JP2004025701A - 衛生陶器の接着泥漿塗布装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】運転条件の設定などに専門知識を必要とせず、作業者が簡単に操作でき、かつ安定して良好な品位の成形体を得ることが出来る、小ロット生産、多品種生産に対応可能な衛生陶器の接着泥漿塗布装置を提供する。
【解決手段】吐出流量調節機能を有する接着用泥漿吐出ガンと、前記吐出ガンに接着泥漿を供給すると共に内部に貯溜した接着泥漿を攪拌する攪拌機構を有する泥漿圧送タンクと、前記吐出ガンと前記泥漿圧送タンクとを接続するホースとを備えたことを特徴とする衛生陶器の接着泥漿塗布装置。
【選択図】 図1
【解決手段】吐出流量調節機能を有する接着用泥漿吐出ガンと、前記吐出ガンに接着泥漿を供給すると共に内部に貯溜した接着泥漿を攪拌する攪拌機構を有する泥漿圧送タンクと、前記吐出ガンと前記泥漿圧送タンクとを接続するホースとを備えたことを特徴とする衛生陶器の接着泥漿塗布装置。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、衛生陶器の接着泥漿塗布装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、陶磁器製の腰掛便器等を製造する場合、腰掛便器全体を一度に一体成形するのではなく、腰掛便器を胴部とリム部とに分け、個々に成形した胴部生素地とを接着用泥漿で接着することにより一体化する方法を採用している。
【0003】
すなわち、別々の成形型で胴部とリム部を成形した後、受板上に胴部生素地とリム部生素地とを脱型し、胴部生素地の接合面に接着泥漿を塗布した後、リム部生素地を持上げて、胴部生素地上に載置してこれを接着している。
【0004】
ここで上記接着泥漿は、手作業で塗布する方法と、自動泥漿塗布装置を用いて予め塗布しておく方法がある。
【0005】
手作業で塗布する方法としては、接着泥漿をノタ袋と呼ばれる例えば泥漿吐出口径φ5mm・容量1リットルのビニール製袋に詰めて、ノタ袋を両手で持ち右手の人差し指を胴接着面に沿わせて左手でノタ袋を潰しながら、吐出口より泥漿を出し、リップ側とタンク側から2人で胴接着部にノタを均等にひいた後に2人掛りでリム部生素地を持上げて、リム部生素地の接着面と胴部生素地の接着面に合わせた後、リム部と胴部の接着面から接着泥漿が吐出するようリム部と胴部を押えながら接着を行い、最後に接着面をスポンジで拭き取り後工程に送る。ノタ袋は便座側・タンク取付側の胴部接着面2箇所にて使用していた。
【0006】
自動泥漿塗布装置を用いて塗布する方法は、装置先端センサーと泥漿吐出口がセットになっており、センサーがワークを検知してその動きに合わせて泥漿タンク内からエアーで送られてきた泥漿が接着面に塗布される。接着泥漿が塗布されたワークは、自動コンベアーにて接着作業位置まで運ばれて、2人の作業者が同時にリム部を持上げ胴部に接着を実施する。
ここで自動泥漿塗布装置は、例えば以下のように接着面を検出する。つまり現在ロボット制御の主流であるティーチング方式とは異なり、ワーク輪郭検出用特殊センサと2軸制御用速度分配器により制御される。センサーはワークとの距離に逆比例した信号を出力しサーボモーターによりワークとの距離を一定に保つように制御される。従ってワーク形状が変化するとセンサー軸の角度が変化する、この変化を分配器に入力し、分配器は入力情報に従ってその時のX・Y軸の進むべき方向及び速度に分配し各軸のサーボモーターを駆動する。X軸に取付けられたセンサー軸中心は、X・Y成分の合成された方向に移動修正する。この修正動作は瞬時かつ連続的に行われワークの形状に左右されずいろいろな品番の胴部接着面形状の輪郭にそって接着泥漿を塗布するようプログラムする事が出来る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらノタ袋使用時の問題として、胴接着面形状の輪郭にそって接着泥漿を塗布する時に作業者が両手を使い、袋内の接着用泥漿を絞り出す作業を行う為、手に負担が掛かり、非効率的で、しかも品質的にも熟練者でなければ胴側面に泥漿タレをおこしたり、接着面の泥漿が不足しリム側面接着切れが発生するなど品位不良の原因にになることもあった。更に、1日に数10回接着泥漿の補充作業が必要である為、時間が掛かり作業効率の阻害要因になっていた。
