JP2004017917A - タイヤに作用する力およびタイヤの摩擦係数の測定方法ならびに測定装置 - Google Patents

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菊池 正美
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    • B60G2204/11Mounting of sensors thereon
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  • Mechanical Engineering (AREA)
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Abstract

【課題】タイヤに作用する力の、簡易にして高精度の測定を可能とする。
【解決手段】車輪と車体との繋ぐサスペンションの、防振ゴム5、6への外力の作用に基いて、磁性粉を含む複合体7を弾性変形させ、このときの、複合体7を含む磁気回路11の磁束密度の変化を検出してタイヤに作用する力を求める。
【選択図】    図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両のアンチロックブレーキシステム(以下「ABS」という)、トラクションコントロールシステムその他の車両制御に用いて好適な、タイヤに作用する駆動力および制動力等の力の測定方法、その測定結果を利用した摩擦係数の測定方法ならびに測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、車両のABSの性能を高めるためには、タイヤのスリップ率に応じて変化するタイヤの路面摩擦係数ができるだけ大きくなった時点で、そのシステムを作動させて車輪のロックを防止することが効果的である。
これがため従来は、基準となる走行路面上でのタイヤのスリップ率を、車両の速度および車輪の速度から計算して求め、そのスリップ率が所定の範囲に収まるようにABSの作動を自動制御することとしている。
【0003】
ところで、スリップ率を制御して最適な路面摩擦係数を確保しようとするこの従来技術は、特定の走行路面に対しては有効であっても、実際の走行に際しては、路面材質、路面状況、天候等により、スリップ率と路面摩擦係数との相対関係が大きく変化するため、スリップ率を所定の範囲内に制御しても、最適な路面摩擦係数を、常に確実に確保することが難しいという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従って、ABS制御のためには、タイヤに作用する実際の駆動および駆動力等と、タイヤに作用する垂直方向の力とを測定するとともに、それらの測定値から現実の摩擦係数を直接的に求め、求めた摩擦係数が最適値となるように制動を制御することが好ましく、タイヤに作用するこのような力を求める技術としては、たとえば特表平10−506346号公報に開示されたものが公知である。
【0005】
この従来の力の測定方法は、タイヤの一方のサイドウォール部の、同一半径上で半径方向位置の異なる二つの基準点のそれぞれに磁石を配置した磁石対の四対を、タイヤの中心軸の周りに90度ずつ離隔させて配設するとともに、それぞれの基準点に対応する半径方向位置に、磁気センサを車両に固定して設けておき、タイヤの回転に従い相対変位するそれぞれの基準点とこれらに対応する磁気センサとが真向いに対向して位置するタイミングを、磁気センサに検出される磁束密度のピークが現れるタイミングとして捉え、このタイミングの各基準点に対する相互の時間ずれから、磁石対内の基準点の相対位置ずれ、および、磁石対間の基準点の相対位置ずれを算出し、次いで、これらの相対位置ずれをもとにタイヤの周方向および垂直方向のひずみを計算し、計算されたひずみと既知のタイヤ剛性とから周方向および垂直方向に作用する力を求めるものである。
【0006】
しかしながら、この方法は、時間のずれから、基準点間の相対ずれを計算するにあたり、常に変化する車輪の回転速度のデータを取り込んで計算する必要があり、制御が複雑になるとともに、車輪の回転速度の精度に影響されて、計算の精度が悪化するという問題があった。
しかも、サイドウォール部上の磁石は、タイヤに作用する上下左右方向の力による、サイドウォール部の撓み変形によって磁力を変化されるため、目的とする信号の判別が難しく、また、磁石は、路面上の障害物によって破損されるおそれが高いという問題もあった。
