JP2004025068A - 液体付与装置 - Google Patents

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Mitsuru Yamamura
山村 充
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Abstract

【目的】塗布ローラ1に対し、その周表面で保持、汲み揚げる液量を調整する手段を付設して、塗布ローラ1から被塗布物4への液5の付与量を調整する事が可能な液体付与装置。
【構成】被塗布物4を搬送し、周表面に液保持加工を施した塗布ローラ1と、液5に対する前記塗布ローラ1の浸漬深さを調節する手段と、被塗布物4を塗布ローラ1へ押し当てる為の押えローラ2と、塗布液槽3内の液面レベルの維持手段とよりなり、塗布液5に対する塗布ローラ1の浸漬深さ、回転速度を調節して、被塗布物4へ塗布液5の付与量を調整する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、被塗布物(シート材)への液体付与装置及び被記録材の再生の前処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
被塗布物に液体を塗着する技術としては、本出願前、例えば、
(1)特開平9−225369号公報「液体付与装置、被記録材の前処理装置、被記録材の再生装置および湿式電子写真の現像装置」に、任意サイズの被塗布物に対し、A4版片面当たり0.5〜2.0g程度の液量を裏面に液体を付着させることなく塗布することができる液体付与装置及び、その液体の付与量の調整を液搬送部材の液保持面への加工方法の選択と液量制御材部とによって行う方式が開示されている。
【0003】
これら装置及び方式では、基本的に被塗布物への液体付与量が液搬送部材の表面加工状態により一義的に決まるので、A4版片面当たり0.5〜2.0gの範囲内で液体の付与量を変化させる場合には、それに対応して液搬送部材表面の加工状態を変える必要があり、液搬送部材は所望する液体付与量の数だけの加工表面を用意しなければならない。さらに、どのような表面加工状態で、どの程度の液体付与量が得られるのか、逐一確認する事が必要となる。
【0004】
(2)特開平10−28912号公報「液付与装置、液付与装置を用いた像保持体の前処理装置、及び像保持体の再生装置」には、相対する2つの液搬送ローラと、前記ローラのそれぞれの下部が漬かる位置に液容器(塗布液)を備え、シート材(被塗布物)を前記2つの液搬送ローラで挾持搬送しながら前記シート材に液を付与し、シート材が供給されないときは液搬送ローラ相互を離間させる方式の液付与装置が開示されている。
【0005】
当該装置は、常に被塗布物の両面に液を付与する方式のため、塗布液が過剰に付与され易い傾向があった。その結果、被塗布物がプリンター用紙や複写紙のように水分に弱い材質であった場合、用紙にシワや波打ちといった不具合が発生し、これを避けるために液体付与を行った後に用紙を乾燥させるための工程を設ける必要が生じたりして、装置全体が大型となり複雑さも増して了うものとなった。
【0006】
上述のように従来の液体付与装置では、液を被塗布物に付与する際に、塗布液を均一に塗布することはできても、その付与量は固定されたものであった。
ところで、像保持体(被記録材)の再生の前処理装置として液体付与装置を用いた場合、形成されている画像に対して充分で過不足のない量の塗布(不安定化)液を付与しなければならないところ、市販されている種々の画像形成装置により形成された画像は、像形成物質、定着性などの特性値が広範囲に分布するので、これに対する塗布液の付与量も、それぞれの像保持体の特性に応じ選択された量が要求されている。
【0007】
従来の液体付与装置では、液の付与量を変えようとする場合には塗布ローラの特性を見直すことから行うことが求められたが、希望する液付与量に見合う塗布ローラ特性を見出すためには、様々な条件を繰り返して試行しなければならなかった。このように、従来の液体付与装置では、定められた特定量以外の液量を像保持体に付与することが非常に困難という不都合があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
