.5mL)を加え、氷冷で30分、室温で2時間攪拌した。更に、1M水酸化リチウム水溶液(0.8mL)加え、室温で1時間攪拌した。反応液を飽和塩化ナトリウム水溶液にあけ、1M塩酸水溶液(4mL)を加え溶液を酸性にした後、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、乾燥剤を濾別し減圧下濃縮し、無色ガム状物として表題化合物を得た。この中間体は精製せずに次の反応に用いた。
【0111】
(3)(2S,4R)−2−(アミノカルボニル)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−メトキシピロリジンの合成
実施例1(1)と同様の方法で(2S,4R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−メトキシピロリジン−2−カルボン酸(330mg)から無色ガム状物として表題化合物(260mg)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:267([M+Na])、(ESI neg.)m/z:243([M−H])。
【0112】
(4)(2S,4R)−2−(アミノカルボニル)−1−[(2S,3S)−2−(フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−4−メトキシピロリジンの合成
実施例3(2)と同様の方法で(2S,4R)−2−(アミノカルボニル)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−メトキシピロリジン(250mg)から無色アモルファスとして表題化合物(400mg)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:502([M+Na])。
【0113】
(5)(2S,4R)−2−シアノ−1−[(2S,3S)−2−(フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−4−メトキシピロリジンの合成
実施例1(4)と同様の方法で(2S,4R)−2−(アミノカルボニル)−1−[(2S,3S)−2−(フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−4−メトキシピロリジン(390mg)から淡黄色アモルファスとして表題化合物(260mg)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:484([M+Na])。
(6)(2S,4R)−1−[(2S,3S)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4−メトキシピロリジン塩酸塩の合成
実施例1(5)と同様の方法で(2S,4R)−2−シアノ−1−[(2S,3S)−2−(フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−4−メトキシピロリジン(250mg)から無色粉末として表題化合物(70mg)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:240([M+H])、262([M+Na])、(ESI neg.)m/z:274([M+CL])。
【0114】
実施例7
(2S,4S)−1−[(2S,3S)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4−メトキシピロリジン塩酸塩の合成
(1)(2S,4S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−メトキシピロリジン−2−カルボン酸メチルの合成
実施例6(1)と同様の方法で(2S,4S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−ヒドロキシピロリジン−2−カルボン酸メチル(400mg)から無色油状物として表題化合物(360mg)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:282([M+Na])。
【0115】
(2)(2S,4S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−メトキシピロリジン−2−カルボン酸の合成
実施例6−(2)と同様の方法で(2S,4S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−メトキシピロリジン−2−カルボン酸メチル(350mg)から無色固体として表題化合物(310mg)を得た。この中間体は精製せずに次の反応に用いた。
【0116】
(3)(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−メトキシピロリジンの合成
実施例1(1)と同様の方法で(2S,4S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−メトキシピロリジン−2−カルボン酸(310mg)から無色ガム状物として表題化合物(290mg)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:267([M+Na])、(ESI neg.)m/z:243([M−H])。
【0117】
(4)(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−1−[(2S,3S)−2−(フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−4−メトキシピロリジンの合成
実施例3(2)と同様の方法で(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−メトキシピロリジン(280mg)から無色アモルファスとして表題化合物(450mg)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:502([M+Na])。
【0118】
(5)(2S,4S)−2−シアノ−1−[(2S,3S)−2−(フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−4−メトキシピロリジンの合成
実施例1(4)と同様の方法で(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−1−[(2S,3S)−2−(フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−4−メトキシピロリジン(440mg)から淡黄色アモルファスとして表題化合物(330mg)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:484([M+Na])。
【0119】
(6)(2S,4S)−1−[(2S,3S)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4−メトキシピロリジン塩酸塩の合成
実施例1(5)と同様の方法で(2S,4S)−2−シアノ−1−[(2S,3S)−2−(フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−4−メトキシピロリジン(320mg)から無色粉末として表題化合物(150mg)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:240([M+H])、262([M+Na])、(ESI neg.)m/z:274([M+CL])。
【0120】
実施例8
(2S,4R)−1−[(2S,3S)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4−ヒドロキシピロリジン塩酸塩の合成
(1)(2S,4R)−2−(アミノカルボニル)−1−[(2S,3S)−2−(フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−4−ヒドロキシピロリジンの合成
実施例3(2)と同様の方法で、(2S,4R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−2−(アミノカルボニル)−4−ヒドロキシピロリジン(0.96g)から無色アモルファスとして表題化合物(1.30g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:488([M+Na])。
【0121】
(2)(2S,4R)−2−シアノ−1−[(2S,3S)−2−(フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−4−ヒドロキシピロリジンの合成
(2S,4R)−2−(アミノカルボニル)−1−[(2S,3S)−2−(フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−4−ヒドロキシピロリジン(1.06g)をテトラヒドロフラン(30mL)に溶解し、氷冷しながら無水トリフルオロ酢酸(0.72mL)を加えた。同温度で、1時間攪拌した後、反応液を減圧下濃縮した。得られた残渣にメタノール(10mL)を加え減圧下濃縮する操作を2回繰り返した後、メタノール(10mL)を加え1晩攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=1:3)で精製して無色アモルファスとして表題化合物(0.69g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:470([M+Na])。
【0122】
(3)(2S,4R)−1−[(2S,3S)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4−ヒドロキシピロリジン塩酸塩の合成
実施例1(5)と同様の方法で、(2S,4R)−2−シアノ−1−[(2S,3S)−2−(フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−4−ヒドロキシピロリジン(151mg)から無色粉末として表題化合物(41mg)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:248([M+Na])、(ESI neg.)m/z:260([M+CL])。
【0123】
実施例9
(2S,4S)−1−[(2S,3S)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4−ヒドロキシピロリジン塩酸塩の合成
(1)(2S,4S)−4−アセトキシ−2−シアノ−1−[(2S,3S)−2−(フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]ピロリジンの合成
実施例8(2)で得られた(2S,4R)−2−シアノ−1−[(2S,3S)−2−(フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−4−ヒドロキシピロリジン(200mg)とトリフェニルホスフィン(258mg)をテトラヒドロフラン(5mL)に溶解し、氷冷しながら酢酸(0.05mL)とジエチルアゾジカルボキシレート(40%トルエン溶液、0.47mL)を加え、室温に昇温させ1晩攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=3:2〜1:1)で精製して無色アモルファスとして表題化合物(135mg)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:512([M+Na])。
【0124】
(2)(2S,4S)−1−[(2S,3S)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4−ヒドロキシピロリジン塩酸塩の合成
(2S,4S)−4−アセトキシ−2−シアノ−1−[(2S,3S)−2−(フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]ピロリジン(115mg)をメタノール(1.6mL)に溶解し、室温でジエチルアミン(0.4mL)を加え、同温度で9時間攪拌した。実施例1(5)と同様の方法で精製することにより、無色アモルファスとして表題化合物(28mg)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:226([M+H])、248([M+Na])、(ESI neg.)m/z:260([M+CL])。
【0125】
実施例10
(2S,4S)−1−[(2S,3S)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]−4−クロロ−2−シアノピロリジン塩酸塩の合成
(1)(2S,4S)−4−クロロ−2−シアノ−1−[(2S,3S)−2−(フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]ピロリジンの合成
実施例8(2)で得られた(2S,4R)−2−シアノ−1−[(2S,3S)−2−(フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−4−ヒドロキシピロリジン(200mg)をジクロロメタン(2mL)と四塩化炭素(2mL)に溶解し、トリフェニルホスフィン(234mg)を加え、室温で1晩攪拌した。反応液に、エタノール(0.5mL)を加え、室温で4時間攪拌し、反応液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=1:1〜2:3)で精製して無色アモルファスとして表題化合物(126mg)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:488([M+Na])。
【0126】
(2)(2S,4S)−1−[(2S,3S)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]−4−クロロ−2−シアノピロリジン塩酸塩の合成
実施例1(5)と同様の方法で、(2S,4S)−4−クロロ−2−シアノ−1−[(2S,3S)−2−(フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]ピロリジン(100mg)から、無色粉末として表題化合物(32mg)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:266([M+Na])。
【0127】
実施例11
(2S)−1−[(2S,3S)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4−オキソピロリジントリフルオロ酢酸塩の合成
(1)(2S,4R)−2−(アミノカルボニル)−1−[(2S,3S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−4−ヒドロキシピロリジンの合成
実施例3(2)と同様の方法で、参考例3で得られた(2S,4R)−2−(アミノカルボニル)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−ヒドロキシピロリジン(276mg)及び(2S,3S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタン酸(290mg)から無色アモルファスとして表題化合物(260mg)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:366([M+Na])、(ESI neg.)m/z:342([M−H])。
【0128】
(2)(2S)−2−(アミノカルボニル)−1−[(2S,3S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−4−オキソピロリジンの合成
