JP2004025952A - タイヤマウンター - Google Patents
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Abstract
【課題】ビードトウ部の損傷を低減するタイヤマウンターを提供する。
【解決手段】ホイールWを水平にセットし、該ホイールWにタイヤTをビード部の一部がリムに斜めに嵌合するように載置し、該タイヤTのビード部の内側にビード拡張ローラー6を差し込むと共に、該ビード部の上面をビード落しローラー7で押し下げながらタイヤ周方向に移動させてリム組みするタイヤマウンターにおいて、前記タイヤのサイド部上面にタイヤ径方向外側の斜め下方へ引張り力Fo を付与する引張りローラー8を設け、該引張りローラーをビード拡張ローラー6及びビード落しローラー7と共にタイヤ周方向に移動するようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】ホイールWを水平にセットし、該ホイールWにタイヤTをビード部の一部がリムに斜めに嵌合するように載置し、該タイヤTのビード部の内側にビード拡張ローラー6を差し込むと共に、該ビード部の上面をビード落しローラー7で押し下げながらタイヤ周方向に移動させてリム組みするタイヤマウンターにおいて、前記タイヤのサイド部上面にタイヤ径方向外側の斜め下方へ引張り力Fo を付与する引張りローラー8を設け、該引張りローラーをビード拡張ローラー6及びビード落しローラー7と共にタイヤ周方向に移動するようにした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明はタイヤマウンターに関し、更に詳しくは、タイヤをホイールにリム組みするとき、タイヤのビードトー部を損傷させないようにするタイヤマウンターに関する。
【0002】
【従来の技術】
空気入りタイヤをホイールに自動的にリム組みする機械として、タイヤマウンターがある。このタイヤマウンターは、ホイールを水平にセットし、そのホイール上にタイヤをビード部の一部がリムに斜めに嵌合するように載置し、そのビード部の内側にビード拡張ローラーを差し込むと共に、ビード部の上面にビード落しローラーを押圧し、この両ローラーをタイヤ周方向に周回移動させることにより、タイヤをホイールにリム組みする構成からなるものが一般的である。
【0003】
しかし、タイヤマウンターでタイヤをリム組みすると、能率的に作業が行える反面で、ビード拡張ローラーやビード落しローラーから無理な力を受けることによりビードトウ部が損傷し、最悪の場合にはそのトウ部が切断してしまうことがあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ビード部トウの損傷を低減可能にするタイヤマウンターを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明は、ホイールを水平にセットし、該ホイールにタイヤをビード部の一部がリムに斜めに嵌合するように載置し、該タイヤのビード部の内側にビード拡張ローラーを差し込むと共に、該ビード部の上面をビード落しローラーで押し下げながらタイヤ周方向に移動させて前記タイヤをリム組みするタイヤマウンターにおいて、前記タイヤのサイド部上面にタイヤ径方向外側の斜め下方へ引張り力を付与する引張りローラーを設け、該引張りローラーを前記ビード拡張ローラー及びビード落しローラーと共にタイヤ周方向に移動させるようにしたことを特徴とするものである。
【0006】
タイヤをホイールにリム組みするには、タイヤのビード部がリムフランジの先端部を乗り越えるように操作しなければならない。しかし、図5に示すように、タイヤTのビード部bをリムフランジを乗り越えさせる時には、ビード部bのタイヤ内面側にリムフランジRの先端部に接当状態になるため、ビード部bをビード落しローラーで強制的に押し下げて乗り越えさせると、非常に大きな反力Fが発生し、この反力Fによりトウ部tが切断してまうことになる。このトウ部tの切断には、反力Fのタイヤ内面に対する垂直分力Fp が大きく寄与している。
【0007】
