JP2004024280A - 遊技機 - Google Patents

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Junichi Tokumaru
徳丸 順一
Motoyuki Fujii
藤井 基之
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Abstract

【課題】保留球数の上限値に達しているときに遊技球が始動口へ入ることによって遊技者に与える損失感を低減する。
【解決手段】大当りの判定がなされたときには(S236)、保留球数の上限値に達しているときに始動口に入った遊技球の数としての無効球数Niに応じた確率をもって、大当りした際の基準となる大入賞口の開放回数としての基準ラウンド数に追加される追加ラウンド数を「ハズレ」「5ラウンド」「10ラウンド「15ラウンド」の中から選択し(S237)、これを大当り実行コマンドに含めて大入賞口駆動装置や特別図柄表示装置に送信する(S238)。このとき、追加ラウンド数は、無効球数Niの値が大きくなるほど、高確率で「5ラウンド」や「10ラウンド」「15ラウンド」が選択されやすくしておく。これにより、遊技者の損失感を低減することができる。
【選択図】    図10

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技機に関し、詳しくは、識別情報を変動表示可能な識別情報表示手段と、所定の始動条件の成立に伴って前記識別情報表示手段へ変動表示の開始を指示する変動開始指示手段と、該変動開始指示手段により変動開始を指示する際に所定の当たり確率に基づいて通常の遊技状態とするか遊技者に有利な遊技状態とするかの当否判定を行なう当否判定手段と、該当否判定手段の判定結果に基づいて遊技状態を制御する遊技状態制御手段とを備える遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の遊技機としては、始動条件が成立、即ち遊技球が始動口に入ることにより図柄表示装置により図柄の変動表示を開始し、変動表示終了後に停止する図柄がハズレ図柄のときには通常の遊技状態となり、変動終了後に停止する図柄がアタリ図柄のときには遊技者に有利な特別遊技状態となるものが提案されている。この遊技機では、図柄表示装置の図柄の変動表示中や特別遊技状態中に遊技球が始動口に入ったときには、そのときの情報が所定回数(例えば、4回)に達するまで記憶、即ち保留される。そして、図柄変動や特別遊技状態が終了したときには、保留された情報をもとに当たりの当否判定や停止図柄の判定や図柄の変動態様の判定などを行なうと共にこれらの判定結果をもとに図柄の変動表示を開始して、保留の消化を行なっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうした遊技機では、保留数が所定回数の上限に達したときには、更に遊技球が始動口に入ったとしてもそのときの情報は保留されずに破棄されるから、遊技者に損失感を与え、興趣性を低下させてしまう。また、こうした損失感により、保留数が所定回数の上限に達したときには遊技者は遊技を一時的に停止する場合が多くなるから、遊技機の稼働率も低下させてしまう。
【0004】
本発明の遊技機は、こうした問題を解決し、遊技者に与える損失感を低減して興趣の向上を図ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
本発明の遊技機は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
【0006】
手段1.本発明の遊技機は、
識別情報を変動表示可能な識別情報表示手段と、所定の始動条件の成立に伴って前記識別情報表示手段へ変動表示の開始を指示する変動開始指示手段と、該変動開始指示手段により変動開始を指示する際に所定の当たり確率に基づいて通常の遊技状態とするか遊技者に有利な遊技状態とするかの当否判定を行なう当否判定手段と、該当否判定手段の判定結果に基づいて遊技状態を制御する遊技状態制御手段とを備える遊技機であって、
前記識別情報表示手段による識別情報の変動表示中または前記有利な遊技状態中に前記始動条件が成立したとき、該始動条件の成立を所定保留数を上限として保留する条件成立保留手段と、
該条件成立保留手段により始動条件の成立が既に前記所定保留数まで保留されている状態で前記始動条件が成立したとき、該始動条件の成立を計数する保留外成立計数手段と、
前記当否判定手段により当たりの判定がなされたときには、前記保留外計数手段により計数された始動条件の成立数に基づいて前記遊技状態制御手段により遊技状態を前記有利な遊技状態へ制御する際の遊技媒体の入賞態様を設定する入賞態様設定手段と
を備えることを要旨とする。
【0007】
この本発明の遊技機では、条件成立保留手段が、識別情報表示手段による識別情報の変動表示中または有利な遊技状態中に始動条件が成立したときその始動条件の成立を所定保留数を上限として保留し、保留外成立計数手段が、条件保留手段により始動条件の成立が既に所定保留数まで保留されている状態で更に始動条件が成立したときその始動条件の成立を計数する。そして、所定の当たり確率に基づいて当否の判定を行なう当否判定手段により当たりの判定がなされたときには、入賞態様設定手段が、保留外成立計数手段により計数された始動条件の成立数に基づいて、遊技状態を制御する遊技状態制御により遊技状態を有利な遊技状態へ制御する際の遊技媒体の入賞態様を設定する。すなわち、保留数の上限を超えて始動条件が成立したときでも、その成立数に応じて遊技状態が有利な遊技状態へ制御される際の遊技媒体の入賞態様を設定するから、遊技者に与える損失感を低減でき、興趣の向上を図ることができる。ここで、「入賞」には、有価価値(例えば、遊技媒体その他の景品のみならず、磁気カードなどの書き込み等も含む)の払い出しを伴う遊技媒体の入賞の他、払い出しを伴わない遊技媒体の入賞も含まれる。
【0008】
手段2.手段1記載の遊技機であって、前記入賞態様設定手段は、前記保留外成立計数手段により計数された始動条件の成立数が多いほど遊技者に有利な傾向で前記入賞態様を設定する手段である遊技機。こうすれば、保留数の上限を超えて成立した始動条件の数が多くなっても、それだけ遊技者に有利な傾向で入賞態様が設定されるから、遊技者に与える損失感を低減することができる。
【0009】
手段3.手段1または2記載の遊技機であって、前記入賞態様は、遊技媒体を入賞可能な入賞口の開放態様である遊技機。こうすれば、保留数の上限を超えて成立した始動条件の数に応じた開放態様で入賞口を開放することができる。
【0010】
