JP2004018257A - 無軌条式移動棚 - Google Patents

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JP2004018257A
JP2004018257A JP2002180362A JP2002180362A JP2004018257A JP 2004018257 A JP2004018257 A JP 2004018257A JP 2002180362 A JP2002180362 A JP 2002180362A JP 2002180362 A JP2002180362 A JP 2002180362A JP 2004018257 A JP2004018257 A JP 2004018257A
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Katsumi Hayashi
林 克美
Taketada Hamazaki
濱崎 壮均
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Abstract

【課題】移動棚単体が固定棚あるいは隣接する移動棚単体に接近した際に、所期する整列状態に成りえないことが予測される場合であっても、一側の走行車輪の駆動を停止させることなく、所期する整列状態の得られる無軌条式移動棚を提供する。
【解決手段】床面上を走行し、回転軸が相互に異なる前後左右の走行車輪を備えた複数の移動棚単体1A、1B…が並列され、各移動棚単体1A、1B…が前記走行車輪を介して前後方向に走行するものとなされている。各移動棚単体1A、1B…の台枠前面に一対の整列誘導部材雄型7、7が突設される一方、後面側に、一対の整列誘導部材雌型8、8が設けられている。整列誘導部材雄型7は、円錐台状先細り突部7aを備える一方、整列誘導部材雌型8は、前記突部7aを収納する凹部8aを備えている。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、移動棚単体の走行車輪が、レールを介することなく床面を直接走行する無軌条式移動棚に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、大型倉庫等において、複数台の移動棚単体が並列され、各移動棚単体の走行車輪がレール上を走行することなく、直接、床面を走行するものとなされた無軌条式移動棚が使用されている。このような無軌条式移動棚は、一つの移動棚単体に数百kg〜数千kgの荷物が載置されることを前提としているために、走行駆動に大きな出力を有する電動モータが用いられている。
【0003】
また、通常のビルの一室内に設けられた書類等保管スペースにおいても、複数台の移動棚単体が並列され、各移動棚単体の走行車輪がレール上を走行することなく、直接、床面を走行するものとなされた無軌条式移動棚が使用されている。このような書類等保管スペースにおいて用いられる無軌条式移動棚は、前記大型倉庫等において用いられる無軌条式移動棚に載置される荷物に較べて遙かに軽量の物が載置されるものであることから、手動により移動棚単体を任意に走行させるものとなされている。
【0004】
このような無軌条式移動棚が採用される所以は、レール敷設工事を不要とすること、撤廃時に床面修復工事を不要とするところにある。
【0005】
いずれにせよ、このような無軌条式移動棚は、床面の状態、あるいは移動棚単体に積載された収納物の配置バランス等によっては、移動棚単体が所期する走行ラインを走行せずに、斜行してしまうことがあることから、移動棚単体の斜行を制御して、移動棚単体が所期する走行ラインを走行する無軌条式移動棚が種々提案されている。
【0006】
その斜行制御方法の概略を、図11に示す図面に基づいて説明する。この図11における各移動棚単体(81)(82)は、前後左右の各走行車輪(85)(86)(87)(88)が各々異なる電動モータ(M1)(M2)(M3)(M4)によって駆動されるものとなされると共に、両側にロータリーエンコーダ(E)(E)が設けられているものである。
【0007】
而して、該ロータリーエンコーダ(E)が、移動棚単体(81)(82)の一側面側と他側面側との走行距離を測定してその差を演算し、走行距離の多い方の走行車輪の電動モータ(M3)(M4)の回転速度を遅くしたり、一時的に停止させたりすることにより、斜行制御がなされている。
