JP2004019806A - 作業車両の油圧回路 - Google Patents

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一村 和弘
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Abstract

【課題】車両ジャッキアップ時にステアリングポンプからの圧油を有効利用する。
【解決手段】アウトリガシリンダ11にストロークセンサ12を設け、シリンダストローク量Sを検出する。シリンダストローク量Sが所定値S1以上のとき、コントローラ20は車両ジャッキアップ状態と判定し、電磁切換弁22に制御信号を出力する。これにより電磁切換弁22が位置ロに切り換えられ、ステアリングポンプ21からの圧油が電磁切換弁22、管路26を介して作業用油圧回路に導かれる。シリンダストローク量Sが所定値S1未満のとき、電磁切換弁22は位置イに切り換えられ、ステアリングポンプ21からの圧油はステアリングシリンダ24に導かれる。
【選択図】図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アウトリガによるジャッキアップが可能な作業車両の油圧回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ホイール式油圧ショベル等のホイール式作業車両には、アウトリガと呼ばれるジャッキアップ装置が装着されている。このアウトリガは、作業時に地面に接地して張り出され、車両をジャッキアップし、走行時に車両の所定位置に格納される。アウトリガの張り出しおよび格納は、例えばアウトリガシリンダの伸縮により行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
車両に搭載された油圧機器のうち、例えば車輪を転舵するステアリングシリンダ、走行モータ、ブレーキ装置などは走行時に駆動するものであり、アウトリガにより車両をジャッキアップした状態で駆動する必要はない。しかしながら、従来は、アウトリガにより車両をジャッキアップした場合であっても、油圧ポンプからの圧油がこれら油圧機器へ供給されるようになっており、圧油を無駄に供給していた。
【0004】
本発明の目的は、車両をジャッキアップした状態で、油圧ポンプからの圧油が無駄に消費されることを防止する作業車両の油圧回路を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
(1)請求項1の発明による作業車両の油圧回路は、第1の油圧源からの圧油により作業用アクチュエータを駆動する作業用油圧回路と、第2の油圧源からの圧油により車輪転舵用アクチュエータを駆動するステアリング用油圧回路と、車両をジャッキアップするアウトリガと、アウトリガの作動によるジャッキアップの有無を検出するジャッキアップ検出手段と、ジャッキアップ検出手段によりジャッキアップが検出されると、第2の油圧源からの圧油を作業用油圧回路に導くように油圧回路を切り換える切換手段とを備えることにより上述した目的を達成する。
(2)請求項2の発明は、請求項1に記載の作業車両の油圧回路において、作業用油圧回路の圧力を検出する圧力検出手段を有し、切換手段が、ジャッキアップ検出手段によりジャッキアップが検出され、かつ、圧力検出手段により検出される圧力がステアリング用油圧回路に作用する回路圧力以下のとき、第2の油圧源からの圧油を作業用油圧回路に導くように油圧回路を切り換えるものである。
(3)請求項3の発明による作業車両の油圧回路は、第1の油圧源からの圧油により作業用アクチュエータを駆動する作業用油圧回路と、第2の油圧源からの圧油により走行用アクチュエータを駆動する走行用油圧回路と、車両をジャッキアップするアウトリガと、アウトリガの作動によるジャッキアップの有無を検出するジャッキアップ検出手段と、ジャッキアップ検出手段によりジャッキアップが検出されると、第2の油圧源からの圧油を作業用油圧回路に導くように油圧回路を切り換える切換手段とを備えることにより上述した目的を達成する。
