JP2004017530A - 合成樹脂発泡体の製造方法及びこれに用いられる成形型 - Google Patents

合成樹脂発泡体の製造方法及びこれに用いられる成形型 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、合成樹脂発泡体を均一に冷却することができる合成樹脂発泡体の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の合成樹脂発泡体の製造方法は、雌雄型1、2間のキャビティ3内に発泡性樹脂粒子を充填する充填工程と、雌雄型1、2の加熱管路4A、4B、4A’ 、4B’ 内に加熱媒体を流通させ、発泡性樹脂粒子を加熱、発泡させる加熱発泡工程と、合成樹脂発泡体を冷却する冷却工程と、合成樹脂発泡体を取り出す型開き工程とを一連の成形工程とし、この成形工程を繰り返して行う合成樹脂発泡体の製造方法であって、上記冷却工程は、第一冷却管路4A、4A’ 内に冷却媒体を同一方向に流通させると共に、第一冷却管路4A、4A’ と交互に配設された複数本の第二冷却管路4B、4B’ 内に第一冷却管路4A、4A’ 内の冷却媒体の流通方向と逆方向に冷却媒体を流通させるので、雌雄型を集中的に均一にして確実に冷却することができる。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一対の雌雄型の成形壁部間に形成されるキャビティ内で成形された合成樹脂発泡体を均一に冷却することができる合成樹脂発泡体の製造方法及びこれに用いられる成形型に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、一対の雌雄型の成形壁部間に形成されたキャビティ内に発泡性樹脂粒子を充填した後、この発泡性樹脂粒子を加熱、発泡させることによって合成樹脂発泡体を製造する方法が広く用いられている。
【0003】
このような製造方法としては、特公昭61−14931号公報には、一対の雌雄型の成形壁部間に形成されたキャビティ内に発泡性樹脂粒子を充填して加熱、発泡させた後、雌雄型のチャンバ及び雌型の成形壁部内に蛇行状に配設された一本の冷却管路内に冷却水を供給してキャビティ内の合成樹脂発泡体を冷却させる方法が記載されている。
【0004】
しかしながら、上記雌型の成形壁部内に蛇行状に配設された冷却管路内を流通する冷却水は、雌型を冷却するにしたがって温度が上昇し、冷却管路の流通終端に近づくにつれて冷却効果が低下してしまい、雌型を均一に冷却することができないといった問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、一対の雌雄型の成形壁部間に形成されるキャビティ内で成形された合成樹脂発泡体を均一に冷却することができる合成樹脂発泡体の製造方法及びこれに用いられる成形型を提供する。
【0006】
【課題を解決する手段】
請求項1に記載の合成樹脂発泡体の製造方法は、一対の雌雄型の成形壁部間にキャビティを形成する型締め工程と、このキャビティ内に発泡性樹脂粒子を充填する充填工程と、上記雌雄型の成形壁部内に形成された加熱管路内に加熱媒体を流通させ、上記発泡性樹脂粒子を加熱、発泡させる加熱発泡工程と、上記キャビティ内の合成樹脂発泡体を冷却する冷却工程と、上記雌雄型を型開きして上記合成樹脂発泡体を取り出す型開き工程とを一連の成形工程とし、この成形工程を繰り返して行う合成樹脂発泡体の製造方法であって、上記冷却工程は、上記雌雄型の成形壁部内に配設された複数本の第一冷却管路内に冷却媒体を同一方向に流通させると共に、上記第一冷却管路と交互に配設された複数本の第二冷却管路内に上記第一冷却管路内の冷却媒体の流通方向と逆方向に冷却媒体を流通させることにより行うことを特徴とする。
