JP2004024357A - 携帯用局部洗浄装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】難なく携帯可能な程度に小型で、かつ局部の洗浄に十分な推力を洗浄液に与えることができる携帯用局部洗浄装置を提供する。
【解決手段】本実施の形態の携帯用局部洗浄装置1では、ピストン部材7の弁押圧部17で弁30を下方に押圧することにより、連通孔16を介して高圧の空気を外部へ放出することができる。通常状態では、弁押圧部17と弁30とが対向した状態ではなく、ピストン部材7をスライドさせることによって発生した高圧の空気が、自身で弁30を下方に押圧しつつタンク20内へ流入し、洗浄液Lの液面を下方に押圧する。従って、第3のホース27の局部側端部に設けられたノズル70から局部に向かって、局部を洗浄するのに十分な勢いを持った洗浄液が噴射されることになる。タンク20内には、本体部5及び分割したホース28を収納することができ、携帯用局部洗浄装置1全体として小型化できる。
【選択図】 図1
【解決手段】本実施の形態の携帯用局部洗浄装置1では、ピストン部材7の弁押圧部17で弁30を下方に押圧することにより、連通孔16を介して高圧の空気を外部へ放出することができる。通常状態では、弁押圧部17と弁30とが対向した状態ではなく、ピストン部材7をスライドさせることによって発生した高圧の空気が、自身で弁30を下方に押圧しつつタンク20内へ流入し、洗浄液Lの液面を下方に押圧する。従って、第3のホース27の局部側端部に設けられたノズル70から局部に向かって、局部を洗浄するのに十分な勢いを持った洗浄液が噴射されることになる。タンク20内には、本体部5及び分割したホース28を収納することができ、携帯用局部洗浄装置1全体として小型化できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯用局部洗浄装置に関し、詳細には、人体局部を洗浄する携帯に便利な携帯用局部洗浄装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、外出先等で尻等の人体局部を洗浄できるように、携帯可能な局部洗浄装置が提案されている。一般的に、携帯可能な局部洗浄装置は、少なくとも、局部を洗浄するための水等の洗浄液を貯留するタンクと、前記局部に向かって洗浄液を噴射するノズルを備え、タンクに連結されたホースと、ノズルから噴射させるための十分な推力を洗浄液に与えるための推力発生部とをその構成要素として備えている。さらに、外出先等では、持ち運びに便利でかつ煩わしくならないように、より小型形状の携帯用局部洗浄装置が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の方法では、携帯するためという目的上、装置をそれほど大きくすることができないため、洗浄液の発射に十分な推力は与えられても、洗浄に好適な、洗浄を行うのに十分な推力を与えるのが難しいという問題点があった。また、装置を小型化するのに伴って、局部を洗浄するための十分な量の洗浄液を装置内に貯留できないという問題点があった。加えて、洗浄液の貯留量を増やそうとすると、装置全体が大型化してしまい、携帯に適さないという問題点があった。
【0004】
本発明は、上述の問題を解決するためになされたものであり、難なく携帯可能な程度に小型で、かつ局部の洗浄に十分な推力を洗浄液に与えることができる携帯用局部洗浄装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の携帯用局部洗浄装置は、携帯可能で、人体局部を洗浄する携帯用局部洗浄装置であって、前記局部を洗浄するための洗浄液を貯留するタンクと、前記タンクに貯留された洗浄液を前記タンクから前記人体局部に導くための筒状のホースと、前記タンクが装着され、前記洗浄液に前記人体局部への噴射力を付与する本体部とを備え、当該本体部は、長尺形状を有し、一端に設けられた前記タンクが装着される装着部と、前記一端とは反対側に位置する他端から前記一端側に向かって形成された円筒形状のシリンダー部と、当該シリンダー部内で、前記長尺方向に往復可能なピストン部材と、前記シリンダー部と前記装着部との間に両部材を隔てるように設けられた隔壁と、当該隔壁に設けられた連通孔と、当該連通孔に設けられ、前記装着部側から前記シリンダー部側への空気の流れを規制する弁とを備えている。
【0006】
この構成の携帯用局部洗浄装置では、本体部において、装着部が設けられた一端とは反対側に位置する他端から前記一端側に向かって形成されたシリンダー部内でピストン部材を繰り返し往復させることによって、シリンダー部内に高圧の空気が貯められ、その圧力がシリンダー部と装着部との間に設けられた連通孔を通ってタンク内に貯留された洗浄液の液面にかかることになる。このとき、弁の働きにより前記装着部側から前記シリンダー部側への空気の流れが防止される。そして、その端面に高い圧力を受けた洗浄液は、圧力がかかった側とは反対側の端部即ちホースが連結された側に向かって押圧されるので、ホースの局部側端部から局部に向かって局部を洗浄するのに十分な勢いを持った洗浄液が噴射されて局部が洗浄されることになる。
【0007】
また、請求項2に記載の携帯用局部洗浄装置では、請求項1に記載の携帯用局部洗浄装置の構成に加え、前記ピストン部材は、前記隔壁側端部に固設された第1のフランジと、当該第1のフランジから前記隔壁側とは反対方向に所定距離だけ離れた位置に固設された第2のフランジと、前記第1のフランジと第2のフランジとの間で、前記ピストン部材の外周面と前記シリンダー部の内側面とに密接した状態で前記本体部の長尺方向に摺動可能なリングとを備え、前記第1及び第2のフランジ間における前記ピストン部材の外周面には、前記第1のフランジから前記第2のフランジ近傍まで所定深さで切り欠かれた切り欠き部が形成されていることを特徴とする。
【0008】
この構成の携帯用局部洗浄装置では、請求項1に記載の発明の作用に加え、ピストン部材は、弁側端部に固設された第1のフランジと、第1のフランジから弁側とは反対方向に所定距離だけ離れた位置に固設された第2のフランジと、第1のフランジと第2のフランジとの間で、ピストン部材の外周面とシリンダー部とに密接した状態で本体部の長尺方向に摺動可能なリングとを備え、第1及び第2のフランジ間におけるピストン部材の外周面には、第1のフランジから第2のフランジ近傍まで所定深さで切り欠かれた切り欠き部が形成されている。従って、ピストン部材を弁方向にスライドさせると、慣性によってリングが弁とは反対方向に摺動し、ピストン部材を弁とは反対方向にスライドさせると、慣性によってリングが弁方向に摺動することになり、ピストン部材を弁とは反対方向にスライドさせることによって現出する切り欠き部を通過して空気がシリンダー部に入りこむことができ、ピストン部材を弁方向にスライドさせることによって、第2のフランジ近傍まで延びた切り欠き部が塞がれることになる。即ち、シリンダー部とピストン部材とでポンプが形成され、このポンプによって高圧の空気が効率よくタンク内に流入することになる。
【0009】
また、請求項3に記載の携帯用局部洗浄装置では、請求項1又は2に記載の携帯用局部洗浄装置の構成に加え、前記シリンダー部の前記隔壁側端部において、その周方向略半分の範囲には、前記シリンダー部の内側面から前記シリンダー部の軸心方向へ向かって所定の突出量をもって凸部が突設されており、前記ピストン部材の前記隔壁側端部において、その周方向略半分の範囲には、前記ピストン部材の外周面から前記ピストン部材の軸心方向へ向かって、前記所定の突出量と略同一の切り欠き量をもって切り欠き部が形成されていることを特徴とする。
【0010】
この構成の携帯用局部洗浄装置では、請求項1又は2に記載の発明の作用に加え、シリンダー部の前記隔壁側端部において、その周方向略半分の範囲には、シリンダー部の内側面からシリンダー部の軸心方向へ向かって所定の突出量をもって凸部が突設されており、ピストン部材の隔壁側端部において、その周方向略半分の範囲には、ピストン部材の外周面からピストン部材の軸心方向へ向かって、凸部の突出量と略同一の切り欠き量をもって切り欠き部が形成されている。シリンダー部内に空気を送り込むためにピストン部材を繰り返しスライドさせる際は、ピストン部材の切り欠き部とシリンダー部内の凸部とが対向していない状態として、付勢部材によって閉じる方向に付勢された弁が、空気の圧力によって下方に移動することにより、空気の流れをシリンダー部側からタンク側への一方通行とすることができる。
【0011】
また、請求項4に記載の携帯用局部洗浄装置では、請求項1乃至3の何れかに記載の携帯用局部洗浄装置の構成に加え、前記本体部には前記弁を閉じる方向に付勢する付勢部材が設けられ、前記シリンダー部の前記隔壁側端部において、前記凸部に対向する位置の内側面には、前記シリンダー部の前記隔壁側端部から前記付勢部材の付勢方向に向かって、所定の窪み量と所定の長さとをもった窪み部が形成されていることを特徴とする。
【0012】
