JP2004018873A - 塗装前処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】鉄とアルミの複合ボディに対しても、省スペース化、生産性向上、設備費・薬剤費・管理工数・排水処理負担の大幅低減を達成できる塗装前処理装置を提供する。
【解決手段】極性有機溶剤及び水の混合溶媒と、ナトリウムイオン及び/又はリチウムイオン、リン酸イオン、亜鉛イオン、ニッケルイオン、マンガンイオン、硝酸イオン及び/又は亜硝酸イオンを少なくとも含有する脱脂兼化成処理液が満たされ、自動車ボディBが浸漬される処理槽101と、アルミニウム化成処理ゾーン300と、リンス槽201と、処理槽101内の脱脂兼化成処理液を吸引してリンス槽201へ供給する循環系400とを備え、処理液の水成分と極性有機溶剤とを分離する水−極性有機溶剤分離手段150と、水−極性有機溶剤分離手段150により分離された水成分からイオン成分を除去して残余の水をリンス槽201へ戻すイオン除去手段とを設けた。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、塗装前処理装置に関し、たとえば鉄とアルミニウムとの複合ボディが流れる塗装前処理ラインに用いて好ましい塗装前処理装置に関する。
【0002】
【背景技術】
重量軽減、剛性向上あるいはリサイクル性向上などの観点から、自動車ボディにもフード、トランクリッド、ドアインナ等々、アルミニウム部品の採用が検討されている。
【0003】
こうした鉄とアルミニウムとの複合ボディに対する前処理液として、たとえば特表2001−515959号公報には、第一のステップにて鉄部品にだけ化成処理を施し、第二のステップにてアルミニウム部品に化成処理を施すことが提案されている。
【0004】
この前処理方法で使用される化成処理液には、アルミニウムのエッチングと溶出したアルミを沈殿又はマスクするために、遊離又は複合結合したフッ化物イオンが添加されているが、必要以上にアルミ面に化成被膜が発生しないように、すなわち多量のスラッジが一度に蓄積しないように、遊離フッ化物濃度が8/T(g/L,Tは処理温度℃)未満に制限されている。
【0005】
ところが、上述した特表2001−515959号公報記載の前処理方法では、化成処理液にフッ化物イオンが含まれるため、槽内にアルミのスラッジが蓄積され、これを除去及び廃棄する必要がある。また、上述したように遊離フッ化物濃度を所定値以下に管理しないとアルミ面に必要以上の化成被膜が形成されるので、フッ化物濃度の制御管理及び補充液の制御管理の作業又はシステムが必要になる。
【0006】
さらに、鋼板の化成処理工程の後にアルミの化成処理工程が設けられるので、前処理工程の全長が長くなり、スペース、処理時間及び設備費の点で不利である。
【0007】
【発明の開示】
本発明は、鉄とアルミニウムの複合ボディに対しても、省スペース化、生産性向上、設備費・薬剤費・管理工数・排水処理負担の大幅低減を達成できる塗装前処理装置を提供することを目的とする。
【0008】
上記目的を達成するために、本発明によれば、重量比率が2.8:7.2〜3.8:6.2である極性有機溶剤及び水の混合溶媒と、ナトリウムイオン及び/又はリチウムイオン、リン酸イオン、亜鉛イオン、ニッケルイオン、マンガンイオン、硝酸イオン及び/又は亜硝酸イオンを少なくとも含有する脱脂兼化成処理液が満たされ、被塗物が浸漬される処理槽と、前記処理槽の後段に設けられ、被塗物をアルミニウム用化成処理液で処理するアルミニウム化成処理手段と、前記アルミニウム化成処理手段の後段に設けられ、被塗物を洗浄液で洗浄するリンス手段と、前記処理槽内の脱脂兼化成処理液を吸引して前記リンス手段に供給する循環系と、前記循環系に設けられ、前記脱脂兼化成処理液の水成分と極性有機溶剤とを分離する水−極性有機溶剤分離手段と、前記循環系に設けられ、前記水−極性有機溶剤分離手段により分離された水成分からイオン成分を除去し、残余の水を前記リンス手段へ戻すイオン除去手段と、を備えた塗装前処理装置が提供される(請求項1参照)。
【0009】
本発明の塗装前処理装置では、処理槽に満たされた脱脂兼化成処理液にて被塗物のうちの鉄部品の脱脂処理と化成処理を行うとともに、アルミニウム部品の脱脂処理を行う。処理槽に満たされた本発明に係る脱脂兼化成処理液は、アルミニウムをエッチングするフッ化物を含まないので、処理槽内にアルミニウムのスラッジが蓄積することがない。
【0010】
本発明の処理槽に満たされた脱脂兼化成処理液では、被塗物のうちのアルミニウム部品については脱脂処理が行われるだけで化成被膜は形成されないので、次段のアルミニウム化成処理手段にてアルミニウム用化成処理液を吹き付けたり浸漬させたりする。特に、アルミニウム部品が被塗物の外板部にある場合は、スプレー処理のみによっても充分な化成被膜を形成することができる。また、アルミニウム部品が被塗物の内板部にある場合でも、浸漬処理を施すことにより、またスプレー装置による吹き付け手法を考慮することによっても充分な化成被膜を形成することができる。
【0011】
アルミニウム用化成処理液による処理を終えたら、次段のリンス手段にて被塗物全体を洗浄する。これにより、電着塗装などの下地としての塗装前処理が終了する。なお、電着塗装工程に送る前に被塗物を乾燥炉に搬送してもよい。
【0012】
本発明によれば、リンス手段にて利用する洗浄液に脱脂兼化成処理液から抽出された水成分を利用するため、材料コストの軽減と廃水処理工程の負担軽減を図ることができる。
【0013】
また、本発明によれば、脱脂兼化成処理液にアルミニウムをエッチングするフッ化物を含まないので、処理槽にアルミのスラッジが蓄積するのを防止することができる。これにより、アルミニウムのスラッジ除去及び廃棄に要する作業工数やシステム費などを低減することができる。加えて、アルミニウムのスラッジそのものが生じないので、従来の前処理方法に比べてフッ化物の濃度管理に関する作業工数やシステム費を低減できる。
【0014】
さらに、脱脂兼化成処理槽の後段にアルミニウム部品の化成処理工程を設けているが、特にスプレー処理によって化成被膜を形成する場合には、浸漬処理に比べて工程スペースや設備費用が大幅に低減できる。工程スペースが低減されることにより、処理時間が短時間になり、自動車ボディの生産性が向上する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
第1実施形態 
図1は本発明の塗装前処理装置の第1実施形態を示すシステム図であり、たとえば自動車ボディなどの被塗装物に対し、電着塗装の下地処理としての、脱脂処理、表面調整及び化成処理を行う塗装前処理工程を示している。
【0016】
