JP2004023847A - フラットケーブル用取付補助具 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構造で、一般形状配線とフラットケーブルの接続部を、床埋込ボックス内に収納し、床上にはフラットケーブルだけを引き出して床を平坦にすることができるフラットケーブル用取付補助具を提供する。
【解決手段】建築物の床面下側に設けられる床埋込ボックス34の開口部に取り付けられ、建築物の床下から床埋込ボックス34内に引き出される電力線や通信線等の一般形状配線32と床面上部を這わせる扁平なフラットケーブル42を有する。一般形状配線32とフラットケーブル42の接続部を、床埋込ボックス34内に収納し、床埋込ボックス34内から床上にフラットケーブル42だけを引き出すようにする。
【選択図】 図1
【解決手段】建築物の床面下側に設けられる床埋込ボックス34の開口部に取り付けられ、建築物の床下から床埋込ボックス34内に引き出される電力線や通信線等の一般形状配線32と床面上部を這わせる扁平なフラットケーブル42を有する。一般形状配線32とフラットケーブル42の接続部を、床埋込ボックス34内に収納し、床埋込ボックス34内から床上にフラットケーブル42だけを引き出すようにする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、床下の埋込電線管に挿通された電力線や通信線の端部を、床埋込ボックス内に引き出し、平坦なフラットケーブルに繋ぐフラットケーブル用取付補助具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電力用配線や電話用配線、LAN配線等を床の表面に這わせるため、断面形状を平坦に形成したフラットケーブルがある。このフラットケーブルを床下の既設の配線に接続するためには、従来、図4に示すような接続ボックス1が使用されている。接続ボックス1は床直付形であり、まず床の構造について説明をする。床のコンクリート打設部2には、ほぼ水平に埋込電線管3が埋設され、電力用、通信用等の複数本の一般形状配線4が挿通されている。一般形状配線4は例えば断面形状が丸形の配線である。そしてコンクリート打設部2には、床埋込ボックス5がコンクリート打設部2の表面2aに開口して埋設されている。床埋込ボックス5は、底面5aと、底面5aを囲む側面5bを有する有底筒状の箱体であり、側面5bには埋込電線管3が差し込まれ、床埋込ボックス5の内側と埋込電線管3の内側が連通している。
【0003】
床埋込ボックス5の上端部5cには、塗り代カバー6が設けられている。塗り代カバー6は、床埋込ボックス5の上端面5cに当接し底面5aに対して平行な枠状の取付部6aが設けられ、そして取付部6aの内側に連続し取付部6aに対してほぼ直角に立ち上がる立上部6bと、立上部6bの先端に連続し床埋込ボックス5の底面5aに対して平行に互いに形成された取付上面6cが設けられている。コンクリート打設部2の表面2aには、塗り代カバー6の取付上面6cとほぼ同じ高さでモルタル部7が設けられている。そして、モルタル部7表面と塗り代カバー6の取付上面6cはほぼ同一面に位置している。そして塗り代カバー6の取付上面6cには、接続ボックス1が取付られている。
【0004】
接続ボックス1には、塗り代カバー6の取付上面6cに固定される取付台8が設けられ、取付台8には端子台9が設けられている。端子台9の電極は、モルタル部7の表面に対してほぼ直角方向に位置している。取付台8には、端子台9の近傍のモルタル部7に近い下端部分に、透孔10が設けられている。そして、接続ボックス1の取付台8の上には、カバー13が取り付けられ、端子台9等を覆っている。
【0005】
埋込電線管3から床埋込ボックス5の内側に引き出された電力線等の一般形状配線4は、塗り代カバー6の中心の取付上面6cに形成された透孔11を通過して接続ボックス1の内側に入り、端子台9の電極の一方に接続される。そして、端子台9の電極の他方にはフラットケーブル12が接続されている。これにより一般形状配線4とフラットケーブル12が電気的に接続される。そしてフラットケーブル12は、取付台8の透孔10に挿通されて、接続ボックス1の外側に引き出される。フラットケーブル12は、例えば電子機器の設置場所等、目的の方向へ向けてモルタル部7の表面に配線する。この状態で、モルタル部7の表面に、タイルカーペット14を敷き詰めて床を仕上げる。
【0006】
ここで、図4に示す接続ボックス1の場合、タイルカーペット14よりも接続ボックス1の取付台8とカバー13が高く突出し、通行や家具を置くときの障害になる。そこで高さを抑えたものとして、図5に示すような接続ボックス15がある。
