JP2004020586A - フォントサービスシステム、サーバ、端末、フォントサービス方法、および記録媒体並びにプログラム - Google Patents

フォントサービスシステム、サーバ、端末、フォントサービス方法、および記録媒体並びにプログラム Download PDF

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荻野 賢
Hiroshi Mizuno
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Abstract

【課題】作業用コンピュータに成果物の使用フォントの格納がない場合、該フォントを提供し、ユーザの所望するフォントを使用した印刷物を作成できるフォントサービスシステムの提供。
【解決手段】原稿より指定した文字について、該文字の形状を示すためのフォント比較用文字データと該文字に対応する文字コードとを関連付けて照合用文字データを作成し、照合用文字データに含まれる文字コードに対応する文字を複数のフォントセットそれぞれよりフォントセット文字データとして取得。照合用文字データに含まれるフォント比較用文字データにより示される文字の形状と、フォントセット文字データそれぞれにより示される文字の形状とを比較し、フォント比較用文字データに示される文字の形状と一致するフォントセット文字データがあったなら、サーバは該フォントセット文字データを取得したフォントセットを端末へ送信する。
【選択図】  図4

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は端末とサーバがネットワークで接続されたフォントサービスシステムに関するものであり、特に原稿に使用されているフォントを端末が格納していない場合、該フォントをサーバが端末に送信するフォントサービスシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータやプリンタの性能が向上した結果、一般的に使用されているパーソナルコンピュータに搭載されたアプリケーションソフトウェアによって作成された成果物を完全版下とした印刷物作成が行なわれつつある。
すなわち、ユーザが自分のコンピュータを操作して成果物を作成し、該成果物および該成果物を印刷するために作成した原稿データを印刷業者に渡し、印刷業者は成果物を参照して、該成果物を作成するのに使用した原稿データを基にして印刷作業を行なうことにより、ユーザが作成した成果物に忠実な印刷物を作成することができる。
【0003】
【発明が解決しようする課題】
ところが、このような原稿データを基にして印刷作業を行なう場合、印刷業者の作業用コンピュータに、ユーザが原稿データの文章作成に使用したフォントが搭載されていないことが多々ある。印刷業者の作業用コンピュータは、原稿データに使用されているフォントを格納していない場合、原稿データに使用されている文字について、作業用コンピュータがデフォルトで設定しているフォントに置き換えることから、ユーザが所望する印刷物を作成することができない、という問題がある。
そのような問題を防ぐため、印刷業者は原稿データにより作成された成果物を参照して、印刷物の作成作業を行なう。しかし、例えば明朝というフォントについても、メーカーやウェイトによる違いから数多くの種類があるため、フォントの判別について作業用コンピュータのオペレータのスキルに頼らなければならない。このようなことから、印刷物を作成する際に成果物を参照したとしても、ユーザが所望する正確なフォントを使用するのは難しかった。
【0004】
従って、本発明の目的は、従来技術の問題を解決するため、作業用コンピュータに成果物に使用されたフォントが格納されていない場合、該フォントを提供することにより、ユーザの所望するフォントを使用した印刷物を作成することができるフォントサービスシステムを提供することである。
【0005】
【課題を解決する手段】
かかる課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、端末とサーバとがネットワークで接続されたフォントサービスシステムであって、前記端末は、原稿より所望する文字を指定する文字指定手段と、前記文字指定手段で指定された文字を前記原稿より抽出してフォント比較用文字データを作成するフォント比較用文字データ作成手段と、前記文字指定手段で指定された文字に対応する文字コードを入力する文字コード入力手段と、前記フォント比較用文字データと前記文字コードとを対応付けて格納した照合用文字データを作成する照合用文字データ作成手段と、前記照合用文字データを前記サーバへ送信する送信手段と、前記サーバより送信されたフォントセットを格納する格納手段と、を有し、前記サーバは、複数のフォントセットを格納しており、前記端末より送信された照合用文字データを受信する受信手段と、前記照合用文字データに含まれる文字コードに対応する文字を前記複数のフォントセットそれぞれより取得するフォントセット文字データ取得手段と、前記照合用文字データに含まれるフォント比較用文字データと前記フォントセット文字データとを比較するフォント比較手段と、前記フォント比較手段での比較の結果、前記フォント比較用文字データと前記フォントセット文字データとが一致したとき、該フォントセット文字データを取得した前記フォントセットを前記端末へ送信するフォントセット送信手段と、を有することを特徴としている。
【0006】
請求項1に記載のフォントサービスシステムでは、端末において、原稿より指定した文字について、該文字の形状を示すためのフォント比較用文字データと、該文字に対応する文字コードとを関連付けて照合用文字データを作成し、サーバへ送信する。サーバは、照合用文字データを受信し、照合用文字データに含まれる文字コードに対応する文字を複数のフォントセットそれぞれよりフォントセット文字データとして取得する。そして、照合用文字データに含まれるフォント比較用文字データにより示される文字の形状と、フォントセット文字データそれぞれにより示される文字の形状とを比較する。フォント比較用文字データに示される文字の形状と一致するフォントセット文字データがあったならば、サーバは、該フォントセット文字データを取得したフォントセットについて端末へ送信し、端末は該フォントセットを受信して格納する。これにより、原稿に使用されている文字に使用されているフォントを端末が格納していない場合であっても、容易にフォントを入手することができるので、ユーザが作成した成果物に忠実な印刷物を作成することができる。
【0007】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のフォントサービスシステムであって、前記端末は前記原稿を走査する走査手段を備えており、前記文字指定手段は前記原稿を前記走査手段で走査した結果得られる原稿画像データより所望する文字を指定すること、を特徴としている。
【0008】
請求項2に記載のフォントサービスシステムは、走査手段を備え、原稿を走査したことにより得られる原稿画像データより所望する文字を指定するので、ユーザが作成した成果物に忠実な印刷物を作成するに際して、該成果物を有効に利用できる。
【0009】
さらに、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のフォントサービスシステムであって、前記端末のフォント比較用文字データ作成手段は、前記文字指定手段で指定された文字のアウトラインを前記フォント比較用文字データとして作成し、前記サーバのフォントセット文字データ取得手段は、前記文字コードに対応する文字を前記フォントセットそれぞれより取得するとき、該文字のアウトラインをフォントセット文字データとして取得することにより、前記フォント比較手段が前記フォント比較用文字データのアウトラインと前記フォントセット文字データのアウトラインそれぞれとを比較すること、を特徴としている。
【0010】
請求項3に記載のフォントサービスシステムは、端末で作成したフォント比較用文字データによって示される文字のアウトラインと、サーバで取得したフォントセット文字データによって示される文字のアウトラインそれぞれとを比較するので、フォント比較手段において精度の高い比較を行なうことができるため、ユーザが作成した成果物により忠実な印刷物を作成することができる。
【0011】
加えて、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載のフォントサービスシステムであって、前記端末のフォント比較用文字データ作成手段は、前記文字指定手段で指定された文字のビットマップを前記フォント比較用文字データとして作成し、前記サーバのフォントセット文字データ取得手段は、前記文字コードに対応する文字を前記フォントセットそれぞれより取得するとき、該文字のビットマップをフォントセット文字データとして取得することにより、前記フォント比較手段が前記フォント比較用文字データのビットマップと前記フォントセット文字データのビットマップそれぞれとを比較すること、を特徴としている。
【0012】
請求項4に記載のフォントサービスシステムは、端末で作成したフォント比較用文字データによって示される文字のビットマップと、サーバで取得したフォントセット文字データによって示される文字のビットマップそれぞれとを比較するので、フォント比較手段において高速に比較を行なうことができるため、ユーザが作成した成果物に忠実な印刷物を高速に作成することができる。
【0013】
加えて、請求項5に記載の発明は、請求項1に記載のフォントサービスシステムであって、前記端末のフォント比較用文字データ作成手段は、前記文字指定手段で指定された文字の特徴点付近のアウトラインを前記フォント比較用文字データとして作成し、前記サーバのフォント比較手段は、前記文字コードに対応する文字を前記フォントセットそれぞれより取得するとき、該文字のアウトラインをフォントセット文字データとして取得することにより、前記フォント比較手段が前記フォント比較用文字データの特徴点付近のアウトラインと前記フォントセット文字データのアウトラインそれぞれとを比較すること、を特徴としている。
【0014】
請求項5に記載のフォントサービスシステムは、端末で作成したフォント比較用文字データによって示される文字の特徴点付近のアウトラインと、サーバで取得したフォントセット文字データによって示される文字のアウトラインそれぞれとを比較するので、フォント比較手段において高精度かつ高速に比較を行なうことができるため、ユーザが作成した成果物により忠実な印刷物を高速に作成することができる。
【0015】
請求項6に記載の発明は、ネットワークによりサーバと接続されたフォントサービスシステムの端末であって、原稿より所望する文字を指定する文字指定手段と、前記文字指定手段で指定された文字を前記原稿より抽出してフォント比較用文字データを作成するフォント比較用文字データ作成手段と、前記文字指定手段で指定された文字に対応する文字コードを入力する文字コード入力手段と、前記フォント比較用文字データと前記文字コードとを対応付けて格納した照合用文字データを作成する照合用文字データ作成手段と、前記照合用文字データを前記サーバへ送信する送信手段と、前記サーバより送信されたフォントセットを格納する格納手段と、を有することを特徴としている。
【0016】
請求項6に記載の端末は、原稿より指定した文字について、該文字の形状を示すためのフォント比較用文字データと、該文字に対応する文字コードとを関連付けて照合用文字データを作成し、サーバへ送信する。その結果、フォント比較用文字データに示される文字の形状と一致するフォントセット文字データがあったならば、サーバは、該フォントセット文字データを取得したフォントセットについて送信するので、端末は該フォントセットを受信して格納する。これにより、原稿に使用されている文字に使用されているフォントを端末が格納していない場合であっても、容易にフォントを入手することができるので、ユーザが作成した成果物に忠実な印刷物を作成することができる。
【0017】