【0007】
そして、請求項2に記載の合成樹脂発泡体の製造方法は、請求項1に記載の合成樹脂発泡体の製造方法であって、冷却工程において、上記雌雄型の冷却管路内に冷却媒体を流通させると共に、上記雌雄型の加熱管路を通じてキャビティ内を真空吸引することを特徴とする請求項1に記載の合成樹脂発泡体の製造方法。
【0008】
又、請求項3に記載の合成樹脂発泡体の製造方法は、請求項1又は請求項2に記載の合成樹脂発泡体の製造方法であって、加熱発泡工程において、雌雄型の成形壁部内に配設された複数本の第一加熱管路内に加熱媒体を同一方向に流通させると共に、上記第一加熱管路と交互に配設された複数本の第二加熱管路内に上記第一加熱管路内の加熱媒体の流通方向と逆方向に加熱媒体を流通させることにより行うことを特徴とする。
【0009】
更に、請求項4に記載の合成樹脂発泡体の製造方法は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の合成樹脂発泡体の製造方法において、型開き工程の後又は型開き工程の始まり若しくは途上から、次の成形工程の型締め工程に至るまで、雌雄型の冷却管路内に加熱媒体を流通させて、成形壁部を加熱することを特徴とする。
【0010】
そして、請求項5に記載の成形型は、一対の雌雄型の成形壁部内に、冷却媒体を同一方向に流通させる複数本の第一冷却管路と、この第一冷却管路と交互に配設され且つ上記第一冷却管路内の冷却媒体の流通方向と逆方向に冷却媒体を流通させる複数本の第二冷却管路と、上記雌雄型の成形壁部間に形成されるキャビティに連結、連通し且つ加熱媒体を流通させる加熱管路とを形成していることを特徴とする。
【0011】
又、請求項6に記載の成形型は、請求項5に記載の成形型において、加熱管路は、加熱媒体を同一方向に流通させる複数本の第一加熱管路と、この第一加熱管路と交互に配設され且つ上記第一加熱管路内の加熱媒体の流通方向と逆方向に加熱媒体を流通させる複数本の第二加熱管路とからなることを特徴とする。
【0012】
更に、請求項7に記載の成形型は、請求項6に記載の成形型において、互いに隣接する加熱管路間に冷却管路を配設していることを特徴とする。
【0013】
最後に、請求項8に記載の成形型は、請求項7に記載の成形型において、雌雄型の加熱管路の一部を成形壁部の外面から突出させていると共に、内面が各加熱管路の突出部に接した断熱材によって雌雄型の成形壁部を被覆することによって断熱材の内面と成形壁部との間に空間部を形成していることを特徴とする。
【0014】
【作用】
本発明の合成樹脂発泡体の製造方法及びこれに用いられる成形型によれば、成形壁部内に配設された複数本の第一冷却管路及び第二冷却管路の夫々に冷却媒体を流通させることによって合成樹脂発泡体の冷却を行ない、従来のように一本の長い冷却管路を蛇行状に配設している場合と異なり、各第一冷却管路及び第二冷却管路の長さを短くして冷却管路内を流通する冷却媒体の冷却効果が大きく低下する前に冷却管路から排出するようにして、冷却管路の流通始端側と流通終端側における冷却媒体の冷却効果に大きな差が生じないようにし、更に、雌雄型の成形壁部内に配設された冷却管路内に冷却媒体を流通させることによってキャビティを形成する雌雄型の成形壁部を集中的に冷却してキャビティ内の合成樹脂発泡体を効率良く冷却している。
【0015】