(2S,4R)−2−(アミノカルボニル)−1−[(2S,3S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−4−ヒドロキシピロリジン(250mg)をジクロロメタン(10mL)に溶解し、モレキュラーシーブス−4A(1.5g)、クロロクロム酸ピリジニウム(235mg)、酢酸(0.07mL)を加え、室温で2時間攪拌した。反応液をそのままシリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=1:1〜1:3)で精製して褐色アモルファスとして表題化合物(180mg)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:364([M+Na])、(ESI neg.)m/z:340([M−H])。
【0129】
(3)(2S)−1−[(2S,3S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4−オキソピロリジンの合成
(2S)−2−(アミノカルボニル)−1−[(2S,3S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−4−オキソピロリジン(168mg)を、テトラヒドロフラン(10mL)に溶解し、氷冷した。無水トリフルオロ酢酸(0.21mL)とジイソプロピルエチルアミン(0.51mL)を加え、氷冷で1時間攪拌した。反応液を酢酸エチル(100mL)で希釈し、水、10%硫酸水素カリウム水溶液、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾別し、溶媒を減圧下留去する事により、褐色アモルファスとして表題化合物(174mg)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:346([M+Na])、(ESI neg.)m/z:322([M−H])。
【0130】
(4)(2S)−1−[(2S,3S)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4−オキソピロリジントリフルオロ酢酸塩の合成
(2S)−1−[(2S,3S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4−オキソピロリジン(91mg)を冷却したトリフルオロ酢酸(0.5mL)に溶解し、室温で20分間攪拌した。溶媒を減圧下留去し、残渣にジイソプロピルエーテル(10mL)を加え、上清を除いた。残渣に再びジイソプロピルエーテル(10mL)を加え、不溶物を濾取し、褐色固体として表題化合物(76mg)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:246([M+Na])。
【0131】
実施例12
(2S,3S)−1−[(2S,3S)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−3−ヒドロキシピロリジンの合成
(1)(2S,3S)−2−(アミノカルボニル)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−3−ヒドロキシピロリジンの合成
参考例3と同様の方法で(2S,3S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−3−ヒドロキシピロリジン−2−カルボン酸(3.47g)から無色固体として表題化合物(3.19g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:253([M+Na])、(ESI neg.)m/z:229([M−H])。
【0132】
(2)(2S,3S)−2−(アミノカルボニル)−3−ヒドロキシピロリジン塩酸塩の合成
実施例1(2)と同様の方法で(2S,3S)−2−(アミノカルボニル)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−3−ヒドロキシピロリジン(1.11g)から表題化合物を得た。この中間体は精製せずに次の反応に用いた。
【0133】
(3)(2S,3S)−2−(アミノカルボニル)−1−[(2S,3S)−2−(フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−3−ヒドロキシピロリジンの合成
(2S,3S)−2−(フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタン酸(1.87g)をジクロロメタン(20mL)に懸濁し、塩化チオニル(3.81mL)を加えて、20分間加熱還流し、溶媒を減圧下留去した。残渣にトルエン(20mL)を加え、溶媒を減圧下留去した。この操作を更にもう1度繰り返して、酸クロリドの粗生成物を得た。上記(2)で得た(2S,3S)−2−(アミノカルボニル)−3−ヒドロキシピロリジン塩酸塩をN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(1.00mL)を加え氷冷した。この溶液に、先に得た酸クロリドのN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)溶液を滴下し、氷冷のまま20分間攪拌した。反応液を酢酸エチル(100mL)で希釈し、飽和塩化ナトリウム水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾別し、溶媒を減圧下留去する事により得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒;クロロホルム:メタノール=100:2〜100:5)で精製して無色アモルファスとして表題化合物(1.08g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:488([M+Na])。
【0134】
(4)(2S,3S)−2−シアノ−1−[(2S,3S)−2−(フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−3−ヒドロキシピロリジンの合成
実施例8(2)と同様の方法で(2S,3S)−2−(アミノカルボニル)−1−[(2S,3S)−2−(フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−3−ヒドロキシピロリジン(920mg)から無色アモルファスとして表題化合物(795mg)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:470([M+Na])。
【0135】
(5)(2S,3S)−1−[(2S,3S)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−3−ヒドロキシピロリジンの合成
(2S,3S)−2−シアノ−1−[(2S,3S)−2−(フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−3−ヒドロキシピロリジン(415mg)をメタノール(1.8mL)に溶解し、ジエチルアミン(0.4mL)を加え、室温で4時間攪拌した。溶液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒;クロロホルム:メタノール:25%アンモニア水=40:1:0.1〜25:1:0.1)で精製し、無色オイル状物質として表題化合物(185mg)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:248([M+Na])。
【0136】
実施例13
(2S,3R)−1−[(2S,3S)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−3−フルオロピロリジントリフルオロ酢酸塩の合成
(1)(2S,3S)−1−[(2S,3S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−3−ヒドロキシピロリジンの合成
実施例12(5)で得られた(2S,3S)−1−[(2S,3S)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−3−ヒドロキシピロリジン(170mg)をジクロロメタン(5mL)に溶解し、氷冷下ジ−tert−ブチルジカルボキシレート(198mg)とジイソプロピルエチルアミン(0.158mL)を加え、5℃で2日間放置した。溶液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、無色アモルファスとして表題化合物(173mg)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:348([M+Na])、(ESI neg.)m/z:324([M−H])。
【0137】
(2)(2S,3R)−1−[(2S,3S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−3−フルオロピロリジンの合成
実施例54と同様の方法で(2S,3S)−1−[(2S,3S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−3−ヒドロキシピロリジン(168mg)から無色アモルファスとして表題化合物(65mg)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:350([M+Na])。
【0138】
(3)(2S,3R)−1−[(2S,3S)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−3−フルオロピロリジントリフルオロ酢酸塩の合成
実施例11(4)と同様の方法で、(2S,3R)−1−[(2S,3S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−3−フルオロピロリジン(62mg)から黄色粉末として表題化合物(32mg)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:250([M+Na])。
【0139】
実施例14
(2S)−1−[(2S,3S)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4,4−ジフルオロピロリジン塩酸塩の合成
(1)(2S)−2−(アミノカルボニル)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4,4−ジフルオロピロリジンの合成
実施例1(1)と同様の方法で(2S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4,4−ジフルオロピロリジン−2−カルボン酸(3.2g)から無色粉末として表題化合物(2.8g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:273([M+Na])、(ESI neg.)m/z:249([M−H])。
【0140】
(2)(2S)−2−(アミノカルボニル)−4,4−ジフルオロピロリジン塩酸塩の合成
実施例1(2)と同様の方法で(2S)−2−(アミノカルボニル)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4,4−ジフルオロピロリジン(5.4g)から無色粉末として表題化合物(3.9g)を得た。
MS(ESI neg.)m/z:149([M−H])、185([M+CL])。
【0141】
(3)(2S)−2−(アミノカルボニル)−1−[(2S,3S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−4,4−ジフルオロピロリジンの合成
実施例1(3)と同様の方法で(2S)−2−(アミノカルボニル)−4,4−ジフルオロピロリジン塩酸塩(0.56g)、(2S,3S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタン酸(0.70g)から無色アモルファスとして表題化合物(1.0g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:386([M+Na])、(ESI neg.)m/z:362([M−H])。
(4)(2S)−1−[(2S,3S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4,4−ジフルオロピロリジンの合成
(2S)−2−(アミノカルボニル)−1−[(2S,3S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−4,4−ジフルオロピロリジン(0.90g)をN,N−ジメチルホルムアミド(2.5mL)に溶解し、塩化シアヌル(0.28g)を加えて、室温で1時間攪拌した。反応液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和塩化ナトリウム水溶液にて順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、乾燥剤を濾別し減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=20:1〜4:1)で精製し、無色アモルファスとして表題化合物(0.76g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:368([M+Na])、(ESI neg.)m/z:344([M−H])。
【0142】
(5)(2S)−1−[(2S,3S)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4,4−ジフルオロピロリジン塩酸塩の合成
(2S)−1−[(2S,3S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4,4−ジフルオロピロリジン(0.56g)に2M塩酸水溶液(12mL)を加え、室温で1晩攪拌した。さらに溶液に2M塩酸水溶液(6mL)を加え、室温で1晩攪拌した。水溶液を酢酸エチルで洗浄し、水相に1M水酸化ナトリウム水溶液(35mL)と過剰量の塩化ナトリウムを加え攪拌後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にあけ酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和塩化ナトリウム水で洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、乾燥剤を濾別し減圧下濃縮し、(2S)−1−[(2S,3S)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4,4−ジフルオロピロリジンを得た。これをジエチルエーテル(20mL)に溶解し、4M塩酸(酢酸エチル溶液、0.50mL)を氷冷下で加えた。析出した不溶物を濾取して、無色粉末として表題化合物(0.37g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:246([M+H])、268([M+Na])、(ESI neg.)m/z:244([M−H])、280([M+CL])。
【0143】
実施例15
(2S,4S)−1−[(2S)−2−アミノ−3−メチルブタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
(1)(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−1−[(2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル]−4−フルオロピロリジンの合成
実施例1(3)と同様の方法で、(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−4−フルオロピロリジン塩酸塩(2.33g)と(2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタン酸(3.00g)より、無色アモルファスとして表題化合物(4.22g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:354([M+Na])、(ESI neg.)m/z:330([M−H])。