【0007】
この発明は、従来技術が抱えるこのような問題点を解決することを課題とするものであり、それの目的とするところは、車両のABS、トラクションコントロールシステム等に用いて好適な、タイヤに作用する力の、簡易にして高精度の測定を可能とする、タイヤに作用する力およびタイヤの摩擦係数の測定方法ならびに測定装置を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る、タイヤに作用する力の測定方法は、車輪と車体とを繋ぐサスペンションの、たとえば中心軸線が車体のほぼ前後方向もしくはほぼ幅方向に向く防振ゴムへの外力の作用に基いて、磁性粉を含む複合体を弾性変形させ、このときの、複合体を含む磁気回路の磁束密度の変化を検出して、タイヤに作用する車体前後方向および幅方向の少なくとも一方の力を求めるものである。
【0009】
たとえば、サスペンションの、ナックルを車体側に連結する、A字状、V字状等の形状のアッパアームおよびロアアームの少なくとも一方の、車体側に装着されて、中心軸線が車体の前後方向に向く円筒状の防振ゴムに、車体の幅方向の外力が作用した場合、その防振ゴムの、内外筒間のゴム部材が、中心軸線の一方側で圧縮変形を、そしてその他方側で伸長変形を受けるとすると、これもたとえば、全体として円柱状とした複合体を、ゴム部材の上述したような変形の少なくとも一方に対応させて変形させることにより、ゴム部材の圧縮側では、複合体に、その直径が小さくなって長さが長くなる弾性変形を、この一方で、ゴム部材の伸長側では、複合体に、直径が大きくなって長さが短くなる変形を行わせることができる。
【0010】
ここで、磁性粉を均等に分散混合させてなる複合体は、それが伸長変形すると、磁性粉間隔の増加に伴って、磁気回路の磁束密度の低下をもたらし、逆に長さの減少に伴って磁束密度を高めることになる。
【0011】
そこでこの方法は、タイヤに車体の前後方向および幅方向の少なくとも一方の外力が作用したときに、複合体を上述したように変形させて、磁気回路の磁束密度を変化させ、そしてその変化を検出することにより、タイヤに作用する力の、簡易にして高精度の測定を可能とする。
【0012】
このような複合体は、防振ゴムの大きな変形に円滑かつ確実に追従して、防振ゴムの変形量を正確に捕捉し得る利点を有する。いいかえれば、歪ゲージ等によっては防振ゴムの大きな変形を十分に検出することができず、この一方で、歪ゲージ等を、変形の少ない、大応力に耐え得る場所に設定することは難しく、車両の操縦安定性を損ねるおそれもある。
【0013】
ここで、複合体を含む磁気回路の磁束密度変化は、その磁気回路と並列配置になる検出回路の誘導電流の変化をもって検出することが好ましく、これによれば、安価にして、簡単な構造の装置をもって、磁束密度変化を十分な精度の下に検出し得る利点がある。
また、誘導電流の変化は、磁気回路の磁束密度の変化速度に対応し、タイヤに作用する外力の加速度に対応するので、この検出結果を利用することで、加速度に対応する車体制御を行うことが可能となる。
【0014】
ところで、通常は、円筒状の防振ゴムのゴム内に配設される、全体として柱状、好ましくは円柱状をなす複合体の変形態様は、先に述べたように、直接的もしくは間接的に長さの伸縮を生じるものとすることができる。
なおこのような伸縮変形は、防振ゴムの中心軸線とほぼ平行をなす複合体を、直接的にはそれの断面積が増減する方向に弾性変形させることを行わせることにより、または、防振ゴムの半径方向断面内で、防振ゴムの中心軸線に対して傾いて位置する複合体を、直接的に、長さが伸縮する方向に弾性変形させることによって行わせることができる。
【0015】
前者の場合には、防振ゴムの中心軸線と交差する方向、たとえば、車体幅方向の力を、そして後者の場合には、防振ゴムの中心軸線方向、たとえば車体前後方向の力を、それぞれ簡易に、しかも正確に測定することができる。
【0016】
以上のようにして、タイヤに作用する力を求めた場合には、それと、タイヤに作用する、別途求めた垂直方向の力とから、タイヤの、車体前後方向および車体幅方向の少なくとも一方での路面に対する摩擦係数を求めることにより、車両の走行時の路面摩擦係数を、リアルタイムで正確に検出することができ、ABS制御等において、最適な摩擦係数の選択の下で、車輪のロックをより適正にコントロールすることができる。
【0017】
