JP2004023025A - 高容量フラットコンデンサ素子およびこれを構成するコンデンサシート - Google Patents
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Abstract
【課題】IC、LSI等とともに共通基板上に配置されて、フラット回路基板を形成するに適した高容量フラットコンデンサ素子(マルチコンデンサ素子)、ならびにその半製品としてのコンデンサシートを与える。
【解決手段】プラスチックフィルムの一面に、互いに平面的に離間した複数のパターン金属蒸着電極の層を逐次形成してなるコンデンサフィルムの一対(第1のコンデンサフィルムおよび第2のコンデンサフィルム)を用意し、それらのパターン金属蒸着電極を設けた面の向きが同一となり、且つ該第1と第2のコンデンサフィルム上の対応するパターン金属蒸着電極が概ね重畳するが部分的に非重畳となるように積層貼合してなるコンデンサシートを形成する。これらコンデンサシートを複数積層し、非重畳部でスルーホール導体路を形成して、積層体の一面に導出することにより、平面的コンデンサ要素が複数配設されたマルチフラットコンデンサ素子を形成する。
【選択図】 図8
【解決手段】プラスチックフィルムの一面に、互いに平面的に離間した複数のパターン金属蒸着電極の層を逐次形成してなるコンデンサフィルムの一対(第1のコンデンサフィルムおよび第2のコンデンサフィルム)を用意し、それらのパターン金属蒸着電極を設けた面の向きが同一となり、且つ該第1と第2のコンデンサフィルム上の対応するパターン金属蒸着電極が概ね重畳するが部分的に非重畳となるように積層貼合してなるコンデンサシートを形成する。これらコンデンサシートを複数積層し、非重畳部でスルーホール導体路を形成して、積層体の一面に導出することにより、平面的コンデンサ要素が複数配設されたマルチフラットコンデンサ素子を形成する。
【選択図】 図8
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種電気・電子機器において、IC、LSI等とともにプリント基板上に配置されてフラット回路基板を形成するに適した(高容量)フラットコンデンサ素子(マルチコンデンサ素子)、ならびにその構成に適した半製品としてのコンデンサシートに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電気・電子機器は、急速に小型、薄型化が追求されており、機器に組込まれる個別部品の小型化及びプリント基板への高密度実装が進展している。
【0003】
半導体を始め、小型の抵抗器、低容量コンデンサー等は、それぞれ薄型実装の対応技術によって著しい進歩が見られ、実装総厚み1mm以下を実現している。然るに、機器内で電源部、駆動部の回路部分では、スイッチング電源部品、高容量コンデンサ使用の必要性から薄型、高密度実装の実現が、その努力にもかかわらず、困難であり、機器全体の小型、薄型の高い目標を達成し得ない状況にある。
【0004】
電源部、駆動部を中心に使用される高容量コンデンサには、設計仕様に基づき、アルミ電解コンデンサ、アルミ固体電解コンデンサ、タンタル電解コンデンサ、タンタル固体電解コンデンサ、各種高容量セラミックコンデンサが使い分けられている。この内、素子容積当りの容量が大きいため多用されるアルミあるいはタンタル電解コンデンサは、電解液を使用した素子構造、金属密封ケース使用などの制約から、形状が筒型、もしくは角型となり、最も薄型化が困難である。
【0005】
固体電解コンデンサ及び高容量セラミックコンデンサも、3mm以下の素子厚みを実現することは困難で、且つ価格が高価である。
【0006】
更に、上記のような高容量コンデンサは、機器の設計に合わせて、個別に選択され、全て個別実装されるのが通常である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述の事情に鑑み、本発明の主要な目的は、IC、LSI等とともに共通回路基板上に設置されるに適した高容量フラットコンデンサ素子、好ましくは実装高さ3mm以下を実現し得る高容量フラットコンデンサ素子、を提供することにある。
【0008】
本発明の別の目的は、同一のコンデンサ素子外形を有しながら、必要に応じて異なる容量を有する複数のブロック化コンデンサ素子を内蔵するフラットコンデンサ素子を提供することにある。
【0009】
本発明の別の目的は、全体として薄型でありながら、多様な容量の単位あるいはブロック化コンデンサ素子実現し得るフラットコンデンサ素子を提供することにある。
【0010】
本発明の更なる目的は、上述したフラットコンデンサ素子を構成するに適した半製品としてのコンデンサシートを提供することにある。
【0011】
本発明の付随的な目的は、上述したフラットコンデンサ素子を、IC、LSI等とともに同一基板上に実装したフラット回路基板を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
製造される順番に述べると、まず、本発明のコンデンサシートを構成する第1のコンデンサフィルムと、第2のコンデンサフィルムは、それぞれプラスチックフィルムの一面に、互いに平面的に離間した複数のパターン金属蒸着電極の層を形成した構造を有する。
