JP2004017587A - 駆動回路、記録ヘッド及び記録装置 - Google Patents

駆動回路、記録ヘッド及び記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】駆動する抵抗体の抵抗値のバラツキや電源電圧等に影響されず、抵抗体で消費される電力値がほぼ一定となる駆動回路を提供する。
【解決手段】抵抗体RHに流れる電流値が変動したときに、抵抗体の抵抗値が設定値であるときと同じ電力が消費されるように、電力駆動回路1から駆動制御手段の制御端子へ出力する電流Idの値が制御される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、駆動回路、記録ヘッド及び記録装置に関し、特に、駆動する抵抗体の抵抗値のバラツキや電源電圧等に影響されず、抵抗体で消費される電力値を制御する記録ヘッドの駆動回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
抵抗体に電流を流して熱エネルギーを発生させる駆動回路は、様々な機器や装置に応用されている。そのような代表的な装置としてインクジェットプリンタがあり、この種のインクジェットプリンタでは、記録ヘッド内に抵抗体であるヒータを設け、ヒータに電流を流すことによって発生した熱エネルギーを利用してインクを吐出口から記録媒体上に吐出させて画像を記録する。
【0003】
図11は、インクジェットプリンタで用いられる記録ヘッドの駆動回路の概要を示す回路図である。
【0004】
抵抗体であるヒータRHa〜RHxの一端はそれぞれ、電源配線抵抗rx2を介して第1の電源VCCに接続されている。ヒータRHa〜RHxの他端は駆動用トランジスタM34a〜M34xのドレイン端子に接続され、各トランジスタのソース端子は電源配線抵抗rx3を介して電源GNDに接続され、各トランジスタのゲート端子には駆動制御信号Fa〜Fxが入力される。
【0005】
例えば駆動制御信号FaがH(ハイ)レベルになるとトランジスタM34aがONとなり、ヒータRHaは電源VCCと電源GNDとの間の電流経路となり、ヒータRHaには電流が流れ、これによって消費された電力に応じてヒータが熱エネルギーを発生する。他のヒータRHb〜RHxも、それぞれに対応する駆動制御信号がハイレベルとなることで同様に動作する。
【0006】
また、記録ヘッド全体では、例えば吐出口数に対応したヒータ数が512個であると、これらを32個毎に16ブロックに分割し、記録ヘッドの移動(走査)にともなって各ブロックを時分割で駆動することにより、スキャン(記録走査)が行われる。
【0007】
このような構成のインクジェットプリンタの記録ヘッドの駆動回路において、記録される画像によっては、同じブロック内の32個のヒータが同時に駆動される場合が生じる。この場合に、トランジスタM34a〜M34xのON抵抗が十分小さく、また配線抵抗rx2及びrx3の値がヒータRHaからRHxの抵抗値に比べて十分に小さいとすると、各ヒータRHa〜RHxが消費する電力Pcの理論値は、以下の式(1)で示される。すなわち、
Pc=(VCC−VEE)÷RH×k   (1)
となる。
【0008】
ここでkは駆動制御信号Fa〜FxによってトランジスタM34a〜M34xがONとなる期間の比率を示す係数である。従って、駆動制御信号Fa〜Fxのパルス幅を制御することにより、ヒータRHa〜RHxで消費される電力を所望の値とすることができる。
【0009】
以上説明したようなインクジェットプリンタの記録ヘッドの駆動回路において、インクの吐出動作を正確に行わせるためには、各ヒータから発生する熱量が所定の閾値を越えるように駆動する必要がある。
【0010】
しかしながら、各ヒータで消費される電力により発生する熱量がインク吐出動作に必要な熱量を十分に越えるように設定すると、ヒータの抵抗値にばらつきがある場合、一部のヒータとその周辺(吐出部)が高温となってしまい、その結果、記録ヘッドの寿命が短くなってしまう。
【0011】
これを防ぐためには、ヒータで消費される電力を適切に制御すると共に、ヒータRHa〜RHxの抵抗値ができるだけ均一となるように設計する必要がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の記録ヘッドの駆動回路では、以下のような問題がある。ヒータRHを含む駆動回路がシリコンチップ上に形成されるため、ヒータRHの抵抗値におよそ±20%のばらつきが存在し、式(1)に示す消費電力が約40%ばらついてしまう。このため、ヒータRHを抵抗値の範囲毎にランク分けし、さらに駆動制御信号Fの入力期間(パルス幅)をそれぞれのランクに応じた長さとなるように制御している。このようにすると、記録ヘッドの生産性が悪化するだけでなく、制御が複雑となり装置全体のコストが上昇してしまう。
【0013】
各ランク内においてもヒータRHの抵抗値について±2%程度のばらつきが存在するが、これに対しては何ら手段を講じておらず、各ヒータで消費される電力が所定の値以上となるように余裕を持って設定されている。このため記録ヘッドの寿命を長くすることが困難となっている。
【0014】