これらの不都合を解決するため、液の塗布量を一定範囲内で容易に調整が可能で、その範囲内であれば所望の量に対して過不足なく、被塗布物に液を均一に付与することが可能な液体付与装置が求められていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本件発明では、
(1) 液槽に容れた塗布液に一部を浸漬し、周表面に液保持加工を施した塗布ローラと、前記塗布ローラに接して被塗布物を塗布ローラへ押し当てる押えローラと、前記塗布ローラと押えローラとのローラ対により被塗布物を搬送する手段と、前記液槽内の塗布液面レベルを維持するための手段とより成り、被塗布物への塗布液の付与量を調整する機構を設けた液体付与装置。
【0010】
(2) 液槽の位置を上下方向に調整可能にし、塗布ローラと塗布液面レベルとの関係を相対的に変えることにより、被塗布物への液付与量を調整することより成る上記第(1)項記載の液体付与装置。
(3) 周表面に液保持加工を施した塗布ローラの回転数を可変とし、前記塗布ローラの回転数を調節することにより、被塗布物へ液付与量を調整することより成る上記第(1)又は(2)項記載の液体付与装置。
【0011】
(4) 周表面に液保持加工を施した塗布ローラと押えローラとの対が複数組み並列、存在し、前記複数組のローラ対を通して被塗布物を搬送する間の液体付与を行う回数によって、被塗布物への液付与量を調整することより成る上記第(1)、(2)又は(3)の内の何れか一項記載の液体付与装置。
を特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
本液体付与装置、像保持体の再生の前処理装置(以下、省略して「液体付与装置」という)は、少なくとも塗布ローラと押えローラとより成るローラ対を備え、前記塗布ローラは、その下部を塗布液槽内に容れた液に浸漬したまま回転して被塗布物を搬送する。その際、塗布液槽から汲み揚げ、塗布ローラの周表面に保持された液が被塗布物側に移(付与され)される。
前記塗布ローラに接して設けられた押えローラは、被搬送塗布物を塗布ローラ周面へ押し当てることにより、被塗布物へ液付与を均一にかつ、効率良くする。
【0013】
塗布ローラとしては、周表面の加工状態が粗いものや、微細な凹部を均一に施したものを用いる。例えば、周表面にサンドブラストやローレットを施したローラであったり、フエルトやスポンジ又はこれに準ずる特性を有する材質を貼付したもの、親水性のある材料を用いたローラなどがある。これらの中で、塗布液を保持する特性や液離れの良さ、加工性の容易さの点から見て、アヤメ状のローレットを施したローラが適している。押えローラも同様のローラを用いると被塗布物の搬送方向が安定する。又、押えローラの代わりに、前記ローラと同じ外径の円盤状の薄板を一定間隔に並べたローラや拍車ローラを用いることで、被塗布物の塗布ローラへ接する面のみへの液の付与が行われ、塗布ローラ周面へ接しない面への液の付与を回避できる。
【0014】
さらに、塗布ローラ対に被塗布物へ付与する液量を調整する装置を付設することにより、被塗布物への液の付与量を一定の範囲内で変化させる。
上記装置における液槽は、前記槽取付け位置を上下方向に移動させるための構成を備えている。すなわち、塗布ローラが液に浸漬する深さに応じ、被塗布物へ付与される液量が変動することが判ったので、塗布ローラの位置を固定したまま、塗布液槽の取付け位置を上下方向に移動させることで、塗布ローラに対する液面の相対位置を調整してその浸漬深さを調節し、液付与量を調整するようにした。
【0015】
又、塗布液槽内の液面レベルを一定に保つための液面検知センサを備え、基準となる水位より液面が下がると、図示しない液補給機構から基準となる水位レベルに戻るまで塗布液槽へ液が補充される(槽内の塗布液は、装置の稼働に応じて減少するから)。
【0016】
さらに、塗布ローラが被塗布物へ液を付与するときは、塗布ローラの周面速度と液付与量とが略、比例関係にあることが判った。
従って、塗布ローラ直径が同じであれば液付与量は、塗布ローラの回転数に比例することとなる。液体付与装置の塗布ローラは回転数が可変なモータによって駆動することで、液付与量を調整可能なものとする。
同時に、塗布ローラと塗布液面レベルとの相対位置を調整する装置を付設することにより、液付与量の調整範囲を拡大することができる。
【0017】
又、塗布ローラと押えローラとの対(以下、「ローラ対」という)を複数、水平方向に並列して設け、前記ローラ対の間を通して被塗布物を搬送する装置を構成し、かつ、第1塗布ローラ以下の各塗布ローラの一部はそれぞれ、塗布液槽に容れた液に浸漬している。