特に本例の塗装ラインに流れる自動車ボディBは、フード、トランクリッド、ドアなどの外板部にアルミニウム製部品が採用され、他の部品は鋼板からなる、鉄とアルミニウムの複合ボディであるが、本発明の塗装前処理装置は、全ての被塗物がこうした鉄−アルミ複合ボディに限定される必要はなく、鉄−アルミ複合ボディと鋼板製ボディとの混合ラインであってもよい。また、同じ鉄−アルミニウムの複合ボディでもアルミニウム部品の採用部位が異なる車種が混合して流れてもよい。
【0017】
同図に示すように、自動車ボディBは、ハンガHに搭載された状態で塗装搬送コンベアCによって搬送される。本実施形態では、塗装搬送ラインCに沿って2つのディッピング槽101,201が設けられ、図に矢印で示す搬送方向の上流側が脱脂処理及び化成処理を行うための処理槽101(以下、脱脂化成処理槽101ともいう。)であり、下流側が処理後のボディBを洗浄するリンス手段としてのリンス槽201である。処理槽101には脱脂兼化成処理液が満たされ、リンス槽201には洗浄水としての純水が満たされている。また、処理槽101内の脱脂兼化成処理液を吸引して、脱脂兼化成処理液から抽出した水成分をリンス槽201へ供給する循環系400が設けられている。
【0018】
本例で用いられる脱脂兼化成処理液は、脱脂処理、表面調整および化成処理といった3種類の処理を同一工程で行うことができる処理液である。こうした脱脂兼化成処理液としては、例えば、極性有機溶剤と、水と、ナトリウムイオン及び/又はリチウムイオン、リン酸イオン、亜鉛イオン、ニッケルイオン、マンガンイオン、硝酸イオン及び/又は亜硝酸イオンとを少なくとも含む処理液を用いることができる。この処理液を用いることにより、脱脂工程、表面調整工程及び化成工程をまとめて1つの工程で同時に行うことができ、大幅な処理工程の短縮、処理設備の簡略化、省スペース化、生産性の向上、薬剤コストの低減、薬剤管理の簡略化を図ることができる。
【0019】
本例の脱脂兼化成処理液をさらに詳細に説明すると、極性有機溶剤及び水の混合溶媒の重量比率は、2.8:7.2〜3.8:6.2、好ましくは3.0:7.0〜3.8:6.2、より好ましくは3.3:6.7〜3.8:6.2、より好ましくは3.3:6.7〜3.5:6.5、最も好ましくは3.5:6.5である。
【0020】
本例の極性有機溶剤としては、(−CH−CH−O−)(ただし、n=1〜4)で示されるエチレングリコールその他の低級アルキルエーテル又は低級アルキルエステル、プロピレングリコール又はジプロピレングリコールその他の低級アルキルエーテル又は低級アルキルエステル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコールその他の低級アルキレングリコール、低級アルコール又はこれらのエステルを例示することができる。
【0021】
エチレングリコール系の低級アルキルエーテル又は低級アルキルエステルとしては、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル等のエチレングリコールエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル等のジエチレングリコールエーテル、トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル等を例示することができる。
【0022】
また、プロピレングリコール又はジプロピレングリコールの低級アルキルエーテル又は低級アルキルエステルとしては、例えば、プロピレングリコールブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、及びポリプロピレングリコールモノエチルエーテル等を例示することができる。
【0023】
また、低級アルコールとしては、炭素数1〜8、好ましくは1〜5、より好ましくは1〜4のアルコールを例示することができる。具体的には、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、第3ブチルアルコール、メトキシジメチルペンタノール、ジアセトンアルコール、2−メトキシエタノール、及び2−エトキシメタノール等のグリコールエーテル等を例示することができる。
【0024】
エステル類としては、例えば、乳酸エチル、酢酸メトキシブチル及び乳酸ブチル等を例示することができる。
【0025】
上述の極性有機溶媒のうち、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコールモノアルキルエーテル、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテルよりなる群から選択される少なくとも1種類以上のグリコール系化合物、又はこれらのグリコール系化合物と低級アルコールとの混合溶媒を採用することが最も好ましい。
【0026】
そして、これらグリコール系化合物におけるアルキル基としては、炭素数1〜5のアルキル基が好ましい。また低級アルコールとしては、炭素数1〜8のアルコールであることが好ましく、さらに好ましくは炭素数1〜5のアルコール、最も好ましくは炭素数1〜4のアルコールである。
【0027】
本例の脱脂兼化成処理液は、上記極性有機溶剤及び水の混合溶媒に、ナトリウムイオン及び/又はリチウムイオン、リン酸イオン、亜鉛イオン、ニッケルイオン、マンガンイオン、硝酸イオン及び/又は亜硝酸イオンを少なくとも含む。
【0028】
リン酸イオンは、混合溶媒100重量部に対して0.2〜0.5重量部含まれることが好ましい。含有量がこの範囲から外れた場合、油混入量が多く、攪拌不良の際に、目的とする良好なリン酸亜鉛被膜が形成されない。このリン酸イオンの供給源は特に限定されることはなく、オルトリン酸、ピロリン酸、ポリリン酸、トリメタリン酸、テトラメタリン酸、五酸化リン等を例示することができる。また、脱脂兼化成処理液に含まれる金属イオン(ナトリウムイオン及び/又はリチウムイオン、亜鉛イオン、ニッケルイオン、マンガンイオン)に対するアニオンとして供給することも可能である。
【0029】
亜鉛イオンは、リン酸イオンとともにリン酸亜鉛化成皮膜を形成する機能を有する。亜鉛イオンは、混合溶媒100重量部に対して0.5〜0.7重量部含まれることが好ましい。含有量がこの範囲から外れた場合、油混入量が多く、攪拌不良の際に、目的とする良好なリン酸亜鉛被膜が形成されない。この亜鉛イオンの供給源は、例えば酸化亜鉛、炭酸亜鉛、硝酸亜鉛、塩化亜鉛、硫酸亜鉛、リン酸亜鉛等の無機酸塩等を例示することができる。
【0030】