駆動用のトランジスタM34a〜M34xは、ON抵抗を小さくするためにゲート幅が非常に大きく設計されており、駆動回路が搭載されたシリコンチップのサイズが大きくなってしまうと共に、コストが上昇してしまう。
【0015】
駆動用トランジスタM34a〜M34xのサイズを小さくするためには、特殊でコストのかかるD(Double Diffusion)MOSプロセスを採用しなければならない。しかしながら、この場合にもトランジスタM34a〜M34xに対して、上記の式(1)に基づいた制御ができない。これはMOSトランジスタM34a〜M34xの電流駆動能力が温度上昇ともに小さくなる、つまりON抵抗値が動作温度で変動してしまうためである。このため各ヒータで消費される電力が所定の値以上となるように余裕を持って設定されており、記録ヘッドの寿命を長くすることが困難となっている。
【0016】
ヒータRHa〜RHxに流れる電流の合計値は、記録する画像によって変化し常に一定ではない。つまり電源配線抵抗rx3及びrx4を流れる電流値は一定ではないので、各ヒータで消費される電力が上記の式(1)で示される値とならない。このため各ヒータで消費される電力が所定の値以上となるように余裕を持って設定されており、記録ヘッドの寿命を長くすることが困難となっている。
【0017】
更に、電源配線抵抗rx2、rx3の値を小さくするため、駆動回路が搭載されるシリコンチップ上の電源配線及び外部電源からの配線に考慮する必要があり、設計の際の負荷が大きくなっている。
【0018】
上記の式(1)で示されるように、ヒータで消費される電力は電源電圧に影響される。従って、外部電源電圧(VCC−VEE)の値を安定させる必要があり、電源が高価となると共にサイズが大きく重くなってしまう。
【0019】
本発明は以上のような状況に鑑みてなされたものであり、駆動する抵抗体の抵抗値のバラツキや電源電圧等に影響されず、抵抗体で消費される電力値を制御することができる駆動回路、該駆動回路を有する記録ヘッド並びに記録装置を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の一態様としての駆動回路は、一端が第1の電源に接続された抵抗体と、
前記抵抗体の他端に接続されており、該抵抗体の駆動を制御する駆動制御手段と、
第2の電源に接続されており、前記駆動制御手段の制御端子に供給する電流値によって前記抵抗体で消費される電力を制御する電力駆動回路と、を備えており、
前記電力駆動回路が、
前記抵抗体の抵抗値が設定値であるときに、前記抵抗体で消費される電力が所定の値となるときの該抵抗体の両端の電圧に対応する第1の電圧値と、前記抵抗体の抵抗値が設定値から変動したときに、前記抵抗体で消費される電力が前記所定の値とほぼ等しくなるときの該抵抗体の両端の電圧に対応する第2の電圧値と、前記抵抗体を流れる電流に対応する電流値と、が入力され、前記抵抗体の両端の電圧値に対応した制御信号によって出力する電流値を制御する第1の電圧電流変換回路と、
前記制御信号によって出力する電流値を制御し、前記第1の電圧電流変換回路と同様な電圧電流変換特性を有し、前記駆動制御手段の前記制御端子に電流を出力する第2の電圧電流変換回路と、
を有している。
【0021】
また、上記目的は上記の駆動回路を有する記録ヘッド、該記録ヘッドを用いる記録装置によっても達成される。
【0022】
すなわち、本発明では、抵抗体に流れる電流値が変動したときに、抵抗体の抵抗値が設定値であるときと同じ電力が消費されるように、電力駆動回路から駆動制御手段の制御端子へ出力する電流値が制御される。
【0023】
このようにすると、駆動する抵抗体の抵抗値のバラツキや電源電圧等に影響されず、抵抗体で消費される電力値がほぼ一定となるように制御できる。
【0024】
従って、このような駆動回路を記録装置の記録ヘッドの駆動に用いると、最小限のマージンで安定した駆動が実現でき、消費電力を抑制することができると共に、記録ヘッドの長寿命化が図れる。
【0025】
更に、記録ヘッドの駆動回路の設計における、抵抗体の抵抗値の絶対値におけるバラツキ及び相対的なバラツキ、電源配線抵抗に起因する問題、電源電圧の安定化に関する問題などの様々な問題から開放されるので、記録ヘッドの設計及び製造に関するコストが低減できる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
【0027】
本明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。
【0028】
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
【0029】
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様広く解釈されるべきもので、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
【0030】
また、以下に用いる「素子基体」という語は、シリコン半導体からなる単なる基体を指し示すものではなく、各素子や配線などが設けられた基体を示すものである。
【0031】
