JP2004023853A - 回路体、該回路体の製造方法および該回路体を備えた自動車用電気接続箱 - Google Patents
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Abstract
【課題】ジャンクションボックスに収容する新規な回路体を提供する。
【解決手段】複数本のフラット導体を平行配線し、少なくとも両端近傍を絶縁材でラミネートしたフラット導体層を設け、上下一対の上記フラット導体層のフラット導体が直交する方向に絶縁シートを介在させて積層し、上記絶縁シートは、上下フラット導体の接続位置に穴を穿設した絶縁シート基材と、上記穴に嵌合させたエンボス加工金属箔と、表裏両面に貼着された絶縁性接着フィルムとからなり、上記フラット導体層と絶縁シートとの積層体を加熱して上記絶縁シートの絶縁性接着フィルムを溶融し、上記エンボス加工金属箔を上下のフラット導体と接合固着している。
【選択図】 図1
【解決手段】複数本のフラット導体を平行配線し、少なくとも両端近傍を絶縁材でラミネートしたフラット導体層を設け、上下一対の上記フラット導体層のフラット導体が直交する方向に絶縁シートを介在させて積層し、上記絶縁シートは、上下フラット導体の接続位置に穴を穿設した絶縁シート基材と、上記穴に嵌合させたエンボス加工金属箔と、表裏両面に貼着された絶縁性接着フィルムとからなり、上記フラット導体層と絶縁シートとの積層体を加熱して上記絶縁シートの絶縁性接着フィルムを溶融し、上記エンボス加工金属箔を上下のフラット導体と接合固着している。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回路体、回路体の製造方法および回路体を備えた自動車用ジャンクションボックス等の電気接続箱に関し、特に、極めて簡単に、軽量な回路体を製造するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車のジャンクションボックス等の電気接続箱に収容される配線材(回路体)として、通常、図8に示す銅板等の導電性金属板を打ち抜き加工して形成したバスバー1が用いられている。
上記バスバー1に代えて、厚板をエッチングして回路を形成したものや、図9に示す電線2を布線し、該電線同士を圧接端子3で接続して回路を形成したものがある。
【0003】
また、上記した従来の回路では、外部回路との接続のため、バスバー1にタブ1aを折り曲げ加工し、エッチングした回路では厚板にタブを形成したピンを打ち込み、また、電線と圧接接続した圧接端子からなる回路では、タブを設けた圧接端子を電線に打ち込んでいる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来汎用されているバスバーは、打ち抜き用の金型が必要で、金型製作費が高価となり、回路変更が生じる毎に金型を製作しなければならず、柔軟に回路変更に対応できない。また、金属板を打ち抜いて形成するため、歩留まりが悪く、材料費に無駄が生じ、この点からもコスト高になる問題がある。
また、外部回路と接続するためにタブを折り曲げ加工して設ける必要があり、タブが突出するために、材料の歩留まりが更に悪くなると共に加工数が増加している。
かつ、多数のバスバーを電気接続箱内に収容すると、電気接続箱の重量が大となる問題がある。
【0005】
また、上記厚板をエッチングして回路体を形成する場合、厚板をエッチングするには加工時間が非常に長くかかり。この点からコスト高になると共に、バスバーの場合と同様に、回路変更が容易に出来ず、かつ、エッチングした回路体を電気接続箱内に多数積層すると、重量が大となる問題がある。
さらに、上記電線を圧接端子で接続して回路を形成する場合も、材料費の無駄は生じないが、図9に示すように、電気接続箱のケース5に電線の布線ガイド5aを設けておく必要があると共に、布線に時間がかかり、かつ、電線に圧接端子を1個づつ打ち込むための作業が必要となり、作業手数がかかる点よりコスト高になる問題がある。
かつ、上記エッチングで回路を形成する場合、電線を布線して回路を形成するいずれの場合も、外部回路との接続のためにピン(圧接端子)を打ち込む必要がある。
【0006】
このように、従来の回路体は、製作費が非常に高くなったり、作業手数がかかることより、コスト削減を図ることは困難で、回路変更に容易に対応できず、かつ、近時、回路数が急増しているため、重量が増大する問題がある。
【0007】
本発明は上記した問題に鑑みてなされたもので、簡単かつ安価に製造でき、しかも軽量な回路体を提供することを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、第1に、自動車用電気接続箱に収容する回路体であって、複数本のフラット導体を平行配線し、少なくとも両端近傍を絶縁材でラミネートしたフラット導体層を設け、該フラット導体層を、フラット導体が直交する方向に絶縁シートを介在させて積層し、
上記絶縁シートは、上下フラット導体が交差する接続位置に穴を穿設した絶縁シート基材と、上記穴に予め嵌合されているエンボス加工金属箔と、表裏両面に貼着された絶縁性接着フィルムとからなり、
上記フラット導体層と絶縁シートとの積層体を加熱し、上記絶縁シートの絶縁性接着フィルムを溶融し、上記エンボス加工金属箔を上下のフラット導体と接合固着している回路体の製造方法を提供している。
【0009】
上記絶縁シートのエンボス加工金属箔として銅箔を用い、該エンボス加工で突出した突起を絶縁シート基材の表裏両面から突出させている。
また、上記絶縁シートの穴は丸穴とし、上記エンボス金属箔は円板状としているが、四角穴に四角形状とした金属箔をはめ込んでもよく、形状は限定されない。
【0010】
上記フラット導体は絶縁被覆されていない単芯線からなり、断面を偏平な矩形状として、細く薄い短冊形状のバスバー状とし、上記エンボス加工金属箔との接合面を平坦面とし、かつ、電流値に応じて最適幅としている。
なお、フラット導体はエンボス加工金属箔を介在させて接続する部分のみをフラット形状とし、他の部位は断面円形でもよい。
【0011】
絶縁シートの絶縁シート基材はポリイミド等の絶縁樹脂より成形し、絶縁性接着フィルムは耐熱性を有する熱硬化性樹脂からなる。
上記絶縁シート基材およびエンボス加工金属箔の厚さは30μm〜100μm、好ましくは約50μmとしている。また、円形のエンボス加工金属箔の1.0mmφ〜8.0mmφ、好ましくは1.5mmφ〜4.5mmφとしている。また、絶縁性接着フィルムの厚さは5μm〜50μm、好ましくは10μm〜40μmとしている。
上記エンボス加工金属箔は、金属箔の上下両面をそれぞれプレスして凹凸を設け、突起は上下の略対向位置より突出させているものが好適に用いられる。
【0012】
上記フラット導体層と絶縁シートとの積層体を加熱し、上記絶縁シートの絶縁性接着フィルムを溶融する際に、加圧を負荷することが好ましい。
さらに、加熱、加圧と同時に電流を負荷するとさらに好ましい。
【0013】