手段4.手段3記載の遊技機であって、前記入賞口は、前記有利な遊技状態の時に所定の開放条件に基づいて開閉を繰り返し、前記開放態様は、前記入賞口の開放回数である遊技機。こうすれば、保留数の上限を超えて成立した始動条件の数に応じて、所定の開放条件に基づいて開閉を繰り返す入賞口の開放回数を設定することができる。
【0011】
手段5.手段4記載の遊技機であって、前記入賞態様設定手段は、前記保留外成立計数手段により計数された始動条件の成立数に応じた確率をもって前記開放回数を設定する手段である遊技機。こうすれば、保留外計数手段により計数された始動条件の成立数に応じた確率をもって入賞口の開放回数を設定することができる。
【0012】
手段6.手段4または5記載の遊技機であって、前記入賞態様設定手段は、前記保留外成立計数手段により計数された始動条件の成立数が多くなるほど多い傾向で前記入賞口の開放回数を設定する手段である遊技機。こうすれば、保留数の上限を超えて成立した始動条件の成立数が多くなるほど多い傾向で入賞口の開放回数が設定されるから、遊技者に与える損失感を低減でき、興趣の向上を図ることができる。
【0013】
手段7.手段1ないし6いずれか記載の遊技機であって、所定の書換条件が成立したとき、前記保留外成立計数手段により計数された始動条件の成立数を書き換える成立数書換手段を備える遊技機。このとき、保留外計数手段における始動条件の成立数を減じる方向に書き換えるものとすれば、その始動条件の成立数が際限なく増加するのを防止することができる。
【0014】
手段8.手段7記載の遊技機であって、前記成立数書換手段は、前記保留外成立計数手段により計数された始動条件の成立数をクリアする手段である遊技機。こうすれば、保留外成立計数手段における始動条件の成立数が際限なく増加するのをより確実に防止することができる。
【0015】
手段9.手段7または8記載の遊技機であって、前記成立数書換手段は、前記所定の書換条件として、遊技状態が前記有利な遊技状態となったときを条件に書き換える手段である遊技機。こうすれば、遊技状態が有利な遊技状態となったことを条件として保留外成立計数手段における始動条件の成立数を書き換えることができる。
【0016】
手段10.手段1ないし9いずれか記載の遊技機であって、前記入賞態様設定手段による前記入賞態様の設定結果を出力する設定結果出力手段を備える遊技機。こうすれば、遊技者は、入賞態様の設定結果を知ることができる。
【0017】
手段11.手段10記載の遊技機であって、前記設定結果出力手段は、前記識別情報表示手段により前記有利な遊技状態の様子が表示されている間に前記入賞態様の設定結果を出力する手段である遊技機。こうすれば、遊技者は、識別情報表示手段により有利な遊技状態の様子が表示されている間に入賞態様の設定結果を知ることができるから、興趣の向上を図ることができる。
【0018】
手段12.手段10または11記載の遊技機であって、前記設定結果出力手段は、前記入賞態様の設定結果を前記識別情報表示手段に出力する手段である遊技機。こうすれば、遊技者は、入賞態様の設定結果を識別情報表示手段を介して知ることができる。
【0019】
手段13.手段1ないし12いずれか記載の遊技機であって、前記保留外成立計数手段により計数された始動条件に成立数に関する情報を出力する成立数出力手段を備える遊技機。こうすれば、遊技者は、保留数の上限を超えて成立した始動条件の数に関する情報を得ることができる。
【0020】
手段14.手段11に係る手段13記載の遊技機であって、前記成立数出力手段は、前記識別情報表示手段により前記有利な遊技状態の様子が表示されている間に、前記設定結果出力手段による入賞態様の設定結果の出力に先立って前記保留外成立計数手段における始動条件の成立数に関する情報を出力する手段である遊技機。こうすれば、遊技者は、入賞態様の設定結果を知る前に保留数の上限を超えて成立した始動条件の数に関する情報を得ることができるから、より興趣の向上を図ることができる。
【0021】
手段15.手段1ないし14いずれか記載の遊技機であって、前記遊技機はパチンコ機である遊技機。パチンコ機の基本構成としては、操作ハンドルを備えておりそのハンドル操作に応じて遊技球を所定の遊技領域に発射させ、遊技球が遊技領域内の所定の位置に配置された作動口に入賞することを必要条件として表示手段における識別要素の変動表示が開始すること、また、特別遊技状態発生中には遊技領域内の所定の位置に配置された入賞口が所定の態様で開放されて遊技球を入賞可能として、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへの書き込む等も含む)が付与されること等が挙げられる。なお、こうしたパチンコ機には、少なくとも多数個の遊技球を取得できる遊技者に有利な状態である特別遊技状態(大当り状態)と、遊技球を消費する遊技者に不利な状態である通常遊技状態とが存在するものとすることもできる。
【0022】
手段16.手段1ないし14いずれか記載の遊技機であって、前記遊技機はスロットマシンである遊技機。こうした本発明の遊技機としてのスロットマシンの基本構成としては、「遊技状態に応じてその遊技状態を識別させるための複数の識別要素からなる識別要素列を変動表示した後に識別要素を確定表示する表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別要素の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因してあるいは所定時間経過することにより識別要素の変動が停止され、その停止時の確定識別要素が特定識別要素であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備える遊技機」を挙げることができる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。こうしたスロットマシンにおいて、少なくとも多数個の遊技媒体例えばコイン、メダル等を取得できる遊技者に有利な状態である特別遊技状態(大当り状態)と遊技媒体を消費する遊技者に不利な状態である通常遊技状態とが存在するものとすることもできる。
【0023】
手段17.手段1ないし14いずれか記載の遊技機であって、前記遊技機はパチンコ機とスロットマシンとを融合させてなる遊技機。このパチンコ機とスロットマシンとを融合させた遊技機の基本構成としては、「遊技状態に応じてその遊技状態を識別させるための複数の識別要素からなる識別要素列を変動表示した後に識別要素を確定表示する表示手段を備え、始動用操作手投(例えば操作レバー)の操作に起因して識別要素の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因してあるいは所定時間経過することにより識別要素の変動が停止され、その停止時の確定識別要素が特定識別要素であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として遊技球を使用すると共に識別要素の変動開始に際しては所定数の遊技球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの遊技球が払い出されるよう構成されてなる遊技機」を挙げることができる。こうした遊技機には、少なくとも多数個の遊技球を取得できる遊技者に有利な状態である特別遊技状態(大当り状態)と、遊技球を消費する遊技者に不利な状態である通常遊技状態の2種類の遊技状態とが存在するものとすることもできる。