被塗布物の搬送方向に対し上流側の塗布ローラを第1の塗布ローラ、以下、第2、第3塗布ローラ……としたとき、第1塗布ローラはモータによって駆動され、第1塗布ローラは、第2以下の塗布ローラに駆動力を伝達する。
第2以下の塗布ローラ駆動軸にはそれぞれクラッチが備わり、被塗布物への液の付与を行う回数をクラッチのON/OFFによって制御する。
【0018】
すなわち、塗布ローラが回転するときのみ、搬送被塗布物へ液が付与される。
被塗布物に対する液付与の回数が増減すると被塗布物に付与される液のトータル量が増減するため、これによって、塗布液の付与量調整を行うことができる。
【0019】
塗布液の付与量の調整は、要すれば上記各装置を部分的又は全面的に組み合わせることによって、より多種、広範囲に行うことが可能となる。
なお、像保持体の再生(像保持体から画像形成物質を剥離し、これを再生紙として利用する)の前処理装置は、基本的構成・作用において上記液体付与装置と同一又は類似である。
【0020】
すなわち、像保持体の再生工程においては、像保持体から画像形成物質を剥離するのに、像保持体へ不安定化液を塗布して画像形成物質と像保持体との間の付着力を不安定化してから画像形成物質を剥離するようにしているが、上述像保持体へ不安定化液を付与する工程は、上記液体付与装置の作用と基本的に同一と解される。
【0021】
【実施例】
以下に、本発明液体付与装置の実施例について図面に沿って説明するが、当該装置を構成する各部材の中には本出願当時の技術レベルの範囲内で任意に部分的変形が可能なものが存在するから、格別の理由を示すことなしに本実施例の具体的構造のみに基づいて本発明の構成要件を限定して解釈することは許されない。
【0022】
図1に示すものは、本液体付与装置の実施例の要部構成模式図である。
前記装置は、塗布ローラ1、押えローラ2及び塗布液槽3を備えて成る。
塗布ローラ1は、その周表面に施した特定の液保持加工により、塗布液槽3に容れた液5を汲み上げて周面で保持・運搬し、その塗布液5を搬送されてくるシート状の被塗布物4に付与(塗布)する。このとき、塗布ローラ1に接する位置に設けた押えローラ2は塗布ローラ1の回転に従動し、両ローラの間に被塗布物4を挟んで搬送するかたわら、被塗布物4を塗布ローラ1へ押し当て、塗布ローラ1の周表面に保持された塗布液5を被塗布物4に均一に付着させる。
【0023】
前記塗布ローラ1の周表面に施した液保持加工は、本出願前公知の例えば、特開平9−96993号公報、「液塗布部材及びその製造に用いる工具」などにおいて開示されているが、この実施例においては特にローラ周表面の液保持加工の態様を特定はしない。
【0024】
前記液5は、装置の稼働に伴って消費・減少するから液面レベルが変動しないように、液面レベル検知センサ6を備えて不足する液5を補充し、塗布液5の液面水位を一定に保つようにしている。
液面レベル検知センサ6としては、レベルセンサやフロート(浮き)で検知するものを採用し、塗布液5が有色液体であれば、塗布液槽3を部分的或いは全体的にガラスやアクリル樹脂板等の透明な材質で構成することで、反射形、透過形の光センサを使用することができる。
【0025】
液面レベル検知センサ6は、液5の液面位置が下がったときに液不足の信号を発信し、図示してない液補給機構から塗布液槽3に液5を補充し、塗布液5が常時、基準水位を維持するよう作用する。液面レベルが基準位置まで復帰したことを検知センサ6が検知したときは再度信号を発信し、塗布液補給機構からの塗布液5の補充を停止させ、塗布液槽3内の塗布液5液面レベルを一定に保持する。
【0026】
上記装置において、塗布液槽3の底部は受け台8によって支持され、前記受け台8は支柱10を介してベース9に対し上下方向に滑動可能に保持される一方、受け台8とベース9との間には高さ調節ネジ7が介在し、塗布液槽3は調節ネジ7の調整によりベース9(塗布ローラ)に対して、水平位置を保持したまま上下方向に変位することができる。
これによって、塗布ローラ1と塗布液槽3内の液5液面との間の相対位置、すなわち、塗布液5に対する塗布ローラ1の浸漬量(深さ)を調整することが可能となる。
【0027】
図2は、上記装置において、塗布ローラ1(外周面の最下端)を基準とした塗布液5の液面高さHと被塗布物4への液5の付与量の関係を簡略的に示したグラフで、x軸を、塗布ローラから見た液の液面位置(D=塗布ローラ直径)、y軸を、被塗布物への液付与量としたときの両者の関係を示している。
