JP2004023013A - 変圧器のタップ切換装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】タップ切換器の電気的寿命を予測することにより、適格な保守点検時期を知らせ、電気部品の無駄な消費の削減を図ることが可能な変圧器のタップ切換装置を提供する。
【解決手段】制御装置6において、変圧器3の一次側に設けられた遮断器2からの遮断器状態信号▲1▼及び負荷時タップ切換器4からのタップ位置信号▲2▼を信号入力回路61で取り込み、切換回数換算回路62は、これらの信号により、タップ切換器の切り換えが行われたのが負荷時か無負荷時かを判断し、負荷時の切換回数をカウントするとともに、無負荷時の切換回数を低減してカウントし、この結果から寿命判定回路63は、負荷時タップ切換器4の寿命を判定する。これにより、タップ切換器の電気的寿命を予測できる。
【選択図】 図1
【解決手段】制御装置6において、変圧器3の一次側に設けられた遮断器2からの遮断器状態信号▲1▼及び負荷時タップ切換器4からのタップ位置信号▲2▼を信号入力回路61で取り込み、切換回数換算回路62は、これらの信号により、タップ切換器の切り換えが行われたのが負荷時か無負荷時かを判断し、負荷時の切換回数をカウントするとともに、無負荷時の切換回数を低減してカウントし、この結果から寿命判定回路63は、負荷時タップ切換器4の寿命を判定する。これにより、タップ切換器の電気的寿命を予測できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば電力会社または工場内の受変電設備などに係る、電源電圧の降圧または昇圧を目的とした変圧器のタップを切り換えるタップ切換器を備えた変圧器のタップ切換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、変圧器の負荷時タップ切換器は、その使用状況や接点の消耗状態に関係なく規定された期待寿命を基準に保守管理し、電気部品の交換を実施していた。
【0003】
この従来の変圧器の負荷時タップ切換器の概略構成を図5に示す。
【0004】
図5において、交流電源1の電源電圧を降圧または昇圧する変圧器3は、負荷時タップ切換器4により、電圧調整する。この負荷時タップ切換器4は、負荷時タップ切換器4の機械動作で切換回数をカウントする回数カウンタ5によって切換回数を管理され、期待寿命に基づいて規定した切換回数に近づいたら、保守点検及び電気部品の交換を行う。
【0005】
ここで、回数カウンタ5は、変圧器3の一次側(電源側)に設けられた遮断器2のオン・オフ状態に関係無く、つまり、負荷時(通電時)であるか無負荷時(無通電時)であるかに関係無く、タップが切り換わる毎にカウントアップされる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この従来装置の構成は、電気的な消耗度が小さい無負荷時にタップを切り換えても、負荷時の切換と同等に切換回数をカウントし、規定された切換回数に到達した時点で保守点検しなければならず、また、寿命になっていない電気部品を無駄に交換する可能性がある。
【0007】
そこで本発明は、簡易な構成で、タップ切換器の電気的寿命を予測することにより、適格な保守点検時期を知らせ、電気部品の無駄な消費の削減を図ることが可能な変圧器のタップ切換装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明に係る変圧器のタップ切換装置は、上記目的を達成するために、変圧器のタップを切り換えるタップ切換器と、変圧器の一次側に設けられた遮断器の状態を示す信号及びタップ位置を示す信号を取り込む信号入力手段と、この信号入力手段により取り込まれた信号により、タップ切換器を負荷時に切り換えたか無負荷時に切り換えたかを判断する判断手段と、この判断手段の判断結果に基づいて、負荷時の切換回数をカウントするとともに、無負荷時の切換の場合は切換回数を低減してカウントするカウント手段と、このカウント手段のカウント結果からタップ切換器の寿命を判定する判定手段とを具備したことを特徴とするものである。
【0009】
このような構成とすることにより、電気的消耗度が小さい無負荷時にタップを切り換えた時は、切換回数を低減してカウントするため、実際の電気的消耗度に見合った切換回数でタップ切換器の電気的寿命を予測して保守点検時期を管理することができ、電気部品の無駄な交換も防止することができる。
