JP2004026625A - 酸化物超電導体厚膜およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】Bi、Pb、Sr、Ca、Cuの各元素を含む原料の所定量を、秤量・混合し仮焼、粉砕、乾燥の工程の後、有機バインダーと有機ビヒクルとを加え(Bi、Pb)2+aSr2Ca2Cu3Oz超電導ペーストを調製し、基板または基体の表面へ260μm以上の厚みに塗布し、乾燥した後に、まず温度835〜840℃、100時間の焼成をおこない、次に加圧をおこない、さらに温度835〜840℃、100時間の焼成をおこなうことで、高いJcとIcとを有する膜厚130μm以上の酸化物超電導体の厚膜を調製する。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高い臨界電流密度を有するBi、Pb、Sr、Ca、Cuを含む酸化物超電導体の厚膜、およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
MgO、アルミナ、YSZなどの酸化物基板または酸化物基体、並びにAg、Au、Pt、Niなどの金属基板または金属基体に、酸化物超電導体を膜状に形成して機能させることにより様々な応用製品が考案されている。
この酸化物超電導体を膜状に形成する方法として、酸化物超電導体粉末である酸化物超電導合成粉に適当な有機バインダーを添加してペースト状にした後、スクリーン印刷法、ドクターブレード法、スプレー法等を用いて前記基板または基体の表面に塗布し焼成して、多結晶体の酸化物超電導体の厚膜を形成させる手法が試みられている。
【0003】
この酸化物超電導体の厚膜を形成させる手法は、高価な単結晶基板や、PVD、CVDなどに代表される高真空系を必要とする大掛かり、かつ高価な装置を必要としないことより、製造コストの面で非常に安価、有利であり、実用化に最も近い手法であると考えられている。
従来、この厚膜を形成させる酸化物超電導体材料としては、Y1Ba2Cu3Oxの組成を有するYBCO系、Bi2Sr2Ca1Cu2Oyの組成を有するBi2212系、(Bi、Pb)2+aSr2Ca2Cu3Oz(但し、0<a<0.5が一般的である、以下同じ。)の組成を有するBi2223系が主に試みられてきた。
ここで酸化物超電導体の厚膜を実用的な製品に応用する場合、液体窒素温度において臨界電流密度(以下、Jcと記載する。)は、3,500A/cm2以上、が求められる。
この観点から、上述した酸化物超電導体の従来の技術について簡単に説明する。
【0004】
例えば、Y1Ba2Cu3Oxを含む酸化物超電導体厚膜(以下、厚膜と記載する。)は、液体窒素温度においてJcとして数百A/cm2が得られている。臨界電流値(以下、Icと記載する。)については、幅5mm、厚さ100μmの厚膜試料により数A程度が得られている。
しかし、Y1Ba2Cu3Oxは、酸化物超電導体の厚膜すなわち多結晶体の形態をとった場合、結晶方位が揃い難いため、上記以上のJcを得ることが困難である。
【0005】
また、例えば、Bi2Sr2Ca1Cu2Oyを含む厚膜は、液体窒素温度においてJcとして6000A/cm2が得られ、Icについては、幅5mm、厚さ50μmの厚膜試料により約10〜15Aが得られている等、有望な材料である。
しかしこの材料は、より高いIcを得るために試料膜厚を厚くしていくと、超電導特性が急激に低下してしまう。その結果、膜厚を厚くすればするほど、厚膜全体として平均化したJcの値は低下していき、例えば、幅5mm、厚さ100μmの厚膜を作製してもIcは20A程度であり、Jcでは約4000A/cm2まで低下してしまう。そして、これ以上、膜厚を厚くしてもIcはそれに比例して大きくはならず、逆に平均化したJcは低下の一途を辿ってしまう。
