JP2004021770A - ネットワークシステムおよびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】コマンドの増殖を効率よく防止し、通信トラフィックを減少させることができるようにする。
【解決手段】ネットワーク上の各ノードは、他のノードが備えるリソースの在り処を表す情報をキャッシュ記憶するキャッシュ記憶部17と、lookupコマンドを受信したときにキャッシュ記憶部17を検索し、この検索にヒットした場合にはlookupコマンドを消滅させ、それに対応するhitリプライを直ちに返すように制御する制御部13とを備える。これにより、実際にはリソースがlookupコマンド発行元から遠くに存在する場合でも、それより近いノードからhitリプライを返し、それ以降はlookupコマンドを伝播しなくても済むようにする。
【選択図】 図2
【解決手段】ネットワーク上の各ノードは、他のノードが備えるリソースの在り処を表す情報をキャッシュ記憶するキャッシュ記憶部17と、lookupコマンドを受信したときにキャッシュ記憶部17を検索し、この検索にヒットした場合にはlookupコマンドを消滅させ、それに対応するhitリプライを直ちに返すように制御する制御部13とを備える。これにより、実際にはリソースがlookupコマンド発行元から遠くに存在する場合でも、それより近いノードからhitリプライを返し、それ以降はlookupコマンドを伝播しなくても済むようにする。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はネットワークシステムおよびプログラムに関し、特に、サーバを介さずにクライアント同士で直接データの交換を行うシステムに用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネットの浸透とインターネットユーザ数の爆発的増加という社会的背景、パーソナルコンピュータ(パソコン)の高性能化とネットワークの高速化という技術的背景をもとに、ピアツーピア(P2P)と呼ばれるネットワーク技術が注目を集めている。
【0003】
従来のネットワークシステムは、少数のサーバと多数のクライアントとをネットワークを介して接続したものが殆どであり、クライアントで生成されたリソースはサーバに集められて管理されていた。ところが、爆発的ユーザ数増加の中、ユーザの生み出したリソースをサーバに集めるコストは無視できないものになっている。
【0004】
すなわち、従来のWebアーキテクチャにおいてサーバにリソースを集める際に、インターネット上に散らばっているリソースを発見するメカニズムには、ディレクトリサービスとサーチエンジンの2つのタイプが存在する。前者は人海戦術と呼ぶべきアプローチで、人手の作業によってリソースを集めるものである。後者はエージェントロボットがインターネットを巡回することによってリソースを集めてまわるものであり、何れのタイプも言わば力任せのアプローチである。
【0005】
また、サーバに集められたリソースは、アクセスの集中を生む。この結果、クライアントとして用いられる高性能なパソコンは殆ど遊休状態となり、高速ネットワークもサーバ周辺だけがいびつに混雑する結果となっている。
【0006】
これに対し、P2Pによるネットワーク技術は、ユーザに近い部分でサーバを介さずに、クライアント同士がダイレクトに情報のやり取りをするアーキテクチャである。つまり、多数のクライアントで生成されたリソースはそれぞれのクライアント自身で管理されるため、多数のリソースをサーバに集める必要もないし、リソース取得のためにアクセスの集中が生じることも殆どない。また、高性能なパソコンが持つ遊休資源を有効に使うことも可能となる。
【0007】
図5を参照して、P2Pアーキテクチャを利用して所望のリソースを検索および取得する際の手順を説明する。まず、図5(a)のように、リソース110の取得を希望しているユーザのノード100は、どこにリソース110があるかを探し出すためのlookupコマンドを近接ノード(接続しているノード)101,102に発行する。
【0008】
lookupコマンド受け取ったノード101,102は、要求されているリソース110を自身が持っているかどうかを調べる。該当するリソース110が見つからない場合は、図5(b)のように、lookupコマンドを近接ノード(lookupコマンドの送信元以外で接続しているノード)103〜106に転送する。このlookupコマンドを受け取ったノード103〜106も、要求されているリソース110を自身が持っているかどうかを調べる。
【0009】
このようにコマンド伝播とリソース110の検索を繰り返していく中で、ノード103では、リソース110の検索にヒットする。検索にヒットした場合は、図5(c)に示すように、lookupコマンドの送信元であるノード101にhitリプライを返す。hitリプライを受け取ったノード101は、lookupコマンドの送信元であるユーザノード100にhitリプライを転送する。このようにhitリプライは、lookupコマンドを伝播した各ノードにより逆向きに伝播され、コマンド発行元のユーザノード100まで届けられる。
【0010】
hitリプライは、リソース110のアクセスインタフェースの名前と検索ヒットノード103の情報とを含むパケットである。以上の手順により、最初にlookupコマンドを発行したユーザノード100では、所望のリソース110がノード103に存在することを発見できる。hitリプライを受け取ったユーザノード100は次に、図5(d)のようにノード103にダイレクトにアクセスし、リソース110を取得する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のP2Pネットワーク技術では、リソースを取得する前提として、所望のリソースがどこにあるかを発見するためにlookupコマンドを多数のノードに伝播していかなければならならない。そのため、ネットワーク上に非常に多くのコマンド伝播が生じ、それだけ通信トラフィックが増大するという問題があった。
【0012】
個々のコマンドについては、そのパケットにTTL(Time To Live)を設定してコマンドの増殖を防止する工夫はなされている。TTLとは、コマンド伝播回数を設定しておき、ノードがlookupコマンドを受信する毎にこれを1つずつ減算していき、ゼロになったときにそのコマンドを消滅するようにしたものである。このTTLを用いれば、あるlookupコマンドが発行されたにも関わらず所望のリソースが発見されない場合に、そのコマンドが無限に伝播されていくのを防止し、ネットワーク上に無駄なコマンドが飛び交うのを防ぐことができる。
【0013】
しかしながら、このようなTTLを用いたとしても、所望のリソースが発見されない場合に限ってコマンドの増殖を防ぐことができるに過ぎず、所望のリソースが存在する場合におけるコマンド増殖は防ぐことができない。すなわち、lookupコマンド発行元ノードの近くにリソースが存在すれば、コマンドの増殖はそれほど多くならない。しかし、コマンド発行元ノードから遠く離れたノードにしかリソースがない場合は、そのリソースを発見するまでに多数のノードを経由することになり、コマンドの増殖を生む。
【0014】
このように、コマンド発行元ノードから遠く離れたノードにしかリソースが存在しない場合は、コマンドの増殖によってネットワーク上の通信トラフィックが増大するという問題を生じる。また、あるノードがlookupコマンドを発行してからhitリプライを受信するまでの時間が長くなり、ネットワークとしての応答性が悪くなるという問題も生じる。
【0015】
また、従来のP2Pネットワーク技術では、交換可能なリソースは所有者が不特定のファイルだけであり、特定の所有者のリソースを共有することはできなかった。例えば、あるユーザのスケジュール情報等に代表される知識データベースを他のノードでも共有することはできなかった。これは、特定ユーザのリソースはそのユーザが使用するノードにのみ存在し、これをコピーして管理する仕組みがないためである。
【0016】
すなわち、所有者が不特定のファイルであれば、これをコピーして複数のノードに置いておくことができるため、lookupコマンドによるリソースの発見および交換が比較的容易に行われる。これに対して、特定ユーザのリソースは特定のノードにのみ存在するため、そこから遠くにあるノードからでは、TTLの制御によってlookupコマンドが途中で消滅してしまい、リソースを発見できないことが多くなる。
【0017】
運良くリソースを発見できても、発見するまでにコマンドの増殖を招き、通信トラフィックが混雑する原因となってしまう。また、lookupコマンドを発行してからhitリプライが返ってくるまでの応答性も極めて悪くなる。以上のような理由から、従来はP2Pネットワークシステムにおいて特定ユーザの知識DBを共有することは実質的にできなかった。
【0018】
また、生存期間が比較的短く、更新やコピー、移動などが頻繁に行われるリソース(以下、動的リソースと呼ぶ)を複数のノード間で共有しようとする場合、複数のノードに存在する同じリソースは常に同じ内容となるようにしておかなければならない。複数のノードに存在する動的リソースの内容がまちまちであると、どのノードがlookupコマンドにより発見されるかによって、取得するリソースが古い内容であったり新しい内容であったりして問題となるからである。