【0008】
図11(イ)において、左側に位置する移動棚単体(81)は所定の走行ラインを走行して正常位置にあるもので、その右側に位置する移動棚単体(82)が何らかの理由により斜行しながら、左側の移動棚単体(81)に向かって走行している。この斜行を制御するために、走行方向に向かって先行している右側(図面上は上側)の走行車輪(87)(88)の駆動を停止させ、左側の走行車輪(85)(86)のみを駆動走行させると、図11(ロ)に示すように、移動棚単体(81)(82)どうしが平行位置にある状態となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記右側の移動棚単体(82)は、左側の移動棚単体(81)と平行位置にあるとはいううものの、図11(ロ)に示すように、その走行方向の両側にある側面が、左側の移動棚単体(81)の同側面と同一面上にないものである。従って、右側の移動棚単体(82)が、そのまま左側の移動棚単体(81)に向かって直進すると、両移動棚単体(81)(82)はその整列状態において、段違いになってしまうことになる。
【0010】
そこで、そのような段違いの並列状態を回避するためには、図11(ロ)の状態から、右側の移動棚単体(82)の走行方向に向かって右側(図面上は上側)の走行車輪(87)(88)の駆動を停止させたまま、同左側(図面上は上側)の走行車輪(85)(86)のみを駆動させなければならならない。すなわち、右側の移動棚単体(82)をあえて再度、斜行させるのである。そうすると、図11(ハ)に示すように、左側の走行車輪(85)(86)が右側の走行車輪(87)(88)よりも先行し、右側の移動棚単体(82)が左側の移動棚単体(81)に対して斜めになる。そこで、今度は、左側の走行車輪(85)(86)の駆動を停止させ、右側の走行車輪(87)(88)のみを走行させると、図11(ニ)に示すように両移動棚単体(81)(82)の同側の側面が面一に並んだ所期する整列状態が得られることになる。
【0011】
このような、斜行制御方法は、電動モータを駆動源として移動棚単体を走行させ、センサーやエンコーダからの信号を演算により斜行を認識させ、その認識に基づいて、走行車輪の駆動を停止させたり、再走行させたりするものとなされた大型の無軌条式移動棚には確かに好適である。
【0012】
しかしながら、このような斜行制御方法は、手動により移動棚単体を走行させるものにあっては、その操作がいささか煩わしくなるし、上記大型の無軌条式移動棚にあっても、片側の走行車輪の駆動を停止させて一方の走行車輪だけを駆動させることは駆動走行車輪用モータに多大な負荷がかかることになる。
【0013】
この発明は、上記課題を解決することを目的としてなされたもので、移動棚単体が固定棚あるいは隣接する移動棚単体に接近した際に、それが所期する整列状態に成りえないことが予測される場合であっても、一側の走行車輪の駆動を停止させることなく移動させ、所期する整列状態の得られる無軌条式移動棚を提供しようとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明に係る無軌条式移動棚は、床面上を走行し、回転軸が相互に異なる前後左右の走行車輪を備えた複数の移動棚単体が並列され、各移動棚単体が前記走行車輪を介して前後方向に走行するものとなされてなる無軌条式移動棚において、各移動棚単体の前面側と後面側とに、整列誘導部材が設けられてなることを特徴とする構成を採用する。
【0015】
この発明によれば、各移動棚単体の前面側と後面側とに、整列誘導部材が設けられているので、ある移動棚単体が隣接する移動棚単体に接近すると、両移動棚単体の整列誘導部材が互いに作用しあって両移動棚単体が所期する並列状態に整列されることになる。仮に走行中の移動棚単体が斜行している状態であっても、、整列誘導部材に案内されて所期する整列状態に並列されうるので、斜行が僅かな状態であって、両移動棚単体の整列誘導部材が互いに作用し合う範囲内であれば、一側の走行車輪の駆動を停止させることなく所期する整列位置へ移動させることができる。
【0016】