【0010】
また、請求項2に記載の本発明に係る変圧器のタップ切換装置は、上記目的を達成するために、変圧器のタップを切り換えるタップ切換器と、変圧器の通電電流を示す信号及びタップ切換中であることを示す信号を取込む信号入力手段と、この信号入力手段により取り込まれた信号により、タップ切換中の通電電流を時間積分し電気的消耗度を算出する消耗度算出手段と、この消耗度算出手段により算出された電気的消耗度からタップ切換器の寿命を判定する判定手段とを具備したことを特徴とするものである。
【0011】
このような構成とすることにより、タップ切換中の変圧器の通電電流から電気的消耗度を算出するため、実際の電気的消耗度でタップ切換器の電気的寿命を予測して保守点検時期を管理することができ、電気部品の無駄な交換も防止することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の図において、同符号は同一部分または対応部分を示す。
【0013】
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
【0014】
図1は、本発明の第1の実施形態を示す概略構成図であり、交流電源1の電源電圧を降圧または昇圧する変圧器3は、負荷時タップ切換器4により、変圧器3の一次側(電源側)に設けられた遮断器2がオン状態(負荷時)でもオフ状態(無負荷時)でもタップを切り換え、電圧調整することは図5の従来のものと同じである。
【0015】
本実施形態は、この従来のものに、変圧器一次側の遮断器2から出力される遮断器状態信号▲1▼と負荷時タップ切換器4から出力されるタップ位置信号▲2▼を取り込み、信号入力回路61と切換回数換算回路62と寿命判定回路63により負荷時タップ切換器4の電気的な寿命を予測する制御装置6を設けたものである。
【0016】
ここで、制御装置6内で行われる寿命予測方法について、図2のフロー図を用いて説明する。
【0017】
まず、遮断器2から出力される遮断器2の状態を示す遮断器状態信号▲1▼と、負荷時タップ切換器4から出力されるタップ位置を示すタップ位置信号▲2▼とが信号入力回路61に取り込まれる(ステップS21)。
【0018】
取り込まれたタップ位置信号▲2▼は、切換回数換算回路62に送信され、切換回数換算回路62において、現在のタップ位置Tnが前回のタップ位置Tn−1と同じかどうかが判断される(ステップS22)。
【0019】
現在のタップ位置Tnが前回のタップ位置Tn−1と異なっている場合、つまり、タップ切換が行われている時、入力信号回路61から切換回数換算回路62へ送信された遮断器状態信号▲1▼がオン状態であるかどうかが判断され(ステップS23)、オン状態であれば、現在の切換回数(電気的消耗度見合い)Sを1回カウントアップ(S=S+1)し(ステップS24)、遮断器状態信号▲1▼がオフ状態であれば、切換回数Sをa回(aは無負荷時タップ切換の切換回数低減定数で、0<a<1)カウントアップ(S=S+a)する(ステップS25)。また、現在タップ位置Tnと前回タップ位置Tn−1が同じ場合、つまり、タップ切換が行われていない時には、切換回数Sはカウントアップせず、現在の切換回数のまま(S=S)とする(ステップS26)。
【0020】
切換回数換算回路62で算出された切換回数Sは、寿命判定回路63に送信され、寿命判定回路63において、切換回数Sが電気的寿命を示す切換回数Sf以上になったかどうかが判定され(ステップS27)、Sf以上になった時、電気的寿命とみなす(ステップS28)。逆に、現在の切換回数SがSfより小さい場合には、信号入力回路61に戻り、再度一連のフローを繰り返し、切換回数Sのカウントアップを続ける。
【0021】
以上説明したように本実施形態によれば、電気的消耗度が小さい無負荷時にタップを切り換えた時は、切換回数を低減してカウントするため、実際の電気的消耗度に見合った切換回数で負荷時タップ切換器4の電気的寿命を予測して保守点検時期を管理することができ、電気部品の無駄な交換も防止することができる。