本発明のタイヤマウンターは、従来のビード拡張ローラー及びビード落しローラーに加えて、タイヤサイド部上面にタイヤ径方向外側で、かつ斜め下方向へ向かう引張り力を作用させるようにした引張りローラーを設けたため、この引張りローラーの作用により、図5に示すように、上記反力Fとは反対方向の引張り力Fo を発生させ、その反力F(したがって、分力Fp やFs )が小さくなるようにする。したがって、この反力Fが小さくなることにより、タイヤリム組み時におけるビードトウ部の切断を抑制することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1及び図2は、本発明のタイヤマウンターの実施形態を例示した正面図と側面図である。
【0009】
1はホイールWをセットするテーブルであり、そのテーブル1にホイールWが回転軸を鉛直方向に向け水平にセットされている。ホイールWの上には、リム組みすべきタイヤT(空気入りタイヤ)が前側をやや傾斜させ、下面側のビード部の一部をホイールWの上面側のリムに斜めに嵌合させて載せられている(図2参照)。タイヤTをセットしたテーブル1の前側(図2の左側)には、タイヤの前部を支持する前タイヤ受け台1fが、また後側(図2の右側)にはタイヤの後部を支持する後タイヤ受け台1rがそれぞれ設けられている。
【0010】
テーブル1の上方には支持アーム2がオーバーハングし、その支持アーム2に複数の駆動軸を同心状に内設された垂直軸3が垂設されている。その垂直軸3の中心に、ピストンロッドを介してホイールセンターコン4が昇降可能に設けられている。このホイールセンターコン4は、テーブル1上にセットしたホイールWの中心を位置決めするために設けられている。
【0011】
垂直軸3には水平方向に延びる左右一対の回動アーム5,5が設けられ、この各回動アーム5に、ビード拡張ローラー6、ビード落しローラー7及び引張りローラー8がそれぞれ取り付けられている。これらローラー6、7、8は、図3の平面図に示すように、タイヤTを二分する中心線CLを挟んで左右一対づつ設けられている。これらのローラー6、7、8は、ビード拡張ローラー6は手動調節ハンドル16により垂直軸3からの距離を調節可能に、またビード落しローラー7及び引張りローラー8は、それぞれシリンダー17及び18により昇降可能にしてある。
【0012】
各ローラー6、7、8の形状は、ビード拡張ローラー6については円柱状または円筒状の棒状体に形成されている。このビード拡張ローラー6は、ビード部の内径側に差し込まれ、その外側面をビード部内周面に押し当てて拡開するためのものである。ビード落しローラー7は円板状に形成され、その円板の外周縁をビード部の上面に強く押し当て、押し下げるためのものである。このビード落しローラー7の外周縁は、必要によりテーパー状に加工されていてもよい。
【0013】
引張りローラー8は円錐台形状に形成されている。その円錐台のテーパー状外周面でタイヤサイド部の表面を押し下げることにより、タイヤサイド部に対してタイヤ径方向外側で、かつ斜め下方のベクトルをもつ引張り力を発生させるようにしたものである。この引張り力はビード部にまで及ぶようになっている。
【0014】
上記構成からなるビード拡張ローラー6、ビード落しローラー7及び引張りローラー8は、図3に示すように、リム組み操作する前はタイヤTの前方側(図3では下側)に位置するようになっている。リム組み操作をため回動アーム5を回動させると、左右一対づつ3組のローラー6,6;7,7;8,8がタイヤ周方向に沿って移動する。そのタイヤ後方の上方にはタイヤ押さえろーらー9が設けられている。タイヤ押さえローラー9は垂直軸3に支持され、シリンダ19により昇降するようになっている。
【0015】
上述した構成からなるタイヤマウンターを使用してタイヤをホイールにリム組みする作業は、次のようにして行われる。
【0016】
まず、テーブル1にホイールWを載せ、ホイールセンターコン4を下降させて中心を位置決めする。さらに、ホイールWの上にタイヤTを載せ、図2に示すようにタイヤTの前方側を傾斜させ、ビード部の一部をホイールWのリムに嵌合させた状態にする。
【0017】
次いで、タイヤTの前方側の上部位置に待機していたビード拡張ローラー6、ビード落しローラー7及び引張りローラー8を、それぞれ下降させる。この下降動作により、ビード拡張ローラー6はビード部の内径側に差し込まれ、かつビード部を径方向外側に押し広げる。ビード落しローラー7はビード部の縁部上面を押し、リムフランジ先端より下側まで押し下げる。さらに、引張りローラー8は、円錐台形状のテーパー側面によりサイド部上面を押し下げ、その押し下げにより押下げ力の分力として、径方向外側で、かつ斜め下方に向けた引張り力Fo を発生させる。
【0018】