【0007】
ここで、図5において、図4に示す部材と同様の部材は同様の番号を付して説明を省略する。図5に示す接続ボックス15には、塗り代カバー6の取付上面6cに取り付けられる比較的薄型の取付台16が設けられている。そして、取付台16の一部には、塗り代カバー6の透孔11に連通する挿通孔17が設けられている。また取付台16には、端子台18が設けられている。端子台18の電極は、モルタル部7の表面に対してほぼ水平方向に位置し、電極の一方は取付台16の挿通孔17近傍に、そして電極の他方は挿通孔17から離れたところに位置している。取付台16の、挿通孔17から遠い電極近傍の側縁部には、フラットケーブル12の取出口16aが設けられている。そして、接続ボックス15の取付台16の上には、カバー19が設けられている。
【0008】
そして、埋込電線管3から床埋込ボックス5の内側に引き出された一般形状配線4は、塗り代カバー6の透孔11と取付台16の挿通孔17を通過して接続ボックス15の取付台16の上面に達し、端子台18の、挿通孔17近傍の電極に接続される。そして、端子台18の他方の電極にはフラットケーブル12が接続される。このフラットケーブル12は、取付台16の取出口16aに挿通されて、接続ボックス15の外側に引き出され、目的の方向へ向けてモルタル部7表面に配線される。
【0009】
図5に示す接続ボックス15は比較的薄形であるため、タイルカーペット14との段差が少なく、通行等に支障が少ないものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の技術の場合、フラットケーブル12はタイルカーペット14の下側にほぼ段差なく収容されるにもかかわらず、接続ボックス1,15はタイルカーペット14を切り欠いて設置し床上に露出し、フラットにならず障害物となるものである。また、専用の接続ボックス1,15が必要であることから、コストがかかるものである。さらに、接続ボックス1,15は、タイルカーペット14から露出することから、薄形化、踏まれ強度向上、外観の美化等が要求され、コスト高の要因となっている。
【0011】
この発明は上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、簡単な構造で、一般形状配線とフラットケーブルの接続部を、床埋込ボックス内に収納し、床上にはフラットケーブルだけを引き出して床を平坦にすることができるフラットケーブル用取付補助具を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明は、建築物の床面下側に設けられる床埋込ボックスの開口部に取り付けられ、建築物の床下から上記床埋込ボックス内に引き出される電力線や通信線等の一般形状配線と床面上部を這わせる扁平なフラットケーブルの接続部を、上記床埋込ボックス内に収納し、上記床埋込ボックス内から床上にフラットケーブルだけを引き出すようにしたフラットケーブル用取付補助具である。
【0013】
また、上記フラットケーブル用取付補助具には、上記床埋込ボックスの開口部を閉鎖する板状の本体と、上記本体に形成されたスリット状の透孔と、上記透孔の長手方向に沿う一対の側縁部に形成され湾曲形状を描いて上記床埋込ボックス側に突出するガイド部が設けられている。そして上記ガイド部は、上記本体の片側から上記透孔を打ち抜くことにより形成されたものである。
【0014】
また、上記本体には、上記床埋込ボックスに係合される係合手段が設けられている。この係合手段は、例えば、上記本体と上記床埋込ボックスに、互いに連通するねじ穴や透孔が設けられ、このねじ穴や透孔にねじやボルトを差し込み、固定する。
【0015】
この発明のフラットケーブル用取付補助具は、床埋込ボックスに取り付けられ、床埋込ボックス内に、一般形状配線と床上を這わせるフラットケーブルの接続部を収容し、フラットケーブル用取付補助具の透孔から、フラットケーブルを引き出し、床上に配線することにより、床上の突起をなくしたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。図1,図2はこの発明の一実施形態を示すもので、この実施形態のフラットケーブル用取付補助具20は、樹脂製や金属製の円板状の本体22が設けられている。本体22の中央には、半径方向に細長い矩形の透孔24が形成され、透孔24の長手方向に沿う一対の側縁部には、本体22の裏面にほぼ直角に突出するガイド部25が設けられている。ここで、ガイド部25は、透孔24を本体22の表面側からプレス成形することで形成される。そして、透孔24の長手方向長さは、透孔24に挿通される後述のフラットケーブル42がわずかにゆとりを有して挿通される長さに適宜設定される。そして、本体22の周縁部の少し内側には、円周に沿って等間隔に4箇所に、ねじを挿通する透孔26が設けられている。