【0144】
(2)(2S,4S)−1−[(2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジンの合成
(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−1−[(2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル]−4−フルオロピロリジン(4.03g)をN,N−ジメチルホルムアミド(16mL)に溶解し、塩化シアヌル(1.35g)を加えて、室温で1時間攪拌した。反応液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、乾燥剤を濾別し減圧下濃縮し、無色固体として表題化合物(3.49g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:336([M+Na])、(ESI neg.)m/z:312([M−H])。
【0145】
(3)(2S,4S)−1−[(2S)−2−アミノ−3−メチルブタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
(2S,4S)−1−[(2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(1.70g)をメタノール(11mL)に溶解し氷冷した。4M塩酸水溶液(11mL)を加え、室温に昇温し1晩攪拌した。メタノールを減圧濃縮し、得られた水溶液を酢酸エチルで洗浄した。水相に4M水酸化ナトリウム水溶液(12mL)と塩化ナトリウムを加え酢酸エチルで抽出し、有機相を飽和食塩水で洗浄した。得られた有機相を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、乾燥剤を濾別し減圧下濃縮し、無色固体として、(2S,4S)−1−[(2S)−2−アミノ−3−メチルブタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.80g)を得た。この一部(0.60g)をメタノールに溶解し、4M塩酸(酢酸エチル溶液、0.77mL)のジイソプロピルエーテル(22mL)溶液に、氷冷下で加えた。溶液を1時間室温攪拌し析出不溶物を濾取して、無色粉末として表題化合物(0.75g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:214([M+H])、236([M+Na])、(ESI neg.)m/z:248([M+CL])。
H−NMR(DMSO−d,500MHz)δ8.57(3H,br s),5.55(1H,br d,J=51.8Hz),5.06(1H,d,J=9.2Hz),4.08−3.90(2H,m),3.83(1H,d,J=7.3Hz),2.55−2.34(2H,m),2.12(1H,m),1.01(3H,d,J=6.7Hz),0.98(3H,d,J=6.7Hz)。
【0146】
実施例16
(2S,4S)−1−[(2S,3R)−2−アミノ−3−メトキシブタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
(1)(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−1−[(2S,3R)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メトキシブタノイル]−4−フルオロピロリジンの合成
実施例1(3)と同様の方法で、(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−4−フルオロピロリジン塩酸塩(1.18g)と(2S,3R)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メトキシブタン酸(1.63g)より、無色アモルファスとして表題化合物(2.28g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:370([M+Na])、(ESI neg.)m/z:346([M−H])。
【0147】
(2)(2S,4S)−1−[(2S,3R)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メトキシブタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジンの合成
実施例15(2)と同様の方法で、(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−1−[(2S,3R)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メトキシブタノイル]−4−フルオロピロリジン(2.17g)より、無色固体として表題化合物(1.96g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:352([M+Na])、(ESI neg.)m/z:328([M−H])。
【0148】
(3)(2S,4S)−1−[(2S,3R)−2−アミノ−3−メトキシブタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
実施例15(3)と同様の方法で、(2S,4S)−1−[(2S,3R)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メトキシブタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(1.82g)より、無色粉末として表題化合物(0.61g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:230([M+H])、252([M+Na])、(ESI neg.)m/z:264([M+CL])。
【0149】
実施例17
(2S,4S)−1−[(2S)−2−アミノ−3,3−ジメチルブタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
(1)(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−1−[(2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブタノイル]−4−フルオロピロリジンの合成
実施例1(3)と同様の方法で、(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−4−フルオロピロリジン塩酸塩(2.00g)と(2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブタン酸(2.74g)より、無色アモルファスとして表題化合物(4.14g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:368([M+Na])、(ESI neg.)m/z:344([M−H])。
【0150】
(2)(2S,4S)−1−[(2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジンの合成
実施例15(2)と同様の方法で、(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−1−[(2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブタノイル]−4−フルオロピロリジン(4.10g)より、無色固体として表題化合物(2.90g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:350([M+Na])、(ESI neg.)m/z:326([M−H])。
【0151】
(3)(2S,4S)−1−[(2S)−2−アミノ−3,3−ジメチルブタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
実施例15(3)と同様の方法で、(2S,4S)−1−[(2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(3.71g)より(2S,4S)−1−[(2S)−2−アミノ−3,3−ジメチルブタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(2.25g)を得、この一部(0.80g)から表題化合物(0.92g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:250([M+Na])、(ESI neg.)m/z:262([M+CL])。
H−NMR(DMSO−d,500MHz)δ8.54(3H,br s),5.55(1H,br d,J=51.5Hz),5.07(1H,d,J=9.8Hz),4.15−3.93(2H,m),3.79(1H,s),2.55−2.32(2H,m),1.05(9H,s)。
【0152】
実施例18
(2S,4S)−1−[(2S)−2−アミノ−3,3−ジメチルブタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン臭化水素酸塩・1水和物の合成
実施例17で得られた(2S,4S)−1−[(2S)−2−アミノ−3,3−ジメチルブタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.25g)をメタノール(6mL)に溶解し、48%臭化水素酸(0.14mL)とジイソプロピルエーテル(9mL)の氷冷した混液に加えた。更に、ジイソプロピルエーテル(5mL)を加えて攪拌し、析出した結晶を濾取した。得られた結晶を、メタノール(1.5mL)に溶解し、氷冷した酢酸イソプロピル(17mL)に加えて攪拌した。析出した結晶を濾取して、無色粉末として表題化合物(0.20g)を得た。
Anal.calcd for C1118FNO・HBr・HO:C,40.50;H,6.49;N,12.88;Br,24.49;F,5.82.Found:C,40.57;H,6.44;N,13.02;Br,24.52;F,5.83.。
【0153】
実施例19
(2S,4S)−1−[(2S,3R)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
(1)(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−1−[(2S,3R)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−4−フルオロピロリジンの合成
実施例1(3)と同様の方法で、(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−4−フルオロピロリジン塩酸塩(0.67g)と(2S,3R)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタン酸0.5水和物(0.96g)より、無色アモルファスとして表題化合物(1.30g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:368([M+Na])、(ESI neg.)m/z:344([M−H])。
【0154】
(2)(2S,4S)−1−[(2S,3R)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジンの合成
実施例15(2)と同様の方法で、(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−1−[(2S,3R)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−4−フルオロピロリジン(1.23g)より、無色アモルファスとして表題化合物(1.15g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:350([M+Na])、(ESI neg.)m/z:326([M−H])。
【0155】
(3)(2S,4S)−1−[(2S,3R)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
実施例15(3)と同様の方法で、(2S,4S)−1−[(2S,3R)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(1.08g)より表題化合物(0.29g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:228([M+H])、250([M+Na])、(ESI neg.)m/z:262([M+CL])。
【0156】
実施例20
(2S,4S)−1−[(2S,3S)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
(1)(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−1−[(2S,3S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−4−フルオロピロリジンの合成
実施例1(3)と同様の方法で、(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−4−フルオロピロリジン塩酸塩(0.51g)と(2S,3S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタン酸(0.69g)より、無色アモルファスとして表題化合物(0.99g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:368([M+Na])、(ESI neg.)m/z:344([M−H])。
【0157】
(2)(2S,4S)−1−[(2S,3S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジンの合成
実施例15(2)と同様の方法で、(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−1−[(2S,3S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−4−フルオロピロリジン(0.84g)より、無色アモルファスとして表題化合物(0.83g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:350([M+Na])、(ESI neg.)m/z:326([M−H])。
【0158】
(3)(2S,4S)−1−[(2S,3S)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
実施例15(3)と同様の方法で、(2S,4S)−1−[(2S,3S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.35g)より、実施例1で得られた化合物と同一である表題化合物(0.14g)を得た。
【0159】
実施例21
(2S,4S)−1−(tert−ブチルアミノ)アセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