(4)請求項4の発明による作業車両の油圧回路は、第1の油圧源からの圧油により作業用アクチュエータを駆動する作業用油圧回路と、第2の油圧源からの圧油によりブレーキ装置を作動するブレーキ用油圧回路と、車両をジャッキアップするアウトリガと、アウトリガの作動によるジャッキアップの有無を検出するジャッキアップ検出手段と、ジャッキアップ検出手段によりジャッキアップが検出されると、第2の油圧源からブレーキ装置への圧油の供給を停止するように油圧回路を切り換える切換手段とを備えるこにより上述した目的を達成する。
(5)請求項5の発明は、請求項4に記載の作業車両の油圧回路において、切換手段が、ジャッキアップ検出手段によりジャッキアップが検出されると、第2の油圧源からの圧油を作業用油圧回路に導くように油圧回路を切り換えるものである。
(6)請求項6の発明は、請求項5に記載の作業車両の油圧回路において、第2の油圧源からブレーキ装置に導かれる圧力が、第2の油圧源から作業用油圧回路に導かれる圧力より小さくなるように、圧力を規制する圧力規制手段を備えるものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
−第1の実施の形態−
以下、図1〜図3を参照して本発明による作業車両の油圧回路の第1の実施の形態について説明する。
図1は、本発明が適用されるホイール式油圧ショベルを示す。このホイール式油圧ショベルは、走行体1と、走行体1の上部に旋回可能に搭載された旋回体2とを有する。旋回体2には運転室3とブーム4a、アーム4b、バケット4cからなる作業用フロントアタッチメント4が設けられている。ブーム4aはブームシリンダ4dの駆動により起伏し、アーム4bはアームシリンダ4eの駆動により起伏し、バケット4cはバケットシリンダ4fの駆動によりクラウドまたはダンプする。走行体1には油圧駆動による走行モータ5が設けられ、走行モータ5の回転はプロペラシャフト、アクスルを介して車輪6(タイヤ)に伝達される。
【0007】
走行体1の前後左右のタイヤ6の近傍には、図2に示すように、それぞれアウトリガ10が設けられている。アウトリガ10にはアウトリガシリンダ11が装着され、このシリンダ11の伸縮によりアウトリガ10は回動軸10aを支点に回動する。この場合、シリンダ11の伸長によりアウトリガ10は接地して車両を地面から持ち上げ(ジャッキアップ)、シリンダ11の縮退によりアウトリガ10は走行体1に格納されて、車両を地面に降下する(ジャッキダウン)。アウトリガシリンダ11にはシリンダストローク量を検出するストロークセンサ12が設けられている。
【0008】
本発明の第1の実施の形態に係わる油圧回路を図3に示す。この油圧回路は、アウトリガシリンダ用油圧回路とステアリングシリンダ用油圧回路と作業用油圧回路からなる。アウトリガシリンダ用油圧回路と作業用油圧回路は共通の油圧源(油圧ポンプ13)を有する。図3に示すように、油圧ポンプ13からの圧油は、制御弁14を介してアウトリガシリンダ11(前後一方のみ図示)に供給されるとともに、管路15、制御弁16を介して作業用油圧シリンダ17(例えばブームシリンダ4d)に供給され、さらに図示しない他のアクチュエータ(アームシリンダ4eやバケットシリンダ4fなど)にも供給される。制御弁14,16はそれぞれ操作レバー14a,16aの操作によって切り換えられ、制御弁14,16の切換によりシリンダ11,17がそれぞれ駆動される。
【0009】
ステアリングポンプ21には電磁切換弁22が接続されている。電磁切換弁22が位置イに切り換えられると、ステアリングポンプ21からの圧油は、電磁切換弁22、制御弁23を介してステアリングシリンダ24に供給される。制御弁23はステアリング25の操作により駆動され、制御弁23の駆動によりステアリングシリンダ24が移動する。これによりステアリング25の操舵量に応じて、車輪6が転舵する。一方、電磁切換弁22が位置ロに切り換えられると、ステアリングポンプ21からの圧油は管路26を介して管路15に合流する。これにより、作業用油圧回路に導かれる圧油量が増加する。なお、電磁切換弁22にはチェック弁が装着され、油圧ポンプ13からステアリングポンプ21への圧油の流れが阻止される。