【0019】
そのため、ネットワーク上では、複数のノードに存在する同じ動的リソースが全て最新版となるように、あるノードにおいて動的リソースが更新されたときには、その更新された動的リソースは他のノードにも転送されるようになっている。これにより、ネットワーク上には多量のデータが定常的に流れており、これも通信トラフィックを混雑させる要因になっているという問題があった。
【0020】
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、コマンドの増殖を効率よく防止し、通信トラフィックを減少させることができるようにすることを目的とする。
また、本発明は、lookupコマンドを発行してからhitリプライが返ってくるまでの応答性を向上させることができるようにすることも目的とする。
また、本発明は、P2Pネットワーク技術において特定ユーザの知識DBを共有することができるようにすることも目的とする。
また、本発明は、動的リソースを最新版に保つために行われるデータ転送の量を削減し、通信トラフィックを減少させることができるようにすることも目的としている。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明のネットワークシステムは、各ノードが、検索ヒット応答の伝播時に、検索ヒットノードが備えるリモートリソースの識別情報とその在り処をキャッシュ記憶するキャッシュ記憶手段と、リソース検索コマンドが与えられたときに上記キャッシュ記憶手段を参照してリソースの検索を行い、当該リソースの検索にヒットした場合に検索ヒット応答を返すように制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0022】
本発明の他の態様では、各ノードが、リソースの識別情報およびそのリソースに関するユーザ情報を記憶する情報記憶手段と、リソース検索コマンドが与えられたときに上記情報記憶手段を参照してリソースの検索を行い、要求されたユーザリソースの検索にヒットした場合に検索ヒット応答を返すように制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0023】
本発明の他の態様では、各ノードが、リソースを、当該リソースが更新されたときには更新前後の差分情報を記憶して管理するリソース管理手段と、リソースの識別情報および差分情報に関する版情報を記憶する情報記憶手段と、リソース検索コマンドが与えられたときに上記情報記憶手段を参照してリソースの検索を行い、当該リソースの検索にヒットした場合に検索ヒット応答を返すように制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0024】
本発明の他の態様では、各ノードが、最新の差分情報を検索するリソース検索コマンドを所定タイミング毎に発行して上記最新の差分情報を取得する同期処理手段を備えたことを特徴とする。
【0025】
本発明の他の態様では、各ノードが、接続、アクセス、コマンド伝播の少なくとも一に関する履歴を記憶する履歴記憶手段と、上記履歴記憶手段に記憶されている履歴に基づいて、複数ノード間の接続を制御する接続制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態のネットワークシステムが適用されるネットワークの概略構成例を示す図である。本実施形態のネットワークは、ノードの集合100〜108で定義される。ノードとは、本実施形態のプロトコルを実装したプログラムのプロセスのことを言う。したがって、例えば1つのパソコンの中にも、起動しているプログラムが複数あれば、複数のノードが存在することになる。
【0027】
ノード同士は、複数のセッションを互いに張った状態でトポロジを形成する。この常態的なセッションを「接続」と呼ぶことにする。「接続」が常態的なトポロジ形成をなして、この接続セッション上を基本的なプロトコル(リソース検索コマンドに相当するlookupコマンドや、検索ヒット応答に相当するhitリプライ等)が流れる。
【0028】
これに対して、ユーザノード100(lookupコマンドの発行元ノード)からリソース110の存在するノード103(hitリプライの発行元ノード)に対して張るセッションを「アクセス」と呼ぶことにする。「アクセス」は、リソース発見後にコマンド発行元ノードと検索ヒットノードとの間に一時的に張られるセッションで、この上をアクセスインタフェースに応じたプロトコルが流れる。
【0029】
上記した「接続」および「アクセス」のトポロジ形成の状態は中央で管理されず、個々のノード100〜108が自律的に形成する。
【0030】
図2は、各ノード100〜108が備える機能構成を示すブロック図である。図2において、11は接続部であり、他のノードと接続してlookupコマンドやhitリプライ等のやり取りを行う。12はアクセス部であり、他のノードとアクセスしてリソースのやり取りを行う。13は制御部であり、ノード内の全体制御を行う。
【0031】
14はインデックス記憶部であり、自身が元々備えるローカルリソースのインデックスを記憶する。制御部13は、起動時にローカルストレージにあるリソースのインデックスをインデックス記憶部14に登録する。リモートにある他のノードからリソースをコピーした場合も、そのインデックスをインデックス記憶部14に登録する。このインデックスについての詳細は後述する。
【0032】
15は伝播情報記憶部であり、コマンド伝播の情報(パケットIDと伝播先ノードとのペア)を記憶する。この伝播情報は、Lookupコマンドの伝播時に各ノードに記憶していく。hitリプライの伝播時に制御部13がこの伝播情報を参照することで、当該hitリプライをlookupコマンドの伝播時と逆向きに伝播し、コマンド発行元ノードまで届けることが可能となる。
【0033】
16は履歴記憶部であり、lookupコマンドやhitリプライなどのコマンド伝播、他のノードに対する過去の接続状況やアクセス状況などに関する履歴を記憶する。具体的には、自ノードにおける過去の検索ヒット数(hitリプライの発行数)、hitリプライ以外のコマンドの発行数、他のノードとのネットワーク的近さ(lookupコマンドを発行してからhitリプライが返ってくるまでの時間等)、過去にどのノードに接続していたか、あるいは接続できなかったかを表す接続実績、他のノードに対するアクセス数等の情報を記憶する。
【0034】
17はキャッシュ記憶部であり、検索ヒット応答の伝播時に、検索ヒットノードが備えるリモートリソースの識別情報とその在り処をキャッシュ記憶する。これは、例えば他のノードから受け取ったlookupコマンドおよびそれに対するhitリプライをキャッシュ記憶することによって行う。
【0035】
この場合、制御部13は、他のノードから接続部11を介してコマンドを受信したときに、それと同じコマンドがキャッシュ記憶部17に記憶されているかどうかを調べる。そして、同じコマンドが記憶されている場合は、受信したコマンドを消滅させる(他のノードに伝播しないようにする)。
【0036】
例えば、他のノードから送られてきたコマンドがlookupコマンドであれば、制御部13は、それと同じコマンド(同じリソースを検索するするlookupコマンド)およびそれに対応するhitリプライがキャッシュ記憶部17に記憶されているかどうかを調べる。同じlookupコマンドとhitリプライとのペアがキャッシュ記憶部17に記憶されている場合は、受信したlookupコマンドを消滅させて、それに対応するhitリプライをキャッシュ記憶部17から読み出して返す。
【0037】
一方、受信したlookupコマンドと同じコマンドがキャッシュ記憶部17に記憶されていない場合、あるいは、同じlookupコマンドはあってもそれに対応するhitリプライが記憶されていない場合は、インデックス記憶部14を参照し、要求されているリソース(自身が備えるローカルリソースおよび他のノードからコピーしたリモートリソースの双方を含む)を自身が持っているかどうかを調べ、持っている場合にはhitリプライを発行して他のノードに返す。当該リソースを持っていない場合は、近接ノードに対して更にlookupコマンドを伝播する。
【0038】
このように、本実施形態では、各ノードにキャッシュ記憶部17を設けて過去のlookupコマンドおよびhitリプライのペアを記憶し、必要な情報がキャッシュ記憶部17に記憶されている場合にはlookupコマンドを他のノードに伝播せず、直ちにhitリプライを返すようにしている。
【0039】
これにより、実際には所望のリソースがコマンド発行元のユーザノードから遠くに存在する場合でも、ユーザノードに近いノードからhitリプライを返し、それ以降はlookupコマンドを伝播しなくても済む。ユーザノード自身が必要な情報をキャッシュ記憶している場合は、lookupコマンドの発行すらしなくても済むようになる。したがって、TTL以外でもコマンドの増殖を防ぐことが可能となる。同時に、lookupコマンドを発行してからhitリプライが返ってくるまでのネットワークとしての応答性を上げることもできる。
【0040】