しかも、第一冷却管路と第二冷却管路とを交互に配設すると共に、第一冷却管路を流通する冷却媒体の流通方向と、第二冷却管路を流通する冷却媒体の流通方向とが逆方向となるようにしており、第一冷却管路を流通する冷却媒体の流通終端側での冷却効果は、流通始端側での冷却媒体の冷却効果に比して雌雄型を冷却した分だけ相対的に低下しているものの、第一冷却管路の流通終端側に隣接する第二冷却流通管路の流通始端側を流通する冷却媒体が、第一冷却管路の流通終端側を流通する冷却媒体の冷却効果の低下分を補っており、同様に、第二冷却管路の流通終端側を流通する冷却媒体の冷却効果の低下分を、第一冷却管路の流通始端側を流通する冷却媒体が補っており、第一冷却管路と第二冷却管路とは、これら冷却管路内を流通する冷却媒体の冷却効果の低下分を互いに補完し合っている。
【0016】
従って、本発明の合成樹脂発泡体の製造方法及びこれに用いられる成形型によれば、雌雄型の成形壁部間に形成されたキャビティ内の合成樹脂発泡体を冷却媒体によって効果的に且つ均一に冷却することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の合成樹脂発泡体の製造方法に用いられる成形型の一例を図面に基づいて説明する。成形型は、図1に示すように、一対の雌雄金型1、2から構成されてあり、これらの雌雄金型1、2を型締めすると、雌型1の成形壁部1aと雄型2の成形壁部2aとの対向面間によって所定形状のキャビティ3が形成される。
【0018】
上記雌型1の成形壁部1a内には、図1乃至図3に示すように、この雌型1の成形型面1bに沿って第一加熱管路4Aと第二加熱管路4Bとが複数本、交互に且つ互いに平行に配設されていると共に、隣接する第一加熱管路4Aと第二加熱管路4B間と、次に隣接する第一加熱管路4Aと第二加熱管路4B間とに第一冷却管路5Aと第二冷却管路5Bとが順次、交互に且つ互いに平行に配設されている。
【0019】
同様に、上記雄型2の成形壁部2a内においても、雄型2の成形型面2bに沿って第一加熱管路4A’ と第二加熱管路4B’ とが複数本、交互に且つ互いに平行に配設されていると共に、隣接する第一加熱管路4A’と第二加熱管路4B’間と、次に隣接する第一加熱管路4A’と第二加熱管路4B’間とに第一冷却管路5A’と第二冷却管路5B’とが順次、交互に且つ互いに平行に配設されている。
【0020】
なお、上記第一冷却管路5A、5A’ と第二冷却管路5B、5B’ とは、隣接する第一加熱管路4A、4A’ と第二加熱管路4B、4B’ との間に1本だけ順次、配設しておいてもよいが、複数本一組として、順次、交互に配設しておいてもよい。又、上記第一加熱管路4A、4A’ と第二加熱管路4B、4B’ には、その長さ方向に所定間隔毎に上記キャビティ3に連通した貫通孔が貫設されている。
【0021】
又、雌雄金型1、2の成形壁部1a、2a内にそれぞれ配設されている上記第一加熱管路4A、4A’ と第二加熱管路4B、4B’ 及び第一冷却管路5A、5A’ と第二冷却管路5B、5B’ とは、上下方向に向けて並設しておいてもよいが、図においては左右水平方向に向けて並設されてあり、各管路の両端部を雌雄金型1、2の成形壁部1a、2aの両端面から外方に突出させている。
【0022】
雌雄金型1、2の外部には、これらの成形壁部1a、2aの両端面に沿って上記各管路に直交する方向に向けて第一加熱媒体供給管6A、6A’と第一加熱媒体排出管6B、6B’ 、及び第二加熱媒体供給管7A、7A’と第二加熱媒体排出管7B、7B’ が互いに平行に配設されていると共に、同じく第一冷却媒体供給管8A、8A’と第一冷却媒体排出管8B、8B’ 、及び第二冷却媒体供給管9A、9A’と第二冷却媒体排出管9B、9B’ が互いに平行に配設されている。
【0023】