次いで、上記のような作用を行う左右一対づつのビード拡張ローラー6,6、ビード落しローラー7,7及び引張りローラー8,8を、図3に矢印で示すように、タイヤ周方向に沿ってタイヤTの後方側(図3の上方側)へ移動させると、図4に示すように、タイヤTのビード部bがホイールWのリムRに順次嵌め込まれていきリム組みされる。このリム組みを行う時、タイヤTの後方側が跳ね上がろうとするので、タイヤ押さえローラー9で抑えるようにするとよい。タイヤ押さえローラー9は必ずしも必要ではないが、これを設けることにより、作業を安定化させることができる
上述したリム組み操作において、ビード拡張ローラー6及びビード落しローラー7だけでリム組みすると、図5に示すように、ビード部bのタイヤ内側面にリムフランジRの先端部が当接して大きな反力Fを発生する。そのため、特に分力Fp が大きいことによりトウ部tが切断される場合がある。
【0019】
しかし、本発明のタイヤマウンターでは、ビード拡張ローラー6とビード落しローラー7に加えて引張りローラー8を設けており、この引張りローラー8によりタイヤサイド部にタイヤ径方向外側で、かつ斜め下方向へ向けた引張り力Fo を発生させる。この引張り力Fo は、上記反力Fと反対方向のベクトルを有するため、その反力F(したがって分力Fp ,Fs )を低減させる。そして、このように反力F(分力Fp , Fs )が小さくなることにより、この反力に起因して発生していたトウ部tの切断を抑制することができる。
【0020】
ビード拡張ローラー6及びビード落しローラー7に対して引張りローラー8を配置する相対位置としては、引張りローラー8がビード拡張ローラー6及び/又はビード落しローラー7の近傍にあり、かつこれらローラー6,7と一体になって移動するようになっていれば特に限定されない。しかし、好ましくは図示の実施形態のように、リム組み操作時のローラー移動方向に対して、ビード拡張ローラー6及び/又はビード落しローラー7の前側、特にビード落しローラー7の前側に配置してあることが望ましい。このような引張りローラー8の配置によって、引張りローラー8によって発生する引張り力Fo を上記反力Fの低減の為に有効に作用させることができる。
【0021】
【発明の効果】
上述したように本発明のタイヤマウンターによれば、ビード拡張ローラー及びビード落しローラーに加えて、タイヤサイド部上面に対してタイヤ径方向外側の斜め下方向へ向けて引張り力を作用する引張りローラーを設けたため、この引張りローラーにより、ビード部にリムフランジ先端部から作用する反力Fとは反対方向の引張り力Fo が与えられる。したがって、反力Fを低減させて、タイヤリム組み時におけるビード部のトウ部切断を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のタイヤマウンターの実施形態を例示する正面図である。
【図2】図1のタイヤマウンターの側面図である。
【図3】図1のタイヤマウンターに設けたリム組み用ローラーの配置関係を説明する平面図である。
【図4】図1のタイヤマウンターによるリム組み操作の説明図である。
【図5】リム組み操作時にビード部とリムフランジ先端部に作用する力関係を示す説明図である。
【符号の説明】
3 垂直軸
5 回動アーム
6 ビード拡張ローラー
7 ビード落しローラー
8 引張りローラー
17,18 シリンダー
T タイヤ
W ホイール
b ビード部 t トウ部
【発明が属する技術分野】
本発明はタイヤマウンターに関し、更に詳しくは、タイヤをホイールにリム組みするとき、タイヤのビードトー部を損傷させないようにするタイヤマウンターに関する。
【0002】
【従来の技術】
空気入りタイヤをホイールに自動的にリム組みする機械として、タイヤマウンターがある。このタイヤマウンターは、ホイールを水平にセットし、そのホイール上にタイヤをビード部の一部がリムに斜めに嵌合するように載置し、そのビード部の内側にビード拡張ローラーを差し込むと共に、ビード部の上面にビード落しローラーを押圧し、この両ローラーをタイヤ周方向に周回移動させることにより、タイヤをホイールにリム組みする構成からなるものが一般的である。
【0003】