【0008】
一方、自動泥漿塗布装置の問題点として、生産ロット数が大きなラインに設置した場合は、作業者の削減になるが、生産ロット数が少ないラインに設置した場合は、ラインピッチの関係上、作業者の削減には、繋がらず設置によるメリットが得られない。さらに自動泥漿塗布装置は、全自動の為、形状の異なる各品番に対しての塗布位置を逐次設定する必要があるが、この設定作業が困難であり、設定のためには専門の知識が要求される。また装置本体のメンテナンスも必要となる。
【0009】
本発明は上記課題を解決する為になされたもので、本発明の目的は、運転条件の設定などに専門知識を必要とせず、作業者が簡単に操作でき、かつ安定して良好な品位の成形体を得ることが出来る、小ロット生産、多品種生産に対応可能な衛生陶器の接着泥漿塗布装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、今回小ロットラインでの接着泥漿を塗布する装置として、本発明の衛生陶器の接着泥漿塗布装置は、吐出流量調節機能を有する接着用泥漿吐出ガンと、前記吐出ガンに接着泥漿を供給すると共に内部に貯溜した接着泥漿を攪拌する攪拌機構を有する泥漿圧送タンクと、前記吐出ガンと前記泥漿圧送タンクとを接続するホースとを備えたことを特徴とする。
そうすることにより、作業者が簡単に操作して接着泥漿の塗布が安定して行なえ、小ロット生産、多品種生産に対しても対応できる。
また、攪拌機構により接着泥漿が攪拌されて常に安定した粘性の接着泥漿が接着用泥漿吐出ガンに供給され、良好な品位の成形体を得ることが出来る。
また、接着用泥漿吐出ガンが吐出流量調節機能を有するので異なる接着部位に対して適切な量の接着泥漿が容易に塗布できる。
【0011】
本発明の好ましい態様においては、前記攪拌機構は、攪拌速度調整機能を備えていることとした。
このような攪拌速度調整機能を備えていることにより、泥漿圧送タンク内の接着泥漿残量に応じて攪拌速度変更ができるため接着泥漿のロット変更時の微調整などが容易に可能となり、接着泥漿の粘性及び吐出量を一定に保てる。
【0012】
本発明の好ましい態様においては、前記接着泥漿圧送タンクのタンク容量は10〜50リットルであることとした。
タンク容量が10リットル以下であると、頻繁に接着泥漿の補充が必要となり、泥漿補充作業と成形機のピッチを合せることになり、成形サイクルのピッチダウンに繋がり、生産性の低下となる。逆に50リットル以上であると、1日の使用量に対して多すぎるために接着泥漿を廃棄することになるため泥漿のムダが生じる。
【0013】
本発明の好ましい態様においては、前記泥漿圧送タンクに複数の接着泥漿吐出ガンが接続されていることとした。
腰掛便器などの成形接着工程においては、リム生素地部を二人の作業者が同時に持上げ接着を行われる。そのため、泥漿圧送タンクに複数の接着泥漿吐出ガンを接続することにより複数の作業者が同時に接着泥漿を塗布作業が行なえ、成形効率が向上する。
【0014】
本発明の好ましい態様においては、前記接着泥漿塗布装置は可動式であることとした。
この接着泥漿塗布装置は可動式としたので、掃除・メンテナンスの際に所定の場所への移動が簡単に行なえ作業が容易にできる。また、接着作業を行なう際に作業者が作業し易い場所に接着泥漿塗布装置を配置することが可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の接着泥漿塗布装置の概略構成について説明する。
接着泥漿塗布装置は接着泥漿圧送タンクと接着泥漿吐出ガン、およびこれらを接続するホースとから構成される。