なお、この図2に示した機能構成は、実際にはコンピュータのCPUあるいはMPU、RAM、ROMなどで構成され、RAMやROMに記憶されたプログラムが動作することによって実現できる。したがって、コンピュータが上記の機能を果たすように動作させるプログラムを例えばCD−ROMのような記録媒体に記録し、コンピュータに読み込ませることによって実現できるものである。
【0041】
上記プログラムを記録する記録媒体としては、CD−ROM以外に、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、光ディスク、光磁気ディスク、DVD、不揮発性メモリカード等を用いることができる。また、上記プログラムをインターネット等のネットワークを介してコンピュータにダウンロードすることによっても実現できる。
【0042】
また、コンピュータが供給されたプログラムを実行することにより上述の実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムがコンピュータにおいて稼働しているOS(オペレーティングシステム)あるいは他のアプリケーションソフト等と共同して上述の実施形態の機能が実現される場合や、供給されたプログラムの処理の全てあるいは一部がコンピュータの機能拡張ボードや機能拡張ユニットにより行われて上述の実施形態の機能が実現される場合も、かかるプログラムは本実施形態に含まれる。
【0043】
次に、上記図1のように構成されたネットワークにおいて所望のリソースを検索する際の手順を説明する。まず、リソース110の取得を希望しているユーザノード100は、これに接続している近接ノード101,102にlookupコマンドを発行する。このとき発行されるlookupコマンドのパケットは、要求するリソース110のIDを含んでいる。
【0044】
lookupコマンド受け取ったノード101,102は、それと同じコマンドおよび対応するhitリプライが自身のキャッシュ記憶部17に記憶されているかどうかを調べる。同じlookupコマンドとhitリプライとのペアが記憶されている場合は、当該hitリプライをキャッシュ記憶部17から読み出し、ユーザノード100に返す。一方、受信したlookupコマンドと同じコマンドあるいはそれに対応するhitリプライがキャッシュ記憶部17に記憶されていない場合は、インデックス記憶部14内のインデックス情報をリソースIDで検索する。
【0045】
ここで、検索にヒットしない場合は、ユーザノード100から受信したlookupコマンドを近接ノード103〜106に伝播する。このlookupコマンドを受け取ったノード103〜106においても同様に、キャッシュ記憶部17を検索して同じlookupコマンドやそれに対応するhitリプライが記憶されているかどうかを調べるとともに、インデックス記憶部14を検索して、要求されているリソース110を自身が持っているかどうかを調べる。
【0046】
このようにコマンド伝播を繰り返していく中で、ノード103においてリソース110の検索にヒットしたとする。この場合ノード103は、hitリプライを発行する。発行されたhitリプライは、各ノードの伝播情報記憶部15に記憶されている伝播情報に基づいて、lookupコマンドを伝播した各ノードにより逆向きに伝播され、コマンド発行元のユーザノード100まで届けられる。このようなlookupコマンドとhitリプライの伝播を行う際に、それらのコマンドがキャッシュ記憶部17にキャッシュ記憶される。
【0047】
なお、上記の例において、ノード104がノード101からlookupコマンドを受信した際には、キャッシュ記憶部17およびインデックス記憶部14を検索した結果に応じて、近接ノード105,107に対してlookupコマンドが更に伝播されることになる。このとき、ノード105は、同じlookupコマンドをノード102から既に受信して近接ノード104,107へと転送している。
【0048】
このときノード105内の制御部13は、伝播情報記憶部15を参照して、一度転送したコマンドについては、その後別のノードから受け取っても転送しないように制御する。他のノード内の制御部13も同様の制御を行う。これにより、ネットワーク上に無駄なコマンドが飛び交うのを防ぎ、コマンド伝播の爆発を防止することができる。
【0049】
図3は、ノード間でやり取りされるパケットデータの構造を示す図である。図3(a)に示すように、本実施形態のパケットデータは、TCPヘッダとTCPデータとを含んで構成されている。このうちTCPデータは、図3(b)に示すように、P2Pアーキテクチャに特有のヘッダと、各種リソースに相当するアプリケーションデータと、当該アプリケーションデータの属性や後述する版情報(リビジョン情報)とを含んでいる。
【0050】
また、図3(c)に示すように、P2Pヘッダは、GUID(Global Unique Identification)等によるメッセージID、lookupコマンドやhitリプライ等のコマンド、コマンドの寿命設定時間を表すTTL情報などを含んで構成されている。伝播情報記憶部15、履歴記憶部16、キャッシュ記憶部17には、メッセージIDやコマンドなどが記憶される。
【0051】
このように本実施形態でもTTLを用いることにより、あるlookupコマンドが発行されたにも関わらず所望のリソースが発見されない場合に、そのコマンドが無限に伝播されていくのを防止し、ネットワーク上に無駄なコマンドが飛び交うのを防ぐことができる。TTLによってlookupコマンドが途中で消滅した場合、ユーザにはタイムオーバー通知が成される。ユーザはその後で希望する場合には、同じlookupコマンドを発行してリソースの検索を再度試みる。
【0052】
通常、ネットワークのトポロジは固定的ではない。すなわち、ノードは随時、プログラムの起動によってネットワーク上に新たに参加する。逆に、プログラムの終了によって、ノードは突然ネットワーク上から離脱する。そのため、TTLによって一度タイムオーバー通知が成された場合でも、再度lookupコマンドを発行すると、その時点でノードの接続状況が前回と変わっており、所望のリソースを発見できることもある。
【0053】
ところが、タイムオーバー通知の直後にlookupコマンドを発行しても、ノードの接続状況が変わっていないことが多い。この場合には、何度lookupコマンドを発行しても、その都度タイムオーバーとなって所望のリソースを発見できない。また、接続状況が変わっていても、相変わらず所望のリソースが遠くにあるため、TTLによるコマンド寿命の設定によって依然としてリソースを発見できないこともある。
【0054】
そこで、本実施形態では、上述したノードの参加および離脱とは別に、参加済みのノードの接続先を自律的に変更するように制御する。このとき、制御部13は、履歴記憶部16を参照して、経路が最短となるようにノード間の接続先を動的に変更する。
【0055】
例えば、過去の検索ヒット数(hitリプライの発行数)が多いノードは、多数のユーザが所望するリソースを備えている重要なノードであるので、これに対する接続を積極的に試みる。lookupコマンドの発行数が多いノードも重要なノードなので、これに対する接続を試みる。特に、2つのノード間でリソースへのアクセスが多い場合は、その2つのノード間でより速くhitリプライを返す方が良いので、そのノード間は接続するようにする。
【0056】
また、ネットワーク的な距離が近いノード間は接続するが、ネットワーク的な距離が遠いノード間は接続を切るようにする。ネットワーク的な距離は、lookupコマンドを発行してからhitリプライが返ってくるまでの時間を実績としてとるようにしても良いし、特別な距離測定用コマンドを定期的に近接ノードに送ることによって距離を測るようにしても良い。また、例えばファイアウォールの存在等によって過去に接続できなかったノード間には接続を形成しないようにする。
【0057】
このように、履歴記憶部16に記憶されている種々の履歴情報に基づいてノード間の接続を能動的に変えることにより、TTLによるタイムオーバーが何度も続く事態を防ぐことができる。また、TTLによるコマンド寿命の問題とは関係なく、ネットワークとしての応答性を上げることができるとともに、コマンドの増殖も有効に抑制することができる。
【0058】
すなわち、本実施形態によれば、重要なノードがトポロジの中心方向に徐々に押し込まれていき、そこに多くのノードが接続されるようになる。これにより、ノード間の接続を最適化することができる。上述したキャッシュ記憶部17を用いた場合、過去と同じリソースの検索であればキャッシュ情報にヒットして直ちにhitリプライが返されるが、異なるリソースを検索する場合にはキャッシュ情報にヒットしない。しかし、この場合でも、ノード間の接続が最適化されている結果、所望のリソースを有するノードとのネットワーク的な距離は近い可能性が高く、多くのコマンド伝播をしなくてもhitリプライを受けることができる。
【0059】
次に、インデックス記憶部14に記憶されるインデックスの詳細について説明する。本実施形態のインデックスは、リソースを一意に識別するリソースID(識別情報)と、リソースの版を識別するリビジョンID(版情報)と、リソースの所有者であるユーザを一意に識別するユーザID(ユーザ情報)とを含んでいる。
【0060】