【0013】
そして、本発明のコンデンサシートは、その基本的な一形態として、これら第1のコンデンサフィルムと第2のコンデンサフィルムとを、それらのパターン金属蒸着電極を設けた面の向きが同一となり、且つ該第1と第2のコンデンサフィルム上の対応するパターン金属蒸着電極が概ね重畳するが部分的に非重畳となるように積層貼合してなる。
【0014】
上記部分的な非重畳関係は、例えば、上記第1のコンデンサフィルムおよび第2のコンデンサフィルム上の対応するパターン金属蒸着電極が、概ね同一の形状を有するが、(イ)これら第1および第2のコンデンサフィルムをわずかにずらせて積層することにより、あるいは(ロ)互いに対応するパターン金属蒸着電極の異なる位置に切欠きを設けることにより、達成される。
【0015】
また、本発明のコンデンサシートは、より完成品に近い形態として、前記第1のコンデンサフィルムと第2のコンデンサフィルムとが複数対含まれ、第1のコンデンサフィルムと第2のコンデンサフィルム上の対応する対をなすパターン金属蒸着電極の非重畳部の二個所において、それぞれ、積層されたコンデンサフィルムの全てを貫通するスルーホールが形成され、該対応する対をなすパターン金属蒸着電極の一方および他方とに互いに独立に接続された導体を該スルーホールを通じてコンデンサシートの一面に露出させて、個々のコンデンサ要素を形成し、結果として、前記コンデンサフィルムの各々に形成したパターン金属蒸着電極の数と実質的に同じ、複数のコンデンサ要素を有する構造とされる。
【0016】
また、本発明のフラットコンデンサ素子は、上記コンデンサシートにおいて、前記複数のコンデンサ要素を任意の数のブロックに分割し、個々のブロック毎に含まれるコンデンサ要素を共通に接続したブロック化コンデンサ要素を有する構造としたものである。
【0017】
更に、本発明の回路基板は、共通の基板上に、ICまたはLSIと並置して、上記フラットコンデンサ素子を設けてなる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、その実施態様に関し、図面を参照しつつ、更に具体的に説明する。
【0019】
図1は、本発明のコンデンサシートの一実施例を構成するコンデンサフィルムAの厚さ方向部分模式断面図である。図1を参照して、コンデンサフィルムAは、プラスチックフィルム1の一面上に、互いに平面的に離間した複数のパターン金属蒸着電極(以下、単に「パターン電極」と呼ぶことがある)3の層を逐次形成してある。
【0020】
プラスチックフィルム1を構成するフィルム材料は、一般に金属化フィルムコンデンサの基材フィルムとして用いられるフィルム材料が用いられるが、より好ましくは、プリント基板への実装工程で本発明のコンデンサ素子が受ける可能性のある温度条件(例えば260℃)に耐える耐熱性および必要に応じて耐薬品性、更には熱収縮率5%未満の条件を満たすフィルム材料により構成されていることが好ましい。好ましい耐熱絶縁性フィルム材料の例としては、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、シンジオタクチックポリスチレン、ポリアラミド、ポリイミド等が挙げられる。この耐熱絶縁性フィルム1の厚みは、一般に0.5〜25μmの範囲が好ましく用いられるが、得られる本発明のコンデンサ素子を高容量化すべく積層数を増し(例えばコンデンサフィルムとして100〜1000層)、なお且つコンデンサ素子の総厚みを3mm以下に抑えるためには、0.5〜6μm程度の厚さがより好ましい。
【0021】
プラスチックフィルム1上に、互いに平面的に離間した複数のパターン金属蒸着電極(パターン電極)3の層を設ける。パターン電極3の平面形状としては、例えば図2(その詳細は後述する)の(a)に示すような四角形(正方形ないし矩形)3aが用いられるが、丸形あるいは六角形など任意の形状であり得る。また図2(b)に示すように、適宜の個所に切り欠き3cを設けた(例えば四角)形状3b1あるいは3b2とすることもできる。個々のコンデンサフィルムA上に設けられる複数のパターン電極3の形状は異ならせることもできるが、本発明の目的のためには、同一形状のものを多数配列する方が適している。
【0022】
このような離間したパターン電極3は、Al、Zn等の蒸着金属、好ましくはAlを、例えば特公平3−59981号公報あるいは特公平8−26449号公報に記載されるように、非電極形成部に(好ましくはパーフロロアルキルポリエーテルからなる)マスキング油をパターン塗布した後、非塗布部(すなわち電極形成部)に選択的に金属蒸着を行う方法により好ましく形成されるほか、非電極形成部に水性インキをパターン塗布した後、全面に金属蒸着を行い、その後、非電極形成部の蒸着金属をその下の水性インキパターンとともに水洗除去して、パターン電極3を選択的に残す方法によっても形成可能である。電極形成のための、金属蒸着は、スパッタリング等を含む蒸着法が一般に採用可能であるが、蒸着源の加熱による狭義の真空蒸着法が簡便であり、且つ精細なパターン形成のために好ましく採用される。
【0023】