さらに、以下の説明で用いる「素子基体上」という表現は、単に素子基体の上を指し示すだけでなく、素子基体の表面、表面近傍の素子基体内部側をも示すものである。また、本発明でいう「作りこみ(ビルトイン(built−in))」とは、別体の各素子を単に基体上に配置することを指し示している言葉ではなく、各素子を半導体回路の製造工程などによって素子基体上に一体的に形成、製造することを示すものである。
【0032】
始めに、以下で説明する本発明の記録ヘッドの駆動回路を用いる記録装置の代表的な全体構成および制御構成について説明する。
【0033】
<装置本体の概略説明>
図12は、本発明の代表的な実施の形態であるインクジェットプリンタIJRAの構成の概要を示す外観斜視図である。図12において、駆動モータ5013の正逆回転に連動して駆動力伝達ギア5009〜5011を介して回転するリードスクリュー5005の螺旋溝5004に対して係合するキャリッジHCはピン(不図示)を有し、ガイドレール5003に支持されて矢印a,b方向を往復移動する。キャリッジHCには、記録ヘッドIJHとインクタンクITとを内蔵した一体型インクジェットカートリッジIJCが搭載されている。
【0034】
5002は紙押え板であり、キャリッジHCの移動方向に亙って記録用紙Pをプラテン5000に対して押圧する。5007,5008はフォトカプラで、キャリッジのレバー5006のこの域での存在を確認して、モータ5013の回転方向切り換え等を行うためのホームポジション検知器である。
【0035】
5016は記録ヘッドIJHの前面をキャップするキャップ部材5022を支持する部材で、5015はこのキャップ内を吸引する吸引器で、キャップ内開口5023を介して記録ヘッドの吸引回復を行う。5017はクリーニングブレードで、5019はこのブレードを前後方向に移動可能にする部材であり、本体支持板5018にこれらが支持されている。ブレードは、この形態でなく周知のクリーニングブレードが本例に適用できることは言うまでもない。
【0036】
又、5021は、吸引回復の吸引を開始するためのレバーで、キャリッジと係合するカム5020の移動に伴って移動し、駆動モータからの駆動力がクラッチ切り換え等の公知の伝達機構で移動制御される。
【0037】
これらのキャッピング、クリーニング、吸引回復は、キャリッジがホームポジション側の領域に来た時にリードスクリュー5005の作用によってそれらの対応位置で所望の処理が行えるように構成されているが、周知のタイミングで所望の動作を行うようにすれば、本例にはいずれも適用できる。
【0038】
<制御構成の説明>
次に、上述した装置の記録制御を実行するための制御構成について説明する。
【0039】
図13はインクジェットプリンタIJRAの制御回路の構成を示すブロック図である。制御回路を示す同図において、1700は記録信号を入力するインターフェース、1701はトランジスタMPU、1702はトランジスタMPU1701が実行する制御プログラムを格納するROトランジスタM、1703は各種データ(上記記録信号やヘッドに供給される記録データ等)を保存しておくDRAトランジスタMである。1704は記録ヘッドIJHに対する記録データの供給制御を行うゲートアレイ(G.A.)であり、インターフェース1700、トランジスタMPU1701、RAトランジスタM1703間のデータ転送制御も行う。1710は記録ヘッドIJHを搬送するためのキャリアモータ、1709は記録紙搬送のための搬送モータである。1705は記録ヘッドを駆動するヘッドドライバ、1706,1707はそれぞれ搬送モータ1709、キャリアモータ1710を駆動するためのモータドライバである。
【0040】
上記制御構成の動作を説明すると、インターフェース1700に記録信号が入るとゲートアレイ1704とトランジスタMPU1701との間で記録信号がプリント用の記録データに変換される。そして、モータドライバ1706、1707が駆動されると共に、ヘッドドライバ1705に送られた記録データに従って記録ヘッドが駆動され、記録が行われる。
【0041】
ここでは、トランジスタMPU1701が実行する制御プログラムをROトランジスタM1702に格納するものとしたが、EEPROトランジスタM等の消去/書き込みが可能な記憶媒体を更に追加して、インクジェットプリンタIJRAと接続されたホストコンピュータから制御プログラムを変更できるように構成することもできる。
【0042】
なお、上述のように、インクタンクITと記録ヘッドIJHとは一体的に形成されて交換可能なインクカートリッジIJCを構成しても良いが、これらインクタンクITと記録ヘッドIJHとを分離可能に構成して、インクがなくなったときにインクタンクITだけを交換できるようにしても良い。
【0043】
<インクカートリッジの説明>
図14は、インクタンクとヘッドとが分離可能なインクカートリッジIJCの構成を示す外観斜視図である。インクカートリッジIJCは、図14に示すように、境界線Kの位置でインクタンクITと記録ヘッドIJHとが分離可能である。インクカートリッジIJCにはこれがキャリッジHCに搭載されたときには、キャリッジHC側から供給される電気信号を受け取るための電極(不図示)が設けられており、この電気信号によって、前述のように記録ヘッドIJHが駆動されてインクが吐出される。
【0044】