この構成の携帯用局部洗浄装置では、請求項1乃至3の何れかに記載の発明の作用に加え、シリンダー部の前記隔壁側端部において、凸部に対向する位置の内側面には、シリンダー部の隔壁側端部から付勢部材の付勢方向に向かって、所定の窪み量と所定の長さとをもった窪み部が形成されている。タンク内に貯留された洗浄液の液面にかかった圧力を解放したいときには、ピストン部材を回転させて、その切り欠き部がシリンダー部内の凸部と対向した状態とし、ピストン部材をスライドさせて弁に当接させて弁を下方に押圧すれば、空気はタンク側からシリンダー部側へ流れることができ、窪み部とピストン部材の外周面に形成された切り欠き部とを介して洗浄液の液面にかかった圧力をシリンダー部を通して外部へ放出することができる。
【0013】
また、請求項5に記載の携帯用局部洗浄装置は、請求項1乃至4の何れかに記載の携帯用局部洗浄装置の構成に加え、前記ホースは、前記洗浄液の流れを規制するストッパーを備えていることを特徴とする。
【0014】
この構成の携帯用局部洗浄装置は、請求項1乃至4の何れかに記載の発明の作用に加え、ホースは、洗浄液の流れを規制するストッパーを備えているので、使用者は、洗浄を行うときにのみ洗浄水を噴射させることができ、装置の効率のよい稼動を実現できる。
【0015】
また、請求項6に記載の携帯用局部洗浄装置は、請求項1乃至5の何れかに記載の携帯用局部洗浄装置の構成に加え、前記タンクは、前記本体部と前記ホースとを格納可能であることを特徴とする。
【0016】
この構成の携帯用局部洗浄装置は、請求項1乃至5の何れかに記載の発明の作用に加え、タンクは、本体部とホースとを格納可能であるので、使用者は、装置をコンパクトな状態として持ち運ぶことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。ここで、図1は、携帯用局部洗浄装置1の全体構成を示す縦断面図であり、図2は、本体部5を示す縦断面図である。本実施の携帯の携帯用局部洗浄装置1は、携帯可能で、かつ尻等の人体局部を洗浄するためのものである。図1に示すように、携帯用局部洗浄装置1は、図の上下方向に長尺の筒状となった本体部5と、本体部5の下端部に設けられた装着部10を介して本体部5に着脱可能に装着されるタンク20と、タンク20から延出したビニール等の合成樹脂製の可撓性を有するホース28とから構成されている。
【0018】
本体部5は、半透明の合成樹脂材料で一体成形された略円柱形部材であり、その図中上側縁から下方に向かって所定長さの範囲で略円筒状に形成されたシリンダー部6と、当該シリンダー部6と対向して図中下側縁から上方に向かって所定長さの範囲で略円筒状に形成された装着部10とを備えている。シリンダー部6は図中上側、装着部10は図中下側にそれぞれ開口しており、シリンダー部6と装着部10との間には、所定厚を有した平面視略円形の隔壁13が介在した状態となっている。尚、装着部10には、後述するタンク20が装着されるため、装着部10の内周面10aは所定のピッチを持った雌ねじ形状となっている。尚、装着部10の内周面10aに形成された雌ねじのピッチは、一般的なペットボトルの開口筒外側面に形成された雄ねじのピッチと略同一となっており、タンク20をペットボトルで代用することもできるようになっている。
【0019】
また、シリンダー部6には、シリンダー部6の径よりも僅かに小さい径を有する略円柱形のピストン部材7がシリンダー部6に対して本体部5の長尺方向に往復可能に設けられている。ピストン部材7のシリンダー部6の開口側(図の上側)端部には、所定厚を有し、ピストン部材7より径が大きい平面視略円形の把持部37が固設されている。即ち、シリンダー部6とピストン部材7とでポンプが形成されており、携帯用局部洗浄装置1の使用者が、把持部37をつかんでピストン部材7を下方向にスライドさせることによって、シリンダー部6内に高圧の空気を送り込むことができるようになっている。シリンダー部6とピストン部材7とによって構成されたポンプの構造については後述する。
【0020】
シリンダー部6の下側に位置する隔壁13において、その本体部5の軸心80から図中左方向へ所定距離だけずれた位置には、前記軸心80と略平行となった連通孔16が穿設されている。この連通孔16によって、シリンダー部6と装着部10とが連通した状態となっている。図4に拡大して示すように、連通孔16には、略円柱状の棒部30aと当該棒部30aの長さ方向両端部に一対となって固設された略円盤状のフランジ部30b,30bとから構成された弁30が設けられている。詳細には、弁30は、隔壁13の板厚よりも所定長さだけ長く形成されており、上下両側のフランジ30b,30bで隔壁13が挟まれた状態で、棒部30aが連通孔16内で上下方向にスライド可能となっている。尚、連通孔16の上部は、上側のフランジ30bより大きい径の円筒状の孔である円筒孔6cに形成され、弁押圧部17の下側面17aで上側のフランジ30bが押下されると上側のフランジ30bが円筒孔6cに収納されるようになっている。
【0021】
また、上側のフランジ30bと隔壁13の上面即ちシリンダー部6の底部6bに形成された円筒孔6cの底面との間には、コイル状のバネ35が棒部30aを周方向で覆うように設けられており、バネ35によって弁30が常に上方に付勢されている。弁30が上側のシリンダー部6方向に常に付勢されることによって、通常状態では、連通孔16の装着部10側開口部が下側のフランジ30bによって塞がれた状態となっており、ポンプ状のシリンダー部6とピストン部材7との間で発生し、連通孔16を介してタンク20側に送られた高圧の空気がシリンダー部6側に戻らないようになっている。
【0022】
さらに、ピストン部材7の下端部には、その周方向略半分の範囲で、ピストン部材7の外側面7aから軸心80方向に向かって所定量だけ切り欠かれた切り欠き部40が形成されている。その切り欠き部40によって、ピストン部材7の下端部に弁30を下方へ押圧する弁押圧部17が形成されている。また、ピストン部材7の下端部に形成された切り欠き部40に対応して、シリンダー部6の底部6bには、シリンダー部6の周方向略半分の範囲で、シリンダー部6内側面6aから軸心80方向に向かって所定量だけ突出した凸部56が設けられている。凸部56は、その周方向断面が略長方形となっており、切り欠き部40と対向した状態で切り欠き部40に嵌合するようになっている。その嵌合した状態から、上方にピストン部材7を凸部56と切り欠き部40とが対向しない位置まで引き上げて、ピストン部材7を180°回転させると、凸部56と切り欠き部40とは対向せず、ピストン部材7を押し下げても弁押圧部17の下側面17aが凸部56の上側面56aに当接して、弁押圧部17と弁30とが当接し得ない状態となる。ピストン部材7の下端部に形成された弁押圧部17が、弁30に当接しているか否かは、図3に示すように、ピストン部材7の上端部に固設された把持部37の上面に設けられた「出」もしくは「止」の目印によって判断できるようになっている。この目印については後述する。
【0023】
また、図4及び図5に示すように、シリンダー部6の底部6bにおいて、凸部56に対向した位置、即ち凸部56が設けられていない周方向略半分の範囲の中には、底部6bから上方に向かって所定の窪み量をもった窪み部55が所定長さだけ延びている。詳細には、窪み部55は、凸部56と切り欠き部40とが対向して嵌合した状態で、ピストン部材7に設けられたゴムリング19がその中に含まれ、かつ、凸部56と切り欠き部40とが対向していない状態で、ピストン部材7に設けられたゴムリング19がその中に含まれない程度の長さをもっている。後述するが、これは即ち凸部56と切り欠き部40とが対向して嵌合した状態では、シリンダー部6とピストン部材7との間に貯められた空気が窪み部55を通過して外部へ放出されるようになっている。
【0024】
弁押圧部17は、その下側面17aが、連通孔16に設けられた弁30の上側のフランジ部30bに当接して、弁30を下方へ押圧するものであって、ポンプ状のシリンダー部6とピストン部材7との間に貯められて、連通孔16を介してタンク20側に送られた空気をシリンダー部6側に意図的に戻す際に使用される。後に詳述するが、使用者が携帯用局部洗浄装置1を使用する際には、シリンダー部6内でピストン部材7を往復スライドさせることによって、シリンダー部6を介してタンク20内へ高圧の空気が送り込まれ、その圧力によってタンク内の洗浄液がホース28を通って噴射されることになる。
【0025】
シリンダー部6内の凸部56とピストン部材7下端部の切り欠き部40とが対向していない状態で、ピストン部材7がスライドして下方に移動すると、シリンダー部6内に貯められた空気の圧力のみによって、弁30がバネ35の付勢力に反して下方に移動することになるので、空気が装着部10側からシリンダー部6側に戻ることがない。装着部10を介してタンク20内に送られた高圧の空気を外部へ開放しようとする際には、ピストン部材7を半回転だけ回転させて、その下端部の切り欠き部40とシリンダー部6内の凸部56とが対向した状態とし、弁押圧部17と弁30とを当接させて、ピストン部材7をスライドさせて下方に移動させれば、弁30は、上方からの空気圧がかかっていない状態で、弁押圧部17によって下方に移動させられる。それによって、連通孔16を介してタンク20側に送られた空気をシリンダー部6側に戻すことができるので、シリンダー部6を通過させて空気を外部へ放出できる。
【0026】