請求項7に記載の発明は、ネットワークにより端末と接続されたフォントサービスシステムのサーバであって、複数のフォントセットを格納するフォントセット格納手段と、前記端末より送信されたフォント比較用文字データと該フォント比較用文字データに対応付けられた文字コードを格納した照合用文字データを受信する受信手段と、前記照合用文字データに含まれる文字コードに対応する文字を前記複数のフォントセットそれぞれより取得するフォントセット文字データ取得手段と、前記照合用文字データに含まれるフォント比較用文字データと前記フォントセット文字データとを比較するフォント比較手段と、前記フォント比較手段での比較の結果、前記フォント比較用文字データと前記フォントセット文字データとが一致したとき、該フォントセット文字データを取得した前記フォントセットを前記フォントセット格納手段から読出し、前記端末へ送信するフォントセット送信手段と、を有することを特徴としている。
【0018】
請求項7に記載のサーバは、端末で作成された照合用文字データを受信し、照合用文字データに含まれる文字コードに対応する文字を複数のフォントセットそれぞれよりフォントセット文字データとして取得する。そして、照合用文字データに含まれるフォント比較用文字データにより示される文字の形状と、フォントセット文字データそれぞれにより示される文字の形状とを比較する。フォント比較用文字データに示される文字の形状と一致するフォントセット文字データがあったならば、サーバは、該フォントセット文字データを取得したフォントセットについて端末へ送信する。これにより、原稿に使用されている文字に使用されているフォントを端末が格納していない場合であっても、容易にフォントを入手することができるので、ユーザが作成した成果物に忠実な印刷物を作成することができる。
【0019】
請求項8に記載の発明は、端末と、複数のフォントセットを格納したサーバとがネットワークで接続されたフォントサービスシステムにおけるフォントサービス方法であって、前記端末において、原稿より所望する文字を指定する文字指定工程と、前記文字指定工程で指定された文字を前記原稿より抽出してフォント比較用文字データを作成するフォント比較用文字データ作成工程と、前記フォント比較用文字データ作成行程で作成されたフォント比較用文字データに対応する文字コードを入力する文字コードを入力する文字コード入力工程と、前記フォント比較用文字データと前記文字コードとを対応付けて格納した照合用文字データを作成する照合用文字データ作成工程と、前記照合用文字データを前記サーバへ送信する送信工程と、前記サーバにおいて、前記端末より送信された前記照合用文字データを受信する受信工程と、前記照合用文字データに格納された文字コードに対応する文字を前記複数のフォントセットそれぞれより取得するフォントセット文字データ取得工程と、前記照合用文字データに格納されたフォント比較用文字データと前記フォントセット文字データとを比較するフォント比較工程と、前記フォント比較工程での比較の結果、前記フォント比較用文字データと前記フォントセット文字データとが一致したとき、該フォントセット文字データを取得した前記フォントセットを前記端末へ送信するフォントセット送信工程と、前記端末において、前記サーバより送信されたフォントセットを格納する格納工程と、を有することを特徴としている。
【0020】
請求項8に記載のフォントサービス方法は、端末において、原稿より指定した文字について、該文字の形状を示すためのフォント比較用文字データと、該文字に対応する文字コードとを関連付けて照合用文字データを作成し、サーバへ送信する。サーバは、照合用文字データを受信し、照合用文字データに含まれる文字コードに対応する文字を複数のフォントセットそれぞれよりフォントセット文字データとして取得する。そして、照合用文字データに含まれるフォント比較用文字データにより示される文字の形状と、フォントセット文字データそれぞれにより示される文字の形状とを比較する。フォント比較用文字データに示される文字の形状と一致するフォントセット文字データがあったならば、サーバは、該フォントセット文字データを取得したフォントセットについて端末へ送信し、端末は該フォントセットを受信して格納する。これにより、原稿に使用されている文字に使用されているフォントを端末が格納していない場合であっても、容易にフォントを入手することができるので、ユーザが作成した成果物に忠実な印刷物を作成することができる。
【0021】
請求項9に記載の発明は、請求項6に記載の端末をコンピュータで実現するためのプログラムを格納したコンピュータ読取り可能な記録媒体である。
【0022】
請求項9に記載の記録媒体は、請求項6に記載の端末を実現するためのプログラムがコンピュータ読取可能な記録媒体に格納されているので、一般的なコンピュータにおいて、請求項6に記載の端末を実現することができる。
【0023】
請求項10に記載の発明は、請求項6に記載の端末をコンピュータで実現するためのプログラムである。
【0024】
請求項10に記載のプログラムは、請求項6に記載の端末を実現するためのプログラムなので、一般的なコンピュータにおいて、請求項6に記載の端末を実現することができる。
【0025】
請求項11に記載の発明は、請求項7に記載のサーバをコンピュータで実現するためのプログラムを格納したコンピュータ読取り可能な記録媒体である。
【0026】
請求項11に記載の記録媒体は、請求項7に記載のサーバを実現するためのプログラムがコンピュータ読取可能な記録媒体に格納されているので、一般的なコンピュータにおいて、請求項7に記載のサーバを実現することができる。
【0027】
請求項12に記載の発明は、請求項7に記載のサーバをコンピュータで実現するためのプログラムである。
【0028】
請求項12に記載のプログラムは、請求項7に記載のサーバを実現するためのプログラムなので、一般的なコンピュータにおいて、請求項7に記載のサーバを実現することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、説明を行なう。
「第1の実施例」
図1は、本発明の一実施形態であるフォントサービスシステム100の構成を説明するための図である。
【0030】
端末1は、ユーザからの印刷依頼を実行するためのものである。ユーザから提供を受けた成果物、すなわち原稿を参照して、端末1のオペレータは端末1の機能を実行して、印刷物作成のための作業を実行する。その際、原稿に使用されている文字のフォントが端末1に格納されていない場合、端末1は原稿に使用されている文字を抽出して照合用文字データSMDを作成する。そして、端末1はネットワーク3を介して、照合用文字データSMDをサーバ2へ送信し、該サーバ2よりフォントセットFSの提供を受ける。
【0031】
サーバ2は、端末1に対してフォントセットを提供する。サーバ2は、ネットワーク3を介して、照合用文字データSMDを受信すると、複数格納しているフォントセットFSより、該照合用文字データSMDに含まれている原稿に使用されている文字のフォントに一致するフォントセットFSを検索し、該フォントセットFSを端末1へ送信する。
【0032】
ネットワーク3は端末1とサーバ2を相互通信可能に接続しているものであり、インターネットやLANなどで実現されるものである。端末1によって作成された照合用文字データSMDや、サーバ2に格納されたフォントセットFSは、このネットワーク3を介して、端末1およびサーバ2それぞれに対して送受信が行なわれる。
【0033】
なお、図1に示したフォントサービスシステム100では、ネットワーク3に接続されている端末1は単体であるが、端末1が複数ネットワーク3に接続されていてもよい。
また、図1に示したフォントサービスシステム100では、ネットワーク3に接続されているサーバ2は単体であるが、サーバ2が複数ネットワーク3に接続されていてもよい。
【0034】
図2は端末1の構成を説明するための図である。端末1は、一般的に使用されているパーソナルコンピュータであり、CPU11、表示部12、入力部13、ネットワークI/F14、メディアドライブ15、記憶部16、メモリ17より構成されている。CPU11は、端末1全体を制御し、特にメディアドライブ15に挿入されたメディアディスク18に記録されているプログラムをメモリ17において実行することによって、端末1の機能を実現している。表示部12は、端末1における処理に必要な情報を表示するために使用される。入力部13は、マウスやキーボードで構成されており、端末1に対してオペレータが指示を入力するために使用する。ネットワークI/F14は、端末1とネットワーク3とを接続するためのものである。ネットワークI/F14を介して、端末1はネットワーク3に接続されているサーバ2から、フォントセットFSを取得する。また、端末1は、このネットワークI/F14を介して、ネットワーク3を経て、サーバ2に対して照合用文字データSMDを送信する。さらに、図示しないサーバより、端末1の機能を実現するプログラムをダウンロードすることも可能である。メディアドライブ15は、メディアディスク18に記録されているプログラムを読み取るために使用する。メディアドライブ15で読み取られたプログラムにより、端末1の機能が実現される。記憶部16は、メディアドライブ15で読み取られたプログラムを格納する。スキャナ19は、ユーザから提供を受けた原稿を走査する。これにより、端末1は電子化した原稿画像データGGDを取得する。
【0035】
メモリ17は、記憶部16によって記憶されたプログラムをCPU11が実行するためのワークエリアである。CPU11によってプログラムが実行された結果、メモリ17において、原稿画像データ格納部171、文字指定部172、フォント比較用文字データ作成部173、文字コード入力部174、照合用文字データ作成部175、送受信部176、フォントセット格納部177、印刷物作成部178の機能が実現する。
【0036】
原稿画像データ格納部171は、スキャナ19によって走査された原稿画像データGGDを格納する。また、原稿画像データ格納部171は、ネットワークI/F14を介して、図示しない他の端末から送信された原稿画像データGGDを格納することもできる。原稿画像データ格納部171に格納された原稿画像データGGDは、後述する文字指定部172、フォント比較用文字データ作成部173にて使用される。
なお、原稿画像データ格納部171は、記憶部16に備えるようにしてもよい。
【0037】
文字指定部172は、原稿画像データGGDにより表現される原稿を表示部12に表示し、オペレータが入力部13を操作することにより、該表示された原稿よりオペレータが所望する文字を指定することができる。文字指定部172は、表示部12上で表示された原稿から指定された文字について、指定文字データCMDとして一時的に格納する。指定文字データCMDは、後述するフォント比較用文字データ作成部173にて使用される。
【0038】
フォント比較用文字データ作成部173は、文字指定部172に格納された指定文字データCMDを取得して、フォント比較用文字データFMDを作成する。フォント比較用文字データ作成部173は、指定文字データCMDにて指定された文字について、アウトライン化あるいはビットマップ化を行ない、サーバ2におけるフォント比較に適したフォント比較用文字データFMDを作成し、一時的に格納する。すなわち、フォント比較用文字データ作成部173は、指定文字データCMDにて指定された文字の輪郭線を抽出してアウトライン化したアウトラインフォント比較用文字データOFMDとして作成するか、あるいは指定された文字の形状をビットマップ化したビットマップフォント比較用文字データBFMDとして作成することにより、後述するサーバ2におけるフォント比較について、正確なフォント比較を実行するか、あるいは高速なフォント比較を実行するかが選択される。
【0039】
また、フォント比較用文字データ作成部173は、指定文字データCMDにて指定された文字について、該文字の特徴点EPを抽出して特徴点フォント比較用文字データEFMDを作成する。フォント比較用文字データ作成部173は、指定文字データCMDにて指定された文字の特徴点、例えば「かどうろこ」、「はね」、「あたま」など、文字を構成する構成要素の特徴点に注目して、該特徴点を中心とした部分形状ベクトルBVを取得し、特徴点フォント比較用文字データEFMDとする。特徴点フォント比較用文字データEFMDは、アウトラインフォント比較用文字データOFMDやビットマップフォント比較用文字データBFMDに対してデータサイズが小さくなるため、端末1からサーバ2へ高速に送信可能であり、フォント比較実施時間を短縮することができる。