このように、リソースIDの他にユーザIDを持つことにより、他のノードからリソースをコピーした場合でも、そのリソースが誰の所有物であるかを特定することができる。これにより、特定ユーザのリソースを他のノードにもコピーして置いておくことが可能となる。
【0061】
制御部13は、特定ユーザのリソースを検索するためのlookupコマンドが与えられたときには、そのlookupコマンド中に含まれているリソースIDとユーザIDとをもとにインデックス記憶部14を検索し、この検索にヒットした場合にhitリプライを返すように制御する。
【0062】
このようにすることによって、リソースのオリジナルが存在する特定ユーザのノードから遠くにあるノードにおいても、TTLの制御によってlookupコマンドの消滅を受けることなく、当該特定ユーザのリソースのコピーを他のノードから取得することができるようになる。つまり、P2Pネットワークシステムにおいても特定ユーザの知識DBを共有することが可能となる。
【0063】
ただし、複数のノード間で特定ユーザのリソースを共有しようとする場合、複数のノードに存在する同じリソースは常に同じ内容となるようにしておかなければならない。これは、特定ユーザのリソースに限らず、内容が更新され得る動的リソースであれば同じことである。そのために制御部13は、あるノードにおいて動的リソースが更新されたときには、その動的リソースを他のノードにも転送することにより、複数のノードに存在する同じ動的リソースが全て同じ内容となるように同期処理を行う。
【0064】
この同期処理において転送するデータ量を削減するために、本実施形態ではリソースの更新をリビジョンで管理するようにしている。すなわち、本実施形態のリソースは、図4(a)に示すように、内容が更新される都度、更新前後の差分情報をストレージに記憶することによって管理する。更新されたリソースの版がどの状態であるかを示すのがリビジョンIDであり、図4(b)のようにリソースIDとリビジョンIDとによって特定の状態にアクセスすることができる。
【0065】
各ノードの制御部13は、一定時間毎に最新リビジョンを検索するlookupコマンドを発行して、他のノードから最新の差分情報を取得することにより、同期処理を行う。このとき制御部13は、受信したlookupコマンド中に含まれているリソースIDとリビジョンIDとをもとにインデックス記憶部14を検索し、この検索にヒットした場合にhitリプライを返すように制御する。
【0066】
このように、本実施形態によれば、動的リソースの同期処理の際には差分情報のみを転送するようにしたので、転送データ量を削減し、通信トラフィックを減少させることができる。なお、ここでは一定時間毎にlookupコマンドを発行する例について説明しているが、リビジョン間をマージするタイミングはこれに限定されるものではない。
【0067】
以上に説明した本実施形態のプロトコルは、様々なネットワークシステムに適用することが可能である。例えば、P2Pプロトコルをベースにしたグループウェアに適用することができる。このグループウェアの中では、例えば、個人またはグループのスケジュールやタスクの管理、文書等のファイル管理、プロジェクトの進捗管理などを行うことができる。
【0068】
以上詳しく説明したように、本実施形態においては、
・コマンドのパケットにTTLを設定する。
・一度転送したコマンドは、別のノードから受け取っても転送しない。
・リモートリソースの在り処を各ノードがキャッシュ記憶する。
といった仕組みを持つことにより、コマンドの増殖を防止し、通信トラフィックの増大を抑止することができる。また、ネットワークとしての応答性を向上させることもできる。
【0069】
また、本実施形態では、コマンド伝播や接続、アクセスなどに関する過去の実績を履歴として記憶しておき、その履歴に応じて複数ノード間の接続を可変制御するようにしたので、ノード間の接続を最適化して、ネットワークとしての応答性を更に向上させることができる。
【0070】
また、本実施形態では、リソースをユーザIDによって管理するようにしたので、特定ユーザのリソースを複数のノードにコピーして管理することが可能となる。これにより、特定ユーザのリソースであってもlookupコマンドによるリソースの発見および交換を行うことができ、P2Pネットワーク技術において特定ユーザの知識DBを共有することができるようになる。
【0071】
また、本実施形態では、動的リソースの同期処理を行う際に、更新前後の差分情報のみを転送するようにしたので、転送データ量を削減し、通信トラフィックを減少させることができる。
【0072】
なお、上記実施形態においては、キャッシュ記憶部17には、他のノードから受け取ったlookupコマンドおよびhitリプライそのものを記憶するようにしているが、どのノードにリソースが存在するのかを表した情報を記憶するようにしても良い。例えば、hitリプライを受信したときに、そのhitリプライを発行した他のノードおよびそのノードが備えるリモートリソースのIDを記憶するようにする。
【0073】
この場合、制御部13は、他のノードからlookupコマンドを受信した際に、そのlookupコマンド中に含まれているリソースIDがキャッシュ記憶部17に記憶されているかどうかを調べる。そして、該当するリソースIDが記憶されている場合には、そのリソースを実際に持っているノードの情報をキャッシュ記憶部17から読み出し、当該ノードを知らせるhitリプライを発行して、lookupコマンド送信元のノードに返すようにする。
【0074】
その他、上記実施形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその精神、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【0075】
【発明の効果】
本発明は上述したように、リソースの在り処を表す情報を各ノードがキャッシュ記憶し、キャッシュ記憶された情報に基づいて検索がヒットした場合にはリソース検索コマンドを他のノードに伝播せず、直ちに検索ヒット応答を返すようにしている。これにより、TTLの手法以外でもコマンドの増殖を有効に防ぐことができ、通信トラフィックの増大を抑止することができる。また、リソース検索コマンドを発行してから検索ヒット応答が返ってくるまでのネットワークとしての応答性を上げることもできる。
【0076】
本発明の他の特徴によれば、各ノードにおいてリソースに関するユーザ情報を記憶し、そのユーザ情報に基づいて検索がヒットした場合に検索ヒット応答を返すようにしている。これにより、特定ユーザのリソースを複数のノードにコピーして管理することが可能となり、P2Pネットワーク技術において特定ユーザの知識DBを共有することができるようになる。
【0077】
また、本発明の他の特徴によれば、リソースが更新されたときには更新前後の差分情報を記憶して管理するようにしている。これにより、動的リソースの同期処理を行う際に、更新前後の差分情報のみを転送するようにすることができ、転送データ量を削減して通信トラフィックの混雑を抑制することができる。
【0078】
また、本発明の他の特徴によれば、コマンド伝播等に関する履歴を記憶しておき、その履歴情報に応じて複数ノード間の接続を可変制御するようにしたので、ノード間の接続を最適化することができる。これにより、コマンドの増殖を防止して通信トラフィックの混雑を抑止することができるとともに、ネットワークとしての応答性を更に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のネットワークシステムが適用されるネットワークの概略構成例を示す図である。
【図2】本実施形態のノードが備える機能構成を示すブロック図である。
【図3】本実施形態のノード間でやり取りされるパケットデータの構造を示す図である。
【図4】本実施形態によるリソースの構成を示す図である。
【図5】P2Pアーキテクチャを利用して所望のリソースを検索および取得する際の手順を示す図である。
【符号の説明】
11 接続部
12 アクセス部
13 制御部
14 インデックス記憶部
15 伝播情報記憶部
16 履歴記憶部
17 キャッシュ記憶部
100 ユーザノード(lookupコマンド発行元ノード)
101〜108 ノード
110 リソース
【発明の属する技術分野】
本発明はネットワークシステムおよびプログラムに関し、特に、サーバを介さずにクライアント同士で直接データの交換を行うシステムに用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネットの浸透とインターネットユーザ数の爆発的増加という社会的背景、パーソナルコンピュータ(パソコン)の高性能化とネットワークの高速化という技術的背景をもとに、ピアツーピア(P2P)と呼ばれるネットワーク技術が注目を集めている。
【0003】
従来のネットワークシステムは、少数のサーバと多数のクライアントとをネットワークを介して接続したものが殆どであり、クライアントで生成されたリソースはサーバに集められて管理されていた。ところが、爆発的ユーザ数増加の中、ユーザの生み出したリソースをサーバに集めるコストは無視できないものになっている。
【0004】