【0006】
また、例えば、(Bi、Pb)2+aSr2Ca2Cu3Ozを含む厚膜は、現在迄のところ厚さ100μmの厚膜試料が製造され、液体窒素温度においてJcとして数百A/cm2、Icとして、幅5mmの試料により数A程度が得られている。ところが、この厚膜の示すJcは、同様の(Bi、Pb)2+aSr2Ca2Cu3Ozを含むバルク体が有するJcの値から期待される値の1/10程度である。さらに、より高いIcを得るために厚膜の膜厚を100μm以上に厚くしていくと、前記焼成の際に、酸化物超電導体が基板または基体の表面より剥がれてしまうため、(Bi、Pb)2+aSr2Ca2Cu3Ozを含む酸化物超電導体は、厚膜用材料として困難視されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述の状況より、本発明が解決しようとする課題は、高いJcおよびIcを有する酸化物超電導体の厚膜と、その製造方法とを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る、課題を解決するための第1の手段は、基板または基体の表面に形成されるBi、Pb、Sr、Ca、Cuを含む酸化物超電導体の厚膜であって、
前記厚膜の膜厚が130μm以上であることを特徴とする酸化物超電導体厚膜である。
【0009】
基板または基体の表面に形成されるBi、Pb、Sr、Ca、Cuを含む酸化物超電導体の厚膜の膜厚を130μm以上とすることで、厚膜の有するJcおよびIcを大きく向上させることができた。
【0010】
第2の手段は、基板または基体の表面へ酸化物超電導合成粉を塗布し、これを焼成して形成されるBi、Pb、Sr、Ca、Cuを含む酸化物超電導体の厚膜であって、
前期塗布された酸化物超電導合成粉に含有されていたPbの30wt%以上が、前記厚膜中に保持されていることを特徴とする酸化物超電導体厚膜である。
【0011】
上記の構成を有し、基板または基体の表面に形成されるBi、Pb、Sr、Ca、Cuを含む酸化物超電導体の厚膜は、高いJcおよびIcを有していた。
【0012】
第3の手段は、基板または基体の表面に形成されるBi、Pb、Sr、Ca、Cuを含む酸化物超電導体の厚膜であって、
Bi:Pb:Sr:Ca:Cu=1.85:0.35:1.90:2.05:3.05のモル比を有する酸化物超電導合成粉を850℃、100時間焼成した後、CIPを用いて3トン/cm2の圧力で圧縮し、さらに850℃、100時間焼成して(Bi、Pb)2+aSr2Ca2Cu3Oz(但し、0<a<0.5)を含む酸化物超電導体のバルク体を調製し、EPMAにより、そのバルク体中心部に含まれるPbの信号強度を測定し、その信号強度を1と規格化したとき、
EPMAにより、前記基板または基体の表面直上の前記厚膜に含まれるPbの信号強度を測定した際の、Pbの信号の相対強度が0.67以上であることを特徴とする酸化物超電導体厚膜である。
【0013】
上記の構成を有し、基板または基体の表面に形成されるBi、Pb、Sr、Ca、Cuを含む酸化物超電導体の厚膜は、高いJcおよびIcを有していた。
【0014】
第4の手段は、基板または基体の表面に、第1から第3の手段のいずれかに記載の酸化物超電導体厚膜が形成されていることを特徴とする酸化物超電導構造体である。
【0015】
上記の構成により、高いJcおよびIcを有する酸化物超電導構造体を、安価な製造コストで得ることができた。
【0016】
第5の手段は、基板または基体の表面に形成されるBi、Pb、Sr、Ca、Cuを含む酸化物超電導体の厚膜の製造方法であって、