次に、図4および図5を参照して、シリンダー部6とピストン部材7とによって形成されるポンプの構造について説明する。図4および図5に示すように、ピストン部材7の円柱形状の下端部には、略円盤状のフランジ9aと9bとが、互いに所定の間隔を空けて、またシリンダー部6の内面6aと僅かな隙を空けて略平行に固設されている。フランジ9a,9b間には、シリンダー部6の内面6aと密接した状態で円環状のゴムリング19が設けられている。ゴムリング19は、フランジ9a,9b間で、両フランジ9a,9bに対して相対的に上下方向に移動可能となっており、ピストン部材7をスライドさせて上方に移動させれば下方に、ピストン部材7を下方に移動させれば上方にそれぞれ移動することになる。
【0027】
また、ピストン部材7の外側面7aには、所定の深さと長さとをもって切り欠かれた略直方体状の切り欠き部47が形成されている。切り欠き部47は、下側のフランジ9bから、上側のフランジ9a方向に向かって所定長さ形成されており、下側のフランジ9bが、その周方向の一部を切り欠き部47によって切り欠かれた状態となっている。切り欠き部47は、そこから上方に向かって、上側のフランジ9aから下方へゴムリング19の板厚分より厚い距離だけ離れた位置まで延びている。ピストン部材7をスライドさせて上方に移動させると、ゴムリング19が下方に移動して、下側のフランジ9bおよびシリンダー部6の内面6aと密接した状態となるが、ゴムリング19の内側で、切り欠き部47は上側のフランジ9aとシリンダー部6の内面6aとの間のスペースと連通しているので、上方から進入した空気が、ゴムリング19下方で、ゴムリング19とシリンダー部6とによって形成された空間に流入できる。
【0028】
そこから、ピストン部材7をスライドさせて下方に移動させると、ゴムリング19が上方に移動して、上側のフランジ9aおよびシリンダー部6の内面6aと密接した状態となる。このとき、切り欠き部47は、ゴムリング19内側で、上側のフランジ9aとシリンダー部6の内面6aとの間のスペースとは連通しておらず、ゴムリング19によってその上方と下方との間の空気の流れが遮断されるので、上述した、ゴムリング19下方で、ゴムリング19とシリンダー部6とによって形成された空間に流入した空気が、密封及び押圧されることによって高い圧力を有し、その圧力で弁30を下方に押圧しつつ、連通孔16を通って装着部10側へ送られる。
【0029】
図1に示すように、本体部5において、以上のように動作するポンプ部を構成するシリンダー部6とピストン部材7との下方には、隔壁13を挟んでタンク20が装着される装着部10が設けられており、当該装着部10を介して、水等の洗浄液を貯留したタンク20が本体部5に装着されることになる。装着部10の図中上端部から本体部5を連通して、後述するホース28を構成する第2のホース26が固設されている。この第2のホース26には、タンク20側から延出した第1のホース25と、図示外の局部側に延びる第3のホース27とが連結されることになる。
【0030】
図6に示すタンク20は、図1に示す装着部10の内周面10aに形成された雌ねじ形状に螺合する雄ネジ形状をその外周面60aに有した略円筒形状の装着部60と、当該装着部60の図中下端部から延設され、装着部60よりも大きな径を持ち、中空の略円柱形状である貯留部61とから構成されている。貯留部61は、本体部5(図2参照)の径よりも大きな径と、本体部5の長さよりも大きな高さとをもって形成されている。さらに、タンク20は、装着部60を備えた上側部材20aと、上側部材20aから下側に連続した下側部材20bとに分割可能となっている。上下側部材20a,20bは、貯留部61上部の所定の位置で分割されており、上側部材20aの下側縁内周面20a1に形成された雌ねじ部と、下側部材20bの上側縁外周面20b1に形成された雄ねじ部とを螺合させることによって連結できる。タンク20は、本体部5とは上述したような寸法関係となっているので、タンク20を上側部材20aと下側部材20bとに分割すると、貯留部61内に本体部5を格納できるようになっている。また、それだけの容積があることにより、局部を洗浄するために十分な量の洗浄液を貯留することができる。
【0031】
また、図1に示すように、タンク20からは、タンク20内の洗浄液を通過させるためのビニール等の合成樹脂製の第1のホース25が延出している。この第1のホース25と、本体部5に備えられた第2のホース26と、洗浄箇所に向けて洗浄液が発射されるノズル70を備えた第3のホース27とからホース28が構成されており、各々が、嵌合又は螺合等によって着脱可能となっている。各ホースの連結形態については、特に限定されるものではないが、本実施の形態での詳細な説明は省略する。また、第3のホース27には、ストッパー71が設けられており、ストッパー71によって、第3のホース27内の洗浄液の流れを規制でき、また洗浄液の流量を調整できるようになっている。
【0032】
図7及び図8に示すように、ストッパー71は、上面が開放された中空の略直方体形状の基部72と、基部72に対して相対移動可能に設けられた軸付きローラ77とから構成されている。詳細には、基部72は、第3のホース27の長さ方向に長手を持つ略長方形の左右一対の側壁74,74と、左右側壁74,74の下側長辺間に渡設された下側壁73と、側壁74,74の短辺間に渡設された一対のガイド壁75,75とから構成されている。ガイド壁75,75には、それぞれガイド孔75aが穿設されており、一対となったガイド孔75a,75aに第3のホース27が挿入されることになる。また、右側壁74は、その内側面74aに、図中手前方向から奥行き方向に向かって上方から下方に傾斜して形成された所定深さの案内溝76を備えている。図示しないが、左側壁74の内側面にも右側壁74内面74aに形成された案内溝76と略同一形状の案内溝が、対向して一対となって形成されている。
【0033】
軸付きローラ77は、所定厚を有した略円盤状のローラ77aと、ローラ77aの軸心部を貫通して固設された軸部77bとから構成されている。軸付きローラ77は、その軸部77bが右側壁74の内面74aに形成された案内溝76及び左側壁74の内面に形成された案内溝(図示外)に嵌合し、ローラ77aが左右側壁74,74に挟まれた状態で、左右一対の案内溝76の両端部間を移動可能となるように基部73に組み付けられる。基部73に設けられた一対のガイド孔75a,75aに挿入された第3のホース27は、自重によって図示外の下側壁に接した状態となっている。
【0034】
ローラ77aを、軸部77bを介して案内溝76の両端部間で移動させ、案内溝76の図中手前側の端部近傍まで軸付きローラ77を移動させると、軸付きローラ77と第3のホース27との間に間隙が生じた状態となるので、第3のホース27内を洗浄液が円滑に流れることになる。逆に、案内溝76の図中奥行き側の端部近傍まで軸付きローラ77を移動させると、軸付きローラ77と図示外の下側壁とによって第3のホース27が挟まれて潰れた状態となるので、第3のホース27内の洗浄液の流れが止められることになる。このように構成されたストッパー71によって、第3のホース27内の洗浄液の流れを規制できるようになっている。
【0035】
次に、以上のように構成された携帯用局部洗浄装置1の使用について説明する。図1に示すように、携帯用局部洗浄装置1は、本体部5に水等の洗浄液Lが貯留されたタンク20を装着し、本体部5に固設された第2のホース26に、一端が洗浄液L内に位置し、タンク20側から延びた第1のホース25と、図示外の人体局部側に延びた第3のホース27とを連結することによって使用可能となる。使用者は、まず、ピストン部材7下端部の弁押圧部17に形成された切り欠き部40とシリンダー部6内の凸部56とが対向していない、ピストン部材7が弁30と接し得ない状態であることを確認した後、本体部5のシリンダー部6内でピストン部材7を上下に往復移動(スライド)させる。ここで、図3に示す「出」の目印が、例えばホース28の延出方向に向いている時が、ピストン部材7が弁30と接し得ない状態であるというように、外部から一目して本体部5内のピストン部材7とシリンダー部6との状態が分かるようにしておくとよい。尚、目印「出」と「止」は、この文字に限られず、「OPEN」と「STOP」や図又は記号等で示しても良い。
【0036】
上述したように、本体部5では、シリンダー部6とピストン部材7とでポンプが構成され、ピストン部材7を何度もスライドさせることによって、外部からシリンダー部6方向に向かって一方通行で空気が流入する。ゴムリング19とシリンダー部6との間に流入して密封された空気は、高い圧力を有し、その圧力で弁30を下方に押圧しつつタンク20内に流入する。高圧の空気は、タンク20内に貯留された洗浄液Lの水面にかかり、その圧力によって、洗浄液Lが第1のホース25、第2のホース26及び第3のホース27とを介して、第3のホース27に設けられたノズル70から外部へ放出されることになる。携帯用局部洗浄装置1の使用者は、ノズル70に設けられた噴射口(図示外)を所定の局部に向けることによって、当該局部を洗浄することになる。
【0037】
ここで、第3のホース27には、ストッパー71が設けられているので、洗浄液Lが自動的に噴射され続けることはなく、使用者の意志によって噴射を自在に規制することができる。また、それと共に、使用中にピストン部材7をスライドさせ続けなくても、タンク20内の洗浄液L面に圧力がかかっている限り、洗浄液Lは噴射され続ける。
【0038】