しかし、タイヤマウンターでタイヤをリム組みすると、能率的に作業が行える反面で、ビード拡張ローラーやビード落しローラーから無理な力を受けることによりビードトウ部が損傷し、最悪の場合にはそのトウ部が切断してしまうことがあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ビード部トウの損傷を低減可能にするタイヤマウンターを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明は、ホイールを水平にセットし、該ホイールにタイヤをビード部の一部がリムに斜めに嵌合するように載置し、該タイヤのビード部の内側にビード拡張ローラーを差し込むと共に、該ビード部の上面をビード落しローラーで押し下げながらタイヤ周方向に移動させて前記タイヤをリム組みするタイヤマウンターにおいて、前記タイヤのサイド部上面にタイヤ径方向外側の斜め下方へ引張り力を付与する引張りローラーを設け、該引張りローラーを前記ビード拡張ローラー及びビード落しローラーと共にタイヤ周方向に移動させるようにしたことを特徴とするものである。
【0006】
タイヤをホイールにリム組みするには、タイヤのビード部がリムフランジの先端部を乗り越えるように操作しなければならない。しかし、図5に示すように、タイヤTのビード部bをリムフランジを乗り越えさせる時には、ビード部bのタイヤ内面側にリムフランジRの先端部に接当状態になるため、ビード部bをビード落しローラーで強制的に押し下げて乗り越えさせると、非常に大きな反力Fが発生し、この反力Fによりトウ部tが切断してまうことになる。このトウ部tの切断には、反力Fのタイヤ内面に対する垂直分力Fp が大きく寄与している。
【0007】
本発明のタイヤマウンターは、従来のビード拡張ローラー及びビード落しローラーに加えて、タイヤサイド部上面にタイヤ径方向外側で、かつ斜め下方向へ向かう引張り力を作用させるようにした引張りローラーを設けたため、この引張りローラーの作用により、図5に示すように、上記反力Fとは反対方向の引張り力Fo を発生させ、その反力F(したがって、分力Fp やFs )が小さくなるようにする。したがって、この反力Fが小さくなることにより、タイヤリム組み時におけるビードトウ部の切断を抑制することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1及び図2は、本発明のタイヤマウンターの実施形態を例示した正面図と側面図である。
【0009】
1はホイールWをセットするテーブルであり、そのテーブル1にホイールWが回転軸を鉛直方向に向け水平にセットされている。ホイールWの上には、リム組みすべきタイヤT(空気入りタイヤ)が前側をやや傾斜させ、下面側のビード部の一部をホイールWの上面側のリムに斜めに嵌合させて載せられている(図2参照)。タイヤTをセットしたテーブル1の前側(図2の左側)には、タイヤの前部を支持する前タイヤ受け台1fが、また後側(図2の右側)にはタイヤの後部を支持する後タイヤ受け台1rがそれぞれ設けられている。
【0010】
テーブル1の上方には支持アーム2がオーバーハングし、その支持アーム2に複数の駆動軸を同心状に内設された垂直軸3が垂設されている。その垂直軸3の中心に、ピストンロッドを介してホイールセンターコン4が昇降可能に設けられている。このホイールセンターコン4は、テーブル1上にセットしたホイールWの中心を位置決めするために設けられている。
【0011】
垂直軸3には水平方向に延びる左右一対の回動アーム5,5が設けられ、この各回動アーム5に、ビード拡張ローラー6、ビード落しローラー7及び引張りローラー8がそれぞれ取り付けられている。これらローラー6、7、8は、図3の平面図に示すように、タイヤTを二分する中心線CLを挟んで左右一対づつ設けられている。これらのローラー6、7、8は、ビード拡張ローラー6は手動調節ハンドル16により垂直軸3からの距離を調節可能に、またビード落しローラー7及び引張りローラー8は、それぞれシリンダー17及び18により昇降可能にしてある。
【0012】
各ローラー6、7、8の形状は、ビード拡張ローラー6については円柱状または円筒状の棒状体に形成されている。このビード拡張ローラー6は、ビード部の内径側に差し込まれ、その外側面をビード部内周面に押し当てて拡開するためのものである。ビード落しローラー7は円板状に形成され、その円板の外周縁をビード部の上面に強く押し当て、押し下げるためのものである。このビード落しローラー7の外周縁は、必要によりテーパー状に加工されていてもよい。
【0013】
引張りローラー8は円錐台形状に形成されている。その円錐台のテーパー状外周面でタイヤサイド部の表面を押し下げることにより、タイヤサイド部に対してタイヤ径方向外側で、かつ斜め下方のベクトルをもつ引張り力を発生させるようにしたものである。この引張り力はビード部にまで及ぶようになっている。