従って、無軌条式移動棚が、前後走行車輪の駆動走行を手動により操作するものとなされている場合には、その操作の手間を省くことができるし、前後左右走行車輪の各々が電動モータを駆動源とする電動式移動棚においては、片側の走行車輪のみを駆動させる機会を減少させ、電動モータにかかる負荷を軽減させることができる。
【0017】
移動棚一般がそうであるように、前記複数の移動棚単体の両端のすくなくともいずれか一方の移動棚単体に向かって固定棚が設けられる場合には、該固定棚に、隣接する移動棚単体の整列誘導部材に対応する整列誘導部材が設けられてなることが好ましい。
【0018】
整列誘導部材は、各移動棚単体又は固定棚の台枠に設けられていることが好ましい。また、整列誘導部材は、各移動棚単体台枠の走行方向の一面側に設けられた雄型と、反対面側に設けられた雌型とからなるものであることが好ましい。
【0019】
整列誘導部材が、雄型と雌型との一対のものである場合、雄型は、円錐台状先細り突部を備える一方、雌型は、前記突部を収納し、前記突部の外周面に対応する内周面を有する凹部を備えてなるものであることが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係る無軌条式移動棚の一実施形態を図に基づいて説明する。
【0021】
図1ないし図3は、この実施形態の無軌条式移動棚の動作概略を説明し、図4及び図5は、移動棚単体の下部の一部を示し、図6ないし図10は、移動棚単体の要部又は移動棚単体に採用されたクラッチ装置を説明するものである。
【0022】
この実施形態の移動棚単体(1A)(1B)(1C)は、いずれも同形同大のもので、図6に示すように、台枠(2)に回転軸(13)(14)(15)(16)が相互に異なる前後左右の走行車輪(3)(4)(5)(6)が取り付けられている。以下、前後左右とは、原則的に、移動棚単体(1A)…の走行方向の一方に設けられた固定棚(K)に近づいて走行する方向を前、遠ざかる方向を後とし、左右とは前記固定棚(K)に向かっての左右を意味するものとする。従って、図1においては上向き、図2及び図3においては左向き、図6においては上向き、図7においては右斜め上向きが前方向となる。
【0023】
而して、前記台枠(2)の一面側には、整列誘導部材雄型(7)が設けられる一方、他面側には、整列誘導部材雄型(8)が設けられ、各々隣接する移動棚単体(1A)…又は固定棚(K)の整列誘導部材雄型(8)又は整列誘導部材雄型(7)との対応位置に設けられている。
【0024】
前記整列誘導部材雄型(7)は、図4に示すように、円錐台状先細り突部(7a)を備える一方、整列誘導部材雌型(8)は、図5に示すように、前記円錐台状先細り突部(7a)を収容する凹部(8a)を備えている。この凹部(8a)は、前記円錐台状先細り突部(7a)に対応する内面を有すると共に、奥部に円錐台状先細り突部(7a)先端部の突き抜けを許容する貫通孔が設けられている。
【0025】
前記整列誘導部材雄型(7)及び雌型(8)は、いずれも硬質ナイロンから作成されているが、素材自体が滑り抵抗が小さいものであるかあるいはその表面の滑り抵抗を小さくする処理が施されているものであれば、特にその材質が限定されるものではない。
【0026】
前後の右走行車輪(3)(4)の回転軸(13)(14)には各々スプロケット(33)(34)が固着され、両スプロケット(33)(34)は、チェーン(C)を介して連結されている。また、前後の左走行車輪(5)(6)の回転軸(15)(16)にも同様に各々、スプロケット(33)(34)が固着され、両スプロケット(33)(34)は、チェーン(C)を介して連結されている。
【0027】
また、前輪の左右両走行車輪(3)(5)の回転軸(13)(15)には、さらに動力軸(11)に連結されるためのスプロケット(32)(32)が固着される一方、動力軸(11)には前記スプロケット(32)(32)に対応するスプロケット(31)(31)が取り付けられ、両スプロケット(32)(32)と(31)(31)とがチェーン(C)を介して連結されている。
【0028】