ニッケルイオンは、未塗装の被塗物の耐食性を向上させる機能を有する。ニッケルイオンは、混合溶媒100重量部に対して0.09〜0.23重量部であることが好ましい。含有量がこの範囲から外れた場合、油混入量が多く、攪拌不良の際に、目的とする良好なリン酸亜鉛被膜が形成されない。このニッケルイオンの供給源は、例えば、硝酸ニッケル、リン酸ニッケルといった無機酸塩等を例示することができる。
【0031】
マンガンイオンは、金属亜鉛を含む被塗物の湿潤塗装密着性を向上させる機能を有する。マンガンイオンは、混合溶媒100重量部に対して0.03〜0.16重量部であることが好ましい。含有量がこの範囲から外れた場合、油混入量が多く、攪拌不良の際に、目的とする良好なリン酸亜鉛被膜が形成されない。このマンガンイオンの供給源は硝酸マンガン、リン酸マンガン等の無機酸塩等を例示することができる。
【0032】
硝酸イオン及び/又は亜硝酸イオンは、混合溶媒100重量部に対して3.5〜10.8重量部であることが好ましい。含有量がこの範囲から外れた場合、油混入量が多く、攪拌不良の際に、目的とする良好なリン酸亜鉛被膜が形成されない。
【0033】
ナトリウムイオン及び/又はリチウムイオンは、混合溶媒100重量部に対して0.8〜3.3重量部含まれることが好ましい。ナトリウムイオン及び/又はリチウムイオンは、脱脂兼化成処理液の水と相俟って被塗物の表面に形成されるリン酸亜鉛被膜の結晶を緻密にする機能を有する。このナトリウムイオン供給源としては硝酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、水酸化ナトリウムを例示することができる。さらに、硝酸ナトリウムの一部又は全部を亜硝酸ナトリウムで置換することもできる。亜硝酸イオンの働きにより酸のエッチング力がさらに高められ、化成反応の促進が期待できる。
【0034】
また、ナトリウムイオンは、1価のアルカリ金属として共通するリチウムイオンに置換することもできる。具体的には、ナトリウムイオンとリチウムイオンの全体量のうち50%〜98%、好ましくは60%〜90%、さらに好ましくは70%〜80%をリチウムイオンに置換する。脱脂兼化成処理液にリチウムイオンを含ませることにより、リン酸亜鉛皮膜の結晶が更に緻密になり、塗装密着性が更に向上する。リチウムイオンの供給源は硝酸リチウム、リン酸リチウム、亜硝酸リチウム等の無機酸塩を例示することができる。
【0035】
ちなみに、脱脂兼化成処理液は、温度が40℃〜60℃の条件で、3分〜10分処理することが好ましい。
【0036】
以上の配合を有する脱脂兼化成処理液を用いることで、脱脂兼化成処理液中に多量の油が混入しても、また脱脂兼化成処理液の攪拌状態が不良であっても、耐食性、塗膜密着性に優れたリン酸亜鉛化成皮膜を形成することができる。
【0037】
図1に戻り、処理槽101内の脱脂兼化成処理液は、配管105,ポンプ106及び配管172,ポンプ171を含む循環系400により、リンス槽201へ導かれる。また、循環系400に関連し、処理槽101から吸引された脱脂兼化成処理液を処理槽101へ戻す循環経路が設けられている。この循環経路において、処理槽101内の脱脂兼化成処理液は、配管105及びポンプ106によって吸引され、処理液補給タンク109を介して、配管111およびポンプ110によって処理槽101へ戻される。
【0038】
循環系400及び循環経路に含まれる配管105の途中には、塵埃除去装置102,化成スラッジ除去装置103,油分除去装置104及び水−極性有機溶剤分離装置150が設けられている。これら塵埃除去装置102,化成スラッジ除去装置103及び油分除去装置104を通過することで鉄粉などの塵埃、化成スラッジ及び油分が除去された極性有機溶剤と水とを含む処理液は、水−極性有機溶剤分離装置150を通過することで水又は極性有機溶剤が分離される。さらに、本形態では、水−極性有機溶剤分離装置150の後段にイオン除去装置170を設けている。イオン除去装置170は、水−極性有機溶剤分離装置150を通過した液からイオン成分を除去する。
【0039】
このように循環系400においては、処理槽101からポンプ106により吸引された脱脂兼化成処理液が、塵埃除去装置102,化成スラッジ除去装置103,油分除去装置104、水−極性有機溶剤分離装置150及びイオン除去装置170を通過し、抽出された水成分がポンプ171及び配管172によってリンス槽201へ戻される。これにより、脱脂兼化成処理液に含まれる水成分を再度塗装前処理装置において利用できるため、純粋供給に必要なコストを低減させるとともに、廃水処理工程の負担を低減させることができる。
【0040】
また、必要に応じ、循環経路においては、塵埃、化成スラッジ及び油分が除去された極性有機溶剤と水とを含む処理液、分離された極性有機溶剤及び/又は水、又はイオン成分が除去された純水は、処理液補給タンク109に一時的に貯留させてもよい。そして、この処理液補給タンク109に、新規な脱脂兼化成処理液が収容された処理液タンク107からポンプ108によって新規な脱脂兼化成処理液が補給及び調整され、この調整された脱脂兼化成処理液が、既述した配管111およびポンプ110によって脱脂兼化成処理槽101に戻される。
【0041】
塵埃除去装置102は、処理槽101内の処理液に含まれた鉄粉等のゴミブツを除去するもので、除去されたゴミブツは廃棄され、ゴミブツが除去された処理液は次の化成スラッジ除去装置103に送られる。本例の塵埃除去装置102として用いることのできる具体的装置として、セットリングタンク、遠心式セパレータ、マグネット式セパレータを挙げることができる。これらセットリングタンク、遠心式セパレータ、マグネット式セパレータは、単独でも複合でも用いることができ、特に、セットリングタンクとマグネット式セパレータとを組み合わせた塵埃除去装置102は、ゴミブツの除去率が高く、最も好ましい。
【0042】
ただし、本例に係る塵埃除去装置102は、上述した3形態にのみ限定される趣旨ではなく、その他の形態のものも含まれる。また、本例の塵埃除去装置102は配管105に設けたが、処理槽101そのものの内部又は外部に設けることもできる。
【0043】
化成スラッジ除去装置103は、上述した塵埃除去装置102を通過した処理液に含まれる化成スラッジを除去するもので、除去された化成スラッジは廃棄され、化成スラッジが除去された処理液は、次の油分除去装置104へ送られる。この化成スラッジ除去装置103としては、処理槽101中の処理液のスラッジ濃度が、150ppm以内に抑制され、処理液を汚染することのないようなフィルターであれば、特に限定されず用いることができる。
【0044】