前記厚膜を作製する際、前記基板または基体の表面へ酸化物超電導体ペーストを260μm以上の膜厚になるよう塗布し、830〜850℃の焼成温度で焼成することを特徴とする酸化物超電導体厚膜の製造方法である。
【0017】
上記の製造方法を採ることにより、130mμ以上の膜厚を有するBi、Pb、Sr、Ca、Cuを含む酸化物超電導体の厚膜を製造することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明者は、高いJc、Icを有する酸化物超電導体の厚膜を得るために、Bi、Pb、Sr、Ca、Cuを含む酸化物超電導合成粉を調製し、有機バインダーおよび溶媒を添加してペースト状にした後、基板または基体の表面に塗布して、塗布されたペーストの焼成温度と、基板または基体の表面よりの剥がれとの関係について検討をおこなった。その結果、従来行われている850℃を超える温度で焼成を実施すると、(Bi、Pb)2+aSr2Ca2Cu3Ozの結晶成長速度が大きいため、厚膜の、基板および基板表面方向への成長が急激に進行し、この結果、基板または基体の表面よりの剥がれが引き起こされることを解明した。
【0019】
そこで本発明者は、上述の剥がれを抑制するために試行錯誤を重ねた結果、(Bi、Pb)2+aSr2Ca2Cu3Oz厚膜を、従来の焼成温度より低い温度である830〜850℃、より好ましくは835〜840℃の範囲で焼成することにより、130μm以上の厚膜を基板または基体の表面に成膜しても剥がれが起きないばかりか、厚膜のJcおよびIcが大きく増加することを見出した。
【0020】
以下、Bi、Pb、Sr、Ca、Cuを含む酸化物超電導体の厚膜の例として、基板または基体の表面に塗布されたBi、Pb、Sr、Ca、Cuを含む酸化物超電導合成粉のペースト(以下、超電導ペーストと記載する。)を焼成して得られた厚膜を例として説明する。
【0021】
Bi2O3、PbO、SrCO3、CaCO3、CuOの各種粉末を、所望のモル比となるように秤量し混合する。このときCaCO3はCaOまたはCa(OH)2でもよい。また、湿式共沈法等にてBi、Pb、Sr、Ca、Cuの各元素を所望のモル比になるよう調製した原料を使用してもよい。
次に、この混合粉を仮焼し仮焼粉を得る。仮焼条件は600℃〜1000℃より好ましくは750℃〜850℃で、3時間〜50時間である。
次に上記仮焼粉を、ジルコニアボールおよびトルエン等の有機溶媒とともにセラミックスポットに入れてボール粉砕をおこなう。この操作によって、仮焼粉を細かく粉砕して均一性を向上させるとともに、次の焼成工程において仮焼粉の熱的反応性を上げることができる。
【0022】
ボール粉砕が終了したスラリー状の仮焼粉を乾燥機で乾燥させる。
次に、乾燥後の仮焼粉を750〜850℃、3〜50時間の焼成条件で焼成後、上述したボール粉砕を行い、以降、この「焼成−ボール粉砕−乾燥」を1〜5回(好ましくは2〜3回)繰り返し超電導合成粉を調製した。
調製された超電導合成粉を適宜な有機バインダーおよび有機ビヒクルと混合し、3本ローラー等を用いて混練することにより超電導ペーストを得た。
【0023】
得られた超電導ペーストを、基板または基体の表面に各種の膜厚で塗布、乾燥させた後に焼成して、酸化物超電導体の厚膜試料とした。
厚膜試料の膜厚は、概ね、塗布された超電導ペーストの膜厚の1/2となるので、例えば130μmの膜厚を得るには260μm程度、530μmの膜厚を得るには1060μm程度の厚みで超電導ペーストを塗布すればよい。
焼成条件は、焼成温度830〜850℃、より好ましくは835〜840℃で、焼成時間は50〜100時間とした。