動力軸(11)に取り付けられたスプロケット(31)(31)は、動力軸(11)の外周を回動自在に取り付けられているもので、特殊な止め輪(図示省略)により、所定位置から軸線方向には移動しないものとなされている。前記所定位置とは、前輪回転軸(13)(15)のスプロケット(32)(32)との間でチェーン(C)がスムーズに動き得る位置のことである。また、このスプロケット(31)には、クラッチ(20)(21)を構成する第1噛合部(24b)が固定され、スプロケット(31)と一緒に回転するものとなされている。
【0029】
動力軸(11)には、図8ないし図10に示すように動力軸(11)の軸線方向には移動するが周方向には回転不能なスリーブ(22)(22)が、前記第1噛合部材(24b)に向かい合う態様に取り付けられている。スリーブ(22)には、動力軸(11)の軸線方向に沿った長孔(26)が設けられ、動力軸(11)に固定された回転止ボルト(27)が長孔(26)から突出することにより、長孔(26)の長さ範囲内でスリーブ(22)が動力軸(11)の軸線方向に移動し、回転止ボルト(27)が長孔(26)内縁に当接することにより周方向の回転が不能となされている。
【0030】
スリーブ(22)の一端に、前記第1噛合部材(24b)に噛み合う第2噛合部材(24a)が固着される一方、他端に第2噛合部材(24a)に向かって傾斜する傾斜面(23b)を備えた円錐台状のクラッチ回転板(23)が固着されている。クラッチ回転板(23)の先端には、傾斜面(23b)とは角度を異にした段部(23a)が設けられている。
【0031】
このスリーブ(22)と台枠(2)との間には、スリーブ(22)先端の第2噛合部材(24a)を常に第1噛合部材(24b)に噛み合わせる方向に付勢する付勢手段としてのコイルスプリング(25)が装着されている。従って、通常は図8に示すように常にクラッチインの状態にある。
【0032】
一方、動力軸(11)に平行に設けられたクラッチ操作軸(12)にはアーム(28)が固着され、該アーム(28)の先端に前記クラッチ回転板(23)に当接しうるプレッシャー部材(29)が設けられている。図示するように、一方のクラッチ(20)のプレッシャー部材(29)は動力軸(11)の斜め下方に位置し、他方のクラッチ(21)のプレッシャー部材(29)は動力軸(11)の斜め上方に位置するものと設定されている。
【0033】
このプレッシャー部材(29)は、クラッチインの状態ではクラッチ回転板(23)に軽く接触しており、クラッチ操作軸(12)の回動により、クラッチ回転板(23)を圧接したり、クラッチ回転板(23)から遠ざかったりするものである。
【0034】
前記動力軸(11)は一端に繋げられた公知の伝動機構を介して駆動ハンドル(17)を操作することにより、任意の方向に回転できるものとなされる一方、クラッチ操作軸(12)も一端に繋げられた公知の伝動機構を介してクラッチ操作ハンドル(18)を操作することにより、任意の方向に回転できるものとなされている。このクラッチ操作ハンドル(18)は、その位置を視認することにより、クラッチイン及びクラッチオフの状態を識別することができるように、水平に位置しているときは、クラッチインの状態にあり、水平位置から上向きに回転して斜め上向きの位置にあるときは、右側走行車輪(3)(4)がクラッチオフの状態にあり、水平位置から下向きに回転して斜め下向きの位置にある時は、左側走行車輪(5)(6)がクラッチオフの状態にあるものと設定されている。
【0035】
上記構成を有する移動棚単体(1)の動作について説明すると、移動棚単体(1)を走行させるには通常の手動式移動棚、いわゆるクランク式移動棚と同様にハンドル(17)を回転させることにより行われるもので、ハンドル(17)を時計回りに回転させると、動力軸(11)及びそのスプロケット(31)(31)が同方向に回転し、そのスプロケット(31)(31)の回転がチェーン(C)を介して前輪回転軸(13)(15)のスプロケット(32)(32)に伝達され、前輪の回転軸(13)(15)が回転され前輪が駆動される。そして、前輪の回転軸(13)(15)の回転は、同時に回転するスプロケット(33)(33)からチェーン(C)を介して後輪回転軸(14)(16)のスプロケット(34)(34)に伝達され、後輪の回転軸が同方向に回転され、移動棚単体(1)が後方に向かって走行される。前記ハンドル(17)を反時計回りに回転させると、前記全ての回転軸(13)(14)(15)(16)が反対方向に回転され、移動棚単体(1A)…が前方に向かって走行されることになる。