詳しくは、雌型1側においては、その成形壁部1aの一端面に沿って第一加熱媒体供給管6Aと第二加熱媒体排出管7B、及び、第一冷却媒体供給管8Aと第二冷却媒体排出管9Bとが配設されていると共に、その成形壁部1aの他端面に沿って第二加熱媒体供給管7Aと第一加熱媒体排出管6B、及び、第二冷却媒体供給管9Aと第一冷却媒体排出管8Bとが配設されてあり、成形壁部1aの一端面から突出している上記第一加熱管路4Aの一端部を第一加熱媒体供給管6Aに、成形壁部1aの他端面から突出しているこれらの第一加熱管路4Aの他端部を第一加熱媒体排出管6Bにそれぞれ長さ方向に一定間隔毎に連結、連通させていると共に、上記第二加熱管路4Bの一端部を第二加熱媒体排出管7Bに、他端部を第二加熱媒体供給管7Aにそれぞれ長さ方向に一定間隔毎に連結、連通させている。
【0024】
従って、図4及び図5に示したように、第一加熱媒体供給管6Aから各第一加熱管路4A内に一斉に供給されて第一加熱媒体排出管6B側に流出する加熱媒体の流通方向と、第二加熱媒体供給管7Aから各第二加熱管路4B内に一斉に供給されて第二加熱媒体排出管7B側に流出する加熱媒体の流通方向とは互いに逆向きとなるように構成されている。
【0025】
更に、雌型1の成形壁部1aの一端面から突出している上記第一冷却管路5Aの一端部を第一冷却媒体供給管8Aに、成形壁部1aの他端面から突出している該第一冷却管路5Aの他端部を第一冷却媒体排出管8Bにそれぞれ長さ方向に一定間隔毎に連結、連通させていると共に、上記第二冷却管路5Bの一端部を第二加熱媒体排出管9Bに、他端部を第2冷却媒体供給管9Aにそれぞれ長さ方向に一定間隔毎に連結、連通させている。
【0026】
従って、図6及び図7に示したように、第一冷却媒体供給管8Aから各第一冷却管路5A内に一斉に供給されて第一冷却媒体排出管8B側に流出する冷却媒体の流通方向と、第二冷却媒体供給管9Aから各第二冷却管路5B内に一斉に供給されて第二冷却媒体排出管9B側に流出する加熱媒体の流通方向とは互いに逆向きとなるように構成されている。
【0027】
上記第一、第二加熱媒体供給管6A、7Aの長さ方向の中間部には、それぞれ開閉バルブ10、11を有する第一、第二加熱媒体導入管6C、7Cが連結、連通してあり、これらの第一、第二加熱媒体導入管6C、7Cは加熱媒体供給源に連通していると共に、第一、第二加熱媒体排出管6B、7Bの長さ方向の中間部にはそれぞれ開閉バルブ12、13と真空ポンプ14、15を有する第一、第二加熱媒体導出管6D、7Dが連結、連通している。
【0028】
一方、上記第一、第二冷却媒体供給管8A、9Aの長さ方向の中間部には、冷却媒体供給源と連通している第一、第二冷却媒体導入管8C、9Cがそれぞれ連結、連通していると共にこれらの第一、第二冷却媒体導入管8C、9Cに三方切替弁16、17を介して加熱媒体供給源に連通した第一、第二予備加熱媒体供給管18、19をそれぞれ接続してあり、更に、上記第一、第二冷却媒体排出管8B、9Bの長さ方向の中間部には、開閉バルブ20、21を有する第一、第二冷却媒体導出管8D、9Dがそれぞれ連通している。
【0029】
同様に、雄型2側においても、その成形壁部2aの一端面に沿って第一加熱媒体供給管6A’ と第二加熱媒体排出管7B’ 、及び、第一冷却媒体供給管8A’ と第二冷却媒体排出管9B’ とが配設されていると共に、その成形壁部2aの他端面に沿って第二加熱媒体供給管7A’ と第一加熱媒体排出管6B’ 、及び、第二冷却媒体供給管9A’ と第一冷却媒体排出管8B’ とが配設されてあり、成形壁部2aの一端面から突出している上記第一加熱管路4A’ の一端部を第一加熱媒体供給管6A’ に、成形壁部2aの他端面から突出しているこれらの第一加熱管路4A’ の他端部を第一加熱媒体排出管6B’ にそれぞれ長さ方向に一定間隔毎に連結、連通させていると共に、上記第二加熱管路4B’ の一端部を第二加熱媒体排出管7B’ に、他端部を第二加熱媒体供給管7A’ にそれぞれ長さ方向に一定間隔毎に連結、連通させている。
【0030】