【0010】
ストロークセンサ12からの信号はコントローラ20に入力される。コントローラ20は、ストロークセンサ12からの信号に応じて電磁切換弁22のソレノイドに制御信号を出力する。すなわち、ストロークセンサ12により検出されたシリンダストローク量Sが所定値S1以上のとき、コントローラ20はハイレベル信号を出力して電磁切換弁22を位置ロに切り換え、所定値S1未満のとき、ローレベル信号を出力して電磁切換弁22を位置イに切り換える。この場合、所定値S1は、アウトリガシリンダ11の伸長によって車両が確実に地面から浮くときのシリンダストローク量に設定される。
【0011】
次に、第1の実施の形態の動作について説明する。
走行時には、アウトリガ10は走行体1に格納される。したがって、シリンダストローク量Sは所定値S1未満であり、電磁切換弁22は位置イに切り換えられる。これにより、ステアリングポンプ21からの圧油は電磁切換弁22、制御弁23を介してステアリングシリンダ24に供給され、ステアリング25の操舵量に応じて車両が方向変換する。このとき、油圧ポンプ13からの圧油は管路15を介して制御弁16に供給され、操作レバー16aの操作量に応じて油圧シリンダ17が駆動可能である。
【0012】
車両を停止し、アウトリガシリンダ11を伸長してアウトリガ10を接地させると車両のジャッキアップが開始する。このときシリンダストローク量が所定値S1以上になると、コントローラ20からの信号により電磁切換弁22が位置ロに切り換えられる。これによりステアリングポンプ21からの圧油が管路15に合流する。その結果、アウトリガ10の張り出し時に作業用油圧回路に作用する圧油量が増加し、作業時の圧油量の不足などを防止することができる。
【0013】
このように第1の実施の形態では、車両ジャッキアップ時に、ステアリングポンプ21からの圧油をステアリングシリンダ24に導かずに作業用油圧回路に導くようにした。これにより、ステアリング25の操舵が不要な場合に、ステアリングポンプ21からの圧油が制御弁23に無駄に流されることがないので、圧力損失が減少して燃費が向上する。また、作業用油圧回路に作用する圧油量が増加するので、その分、油圧ポンプ13の容量を低減することができ、油圧ポンプ13を小型化することができる。
【0014】
−第2の実施の形態−
図4を参照して本発明による作業車両の油圧回路の第2の実施の形態について説明する。
第1の実施の形態では、アウトリガシリンダ11のストローク量に応じて電磁切換弁22を切り換えるようにしたが、第2の実施の形態では、シリンダストローク量と作業用油圧回路の圧力に応じて電磁切換弁22を切り換える。図4は第2の実施の形態に係わる油圧回路を示す図である。なお、図3と同一の箇所には同一の符号を付し、以下ではその相違点を主に説明する。
【0015】
図4に示すように、油圧ポンプ13には、油圧回路の最高圧力を規制するリリーフ弁18が接続され、制御弁23には、ステアリングシリンダ24に作用する圧力を規制するリリーフ弁23aが装着されている。リリーフ弁18のリリーフ圧はPA(例えば35×106Pa)、リリーフ弁23aのリリーフ圧はPB(例えば25×106Pa)に設定され、ステアリングポンプ21の吐出圧は油圧ポンプ13の吐出圧よりも小さく設定されている。作業用油圧回路には圧力センサ27が接続され、圧力センサ27によって作業用油圧回路内の圧力、すなわち油圧シリンダ17等の作業用アクチュエータに作用する負荷が検出される。
【0016】