焼成後の厚膜試料へ、CIP(冷間静水圧プレス)装置を用いて2〜3トン/cm2の圧力で圧縮を行った。これは焼成により生成した(Bi、Pb)2+aSr2Ca2Cu3Ozの板状結晶を、超電導電流が流れやすいab面を通電方向にそろえるように配向させるためである。
加圧・圧縮後の厚膜試料を、再度、焼成温度830〜850℃、より好ましくは835〜840℃、焼成時間は50〜100時間で焼成した。
【0024】
すると100μm以上の膜厚を有する厚膜試料であっても、焼成後に基板または基体の表面より剥がれを起こすことがなく、膜厚1000μm程度を有する厚膜試料まで調製することが可能となった。
この結果、本実施の形態においては膜厚30〜530μmを有する11種類の(Bi、Pb)2+aSr2Ca2Cu3Oz厚膜試料を調製した。
【0025】
この11種類の厚膜試料が示した超電導特性のJc、Icについて、図1、図2(a)(b)を参照しながら説明する。
図1は、11種類の厚膜試料の膜厚とJc、Icとの測定結果とを表した表であり、図2(a)は、図1の結果を縦軸に厚膜試料のJc(A/cm2)をとり、横軸に厚膜試料の焼成後の膜厚(μm)をとって示したグラフであり、図2(b)は、図1の結果を縦軸に厚膜試料のIc(A)をとり、横軸に厚膜試料の膜厚(μm)をとって示したグラフである。
尚、厚膜試料のJc、Ic測定は、厚膜試料に銀ペーストを用いて電極を設け、液体窒素により77Kに冷却して、4端子法(通電法)にてIcを測定し、次に測定されたIcと試料の断面積よりJcを算出しておこなった。
【0026】
図1および図2(a)より明らかなように、基板または基体の表面に形成された厚膜の膜厚が110μm以下の場合、厚膜試料のJcは膜厚の増加とともに漸増するがその値は、30μmで400A/cm2程度、110μmで1000A/cm2程度である。ところがこれより膜厚が厚くなるとJcの値は大幅に増加し、130μmで3850A/cm2程度、270μmで7000A/cm2程度に達する。
膜厚がこれ以上厚くなってもJcの増加はみられず、むしろ漸減傾向がみられたが、膜厚530μmにおいても6200A/cm2を示した。
【0027】
一方、図1および図2(b)より明らかなように、厚膜試料のIcは、厚膜の膜厚が110μm以下の場合、膜厚の増加とともに漸増し、30μmで0.6A程度、110μmで5.5A程度である。ところがこれより膜厚が厚くなるとIcの値は大幅に増加し、130μmで25A程度、270μmで95A程度に達し、さらに膜厚の増加とともに増加を続け、530μmで165A程度に達した。
【0028】
次に、調製した11種類の厚膜試料より、膜厚85μm、110μm、130μm、180μm、270μmおよび530μmの6種類の厚膜試料を選択し、その厚膜を剥がして採取し厚膜中に含まれるPb濃度についてICPによる定量分析を行い、同時に、超電導ペーストとして用いた超電導合成粉のPb濃度についてもICPによる定量分析を行った。
この結果について、図8を参照しながら説明する。
図8は、縦軸に、超電導ペーストとして用いた超電導合成粉のPb濃度と厚膜試料に含まれるPb濃度とから算出した、超電導合成粉から厚膜試料中へのPbの保持割合をとり、横軸に、厚膜試料の膜厚値をとったグラフである。
【0029】
図8より、厚膜試料の膜厚値が110μm以下の場合は、Pbの保持割合が20%未満であることが判明した。これに対し、膜厚値が130μmの場合は、Pbの保持割合が30%を超え、その後、膜厚値の増加とともにPbの保持割合も増加していくことが判明した。
【0030】
更に、膜厚85μm、110μm、130μm、180μm、270μmおよび530μmの6種類の厚膜試料に対し、EPMAを用いて、厚膜中に含まれるPb濃度について膜厚方向の線分析を行った。