tert−ブチルアミン(0.47g)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解し、氷冷下(2S,4S)−1−ブロモアセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.30g)のテトラヒドロフラン(3mL)溶液を加え、ゆっくり昇温し、室温で1晩攪拌した。溶液を減圧下濃縮し、得られた残渣に炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、乾燥剤を濾別し減圧下濃縮した。得られた残渣をジエチルエーテルに懸濁し不溶物を濾取し、無色粉末として(2S,4S)−1−(tert−ブチルアミノ)アセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.26g)を得た。この一部(0.25g)を、氷冷した4M塩酸(酢酸エチル溶液、0.3mL)のジエチルエーテル溶液に加え、室温で1時間攪拌した。不溶物を濾取して無色粉末として表題化合物(0.28g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:228([M+H])、250([M+Na])、(ESI neg.)m/z:226([M−H])、262([M+CL])。
H−NMR(DMSO−d,500MHz)δ9.10(2H,br s),5.56(1H,br d,J=52.9Hz),5.09−5.06(1H,m),4.16(1H,dd,J=24.4,12.5Hz),4.12(1H,d,J=16.5Hz),3.88(1H,d,J=16.5Hz),3.86(1H,ddd,J=39.9,12.5,3.3Hz),2.54−2.40(2H,m),1.33(9H,s)。
【0160】
実施例22
(2S,4S)−2−シアノ−4−フルオロ−1−(イソプロピルアミノ)アセチルピロリジン塩酸塩の合成
実施例21と同様の方法で、イソプロピルアミン(0.65g)と(2S,4S)−1−ブロモアセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.50g)より、無色粉末として表題化合物(0.16g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:214([M+H])、236([M+Na])、(ESI neg.)m/z:212([M−H])、248([M+CL])。
【0161】
実施例23
(2S,4S)−2−シアノ−1−(シクロプロピルアミノ)アセチル−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
実施例21と同様の方法で、シクロプロピルアミン(0.86g)と(2S,4S)−1−ブロモアセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.71g)より、無色粉末として表題化合物(0.28g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:212([M+H])、234([M+Na])、(ESI neg.)m/z:246([M+CL])。
【0162】
実施例24
(2S,4S)−2−シアノ−1−(シクロブチルアミノ)アセチル−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
実施例21と同様の方法で、シクロブチルアミン(1.07g)と(2S,4S)−1−ブロモアセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.71g)より、無色粉末として表題化合物(0.31g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:226([M+H])、248([M+Na])、(ESI neg.)m/z:260([M+CL])。
【0163】
実施例25
(2S,4S)−2−シアノ−1−(シクロペンチルアミノ)アセチル−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
実施例21と同様の方法で、シクロペンチルアミン(1.28g)と(2S,4S)−1−ブロモアセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.71g)より、無色粉末として表題化合物(0.58g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:240([M+H])、262([M+Na])、(ESI neg.)m/z:274([M+CL])。
【0164】
実施例26
(2S,4S)−2−シアノ−4−フルオロ−1−[(1−ヒドロキシメチル)シクロペンチルアミノ]アセチルピロリジン塩酸塩の合成
実施例21と同様の方法で、(1−ヒドロキシメチル)シクロペンチルアミン(0.59g)と(2S,4S)−1−ブロモアセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.60g)より、無色粉末として表題化合物(0.51g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:292([M+Na])、(ESI neg.)m/z:268([M−H])、304([M+CL])。
H−NMR(DMSO−d,500MHz)δ8.99(2H,br s),5.68(1H,br s),5.55(1H,br d,J=52.4Hz),5.08−5.05(1H,m),4.17(1H,br d,J=16.5Hz),4.09(1H,dd,J=23.1,12.2Hz),3.98(1H,br d,J=16.5Hz),3.82(1H,ddd,J=39.3,12.2,3.1Hz),3.51&3.48(2H,ABq,J=12.5Hz),2.56−2.36(2H,m),1.86−1.68(6H,m),1.59−1.48(2H,m)。
【0165】
実施例27
(2S,4S)−2−シアノ−4−フルオロ−1−(3−イソプロポキシプロピルアミノ)アセチルピロリジン塩酸塩の合成
3−イソプロポキシプロピルアミン(1.1g)をテトラヒドロフラン(15mL)に溶解し、氷冷下(2S,4S)−1−ブロモアセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.45g)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液を加え、ゆっくり昇温し、室温で1晩攪拌した。溶液を減圧下濃縮し、クロロホルムに溶解し、有機相を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和塩化ナトリウム水溶液にて順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、乾燥剤を濾別し減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒;クロロホルム:メタノール=50:1〜25:1)で精製した。得られた残渣をジエチルエーテル(5mL)に溶解し、4M塩酸(酢酸エチル溶液、0.33mL)のジエチルエーテル(40mL)溶液に、氷冷下で加えた。析出した不溶物を濾取し、ジエチルエーテルで洗浄し、無色粉末として表題化合物(0.32g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:272([M+H])、294([M+Na])、(ESI neg.)m/z:270([M−H])、306([M+CL])。
【0166】
実施例28
(2S,4S)−2−シアノ−1−(シクロオクチルアミノ)アセチル−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
実施例27と同様の方法でシクロオクチルアミン(1.1g)と(2S,4S)−1−ブロモアセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.45g)から無色粉末として表題化合物(0.29g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:282([M+H])、304([M+Na])、(ESI neg.)m/z:280([M−H])、316([M+CL])。
【0167】
実施例29
(2S,4S)−2−シアノ−1−[2−(3,4−ジメトキシフェニル)エチルアミノ]アセチル−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
実施例27と同様の方法で2−(3,4−ジメトキシフェニル)エチルアミン(0.5g)と(2S,4S)−1−ブロモアセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.25g)から無色粉末として表題化合物(0.24g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:336([M+H])、358([M+Na])、(ESI neg.)m/z:334([M−H])、370([M+CL])。
【0168】
実施例30
(2S,4S)−2−シアノ−4−フルオロ−1−[(1−メトキシメチル−1−メチル)エチルアミノ]アセチルピロリジン塩酸塩の合成
(1−メトキシメチル−1−メチル)エチルアミン塩酸塩(0.74g)をテトラヒドロフラン(7.5mL)とエタノール(2.5mL)の混合溶媒に溶解し、氷冷下、ジイソプロピルアミン(0.92mL)を加えて中和した後、続けて(2S,4S)−1−ブロモアセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.62g)を加えた。氷冷下、1時間攪拌した後、室温に戻して2日間攪拌した。実施例21と同様の方法で後処理を行い、無色粉末として表題化合物(0.07g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:258([M+H])、280([M+Na])、(ESI neg.)m/z:292([M+CL])。
【0169】
実施例31
(2S,4S)−2−シアノ−4−フルオロ−1−[(2−ヒドロキシ−1,1ジメチル)エチルアミノ]アセチルピロリジン塩酸塩の合成
実施例21と同様の方法で、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(0.71g)と(2S,4S)−1−ブロモアセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.54g)より、淡桃色粉末として表題化合物(0.62g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:244([M+H])、266([M+Na])、(ESI neg.)m/z:242([M−H])、278([M+CL])。
【0170】
実施例32
(2S,4S)−1−(2−アダマンチルアミノ)アセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
実施例27と同様の方法で2−アダマンタンアミン(0.4g)と(2S,4S)−1−ブロモアセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.25g)から無色粉末として表題化合物(0.23g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:306([M+H])、328([M+Na])、(ESI neg.)m/z:304([M−H])、340([M+CL])。
【0171】
実施例33
(2S,4S)−2−シアノ−4−フルオロ−1−(1−ヒドロキシ−3−アダマンチルアミノ)アセチルピロリジン塩酸塩の合成
実施例27と同様の方法で、3−アミノ−1−アダマンタノール(0.70g)と(2S,4S)−1−ブロモアセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.47g)より、無色粉末として表題化合物(0.42g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:322([M+H])、344([M+Na])、(ESI neg.)m/z:320([M−H])、356([M+CL])。
【0172】
実施例34
(2S,4S)−2−シアノ−4−フルオロ−1−(1−ヒドロキシ−4−アダマンチルアミノ)アセチルピロリジン塩酸塩の合成
4−アミノ−1−アダマンタノール(0.5g)をテトラヒドロフラン(10mL)、エタノール(5mL)に溶解し、氷冷下(2S,4S)−1−ブロモアセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.45g)を加え、ゆっくり昇温し、室温で1晩攪拌した。溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にあけ酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、乾燥剤を濾別し減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒;クロロホルム:メタノール:25%アンモニア水溶液=40:1:0.1〜10:1:0.1)で精製した。得られた残渣を酢酸エチル(5mL)に溶解し、4M塩酸(酢酸エチル溶液、0.30mL)を氷冷下で加えた。析出した不溶物を濾取し、酢酸エチルで洗浄し、無色粉末として表題化合物(0.27g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:322([M+H])、344([M+Na])、(ESI neg.)m/z:356([M+CL])。
【0173】
実施例35
(2S,4S)−2−シアノ−4−フルオロ−1−(1−メトキシ−3−アダマンチルアミノ)アセチルピロリジン塩酸塩の合成
実施例34と同様の方法で1−メトキシ−3−アダマンタンアミン(0.17g)と(2S,4S)−1−ブロモアセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.17g)から(2S,4S)−2−シアノ−4−フルオロ−1−(1−メトキシ−3−アダマンチルアミノ)アセチルピロリジン(0.23g)を得た。この一部(0.22g)を酢酸エチル(4mL)に溶解し、4M塩酸(酢酸エチル溶液、0.20mL)を加えた。更に溶液にジエチルエーテル(8mL)を加え析出した不溶物を濾取して、無色粉末として表題化合物(0.10g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:336([M+H])、358([M+Na])、(ESI neg.)m/z:370([M+CL])。
【0174】
実施例36
(2S,4S)−1−(1−アダマンチルアミノ)アセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
実施例35と同様の方法で1−アダマンタンアミン(0.45g)と(2S,4S)−1−ブロモアセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.235g)から無色粉末として表題化合物(0.15g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:306([M+H])、328([M+Na])、(ESI neg.)m/z:340([M+CL])。
【0175】
実施例37
(2S,4S)−1−[2−[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]エチルアミノ]アセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン二塩酸塩の合成
(1) (2S,4S)−1−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−2−[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]エチルアミノ]アセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジンの合成