【0024】
手段15ないし17に記載したように、本発明の遊技機としては、パチンコ機やスロットマシン,パチンコ機とスロットマシンとを融合させてなる遊技機などを挙げることができるが、この他、種々の遊技機に適用することもできる。
【0025】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例であるパチンコ機20の構成の概略を示す構成図である。
【0026】
図1は本発明の一実施例であるパチンコ機20を正面から見た外観図であり、図2はパチンコ機20の遊技盤30の構成の概略を示す構成図であり、図3は実施例のパチンコ機20の電気的接続を例示するブロック図である。実施例のパチンコ機20は、図1に示すように、前面枠22にはめ込まれたガラスに覆われた遊技盤30と、遊技球を貯留する上受け皿24および下受け皿26と、遊技球を遊技盤30へ発射するための発射ツマミ28と、パチンコ機20全体を制御するメイン制御装置70(図3参照)とを備える。
【0027】
遊技盤30は、図2に示すように、遊技盤30の中央の上部に配置された普通図柄表示装置32と、遊技盤30の左右部に各々配置され遊技球の通過を検知する普通図柄始動口スイッチ36a,36bを有する普通図柄表示装置作動ゲート34a,34bと、普通図柄表示装置32の下側に配置された特別図柄表示装置40と、特別図柄表示装置40の下側に配置され遊技球の入賞を検知する特別図柄始動口スイッチ44を有する始動口42と、始動口42に取り付けられ開閉可能なチューリップ式の普通電動役物46と、始動口42の下側に配置され開閉可能な大入賞口50と、遊技盤30の左右下部に計4個配置された普通入賞口60a〜60dと、いずれの入賞口にも入らなかった遊技球を回収するアウト口69とを備える。
【0028】
普通図柄表示装置32は、背後に設けられた図示しないランプの点灯を切り換えることにより変動表示する「○」および「×」の図柄32a,32bと、この「○」および「×」の図柄32a,32bの上側に配置された4個の普通図柄変動保留ランプ33a〜33dとを備える。「○」および「×」の図柄32a,32bは、遊技球が普通図柄表示装置作動ゲート34a,34bに入賞したのを検知したときに変動表示の開始がなされ、所定時間変動表示後に「○」および「×」の図柄32a,32bのいずれかを点灯した状態で変動表示を終了する。普通図柄変動保留ランプ33a〜33dは、普通図柄表示装置32による「○」および「×」の図柄32a,32bの変動表示の最中に遊技球が普通図柄表示装置作動ゲート34a,34bに入賞するごとに左側から順に一つずつ点灯され、普通図柄表示装置32による「○」および「×」の図柄32a,32bの変動表示が開始される毎に点灯とは逆の順に消灯されることにより、変動表示の最中に普通図柄表示装置作動ゲート34a,34bに入賞した回数を最大4回まで保留回数として示す。
【0029】
始動口42に設けられたチューリップ式の普通電動役物46は、普通図柄表示装置32による変動表示が「○」の図柄32aで停止したときに当たりとしてチューリップを所定時間(例えば0.3秒間)開くものとして構成されている。
【0030】
特別図柄表示装置40は、液晶ディスプレーなどの表示装置として構成されており、図3に示す表示用制御装置90により表示内容が制御されている。特別図柄表示装置40は、通常、図4に例示するように、キャラクタと数字とから構成される左,中,右の3個の図柄L,M,Rを表示しており、遊技球が始動口42に入賞するのを検知したときにこの3個の図柄L,M,Rを変動表示させる。そして、所定の変動時間が終了したときに、3個の図柄L,M,Rを図柄L,図柄R,図柄Mの順に変動表示を停止し、3個の図柄L,M,Rが一致したときに大当たりとして特別遊技動画を表示する。特別遊技動画の一例を図5に示す。
【0031】
図6は、表示用制御装置90の構成を中心に示すブロック図である。表示用制御装置90は、メイン制御装置70から入力される表示コマンドなどに基づいて特別表示装置40に表示する画像の処理を実行するCPU91とCPU91の処理に従って特別図柄表示装置40への3個の図柄L,M,Rの変動表示や背景図の表示を制御する画像コントローラとしてのVDP92を中心として構成されており、CPU91で実行される処理プログラムや3個の図柄L,M,Rとして変動表示させるキャラクタ図の色を記憶するプログラムROM93と、データを一時的に記憶するワークRAM94と、特別図柄表示装置40に表示する3個の図柄の番号としてのキャラクタ番号とその色を決定するためのパレット番号を書き込むVRAM95と、3個の図柄L,M,Rとして変動表示させるキャラクタ図や背景図の図柄を記憶するキャラクタROM96と、色データを16個の色番号により構成される32個のパレット番号として書き込み可能なパレットRAM97とを備える。CPU91は、メイン制御装置70からの表示コマンドなどによって起動させる処理プログラムに基づいて3個の図柄を決定しそのキャラクタ番号とパレット番号とをVRAM95に書き込みと共にパレットのデータをVRAM95に書き込んだパレット番号に該当するパレットRAM97の位置に書き込む。VDP92は、VRAM95に書き込まれたキャラクタ番号を参照してキャラクタROM96内の該当するキャラクタから色番号を読み出し、パレット番号と読み出した色番号からパレットRAM97内の該当する色データを読み出して特別図柄表示装置40に出力することにより、特別図柄表示装置40の3個の図柄L,M,Rを表示する。
【0032】
遊技盤30には、普通図柄表示装置32と特別図柄表示装置40との間に4個の特別図柄変動保留ランプ41a〜41dが設けられている。この特別図柄変動保留ランプ41a〜41dは、特別図柄表示装置40による3個の図柄L,M,Rの変動表示の最中や特別遊技動画を表示している最中に遊技球が始動口42に入賞するごとに左側から順に一つずつ点灯され、特別図柄表示装置40による3個の図柄L,M,Rの変動表示が開始される毎に点灯とは逆の順に消灯されることにより、変動表示の最中や特別遊技動画を表示している最中に始動口42に入賞した球数を最大4個まで保留球数として示す。
【0033】