なお、図14において、500はインク吐出口列である。また、インクタンクITにはインクを保持するために繊維質状もしくは多孔質状のインク吸収体が設けられている。
【0045】
以下、上記に示すようなインクジェットプリンタで使用される本発明の記録ヘッドの駆動回路について説明する。
【0046】
<駆動回路の構成>
図1は、本発明は本発明の記録ヘッドの駆動回路の実施形態の回路図であり、上記で従来例に関して説明した図11と同様な部分には同じ参照符号を付けている。
【0047】
図11に示した従来の駆動回路と同様に、抵抗体であるヒータRHの一端は、電源VCCに電源配線抵抗rx2を介して接続され、他端は、ソースが電源GNDに接続されたトランジスタM34のドレインに接続されている。なお、図1にはヒータRHが1つだけ示されているが、後述するように、図11と同様に複数のヒータを並列に接続できるのはもちろんである。
【0048】
図1において点線で囲んだ部分は電力制御回路1である。電力制御回路1において、抵抗R1及びR2は配線抵抗rx1を介してヒータRHに接続され、各々の抵抗には定電流I1が流れ、各々の抵抗はトランジスタM1のゲート及びトランジスタM3のゲートに接続されている。この電力制御回路1には、ヒータ駆動用電源VCCも配線抵抗rx1を介して供給されるが、これに加え、第2の電源として内部電源VDDを有している。
【0049】
トランジスタM1のソースとトランジスタM3のソースとは、いずれも内部電源VDDに接続されたトランジスタM2のドレインに接続され、トランジスタM1のドレインは、内部電源VEEに接続されている。トランジスタM3のドレインは、ソースが内部電源VEEに接続されたトランジスタM4のドレインと、定電流源Imに接続されており、更にソースが内部電源VEEに接続されたトランジスタM8のドレイン及びゲートにも接続されている。
【0050】
トランジスタM8のゲート及びドレインは、ソースが内部電源VEEに接続されたトランジスタM9のゲートに接続され、トランジスタM9のドレインは、ソースが内部電源VDDに接続されたトランジスタM10のドレイン及びゲートに接続され、更にソースが内部電源VDDに接続されたトランジスタM11のゲートに接続されている。また、トランジスタM11のドレインは、ソースが内部電源VEEに接続されたトランジスタM12のドレイン及びゲートに接続されており、更にトランジスタM13のゲートに接続されている。
【0051】
ソースが内部電源VDDに接続されておりゲートがトランジスタM2のゲートに接続されたトランジスタM7のドレインは、ゲートがトランジスタM3のゲートに接続されたトランジスタM5のソースに接続され、トランジスタM5のドレインは、ソースが内部電源VEEに接続されたトランジスタM6のドレイン及びゲートに接続されており、更にトランジスタM4のゲートに接続されている。
【0052】
定電流源Ixoは、ソースが内部電源VEEに接続されたトランジスタM17のドレイン及びゲートと、トランジスタM15のゲートに接続されている。トランジスタM13のソースとトランジスタM15のソースとは、共に定電流源I2に接続されている。
【0053】
トランジスタM15のドレインは、ソースが内部電源VEEに接続されたトランジスタM16のドレイン及びゲートに接続されており、更にソースが内部電源VEEに接続されたトランジスタM18のゲートに接続されている。トランジスタM18のドレインは、ソースが内部電源VDDに接続されたトランジスタM19のドレイン及びゲートに接続されており、更にソースが内部電源VDDに接続されたトランジスタM20のゲートに接続されている。
【0054】
一方トランジスタM13のドレインは、ソースが内部電源VEEに接続されたトランジスタM14のドレイン及びゲートに接続されており、更にソースが内部電源VEEに接続されたトランジスタM21のゲートに接続されている。
【0055】
トランジスタM21のドレインとトランジスタM20のドレインとは接続されており、更にこの接続点には、各々ソースが内部電源VDDに接続されたトランジスタM2のゲート、トランジスタM7のゲート、トランジスタM23のゲート、及びトランジスタM26のゲートが接続されている。トランジスタM22のソースとトランジスタM24のソースとは、いずれもトランジスタM23のドレインに接続され、トランジスタM24のゲートは、トランジスタM3のゲートに接続されている。
【0056】
また、トランジスタM22のドレインは、内部電源VEEに接続されており、トランジスタM24のドレインは、ソースが内部電源VEEに接続されたトランジスタM25のドレインに接続されているとともに、定電流源Imに接続されており、更にソースが内部電源VEEに接続されたトランジスタM29のドレイン及びゲートにも接続されている。
【0057】
トランジスタM26のドレインは、ゲートがトランジスタM3のゲートに接続されたトランジスタM28のソースに接続され、トランジスタM28のドレインは、ソースが内部電源VEEに接続されたトランジスタM27のドレイン及びゲートに接続され、更にトランジスタM25のゲートに接続されている。
【0058】
トランジスタM29のドレイン及びゲートは、ソースが内部電源VEEに接続されたトランジスタM30のゲートに接続されており、トランジスタM30のドレインは、ソースが内部電源VDDに接続されたトランジスタM31のドレイン及びゲートに接続され、更にソースが内部電源VDDに接続されたトランジスタM32のゲートにも接続されている。
