JP2004020120A - 処理装置 - Google Patents

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稲垣 精一
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柳 基典
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Abstract

【課題】電子部品の洗浄処理装置の小型化を図ると共に、装置にかかるイニシャルコスト及びランニングコストを低減する。
【解決手段】洗浄処理装置1は、薬液槽4及びリンス槽5が配置される処理室36と、貯水槽37から供給される水を噴霧する噴射ノズル12を備えた湿式処理部38と、噴射ノズル12から噴霧される水の温度を制御する冷却用熱交換器9と、湿式処理部38で洗浄された空気を加温して相対湿度を低下させる再熱用ヒータ13と、再熱用ヒータ13で相対湿度の低下された空気からケミカル物質を除去するケミカルフィルタ14と、処理室36を巡って配置された空気循環路42と、FFU3と協働して処理室36内の空気を排気口34から空気供給口35へ送気する送風機2とを備えている。これにより、本装置は、クリーンルーム31内に設置される完全クローズドの無排気型の処理装置として好適である。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、例えば過酸化水素、アンモニア、無機酸(フッ酸、塩酸、硫酸、燐酸など)、有機物などの薬品を用いて各種電子部品の洗浄処理などを行うための処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電子部品の製造工程において、各種薬品を用いて電子部品を洗浄する洗浄装置の排ガス処理は、いわゆるワンパス処理であり、屋外にある洗浄塔の中で、クリーンルーム内の空気を、苛性ソーダ・硫酸などの薬品を使用し中和・分解などの処理を行う、酸・アルカリ薬品洗浄方法が用いられている。ここで、この酸・アルカリ薬品洗浄方法では、酸・アルカリが排水処理されるため、その廃液処理を行う必要がある。
【0003】
また、上記洗浄方法では、クリーンルーム内の空気、つまり清浄化処理及び温度調節された空気を屋外に放出しており、省エネルギー化が絶えず要求されている昨今の風潮に逆行するというエネルギー収支上の課題がある。さらに、屋外に放出された排ガスは、スクラバなどで処理されるものの、完全な処理とは言えず、微量とは言え大気へ放出されて、環境汚染の原因にもなっている。
【0004】
そこで、このような事情を考慮して各種提案がなされている。例えば、特開2000−167416公報には、汚れ成分の濃厚な排ガスのみを屋外に排気し、汚れ成分の希薄な排ガスを装置内部で処理する洗浄装置が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報の洗浄装置では、クリーンルーム内で温調及び清浄化処理された空気の屋外放出量などは減少するものの、排水処理装置や屋外型の排ガス処理装置の設置が無論必要であり、イニシャルコスト、ランニングコストに課題を残すと共に、装置全体の設置に広い設置面積が必要になるといった課題もある。
【0006】
そこで本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、装置の小型化が図れると共に、装置にかかるイニシャルコスト及びランニングコストを低減できる処理装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る処理装置は、クリーンルーム内に設置されるクローズド型の処理装置であって、室内空気を排気する排気口を下方又は側方に設け、清浄空気を室内に供給する空気供給口を上方に設けた処理室と、下方に貯水槽を配置し上方にこの貯水槽から供給される水を噴霧する