JP2004023474A - 機器状態検出装置及び方法,機器状態通知装置及び方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電源からの給電によって動作する機器の動作状態を遠隔で監視する装置及び方法を簡略な構成によって実現すること。
【解決手段】機器Xの動作状態を検知する状態検知部1と,電源Yに接続され,上記状態検知部1により検知される上記機器Xの動作状態に基づいて上記電源Yに対する電流消費量を変更する電流制御部2と,上記電源Yから供給される電源電流Iを検知し,これに基づいて上記機器Xの動作状態を検出する機器状態検出部3と,上記機器状態検出部3により検出された上記機器Xの動作状態を表示する機器状態表示部4とを具備してなることを特徴とする機器状態通知装置Aとして構成する。
【選択図】図1
【解決手段】機器Xの動作状態を検知する状態検知部1と,電源Yに接続され,上記状態検知部1により検知される上記機器Xの動作状態に基づいて上記電源Yに対する電流消費量を変更する電流制御部2と,上記電源Yから供給される電源電流Iを検知し,これに基づいて上記機器Xの動作状態を検出する機器状態検出部3と,上記機器状態検出部3により検出された上記機器Xの動作状態を表示する機器状態表示部4とを具備してなることを特徴とする機器状態通知装置Aとして構成する。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,電源からの給電により動作する機器の動作状態を検出し,表示することにより該機器の動作状態を監視する装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
(従来技術1)
電源からの給電により動作する機器の動作状態を監視する方法としては,電源を供給する電源供給線に機器内部の動作状態を監視・検知するための高周波信号を重畳する方法が一般的である。
例えば,特開平5−219532号公報において,双方向CATV網の伝送路内に設けられる中継増幅器の監視情報を高周波のFSK信号によって遠隔(センタ)で監視する技術が開示されている。
当該技術は,CATV網のTV信号や通信のための信号(主信号)とは異なる周波数でFSK変調方式によるモデム信号を同軸ケーブルに重畳し,一本のケーブルで主信号の他,上記中継増幅器の動作状態を監視・検知するために必要な情報を送受信するものである。
これにより,監視を目的とする新たなケーブルを敷設することなく,上記中継増幅器内部の動作状況を遠隔監視することができる。
(従来技術2)
また,機器側から供給される電圧を用いて機器を特定する方法が特開平9−281172号公報により開示されている。
当該技術は,複数の回路基板を主回路基板に対してケーブル接続する際の検査方法に関する技術であり,上記各回路基板毎に異なる所定の電圧を発生させる電圧発生手段を設け,それによる発生電圧を上記主回路基板で監視するものである。
これにより,上記主回路基板で検出される発生電圧によって上記各回路基板を正確に特定することが可能であり,例えばケーブルの接続ミスや上記電圧発生手段の異常等を検知することができる。
(従来技術3)
更には,無線通信システムにおいて用いられるアンテナ系統の異常検知方法に関する技術が特開平9−8748号公報により開示されている。
当該技術は,無線通信制御回路から無線通信には影響を及ぼすことのない直流電圧を上記アンテナ系統に供給すると共に,該アンテナ系統ではこれを直流的に短絡しておき,上記無線通信制御回路においてその供給電圧の変移を監視するものである。
これにより,上記アンテナ系統が正常時である(接地されている)場合には上記無線通信制御回路での検出電圧は0Vであるが,例えば該アンテナ系統が故障,盗難等により外れた際には,該アンテナ系統が直流的に開放となるため,検出電圧は上記供給電圧を示す。従って,上記無線通信制御回路は,供給電圧の変移を監視することにより,アンテナ系統の異常を速やかに検知することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来技術を用いることにより,電源と遠隔に設置された機器の状態をそれぞれ検知することが可能であるが,以下のような問題点がある。
(従来技術1)
当該技術によれば,動作状態の監視に関する信号を高周波変調信号として電源ラインに重畳し,新たなケーブルを追加することなく確実に多くの情報を送受信することが可能となるものの,機器及び電源に対しては必然的に変復調器が必要となり,装置の複雑化或いは大型化を招き,更には製作コストを押し上げる要因となる。
(従来技術2)
当該技術を用いることより,電源に接続されている機器を正確に特定することは可能であるものの,該機器の動作状態等を知ることは困難である。
(従来技術3)
当該技術を用いることにより,機器が正しく接続されているか否かといった2値的な情報(異常or正常)としては検知可能であるものの,機器内部の動作状態を知ることは困難である。
そこで,本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,簡略な構成によって実現可能であると共に,機器の動作状態を監視可能な装置及び方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための第一の発明は,電源からの給電によって動作する機器の動作状態を検出する機器状態検出装置において,上記機器の動作状態を検知する状態検知部と,上記電源に接続され,上記状態検知部により検知される上記機器の動作状態に基づいて上記電源に対する電流消費量を変更する電流制御部と,上記電源から供給される電流(以下略して電源電流という)を検知し,これに基づいて上記機器の動作状態を検出する機器状態検出部とを具備してなることを特徴とする機器状態検出装置として構成される。
ここで,上記電流制御部としては,上記機器と直列或いは並列に挿入されてなる,単数或いは複数の負荷抵抗要素が考えられる。
これにより,複雑な構成を付加することのない簡略な構成によって上記機器の動作状態を検出可能であり,装置としての製造コストを押し上げることはない。更には,電源電流を検知するという構成であるため,上記機器の監視を目的とする新たなケーブルの敷設も不要であり,その点においてもコスト面に優れる。
【0005】
ここで,上記電流制御部としては,上記状態検知部により検知される上記機器の動作状態に基づいて上記機器への給電を遮断する給電遮断手段を具備することが望ましい。