ストロークセンサ12と圧力センサ27からの信号はコントローラ20に入力される。コントローラ20は、ストロークセンサ12により検出されたシリンダストローク量Sが所定値S1未満、かつ、圧力センサ27により検出された圧力Pが所定値P1未満のとき、電磁切換弁22にハイレベル信号を出力し、それ以外ではローレベル信号を出力する。この場合、所定値P1は、例えばリリーフ弁23aのリリーフ圧PBに等しく設定される。これにより車両をジャッキアップした状態で回路内圧力Pが所定値P1以上のとき、電磁切換弁22は位置イに切り換えられ、ステアリングポンプ21と管路26との連通が禁止される。一方、ジャッキアップ時に回路内圧力Pが所定値P1未満のとき、電磁切換弁22は位置ロに切り換えられ、ステアリングポンプ21から油圧シリンダ17等への圧油の供給が可能となる。
【0017】
このように第2の実施の形態では、圧力センサ27により作業用油圧回路の圧力を検出し、圧力検出値Pが所定値P1以上のときステアリングポンプ21と管路26との連通を阻止するようにした。これにより、ステアリングポンプ21に作業用油圧回路からの高圧油が作用することなく、ステアリングポンプ21が保護される。低負荷作業時(P<P1)にはステアリングポンプ21からの圧油が油圧シリンダ17等に導かれ、ステアリングポンプ21を有効利用することができる。
【0018】
−第3の実施の形態−
図5を参照して本発明による作業車両の油圧回路の第3の実施の形態について説明する。
第1の実施の形態では、アウトリガシリンダ11のストローク量に応じてステアリングシリンダ24への圧油の流れを制御するようにしたが、第3の実施の形態では、走行モータ5への圧油の流れを制御する。図5は、第3の実施の形態に係わる油圧回路を示す図である。なお、図3と同一の箇所には同一の符号を付し、以下ではその相違点を主に説明する。
【0019】
図5に示すように、走行用油圧ポンプ31は、制御弁32、電磁切換弁33を介して走行モータ5および作業用アクチュエータ34(図では油圧シリンダ)にそれぞれ接続されている。制御弁32はアクセルペダル32aの操作量に応じて駆動され、ペダル操作量に応じて走行モータ5が回転する。なお、制御弁32は図示しない操作レバーによっても駆動可能であり、このレバー操作によりアクチュエータ34が駆動する。
【0020】
コントローラ20は、ストロークセンサ12からの入力信号に応じた制御信号を電磁切換弁33のソレノイドに出力する。この場合、シリンダストローク量Sが所定値S1以上、すなわち車両ジャッキアップ時に、コントローラ20はハイレベル信号を出力して電磁切換弁33を位置イに切り換え、シリンダストローク量Sが所定値S1未満のとき、コントローラ20はローレベル信号を出力して電磁切換弁33を位置ロに切り換える。電磁切換弁33が位置イに切り換えられた状態では、レバー操作に応じて油圧ポンプ31からアクチュエータ34へ圧油が導かれ、アクチュエータ34の駆動が可能となる。電磁切換弁33が位置ロに切り換えられた状態では、アクセルペダル32aの操作量に応じて油圧ポンプ31から走行モータ5へ圧油が供給され、車両が走行する。
【0021】
このように第3の実施の形態では、車両ジャッキアップ時に走行ポンプ31からの圧油を走行モータ5に導かずにアクチュエータ34に導くようにした。これにより、アクチュエータ34駆動用の油圧源を別途設ける必要がなく、走行ポンプ31を有効利用することができる。この場合、アクチュエータ34を、例えばグラップル(フォークともいう)駆動用アクチュエータとした場合にとくに効果的である。すなわち、グラップルはチルト、回転、開閉等の動作を行うために複数のアクチュエータを有していおり、油圧源が不足しがちになるが、本実施の形態のように油圧源として走行ポンプ31を流用すれば、油圧源の不足を解消することができる。
【0022】
−第4の実施の形態−
図6を参照して本発明による作業車両の油圧回路の第4の実施の形態について説明する。
第4の実施の形態では、アウトリガシリンダ11のストローク量に応じてブレーキ装置への圧油の流れを制御する。図6は、第4の実施の形態に係わる油圧回路を示す図である。なお、図3と同一の箇所には同一の符号を付し、以下ではその相違点を主に説明する。
【0023】