また、この発明に係る、タイヤに作用する力の測定装置は、車輪と車体とを繋ぐ、たとえばフロントサスペンションの、ナックルを車体側に連結するアッパアームおよびロアアームの少なくとも一方で、中心軸線が車体のほぼ前後方向もしくはほぼ幅方向に向く、たとえば、車体の中央部側に位置する円筒状の防振ゴム内に、磁性粉を分散混合させた柱状の弾性複合体を、ゴムの囲繞下で配設し、この弾性複合体および磁石を含む磁気回路を設けるとともに、その磁気回路と並列に構成されて磁石を共用する、電流検出回路を設けたものである。
【0018】
この装置では、たとえば、アッパおよびロアアームのそれぞれに、車体の前後方向または幅方向の力が作用したときに、弾性複合体を、直接的もしくは間接的に伸長変形させて、弾性複合体を含む磁気回路の磁束密度を低下させた場合、その磁束密度の低下を、電流検出回路の誘導電流の測定によって検出することにより、磁気回路の磁束密度の低下の程度に応じた作用力の大きさを容易に、かつ正確に求めることができる。
【0019】
従って、車体の前後方向の力を測定することで、タイヤに作用する駆動力および制動力を、そして、車体の幅方向の力を測定することで、タイヤに作用する横力をそれぞれ求めることができる。
【0020】
かかる装置において、測定する力の種類によって、弾性複合体を、防振ゴムの中心軸線とほぼ平行に配設することの他、防振ゴムの半径方向断面内で、防振ゴムの中心軸線に対して傾けて配設することもでき、前者によれば、円筒状防振ゴムの半径方向の入力に対して、弾性複合体を径の拡縮方向に変形させることによって、そして後者によれば、防振ゴム軸線方向の入力に対して、複合体を伸縮方向に変形させることによって、それぞれの入力の大きさを測定することができる。
【0021】
ここで、弾性複合体を、透磁率が100〜20000の磁性粉を分散混合させたゴムもしくはプラスチックにより構成した場合には、複合体にすぐれた弾性を付与することができる。
ところで、磁性粉の透磁率が100未満では、磁性粉の充填量を増やしても磁気回路での十分な透磁率が得られず、複合弾性体の伸長変形に対する漏洩磁界の変化が小さすぎ、一方、それが20000を越える磁性粉は作成が困難である。
【0022】
また、前記磁石は、希土類ボンド磁石もしくは希土類焼結磁石により構成することが好ましく、前者によれば、フェライト、アルニコ等に比較して磁力が強く、磁気回路の検出感度が高く、また、枠体への外力の作用に対する応力を緩和して装置の耐久性を高めることができ、また、後者によれば、磁力が一層強いので、検出感度をさらに高めることができる。この一方で、磁石の剛性が高いので、外力の作用に対しては応力緩和手段を設けることが好ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の実施の形態を図面に示すところに基づいて説明する。
図1は、この発明に係る装置の実施の形態を示す図であり、図2は要部拡大図である。
図1に示すサスペンションにおいて、1は、車輪Wの取り付けを許容するハブを、2はナックルをそれぞれ示し、このナックル2は、それの上下の端部分に取り付けたアッパアーム3およびロアアーム4のそれぞれによって車体側に連結される。
【0024】
ここで、図に拡大平面図で示すような、ほぼA字状のアッパーアーム3および異形形状のロアアーム4のそれぞれは、それらの車体中央部側のそれぞれの端部分に、中心軸線Cが車体の前後方向Aに延びて相互に共通の軸線上に位置する二個ずつの円筒状防振ゴム5,6を有しており、それぞれのアーム3,4はこれらの防振ゴム5,6を介して車体側に連結される。
【0025】
なお、円筒状防振ゴム5,6は、それらの中心軸線Cが車体の幅方向Bに向く配設姿勢とすることも可能である。
【0026】
そしてここでは、それぞれの円筒状防振ゴム5,6のゴムの中に、たとえば円柱状をなす少なくとも一本、図では一本の弾性複合体7を埋設配置し、好ましくは、透磁率が100〜20000の範囲の、鉄、ニッケル合金、パーマロイ、センダススト、アモルファス等の磁性粉をゴムもしくはプラスチックに分散混合させて構成してなるこの弾性複合体7を、図に示すところでは、防振ゴム5,6の中心軸線Cより車体中央部側で、その中心軸線Cと平行に位置させる。
【0027】
ところでここにおける、それぞれの防振ゴム5,6は、剛性材料からなる内筒8aおよび外筒8bと、これらの両筒間に、たとえば全周にわたって、または、周方向に間隔をおいて、たとえば幾分の圧縮力の作用下で配設したゴム部分8cとからなり、ゴム部分8cの変形下での、内外筒の相対変位を可能とすることで、振動、衝撃等を緩和するべく機能する。