なお、特徴点フォント比較用文字データEFMDを使用した比較プロセスについては、「第2の実施例」にて詳細を説明する。
【0040】
文字コード入力部174は、文字指定部172に一時的に格納された指定文字データCMDに対応する対応文字コードMCを入力する。表示部12に表示された指定文字データCMDに対応する文字、たとえば指定文字データCMDにより表示された文字が「あ」であった場合、オペレータが入力部13を操作して「あ」というテキストデータを文字コード入力部13に入力することにより、指定文字データCMDに対応する対応文字コードMCが入力される。入力された対応文字コードMCは、一時的に文字コード入力部174に格納される。なお、文字コードとは、一般的に使用されている「シフトJIS」コードや、「EUC」コードなどを意味するものである。
【0041】
照合用文字データ作成部175は、フォント比較用文字データ作成部173に格納されたフォント比較用文字データFMD、および文字コード入力部174に格納された対応文字コードMCより、照合用文字データSMDを作成する。照合用文字データSMDは、サーバ2でのフォント比較に必要なデータとして、フォント比較用文字データFMDおよび対応文字コードMCを格納している。例えば、照合用文字データSMDは、フォント比較用文字データFMDとして、「あ」という文字をアウトライン化したアウトラインフォント比較用文字データOFMDと、対応文字コードMCとして、シフトJISコード「82A0」を格納して作成される。すなわち、照合用文字データSMDは、文字の字面を表現した画像データと、該文字を特定するための情報とを格納したものである。照合用文字データ作成部175は、作成した照合用文字データSMDを一時的に格納する。
【0042】
送受信部176は、ネットワークI/F14を介して、ネットワーク3と通信を行ない、照合用文字データSMDをサーバ2へ送信し、サーバ2より送信されたフォントセットFSを受信する。
【0043】
フォントセット格納部177は、サーバ2より送信されたフォントセットFSを格納する。後述するプロセスにより、端末1が格納していなかったフォントセットFSがサーバ2から送信された時、該フォントセットFSは、このフォントセット格納部177に格納される。
なお、フォントセット格納部177は、記憶部16に設けるようにしてもよい。
【0044】
印刷物作成部178は、ユーザから提供を受けた原稿を元に、印刷物を作成する。印刷物作成部178は、一般的に使用されているDTPアプリケーションソフトウェアを使用することができる。
【0045】
図3は、サーバ2の構成を説明するための図である。なお、CPU21、表示部22、入力部23、メディアドライブ25、記憶部26、メディアディスク28については、図2に示したCPU11、表示部12、入力部13、メディアドライブ15、記憶部16、メディアディスク18それぞれと同様の機能を有しているので、説明を省略する。
ネットワークI/F24は、サーバ2とネットワーク3とを接続するためのものである。ネットワークI/F24を介して、サーバ2はネットワーク3に接続されている端末1から、照合用文字データSMDを取得する。また、サーバ2は、このネットワークI/F24を介して、ネットワーク3を経て、端末1に対してフォントセットFSを送信する。さらに、図示しないサーバより、サーバ2の機能を実現するプログラムをダウンロードすることも可能である。
【0046】
メモリ27は、記憶部26によって記憶されたプログラムをCPU21が実行するためのワークエリアである。CPU21によってプログラムが実行された結果、メモリ27において、フォントセット格納部271、照合用文字データ解析部272、フォントセット文字データ取得部273、フォント比較部274、送受信部275の機能が実現する。
【0047】
フォントセット格納部271は、複数のフォントセットFSを格納する。フォントセット格納部271に格納されるフォントセットFSは、明朝、ゴシックなどの複数種類のフォントセット、およびそのファミリーなどである。同一種類の明朝であっても、ウェイトの違いなどから、フォントセットそれぞれにファミリーが存在している。従って、フォントセット格納部271は、ファミリーをも含んだ形で、複数のフォントセットFSを格納している。
なお、フォントセット格納部271は、記憶部26に備えられていてもよい。
【0048】
照合用文字データ解析部272は、後述するフォント比較プロセス実行のため、端末1から送信された照合用文字データSMDを解析する。照合用文字データSMDは、前述のとおり、フォント比較用文字データFMDと対応文字コードMCとを含んでいるので、照合用文字データ解析部272は、照合用文字データSMDを解析して、該照合用文字データSMDに格納されたフォント比較用文字データFMDおよび対応文字コードMCを分離して、一時的に格納する。
そのために、照合用文字データ解析部272は、フォント比較用文字データ解析部2721および対応文字コード解析部2722を備えている。
フォント比較用文字データ解析部2721は、端末1で作成されたフォント比較用文字データFMDについて、フォントセット取得対象である文字の輪郭線をアウトライン化したアウトラインフォント比較用文字データOFMD、該文字をビットマップ化したビットマップフォント比較用文字データBFMD、あるいは該文字の特徴点を中心とした部分形状ベクトルBVである特徴点フォント比較用文字データEFMDのいずれかであることを判別する。
対応文字コード解析部2722は、端末1で作成された対応文字コードMCについて、該対応文字コードに使用されている文字コードの種類を解析する。
【0049】
フォントセット文字データ取得部273は、対応文字コード解析部2722に格納された対応文字コードMCに基づいて、フォントセット格納部271に格納された複数のフォントセットFSそれぞれから文字を取得し、フォントセット文字データFSDとする。フォントセット文字データ取得部273は、対応文字コードMCが例えばシフトJISコードで示される文字コードであった場合、該文字コードに対応する文字を、フォントセット格納部271に格納されている複数のフォントセットFSから取得し、フォントセット文字データFSDとする。すなわち、対応文字コードMCとして、シフトJISの文字コード「82A0」が対応文字コード解析部2722に格納されていた場合、フォントセット文字データ取得部273は、フォントセット格納部271に格納されている複数のフォントセットFSから、シフトJISコード「82A0」に対応する文字として、例えば明朝フォントの「あ」、角ゴシックフォントの「あ」、丸ゴシックフォントの「あ」などをそれぞれ取得して、該取得されたフォントセットFSそれぞれの文字を格納したフォントセット文字データFSDを作成する。
また、この時、フォントセット文字データ取得部273は、フォント比較用文字データFMDに格納されたデータ形式に対応して、対応文字コードMCに対応して取得されたフォントセットFSの文字それぞれに対してアウトライン化、もしくはビットマップ化を行なう。フォントセットFSの文字それぞれをアウトライン化した場合、フォントセット文字データ取得部273が作成するフォントセット取得文字データFSDは、特にアウトラインフォントセット取得文字データOFSDとなる。フォントセットFSの文字それぞれをビットマップ化した場合には、ビットマップフォントセット取得文字データBFSDとして、フォントセット文字データ取得部273はフォントセット取得文字データFSDを作成する。
フォントセット文字データFSDは、一時的にフォントセット文字データ取得部273に格納される。
【0050】
フォント比較部274は、端末1から送信されたフォント比較用文字データFMDと、フォントセット文字データ取得部273に格納されたフォントセット文字データFSDとを比較し、両者によって示される文字の形状が一致するか否かを判定する。
フォント比較部274は、フォント比較用文字データFMDとフォントセット文字データFSDとの比較のため、アウトライン比較部2741およびビットマップ比較部2742を備えている。
【0051】
アウトライン比較部2741は、アウトラインフォント比較用文字データOFMDと、アウトラインフォントセット取得文字データOFSDとを比較する。アウトライン比較部2741は、アウトラインフォント比較用文字データOFMDにより示される文字の輪郭線を構成するフォント比較用文字ベクトルMVと、アウトラインフォントセット取得文字データOFSDにより示される文字の輪郭線を構成するフォントセット取得文字ベクトルSVとを比較することにより、アウトラインフォント比較用文字データOFMDと、アウトラインフォントセット取得文字データOFSDとによって示される文字の形状が一致するか否かを判定する。
また、アウトライン比較部2741は、特徴点フォント比較用文字データEFMDとアウトラインフォントセット文字データOFSDとの比較も実行する。アウトライン比較部2741は、特徴点フォント比較用文字データEFMDである部分形状ベクトルBVと、アウトラインフォントセット取得文字データOFSDにより示される文字の輪郭線を構成するフォントセット取得文字ベクトルSVとを比較し、該フォントセット取得文字ベクトルSVについて部分形状ベクトルBVと一致するベクトルの有無を判定する。
なお、特徴点フォント比較用文字データEFMDを使用したアウトラインフォントセット文字データOFSDとの比較については、「第2の実施例」にて詳細を説明する。
【0052】
ビットマップ比較部2742は、ビットマップフォント比較用文字データBFMDとビットマップフォントセット取得文字データBFSDとを比較する。ビットマップ比較部2742は、ビットマップフォント比較用文字データBFMDにより示される文字のフォント比較用文字ビットマップMBMと、ビットマップフォントセット取得文字データBFSDにより示される文字のフォントセット取得文字ビットマップSBMとを比較することにより、ビットマップフォント比較用文字データBFMDとビットマップフォントセット取得文字データBFSDとによって示される文字の形状が一致するか否かを判定する。
【0053】
送受信部275は、ネットワークI/F24を介して、ネットワーク3と通信を行ない、フォントセット格納部271に格納されたフォントセットFSを端末1へ送信し、また端末1より照合用文字データSMDを受信する。
【0054】
図4はフォントサービスシステム100の動作を説明するためのフローチャートである。図示しているように、フォントサービスシステム100は、端末1とサーバ2とが独立に動作しながら、相互に通信を行なうことによって、動作している。
【0055】
まず、端末1のステップST1で、原稿画像データ格納部171が、ユーザの成果物から原稿画像データGGDを格納する。端末1のオペレータが入力部13を操作すると、成果物をスキャナ19が走査し、走査内容を原稿画像データGGDとして原稿画像データ格納部171に格納される。
【0056】
ステップST2において、文字指定部172が、指定文字データCMDを格納する。文字指定部172は、原稿画像データ格納部171に格納された原稿画像データGGDを表示部12に表示する。オペレータが、入力部13を操作して、該表示された原稿画像データGGDより所望する文字を指定すると、該指定された文字について、文字指定部172が指定文字データCMDとして一時的に格納する。
【0057】
ステップST3で、フォント比較用文字データ作成部173が、指定文字データCMDよりフォント比較用文字データFMDを作成する。フォント比較用文字データ作成部173は、指定文字データCMDとして指定された文字を、オペレータの所望により、アウトライン化もしくはビットマップ化して、フォント比較用文字データFMDを作成する。