【0017】
次に、フラットケーブル用取付補助具20の使用方法について説明する。まず床の構造について説明すると、図1に示すように、床下のコンクリート打設部28には、ほぼ水平に埋込電線管30が埋設され、電力用、通信用等の複数本の一般形状配線32が挿通されている。一般形状配線32は例えば断面形状が丸形や楕円の配線である。そしてコンクリート打設部28には、床埋込ボックス34がコンクリート打設部28の表面28aに開口して埋設されている。床埋込ボックス34は、底面34aと底面34aを囲む側面34bを有する箱体であり、側面34bには埋込電線管30が入り込み、床埋込ボックス34内側と埋込電線管30内側が連通している。
【0018】
床埋込ボックス34の上端面34cには、塗り代カバー36が設けられている。塗り代カバー36は、床埋込ボックス34の上端面34cに当接し底面34aに対して平行な枠状の取付部36aが設けられ、そして取付部36aの内側に連続し取付部36aに対してほぼ直角に立ち上がる立上部36bと、立上部36bの先端に連続し床埋込ボックス34の底面34aに対して平行に互いに近づく方向へ折り曲げられた取付部36cが設けられている。取付部36cには、図示しない雌ねじが、フラットケーブル用取付補助具20の透孔26に対応するように、4個所形成されている。
【0019】
コンクリート打設部28の表面28aには、塗り代カバー36の取付部36cとほぼ同じ高さにモルタル部38が設けられている。そして、モルタル部38表面38aと塗り代カバー36の取付部36cはほぼ同一面に位置している。
【0020】
そして、塗り代カバー36の取付部36cには、フラットケーブル用取付補助具20が取り付けられている。ここで、フラットケーブル用取付補助具20の4個の透孔26を取付部36cの4個の雌ねじに一致させ、図示しないねじを挿通、螺合させてフラットケーブル用取付補助具20を固定する。
【0021】
そして、埋込電線管30には、複数本の一般形状配線32が挿通されて端部が床埋込ボックス34の内側に引き出されている。一般形状配線32は、床埋込ボックス34の内側で、コネクタ40を介してフラットケーブル42に接続されている。そしてフラットケーブル42の、コネクタ40と反対側の端部は、フラットケーブル用取付補助具20の透孔24に挿通されて床埋込ボックス34の外側へ、モルタル部38の表面38aに引き出されている。そして、フラットケーブル42は、電子機器や電話機の設置場所等、目的の方向へ向けてモルタル部38表面に保護シート44を介して配線される。
【0022】
そして、モルタル部38の表面38aに設置したフラットケーブル42の上にも、保護シート44が取り付けられている。この状態で、モルタル部38表面38aに、タイルカーペット46が敷き詰められ、床が仕上げられている。
【0023】
この実施形態のフラットケーブル用取付補助具20によれば、簡単な構造で、フラットケーブル42と一般形状配線32の接続部分であるコネクタ40を床埋込ボックス34に収容し、床上にはフラットケーブル42のみを引き出すことができる。これにより床上には、接続ボックス等の突起物がなくフラットケーブル42のみであり、タイルカーペット46の下に覆われて平坦に納まり、床を通行する際や家具を設置する際の障害とならず、安全で便利である。これによりフラットケーブル42の利用価値を最大限に高めることができる。また、従来の接続ボックス等の設備が不要であり、コストを大きく削減することができる。また、従来の接続ボックスは、フロアプレートの傾きを調整する水平リング等の機構が必要であったが、それも不用となり、この点からも安価となる。また、この実施形態で使用される床埋込ボックス34は安価な汎用品とすることができ、既存の建物にあらかじめ設けられている床埋込ボックス34に適用することができる。これにより、後付けや取り外しが容易に可能である。そして、フラットケーブル42と一般形状配線32を接続するコネクタ40は、床埋込ボックス34内の空間に収容されるため、床を人が歩く際に生じる振動や衝撃から保護され、故障が少なく安全である。
【0024】
さらに、フラットケーブル用取付補助具20の透孔24のガイド部25は、湾曲して内部に延出しているため、透孔24を通過するフラットケーブル42がガイド部25の曲面に沿って緩やかに折り曲げられながら引き出されるため、フラットケーブル42の折り曲げ部分に強い力がかからず、応力集中等により損傷することがなく、安全である。
【0025】