【0036】
而して、何らかの事情により、前記走行が斜行となり、例えば図1に示すように、列後端(図面上は右端)の移動棚単体(1A)の前輪右側の走行車輪(6)が前輪左側の走行車輪(4)よりも先行していて斜めになっているものと認識できたときに、クラッチを操作して、先行する右側の走行車輪(5)(6)の駆動を停止させ、遅れている左側車輪(3)(4)のみを駆動させることにより、左側走行車輪(3)(4)を右側走行車輪(5)(6)に並ばせるのである。そして、それが理想の走行ラインに戻っていると認識できたときに、クラッチを操作して、前記右側走行車輪(5)(6)も駆動させると、移動棚単体(1A)を理想の走行ラインに沿って走行させることができる。
【0037】
また、上記操作によって左側走行車輪(3)(4)を右側走行車輪(5)(6)に並ばせることはできたが、理想の走行ラインから少しずれている場合、すなわち、そのまま真っ直ぐ走行させると移動棚単体(1A)が前方の移動棚単体(1)と、段違い状に並んでしまうことが予測されることがある。例えば、図2に示すように、後側の移動棚単体(1)の左側面が前方の移動棚単体(1)の左側面よりも左側方に突出してしまっている場合である。
【0038】
このように明らかに段違いとなるような整列位置に向かっている場合であっても、図2に示すように、移動棚単体(1A)に従って直進する整列誘導部材雄型(7)の円錐台状先細り突部(7a)先端が、前方に位置する移動棚単体(1B)の整列誘導部材雌型(8)の凹部(8a)開口に少しでも進入しうる程度のズレであれば、移動棚単体(1A)の走行に操作を加えることを要しない。
【0039】
すなわち、図2の状態から、右側の移動棚単体(1A)を矢印(Y1)の方向に直進させると、先ず、整列誘導部材雄型(7)の円錐台状先細り突部(7a)先端が、前方の移動棚単体(1B)の整列誘導部材雌型(8)の凹部(8a)開口に進入すると共に、円錐台状先細り突部(7a)の周面が前記凹部(8a)内面に相対的に圧接される。前方の移動棚単体(1B)は、図1に示すように、その左側に移動棚単体(1C)さらに固定棚(K)が存在するので、矢印(Y1)の方向に直進しようとする移動棚単体(1A)は、その整列誘導部材雄型(7)が前方の移動棚単体(1B)の整列誘導部材雌型凹部(8a)内面に誘導されて矢印(Y2)方向に移動し、図3に示すように両移動棚単体(1)(1)の所期する整列状態が得られることになる。
【0040】
而して、前記クラッチの操作は、先述の説明からも明らかではあるが、図1の右端に位置している移動棚単体(1A)を操作するためのものとして説明すると、前記移動棚単体(1A)のクラッチハンドル(18)を反時計回りに回転させると、クラッチ操作軸(12)が反時計回りに回転し、プレッシャー部材(29)がクラッチ回転板(23)をその下方から圧接することになる。
【0041】
この圧接により、クラッチ回転板(23)はコイルスプリング(25)の付勢力に抗してコイルスプリング(25)を圧縮し、図9に示されるように、矢印の方向に移動し、第1噛合部材(24b)と第2噛合部材(24a)との噛み合いが解除され、クラッチオフの状態となる。そして、プレッシャー部材(29)は、傾斜面(23b )を通過して段部(23a)に係合するので、コイルスプリング(25)の付勢力を受けたクラッチ回転板(23)がプレッシャー部材(29)を圧接することになる。その圧接力以上の力でクラッチ操作軸(12)を回転させない限り、プレッシャー部材(29)は、元の位置に復帰することができないので、前記クラッチオフ状態が保持される。
【0042】
このクラッチオフ状態で、駆動ハンドル(17)を回転させると、動力軸(11)の回転は、左側の前輪の回転軸及び左側の後輪の回転軸にしか伝達されないので、左側の前後走行車輪(3)(4)のみが駆動回転する。そして、そのまま動力軸(11)を回転させると、図2に示すように移動棚単体(1A)(1B)どうしが、平行状態となる。
【0043】
そこで、次にクラッチ操作を行って、右側走行車輪(5)(6)もクラッチオンの状態として、移動棚単体(1)を直進させると、前記のとおり、両移動棚単体の整列誘導部材(7)(8)が互いに作用することにより、図3に示すような所期する整列状態が得られるのである。
【0044】
