JP2004025394A - ワイヤーソー - Google Patents

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Abstract

【課題】スラリーを保持する能力が高いワイヤーソー用ワイヤーを安価に提供することを目的とする。
【解決手段】供給リール8から供給されるワイヤー6を複数の間隔保持用ローラー5間に配置し、巻き取りリールで巻き取るとともに、前記複数の間隔保持用ローラー5間にスラリーを供給しながらシリコンインゴット3をスライスするワイヤーソーであって、上記供給リール8側に硬質粒子11が入った容器9を配置し、この容器9の中でワイヤー6を通過させることにより、このワイヤー6の表面を粗面にして上記間隔保持用ローラー5に供給する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はワイヤーソーに関し、特にシリコンインゴット等をスライスするワイヤーソーに関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体シリコンインゴットから一定厚みのウェハーを切り出す装置にワイヤーソーがある。このワイヤーソーは、直径約100〜300μmのピアノ線などの一本のワイヤーを通常2〜4本の間隔保持用ローラー上に設けられた多数の溝に巻きつけて一定ピッチで互いに平行に配置してワイヤーを一定方向または双方向に走行させる。このワイヤーにスラリーと呼ばれるオイルまたは水にSiCなどの砥粒が混合された切削液を供給しながらシリコンインゴットをワイヤーに押圧してスライスしていく。このワイヤーソーによるスライスでは、多数のシリコンウェハーを同時にスライスすることができ、また外周刃や内周刃などを使用する他のスライス方法と比べてスライス精度が高くかつ使用しているワイヤーが細いためにカーフロスを少なくできるという利点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述したような従来のワイヤーソーでは、ワイヤーの表面が非常になめらかで、表面にスラリーを供給してもそれを保持する能力が弱く、かつワイヤーは高速で走行しているために、スラリーがすぐ下に落ちてしまう。このため、ワイヤーと切断されるシリコンインゴットが接する部分にスラリーが供給されにくくなり、スライス速度を上げられないという問題があった。
【0004】
このような問題に対応するため、ワイヤーを捩られた状態にすること、ワイヤーの表面に溝や穴を形成すること(例えば特開平11−10514号公報)、ワイヤーの断面形状を多角形や楕円にすること、ワイヤーに用いる素線を複数にして撚られた状態にすること、その材質を炭素繊維にすること(例えば特開平9−254006号公報)等が提案されている。
【0005】
しかし、これらの方法ではいずれもワイヤーの加工に工数がかかったり、高価な材料を使用するため、ワイヤーが高コストになるという問題があった。
【0006】
本発明はこのような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、スラリーを保持する能力が高いワイヤーを供給できるワイヤーソーを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係るワイヤーソーでは、供給リールから供給されるワイヤーを複数の間隔保持用ローラー間に配置して巻き取りリールで巻き取るとともに、前記複数の間隔保持用ローラー間にスラリーを供給しながらシリコンインゴットをスライスするワイヤーソーにおいて、前記供給リール側に硬質粒子が入った容器を配置し、この容器内で前記ワイヤーを通過させることによってこのワイヤーの表面を粗面にして前記間隔保持用ローラーに供給することを特徴とする。
【0008】
上記ワイヤーソーでは、前記硬質粒子として、炭化シリコン、ダイヤモンド、およびアルミナのうちのいずれか一種以上を好適に用いることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図に基づき説明する。
図1は、本発明に係るワイヤーソーの構成を示す図である。図1において、1はノズル、2はスラリー受け、3はシリコンインゴット、4はスライス台、5は間隔保持用ローラ、6はワイヤー、7はディップ槽、8はワイヤー供給リール、9は硬質粒子の入った容器、11は硬質粒子である。
【0010】
本発明のワイヤーソーは、複数の間隔保持用ローラー5を離間して配置し、この複数の間隔保持用ローラー5間にワイヤー6が所定間隔に維持されるように折り返して張り、このワイヤー6上にスライスされるシリコンインゴット3を配置して構成されている。
【0011】
間隔保持用ローラー5にはワイヤー供給リール8からワイヤー6が供給され、このワイヤー供給リール8と間隔保持用ローラー5の間には硬質粒子の入った容器9が設けられている。
【0012】
また、このシリコンインゴット3に、ノズル1の付いたスラリー受け2を設けている。このスラリー受け2はスラリーが供給される部分の偏りをなくすなどのために設けられる。すなわち、シリコンインゴット3のスライス幅の全長にわたってスラリーを均等に供給するために設ける。
【0013】
シリコンインゴット3は、例えば鋳造法によって製造された約150×150×300mmの直方体ものであり、これを例えば2本同時にスライスする。
【0014】