大入賞口50は、通常は遊技球を受け入れない閉状態とされており、大当たりのときに、図3に示す大入賞口駆動装置52によって遊技球を受け入れやすい開状態と通常の閉状態とが所定の条件に基づいて繰り返されるよう駆動される。大入賞口50には、遊技球の入賞をカウントする10カウントスイッチ54(図3参照)や大入賞口50の中央部に設けられたVゾーン56に遊技球が入賞したのを検出するVカウントスイッチ58(図3参照)が取り付けられている。
【0034】
遊技盤30には、この他、発射された遊技球を円弧上に導くレール62や遊技盤30の中央部に導く左右の肩部に配置されたランプ風車64a,64b,普通図柄表示装置作動ゲート34a,34bの近傍に配置された風車66a,66b,特別図柄表示装置40の両横に取り付けられた計8個のインジケータ68a〜68hなども取り付けられている。なお、遊技球をガイドしたり弾いたりしてその遊技性を高める複数の釘については図示を省略した。
【0035】
メイン制御装置70は、CPU72を中心とするマイクロコンピュータとして構成されており、CPU72には電源を供給する電源回路73の他に、処理プログラムを記憶するROM74や一時的にデータを記憶するRAM76,所定周波数の矩形波を出力するクロック回路78,入出力処理回路80がバス82を介して接続されている。メイン制御装置70には、普通図柄始動口スイッチ36a,36bからの入賞信号や特別図柄始動口スイッチ44からの始動信号,10カウントスイッチ54からのカウント信号,Vカウントスイッチ58からのV信号,普通入賞スイッチや賞球カウントスイッチなどの他の入出力装置88からの入力信号などが入出力処理回路80を介して入力されている。また、メイン制御装置70からは、普通図柄表示装置32への駆動信号や大入賞口駆動装置52への駆動信号,普通図柄変動保留ランプ33a〜33dや特別図柄変動保留ランプ41a〜41d,インジケータ68a〜68hへの点灯信号,普通電動役物46への駆動信号、スピーカ86が接続された音声用制御装置84への制御信号,特別図柄表示装置40の表示制御を司る表示用制御装置90への制御信号,賞球の払い出しを司る賞球制御装置などの他の入出力装置88への駆動信号などが入出力処理回路80を介して出力されている。
【0036】
次に、こうして構成されたパチンコ機20の動作について説明する。図7は、メイン制御装置70により実行されるメインルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば、2msec毎)に繰り返し実行される。
【0037】
メインルーチンが実行されると、メイン制御装置70のCPU72は、図8に例示する始動入賞処理(ステップS100),図9に例示する変動開始処理(ステップS102),図10に例示する変動終了処理(ステップS104),図11に例示するカウンタ更新処理(ステップS106)を実行し、その後、図12に例示するハズレ図柄カウンタ更新処理(ステップS108)を繰り返し実行する。説明の容易のために、まず、カウンタ更新処理とハズレ図柄カウンタ更新処理とを説明し、その後その他の各処理について説明する。
【0038】
カウンタ更新処理では、図11に示すように、メイン制御装置70のCPU72は、内部乱数カウンタC1,リーチ乱数カウンタC2,大当り図柄カウンタC3,変動パターンカウンタC4,ラウンド抽選カウンタC5の各々のカウンタをインクリメントする処理を実行する(ステップS240)。内部乱数カウンタC1は、大当たりか否かを判定する際に用いられるカウンタであり、実施例では0〜629までを順に値1ずつインクリメントする。リーチ乱数カウンタC2は、リーチ遊技を行なうか否かを判定する際に用いられるカウンタであり、実施例では0〜11までを順に値1ずつインクリメントする。大当り図柄カウンタC3は、大当たりのときに特別図柄表示装置40で変動表示している左,中,右の3個の図柄L,M,Rの変動停止時の図柄(当り図柄)を決定する際に用いられるカウンタであり、実施例では0〜11までを順に値1ずつインクリメントする。変動パターンカウンタC4は、特別図柄表示装置40の左,中,右の3個の図柄L,M,Rを変動表示させるパターンを決定する際に用いられるカウンタであり、実施例では0〜99までを順に値1ずつインクリメントする。ラウンド抽選カウンタC5は、大当たりとなったときに基準となる大入賞口50の開放回数としての基準ラウンド数(例えば、15回)に追加されるラウンド数(例えば、0回,5回,10回,15回)を抽選するために用いられるカウンタであり、実施例では0〜99までを順に値1ずつインクリメントする。こうして各カウンタを更新すると、各カウンタをRAM76の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに格納して(ステップS242)、カウンタ更新処理を終了する。
【0039】
ハズレ図柄カウンタ更新処理では、図12に示すように、メイン制御装置70のCPU72は、まず、ハズレ図柄左カウンタClをインクリメントする処理を実行する(ステップS250)。ハズレ図柄左カウンタClは、ハズレのときに特別図柄表示装置40で変動表示している左,中,右の3個の図柄L,M,Rの変動停止時の図柄(ハズレ図柄)のうち左の図柄Lを決定する際に用いられるカウンタであり、実施例では0〜図柄の数から値1を減じた数までを順に値1ずつインクリメントする。続いてハズレ図柄左カウンタClが値0であるかを判定し(ステップS252)、ハズレ図柄左カウンタClが値0であるときには、ハズレ図柄右カウンタCrをインクリメントする(ステップS254)。ハズレ図柄右カウンタCrは、ハズレのときに特別図柄表示装置40で変動表示している左,中,右の3個の図柄L,M,Rの変動停止時の図柄(ハズレ図柄)のうち右の図柄Rを決定する際に用いられるカウンタであり、実施例ではハズレ図柄左カウンタClと同様に0〜図柄の数から値1を減じた数までを順に値1ずつインクリメントする。同様に、ハズレ図柄右カウンタCrが値0であるかを判定し(ステップS256)、ハズレ図柄右カウンタCrが値0であるときには、ハズレ図柄中カウンタCmをインクリメントする(ステップS258)。ここで、ハズレ図柄中カウンタCmは、ハズレのときに特別図柄表示装置40で変動表示している左,中,右の3個の図柄L,M,Rの変動停止時の図柄(ハズレ図柄)のうち中の図柄Mを決定する際に用いられるカウンタであり、実施例ではハズレ図柄左カウンタClやハズレ図柄右カウンタCrと同様に0〜図柄の数から値1を減じた数までを順に値1ずつインクリメントする。
【0040】