【0022】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。上述した第1の実施形態では、制御装置6内に無負荷時のタップ切換回数を低減する回路を設け、寿命判定する方法を述べたが、この第2の実施形態では、タップ切換時の変圧器通電電流から消耗度を算出し、寿命を判定する方法について説明する。
【0023】
図3は、本発明の第2の実施形態を示す概略構成図であり、交流電源1の電源電圧を降圧または昇圧する変圧器3は、負荷時タップ切換器4により、変圧器3の一次側(電源側)に設けられた遮断器2がオン状態(負荷時)でもオフ状態(無負荷時)でもタップを切り換え、電圧調整することは図5の従来のものと同じである。
【0024】
本実施形態は、この従来のものに、変圧器一次側に変圧器通電電流を検出する変流器7を設けるとともに、その変流器7により出力される変圧器通電電流信号▲3▼と負荷時タップ切換器4から出力されるタップ切換中信号▲4▼を取り込み、信号入力回路61と消耗度算出回路64と寿命判定回路63により負荷時タップ切換器4の電気的な寿命を予測する制御装置6を設けたものである。
【0025】
ここで、制御装置6内で行われる寿命予測方法について、図4のフロー図を用いて説明する。
【0026】
まず、変流器7から出力される変圧器通電電流Iを示す変圧器通電電流信号▲3▼と、負荷時タップ切換器4から出力されるタップ切換中であることを示すタップ切換中信号▲4▼が信号入力回路61に取り込まれる(ステップS41)。取り込まれたタップ切換中信号▲4▼は消耗度算出回路64に送信される。消耗度算出回路64においては、このタップ切換中信号▲4▼が出力されているかどうかにより、タップ切換中かどうかが判断される(ステップS42)。
【0027】
タップ切換中と判断されると、同時に信号入力回路61から消耗度算出回路64へ送信された変圧器通電電流信号▲3▼の示す変圧器通電電流Iを時間積分し(∫Idt)、その積分値に電流積分値を消耗度に換算する係数αを掛け、電気的消耗度Cを算出する(C=α・∫Idt)(ステップS43)。電気的消耗度Cは、タップ切換中の信号が出力されている間、積算し続け(C=C+α・∫Idt)、タップ切換が完了し、タップ切換中信号▲4▼がなくなったら、積算を完了する(C=C)(ステップS44)。
【0028】
消耗度算出回路64で算出された電気的消耗度Cは、寿命判定回路63へ送信され、電気的寿命判定値Cfと比較され(ステップS45)、現在の電気的消耗度CがCf以上になった時、電気的寿命とみなす(ステップS46)。逆に電気的消耗度CがCfより小さい場合には、信号入力回路61に戻り、再度一連のフローを繰り返し、電気的消耗度Cの算出を続ける。
【0029】
以上説明したように本実施形態によれば、タップ切換中の変圧器の通電電流から電気的消耗度を算出するため、実際の電気的消耗度で負荷時タップ切換器4の電気的寿命を予測して保守点検時期を管理することができ、電気部品の無駄な交換も防止することができる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、タップ切換器の電気的寿命を予測して保守点検時期を管理することができ、かつ、電気部品を無駄に交換することが無くなり、保守点検の省時間化及び部品の省資源化が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す概略構成図。
【図2】図1に示した制御装置内の寿命予測フロー図。
【図3】本発明の第2の実施形態を示す概略構成図。
【図4】図3に示した制御装置内の寿命予測フロー図。
【図5】従来の変圧器の負荷時タップ切換器を示す概略構成図。
【符号の説明】
1…交流電源
2…遮断器
3…変圧器
4…負荷時タップ切換器
5…切換回数カウンタ
6…制御装置
7…変流器
61…信号入力回路
62…切換回数換算回路
63…寿命判定回路
64…消耗度算出回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば電力会社または工場内の受変電設備などに係る、電源電圧の降圧または昇圧を目的とした変圧器のタップを切り換えるタップ切換器を備えた変圧器のタップ切換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、変圧器の負荷時タップ切換器は、その使用状況や接点の消耗状態に関係なく規定された期待寿命を基準に保守管理し、電気部品の交換を実施していた。
【0003】