この結果について、図3を参照しながら説明する。
図3は、縦軸に、厚膜試料の膜厚方向に含まれるPbの信号の相対強度をとり、横軸に、厚膜試料における膜厚方向の位置を示したグラフである。
ここで、前記Pbの信号の相対強度は、以下の方法により求めた。
【0031】
まず、Bi2O3、PbO、SrCO3、CaCO3、CuOの各粉末を、1.85:0.35:1.90:2.05:3.05のモル比となるように秤量し混合して混合粉とした。
この混合粉を、大気雰囲気下で780℃、10時間仮焼して仮焼粉とした。
この仮焼粉と、粉砕メディアとしてのジルコニアボール、溶媒としてのトルエンと共にともにセラミックスポットに入れて、回転台にセットしボール粉砕をおこない、ボール粉砕が終了したスラリー状の仮焼粉を乾燥機で乾燥させた。
この乾燥が完了した仮焼粉を、再度、大気雰囲気下で780℃、10時間焼成した後、ボール粉砕し、乾燥させた。尚、粉砕条件、乾燥条件は1回目と同条件で行った。
そしてこの「焼成−粉砕−乾燥」の一連の操作を3回行って、超電導合成粉を得た。
【0032】
上記の工程で得られた超電導合成粉を、850℃、100時間焼成した後、CIPを用いて3トン/cm2の圧力で圧縮し、さらに850℃、100時間焼成して(Bi、Pb)2+aSr2Ca2Cu3Ozの組成を有する直径25mm、厚さ1.5mmの酸化物超電導体のバルク体を調製した。このバルク体の一例は、密度約5.1g/cm3、Jc約5000A/cm3を示した。
前記バルク体中心部に含まれるPbの信号強度をEPMAにより測定し、その信号強度を1と規格化する。
一方、厚膜試料において基板または基体の表面直上の位置を0μmとし、そこから厚膜表面への距離をもって厚膜中の位置を示し、その各位置に含まれるPbの信号強度をEPMAにより測定し、規格化した前記バルク体の信号強度との相対強度を算出して求めた。
尚、前記バルク体と前記厚膜試料とのEPMA測定における測定条件を一致させるため、両試料は同時に測定することが好ましい。
さらに、図3において、前記厚膜試料のうち、膜厚85μmの試料は実線で、110μmの試料は破線で、130μmの試料は太実線で、180μmの試料は太一点鎖線で、270μmの試料は太二点鎖線で、530μmの試料は太破線で示した。
【0033】
図3の結果より明らかなように、膜厚の薄い厚膜試料の場合、厚膜の表面のみならず、最も基板または基体の表面に近い深部においても、Pbの信号強度が低下していることが判明した。
例えば、膜厚85μmの厚膜試料の場合、Pbの信号強度は最も高いところでも0.26であり、膜厚110μmの厚膜試料の場合、Pbの信号強度は最も高いところでも0.38であった。
【0034】
これに対し、膜厚の厚い厚膜試料の場合、基板または基体の表面に近い深部において、Pbの信号強度が高いのみならず、厚膜表面へ向かってもPbの信号強度の低下が緩やかなことも判明した。
例えば、膜厚130μmの厚膜試料の場合、Pbの信号強度は基板直上で、最も高い0.67であり、65μm程度まで0.55程度のPbの信号強度を維持している。膜厚180μmの厚膜試料の場合、Pbの信号強度は最も高いところで0.78であり、120μm程度まで0.75程度のPbの信号強度を維持している。膜厚270μmの厚膜試料の場合、Pbの信号強度は最も高いところで0.9であり、220μm程度まで0.75程度のPbの信号強度を維持している。膜厚530μmの厚膜試料の場合、Pbの信号強度は最も高いところで0.97であり、500μm程度まで0.7程度のPbの信号強度を維持している。
【0035】
尚、上記の各厚膜試料においてPbの信号強度と並行してCuの信号強度も測定したが、Cuの信号強度は各厚膜試料の各位置にわたって、ほぼ一定の信号強度を示した。