噴射ノズルを配置して前記排気口から排気された空気を洗浄する湿式処理部と、前記噴射ノズルから噴霧される水の温度を制御する温度制御装置と、前記湿式処理部で洗浄された空気を加温して相対湿度を低下させる熱交換部と、前記熱交換部で相対湿度の低下された空気からケミカル物質を除去する乾式処理部と、前記空気供給口の上方に配置され、前記ケミカル物質を除去された空気をさらに清浄化して前記処理室に供給するフィルタユニットと、前記処理室を巡って配置され経路内に前記湿式処理部、前記熱交換部、前記乾式処理部を含む空気循環路と、前記空気循環路内に配置され前記処理室内の空気を前記排気口から前記空気供給口へ向けて送気する送気ファンとを具備することを特徴とする。
【0008】
本発明の処理装置のフィルタユニットとして、例えばファンフィルタユニットを適用してもよい。また、本発明の処理装置の前記処理室には、被洗浄物を洗浄する薬液を貯留する薬液槽と、前記薬液槽で前記被洗浄物に付着した前記薬液を洗浄して除去する薬液除去槽とが例えば配置される。本発明の処理装置において、前記薬液とは、過酸化水素水、アンモニア水、フッ酸、塩酸、硫酸、燐酸及び有機物からなる群から選択される1又は2以上のものが挙げられる。
【0009】
また、本発明の処理装置では、前記貯留槽内の貯留水から汚濁成分を除去する前記薬液除去ユニットを備え、この薬液除去ユニットが、前記薬液の種類に応じて選択された吸着剤として例えば活性炭カラムが適用され、イオン交換樹脂として強カチオン交換樹脂カラム、強アニオン交換樹脂カラム、又は弱アニオン交換樹脂カラムなどが適用される。
【0010】
さらに、本発明の処理装置では、前記熱交換部で冷却された処理水の湿式洗浄部での霧化処理は、噴射ノズル、例えばフルコーンノズル又はホロコーンノズルによって行われる。また、圧搾空気と水を同時に噴射する二流体ノズルを用いる場合もある。
【0011】
また、本発明の処理装置では、前記湿式処理部を構成する充填材としてビニロック及び/又はテラレットなどを適用していることで、上記湿式処理部での気液接触効率の向上(気液接触面積の向上及び気液接触時間の増加)を図ることができる。
【0012】
さらに、本発明の処理装置では、前記乾式処理部にケミカルフィルタや有機物ガス成分を乾式吸着処理する活性炭フィルタを設けることが望ましい。ケミカルフィルタとしては、カチオン汚濁成分を吸着処理するフィルタやアニオン汚濁成分を吸着処理するフィルタなどが例示される。
【0013】
また、本発明の処理装置において、ファンフィルタユニットに組み込むべきフィルタとしてはHEPAフィルタやULPAフィルタなどが好適である。また、本発明の処理装置において、薬液除去ユニットによって処理された処理水の導電率を例えばμS/cmオーダで監視できる導電率モニタを設けてもよい。
【0014】
このように構成される本発明の処理装置では、洗浄用の薬液が気化した汚濁成分を含む気体が、上述した湿式処理部や乾式処理部で処理されて処理室に帰還し再使用される。ここで、乾式処理部の前段に、装置内の相対湿度を低減させる熱交換部が配置されていることから、気化蒸発成分中の汚れ成分の水への溶解性能が向上することになる。
【0015】
つまり、本発明の処理装置は、クリーンルーム内に設置される完全クローズドの無排水・無排気型の装置として好適である。さらに、本発明の処理装置によれば、清浄化処理及び温調されたクリーンル−ム内の清浄空気を排気する必要がないので、エネルギー的にむだがなく、また無排気型であるため環境汚染のおそれもない。これにより、本発明では、装置にかかるイニシャルコスト及びランニングコストを低減できる。また、本発明の処理装置によれば、気化蒸発成分中の汚れ成分を処理(排気処理など)するためのユニット部分を、薬液槽、薬液除去槽などが配置される処理室と一体的に構成したので、排気ガス処理用のスクラバなどを屋外に設置することことなどが不要となる。これにより、装置全体の小型化及び構造の簡略化を図ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る洗浄処理装置を概略的に示す全体図、図2は、この洗浄処理装置を示す斜視図、図3は、本装置を機能的に示す模式図である。