このようにして、形成されるパターン電極3の膜厚は、例えばAlの場合200〜1000Åの範囲が適当である。パターン電極3の個々の電極の広さは、基本的には任意であるが、例えば製品回路基板上に、コンデンサ領域として割り当てられる、例えば1〜100cm2の領域に2ないし3以上のコンデンサブロックを有するマルチコンデンサ素子を形成するためには、5〜400mm2、特に10〜100mm2程度が適当である。また個々の電極間間隔は、できるだけ小さくすることが好ましく、例えば1mm以上あれば充分である。
【0024】
本発明のコンデンサシートは、その最も基本的な一態様として、それぞれが上記コンデンサフィルムAの構造を有する第1のコンデンサフィルムA1と第2のコンデンサフィルムA2を、それらのパターン電極3(3a、3b1、3b2)を設けた面の向きが同一(例えばいずれも下向き)となり、且つ該第1のコンデンサフィルムA1と第2のコンデンサフィルムA2上の対応するパターン電極3(ともに3a、あるいは3b1と3b2)が、概ね重畳するが部分的に非重畳となるように積層貼合することにより得られる。
【0025】
図2の(a)および(b)は、上記第1および第2のコンデンサフィルムA1とA2との積層関係の二態様を説明するための電極3(3a、3b1、3b2)を有する下面側から見た模式平面図であり、いずれも便宜上、実際には互いに積層されるべき第1のコンデンサフィルムA1と第2のコンデンサフィルムA2とを、上下に隣接して表示してあり、左右の相対的位置を図示してあるが、図面の上下方向には実際には完全にずれがなく積層されているのが前提である。
【0026】
図3(a)および(b)は、それぞれ上記図2(a)および(b)で説明したような左右の位置関係で積層された第1および第2のコンデンサフィルムA1およびA2を接着剤層4を介して貼合して得られた本発明のコンデンサシートの二例の積層状態を示す厚さ方向模式断面図である。(但し、図1では電極面が上向きであるかの如く表現してあるが、図3においては、製品コンデンサ素子構造により則して電極面は下向きに表現してある。)
図4(a)および(b)は、それぞれ図3(a)および(b)に積層状態を示す本発明のコンデンサシートにおける電極の位置関係を説明するための図3(a)および(b)の下面側から見た模式平面図(電極位置のみを示す)である。図4(a)および(b)においては、パターン電極3a(A1)と3a(A2)、あるいは3b1(A1)と3b2(A2)のみに着目して、それらが下面側から見える輪郭線(実線表示)あるいは他方に隠れて見えない輪郭線(点線表示)を形成するかを、実線と点線で表示してある。
【0027】
図4(a)および(b)の、実線で囲まれて下面側から見える第1のコンデンサフィルムA1上のパターン電極3aあるいは3b1の部分で代表される対応するパターン電極の非重畳部(対応するパターン電極の一対について2個所存在)の寸法は、例えば後述するドリルまたはレーザー加工によるスルーホール形成および導体埋込みにより、各導体が対応するパターン電極の一方にのみ導通する状態が形成される限りできるだけ狭いものであることが好ましく、例えば1〜3mm四方の領域があれば充分である。
【0028】
接着剤層4を形成する接着剤としては、耐熱性の良好な樹脂からなるものを用いることが望ましく、例えばエポキシ系接着剤、シリコーン系接着剤、イミド系接着剤、ウレタン系接着剤、シアノアクリレート系接着剤等が好適に使用される。接着剤層4の厚さは、接着強度を確保する範囲内でできるだけ薄いことが好ましく、硬化後において、通常0.1〜2μm程度とされる。
【0029】
上記した図2〜図4で説明した積層関係で互いに貼合されたコンデンサフィルムA1およびA2からなり、図3(a)または(b)の積層構造を有する本発明のコンデンサシートB(B1またはB2)は、長尺構造のままロール状に巻かれ半製品として、保管あるいは市場に供給するに適している。そして、最終的回路基板上に配置されて使用されるフラットコンデンサ素子の容量および寸法に応じて、平面寸法を定め、更に必要な積層数を決定して、フラットコンデンサ素子を、以下のようにして形成すればよい。
【0030】
すなわち、一般には、図3(a)または(b)の積層構造を有する広幅のコンデンサシートを、必要な平面寸法に応じて切り取り、必要な容量に応じて定めた積層数だけ積層し、平面的な位置合せをしつつ貼合して、積層コンデンサシートを形成する。
【0031】
図5は、このようなコンデンサシートB2(図3(b)に示す積層構造)の7層を積層した積層構造の断面図であり、この際、含まれる7枚の第1コンデンサフィルムA1および7枚の第2コンデンサフィルムA2はそれぞれ、互いにほぼ完全に重畳する関係に積層される。従って、平面的にほぼ同一位置にある7対の電極3b1と電極3b2とは、垂直に位置合せされた平面的に2個所の非重畳部を形成する。次いで、通常の多層プリント基板のスルーホール加工と同様に個々の非重畳部において、ドリル又はレーザー加工によって積層方向にスルーホールを形成し、ホール内部にメッキ又はメタリコンによってCu、スズ合金などの金属導体物からなる導体路を形成すれば、平面的に同一個所にある7対のコンデンサフィルム(7枚のコンデンサシート)において、7枚の電極3b1の組と7枚の電極3b2の組とがそれぞれ垂直に共通に、且つ互いに他の電極の組とは分離して電気的に接続された7層の単位コンデンサの積層構造が形成される。これは、電気的には7つの単位コンデンサの並列接合構造になる。図6(a)は図5に対応して、スルーホールに導体路7(電極3b1と導通する71および電極3b2と導通する72)を形成した積層状態を示し、図6(b)はその下面図であり、一対の導体路7(71および72)を有する正方形で表わされた正方形(便宜的に6×5=30のみ示しているがより大なる数が配置され得る)で代表される一つのコンデンサ要素Cは、上述したように、この例では7個の単位コンデンサ分の容量を有することとなる。