【0036】
以上のことより、厚膜試料の膜厚が薄いほど、焼成時にPbが失われる程度が大きく、膜厚が厚くなるに従って、Pbが失われる程度が抑えられていることが判明した。すなわち厚膜試料の膜厚が厚くなるに従って厚膜試料表面からのPbの揮発が抑えられ、超電導特性に大きな影響を及ぼすPbが失われたことに起因する組成ずれが抑えられることにより、厚膜試料のJcおよびIcが大幅に増加したものと考えられる。
【0037】
さらに、当初は、厚膜の基板または基体の表面よりの剥がれ抑止を目的としていた830〜850℃の焼成条件も、Pbが揮散により失われるのを抑制するという観点においてPbの熱的活性を低下させるという意味で効果的であった。そして、このPbの熱的活性を低下させる効果と、膜厚を厚くする効果とが相乗的に作用することにより、厚膜よりPbが揮散により失われるのを抑制し、超電導組成からの組成ずれを抑制していると考えられる。
【0038】
この結果、Jcが3800A/cm2以上、Icが25A以上の厚膜を得ることができたが、これらの厚膜は実用的な酸化物超電導体厚膜として多様な用途に適用可能であり、基板または基体の表面に、この酸化物超電導体厚膜が形成されている酸化物超電導構造体は、例えば電流リード、磁気シールド等の用途に適用可能であると考えられる。
【0039】
以下、実施例に基づいて本発明をさらに詳細に説明する。
(実施例)
Bi2O3、PbO、SrCO3、CaCO3、CuOの各粉末を、1.85:0.35:1.90:2.05:3.05のモル比となるように秤量し混合して混合粉とした。
この混合粉を、大気雰囲気下で780℃、10時間仮焼して仮焼粉とした。
この仮焼粉と、粉砕メディアとしてのジルコニアボール、溶媒としてのトルエンと共にともにセラミックスポットに入れて、回転台にセットしボール粉砕をおこない、ボール粉砕が終了したスラリー状の仮焼粉を乾燥機で乾燥させた。
この乾燥が完了した仮焼粉を、再度、大気雰囲気下で780℃、10時間焼成した後、ボール粉砕し、乾燥させた。尚、粉砕条件、乾燥条件は1回目と同条件で行った。
そしてこの「焼成−粉砕−乾燥」の一連の操作を3回行って、超電導合成粉を得た。
【0040】
得られた超電導合成粉へ、有機バインダーとしてエチルセルロース、有機ビヒクルとしてフタル酸ジブチルを加え3本ローラーを用いて混練することにより超電導ペーストを調製した。
調製した超電導ペーストを、長さ50mm、幅5mm、厚さ1mmのMgO多結晶基板へ1060μmの厚みで塗布し、乾燥させた後、焼成温度835〜840℃、100時間の焼成をおこなった。
次に、焼成後の厚膜試料へCIPを用いて、3トン/cm2の圧力で加圧を行い、続いて、焼成温度835〜840℃、100時間の焼成をおこなった。
この結果、530μmの膜厚を有する(Bi、Pb)2+aSr2Ca2Cu3Ozの厚膜試料が得られた。
【0041】
得られた厚膜試料に銀ペーストを用いて電極を設け、液体窒素により77Kに冷却して、4端子法(通電法)にてIcを測定した。次に測定されたIcと試料の断面積よりJcを算出した。
その結果、この厚膜試料のIcは165A、Jcは6226A/cm2を示した。
【0042】
(比較例1)
実施例で調製したのと同様の超電導ペーストを、実施例と同様に、長さ50mm、幅5mm、厚さ1mmのMgO多結晶基板へ180μmの厚みで塗布し、乾燥させた後、焼成温度835〜840℃、100時間の焼成をおこなった。次に、焼成後の厚膜試料へCIPを用いて3トン/cm2の圧力で加圧を行い、続いて、焼成温度835〜840℃、100時間の焼成をおこなった。この結果、90μmの膜厚を有する(Bi、Pb)2+aSr2Ca2Cu3Ozの厚膜試料が得られた。得られた厚膜試料のJcは700A/cm2、Icは3.15Aであった。