【0058】
ステップST4において、文字コード入力部174が、指定文字データCMDに対応する対応文字コードMCを入力する。オペレータは、入力部13を操作して、文字コード入力部174に指定文字データCMDが示す文字をテキストとして入力する。文字コード入力部174は、入力されたテキストに対応する文字コードを対応文字コードMCとして、一時的に格納する。
【0059】
図5は、ステップST2乃至ステップST4の動作を説明するための図であり、特に、表示部12に表示された原稿画像データGGDより、フォント比較用文字データFMDを作成し、および対応文字コードMCを入力する状態を説明するための図である。
【0060】
図示しているように、表示部12には原稿画像データGGD、マウスポインタMP、および比較用フォント作成メニューMFが表示されている。原稿画像データGGDは、スキャナ19により、ユーザが作成した成果物を走査した結果、原稿画像データ格納部171に格納されたものである。マウスポインタMPは、端末1のCPU11により、表示部12に表示されている。マウスポインタMPは、オペレータによる入力部13の操作で、表示部12内部を移動し、表示された原稿画像データGGDにおける文字の指定、後述する比較用フォント作成メニューMFに対する入力に使用される。比較用フォント作成メニューMFは、フォント比較用文字データ作成部173により表示されるものであり、また比較用フォント作成メニューMFに入力されたテキストデータは、文字コード入力部174に転送され、対応文字コードMC入力に使用される。
【0061】
指定文字データCMDの指定は、表示された原稿画像データGGDの文字に対して、オペレータが入力部13を操作してマウスポインタMPで所望する文字を指定することにより、実行される。所望する文字の指定については、文字の近傍2点を指定し、該2点を対角線上の頂点とする領域内に含まれる文字が指定されたものとするような手法を採用することができる。該手法で指定された領域の画像について、文字指定部172が指定文字データCMDとして格納する。
ここでは、マウスポインタMPにより2点(P1、P2)が指定され、該2点を対角線上の頂点とする領域LMの画像について、文字指定部172が指定文字データCMDとして格納する。図示しているように、領域LM内には「本」という形状をした画像が含まれているので、指定文字データCMDとして「本」という文字の指定が実施されている。
【0062】
比較用フォント作成メニューMFは、指定文字データCMDに基づいてフォント比較用文字データFMDを作成するために必要な情報を入力するためのものである。また、指定文字データCMDに対応する対応文字コードMCを入力するためのテキストデータについても、この比較用フォント作成メニューMFで入力を行なう。そのために、比較用フォント作成メニューMFは、比較設定ボタン51、対応文字テキスト入力欄52、OKボタン53、キャンセルボタン54が備えられている。
【0063】
比較設定ボタン51は、フォント比較用文字データ作成部173によるフォント比較用文字データFMDの作成のための設定を入力するのに使用される。オペレータが入力部13を操作して、所望するボタンを押下することにより、フォント比較用文字データ作成部173は、押下されたボタンに対応するデータ形式で、フォント比較用文字データFMDを作成する。比較設定ボタン51としては、アウトライン設定ボタン51a、ビットマップ設定ボタン51b、特徴点設定ボタン51dが備えられている。これら比較設定ボタン51の押下は排他的であり、例えば、アウトライン設定ボタン51aとビットマップ設定ボタン51bを同時に押下することはできない。
【0064】
アウトライン設定ボタン51aが押下されると、フォント比較用文字データ作成部173は、指定文字データCMDからフォント比較用文字データFMDを作成するに際して、指定文字データCMDによって指定された文字の輪郭線をアウトライン化し、アウトラインフォント比較用文字データOFMDとして作成する。
図5に示されている、「本」が指定された指定文字データCMDよりフォント比較用文字データFMDを作成するため、オペレータがアウトライン設定ボタン51aを押下すると、フォント比較用文字データ作成部173は、指定文字データCMDとして格納された文字の輪郭線をアウトライン化し、アウトラインフォント比較用文字データOFMDを作成する。ここでは、指定文字データCMDに含まれる「本」という形状をした画像の輪郭線がアウトライン化されるので、フォント比較用文字データ作成部173は、例えば「font_outline.vct」という名称を付したアウトラインフォント比較用文字データOFMDを作成する。
なお、画像の輪郭線抽出については、さまざまな先行技術が存在しているので、ここでは特に説明を行なわない。
【0065】
ビットマップ設定ボタン51bが押下されると、フォント比較用文字データ作成部173は、指定文字データCMDからフォント比較用文字データFMDを作成するに際して、指定文字データCMDによって指定された文字をビットマップ化し、ビットマップフォント比較用文字データBFMDとして作成する。また、ビットマップ設定ボタン51bを押下することにより、ビットマップ解像度入力欄51cがアクティヴになる。オペレータが入力部13を操作して、このビットマップ解像度入力欄51cに所望する解像度を入力することにより、フォント比較用文字データ作成部173は、入力された解像度で、指定文字データCMDからビットマップフォント比較用文字データBFMDを作成する。
図5に示されている、「本」が指定された指定文字データCMDよりフォント比較用文字データFMDを作成するため、オペレータがビットマップ設定ボタン51bを押下し、ビットマップ解像度入力欄51cに解像度「100(dpi:dot/inch)」を入力すると、フォント比較用文字データ作成部173は、指定文字データCMDとして格納された文字を、解像度100dpiでビットマップ化する。ここでは、指定文字データCMDに含まれる「本」という形状をした画像が、解像度100dpiでビットマップ化されることになる。フォント比較用文字データ作成部173は、ビットマップ化された文字について、例えば「font_bitmap.bmp」という名称が付したビットマップフォント比較用文字データBFMDを作成する。
なお、画像のビットマップ化については、さまざまな先行技術が存在しているので、ここでは特に説明を行なわない。
【0066】
また、特徴点設定ボタン51dについては、「第2の実施例」において詳細を説明するので、ここでの説明は省略する。
【0067】
対応文字テキスト入力欄52は、指定文字データCMDとして指定された文字のテキストを入力するために使用する。フォント比較用文字データ作成部174が作成するフォント比較用文字データFMDは、そのままではアウトラインあるいはビットマップで表現された図形データでしかない。そこで、後述するプロセスにおいてサーバ2のフォントセット文字データ取得部273が行なうフォントセット取得文字データFSDの取得のため、フォント比較用文字データFMDが示す文字について、オペレータがこの対応文字テキスト入力欄52に対する入力を行なう。後述するプロセスにおいて、フォントセット文字データ取得部273は、この対応文字テキスト入力欄52に入力されたテキストに対応する文字を、フォントセット取得文字データFSDとして取得する。対応文字テキスト入力欄52に入力されたテキストについて、文字コード入力部174は、該入力されたテキストを表現するための文字コードを対応文字コードMCとして一時的に格納する。
オペレータは入力部13を操作して、マウスポインタMPを対応文字テキスト入力欄52上に位置させ、さらに入力部13を操作して、指定文字データCMDとして指定された文字についてのテキストを入力する。図示しているように、ここでは指定文字データCMDとして「本」が指定されているので、オペレータは入力部13を操作して、対応文字テキスト入力欄52に「本」を入力する。その結果、文字コード入力部174は、「本」というテキストを表現するための文字コードであるシフトJISコード「967B」を、対応文字コードMCとして一時的に格納する。
【0068】
比較用フォント作成メニューMFに対する入力について、オペレータが満足した場合には、入力部13を操作してOKボタン53を押下する。これにより、フォント比較用文字データ作成部173は、作成したフォント比較用文字データFMDを一時的に格納し、比較用フォント作成メニューMFの表示を終了する。比較用フォント作成メニューMFの表示を単に終了したい場合には、同様に入力部13を操作してキャンセルボタン54を押下する。
【0069】
ステップST5において、照合用文字データ作成部175が、フォント比較用文字データFMDおよび対応文字コードMCに基づいて、照合用文字データSMDを作成する。照合用文字データ作成部175は、フォント比較用文字データFMDと対応文字コードMCとを関連付け、照合用文字データSMDとする。
【0070】
図6は、照合用文字データ作成部175により作成された照合用文字データSMDの構成を説明するための図である。
図6(a)は、アウトラインフォント比較用文字データOFMDと対応文字コードMCに基づいて、照合用文字データ作成部175が作成した照合用文字データSMD1の構成を示している。図示しているように、照合用文字データSMD1は、フォント比較用文字データFMDとしてアウトラインフォント比較用文字データOFMDを格納している。ここでは、「font_outline.vct」をアウトラインフォント比較用文字データOFMDとして格納している。また、照合用文字データSMD1は、対応文字コードMCを格納している。ここでは、「967B」を対応文字コードMCとして格納している。
【0071】
図6(b)は、ビットマップフォント比較用文字データBFMDと対応文字コードMCに基づいて、照合用文字データ作成部175が作成した照合用文字データSMD2の構成を示している。図示しているように、照合用文字データSMD2は、フォント比較用文字データFMDとしてビットマップフォント比較用文字データBFMDを格納しており、ここでは、「font_bitmap.bmp」を格納している。また、照合用文字データSMD2は、対応文字コードMCとして、「967B」を格納している。
【0072】
ステップST6で、送受信部176が、ネットワークI/F14を介して、ネットワーク3を経て、照合用文字データSMDをサーバ2へ送信する。
【0073】
サーバ2のステップSS1において、ネットワーク3を介して送信された照合用文字データSMDを、送受信部275が受信する。受信した照合用文字データSMDは、一時的に記憶部26に格納される。
【0074】
ステップSS2で、照合用文字データ解析部272が、照合用文字データSMDを解析し、フォント比較用文字データFMDと対応文字コードMCとを分離する。
また、照合用文字データ解析部272は、照合用文字データSMDに格納されたフォント比較用文字データFMDについて、備えているフォント比較用文字データ解析部2721により解析を行ない、該フォント比較用文字データFMDの内容を判別する。すなわち、端末1で作成したフォント比較用文字データFMDは、フォントセット取得対象である文字の輪郭線をアウトライン化したアウトラインフォント比較用文字データOFMD、あるいは該文字をビットマップ化したビットマップフォント比較用文字データBFMDのいずれかであることから、フォント比較用文字データ解析部2721が、照合用文字データSMDに格納されたフォント比較用文字データFMDがこのいずれかであることを判別することにより、後述するプロセスにおけるフォントセット取得文字データFSD取得の参照とする。
さらに、照合用文字データ解析部272は、照合用文字データSMDに格納された対応文字コードMCについて、備えている文字コード解析部2722により解析を行ない、該対応文字コードMCに使用されている文字コードを判別する。現在、JIS、シフトJIS、EUC、UNICODEなど様々な種類の文字コードが使用されていることから、端末1で作成された対応文字コードMCもまた、前述の文字コードのいずれかを使用している。そこで、文字コード解析部2722が、対応文字コードMCを解析し、使用されている文字コードの種類を判別することにより、後述するプロセスにおけるフォントセット取得文字データFSD取得の参照とする。