【0028】
またここでは、図2に示すように、防振ゴム5,6のゴム部分8cに貫通させて設けた弾性複合体7と、それを一の辺部分とする、全体として方形の枠体9と、この枠体内に配設した磁石10とで磁気回路11を構成するとともに、この磁気回路11と並列に配設されて、磁石10を共用する電流検出回路12を構成する。
【0029】
ここで、枠体9は、高透磁率粉体を混入させた樹脂複合体、ゴム複合体等の弾性複合体によって構成することができる他、高透磁金属を箔体あるいはワイヤ状にして束ねて、中心軸と交差する方向の応力に対して変形する構造のものとすることもでき、ばね状構造とすることもできる。
また、共用の磁石10としては、NdFeB系、SmCo系、SmFeN系等の希土類ボンド磁石または、NdFeB系、SmCo系等の希土類焼結磁石を用いることが好ましい。
【0030】
なおここにおいて好ましくは、これらの磁気回路11および電流検出回路12を浮動支持し、これにより、アーム3、4への車体幅方向の力の入力に起因する弾性複合体7の撓み変形を防止し、また、車体の前後方向の力の入力に対する、その弾性複合体7の、ゴム部分8への追従変位を円滑なものとする。
【0031】
このように構成してなる装置によれば、それぞれのアーム3,4に、車体の幅方向外向きの力Fが作用した場合は、防振ゴム5,6の弾性複合体7の配設側のゴム部分8cが圧縮方向の変形を、そして、この個所とは直径方向の反対側のゴム部分8cが引張り方向の変形をそれぞれ受けることになり、これに伴って、弾性複合体7は、直接的には断面積の減少方向に変形され、この結果として、長さ方向に伸縮変形されることになる。
【0032】
弾性複合体7がこのように伸長変形されると、磁性粉の相対距離が大きくなって、そこへの透磁率が低下することになり、これにより、磁気回路11の磁束密度が小さくなる一方で、磁石10を共用する電流検出回路12の磁束密度が大きくなるので、磁束密度のこの増加分を、電流検出回路12に設けたコイル12aを通る誘導電流の変化分として検出することで、弾性複合体7の伸長変形量、ひいては、その変形に要する力を求めることができ、それぞれの防振ゴム5,6で得られたその力を合計することで、車輪ひいては、タイヤに作用する、車体幅方向外向きの総力2Fを、簡単に、かつ正確に求めることができる。
【0033】
これに対し、アーム3,4および防振ゴム5,6のそれぞれに、車体の幅方向内向きの力が作用した場合は、上述したところとは逆に、弾性複合体7が、ゴム部材8cによる拘束力を緩和されて拡径変形し、これによって長さが短くなるとともに、そこへの透磁率が高まるので、磁気回路11の磁束密度が大きくなる一方で、電流検出回路12の磁束密度は相対的に小さくなる。
従って、この場合にもまた、誘導電流の変化分を、コイル12aをもって検出することにより、タイヤに作用する車体幅方向内向きの総力を正確に求めることができる。
【0034】
ところで、このようにして求めた車体の幅方向の力、いいかえればタイヤに作用する横力は、たとえば、それと、別途求めた垂直方向の力との比とすることで、車両の旋回走行時等のタイヤの、路面に対する幅方向摩擦係数の測定のために利用することができる。
【0035】
なおこのようなサスペンションにおいて、車体の前後方向Aに作用する力、いいかえれば、タイヤに作用する駆動力および制動力を測定する場合には、図3に防振ゴムの半径方向断面図で示すように、円柱状、角柱状等とすることができる弾性複合体7を、防振ゴム5、6の中心軸線Cに対し、一端側でそれに接近し、他端側でそれから離隔する傾斜姿勢でゴム部材8c中に埋設するとともに、その弾性複合体7を含む、前述したと同様の磁気回路および、電流検出回路のそれぞれを配設する。
【0036】
弾性複合体7のこのような配設態様によれば、防振ゴム5,6のそれぞれが、たとえば、車体の前方側への力の作用を受けて、防振ゴム5、6の、アーム3、4に固定した外筒8bが内筒8aに対して前方側へ変位し、これにより防振ゴム5,6のゴム部分8cが図4(a)に半径方向断面を模式的に示すように、外周側部分が前方へ迫出す向きに変形された場合、そのゴム部分8cに埋設されて、たとえば、同図の断面内で対角線方向に延びる弾性複合体7は、一定の変形領域内では、その長さを減じる方向の変形を受けることになって、弾性複合体7の透磁率は高まることになる。
【0037】