なお、この実施形態のフラットケーブル用取付補助具20は、図3に示すように本体22が四角形に形成されていても良い。この場合も、本体22の中心に透孔24が設けられ、本体22の角部に取付用の透孔26が位置している。このような本体22が四角形のフラットケーブル用取付補助具20は、四角形の床埋込ボックス34に適用される。
【0026】
この発明のフラットケーブル用取付補助具は、上記実施の形態に限定されるものではなく、素材や、各部材の形状等、自由に変更可能である。また、床の構造は上記実施形態以外でも使用可能である。そして、フラットケーブルと床下地材の間には、保護シート等を自由に設けても良い。また、フラットケーブルに限定されず、丸形ケーブル等を床上に引き出すことに使用しても良い。
【0027】
【発明の効果】
この発明のフラットケーブル用取付補助具は、簡単な構造で、一般形状配線とフラットケーブルの接続部を、建物に設けられた床埋込ボックス内に収納し、床上にはフラットケーブルだけを引き出して床面を平坦にすることができる。そして専用の接続ボックス等の設備が不要で、設備コストを削減することができる。さらに、新規な建物への施工時はもちろん、既存の建物の床にも設けることができ、取り付ける対象を選ばないものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態のフラットケーブル用取付補助具の使用状態を示す縦断面図である。
【図2】この実施形態のフラットケーブル用取付補助具の平面図である。
【図3】この実施形態のフラットケーブル用取付補助具の変形例の平面図である。
【図4】従来の技術の接続ボックスの縦段面図である。
【図5】従来の技術の接続ボックスの縦段面図である。
【符号の説明】
20 フラットケーブル用取付補助具
22 本体
24 透孔
28 コンクリート打設部
30 埋込電線管
32 一般形状配線
34 床埋込ボックス
36 塗り代カバー
38 モルタル部
40 コネクタ
42 フラットケーブル
【発明の属する技術分野】
この発明は、床下の埋込電線管に挿通された電力線や通信線の端部を、床埋込ボックス内に引き出し、平坦なフラットケーブルに繋ぐフラットケーブル用取付補助具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電力用配線や電話用配線、LAN配線等を床の表面に這わせるため、断面形状を平坦に形成したフラットケーブルがある。このフラットケーブルを床下の既設の配線に接続するためには、従来、図4に示すような接続ボックス1が使用されている。接続ボックス1は床直付形であり、まず床の構造について説明をする。床のコンクリート打設部2には、ほぼ水平に埋込電線管3が埋設され、電力用、通信用等の複数本の一般形状配線4が挿通されている。一般形状配線4は例えば断面形状が丸形の配線である。そしてコンクリート打設部2には、床埋込ボックス5がコンクリート打設部2の表面2aに開口して埋設されている。床埋込ボックス5は、底面5aと、底面5aを囲む側面5bを有する有底筒状の箱体であり、側面5bには埋込電線管3が差し込まれ、床埋込ボックス5の内側と埋込電線管3の内側が連通している。
【0003】
床埋込ボックス5の上端部5cには、塗り代カバー6が設けられている。塗り代カバー6は、床埋込ボックス5の上端面5cに当接し底面5aに対して平行な枠状の取付部6aが設けられ、そして取付部6aの内側に連続し取付部6aに対してほぼ直角に立ち上がる立上部6bと、立上部6bの先端に連続し床埋込ボックス5の底面5aに対して平行に互いに形成された取付上面6cが設けられている。コンクリート打設部2の表面2aには、塗り代カバー6の取付上面6cとほぼ同じ高さでモルタル部7が設けられている。そして、モルタル部7表面と塗り代カバー6の取付上面6cはほぼ同一面に位置している。そして塗り代カバー6の取付上面6cには、接続ボックス1が取付られている。
【0004】
接続ボックス1には、塗り代カバー6の取付上面6cに固定される取付台8が設けられ、取付台8には端子台9が設けられている。端子台9の電極は、モルタル部7の表面に対してほぼ直角方向に位置している。取付台8には、端子台9の近傍のモルタル部7に近い下端部分に、透孔10が設けられている。そして、接続ボックス1の取付台8の上には、カバー13が取り付けられ、端子台9等を覆っている。
【0005】