具体的には、上下のフラット導体層の間に絶縁シートを介在させた積層体の全体を、上下両側からヒートプレスして所要圧力且つ所要温度で加熱加圧した直後に(ほぼ同時に近い数秒の差で)、フラット導体層の全フラット導体に端部より電流を負荷することが好ましい。あるいは、フラット導体が薄い場合には、上記ヒートプレスするプレス治具を通電して、プレス治具によりフラット導体層の全フラット導体に上下両面より電流を負荷している。
【0014】
上記加熱、あるいは、加熱と同時に加圧した状態で、5μm〜50μm程度の上下の極薄の絶縁性接着フィルムは溶けだし、エンボス加工金属箔の突起と上下フラット導体とが接触する。この絶縁性接着フィルムが溶け出して金属箔と上下フラット導体とが接触した瞬間に上下フラット導体に通電する。この通電で、金属箔の突起と上下フラット導体との接触部に集中抵抗が生じ、上下フラット導体と金属箔の上下両面とが溶接される。
かつ、エンボス加工金属箔の突起の間の凹部に、溶けた接着剤が流入・充填され、この充填された接着剤が加熱硬化され、金属箔の突起とフラット導体との溶接部の回りで固着され、上記突起とフラット導体との溶接部の強度を上げることができる。
このように、エンボス加工金属箔は上下フラット導体とは、加熱(あるいは加熱と加圧、さらには、加熱加圧下で電流負荷)することにより略一瞬にして接触して電気接続されると共に、この接触部が固着され、電気信頼性の高い接続部となる。
【0015】
上記のように、予め所要の接続位置にエンボス加工金属箔をはめ込んだ絶縁シートを上下フラット導体の間に介在させておくと、1度の加熱(あるいは、加熱加圧、さらに電流負荷)作業で、全ての接続位置で略一瞬にして、上下フラット導体をエンボス加工金属箔を介して接続を行うことができる。
よって、従来のエッチングや、電線に圧接ピンを打ち込んで回路体を製造する場合と比較して、製造時間を飛躍的に短縮できると共に、作業手数もかからないものとすることができる。
かつ、フラット導体、絶縁シートのいずれも無駄が全く発生しない。
さらに、回路変更の場合、エンボス加工金属箔の配置位置を変えた絶縁シートを用いるだけで良く、簡単に回路変更に対応させることができる。
【0016】
上記した方法に代えて、エンボス加工金属箔を配置している上下フラット導体の接続位置に、ピンポイント的に加熱(あるいは、加熱加圧、さらに電流負荷)を行い、金属箔の両面を上下フラット導体と溶接して、電気接続してもよい。
さらに、上記絶縁シートには、上下フラット導体の交差位置に当たる位置に全て予めエンボス金属箔を埋め込んでおき、接続したい位置だけ、ピンポイント的に加熱(あるいは、加熱加圧、さらに電流負荷)を行って接続してもよい。この場合、共用の絶縁シートを用いて、回路変更を容易に行うことができる。
【0017】
本発明は、第2に、絶縁シートが介在された上下フラット導体層を備え、各フラット導体層はそれぞれフラット導体が平行配線されていると共に、上下層間ではフラット導体は直交配置とされ、
上記絶縁シートは絶縁シート基材に穿設された穴にエンボス加工金属箔が予め嵌め込まれていると共に、表裏両面に絶縁性接着フィルムが貼着されており、
上記エンボス加工金属箔に設けられた突起の表面の上記絶縁性接着フィルムが除去されて上下のフラット導体と接触されることにより、上記エンボス加工金属箔を介して上下フラット導体が接続されていることを特徴とする自動車用電気接続箱に収容する回路体を提供している。
【0018】
上記した回路体では、上下フラット導体層の間に介在させる上記絶縁シートの全体の厚みは60μm〜120μmと非常に薄く軽いものとなっている。
該絶縁シートの絶縁シート基材はポリイミド樹脂等の絶縁樹脂で、金属箔はめ込み用の丸穴が所要位置に予め穿設されている。該丸穴にはめ込まれる上記エンボス加工金属箔として、1,5mm〜4.5mmφの円板形の銅箔が用いられている。
上記エンボス加工金属箔の表裏に貼着している上記絶縁性接着フィルムは熱硬化性樹脂からなる。
【0019】
このように、上下フラット導体の間に介在させる絶縁シートを薄くして、軽量化していると共に、絶縁被覆していないフラット導体を用いているため、本発明の回路体は従来のバスバーの重量の30%程度となり、重量を大幅に軽減できる。
【0020】
本発明は、第3に、上記回路体を収容したジャンクションボックス等の自動車用電気接続箱を提供している。
ジャンクションボックス内の分岐回路が多い場合には、上記回路体を複数組設けると共に、回路体の間に絶縁フィルムを介在させて積層している。
このように、複数組の回路体を積層しても、1つの回路体の重量は小さいため、ジャンクションボックス全体の重量軽減も大幅に図ることができる。
【0021】
上記複数組の回路体のフラット導体層は、1つの回路体のフラット導体層を先端で折り曲げて他の回路体のフラット導体層として連続させてもよい。
この場合、積層するフラット導体層の回路接続をピン等を介して行う必要はなくなる。
【0022】
また、上記回路体の各層の並列したフラット導体の端部は、電気接続箱のケース開口に取り付けられるコネクタ内に挿入し、該コネクタ内に外部回路と接続されたフォーク状端子を挿入係止し、該フォーク状端子の一対の接触部の間に上記フラット導体の端部を挿入して電気接続していることが好ましい。
具体的には、フラット導体の端部をケースのコネクタ取付用の開口に並列で突出させておき、電線端末に接続された上記フォーク端子が収容係止されているコネクタがコネクタ取付用開口に嵌合されると、フォーク状端子の上下接触部の間にフラット導体の端子が圧入され、電線とフラット導体とが接続されるようにしている。
【0023】
上記のように、フラット導体の端部に外部回路接続用の端子を設けることなく、外部回路と接続できる。
よって、外部回路と接続するために、タブを形成しているバスバーや、外部回路接続用のピンを打ち込んでいるエッチング回路や電線と比較して、極めて簡単に電気接続箱の内部回路と外部回路との接続を簡単に行うことができる。
【0024】
なお、電気接続箱の内部回路を構成する上記フラット導体と接続する外部回路は電線に限定されず、FFC、FPCでもよく、いずれの場合もフラット導体の端部をFFC、FPCの導体に容易に直接接続することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図4は自動車用ジャンクションボックスに収容する第1実施形態の回路体10を示す、該回路体10はフラット導体11をY方向に平行配線したフラット導体下層12を絶縁シート15を介して、フラット導体13をX方向に平行配線したフラット導体上層14と一体的に固着した積層体からなる。
【0026】
上記フラット導体11、13は断面偏平な矩形状とした単芯線(言わば、細く薄い短冊状のバスバー)からなる。これらフラット導体11、13の幅wは該フラット導体に流す電流値に対して最適幅としている。フラット導体11、13の幅は均一にしている場合と、変えている場合とがある。本実施形態では均一幅としている。