【0043】
一方、超電導ペーストを調製する途中で得られる超電導合成粉を用い、焼成温度835〜840℃、100時間の焼成をおこなって、超電導ペーストと同じ原料組成を有する、直径25mm、厚さ1.5mm、密度約5.1g/cm3、のバルク体試料を調製した。このバルク体試料のJcは、約5000A/cm3であった。
【0044】
ここで、調製された厚膜試料の厚膜を剥がして採取し厚膜中に含まれる各元素の濃度についてICPによる定量分析を行い、同時に、バルク体試料中の各元素の濃度についてもICPによる定量分析を行った。
この分析結果について、図6を参照しながら説明する。但し、図6の表において、Bi、Pb、Sr、CaおよびCuの各元素についてのバルク体試料の定量結果を1として規格化し、それに対する厚膜試料中の各元素の定量結果を算出して記載している。
【0045】
図6の結果より、厚膜試料とバルク体試料とを比較すると、厚膜試料においてはPbが際立って減少していることが判明した。
【0046】
次に、EPMAにより厚膜試料中のPb濃度について膜厚方向の線分析試験を行い、その結果を図7に示した。図7のグラフにおいて、縦軸は、EPMA測定におけるPbの信号強度の値を示す。横軸は、EPMAプローブの走査位置を示し、基板と厚膜試料との界面の位置は約43μmであり、厚膜表面の位置は約136μmである。
【0047】
図7の結果より、厚膜試料においてPb濃度は基板直上で高く、表面へ向かって減少していることが判明した。
【0048】
この図6、7の結果より、比較例の厚膜試料では焼成工程において、主に厚膜の表面に近い部分より(Bi、Pb)2+aSr2Ca2Cu3Oz結晶よりPbが失われ、結果として超電導組成からの組成ずれを起こす。そしてこの超電導組成からの組成ずれが、バルク体に較べ厚膜試料のJcが低下する原因であると考えられる。
【0049】
(比較例2)
Bi2O3、SrCO3、CaCO3、CuOの各粉末を、2:2:1:2のモル比となるように秤量し混合して混合粉とした。
この混合粉を、大気雰囲気下で800℃、50時間、仮焼して仮焼粉とした。
この仮焼粉へ、実施例と同様にして「焼成−粉砕−乾燥」の一連の操作を3回行って、Bi2Sr2Ca1Cu2Oyの超電導合成粉を得た。
得られた超電導合成粉を、実施例と同様に混練することによりBi2Sr2Ca1Cu2Oyの超電導ペーストを調製した。
【0050】
調製した超電導ペーストを、長さ50mm、幅5mm、厚さ1mmのMgO多結晶基板へ65μm、130μm、170μm、210μm、260μmおよび390μmの6種類の厚みに塗布し、乾燥させた後、焼成温度890℃、10分間の焼成をおこなって部分溶融させ、さらに焼成温度800℃まで10時間かけて徐冷を行い組織の結晶化を行った。
この結果、50μm、100μm、130μm、160μm、200μmおよび300μmの膜厚を有する6種類のBi2Sr2Ca1Cu2Oyの厚膜試料が得られた。
【0051】
この厚膜試料のJcおよびIcを実施例と同様に測定した。
その結果について、図4、図5(a)(b)を参照しながら説明する。
図4は、6種類の厚膜試料の膜厚とJc、Icとの測定結果とを表した表であり、図5(a)は、図4の結果を縦軸に厚膜試料のJc(A/cm2)をとり、横軸に厚膜試料の膜厚(μm)をとって示したグラフであり、図5(b)は、図4の結果を縦軸に厚膜試料のIc(A)をとり、横軸に厚膜試料の膜厚(μm)をとって示したグラフである。尚、比較のため、図5(a)(b)において本発明に係る厚膜試料の実施例における測定結果を1点鎖線で並記した。
【0052】