接着泥漿圧送タンクは、上蓋とタンク本体を4点締込みネジで固定し、接着泥漿圧送タンク内を密閉状態に保ち外部よりエアーホースを用いてエアーを2系統に分け接着泥漿圧送タンク内へ送り込む。1系統目はタンク上蓋中央に有る加圧されたエアーにより作動する攪拌装置にエアーを送り、攪拌装置を作動させることにより接着泥漿圧送タンク内の攪拌用の羽根に伝動させ、接着泥漿圧送タンク内の泥漿粘性を保つために使用する。2系統目は、接着泥漿圧送タンク内の泥漿に圧力をかけることに使用している。これは、密閉状態のタンク内を加圧することにより接着泥漿を接着泥漿吐出ガンに送り込むために使用している。
ここで圧送タンク容量は、当該成形工程で1日に使用する接着泥漿必要量に応じて、10〜50リットル程度であることが望ましい。
【0016】
接着泥漿吐出ガンは、接着泥漿圧送タンクから供給された接着泥漿を、後部の流量調節ネジによって適正量に調節可能で、操作レバーを握ることにより接着泥漿吐出ガンの先端吐出口より泥漿を吐出可能な構造となっている。片手での操作が可能で、接合面に均等に接着泥漿を塗布することが出来る。
【0017】
次に、本発明の一実施態様である衛生陶器の接着泥漿塗布装置を図面に基づいて説明する。
図1は接着泥漿塗布装置Aの構成を説明する全体図である。
13は接着泥漿7を貯溜する接着泥漿容器6を収容する接着泥漿の圧送タンク本体で、上方の開口部が上蓋12で開閉される。上蓋12は4個所のクランプ5により圧送タンク本体13に取り外し可能に固定している。上蓋12の外側部の略中央部に攪拌装置1が配設され、この攪拌装置1の出力軸(図示しない)には回転シャフト1aが連結されその先端部に攪拌羽根14が取り付けられている。
【0018】
また、上蓋12の外側部には密閉した状態の圧送タンク本体13内に供給する加圧エアーの圧力を調整するエアー圧調整レギュレータ11が配設され、その一次側にスピードコントローラ10に接続され、2次側が圧送タンク本体13と連通している。
スピードコントローラ10の1次側はエアー供給ホース9により図示しない加圧エアー源と連結している。スピードコントローラ10の1次側は分岐して攪拌装置1に連結している。
【0019】
また、上蓋12の外側部から内側部に貫通して接着泥漿供給管4が設けられ、この接着泥漿供給管4はタンク本体13に収容した接着泥漿容器4の底部近傍に位置する端部を接着泥漿吸い込み口8とし、反対側の他端部は接着泥漿供給ホース2を介して接着泥漿吐出ガン3と連結している。
【0020】
また、圧送タンク本体13の下部には車輪17を4ケ所設置しており、接着泥漿塗布装置の所望の場所への移動が容易に行なえるようにしている。
【0021】
以上の構成で、エアー供給ホース6、スピードコントローラ10、供エアー圧調整レギュレーター11を介して加圧エアーがタンク本体13に供給して、接着泥漿容器6の内部に入っている接着泥漿7に圧力をかけることにより、接着泥漿吸い込み口8より接着泥漿7が押し出される。押し出された接着泥漿7は接着泥漿供給管4と接着泥漿供給ホース2を介して接着泥漿吐出ガン3に供給され、レバーを操作することにより接着泥漿吐出ガン3の先端部から接着泥漿7が吐出される。
【0022】
また、接着泥漿容器6内の泥漿粘性を維持させる装置として、エアー供給ホース9よりエアーを送り、スピードコントローラ10にてスピードを調整し攪拌装置1を作動させることにより攪拌羽根14に伝動させ接着泥漿容器6内の泥漿粘性を維持している。
【0023】
次に、本発明の接着泥漿塗布装置を用いた腰掛便器胴部成形生素地16の接合方法について図2を用いて説明する。
接着泥漿7を収容した可動式の本装置を接着作業場に移動し、接着泥漿供給ホース2を接着泥漿供給管4に取付け、エアー供給ホース9を接着作業場の加圧エアー源に接続して、図2の胴部接着面15に接着泥漿吐出ガン3の先端を沿わせて片手で持ち、コックを握りながら接着泥漿を吐出ガンの先から均等に吐出させ胴部接着面15に泥漿を塗布する。
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、従来のノタ袋方式に対してタンクの容量が10〜50倍になり、接着泥漿の入れ替え時間が無くなり、また作業方法についても両手作業から片手作業となり作業負担の軽減と作業能率向上が図られる。また、成形体の接着面に対して均一に接着泥漿が塗布できるため熟練者以外の作業者でも接着面の泥漿垂れと接着切れなどのよる品位不良の発生を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の接着泥漿塗布装置の構成を説明する全体図である。