また、フラット導体下層12、フラット導体上層14に平行配線するフラット導体11、13のピッチは、フラット導体下層12では同一ピッチとしているが、フラット導体上層14ではピッチを変えており、これらピッチは回路設計に応じたものとしている。
【0027】
フラット導体下層12のフラット導体11は、絶縁シート15の両側端より外方に突出した位置の両端近傍に樹脂16をラミネートして一体的に固着し、配線形状を保持している。同様に、フラット導体上層14のフラット導体13も絶縁シート15より外れた位置で両端近傍に樹脂17をラミネートして一体的に固着し、配線形態を保持している。
【0028】
上記絶縁シート15は、絶縁シート基材20の所要位置に予め丸孔20aをあけ、これら丸孔20aにエンボス加工した円形の銅箔21をはめ込み、この状態で、絶縁シート基材20および銅箔21の上下両面の全面を被覆するように絶縁性接着フィルム22、23を接着した構成からなる。
【0029】
上記絶縁シート基材20に予め穿設している丸孔20aは、X−Y方向に直交配置される下層のフラット導体11と上層のフラット導体13の交差位置のうち、フラット導体11と13とを接続する位置と対応する位置に穿設している。
【0030】
上記絶縁シート基材20はポリイミド樹脂で成形し、厚さを50μmとしている。エンボス加工した円形の銅箔21は絶縁シート基材20と略同厚としている。このエンボス加工銅箔21は上下両面を夫々凹凸形状にプレスして、上下対向位置より突起21a、21bを突出させ、これら突起21a、21bを絶縁シート基材20の上下面より突出させている。該銅箔21は1,5mm〜4.5mmφの大きさとしている。
上記絶縁性接着フィルム22、23は、熱硬化性樹脂から成形したシートからなり、シートの厚さは10μm〜40μmとしている。
【0031】
上記フラット導体下層12、フラット導体上層14、絶縁シート15からなる回路体10は以下の方法で製造している。
まず、フラット導体下層12の上面に絶縁シート15を配置し、その上面にフラット導体上層14を配置し、絶縁シート15の銅箔21の位置をフラット導体11と13の接続点の交差位置に位置合わせした状態で、積層体30を設ける。
【0032】
この積層体30を図3に示すように、プレス下台31上に載置し、上方から加熱したプレス上板32を下降して積層体30をホットプレスする。加熱温度は絶縁シート15の絶縁性接着フィルム22、23が溶融する温度とし、この加熱により絶縁性接着フィルム22、23を溶融させ、同時に上下フラット導体13、11を銅箔21に上下より押圧されることにより、図4に示すように、銅箔21の突起21a、21bを塑性変形させながら上下導体13、11とを接触させる。
【0033】
絶縁性接着フィルム22、23が溶けて銅箔21の突起21a、21bの上下端面に上下フラット導体13、11が接触する瞬間に、電源側に接続した上記プレス上板32からアース接続したプレス下台31へと電流を負荷し、上層の全フラット導体13の上面全体に電流を負荷し、銅箔21を通してフラット導体11へと通電する。この通電時に、フラット導体13と銅箔21の突起21aとの接触面、突起21bとフラット導体11との接触面に集中抵抗が生じて高温度に発熱し、上記接触面は溶接される。
【0034】
上記ホットプレスは5〜15秒間とし、加熱温度は120〜200℃、圧力は5〜20kgf/cm2としている。また、加熱、加圧の直後に負荷する電流量は100〜300アンペアとしている。
【0035】
上記絶縁性接着フィルム22、23の加熱により溶けた接着剤は、銅箔21の突起21a、21bの回りの凹部21c、21dに回り込んで充填され、突起21a、21bと上下フラット導体13、11の接触部を取り囲む。
さらに、上記通電後に、絶縁性接着フィルムが硬化する温度に後加熱し、突起21a、21bと導体13、11との接触部の回りに充填された接着剤を硬化している。
【0036】
このように、銅箔21の突起21a、21bの回り凹部21c、21dに浸透した接着剤が硬化され、銅箔21とフラット導体11、13との接触部の接着強度を高めることが出来る。かつ、フラット導体下層12の隣接するフラット導体11の間に絶縁性接着フィルム22が溶けて充填された後に硬化されると共にフラット導体上層14の隣接するフラット導体13の間に絶縁性接着フィルム23が溶けて充填された後に硬化されるため、フラット導体11、絶縁シート15、フラット導体13が強固に固着され、製造される回路体10は一体的に固着されたものとなる。
【0037】
この状態で、厚さ60μm〜120μmであった絶縁シート15は、その厚さが略半減され、30〜60μm程度となる。製造される回路体10の厚さは非常に薄くなる。
【0038】
上記のように、本発明の回路体の製造方法では、積層体30にホットプレスと電流を負荷することで、略一瞬に近い数秒で、絶縁シート15に予め埋め込んでいるエンボス加工の銅箔21を介して上下フラット導体13、11の所要交差点を接続した回路体10を製造することができる。
【0039】
なお、上記実施形態では、加熱・加圧・通電により、絶縁シートの絶縁性接着フィルムを溶融してエンボス加工金属箔を上下のフラット導体と接合固着しているが、加熱のみでもよい。さらに、加熱と加圧のみでもよい。
また、加熱・加圧・通電を行う場合は、上記実施形態では加熱・加圧用のプレス治具を通電手段として利用しているが、フラット導体13、11の断面積が大きい場合には、フラット導体13の一端を電源側に接続し、フラット導体11の他端側をアース接続して、通電してもよい。
さらに、全ての接続位置で、銅箔21を介してフラット13と11とを同時に接続する方法に代えて、各銅箔21を配置した位置でピンポイント式に加圧・加熱・通電を行って接続してもよい。
【0040】
図5乃至図7は第2実施形態を示す。
第2実施形態の回路体10’は、第1実施形態の回路体10と同様に、自動車に搭載するジャンクションボックス内に収容するもので、上記回路体10’を2組(10’−1、10’−2)設け、ジャンクションボックスのケース内に上下積層して収容している。
【0041】
回路体10’は、長尺な1枚のフラット導体層12’と、2枚のフラット導体層14−1’、14−2’と、エンボス加工した円形の銅箔21を丸孔にはめ込んで上下面を絶縁性接着フィルム22、23で被覆している2枚の絶縁シート15ー1’、15−2からなる。
【0042】
フラット導体層12’の長さは第1実施形態の約2倍とし2つ折りとし、折り曲げた上下両側層をそれぞれ絶縁シート15ー1’、15−2’を介してフラット導体層14−1’、14−2’と積層し、銅箔21を介して、フラット導体層12’のフラット導体11と、フラット導体層14−1’および14−2’の導体13とを電気接続している。
上記フラット導体層12’の折り曲げた上下両側層の間には絶縁フィルム40を介在させている。
上記構成の回路体10’を、図6に示すように2組設け、回路体10’−1と10’−2とを絶縁板41を介在させて積層している。
【0043】