【0075】
ステップSS3で、フォントセット文字データ取得部273は、フォントセット格納部271に格納された複数のフォントセットFSから、文字コード解析部2722により文字コードの種類が判別された対応文字コードMCで指定される文字それぞれを取得する。
【0076】
例えば、対応文字コードMCで指定される文字がシフトJISの「967B(本)」であった場合、フォントセット文字データ取得部273は、該対応文字コードMCに使用されている文字コードがシフトJISであり、該対応文字コードMCに格納されている「967B」が指定している文字が「本」であると判断して、フォントセット格納部271に格納されている明朝、角ゴシック、丸ゴシックなど複数のフォントセットFSからそれぞれ「本」という文字を取得する。
【0077】
なお、フォントセットFSに使用されている文字コードの種類が対応文字コードMCに使用されている文字コードの種類と異なっていてもよい。例えば、対応文字コードMCに使用されている文字コードがシフトJISであり、フォントセット格納部271に格納されている複数のフォントセットFSに使用されている文字コードがEUCであったとしても、フォントセット文字データ取得部273が対応文字コードMCで指定される文字について、フォントセットFSから該文字について検索を行なえば、対応文字コードMCで指定される文字をフォントセットFSそれぞれから取得することができる。
【0078】
さらに、フォントセット文字データ取得部273は、対応文字コードMCによって取得された文字それぞれに対して、フォント比較用文字データ解析部2721で解析されたフォント比較用文字データFMDと比較可能となるような処理を行なう。
【0079】
前述のように、端末1から送信された照合用文字データSMDに格納されたフォント比較用文字データFMDの種類は、フォント比較用文字データ解析部2721で判別されるので、フォントセット文字データ取得部273は、判別の結果がアウトラインフォント比較用文字データOFMDであった場合、対応文字コードMCによって取得された文字それぞれの輪郭線を抽出し、アウトライン化処理を行ない、アウトラインフォントセット取得文字データOFSDを作成する。なお、文字の輪郭線抽出、アウトライン化処理については、様々な先行技術が存在しているので、ここでは詳述しない。
また、判別の結果がビットマップフォント比較用文字データBFMDであった場合、フォントセット文字データ取得部273は、対応文字コードMCによって取得された文字それぞれに対して、ビットマップ化処理を行なう。このとき、フォントセット文字データ取得部273は、ビットマップフォント比較用文字データBFMDに格納されている解像度で、フォントセットFSから取得された文字それぞれに対してビットマップ化を行ない、ビットマップフォントセット取得文字データBFSDを作成する。なお、文字のビットマップ化については、様々な先行技術が存在しているので、ここでは詳述しない。
【0080】
図7は、フォントセット文字データ取得部273が取得したフォントセット取得文字データFSDの構成を説明するための図である。
図7(a)は、アウトラインフォントセット取得文字データOFSDの構成を説明するための図である。アウトラインフォントセット取得文字データOFSDは、対応文字コードMCを格納し、複数のフォントセットFSから取得した該対応文字コードMCに対応する文字それぞれの輪郭線をアウトライン化したフォントセット取得文字ベクトルSVを複数格納している。図示しているように、ここでは、アウトラインフォントセット取得文字データOFSDは、対応文字コードMCとして「967B」を格納しており、フォントセット取得文字ベクトルSVとして、フォントセット「明朝」については「mincho.vct」、「角ゴシック」については「kakugo.vct」、「丸ゴシック」については「marugo.vct」を格納している。
【0081】
図7(b)は、ビットマップフォントセット取得文字データBFSDの構成を説明するための図である。フォントセット取得文字データFSDは、図7(a)と同様に、対応文字コードMCを格納し、複数のフォントセットFSから取得した該対応文字コードMCに対応する文字それぞれをビットマップ化したフォントセット取得文字ビットマップSBMを複数格納しており、さらに、フォントセット取得文字ビットマップSBMの解像度についても格納している。図示しているように、ここでは、ビットマップフォント摂津取得文字データBFSDは、対応文字コードMCとして「967B」を格納しており、解像度として「100(dpi)」を格納しており、フォントセット取得文字ビットマップSBMとして、フォントセット「明朝」については「mincho.bmp」、 「角ゴシック」については「kakugo.bmp」、「丸ゴシック」については「marugo.bmp」とを格納している。
【0082】
ステップSS4で、フォント比較部274が、フォント比較用文字データFMDとフォントセット取得文字データFSDとの比較を実行する。
【0083】
図8は、ステップSS4に置いて行なわれるフォント比較用文字データFMDとフォントセット取得文字データFSDとの比較動作を詳細に説明するためのフローチャートである。
ステップSS4におけるフォント比較用文字データFMDとフォントセット取得文字データFSDとの比較プロセスは、フォント比較用文字データFMDが格納しているデータ形式に基づいて決定される(ステップS100)。
フォント比較用文字データFMDがアウトラインフォント比較用文字データOFMDである場合、フォント比較部274に備えられたアウトライン比較部2741が、ステップS101〜106のフローチャートに示される比較プロセスを実行する。フォント比較用文字データFMDがビットマップフォント比較用文字データBFMDである場合、フォント比較部274に備えられたビットマップ比較部2742が、ステップS111〜116に示される比較プロセスを実行する。
【0084】
「アウトラインフォント比較用文字データOFMD比較プロセス」
ステップS101では、アウトラインフォント比較用文字データOFMDが表現する文字について一定のサイズとするため、拡大/縮小を行なう。アウトラインフォント比較用文字データOFMDが表現する文字の文字サイズは、該アウトラインフォント比較用文字データOFMDを作成するのに使用した指定文字データCMDによって決定されるが、指定文字データCMDとして指定された原稿上の文字サイズが一定のものとは限らない。そこで、アウトライン比較部2741は、後述する比較プロセスのため、アウトラインフォント比較用文字データOFMDにより表現される文字のサイズを一定のサイズとする。
アウトラインフォント比較用文字データOFMDにより表現される文字のサイズを一定のサイズとするには、例えば、アウトライン比較部2741が、該アウトラインフォント比較用文字データOFMDが表現する文字の外接矩形を作成し、該外接矩形のサイズが、例えば縦10ミリ、横10ミリとなるようにする。こうすれば、外接矩形のサイズが指定されることで、アウトラインフォント比較用文字データOFMDが表現する文字のサイズもまた一定のサイズとなる。
拡大/縮小処理が行なわれたアウトラインフォント比較用文字データOFMDを、アウトライン比較部2741が一時的に格納する。
【0085】
ステップS102において、アウトラインフォントセット取得文字データOFSDが格納したフォントセット取得文字ベクトルSVにより表現される文字それぞれについて一定のサイズとするため、該フォントセット取得文字ベクトルSVについてそれぞれ拡大/縮小を行なう。アウトライン比較部2741は、後述する比較プロセスのため、フォントセット取得文字ベクトルSVそれぞれが表現する文字に対して拡大もしくは縮小を施し、一定のサイズとする。フォントセット取得文字ベクトルSVが表現する文字について一定のサイズとするには、ステップS101の処理同様、例えばアウトライン比較部2741が、該フォントセット取得文字ベクトルSVが表現する文字それぞれの外接矩形を作成し、該外接矩形のサイズが縦10ミリ、横10ミリとなるようにすればよい。こうすれば、外接矩形のサイズが設定されることで、フォントセット取得文字ベクトルSVが表現する文字それぞれのサイズもまた一定のサイズとなる。
拡大/縮小処理が行なわれたフォントセット取得文字ベクトルSVそれぞれについては、アウトライン比較部2741が一時的に格納する。
【0086】
ステップS103で、アウトライン比較部2741は、アウトラインフォント比較文字データOFMDと比較を行なうため、アウトラインフォントセット取得文字データOFSDに格納されたフォントセット取得文字ベクトルSVを一つ選択する。
【0087】
続くステップS104で、アウトライン比較部2741は、アウトラインフォント比較用文字データOFMDと、ステップS103で選択したフォントセット取得文字ベクトルSVとを比較することにより、アウトラインフォント比較用文字データOFMDおよびフォントセット取得文字ベクトルSVにより表現される文字の形状が一致するか否かを判別する。
【0088】
図9は、アウトライン比較部2741により行なわれる、アウトラインフォント比較用文字データOFMDとフォントセット取得文字ベクトルSVとの比較に関する原理を説明するための図である。なお、ここでは説明のため、ベクトルの数については簡略化している。
【0089】
図9(a)は、明朝体の「本」という字を構成しているベクトルを示す図である。図示しているように、明朝体による「本」という字は、30個のベクトルvから構成されている。同様に、図9(b)は、角ゴシック体の「本」という字を構成しているベクトルを示す図である。やはり図示しているように、角ゴシック体による「本」という字は、26個のベクトルvから構成されている。従って、明朝体による「本」という字と、角ゴシック体による「本」という字においては、文字を構成するベクトル数が違うので、明朝体と角ゴシック体とを判別することができる。
【0090】
このようにして、アウトライン比較部2741は、文字を構成するベクトルvの個数を比較することにより、アウトラインフォント比較用文字データOFMDにより表現される文字の形状と、フォントセット取得文字ベクトルSVにより表現される文字の形状とが一致するか否かを判別することができる。
【0091】
また、アウトライン比較部2741は、文字を構成するベクトルvの個数のみならず、ベクトルvそれぞれが有するベクトル量を比較することにより、アウトラインフォント比較用文字データOFMDにより表現される文字の形状と、フォントセット取得文字ベクトルSVにより表現される文字の形状とが一致するか否かを判別する。
【0092】
図9(c)は、教科書体の「本」という字を構成しているベクトルを示す図である。図示しているように、教科書体による「本」という字は、図9(a)に示した明朝体による「本」という字と同じく、30個のベクトルv’から構成されている。従って、ベクトルvの個数の比較だけでは、図9(a)に示した明朝体と、図9(c)に示した教科書体との区別を行なうことはできない。
【0093】
そこで、アウトライン比較部2741は、文字を構成するベクトルvそれぞれのベクトル量を比較する。図9(c)に示した、教科書体による「本」という字は、図示しているように、左はらい、右はらいともに、明朝体による「本」という字よりも長い。すなわち、教科書体による「本」という字の左はらい、右はらいを構成するベクトルv’のベクトル量は、明朝体による「本」という字の横棒、左はらい、右はらいを構成するベクトルvのベクトル量とは異なっていることになる。
具体的には、教科書体による「本」という字を構成するベクトルv’において、左はらいを構成するベクトルv’5、v’6、v’7、および右はらいを構成するベクトルv’20、v’21、v’22、v’23それぞれのベクトル量は、明朝体による「本」という字の左はらい、右はらいを構成するベクトルvのベクトル量よりも大きい。