もし、仮に、直進する移動棚単体(1A)の左側面が、図2に示す状態以上に前方の移動棚単体(1B)の左側面よりも突出していて(図2上では、もう少し下方に位置していて)、そのまま直進すると、整列誘導部材雄型突部(7a)が、前方の整列誘導部材雌型凹部(8b)内に進入することができない場合には、以下のような操作を行うことになる。
【0045】
すなわち、先程と同様に右側走行車輪(5)(6)の駆動回転を停止させて左側走行車輪(3)(4)のみを駆動回転させるクラッチ操作を行い、左側走行車輪(3)(4)のみを駆動回転させて、左側走行車輪(3)(4)が右側走行車輪(5)(6)よりも僅かに先行する斜行状態とする。そして、次に、右側走行車輪(5)(6)を駆動走行させうるクラッチ操作を行い、左右走行車輪(3)(4)(5)(6)を同時に駆動させた状態で移動棚単体(1A)をあえて斜行させながら、前方の移動棚単体(1B)に接近させ、整列誘導部材雄型突部(7a)の先端部を前方の整列誘導部材雌型凹部(8b)内に進入させるものとする。整列誘導部材雄型突部(7a)の先端部が前方の整列誘導部材雌型凹部(8b)内に進入し始めた状態のまま、左右走行車輪(3)(4)(5)(6)をそのまま駆動走行させると、前記のとおり、両移動棚単体の整列誘導部材(7)(8)が互いに作用することにより、図3に示すような所期する整列状態が得られることになる。
【0046】
而して、この整列状態から今度は、移動棚単体(1A)を後方、すなわち固定棚(K)から遠ざかる方向に移動させようとする際に、クラッチ操作ハンドル(18)の位置を見て、クラッチがオフの状態であるかあるいはインの状態であるか確認し、オフの状態であれば、クラッチインの状態となるようにクラッチ操作ハンドル(18)を回転させて、全走行車輪(3)(4)(5)(6)を走行させる。
【0047】
そして、その走行中に、左右いずれかの走行車輪が先行して移動棚単体が斜行し始めた時に、クラッチ操作により先行した側の走行車輪の駆動を停止させて、他方の側の走行車輪のみを駆動させて走行方向を理想の走行ラインにあわせることにより、蛇行を制御することができる。
【0048】
移動棚単体(1C)を固定棚(K)に整列させる方法は、基本的に移動棚単体(1A)(1B)…どうしの整列のさせ方と同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0049】
なお、上記実施形態の移動棚単体は、手動操作により、走行車輪が回転されると共にクラッチイン・オフの操作が行われるものとなされているが、動力軸を電動モータにより回転させるものとしても良いし、クラッチ操作軸を電動モータにより回転させても良い。クラッチ操作軸を電動モータを用いて回転させる場合、電動モータの作動は任意にスイッチオン・オフを行えるものであっても良いし、斜行を感知するエンコーダやセンサを取付けておいて、それらからの信号により自動的にクラッチ操作を行えるものとしても良い。
【0050】
また、クラッチオフの状態を保持するために、前記実施形態においては、プレッシャー部材とクラッチ回転板段部とが係合されるものとなされているが、その手段は種々の変更が可能であり、クラッチハンドルの近辺にクラッチインの位置と、クラッチオフの位置とに固定できる手段、例えばプランジャとそれが係合する孔とを設けるものとしても良い。
【0051】
さらに、前記実施形態においては、クラッチオフの状態にある走行車輪も駆動回転ことしないものの、回転軸は回転しうるものであるが、クラッチオフの状態にあるこの回転軸を完全に回転不能とするようにすることは任意である。
【0052】
なお、上記実施形態の無軌条式移動棚は、各移動棚単体がクランクを操作することにより走行車輪を回転させるものとなされたいわゆる手動式の移動棚であるが、この発明に係る無軌条式移動棚は、その形式が手動式であるか電動式であるかを問われることはない。
【0053】
【発明の効果】
上述の次第で、この発明は、各移動棚単体の前面側と後面側とに、整列誘導部材が設けられているので、ある移動棚単体が隣接する移動棚単体に接近すると、両移動棚単体の整列誘導部材が互いに作用しあって両移動棚単体が所期する並列状態に整列されることになる。仮に走行中の移動棚単体が斜行している状態であっても、整列誘導部材に案内されて所期する整列状態に並列されうるので、斜行が僅かな状態であって、両移動棚単体の整列誘導部材が互いに作用し合う範囲内であれば、一側の走行車輪の駆動を停止させることなく所期する整列位置へ移動させることができる。