油分除去装置104は、上述した化成スラッジ除去装置103を通過した処理液に含まれる油分を除去するもので、除去された油分は廃棄され、油分が除去された処理液は、処理液補給タンク109へ送られる。本例にて用いることができる油分除去装置104としては、加温式油分除去装置、コアレッサー式油分除去装置、限外濾過式油分除去装置を挙げることができる。
【0045】
このうちの加温式油分除去装置は、ノニオン系界面活性剤が脱脂成分として含有されている水溶液に適用して好ましいもので、これを特定温度以上に加熱すると、それ自身が水に不溶化し、非イオン性界面活性剤からなる油相と水相との2相に油水分離するといった、ノニオン系界面活性剤の特徴を利用した油分除去装置である。
【0046】
また、コアレッサー式油分除去装置は、水溶液中に数μmの大きさで分散している油滴をフィルターを通過させることにより水−油のエマルションを破壊することで、油滴を拡大成長させ、浮上回収することが可能な油分除去装置である。
【0047】
限外濾過式油分除去装置は、限外濾過、即ち、0.01〜0.001μm程度のメッシュからなるフィルターを用い、0.5〜5×10−5Pa程度の低圧力にて加圧もしくは吸引濾過することで、コロイド粒子を溶媒から分離する濾過方法を用いた油分除去装置である。
【0048】
これらの加温式油分除去装置、コアレッサー式油分除去装置、限外濾過式油分除去装置は、要求される油水分離度合いにより選択し、単独でも複合でも用いることができる。
【0049】
水−極性有機溶剤分離装置150は、上述した油分除去装置104を通過した処理液から水成分と極性有機溶剤成分とを分離するもので、分離された水成分はイオン除去装置7へ供給され、分離された極性有機溶剤成分は処理液補給タンク109へ供給される。
【0050】
本例にて使用される脱脂兼化成処理液に含まれる極性有機溶媒としては、上述したようにアルコール、グリコールエーテル、ジエチレングリコールエーテル系であり、本例の水−極性有機溶剤分離装置150としては、パーベーパレーションと呼ばれる分離方法を用いることができる。これは、選択透過性を有する分離膜51(非多孔膜:1nm以下の孔を有する膜)の一方側(供給側)に、分離すべき極性有機溶媒と水との混合液をそのまま供給し、分離膜の他方側(透過側)を真空又は減圧状態にする。そして、供給側と透過側の圧力差を駆動力として、高圧側(供給側)から低圧側(透過側)に混合液を移動させる際、物質種類毎に拡散速度が著しく異なる選択透過性を有する分離膜を介在させることで、極性有機溶媒と水を分離させる、というものである。
【0051】
上述した分離膜としては、「支持膜上にマイレン酸で架橋したPVA膜をのせた複合膜(特開昭59−109204号公報)」、「K塩で処理した、カルボキシメチルセルロース80%とポリアクリレート20%の混合膜(J.Memb.Sci.,32,207(1987)」、「PNA支持膜上に架橋したPVA膜上載せた複合膜(J.Memb.Sci.,36,463(1988)」、「キトサン誘導体の中空糸膜(日化年会(1989))」、「アルギン酸コバルト膜(特開昭61−404号公報)」、「キトサン硫酸塩膜(国際膜学会(1987))」、「PNA基膜表面を加水分解したポリアクリル酸とアイオネン型ポリカチオンとのポリイオンコンプレックス複合膜(特開平1−224003号公報)」などが挙げられる。
【0052】
イオン除去装置170は、水−極性有機溶剤分離装置150から供給された水成分からイオン成分を除去するもので、除去されたイオン成分は廃棄され、残りの水は処理液補給タンク109へ供給される。本例で用いられるイオン除去装置170は、特殊なものではなく、脱脂兼化成処理液中に含まれるカチオン成分、例えば亜鉛イオン、ニッケルイオン、マンガンイオンを除去できるキレート樹脂型陽イオン交換樹脂を充填したイオン交換塔と、脱脂兼化成処理液中に含まれるアニオン成分、例えばリン酸根、硝酸根等を除去できるスチレン系強塩基性陰イオン交換樹脂を充填したイオン交換塔を備え、更に水の純水度を高めるために通常使用されている純水製造装置であるH型の強酸性陽イオン交換樹脂を充填したイオン交換塔と、脱炭酸塔と、OH型のスチレン系強塩基性陰イオン交換樹脂を充填した陰イオン交換塔とからなるイオン除去装置を備えた純水製造装置である。
【0053】
図1に示す処理槽101とリンス槽201との間には、自動車ボディBにアルミニウム用化成処理液を吹き付けるためのアルミ化成処理ゾーン300が設けられている。このアルミ化成処理ゾーン300は、吹き付けたアルミニウム用化成処理液が前段の処理槽101及び後段のリンス槽201に極力流入しないように、ブースの床面がその中央で最下面となるように傾斜している。
【0054】
また、このアルミ化成処理ゾーン300を通過する自動車ボディBにアルミニウム用化成処理液を吹き付けるためのノズル304が配管302に取り付けられており、アルミニウム用化成処理液が収容されたアルミニウム化成処理液補給タンク301からポンプ303によって当該化成処理液が供給される。図1に示す例では、自動車ボディBに対して、アルミニウム部品であるフード、トランクリッド及びドアにアルミニウム化成処理液を吹き付ける複数のノズル304が、ブースの天井面と側面とのそれぞれに設けられている。
【0055】
また、ブースの床面で集約されたアルミニウム用化成処理液は、回収槽307に回収され、配管308及びポンプ309によってアルミニウム化成処理液補給タンク301に戻される。なお、回収槽307に接続された配管308には、回収されたアルミニウム用化成処理液に含まれる塵埃を除去するための塵埃除去装置310、アルミニウムおよび鉄(前段の処理槽101の処理にて生じたもの)の化成スラッジを除去するための化成スラッジ除去装置311及び油分を除去するための油分除去装置312が設けられている。これら塵埃除去装置310、化成スラッジ除去装置311および油分除去装置312は、それぞれ上述した塵埃除去装置102、化成スラッジ除去装置103および油分除去装置104で例示した具体例を用いることができる。
【0056】
本例で用いられるアルミニウム用化成処理液としては、特に限定されることはなく、たとえばヘキサフルオロチタネート、ヘキサフルオロジルコネートなどを例示することができる。こうした新規なアルミニウム化成処理液は、アルミニウム化成処理液タンク305に収容され、ポンプ306によってアルミニウム化成処理液補給タンク301に供給され、これによりノズル304から自動車ボディBに吹き付けられるアルミニウム化成処理液が調整される。
【0057】
ちなみに、アルミニウム用化成処理液は、pHが2.5〜10、温度が20℃〜70℃の条件で、20秒〜100秒間処理することが好ましい。
【0058】