図4および図5(a)より明らかなように、MgO基板に形成された厚膜の膜厚が50μmの場合、厚膜試料のJcは6000A/cm2を示したが、膜厚の増加とともにJcの値は急減し続け、膜厚が300μmの場合、厚膜試料のJcは2067A/cm2となった。
【0053】
一方、図4および図5(b)より明らかなように、厚膜試料のIcは、厚膜の膜厚が50μmにおいて15Aを示したが、膜厚の増加とともに漸増するのみで、膜厚300μmにおいても31Aであった。
【0054】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明は、高いJcとIcとを有する酸化物超電導体の厚膜を得るために、基板または基体の表面へBi、Pb、Sr、Ca、Cuを含む酸化物超電導体であって、膜厚が130μm以上であることを特徴とする厚膜を形成し、実用領域に到達するJcとIcとを有する酸化物超電導体の厚膜を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る厚膜試料の膜厚とJc、Icの測定結果を示した表である。
【図2】本発明に係る厚膜試料の膜厚とJc、Icとのグラフである。
【図3】本発明に係る厚膜試料の膜厚方向におけるPb濃度の線分析測定結果を示したグラフである。
【図4】比較例に係る厚膜試料の膜厚とJc、Icの測定結果を示した表である。
【図5】比較例に係る厚膜試料の膜厚とJc、Icとのグラフである。
【図6】バルク体試料と、従来の技術に係る厚膜試料との構成元素の分析結果を示した表である。
【図7】比較例に係る厚膜試料におけるPbの膜厚方向の線分析結果を示したグラフである。
【図8】本発明に係る厚膜試料の膜厚と、厚膜中のPbの保持割合とのグラフである。
Claims (5)
- 基板または基体の表面に形成されるBi、Pb、Sr、Ca、Cuを含む酸化物超電導体の厚膜であって、
前記厚膜の膜厚が130μm以上であることを特徴とする酸化物超電導体厚膜。 - 基板または基体の表面へ酸化物超電導合成粉を塗布し、これを焼成して形成されるBi、Pb、Sr、Ca、Cuを含む酸化物超電導体の厚膜であって、
前期塗布された酸化物超電導合成粉に含有されていたPbの30wt%以上が、前記厚膜中に保持されていることを特徴とする酸化物超電導体厚膜。 - 基板または基体の表面に形成されるBi、Pb、Sr、Ca、Cuを含む酸化物超電導体の厚膜であって、
Bi:Pb:Sr:Ca:Cu=1.85:0.35:1.90:2.05:3.05のモル比を有する酸化物超電導合成粉を850℃、100時間焼成した後、CIPを用いて3トン/cm2の圧力で圧縮し、さらに850℃、100時間焼成して(Bi、Pb)2+aSr2Ca2Cu3Oz(但し、0<a<0.5)を含む酸化物超電導体のバルク体を調製し、EPMAにより、そのバルク体中心部に含まれるPbの信号強度を測定し、その信号強度を1と規格化したとき、
EPMAにより、前記基板または基体の表面直上の前記厚膜に含まれるPbの信号強度を測定した際の、Pbの信号の相対強度が0.67以上であることを特徴とする酸化物超電導体厚膜。 - 基板または基体の表面に、請求項1から3のいずれかに記載の酸化物超電導体厚膜が形成されていることを特徴とする酸化物超電導構造体。
- 基板または基体の表面に形成されるBi、Pb、Sr、Ca、Cuを含む酸化物超電導体の厚膜の製造方法であって、
前記厚膜を作製する際、前記基板または基体の表面へ酸化物超電導体ペーストを260μm以上の膜厚になるよう塗布し、830〜850℃の焼成温度で焼成することを特徴とする酸化物超電導体厚膜の製造方法。
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