これに対し、車体の後方側への力の作用を受けた場合には、ゴム部分8cは、図4(b)に示すように、外周側部分が後方側へ迫出す向きに変形されることになり、ゴム部分8c内に、図の対角線方向に延在させて埋設された弾性複合体7は、それの伸長方向の変形を受けることになり、それの透磁率は低下する。
【0038】
従って、このような透磁率の変化を、前述したような磁気回路11および電流検出回路12の作用の下に、誘導電流の変化として検出することで、各個の防振ゴム5,6に作用する車体の前後方向に作用する力を求めることができ、求まった全ての力を合計することで、車輪ひいては、タイヤに作用する駆動力および制動力を、簡易に、かつ正確に求めることができる。
【0039】
そして、このようにして求められた駆動力および制動力は、これもまた、別途求めた垂直方向の力に対する比とすることで、タイヤの路面に対する駆動および制動摩擦係数として利用することができる。
【0040】
【発明の効果】
以上に述べたところから明らかなように、この発明によれば、タイヤに作用する各方向の力を、リアルタイムで、簡易にして正確に測定することができ、路面摩擦係数を高い精度で求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る装置の実施の形態を示す図である。
【図2】図1の要部を拡大して示す斜視図である。
【図3】他の実施の形態を示す防振ゴムの半径方向断面図である。
【図4】防振ゴムの変形に伴う弾性複合体の変形態様を例示する図である。
【符号の説明】
1 ハブ
2 ナックル
3 アッパアーム
4 ロアアーム
5,6 防振ゴム
7 弾性複合体
8a 内筒
8b 外筒
8c ゴム部分
9 枠体
10 磁石
11 磁気回路
12 電流検出回路
C 中心軸線
W 車輪

Claims (11)

  1. 車輪と車体とを繋ぐサスペンションの、防振ゴムへの外力の作用に基いて、磁性粉を含む複合体を弾性変形させ、このときの、複合体を含む磁気回路の磁束密度の変化を検出して、タイヤに作用する車体前後方向および幅方向の少なくとも一方の力を求める、タイヤに作用する力の測定方法。
  2. 複合体を含む磁気回路の磁束密度の変化を、その磁気回路と並列配置になる検出回路の誘導電流の変化をもって検出する請求項1に記載のタイヤに作用する力の測定方法。
  3. 円筒状の防振ゴム内の、全体として柱状をなす複合体を、長さが伸縮する方向に弾性変形させる請求項1もしくは2に記載のタイヤに作用する力の測定方法。
  4. 防振ゴムの中心軸線とほぼ平行をなす複合体を、それの断面積が増減する方向に弾性変形させる請求項3に記載のタイヤに作用する力の測定方法。
  5. 防振ゴムの半径方向断面内で、防振ゴムの中心軸線に対して傾いて位置する複合体を、長さが伸縮する方向に弾性変形させる請求項3もしくは4に記載のタイヤに作用する力の測定方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかの方法によって求めた、タイヤに作用する力と、別途求めた、タイヤに作用する垂直方向の力とから、タイヤの、車体前後方向および車体幅方向の少なくとも一方での路面に対する摩擦係数を求める、タイヤの摩擦係数の測定方法。
  7. 車輪と車体とを繋ぐサスペンションの、ナックルを車体側に連結するアッパアームおよびロアアームの少なくとも一方で、中心軸線が車体のほぼ前後方向もしくはほぼ幅方向に向く円筒状の防振ゴム内に、磁性粉を混合した柱状の弾性複合体を、ゴムの囲繞下で配設し、この弾性複合体および磁石を含む磁気回路を設けるとともに、その磁気回路と並列に構成されて磁石を共用する、電流検出回路を設けてなる、タイヤに作用する力の測定装置。
  8. 弾性複合体を、防振ゴムの中心軸線とほぼ平行に配設してなる請求項7に記載のタイヤに作用する力の測定装置。
  9. 弾性複合体を、防振ゴムの半径方向断面内で、防振ゴムの中心軸線に対して傾けて配設してなる請求項7もしくは8に記載のタイヤに作用する力の測定装置。
  10. 弾性複合体を、透磁率が100〜20000の磁性粉を分散混合させたゴムもしくはプラスチックにより構成してなる請求項7〜9のいずれかに記載のタイヤに作用する力の測定装置。
  11. 磁石を、希土類ボンド磁石もしくは希土類焼結磁石により構成してなる請求項7〜10のいすれかに記載のタイヤに作用する力の測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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