これにより,動作状態の変化によって上記機器の電流消費量が変動した場合であっても,電源電流がその影響を受けることを防止することが可能となり,上記機器状態検出部で検出される上記機器の動作状態がより正確なものとなる。
【0006】
第二の発明は,電源からの給電によって動作する機器の動作状態を検出し,検出された動作状態を外部に通知する機器状態通知装置において,上記機器の動作状態を検知する状態検知部と,上記電源に接続され,上記状態検知部により検知された上記機器の動作状態に基づいて上記電源に対する電流消費量を変更する電流制御部と,上記電源から供給される電流を検知し,これに基づいて上記機器の動作状態を検出する機器状態検出部と,上記機器状態検出部により検出された上記機器の動作状態を表示する機器状態表示部とを具備してなることを特徴とする機器状態通知装置として構成される。
これにより,当該装置を使用する使用者は,上記機器状態表示部の表示を確認するだけで上記機器の動作状態を正確に判断することが可能であり,上記機器の動作状態を効率良く監視できる。
【0007】
また,上記請求項1〜4に記載の上記機器状態検出装置において適用される上記機器の動作状態検出方法に特徴を有する機器状態検出方法として捉えることにより,本発明は,電源からの給電によって動作する機器の動作状態を検出する機器状態検出方法において,上記機器の動作状態を検知する状態検知部の検知結果に基づいて上記電源に接続される電流制御部の上記電源に対する電流消費量を変更し,上記電源から供給される電流を検知し,これに基づいて上記機器の動作状態を検出してなることを特徴とする機器状態検出方法として考えることができる。
【0008】
また,上記請求項5に記載の上記機器状態通知装置において適用される上記機器の動作状態通知方法に特徴を有する機器状態通知方法として捉えることにより,本発明は,電源からの給電によって動作する機器の動作状態を検出し,検出された動作状態を外部に通知する機器状態通知方法において,上記機器の動作状態を検知する状態検知部の検知結果に基づいて上記電源に接続される電流制御部の上記電源に対する電流消費量を変更し,上記電源から供給される電流を検知し,これに基づいて上記機器の動作状態を検出すると共にそれを表示してなることを特徴とする機器状態通知方法として考えることができる。
【0009】
ここで,その動作状態を遠隔で監視することが望ましい上記機器の一例としては,鉄塔の上部に設置される無線局装置が考えられる。そして,該無線局装置では,機器内部の温度情報,局部発振器のロック状態,或いは送信電力を監視することが一般的である。
そこで,本発明によれば,電源電流に基づいて上述した内部温度異常,ロック異常,送信電力異常を検出することが可能であり,鉄塔の上部等,屋外の接近することが困難な場所に設置される上記無線局装置の動作不良の原因を電源側(一般的には屋内)で確実且つ安全に確認することができる。
また,本発明によれば,上記無線局装置の動作不良の原因が,電源供給線の異常(断線等)によるものか,上述した内部異常に起因する該無線局自体の異常によるものか,を特定することも可能である。
その結果,上記無線局装置を監視し保全する作業員は,異常に陥った上記無線局装置を復旧させるための最適な対応(電源供給線の交換,若しくは無線局装置の修理/交換)を迅速に判断(選択)することが可能となり,メンテナンス作業における作業性を向上させ,ひいては作業コストを低減させ得る。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下添付図面を参照しながら,本発明の実施の形態及び実施例について説明し,本発明の理解に供する。尚,以下の実施の形態及び実施例は,本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
ここに,図1は本発明の実施の形態に係る機器状態検出装置の概略構成図,図2は本発明の第一の実施形態に係る機器状態検出装置の詳細構成図,図3は本発明の第二の実施形態に係る機器状態検出装置の詳細構成図である。
【0011】
本発明に係る機器状態通知装置の概略構成を図1に示す。
該機器状態通知装置Aは,監視対象である機器Xに対して電流供給線Zによって電源を供給する電源Yとの間に設けられ,状態検知部1と,電流制御部2と,電流検知部3(機器状態検出部に該当)と,状態表示部4とを具備して概略構成される。
上記状態検知部1は,予め定められた規則に従って上記機器Xの動作状態を状態判定し,その判定結果を表す状態信号を生成すると共に,その状態信号を上記電流制御部2に入力する。
上記電流制御部2は,上記状態検知部1から受信する状態信号に基づいて,上記電源Yに対する電流消費量を変更する。例えば,該電流制御部2としては,上記機器Xと直列或いは並列に挿入される,単数或いは複数の負荷抵抗要素が考えられる。かかる負荷抵抗要素を用いれば,簡略で且つ安価に構成することができる。
上記電流検知部3は,上記電源Yから供給される電流I(以下電源電流と称す)を検知する。
ところで,電源電流Iは,上記電流制御部2の電流消費量の変更,即ち,上記機器Xの動作状態に応じて変動する。
そのため,当該電流検知部3では,検知される電源電流に基づいて上記機器Xの動作状態を検出(判定)することができる。
上記状態表示部4は,上記電流検知部3により検出された上記機器Yの動作状態を外部に表示する。例えば,該状態表示部4としては,上記電流検知部3における判定に応じて点灯するLEDが考えられる。かかるLEDを用いれば,安価で且つ消費電力も小さく抑えることができる。
このような構成により,本実施形態に係る上記機器状態通知装置Aでは,上記機器Xの動作状態に応じて電源電流Iを任意に変更し,その変更された電源電流Iに基づいて上記機器Xの動作状態を検出するという簡略な構成により,上記機器Xの動作状態を監視することができる。また,電源電流Iを検出するという構成であるため,その監視のために新たなケーブルを敷設する必要は無く,この点でもコスト面に優れる。
【0012】
次に,上記機器状態通知装置Aの詳細構成を示す図2を用い,本発明の第一の実施形態に係る上記機器状態通知装置A1の作用について詳説する。
同図に示す如く,上記電流制御部2は,上記電源Y(供給電圧Vとする)に対し上記機器X(負荷抵抗RLとする)と並列に挿入される負荷抵抗要素(R1,R2)と,該負荷抵抗要素への電源供給を制御するスイッチ(S1,S2)とを含む制御回路2a,2bを具備して構成される。