各ハズレ図柄カウンタCl,Cr,Cmをインクリメントするか、ステップS252でハズレ図柄左カウンタClが値0でないと判定されたときか、ステップS256でハズレ図柄右カウンタCrが値0でないと判定されたときは、ハズレ図柄左カウンタClとハズレ図柄右カウンタCrとが一致するかを判定する(ステップS260)。ハズレ図柄左カウンタClとハズレ図柄右カウンタCrとが一致しないときには、各ハズレ図柄カウンタCl,Cm,CrをRAM76の所定領域に設定されたハズレ図柄バッファに格納して(ステップS262)、本ルーチンを終了する。一方、ハズレ図柄左カウンタClとハズレ図柄右カウンタCrとが一致するときには、ハズレ図柄中カウンタCmも一致するかを判定する(ステップS264)。ハズレ図柄左カウンタClとハズレ図柄右カウンタCrは一致するがハズレ図柄中カウンタCmは異なるときには、各ハズレ図柄カウンタCl,Cm,CrをRAM76の所定領域に設定されたハズレリーチ図柄バッファに格納して(ステップS266)、本ルーチンを終了する。各ハズレ図柄カウンタCl,Cm,Crの全てが一致するときは、ハズレ図柄ではないから各ハズレ図柄カウンタCl,Cm,Crのハズレ図柄バッファやハズレリーチ図柄バッファへの格納を行なうことなく本ルーチンを終了する。
【0041】
このハズレ図柄カウンタ更新処理は、図7に例示したメインルーチンのフローチャートから解るように、所定時間経過毎にメインルーチンが実行されるまでの空き時間に繰り返し行なわれる。したがって、内部乱数カウンタC1やリーチ乱数カウンタC2などの他のカウンタがメインルーチンが実行される毎にカウントアップするのに対して、ハズレ図柄左カウンタClはメインルーチンが実行される毎に加えてループ処理が実行される毎にカウントアップする。
【0042】
始動入賞処理では、図8に示すように、メイン制御装置70のCPU72は、まず、遊技球が始動口42に入賞したか否かを判定する(ステップS200)。この判定は、特別図柄始動口スイッチ44がオンとされたか否かによって行なうことができる。遊技球が始動口42に入賞したと判定されると、保留球数Nが4未満であるか否かを調べる(ステップS202)。前述したように、実施例では保留球数は最大4個までだからである。
【0043】
保留球数Nが4未満でないときには、無効球数Ni(初期値は値0)を値1だけインクリメントする処理を行なう(ステップS203)。無効球数Niは、保留球数Nが最大(実施例では、4個)のときに始動口42に入賞した遊技球の数を意味する。なお、この無効球数Niの値を用いてどのような処理を実行するのかについては後述する。
【0044】
保留球数Nが4未満のときには、特別図柄変動保留ランプ41a〜41dを左から順に1つ点灯し(ステップS206)、図11のカウンタ更新処理のステップS242や図12のハズレ図柄カウンタ更新処理のステップS262でRAM76の所定領域に設定されたバッファに格納された内部乱数カウンタ値,リーチ乱数カウンタ値,大当り図柄カウンタ値,ハズレ図柄カウンタ値,ラウンド抽選カウンタ値を同じくRAM76の所定領域に設定された保留球格納エリアの空き記憶エリアのうち最初のエリアに格納する(ステップS208)。保留球格納エリアの構造の一例を図13に示す。図示するように、保留球格納エリアは、内部乱数カウンタ値,リーチ乱数カウンタ値,大当り図柄カウンタ値,ハズレ図柄カウンタ値,ラウンド抽選カウンタ値を1つずつ格納可能な1つの実行エリアと4つの保留エリアとから構成されている。
【0045】
各カウンタ値の保留球格納エリアへの格納処理を終了した後や、ステップS200で遊技球は始動口42に入賞していないと判定されたとき、あるいはステップS202で保留球数Nが4未満でないと判定されて無効球数Niをインクリメントする処理が終了したときには、保留球数Nが値0より大きいか否かを判定すると共に(ステップS210)、特別図柄表示装置40で左,中,右の3個の図柄L,M,Rを変動表示中であるか否か、あるいは、大当り中であるか否かを判定する(ステップS212)。保留球数Nが値0でなく、特別図柄表示装置40が変動表示中でもなく、大当り中でもないときには、変動許可フラグF1に値1をセットして(ステップS214)、本ルーチンを終了し、保留球数Nが値0であったり、特別図柄表示装置40が変動表示中であったり、大当り中であるときには、変動許可フラグF1のセットを行なわずに本ルーチンを終了する。
【0046】
変動開始処理では、図9に示すように、メイン制御装置70のCPU72は、まず、変動許可フラグF1が値1であるか否かを判定する処理を実行する(ステップS220)。変動許可フラグF1が値1でないときには、保留球数Nが値0であるか特別図柄表示装置40によって左,中,右の3個の図柄L,M,Rが変動表示中であるか、大当り中であるかのいずれかの場合であると判断して、本ルーチンを終了する。
【0047】
変動許可フラグF1が値1のときには、特別図柄変動保留ランプ41a〜41dを右側から順に1つ消灯すると共に(ステップS222)、保留球数Nを値1だけデクリメントし(ステップS224)、保留球格納エリアに格納されたデータをシフトする処理を行なう(ステップS226)。このデータシフト処理は、図13に例示する保留球格納エリアの4つの保留エリアに格納されているデータを実行エリア側にワンブロックシフトさせる処理である。即ち、保留エリアAのデータを実行エリアに、保留エリアBのデータを保留エリアAに、保留エリアCのデータを保留エリアBに、保留エリアDのデータを保留エリアCに移動させる処理である。
【0048】
次に特別図柄表示装置40に左,中,右の3個の図柄L,M,Rを変動表示させた後に変動表示停止時の図柄を設定する停止図柄コマンドと特別図柄表示装置40による左,中,右の3個の図柄L,M,Rの変動パターンコマンドとからなる表示コマンドの決定処理を行ない(ステップS227)、決定した表示コマンドを入出力処理回路80を介して表示用制御装置90に送信し(ステップS228)、変動許可フラグF1に値0をセットして(ステップS229)、本ルーチンを終了する。表示コマンドを受信した表示用制御装置90は、表示コマンドのうちの変動パターンコマンドに従って特別図柄表示装置40の左,中,右の3個の図柄L,M,Rを変動表示すると共に後述する確定コマンドを受信したときに停止図柄コマンドに従って特別図柄表示装置40の左,中,右の3個の図柄L,M,Rの変動表示を停止する。なお、ステップS227の表示コマンド決定処理は、図14に例示するフローチャートを用いて行なわれる。
【0049】
表示コマンド決定処理では、図14に示すようにメイン制御装置70のCPU72は、まず、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている内部乱数カウンタC1の値が大当りか否かを判定する(ステップS300)。この大当り判定は、内部乱数カウンタC1の値が大当りの値、例えば、通常時では「7」か「307」のいずれかであるか否かを判定することにより行なわれ、高確率時では「7」「67」「127」「187」「247」「307」「367」「427」「487」「547」のいずれかであるか否かを判定することにより行なわれる。実施例では、内部乱数カウンタC1は0〜629までを順にカウントアップしているから、通常時の大当りの確率は1/315となり、高確率時の大当たり確率は1/63となる。ここで、高確率時とは、予め定められている確率変動図柄によって大当たりしたときにその後の大当たり確率がアップした状態(確率変動の状態)の時をいい、通常時とは、上記確率変動の状態でない時をいう。