2−(2−アミノエチルアミノ)−5−クロロピリジン(1.54g)をエタノール(15mL)に溶解し、氷冷下(2S,4S)−1−ブロモアセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.71g)のテトラヒドロフラン(15mL)溶液を加え、氷冷下10分、室温で30分攪拌した。溶液を再び氷冷しジ−tert−ブチルジカーボネート(1.96g)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液およびジイソプロピルエチルアミン(0.52mL)を加え、昇温し室温で1時間攪拌した。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=2:1〜酢酸エチルのみ)で精製し、無色アモルファスとして表題化合物(1.07g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:448([M+Na])、(ESI neg.)m/z:424([M−H])。
【0176】
(2)(2S,4S)−1−[2−[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]エチルアミノ]アセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン二塩酸塩の合成
(2S,4S)−1−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−2−[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]エチルアミノ]アセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(1.02g)を1,4−ジオキサン(2.5mL)に溶解し、氷冷下4M塩酸(1,4−ジオキサン溶液、7.5mL)を加え、氷冷下1時間攪拌した。反応液にトルエン(30mL)を加え、不溶物を濾取した。得られた粉末をメタノール(2mL)に溶解し、トルエン(50mL)に加え室温で攪拌した。析出した不溶物を濾取し、無色粉末として表題化合物(0.75g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:326([M+H])、348([M+Na])、(ESI neg.)m/z:324([M−H])、360([M+CL])。
【0177】
実施例38
(2S,4S)−2−シアノ−4−フルオロ−1−[2−[(ピリジン−2−イル)アミノ]エチルアミノ]アセチルピロリジン二塩酸塩の合成
(1) (2S,4S)−1−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−2−[(ピリジン−2−イル)アミノ]エチルアミノ]アセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジンの合成
実施例37(1)と同様の方法で2−(2−アミノエチルアミノ)ピリジン(0.82g)と(2S,4S)−1−ブロモアセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.71g)から無色アモルファスとして表題化合物(0.60g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:414([M+Na])、(ESI neg.)m/z:390([M−H])。
【0178】
(2)(2S,4S)−2−シアノ−4−フルオロ−1−[2−[(ピリジン−2−イル)アミノ]エチルアミノ]アセチルピロリジン二塩酸塩の合成
実施例37(2)と同様の方法で、(2S,4S)−1−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−2−[(ピリジン−2−イル)アミノ]エチルアミノ]アセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.54g)より、無色粉末として表題化合物(0.27g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:292([M+H])、314([M+Na])、(ESI neg.)m/z:290([M−H])、326([M+CL])。
実施例39
(2S,4S)−1−[2−[(5−アミノカルボニルピリジン−2−イル)アミノ]エチルアミノ]アセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン二塩酸塩の合成
(1) (2S,4S)−1−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−2−[(5−アミノカルボニルピリジン−2−イル)アミノ]エチルアミノ]アセチル−2−シアノ−4−フルオロ−ピロリジンの合成
実施例37(1)と同様の方法で2−(2−アミノエチルアミノ)−5−アミノカルボニルピリジン(1.08g)と(2S,4S)−1−ブロモアセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.71g)から無色アモルファスとして表題化合物(0.36g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:457([M+Na])、(ESI neg.)m/z:433([M−H])。
【0179】
(2)(2S,4S)−1−[2−[(5−アミノカルボニルピリジン−2−イル)アミノ]エチルアミノ]アセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン二塩酸塩の合成
実施例37(2)と同様の方法で、(2S,4S)−1−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−2−[(5−アミノカルボニルピリジン−2−イル)アミノ]エチルアミノ]アセチル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.32g)より、淡桃色粉末として表題化合物(0.26g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:335([M+H])、357([M+Na])、(ESI neg.)m/z:333([M−H])、369([M+CL])。
【0180】
実施例40
(2S,4S)−1−[[(2S)−2−アミノ−2−シクロヘキシル]アセチル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
(1)(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−1−[[(2S)−2−フルオレニルメトキシカルボニルアミノ−2−シクロヘキシル]アセチル]−4−フルオロピロリジンの合成
実施例1(3)と同様の方法で、(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−4−フルオロピロリジン塩酸塩(0.30g)と[(2S)−2−フルオレニルメトキシカルボニルアミノ−2−シクロヘキシル]酢酸(0.71g)より、無色アモルファスとして表題化合物(0.88g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:516([M+Na])。
【0181】
(2)(2S,4S)−2−シアノ−1−[[(2S)−2−フルオレニルメトキシカルボニルアミノ−2−シクロヘキシル]アセチル]−4−フルオロピロリジンの合成
実施例1(4)と同様の方法で、(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−1−[[(2S)−2−フルオレニルメトキシカルボニルアミノ−2−シクロヘキシル]アセチル]−4−フルオロピロリジン(0.86g)より、無色アモルファスとして表題化合物(0.76g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:498([M+Na])。
【0182】
(3)(2S,4S)−1−[[(2S)−2−アミノ−2−シクロヘキシル]アセチル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
実施例1(5)と同様の方法で、(2S,4S)−2−シアノ−1−[[(2S)−2−フルオレニルメトキシカルボニルアミノ−2−シクロヘキシル]アセチル]−4−フルオロピロリジン(0.73g)より、無色粉末として表題化合物(0.27g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:254([M+H])、276([M+Na])、(ESI neg.)m/z:252([M−H])、288([M+CL])。
【0183】
実施例41
(2S,4S)−1−[(2S)−2−アミノ−4−[[5−(ベンジルオキシカルボニル)ペンチルアミノ]カルボニル]ブタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
実施例40と同様の方法で、(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−4−フルオロピロリジン塩酸塩(0.30g)と[(2S)−2−フルオレニルメトキシカルボニルアミノ−4−[(5−ベンジルオキシカルボニルペンチル)アミノカルボニル]ブタン酸(1.07g)より、無色アモルファスとして表題化合物(0.16g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:447([M+H])、469([M+Na])、(ESI neg.)m/z:445([M−H])、481([M+CL])。
実施例42
(2S,4S)−1−[[(2S)−2−アミノ−6−ベンジルオキシカルボニルアミノ]ヘキサノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
(1)(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−1−[[(2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−6−ベンジルオキシカルボニルアミノ]ヘキサノイル]−4−フルオロピロリジンの合成
(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−4−フルオロピロリジン塩酸塩(0.30g)と(2S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−6−[ベンジルオキシカルボニルアミノ]ヘキサン酸ヒドロキシこはく酸イミドエステル(0.71g)をジメチルホルムアミド(5mL)に溶解し、ジイソプロピルアミン(0.26mL)を加えて、室温で一晩攪拌した。実施例1(3)と同様の方法で後処理を行い、無色アモルファスとして表題化合物(0.69g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:517([M+Na])、(ESI neg.)m/z:493([M−H])。
【0184】
(2)(2S,4S)−1−[[(2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−6−ベンジルオキシカルボニルアミノ]ヘキサノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジンの合成
実施例1(4)と同様の方法で、(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−1−[[(2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−6−ベンジルオキシカルボニルアミノ]ヘキサノイル]−4−フルオロピロリジン(0.65g)より、無色アモルファスとして表題化合物(0.36g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:499([M+Na])、(ESI neg.)m/z:475([M−H])。
【0185】
(3)(2S,4S)−1−[[(2S)−2−アミノ−6−ベンジルオキシカルボニルアミノ]ヘキサノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
(2S,4S)−1−[[(2S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−6−ベンジルオキシカルボニルアミノ]ヘキサノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.34g)を1,4−ジオキサン(2.0mL)に溶解し、4M塩酸(1,4−ジオキサン溶液、2.0mL)を加えて、室温で2.5時間攪拌した。溶液を減圧下濃縮し、得られた残渣に2−プロパノール(3.0mL)とメタノール(1.0mL)を加えて溶解し、イソプロピルエーテル(10mL)を加えた。溶液を0.5時間室温攪拌し析出不溶物を濾取して、無色粉末として表題化合物(0.27g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:377([M+H])、399([M+Na])、(ESI neg.)m/z:375([M−H])、411([M+CL])。
【0186】
実施例43
(2S,4S)−2−シアノ−4−フルオロ−1−[[(2S,3S)−3−メチル−2−メチルアミノ]ペンタノイル]ピロリジン塩酸塩の合成
(1)(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−1−[(2S,3S)−2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル]アミノ−3−メチルペンタノイル]−4−フルオロピロリジンの合成
実施例1(3)と同様の方法で、(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−4−フルオロピロリジン塩酸塩(0.67g)と(2S,3S)−2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル]アミノ−3−メチルペンタン酸(0.98g)より、無色アモルファスとして表題化合物(1.35g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:382([M+Na])、(ESI neg.)m/z:358([M−H])。
【0187】
(2)(2S,4S)−1−[(2S,3S)−2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル]アミノ−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジンの合成
実施例15(2)と同様の方法で、(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−1−[(2S,3S)−2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル]アミノ−3−メチルペンタノイル]−4−フルオロピロリジン(1.32g)より、無色アモルファスとして表題化合物(0.89g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:364([M+Na])、(ESI neg.)m/z:340([M−H])。
【0188】
(3)(2S,4S)−2−シアノ−4−フルオロ−1−[[(2S,3S)−3−メチル−2−メチルアミノ]ペンタノイル]ピロリジン塩酸塩の合成
実施例15(3)と同様の方法で、(2S,4S)−1−[(2S,3S)−2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチル]アミノ−3−メチルペンタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.10g)より、無色粉末として表題化合物(0.053g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:242([M+H])、264([M+Na])、(ESI neg.)m/z:276([M+CL])。