また,上記電流検知部3は,電源供給線Zに対して直列に挿入された微小抵抗要素Rsと,電圧検出回路3aとを具備して構成される。ここで,上記電圧検出回路3aは,上記微小抵抗要素Rsにおける電圧を検出すると共に,その検出された電圧値と予め設定されている閾値とを比較する機能を有し,後に説明する上記スイッチS1,S2の切り替え制御に応じて変化する電源電流Iに基づいて上記機器Xの動作状態を検出することができる。
上記機器状態通知装置A1は,上記電流制御部2における上記スイッチ(S1,S2)を上記状態検知部1から受信する状態信号に基づいて適宜切り替えることにより,当該電流制御部2における電流消費量を変更することが可能であり,その結果として,後述する各状態(本実施例では1〜4)毎に上記電流検出部3で検出される電源電流Iを変化させることができる。
(1)状態1(S1,S2共に開,図2に示す状態)
本状態は,上記機器Xが正常な動作状態であり,上記電流検出部3により検出される電源電流は,
I1=V/RL
となる。
(2)状態2(S1閉,S2開)
本状態は,上記機器Xが第一の動作状態であり,上記電流検出部3により検出される電源電流は,
I2=V×(RL+R1)/RL・R1
となる。
(3)状態3(S1開,S2閉)
本状態は,上記機器Xが第二の動作状態であり,上記電流検出部3により検出される電源電流は,
I3=V×(RL+R2)/RL・R2
となる。
(4)状態4(S1閉,S2閉)
本状態は,上記機器Xが第三の動作状態であり,上記電流検出部3により検出される電源電流は,
I4=V×(RL・R1+R1・R2+RL・R2)/RL・R1・R2
となる。
このように,第一の実施形態に係る上記機器状態通知装置A1では,上述の如く,上記機器Xの動作状態に応じて変化する電源電流(I1〜I4)を,上記微小抵抗要素Rsの両端の電圧を測定することによって検知可能であり,その検知された電圧値と予め設定された閾値(電圧値)とを比較することにより,現在の上記機器Xの動作状態として検出し,必要に応じて上記状態表示部4に設けられたLEDを点灯させることができる。
例えば,本実施形態の場合,上記機器Xが正常な場合を含めて,監視すべき所定の動作状態を4つの段階に区別して検出することが可能である。
【0013】
ところで,上記機器Xの動作状態(例えば何らかの異常が生じた場合を考える)によっては,内部の電流消費量(即ち負荷抵抗RL)が変動する場合が考えられる。その場合には,上述した第一の実施形態では,上記電流検出部3で検出される電源電流I1〜I4がRLの変動に応じて変化するため,上記電流検出部3において上記機器Xの動作状態を正確に検出することができない虞がある。
そこで,図3に示す本発明の第二の実施形態に係る上記機器状態通知装置Aでは,電流制御部2’が,上記状態検知部1からの状態信号に基づいて上記機器Xへの給電を制御するスイッチ(Sp)を具備する機器電源遮断回路2e(給電遮断手段に該当)を更に具備して構成される。
また,本実施形態では,上記電流制御部2’が,上記電源Y(供給電圧Vとする)に対し上記機器X(負荷抵抗RLとする)と直列に挿入される負荷抵抗要素(R3,R4)と,該負荷抵抗要素への電源供給を制御するスイッチ(S3,S4)とを含む制御回路2c,2dを具備して構成される場合を考えている。
その他の基本的構成については上記第一の実施形態と同様である。
このような構成により,本実施形態では,上記状態検知部1において上記機器Xの動作状態が何らかの異常であると検知された場合には,上記スイッチSpを接地側に切り替えると共に上記スイッチS3及びS4を適宜切り替えることにより,上記機器Xの異常による負荷抵抗RLの変動に拘わらず,上記電源Yに対する電流消費量を後述する4つの状態に変化させ,各状態(本実施例では1’〜4’)における上記電流検出部3で検出される電源電流を次のように変化させることができる。
(1)状態1’(Spは給電側,S3,S4共に閉,図3に示す状態)
本状態は,上記機器Xが正常な動作状態であり,上記電流検出部3により検出される電源電流は,
I1’=V/RL
となる。
(2)状態2’(Spは接地側,S3,S4共に開)
本状態は,上記機器Xが第一の動作状態であり,上記電流検出部3により検出される電源電流は,
I2’=V/(R3+R4)
となる。
(3)状態3’(Spは接地側,S3開,S4閉)
本状態は,上記機器Xが第二の動作状態であり,上記電流検出部3により検出される電源電流は,
I3’=V/R3
となる。
(4)状態4’(Spは接地側,S3閉,S4開)
本状態は,上記機器Xが第三の動作状態であり,上記電流検出部3により検出される電源電流は,
I4’=V/R4
となる。
このように,第二の実施形態に係る上記機器状態通知装置A2では,上述の如く,上記機器Xの動作状態に応じて変化する電源電流(I1’〜I4’)を,上記微小抵抗要素Rsの両端の電圧を測定することによって検知可能であり,その検知された電圧値と予め設定された閾値(電圧値)とを比較することにより,現在の上記機器Xの動作状態として検出し,必要に応じて上記状態表示部4に設けられたLEDを点灯させることができる。
更には,上記機器電源遮断回路2eを設け,上記機器Xの動作状態に応じて該機器Xへの給電を遮断することにより,該機器Xの異常による電流消費量RLの変動が電源電流(I1’〜I4’)に対して影響を与えることを防止することが可能となり,上記機器Xの動作状態を正確に監視できる装置として構成することができる。
尚,上記機器Xへの給電が遮断された際にも上記状態検知部1への給電を保つべく,該状態検知部1に対しては上記電流制御部2’を介さずに給電することが必要であることは理解に易しいため,図3では省略している。
【0014】
【実施例】
上記実施形態では,上記状態表示部としてLEDを用いる形態について説明したが,上記状態表示部としては,上記電流検知部において検出される電源電流の電流値を表示するアナログメータを用いることも可能である。
また,上記電流検知部において検出される電源電流を出力する出力ポートを設け,必要に応じて使用者がテスタ等で電源電流を確認したり,外部の計算機等に出力するような形態も考えうる。
更には,上記電流検知部に不揮発性メモリ等の記憶手段を設け,過去の動作状態の履歴を保存し,必要に応じて読み出し,表示するような形態も考えられよう。
【0015】