【0032】
次いで図6(a)に対応して、図7の断面図に示すように導体路71と72のそれぞれと導通するランド又はバンプ81および82が、例えばメッキ法により形成される。このランド又はバンプは、図7で示される積層コンデンサ素子を、例えばエポキシ樹脂により一括して樹脂モールドした後に基板との結合端子を形成するものである。
【0033】
図8は、このようにして樹脂9によりモールドした後の本発明のフラットコンデンサ素子の一例の下部端子側平面図であり、この例では、それぞれ7個の単位コンデンサ分の容量を有するコンデンサ要素Cが平面的に6×12=72個並設されたフラットコンデンサ素子が示されている。
【0034】
本発明のフラットコンデンサ素子の好ましい使用形態の一例は、例えば図8の例に対応して、図9に示すように、72個のコンデンサ要素を、例えば8個のブロックに分解し、ブロック毎のコンデンサ要素を共通に接続することにより、15×Cの容量を持つブロック2個、6×Cの容量を持つブロック4個、9×Cの容量を持つブロック2個というように、必要に応じて多様な容量を有するようにブロック化したコンデンサ要素を有するフラットコンデンサ素子として形成することである。このようなブロック化のための結線は、図8のフラットコンデンサ素子の下面に直接施してもよいし、あるいは、図8のバンプ81および82と対応して、図9に示すような結線構造を構成して、他の回路素子と接合するようにデザインされた上面と下面にそれぞれ端子を有する回路基板10上に直接、図8のフラットコンデンサ素子を配設する形態で、その場で、ブロック化コンデンサ要素を有するフラットコンデンサ素子を、形成する態様としてもよい。
【0035】
上述の例においては、説明の便宜上、7層のコンデンサシート積層構造を有する6×12のコンデンサ要素Cを平面的に配列したフラットコンデンサ素子の構成例を中心として本発明を説明した。しかし、これは一例であり、例えばコンデンサ要素Cの配列数も個々のコンデンサ要素の平面寸法を小さくすることにより、例えば1cm2程度のコンデンサ配置領域に4個程度のコンデンサ要素を配列することは容易である。また例えば、一層のコンデンサシート厚さが2〜4μm程度であるとすれば、500層積層しても全フラットコンデンサ素子厚さを3mm以下に抑制することは可能である。
【0036】
【発明の効果】
上述したように、本発明によれば、IC、LSI等とともに共通回路基板上に設置されるに適した高容量フラットコンデンサ素子が提供され、例えば3mm以下というような小さな実装高さが実現し得る。また同一の平面形状で、多様な容量のブロック化コンデンサ要素を含むフラットコンデンサ素子が実現される。また、このようなフラットコンデンサ素子を構成するに適した半製品としてのコンデンサシートが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコンデンサシートを構成するコンデンサフィルムの一実施例の厚さ方向部分模式断面図。
【図2】(a)および(b)は、それぞれ本発明のコンデンサシートの一実施例において積層される第1および第2のコンデンサフィルム上のパターン電極形状およびこれらコンデンサフィルム間の左右の位置関係の例を示す模式平面図。
【図3】(a)および(b)は、図2(a)および(b)に、それぞれ対応して、形成される本発明のコンデンサシートの基本積層構造の2つの例を示す厚さ方向模式断面図。
【図4】(a)および(b)は、それぞれ図3(a)および(b)の積層構造のコンデンサシートにおける一対のコンデンサフィルム上の電極の位置関係を示す模式下面図。
【図5】7層積層構造の本発明のコンデンサシートの一例の部分断面図。
【図6】(a)図5の積層構造にスルーホールによる導体路を形成した状態を示す模式断面図、(b)同じく、模式下面図。
【図7】図6(a)の積層構造に更に下面側取り出し端子としてのランド又はバンクを設けたフラットコンデンサ素子の一例の模式断面図。
【図8】図7のフラットコンデンサ素子を更に樹脂モールド化した後の状態での模式下面図。
【図9】ブロック化したコンデンサ要素を含むフラットコンデンサ素子の模式下面図。
【符号の説明】
A、A1、A2:コンデンサフィルム
B、B1、B2:コンデンサシート
C:コンデンサ要素
1:プラスチックフィルム
3:パターン金属蒸着電極(パターン電極)
4:接着剤層
7、71、72:スルーホールに形成した導体路
8、81、82:バンプ
9:モールド樹脂
10:リジッド基板
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種電気・電子機器において、IC、LSI等とともにプリント基板上に配置されてフラット回路基板を形成するに適した(高容量)フラットコンデンサ素子(マルチコンデンサ素子)、ならびにその構成に適した半製品としてのコンデンサシートに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電気・電子機器は、急速に小型、薄型化が追求されており、機器に組込まれる個別部品の小型化及びプリント基板への高密度実装が進展している。