埋込電線管3から床埋込ボックス5の内側に引き出された電力線等の一般形状配線4は、塗り代カバー6の中心の取付上面6cに形成された透孔11を通過して接続ボックス1の内側に入り、端子台9の電極の一方に接続される。そして、端子台9の電極の他方にはフラットケーブル12が接続されている。これにより一般形状配線4とフラットケーブル12が電気的に接続される。そしてフラットケーブル12は、取付台8の透孔10に挿通されて、接続ボックス1の外側に引き出される。フラットケーブル12は、例えば電子機器の設置場所等、目的の方向へ向けてモルタル部7の表面に配線する。この状態で、モルタル部7の表面に、タイルカーペット14を敷き詰めて床を仕上げる。
【0006】
ここで、図4に示す接続ボックス1の場合、タイルカーペット14よりも接続ボックス1の取付台8とカバー13が高く突出し、通行や家具を置くときの障害になる。そこで高さを抑えたものとして、図5に示すような接続ボックス15がある。
【0007】
ここで、図5において、図4に示す部材と同様の部材は同様の番号を付して説明を省略する。図5に示す接続ボックス15には、塗り代カバー6の取付上面6cに取り付けられる比較的薄型の取付台16が設けられている。そして、取付台16の一部には、塗り代カバー6の透孔11に連通する挿通孔17が設けられている。また取付台16には、端子台18が設けられている。端子台18の電極は、モルタル部7の表面に対してほぼ水平方向に位置し、電極の一方は取付台16の挿通孔17近傍に、そして電極の他方は挿通孔17から離れたところに位置している。取付台16の、挿通孔17から遠い電極近傍の側縁部には、フラットケーブル12の取出口16aが設けられている。そして、接続ボックス15の取付台16の上には、カバー19が設けられている。
【0008】
そして、埋込電線管3から床埋込ボックス5の内側に引き出された一般形状配線4は、塗り代カバー6の透孔11と取付台16の挿通孔17を通過して接続ボックス15の取付台16の上面に達し、端子台18の、挿通孔17近傍の電極に接続される。そして、端子台18の他方の電極にはフラットケーブル12が接続される。このフラットケーブル12は、取付台16の取出口16aに挿通されて、接続ボックス15の外側に引き出され、目的の方向へ向けてモルタル部7表面に配線される。
【0009】
図5に示す接続ボックス15は比較的薄形であるため、タイルカーペット14との段差が少なく、通行等に支障が少ないものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の技術の場合、フラットケーブル12はタイルカーペット14の下側にほぼ段差なく収容されるにもかかわらず、接続ボックス1,15はタイルカーペット14を切り欠いて設置し床上に露出し、フラットにならず障害物となるものである。また、専用の接続ボックス1,15が必要であることから、コストがかかるものである。さらに、接続ボックス1,15は、タイルカーペット14から露出することから、薄形化、踏まれ強度向上、外観の美化等が要求され、コスト高の要因となっている。
【0011】
この発明は上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、簡単な構造で、一般形状配線とフラットケーブルの接続部を、床埋込ボックス内に収納し、床上にはフラットケーブルだけを引き出して床を平坦にすることができるフラットケーブル用取付補助具を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明は、建築物の床面下側に設けられる床埋込ボックスの開口部に取り付けられ、建築物の床下から上記床埋込ボックス内に引き出される電力線や通信線等の一般形状配線と床面上部を這わせる扁平なフラットケーブルの接続部を、上記床埋込ボックス内に収納し、上記床埋込ボックス内から床上にフラットケーブルだけを引き出すようにしたフラットケーブル用取付補助具である。
【0013】
また、上記フラットケーブル用取付補助具には、上記床埋込ボックスの開口部を閉鎖する板状の本体と、上記本体に形成されたスリット状の透孔と、上記透孔の長手方向に沿う一対の側縁部に形成され湾曲形状を描いて上記床埋込ボックス側に突出するガイド部が設けられている。そして上記ガイド部は、上記本体の片側から上記透孔を打ち抜くことにより形成されたものである。
【0014】
また、上記本体には、上記床埋込ボックスに係合される係合手段が設けられている。この係合手段は、例えば、上記本体と上記床埋込ボックスに、互いに連通するねじ穴や透孔が設けられ、このねじ穴や透孔にねじやボルトを差し込み、固定する。
【0015】