上記実施形態を説明する図2及び3においては,本発明の実施の形態にかかる上記機器状態通知装置Aを構成する上記状態検知部1,上記電流制御部2,上記機器状態検出部3,上記状態表示部4が独立した構成要素として示されているが,上記状態検知部1及び上記電流制御部2が上記機器Xに内蔵され,上記機器状態検出部3及び上記状態表示部4が上記電源Y内に内蔵される形態も考え得る。これにより,装置全体としての小型化を図ることが可能となり,更には現地におけるケーブル接続等の手間を減らすこともできる。
【0016】
【発明の効果】
以上説明したように,第一の発明は,電源からの給電によって動作する機器の動作状態を検出する機器状態検出装置において,上記機器の動作状態を検知する状態検知部と,上記電源に接続され,上記状態検知部により検知される上記機器の動作状態に基づいて上記電源に対する電流消費量を変更する電流制御部と,上記電源から供給される電流(以下略して電源電流という)を検知し,これに基づいて上記機器の動作状態を検出する機器状態検出部とを具備してなることを特徴とする機器状態検出装置として構成される。
ここで,上記電流制御部としては,上記機器と直列或いは並列に挿入されてなる,単数或いは複数の負荷抵抗要素が考えられる。
これにより,複雑な構成を付加することのない簡略な構成によって上記機器の動作状態を検出可能であり,装置としての製造コストを押し上げることはない。更には,電源電流を検知するという構成であるため,上記機器の監視を目的とする新たなケーブルの敷設も不要であり,その点においてもコスト面に優れる。
【0017】
ここで,上記電流制御部としては,上記状態検知部により検知される上記機器の動作状態に基づいて上記機器への給電を遮断する給電遮断手段を具備することが望ましい。
これにより,動作状態の変化によって上記機器の電流消費量が変動した場合であっても,電源電流がその影響を受けることを防止することが可能となり,上記機器状態検出部で検出される上記機器の動作状態がより正確なものとなる。
【0018】
第二の発明は,電源からの給電によって動作する機器の動作状態を検出し,検出された動作状態を外部に通知する機器状態通知装置において,上記機器の動作状態を検知する状態検知部と,上記電源に接続され,上記状態検知部により検知された上記機器の動作状態に基づいて上記電源に対する電流消費量を変更する電流制御部と,上記電源から供給される電流を検知し,これに基づいて上記機器の動作状態を検出する機器状態検出部と,上記機器状態検出部により検出された上記機器の動作状態を表示する機器状態表示部とを具備してなることを特徴とする機器状態通知装置として構成される。
これにより,当該装置を使用する使用者は,上記機器状態表示部の表示を確認するだけで上記機器の動作状態を正確に判断することが可能であり,上記機器の動作状態を効率良く監視できる。
【0019】
また,上記請求項1〜4に記載の上記機器状態検出装置において適用される上記機器の動作状態検出方法に特徴を有する機器状態検出方法として捉えることにより,本発明は,電源からの給電によって動作する機器の動作状態を検出する機器状態検出方法において,上記機器の動作状態を検知する状態検知部の検知結果に基づいて上記電源に接続される電流制御部の上記電源に対する電流消費量を変更し,上記電源から供給される電流を検知し,これに基づいて上記機器の動作状態を検出してなることを特徴とする機器状態検出方法として考えることができる。
【0020】
また,上記請求項5に記載の上記機器状態通知装置において適用される上記機器の動作状態通知方法に特徴を有する機器状態通知方法として捉えることにより,本発明は,電源からの給電によって動作する機器の動作状態を検出し,検出された動作状態を外部に通知する機器状態通知方法において,上記機器の動作状態を検知する状態検知部の検知結果に基づいて上記電源に接続される電流制御部の上記電源に対する電流消費量を変更し,上記電源から供給される電流を検知し,これに基づいて上記機器の動作状態を検出すると共にそれを表示してなることを特徴とする機器状態通知方法として考えることができる。
【0021】
ここで,その動作状態を遠隔で監視することが望ましい上記機器の一例としては,鉄塔の上部に設置される無線局装置が考えられる。そして,該無線局装置では,機器内部の温度情報,局部発振器のロック状態,或いは送信電力を監視することが一般的である。
そこで,本発明によれば,電源電流に基づいて上述した内部温度異常,ロック異常,送信電力異常を検出することが可能であり,鉄塔の上部等,屋外の接近することが困難な場所に設置される上記無線局装置の動作不良の原因を電源側(一般的には屋内)で確実且つ安全に確認することができる。
また,本発明によれば,上記無線局装置の動作不良の原因が,電源供給線の異常(断線等)によるものか,上述した内部異常に起因する該無線局自体の異常によるものか,を特定することも可能である。
その結果,上記無線局装置を監視し保全する作業員は,異常に陥った上記無線局装置を復旧させるための最適な対応(電源供給線の交換,若しくは無線局装置の修理/交換)を迅速に判断(選択)することが可能となり,メンテナンス作業における作業性を向上させ,ひいては作業コストを低減させ得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る機器状態通知装置の概略構成図。
【図2】本発明の第一の実施形態に係る機器状態通知装置の詳細構成図。
【図3】本発明の第二の実施形態に係る機器状態通知装置の詳細構成図。
【符号の説明】
A …機器状態通知装置
A1…機器状態通知装置
A2…機器状態通知装置
X …機器
Y …電源
Z …電源供給線
1 …状態検知部
2 …電流制御部
2a…制御回路1
2b…制御回路2
2c…機器電源遮断回路
3 …電流検知部
3a…電圧検知回路
4 …状態表示部
【発明の属する技術分野】
本発明は,電源からの給電により動作する機器の動作状態を検出し,表示することにより該機器の動作状態を監視する装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
(従来技術1)
電源からの給電により動作する機器の動作状態を監視する方法としては,電源を供給する電源供給線に機器内部の動作状態を監視・検知するための高周波信号を重畳する方法が一般的である。
例えば,特開平5−219532号公報において,双方向CATV網の伝送路内に設けられる中継増幅器の監視情報を高周波のFSK信号によって遠隔(センタ)で監視する技術が開示されている。