【0003】
半導体を始め、小型の抵抗器、低容量コンデンサー等は、それぞれ薄型実装の対応技術によって著しい進歩が見られ、実装総厚み1mm以下を実現している。然るに、機器内で電源部、駆動部の回路部分では、スイッチング電源部品、高容量コンデンサ使用の必要性から薄型、高密度実装の実現が、その努力にもかかわらず、困難であり、機器全体の小型、薄型の高い目標を達成し得ない状況にある。
【0004】
電源部、駆動部を中心に使用される高容量コンデンサには、設計仕様に基づき、アルミ電解コンデンサ、アルミ固体電解コンデンサ、タンタル電解コンデンサ、タンタル固体電解コンデンサ、各種高容量セラミックコンデンサが使い分けられている。この内、素子容積当りの容量が大きいため多用されるアルミあるいはタンタル電解コンデンサは、電解液を使用した素子構造、金属密封ケース使用などの制約から、形状が筒型、もしくは角型となり、最も薄型化が困難である。
【0005】
固体電解コンデンサ及び高容量セラミックコンデンサも、3mm以下の素子厚みを実現することは困難で、且つ価格が高価である。
【0006】
更に、上記のような高容量コンデンサは、機器の設計に合わせて、個別に選択され、全て個別実装されるのが通常である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述の事情に鑑み、本発明の主要な目的は、IC、LSI等とともに共通回路基板上に設置されるに適した高容量フラットコンデンサ素子、好ましくは実装高さ3mm以下を実現し得る高容量フラットコンデンサ素子、を提供することにある。
【0008】
本発明の別の目的は、同一のコンデンサ素子外形を有しながら、必要に応じて異なる容量を有する複数のブロック化コンデンサ素子を内蔵するフラットコンデンサ素子を提供することにある。
【0009】
本発明の別の目的は、全体として薄型でありながら、多様な容量の単位あるいはブロック化コンデンサ素子実現し得るフラットコンデンサ素子を提供することにある。
【0010】
本発明の更なる目的は、上述したフラットコンデンサ素子を構成するに適した半製品としてのコンデンサシートを提供することにある。
【0011】
本発明の付随的な目的は、上述したフラットコンデンサ素子を、IC、LSI等とともに同一基板上に実装したフラット回路基板を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
製造される順番に述べると、まず、本発明のコンデンサシートを構成する第1のコンデンサフィルムと、第2のコンデンサフィルムは、それぞれプラスチックフィルムの一面に、互いに平面的に離間した複数のパターン金属蒸着電極の層を形成した構造を有する。
【0013】
そして、本発明のコンデンサシートは、その基本的な一形態として、これら第1のコンデンサフィルムと第2のコンデンサフィルムとを、それらのパターン金属蒸着電極を設けた面の向きが同一となり、且つ該第1と第2のコンデンサフィルム上の対応するパターン金属蒸着電極が概ね重畳するが部分的に非重畳となるように積層貼合してなる。
【0014】
上記部分的な非重畳関係は、例えば、上記第1のコンデンサフィルムおよび第2のコンデンサフィルム上の対応するパターン金属蒸着電極が、概ね同一の形状を有するが、(イ)これら第1および第2のコンデンサフィルムをわずかにずらせて積層することにより、あるいは(ロ)互いに対応するパターン金属蒸着電極の異なる位置に切欠きを設けることにより、達成される。
【0015】
また、本発明のコンデンサシートは、より完成品に近い形態として、前記第1のコンデンサフィルムと第2のコンデンサフィルムとが複数対含まれ、第1のコンデンサフィルムと第2のコンデンサフィルム上の対応する対をなすパターン金属蒸着電極の非重畳部の二個所において、それぞれ、積層されたコンデンサフィルムの全てを貫通するスルーホールが形成され、該対応する対をなすパターン金属蒸着電極の一方および他方とに互いに独立に接続された導体を該スルーホールを通じてコンデンサシートの一面に露出させて、個々のコンデンサ要素を形成し、結果として、前記コンデンサフィルムの各々に形成したパターン金属蒸着電極の数と実質的に同じ、複数のコンデンサ要素を有する構造とされる。
【0016】
また、本発明のフラットコンデンサ素子は、上記コンデンサシートにおいて、前記複数のコンデンサ要素を任意の数のブロックに分割し、個々のブロック毎に含まれるコンデンサ要素を共通に接続したブロック化コンデンサ要素を有する構造としたものである。
【0017】
更に、本発明の回路基板は、共通の基板上に、ICまたはLSIと並置して、上記フラットコンデンサ素子を設けてなる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、その実施態様に関し、図面を参照しつつ、更に具体的に説明する。
【0019】