絶縁板41を介在させて積層する回路体10’−1と10’−2とは夫れ夫れ別個に、第1実施形態の記載の加圧、加熱、電流の負荷で回路体を製造しており、これら製造された回路体を積層配置して、図7に示すように、ジャンクションボックスのケース43内に収容している。
【0044】
なお、上記ジャンクションボックス内には、電源と接続する大電流回路はバスバー49を回路体として収容している。また、ジャンクションボックス内部にECUを収容してもよい。
【0045】
上記ケース43の周壁にはコネクタ用開口43aを設けている。
図7に示すように、上記並列されたフラット導体層12’のフラット導体11の両端を上記コネクタ用開口43aにそれぞれ上下2段に並列で突出させている。 フラット導体層14−1’、14−2’のフラット導体13の端末を同様にケース43に設けたコネクタ用開口に突出させている。
【0046】
上記フラット導体11と接続する外部回路は多数の電線wからなるワイヤハーネスW/Hとし、各電線wの端末に、先端側に上下一対の接触部45aと45bを有すると共に基端側に電線圧着用バレル45cを有するフォーク状端子45を圧着接続している。これらフォーク状端子45はコネクタ47の各端子収容室47aに挿入係止している。
【0047】
上記コネクタハウジング47bの外面に被ロック部47cを設け、コネクタ47を上記ケースのコネクタ用開口43aに挿入すると開口43aの内面に形成したロック爪43bと係止すると共に、各端子収容室47aにフラット導体11、13の端部が挿入する。これらフラット導体11、13の端部はフォーク状端子45の上下接触部45aと45bの間に挟持されて接続される。
【0048】
このように、フラット導体11、13に外部回路接続端子部を特別に形成することなく、かつ、別体のピンや端子金具を打ち込むことなく、ワイヤハーネスW/Hの端末に接続したコネクタ47をケース43のコネクタ用開口43aに挿入係止するだけで、外部回路のワイヤハーネスW/Hの電線wと接続させることができる。
【0049】
上記構成からなるジャンクションボックスでは、内部回路としてフラット導体11、13と絶縁シート15とからなる回路体10’(10’−1,10’−2)を用い、バスバーは電源回路のみとしているため、従来の回路体全部をバスバーとしているものと比較して、大幅な軽量化を図ることができる。また、フラット導体には外部回路との接続のためにタブを設けたり、端子金具を接続する必要もなく、構成全体を簡単なものとでき、小型化も図ることができる。
さらに、回路変更があった場合は、回路体10’は、銅箔21の配置を代えた絶縁シート15を用いて、フラット導体11と13との接続位置を代えるだけでよく、バスバーを作成しなおす場合に必要な金型の新規起工を必要とせず、コストをかけずに回路変更に対応させることができる。
【0050】
なお、ジャンクションボックスの内部回路と接続する外部回路は電線に限定されず、銅箔を平行配線してラミネートしたFFCをコネクタを介して接続しても良い。
【0051】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明では、回路体の素材として、共用のフラット導体と、エンボス金属箔を所要位置に埋設した絶縁シートを用い、フラット導体層の間に絶縁シートを挟んだ積層体を、加熱し、あるいはホットプレスで加圧・加熱した直後に電流を負荷することで、絶縁シートに埋設されている金属箔を介して上下にクロス配線しているフラット導体同士を接続して回路体を製造している。
上記製造方法では、上記金属箔を介した上下フラット導体の接続を略一瞬に行うことができる。
かつ、上層のフラット導体全部を電源に接続すると共に下層のフラット導体全部をアースに接続して、全てのフラット導体を同時に通電すると、接続点毎に接続作業をする必要はなく、全ての接続点が略一瞬にして同時に接続させることができる。
【0052】
よって、従来の回路体の製造と比較して製造時間を大幅に短縮できると共に、製造作業が単純化できる。しかも、フラット導体および絶縁シートに無駄が発生せず、回路体の製造コストを大幅に削減することができる。
【0053】
また、回路体はフラット導体と極薄の絶縁シートから形成しているため、重量の軽減を図ることができ、バスバーと比較して重量は30%程度とすることができる。その結果、回路体を複数収容するジャンクションボックスの全体の重量軽減を図ることができる。
【0054】
さらに、絶縁シートに埋め込むエンボス金属箔の配置位置を変えるだけで、回路変更に容易に対応させることができる。
さらにまた、外部回路との接続は、フラット導体をコネクタ内に挿入するだけでよいため、ピンを打ち込む必要がないと共に、バスバーのようにタブを一体的に形成しておく必要もなく、フラット導体を加工せずに用いることができる等の種々の利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の第1実施形態の回路体を示す概略斜視図、(B)は回路体の概略断面図である。
【図2】(A)は絶縁シートの分解斜視図、(B)は絶縁シートの断面図である。
【図3】回路体の製造方法を示す概略図である。
【図4】製造時における金属箔および絶縁シートの変形状態を示し、(A)は変形前の断面図、(B)は変形後の断面図である。
【図5】第2実施形態の回路体を示し、(A)は分解斜視図、(B)は一体化させた状態の断面図である。
【図6】第2実施形態の回路体の積層状態の断面図である。
【図7】(A)は上記回路体と外部回路のワイヤハーネスの電線との接続状態を示す断面図、(B)は端子を接続した電線の斜視図である。
【図8】従来例を示す斜視図である。
【図9】他の従来例を示す平面図である。
【符号の説明】
10、10’ 回路体
11,13 フラット導体
12 フラット導体下層
14 フラット導体上層
15 絶縁シート
20 絶縁シート基材
21 エンボス加工の銅箔
22,23 絶縁性接着フィルム
40 絶縁フィルム
41 絶縁板
43 ジャンクションボックスのケース
43a コネクタ用開口
45 端子
47 コネクタ
【発明の属する技術分野】
本発明は、回路体、回路体の製造方法および回路体を備えた自動車用ジャンクションボックス等の電気接続箱に関し、特に、極めて簡単に、軽量な回路体を製造するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車のジャンクションボックス等の電気接続箱に収容される配線材(回路体)として、通常、図8に示す銅板等の導電性金属板を打ち抜き加工して形成したバスバー1が用いられている。
上記バスバー1に代えて、厚板をエッチングして回路を形成したものや、図9に示す電線2を布線し、該電線同士を圧接端子3で接続して回路を形成したものがある。
【0003】