【図2】接着泥漿塗布作業の説明図である。
【符号の説明】
A…接着泥漿塗布装置
1…攪拌装置
2…接着泥漿供給ホース
3…接着泥漿吐出ガン
4…接着泥漿供給管
5…クランプ
6…接着泥漿容器
7…接着泥漿
8…接着泥漿吸い込み口
9…エアー供給ホース
10…スピードコントローラ
11…エアー圧調整レギュレーター
12…上蓋
13…圧送タンク本体
14…攪拌羽根
15…胴部接着面
16…腰掛便器胴部成形生素地
17…車輪
【発明の属する技術分野】
本発明は、衛生陶器の接着泥漿塗布装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、陶磁器製の腰掛便器等を製造する場合、腰掛便器全体を一度に一体成形するのではなく、腰掛便器を胴部とリム部とに分け、個々に成形した胴部生素地とを接着用泥漿で接着することにより一体化する方法を採用している。
【0003】
すなわち、別々の成形型で胴部とリム部を成形した後、受板上に胴部生素地とリム部生素地とを脱型し、胴部生素地の接合面に接着泥漿を塗布した後、リム部生素地を持上げて、胴部生素地上に載置してこれを接着している。
【0004】
ここで上記接着泥漿は、手作業で塗布する方法と、自動泥漿塗布装置を用いて予め塗布しておく方法がある。
【0005】
手作業で塗布する方法としては、接着泥漿をノタ袋と呼ばれる例えば泥漿吐出口径φ5mm・容量1リットルのビニール製袋に詰めて、ノタ袋を両手で持ち右手の人差し指を胴接着面に沿わせて左手でノタ袋を潰しながら、吐出口より泥漿を出し、リップ側とタンク側から2人で胴接着部にノタを均等にひいた後に2人掛りでリム部生素地を持上げて、リム部生素地の接着面と胴部生素地の接着面に合わせた後、リム部と胴部の接着面から接着泥漿が吐出するようリム部と胴部を押えながら接着を行い、最後に接着面をスポンジで拭き取り後工程に送る。ノタ袋は便座側・タンク取付側の胴部接着面2箇所にて使用していた。
【0006】
自動泥漿塗布装置を用いて塗布する方法は、装置先端センサーと泥漿吐出口がセットになっており、センサーがワークを検知してその動きに合わせて泥漿タンク内からエアーで送られてきた泥漿が接着面に塗布される。接着泥漿が塗布されたワークは、自動コンベアーにて接着作業位置まで運ばれて、2人の作業者が同時にリム部を持上げ胴部に接着を実施する。
ここで自動泥漿塗布装置は、例えば以下のように接着面を検出する。つまり現在ロボット制御の主流であるティーチング方式とは異なり、ワーク輪郭検出用特殊センサと2軸制御用速度分配器により制御される。センサーはワークとの距離に逆比例した信号を出力しサーボモーターによりワークとの距離を一定に保つように制御される。従ってワーク形状が変化するとセンサー軸の角度が変化する、この変化を分配器に入力し、分配器は入力情報に従ってその時のX・Y軸の進むべき方向及び速度に分配し各軸のサーボモーターを駆動する。X軸に取付けられたセンサー軸中心は、X・Y成分の合成された方向に移動修正する。この修正動作は瞬時かつ連続的に行われワークの形状に左右されずいろいろな品番の胴部接着面形状の輪郭にそって接着泥漿を塗布するようプログラムする事が出来る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらノタ袋使用時の問題として、胴接着面形状の輪郭にそって接着泥漿を塗布する時に作業者が両手を使い、袋内の接着用泥漿を絞り出す作業を行う為、手に負担が掛かり、非効率的で、しかも品質的にも熟練者でなければ胴側面に泥漿タレをおこしたり、接着面の泥漿が不足しリム側面接着切れが発生するなど品位不良の原因にになることもあった。更に、1日に数10回接着泥漿の補充作業が必要である為、時間が掛かり作業効率の阻害要因になっていた。
【0008】