この発明のフラットケーブル用取付補助具は、床埋込ボックスに取り付けられ、床埋込ボックス内に、一般形状配線と床上を這わせるフラットケーブルの接続部を収容し、フラットケーブル用取付補助具の透孔から、フラットケーブルを引き出し、床上に配線することにより、床上の突起をなくしたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。図1,図2はこの発明の一実施形態を示すもので、この実施形態のフラットケーブル用取付補助具20は、樹脂製や金属製の円板状の本体22が設けられている。本体22の中央には、半径方向に細長い矩形の透孔24が形成され、透孔24の長手方向に沿う一対の側縁部には、本体22の裏面にほぼ直角に突出するガイド部25が設けられている。ここで、ガイド部25は、透孔24を本体22の表面側からプレス成形することで形成される。そして、透孔24の長手方向長さは、透孔24に挿通される後述のフラットケーブル42がわずかにゆとりを有して挿通される長さに適宜設定される。そして、本体22の周縁部の少し内側には、円周に沿って等間隔に4箇所に、ねじを挿通する透孔26が設けられている。
【0017】
次に、フラットケーブル用取付補助具20の使用方法について説明する。まず床の構造について説明すると、図1に示すように、床下のコンクリート打設部28には、ほぼ水平に埋込電線管30が埋設され、電力用、通信用等の複数本の一般形状配線32が挿通されている。一般形状配線32は例えば断面形状が丸形や楕円の配線である。そしてコンクリート打設部28には、床埋込ボックス34がコンクリート打設部28の表面28aに開口して埋設されている。床埋込ボックス34は、底面34aと底面34aを囲む側面34bを有する箱体であり、側面34bには埋込電線管30が入り込み、床埋込ボックス34内側と埋込電線管30内側が連通している。
【0018】
床埋込ボックス34の上端面34cには、塗り代カバー36が設けられている。塗り代カバー36は、床埋込ボックス34の上端面34cに当接し底面34aに対して平行な枠状の取付部36aが設けられ、そして取付部36aの内側に連続し取付部36aに対してほぼ直角に立ち上がる立上部36bと、立上部36bの先端に連続し床埋込ボックス34の底面34aに対して平行に互いに近づく方向へ折り曲げられた取付部36cが設けられている。取付部36cには、図示しない雌ねじが、フラットケーブル用取付補助具20の透孔26に対応するように、4個所形成されている。
【0019】
コンクリート打設部28の表面28aには、塗り代カバー36の取付部36cとほぼ同じ高さにモルタル部38が設けられている。そして、モルタル部38表面38aと塗り代カバー36の取付部36cはほぼ同一面に位置している。
【0020】
そして、塗り代カバー36の取付部36cには、フラットケーブル用取付補助具20が取り付けられている。ここで、フラットケーブル用取付補助具20の4個の透孔26を取付部36cの4個の雌ねじに一致させ、図示しないねじを挿通、螺合させてフラットケーブル用取付補助具20を固定する。
【0021】
そして、埋込電線管30には、複数本の一般形状配線32が挿通されて端部が床埋込ボックス34の内側に引き出されている。一般形状配線32は、床埋込ボックス34の内側で、コネクタ40を介してフラットケーブル42に接続されている。そしてフラットケーブル42の、コネクタ40と反対側の端部は、フラットケーブル用取付補助具20の透孔24に挿通されて床埋込ボックス34の外側へ、モルタル部38の表面38aに引き出されている。そして、フラットケーブル42は、電子機器や電話機の設置場所等、目的の方向へ向けてモルタル部38表面に保護シート44を介して配線される。
【0022】
そして、モルタル部38の表面38aに設置したフラットケーブル42の上にも、保護シート44が取り付けられている。この状態で、モルタル部38表面38aに、タイルカーペット46が敷き詰められ、床が仕上げられている。
【0023】
この実施形態のフラットケーブル用取付補助具20によれば、簡単な構造で、フラットケーブル42と一般形状配線32の接続部分であるコネクタ40を床埋込ボックス34に収容し、床上にはフラットケーブル42のみを引き出すことができる。これにより床上には、接続ボックス等の突起物がなくフラットケーブル42のみであり、タイルカーペット46の下に覆われて平坦に納まり、床を通行する際や家具を設置する際の障害とならず、安全で便利である。これによりフラットケーブル42の利用価値を最大限に高めることができる。また、従来の接続ボックス等の設備が不要であり、コストを大きく削減することができる。また、従来の接続ボックスは、フロアプレートの傾きを調整する水平リング等の機構が必要であったが、それも不用となり、この点からも安価となる。また、この実施形態で使用される床埋込ボックス34は安価な汎用品とすることができ、既存の建物にあらかじめ設けられている床埋込ボックス34に適用することができる。これにより、後付けや取り外しが容易に可能である。そして、フラットケーブル42と一般形状配線32を接続するコネクタ40は、床埋込ボックス34内の空間に収容されるため、床を人が歩く際に生じる振動や衝撃から保護され、故障が少なく安全である。