【0059】
トランジスタM32のドレインは、ソースが電源GNDに配線抵抗rx1を介して接続されたトランジスタM33のドレイン及びゲートに接続され、トランジスタM33のゲートは、ソースがトランジスタM33のソースに接続されたトランジスタM34のゲートに接続されている。トランジスタM34のドレインは、ヒータRHに接続されているとともに、トランジスタM22のゲートに接続されている。
【0060】
<電力制御回路1の動作説明>
次に電力制御回路1の動作について説明する。ここでは、説明を簡単にするため、図1の回路における各トランジスタの電流駆動特性は、以下の関係にあると想定する。
M1=M3=M5=M22=M24=M28
M4=M6=M25=M27
M8=M9=M29=M30
M10=M11=M31=M32
M2=2×M7=M23=2×M26
M12=M17
M13=M15
M14=M18
M16=M21
M19=M20
M33=N×M34
また抵抗R1とR2の抵抗値は、相対関係にあるとする。
【0061】
配線抵抗rx1を流れる電流の値(2×I1)は、配線抵抗rx1による電圧降下を無視できるほど小さくすることは容易であるので、VCC1=VCC、であると想定する。また集積回路においては、不図示のバンドギャップ電圧回路によって定電圧Vbg(約1.26v)を発生させることができる為、この電圧から集積回路の内部抵抗Rxによって定電流I1=Vbg÷Rxを生成し、抵抗R1及びR2の端子間電圧Vm及びVxとして安定な電圧が得られる。これは、集積回路の内部抵抗であるRx、R1及びR2の値は、相対的な精度が良いからであり、またバンドギャップ電圧Vbgの係数電圧を、抵抗Rx、R1及びR2の抵抗値比で容易に設定できる。
【0062】
電圧Vm及びVxを発生させる方法としては、集積回路内にDAC回路を設けることによって容易に実現することもできる。また定電流源Im及びIxoとしては、バンドギャップ電圧Vbgの出力に精度の良い外付け抵抗を接続して高精度の基準電流を発生させ、この係数電流をトランジスタのサイズ比によって生成するように構成すれば、容易に高精度の定電流源を実現できる。
【0063】
図1においてトランジスタM8に供給される電流Ixについて、関連する部分だけを抜き出した図3を参照して説明する。ここでは説明を簡単にするために、トランジスタM1及びM3が、ドレイン−ソース間電圧をVds、ゲート−ソース間電圧をVgs、遷移電圧をVthとしたときに、Vds>Vgs−Vth、で表わされる5極管領域で動作するものとする。
【0064】
図3において、トランジスタM1及びM3について、それぞれ以下の式(2)及び(3)で示す関係が成り立つ。
Ia=β×(Vgs1−Vth)     (2)
Ib=β×(Vgs3−Vth)     (3)
ここで、βは電流駆動係数であり、Vgs1及びVgs3は、トランジスタM1及びM3のゲート−ソース間電圧をそれぞれ表わしている。
【0065】
式(2)及び(3)より、次の式(4)が成り立つ。
ΔVx=Vgs3−Vgs1=(1÷√β)×(√Ia−√Ib)(4)
なお、
Ia=Is+ΔIx
Ib=Is−ΔIx
であり、
ΔIx=(Ia−Ib)÷2
である。
【0066】
式(4)を更に変形してゆくと、
Figure 2004017587
となる。
【0067】
ところで、ヒータRHの標準抵抗値がRmであり、抵抗値RmのときにヒータRHで電力Pが消費されるときの端子間電圧をVoとしたとき、抵抗値がm倍に変動すると想定すると、ヒータRHで消費される電力Pが同じであれば、
P=[√m×Vo÷(m×Rm)]×[√m×Vm]
で表わされるので、ヒータRHの端子間電圧Vxと電流Ixは、
Vx=√m×Vm          (6)
Ix=√m×Vm÷(m×Rm)   (7)
を満たす必要がある。
【0068】
図10は、ヒータRHの抵抗値が約±20%変化したときの端子間電圧Vxの値と電流Ixの値と関係を、ヒータRHの値が標準抵抗値RmのときのVm及びImの値を「1」として、正規化して表わしたグラフである。また、この正規化された端子間電圧Vxと正規化された電流値Ixとの関係を図8のグラフの(b)に示している。このように、図3に示した回路は、消費される電力が一定であると、電圧電流変換回路として動作する。
【0069】
図3に示した電圧電流変換回路の動作特性は、式(5)から明らかなように、トランジスタM1及びM3の温度及び製造工程での条件によって大きく変動する電流駆動係数βに依存するので、安定した特性とはならない。そこで以下のように動作条件を設定する。
【0070】
<動作条件>
抵抗R2の端子間電圧を、ヒータRHの値が標準抵抗値Rmのときの端子間電圧Vmとし、抵抗R1の端子間電圧Vxを、ヒータRHの抵抗値が0.8×Rmのときの所望の消費電力における端子間電圧の値、すなわち、
Vx=√0.8×Vm=0.894×Vm
とし、このとき出力電流Ixを、
Ix=(1/√0.8)×Im=1.118×Im
となるように、電流2Is及びIsを設定する。
【0071】