これらの図に示すように、本実施形態の洗浄処理装置1は、例えばクリーンルーム31内に設置され、循環風量が12m/min程度の完全クローズド型の装置であって、洗浄機本体部32と洗浄機付帯部33とを一体的に構成したものである。
【0017】
洗浄処理装置1は、室内空気を排気する排気口34を下方の側部に備え且つ清浄空気を室内に供給する空気供給口35を上方に備えた処理室36と、下方に貯水槽37を配置し上方にこの貯水槽37から供給される水を噴霧する噴射ノズル12を配置して排気口34から排気された空気を洗浄する湿式処理部38と、熱交換部39に配置され噴射ノズル12から噴霧される水の温度を制御する冷却用熱交換器9と、熱交換部40に配置され湿式処理部38で洗浄された空気を加温して相対湿度を低下させる再熱用ヒータ13と、乾式処理部41に配置され熱交換部40で相対湿度を低下させた空気からケミカル物質を除去するケミカルフィルタ14と、ケミカル物質を除去された空気を処理室36にダウンフローする処理室36の空気供給口35の上方に配置されたFFU(ファンフィルタユニット)3と、処理室36を巡って配置され経路内に湿式処理部38、再熱用ヒータ13、乾式処理部41を含む空気循環路42と、空気循環路42内に配置され、FFU3と協働して処理室36内の空気を排気口34から空気供給口35へ向けて送気する送風機(シロッコファン)2とを備えて構成されている。
【0018】
処理室36には、浴槽部43と洗浄部45とが設けられている。浴槽部43には、例えば半導体ウエハなどの被洗浄物を洗浄する薬液を貯留する、加熱ヒータ46を備えた薬液槽4が配置されている。洗浄部45には、薬液槽4で被洗浄物に付着した薬液を洗浄して除去する、スプレーノズル47を備えた薬液除去槽としてのリンス槽5が配置されている。送風機2は、洗浄機付帯部33の最上部にある乾式処理部41に配置されている。勿論、送風機2を洗浄機本体部32の最上部にある誘引送風部43aに設置してもよい。
【0019】
FFU部48に設置されるFFU3は、HEPAフィルタ又はULPAフィルタとファンとが一体化された装置である。ここで、薬液槽4及びリンス槽5の上部より気化蒸発する成分は、FFU部48より下方に送気された空気と共に湿式処理部38へ送気される。また、洗浄処理装置1には、図2に示すように、装置前面に扉部44が設けられており、この扉部44を一部開けた状態で処理室36内に作業者が腕を入れることにより、この処理室36内で薬品類を取り扱えるようになっている。
【0020】
さらに、洗浄処理装置1には、貯水槽37内の貯留水から汚濁成分を除去する薬液除去ユニット8が設けられている。噴射ノズル12へ供給される水は、貯水槽37に貯留された水をポンプ55によりポンプアップして薬液除去ユニット8へ圧送される。
【0021】
湿式処理部38には、下方からの気液接触効率が高まるように、気液分離処理を行うための充填材であるビニロック10及びテラッレト11と、噴霧(霧化)処理を行うための噴射ノズル12を備えた噴霧器49が設けられている。上記充填材は、気液接触時間を延ばすことと気液分離を効率良く行うためのもである。
【0022】
噴霧器49は、図4の平面図(噴霧器を下側からみた図)及び図5の垂直断面図にそれぞれ示すように、例えば8個のフルコーン型の噴射ノズル12を備えた角型タイプの装置が用いられている。
すなわち、この噴霧器49には、各噴射ノズル12を中心としてそれぞれを格子状の領域で区画すると共に上部及び下部に開口した貫通孔51を形成する仕切りフレーム52が設けられている。各噴射ノズル12は、配管54と接続されており、ポンプ55で圧送された処理水をノズル先端の吐出口53から吐出するようになっている。吐出された処理水は、吐出口53を頂点として噴出され、この噴出された処理水は、仕切りフレーム52の各内壁面に衝突する。この衝突の際にさらに微細な霧状の処理水微粒子が形成される。湿式処理部38に流動してきたガスは、各貫通孔51を通過するときに処理水微粒子と接触する。