また、上記した従来の回路では、外部回路との接続のため、バスバー1にタブ1aを折り曲げ加工し、エッチングした回路では厚板にタブを形成したピンを打ち込み、また、電線と圧接接続した圧接端子からなる回路では、タブを設けた圧接端子を電線に打ち込んでいる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来汎用されているバスバーは、打ち抜き用の金型が必要で、金型製作費が高価となり、回路変更が生じる毎に金型を製作しなければならず、柔軟に回路変更に対応できない。また、金属板を打ち抜いて形成するため、歩留まりが悪く、材料費に無駄が生じ、この点からもコスト高になる問題がある。
また、外部回路と接続するためにタブを折り曲げ加工して設ける必要があり、タブが突出するために、材料の歩留まりが更に悪くなると共に加工数が増加している。
かつ、多数のバスバーを電気接続箱内に収容すると、電気接続箱の重量が大となる問題がある。
【0005】
また、上記厚板をエッチングして回路体を形成する場合、厚板をエッチングするには加工時間が非常に長くかかり。この点からコスト高になると共に、バスバーの場合と同様に、回路変更が容易に出来ず、かつ、エッチングした回路体を電気接続箱内に多数積層すると、重量が大となる問題がある。
さらに、上記電線を圧接端子で接続して回路を形成する場合も、材料費の無駄は生じないが、図9に示すように、電気接続箱のケース5に電線の布線ガイド5aを設けておく必要があると共に、布線に時間がかかり、かつ、電線に圧接端子を1個づつ打ち込むための作業が必要となり、作業手数がかかる点よりコスト高になる問題がある。
かつ、上記エッチングで回路を形成する場合、電線を布線して回路を形成するいずれの場合も、外部回路との接続のためにピン(圧接端子)を打ち込む必要がある。
【0006】
このように、従来の回路体は、製作費が非常に高くなったり、作業手数がかかることより、コスト削減を図ることは困難で、回路変更に容易に対応できず、かつ、近時、回路数が急増しているため、重量が増大する問題がある。
【0007】
本発明は上記した問題に鑑みてなされたもので、簡単かつ安価に製造でき、しかも軽量な回路体を提供することを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、第1に、自動車用電気接続箱に収容する回路体であって、複数本のフラット導体を平行配線し、少なくとも両端近傍を絶縁材でラミネートしたフラット導体層を設け、該フラット導体層を、フラット導体が直交する方向に絶縁シートを介在させて積層し、
上記絶縁シートは、上下フラット導体が交差する接続位置に穴を穿設した絶縁シート基材と、上記穴に予め嵌合されているエンボス加工金属箔と、表裏両面に貼着された絶縁性接着フィルムとからなり、
上記フラット導体層と絶縁シートとの積層体を加熱し、上記絶縁シートの絶縁性接着フィルムを溶融し、上記エンボス加工金属箔を上下のフラット導体と接合固着している回路体の製造方法を提供している。
【0009】
上記絶縁シートのエンボス加工金属箔として銅箔を用い、該エンボス加工で突出した突起を絶縁シート基材の表裏両面から突出させている。
また、上記絶縁シートの穴は丸穴とし、上記エンボス金属箔は円板状としているが、四角穴に四角形状とした金属箔をはめ込んでもよく、形状は限定されない。
【0010】
上記フラット導体は絶縁被覆されていない単芯線からなり、断面を偏平な矩形状として、細く薄い短冊形状のバスバー状とし、上記エンボス加工金属箔との接合面を平坦面とし、かつ、電流値に応じて最適幅としている。
なお、フラット導体はエンボス加工金属箔を介在させて接続する部分のみをフラット形状とし、他の部位は断面円形でもよい。
【0011】
絶縁シートの絶縁シート基材はポリイミド等の絶縁樹脂より成形し、絶縁性接着フィルムは耐熱性を有する熱硬化性樹脂からなる。
上記絶縁シート基材およびエンボス加工金属箔の厚さは30μm〜100μm、好ましくは約50μmとしている。また、円形のエンボス加工金属箔の1.0mmφ〜8.0mmφ、好ましくは1.5mmφ〜4.5mmφとしている。また、絶縁性接着フィルムの厚さは5μm〜50μm、好ましくは10μm〜40μmとしている。
上記エンボス加工金属箔は、金属箔の上下両面をそれぞれプレスして凹凸を設け、突起は上下の略対向位置より突出させているものが好適に用いられる。
【0012】
上記フラット導体層と絶縁シートとの積層体を加熱し、上記絶縁シートの絶縁性接着フィルムを溶融する際に、加圧を負荷することが好ましい。
さらに、加熱、加圧と同時に電流を負荷するとさらに好ましい。
【0013】
具体的には、上下のフラット導体層の間に絶縁シートを介在させた積層体の全体を、上下両側からヒートプレスして所要圧力且つ所要温度で加熱加圧した直後に(ほぼ同時に近い数秒の差で)、フラット導体層の全フラット導体に端部より電流を負荷することが好ましい。あるいは、フラット導体が薄い場合には、上記ヒートプレスするプレス治具を通電して、プレス治具によりフラット導体層の全フラット導体に上下両面より電流を負荷している。
【0014】
上記加熱、あるいは、加熱と同時に加圧した状態で、5μm〜50μm程度の上下の極薄の絶縁性接着フィルムは溶けだし、エンボス加工金属箔の突起と上下フラット導体とが接触する。この絶縁性接着フィルムが溶け出して金属箔と上下フラット導体とが接触した瞬間に上下フラット導体に通電する。この通電で、金属箔の突起と上下フラット導体との接触部に集中抵抗が生じ、上下フラット導体と金属箔の上下両面とが溶接される。
かつ、エンボス加工金属箔の突起の間の凹部に、溶けた接着剤が流入・充填され、この充填された接着剤が加熱硬化され、金属箔の突起とフラット導体との溶接部の回りで固着され、上記突起とフラット導体との溶接部の強度を上げることができる。
このように、エンボス加工金属箔は上下フラット導体とは、加熱(あるいは加熱と加圧、さらには、加熱加圧下で電流負荷)することにより略一瞬にして接触して電気接続されると共に、この接触部が固着され、電気信頼性の高い接続部となる。
【0015】
上記のように、予め所要の接続位置にエンボス加工金属箔をはめ込んだ絶縁シートを上下フラット導体の間に介在させておくと、1度の加熱(あるいは、加熱加圧、さらに電流負荷)作業で、全ての接続位置で略一瞬にして、上下フラット導体をエンボス加工金属箔を介して接続を行うことができる。
よって、従来のエッチングや、電線に圧接ピンを打ち込んで回路体を製造する場合と比較して、製造時間を飛躍的に短縮できると共に、作業手数もかからないものとすることができる。
かつ、フラット導体、絶縁シートのいずれも無駄が全く発生しない。
さらに、回路変更の場合、エンボス加工金属箔の配置位置を変えた絶縁シートを用いるだけで良く、簡単に回路変更に対応させることができる。
【0016】
上記した方法に代えて、エンボス加工金属箔を配置している上下フラット導体の接続位置に、ピンポイント的に加熱(あるいは、加熱加圧、さらに電流負荷)を行い、金属箔の両面を上下フラット導体と溶接して、電気接続してもよい。
さらに、上記絶縁シートには、上下フラット導体の交差位置に当たる位置に全て予めエンボス金属箔を埋め込んでおき、接続したい位置だけ、ピンポイント的に加熱(あるいは、加熱加圧、さらに電流負荷)を行って接続してもよい。この場合、共用の絶縁シートを用いて、回路変更を容易に行うことができる。