すなわち、従来のWebアーキテクチャにおいてサーバにリソースを集める際に、インターネット上に散らばっているリソースを発見するメカニズムには、ディレクトリサービスとサーチエンジンの2つのタイプが存在する。前者は人海戦術と呼ぶべきアプローチで、人手の作業によってリソースを集めるものである。後者はエージェントロボットがインターネットを巡回することによってリソースを集めてまわるものであり、何れのタイプも言わば力任せのアプローチである。
【0005】
また、サーバに集められたリソースは、アクセスの集中を生む。この結果、クライアントとして用いられる高性能なパソコンは殆ど遊休状態となり、高速ネットワークもサーバ周辺だけがいびつに混雑する結果となっている。
【0006】
これに対し、P2Pによるネットワーク技術は、ユーザに近い部分でサーバを介さずに、クライアント同士がダイレクトに情報のやり取りをするアーキテクチャである。つまり、多数のクライアントで生成されたリソースはそれぞれのクライアント自身で管理されるため、多数のリソースをサーバに集める必要もないし、リソース取得のためにアクセスの集中が生じることも殆どない。また、高性能なパソコンが持つ遊休資源を有効に使うことも可能となる。
【0007】
図5を参照して、P2Pアーキテクチャを利用して所望のリソースを検索および取得する際の手順を説明する。まず、図5(a)のように、リソース110の取得を希望しているユーザのノード100は、どこにリソース110があるかを探し出すためのlookupコマンドを近接ノード(接続しているノード)101,102に発行する。
【0008】
lookupコマンド受け取ったノード101,102は、要求されているリソース110を自身が持っているかどうかを調べる。該当するリソース110が見つからない場合は、図5(b)のように、lookupコマンドを近接ノード(lookupコマンドの送信元以外で接続しているノード)103〜106に転送する。このlookupコマンドを受け取ったノード103〜106も、要求されているリソース110を自身が持っているかどうかを調べる。
【0009】
このようにコマンド伝播とリソース110の検索を繰り返していく中で、ノード103では、リソース110の検索にヒットする。検索にヒットした場合は、図5(c)に示すように、lookupコマンドの送信元であるノード101にhitリプライを返す。hitリプライを受け取ったノード101は、lookupコマンドの送信元であるユーザノード100にhitリプライを転送する。このようにhitリプライは、lookupコマンドを伝播した各ノードにより逆向きに伝播され、コマンド発行元のユーザノード100まで届けられる。
【0010】
hitリプライは、リソース110のアクセスインタフェースの名前と検索ヒットノード103の情報とを含むパケットである。以上の手順により、最初にlookupコマンドを発行したユーザノード100では、所望のリソース110がノード103に存在することを発見できる。hitリプライを受け取ったユーザノード100は次に、図5(d)のようにノード103にダイレクトにアクセスし、リソース110を取得する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のP2Pネットワーク技術では、リソースを取得する前提として、所望のリソースがどこにあるかを発見するためにlookupコマンドを多数のノードに伝播していかなければならならない。そのため、ネットワーク上に非常に多くのコマンド伝播が生じ、それだけ通信トラフィックが増大するという問題があった。
【0012】
個々のコマンドについては、そのパケットにTTL(Time To Live)を設定してコマンドの増殖を防止する工夫はなされている。TTLとは、コマンド伝播回数を設定しておき、ノードがlookupコマンドを受信する毎にこれを1つずつ減算していき、ゼロになったときにそのコマンドを消滅するようにしたものである。このTTLを用いれば、あるlookupコマンドが発行されたにも関わらず所望のリソースが発見されない場合に、そのコマンドが無限に伝播されていくのを防止し、ネットワーク上に無駄なコマンドが飛び交うのを防ぐことができる。
【0013】
しかしながら、このようなTTLを用いたとしても、所望のリソースが発見されない場合に限ってコマンドの増殖を防ぐことができるに過ぎず、所望のリソースが存在する場合におけるコマンド増殖は防ぐことができない。すなわち、lookupコマンド発行元ノードの近くにリソースが存在すれば、コマンドの増殖はそれほど多くならない。しかし、コマンド発行元ノードから遠く離れたノードにしかリソースがない場合は、そのリソースを発見するまでに多数のノードを経由することになり、コマンドの増殖を生む。
【0014】
このように、コマンド発行元ノードから遠く離れたノードにしかリソースが存在しない場合は、コマンドの増殖によってネットワーク上の通信トラフィックが増大するという問題を生じる。また、あるノードがlookupコマンドを発行してからhitリプライを受信するまでの時間が長くなり、ネットワークとしての応答性が悪くなるという問題も生じる。
【0015】
また、従来のP2Pネットワーク技術では、交換可能なリソースは所有者が不特定のファイルだけであり、特定の所有者のリソースを共有することはできなかった。例えば、あるユーザのスケジュール情報等に代表される知識データベースを他のノードでも共有することはできなかった。これは、特定ユーザのリソースはそのユーザが使用するノードにのみ存在し、これをコピーして管理する仕組みがないためである。
【0016】
すなわち、所有者が不特定のファイルであれば、これをコピーして複数のノードに置いておくことができるため、lookupコマンドによるリソースの発見および交換が比較的容易に行われる。これに対して、特定ユーザのリソースは特定のノードにのみ存在するため、そこから遠くにあるノードからでは、TTLの制御によってlookupコマンドが途中で消滅してしまい、リソースを発見できないことが多くなる。
【0017】
運良くリソースを発見できても、発見するまでにコマンドの増殖を招き、通信トラフィックが混雑する原因となってしまう。また、lookupコマンドを発行してからhitリプライが返ってくるまでの応答性も極めて悪くなる。以上のような理由から、従来はP2Pネットワークシステムにおいて特定ユーザの知識DBを共有することは実質的にできなかった。
【0018】
また、生存期間が比較的短く、更新やコピー、移動などが頻繁に行われるリソース(以下、動的リソースと呼ぶ)を複数のノード間で共有しようとする場合、複数のノードに存在する同じリソースは常に同じ内容となるようにしておかなければならない。複数のノードに存在する動的リソースの内容がまちまちであると、どのノードがlookupコマンドにより発見されるかによって、取得するリソースが古い内容であったり新しい内容であったりして問題となるからである。
【0019】
そのため、ネットワーク上では、複数のノードに存在する同じ動的リソースが全て最新版となるように、あるノードにおいて動的リソースが更新されたときには、その更新された動的リソースは他のノードにも転送されるようになっている。これにより、ネットワーク上には多量のデータが定常的に流れており、これも通信トラフィックを混雑させる要因になっているという問題があった。
【0020】
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、コマンドの増殖を効率よく防止し、通信トラフィックを減少させることができるようにすることを目的とする。
また、本発明は、lookupコマンドを発行してからhitリプライが返ってくるまでの応答性を向上させることができるようにすることも目的とする。
また、本発明は、P2Pネットワーク技術において特定ユーザの知識DBを共有することができるようにすることも目的とする。
また、本発明は、動的リソースを最新版に保つために行われるデータ転送の量を削減し、通信トラフィックを減少させることができるようにすることも目的としている。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明のネットワークシステムは、各ノードが、検索ヒット応答の伝播時に、検索ヒットノードが備えるリモートリソースの識別情報とその在り処をキャッシュ記憶するキャッシュ記憶手段と、リソース検索コマンドが与えられたときに上記キャッシュ記憶手段を参照してリソースの検索を行い、当該リソースの検索にヒットした場合に検索ヒット応答を返すように制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0022】
本発明の他の態様では、各ノードが、リソースの識別情報およびそのリソースに関するユーザ情報を記憶する情報記憶手段と、リソース検索コマンドが与えられたときに上記情報記憶手段を参照してリソースの検索を行い、要求されたユーザリソースの検索にヒットした場合に検索ヒット応答を返すように制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0023】
本発明の他の態様では、各ノードが、リソースを、当該リソースが更新されたときには更新前後の差分情報を記憶して管理するリソース管理手段と、リソースの識別情報および差分情報に関する版情報を記憶する情報記憶手段と、リソース検索コマンドが与えられたときに上記情報記憶手段を参照してリソースの検索を行い、当該リソースの検索にヒットした場合に検索ヒット応答を返すように制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0024】