【0050】
大当りと判定されると、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている大当り図柄カウンタC3の値を停止図柄コマンドに設定する(ステップS310)。ここで、大当り図柄カウンタC3の値は0〜11までの値であり、各カウンタ値は1〜12までの図柄に対応している。したがって、停止図柄コマンドには1〜12までの図柄が設定されることになる。また、実施例では、1〜12までの図柄のうち奇数の図柄は確率変動図柄に設定されており、これらの図柄で大当たりになるとその後に確率変動の状態となる。逆に、偶数の図柄は非確率変動図柄に設定されており、これらの図柄で大当たりとなると確率変動でない通常の状態となる。大当り図柄カウンタC3の値を停止図柄コマンドに設定すると、図15に例示する大当り時変動パターンコマンド決定処理を行なって(ステップS312)、本ルーチンを終了する。大当り時変動パターンコマンド決定処理では、RAM76の所定領域に設定されたバッファに格納されている変動パターンカウンタC4の値を調べ(ステップS340)、変動パターンカウンタC4が20未満のときにはパターンBを変動パターンコマンドに設定し(ステップS342)、変動パターンカウンタC4が20以上60未満のときにはパターンCを変動パターンコマンドに設定し(ステップS344)、変動パターンカウンタC4が60以上のときにはパターンDを変動パターンコマンドに設定する(ステップS346)。各パターンについては後述する。
【0051】
一方、ステップS300で大当りではないと判定されると、保留球格納エリアの実行エリアに格納されているリーチ乱数カウンタC2の値がリーチ当りか否かを判定する(ステップS302)。このリーチ当り判定は、リーチ乱数カウンタC2の値がリーチ当りの値、例えば「7」であるか否かを判定することにより行なわれる。実施例では、リーチ乱数カウンタC2は0〜11までを順にカウントアップされるからリーチ当りの確率は1/12となる。リーチ当りと判定されると、RAM76の所定領域に設定されたハズレリーチ図柄バッファに格納されているハズレ図柄カウンタCl,Cm,Crの値を停止図柄コマンドに設定し(ステップS320)、図16に例示するハズレリーチ時変動パターンコマンド決定処理を行なって(ステップS322)、本ルーチンを終了する。ハズレリーチ時変動パターンコマンド決定処理では、大当り時変動パターン決定処理と同様に、RAM76の所定領域に設定されたバッファに格納されている変動パターンカウンタC4の値を調べ(ステップS350)、変動パターンカウンタC4が50未満のときにはパターンBを変動パターンコマンドに設定し(ステップS352)、変動パターンカウンタC4が50以上90未満のときにはパターンCを変動パターンコマンドに設定し(ステップS354)、変動パターンカウンタC4が90以上のときにはパターンDを変動パターンコマンドに設定する(ステップS356)。なお、ステップS302でリーチ当りでないと判定されると、保留球格納エリアの実行エリアに格納されているハズレ図柄カウンタCl,Cm,Crの値を停止図柄コマンドに設定し(ステップS330)、パターンAを変動パターンコマンドに設定して(ステップS332)、本ルーチンを終了する。
【0052】
実施例では各変動パターンは次のように設定されている。パターンAは、特別図柄表示装置40による左,中,右の3個の図柄L,M,Rの変動表示を開始した後、7秒後に左図柄Lを停止し、8秒後に右図柄Rを停止し、9秒後に中図柄Mを停止するパターンとして設定されている。パターンBは、特別図柄表示装置40による左,中,右の3個の図柄L,M,Rの変動表示を開始した後、7秒後に左図柄Lを停止し、8秒後に右図柄Rを停止したときに左図柄Lと右図柄Rとが一致するときに中図柄Mを低速度で7秒間変動表示させて停止するいわゆるノーマルリーチのパターンとして設定されている。パターンCは、パターンBの中図柄Mの停止タイミングで中図柄Mの変動表示を停止することなく高速度で更に5秒間変動表示した後に停止するいわゆるスーパーリーチのパターンとして設定されている。パターンDは、パターンCの中図柄Mの停止タイミングで中図柄Mの変動表示を停止することなく低速度で更に10秒間変動表示した後に当り図柄または当り図柄の前後の図柄で停止するいわゆるスペシャルリーチのパターンとして設定されている。なお、スーパーリーチやスペシャルリーチでは、単に左,中,右の3個の図柄L,M,Rを変動表示するだけでなく、所定のリーチ遊技が行なわれる。
【0053】
実施例では、図15および図16を用いて説明したように大当り時変動パターンコマンド決定処理ではハズレリーチ時変動パターンコマンド決定処理に比してパターンDが設定されやすくなっており、逆にハズレリーチ時変動パターンコマンド決定処理では大当り時変動パターンコマンド決定処理に比してパターンBが設定されやすくなっている。即ち、大当り時変動パターンコマンド決定処理ではスペシャルリーチが設定されやすく、ハズレリーチ時変動パターンコマンド決定処理ではノーマルリーチが設定されやすくなっている。このように設定することにより遊技性を高め興趣の向上を図っているのである。
【0054】
変動終了処理では、図10に例示するように、メイン制御装置70のCPU72は、まず、大当り中であるか否かを判定する(ステップS230)。ここで、大当り中には、大当りの際に特別図柄表示装置40で表示される特別遊技の最中と特別遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。特別遊技終了後の所定時間は、例えばパチンコ機20の各状態を整えるのに要する時間などとして設定される。大当り中ではないと判定されると、変動パターンにおける変動時間が終了しているか否かを判定する(ステップS232)。この処理は、変動開始処理で説明したように各変動パターンはパターン毎に変動時間が設定されているから、その時間を経過したかを判定することにより行なわれる。変動時間が終了であるときには、変動表示の停止と確認のために設定されている停止図柄を確定コマンドとして表示用制御装置90に送信する(ステップS234)。そして、大当りか否かを判定し(ステップS236)、大当たりのときにはラウンド抽選カウンタC5の値と無効球数Niの値とに基づいて大入賞口50の基準ラウンド数に追加する追加ラウンド数MRを決定する処理を実行する(ステップS237)。ここで、ステップS236の大当りの判定は、変動開始処理におけるステップS227の表示コマンド決定処理(図14)で行なわれているからその判定結果を用いるものとしてもよいし、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている内部乱数カウンタC1の値を用いて判定するものとしてもよい。また、追加ラウンド数MRの決定は、実施例では、ラウンド抽選カウンタC5の値と無効球数Niの値とから表1に例示するラウンド抽選テーブルを用いて行なうものとした。