当該技術は,CATV網のTV信号や通信のための信号(主信号)とは異なる周波数でFSK変調方式によるモデム信号を同軸ケーブルに重畳し,一本のケーブルで主信号の他,上記中継増幅器の動作状態を監視・検知するために必要な情報を送受信するものである。
これにより,監視を目的とする新たなケーブルを敷設することなく,上記中継増幅器内部の動作状況を遠隔監視することができる。
(従来技術2)
また,機器側から供給される電圧を用いて機器を特定する方法が特開平9−281172号公報により開示されている。
当該技術は,複数の回路基板を主回路基板に対してケーブル接続する際の検査方法に関する技術であり,上記各回路基板毎に異なる所定の電圧を発生させる電圧発生手段を設け,それによる発生電圧を上記主回路基板で監視するものである。
これにより,上記主回路基板で検出される発生電圧によって上記各回路基板を正確に特定することが可能であり,例えばケーブルの接続ミスや上記電圧発生手段の異常等を検知することができる。
(従来技術3)
更には,無線通信システムにおいて用いられるアンテナ系統の異常検知方法に関する技術が特開平9−8748号公報により開示されている。
当該技術は,無線通信制御回路から無線通信には影響を及ぼすことのない直流電圧を上記アンテナ系統に供給すると共に,該アンテナ系統ではこれを直流的に短絡しておき,上記無線通信制御回路においてその供給電圧の変移を監視するものである。
これにより,上記アンテナ系統が正常時である(接地されている)場合には上記無線通信制御回路での検出電圧は0Vであるが,例えば該アンテナ系統が故障,盗難等により外れた際には,該アンテナ系統が直流的に開放となるため,検出電圧は上記供給電圧を示す。従って,上記無線通信制御回路は,供給電圧の変移を監視することにより,アンテナ系統の異常を速やかに検知することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来技術を用いることにより,電源と遠隔に設置された機器の状態をそれぞれ検知することが可能であるが,以下のような問題点がある。
(従来技術1)
当該技術によれば,動作状態の監視に関する信号を高周波変調信号として電源ラインに重畳し,新たなケーブルを追加することなく確実に多くの情報を送受信することが可能となるものの,機器及び電源に対しては必然的に変復調器が必要となり,装置の複雑化或いは大型化を招き,更には製作コストを押し上げる要因となる。
(従来技術2)
当該技術を用いることより,電源に接続されている機器を正確に特定することは可能であるものの,該機器の動作状態等を知ることは困難である。
(従来技術3)
当該技術を用いることにより,機器が正しく接続されているか否かといった2値的な情報(異常or正常)としては検知可能であるものの,機器内部の動作状態を知ることは困難である。
そこで,本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,簡略な構成によって実現可能であると共に,機器の動作状態を監視可能な装置及び方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための第一の発明は,電源からの給電によって動作する機器の動作状態を検出する機器状態検出装置において,上記機器の動作状態を検知する状態検知部と,上記電源に接続され,上記状態検知部により検知される上記機器の動作状態に基づいて上記電源に対する電流消費量を変更する電流制御部と,上記電源から供給される電流(以下略して電源電流という)を検知し,これに基づいて上記機器の動作状態を検出する機器状態検出部とを具備してなることを特徴とする機器状態検出装置として構成される。
ここで,上記電流制御部としては,上記機器と直列或いは並列に挿入されてなる,単数或いは複数の負荷抵抗要素が考えられる。
これにより,複雑な構成を付加することのない簡略な構成によって上記機器の動作状態を検出可能であり,装置としての製造コストを押し上げることはない。更には,電源電流を検知するという構成であるため,上記機器の監視を目的とする新たなケーブルの敷設も不要であり,その点においてもコスト面に優れる。
【0005】
ここで,上記電流制御部としては,上記状態検知部により検知される上記機器の動作状態に基づいて上記機器への給電を遮断する給電遮断手段を具備することが望ましい。
これにより,動作状態の変化によって上記機器の電流消費量が変動した場合であっても,電源電流がその影響を受けることを防止することが可能となり,上記機器状態検出部で検出される上記機器の動作状態がより正確なものとなる。
【0006】
第二の発明は,電源からの給電によって動作する機器の動作状態を検出し,検出された動作状態を外部に通知する機器状態通知装置において,上記機器の動作状態を検知する状態検知部と,上記電源に接続され,上記状態検知部により検知された上記機器の動作状態に基づいて上記電源に対する電流消費量を変更する電流制御部と,上記電源から供給される電流を検知し,これに基づいて上記機器の動作状態を検出する機器状態検出部と,上記機器状態検出部により検出された上記機器の動作状態を表示する機器状態表示部とを具備してなることを特徴とする機器状態通知装置として構成される。
これにより,当該装置を使用する使用者は,上記機器状態表示部の表示を確認するだけで上記機器の動作状態を正確に判断することが可能であり,上記機器の動作状態を効率良く監視できる。
【0007】
また,上記請求項1〜4に記載の上記機器状態検出装置において適用される上記機器の動作状態検出方法に特徴を有する機器状態検出方法として捉えることにより,本発明は,電源からの給電によって動作する機器の動作状態を検出する機器状態検出方法において,上記機器の動作状態を検知する状態検知部の検知結果に基づいて上記電源に接続される電流制御部の上記電源に対する電流消費量を変更し,上記電源から供給される電流を検知し,これに基づいて上記機器の動作状態を検出してなることを特徴とする機器状態検出方法として考えることができる。
【0008】
また,上記請求項5に記載の上記機器状態通知装置において適用される上記機器の動作状態通知方法に特徴を有する機器状態通知方法として捉えることにより,本発明は,電源からの給電によって動作する機器の動作状態を検出し,検出された動作状態を外部に通知する機器状態通知方法において,上記機器の動作状態を検知する状態検知部の検知結果に基づいて上記電源に接続される電流制御部の上記電源に対する電流消費量を変更し,上記電源から供給される電流を検知し,これに基づいて上記機器の動作状態を検出すると共にそれを表示してなることを特徴とする機器状態通知方法として考えることができる。