一方、自動泥漿塗布装置の問題点として、生産ロット数が大きなラインに設置した場合は、作業者の削減になるが、生産ロット数が少ないラインに設置した場合は、ラインピッチの関係上、作業者の削減には、繋がらず設置によるメリットが得られない。さらに自動泥漿塗布装置は、全自動の為、形状の異なる各品番に対しての塗布位置を逐次設定する必要があるが、この設定作業が困難であり、設定のためには専門の知識が要求される。また装置本体のメンテナンスも必要となる。
【0009】
本発明は上記課題を解決する為になされたもので、本発明の目的は、運転条件の設定などに専門知識を必要とせず、作業者が簡単に操作でき、かつ安定して良好な品位の成形体を得ることが出来る、小ロット生産、多品種生産に対応可能な衛生陶器の接着泥漿塗布装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、今回小ロットラインでの接着泥漿を塗布する装置として、本発明の衛生陶器の接着泥漿塗布装置は、吐出流量調節機能を有する接着用泥漿吐出ガンと、前記吐出ガンに接着泥漿を供給すると共に内部に貯溜した接着泥漿を攪拌する攪拌機構を有する泥漿圧送タンクと、前記吐出ガンと前記泥漿圧送タンクとを接続するホースとを備えたことを特徴とする。
そうすることにより、作業者が簡単に操作して接着泥漿の塗布が安定して行なえ、小ロット生産、多品種生産に対しても対応できる。
また、攪拌機構により接着泥漿が攪拌されて常に安定した粘性の接着泥漿が接着用泥漿吐出ガンに供給され、良好な品位の成形体を得ることが出来る。
また、接着用泥漿吐出ガンが吐出流量調節機能を有するので異なる接着部位に対して適切な量の接着泥漿が容易に塗布できる。
【0011】
本発明の好ましい態様においては、前記攪拌機構は、攪拌速度調整機能を備えていることとした。
このような攪拌速度調整機能を備えていることにより、泥漿圧送タンク内の接着泥漿残量に応じて攪拌速度変更ができるため接着泥漿のロット変更時の微調整などが容易に可能となり、接着泥漿の粘性及び吐出量を一定に保てる。
【0012】
本発明の好ましい態様においては、前記接着泥漿圧送タンクのタンク容量は10〜50リットルであることとした。
タンク容量が10リットル以下であると、頻繁に接着泥漿の補充が必要となり、泥漿補充作業と成形機のピッチを合せることになり、成形サイクルのピッチダウンに繋がり、生産性の低下となる。逆に50リットル以上であると、1日の使用量に対して多すぎるために接着泥漿を廃棄することになるため泥漿のムダが生じる。
【0013】
本発明の好ましい態様においては、前記泥漿圧送タンクに複数の接着泥漿吐出ガンが接続されていることとした。
腰掛便器などの成形接着工程においては、リム生素地部を二人の作業者が同時に持上げ接着を行われる。そのため、泥漿圧送タンクに複数の接着泥漿吐出ガンを接続することにより複数の作業者が同時に接着泥漿を塗布作業が行なえ、成形効率が向上する。
【0014】
本発明の好ましい態様においては、前記接着泥漿塗布装置は可動式であることとした。
この接着泥漿塗布装置は可動式としたので、掃除・メンテナンスの際に所定の場所への移動が簡単に行なえ作業が容易にできる。また、接着作業を行なう際に作業者が作業し易い場所に接着泥漿塗布装置を配置することが可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の接着泥漿塗布装置の概略構成について説明する。
接着泥漿塗布装置は接着泥漿圧送タンクと接着泥漿吐出ガン、およびこれらを接続するホースとから構成される。
接着泥漿圧送タンクは、上蓋とタンク本体を4点締込みネジで固定し、接着泥漿圧送タンク内を密閉状態に保ち外部よりエアーホースを用いてエアーを2系統に分け接着泥漿圧送タンク内へ送り込む。1系統目はタンク上蓋中央に有る加圧されたエアーにより作動する攪拌装置にエアーを送り、攪拌装置を作動させることにより接着泥漿圧送タンク内の攪拌用の羽根に伝動させ、接着泥漿圧送タンク内の泥漿粘性を保つために使用する。2系統目は、接着泥漿圧送タンク内の泥漿に圧力をかけることに使用している。これは、密閉状態のタンク内を加圧することにより接着泥漿を接着泥漿吐出ガンに送り込むために使用している。
ここで圧送タンク容量は、当該成形工程で1日に使用する接着泥漿必要量に応じて、10〜50リットル程度であることが望ましい。