【表1】
Figure 2004024280
表1に示すように、無効球数Niが0以上100未満のときでは、ラウンド抽選カウンタC5の値が0〜99のときに追加ラウンド数が0回の「ハズレ」が設定される。すなわち、ラウンド抽選カウンタC5は、0〜99の範囲をループするから、ハズレの確率が100%となる。また、無効球数Niが100以上200未満のときでは、ラウンド抽選カウンタC5の値が0〜69のときには「ハズレ」が、ラウンド抽選カウンタC5の値が70〜89のときには追加ラウンド数が5回の「5ラウンド」が、ラウンド抽選カウンタC5の値が90〜99のときには追加ラウンド数が10回の「10ラウンド」が設定される。同様に、無効球数Niが200以上のときでは、ラウンド抽選カウンタC5の値が0〜39のときには「ハズレ」が、ラウンド抽選カウンタC5の値が40〜69のときには「5ラウンド」が、ラウンド抽選カウンタC5の値が70〜89のときには「10ラウンド」が、ラウンド抽選カウンタC5の値が90〜99のときには追加ラウンド数が15回の「15ラウンド」が設定される。このように、無効球数Niの値が大きくなるほど「ハズレ」が設定されにくく、「5ラウンド」や「10ラウンド」,「15ラウンド」が設定されやすくなっている。
【0055】
こうして追加ラウンド数MRが決定されると、大当り遊技を実行すべく、この追加ラウンド数MRや無効球数Niなどのデータを含む大当り実行コマンドを表示用制御装置90や大入賞口駆動装置52に送信すると共に(ステップS238)無効球数Niの値をクリアして(ステップS239)、本ルーチンを終了する。このステップS239の処理において大当たりのときに無効球数Niの値をクリアするのは、無効球数Niが際限なく増加し、大当りしたときに常に「5ラウンド」「10ラウンド」「15ラウンド」が設定されやすい状態となるのを防止するためである。なお、ステップS230で大当り中と判定されたときやステップS232で変動時間が終了していないと判定されたとき、あるいはステップS236の大当り判定で大当りでないと判定されたときには、判定後に本ルーチンを終了する。ステップS238の処理で送信された大当り実行コマンドを受信した大入賞口駆動装置52は、大当り実行コマンドに従って大入賞口50の開閉を行ない、また、大当り実行コマンドを受信した表示用制御装置90は、大当り実行コマンドに従って所定の大当り遊技の表示を行なうと共に以下のラウンド抽選表示処理を実行する。
【0056】
図17は、表示用制御装置90により実行されるラウンド抽選表示処理の一例を示すフローチャートである。この処理は、大当り実行コマンドを受信した直後,大当り実行コマンドを受信してから所定時間が経過したとき,または、所定の基準ラウンドの消化中に実行される。
【0057】
ラウンド抽選表示処理が実行されると、表示用制御装置90は、まず、大当り実行コマンドに含まれる無効球数Niの値を調べ(ステップS400)、無効球数Niの値が0以上100未満であるときには図Aを(ステップS402)、無効球数Niの値が100以上200未満であるときには図Bを(ステップS404)、無効球数Niの値が200以上であるときには図Cを特別図柄表示装置40に表示する(ステップS406)。この特別図柄表示装置40への表示は、実施例では、図Aは「ラウンド抽選確率−低」の文字を、図Bは「ラウンド抽選確率−中」の文字を、図Cは「ラウンド抽選確率−高」の文字を表示することにより行なうものとした。これにより、遊技者は、現在カウントされている無効球数Niの状態をある程度知ることができる。なお、無効球数Niの状態を遊技者に知らせる手段としては、特別図柄表示装置40の画面(上記文字以外の文字や図柄,色なども含む)を無効球数Niに応じて異なる画面で表示したり、インジケータ68などのランプを無効球数Niに応じて異なる態様で点灯させたり、スピーカ86による音声を無効球数Niに応じて異なる態様で出力したりするなど他の如何なる手段を用いるものとしても構わない。ただし、特別図柄表示装置40の画面表示によれば、遊技者に対してより確実に無効球数Niの状態を知らせることができる。
【0058】
こうして無効球数Niの値に応じた図が特別図柄表示装置40に表示されると、次に大当り実行コマンドに含まれる追加ラウンド数MRを調べ(ステップ408)、追加ラウンド数MRが0、即ち「ハズレ」が選択されたときには所定の抽選遊技の表示を行なうと共に抽選遊技の終了後に「ハズレ」を表示し(ステップS410)、追加ラウンド数MRが0でない、即ち「5ラウンド」「10ラウンド」「15ラウンド」のいずれかの追加ラウンドが選択されたときには所定の抽選遊技の表示を行なうと共に抽選遊技の終了後に選択された追加ラウンド数に応じた表示(「5ラウンド」「10ラウンド」「15ラウンド」の表示)を行なって(ステップS412)、本ルーチンを終了する。
【0059】
以上説明した実施例のパチンコ機20によれば、保留球数Nが上限値のときに始動口42に入賞した遊技球の数(無効球数Ni)が多くなるほど、大当りしたときの追加ラウンド数として「ハズレ」が設定されにくく「5ラウンド」や「10ラウンド」「15ラウンド」が設定されやすくなるから、遊技者にとっては「5ラウンド」や「10ラウンド」「15ラウンド」が設定されるのを期待して保留球数Nが上限値のときに遊技球の始動口42へ入賞してもその入賞を許容できるようになる。このように、保留球数Nが上限値のときに遊技球が始動口42に入賞しその情報が保留されないときでも遊技者に与える損失感を低減できるから、興趣の向上を図ることができる。また、遊技者に保留球数Nの上限を超えた遊技球の入賞を許容させて遊技の継続促進を図ることにより、パチンコ機20の稼働率をより向上させることができる。さらに、大当りしたときには、決定された追加ラウンド数を所定の抽選遊技を伴って特別図柄表示装置40へ表示するから、より興趣の向上を図ることができる。
【0060】
実施例のパチンコ機20では、無効球数Niに基づいて基準ラウンド数に追加するラウンド数を決定するものとしたが、無効球数Niに基づいてトータルのラウンド数を決定するものとしても構わない。また、実施例のパチンコ機20では、追加ラウンド数の種類を「5ラウンド」「10ラウンド」「15ラウンド」の3種類としたが、1または2あるいは4種類以上としてもよく、そのラウンド数も何回でもよい。さらに、大入賞口50への入賞に伴う賞球の払い出しの数に上限値(例えば、2400個)が設定されている場合、払い出しの数がその上限値に到達したときには決定されたラウンド数に拘わらず大入賞口50の開放を停止するものとしても構わない。