実線は、塗布ローラ1箇の場合の液付与量、二点破線は、塗布ローラを2箇並設した場合の塗布液付与量曲線を示す。同図によれば、塗布ローラ1の直径の略、1/2以上が塗布液5に浸漬している場合(1/2D≧H)は、液面高さの変動に応じた塗布液の付与量が顕著に変化することが判った。
【0028】
図1に示す本発明の実施例は、この現象を利用する装置であり、塗布液槽3に昇降機構を施すことによって塗布ローラ1の浸漬量(深さ)を調節し、被塗布物4への液5の付与量を調整することを可能としている。
塗布液槽3に容れた液面レベルは通常、前記槽に対して一定に保たれている(液面レベルを維持する手段を付設している)ので、塗布液槽3それ自体を上下方向に変位させることで、塗布ローラ1と液5の液面レベルの相対的な位置(浸漬深さ)を調整することが可能である。
【0029】
塗布液槽高さの調節ネジ7としては、摘みネジなど手動調節できるものであっても良いし、受け台8側に液槽3の移動位置を検出する手段を設け、その検出信号をフィードバックして調節ネジ7を駆動させる機構を制御するようにしても良い。
【0030】
図2において、塗布ローラ1の浸漬深さが、同ローラの直径の1/2未満である範囲では、液面レベルの変動による塗布液の付与量に変動が顕著ではない。
一方、塗布ローラ1直径の1/2以上が塗布液5に浸漬している領域での塗布ローラ1の浸漬深さと液付与量との対比が顕著に変化するから、当該曲線に基づき予め、液面位置と塗布液付与量との関係を測定しておけば、任意の液付与量を得る塗布液槽位置を容易に割り出すことができる。
要するに、塗布液槽位置に基づき、液付与量を調節する事を可能とする。
ただし、上記事情に鑑み、塗布液槽内の液面レベルの管理は精密でなければならない。
【0031】
次に、塗布ローラ1が被塗布物4へ液5を付与するとき、塗布ローラ1の周速と塗布液付与量とが相関関係にあることが判った。塗布ローラ1の直径(周面加工状態も)が同じであれば、塗布液付与量は塗布ローラ1の回転数に略、比例する。
【0032】
図3は、その関係を簡略的に表わしたグラフで、x軸を塗布ローラの回転数、y軸を被塗布物への塗布液付与量としたときの両者の関係を示すグラフで、実線は塗布ローラ1箇の場合の塗布液付与量、二点破線は、塗布ローラ2箇使用の場合の塗布液付与量曲線を示している。
【0033】
図4は、この知見を利用し、塗布ローラ回転数を制御する手段を備えた、本発明の別の実施例の模式的側面図で、図中、塗布ローラ1を駆動するモータ11として回転数可変のモータMを用いることで、任意の塗布液付与量を実現することができるようにしたものである。
なお、図4に示す各部材中、図1に示す装置の説明に用いた部材符号と同一の符号を備えた各部材は、それぞれ図1で説明した部材と名称、構成、素材、形状及び作用並びに相対位置が同一である(以後に述べる他の実施例の構成においても、同様である)。
【0034】
前記モータ11には、多段変速のモータや、別途、変速機構を備えたモータを用いることができるが、制御が容易で多くの回転数変化が可能であるステッピングモータを採用することが好ましい。
モータ11と塗布ローラとの間の動力伝達手段には、タイミングベルトのみならず、歯車列を採用することもできる。
【0035】
予め、図4に示すような塗布ローラ1の周速度(或いは回転数)と液塗布量との関係を測定しておけば、塗布ローラ1の回転数を制御するだけで任意の液塗布量を被塗布物へ付与することができるのは、図2の場合と同一である。
ただし、塗布液槽内の液面レベルの管理は精密でなければならない。
【0036】
さらに、液塗布量調節のため、塗布ローラ1の回転数制御を行う上述した実施例装置に、図1示の装置に採用した液面位置の調整を組み合わせた装置を本発明の他の実施例とすれば、同装置は、被塗布物への液付与量のより多種、広範囲な調整が可能となる。
【0037】
図5は、塗布ローラ1と押えローラ2との対(以下、「ローラ対」という)に塗布液槽3を組み合わせた1セットを2組、水平方向に並列に連ねて構成したその他の実施例装置の模式的側面図である。このローラ対を通して被塗布物4を搬送させると、ローラ対を1組み使用し被塗布物4への塗布液5の付与を行う装置に比べ、より多量、多種に塗布液5を付与することができる。
【0038】
その場合、塗布液槽3に取り付けた液面レベル検知センサ6を一方の液槽3にのみ設けたときは、両液槽3をU字管などで連通して液面レベルを一定にする。