【0094】
従って、アウトライン比較部2741は、文字を構成するベクトルvそれぞれのベクトル量を比較することにより、アウトラインフォント比較用文字データOFMDにより表現される文字の形状と、フォントセット取得文字ベクトルSVにより表現される文字の形状とが一致するか否かを判別することができる。
【0095】
ステップS105では、アウトライン比較部2741が、アウトラインフォント比較用文字データOFMDにより表現される文字の形状と、フォントセット取得文字ベクトルSVにより表現される文字の形状とが一致したか否かを判定する。一致しなかった場合には、ステップS106へ移行する。
【0096】
ステップS106においては、アウトライン比較部2741が、アウトラインフォントセット比較用文字データOFSDに格納された全てのフォントセット取得文字ベクトルSVについて、アウトラインフォント比較用文字データOFMDと比較したか否かを判定する。全てのフォントセット取得文字ベクトルSVと、アウトラインフォント比較用文字データOFMDとを比較したのならば、図4に示したフローチャートの(1)へ移行し、そうでないのならば、ステップS103へ帰還し、比較プロセスを繰り返し行なう。
【0097】
アウトライン比較部2741が、アウトラインフォント比較用文字データOFMDにより表現される文字の形状と、フォントセット取得文字ベクトルSVにより表現される文字の形状とが一致したならば、図4に示したフローチャートのステップSS5へ帰還する。
【0098】
「ビットマップフォント比較用文字データBFMD比較プロセス」
ステップS111において、ビットマップフォント比較用文字データBFMDが表現する文字について一定のサイズとするため、拡大/縮小を行なう。ビットマップフォント比較用文字データBFMDが表現する文字の文字サイズは、該ビットマップフォント比較用文字データBFMDを作成するのに使用した指定文字データCMDによって決定されるが、指定文字データCMDとして指定された原稿上の文字サイズが一定のものとは限らない。そこで、ビットマップ比較部2742は、後述する比較プロセスのため、ビットマップフォント比較用文字データBFMDが表現する文字のサイズを一定のサイズとする。
フビットマップフォント比較用文字データBFMDにより表現される文字のサイズを一定のサイズとするには、例えば、ビットマップ比較部2742が、該ビットマップフォント比較用文字データBFMDにより表現される文字の外接矩形を作成し、該外接矩形のサイズが、例えば縦10ミリ、横10ミリとなるようにする。こうすれば、外接矩形のサイズが指定されることで、該外接矩形に接するビットマップフォント比較用文字データBFMDにより表現される文字のサイズもまた一定のサイズとなる。
拡大/縮小処理が行なわれたビットマップフォント比較用文字データBFMDは、ビットマップ比較部2742が一時的に格納する。
【0099】
ステップS112において、ビットマップフォントセット取得文字データBFSDが格納したフォントセット取得文字ビットマップSBMにより表現される文字それぞれについて一定のサイズとするため、それぞれ拡大/縮小を行なう。ビットマップ比較部2742は、後述する比較プロセスのため、フォントセット取得文字ビットマップSBMそれぞれが表現する文字に対して拡大もしくは縮小を施し、一定のサイズとする。フォントセット取得文字ビットマップSBMにより表現される文字について一定のサイズとするには、ステップS111の処理同様、例えばビットマップ比較部2742が、該フォントセット取得文字ビットマップSBMにより表現される文字それぞれの外接矩形を作成し、該外接矩形のサイズが縦10ミリ、横10ミリとなるようにすればよい。こうすれば、外接矩形のサイズが設定されることで、該外接矩形に接するフォントセット取得文字ビットマップSBMにより表現される文字それぞれのサイズもまた一定のサイズとなる。
拡大/縮小処理が行なわれたフォントセット取得文字ビットマップSBMそれぞれについては、ビットマップ比較部2742が一時的に格納する。
【0100】
ステップS113で、ビットマップ比較部2742は、ビットマップフォント比較用文字データBFMDと比較を行なうため、フォントセット取得文字ビットマップSBMを一つ選択する。
【0101】
続くステップS114で、ビットマップ比較部2742は、ビットマップフォント比較用文字データBFMDにより表現される文字の形状と、ステップS113で選択したフォントセット取得文字ビットマップSBMにより表現される文字の形状とを比較し、文字の形状が一致するか否かを判別する。
【0102】
図10は、ビットマップ比較部2742による、ビットマップフォント比較用文字データBFMDと、フォントセット取得文字ビットマップSBMと、の比較に関する原理を説明するための図である。なお、ここでは説明のため、ビットマップの数については簡略化している。
【0103】
図10(a)は、明朝体により「本」という字を構成しているビットマップBMを示す図である。図示しているように、明朝体による「本」という字は、33個のビットbにより構成されている。同様に、図10(b)は、角ゴシック体により「本」という字を構成しているビットマップBMを示す図である。やはり図示しているように、角ゴシック体による「本」という字は、30個のビットbにより構成されている。従って、明朝体による「本」という字と、角ゴシック体による「本」という字においては、文字を構成するビット数が違うので、明朝体と角ゴシック体とを判別することができる。
【0104】
このようにして、ビットマップ比較部2742は、文字を構成するビットマップBMのビットbの個数を比較することにより、ビットマップフォント比較用文字データBFMDにより表現される文字の形状と、フォントセット取得文字ビットマップSBMにより表現される文字の形状とが一致するか否かを判別することができる。
【0105】
また、ビットマップ比較部2742による比較においては、文字を構成するビットマップBMのビットbの個数の比較ではなく、ビットbの配置座標に注目して比較するようにしてもよい。例えば、図10(a)の明朝体により「本」という字を構成しているビットマップBMと、図10(b)の角ゴシック体により「本」という字を構成しているビットマップBMとでは、ビットbの配置座標に異なりが生じている。すなわち、図10(a)においては、(6,2)、(8,3)、(10.8)にビットbが配置されているのに対し、図10(b)の該当する座標にはビットbが配置されていない。また、図10(b)においては、(10,9)にビットbが配置されているのに対して、図10(a)の該当する座標にはビットbが配置されていない。従って、明朝体による「本」という字と、角ゴシック体による「本」という字においては、文字を構成するビットbの配置座標が違うので、明朝体と角ゴシック体とを判別することができる。
【0106】
従って、ビットマップ比較部2742は、文字を構成するビットマップBMのビットbの配置座標を比較することにより、ビットマップフォント比較用文字データBFMDにより表現される文字の形状と、フォントセット取得文字ビットマップSBMにより表現される文字の形状とが一致するか否かを判別することができる。
【0107】
また、ビットマップフォント比較部2742は、ビットマップフォント比較用文字データBFMDおよびフォントセット取得文字ビットマップSBMをランレングスで表現し、ラン長を比較することで、文字の形状が一致するか否かを判別するようにしてもよい。
【0108】
ステップS115で、ビットマップ比較部2742による比較の結果、ビットマップフォント比較用文字データBFMDにより表現される文字の形状と、フォントセット取得文字ビットマップSBMにより表現される文字の形状とが一致しなかったならば、ステップS116へ移行する。文字の形状が一致したならば、図4に示したフローチャートのステップSS5へ帰還する。
【0109】
ステップS116においては、ビットマップ比較部2742が、全てのフォントセット取得文字ビットマップSBMについて、ビットマップフォント比較用文字データBFMDと比較したか否かを判定する。全てのフォントセット取得文字ビットマップSBMと、ビットマップフォント比較用文字データBFMDとを比較したのならば、図4に示したフローチャートの(1)へ移行する。比較の済んでいないフォントセット取得文字ビットマップSBMが存在するならば、ステップS113へ帰還し、比較プロセスを繰り返し行なう。
【0110】
図4のフローチャートに戻り、ステップSS4におけるフォント比較文字データFMDとフォントセット取得文字データFSDとの比較の結果、フォント比較文字データFMDによって示される文字の形状とフォントセット取得文字データFSDによって示される文字の形状とが一致したならば、サーバ2は該フォントセット取得文字データFSDの取得先であるフォントセットFSをフォントセット格納部271より読出し、送受信部275を介して、端末1へ送信する。
【0111】
また、ステップSS4におけるフォント比較文字データFMDとフォントセット取得文字データFSDとの比較の結果、フォント比較文字データFMDによって示される文字の形状とフォントセット取得文字データFSDによって示される文字の形状とが一致しなかった場合には、(1)へ移行し、サーバ2は照合用文字データSMDに該当するフォントセットFSを格納していない旨、送受信部275を介して、端末1へ送信する(ステップSS6)。
【0112】
そして、端末1のステップST7において、端末1はサーバ2より送信されたフォントセットFSを送受信部177を介して受信し、フォントセット格納部177に格納する。
これにより、印刷物作成部178が、原稿に使用されている文字と同一の形状を有するフォントセットFSを用いることができるようになり、端末1のオペレータは原稿と同様の印刷物を作成することができる。
【0113】
このように、図1に示したフォントサービスシステム100が、図4のフローチャートに示した動作を行なうことにより、原稿に使用されている文字に使用されているフォントを端末1が格納していない場合であっても、サーバ2より容易にフォントを入手することができるので、ユーザが作成した成果物に忠実な印刷物を作成することができる。
【0114】
「第2の実施例」
また、図1に示したフォントサービスシステム100は、次のように動作することにより、端末1にサーバ2のフォントをサービスすることも可能である。
【0115】
図4のフローチャートのステップST3(ST1、ST2は前回の説明と同様の動作のため、説明を省略する)において、端末1のフォント比較用文字データ作成部173は、指定文字データCMDより文字部分のみを切り出し、該文字の構成要素である特徴点EPに注目し、該特徴点EPを中心とした部分形状ベクトルBVを取得して、特徴点フォント比較用文字データEFMDを作成し、ステップST5において、照合用文字データ作成部175が、該特徴点比較用文字データEFMDとステップST4で入力された対応文字コードMCとに基づいて、照合用文字データSMDを作成する。
【0116】
図11は、ステップST2乃至ステップST4を説明するための図であり、特にステップST3についての動作として、表示部12に表示された原稿画像データGGDより、特徴点フォント比較用文字データEFMDを作成し、対応文字コードMCを入力する状態を説明するための図である。ここで、原稿画像データGGDより指定文字データCMDを指定する動作については、前述の動作と同様なので、説明を省略する。
【0117】
比較用フォント作成メニューMFの特徴点設定ボタン51dが押下されると、フォント比較用文字データ作成部173は、図11(a)に示すようなフォント特徴点設定メニューMFEを表示部12に表示する。オペレータが入力部13を操作して、このフォント特徴点設定メニューMFEに対して入力を行なうことにより、フォント比較用文字データ作成部173は特徴点フォント比較用文字データEFMDを作成する。そのためにフォント特徴点設定メニューMFEは、指定文字表示ウィンドウ61、OKボタン62、キャンセルボタン63を備えている。