【0009】
ここで,その動作状態を遠隔で監視することが望ましい上記機器の一例としては,鉄塔の上部に設置される無線局装置が考えられる。そして,該無線局装置では,機器内部の温度情報,局部発振器のロック状態,或いは送信電力を監視することが一般的である。
そこで,本発明によれば,電源電流に基づいて上述した内部温度異常,ロック異常,送信電力異常を検出することが可能であり,鉄塔の上部等,屋外の接近することが困難な場所に設置される上記無線局装置の動作不良の原因を電源側(一般的には屋内)で確実且つ安全に確認することができる。
また,本発明によれば,上記無線局装置の動作不良の原因が,電源供給線の異常(断線等)によるものか,上述した内部異常に起因する該無線局自体の異常によるものか,を特定することも可能である。
その結果,上記無線局装置を監視し保全する作業員は,異常に陥った上記無線局装置を復旧させるための最適な対応(電源供給線の交換,若しくは無線局装置の修理/交換)を迅速に判断(選択)することが可能となり,メンテナンス作業における作業性を向上させ,ひいては作業コストを低減させ得る。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下添付図面を参照しながら,本発明の実施の形態及び実施例について説明し,本発明の理解に供する。尚,以下の実施の形態及び実施例は,本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
ここに,図1は本発明の実施の形態に係る機器状態検出装置の概略構成図,図2は本発明の第一の実施形態に係る機器状態検出装置の詳細構成図,図3は本発明の第二の実施形態に係る機器状態検出装置の詳細構成図である。
【0011】
本発明に係る機器状態通知装置の概略構成を図1に示す。
該機器状態通知装置Aは,監視対象である機器Xに対して電流供給線Zによって電源を供給する電源Yとの間に設けられ,状態検知部1と,電流制御部2と,電流検知部3(機器状態検出部に該当)と,状態表示部4とを具備して概略構成される。
上記状態検知部1は,予め定められた規則に従って上記機器Xの動作状態を状態判定し,その判定結果を表す状態信号を生成すると共に,その状態信号を上記電流制御部2に入力する。
上記電流制御部2は,上記状態検知部1から受信する状態信号に基づいて,上記電源Yに対する電流消費量を変更する。例えば,該電流制御部2としては,上記機器Xと直列或いは並列に挿入される,単数或いは複数の負荷抵抗要素が考えられる。かかる負荷抵抗要素を用いれば,簡略で且つ安価に構成することができる。
上記電流検知部3は,上記電源Yから供給される電流I(以下電源電流と称す)を検知する。
ところで,電源電流Iは,上記電流制御部2の電流消費量の変更,即ち,上記機器Xの動作状態に応じて変動する。
そのため,当該電流検知部3では,検知される電源電流に基づいて上記機器Xの動作状態を検出(判定)することができる。
上記状態表示部4は,上記電流検知部3により検出された上記機器Yの動作状態を外部に表示する。例えば,該状態表示部4としては,上記電流検知部3における判定に応じて点灯するLEDが考えられる。かかるLEDを用いれば,安価で且つ消費電力も小さく抑えることができる。
このような構成により,本実施形態に係る上記機器状態通知装置Aでは,上記機器Xの動作状態に応じて電源電流Iを任意に変更し,その変更された電源電流Iに基づいて上記機器Xの動作状態を検出するという簡略な構成により,上記機器Xの動作状態を監視することができる。また,電源電流Iを検出するという構成であるため,その監視のために新たなケーブルを敷設する必要は無く,この点でもコスト面に優れる。
【0012】
次に,上記機器状態通知装置Aの詳細構成を示す図2を用い,本発明の第一の実施形態に係る上記機器状態通知装置A1の作用について詳説する。
同図に示す如く,上記電流制御部2は,上記電源Y(供給電圧Vとする)に対し上記機器X(負荷抵抗RLとする)と並列に挿入される負荷抵抗要素(R1,R2)と,該負荷抵抗要素への電源供給を制御するスイッチ(S1,S2)とを含む制御回路2a,2bを具備して構成される。
また,上記電流検知部3は,電源供給線Zに対して直列に挿入された微小抵抗要素Rsと,電圧検出回路3aとを具備して構成される。ここで,上記電圧検出回路3aは,上記微小抵抗要素Rsにおける電圧を検出すると共に,その検出された電圧値と予め設定されている閾値とを比較する機能を有し,後に説明する上記スイッチS1,S2の切り替え制御に応じて変化する電源電流Iに基づいて上記機器Xの動作状態を検出することができる。
上記機器状態通知装置A1は,上記電流制御部2における上記スイッチ(S1,S2)を上記状態検知部1から受信する状態信号に基づいて適宜切り替えることにより,当該電流制御部2における電流消費量を変更することが可能であり,その結果として,後述する各状態(本実施例では1〜4)毎に上記電流検出部3で検出される電源電流Iを変化させることができる。
(1)状態1(S1,S2共に開,図2に示す状態)
本状態は,上記機器Xが正常な動作状態であり,上記電流検出部3により検出される電源電流は,
I1=V/RL
となる。
(2)状態2(S1閉,S2開)
本状態は,上記機器Xが第一の動作状態であり,上記電流検出部3により検出される電源電流は,
I2=V×(RL+R1)/RL・R1
となる。
(3)状態3(S1開,S2閉)
本状態は,上記機器Xが第二の動作状態であり,上記電流検出部3により検出される電源電流は,
I3=V×(RL+R2)/RL・R2
となる。
(4)状態4(S1閉,S2閉)
本状態は,上記機器Xが第三の動作状態であり,上記電流検出部3により検出される電源電流は,
I4=V×(RL・R1+R1・R2+RL・R2)/RL・R1・R2
となる。
このように,第一の実施形態に係る上記機器状態通知装置A1では,上述の如く,上記機器Xの動作状態に応じて変化する電源電流(I1〜I4)を,上記微小抵抗要素Rsの両端の電圧を測定することによって検知可能であり,その検知された電圧値と予め設定された閾値(電圧値)とを比較することにより,現在の上記機器Xの動作状態として検出し,必要に応じて上記状態表示部4に設けられたLEDを点灯させることができる。
例えば,本実施形態の場合,上記機器Xが正常な場合を含めて,監視すべき所定の動作状態を4つの段階に区別して検出することが可能である。