アルミ化成処理ゾーン300の後段にはリンス槽201が設けられ、処理槽101およびアルミ化成処理ゾーン300にて化成皮膜が形成された自動車ボディBを純水にて洗浄する。本例では自動車ボディBをリンス槽201に浸漬させることにより自動車ボディBの外板および内板を洗浄するが、ディッピング処理以外のスプレー処理によっても実現することができる。
【0059】
なお、リンス槽201内の純水には自動車ボディBに付着した塵埃や化成スラッジ、油分が混入することから、配管202およびポンプ203にて吸引し、前段のアルミ化成処理ゾーン300の塵埃除去装置310に供給することで、これら塵埃、化成スラッジおよび油分を除去したのち、アルミニウム化成処理液の純水として再利用する。このとき、配管202およびポンプ203で吸引したリンス槽201内の洗浄液をアルミ化成処理ゾーン307の回収槽307に供給しても良い。また、図示は省略したが、リンス槽への水成分の供給を補助するために、新規な純水を別途設けられた純水供給装置からリンス槽201内に供給してもよい。
【0060】
次に作用を説明する。
車体工程で溶接組立を終了したホワイトボディBは、塗装ハンガHに搭載された状態でオーバーヘッドコンベアCにより搬送され、最初に処理槽101に浸漬される。この処理槽101に浸漬されることにより、脱脂兼化成処理液の洗浄及び脱脂効果によって自動車ボディBに付着した鉄粉などのゴミブツや油分が処理槽101内に除去される。さらに、油分が除去された自動車ボディBのうち鋼板製部品については脱脂兼化成処理液と鉄との反応が生じ、ここにリン酸亜鉛の化成被膜が形成される。
【0061】
ただし、自動車ボディBのうちアルミニウム製部品については除塵及び脱脂が行われるだけで、脱脂兼化成処理液とは反応せず、化成被膜は形成されない。すなわち、本例の脱脂兼化成処理液にはアルミニウムをエッチングするフッ化物が含まれていないので、処理槽101にはアルミニウムの化成スラッジは蓄積されず、既述した従来の特表2001−515959号公報に開示された前処理方法に比べて、アルミのスラッジ除去及び廃棄に要する作業工数やシステム費などを低減することができる。また、アルミのスラッジそのものが生じないので、当該従来の前処理方法に比べて、フッ化物の濃度管理に関する作業工数やシステム費を低減できる。
【0062】
なお、処理槽101内の脱脂兼化成処理液はポンプ106によって配管105に吸引され、塵埃除去装置102を通過することにより処理液に含まれた鉄粉などのゴミブツが除去され、化成スラッジ除去装置103を通過することにより処理液に含まれた鉄の化成スラッジが除去され、さらに油分除去装置104を通過することにより処理液に含まれたプレス油などの油分が除去される。
【0063】
こうして塵埃、化成スラッジ及び油分が除去された脱脂兼化成処理液は、処理液補給タンク109に送られ、ここでフレッシュな脱脂兼化成処理液が処理液タンク107からポンプ108によって補給され、適切に調整されたのち配管111およびポンプ110によって処理槽101に戻される。このように処理槽101の脱脂兼化成処理液は配管105,111によって閉回路とされているので、材料費の低減によるコストダウンと、廃水処理工程の負担軽減とを図ることができる。また、脱脂兼化成処理液を用いることで前処理条件の管理工数を削減することができる。さらに、この脱脂兼化成処理液を用いることで水洗工程を大幅に削減することができ、洗浄液の使用量が減少することにより廃水処理工程の負担が軽減される。
【0064】
また、塵埃、化成スラッジ、油分が除去された液は、水−極性有機溶剤分離装置150,イオン除去装置170へ送られる。水−極性有機溶剤分離装置150では水と極性有機溶剤をそれぞれ分離することができ、イオン除去装置170はこのうちの水成分からイオン成分を除去し、イオン成分を含まない水成分をリンス槽201へ供給する。ちなみに、水−極性有機溶剤分離手段150にて分離された極性有機溶剤成分は、処理液補給タンク109を介して処理槽101へ戻す。もちろん、水成分の一部を処理槽101へ戻してもよい。このように、脱脂化成処理液から抽出された水成分をリンス槽201の洗浄液として利用することで、新たに必要となる洗浄水量の低減によるコストダウンと、廃水処理工程の負担軽減とを図ることができる。
【0065】
処理槽101を通過した自動車ボディBは、アルミ化成処理ゾーン300に送られ、ノズル304からアルミニウム用化成処理液が吹き付けられる。アルミニウム用化成処理液補給タンク301内の処理液はポンプ303によって吸引され、配管302を介してノズル304から自動車ボディBの主としてアルミニウム製部品に吹き付けられる。また、自動車ボディBに吹き付けられたアルミニウム用化成処理液は、ブースの床面で集約されて回収槽307に回収され、ここからポンプ309によって吸引される。そして、塵埃除去装置310,化成スラッジ除去装置311および油分除去装置312を通過することによりアルミニウム処理液に含まれた塵埃、アルミニウムや鉄の化成スラッジ、油分が除去されたのち、配管308を介してアルミニウム化成処理液補給タンク301に戻される。
【0066】
このアルミ化成処理ゾーン300の処理によって、フード、トランクリッド及びドアなど外板部品として採用されたアルミニウム製部品の化成被膜処理を行うことができる。特に、これらアルミニウム製部品が自動車ボディBの外板部品に使用されていると、本例のようなスプレー処理のみによっても充分な化成被膜を形成することができ、その結果、アルミニウムの化成処理工程の長さを最小限に留めることができる。
【0067】
最後に、アルミ化成処理ゾーン300を通過した自動車ボディBは、リンス槽201に浸漬され、自動車ボディBに付着した処理液を洗浄する。このリンス槽201に満たされる洗浄液には、脱脂兼化成処理液から抽出された水成分が含まれている。こののち、自動車ボディを乾燥炉に搬送して乾燥させ、下地塗装である電着塗装工程に送る。このとき、リンス槽201内の洗浄液は配管202およびポンプ203によって配管308の塵埃除去装置310の上流に導かれ、塵埃除去装置310,化成スラッジ除去装置311および油分除去装置312を通過したのち、アルミニウム化成処理液補給槽301に供給される。これにより、リンス槽201内の純水を有効活用することができる。
【0068】
第2実施形態 
図2は、本発明の塗装前処理装置の第2実施形態を示すシステム図であり、第1実施形態と同様に、たとえば自動車ボディなどの被塗装物に対し、電着塗装の下地処理としての、脱脂処理、表面調整及び化成処理を行う塗装前処理工程を示している。本実施形態は、上述した第1実施形態に比べて、アルミ化成処理ゾーン300にディッピング槽313を採用した点が基本的に相違している。その他の構成については第1実施形態と同様であるため同一の構成部材には同一の符号を付す。
【0069】