要するに、塗布液槽3を別々に設けることに意味はない。
しかし、液面レベル検知センサ6を独立して別々に設けたときは、両液槽3内の液面レベルを任意に変更することが可能であるから、それによっても液5の塗布量を調節することができる。
【0039】
又、例えば、組み合わせたローラ対の数をn組とした第4の実施例の場合、図6の平面図に示すように塗布ローラ1を、上流側から第1塗布ローラ……第n塗布ローラと名付けたとすると、第1塗布ローラは必ず駆動させるローラとし、その駆動機構は例えばギヤードモータ11aで直結駆動させるようにしても、図4に示すようなベルト駆動機構を施しても良い。
【0040】
しかし、第2塗布ローラ以下は、その前後に配置される各塗布ローラと駆動力を伝達し合い、例えば、タイミングベルトを用いるとか、図6に示すようにアイドラーギヤ12を介するなどして、相互に動力伝達を行う。ここでは各塗布ローラの回転方向は、すべて同一でなければならない。
加えて、第2塗布ローラ以下には、各駆動軸と塗布ローラ軸との間にそれぞれクラッチ13を介在させて接離操作を制御し、複数組みの塗布ローラ対を備えた塗布装置の場合も状況により液5の付与量を減らしたいときは、それに合わせて不要(余分)な塗布ローラ対を回転させないようにする。
要すれば、第1塗布ローラ以下、すべての塗布ローラに対応して一つの塗布液槽を施す。勿論、図5に示す、個別方式の塗布液槽を施すことを妨げない。
【0041】
図2及び図3において二点破線で示した曲線は、図1及び図4示の実施例に対して図5,6示の実施例に開示された技術を適用した場合の、被塗布物4への液5の付与量の変化を簡略的に(ただし、曲線は、2箇の場合のみ)示したものである。
その際、ローラ対の並列構成は、図5乃至図7に示すように、一つのローラ対に塗布液槽3を組み合わせたものを一組として、これを増設する形態を採ることもできる。
【0042】
この場合、塗布液槽3は互いの繋がりが無いため、槽3内の塗布液5が不足したときは各々の塗布液槽3へ図示してない塗布液補給機構から格別に塗布液を補充しなければならないが、図7に示す第5の実施例装置においては、ポンプ14及び送給管によって隣接する塗布液槽3の塗布液5相互を連通させ、前記ポンプ14の制御を下流側の塗布液槽3の液面レベル検知センサ6からの信号によって行うように構成し、図示しない塗布液補給機構は、上流側の一つの塗布液槽3にのみ塗布液5を補充するだけにしている。
【0043】
それ以外の塗布液槽3の塗布液5については、各下流側の液面レベル検知センサ6によって制御される送給ポンプ14により、上流側の塗布液槽3の塗布液5から順次、補給される。それらの動作を繰り返すことによって、すべての塗布液槽3の液面位置を安定させることができる。
なお、前記上流側とは、塗布液5の補充方向を指して述べたもので、必ずしも、塗布液槽3の整列順序を意味してない。
【0044】
又、図7において、図1に示す液槽位置の昇降機構を共通ベース9a上で各塗布液槽3に設けると、各ローラ対からの被塗布物4への塗布液5の付与量を変えることが可能で、これにより被塗布物4への塗布液5の付与量を多種に微調整することもできる。
同様な効果は、塗布液槽3に設けた液面レベル検知センサ6の取付け位置を変更することによっても奏し得る。
【0045】
さらに、それらに図4に示した塗布ローラの回転数制御手段を組み合わせることで、被塗布物4への塗布液5の付与量範囲を拡張することも可能である。
ローラ対の別の組み合わせとして、図8に示す第6の実施例装置のように一つの塗布液槽3aに対して複数のローラ対を併設する方式を採ることもできる。
これについては、さきに図5示装置の塗布液槽3の説明の際にも、指摘した。
この場合は、並列するローラ対の数に応じて塗布液槽3aの大きさが決まるが、図7に示す第5の実施例に比べて隣接するローラ対の間隔を狭めることが容易で、設置するローラ対の大きさ数が同じであれば、装置全体の大きさを或る程度、縮小できる特徴がある。
【0046】
又、塗布液槽3aが唯一つであるために、液不足時における塗布液5の補充が容易で、構成自体も簡易にできる。ただし、各ローラ対と塗布液面の位置関係は共通である。上記装置には、それぞれ、図1、図4に示す実施例技術を部分的に組み合わせることも可能で、これによって被塗布物4への塗布液5の付与量範囲をより拡張することも可能である。
【0047】
【発明の効果】