指定文字表示ウィンドウ61は、文字指定部172に格納された指定文字データCMDを所定の倍率で拡大して表示し、特徴点EPを指定するために使用するものである。指定文字データCMDの拡大表示倍率は、オペレータが任意に指定することができる。オペレータは入力部13を操作して、指定文字表示ウィンドウ61に表示された指定文字データCMDにより表現された文字の構成要素の頂点を特徴点EPとして、マウスポインタMPで指定する。特徴点EPを指定する文字の構成要素としては、「かどうろこ」、「あたま」、「(左/右)はらい」、「はね」などが望ましい。特徴点EPが指定されると、フォント比較用文字データ作成部173は、該特徴点EPを中心とした半径一定の円ECを作成する。この円ECの半径は、フォント比較用文字データ作成部173が決定する。また、円ECの半径をオペレータが設定するようにしてもよい。フォント比較用文字データ作成部173は、該特徴点EPを始点とし、円ECと指定文字データCMDにより表現された文字の輪郭線の交点を終点とする部分形状ベクトルBVを取得する。
【0118】
フォント特徴点設定メニューMFEに対する入力について、オペレータが満足した場合には、入力部13を操作してOKボタン62を押下する。これにより、フォント比較用文字データ作成部173は、部分形状ベクトルBVおよび部分形状ベクトルBVにより為す角度θについて格納した特徴点フォント比較用文字データEFMDを作成し、フォント特徴点設定メニューMFEの表示を終了する。フォント特徴点設定メニューMFEの表示を単に終了したい場合には、同様に入力部13を操作してキャンセルボタン63を押下する。
【0119】
図11(b)は、指定文字表示ウィンドウ61における特徴点EPの指定により作成される部分形状ベクトルBVを説明するための図である。ここでは、文字サイズ10Q(1Q=0.25mm)の「本」という文字が10倍に拡大されて、指定文字表示ウィンドウ61に表示されているものとする。
図示しているように、特徴点EPとして「本」という文字の「あたま」の頂点部がマウスポインタMPで指定されると、フォント比較用文字データ作成部173は、特徴点EPを中心とした円ECを作成する。円ECの半径は、フォント比較用文字データ作成部173により、1Qと決定されたものとする。従って、指定文字表示ウィンドウ61において、円ECは半径2.5mmの円として表示される。指定文字表示ウィンドウ61では、拡大倍率10倍で表示していることから、円ECの実際のサイズは、半径0.25mmの円である。円ECが作成されたならば、フォント比較用文字データ作成部173は、特徴点EPを始点とし、円ECと文字の輪郭線の交点を終点とする部分形状ベクトルBVを作成する。
なお、線分の端点を始点としない限り、通常部分形状ベクトルBVは二つ以上の部分形状構成ベクトルbvから構成される。図11(b)の場合においても、「あたま」の頂点部を特徴点EPを始点として、角度θを有する二つの部分形状構成ベクトルbva、bvbが作成されている。従って、フォント比較用文字データ作成部173は、部分形状ベクトルBVとして、部分形状構成ベクトルbva、bvb、および該二つのベクトルが為す角度θを格納した特徴点フォント比較用文字データEFMDを作成することになる。
【0120】
ステップST5において、照合用文字データ作成部175が、特徴点フォント比較用文字データEFMDと対応文字コードに基づいて、照合用文字データSMDを作成する。
図12は、図11(a)に示した指定文字データCMDより作成された特徴点フォント比較用文字データEFMDと対応文字コードMCに基づいて、照合用文字データ作成部175が作成した照合用文字データSMD3の構成を示している。図示しているように、照合用文字データSMD3は、フォント比較用文字データFMDとして特徴点フォント比較用文字データEFMDを格納しており、該特徴点フォント比較用文字データEFMDは部分形状ベクトルBVとして、二つの部分形状構成ベクトルBVa、BVbおよび角度θを格納している。
また、照合用文字データSMD3は、対応文字コードMCを格納しており、ここでは、対応文字コードMCとして、「967B」が格納されている。
【0121】
ステップST6、およびサーバ2の動作であるステップSS1乃至SS2については、前述の動作と同様の動作なので、説明を省略する。
【0122】
ステップSS3において、フォントセット文字データ取得部273が、照合用文字データSMDに格納された特徴点フォント比較用文字データEFMDに対応して、フォントセット格納部271に格納された複数のフォントセットFSそれぞれから、該照合用文字データSMDに格納された対応文字コードMCに対応する文字それぞれを取得し、該文字それぞれの輪郭線のアウトライン化をおこなったフォントセット取得文字ベクトルSVを格納したアウトラインフォントセット取得文字データOFSDを作成する。
【0123】
ステップSS4で、フォント比較部274のアウトライン比較部2741が、特徴点フォント比較用文字データEFMDとアウトラインフォントセット取得文字データOFSDとを比較する。図13は、ステップSS4におけるアウトライン比較部2741の動作を説明するためのフローチャートである。
【0124】
図13のステップS201で、アウトライン比較部2741は、特徴点フォント比較用文字データEFMDと比較を行なうため、アウトラインフォントセット取得文字データOFSDに格納されたフォントセット取得文字ベクトルSVを一つ選択する。
【0125】
続くステップS202で、アウトライン比較部2741は、特徴点フォント比較用文字データEFMDに格納された部分形状ベクトルBVを取得し、ステップS201で選択されたフォントセット取得文字ベクトルSVが、部分形状ベクトルBVに一致するベクトル成分を有しているか否かを判別する。
アウトライン比較部2741は、部分形状ベクトルBVを構成する部分形状構成ベクトルbv、および該部分形状構成ベクトルbvにより生じる角度θと同じベクトル成分をフォントセット取得文字ベクトルSVが有している場合、特徴点フォント比較用文字データEFMDとフォントセット取得文字ベクトルSVが一致したものとする。
【0126】
図14は、アウトライン比較部2741による、特徴点フォント比較用文字データEFMDに格納された部分形状ベクトルBVと、フォントセット取得文字ベクトルSVとの比較に関する原理を説明するための図である。
【0127】
図14(b)に示した、フォントセット取得文字ベクトルSVが明朝の「本」である場合において、アウトライン比較部2741は、図14(a)に示した部分形状ベクトルBVを構成する部分形状構成ベクトルbv、および該部分形状構成ベクトルbvにより為す角度θを有しているか否かを検索する。図11(b)に示したフォントセット取得文字ベクトルSVにおいては、部分形状ベクトルBVと一致するベクトル成分を有している。すなわち、フォントセット取得文字ベクトルSVによって表現される文字「本」の「あたま」の部分を構成するベクトルvが、部分形状構成ベクトルbva、bvbと同方向のベクトルであり、該「あたま」の部分を構成するベクトルvの為す角度が、二つの部分形状構成ベクトルbvにより為す角度θと一致することから、アウトライン比較部2741は特徴点フォント比較用文字データEFMDとフォントセット取得文字ベクトルSVとが一致したものと判断する。
【0128】
図14(c)は、フォントセット取得文字ベクトルSVが角ゴシックの「本」である場合、図示しているように、「本」の「あたま」の部分を構成するベクトルvは、図14(a)に示した部分形状ベクトルBVに一致しないことから、アウトライン比較部2741は、特徴点フォント比較用文字データEFMDとフォントセット取得文字ベクトルSVとが一致しないと判断する。
【0129】
このように、特徴点フォント比較用文字データEFMDとフォントセット取得文字ベクトルSVとの比較では、特徴点フォント比較用文字データEFMDの部分形状ベクトルBVおよびフォントセット取得文字ベクトルSVに対して拡大/縮小処理を行なわなくてもよいので、比較時間を短縮することができるという利点がある。
また、特徴点フォント比較用文字データEMFDのデータサイズが小さいので、端末1からサーバ2へ照合用文字データSMDを転送するに際して、転送時間を短縮することができ、ネットワーク3に対する負荷を軽減することができるという利点もある。
【0130】
なお、これまでの説明では、特徴点フォント比較用文字データEFMDに格納された部分形状ベクトルBVは、単一の特徴点EPに注目して作成されたものであったが、指定文字データCMDより複数の特徴点EPを指定し、複数の部分形状ベクトルBVを取得することにより作成された特徴点フォント比較用文字データEFMDと、アウトラインフォントセット取得文字データOFSDとを比較するようにしてもよい。
すなわち、これまでの説明では、「本」という字の「あたま」の頂点を特徴点EPとして、該特徴点EPに注目した部分形状ベクトルBVを判定に使用していたが、例えば、「左はらい」、「右はらい」それぞれの頂点を特徴点EPとして、部分形状ベクトルBVを二つ取得した特徴点フォント比較用文字データEFMDを作成し、該特徴点フォント比較用文字データEFMDとアウトラインフォントセット取得文字データOFSDとを比較するようにしてもよい。
こうすれば、より高い精度で、特徴点フォント比較用文字データEFMDとアウトラインフォントセット取得文字データOFSDとを比較することができる。
【0131】
ステップS202におけるアウトライン比較部2741の判別の結果、特徴点フォント比較用文字データEFMDとフォントセット取得文字ベクトルSVとが一致したと判断したならば、図4のフローチャートのステップSS5に帰還し、送受信部275が、特徴点フォント比較用文字データEFMDと一致したフォントセット取得文字ベクトルSVの取得元であるフォントセットFSを、端末1へ送信する。
【0132】
特徴点フォント比較用文字データEFMDとフォントセット取得文字ベクトルSVとが一致しなかった場合には、ステップS204へ移行し、アウトライン比較部2741が、アウトラインフォントセット取得文字データおFSDに格納された全てのフォントセット取得文字ベクトルSVについて、特徴点フォント比較用文字データEFMDと比較したか否かを判定する。全てのフォントセット取得文字ベクトルSVと、特徴点フォント比較用文字データEFMDとを比較したのならば、図4に示したフローチャートの(1)へ移行し、サーバ2は照合用文字データSMDに該当するフォントセットFSを格納していない旨、送受信部275を介して、端末1へ送信する(ステップSS6)。
比較していないフォントセット取得文字ベクトルSVが存在するのならば、ステップS201へ帰還し、比較プロセスを繰り返し行なう。
【0133】
そして、端末1のステップST7において、端末1はサーバ2より送信されたフォントセットFSを送受信部177を介して受信し、フォントセット格納部177に格納する。
これにより、印刷物作成部178が、原稿に使用されている文字と同一の形状を有するフォントセットFSを用いることができるようになり、端末1のオペレータは原稿と同様の印刷物を作成することができる。
【0134】
このように、図1に示したフォントサービスシステム100が、図4のフローチャートに示した動作、特に図13のフローチャートに示した動作を行なうことにより、原稿に使用されている文字に使用されているフォントを端末1が格納していない場合であっても、サーバ2より容易にフォントを入手することができるので、ユーザが作成した成果物に忠実な印刷物を作成することができる。
【0135】
「変形例」
これまでの説明では、フォント比較用文字データFMDとフォントセット取得文字データFSDとの比較の結果、サーバ2が端末1に送信するフォントセットFSは一つだけであったが、該比較の結果、文字の形状が類似した複数のフォントセットFSが存在していた場合には、サーバ2は端末1に対して、文字の形状が類似した複数のフォントセットFSについて、どのフォントセットFSを送信すればよいか、端末1のオペレータに判断させるための情報を送信するようにしてもよい。
【0136】