【0189】
実施例44
(2S,4S)−1−[[(2S,3R)−2−アミノ−3−(tert−ブトキシ)]ブタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
(1)(2S,4S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−2−シアノ−4−フルオロピロリジンの合成
実施例15(2)と同様の方法で、(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−フルオロピロリジン(10.0g)より、無色粉末として表題化合物(9.23g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:237([M+Na])。
【0190】
(2)(2S,4S)−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
実施例15(3)と同様の方法で(2S,4S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(8.99g)より、淡桃色粉末として表題化合物(5.76g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:115([M+H])、(EI pos.)m/z:114([M])。
【0191】
(3)(2S,4S)−2−シアノ−1−[[(2S,3R)−2−フルオレニルメトキシカルボニルアミノ−3−(tert−ブトキシ)]ブタノイル]−4−フルオロピロリジンの合成
実施例1(3)と同様の方法で、(2S,4S)−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩(0.30g)と[(2S,3R)−2−フルオレニルメトキシカルボニルアミノ−3−(tert−ブトキシ)]ブタン酸(0.80g)より、無色アモルファスとして表題化合物(0.87g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:516([M+Na])。
【0192】
(4)(2S,4S)−1−[[(2S,3R)−2−アミノ−3−(tert−ブトキシ)]ブタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
実施例1(5)と同様の方法で、(2S,4S)−2−シアノ−1−[[(2S,3R)−2−フルオレニルメトキシカルボニルアミノ−3−(tert−ブトキシ)]ブタノイル]−4−フルオロピロリジン(0.71g)より、無色粉末として表題化合物(0.28g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:272([M+H])、294([M+Na])、(ESI neg.)m/z:306([M+CL])。
【0193】
実施例45
(2S,4S)−2−シアノ−4−フルオロ−1−[[(3S)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]カルボニル]ピロリジン塩酸塩の合成
(1)(2S,4S)−1−[(3S)−2−(tert−ブトキシカルボニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]カルボニル−2−シアノ−4−フルオロピロリジンの合成
実施例1(3)と同様の方法で、(2S,4S)−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩(0.69g)と(3S)−2−(tert−ブトキシカルボニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸(0.41g)より、淡褐色粉末として表題化合物(0.83g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:396([M+Na])、(ESI neg.)m/z:372([M−H])。
【0194】
(2)(2S,4S)−2−シアノ−4−フルオロ−1−[[(3S)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]カルボニル]ピロリジン塩酸塩の合成
(2S,4S)−1−[(3S)−2−(tert−ブトキシカルボニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]カルボニル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.30g)をエタノール(6mL)に懸濁し氷冷した。6M塩酸水溶液(3mL)を加え、ゆっくり室温まで昇温し1晩攪拌した。更にメタノール(6mL)と6M塩酸水溶液(3mL)を加え室温で1日攪拌した。溶媒を減圧濃縮し、得られた残渣をジエチルエーテルで洗浄した後、メタノール(2mL)に溶解し、酢酸エチル(10mL)に滴下した。この溶液にジエチルエーテル(10mL)を加え析出した不溶物を濾取し、酢酸エチル−ジエチルエーテル(1:1)で洗浄して、淡褐色粉末として表題化合物(0.19g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:274([M+H])、296([M+Na])、(ESI neg.)m/z:272([M−H])、308([M+CL])。
【0195】
実施例46
(2S,4S)−2−シアノ−4−フルオロ−1−[[(3S)−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]カルボニル]ピロリジン塩酸塩の合成
(1)(2S,4S)−1−[(3S)−2−(tert−ブトキシカルボニル)−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]カルボニル−2−シアノ−4−フルオロピロリジンの合成
実施例1(3)と同様の方法で、(2S,4S)−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩(1.54g)と(3S)−2−(tert−ブトキシカルボニル)−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸(3.00g)より、無色アモルファスとして表題化合物(2.81g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:412([M+Na])、(ESI neg.)m/z:388([M−H])。
【0196】
(2)(2S,4S)−2−シアノ−4−フルオロ−1−[[(3S)−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]カルボニル]ピロリジン塩酸塩の合成
実施例45(2)と同様の方法で、(2S,4S)−1−[(3S)−2−(tert−ブトキシカルボニル)−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]カルボニル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.30g)から淡褐色粉末として表題化合物(0.12g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:290([M+H])、312([M+Na])、(ESI neg.)m/z:288([M−H])、324([M+CL])。
【0197】
実施例47
(2S,4S)−2−シアノ−4−フルオロ−1−[[(3S)−7−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]カルボニル]ピロリジン塩酸塩の合成
(1)(2S,4S)−1−[(3S)−2−(tert−ブトキシカルボニル)−7−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]カルボニル−2−シアノ−4−フルオロピロリジンの合成
(2S,4S)−1−[(3S)−2−(tert−ブトキシカルボニル)−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]カルボニル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.63g)をN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)に溶解し、よう化メチル(0.15mL)および炭酸カリウム(0.25g)を加え、室温で1晩攪拌した。反応液を水にあけ酢酸エチルで抽出した。有機相を0.5M塩酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和塩化ナトリウム水溶液にて順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、乾燥剤を濾別し減圧下濃縮した。残渣をジイソプロピルエーテルで洗浄し淡黄色粉末として表題化合物(0.42g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:426([M+Na])、(ESI neg.)m/z:402([M−H])。
【0198】
(2)(2S,4S)−2−シアノ−4−フルオロ−1−[[(3S)−7−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]カルボニル]ピロリジン塩酸塩の合成
実施例45(2)と同様の方法で、(2S,4S)−1−[(3S)−2−(tert−ブトキシカルボニル)−7−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]カルボニル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.30g)から淡褐色粉末として表題化合物(0.12g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:304([M+H])、326([M+Na])、(ESI neg.)m/z:338([M+CL])。
【0199】
実施例48
(2S,4S)−1−[(3S)−7−アミノカルボニルメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]カルボニル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
(1)(2S,4S)−1−[(3S)−2−(tert−ブトキシカルボニル)−7−アミノカルボニルメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]カルボニル−2−シアノ−4−フルオロピロリジンの合成
実施例47(1)と同様の方法で、(2S,4S)−1−[(3S)−2−(tert−ブトキシカルボニル)−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]カルボニル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.60g)とブロモアセトアミド(0.32g)から無色粉末として表題化合物(0.55g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:469([M+Na])、(ESI neg.)m/z:445([M−H])。
【0200】
(2)(2S,4S)−1−[(3S)−7−アミノカルボニルメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]カルボニル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
(2S,4S)−1−[(3S)−2−(tert−ブトキシカルボニル)−7−アミノカルボニルメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]カルボニル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.30g)を酢酸エチル(12mL)に懸濁し、4M塩酸(酢酸エチル溶液、12mL)を氷冷下加え、氷冷15分室温1時間攪拌した。酢酸エチル(12mL)を加え、析出した不溶物を濾取、酢酸エチル洗浄し淡黄色粉末を得た。得られた粉末をエタノール(5mL)に懸濁し、室温で1時間攪拌した後、濾取、エタノール洗浄し無色粉末として表題化合物(0.21g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:347([M+H])、369([M+Na])、(ESI neg.)m/z:345([M−H])、381([M+CL])。
【0201】
実施例49
(2S,4S)−2−シアノ−1−[(3S)−6,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]カルボニル−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
(1)(3S)−2−(tert−ブトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸の合成
(3S)−6,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸p−トルエンスルホン酸塩(0.50g)をテトラヒドロフラン(6mL)に懸濁し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(3mL)を室温で加え、発泡がなくなるまで室温で攪拌した。溶液を氷浴で冷却しジ−tert−ブチルジカーボネート(0.31mL)を加えた後、ゆっくり昇温し室温で1晩攪拌した。1M塩酸水溶液(5mL)および過剰量の塩化ナトリウムを加え、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、乾燥剤を濾別し減圧下濃縮した。残渣をヘキサン−ジイソプロピルエーテルで洗浄し淡黄色粉末として表題化合物(0.38g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:360([M+Na])、(ESI neg.)m/z:336([M−H])。
【0202】
(2)(2S,4S)−1−[(3S)−2−(tert−ブトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]カルボニル−2−シアノ−4−フルオロピロリジンの合成
実施例1(3)と同様の方法で、(2S,4S)−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩(0.15g)と(3S)−2−(tert−ブトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸(0.34g)より、無色粉末として表題化合物(0.34g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:456([M+Na])。
【0203】
(3)(2S,4S)−2−シアノ−1−[(3S)−6,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]カルボニル−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
実施例45(2)と同様の方法で、(2S,4S)−1−[(3S)−2−(tert−ブトキシカルボニル)−6,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−イル]カルボニル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.30g)から淡黄色粉末として表題化合物(0.20g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:334([M+H])、356([M+Na])、(ESI neg.)m/z:368([M+CL])。