【0024】
さらに、フラットケーブル用取付補助具20の透孔24のガイド部25は、湾曲して内部に延出しているため、透孔24を通過するフラットケーブル42がガイド部25の曲面に沿って緩やかに折り曲げられながら引き出されるため、フラットケーブル42の折り曲げ部分に強い力がかからず、応力集中等により損傷することがなく、安全である。
【0025】
なお、この実施形態のフラットケーブル用取付補助具20は、図3に示すように本体22が四角形に形成されていても良い。この場合も、本体22の中心に透孔24が設けられ、本体22の角部に取付用の透孔26が位置している。このような本体22が四角形のフラットケーブル用取付補助具20は、四角形の床埋込ボックス34に適用される。
【0026】
この発明のフラットケーブル用取付補助具は、上記実施の形態に限定されるものではなく、素材や、各部材の形状等、自由に変更可能である。また、床の構造は上記実施形態以外でも使用可能である。そして、フラットケーブルと床下地材の間には、保護シート等を自由に設けても良い。また、フラットケーブルに限定されず、丸形ケーブル等を床上に引き出すことに使用しても良い。
【0027】
【発明の効果】
この発明のフラットケーブル用取付補助具は、簡単な構造で、一般形状配線とフラットケーブルの接続部を、建物に設けられた床埋込ボックス内に収納し、床上にはフラットケーブルだけを引き出して床面を平坦にすることができる。そして専用の接続ボックス等の設備が不要で、設備コストを削減することができる。さらに、新規な建物への施工時はもちろん、既存の建物の床にも設けることができ、取り付ける対象を選ばないものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態のフラットケーブル用取付補助具の使用状態を示す縦断面図である。
【図2】この実施形態のフラットケーブル用取付補助具の平面図である。
【図3】この実施形態のフラットケーブル用取付補助具の変形例の平面図である。
【図4】従来の技術の接続ボックスの縦段面図である。
【図5】従来の技術の接続ボックスの縦段面図である。
【符号の説明】
20 フラットケーブル用取付補助具
22 本体
24 透孔
28 コンクリート打設部
30 埋込電線管
32 一般形状配線
34 床埋込ボックス
36 塗り代カバー
38 モルタル部
40 コネクタ
42 フラットケーブル
Claims (3)
- 建築物の床面下側に設けられる床埋込ボックスの開口部に取り付けられ、建築物の床下から上記床埋込ボックス内に引き出される一般形状配線と床面上部を這わせる扁平なフラットケーブルの接続部を、上記床埋込ボックス内に収納し、上記床埋込ボックス内から床上にフラットケーブルだけを引き出すようにしたことを特徴とするフラットケーブル用取付補助具。
- 上記フラットケーブル用取付補助具には、上記床埋込ボックスの開口部を閉鎖する板状の本体と、上記本体に形成されたスリット状の透孔と、上記透孔の長手方向に沿う一対の側縁部に形成され湾曲形状を描いて上記床埋込ボックス側に突出するガイド部が設けられていることを特徴とする請求項1記載のフラットケーブル用取付補助具。
- 上記本体には、上記床埋込ボックスに係合される係合手段が設けられていることを特徴とする請求項1記載のフラットケーブル用取付補助具。
Priority Applications (1)
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JP2002172968A JP2004023847A (ja) | 2002-06-13 | 2002-06-13 | フラットケーブル用取付補助具 |
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Publications (1)
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Country Status (1)
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2002
- 2002-06-13 JP JP2002172968A patent/JP2004023847A/ja active Pending
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