本発明の他の態様では、各ノードが、最新の差分情報を検索するリソース検索コマンドを所定タイミング毎に発行して上記最新の差分情報を取得する同期処理手段を備えたことを特徴とする。
【0025】
本発明の他の態様では、各ノードが、接続、アクセス、コマンド伝播の少なくとも一に関する履歴を記憶する履歴記憶手段と、上記履歴記憶手段に記憶されている履歴に基づいて、複数ノード間の接続を制御する接続制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態のネットワークシステムが適用されるネットワークの概略構成例を示す図である。本実施形態のネットワークは、ノードの集合100〜108で定義される。ノードとは、本実施形態のプロトコルを実装したプログラムのプロセスのことを言う。したがって、例えば1つのパソコンの中にも、起動しているプログラムが複数あれば、複数のノードが存在することになる。
【0027】
ノード同士は、複数のセッションを互いに張った状態でトポロジを形成する。この常態的なセッションを「接続」と呼ぶことにする。「接続」が常態的なトポロジ形成をなして、この接続セッション上を基本的なプロトコル(リソース検索コマンドに相当するlookupコマンドや、検索ヒット応答に相当するhitリプライ等)が流れる。
【0028】
これに対して、ユーザノード100(lookupコマンドの発行元ノード)からリソース110の存在するノード103(hitリプライの発行元ノード)に対して張るセッションを「アクセス」と呼ぶことにする。「アクセス」は、リソース発見後にコマンド発行元ノードと検索ヒットノードとの間に一時的に張られるセッションで、この上をアクセスインタフェースに応じたプロトコルが流れる。
【0029】
上記した「接続」および「アクセス」のトポロジ形成の状態は中央で管理されず、個々のノード100〜108が自律的に形成する。
【0030】
図2は、各ノード100〜108が備える機能構成を示すブロック図である。図2において、11は接続部であり、他のノードと接続してlookupコマンドやhitリプライ等のやり取りを行う。12はアクセス部であり、他のノードとアクセスしてリソースのやり取りを行う。13は制御部であり、ノード内の全体制御を行う。
【0031】
14はインデックス記憶部であり、自身が元々備えるローカルリソースのインデックスを記憶する。制御部13は、起動時にローカルストレージにあるリソースのインデックスをインデックス記憶部14に登録する。リモートにある他のノードからリソースをコピーした場合も、そのインデックスをインデックス記憶部14に登録する。このインデックスについての詳細は後述する。
【0032】
15は伝播情報記憶部であり、コマンド伝播の情報(パケットIDと伝播先ノードとのペア)を記憶する。この伝播情報は、Lookupコマンドの伝播時に各ノードに記憶していく。hitリプライの伝播時に制御部13がこの伝播情報を参照することで、当該hitリプライをlookupコマンドの伝播時と逆向きに伝播し、コマンド発行元ノードまで届けることが可能となる。
【0033】
16は履歴記憶部であり、lookupコマンドやhitリプライなどのコマンド伝播、他のノードに対する過去の接続状況やアクセス状況などに関する履歴を記憶する。具体的には、自ノードにおける過去の検索ヒット数(hitリプライの発行数)、hitリプライ以外のコマンドの発行数、他のノードとのネットワーク的近さ(lookupコマンドを発行してからhitリプライが返ってくるまでの時間等)、過去にどのノードに接続していたか、あるいは接続できなかったかを表す接続実績、他のノードに対するアクセス数等の情報を記憶する。
【0034】
17はキャッシュ記憶部であり、検索ヒット応答の伝播時に、検索ヒットノードが備えるリモートリソースの識別情報とその在り処をキャッシュ記憶する。これは、例えば他のノードから受け取ったlookupコマンドおよびそれに対するhitリプライをキャッシュ記憶することによって行う。
【0035】
この場合、制御部13は、他のノードから接続部11を介してコマンドを受信したときに、それと同じコマンドがキャッシュ記憶部17に記憶されているかどうかを調べる。そして、同じコマンドが記憶されている場合は、受信したコマンドを消滅させる(他のノードに伝播しないようにする)。
【0036】
例えば、他のノードから送られてきたコマンドがlookupコマンドであれば、制御部13は、それと同じコマンド(同じリソースを検索するするlookupコマンド)およびそれに対応するhitリプライがキャッシュ記憶部17に記憶されているかどうかを調べる。同じlookupコマンドとhitリプライとのペアがキャッシュ記憶部17に記憶されている場合は、受信したlookupコマンドを消滅させて、それに対応するhitリプライをキャッシュ記憶部17から読み出して返す。
【0037】
一方、受信したlookupコマンドと同じコマンドがキャッシュ記憶部17に記憶されていない場合、あるいは、同じlookupコマンドはあってもそれに対応するhitリプライが記憶されていない場合は、インデックス記憶部14を参照し、要求されているリソース(自身が備えるローカルリソースおよび他のノードからコピーしたリモートリソースの双方を含む)を自身が持っているかどうかを調べ、持っている場合にはhitリプライを発行して他のノードに返す。当該リソースを持っていない場合は、近接ノードに対して更にlookupコマンドを伝播する。
【0038】
このように、本実施形態では、各ノードにキャッシュ記憶部17を設けて過去のlookupコマンドおよびhitリプライのペアを記憶し、必要な情報がキャッシュ記憶部17に記憶されている場合にはlookupコマンドを他のノードに伝播せず、直ちにhitリプライを返すようにしている。
【0039】
これにより、実際には所望のリソースがコマンド発行元のユーザノードから遠くに存在する場合でも、ユーザノードに近いノードからhitリプライを返し、それ以降はlookupコマンドを伝播しなくても済む。ユーザノード自身が必要な情報をキャッシュ記憶している場合は、lookupコマンドの発行すらしなくても済むようになる。したがって、TTL以外でもコマンドの増殖を防ぐことが可能となる。同時に、lookupコマンドを発行してからhitリプライが返ってくるまでのネットワークとしての応答性を上げることもできる。
【0040】
なお、この図2に示した機能構成は、実際にはコンピュータのCPUあるいはMPU、RAM、ROMなどで構成され、RAMやROMに記憶されたプログラムが動作することによって実現できる。したがって、コンピュータが上記の機能を果たすように動作させるプログラムを例えばCD−ROMのような記録媒体に記録し、コンピュータに読み込ませることによって実現できるものである。
【0041】
上記プログラムを記録する記録媒体としては、CD−ROM以外に、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、光ディスク、光磁気ディスク、DVD、不揮発性メモリカード等を用いることができる。また、上記プログラムをインターネット等のネットワークを介してコンピュータにダウンロードすることによっても実現できる。
【0042】
また、コンピュータが供給されたプログラムを実行することにより上述の実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムがコンピュータにおいて稼働しているOS(オペレーティングシステム)あるいは他のアプリケーションソフト等と共同して上述の実施形態の機能が実現される場合や、供給されたプログラムの処理の全てあるいは一部がコンピュータの機能拡張ボードや機能拡張ユニットにより行われて上述の実施形態の機能が実現される場合も、かかるプログラムは本実施形態に含まれる。
【0043】
次に、上記図1のように構成されたネットワークにおいて所望のリソースを検索する際の手順を説明する。まず、リソース110の取得を希望しているユーザノード100は、これに接続している近接ノード101,102にlookupコマンドを発行する。このとき発行されるlookupコマンドのパケットは、要求するリソース110のIDを含んでいる。
【0044】
lookupコマンド受け取ったノード101,102は、それと同じコマンドおよび対応するhitリプライが自身のキャッシュ記憶部17に記憶されているかどうかを調べる。同じlookupコマンドとhitリプライとのペアが記憶されている場合は、当該hitリプライをキャッシュ記憶部17から読み出し、ユーザノード100に返す。一方、受信したlookupコマンドと同じコマンドあるいはそれに対応するhitリプライがキャッシュ記憶部17に記憶されていない場合は、インデックス記憶部14内のインデックス情報をリソースIDで検索する。
【0045】
ここで、検索にヒットしない場合は、ユーザノード100から受信したlookupコマンドを近接ノード103〜106に伝播する。このlookupコマンドを受け取ったノード103〜106においても同様に、キャッシュ記憶部17を検索して同じlookupコマンドやそれに対応するhitリプライが記憶されているかどうかを調べるとともに、インデックス記憶部14を検索して、要求されているリソース110を自身が持っているかどうかを調べる。