図1は、本発明のコンデンサシートの一実施例を構成するコンデンサフィルムAの厚さ方向部分模式断面図である。図1を参照して、コンデンサフィルムAは、プラスチックフィルム1の一面上に、互いに平面的に離間した複数のパターン金属蒸着電極(以下、単に「パターン電極」と呼ぶことがある)3の層を逐次形成してある。
【0020】
プラスチックフィルム1を構成するフィルム材料は、一般に金属化フィルムコンデンサの基材フィルムとして用いられるフィルム材料が用いられるが、より好ましくは、プリント基板への実装工程で本発明のコンデンサ素子が受ける可能性のある温度条件(例えば260℃)に耐える耐熱性および必要に応じて耐薬品性、更には熱収縮率5%未満の条件を満たすフィルム材料により構成されていることが好ましい。好ましい耐熱絶縁性フィルム材料の例としては、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、シンジオタクチックポリスチレン、ポリアラミド、ポリイミド等が挙げられる。この耐熱絶縁性フィルム1の厚みは、一般に0.5〜25μmの範囲が好ましく用いられるが、得られる本発明のコンデンサ素子を高容量化すべく積層数を増し(例えばコンデンサフィルムとして100〜1000層)、なお且つコンデンサ素子の総厚みを3mm以下に抑えるためには、0.5〜6μm程度の厚さがより好ましい。
【0021】
プラスチックフィルム1上に、互いに平面的に離間した複数のパターン金属蒸着電極(パターン電極)3の層を設ける。パターン電極3の平面形状としては、例えば図2(その詳細は後述する)の(a)に示すような四角形(正方形ないし矩形)3aが用いられるが、丸形あるいは六角形など任意の形状であり得る。また図2(b)に示すように、適宜の個所に切り欠き3cを設けた(例えば四角)形状3b1あるいは3b2とすることもできる。個々のコンデンサフィルムA上に設けられる複数のパターン電極3の形状は異ならせることもできるが、本発明の目的のためには、同一形状のものを多数配列する方が適している。
【0022】
このような離間したパターン電極3は、Al、Zn等の蒸着金属、好ましくはAlを、例えば特公平3−59981号公報あるいは特公平8−26449号公報に記載されるように、非電極形成部に(好ましくはパーフロロアルキルポリエーテルからなる)マスキング油をパターン塗布した後、非塗布部(すなわち電極形成部)に選択的に金属蒸着を行う方法により好ましく形成されるほか、非電極形成部に水性インキをパターン塗布した後、全面に金属蒸着を行い、その後、非電極形成部の蒸着金属をその下の水性インキパターンとともに水洗除去して、パターン電極3を選択的に残す方法によっても形成可能である。電極形成のための、金属蒸着は、スパッタリング等を含む蒸着法が一般に採用可能であるが、蒸着源の加熱による狭義の真空蒸着法が簡便であり、且つ精細なパターン形成のために好ましく採用される。
【0023】
このようにして、形成されるパターン電極3の膜厚は、例えばAlの場合200〜1000Åの範囲が適当である。パターン電極3の個々の電極の広さは、基本的には任意であるが、例えば製品回路基板上に、コンデンサ領域として割り当てられる、例えば1〜100cm2の領域に2ないし3以上のコンデンサブロックを有するマルチコンデンサ素子を形成するためには、5〜400mm2、特に10〜100mm2程度が適当である。また個々の電極間間隔は、できるだけ小さくすることが好ましく、例えば1mm以上あれば充分である。
【0024】
本発明のコンデンサシートは、その最も基本的な一態様として、それぞれが上記コンデンサフィルムAの構造を有する第1のコンデンサフィルムA1と第2のコンデンサフィルムA2を、それらのパターン電極3(3a、3b1、3b2)を設けた面の向きが同一(例えばいずれも下向き)となり、且つ該第1のコンデンサフィルムA1と第2のコンデンサフィルムA2上の対応するパターン電極3(ともに3a、あるいは3b1と3b2)が、概ね重畳するが部分的に非重畳となるように積層貼合することにより得られる。
【0025】
図2の(a)および(b)は、上記第1および第2のコンデンサフィルムA1とA2との積層関係の二態様を説明するための電極3(3a、3b1、3b2)を有する下面側から見た模式平面図であり、いずれも便宜上、実際には互いに積層されるべき第1のコンデンサフィルムA1と第2のコンデンサフィルムA2とを、上下に隣接して表示してあり、左右の相対的位置を図示してあるが、図面の上下方向には実際には完全にずれがなく積層されているのが前提である。
【0026】
図3(a)および(b)は、それぞれ上記図2(a)および(b)で説明したような左右の位置関係で積層された第1および第2のコンデンサフィルムA1およびA2を接着剤層4を介して貼合して得られた本発明のコンデンサシートの二例の積層状態を示す厚さ方向模式断面図である。(但し、図1では電極面が上向きであるかの如く表現してあるが、図3においては、製品コンデンサ素子構造により則して電極面は下向きに表現してある。)
図4(a)および(b)は、それぞれ図3(a)および(b)に積層状態を示す本発明のコンデンサシートにおける電極の位置関係を説明するための図3(a)および(b)の下面側から見た模式平面図(電極位置のみを示す)である。図4(a)および(b)においては、パターン電極3a(A1)と3a(A2)、あるいは3b1(A1)と3b2(A2)のみに着目して、それらが下面側から見える輪郭線(実線表示)あるいは他方に隠れて見えない輪郭線(点線表示)を形成するかを、実線と点線で表示してある。