【0023】
また、このような噴霧器49に代えて、図6の平面図(噴霧器を下側からみた図)及び図7の垂直断面図でそれぞれ示すように、ホロコーン型の噴射ノズル60を備えた円形型タイプの噴霧器61を適用してもよい。
すなわち、この噴霧器61は、噴射ノズル60とほぼ同じ高さに、案内板62を備えている。この案内板62には、例えば8個の貫通孔63が設けられている。この貫通孔63には円筒状のソケット64が案内板62の下向きに配設されている。各噴射ノズル60は、各貫通孔51の中心に配設されている。噴射ノズル60は、配管67と接続されており、ポンプで圧送された処理水を吐出口65から吐出するようになっている。吐出された処理水は、吐出口65を中心として放射状に噴出される。
【0024】
薬液除去ユニット8には、図8に示すように、連通水管59に直列に接続された活性炭カラム56、カチオン交換樹脂カラム57及びアニオン交換樹脂カラム58が設けられている。また、カチオン交換樹脂及びアニオン交換樹脂を一つのカラムに入れた混床カラム(ミックスべット:MBとも呼ぶ)を用いる場合もある。
吸着材である活性炭カラム56では、過酸化水素分解をはじめとする分解処理と、有機物などの吸着処理とが行われる。カチオン交換樹脂カラム57は、アンモニアをはじめとするカチオン成分を強カチオン交換樹脂によりイオン交換処理するためのものである。また、アニオン交換樹脂カラム58は、アニオン成分を強アニオン交換樹脂又は弱アニオン交換樹脂によりイオン交換処理するためのものである。また、薬液除去ユニット8では、上記いずれかのカラムで薬液成分の除去処理を行った後、薬液成分を主成分とする汚れ成分の負荷状態により噴射ノズル12へ圧送するものと貯水槽37に戻されるものとが振り分けられる。
【0025】
薬液除去ユニット8で汚れ成分を除去された処理水は、精製水程度の高純度水であり、いわゆる「ハングリーウォータ」と呼ばれ、普通の水では考えられないような汚れ成分の処理性がある。噴射ノズル12へ圧送される処理水は、冷却用熱交換器9を通して圧送される。冷却用熱交換器9で処理水を冷却する目的は相対湿度の低減のためと「ハングリーウォータ」としての汚れ成分の処理性を向上させるためである。さらに、後段のケミカルフィルタ14の除去性能は湿度に依存するため、予め処理対象汚れ成分の除去性能を実験で確認し、最も除去性能の優れた相対湿度にするための水温に設定してある。ここで、除去すべきケミカル物質は、例えばNa、Ca2+、Mg2+などの金属イオン成分、Cl、NO 、SO などの無機酸成分、TOC(全有機炭素)であらわされる有機化合物成分などである。
【0026】
湿式処理部38を通過した空気は、相対湿度を低減させるための再熱用ヒータ13へ送気される。ここで、気化蒸発成分中の薬液成分を主成分とする汚れ成分の除去率が、例えば98%より悪い場合、汚れ成分の種類により、活性炭系、カチオン系(アンモニア等)、アニオン系などのケミカルフィルタを選定することが好ましい。ケミカルフィルタ14の配置される乾式処理部39からの戻り空気は、送風機2で吸引循環される。
【0027】
薬液除去ユニット8で処理された処理水及び貯水槽37に収容された水は、冷却用熱交換器9の後段に設けられた導電率モニタ15で連続的に監視される。これにより、処理水の噴射ノズル12又は貯水槽37への振り分け、薬液除去ユニット8の各種カラムの交換時期などの管理を行うことができる。
【0028】