従って、図4及び図5に示したように、第一加熱媒体供給管6A’ から各第一加熱管路4A’ 内に一斉に供給されて第一加熱媒体排出管6B’ 側に流出する加熱媒体の流通方向と、第二加熱媒体供給管7A’ から各第二加熱管路4B’ 内に一斉に供給されて第二加熱媒体排出管7B’ 側に流出する加熱媒体の流通方向とは互いに逆向きとなるように構成されている。
【0031】
更に、雄型2の成形壁部2aの一端面から突出している上記第一冷却管路5A’ の一端部を第一冷却媒体供給管8A’ に、成形壁部2aの他端面から突出している他端部を第一冷却媒体排出管8B’ にそれぞれ長さ方向に一定間隔毎に連結、連通させていると共に、上記第二冷却管路5B’ の一端部を第二加熱媒体排出管9B’ に、他端部を第2冷却媒体供給管9A’ にそれぞれ長さ方向に一定間隔毎に連結、連通させている。
【0032】
従って、図6及び図7に示したように、第一冷却媒体供給管8A’ から各第一冷却管路5A’ 内に一斉に供給されて第一冷却媒体排出管8B’ 側に流出する冷却媒体の流通方向と、第二冷却媒体供給管9A’ から各第二冷却管路5B’ 内に一斉に供給されて第二冷却媒体排出管9B’ 側に流出する加熱媒体の流通方向とは互いに逆向きとなるように構成されている。
【0033】
上記第一、第二加熱媒体供給管6A’、7A’の長さ方向の中間部には、それぞれ開閉バルブ10’、11’を有する第一、第二加熱媒体導入管6C’、7C’が連結、連通してあり、これらの第一、第二加熱媒体導入管6C’ 、7C’ は加熱媒体供給源に連通していると共に、第一、第二加熱媒体排出管6B’、7B’の長さ方向の中間部にはそれぞれ開閉バルブ12’、13’と真空ポンプ14’、15’を有する第一、第二加熱媒体導出管6D’、7D’が連結、連通している。
【0034】
一方、上記第一、第二冷却媒体供給管8A’、9A’の長さ方向の中間部には、冷却媒体供給源と連通している第一、第二冷却媒体導入管8C’、9C’がそれぞれ連結、連通していると共にこれらの第一、第二冷却媒体導入管8C’、9C’に三方切替弁16’、17’を介して加熱媒体供給源に連通した第一、第二予備加熱媒体供給管18’ 、19’ をそれぞれ接続してあり、更に、上記第一、第二冷却媒体導出管8B’、9B’の長さ方向の中間部には、開閉バルブ20’ 、21’ を有する第一、第二冷却媒体導出管8D’、9D’がそれぞれ連通している。
【0035】
又、これらの雌雄金型1、2における成形壁部1a、2a内に配設している上記第一、第二加熱管路4A、4A’ 、4B、4B’ の一部は全長に亘って成形壁部1a、2aの外周面から突出させていると共に、成形壁部1a、2aの外周面を断熱材22、22’ によってそれぞれ被覆してあり、この断熱材22、22’ の内面を成形壁部1a、2aの外周面から突出している第一、第二加熱管路4A、4A’ 、4B、4B’ の突出端に密接させて断熱材22、22’ の内面と成形壁部1a、2aの外周面との間に空間部23、23’ をそれぞれ形成している。
【0036】
次に、上記成形型を用いた合成樹脂発泡体の製造方法について説明する。この合成樹脂発泡体の製造方法は、雌雄型1、2を型締めして雌雄型1、2の成形壁部1a、2aの成形型面1b、2bによってキャビティ3を形成する型閉め工程と、このキャビティ3内に発泡性樹脂粒子を充填する充填工程と、上記発泡性樹脂粒子を発泡させる加熱発泡工程と、上記キャビティ3内の合成樹脂発泡体を冷却する冷却工程と、上記雌雄型1、2を型開きして上記合成樹脂発泡体を取り出す型開き工程とを一連の成形工程とし、この成形工程を繰り返して行なうものである。なお、上記発泡性樹脂粒子とは、ポリスチレン等の熱可塑性樹脂に、プロパン、ブタン、ペンタン等の揮発性発泡剤を含浸させものを必要に応じて予備発泡させてなる発泡可能な粒子である。