ここで、制御電流Isの値が、Is=ImとなるようにトランジスタM1及びM3の電流駆動係数βを設定する。つまり、
Vx=0.894×Vm
のとき、誤差電流ΔIxの値が、
ΔIx=0.118×Is
となるように設定する。
【0072】
このようにすると式(5)においてΔIxに−0.12〜+0.12までの値を順次代入することでΔVxを求めることにができ、端子間電圧Vx=Vm−ΔVx、に対する出力電流Ix=ΔIx+Imの値を導き出すことができる。このときの電圧電流特性は図8のグラフの(a)のような特性となり、ヒータ抵抗値の変動に対応して規格化電力(=1)を得るための、抵抗の端子間電圧と電流値との関係を示す(b)との差がわずかであることが示されている。このとき式(5)において、2/√β=1.76となる。図8の(a)に示す特性の場合、誤差電流ΔIxの値は、制御電流Isの値の±12%程度であり、端子間電圧Vxの変化に対して直線的に変化する。
【0073】
次に図1の電力制御回路1におけるこの動作条件の設定方法を説明する。まず、上記と同様に抵抗R1の端子間電圧Vxを、
Vx=√m×Vm=0.894×Vm
となるように設定する。そして定電流Ixoが、
Ixo=1.118×Im
となるように設定する。
【0074】
このようにすると、トランジスタM13及びM15からなる電圧比較動作と、トランジスタM14、M16、M18、M19、M20及びM21から構成されるチャージポンプ回路によって、トランジスタM2及びM7の電流2Is及びIsが制御され、トランジスタM11の出力電流Ix、すなわち、
Ix=ΔIx+Im
が上記の定電流Ixoと等しくなるように制御される。
【0075】
この動作は、使用されるトランジスタの電流駆動係数βとその温度特性に関わらず保証される。つまり図1におけるトランジスタM11の出力電流特性が、図8の(a)に示すような直線となるように制御される。
【0076】
トランジスタM23及びM26には同様に出力電流2Is及びIsが発生し、トランジスタM1及びM3を含む電圧電流変換回路と同じ構成のトランジスタM22及びM24を含む電圧電流変換回路に入力されているため、トランジスタM32の出力電流と相関のあるヒータRHを流れる電流と、ヒータRHの端子間電圧の関係も、図8の(a)と同様になる。
【0077】
図8の(a)に示した電圧電流特性は、ヒータRHの抵抗値が±20%変動した時の特性を示しているが、これを図1の駆動回路における、抵抗値の変動に対するヒータRHで消費される電力の変動を示すグラフに変換したのが図9である。
【0078】
上記従来例において説明した、式(1)で示されるように、従来の駆動回路においては電力が40%変動するが、図9のグラフで示されるように、本実施形態の駆動回路では、電力の変動を約3%に抑えることができる。
【0079】
また、トランジスタM11及びM32の出力電流特性を、電力変動が更に小さくなるように設定することも可能である。具体的な例を挙げると、図1に示す電力制御回路1において、電流Ixo=1.105×Imに設定した場合の、電流と電圧との関係を図4のグラフの(a)に示す。なお、(b)はヒータ抵抗値の変動に対応して規格化電力(=1)を得るための、抵抗の端子間電圧と電流値との関係を示している。この場合、2/√β=1.98となる。また、電圧電流特性が図4の(a)に示す場合における、ヒータRHの抵抗値の変動に対する消費電力の変動を図5に示す。図5から理解できるように、この場合はヒータRHの抵抗値の変動40%(20%)に対して、消費電力の変動は約1.5%に抑えることができる。
【0080】
このように、式(5)から理解できるように、トランジスタM11及びM32の出力電流特性は、トランジスタM1、M3、M22、M24の電流駆動係数βに影響される。
【0081】
本実施形態の駆動回路の電圧電流特性が、電流駆動係数βの値の変化によってどのように変化するのか説明する。
【0082】
ここでは仮に、電流駆動係数βが大きくなり、抵抗値の変動による端子間電圧Vxの変動に応じて、誤差電流ΔIxが制御電流の±84%の範囲で変化するときを例に挙げて説明する。このとき係数2/√β=0.249となり、電流と電圧との関係は、図6のグラフの(a)に示すようになる。なお、(b)はヒータ抵抗値の変動に対応して規格化電力(=1)を得るための、抵抗の端子間電圧と電流値との関係を示している。
【0083】
この場合、トランジスタMOS差動回路における出力電流特性は、図の様にS字形状を呈し始める。しかしながら、このように電流駆動係数βの値をかなり大きく変動させても、図6の(b)に示す、ヒータ抵抗値の変動に対応して規格化電力(=1)を得るための、抵抗の端子間電圧と電流値との関係から大きく外れることが無い。
【0084】
図7は、このときの抵抗値の変動に対する電力の変動を示すグラフであり、電力の変動も同様にS字形状を示すが、その変動範囲は依然としてわずかであり、1.5%程度に抑えられている。
【0085】
このように、本実施形態の駆動回路によれば、トランジスタの電流駆動係数βの幅広い範囲に対して、適切な電圧電流変換特性が得られるので、素子基体上に半導体製造工程によって図1の電力制御回路を作りこむ(形成する)場合にも、所望の特性が実現できることを意味する。
【0086】