本例のアルミ化成処理ゾーン300には、アルミニウム化成処理液が満たされたアルミニウム化成処理槽313が設けられ、コンベアCにて搬送されてきた自動車ボディBは、コンベアCの軌跡にしたがって全没または半没される。
【0070】
ここで、全没処理、いわゆるフルディップ処理とは、自動車ボディBの全てをアルミニウム化成処理液に浸漬させる処理をいい、これに対して半没処理、いわゆるハーフディップ処理とは、自動車ボディBのドアパネルの上側のライン(図3のB1参照)から下部のみをアルミニウム化成処理液に浸漬させる処理をいう。それぞれの浸漬処理を行った場合の液面を図3に示す。自動車ボディBのうちアルミニウム材で構成された部品がドアパネルの上側ラインB1より上部にない場合、たとえばルーフパネルやピラーが鉄で構成されている場合には、自動車ボディBを全没させる必要はなく、アルミニウム材で構成された部品が浸漬されればよいのでハーフディップ処理を採用することもできる。また、ルーフパネルなどがアルミニウム材で構成されていても、自動車ボディBをハーフディップとして、ドアパネルの上側のラインB1から下部のアルミニウム製部品の化成処理を行うとともに、浸漬されないルーフなどにはスプレー装置でアルミニウム化成処理液を吹き付けるように構成してもよい。
【0071】
ハーフディップを採用すると、フルディップに比べて、処理槽やリンス槽の容量を小さく設定することができるので、アルミニウム化成処理液のイニシャルコストを低減することができるとともに、アルミニウム化成処理液の加温に要するエネルギーを低減することができる。
【0072】
ディッピング槽313内のアルミニウム化成処理液は、配管308及びポンプ309によってアルミニウム化成処理液補給タンク301に戻される。なお、ディッピング槽313に接続された配管308には、アルミニウム用化成処理液に含まれる塵埃を除去するための塵埃除去装置310、アルミニウムおよび鉄(前段の処理槽101の処理にて生じたもの)の化成スラッジを除去するための化成スラッジ除去装置311及び油分を除去するための油分除去装置312が設けられている。これら塵埃除去装置310、化成スラッジ除去装置311および油分除去装置312は、それぞれ上述した塵埃除去装置102、化成スラッジ除去装置103および油分除去装置104で例示した具体例を用いることができる。
【0073】
本例で用いられるアルミニウム用化成処理液としては、特に限定されることはなく、たとえばヘキサフルオロチタネート、ヘキサフルオロジルコネートなどを例示することができる。こうした新規なアルミニウム化成処理液は、アルミニウム化成処理液タンク305に収容され、ポンプ306によってアルミニウム化成処理液補給タンク301に供給されて、ここで適切な値に調整されたのち、配管302およびポンプ303によってディッピング槽313に供給される。
【0074】
本例の塗装前処理装置では、アルミニウム化成処理手段として、フルディップまたはハーフディップなどのディッピング槽313を採用しているので、特に内板部にアルミニウム材を採用した場合の処理に優れている。
【0075】
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【0076】
上述した実施形態の自動車ボディBは、ドア、トランクリッド及びドアなどの部品がアルミニウム製部品であったが、アルミニウム合金であってもよい。
【0077】
第3実施形態 
図4は、本発明の塗装前処理装置の第3実施形態を示すシステム図であり、第1実施形態と同様に、たとえば自動車ボディなどの被塗装物に対し、電着塗装の下地処理としての、脱脂処理、表面調整及び化成処理を行う塗装前処理工程を示している。本実施形態は、上述した第1実施形態に比べて、脱脂液及び脱脂兼化成処理液から減圧蒸留法を用いて水、極性有機溶剤及び残余の汚泥に分離する減圧蒸留装置210を設けた点が、基本的に相違する。その他の構成については第1実施形態と同様であるため同一の構成部材には同一の符号を付す。
【0078】
この減圧蒸留装置210は、配管105及び配管405上に設けられ、ポンプ106により処理槽101から吸引された処理液に含まれる水と極性有機溶剤を分離する。
【0079】
減圧蒸留とは、たとえば数十〜10−2Torr程度の低圧にし、沸点を下げて蒸留する方法である。本例では、処理液から極性有機溶剤及び水を別々に分離したい場合には、2機の減圧蒸留装置210,210’を設ける。何れも同じ構造であり、処理液が供給される装置本体を有し、この装置本体内は真空ポンプによって減圧される。また、装置本体内を所定の温度まで昇温するための加熱器が設けられており、これにより装置本体内に導入された処理液が減圧状態下で加熱され、その加熱温度を目的とする物質の沸点に設定することで、その目的物質のみが蒸発して蒸発管に導かれ、冷却器によって液化する。
【0080】
処理液から極性有機溶剤及び水を別々に分離したい場合には、初段の減圧蒸留装置210にて極性有機溶剤のみを分離し、これを図4の処理液補給タンク109へ供給する。また、次段の減圧蒸留装置210’では、前段の減圧蒸留装置210で残った処理液から水分のみを分離し、これを図4に示す循環系400を介してリンス槽201、及び必要に応じて処理液補給タンク109に供給する。そして、後段の減圧蒸留装置210’に残ったゴミブツ、化成スラッジ及び油分などの汚泥はここで廃棄する。
【0081】
もちろん、1機の減圧蒸留装置210によって水、極性有機溶剤を分離することも可能である。
【0082】
なお、減圧状態では沸点が低くなるので加熱器に供給する熱エネルギーは常圧蒸留に比べて少なくなる。特に、加熱器のエネルギーとして、塗装乾燥炉からの廃熱を用いることが望ましい。
【0083】
本実施形態の前処理装置によれば、減圧蒸留装置210のみによって、処理槽101の液を回収再生することができ、第1実施形態に比べてシステム全体を簡素化、低コスト化することができる。
【0084】
図示しないが、第2実施形態と同様に、アルミ化成処理ゾーン300にディッピング槽313を採用することも可能である。
【0085】
【実施例】
以下、本発明をさらに具体化した実施例及び比較例により本発明の効果を確認した。以下の実施例は、上述した実施形態で用いた脱脂兼化成処理液の効果を確認するためのものである。
【0086】
実施例
実施例の脱脂兼化成処理液は、極性有機溶剤としてのジエチレングリコールモノエチルエーテル(DEGMEE)、ナトリウムイオンの供給源となるナトリウム化合物としての硝酸ナトリウム、リチウムの供給源となるリチウム化合物としての硝酸リチウム、リン酸イオンの供給源としてのオルトリン酸、亜鉛イオンの供給源となる亜鉛化合物としての硝酸亜鉛、ニッケルイオンの供給源となるニッケル化合物としての硝酸ニッケル、マンガンイオンの供給源となるマンガン化合物としての硝酸マンガンを用い、表1に示す配合により調整した。