図6に示すように、ブレーキポンプ41は、油圧切換弁42を介してブレーキシリンダ43に接続されている。油圧切換弁42はブレーキペダル42aの操作に応じて切り換えられる。すなわち、ブレーキペダル42aの非操作時に切換弁42は位置イに切り換えられ、ブレーキペダル42aを操作するとその操作量に応じて位置ロ側に切り換えられる。また、油圧切換弁42のパイロットポートには電磁切換弁44を介して油圧ポンプ13が接続され、油圧ポンプ13からの圧油によっても油圧切換弁42は位置ロに切り換わる。
【0024】
油圧切換弁42が位置ロに切り換えられるとブレーキポンプ41からの圧油がブレーキシリンダ43に作用する。これによりブレーキシリンダ43が伸長し、ブレーキディスク45がブレーキドラム46に当接してブレーキが作動する。油圧切換弁42が位置イに切り換えられると油圧ポンプ41から油圧シリンダ43への圧油の供給は断たれ、これによりブレーキシリンダ43が縮退し、ブレーキが解除する。なお、油圧ポンプ13にはリリーフ弁18が接続され、ブレーキポンプ41にはリリーフ弁47が接続されている。
【0025】
電磁切換弁44のソレノイドはリレー48、ブレーキスイッチ49を介して電源50に接続されている。ブレーキスイッチ49は作業時に操作されるスイッチであり、作業時にオン、非作業時(走行時)にオフされる。コントローラ20は、ストロークセンサ12からの入力信号に応じてリレー48のコイル48cを通電する。この場合、シリンダストローク量Sが所定値S1以上、すなわち車両ジャッキアップ時に、リレーコイル48cを通電してリレーを接点48bに切り換え、シリンダストローク量Sが所定値S1未満のとき、コイル48cの通電を解除してリレーを接点48aに切り換える。
【0026】
第4の実施の形態において、シリンダストローク量Sが所定値S1未満、すなわち車両が地面に接地している場合、リレー48は接点48aに切り換わる。この状態でブレーキスイッチ49をオンすると、電磁切換弁44が位置ロに切り換えられ、油圧ポンプ13からの圧油が油圧切換弁42のパイロットポートに作用する。これにより油圧切換弁42が位置ロに切り換えられ、ブレーキポンプ41からの圧油によりブレーキシリンダ43が伸長し、作業ブレーキが作動する。
【0027】
一方、シリンダストローク量Sが所定値S1以上、すなわち車両ジャッキアップ時には、リレー48は接点48bに切り換わる。この切換により、電磁切換弁44はブレーキスイッチ49の操作に拘わらず位置イに切り換えられる。これにより、油圧切換弁42のパイロットポートへのパイロット圧の供給は断たれ、油圧切換弁42が位置ロに切り換えられ、油圧シリンダ43に作用するブレーキ圧が解除される。その結果、ブレーキポンプ41の負荷が低減し、燃費が向上する。
【0028】
このように第4の実施の形態では、車両ジャッキアップ時に、ブレーキシリンダ43に作用するブレーキ圧を解除するようにした。これによりブレーキポンプ41からの圧油を無駄に消費することが防止され、ブレーキポンプ41の負荷が低減し、燃費が向上する。また、ブレーキポンプ41の負荷を低減した分、その余力を他のアクチュエータの駆動に用いることができる。車両ジャッキアップ時にブレーキスイッチ49の操作に拘わらずブレーキ圧を解除するので、ブレーキスイッチ49の煩わしい操作が不要である。
【0029】
−第5の実施の形態−
図7を参照して本発明による作業車両の油圧回路の第5の実施の形態について説明する。
第4の実施の形態では、ブレーキ41ポンプからの圧油をブレーキシリンダ43のみへ導くようにしたが、第5の実施の形態では、ブレーキポンプ41からの圧油を作業用油圧回路に導くように構成する。図7は第5の実施の形態に係わる油圧回路を示す図である。なお、図6と同一の箇所には同一の符号を付し、以下ではその相違点を主に説明する。
【0030】