本発明液体付与装置、像保持体の再生の前処理装置は、以上述べたとおりであるから、
(1)親水性の材料や液保持加工を施した周表面を備えた単一の塗布ローラと、前記塗布ローラ周表面が保持・汲み揚げる液量を調整する手段とにより、ローラ周表面が保持・汲み揚げる液量を調整して、塗布ローラを交換することなく、シート状の被塗布物への液の付与量を調整することができる。
(2)塗布ローラの液への浸漬深さを調節することにより、塗布ローラ周表面が保持・汲み揚げる液量を調節し、シート状の被塗布物への液の付与量を容易に調整する。
【0048】
(3)塗布ローラの周速(回転速度)を可変とすることでシート状の被塗布物への液の付与量を調整する。
(4)塗布ローラと押えローラとの対を複数組み並設し、前記ローラ対を通してシート状の被塗布物を搬送する間に、液を被塗布物へ付与、又は付与しないよう制御し、被塗布物への液の付与量を容易に調整する。
【0049】
(5)複数組みのローラ対の一つ又はそれぞれ若しくは何れかを、液に浸漬する塗布ローラの深さ調節、塗布ローラの周速可変(周速ゼロを含む)とすることで、複数組みのローラ対の間を通る被塗布物への液の付与量を容易に調整する。
等々、従来、実施されている液体付与装置、像保持体の再生の前処理装置には期待することができない、格別の作用および効果を奏するものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明液体付与装置の実施例のうち、塗布液の液面高さを調節することにより、液の付与量を調整する装置の側面模式図である。
【図2】本液体付与装置におて、塗布ローラに対する液の液面高さの調節と被塗布物への液の付与量の変化との関係を示す曲線図である。
【図3】本液体付与装置におて、塗布ローラの回転数の変化と被塗布物への液の付与量の変化との関係を示す曲線図である。
【図4】本発明液体付与装置の実施例のうち、塗布ローラの回転数制御により液の付与量を調整する装置の側面模式図である。
【図5】本発明液体付与装置の実施例のうち、塗布ローラ対を並置した塗布ローラ対の間に被塗布物を搬送し、搬送中の液の付与回数によって液の付与量を調整する装置の側面模式図である。
【図6】本発明液体付与装置の実施例のうち、塗布ローラ対を並置した塗布ローラ対の間に被塗布物を搬送し、搬送中の液の付与回数によって液の付与量を調整する塗布ローラ装置の一部平面模式図である。
【図7】本発明液体付与装置の実施例のうち、塗布ローラ対を並置した塗布ローラ対の間に被塗布物を搬送し、搬送中の液の付与回数によって液の付与量を調整する装置に、液の液面高さの調節による被塗布物への液の付与量の調節を組み合わせた装置の側面模式図である。
【図8】本発明液体付与装置の実施例のうち、並置した塗布ローラ対に共通する塗布液槽を設け、塗布ローラ対の間に被塗布物を搬送して搬送中の液の付与回数により液の付与量を調整する装置の側面模式図である。
【符号の説明】
1 塗布ローラ
2 押えローラ
3 塗布液槽
4 被塗布物(シート状)
5 塗布液
6 液面レベル検知センサ
7 調節ネジ
8 受け台
9 ベース
10 支柱
11 モータ
12 アイドラーギア
13 クラッチ
14 ポンプ

Claims (4)

  1. 液槽に容れた塗布液に一部を浸漬し、周表面に液保持加工を施した塗布ローラと、前記塗布ローラに接して被塗布物を塗布ローラへ押し当てる押えローラと、前記塗布ローラと押えローラとのローラ対により被塗布物を搬送する手段と、前記液槽内の塗布液面レベルを維持するための手段とより成り、被塗布物への塗布液の付与量を調整する機構を設けた液体付与装置。
  2. 液槽の位置を上下方向に調整可能にし、塗布ローラと塗布液面レベルとの関係を相対的に変えることにより、被塗布物への液付与量を調整することより成る請求項1記載の液体付与装置。
  3. 周表面に液保持加工を施した塗布ローラの回転数を可変とし、前記塗布ローラの回転数を調節することにより、被塗布物へ液付与量を調整することより成る請求項1又は2記載の液体付与装置。
  4. 周表面に液保持加工を施した塗布ローラと押えローラとの対が複数組み並列、存在し、前記複数組のローラ対を通して被塗布物を搬送する間の液体付与を行う回数によって、被塗布物への液付与量を調整することより成る請求項1、2又は3の内の何れか一項記載の液体付与装置。
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