【0016】
接着泥漿吐出ガンは、接着泥漿圧送タンクから供給された接着泥漿を、後部の流量調節ネジによって適正量に調節可能で、操作レバーを握ることにより接着泥漿吐出ガンの先端吐出口より泥漿を吐出可能な構造となっている。片手での操作が可能で、接合面に均等に接着泥漿を塗布することが出来る。
【0017】
次に、本発明の一実施態様である衛生陶器の接着泥漿塗布装置を図面に基づいて説明する。
図1は接着泥漿塗布装置Aの構成を説明する全体図である。
13は接着泥漿7を貯溜する接着泥漿容器6を収容する接着泥漿の圧送タンク本体で、上方の開口部が上蓋12で開閉される。上蓋12は4個所のクランプ5により圧送タンク本体13に取り外し可能に固定している。上蓋12の外側部の略中央部に攪拌装置1が配設され、この攪拌装置1の出力軸(図示しない)には回転シャフト1aが連結されその先端部に攪拌羽根14が取り付けられている。
【0018】
また、上蓋12の外側部には密閉した状態の圧送タンク本体13内に供給する加圧エアーの圧力を調整するエアー圧調整レギュレータ11が配設され、その一次側にスピードコントローラ10に接続され、2次側が圧送タンク本体13と連通している。
スピードコントローラ10の1次側はエアー供給ホース9により図示しない加圧エアー源と連結している。スピードコントローラ10の1次側は分岐して攪拌装置1に連結している。
【0019】
また、上蓋12の外側部から内側部に貫通して接着泥漿供給管4が設けられ、この接着泥漿供給管4はタンク本体13に収容した接着泥漿容器4の底部近傍に位置する端部を接着泥漿吸い込み口8とし、反対側の他端部は接着泥漿供給ホース2を介して接着泥漿吐出ガン3と連結している。
【0020】
また、圧送タンク本体13の下部には車輪17を4ケ所設置しており、接着泥漿塗布装置の所望の場所への移動が容易に行なえるようにしている。
【0021】
以上の構成で、エアー供給ホース6、スピードコントローラ10、供エアー圧調整レギュレーター11を介して加圧エアーがタンク本体13に供給して、接着泥漿容器6の内部に入っている接着泥漿7に圧力をかけることにより、接着泥漿吸い込み口8より接着泥漿7が押し出される。押し出された接着泥漿7は接着泥漿供給管4と接着泥漿供給ホース2を介して接着泥漿吐出ガン3に供給され、レバーを操作することにより接着泥漿吐出ガン3の先端部から接着泥漿7が吐出される。
【0022】
また、接着泥漿容器6内の泥漿粘性を維持させる装置として、エアー供給ホース9よりエアーを送り、スピードコントローラ10にてスピードを調整し攪拌装置1を作動させることにより攪拌羽根14に伝動させ接着泥漿容器6内の泥漿粘性を維持している。
【0023】
次に、本発明の接着泥漿塗布装置を用いた腰掛便器胴部成形生素地16の接合方法について図2を用いて説明する。
接着泥漿7を収容した可動式の本装置を接着作業場に移動し、接着泥漿供給ホース2を接着泥漿供給管4に取付け、エアー供給ホース9を接着作業場の加圧エアー源に接続して、図2の胴部接着面15に接着泥漿吐出ガン3の先端を沿わせて片手で持ち、コックを握りながら接着泥漿を吐出ガンの先から均等に吐出させ胴部接着面15に泥漿を塗布する。
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、従来のノタ袋方式に対してタンクの容量が10〜50倍になり、接着泥漿の入れ替え時間が無くなり、また作業方法についても両手作業から片手作業となり作業負担の軽減と作業能率向上が図られる。また、成形体の接着面に対して均一に接着泥漿が塗布できるため熟練者以外の作業者でも接着面の泥漿垂れと接着切れなどのよる品位不良の発生を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の接着泥漿塗布装置の構成を説明する全体図である。
【図2】接着泥漿塗布作業の説明図である。
【符号の説明】
A…接着泥漿塗布装置
1…攪拌装置
2…接着泥漿供給ホース
3…接着泥漿吐出ガン
4…接着泥漿供給管
5…クランプ
6…接着泥漿容器
7…接着泥漿