図7に示すように、ブレーキポンプ41には電磁切換弁51が接続されている。コントローラ20は、シリンダストローク量Sが所定値S1以上、すなわち車両ジャッキアップ時にリレー48のコイル48cを通電するとともに、電磁切換弁51のソレノイドにハイレベル信号を出力する。これにより油圧切換弁が位置イに切り換えられるとともに、電磁切換弁51が位置ロに切り換えられ、ブレーキポンプ41からの圧油が管路52を介して作業用油圧回路に導かれる。一方、コントローラ20は、シリンダストローク量Sが所定値S1未満のとき、リレー48のコイル48cの通電を解除するとともに、電磁切換弁51のソレノイドにローレベル信号を出力する。これにより電磁切換弁51が位置イに切り換えられ、ブレーキポンプ41からの圧油が油圧切換弁42に導かれる。
【0031】
このように第5の実施の形態では、車両ジャッキアップ時にブレーキポンプ41からの圧油を作業用油圧回路に導くようにした。これによりブレーキポンプ41からの圧油によって油圧シリンダ17等を駆動することができ、ブレーキポンプ41を有効利用することができる。
【0032】
−第6の実施の形態−
図8を参照して本発明による作業車両の油圧回路の第6の実施の形態について説明する。
図8は第6の実施の形態に係わる油圧回路を示す図である。なお、図6と同一の箇所には同一の符号を付し、以下ではその相違点を主に説明する。図8に示すように第6の実施の形態では、電磁切換弁51と油圧切換弁42の間にリリーフ弁47を設ける。リリーフ弁47のリリーフ圧PCはリリーフ弁18のリリーフ圧PA(35×106Pa)より小さい値(例えば15×106Pa)に設定され、ブレーキポンプ41の吐出圧は油圧ポンプ13の吐出圧とほぼ等しい値に設定される。
【0033】
シリンダストローク量Sが所定値S1以上のとき、前述したように電磁切換弁51が位置ロに切り換えられる。これにより油圧ポンプ41と管路52とが連通し、作業用油圧回路にブレーキポンプ41からの圧油が導かれる。この場合、ブレーキポンプ41は高圧に設定されているため、作業用油圧回路にブレーキポンプ41からの高圧油が流され、高負荷作業が容易になる。一方、シリンダストローク量Sが所定値S1未満のとき、電磁切換弁51が位置イに切り換えられる。これによりブレーキポンプ41からの圧油の圧力はリリーフ弁47により低減され、ブレーキシリンダ42には所定の圧力が作用する。
【0034】
このように第6の実施の形態では、電磁切換弁51と油圧切換弁42の間に低圧用リリーフ弁47を設けたので、ブレーキシリンダ42に作用する圧力を低圧に制御するとともに、作業用油圧回路に高圧油を供給することができる。
【0035】
なお、本発明による作業車両の油圧回路は、上述した実施の形態に限定されることなく種々の変更が可能である。上記実施の形態では、ジャッキアップ時にステアリングシリンダ、走行モータ、ブレーキ装置への圧油を流れを阻止するようにしたが、ジャッキアップ時に動作を行わない他の油圧機器への圧油の流れを同様に阻止するようにしてもよい。作業用油圧回路とアウトリガシリンダ11の油圧源(油圧ポンプ13)を共用したが、油圧源を別々に設けてもよい。
【0036】
以上の実施の形態において、ジャッキアップ検出手段としてストロークセンサ12を用いたが、リミットスイッチや近接センサなどでもよい。切換手段を電磁切換弁22,33,44,51等により構成したが、これに限らない。本発明の油圧回路をホイール式油圧ショベル以外の他の作業車両(例えばホイールローダ等)に適用してもよい。
【0037】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、ジャッキアップ時にステアリング駆動用油圧回路、走行用油圧回路、ブレーキ用油圧回路からの圧油を作業用油圧回路に導くようにしたので、油圧源からの圧油を無駄に消費することなく、圧油を有効利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるホイール式油圧ショベルの側面図。
【図2】図1の要部拡大図。
【図3】本発明の第1実施の形態に係わる油圧回路を示す図。
【図4】本発明の第2実施の形態に係わる油圧回路を示す図。
【図5】本発明の第3実施の形態に係わる油圧回路を示す図。