【0017】
本発明は、第2に、絶縁シートが介在された上下フラット導体層を備え、各フラット導体層はそれぞれフラット導体が平行配線されていると共に、上下層間ではフラット導体は直交配置とされ、
上記絶縁シートは絶縁シート基材に穿設された穴にエンボス加工金属箔が予め嵌め込まれていると共に、表裏両面に絶縁性接着フィルムが貼着されており、
上記エンボス加工金属箔に設けられた突起の表面の上記絶縁性接着フィルムが除去されて上下のフラット導体と接触されることにより、上記エンボス加工金属箔を介して上下フラット導体が接続されていることを特徴とする自動車用電気接続箱に収容する回路体を提供している。
【0018】
上記した回路体では、上下フラット導体層の間に介在させる上記絶縁シートの全体の厚みは60μm〜120μmと非常に薄く軽いものとなっている。
該絶縁シートの絶縁シート基材はポリイミド樹脂等の絶縁樹脂で、金属箔はめ込み用の丸穴が所要位置に予め穿設されている。該丸穴にはめ込まれる上記エンボス加工金属箔として、1,5mm〜4.5mmφの円板形の銅箔が用いられている。
上記エンボス加工金属箔の表裏に貼着している上記絶縁性接着フィルムは熱硬化性樹脂からなる。
【0019】
このように、上下フラット導体の間に介在させる絶縁シートを薄くして、軽量化していると共に、絶縁被覆していないフラット導体を用いているため、本発明の回路体は従来のバスバーの重量の30%程度となり、重量を大幅に軽減できる。
【0020】
本発明は、第3に、上記回路体を収容したジャンクションボックス等の自動車用電気接続箱を提供している。
ジャンクションボックス内の分岐回路が多い場合には、上記回路体を複数組設けると共に、回路体の間に絶縁フィルムを介在させて積層している。
このように、複数組の回路体を積層しても、1つの回路体の重量は小さいため、ジャンクションボックス全体の重量軽減も大幅に図ることができる。
【0021】
上記複数組の回路体のフラット導体層は、1つの回路体のフラット導体層を先端で折り曲げて他の回路体のフラット導体層として連続させてもよい。
この場合、積層するフラット導体層の回路接続をピン等を介して行う必要はなくなる。
【0022】
また、上記回路体の各層の並列したフラット導体の端部は、電気接続箱のケース開口に取り付けられるコネクタ内に挿入し、該コネクタ内に外部回路と接続されたフォーク状端子を挿入係止し、該フォーク状端子の一対の接触部の間に上記フラット導体の端部を挿入して電気接続していることが好ましい。
具体的には、フラット導体の端部をケースのコネクタ取付用の開口に並列で突出させておき、電線端末に接続された上記フォーク端子が収容係止されているコネクタがコネクタ取付用開口に嵌合されると、フォーク状端子の上下接触部の間にフラット導体の端子が圧入され、電線とフラット導体とが接続されるようにしている。
【0023】
上記のように、フラット導体の端部に外部回路接続用の端子を設けることなく、外部回路と接続できる。
よって、外部回路と接続するために、タブを形成しているバスバーや、外部回路接続用のピンを打ち込んでいるエッチング回路や電線と比較して、極めて簡単に電気接続箱の内部回路と外部回路との接続を簡単に行うことができる。
【0024】
なお、電気接続箱の内部回路を構成する上記フラット導体と接続する外部回路は電線に限定されず、FFC、FPCでもよく、いずれの場合もフラット導体の端部をFFC、FPCの導体に容易に直接接続することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図4は自動車用ジャンクションボックスに収容する第1実施形態の回路体10を示す、該回路体10はフラット導体11をY方向に平行配線したフラット導体下層12を絶縁シート15を介して、フラット導体13をX方向に平行配線したフラット導体上層14と一体的に固着した積層体からなる。
【0026】
上記フラット導体11、13は断面偏平な矩形状とした単芯線(言わば、細く薄い短冊状のバスバー)からなる。これらフラット導体11、13の幅wは該フラット導体に流す電流値に対して最適幅としている。フラット導体11、13の幅は均一にしている場合と、変えている場合とがある。本実施形態では均一幅としている。
また、フラット導体下層12、フラット導体上層14に平行配線するフラット導体11、13のピッチは、フラット導体下層12では同一ピッチとしているが、フラット導体上層14ではピッチを変えており、これらピッチは回路設計に応じたものとしている。
【0027】
フラット導体下層12のフラット導体11は、絶縁シート15の両側端より外方に突出した位置の両端近傍に樹脂16をラミネートして一体的に固着し、配線形状を保持している。同様に、フラット導体上層14のフラット導体13も絶縁シート15より外れた位置で両端近傍に樹脂17をラミネートして一体的に固着し、配線形態を保持している。
【0028】
上記絶縁シート15は、絶縁シート基材20の所要位置に予め丸孔20aをあけ、これら丸孔20aにエンボス加工した円形の銅箔21をはめ込み、この状態で、絶縁シート基材20および銅箔21の上下両面の全面を被覆するように絶縁性接着フィルム22、23を接着した構成からなる。
【0029】
上記絶縁シート基材20に予め穿設している丸孔20aは、X−Y方向に直交配置される下層のフラット導体11と上層のフラット導体13の交差位置のうち、フラット導体11と13とを接続する位置と対応する位置に穿設している。
【0030】
上記絶縁シート基材20はポリイミド樹脂で成形し、厚さを50μmとしている。エンボス加工した円形の銅箔21は絶縁シート基材20と略同厚としている。このエンボス加工銅箔21は上下両面を夫々凹凸形状にプレスして、上下対向位置より突起21a、21bを突出させ、これら突起21a、21bを絶縁シート基材20の上下面より突出させている。該銅箔21は1,5mm〜4.5mmφの大きさとしている。
上記絶縁性接着フィルム22、23は、熱硬化性樹脂から成形したシートからなり、シートの厚さは10μm〜40μmとしている。
【0031】
上記フラット導体下層12、フラット導体上層14、絶縁シート15からなる回路体10は以下の方法で製造している。
まず、フラット導体下層12の上面に絶縁シート15を配置し、その上面にフラット導体上層14を配置し、絶縁シート15の銅箔21の位置をフラット導体11と13の接続点の交差位置に位置合わせした状態で、積層体30を設ける。
【0032】
この積層体30を図3に示すように、プレス下台31上に載置し、上方から加熱したプレス上板32を下降して積層体30をホットプレスする。加熱温度は絶縁シート15の絶縁性接着フィルム22、23が溶融する温度とし、この加熱により絶縁性接着フィルム22、23を溶融させ、同時に上下フラット導体13、11を銅箔21に上下より押圧されることにより、図4に示すように、銅箔21の突起21a、21bを塑性変形させながら上下導体13、11とを接触させる。
【0033】