この従来の変圧器の負荷時タップ切換器の概略構成を図5に示す。
【0004】
図5において、交流電源1の電源電圧を降圧または昇圧する変圧器3は、負荷時タップ切換器4により、電圧調整する。この負荷時タップ切換器4は、負荷時タップ切換器4の機械動作で切換回数をカウントする回数カウンタ5によって切換回数を管理され、期待寿命に基づいて規定した切換回数に近づいたら、保守点検及び電気部品の交換を行う。
【0005】
ここで、回数カウンタ5は、変圧器3の一次側(電源側)に設けられた遮断器2のオン・オフ状態に関係無く、つまり、負荷時(通電時)であるか無負荷時(無通電時)であるかに関係無く、タップが切り換わる毎にカウントアップされる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この従来装置の構成は、電気的な消耗度が小さい無負荷時にタップを切り換えても、負荷時の切換と同等に切換回数をカウントし、規定された切換回数に到達した時点で保守点検しなければならず、また、寿命になっていない電気部品を無駄に交換する可能性がある。
【0007】
そこで本発明は、簡易な構成で、タップ切換器の電気的寿命を予測することにより、適格な保守点検時期を知らせ、電気部品の無駄な消費の削減を図ることが可能な変圧器のタップ切換装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明に係る変圧器のタップ切換装置は、上記目的を達成するために、変圧器のタップを切り換えるタップ切換器と、変圧器の一次側に設けられた遮断器の状態を示す信号及びタップ位置を示す信号を取り込む信号入力手段と、この信号入力手段により取り込まれた信号により、タップ切換器を負荷時に切り換えたか無負荷時に切り換えたかを判断する判断手段と、この判断手段の判断結果に基づいて、負荷時の切換回数をカウントするとともに、無負荷時の切換の場合は切換回数を低減してカウントするカウント手段と、このカウント手段のカウント結果からタップ切換器の寿命を判定する判定手段とを具備したことを特徴とするものである。
【0009】
このような構成とすることにより、電気的消耗度が小さい無負荷時にタップを切り換えた時は、切換回数を低減してカウントするため、実際の電気的消耗度に見合った切換回数でタップ切換器の電気的寿命を予測して保守点検時期を管理することができ、電気部品の無駄な交換も防止することができる。
【0010】
また、請求項2に記載の本発明に係る変圧器のタップ切換装置は、上記目的を達成するために、変圧器のタップを切り換えるタップ切換器と、変圧器の通電電流を示す信号及びタップ切換中であることを示す信号を取込む信号入力手段と、この信号入力手段により取り込まれた信号により、タップ切換中の通電電流を時間積分し電気的消耗度を算出する消耗度算出手段と、この消耗度算出手段により算出された電気的消耗度からタップ切換器の寿命を判定する判定手段とを具備したことを特徴とするものである。
【0011】
このような構成とすることにより、タップ切換中の変圧器の通電電流から電気的消耗度を算出するため、実際の電気的消耗度でタップ切換器の電気的寿命を予測して保守点検時期を管理することができ、電気部品の無駄な交換も防止することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の図において、同符号は同一部分または対応部分を示す。
【0013】
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
【0014】
図1は、本発明の第1の実施形態を示す概略構成図であり、交流電源1の電源電圧を降圧または昇圧する変圧器3は、負荷時タップ切換器4により、変圧器3の一次側(電源側)に設けられた遮断器2がオン状態(負荷時)でもオフ状態(無負荷時)でもタップを切り換え、電圧調整することは図5の従来のものと同じである。
【0015】
本実施形態は、この従来のものに、変圧器一次側の遮断器2から出力される遮断器状態信号▲1▼と負荷時タップ切換器4から出力されるタップ位置信号▲2▼を取り込み、信号入力回路61と切換回数換算回路62と寿命判定回路63により負荷時タップ切換器4の電気的な寿命を予測する制御装置6を設けたものである。
【0016】
ここで、制御装置6内で行われる寿命予測方法について、図2のフロー図を用いて説明する。