なお、本実施形態では各トランジスタをMOSトランジスタで構成したが、各トランジスタをバイポーラトランジスタで構成することも、もちろん可能である。
【0087】
<記録ヘッド駆動回路>
図2は、インクジェットプリンタの記録ヘッド駆動回路に、図1に示した電力制御回路1を適用した例を示す回路図である。
【0088】
この例では、ブロック単位で制御されるヒータ群における1ブロック内のヒータRHa〜RHmに対して、1つの電力制御回路1を用いる。ブロック内のヒータRHa〜RHmは、対応する駆動制御信号Fa〜FmによってON/OFF制御される。
【0089】
ここで留意しなければならないことは、トランジスタM34はヒータRHのON/OFFによって発熱状態が異なり、これにより電流駆動特性が変動してしまうことである。この点を考慮して、本実施形態の電力制御回路1では、トランジスタM32より出力される電力制御電流Idを、トランジスタM33及びM34からなるカレントミラー回路に供給して各ヒータRHa〜RHmの駆動を行うようにしている。このようにすると、トランジスタM34及びM33の発熱状態に関わる問題は発生せず、また電源配線抵抗rx3に起因する電圧変動も生じない。
【0090】
なお、図2において、トランジスタM35a〜M35mと、トランジスタM36a〜M36mとは、制御信号Fa〜Fmによって選択されたヒータRHa〜RHmを駆動する為の選択回路を構成している。その他の部分の動作は、図1に関して説明したのと同様である。
【0091】
このように、記録ヘッド駆動回路に本発明に係る電力制御回路1を適用することにより、インク吐出に必要な電力に対して最小限のマージンで安定した吐出動作が実現でき、消費電力を抑制することができると共に、記録ヘッドの長寿命化が図れる。
【0092】
更に、記録ヘッドの駆動回路の設計における、ヒータRHの抵抗値の絶対値におけるバラツキ及び相対的なバラツキ、電源配線抵抗rx2及びrx3に起因する問題、電源電圧の安定化に関する問題などの様々な問題から開放されるので、記録ヘッドの設計及び製造に関するコストが低減できる。
【0093】
[その他の実施形態]
以上の実施形態は、特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いることにより記録の高密度化、高精細化が達成できる。
【0094】
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので有効である。
【0095】
この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0096】
このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書、同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0097】
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4459600号明細書に記載された構成も本発明に含まれるものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成としても良い。
【0098】
さらに、記録装置が記録できる最大記録媒体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているような複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0099】
加えて、上記の実施形態で説明した記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドのみならず、装置本体に装着されることで、装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッドを用いてもよい。
【0100】
また、以上説明した記録装置の構成に、記録ヘッドに対する回復手段、予備的な手段等を付加することは記録動作を一層安定にできるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段などがある。また、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを備えることも安定した記録を行うために有効である。
【0101】
さらに、記録装置の記録モードとしては黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってでも良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもできる。
【0102】
以上説明した実施の形態においては、インクが液体であることを前提として説明しているが、室温やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化もしくは液化するものを用いても良く、あるいはインクジェット方式ではインク自体を30°C以上70°C以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであればよい。
【0103】