【0087】
また、実施例のアルミニウム用化成処理液として、ヘキサフルオロジルコネート(ヘンケル社製Deoxylyte54C)を用いた。
【0088】
テストピースとして、冷延鋼板(CRS)、電気亜鉛メッキ鋼板(ZE)及びアルミニウム6111(AL)の3種類を用意し、アセトンで脱脂した後に、3種類の防錆油(コスモ石油社製ラクトクリーンK、出光興産製出光NR3、日本石油製ノンラストPN−1)の等量混合油を0.5g/m2 塗布し、試験用の油面を有するテストピースを作成した。このテストピースを上述した脱脂兼化成処理液及びアルミニウム用化成処理液を用いて表面処理し、得られたリン酸亜鉛被膜の性状及び性能、すなわち皮膜重量、結晶皮膜の緻密度合い、一次塗装密着性及び二次塗装密着性を評価した。結果を表1に示す。
【0089】
なお、脱脂兼化成処理液による処理はテストピースを処理液にディッピングすることにより行い、その処理時間は300秒とし、処理液の液温は40℃とした。また、アルミニウム用化成処理液による処理はテストピースに処理液をスプレーすることにより行い、スプレー時間を20秒、30秒及び100秒とした。アルミニウム用化成処理液のpHは4.0、液温は40℃とした。
【0090】
評価結果は、皮膜重量、結晶皮膜の緻密度合い、一次塗装密着性、二次塗装密着性を、◎極めて良好、○良好、△少々劣る、×不良の4つに区分して行った。
【0091】
皮膜重量は、処理後のテストピースをドライヤーで乾燥させた後に計測した。ここでは皮膜重量として1mあたりの重さ(g)に換算し、リン酸亜鉛化成処理膜が塗装下地として優れた防錆製及び塗装性を有するためには皮膜重量が2〜3.5g/m程度の均一且つ緻密な結晶皮膜が求められるので、皮膜重量が2〜2.5g/mであれば◎(極めて良好)、2.6〜3.5g/mであれば○(良好)、1.5〜1.9g/mであれば△(少々劣る)、1.5g/m未満であれば×(不良)と評価した。
【0092】
結晶皮膜の緻密度合いは、処理後のテストピースの中央部から試料をサンプリングし、走査型電子顕微鏡(SEM)でリン酸亜鉛結晶皮膜の形状、大きさを観察した。
【0093】
本実施例においては、緻密度合を示す結晶サイズが5μm以下であればA(極めて良好)、5μm超〜10μm以下であればB(良好)、10μm超〜20μm以下であればC(少々劣る)、20μmより大きければD(不良)という基準に基づき評価した。
【0094】
一次塗装密着性は、処理後のテストピースに塗装を施して評価した。具体的には、処理後のテストピースに、電着塗料(神東ハーバーツ・オートモーティブ・システムズ(株)社製サクセード#80V)を、200Vの電圧をかけて3分間通電させたのち、170℃で20分間焼き付け、15〜20μmの電着膜厚を形成した。こうして得られた電着塗膜が形成されたテストピースを用いてJIS・K5400の碁盤目試験に従い、テストピースの塗装面を、NTカッタ−で1mm間隔で100個の升目に刻み、セロハン製テープ(ニチバン製、幅18mm)を貼り付け、2分経過後、セロハン製テープを剥離させた後に100個の升目のうち何個分の塗装膜が残存しているか、升目の個数で評価した。残存塗装膜の升数が100個であれば◎(極めて良好)、95〜99個であれば○(良好)、85〜94個であれば△(少々劣る)、84個以下であれば×(不良)と評価した。
【0095】
二次塗装密着性は、上述した一次塗装密着性試験と同様の電着塗膜を形成し、これを温水浸漬することで塗膜の密着性を意図的に劣化させた後の塗膜の密着性を評価するものである。温水浸漬は、電着塗膜が形成されたテストピースを、40℃±1℃の温水に1000時間浸漬する。なお、密着性の評価は、一次塗装密着性と同様にJIS・K5400の碁盤目試験に従って行った。
【0096】
【表1】
Figure 2004018873
【0097】
比較例
実施例における脱脂兼化成処理液の極性有機溶剤と水との重量比率を1:9とした以外は実施例と同じ条件で脱脂兼化成処理液及びアルミニウム化成処理液を作製し、同様の評価を行った。その結果を表2に示す。
【0098】
【表2】
Figure 2004018873
【0099】
考察
表1及び表2の結果からも明らかなように、比較例の塗装前処理方法では、皮膜重量、結晶皮膜の緻密度合い、一次塗装密着性、二次塗装密着性の何れにおいても少々劣る〜不良であったのに対し、実施例の塗装前処理方法を採用することで、皮膜重量、結晶皮膜の緻密度合い、一次塗装密着性、二次塗装密着性の何れについても極めて良好〜少々劣るとなり、品質的にも問題がないことが確認された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塗装前処理装置の第1実施形態を示すシステム図である。
【図2】本発明の塗装前処理装置の第2実施形態を示すシステム図である。
【図3】図2に示す塗装前処理装置における全没処理および半没処理を説明するための図である。
【図4】本発明の塗装前処理装置の第3実施形態を示すシステム図である。
【符号の説明】
101…処理槽
201…リンス槽(リンス手段)
300…アルミ化成処理ゾーン(アルミニウム化成処理手段)
301…アルミニウム用化成処理液補給タンク
302…配管
303…ポンプ
304…ノズル
307…回収槽
308…配管
309…ポンプ
150…水−極性有機溶剤分離装置(水−極性有機溶剤分離手段)
170…イオン除去装置(イオン除去手段)
400…循環系

Claims (28)

  1. 重量比率が2.8:7.2〜3.8:6.2である極性有機溶剤及び水の混合溶媒と、ナトリウムイオン及び/又はリチウムイオン、リン酸イオン、亜鉛イオン、ニッケルイオン、マンガンイオン、硝酸イオン及び/又は亜硝酸イオンを少なくとも含有する脱脂兼化成処理液が満たされ、被塗物が浸漬される処理槽と、
    前記処理槽の後段に設けられ、前記被塗物をアルミニウム用化成処理液で処理するアルミニウム化成処理手段と、
    前記アルミニウム化成処理手段の後段に設けられ、前記被塗物を洗浄液で洗浄するリンス手段と、
    前記処理槽内の脱脂兼化成処理液を吸引して前記リンス手段に供給する循環系と、
    前記循環系に設けられ、前記脱脂兼化成処理液の水成分と極性有機溶剤とを分離する水−極性有機溶剤分離手段と、
    前記循環系に設けられ、前記水−極性有機溶剤分離手段により分離された水成分からイオン成分を除去し、残余の水を前記リンス手段へ戻すイオン除去手段と、を備えた塗装前処理装置。
  2. 前記脱脂兼化成処理液に含まれる塵埃を除去する塵埃除去手段と、