【0046】
このようにコマンド伝播を繰り返していく中で、ノード103においてリソース110の検索にヒットしたとする。この場合ノード103は、hitリプライを発行する。発行されたhitリプライは、各ノードの伝播情報記憶部15に記憶されている伝播情報に基づいて、lookupコマンドを伝播した各ノードにより逆向きに伝播され、コマンド発行元のユーザノード100まで届けられる。このようなlookupコマンドとhitリプライの伝播を行う際に、それらのコマンドがキャッシュ記憶部17にキャッシュ記憶される。
【0047】
なお、上記の例において、ノード104がノード101からlookupコマンドを受信した際には、キャッシュ記憶部17およびインデックス記憶部14を検索した結果に応じて、近接ノード105,107に対してlookupコマンドが更に伝播されることになる。このとき、ノード105は、同じlookupコマンドをノード102から既に受信して近接ノード104,107へと転送している。
【0048】
このときノード105内の制御部13は、伝播情報記憶部15を参照して、一度転送したコマンドについては、その後別のノードから受け取っても転送しないように制御する。他のノード内の制御部13も同様の制御を行う。これにより、ネットワーク上に無駄なコマンドが飛び交うのを防ぎ、コマンド伝播の爆発を防止することができる。
【0049】
図3は、ノード間でやり取りされるパケットデータの構造を示す図である。図3(a)に示すように、本実施形態のパケットデータは、TCPヘッダとTCPデータとを含んで構成されている。このうちTCPデータは、図3(b)に示すように、P2Pアーキテクチャに特有のヘッダと、各種リソースに相当するアプリケーションデータと、当該アプリケーションデータの属性や後述する版情報(リビジョン情報)とを含んでいる。
【0050】
また、図3(c)に示すように、P2Pヘッダは、GUID(Global Unique Identification)等によるメッセージID、lookupコマンドやhitリプライ等のコマンド、コマンドの寿命設定時間を表すTTL情報などを含んで構成されている。伝播情報記憶部15、履歴記憶部16、キャッシュ記憶部17には、メッセージIDやコマンドなどが記憶される。
【0051】
このように本実施形態でもTTLを用いることにより、あるlookupコマンドが発行されたにも関わらず所望のリソースが発見されない場合に、そのコマンドが無限に伝播されていくのを防止し、ネットワーク上に無駄なコマンドが飛び交うのを防ぐことができる。TTLによってlookupコマンドが途中で消滅した場合、ユーザにはタイムオーバー通知が成される。ユーザはその後で希望する場合には、同じlookupコマンドを発行してリソースの検索を再度試みる。
【0052】
通常、ネットワークのトポロジは固定的ではない。すなわち、ノードは随時、プログラムの起動によってネットワーク上に新たに参加する。逆に、プログラムの終了によって、ノードは突然ネットワーク上から離脱する。そのため、TTLによって一度タイムオーバー通知が成された場合でも、再度lookupコマンドを発行すると、その時点でノードの接続状況が前回と変わっており、所望のリソースを発見できることもある。
【0053】
ところが、タイムオーバー通知の直後にlookupコマンドを発行しても、ノードの接続状況が変わっていないことが多い。この場合には、何度lookupコマンドを発行しても、その都度タイムオーバーとなって所望のリソースを発見できない。また、接続状況が変わっていても、相変わらず所望のリソースが遠くにあるため、TTLによるコマンド寿命の設定によって依然としてリソースを発見できないこともある。
【0054】
そこで、本実施形態では、上述したノードの参加および離脱とは別に、参加済みのノードの接続先を自律的に変更するように制御する。このとき、制御部13は、履歴記憶部16を参照して、経路が最短となるようにノード間の接続先を動的に変更する。
【0055】
例えば、過去の検索ヒット数(hitリプライの発行数)が多いノードは、多数のユーザが所望するリソースを備えている重要なノードであるので、これに対する接続を積極的に試みる。lookupコマンドの発行数が多いノードも重要なノードなので、これに対する接続を試みる。特に、2つのノード間でリソースへのアクセスが多い場合は、その2つのノード間でより速くhitリプライを返す方が良いので、そのノード間は接続するようにする。
【0056】
また、ネットワーク的な距離が近いノード間は接続するが、ネットワーク的な距離が遠いノード間は接続を切るようにする。ネットワーク的な距離は、lookupコマンドを発行してからhitリプライが返ってくるまでの時間を実績としてとるようにしても良いし、特別な距離測定用コマンドを定期的に近接ノードに送ることによって距離を測るようにしても良い。また、例えばファイアウォールの存在等によって過去に接続できなかったノード間には接続を形成しないようにする。
【0057】
このように、履歴記憶部16に記憶されている種々の履歴情報に基づいてノード間の接続を能動的に変えることにより、TTLによるタイムオーバーが何度も続く事態を防ぐことができる。また、TTLによるコマンド寿命の問題とは関係なく、ネットワークとしての応答性を上げることができるとともに、コマンドの増殖も有効に抑制することができる。
【0058】
すなわち、本実施形態によれば、重要なノードがトポロジの中心方向に徐々に押し込まれていき、そこに多くのノードが接続されるようになる。これにより、ノード間の接続を最適化することができる。上述したキャッシュ記憶部17を用いた場合、過去と同じリソースの検索であればキャッシュ情報にヒットして直ちにhitリプライが返されるが、異なるリソースを検索する場合にはキャッシュ情報にヒットしない。しかし、この場合でも、ノード間の接続が最適化されている結果、所望のリソースを有するノードとのネットワーク的な距離は近い可能性が高く、多くのコマンド伝播をしなくてもhitリプライを受けることができる。
【0059】
次に、インデックス記憶部14に記憶されるインデックスの詳細について説明する。本実施形態のインデックスは、リソースを一意に識別するリソースID(識別情報)と、リソースの版を識別するリビジョンID(版情報)と、リソースの所有者であるユーザを一意に識別するユーザID(ユーザ情報)とを含んでいる。
【0060】
このように、リソースIDの他にユーザIDを持つことにより、他のノードからリソースをコピーした場合でも、そのリソースが誰の所有物であるかを特定することができる。これにより、特定ユーザのリソースを他のノードにもコピーして置いておくことが可能となる。
【0061】
制御部13は、特定ユーザのリソースを検索するためのlookupコマンドが与えられたときには、そのlookupコマンド中に含まれているリソースIDとユーザIDとをもとにインデックス記憶部14を検索し、この検索にヒットした場合にhitリプライを返すように制御する。
【0062】
このようにすることによって、リソースのオリジナルが存在する特定ユーザのノードから遠くにあるノードにおいても、TTLの制御によってlookupコマンドの消滅を受けることなく、当該特定ユーザのリソースのコピーを他のノードから取得することができるようになる。つまり、P2Pネットワークシステムにおいても特定ユーザの知識DBを共有することが可能となる。
【0063】
ただし、複数のノード間で特定ユーザのリソースを共有しようとする場合、複数のノードに存在する同じリソースは常に同じ内容となるようにしておかなければならない。これは、特定ユーザのリソースに限らず、内容が更新され得る動的リソースであれば同じことである。そのために制御部13は、あるノードにおいて動的リソースが更新されたときには、その動的リソースを他のノードにも転送することにより、複数のノードに存在する同じ動的リソースが全て同じ内容となるように同期処理を行う。
【0064】
この同期処理において転送するデータ量を削減するために、本実施形態ではリソースの更新をリビジョンで管理するようにしている。すなわち、本実施形態のリソースは、図4(a)に示すように、内容が更新される都度、更新前後の差分情報をストレージに記憶することによって管理する。更新されたリソースの版がどの状態であるかを示すのがリビジョンIDであり、図4(b)のようにリソースIDとリビジョンIDとによって特定の状態にアクセスすることができる。
【0065】
各ノードの制御部13は、一定時間毎に最新リビジョンを検索するlookupコマンドを発行して、他のノードから最新の差分情報を取得することにより、同期処理を行う。このとき制御部13は、受信したlookupコマンド中に含まれているリソースIDとリビジョンIDとをもとにインデックス記憶部14を検索し、この検索にヒットした場合にhitリプライを返すように制御する。
【0066】
このように、本実施形態によれば、動的リソースの同期処理の際には差分情報のみを転送するようにしたので、転送データ量を削減し、通信トラフィックを減少させることができる。なお、ここでは一定時間毎にlookupコマンドを発行する例について説明しているが、リビジョン間をマージするタイミングはこれに限定されるものではない。