【0014】
上記構成からなるビード拡張ローラー6、ビード落しローラー7及び引張りローラー8は、図3に示すように、リム組み操作する前はタイヤTの前方側(図3では下側)に位置するようになっている。リム組み操作をため回動アーム5を回動させると、左右一対づつ3組のローラー6,6;7,7;8,8がタイヤ周方向に沿って移動する。そのタイヤ後方の上方にはタイヤ押さえろーらー9が設けられている。タイヤ押さえローラー9は垂直軸3に支持され、シリンダ19により昇降するようになっている。
【0015】
上述した構成からなるタイヤマウンターを使用してタイヤをホイールにリム組みする作業は、次のようにして行われる。
【0016】
まず、テーブル1にホイールWを載せ、ホイールセンターコン4を下降させて中心を位置決めする。さらに、ホイールWの上にタイヤTを載せ、図2に示すようにタイヤTの前方側を傾斜させ、ビード部の一部をホイールWのリムに嵌合させた状態にする。
【0017】
次いで、タイヤTの前方側の上部位置に待機していたビード拡張ローラー6、ビード落しローラー7及び引張りローラー8を、それぞれ下降させる。この下降動作により、ビード拡張ローラー6はビード部の内径側に差し込まれ、かつビード部を径方向外側に押し広げる。ビード落しローラー7はビード部の縁部上面を押し、リムフランジ先端より下側まで押し下げる。さらに、引張りローラー8は、円錐台形状のテーパー側面によりサイド部上面を押し下げ、その押し下げにより押下げ力の分力として、径方向外側で、かつ斜め下方に向けた引張り力Fo を発生させる。
【0018】
次いで、上記のような作用を行う左右一対づつのビード拡張ローラー6,6、ビード落しローラー7,7及び引張りローラー8,8を、図3に矢印で示すように、タイヤ周方向に沿ってタイヤTの後方側(図3の上方側)へ移動させると、図4に示すように、タイヤTのビード部bがホイールWのリムRに順次嵌め込まれていきリム組みされる。このリム組みを行う時、タイヤTの後方側が跳ね上がろうとするので、タイヤ押さえローラー9で抑えるようにするとよい。タイヤ押さえローラー9は必ずしも必要ではないが、これを設けることにより、作業を安定化させることができる
上述したリム組み操作において、ビード拡張ローラー6及びビード落しローラー7だけでリム組みすると、図5に示すように、ビード部bのタイヤ内側面にリムフランジRの先端部が当接して大きな反力Fを発生する。そのため、特に分力Fp が大きいことによりトウ部tが切断される場合がある。
【0019】
しかし、本発明のタイヤマウンターでは、ビード拡張ローラー6とビード落しローラー7に加えて引張りローラー8を設けており、この引張りローラー8によりタイヤサイド部にタイヤ径方向外側で、かつ斜め下方向へ向けた引張り力Fo を発生させる。この引張り力Fo は、上記反力Fと反対方向のベクトルを有するため、その反力F(したがって分力Fp ,Fs )を低減させる。そして、このように反力F(分力Fp , Fs )が小さくなることにより、この反力に起因して発生していたトウ部tの切断を抑制することができる。
【0020】
ビード拡張ローラー6及びビード落しローラー7に対して引張りローラー8を配置する相対位置としては、引張りローラー8がビード拡張ローラー6及び/又はビード落しローラー7の近傍にあり、かつこれらローラー6,7と一体になって移動するようになっていれば特に限定されない。しかし、好ましくは図示の実施形態のように、リム組み操作時のローラー移動方向に対して、ビード拡張ローラー6及び/又はビード落しローラー7の前側、特にビード落しローラー7の前側に配置してあることが望ましい。このような引張りローラー8の配置によって、引張りローラー8によって発生する引張り力Fo を上記反力Fの低減の為に有効に作用させることができる。
【0021】
【発明の効果】
上述したように本発明のタイヤマウンターによれば、ビード拡張ローラー及びビード落しローラーに加えて、タイヤサイド部上面に対してタイヤ径方向外側の斜め下方向へ向けて引張り力を作用する引張りローラーを設けたため、この引張りローラーにより、ビード部にリムフランジ先端部から作用する反力Fとは反対方向の引張り力Fo が与えられる。したがって、反力Fを低減させて、タイヤリム組み時におけるビード部のトウ部切断を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のタイヤマウンターの実施形態を例示する正面図である。