また、タンク20内に貯留された洗浄液Lにかけられた圧力を外部へ開放する場合は、ピストン部材7の弁押圧部17と弁30とが当接し得ない状態から、ピストン部材7を半回転(180°)だけ回転させて、その下端部の弁押圧部17と弁30とが当接可能な状態とする。そして、ピストン部材7をスライドさせて下方に移動させれば、弁30は、上方からの空気圧がかかっていない状態で、弁押圧部17によって下方に移動させられるので、連通孔16と窪み部55及び切り欠き部47を介してタンク20側に送られた空気をシリンダー部6側に戻すことができる。そして、空気を外部へ放出することができる。
【0039】
以上説明したように、本実施の形態の携帯用局部洗浄装置1では、本体部5のシリンダー部6に設けられたピストン部材7の下端部に、シリンダー部6とタンク20に連続した装着部10との間に設けられた弁30を押圧する弁押圧部17が形成されているので、タンク20内に送られて、洗浄液Lの液面を押圧する空気を外部へ放出したいときには、弁押圧部17で弁30を下方に押圧して、連通孔16を介して高圧の空気を外部へ放出することができる。通常状態では、弁押圧部17と弁30とが当接可能な状態ではないので、シリンダー部6内でピストン部材7をスライドさせることによって発生した高圧の空気が、自身で弁30を下方に押圧しつつタンク20内へ流入し、洗浄液Lの液面を下方に押圧することになる。
【0040】
従って、第3のホース27の局部側端部に設けられたノズル70から局部に向かって、局部を洗浄するのに十分な勢いを持った洗浄液が噴射されて局部が洗浄されることになる。ピストン部材7を複数回スライドさせることにより、タンク20内には高圧の空気が流入し、その圧力によって洗浄液Lが押圧されてホース28を通ってノズル70から噴射されることになるが、ホース28を構成する第3のホース27にはストッパー71が設けられており、第3のホース27を通る洗浄液Lの流動を規制できるようになっている。これにより、使用者は、ストッパー71を操作するだけで洗浄液Lの噴射を抑制することができる。加えて、タンク20を構成する貯留部61は、本体部5の長さよりも大きい高さを持つ中空の略円柱形状であり、ホース28は、第1乃至第3のホース25,26,27に分割可能であるので、タンク20内に本体部5並びに分割したホース28を収納することができ、携帯用局部洗浄装置1全体として小型化できるので、持ち運びにも好適な形態にできる。
【0041】
尚、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、各種の変形が可能である。例えば、本実施の形態では、円筒状のピストン部材7に空気密閉用のゴムリング19を設けてポンプを形成したが、タンク20内の洗浄液L液面を押圧する高圧の空気を発生させて密閉する方法はこの方法に限られたものではない。
【0042】
【発明の効果】
以上、詳述したとおり、請求項1に記載の携帯用局部洗浄装置では、本体部において、装着部が設けられた一端とは反対側に位置する他端から前記一端側に向かって形成されたシリンダー部内で、ピストン部材を繰り返し往復させることによって、シリンダー部内に高圧の空気が貯められ、その圧力がシリンダー部と装着部との間に設けられた連通孔を通ってタンク内に貯留された洗浄液の液面にかかることになる。このとき、弁の働きにより前記装着部側から前記シリンダー部側への空気の流れが防止できる。そして、その端面に高い圧力を受けた洗浄液は、圧力がかかった側とは反対側の端部即ちホースが連結された側に向かって押圧されるので、ホースの局部側端部から局部に向かって局部を洗浄するのに十分な勢いを持った洗浄液が噴射されて局部が洗浄されることになる。
【0043】
また、請求項2に記載の携帯用局部洗浄装置では、請求項1に記載の発明の効果に加え、ピストン部材は、弁側端部に固設された第1のフランジと、第1のフランジから弁側とは反対方向に所定距離だけ離れた位置に固設された第2のフランジと、第1のフランジと第2のフランジとの間で、ピストン部材の外周面とシリンダー部とに密接した状態で本体部の長尺方向に摺動可能なリングとを備え、第1及び第2のフランジ間におけるピストン部材の外周面には、第1のフランジから第2のフランジ近傍まで所定深さで切り欠かれた切り欠き部が形成されている。従って、ピストン部材を弁方向にスライドさせると、慣性によってリングが弁とは反対方向に摺動し、ピストン部材を弁とは反対方向にスライドさせると、慣性によってリングが弁方向に摺動することになり、ピストン部材を弁とは反対方向にスライドさせることによって現出する切り欠き部を通過して空気がシリンダー部に入りこむことができ、ピストン部材を弁方向にスライドさせることによって、第2のフランジ近傍まで延びた切り欠き部が塞がれることになる。即ち、シリンダー部とピストン部材とでポンプが形成され、このポンプによって高圧の空気を効率よくタンク内に流入することができる。
【0044】
また、請求項3に記載の携帯用局部洗浄装置では、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、シリンダー部の前記隔壁側端部において、その周方向略半分の範囲には、シリンダー部の内側面からシリンダー部の軸心方向へ向かって所定の突出量をもって凸部が突設されており、ピストン部材の隔壁側端部において、その周方向略半分の範囲には、ピストン部材の外周面からピストン部材の軸心方向へ向かって、凸部の突出量と略同一の切り欠き量をもって切り欠き部が形成されている。シリンダー部内に空気を送り込むためにピストン部材を繰り返しスライドさせる際は、ピストン部材の切り欠き部とシリンダー部内の凸部とが対向していない状態として、付勢部材によって閉じる方向に付勢された弁が、空気の圧力によって下方に移動することにより、空気の流れをシリンダー部側からタンク側への一方通行とすることができる。
【0045】
また、請求項4に記載の携帯用局部洗浄装置では、請求項1乃至3の何れかに記載の発明の効果に加え、シリンダー部の前記隔壁側端部において、凸部に対向する位置の内側面には、シリンダー部の隔壁側端部から付勢部材の付勢方向に向かって、所定の窪み量と所定の長さとをもった窪み部が形成されている。タンク内に貯留された洗浄液の液面にかかった圧力を解放したいときには、ピストン部材を回転させて、その切り欠き部がシリンダー部内の凸部と対向した状態とし、ピストン部材をスライドさせて弁に当接させて弁を下方に押圧すれば、空気はタンク側からシリンダー部側へ流れることができ、窪み部とピストン部材の外周面に形成された切り欠き部とを介して洗浄液の液面にかかった圧力をシリンダー部を通して外部へ放出することができる。
【0046】
また、請求項5に記載の携帯用局部洗浄装置では、請求項1乃至4の何れかに記載の発明の効果に加え、ホースは、洗浄液の流れを規制するストッパーを備えているので、使用者は、洗浄を行うときにのみ洗浄水を噴射させることができ、装置の効率のよい稼動を実現できる。
【0047】
また、請求項6に記載の携帯用局部洗浄装置では、請求項1乃至5の何れかに記載の発明の効果に加え、タンクは、本体部とホースとを格納可能であるので、使用者は、装置をコンパクトな状態として持ち運ぶことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、携帯用局部洗浄装置1の全体構成を示す縦断面図である。
【図2】図2は、本体部5を示す縦断面図である。
【図3】図3は、把持部37の平面図である。
【図4】図4は、シリンダー部6に設けられたピストン部材7と弁30とを示す拡大断面図である。
【図5】図5は、シリンダー部6に設けられたピストン部材7と弁30とを示す拡大断面図である。
【図6】図6は、タンク20を示す断面図である。
【図7】図7は、ストッパー71を示す斜視図である。
【図8】図8は、ストッパー71を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 携帯用局部洗浄装置
5 本体部
6 シリンダー部
7 ピストン部材
9a,9b フランジ
10 装着部
16 連通孔
17 弁押圧部
19 ゴムリング
20 タンク
28 ホース
30 弁
35 バネ
40 切り欠き部
47 切り欠き部
55 窪み部
56 凸部
71 ストッパー
L 洗浄液
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯用局部洗浄装置に関し、詳細には、人体局部を洗浄する携帯に便利な携帯用局部洗浄装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、外出先等で尻等の人体局部を洗浄できるように、携帯可能な局部洗浄装置が提案されている。一般的に、携帯可能な局部洗浄装置は、少なくとも、局部を洗浄するための水等の洗浄液を貯留するタンクと、前記局部に向かって洗浄液を噴射するノズルを備え、タンクに連結されたホースと、ノズルから噴射させるための十分な推力を洗浄液に与えるための推力発生部とをその構成要素として備えている。さらに、外出先等では、持ち運びに便利でかつ煩わしくならないように、より小型形状の携帯用局部洗浄装置が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の方法では、携帯するためという目的上、装置をそれほど大きくすることができないため、洗浄液の発射に十分な推力は与えられても、洗浄に好適な、洗浄を行うのに十分な推力を与えるのが難しいという問題点があった。また、装置を小型化するのに伴って、局部を洗浄するための十分な量の洗浄液を装置内に貯留できないという問題点があった。加えて、洗浄液の貯留量を増やそうとすると、装置全体が大型化してしまい、携帯に適さないという問題点があった。