【0067】
以上に説明した本実施形態のプロトコルは、様々なネットワークシステムに適用することが可能である。例えば、P2Pプロトコルをベースにしたグループウェアに適用することができる。このグループウェアの中では、例えば、個人またはグループのスケジュールやタスクの管理、文書等のファイル管理、プロジェクトの進捗管理などを行うことができる。
【0068】
以上詳しく説明したように、本実施形態においては、
・コマンドのパケットにTTLを設定する。
・一度転送したコマンドは、別のノードから受け取っても転送しない。
・リモートリソースの在り処を各ノードがキャッシュ記憶する。
といった仕組みを持つことにより、コマンドの増殖を防止し、通信トラフィックの増大を抑止することができる。また、ネットワークとしての応答性を向上させることもできる。
【0069】
また、本実施形態では、コマンド伝播や接続、アクセスなどに関する過去の実績を履歴として記憶しておき、その履歴に応じて複数ノード間の接続を可変制御するようにしたので、ノード間の接続を最適化して、ネットワークとしての応答性を更に向上させることができる。
【0070】
また、本実施形態では、リソースをユーザIDによって管理するようにしたので、特定ユーザのリソースを複数のノードにコピーして管理することが可能となる。これにより、特定ユーザのリソースであってもlookupコマンドによるリソースの発見および交換を行うことができ、P2Pネットワーク技術において特定ユーザの知識DBを共有することができるようになる。
【0071】
また、本実施形態では、動的リソースの同期処理を行う際に、更新前後の差分情報のみを転送するようにしたので、転送データ量を削減し、通信トラフィックを減少させることができる。
【0072】
なお、上記実施形態においては、キャッシュ記憶部17には、他のノードから受け取ったlookupコマンドおよびhitリプライそのものを記憶するようにしているが、どのノードにリソースが存在するのかを表した情報を記憶するようにしても良い。例えば、hitリプライを受信したときに、そのhitリプライを発行した他のノードおよびそのノードが備えるリモートリソースのIDを記憶するようにする。
【0073】
この場合、制御部13は、他のノードからlookupコマンドを受信した際に、そのlookupコマンド中に含まれているリソースIDがキャッシュ記憶部17に記憶されているかどうかを調べる。そして、該当するリソースIDが記憶されている場合には、そのリソースを実際に持っているノードの情報をキャッシュ記憶部17から読み出し、当該ノードを知らせるhitリプライを発行して、lookupコマンド送信元のノードに返すようにする。
【0074】
その他、上記実施形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその精神、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【0075】
【発明の効果】
本発明は上述したように、リソースの在り処を表す情報を各ノードがキャッシュ記憶し、キャッシュ記憶された情報に基づいて検索がヒットした場合にはリソース検索コマンドを他のノードに伝播せず、直ちに検索ヒット応答を返すようにしている。これにより、TTLの手法以外でもコマンドの増殖を有効に防ぐことができ、通信トラフィックの増大を抑止することができる。また、リソース検索コマンドを発行してから検索ヒット応答が返ってくるまでのネットワークとしての応答性を上げることもできる。
【0076】
本発明の他の特徴によれば、各ノードにおいてリソースに関するユーザ情報を記憶し、そのユーザ情報に基づいて検索がヒットした場合に検索ヒット応答を返すようにしている。これにより、特定ユーザのリソースを複数のノードにコピーして管理することが可能となり、P2Pネットワーク技術において特定ユーザの知識DBを共有することができるようになる。
【0077】
また、本発明の他の特徴によれば、リソースが更新されたときには更新前後の差分情報を記憶して管理するようにしている。これにより、動的リソースの同期処理を行う際に、更新前後の差分情報のみを転送するようにすることができ、転送データ量を削減して通信トラフィックの混雑を抑制することができる。
【0078】
また、本発明の他の特徴によれば、コマンド伝播等に関する履歴を記憶しておき、その履歴情報に応じて複数ノード間の接続を可変制御するようにしたので、ノード間の接続を最適化することができる。これにより、コマンドの増殖を防止して通信トラフィックの混雑を抑止することができるとともに、ネットワークとしての応答性を更に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のネットワークシステムが適用されるネットワークの概略構成例を示す図である。
【図2】本実施形態のノードが備える機能構成を示すブロック図である。
【図3】本実施形態のノード間でやり取りされるパケットデータの構造を示す図である。
【図4】本実施形態によるリソースの構成を示す図である。
【図5】P2Pアーキテクチャを利用して所望のリソースを検索および取得する際の手順を示す図である。
【符号の説明】
11 接続部
12 アクセス部
13 制御部
14 インデックス記憶部
15 伝播情報記憶部
16 履歴記憶部
17 キャッシュ記憶部
100 ユーザノード(lookupコマンド発行元ノード)
101〜108 ノード
110 リソース
Claims (6)
- 接続している近接ノード群にリソース検索コマンドを伝播していき、あるノードにおいてリソースの検索にヒットした場合、当該検索ヒットノードから検索ヒット応答を、上記リソース検索コマンドを伝播した各ノードにより逆向きに伝播してコマンド発行元ノードまで届けた後、上記コマンド発行元ノードが上記検索ヒットノードにアクセスして上記リソースを取得するように成されたネットワークシステムであって、各ノードは、
上記検索ヒット応答の伝播時に、上記検索ヒットノードが備えるリモートリソースの識別情報とその在り処をキャッシュ記憶するキャッシュ記憶手段と、
上記リソース検索コマンドが与えられたときに上記キャッシュ記憶手段を参照してリソースの検索を行い、当該リソースの検索にヒットした場合に上記検索ヒット応答を返すように制御する制御手段とを備えたことを特徴とするネットワークシステム。 - 接続している近接ノード群にリソース検索コマンドを伝播していき、あるノードにおいてリソースの検索にヒットした場合、当該検索ヒットノードから検索ヒット応答を、上記リソース検索コマンドを伝播した各ノードにより逆向きに伝播してコマンド発行元ノードまで届けた後、上記コマンド発行元ノードが上記検索ヒットノードにアクセスして上記リソースを取得するように成されたネットワークシステムであって、各ノードは、
上記リソースの識別情報およびそのリソースに関するユーザ情報を記憶する情報記憶手段と、
上記リソース検索コマンドが与えられたときに上記情報記憶手段を参照してリソースの検索を行い、要求されたユーザリソースの検索にヒットした場合に上記検索ヒット応答を返すように制御する制御手段とを備えたことを特徴とするネットワークシステム。 - 接続している近接ノード群にリソース検索コマンドを伝播していき、あるノードにおいてリソースの検索にヒットした場合、当該検索ヒットノードから検索ヒット応答を、上記リソース検索コマンドを伝播した各ノードにより逆向きに伝播してコマンド発行元ノードまで届けた後、上記コマンド発行元ノードが上記検索ヒットノードにアクセスして上記リソースを取得するように成されたネットワークシステムであって、各ノードは、
上記リソースを、当該リソースが更新されたときには更新前後の差分情報を記憶して管理するリソース管理手段と、
上記リソースの識別情報および上記差分情報に関する版情報を記憶する情報記憶手段と、
上記リソース検索コマンドが与えられたときに上記情報記憶手段を参照してリソースの検索を行い、当該リソースの検索にヒットした場合に上記検索ヒット応答を返すように制御する制御手段とを備えたことを特徴とするネットワークシステム。 - 上記各ノードは、最新の差分情報を検索するリソース検索コマンドを所定タイミング毎に発行して上記最新の差分情報を取得する同期処理手段を備えたことを特徴とする請求項3に記載のネットワークシステム。
- 接続している近接ノード群にリソース検索コマンドを伝播していき、あるノードにおいてリソースの検索にヒットした場合、当該検索ヒットノードから検索ヒット応答を、上記リソース検索コマンドを伝播した各ノードにより逆向きに伝播してコマンド発行元ノードまで届けた後、上記コマンド発行元ノードが上記検索ヒットノードにアクセスして上記リソースを取得するように成されたネットワークシステムであって、各ノードは、
上記接続、アクセス、コマンド伝播の少なくとも一に関する履歴を記憶する履歴記憶手段と、
上記履歴記憶手段に記憶されている履歴に基づいて、複数ノード間の接続を制御する接続制御手段とを備えたことを特徴とするネットワークシステム。 - 請求項1〜5の何れか1項に記載の各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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