【0027】
図4(a)および(b)の、実線で囲まれて下面側から見える第1のコンデンサフィルムA1上のパターン電極3aあるいは3b1の部分で代表される対応するパターン電極の非重畳部(対応するパターン電極の一対について2個所存在)の寸法は、例えば後述するドリルまたはレーザー加工によるスルーホール形成および導体埋込みにより、各導体が対応するパターン電極の一方にのみ導通する状態が形成される限りできるだけ狭いものであることが好ましく、例えば1〜3mm四方の領域があれば充分である。
【0028】
接着剤層4を形成する接着剤としては、耐熱性の良好な樹脂からなるものを用いることが望ましく、例えばエポキシ系接着剤、シリコーン系接着剤、イミド系接着剤、ウレタン系接着剤、シアノアクリレート系接着剤等が好適に使用される。接着剤層4の厚さは、接着強度を確保する範囲内でできるだけ薄いことが好ましく、硬化後において、通常0.1〜2μm程度とされる。
【0029】
上記した図2〜図4で説明した積層関係で互いに貼合されたコンデンサフィルムA1およびA2からなり、図3(a)または(b)の積層構造を有する本発明のコンデンサシートB(B1またはB2)は、長尺構造のままロール状に巻かれ半製品として、保管あるいは市場に供給するに適している。そして、最終的回路基板上に配置されて使用されるフラットコンデンサ素子の容量および寸法に応じて、平面寸法を定め、更に必要な積層数を決定して、フラットコンデンサ素子を、以下のようにして形成すればよい。
【0030】
すなわち、一般には、図3(a)または(b)の積層構造を有する広幅のコンデンサシートを、必要な平面寸法に応じて切り取り、必要な容量に応じて定めた積層数だけ積層し、平面的な位置合せをしつつ貼合して、積層コンデンサシートを形成する。
【0031】
図5は、このようなコンデンサシートB2(図3(b)に示す積層構造)の7層を積層した積層構造の断面図であり、この際、含まれる7枚の第1コンデンサフィルムA1および7枚の第2コンデンサフィルムA2はそれぞれ、互いにほぼ完全に重畳する関係に積層される。従って、平面的にほぼ同一位置にある7対の電極3b1と電極3b2とは、垂直に位置合せされた平面的に2個所の非重畳部を形成する。次いで、通常の多層プリント基板のスルーホール加工と同様に個々の非重畳部において、ドリル又はレーザー加工によって積層方向にスルーホールを形成し、ホール内部にメッキ又はメタリコンによってCu、スズ合金などの金属導体物からなる導体路を形成すれば、平面的に同一個所にある7対のコンデンサフィルム(7枚のコンデンサシート)において、7枚の電極3b1の組と7枚の電極3b2の組とがそれぞれ垂直に共通に、且つ互いに他の電極の組とは分離して電気的に接続された7層の単位コンデンサの積層構造が形成される。これは、電気的には7つの単位コンデンサの並列接合構造になる。図6(a)は図5に対応して、スルーホールに導体路7(電極3b1と導通する71および電極3b2と導通する72)を形成した積層状態を示し、図6(b)はその下面図であり、一対の導体路7(71および72)を有する正方形で表わされた正方形(便宜的に6×5=30のみ示しているがより大なる数が配置され得る)で代表される一つのコンデンサ要素Cは、上述したように、この例では7個の単位コンデンサ分の容量を有することとなる。
【0032】
次いで図6(a)に対応して、図7の断面図に示すように導体路71と72のそれぞれと導通するランド又はバンプ81および82が、例えばメッキ法により形成される。このランド又はバンプは、図7で示される積層コンデンサ素子を、例えばエポキシ樹脂により一括して樹脂モールドした後に基板との結合端子を形成するものである。
【0033】
図8は、このようにして樹脂9によりモールドした後の本発明のフラットコンデンサ素子の一例の下部端子側平面図であり、この例では、それぞれ7個の単位コンデンサ分の容量を有するコンデンサ要素Cが平面的に6×12=72個並設されたフラットコンデンサ素子が示されている。
【0034】
本発明のフラットコンデンサ素子の好ましい使用形態の一例は、例えば図8の例に対応して、図9に示すように、72個のコンデンサ要素を、例えば8個のブロックに分解し、ブロック毎のコンデンサ要素を共通に接続することにより、15×Cの容量を持つブロック2個、6×Cの容量を持つブロック4個、9×Cの容量を持つブロック2個というように、必要に応じて多様な容量を有するようにブロック化したコンデンサ要素を有するフラットコンデンサ素子として形成することである。このようなブロック化のための結線は、図8のフラットコンデンサ素子の下面に直接施してもよいし、あるいは、図8のバンプ81および82と対応して、図9に示すような結線構造を構成して、他の回路素子と接合するようにデザインされた上面と下面にそれぞれ端子を有する回路基板10上に直接、図8のフラットコンデンサ素子を配設する形態で、その場で、ブロック化コンデンサ要素を有するフラットコンデンサ素子を、形成する態様としてもよい。
【0035】