【0004】
本発明は、上述の問題を解決するためになされたものであり、難なく携帯可能な程度に小型で、かつ局部の洗浄に十分な推力を洗浄液に与えることができる携帯用局部洗浄装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の携帯用局部洗浄装置は、携帯可能で、人体局部を洗浄する携帯用局部洗浄装置であって、前記局部を洗浄するための洗浄液を貯留するタンクと、前記タンクに貯留された洗浄液を前記タンクから前記人体局部に導くための筒状のホースと、前記タンクが装着され、前記洗浄液に前記人体局部への噴射力を付与する本体部とを備え、当該本体部は、長尺形状を有し、一端に設けられた前記タンクが装着される装着部と、前記一端とは反対側に位置する他端から前記一端側に向かって形成された円筒形状のシリンダー部と、当該シリンダー部内で、前記長尺方向に往復可能なピストン部材と、前記シリンダー部と前記装着部との間に両部材を隔てるように設けられた隔壁と、当該隔壁に設けられた連通孔と、当該連通孔に設けられ、前記装着部側から前記シリンダー部側への空気の流れを規制する弁とを備えている。
【0006】
この構成の携帯用局部洗浄装置では、本体部において、装着部が設けられた一端とは反対側に位置する他端から前記一端側に向かって形成されたシリンダー部内でピストン部材を繰り返し往復させることによって、シリンダー部内に高圧の空気が貯められ、その圧力がシリンダー部と装着部との間に設けられた連通孔を通ってタンク内に貯留された洗浄液の液面にかかることになる。このとき、弁の働きにより前記装着部側から前記シリンダー部側への空気の流れが防止される。そして、その端面に高い圧力を受けた洗浄液は、圧力がかかった側とは反対側の端部即ちホースが連結された側に向かって押圧されるので、ホースの局部側端部から局部に向かって局部を洗浄するのに十分な勢いを持った洗浄液が噴射されて局部が洗浄されることになる。
【0007】
また、請求項2に記載の携帯用局部洗浄装置では、請求項1に記載の携帯用局部洗浄装置の構成に加え、前記ピストン部材は、前記隔壁側端部に固設された第1のフランジと、当該第1のフランジから前記隔壁側とは反対方向に所定距離だけ離れた位置に固設された第2のフランジと、前記第1のフランジと第2のフランジとの間で、前記ピストン部材の外周面と前記シリンダー部の内側面とに密接した状態で前記本体部の長尺方向に摺動可能なリングとを備え、前記第1及び第2のフランジ間における前記ピストン部材の外周面には、前記第1のフランジから前記第2のフランジ近傍まで所定深さで切り欠かれた切り欠き部が形成されていることを特徴とする。
【0008】
この構成の携帯用局部洗浄装置では、請求項1に記載の発明の作用に加え、ピストン部材は、弁側端部に固設された第1のフランジと、第1のフランジから弁側とは反対方向に所定距離だけ離れた位置に固設された第2のフランジと、第1のフランジと第2のフランジとの間で、ピストン部材の外周面とシリンダー部とに密接した状態で本体部の長尺方向に摺動可能なリングとを備え、第1及び第2のフランジ間におけるピストン部材の外周面には、第1のフランジから第2のフランジ近傍まで所定深さで切り欠かれた切り欠き部が形成されている。従って、ピストン部材を弁方向にスライドさせると、慣性によってリングが弁とは反対方向に摺動し、ピストン部材を弁とは反対方向にスライドさせると、慣性によってリングが弁方向に摺動することになり、ピストン部材を弁とは反対方向にスライドさせることによって現出する切り欠き部を通過して空気がシリンダー部に入りこむことができ、ピストン部材を弁方向にスライドさせることによって、第2のフランジ近傍まで延びた切り欠き部が塞がれることになる。即ち、シリンダー部とピストン部材とでポンプが形成され、このポンプによって高圧の空気が効率よくタンク内に流入することになる。
【0009】
また、請求項3に記載の携帯用局部洗浄装置では、請求項1又は2に記載の携帯用局部洗浄装置の構成に加え、前記シリンダー部の前記隔壁側端部において、その周方向略半分の範囲には、前記シリンダー部の内側面から前記シリンダー部の軸心方向へ向かって所定の突出量をもって凸部が突設されており、前記ピストン部材の前記隔壁側端部において、その周方向略半分の範囲には、前記ピストン部材の外周面から前記ピストン部材の軸心方向へ向かって、前記所定の突出量と略同一の切り欠き量をもって切り欠き部が形成されていることを特徴とする。
【0010】
この構成の携帯用局部洗浄装置では、請求項1又は2に記載の発明の作用に加え、シリンダー部の前記隔壁側端部において、その周方向略半分の範囲には、シリンダー部の内側面からシリンダー部の軸心方向へ向かって所定の突出量をもって凸部が突設されており、ピストン部材の隔壁側端部において、その周方向略半分の範囲には、ピストン部材の外周面からピストン部材の軸心方向へ向かって、凸部の突出量と略同一の切り欠き量をもって切り欠き部が形成されている。シリンダー部内に空気を送り込むためにピストン部材を繰り返しスライドさせる際は、ピストン部材の切り欠き部とシリンダー部内の凸部とが対向していない状態として、付勢部材によって閉じる方向に付勢された弁が、空気の圧力によって下方に移動することにより、空気の流れをシリンダー部側からタンク側への一方通行とすることができる。
【0011】
また、請求項4に記載の携帯用局部洗浄装置では、請求項1乃至3の何れかに記載の携帯用局部洗浄装置の構成に加え、前記本体部には前記弁を閉じる方向に付勢する付勢部材が設けられ、前記シリンダー部の前記隔壁側端部において、前記凸部に対向する位置の内側面には、前記シリンダー部の前記隔壁側端部から前記付勢部材の付勢方向に向かって、所定の窪み量と所定の長さとをもった窪み部が形成されていることを特徴とする。
【0012】
この構成の携帯用局部洗浄装置では、請求項1乃至3の何れかに記載の発明の作用に加え、シリンダー部の前記隔壁側端部において、凸部に対向する位置の内側面には、シリンダー部の隔壁側端部から付勢部材の付勢方向に向かって、所定の窪み量と所定の長さとをもった窪み部が形成されている。タンク内に貯留された洗浄液の液面にかかった圧力を解放したいときには、ピストン部材を回転させて、その切り欠き部がシリンダー部内の凸部と対向した状態とし、ピストン部材をスライドさせて弁に当接させて弁を下方に押圧すれば、空気はタンク側からシリンダー部側へ流れることができ、窪み部とピストン部材の外周面に形成された切り欠き部とを介して洗浄液の液面にかかった圧力をシリンダー部を通して外部へ放出することができる。
【0013】
また、請求項5に記載の携帯用局部洗浄装置は、請求項1乃至4の何れかに記載の携帯用局部洗浄装置の構成に加え、前記ホースは、前記洗浄液の流れを規制するストッパーを備えていることを特徴とする。
【0014】
この構成の携帯用局部洗浄装置は、請求項1乃至4の何れかに記載の発明の作用に加え、ホースは、洗浄液の流れを規制するストッパーを備えているので、使用者は、洗浄を行うときにのみ洗浄水を噴射させることができ、装置の効率のよい稼動を実現できる。
【0015】
また、請求項6に記載の携帯用局部洗浄装置は、請求項1乃至5の何れかに記載の携帯用局部洗浄装置の構成に加え、前記タンクは、前記本体部と前記ホースとを格納可能であることを特徴とする。
【0016】
この構成の携帯用局部洗浄装置は、請求項1乃至5の何れかに記載の発明の作用に加え、タンクは、本体部とホースとを格納可能であるので、使用者は、装置をコンパクトな状態として持ち運ぶことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。ここで、図1は、携帯用局部洗浄装置1の全体構成を示す縦断面図であり、図2は、本体部5を示す縦断面図である。本実施の携帯の携帯用局部洗浄装置1は、携帯可能で、かつ尻等の人体局部を洗浄するためのものである。図1に示すように、携帯用局部洗浄装置1は、図の上下方向に長尺の筒状となった本体部5と、本体部5の下端部に設けられた装着部10を介して本体部5に着脱可能に装着されるタンク20と、タンク20から延出したビニール等の合成樹脂製の可撓性を有するホース28とから構成されている。
【0018】
本体部5は、半透明の合成樹脂材料で一体成形された略円柱形部材であり、その図中上側縁から下方に向かって所定長さの範囲で略円筒状に形成されたシリンダー部6と、当該シリンダー部6と対向して図中下側縁から上方に向かって所定長さの範囲で略円筒状に形成された装着部10とを備えている。シリンダー部6は図中上側、装着部10は図中下側にそれぞれ開口しており、シリンダー部6と装着部10との間には、所定厚を有した平面視略円形の隔壁13が介在した状態となっている。尚、装着部10には、後述するタンク20が装着されるため、装着部10の内周面10aは所定のピッチを持った雌ねじ形状となっている。尚、装着部10の内周面10aに形成された雌ねじのピッチは、一般的なペットボトルの開口筒外側面に形成された雄ねじのピッチと略同一となっており、タンク20をペットボトルで代用することもできるようになっている。