スライス台4は、シリコンインゴット3を保持するためのものであり、これに接着剤を用いてシリコンインゴット3を接着する。
【0015】
シリコンインゴット3を接着したスライス台4をシリコンインゴット3が下になるように、スラリー受け2とワイヤー6との間にあるホルダー(図示せず)にセットする。このホルダーは上下動の制御が可能であり、これを下に押し下げることによりシリコンインゴット3をその下にあるワイヤー6に押圧することができる。
【0016】
シリコンインゴット3の外側下部に配置される間隔保持用ローラー5は、直径150〜250mm、長さ400〜500mmで、一般的にはウレタンゴムなどから成り、その表面に400〜600μm程度のピッチでワイヤー6のはまる多数の溝(不図示)が形成されている。2本の間隔保持用ローラー5を約500mmの間隔で同一高さに配置する。
【0017】
ワイヤー6は直径140〜180μmでワイヤー供給リール8から供給され、らせん状に2本の間隔保持用ローラー5の間に上記のようなピッチで配置される。なお、ワイヤー6は、一般にJIS G 3502 SWRS82Aなどのピアノ線に銅と亜鉛を主成分とするブラスメッキなどを施したものを使用する。
【0018】
ディップ槽7は、スラリーの回収やスライスするときに発生する切粉の回収のために、最下部に配置される。
【0019】
図2は図1の容器9部分を拡大して示す断面図である。容器9には、例えばSiCやダイヤモンドやアルミナなどの硬質粒子が充填されている。この容器9は、ワイヤー供給リール8と間隔保持用ローラー5の間に配置し、その両端に穴をあけ、ワイヤー6が容器9の中を貫通しながら走行するようにする。
【0020】
以上の状態で、装置上部に設けた数本のスラリーノズル1からその下のスラリー受け2を介してワイヤー6にスラリーを適量供給しながら、間隔保持用ローラー5を高速回転させることにより、ワイヤー6を400〜700m/minで走行させ、シリコンインゴット3を保持したスライス台4を下降させることにより、シリコンインゴット3をワイヤー6に押しつけ、シリコンインゴット3をスライスしていく。
【0021】
本発明では、ワイヤー6をSiCなどの硬質粒子が入った容器9内で通過させることにより、その表面(ブラスメッキ層のみ、またはブラスメッキ層とワイヤー本体の両者)を粗面にする。これにより、粗面にする前のものに比べてスラリーを保持する能力が高まり、ワイヤー6とシリコンインゴット3とが接する部分にスラリーが供給されやすくなり、スライス速度を上げることができ、スライス時間を短縮することができる。ワイヤー6を通過させる硬質粒子のが入った容器9をマルチワイヤーソーのワイヤー供給リール8の後に置き、このなかでワイヤー6を通過させることにより、コストをほとんどかけることなくスラリーを保持する能力が高いワイヤー6にすることができる。
【0022】
図3は容器9を通過させる前のワイヤー6の表面状態を拡大して示す写真である。表面の凹凸がほとんどなく、なめらかな状態である。このワイヤー6をスラリーの液の中に浸け、引き上げるとワイヤー6に付着したスラリーの液滴はすぐワイヤー6を伝って流れ落ちてしまう。
【0023】
図4は硬質粒子が入った容器9の中を通過させたワイヤー6の表面状態を拡大して示す写真である。ワイヤー6の表面にはワイヤー6の走行方向に細かいキズが無数にあり、粗面になっている。このワイヤー6をスラリーの液の中に浸け、引き上げるとワイヤー6に付着したスラリーの液滴は全く流れ落ちなかった。
【0024】
【発明の効果】
以上のように、本発明のワイヤーソーによれば、ワイヤーを硬質粒子の入った容器の中を通過させることにより、ワイヤー表面に傷がつき、これによりワイヤーのスラリー保持能力が向上する。ワイヤーのスラリー保持能力の向上に伴い、シリコンインゴットをスライスするときにおけるワイヤーとシリコンインゴットの接する部分へのスラリー供給量を増加させることができ、スライス速度を上げることができるとともに、スライス時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るワイヤーソーの構成を示す図である。
【図2】本発明に係るワイヤーソーにおいて硬質粒子の入った容器を拡大して示す断面図である。
【図3】本発明に係るワイヤーソーにおける容器挿入前のワイヤーの表面状態を拡大して示す写真である。
【図4】本発明に係るワイヤーソーにおける容器挿入後のワイヤーの表面状態を拡大して示す写真である。
【符号の説明】
1 スラリーノズル
2 スラリー受け
3 シリコンインゴット
4 スライス台
5 メインローラー
6 ワイヤー
7 ディップ槽
8 ワイヤー供給リール
9 硬質粒子の入った容器
11 硬質粒子

Claims (2)

  1. 供給リールから供給されるワイヤーを複数の間隔保持用ローラー間に配置して巻き取りリールで巻き取るとともに、前記複数の間隔保持用ローラー間にスラリーを供給しながらシリコンインゴットをスライスするワイヤーソーにおいて、前記供給リール側に硬質粒子が入った容器を配置し、この容器内で前記ワイヤーを通過させることによってこのワイヤーの表面を粗面にして前記間隔保持用ローラーに供給することを特徴とするワイヤーソー。
  2. 前記硬質粒子が炭化シリコン、ダイヤモンド、およびアルミナのうちのいずれか一種以上であることを特徴とする請求項1記載のワイヤーソー。
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