絶縁性接着フィルム22、23が溶けて銅箔21の突起21a、21bの上下端面に上下フラット導体13、11が接触する瞬間に、電源側に接続した上記プレス上板32からアース接続したプレス下台31へと電流を負荷し、上層の全フラット導体13の上面全体に電流を負荷し、銅箔21を通してフラット導体11へと通電する。この通電時に、フラット導体13と銅箔21の突起21aとの接触面、突起21bとフラット導体11との接触面に集中抵抗が生じて高温度に発熱し、上記接触面は溶接される。
【0034】
上記ホットプレスは5〜15秒間とし、加熱温度は120〜200℃、圧力は5〜20kgf/cm2としている。また、加熱、加圧の直後に負荷する電流量は100〜300アンペアとしている。
【0035】
上記絶縁性接着フィルム22、23の加熱により溶けた接着剤は、銅箔21の突起21a、21bの回りの凹部21c、21dに回り込んで充填され、突起21a、21bと上下フラット導体13、11の接触部を取り囲む。
さらに、上記通電後に、絶縁性接着フィルムが硬化する温度に後加熱し、突起21a、21bと導体13、11との接触部の回りに充填された接着剤を硬化している。
【0036】
このように、銅箔21の突起21a、21bの回り凹部21c、21dに浸透した接着剤が硬化され、銅箔21とフラット導体11、13との接触部の接着強度を高めることが出来る。かつ、フラット導体下層12の隣接するフラット導体11の間に絶縁性接着フィルム22が溶けて充填された後に硬化されると共にフラット導体上層14の隣接するフラット導体13の間に絶縁性接着フィルム23が溶けて充填された後に硬化されるため、フラット導体11、絶縁シート15、フラット導体13が強固に固着され、製造される回路体10は一体的に固着されたものとなる。
【0037】
この状態で、厚さ60μm〜120μmであった絶縁シート15は、その厚さが略半減され、30〜60μm程度となる。製造される回路体10の厚さは非常に薄くなる。
【0038】
上記のように、本発明の回路体の製造方法では、積層体30にホットプレスと電流を負荷することで、略一瞬に近い数秒で、絶縁シート15に予め埋め込んでいるエンボス加工の銅箔21を介して上下フラット導体13、11の所要交差点を接続した回路体10を製造することができる。
【0039】
なお、上記実施形態では、加熱・加圧・通電により、絶縁シートの絶縁性接着フィルムを溶融してエンボス加工金属箔を上下のフラット導体と接合固着しているが、加熱のみでもよい。さらに、加熱と加圧のみでもよい。
また、加熱・加圧・通電を行う場合は、上記実施形態では加熱・加圧用のプレス治具を通電手段として利用しているが、フラット導体13、11の断面積が大きい場合には、フラット導体13の一端を電源側に接続し、フラット導体11の他端側をアース接続して、通電してもよい。
さらに、全ての接続位置で、銅箔21を介してフラット13と11とを同時に接続する方法に代えて、各銅箔21を配置した位置でピンポイント式に加圧・加熱・通電を行って接続してもよい。
【0040】
図5乃至図7は第2実施形態を示す。
第2実施形態の回路体10’は、第1実施形態の回路体10と同様に、自動車に搭載するジャンクションボックス内に収容するもので、上記回路体10’を2組(10’−1、10’−2)設け、ジャンクションボックスのケース内に上下積層して収容している。
【0041】
回路体10’は、長尺な1枚のフラット導体層12’と、2枚のフラット導体層14−1’、14−2’と、エンボス加工した円形の銅箔21を丸孔にはめ込んで上下面を絶縁性接着フィルム22、23で被覆している2枚の絶縁シート15ー1’、15−2からなる。
【0042】
フラット導体層12’の長さは第1実施形態の約2倍とし2つ折りとし、折り曲げた上下両側層をそれぞれ絶縁シート15ー1’、15−2’を介してフラット導体層14−1’、14−2’と積層し、銅箔21を介して、フラット導体層12’のフラット導体11と、フラット導体層14−1’および14−2’の導体13とを電気接続している。
上記フラット導体層12’の折り曲げた上下両側層の間には絶縁フィルム40を介在させている。
上記構成の回路体10’を、図6に示すように2組設け、回路体10’−1と10’−2とを絶縁板41を介在させて積層している。
【0043】
絶縁板41を介在させて積層する回路体10’−1と10’−2とは夫れ夫れ別個に、第1実施形態の記載の加圧、加熱、電流の負荷で回路体を製造しており、これら製造された回路体を積層配置して、図7に示すように、ジャンクションボックスのケース43内に収容している。
【0044】
なお、上記ジャンクションボックス内には、電源と接続する大電流回路はバスバー49を回路体として収容している。また、ジャンクションボックス内部にECUを収容してもよい。
【0045】
上記ケース43の周壁にはコネクタ用開口43aを設けている。
図7に示すように、上記並列されたフラット導体層12’のフラット導体11の両端を上記コネクタ用開口43aにそれぞれ上下2段に並列で突出させている。 フラット導体層14−1’、14−2’のフラット導体13の端末を同様にケース43に設けたコネクタ用開口に突出させている。
【0046】
上記フラット導体11と接続する外部回路は多数の電線wからなるワイヤハーネスW/Hとし、各電線wの端末に、先端側に上下一対の接触部45aと45bを有すると共に基端側に電線圧着用バレル45cを有するフォーク状端子45を圧着接続している。これらフォーク状端子45はコネクタ47の各端子収容室47aに挿入係止している。
【0047】
上記コネクタハウジング47bの外面に被ロック部47cを設け、コネクタ47を上記ケースのコネクタ用開口43aに挿入すると開口43aの内面に形成したロック爪43bと係止すると共に、各端子収容室47aにフラット導体11、13の端部が挿入する。これらフラット導体11、13の端部はフォーク状端子45の上下接触部45aと45bの間に挟持されて接続される。
【0048】
このように、フラット導体11、13に外部回路接続端子部を特別に形成することなく、かつ、別体のピンや端子金具を打ち込むことなく、ワイヤハーネスW/Hの端末に接続したコネクタ47をケース43のコネクタ用開口43aに挿入係止するだけで、外部回路のワイヤハーネスW/Hの電線wと接続させることができる。
【0049】
上記構成からなるジャンクションボックスでは、内部回路としてフラット導体11、13と絶縁シート15とからなる回路体10’(10’−1,10’−2)を用い、バスバーは電源回路のみとしているため、従来の回路体全部をバスバーとしているものと比較して、大幅な軽量化を図ることができる。また、フラット導体には外部回路との接続のためにタブを設けたり、端子金具を接続する必要もなく、構成全体を簡単なものとでき、小型化も図ることができる。
さらに、回路変更があった場合は、回路体10’は、銅箔21の配置を代えた絶縁シート15を用いて、フラット導体11と13との接続位置を代えるだけでよく、バスバーを作成しなおす場合に必要な金型の新規起工を必要とせず、コストをかけずに回路変更に対応させることができる。