加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれにしても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のような、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も本発明は適用可能である。
【0104】
このような場合インクは、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明においては、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0105】
さらに加えて、本発明に係る記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けられるものの他、リーダ等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を取るものであっても良い。
【0106】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、駆動する抵抗体の抵抗値のバラツキや電源電圧等に影響されず、抵抗体で消費される電力値がほぼ一定となるように制御できる。
【0107】
従って、このような駆動回路を記録装置の記録ヘッドの駆動に用いると、最小限のマージンで安定した駆動が実現でき、消費電力を抑制することができると共に、記録ヘッドの長寿命化が図れる。
【0108】
更に、記録ヘッドの駆動回路の設計における、抵抗体の抵抗値の絶対値におけるバラツキ及び相対的なバラツキ、電源配線抵抗に起因する問題、電源電圧の安定化に関する問題などの様々な問題から開放されるので、記録ヘッドの設計及び製造に関するコストが低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る駆動回路の実施形態を示す回路図である。
【図2】図1の駆動回路を記録ヘッドの駆動回路として用いて例を示す回路図である。
【図3】図1の駆動回路の動作を説明するための図である。
【図4】図1の駆動回路の電圧電流特性を示すグラフである。
【図5】図1の駆動回路の抵抗値の変動と消費される電力との関係を示すグラフである。
【図6】図1の駆動回路の電圧電流特性を示すグラフである。
【図7】図1の駆動回路の抵抗値の変動と消費される電力との関係を示すグラフである。
【図8】図1の駆動回路の電圧電流特性を示すグラフである。
【図9】図1の駆動回路の抵抗値の変動と消費される電力との関係を示すグラフである。
【図10】抵抗値が変化したときの電圧と電流との関係を示すグラフである。
【図11】従来の記録ヘッドの駆動回路の例を示す回路図である。
【図12】インクジェットプリンタの外観を示す図である。
【図13】図12のプリンタの制御構成を示すブロック図である。
【図14】図12のプリンタのインクジェットカートリッジを示す図である。
【符号の説明】
1 電流駆動回路
RH ヒータ(抵抗体)
M1〜M34 トランジスタ
rx1〜rx3 配線抵抗

Claims (6)

  1. 一端が第1の電源に接続された抵抗体と、
    前記抵抗体の他端に接続されており、該抵抗体の駆動を制御する駆動制御手段と、
    第2の電源に接続されており、前記駆動制御手段の制御端子に供給する電流値によって前記抵抗体で消費される電力を制御する電力駆動回路と、を備えており、
    前記電力駆動回路が、
    前記抵抗体の抵抗値が設定値であるときに、前記抵抗体で消費される電力が所定の値となるときの該抵抗体の両端の電圧に対応する第1の電圧値と、前記抵抗体の抵抗値が設定値から変動したときに、前記抵抗体で消費される電力が前記所定の値とほぼ等しくなるときの該抵抗体の両端の電圧に対応する第2の電圧値と、前記抵抗体を流れる電流に対応する電流値と、が入力され、前記抵抗体の両端の電圧値に対応した制御信号によって出力する電流値を制御する第1の電圧電流変換回路と、
    前記制御信号によって出力する電流値を制御し、前記第1の電圧電流変換回路と同様な電圧電流変換特性を有し、前記駆動制御手段の前記制御端子に電流を出力する第2の電圧電流変換回路と、
    を有することを特徴とする駆動回路。
  2. 前記駆動制御手段が、カレントミラー回路を含むことを特徴とする請求項1に記載の駆動回路。
  3. 前記抵抗体を複数有し、前記電力駆動回路を所定数の抵抗体毎に複数備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の駆動回路。
  4. 半導体製造工程によって素子基体上に作りこまれていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の駆動回路。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の駆動回路を有し、前記抵抗体から発生する熱エネルギーを利用してインクを吐出することを特徴とする記録ヘッド。
  6. 請求項5に記載の記録ヘッドによって記録を行うことを特徴とする記録装置。
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