【0013】
ところで,上記機器Xの動作状態(例えば何らかの異常が生じた場合を考える)によっては,内部の電流消費量(即ち負荷抵抗RL)が変動する場合が考えられる。その場合には,上述した第一の実施形態では,上記電流検出部3で検出される電源電流I1〜I4がRLの変動に応じて変化するため,上記電流検出部3において上記機器Xの動作状態を正確に検出することができない虞がある。
そこで,図3に示す本発明の第二の実施形態に係る上記機器状態通知装置Aでは,電流制御部2’が,上記状態検知部1からの状態信号に基づいて上記機器Xへの給電を制御するスイッチ(Sp)を具備する機器電源遮断回路2e(給電遮断手段に該当)を更に具備して構成される。
また,本実施形態では,上記電流制御部2’が,上記電源Y(供給電圧Vとする)に対し上記機器X(負荷抵抗RLとする)と直列に挿入される負荷抵抗要素(R3,R4)と,該負荷抵抗要素への電源供給を制御するスイッチ(S3,S4)とを含む制御回路2c,2dを具備して構成される場合を考えている。
その他の基本的構成については上記第一の実施形態と同様である。
このような構成により,本実施形態では,上記状態検知部1において上記機器Xの動作状態が何らかの異常であると検知された場合には,上記スイッチSpを接地側に切り替えると共に上記スイッチS3及びS4を適宜切り替えることにより,上記機器Xの異常による負荷抵抗RLの変動に拘わらず,上記電源Yに対する電流消費量を後述する4つの状態に変化させ,各状態(本実施例では1’〜4’)における上記電流検出部3で検出される電源電流を次のように変化させることができる。
(1)状態1’(Spは給電側,S3,S4共に閉,図3に示す状態)
本状態は,上記機器Xが正常な動作状態であり,上記電流検出部3により検出される電源電流は,
I1’=V/RL
となる。
(2)状態2’(Spは接地側,S3,S4共に開)
本状態は,上記機器Xが第一の動作状態であり,上記電流検出部3により検出される電源電流は,
I2’=V/(R3+R4)
となる。
(3)状態3’(Spは接地側,S3開,S4閉)
本状態は,上記機器Xが第二の動作状態であり,上記電流検出部3により検出される電源電流は,
I3’=V/R3
となる。
(4)状態4’(Spは接地側,S3閉,S4開)
本状態は,上記機器Xが第三の動作状態であり,上記電流検出部3により検出される電源電流は,
I4’=V/R4
となる。
このように,第二の実施形態に係る上記機器状態通知装置A2では,上述の如く,上記機器Xの動作状態に応じて変化する電源電流(I1’〜I4’)を,上記微小抵抗要素Rsの両端の電圧を測定することによって検知可能であり,その検知された電圧値と予め設定された閾値(電圧値)とを比較することにより,現在の上記機器Xの動作状態として検出し,必要に応じて上記状態表示部4に設けられたLEDを点灯させることができる。
更には,上記機器電源遮断回路2eを設け,上記機器Xの動作状態に応じて該機器Xへの給電を遮断することにより,該機器Xの異常による電流消費量RLの変動が電源電流(I1’〜I4’)に対して影響を与えることを防止することが可能となり,上記機器Xの動作状態を正確に監視できる装置として構成することができる。
尚,上記機器Xへの給電が遮断された際にも上記状態検知部1への給電を保つべく,該状態検知部1に対しては上記電流制御部2’を介さずに給電することが必要であることは理解に易しいため,図3では省略している。
【0014】
【実施例】
上記実施形態では,上記状態表示部としてLEDを用いる形態について説明したが,上記状態表示部としては,上記電流検知部において検出される電源電流の電流値を表示するアナログメータを用いることも可能である。
また,上記電流検知部において検出される電源電流を出力する出力ポートを設け,必要に応じて使用者がテスタ等で電源電流を確認したり,外部の計算機等に出力するような形態も考えうる。
更には,上記電流検知部に不揮発性メモリ等の記憶手段を設け,過去の動作状態の履歴を保存し,必要に応じて読み出し,表示するような形態も考えられよう。
【0015】
上記実施形態を説明する図2及び3においては,本発明の実施の形態にかかる上記機器状態通知装置Aを構成する上記状態検知部1,上記電流制御部2,上記機器状態検出部3,上記状態表示部4が独立した構成要素として示されているが,上記状態検知部1及び上記電流制御部2が上記機器Xに内蔵され,上記機器状態検出部3及び上記状態表示部4が上記電源Y内に内蔵される形態も考え得る。これにより,装置全体としての小型化を図ることが可能となり,更には現地におけるケーブル接続等の手間を減らすこともできる。
【0016】
【発明の効果】
以上説明したように,第一の発明は,電源からの給電によって動作する機器の動作状態を検出する機器状態検出装置において,上記機器の動作状態を検知する状態検知部と,上記電源に接続され,上記状態検知部により検知される上記機器の動作状態に基づいて上記電源に対する電流消費量を変更する電流制御部と,上記電源から供給される電流(以下略して電源電流という)を検知し,これに基づいて上記機器の動作状態を検出する機器状態検出部とを具備してなることを特徴とする機器状態検出装置として構成される。
ここで,上記電流制御部としては,上記機器と直列或いは並列に挿入されてなる,単数或いは複数の負荷抵抗要素が考えられる。
これにより,複雑な構成を付加することのない簡略な構成によって上記機器の動作状態を検出可能であり,装置としての製造コストを押し上げることはない。更には,電源電流を検知するという構成であるため,上記機器の監視を目的とする新たなケーブルの敷設も不要であり,その点においてもコスト面に優れる。
【0017】
ここで,上記電流制御部としては,上記状態検知部により検知される上記機器の動作状態に基づいて上記機器への給電を遮断する給電遮断手段を具備することが望ましい。
これにより,動作状態の変化によって上記機器の電流消費量が変動した場合であっても,電源電流がその影響を受けることを防止することが可能となり,上記機器状態検出部で検出される上記機器の動作状態がより正確なものとなる。
【0018】
第二の発明は,電源からの給電によって動作する機器の動作状態を検出し,検出された動作状態を外部に通知する機器状態通知装置において,上記機器の動作状態を検知する状態検知部と,上記電源に接続され,上記状態検知部により検知された上記機器の動作状態に基づいて上記電源に対する電流消費量を変更する電流制御部と,上記電源から供給される電流を検知し,これに基づいて上記機器の動作状態を検出する機器状態検出部と,上記機器状態検出部により検出された上記機器の動作状態を表示する機器状態表示部とを具備してなることを特徴とする機器状態通知装置として構成される。