【0019】
また、シリンダー部6には、シリンダー部6の径よりも僅かに小さい径を有する略円柱形のピストン部材7がシリンダー部6に対して本体部5の長尺方向に往復可能に設けられている。ピストン部材7のシリンダー部6の開口側(図の上側)端部には、所定厚を有し、ピストン部材7より径が大きい平面視略円形の把持部37が固設されている。即ち、シリンダー部6とピストン部材7とでポンプが形成されており、携帯用局部洗浄装置1の使用者が、把持部37をつかんでピストン部材7を下方向にスライドさせることによって、シリンダー部6内に高圧の空気を送り込むことができるようになっている。シリンダー部6とピストン部材7とによって構成されたポンプの構造については後述する。
【0020】
シリンダー部6の下側に位置する隔壁13において、その本体部5の軸心80から図中左方向へ所定距離だけずれた位置には、前記軸心80と略平行となった連通孔16が穿設されている。この連通孔16によって、シリンダー部6と装着部10とが連通した状態となっている。図4に拡大して示すように、連通孔16には、略円柱状の棒部30aと当該棒部30aの長さ方向両端部に一対となって固設された略円盤状のフランジ部30b,30bとから構成された弁30が設けられている。詳細には、弁30は、隔壁13の板厚よりも所定長さだけ長く形成されており、上下両側のフランジ30b,30bで隔壁13が挟まれた状態で、棒部30aが連通孔16内で上下方向にスライド可能となっている。尚、連通孔16の上部は、上側のフランジ30bより大きい径の円筒状の孔である円筒孔6cに形成され、弁押圧部17の下側面17aで上側のフランジ30bが押下されると上側のフランジ30bが円筒孔6cに収納されるようになっている。
【0021】
また、上側のフランジ30bと隔壁13の上面即ちシリンダー部6の底部6bに形成された円筒孔6cの底面との間には、コイル状のバネ35が棒部30aを周方向で覆うように設けられており、バネ35によって弁30が常に上方に付勢されている。弁30が上側のシリンダー部6方向に常に付勢されることによって、通常状態では、連通孔16の装着部10側開口部が下側のフランジ30bによって塞がれた状態となっており、ポンプ状のシリンダー部6とピストン部材7との間で発生し、連通孔16を介してタンク20側に送られた高圧の空気がシリンダー部6側に戻らないようになっている。
【0022】
さらに、ピストン部材7の下端部には、その周方向略半分の範囲で、ピストン部材7の外側面7aから軸心80方向に向かって所定量だけ切り欠かれた切り欠き部40が形成されている。その切り欠き部40によって、ピストン部材7の下端部に弁30を下方へ押圧する弁押圧部17が形成されている。また、ピストン部材7の下端部に形成された切り欠き部40に対応して、シリンダー部6の底部6bには、シリンダー部6の周方向略半分の範囲で、シリンダー部6内側面6aから軸心80方向に向かって所定量だけ突出した凸部56が設けられている。凸部56は、その周方向断面が略長方形となっており、切り欠き部40と対向した状態で切り欠き部40に嵌合するようになっている。その嵌合した状態から、上方にピストン部材7を凸部56と切り欠き部40とが対向しない位置まで引き上げて、ピストン部材7を180°回転させると、凸部56と切り欠き部40とは対向せず、ピストン部材7を押し下げても弁押圧部17の下側面17aが凸部56の上側面56aに当接して、弁押圧部17と弁30とが当接し得ない状態となる。ピストン部材7の下端部に形成された弁押圧部17が、弁30に当接しているか否かは、図3に示すように、ピストン部材7の上端部に固設された把持部37の上面に設けられた「出」もしくは「止」の目印によって判断できるようになっている。この目印については後述する。
【0023】
また、図4及び図5に示すように、シリンダー部6の底部6bにおいて、凸部56に対向した位置、即ち凸部56が設けられていない周方向略半分の範囲の中には、底部6bから上方に向かって所定の窪み量をもった窪み部55が所定長さだけ延びている。詳細には、窪み部55は、凸部56と切り欠き部40とが対向して嵌合した状態で、ピストン部材7に設けられたゴムリング19がその中に含まれ、かつ、凸部56と切り欠き部40とが対向していない状態で、ピストン部材7に設けられたゴムリング19がその中に含まれない程度の長さをもっている。後述するが、これは即ち凸部56と切り欠き部40とが対向して嵌合した状態では、シリンダー部6とピストン部材7との間に貯められた空気が窪み部55を通過して外部へ放出されるようになっている。
【0024】
弁押圧部17は、その下側面17aが、連通孔16に設けられた弁30の上側のフランジ部30bに当接して、弁30を下方へ押圧するものであって、ポンプ状のシリンダー部6とピストン部材7との間に貯められて、連通孔16を介してタンク20側に送られた空気をシリンダー部6側に意図的に戻す際に使用される。後に詳述するが、使用者が携帯用局部洗浄装置1を使用する際には、シリンダー部6内でピストン部材7を往復スライドさせることによって、シリンダー部6を介してタンク20内へ高圧の空気が送り込まれ、その圧力によってタンク内の洗浄液がホース28を通って噴射されることになる。
【0025】
シリンダー部6内の凸部56とピストン部材7下端部の切り欠き部40とが対向していない状態で、ピストン部材7がスライドして下方に移動すると、シリンダー部6内に貯められた空気の圧力のみによって、弁30がバネ35の付勢力に反して下方に移動することになるので、空気が装着部10側からシリンダー部6側に戻ることがない。装着部10を介してタンク20内に送られた高圧の空気を外部へ開放しようとする際には、ピストン部材7を半回転だけ回転させて、その下端部の切り欠き部40とシリンダー部6内の凸部56とが対向した状態とし、弁押圧部17と弁30とを当接させて、ピストン部材7をスライドさせて下方に移動させれば、弁30は、上方からの空気圧がかかっていない状態で、弁押圧部17によって下方に移動させられる。それによって、連通孔16を介してタンク20側に送られた空気をシリンダー部6側に戻すことができるので、シリンダー部6を通過させて空気を外部へ放出できる。
【0026】
次に、図4および図5を参照して、シリンダー部6とピストン部材7とによって形成されるポンプの構造について説明する。図4および図5に示すように、ピストン部材7の円柱形状の下端部には、略円盤状のフランジ9aと9bとが、互いに所定の間隔を空けて、またシリンダー部6の内面6aと僅かな隙を空けて略平行に固設されている。フランジ9a,9b間には、シリンダー部6の内面6aと密接した状態で円環状のゴムリング19が設けられている。ゴムリング19は、フランジ9a,9b間で、両フランジ9a,9bに対して相対的に上下方向に移動可能となっており、ピストン部材7をスライドさせて上方に移動させれば下方に、ピストン部材7を下方に移動させれば上方にそれぞれ移動することになる。
【0027】
また、ピストン部材7の外側面7aには、所定の深さと長さとをもって切り欠かれた略直方体状の切り欠き部47が形成されている。切り欠き部47は、下側のフランジ9bから、上側のフランジ9a方向に向かって所定長さ形成されており、下側のフランジ9bが、その周方向の一部を切り欠き部47によって切り欠かれた状態となっている。切り欠き部47は、そこから上方に向かって、上側のフランジ9aから下方へゴムリング19の板厚分より厚い距離だけ離れた位置まで延びている。ピストン部材7をスライドさせて上方に移動させると、ゴムリング19が下方に移動して、下側のフランジ9bおよびシリンダー部6の内面6aと密接した状態となるが、ゴムリング19の内側で、切り欠き部47は上側のフランジ9aとシリンダー部6の内面6aとの間のスペースと連通しているので、上方から進入した空気が、ゴムリング19下方で、ゴムリング19とシリンダー部6とによって形成された空間に流入できる。
【0028】
そこから、ピストン部材7をスライドさせて下方に移動させると、ゴムリング19が上方に移動して、上側のフランジ9aおよびシリンダー部6の内面6aと密接した状態となる。このとき、切り欠き部47は、ゴムリング19内側で、上側のフランジ9aとシリンダー部6の内面6aとの間のスペースとは連通しておらず、ゴムリング19によってその上方と下方との間の空気の流れが遮断されるので、上述した、ゴムリング19下方で、ゴムリング19とシリンダー部6とによって形成された空間に流入した空気が、密封及び押圧されることによって高い圧力を有し、その圧力で弁30を下方に押圧しつつ、連通孔16を通って装着部10側へ送られる。
【0029】
図1に示すように、本体部5において、以上のように動作するポンプ部を構成するシリンダー部6とピストン部材7との下方には、隔壁13を挟んでタンク20が装着される装着部10が設けられており、当該装着部10を介して、水等の洗浄液を貯留したタンク20が本体部5に装着されることになる。装着部10の図中上端部から本体部5を連通して、後述するホース28を構成する第2のホース26が固設されている。この第2のホース26には、タンク20側から延出した第1のホース25と、図示外の局部側に延びる第3のホース27とが連結されることになる。
【0030】