上述の例においては、説明の便宜上、7層のコンデンサシート積層構造を有する6×12のコンデンサ要素Cを平面的に配列したフラットコンデンサ素子の構成例を中心として本発明を説明した。しかし、これは一例であり、例えばコンデンサ要素Cの配列数も個々のコンデンサ要素の平面寸法を小さくすることにより、例えば1cm2程度のコンデンサ配置領域に4個程度のコンデンサ要素を配列することは容易である。また例えば、一層のコンデンサシート厚さが2〜4μm程度であるとすれば、500層積層しても全フラットコンデンサ素子厚さを3mm以下に抑制することは可能である。
【0036】
【発明の効果】
上述したように、本発明によれば、IC、LSI等とともに共通回路基板上に設置されるに適した高容量フラットコンデンサ素子が提供され、例えば3mm以下というような小さな実装高さが実現し得る。また同一の平面形状で、多様な容量のブロック化コンデンサ要素を含むフラットコンデンサ素子が実現される。また、このようなフラットコンデンサ素子を構成するに適した半製品としてのコンデンサシートが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコンデンサシートを構成するコンデンサフィルムの一実施例の厚さ方向部分模式断面図。
【図2】(a)および(b)は、それぞれ本発明のコンデンサシートの一実施例において積層される第1および第2のコンデンサフィルム上のパターン電極形状およびこれらコンデンサフィルム間の左右の位置関係の例を示す模式平面図。
【図3】(a)および(b)は、図2(a)および(b)に、それぞれ対応して、形成される本発明のコンデンサシートの基本積層構造の2つの例を示す厚さ方向模式断面図。
【図4】(a)および(b)は、それぞれ図3(a)および(b)の積層構造のコンデンサシートにおける一対のコンデンサフィルム上の電極の位置関係を示す模式下面図。
【図5】7層積層構造の本発明のコンデンサシートの一例の部分断面図。
【図6】(a)図5の積層構造にスルーホールによる導体路を形成した状態を示す模式断面図、(b)同じく、模式下面図。
【図7】図6(a)の積層構造に更に下面側取り出し端子としてのランド又はバンクを設けたフラットコンデンサ素子の一例の模式断面図。
【図8】図7のフラットコンデンサ素子を更に樹脂モールド化した後の状態での模式下面図。
【図9】ブロック化したコンデンサ要素を含むフラットコンデンサ素子の模式下面図。
【符号の説明】
A、A1、A2:コンデンサフィルム
B、B1、B2:コンデンサシート
C:コンデンサ要素
1:プラスチックフィルム
3:パターン金属蒸着電極(パターン電極)
4:接着剤層
7、71、72:スルーホールに形成した導体路
8、81、82:バンプ
9:モールド樹脂
10:リジッド基板
Claims (7)
- それぞれが、プラスチックフィルムの一面に、互いに平面的に離間した複数のパターン金属蒸着電極の層を形成してなるコンデンサフィルムの構造を有する、第1のコンデンサフィルムと第2のコンデンサフィルムとを、それらのパターン金属蒸着電極を設けた面の向きが同一となり、且つ該第1と第2のコンデンサフィルム上の対応するパターン金属蒸着電極が概ね重畳するが部分的に非重畳となるように積層貼合してなるコンデンサシート。
- 第1のコンデンサフィルムと第2のコンデンサフィルム上の対応するパターン金属蒸着電極が概ね同一形状であるが第1のコンデンサフィルムと第2のコンデンサフィルムとが、平面的にずれて積層貼合されるために対応するパターン金属蒸着電極の非重畳部が形成される請求項1のコンデンサシート。
- 第1のコンデンサフィルムと第2のコンデンサフィルム上の対応するパターン金属蒸着電極が概ね同一形状であるが、異なる位置に切欠きが設けられるために、該切欠きの位置において、積層貼合後に対応するパターン金属蒸着電極の非重畳部が形成される請求項1のコンデンサシート。
- 第1のコンデンサフィルムと第2のコンデンサフィルムとが複数対含まれ、各対における第1のコンデンサフィルムと第2のコンデンサフィルムの積層位置関係が請求項1に記載の関係を満たし、複数の第1のコンデンサフィルムと、複数の第2のコンデンサフィルムにおける、それぞれ該複数の対応するパターン金属蒸着電極が実質的に位置ずれのない重畳関係にある請求項1〜3のいずれかのコンデンサシート。
- 請求項1〜4のいずれかのコンデンサシートにおいて、第1のコンデンサフィルムと第2のコンデンサフィルム上の対応する対をなすパターン金属蒸着電極の非重畳部の二個所において、それぞれ、積層されたコンデンサフィルムの全てを貫通するスルーホールが形成され、該対応する対をなすパターン金属蒸着電極の一方および他方とに互いに独立に接続された導体を該スルーホールを通じてコンデンサシートの一面に露出させて、個々のコンデンサ要素を形成し、結果として、前記コンデンサフィルムの各々に形成したパターン金属蒸着電極の数と実質的に同じ、複数のコンデンサ要素を有するフラットコンデンサ素子。
- 前記複数のコンデンサ要素を任意の数のブロックに分割し、個々のブロック毎に含まれるコンデンサ要素を共通に接続したブロック化コンデンサ要素を有する請求項5のフラットコンデンサ素子。
- 共通の基板上に、ICまたはLSIと並置して、前記請求項5または6のフラットコンデンサ素子を設けてなる回路基板。
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