【図2】図1のタイヤマウンターの側面図である。
【図3】図1のタイヤマウンターに設けたリム組み用ローラーの配置関係を説明する平面図である。
【図4】図1のタイヤマウンターによるリム組み操作の説明図である。
【図5】リム組み操作時にビード部とリムフランジ先端部に作用する力関係を示す説明図である。
【符号の説明】
3 垂直軸
5 回動アーム
6 ビード拡張ローラー
7 ビード落しローラー
8 引張りローラー
17,18 シリンダー
T タイヤ
W ホイール
b ビード部 t トウ部
Claims (5)
- ホイールを水平にセットし、該ホイールにタイヤをビード部の一部がリムに斜めに嵌合するように載置し、該タイヤのビード部の内側にビード拡張ローラーを差し込むと共に、該ビード部の上面をビード落しローラーで押し下げながらタイヤ周方向に移動させて前記タイヤをリム組みするタイヤマウンターにおいて、前記タイヤのサイド部上面にタイヤ径方向外側の斜め下方へ引張り力を付与する引張りローラーを設け、該引張りローラーを前記ビード拡張ローラー及びビード落しローラーと共にタイヤ周方向に移動させるようにしたタイヤマウンター。
- 前記引張りローラーを円錐台形状にした請求項1に記載のタイヤマウンター。
- 前記引張りローラーを前記ビード拡張ローラー及び/又はビード落しローラーよりもリム組み時のローラー移動方向の前方側に配置した請求項1または2に記載のタイヤマウンター。
- 前記ビード拡張ローラー、ビード落しローラー及び引張りローラーを、それぞれ前記ホイール上に載置したタイヤを左右に二分する中心線を挟んで左右一対づつ設けた請求項1,2又は3に記載のタイヤマウンター。
- 前記ビード拡張ローラー、ビード落しローラー及び引張りローラーを前記ホイール上のタイヤの前方側に配置する一方、該タイヤの後方側にタイヤ表面を押圧する押さえローラーを配置した請求項3又は4に記載のタイヤマウンター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002182927A JP2004025952A (ja) | 2002-06-24 | 2002-06-24 | タイヤマウンター |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002182927A JP2004025952A (ja) | 2002-06-24 | 2002-06-24 | タイヤマウンター |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004025952A true JP2004025952A (ja) | 2004-01-29 |
Family
ID=31179293
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002182927A Pending JP2004025952A (ja) | 2002-06-24 | 2002-06-24 | タイヤマウンター |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004025952A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007153214A (ja) * | 2005-12-07 | 2007-06-21 | Fuji Heavy Ind Ltd | タイヤ組付装置 |
CN113231811A (zh) * | 2021-06-05 | 2021-08-10 | 徐州博虎电动车科技有限公司 | 一种电动车轮胎无损快速安装设备 |
-
2002
- 2002-06-24 JP JP2002182927A patent/JP2004025952A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007153214A (ja) * | 2005-12-07 | 2007-06-21 | Fuji Heavy Ind Ltd | タイヤ組付装置 |
CN113231811A (zh) * | 2021-06-05 | 2021-08-10 | 徐州博虎电动车科技有限公司 | 一种电动车轮胎无损快速安装设备 |
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