これにより,当該装置を使用する使用者は,上記機器状態表示部の表示を確認するだけで上記機器の動作状態を正確に判断することが可能であり,上記機器の動作状態を効率良く監視できる。
【0019】
また,上記請求項1〜4に記載の上記機器状態検出装置において適用される上記機器の動作状態検出方法に特徴を有する機器状態検出方法として捉えることにより,本発明は,電源からの給電によって動作する機器の動作状態を検出する機器状態検出方法において,上記機器の動作状態を検知する状態検知部の検知結果に基づいて上記電源に接続される電流制御部の上記電源に対する電流消費量を変更し,上記電源から供給される電流を検知し,これに基づいて上記機器の動作状態を検出してなることを特徴とする機器状態検出方法として考えることができる。
【0020】
また,上記請求項5に記載の上記機器状態通知装置において適用される上記機器の動作状態通知方法に特徴を有する機器状態通知方法として捉えることにより,本発明は,電源からの給電によって動作する機器の動作状態を検出し,検出された動作状態を外部に通知する機器状態通知方法において,上記機器の動作状態を検知する状態検知部の検知結果に基づいて上記電源に接続される電流制御部の上記電源に対する電流消費量を変更し,上記電源から供給される電流を検知し,これに基づいて上記機器の動作状態を検出すると共にそれを表示してなることを特徴とする機器状態通知方法として考えることができる。
【0021】
ここで,その動作状態を遠隔で監視することが望ましい上記機器の一例としては,鉄塔の上部に設置される無線局装置が考えられる。そして,該無線局装置では,機器内部の温度情報,局部発振器のロック状態,或いは送信電力を監視することが一般的である。
そこで,本発明によれば,電源電流に基づいて上述した内部温度異常,ロック異常,送信電力異常を検出することが可能であり,鉄塔の上部等,屋外の接近することが困難な場所に設置される上記無線局装置の動作不良の原因を電源側(一般的には屋内)で確実且つ安全に確認することができる。
また,本発明によれば,上記無線局装置の動作不良の原因が,電源供給線の異常(断線等)によるものか,上述した内部異常に起因する該無線局自体の異常によるものか,を特定することも可能である。
その結果,上記無線局装置を監視し保全する作業員は,異常に陥った上記無線局装置を復旧させるための最適な対応(電源供給線の交換,若しくは無線局装置の修理/交換)を迅速に判断(選択)することが可能となり,メンテナンス作業における作業性を向上させ,ひいては作業コストを低減させ得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る機器状態通知装置の概略構成図。
【図2】本発明の第一の実施形態に係る機器状態通知装置の詳細構成図。
【図3】本発明の第二の実施形態に係る機器状態通知装置の詳細構成図。
【符号の説明】
A …機器状態通知装置
A1…機器状態通知装置
A2…機器状態通知装置
X …機器
Y …電源
Z …電源供給線
1 …状態検知部
2 …電流制御部
2a…制御回路1
2b…制御回路2
2c…機器電源遮断回路
3 …電流検知部
3a…電圧検知回路
4 …状態表示部
Claims (7)
- 電源からの給電によって動作する機器の動作状態を検出する機器状態検出装置において,
上記機器の動作状態を検知する状態検知部と,
上記電源に接続され,上記状態検知部により検知される上記機器の動作状態に基づいて上記電源に対する電流消費量を変更する電流制御部と,
上記電源から供給される電流を検知し,これに基づいて上記機器の動作状態を検出する機器状態検出部と,
を具備してなることを特徴とする機器状態検出装置。 - 上記電流制御部が,上記状態検知部により検知される上記機器の動作状態に基づいて上記機器への給電を遮断する給電遮断手段を具備してなる請求項1に記載の機器状態検出装置。
- 上記電流制御部が,上記機器と直列或いは並列に挿入されてなる請求項1或いは2のいずれかに記載の機器状態検出装置。
- 上記電流制御部が,単数或いは複数の負荷抵抗要素により構成されてなる請求項1〜3のいずれかに記載の機器状態検出装置。
- 電源からの給電によって動作する機器の動作状態を検出し,検出された動作状態を外部に通知する機器状態通知装置において,
上記機器の動作状態を検知する状態検知部と,
上記電源に接続され,上記状態検知部により検知された上記機器の動作状態に基づいて上記電源に対する電流消費量を変更する電流制御部と,
上記電源から供給される電流を検知し,これに基づいて上記機器の動作状態を検出する機器状態検出部と,
上記機器状態検出部により検出された上記機器の動作状態を表示する機器状態表示部と,
を具備してなることを特徴とする機器状態通知装置。 - 電源からの給電によって動作する機器の動作状態を検出する機器状態検出方法において,
上記機器の動作状態を検知する状態検知部の検知結果に基づいて上記電源に接続される電流制御部の上記電源に対する電流消費量を変更し,上記電源から供給される電流を検知し,これに基づいて上記機器の動作状態を検出してなることを特徴とする機器状態検出方法。 - 電源からの給電によって動作する機器の動作状態を検出し,検出された動作状態を外部に通知する機器状態通知方法において,
上記機器の動作状態を検知する状態検知部の検知結果に基づいて上記電源に接続される電流制御部の上記電源に対する電流消費量を変更し,上記電源から供給される電流を検知し,これに基づいて上記機器の動作状態を検出すると共にそれを表示してなることを特徴とする機器状態通知方法。
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CN104090189A (zh) * | 2014-07-21 | 2014-10-08 | Tcl集团股份有限公司 | 一种设备工作状态检测方法和设备工作状态检测装置 |
-
2002
- 2002-06-17 JP JP2002176201A patent/JP2004023474A/ja active Pending
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