図6に示すタンク20は、図1に示す装着部10の内周面10aに形成された雌ねじ形状に螺合する雄ネジ形状をその外周面60aに有した略円筒形状の装着部60と、当該装着部60の図中下端部から延設され、装着部60よりも大きな径を持ち、中空の略円柱形状である貯留部61とから構成されている。貯留部61は、本体部5(図2参照)の径よりも大きな径と、本体部5の長さよりも大きな高さとをもって形成されている。さらに、タンク20は、装着部60を備えた上側部材20aと、上側部材20aから下側に連続した下側部材20bとに分割可能となっている。上下側部材20a,20bは、貯留部61上部の所定の位置で分割されており、上側部材20aの下側縁内周面20a1に形成された雌ねじ部と、下側部材20bの上側縁外周面20b1に形成された雄ねじ部とを螺合させることによって連結できる。タンク20は、本体部5とは上述したような寸法関係となっているので、タンク20を上側部材20aと下側部材20bとに分割すると、貯留部61内に本体部5を格納できるようになっている。また、それだけの容積があることにより、局部を洗浄するために十分な量の洗浄液を貯留することができる。
【0031】
また、図1に示すように、タンク20からは、タンク20内の洗浄液を通過させるためのビニール等の合成樹脂製の第1のホース25が延出している。この第1のホース25と、本体部5に備えられた第2のホース26と、洗浄箇所に向けて洗浄液が発射されるノズル70を備えた第3のホース27とからホース28が構成されており、各々が、嵌合又は螺合等によって着脱可能となっている。各ホースの連結形態については、特に限定されるものではないが、本実施の形態での詳細な説明は省略する。また、第3のホース27には、ストッパー71が設けられており、ストッパー71によって、第3のホース27内の洗浄液の流れを規制でき、また洗浄液の流量を調整できるようになっている。
【0032】
図7及び図8に示すように、ストッパー71は、上面が開放された中空の略直方体形状の基部72と、基部72に対して相対移動可能に設けられた軸付きローラ77とから構成されている。詳細には、基部72は、第3のホース27の長さ方向に長手を持つ略長方形の左右一対の側壁74,74と、左右側壁74,74の下側長辺間に渡設された下側壁73と、側壁74,74の短辺間に渡設された一対のガイド壁75,75とから構成されている。ガイド壁75,75には、それぞれガイド孔75aが穿設されており、一対となったガイド孔75a,75aに第3のホース27が挿入されることになる。また、右側壁74は、その内側面74aに、図中手前方向から奥行き方向に向かって上方から下方に傾斜して形成された所定深さの案内溝76を備えている。図示しないが、左側壁74の内側面にも右側壁74内面74aに形成された案内溝76と略同一形状の案内溝が、対向して一対となって形成されている。
【0033】
軸付きローラ77は、所定厚を有した略円盤状のローラ77aと、ローラ77aの軸心部を貫通して固設された軸部77bとから構成されている。軸付きローラ77は、その軸部77bが右側壁74の内面74aに形成された案内溝76及び左側壁74の内面に形成された案内溝(図示外)に嵌合し、ローラ77aが左右側壁74,74に挟まれた状態で、左右一対の案内溝76の両端部間を移動可能となるように基部73に組み付けられる。基部73に設けられた一対のガイド孔75a,75aに挿入された第3のホース27は、自重によって図示外の下側壁に接した状態となっている。
【0034】
ローラ77aを、軸部77bを介して案内溝76の両端部間で移動させ、案内溝76の図中手前側の端部近傍まで軸付きローラ77を移動させると、軸付きローラ77と第3のホース27との間に間隙が生じた状態となるので、第3のホース27内を洗浄液が円滑に流れることになる。逆に、案内溝76の図中奥行き側の端部近傍まで軸付きローラ77を移動させると、軸付きローラ77と図示外の下側壁とによって第3のホース27が挟まれて潰れた状態となるので、第3のホース27内の洗浄液の流れが止められることになる。このように構成されたストッパー71によって、第3のホース27内の洗浄液の流れを規制できるようになっている。
【0035】
次に、以上のように構成された携帯用局部洗浄装置1の使用について説明する。図1に示すように、携帯用局部洗浄装置1は、本体部5に水等の洗浄液Lが貯留されたタンク20を装着し、本体部5に固設された第2のホース26に、一端が洗浄液L内に位置し、タンク20側から延びた第1のホース25と、図示外の人体局部側に延びた第3のホース27とを連結することによって使用可能となる。使用者は、まず、ピストン部材7下端部の弁押圧部17に形成された切り欠き部40とシリンダー部6内の凸部56とが対向していない、ピストン部材7が弁30と接し得ない状態であることを確認した後、本体部5のシリンダー部6内でピストン部材7を上下に往復移動(スライド)させる。ここで、図3に示す「出」の目印が、例えばホース28の延出方向に向いている時が、ピストン部材7が弁30と接し得ない状態であるというように、外部から一目して本体部5内のピストン部材7とシリンダー部6との状態が分かるようにしておくとよい。尚、目印「出」と「止」は、この文字に限られず、「OPEN」と「STOP」や図又は記号等で示しても良い。
【0036】
上述したように、本体部5では、シリンダー部6とピストン部材7とでポンプが構成され、ピストン部材7を何度もスライドさせることによって、外部からシリンダー部6方向に向かって一方通行で空気が流入する。ゴムリング19とシリンダー部6との間に流入して密封された空気は、高い圧力を有し、その圧力で弁30を下方に押圧しつつタンク20内に流入する。高圧の空気は、タンク20内に貯留された洗浄液Lの水面にかかり、その圧力によって、洗浄液Lが第1のホース25、第2のホース26及び第3のホース27とを介して、第3のホース27に設けられたノズル70から外部へ放出されることになる。携帯用局部洗浄装置1の使用者は、ノズル70に設けられた噴射口(図示外)を所定の局部に向けることによって、当該局部を洗浄することになる。
【0037】
ここで、第3のホース27には、ストッパー71が設けられているので、洗浄液Lが自動的に噴射され続けることはなく、使用者の意志によって噴射を自在に規制することができる。また、それと共に、使用中にピストン部材7をスライドさせ続けなくても、タンク20内の洗浄液L面に圧力がかかっている限り、洗浄液Lは噴射され続ける。
【0038】
また、タンク20内に貯留された洗浄液Lにかけられた圧力を外部へ開放する場合は、ピストン部材7の弁押圧部17と弁30とが当接し得ない状態から、ピストン部材7を半回転(180°)だけ回転させて、その下端部の弁押圧部17と弁30とが当接可能な状態とする。そして、ピストン部材7をスライドさせて下方に移動させれば、弁30は、上方からの空気圧がかかっていない状態で、弁押圧部17によって下方に移動させられるので、連通孔16と窪み部55及び切り欠き部47を介してタンク20側に送られた空気をシリンダー部6側に戻すことができる。そして、空気を外部へ放出することができる。
【0039】
以上説明したように、本実施の形態の携帯用局部洗浄装置1では、本体部5のシリンダー部6に設けられたピストン部材7の下端部に、シリンダー部6とタンク20に連続した装着部10との間に設けられた弁30を押圧する弁押圧部17が形成されているので、タンク20内に送られて、洗浄液Lの液面を押圧する空気を外部へ放出したいときには、弁押圧部17で弁30を下方に押圧して、連通孔16を介して高圧の空気を外部へ放出することができる。通常状態では、弁押圧部17と弁30とが当接可能な状態ではないので、シリンダー部6内でピストン部材7をスライドさせることによって発生した高圧の空気が、自身で弁30を下方に押圧しつつタンク20内へ流入し、洗浄液Lの液面を下方に押圧することになる。
【0040】
従って、第3のホース27の局部側端部に設けられたノズル70から局部に向かって、局部を洗浄するのに十分な勢いを持った洗浄液が噴射されて局部が洗浄されることになる。ピストン部材7を複数回スライドさせることにより、タンク20内には高圧の空気が流入し、その圧力によって洗浄液Lが押圧されてホース28を通ってノズル70から噴射されることになるが、ホース28を構成する第3のホース27にはストッパー71が設けられており、第3のホース27を通る洗浄液Lの流動を規制できるようになっている。これにより、使用者は、ストッパー71を操作するだけで洗浄液Lの噴射を抑制することができる。加えて、タンク20を構成する貯留部61は、本体部5の長さよりも大きい高さを持つ中空の略円柱形状であり、ホース28は、第1乃至第3のホース25,26,27に分割可能であるので、タンク20内に本体部5並びに分割したホース28を収納することができ、携帯用局部洗浄装置1全体として小型化できるので、持ち運びにも好適な形態にできる。
【0041】
尚、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、各種の変形が可能である。例えば、本実施の形態では、円筒状のピストン部材7に空気密閉用のゴムリング19を設けてポンプを形成したが、タンク20内の洗浄液L液面を押圧する高圧の空気を発生させて密閉する方法はこの方法に限られたものではない。
【0042】
【発明の効果】