また、フォント比較用文字データFMDとフォントセット取得文字データFSDとを比較する際に、それぞれが表現する文字のサイズを一定にするというプロセスを省略してもよい。すなわち、フォント比較用文字データFMDの表現する文字の文字サイズに適合したフォントセットFSより、フォントセット取得文字データFSDを取得することにより、フォント比較用文字データFMDとフォントセット取得文字データFSDそれぞれが表現する文字のサイズを一定にするというプロセスを省略することができるので、文字形状の比較工程を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フォントサービスシステム100の構成を説明するための図である。
【図2】端末1の構成を説明するための図である。
【図3】サーバ2の構成を説明するための図である。
【図4】フォントサービスシステム100の動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】ステップST2乃至ステップST4の動作を説明するための図である。
【図6】照合用文字データSMDの構成を説明するための図である。
【図7】フォントセット取得文字データFSDの構成を説明するための図である。
【図8】ステップSS4における、フォント比較用文字データFMDとフォントセット取得文字データFSDとの比較動作を説明するためのフローチャートである。
【図9】アウトラインフォント比較文字データOFMDのベクトルOFMDVと、アウトラインフォントセット取得文字データOFSDのベクトルOFSDVと、の比較に関する原理を説明するための図である。
【図10】ビットマップ比較文字データBFMDのビットマップBFMDBと、ビットマップフォントセット取得文字データBFSDのビットマップBFSDBと、の比較に関する原理を説明するための図である。
【図11】ステップST2乃至ステップST4を説明するための図であり、特にステップST3についての動作として、表示部12に表示された原稿画像データGGDより、特徴点フォント比較用文字データEFMDを作成し、対応文字コードMCを入力する状態を説明するための図である。
【図12】照合用文字データSMDの構成を説明するための図である。
【図13】ステップSS4における、フォント比較用文字データFMDとフォントセット取得文字データFSDとの比較動作を説明するためのフローチャートである。
【図14】特徴点フォント比較文字データEFMDの部分形状ベクトルBVと、アウトラインフォントセット取得文字データOFSDのベクトルOFSDVと、の比較に関する原理を説明するための図である。
【符号の説明】
1 端末
2 サーバ
3 ネットワーク
11、21 CPU
12、22 表示部
13、23 入力部
14、24 ネットワークI/F
15、25 メディアドライブ
16、26 記憶部
17、27 メモリ
18、28 メディアディスク
19 スキャナ
51 比較設定ボタン
52 対応文字テキスト入力欄
53、62 OKボタン
54、63 キャンセルボタン
61 指定文字表示ウィンドウ
100 フォントサービスシステム
171 原稿データ格納部
172 文字指定部
173 フォント比較用文字データ作成部
174 文字コード入力部
175 照合用文字データ作成部
176 送受信部
177 フォントセット格納部
178 印刷物作成部
271 フォントセット格納部
272 照合用文字データ解析部
273 フォントセット文字データ取得部
274 フォント比較部
275 送受信部
2721 フォント比較用文字データ解析部
2722 文字コード解析部
2741 アウトライン比較部
2742 ビットマップ比較部
BFMD ビットマップフォント比較用文字データ
BFSD ビットマップフォントセット取得文字データ
BV 部分形状ベクトル
bv、bva、bvb 部分形状構成ベクトル
CMD 指定文字データ
EFMD 特徴点フォント比較用文字データ
EP 特徴点
FMD フォント比較用文字データ
FSD フォントセット取得データ
GGD 原稿画像データ
MC 対応文字コード
MF 比較用フォント作成メニュー
MFE フォント特徴点設定メニュー
OFMD アウトラインフォント比較用文字データ
OFSD アウトラインフォントセット取得文字データ
SBM フォントセット取得文字ビットマップ
SMD、SMD1、SMD2、SMD3 照合用文字データ
SV フォントセット取得文字ベクトル
θ 角度

Claims (12)

  1. 端末とサーバとがネットワークで接続されたフォントサービスシステムであって、
    前記端末は、
    原稿より所望する文字を指定する文字指定手段と、
    前記文字指定手段で指定された文字を前記原稿より抽出してフォント比較用文字データを作成するフォント比較用文字データ作成手段と、
    前記文字指定手段で指定された文字に対応する文字コードを入力する文字コード入力手段と、
    前記フォント比較用文字データと前記文字コードとを対応付けて格納した照合用文字データを作成する照合用文字データ作成手段と、
    前記照合用文字データを前記サーバへ送信する送信手段と、
    前記サーバより送信されたフォントセットを格納する格納手段と、
    を有し、
    前記サーバは、複数のフォントセットを格納しており、
    前記端末より送信された照合用文字データを受信する受信手段と、
    前記照合用文字データに含まれる文字コードに対応する文字を前記複数のフォントセットそれぞれより取得するフォントセット文字データ取得手段と、
    前記照合用文字データに含まれるフォント比較用文字データと前記フォントセット文字データとを比較するフォント比較手段と、
    前記フォント比較手段での比較の結果、前記フォント比較用文字データと前記フォントセット文字データとが一致したとき、該フォントセット文字データを取得した前記フォントセットを前記端末へ送信するフォントセット送信手段と、
    を有することを特徴とするフォントサービスシステム。
  2. 前記端末は前記原稿を走査する走査手段を備えており、前記文字指定手段は前記原稿を前記走査手段で走査した結果得られる原稿画像データより所望する文字を指定すること、を特徴とする請求項1に記載のフォントサービスシステム。
  3. 前記端末のフォント比較用文字データ作成手段は、前記文字指定手段で指定された文字のアウトラインを前記フォント比較用文字データとして作成し、前記サーバのフォントセット文字データ取得手段は、前記文字コードに対応する文字を前記フォントセットそれぞれより取得するとき、該文字のアウトラインをフォントセット文字データとして取得することにより、前記フォント比較手段が前記フォント比較用文字データのアウトラインと前記フォントセット文字データのアウトラインそれぞれとを比較すること、を特徴とする請求項1に記載のフォントサービスシステム。
  4. 前記端末のフォント比較用文字データ作成手段は、前記文字指定手段で指定された文字のビットマップを前記フォント比較用文字データとして作成し、前記サーバのフォントセット文字データ取得手段は、前記文字コードに対応する文字を前記フォントセットそれぞれより取得するとき、該文字のビットマップをフォントセット文字データとして取得することにより、前記フォント比較手段が前記フォント比較用文字データのビットマップと前記フォントセット文字データのビットマップそれぞれとを比較すること、を特徴とする請求項1に記載のフォントサービスシステム。
  5. 前記端末のフォント比較用文字データ作成手段は、前記文字指定手段で指定された文字の特徴点付近のアウトラインを前記フォント比較用文字データとして作成し、前記サーバのフォント比較手段は、前記文字コードに対応する文字を前記フォントセットそれぞれより取得するとき、該文字のアウトラインをフォントセット文字データとして取得することにより、前記フォント比較手段が前記フォント比較用文字データの特徴点付近のアウトラインと前記フォントセット文字データのアウトラインそれぞれとを比較すること、を特徴とする請求項1に記載のフォントサービスシステム。
  6. ネットワークによりサーバと接続されたフォントサービスシステムの端末であって、
    原稿より所望する文字を指定する文字指定手段と、
    前記文字指定手段で指定された文字を前記原稿より抽出してフォント比較用文字データを作成するフォント比較用文字データ作成手段と、
    前記文字指定手段で指定された文字に対応する文字コードを入力する文字コード入力手段と、
    前記フォント比較用文字データと前記文字コードとを対応付けて格納した照合用文字データを作成する照合用文字データ作成手段と、
    前記照合用文字データを前記サーバへ送信する送信手段と、
    前記サーバより送信されたフォントセットを格納する格納手段と、
    を有することを特徴とする端末。
  7. ネットワークにより端末と接続されたフォントサービスシステムのサーバであって、
    複数のフォントセットを格納するフォントセット格納手段と、
    前記端末より送信されたフォント比較用文字データと該フォント比較用文字データに対応付けられた文字コードを格納した照合用文字データを受信する受信手段と、
    前記照合用文字データに含まれる文字コードに対応する文字を前記複数のフォントセットそれぞれより取得するフォントセット文字データ取得手段と、
    前記照合用文字データに含まれるフォント比較用文字データと前記フォントセット文字データとを比較するフォント比較手段と、
    前記フォント比較手段での比較の結果、前記フォント比較用文字データと前記フォントセット文字データとが一致したとき、該フォントセット文字データを取得した前記フォントセットを前記フォントセット格納手段から読出し、前記端末へ送信するフォントセット送信手段と、
    を有することを特徴とするサーバ。
  8. 端末と、複数のフォントセットを格納したサーバとがネットワークで接続されたフォントサービスシステムにおけるフォントサービス方法であって、
    前記端末において、
    原稿より所望する文字を指定する文字指定工程と、
    前記文字指定工程で指定された文字を前記原稿より抽出してフォント比較用文字データを作成するフォント比較用文字データ作成工程と、
    前記フォント比較用文字データ作成行程で作成されたフォント比較用文字データに対応する文字コードを入力する文字コードを入力する文字コード入力工程と、前記フォント比較用文字データと前記文字コードとを対応付けて格納した照合用文字データを作成する照合用文字データ作成工程と、
    前記照合用文字データを前記サーバへ送信する送信工程と、
    前記サーバにおいて、
    前記端末より送信された前記照合用文字データを受信する受信工程と、
    前記照合用文字データに格納された文字コードに対応する文字を前記複数のフォントセットそれぞれより取得するフォントセット文字データ取得工程と、
    前記照合用文字データに格納されたフォント比較用文字データと前記フォントセット文字データとを比較するフォント比較工程と、
    前記フォント比較工程での比較の結果、前記フォント比較用文字データと前記フォントセット文字データとが一致したとき、該フォントセット文字データを取得した前記フォントセットを前記端末へ送信するフォントセット送信工程と、
    前記端末において、
    前記サーバより送信されたフォントセットを格納する格納工程と、
    を有することを特徴とするフォントサービスシステムにおけるフォントサービス方法。
  9. 請求項6に記載の端末をコンピュータで実現するためのプログラムを格納したコンピュータ読取り可能な記録媒体。
  10. 請求項6に記載の端末をコンピュータで実現するためのプログラム。
  11. 請求項7に記載のサーバをコンピュータで実現するためのプログラムを格納したコンピュータ読取り可能な記録媒体。
  12. 請求項7に記載のサーバをコンピュータで実現するためのプログラム。
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