【0050】
なお、ジャンクションボックスの内部回路と接続する外部回路は電線に限定されず、銅箔を平行配線してラミネートしたFFCをコネクタを介して接続しても良い。
【0051】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明では、回路体の素材として、共用のフラット導体と、エンボス金属箔を所要位置に埋設した絶縁シートを用い、フラット導体層の間に絶縁シートを挟んだ積層体を、加熱し、あるいはホットプレスで加圧・加熱した直後に電流を負荷することで、絶縁シートに埋設されている金属箔を介して上下にクロス配線しているフラット導体同士を接続して回路体を製造している。
上記製造方法では、上記金属箔を介した上下フラット導体の接続を略一瞬に行うことができる。
かつ、上層のフラット導体全部を電源に接続すると共に下層のフラット導体全部をアースに接続して、全てのフラット導体を同時に通電すると、接続点毎に接続作業をする必要はなく、全ての接続点が略一瞬にして同時に接続させることができる。
【0052】
よって、従来の回路体の製造と比較して製造時間を大幅に短縮できると共に、製造作業が単純化できる。しかも、フラット導体および絶縁シートに無駄が発生せず、回路体の製造コストを大幅に削減することができる。
【0053】
また、回路体はフラット導体と極薄の絶縁シートから形成しているため、重量の軽減を図ることができ、バスバーと比較して重量は30%程度とすることができる。その結果、回路体を複数収容するジャンクションボックスの全体の重量軽減を図ることができる。
【0054】
さらに、絶縁シートに埋め込むエンボス金属箔の配置位置を変えるだけで、回路変更に容易に対応させることができる。
さらにまた、外部回路との接続は、フラット導体をコネクタ内に挿入するだけでよいため、ピンを打ち込む必要がないと共に、バスバーのようにタブを一体的に形成しておく必要もなく、フラット導体を加工せずに用いることができる等の種々の利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の第1実施形態の回路体を示す概略斜視図、(B)は回路体の概略断面図である。
【図2】(A)は絶縁シートの分解斜視図、(B)は絶縁シートの断面図である。
【図3】回路体の製造方法を示す概略図である。
【図4】製造時における金属箔および絶縁シートの変形状態を示し、(A)は変形前の断面図、(B)は変形後の断面図である。
【図5】第2実施形態の回路体を示し、(A)は分解斜視図、(B)は一体化させた状態の断面図である。
【図6】第2実施形態の回路体の積層状態の断面図である。
【図7】(A)は上記回路体と外部回路のワイヤハーネスの電線との接続状態を示す断面図、(B)は端子を接続した電線の斜視図である。
【図8】従来例を示す斜視図である。
【図9】他の従来例を示す平面図である。
【符号の説明】
10、10’ 回路体
11,13 フラット導体
12 フラット導体下層
14 フラット導体上層
15 絶縁シート
20 絶縁シート基材
21 エンボス加工の銅箔
22,23 絶縁性接着フィルム
40 絶縁フィルム
41 絶縁板
43 ジャンクションボックスのケース
43a コネクタ用開口
45 端子
47 コネクタ
Claims (12)
- 自動車用電気接続箱に収容している回路体であって、
複数本のフラット導体を平行配線し、少なくとも両端近傍を絶縁材でラミネートしたフラット導体層を設け、該フラット導体層を、フラット導体が直交する方向に絶縁シートを介在させて積層し、
上記絶縁シートは、上下フラット導体が交差する接続位置に穴を穿設した絶縁シート基材と、上記穴に予め嵌合されているエンボス加工金属箔と、表裏両面に貼着された絶縁性接着フィルムとからなり、
上記フラット導体層と絶縁シートとの積層体を加熱して上記絶縁シートの絶縁性接着フィルムを溶融し、上記エンボス加工金属箔を上下のフラット導体と接合固着している回路体の製造方法。 - 上記フラット導体層と絶縁シートとの積層体を加熱および加圧して上記絶縁シートの絶縁性接着フィルムを溶融している請求項1に記載の回路体の製造方法。
- 上記フラット導電層と絶縁シートとの積層体を加熱すると共に電流を負荷している請求項1または請求項2に記載の回路体の製造方法。
- 上記絶縁シートのエンボス加工金属箔として銅箔を用い、該銅箔のエンボス加工で突出された突起を上記絶縁シート基材の表面より突出させている請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の回路体の製造方法。
- 上記フラット導体は断面を偏平な矩形状で、上記エンボス加工金属箔との接合面を平坦面とし、かつ、電流値に応じて最適幅としている請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の回路体の製造方法。
- 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の方法で製造された自動車用電気接続箱内に収容する回路体。
- 絶縁シートが介在された上下フラット導体層を備え、各フラット導体層はそれぞれフラット導体が平行配線されていると共に、上下層間ではフラット導体は直交配置とされ、
上記絶縁シートは絶縁シート基材に穿設された穴にエンボス加工金属箔が予め嵌め込まれていると共に、表裏両面に絶縁性接着フィルムが貼着されており、
上記エンボス加工金属箔に設けられた突起の表面の上記絶縁性接着フィルムが除去されて上下のフラット導体と接触されることにより、上記エンボス加工金属箔を介して上下フラット導体が接続されていることを特徴とする自動車用電気接続箱に収容される回路体。 - 上記上下フラット導体層の間に介在させる上記絶縁シートの厚みは60μm〜120μmで、該絶縁シートの絶縁シート基材はポリイミド樹脂等の絶縁樹脂で、金属箔はめ込み用の丸穴が穿設されており、該丸穴にはめ込まれる上記エンボス加工金属箔は1,5mm〜4.5mmφの円板形の銅箔からなり、上記フィルム状接着剤は熱硬化性樹脂からなる請求項6または請求項7に記載の回路体。
- 請求項6乃至請求項8のいずれか1項に記載の回路体を収容している自動車用電気接続箱。
- 上記回路体を複数組設けると共に、回路体の間に絶縁フィルムを介在させて積層している請求項9に記載の自動車用電気接続箱。
- 上記複数組の回路体のフラット導体層は、1つの回路体のフラット導体層を先端で折り曲げて他の回路体のフラット導体層として連続させている請求項10に記載の自動車用電気接続箱。
- 上記回路体の各層の並列したフラット導体の端部は、電気接続箱のケース開口に取り付けられるコネクタ内に挿入し、該コネクタ内に外部回路と接続されたフォーク状端子を挿入係止し、該フォーク状端子の一対の接触部の間に上記フラット導体の端部を挿入して電気接続している請求項9乃至請求項11のいずれか1項に記載の自動車用電気接続箱。
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