【0017】
まず、遮断器2から出力される遮断器2の状態を示す遮断器状態信号▲1▼と、負荷時タップ切換器4から出力されるタップ位置を示すタップ位置信号▲2▼とが信号入力回路61に取り込まれる(ステップS21)。
【0018】
取り込まれたタップ位置信号▲2▼は、切換回数換算回路62に送信され、切換回数換算回路62において、現在のタップ位置Tnが前回のタップ位置Tn−1と同じかどうかが判断される(ステップS22)。
【0019】
現在のタップ位置Tnが前回のタップ位置Tn−1と異なっている場合、つまり、タップ切換が行われている時、入力信号回路61から切換回数換算回路62へ送信された遮断器状態信号▲1▼がオン状態であるかどうかが判断され(ステップS23)、オン状態であれば、現在の切換回数(電気的消耗度見合い)Sを1回カウントアップ(S=S+1)し(ステップS24)、遮断器状態信号▲1▼がオフ状態であれば、切換回数Sをa回(aは無負荷時タップ切換の切換回数低減定数で、0<a<1)カウントアップ(S=S+a)する(ステップS25)。また、現在タップ位置Tnと前回タップ位置Tn−1が同じ場合、つまり、タップ切換が行われていない時には、切換回数Sはカウントアップせず、現在の切換回数のまま(S=S)とする(ステップS26)。
【0020】
切換回数換算回路62で算出された切換回数Sは、寿命判定回路63に送信され、寿命判定回路63において、切換回数Sが電気的寿命を示す切換回数Sf以上になったかどうかが判定され(ステップS27)、Sf以上になった時、電気的寿命とみなす(ステップS28)。逆に、現在の切換回数SがSfより小さい場合には、信号入力回路61に戻り、再度一連のフローを繰り返し、切換回数Sのカウントアップを続ける。
【0021】
以上説明したように本実施形態によれば、電気的消耗度が小さい無負荷時にタップを切り換えた時は、切換回数を低減してカウントするため、実際の電気的消耗度に見合った切換回数で負荷時タップ切換器4の電気的寿命を予測して保守点検時期を管理することができ、電気部品の無駄な交換も防止することができる。
【0022】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。上述した第1の実施形態では、制御装置6内に無負荷時のタップ切換回数を低減する回路を設け、寿命判定する方法を述べたが、この第2の実施形態では、タップ切換時の変圧器通電電流から消耗度を算出し、寿命を判定する方法について説明する。
【0023】
図3は、本発明の第2の実施形態を示す概略構成図であり、交流電源1の電源電圧を降圧または昇圧する変圧器3は、負荷時タップ切換器4により、変圧器3の一次側(電源側)に設けられた遮断器2がオン状態(負荷時)でもオフ状態(無負荷時)でもタップを切り換え、電圧調整することは図5の従来のものと同じである。
【0024】
本実施形態は、この従来のものに、変圧器一次側に変圧器通電電流を検出する変流器7を設けるとともに、その変流器7により出力される変圧器通電電流信号▲3▼と負荷時タップ切換器4から出力されるタップ切換中信号▲4▼を取り込み、信号入力回路61と消耗度算出回路64と寿命判定回路63により負荷時タップ切換器4の電気的な寿命を予測する制御装置6を設けたものである。
【0025】
ここで、制御装置6内で行われる寿命予測方法について、図4のフロー図を用いて説明する。
【0026】
まず、変流器7から出力される変圧器通電電流Iを示す変圧器通電電流信号▲3▼と、負荷時タップ切換器4から出力されるタップ切換中であることを示すタップ切換中信号▲4▼が信号入力回路61に取り込まれる(ステップS41)。取り込まれたタップ切換中信号▲4▼は消耗度算出回路64に送信される。消耗度算出回路64においては、このタップ切換中信号▲4▼が出力されているかどうかにより、タップ切換中かどうかが判断される(ステップS42)。
【0027】
タップ切換中と判断されると、同時に信号入力回路61から消耗度算出回路64へ送信された変圧器通電電流信号▲3▼の示す変圧器通電電流Iを時間積分し(∫Idt)、その積分値に電流積分値を消耗度に換算する係数αを掛け、電気的消耗度Cを算出する(C=α・∫Idt)(ステップS43)。電気的消耗度Cは、タップ切換中の信号が出力されている間、積算し続け(C=C+α・∫Idt)、タップ切換が完了し、タップ切換中信号▲4▼がなくなったら、積算を完了する(C=C)(ステップS44)。