以上、詳述したとおり、請求項1に記載の携帯用局部洗浄装置では、本体部において、装着部が設けられた一端とは反対側に位置する他端から前記一端側に向かって形成されたシリンダー部内で、ピストン部材を繰り返し往復させることによって、シリンダー部内に高圧の空気が貯められ、その圧力がシリンダー部と装着部との間に設けられた連通孔を通ってタンク内に貯留された洗浄液の液面にかかることになる。このとき、弁の働きにより前記装着部側から前記シリンダー部側への空気の流れが防止できる。そして、その端面に高い圧力を受けた洗浄液は、圧力がかかった側とは反対側の端部即ちホースが連結された側に向かって押圧されるので、ホースの局部側端部から局部に向かって局部を洗浄するのに十分な勢いを持った洗浄液が噴射されて局部が洗浄されることになる。
【0043】
また、請求項2に記載の携帯用局部洗浄装置では、請求項1に記載の発明の効果に加え、ピストン部材は、弁側端部に固設された第1のフランジと、第1のフランジから弁側とは反対方向に所定距離だけ離れた位置に固設された第2のフランジと、第1のフランジと第2のフランジとの間で、ピストン部材の外周面とシリンダー部とに密接した状態で本体部の長尺方向に摺動可能なリングとを備え、第1及び第2のフランジ間におけるピストン部材の外周面には、第1のフランジから第2のフランジ近傍まで所定深さで切り欠かれた切り欠き部が形成されている。従って、ピストン部材を弁方向にスライドさせると、慣性によってリングが弁とは反対方向に摺動し、ピストン部材を弁とは反対方向にスライドさせると、慣性によってリングが弁方向に摺動することになり、ピストン部材を弁とは反対方向にスライドさせることによって現出する切り欠き部を通過して空気がシリンダー部に入りこむことができ、ピストン部材を弁方向にスライドさせることによって、第2のフランジ近傍まで延びた切り欠き部が塞がれることになる。即ち、シリンダー部とピストン部材とでポンプが形成され、このポンプによって高圧の空気を効率よくタンク内に流入することができる。
【0044】
また、請求項3に記載の携帯用局部洗浄装置では、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、シリンダー部の前記隔壁側端部において、その周方向略半分の範囲には、シリンダー部の内側面からシリンダー部の軸心方向へ向かって所定の突出量をもって凸部が突設されており、ピストン部材の隔壁側端部において、その周方向略半分の範囲には、ピストン部材の外周面からピストン部材の軸心方向へ向かって、凸部の突出量と略同一の切り欠き量をもって切り欠き部が形成されている。シリンダー部内に空気を送り込むためにピストン部材を繰り返しスライドさせる際は、ピストン部材の切り欠き部とシリンダー部内の凸部とが対向していない状態として、付勢部材によって閉じる方向に付勢された弁が、空気の圧力によって下方に移動することにより、空気の流れをシリンダー部側からタンク側への一方通行とすることができる。
【0045】
また、請求項4に記載の携帯用局部洗浄装置では、請求項1乃至3の何れかに記載の発明の効果に加え、シリンダー部の前記隔壁側端部において、凸部に対向する位置の内側面には、シリンダー部の隔壁側端部から付勢部材の付勢方向に向かって、所定の窪み量と所定の長さとをもった窪み部が形成されている。タンク内に貯留された洗浄液の液面にかかった圧力を解放したいときには、ピストン部材を回転させて、その切り欠き部がシリンダー部内の凸部と対向した状態とし、ピストン部材をスライドさせて弁に当接させて弁を下方に押圧すれば、空気はタンク側からシリンダー部側へ流れることができ、窪み部とピストン部材の外周面に形成された切り欠き部とを介して洗浄液の液面にかかった圧力をシリンダー部を通して外部へ放出することができる。
【0046】
また、請求項5に記載の携帯用局部洗浄装置では、請求項1乃至4の何れかに記載の発明の効果に加え、ホースは、洗浄液の流れを規制するストッパーを備えているので、使用者は、洗浄を行うときにのみ洗浄水を噴射させることができ、装置の効率のよい稼動を実現できる。
【0047】
また、請求項6に記載の携帯用局部洗浄装置では、請求項1乃至5の何れかに記載の発明の効果に加え、タンクは、本体部とホースとを格納可能であるので、使用者は、装置をコンパクトな状態として持ち運ぶことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、携帯用局部洗浄装置1の全体構成を示す縦断面図である。
【図2】図2は、本体部5を示す縦断面図である。
【図3】図3は、把持部37の平面図である。
【図4】図4は、シリンダー部6に設けられたピストン部材7と弁30とを示す拡大断面図である。
【図5】図5は、シリンダー部6に設けられたピストン部材7と弁30とを示す拡大断面図である。
【図6】図6は、タンク20を示す断面図である。
【図7】図7は、ストッパー71を示す斜視図である。
【図8】図8は、ストッパー71を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 携帯用局部洗浄装置
5 本体部
6 シリンダー部
7 ピストン部材
9a,9b フランジ
10 装着部
16 連通孔
17 弁押圧部
19 ゴムリング
20 タンク
28 ホース
30 弁
35 バネ
40 切り欠き部
47 切り欠き部
55 窪み部
56 凸部
71 ストッパー
L 洗浄液
Claims (6)
- 携帯可能で、人体局部を洗浄する携帯用局部洗浄装置であって、
前記局部を洗浄するための洗浄液を貯留するタンクと、
前記タンクに貯留された洗浄液を前記タンクから前記人体局部に導くための筒状のホースと、
前記タンクが装着され、前記洗浄液に前記人体局部への噴射力を付与する本体部と
を備え、
当該本体部は、
長尺形状を有し、
一端に設けられた前記タンクが装着される装着部と、
前記一端とは反対側に位置する他端から前記一端側に向かって形成された円筒形状のシリンダー部と、
当該シリンダー部内で、前記長尺方向に往復可能なピストン部材と、
前記シリンダー部と前記装着部との間に両部材を隔てるように設けられた隔壁と、
当該隔壁に設けられた連通孔と、
当該連通孔に設けられ、前記装着部側から前記シリンダー部側への空気の流れを規制する弁と
を備えたことを特徴とする携帯用局部洗浄装置。 - 前記ピストン部材は、
前記隔壁側端部に固設された第1のフランジと、
当該第1のフランジから前記隔壁側とは反対方向に所定距離だけ離れた位置に固設された第2のフランジと、
前記第1のフランジと第2のフランジとの間で、前記ピストン部材の外周面と前記シリンダー部の内側面とに密接した状態で前記本体部の長尺方向に摺動可能なリングと
を備え、
前記第1及び第2のフランジ間における前記ピストン部材の外周面には、前記第1のフランジから前記第2のフランジ近傍まで所定深さで切り欠かれた切り欠き部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の携帯用局部洗浄装置。 - 前記シリンダー部の前記隔壁側端部において、その周方向略半分の範囲には、前記シリンダー部の内側面から前記シリンダー部の軸心方向へ向かって所定の突出量をもって凸部が突設されており、
前記ピストン部材の前記隔壁側端部において、その周方向略半分の範囲には、前記ピストン部材の外周面から前記ピストン部材の軸心方向へ向かって、前記所定の突出量と略同一の切り欠き量をもって切り欠き部が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の携帯用局部洗浄装置。 - 前記本体部には前記弁を閉じる方向に付勢する付勢部材が設けられ、
前記シリンダー部の前記隔壁側端部において、前記凸部に対向する位置の内側面には、前記シリンダー部の前記隔壁側端部から前記付勢部材の付勢方向に向かって、所定の窪み量と所定の長さとをもった窪み部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の携帯用局部洗浄装置。 - 前記ホースは、前記洗浄液の流れを規制するストッパーを備えていることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の携帯用局部洗浄装置。
- 前記タンクは、前記本体部と前記ホースとを格納可能であることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の携帯用局部洗浄装置。
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JP2006083069A (ja) * | 2004-09-14 | 2006-03-30 | Asahi Denka Kogyo Kk | 局部洗浄装置用洗浄剤組成物 |
WO2014048121A1 (zh) * | 2012-09-28 | 2014-04-03 | Wu Chao-Chang | 携带式免纸喷雾器 |
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-
2002
- 2002-06-21 JP JP2002182095A patent/JP2004024357A/ja active Pending
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