【0204】
実施例50
(2S,4S)−1−[[(2S,3R)−2−アミノ−3−ベンジルオキシ]ブタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
(1)(2S,4S)−1−[[(2S,3R)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−ベンジルオキシ]ブタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジンの合成
実施例1(3)と同様の方法で、(2S,4S)−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩(0.30g)と[(2S,3R)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−ベンジルオキシ]ブタン酸(0.62g)より、淡褐色アモルファスとして表題化合物(0.81g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:406([M+H])、428([M+Na])、(ESI neg.)m/z:404([M−H])。
【0205】
(2)(2S,4S)−1−[[(2S,3R)−2−アミノ−3−ベンジルオキシ]ブタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
実施例48(2)と同様の方法で、(2S,4S)−1−[[(2S,3R)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−ベンジルオキシ]ブタノイル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.49g)から褐色粉末として表題化合物(0.34g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:306([M+H])、328([M+Na])、(ESI neg.)m/z:340([M+CL])。
【0206】
実施例51
(2S,4S)−2−シアノ−4−フルオロ−1−[[(2S)−ピロリジン−2−イル]カルボニル]ピロリジン塩酸塩の合成
(1)(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−1−[(2S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−2−イル]カルボニル−4−フルオロピロリジンの合成
実施例1(3)と同様の方法で、(2S,4S)−2−アミノカルボニル−4−フルオロピロリジン塩酸塩(0.50g)と(2S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−2−ピロリジンカルボン酸(0.64g)より、無色アモルファスとして表題化合物(0.88g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:352([M+Na])、(ESI neg.)m/z:328([M−H])。
【0207】
(2)(2S,4S)−1−[(2S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−2−イル]カルボニル−2−シアノ−4−フルオロピロリジンの合成
実施例11(3)と同様の方法で、(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−1−[(2S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−2−イル]カルボニル−4−フルオロピロリジン(0.80g)より、無色固体として表題化合物(0.65g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:334([M+Na])。
【0208】
(3)(2S,4S)−2−シアノ−4−フルオロ−1−[[(2S)−ピロリジン−2−イル]カルボニル]ピロリジン塩酸塩の合成
(2S,4S)−1−[(2S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−2−イル]カルボニル−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.66g)をジエチルエーテル(10mL)に懸濁し、4M塩酸(ジオキサン溶液、15mL)を加えて、室温で3.5時間攪拌した。溶媒を留去した後、残渣にジイソプロピルエーテル(15mL)を加え攪拌した。析出した不溶物を濾取して、淡橙色固体として表題化合物(0.53g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:212([M+H])、234([M+Na])、(ESI neg.)m/z:246([M+CL])。
【0209】
実施例52
(2S,4S)−1−[(cis−2−アミノ−シクロペンタン−1−イル)カルボニル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
(1)(2S,4S)−1−[(cis−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−シクロペンタン−1−イル)カルボニル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジンの合成
実施例1(3)と同様の方法で、(2S,4S)−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩(0.30g)とcis−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−シクロペンタン−1−カルボン酸(0.50g)から得た粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=4:1〜3:2)で分取し、低極性成分を無色粉末(0.25g)、高極性成分を無色粉末(0.27g)として表題化合物の2種のジアステレオマーを得た。
低極性成分;シリカゲルTLC,Rf=0.17(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=1:1)、MS(ESI pos.)m/z:348([M+Na])、(ESI neg.)m/z:324([M−H])。
高極性成分;シリカゲルTLC,Rf=0.10(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=1:1)、MS(ESI pos.)m/z:348([M+Na])、(ESI neg.)m/z:324([M−H])。
【0210】
(2)(2S,4S)−1−[(cis−2−アミノ−シクロペンタン−1−イル)カルボニル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
実施例48(2)と同様の方法で、 実施例51(1)で得られた低極性の(2S,4S)−1−[(cis−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−シクロペンタン−1−イル)カルボニル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.10g)から無色粉末として表題化合物(0.060g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:226([M+H])、248([M+Na])、(ESI neg.)m/z:260([M+CL])。
【0211】
実施例53
(2S,4S)−1−[(cis−2−アミノ−シクロペンタン−1−イル)カルボニル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン塩酸塩の合成
実施例48(2)と同様の方法で、 実施例51(1)で得られた高極性の(2S,4S)−1−[(cis−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−シクロペンタン−1−イル)カルボニル]−2−シアノ−4−フルオロピロリジン(0.10g)から無色粉末として表題化合物(0.067g)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:226([M+H])、248([M+Na])、(ESI neg.)m/z:260([M+CL])。
【0212】
実施例54
(2S,4S)−2−(アミノカルボニル)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−フルオロピロリジンの合成
参考例3で得られた(2S,4R)−2−(アミノカルボニル)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−ヒドロキシピロリジン(2.0g)をジクロロメタン(20mL)に懸濁し、ドライアイス−アセトン浴で冷却下(−78℃)、ジエチルアミノ硫黄トリフルオリド(2.3mL)を滴下した。ゆっくり室温まで昇温し、6時間攪拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和塩化ナトリウム水溶液にて順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、乾燥剤を濾別し減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=4:1〜1:5)で精製し、無色固体として表題化合物(300mg)を得た。
MS(ESI pos.)m/z:255([M+Na])、(ESI neg.)m/z:231([M−H])。
上記実施例化合物の高分解質量分析結果を下記の表に示す。
【0213】
【表1】表1
Figure 2004026820
【0214】
【表2】表1のつづき
Figure 2004026820
【0215】
試験例 1[ジペプチジルペプチダーゼIV活性阻害実験]
ジペプチジルペプチダーゼIV(DPPIV)活性阻害実験はDiabetes、47、764−769、1998に掲載された方法に従って行った。ジペプチジルペプチダーゼIVを含む血漿は、健常人ボランティアから血液を採取し、遠心分離により調製した。酵素反応は96穴平底プレートを用い、25mM HEPES、140mM NaCl、1%BSA、pH7.8から成る緩衝液中で行った。 100μM   Gly−Pro−4−メチルクマリル−7−アミド(ペプチド研究所製)溶液  25μl、133mM 塩化マグネシウム溶液7.5μl、検体化合物5μlを混合し、次いで上記緩衝液で1/100倍に希釈した血漿12.5μlを加えた。室温で2時間反応させた後、25%酢酸水溶液50μlを添加し反応を止めた。遊離した7−アミノ−4−メチルクマリン量を蛍光プレートリーダー(1420 ARVOTM Multilabel Counter;Wallac社製)を用いて390nmで励起させたときの460nmの蛍光強度を測定した。溶媒添加して反応時間を0分としたときの蛍光強度をブランク値とし、各測定値からブランク値を差し引いたものを特異的蛍光強度とした。得られた特異的蛍光強度から、下式によりジペプチジルペプチダーゼIV活性阻害率(%)を求めた。被検化合物は1000倍高濃度のジメチルスルフォキシド溶液を調製し、上記緩衝液で希釈して使用した。各濃度の阻害率から50%阻害を示す化合物濃度(IC50値)を算出した。
【0216】
阻害率(%)=A÷B×100
(A=溶媒添加における蛍光強度−検体化合物添加における蛍光強度)
(B=溶媒添加における蛍光強度)
比較薬剤として、特許(WO95/15309)記載の1−[(2S,3S)−2−アミノ−3−メチルペンタノイル]−2−(S)−シアノピロリジントリフルオロ酢酸塩(化合物A)、及び特許(WO98/19998又はUS6011155)記載の1−[2−[(5−シアノピリジン−2−イル)アミノ]エチルアミノ]アセチル−2−(S)−シアノピロリジン2塩酸塩(化合物B)を用いた。
【0217】
結果を表2に示す。本発明の化合物は、特にピロリジン環にフッ素を導入することで活性の増強が認められ、優れたDPPIV阻害活性を有することが確認された。
【0218】
【表3】表2
Figure 2004026820
【0219】
試験例2[ラットに経口投与したときの薬物血中濃度測定試験]
試験実施前日より絶食させたwistar系ラット(雄、8週齢)を用い、実施例1の化合物および化合物Aの水溶液(それぞれ精製水を用いて溶解し、1mg/ml水溶液を調製した)を1mg/kg(1ml/kg)で経口投与した。
検体投与後、5分、10分、15分、30分、1時間、2時間毎に頚静脈より0.2mlを採取し、遠心分離後の血漿を試料とした。
実施例1の化合物および化合物Aの各血漿中濃度は液体クロマトグラフィータンデム質量分析法(LC/MS/MS)により測定した。すなわち、血漿50μlにアセトニトリル200μlを加えて攪拌し、遠心後その上清を液体クロマトグラフに注入した。カラムは CAPCEL PAK C18 UG120 5μm(長さ150mm、直径2mm)のものを用いた。溶離液は 10mM 酢酸アンモニウム水溶液−90%アセトニトリル水溶液(1:9)混液を用いた。MS/MS条件については、Sciex API3000 LC/MS/MS System(Perkin Elmer Sciex)を使用し、イオン化法にはESIを用い、モニタリング法としては正イオン,SRM(プレカーサーイオンおよびドーターイオン)で測定した。実施例1の化合物はそれぞれ m/z 228.0およびm/z 86.0、化合物Aはそれぞれ m/z 210.1 および m/z 86.0 を指標とした。
経口投与後の各採血時点の平均血漿中濃度を表3に示した。
実施例1の化合物はその血漿中濃度が化合物Aのそれよりも高く、ピロリジン環にフッ素を導入することにより血漿中濃度が向上することが確認された。
【0220】
【表4】表3
Figure 2004026820
【0221】
試験例3[Zucker fatty ラットでの経口糖負荷試験(OGTT)におけるジペプチジルペプチダーゼIV阻害物質の作用]
Zucker fatty ラットでのOGTTはDiabetologia、42、1324−1331、1999に掲載された方法を参考にして行った。試験には10週齢の雄性 Zucker fatty ラット(日本チャールス・リバー社)を16時間絶食後に使用した。水の摂取は使用直前まで自由摂取とし、以後試験終了時まで絶水させた。試験開始前にヘパリン処理した採血管(Drummond Scientific社製)で眼底静脈から採血した。被験化合物は日本薬局方注射用水(光製薬社製)に溶解し、2ml/kg体重の容量で経口投与した。対照群には日本薬局方注射用水を同容量投与した。1g/kg体重の糖を日本薬局方注射用水で溶解し、被験化合物及び注射用水投与から30分後に2ml/kg体重の容量で経口投与した。糖投与から15、30及び60分後に眼底静脈から採血した。血液試料は直ちにヘパリン(清水製薬社製)と混合後、3000rpm、15分間、4℃で遠心分離し、血漿を回収して直ちに凍結した。
【0222】
凍結試料の血糖値(mg/dl)はグルコースCIIテストワコー(和光純薬工業社製)で測定し、糖投与から60分後までの各採血時間の血糖値から曲線下面積(min・mg/dl)を算出した。(ただし、0分の血糖値として試験開始前の採血で得られた試料の血糖値を代用した。)
結果を表4に示した。実施例1の化合物は優位に血糖値の上昇を抑制した。
(p<0.05)
【0223】
【表5】表4
Figure 2004026820
【0224】

Claims (15)

  1. 式(1)
    Figure 2004026820