【0028】
消耗度算出回路64で算出された電気的消耗度Cは、寿命判定回路63へ送信され、電気的寿命判定値Cfと比較され(ステップS45)、現在の電気的消耗度CがCf以上になった時、電気的寿命とみなす(ステップS46)。逆に電気的消耗度CがCfより小さい場合には、信号入力回路61に戻り、再度一連のフローを繰り返し、電気的消耗度Cの算出を続ける。
【0029】
以上説明したように本実施形態によれば、タップ切換中の変圧器の通電電流から電気的消耗度を算出するため、実際の電気的消耗度で負荷時タップ切換器4の電気的寿命を予測して保守点検時期を管理することができ、電気部品の無駄な交換も防止することができる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、タップ切換器の電気的寿命を予測して保守点検時期を管理することができ、かつ、電気部品を無駄に交換することが無くなり、保守点検の省時間化及び部品の省資源化が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す概略構成図。
【図2】図1に示した制御装置内の寿命予測フロー図。
【図3】本発明の第2の実施形態を示す概略構成図。
【図4】図3に示した制御装置内の寿命予測フロー図。
【図5】従来の変圧器の負荷時タップ切換器を示す概略構成図。
【符号の説明】
1…交流電源
2…遮断器
3…変圧器
4…負荷時タップ切換器
5…切換回数カウンタ
6…制御装置
7…変流器
61…信号入力回路
62…切換回数換算回路
63…寿命判定回路
64…消耗度算出回路
Claims (2)
- 変圧器のタップを切り換えるタップ切換器と、前記変圧器の一次側に設けられた遮断器の状態を示す信号及びタップ位置を示す信号を取り込む信号入力手段と、この信号入力手段により取り込まれた前記信号により、タップ切換器を負荷時に切り換えたか無負荷時に切り換えたかを判断する判断手段と、この判断手段の判断結果に基づいて、負荷時の切換回数をカウントするとともに、無負荷時の切換の場合は切換回数を低減してカウントするカウント手段と、このカウント手段のカウント結果から前記タップ切換器の寿命を判定する判定手段とを具備したことを特徴とする変圧器のタップ切換装置。
- 変圧器のタップを切り換えるタップ切換器と、前記変圧器の通電電流を示す信号及びタップ切換中であることを示す信号を取込む信号入力手段と、この信号入力手段により取り込まれた前記信号により、タップ切換中の通電電流を時間積分し電気的消耗度を算出する消耗度算出手段と、この消耗度算出手段により算出された電気的消耗度から前記タップ切換器の寿命を判定する判定手段とを具備したことを特徴とする変圧器のタップ切換装置。
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JP (1) | JP2004023013A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007036943A (ja) * | 2005-07-29 | 2007-02-08 | Yamaha Corp | 音響機器保守支援装置 |
JP2008130957A (ja) * | 2006-11-24 | 2008-06-05 | Mitsubishi Electric Corp | 負荷時タップ切換器のタップ位置及び累積動作回数検出方法 |
JP2012186960A (ja) * | 2011-03-07 | 2012-09-27 | Toshiba Corp | 監視装置 |
CN103616634A (zh) * | 2013-11-30 | 2014-03-05 | 国家电网公司 | 变压器有载分接开关触头寿命在线监测方法及其装置 |
CN104749519A (zh) * | 2015-03-12 | 2015-07-01 | 云南电网公司西双版纳供电局 | 一种基于相关性分析的有载调压变压器分接开关运行状态判断方法 |
-
2002
- 2002-06-20 JP JP2002179390A patent/JP2004023013A/ja active Pending
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