8…接着泥漿吸い込み口
9…エアー供給ホース
10…スピードコントローラ
11…エアー圧調整レギュレーター
12…上蓋
13…圧送タンク本体
14…攪拌羽根
15…胴部接着面
16…腰掛便器胴部成形生素地
17…車輪
Claims (5)
- 吐出流量調節機能を有する接着用泥漿吐出ガンと、前記吐出ガンに接着泥漿を供給すると共に内部に貯溜した接着泥漿を攪拌する攪拌機構を有する泥漿圧送タンクと、前記吐出ガンと前記泥漿圧送タンクとを接続するホースとを備えたことを特徴とする衛生陶器の接着泥漿塗布装置。
- 前記攪拌機構は、攪拌速度調整機能を備えていることを特徴とする請求項1に記載の衛生陶器の接着泥漿塗布装置。
- 前記泥漿圧送タンクのタンク容量は、10〜50リットルであることを特徴とする請求項1または2に記載の衛生陶器の接着泥漿塗布装置。
- 前記泥漿圧送タンクに複数の接着泥漿吐出ガンが接続されていることを特徴とする請求項1乃至3に記載の衛生陶器の接着泥漿塗布装置。
- 前記接着泥漿塗布装置は可動式であることを特徴とする請求項1乃至5に記載の衛生陶器の接着泥漿塗布装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002187556A JP2004025701A (ja) | 2002-06-27 | 2002-06-27 | 衛生陶器の接着泥漿塗布装置 |
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JP2002187556A JP2004025701A (ja) | 2002-06-27 | 2002-06-27 | 衛生陶器の接着泥漿塗布装置 |
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JP2004025701A true JP2004025701A (ja) | 2004-01-29 |
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ID=31182556
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002187556A Pending JP2004025701A (ja) | 2002-06-27 | 2002-06-27 | 衛生陶器の接着泥漿塗布装置 |
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JP (1) | JP2004025701A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105381900A (zh) * | 2015-11-13 | 2016-03-09 | 平顶山市美伊金属制品有限公司 | 一种带有紊流功能的喷涂涂料压力送料装置 |
CN109016096A (zh) * | 2018-08-16 | 2018-12-18 | 唐山贺祥机电股份有限公司 | 用于智能马桶自动粘接的生产线 |
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2002
- 2002-06-27 JP JP2002187556A patent/JP2004025701A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105381900A (zh) * | 2015-11-13 | 2016-03-09 | 平顶山市美伊金属制品有限公司 | 一种带有紊流功能的喷涂涂料压力送料装置 |
CN109016096A (zh) * | 2018-08-16 | 2018-12-18 | 唐山贺祥机电股份有限公司 | 用于智能马桶自动粘接的生产线 |
CN109016096B (zh) * | 2018-08-16 | 2023-09-29 | 唐山贺祥智能科技股份有限公司 | 用于智能马桶自动粘接的生产线 |
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