    [式中、Rはハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のアルコキシ基又は炭素数1〜5のアルキル基を示し、Rは水素原子、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のアルコキシ基又は炭素数1〜5のアルキル基を示すか、又はR及びRが一緒になってオキソ、ヒドロキシイミノ基、炭素数1〜5のアルコキシイミノ基又は炭素数1〜5のアルキリデン基を形成し、
    及びRはそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のアルコキシ基又は炭素数1〜5のアルキル基を示すか、又はR及びRが一緒になってオキソ、ヒドロキシイミノ基、炭素数1〜5のアルコキシイミノ基又は炭素数1〜5のアルキリデン基を形成し、
    Xは酸素原子又は硫黄原子を示し、
    Yは式−CR−[式中、R及びRは同一又は異なって水素原子;ハロゲン原子;ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、メルカプト基、炭素数1〜5のアルキルチオ基、グアニジル基、置換されてもよいフェニル基、イミダゾリル基、インドリル基、−NHR11(式中R11は水素原子、置換されてもよいフェニル基、置換されてもよいピリジル基、tert−ブトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)、−CONHR12{式中R12は水素原子又は−(CH−R13(式中mは整数1〜5を示し、R13は水素原子、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)を示す}並びに−OR14(式中R14は炭素数1〜5の鎖状アルキル基若しくはベンジル基を示す)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜10のアルキル基;若しくはハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数2〜10のアルケニル基である]を示すか、
    又は式−CR−CR10−(式中、R、R、R及びR10は同一又は異なって水素原子;ハロゲン原子;ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、メルカプト基、炭素数1〜5のアルキルチオ基、グアニジル基、置換されてもよいフェニル基、イミダゾリル基、インドリル基、−NHR11(式中R11は水素原子、置換されてもよいフェニル基、置換されてもよいピリジル基、tert−ブトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)、−CONHR12{式中R12は水素原子又は−(CH−R13(式中mは整数1〜5を示し、R13は水素原子、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)を示す}並びに−OR14(式中R14は炭素数1〜5の鎖状アルキル基若しくはベンジル基を示す)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜10のアルキル基を示すか、又はRとRが隣接する炭素原子と一緒になって、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数3〜8のシクロアルキル基;ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数4〜8のシクロアルケニル基;ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数5〜10のビシクロアルキル基;又はハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数5〜10のビシクロアルケニル基を形成する)を示し、
    Zは水素原子;又はハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、メルカプト基、炭素数1〜5のアルキルチオ基、グアニジル基、置換されてもよいフェニル基、イミダゾリル基、インドリル基、−NHR11(式中R11は水素原子、置換されてもよいフェニル基、置換されてもよいピリジル基、tert−ブトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)、−CONHR12{式中R12は水素原子又は−(CH−R13(式中mは整数1〜5を示し、R13は水素原子、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)を示す}並びに−OR14(式中R14は炭素数1〜5の鎖状アルキル基若しくはベンジル基を示す)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜10のアルキル基を示すか、
    又はY及びZが隣接する窒素原子とともに一緒になって、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び−OR15(式中R15は炭素数1〜5の鎖状アルキル基、アミノカルボニルメチル基若しくはベンジル基を示す)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数2〜10の環状アミノ基を形成する]で表されるシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩を含有するジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤。
  2. 式(1)においてRはハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のアルコキシ基又は炭素数1〜5のアルキル基を示し、R、R及びRがそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のアルコキシ基又は炭素数1〜5のアルキル基であるシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩を含有する請求項1記載のジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤。
  3. 式(1)においてRがフッ素原子又は塩素原子であるシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩を含有する請求項1又は2に記載のジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤。
  4. 式(1)において Rがフッ素原子であり、Rが水素原子であるシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩を含有する請求項1又は2に記載のジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤。
  5. 式(1)においてRがフッ素原子であり、R、R及びRが水素原子であるシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩を含有する請求項1又は2に記載のジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤。
  6. 式(2)
    Figure 2004026820
    [式中、Xは酸素原子又は硫黄原子を示し、
    Yは式−CR−[式中、R及びRは同一又は異なって水素原子;ハロゲン原子;ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、メルカプト基、炭素数1〜5のアルキルチオ基、グアニジル基、置換されてもよいフェニル基、イミダゾリル基、インドリル基、−NHR11(式中R11は水素原子、置換されてもよいフェニル基、置換されてもよいピリジル基、tert−ブトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)、−CONHR12{式中R12は水素原子又は−(CH−R13(式中mは整数1〜5を示し、R13は水素原子、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)を示す}並びに−OR14(式中R14は炭素数1〜5の鎖状アルキル基若しくはベンジル基を示す)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜10のアルキル基;若しくはハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数2〜10のアルケニル基である]を示すか、
    又は式−CR−CR10−(式中、R、R、R及びR10は同一又は異なって水素原子;ハロゲン原子;ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、メルカプト基、炭素数1〜5のアルキルチオ基、グアニジル基、置換されてもよいフェニル基、イミダゾリル基、インドリル基、−NHR11(式中R11は水素原子、置換されてもよいフェニル基、置換されてもよいピリジル基、tert−ブトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)、−CONHR12{式中R12は水素原子又は−(CH−R13(式中mは整数1〜5を示し、R13は水素原子、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)を示す}並びに−OR14(式中R14は炭素数1〜5の鎖状アルキル基若しくはベンジル基を示す)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜10のアルキル基を示すか、又はRとRが隣接する炭素原子と一緒になって、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数3〜8のシクロアルキル基;ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数4〜8のシクロアルケニル基;ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数5〜10のビシクロアルキル基;又はハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミノカルボニル基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び炭素数1〜5の鎖状アルコキシ基からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数5〜10のビシクロアルケニル基を形成する)を示し、
    Zは水素原子;又はハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、メルカプト基、炭素数1〜5のアルキルチオ基、グアニジル基、置換されてもよいフェニル基、イミダゾリル基、インドリル基、−NHR11(式中R11は水素原子、置換されてもよいフェニル基、置換されてもよいピリジル基、tert−ブトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)、−CONHR12{式中R12は水素原子又は−(CH−R13(式中mは整数1〜5を示し、R13は水素原子、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基若しくはベンジルオキシカルボニル基を示す)を示す}並びに−OR14(式中R14は炭素数1〜5の鎖状アルキル基若しくはベンジル基を示す)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数1〜10のアルキル基を示すか、
    又はY及びZが隣接する窒素原子とともに一緒になって、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、炭素数1〜5の鎖状アルキル基及び−OR15(式中R15は炭素数1〜5の鎖状アルキル基、アミノカルボニルメチル基若しくはベンジル基を示す)からなる群より選ばれる一つ以上の基で置換されてもよい炭素数2〜10の環状アミノ基を形成する]で表されるシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩を含有するジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤。
  7. 式(1)又は式(2)においてXが酸素原子であるシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩を含有する請求項1〜6のいずれかに記載のジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤。
  8. 式(1)又は式(2)においてYが−CH−であるシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩を含有する請求項7記載のジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤。
  9. 式(1)又は式(2)においてZが水酸基及び炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基からなる群より選ばれる一つ以上で置換されてよい、炭素数4〜10の分岐鎖状又は環状アルキル基であるシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩を含有する請求項8記載のジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤。
  10. 式(1)又は式(2)においてZがtert−ブチル基、(1−ヒドロキシメチル)シクロペンチル基又は(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル)エチル基であるシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩を含有する請求項8記載のジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤。
  11. 式(1)又は式(2)においてYが−CR−(式中、Rが水素である)であり、Zが水素原子であるシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩を含有する請求項7記載のジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤。
  12. 式(1)又は式(2)においてYが−CR−(式中、Rが水素であり、Rが炭素数3〜6の分岐鎖状又は環状アルキル基である)であり、Zが水素原子であるシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩を含有する請求項7記載のジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤。
  13. 式(1)又は式(2)においてYが−CH[CH(CH]−、−CH[C(CH]−又は−CH[CH(CH)CHCH]−であり、Zが水素原子であるシアノピロリジン誘導体又はその薬学的に許容される塩を含有する請求項7記載のジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載のジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤を有効成分として含有する医薬。
  15. 請求項1〜13のいずれか1項に記載のジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤を有効成分として含有する糖尿病治療薬。
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