【0054】
従って、無軌条式移動棚が、前後走行車輪の駆動走行を手動により操作するものとなされている場合には、その操作の手間を省くことができるし、前後左右走行車輪の各々が電動モータを駆動源とする電動式移動棚においては、片側の走行車輪のみを駆動させる機会を減少させ、電動モータにかかる負荷を軽減させることができる。
【0055】
固定棚に隣接する移動棚単体の整列誘導部材に対応する整列誘導部材が設けられてなる場合には、固定棚とそれに隣接した移動棚単体との間でも、両整列誘導部材が作用し合うことにより、前記操作の手間の省略、電動モータの負荷軽減を図りうる。
【0056】
整列誘導部材が、各移動棚単体又は固定棚の台枠に設けられている場合には、整列誘導部材を可及的大として、より一層、整列誘導効果に優れた無軌条式移動棚を提供できる。
【0057】
整列誘導部材が、各移動棚単体の台枠の走行方向の一面側に設けられた雄型と、反対面側に設けられた雌型とからなる場合には、より確実に所期する整列状態に誘導される無軌条式移動棚を提供できる。
【0058】
整列誘導部材雄型が円錐台状先細り突部を備える一方、整列誘導部材雌型が前記突部を収納する凹部を備えてなる場合には、整列時に整列誘導部材周辺がすっきりとして外観体裁の優れた無軌条式移動棚を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る無軌条式移動棚の概略を説明する平面図である。
【図2】同走行中の移動棚単体を隣接する移動棚単体に対して整列させる途上の平面図である。
【図3】図2の走行中の移動棚単体が隣接する移動棚単体に整列させられた状態の平面図である。
【図4】同移動棚単体の台枠に突設された整列誘導部材雄型の斜視図である。
【図5】同移動棚単体の台枠に設けられた整列誘導部材雌型の斜視図である。
【図6】同移動棚単体の駆動機構を示す平面図である。
【図7】同移動棚単体の駆動機構を示す斜視図である。
【図8】同移動棚単体のクラッチ装置の背面図である。
【図9】同移動棚単体の一側の走行車輪の駆動を解除した状態を示すクラッチ装置の正面図である。
【図10】同移動棚単体の他側の走行車輪の駆動を解除した状態を示すクラッチ装置の正面図である。
【図11】従来の移動棚単体の動作を示す概略平面図である。
【符号の説明】
K…固定棚
1A、1B、1C…移動棚単体
2…台枠
3…後左側走行車輪
4…前左側走行車輪
5…後右側走行車輪
6…前右側走行車輪
7…整列誘導部材雄型
7a…円錐台状先細り突部
8…整列誘導部材雌型
8a…凹部

Claims (5)

  1. 床面上を走行し、回転軸(13)(14)(15)(16)が相互に異なる前後左右の走行車輪(3)(4)(5)(6)を備えた複数の移動棚単体(1A)(1B)…が並列され、各移動棚単体(1A)(1B)…が前記走行車輪(3)(4)(5)(6)を介して前後方向に走行するものとなされてなる無軌条式移動棚において、
    各移動棚単体(1A)…の前面側と後面側とに、整列誘導部材(7)(8)が設けられてなることを特徴とする無軌条式移動棚。
  2. 前記複数の移動棚単体(1A)(1B)…の両端のすくなくともいずれか一方の移動棚単体(1C)に向かって固定棚(K)が設けられ、該固定棚(K)に、隣接する移動棚単体(1C)の整列誘導部材(7)(8)に対応する整列誘導部材(8)(7)が設けられてなる請求項1に記載の無軌条式移動棚。
  3. 前記整列誘導部材(7)(8)は、各移動棚単体(1A)…又は固定棚(K)の台枠に設けられている請求項2に記載の無軌条式移動棚。
  4. 前記整列誘導部材は、各移動棚単体(1A)…の台枠(2)の走行方向の一面側に設けられた雄型(7)と、反対面側に設けられた雌型(8)とからなる請求項3に記載の無軌条式移動棚。
  5. 前記雄型(7)は、円錐台状先細り突部(7a)を備える一方、前記雌型(8)は、前記突部(7a)の外周面に対応する内周面を有する凹部(8a)を備えてなる請求項4に記載の無軌条式移動棚。
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