ビニロック10及びテラッレト11は、フッ素樹脂などの化学的に不活性な材料で形成されており、同材料は、不織布状、メッシュ状、ハニカム状、コイル状など、気体が通過する際の経路が複雑化するように形成されている。すなわち、ビニロック10及びテラッレト11は、気液接触効率を向上させ且つ空気中の水滴や水蒸気を結露し易くし、また、気液分離にも使用できる。これら結露水、噴射水、気液接触に用いられた水は、貯水槽37に一旦収容され、薬液除去ユニット8及び冷却用熱交換器9に送られ、再び噴射ノズル12に移送される。
【0029】
このように構成された本実施形態の洗浄処理装置1では、薬液槽4及びリンス槽5から気化蒸発する薬液成分を主成分とする汚れ成分を、湿式処理及び乾式処理することで、空気を装置内で循環させることができ、環境破壊のおそれがない。さらに、湿式処理で処理された薬液成分を主成分とする汚れ成分は、薬液除去ユニット8で処理・貯留され、処理水は貯水槽37に貯留、再利用されるため、無排水となり前記同様環境破壊のおそれがない。したがって、洗浄処理装置1では、装置を小型化できることから、設置面積の省スペース化が図れ、しかもイニシャルコスト及びランニングコストを低減させることができる。
【0030】
【実施例】
次に本発明を実施例により詳細に説明する。
本実施例では、発明の実施の形態で説明した洗浄処理装置1と同一の装置を適用した。本実施例の洗浄処理装置1の主な仕様や条件は下記の通りである。
処理条件を表1に示し測定箇所a及び測定箇所bでの測定結果を表2に示す。
【0031】
【表1】
Figure 2004020120
【0032】
【表2】
Figure 2004020120
【0033】
(1)洗浄処理装置
洗浄処理装置1は、小型化を図り、装置サイズとして、幅3,000mm×奥行1,200mm×高さ2,500mmのものを使用した。
洗浄処理装置1の稼動条件は、HEPA又はULPAフィルタが組み込まれたFFU(幅800mm×奥行1,100mm×高さ300mm)3により、洗浄機付帯部33で処理された清浄な空気を、風速0.35〜0.5m/secで薬液槽4、リンス槽(共に幅400mm×奥行300mm×深さ300mm)5へダウンフローし、薬液槽4、リンス槽5よりの気化蒸発成分を同搬して湿式処理部38へ送気する。
【0034】
(2)薬液槽
薬液槽4は、薬液が酸でもアルカリでも使用可能なように石英管で保護した加熱ヒータ46付の硬質ガラス槽を用いた。薬液は下記組成のものを使用した。
(フッ酸)50%フッ酸(HF)試薬2lを比抵抗値が5MΩ・cmの一次純水18lで希釈して使用した。加熱温度は、常温(23℃程度)で使用した。
(過酸化水素+硫酸)35%過酸化水素(H)試薬4lと75%硫酸(HSO)16lとを混和して使用した。加熱温度は、常温から最大120℃までの設定値で制御した。
85%燐酸(HPO)試薬13.5lを比抵抗値が5MΩ・cmの一次純水1.5lで希釈して使用した。加熱温度は、常温から最大120℃までの設定値で制御を行った。
(アンモニア水)28〜30%アンモニア水(NHOH)試薬2lに比抵抗値が5MΩ・cmの一次純水12lに希釈して使用した。加熱温度は、常温の設定値で制御した。
【0035】
(3)リンス槽
リンス槽5は、薬液槽4で薬液洗浄された各種部品に付着した薬液を洗浄する槽である。リンス槽5は、その上部にスプレーノズル47が付帯されている。洗浄水には、比抵抗値が5MΩ・Cmの一次純水を使用した。
【0036】
(4)湿式処理部
湿式処理部38は、送気された気化蒸発した汚れ成分を除去するものであって、2枚のビニロック(幅300mm×奥行600mm×高さ50mm)10でテラレット11を挟んだ気液接触部分(幅300mm×奥行600mm×高さ350mm)と、その上部にフルコーン型噴射ノズル(8個)12が噴射方向を下方に向けそれぞれ独立して仕切られた部屋に配設された噴霧器(幅300mm×奥行600mm×高さ250mm)49と、その上部に、2枚のビニロック(幅300mm×奥行600mm×高さ50mm)10でテラレット11を挟んだ気液分離部分(幅300mm×奥行600mm×高さ150mm)とで構成される。