【0061】
実施例のパチンコ機20では、図8の始動入賞処理のステップS200〜S203の処理において、遊技球が始動口42に入賞したときに保留球数Nが上限値未満でないときには無効球数Niの値をインクリメントするものとしたが、遊技球が始動口42に入賞したときに保留球数Nが上限値未満でないときでも大当り中や確率変動中のときには無効球数Niの値をインクリメントしないものとしてもよい。これにより、遊技球が始動口42に入賞する時に既に保留球数Nが最大となっている状態が多い大当り中や確率変動中に無効球数Niが加算されるのを防止することができる。
【0062】
実施例のパチンコ機20では、図10の変動終了処理のステップS236の処理において、大当りと判定されたときにはステップS239の処理で無効球数Niの値をクリアするものとしたが、無効球数Niの値をクリアしないものとしたり、無効球数Niの値から所定値を減算した値に更新したりするものとしても構わない。あるいは、図10の変動終了処理のステップS237の処理で「5ラウンド」や「10ラウンド」「15ラウンド」が決定されたときに限って無効球数Niの値をクリアするものとしてもよいし、決定されたラウンド数が多くなるほど大きい値を無効球数Niの値から減算して無効球数Niの値を更新するものとしても構わない。
【0063】
実施例のパチンコ機20では、無効球数Niの状態を大当りと判定された後の大当り遊技中に出力するものとしたが、無効球数Niの状態を大当りと判定される前に出力するものとしてもよく、全く出力しないもとしても差し支えない。
【0064】
実施例では、保留球数Nが最大のときに始動口42に入賞した遊技球の数に基づいて大当りしたときの大入賞口50の開放回数であるラウンド数を設定するものとしてパチンコ機20を例に説明したが、スロットマシンやパチンコ機とスロットマシンとを融合させた遊技機などの他の遊技機にも適用することができるのは勿論である。
【0065】
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるパチンコ機20を正面から見た外観図である。
【図2】実施例のパチンコ機20の遊技盤30の構成の概略を示す構成図である。
【図3】実施例のパチンコ機20の電気的接続を例示するブロック図である。
【図4】特別図柄表示装置40に表示される表示図の一例を示す説明図である。
【図5】特別図柄表示装置40に表示される特別遊技動画の一例を示す説明図である。
【図6】表示用制御装置90の構成を中心に示すブロック図である。
【図7】メイン制御装置70により実行されるメインルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図8】メイン制御装置70により始動入賞処理の一例を示すフローチャートである。
【図9】メイン制御装置70により実行される変動開始処理の一例を示すフローチャートである。
【図10】メイン制御装置70により実行される変動終了処理の一例を示すフローチャートである。
【図11】メイン制御装置70により実行されるカウンタ更新処理の一例を示すフローチャートである。
【図12】メイン制御装置70により実行されるハズレ図柄カウンタ更新処理の一例を示すフローチャートである。
【図13】保留球格納エリアの一例を示す説明図である。
【図14】メイン制御装置70により実行される表示コマンド決定処理の一例を示すフローチャートである。
【図15】メイン制御装置70により実行される大当り時変動パターンコマンド決定処理の一例を示すフローチャートである。
【図16】メイン制御装置70により実行されるハズレリーチ時変動パターンコマンド決定処理の一例を示すフローチャートである。
【図17】表示用制御装置90により実行されるラウンド抽選表示処理の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
20 パチンコ機、22 前面枠、24 上受け皿、26 下受け皿、28 発射ツマミ、30 遊技盤、32 普通図柄表示装置、32a,32b 「○」および「×」の図柄、33a〜33d 普通図柄変動保留ランプ、34a,34b 普通図柄表示装置作動ゲート、36a,36b 普通図柄始動スイッチ、40 特別図柄表示装置、41a〜41d 特別図柄変動保留ランプ、42 始動口、44 特別図柄始動スイッチ、46 普通電動役物、50 大入賞口、52大入賞口駆動装置、54 10カウントスイッチ、56 Vゾーン、58 Vカウントスイッチ、60a〜60d 普通入賞口、62 レール、64a,64b ランプ風車、66a,66b 風車、68 68a〜68h インジケータ、69 アウト口、70 メイン制御装置、72 CPU、73 電源回路、74 ROM、76 RAM、78 クロック回路、80 入出力処理回路、82バス、84 音声用制御装置、86 スピーカ、88 他の入力装置、89 他の出力装置、90 表示制御装置、91 CPU、92 VDP、93 プログラムROM、94 ワークRAM、95 VRAM、96 キャラクタROM、97 パレットRAM。

Claims (1)

  1. 識別情報を変動表示可能な識別情報表示手段と、所定の始動条件の成立に伴って前記識別情報表示手段へ変動表示の開始を指示する変動開始指示手段と、所定の当たり確率に基づいて通常の遊技状態とするか遊技者に有利な遊技状態とするかの当否判定を行なう当否判定手段と、該当否判定手段の判定結果に基づいて遊技状態を制御する遊技状態制御手段とを備える遊技機であって、
    前記識別情報表示手段による識別情報の変動表示中または前記有利な遊技状態中に前記始動条件が成立したとき、該始動条件の成立を所定保留数を上限として保留する条件成立保留手段と、
    該条件成立保留手段により始動条件の成立が既に前記所定保留数まで保留されている状態で前記始動条件が成立したとき、該始動条件の成立を計数する保留外成立計数手段と、
    前記当否判定手段により当たりの判定がなされたときには、前記保留外計数手段により計数された始動条件の成立数に基づいて前記遊技状態制御手段により遊技状態を前記有利な遊技状態へ制御する際の遊技媒体の入賞態様を設定する入賞態様設定手段と
    を備える遊技機。
JP2002145744A 2002-05-21 2002-05-21 遊技機 Pending JP2004024280A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016147203A (ja) * 2016-05-27 2016-08-18 株式会社ユニバーサルエンターテインメント 遊技機

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