    前記循環系に設けられ、前記脱脂化成処理液に含まれる化成スラッジを除去する化成スラッジ除去手段と、
    前記脱脂兼化成処理液に含まれる油分を除去する油分除去手段と、をさらに備えた請求項1記載の塗装前処理装置。
  3. 前記塵埃除去手段及び前記油分除去手段が、前記循環系に設けられている請求項2記載の塗装前処理装置。
  4. 前記処理槽に脱脂兼化成処理液を補給する処理液補給タンクをさらに備え、
    前記イオン除去手段により得られた水の少なくとも一部を前記処理液補給タンクに供給する請求項1〜3の何れかに記載の塗装前処理装置。
  5. 重量比率が2.8:7.2〜3.8:6.2である極性有機溶剤及び水の混合溶媒と、ナトリウムイオン及び/又はリチウムイオン、リン酸イオン、亜鉛イオン、ニッケルイオン、マンガンイオン、硝酸イオン及び/又は亜硝酸イオンを少なくとも含有する脱脂兼化成処理液が満たされ、被塗物が浸漬される処理槽と、
    前記処理槽の後段に設けられ、前記被塗物をアルミニウム用化成処理液で処理するアルミニウム化成処理手段と、
    前記アルミニウム化成処理手段の後段に設けられ、前記被塗物を洗浄液で洗浄するリンス手段と、
    前記処理槽の液を減圧蒸留法を用いて極性有機溶剤、水及び残余の汚泥に分離する減圧蒸留手段とを備え、
    前記減圧蒸留手段は、前記分離した水を少なくとも前記リンス手段へ供給する塗装前処理装置。
  6. 前記処理槽に脱脂兼化成処理液を供給する処理液補給タンクをさらに備え、
    前記減圧蒸留手段は、前記分離した極性有機溶剤を前記処理液補給タンクへ供給する請求項5記載の塗装前処理装置。
  7. 前記減圧蒸留手段の熱源として塗装乾燥炉の廃熱を用いる請求項5又は6記載の塗装前処理装置。
  8. 少なくとも一部の被塗物が、外板部の少なくとも一部にアルミニウム又はアルミニウム合金製部品を有する、鉄とアルミニウムとの複合自動車ボディである請求項1〜7記載の塗装前処理装置。
  9. 前記アルミニウム化成処理手段は、調整されたアルミニウム用化成処理液を収容するアルミニウム用化成処理液補給タンクと、このアルミニウム用化成処理液補給タンク内のアルミニウム化成処理液を前記被塗物に吹き付けるスプレー装置と、を含む請求項1〜8記載の塗装前処理装置。
  10. 前記アルミニウム化成処理手段は、前記被塗物に吹き付けられたアルミニウム用化成処理液を回収する回収槽と、この回収槽に回収されたアルミニウム用化成処理液を前記アルミニウム用化成処理液補給タンクへ戻す第1配管系と、を含む請求項9記載の塗装前処理装置。
  11. 前記第1配管系は、前記回収槽に回収されたアルミニウム用化成処理液に含まれた塵埃を除去する塵埃除去手段と、前記回収槽に回収されたアルミニウム用化成処理液に含まれた化成スラッジを除去する化成スラッジ除去手段と、前記回収槽に回収されたアルミニウム用化成処理液に含まれた油分を除去する油分除去手段と、を含む請求項10記載の塗装前処理装置。
  12. 前記リンス手段の洗浄液を前記回収槽および/または、前記塵埃除去手段、化成スラッジ除去手段および油分除去手段のうちの最上流の手段へ導く第2配管系をさらに有する請求項11記載の塗装前処理装置。
  13. 前記アルミニウム化成処理手段は、前記アルミニウム化成処理液が満たされ、前記被塗物が浸漬されるアルミニウム化成処理槽を含む請求項1〜8の何れかに記載の塗装前処理装置。
  14. 前記被塗物を前記アルミニウム化成処理槽に全没させる請求項13記載の塗装前処理装置。
  15. 前記被塗物を前記アルミニウム化成処理槽に半没させる請求項13記載の塗装前処理装置。
  16. 前記アルミニウム化成処理手段は、調整されたアルミニウム用化成処理液を収容するアルミニウム用化成処理液補給タンクと、このアルミニウム用化成処理液補給タンク内のアルミニウム化成処理液を前記アルミニウム化成処理槽に供給する第3配管系と、前記アルミニウム化成処理槽内のアルミニウム用化成処理液を前記アルミニウム用化成処理液補給タンクへ戻す第4配管系と、を含む請求項13〜15記載の塗装前処理装置。
  17. 前記第4配管系は、前記アルミニウム化成処理槽内のアルミニウム用化成処理液に含まれた塵埃を除去する塵埃除去手段と、前記アルミニウム化成処理槽内のアルミニウム用化成処理液に含まれた化成スラッジを除去する化成スラッジ除去手段と、前記アルミニウム化成処理槽内のアルミニウム用化成処理液に含まれた油分を除去する油分除去手段と、を含む請求項16記載の塗装前処理装置。
  18. 前記リンス手段の洗浄液を前記塵埃除去手段、化成スラッジ除去手段および油分除去手段のうちの最上流の手段へ導く第5配管系をさらに有する請求項17記載の塗装前処理装置。
  19. 前記極性有機溶剤が、グリコールエーテル、ジエチレングリコールエーテルの少なくとも一つを含む請求項1〜18の何れかに記載の塗装前処理装置。
  20. 前記極性有機溶剤及び水の混合溶媒100重量部に対して、0.8〜3.3重量部のナトリウムイオン及び/又はリチウムイオンを含む請求項1〜19の何れかに記載の塗装前処理装置。
  21. 前記ナトリウムイオンとリチウムイオンのモル比が、50:50〜2:98である請求項20記載の塗装前処理装置。
  22. 前記極性有機溶剤及び水の混合溶媒100重量部に対して、0.2〜0.5重量部のリン酸イオンと、0.5〜0.7重量部の亜鉛イオンとを含む請求項1〜21の何れかに記載の塗装前処理装置。
  23. 前記極性有機溶剤及び水の混合溶媒100重量部に対して、0.09〜0.23重量部のニッケルイオンを含む請求項1〜22の何れかに記載の塗装前処理装置。
  24. 前記極性有機溶剤及び水の混合溶媒100重量部に対して、0.03〜0.16重量部のマンガンイオンを含む請求項1〜23の何れかに記載の塗装前処理装置。
  25. 前記極性有機溶剤及び水の混合溶媒100重量部に対して、3.5〜10.8重量部の硝酸イオン及び/又は亜硝酸イオンを含む請求項1〜24の何れかに記載の塗装前処理装置。
  26. 前記処理槽に満たされた処理液の温度が40℃〜60℃であって、前記被塗物の浸漬時間が3分〜10分である請求項1〜25の何れかに記載の塗装前処理装置。
  27. 前記アルミニウム用化成処理液が、ヘキサフルオロチタネート、ヘキサフルオロジルコネートの少なくとも一つを含む請求項1〜26の何れかに記載の塗装前処理装置。
  28. 前記被塗物に吹き付けられるアルミニウム用化成処理液のpHが2.5〜10、温度が20℃〜70℃、前記被塗物に吹き付けられる時間が20秒〜100秒である請求項1〜27の何れかに記載の塗装前処理装置。
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