また、上記フルコーン型噴射ノズル(8個)の代わりとしては、例えば、ノズル内部の中心に圧搾空気が移送されその外側に水が流れる内部混合型の二流体ノズル(8個)を使用する。この場合、圧搾空気圧を4Kg/cm、送風量を4m/min、水の噴射圧を2Kg/cm、噴射量を500l/minに設定する。
【0037】
(5)薬液除去ユニット
薬液除去ユニット8は、ポンプ(仕様:15Kw×200V×50Hz)55により水槽よりポンプアップされた水から、水側に移行した汚れ成分を除去する。ここで、冷却用熱交換器9を通して噴射ノズル12へと分岐されるその割合は、薬液成分の量の影響を受けるが、ほぼ1対10で処理されている。
薬液除去ユニット8は、過酸化水素の分解、有機成分の吸着を目的とした活性炭カラム(φ200mm×高さ950mm)56に、ヤシガラ活性炭(AC)28lを充填したものを用いた。
次に、カチオン交換樹脂カラム(φ200mm×高さ950mm)57に、強カチオン交換樹脂(SC)28lを充填したものを用いた。
さらに、アニオン交換樹脂カラム(φ200mm×高さ950mm)58には、強アニオン交換樹脂(SA)28lを充填したもの、又は弱アニオン交換樹脂(WA)28lを充填したものを用いた。
また、上記構成を変更する場合には、例えば、カチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂とを混合した容量56lの混床カラム(φ250mm×高さ1230mm)が適用される。
【0038】
(6)再熱ヒータ
再熱ヒータ13は、気液分離部分で処理された気体の相対湿度を調整する。高湿度の環境下ではケミカルフィルタ14でガス成分を高効率に除去できるため、相対湿度が高め(40〜95%RH)になるように再熱ヒータ13の制御温度が設定される。
【表3】
Figure 2004020120
【0039】
(7)ケミカルフィルタ
ケミカルフィルタ14としては、不織布に、活性炭層、カチオン交換樹脂層、アニオン交換樹脂層として加工された市販品を使用した。
【0040】
(8)送風機
送風機2は、仕様:0.75Kw×200V×60Hzのものを適用した。
【0041】
以上のような条件、仕様で、表1に示す稼動条件で運転したところ、表2に示したような結果が得られた。
表2の測定箇所bにおける測定結果から判断して、従来のワンパス処理である室内空気取り入れ方式と優位差のない結果が得られた。
【0042】
(他の実施例)
この実施例の洗浄処理装置では、洗浄機付帯部33をクリーンドラフトに設置して一体化してある。
ドラフト内でフッ酸ガスを500ppb程度発生させ、循環戻り空気中のフッ酸濃度を測定したところ、0.1ppb以下の結果が得られた。
この実施例の洗浄処理装置では、クリーンブースをはじめ、各種気化蒸発成分を放散する、あらゆる機器の汚れ成分を処理し、一体型の完全クローズド型装置として適用可能であることを確認できた。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の処理装置は、クリーンルーム内に設置される完全クローズドの無排水・無排気型の装置として好適であり、清浄化処理及び温調されたクリーンル−ム内の清浄空気を排気する必要がないので、エネルギ的にむだがなく、また無排気型であるため環境汚染のおそれもない。これにより、本発明では、装置にかかるイニシャルコスト及びランニングコストを低減できる。また、本発明の処理装置によれば、気化蒸発成分中の汚れ成分を処理(排気処理など)するためのユニット部分を、薬液槽、薬液除去槽などが配置される処理室と一体的に構成したので、排気ガス処理用のスクラバなどを屋外に設置することことなどが不要となる。これにより、装置全体の小型化及び構造の簡略化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る洗浄処理装置を概略的に示す全体図である。