【図6】本発明の第4実施の形態に係わる油圧回路を示す図。
【図7】本発明の第5実施の形態に係わる油圧回路を示す図。
【図8】本発明の第6実施の形態に係わる油圧回路を示す図。
【符号の説明】
1 走行体           5 走行体
10 アウトリガ        11 アウトリガシリンダ
12 ストロークセンサ     13 油圧ポンプ
17 油圧シリンダ       18 リリーフ弁
20 コントローラ       21 ステアリングポンプ
22 電磁切換弁       23a リリーフ弁
24 ステアリングシリンダ   25 ステアリング
27 圧力センサ        31 走行用油圧ポンプ
33 電磁切換弁        34 作業用アクチュエータ
41 ブレーキポンプ      42 油圧切換弁
43 ブレーキシリンダ     44 電磁切換弁
47 リリーフ弁        48 リレー
49 ブレーキスイッチ     51 電磁切換弁

Claims (6)

  1. 第1の油圧源からの圧油により作業用アクチュエータを駆動する作業用油圧回路と、
    第2の油圧源からの圧油により車輪転舵用アクチュエータを駆動するステアリング用油圧回路と、
    車両をジャッキアップするアウトリガと、
    前記アウトリガの作動によるジャッキアップの有無を検出するジャッキアップ検出手段と、
    前記ジャッキアップ検出手段によりジャッキアップが検出されると、前記第2の油圧源からの圧油を前記作業用油圧回路に導くように油圧回路を切り換える切換手段とを備えることを特徴とする作業車両の油圧回路。
  2. 請求項1に記載の作業車両の油圧回路において、
    前記作業用油圧回路の圧力を検出する圧力検出手段を有し、
    前記切換手段は、前記ジャッキアップ検出手段によりジャッキアップが検出され、かつ、前記圧力検出手段により検出される圧力が前記ステアリング用油圧回路に作用する回路圧力以下のとき、前記第2の油圧源からの圧油を前記作業用油圧回路に導くように油圧回路を切り換えることを特徴とする作業車両の油圧回路。
  3. 第1の油圧源からの圧油により作業用アクチュエータを駆動する作業用油圧回路と、
    第2の油圧源からの圧油により走行用アクチュエータを駆動する走行用油圧回路と、
    車両をジャッキアップするアウトリガと、
    前記アウトリガの作動によるジャッキアップの有無を検出するジャッキアップ検出手段と、
    前記ジャッキアップ検出手段によりジャッキアップが検出されると、前記第2の油圧源からの圧油を前記作業用油圧回路に導くように油圧回路を切り換える切換手段とを備えることを特徴とする作業車両の油圧回路。
  4. 第1の油圧源からの圧油により作業用アクチュエータを駆動する作業用油圧回路と、
    第2の油圧源からの圧油によりブレーキ装置を作動するブレーキ用油圧回路と、
    車両をジャッキアップするアウトリガと、
    前記アウトリガの作動によるジャッキアップの有無を検出するジャッキアップ検出手段と、
    前記ジャッキアップ検出手段によりジャッキアップが検出されると、前記第2の油圧源から前記ブレーキ装置への圧油の供給を停止するように油圧回路を切り換える切換手段とを備えること特徴とする作業車両の油圧回路。
  5. 請求項4に記載の作業車両の油圧回路において、
    前記切換手段は、前記ジャッキアップ検出手段によりジャッキアップが検出されると、前記第2の油圧源からの圧油を前記作業用油圧回路に導くように油圧回路を切り換えることを特徴とする作業車両の油圧回路。
  6. 請求項5に記載の作業車両の油圧回路において、
    前記第2の油圧源から前記ブレーキ装置に導かれる圧力が、前記第2の油圧源から前記作業用油圧回路に導かれる圧力より小さくなるように、圧力を規制する圧力規制手段を備えることを特徴とする作業車両の油圧回路。
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