【図2】図1の洗浄処理装置を示す斜視図である。
【図3】図1の洗浄処理装置を機能的に示す模式図である。
【図4】図1の洗浄処理装置が備える噴霧器を下側からみた平面図である。
【図5】図4の噴霧器を示す垂直断面図である。
【図6】図4、図5に示す噴霧器と構造の異なる他の噴霧器を下側からみた平面図である。
【図7】図6の噴霧器を示す垂直断面図である。
【図8】図1の洗浄処理装置が備える薬液除去ユニットの構成を概略的に示す図である。
【符号の説明】
1…洗浄処理装置、2…送風機(シロッコファン)、3…FFU(ファン・フィルタ・ユニット)、4…薬液槽、5…リンス槽、7…ポンプ、8…薬液除去ユニット、9…冷却用熱交換器、10…ビニロック(充填材)、11…テラレット(充填材)、12,60…噴射ノズル、13…再熱用ヒータ、14…ケミカルフィルタ、15…導電率モニタ、34…排気口、35…空気供給口、36…処理室、37…貯水槽、38…湿式処理部、39,40…熱交換部、41…乾式処理部、42…空気循環路、56…活性炭カラム、57…カチオン交換樹脂カラム、58…アニオン交換樹脂カラム、59…連通水管、a…各種測定項目の入口測定個所、 b…各種測定項目の出口測定個所。

Claims (9)

  1. クリーンルーム内に設置されるクローズド型の処理装置であって、
    室内空気を排気する排気口を下方又は側方に設け、清浄空気を室内に供給する空気供給口を上方に設けた処理室と、
    下方に貯水槽を配置し上方にこの貯水槽から供給される水を噴霧する噴射ノズルを配置して前記排気口から排気された空気を洗浄する湿式処理部と、
    前記噴射ノズルから噴霧される水の温度を制御する温度制御装置と、
    前記湿式処理部で洗浄された空気を加温して相対湿度を低下させる熱交換部と、
    前記熱交換部で相対湿度の低下された空気からケミカル物質を除去する乾式処理部と、
    前記空気供給口の上方に配置され、前記ケミカル物質を除去された空気をさらに清浄化して前記処理室に供給するフィルタユニットと、
    前記処理室を巡って配置され経路内に前記湿式処理部、前記熱交換部、前記乾式処理部を含む空気循環路と、
    前記空気循環路内に配置され前記処理室内の空気を前記排気口から前記空気供給口へ向けて送気する送気ファンと
    を具備することを特徴とする処理装置。
  2. 前記処理室には、
    被洗浄物を洗浄する薬液を貯留する薬液槽と、
    前記薬液槽で前記被洗浄物に付着した前記薬液を洗浄して除去する薬液除去槽と
    が配置されることを特徴とする請求項1記載の処理装置。
  3. 前記フィルタユニットが、ファンフィルタユニットであることを特徴とする請求項1又は2記載の処理装置。
  4. 前記貯水槽内の貯留水から汚濁成分を除去する前記薬液除去ユニットをさらに有し、
    前記薬液除去ユニットが、前記薬液の種類に応じて選択された吸着剤とイオン交換樹脂とを備えることを特徴とする請求項2記載の処理装置。
  5. 前記吸着剤が、活性炭カラムであり、且つ前記イオン交換樹脂が、強カチオン交換樹脂カラム、強アニオン交換樹脂カラム、又は弱アニオン交換樹脂カラムであることを特徴とする請求項4記載の処理装置。
  6. 前記湿式処理部に配置された前記噴射ノズルが、フルコーンノズル又はホロコーンノズルであることを特徴とする請求項1ないし5いずれか1項に記載の処理装置。
  7. 前記湿式処理部が、充填材を備えることを特徴とする請求項1ないし6いずれか1項に記載の処理装置。
  8. 前記充填材が、ビニロック及び/又はテラレットであることを特徴とする請求項7記載の処理装置。
  9. 前記薬液除去ユニットによって処理された処理水の導電度を監視する導電率モニタを備えることを特徴とする請求項2ないし8いずれか1項に記載の処理装置。
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