【0037】
具体的には、先の成形工程の型開き工程の後又は型開き工程の始まり若しくは途上から、第一、第二冷却媒体導入管8C、9C、8C’ 、9C’ をその三方切替弁16、17、16’ 、17’ を調整して第一、第二予備加熱媒体供給管18、19、18’ 、19’ 側、即ち、加熱媒体供給源側に開放し、この加熱媒体供給源から予備加熱のための予備加熱媒体を第一、第二予備加熱媒体供給管18、19、18’ 、19’ 、第一、第二冷却媒体導入管8C、9C、8C’ 、9C’ 及び第一、第二冷却媒体供給管8A、9A、8A’、9A’ を通じて上記雌雄型1、2の第一、第二冷却管路5A、5B、5A’ 、5B’ 内に予備加熱媒体を流通させて雌雄型1、2の成形壁部1a、2aを予備加熱すると共に、上記雌雄型1、2の第一、第二冷却管路5A、5B、5A’ 、5B’ から流出された予備加熱媒体は、第一、第二冷却媒体排出管8B、9B、8B’ 、9B’ 及び第一、第二冷却媒体導出管8D、9D、8D’ 、9D’ を通じて外部に排出される。
【0038】
なお、予備加熱媒体の温度は、上記発泡性樹脂粒子が二次発泡を開始しない温度とされ、又、加熱媒体としては、蒸気、熱湯、加熱オイル等の何れであってもよいが、取り扱い性の容易さから蒸気が好ましい。
【0039】
この時、上記雌型1(雄型2)の複数本の第一冷却管路5A(5A’ )内の予備加熱媒体は全て、同一方向に流通していると共に、上記雌型1(雄型2)の複数本の第二冷却管路5B(5B’ )内の予備加熱媒体は全て、上記第一冷却管路5A(5A’)内の予備加熱媒体の流通方向と逆方向に流通し、互いに隣接する第一冷却管路5A(5A’ )と第二冷却管路5B(5B’ )との間において、一方の冷却管路の流通始端側を流通する予備加熱媒体が、他方の冷却管路の流通終端側を流通する予備加熱媒体の加熱効果の低下を互いに補い合っており、よって、上記雌雄型1、2の成形壁部1a、2aは略均一に予備加熱される。
【0040】
次に、上記雌雄型1、2を型締めして、雌雄型1、2の成形壁部1a、2aの対向面20、30間にキャビティ3を形成し(型締め工程)、続いて、このキャビティ3内に発泡性樹脂粒子を充填する(充填工程)。
【0041】
なお、上記キャビティ3への発泡性樹脂粒子の充填工程の開始と同時に、第一、第二冷却媒体導出管8D、9D、8D’ 、9D’ の開閉バルブ20、21、20’ 、21’ を閉止して、第一、第二冷却管路5A、5B、5A’ 、5B’ 内の予備加熱媒体の流通を停止し、雌雄型1、2の成形壁部1a、2aの予備加熱を停止する。
【0042】
しかる後、上記雌型1の第一、第二加熱媒体導入管6C、7Cをその開閉バルブ10、11を調整して開放すると共に、上記雄型2の第一、第二加熱媒体導出管6D’ 、7D’ をその開閉バルブ12’ 、13’ を調整して開放状態を維持する一方、上記雄側第一、第二加熱媒体導入管6C’ 、7C’ をその開閉バルブ10’ 、11’ を調整して閉止状態を維持すると共に、上記雌側第一、第二加熱媒体導出管6D、7Dをその開閉バルブ12、13を調整して閉止する。
【0043】
そして、上記雌型1の第一、第二加熱媒体導入管6C、7C及び第一、第二加熱媒体供給管6A、7Aを通じて上記雌型1の第一、第二加熱管路4A、4B内に加熱媒体を流通させ、この加熱媒体をキャビティ3内に流入させて発泡性樹脂粒子を加熱、発泡させた後、上記雄型2の第一、第二加熱管路4A’ 、4B’ 内に流入させて、第一、第二加熱媒体排出管6B’ 、7B’ 及び第一、第二加熱媒体導出管6D’ 、7D’ を通じて外部に排出する(一方加熱)。
【0044】
次に、上記雄型2の第一、第二加熱媒体導入管6C’ 、7C’ をその開閉バルブ10’ 、11’ を調整して開放すると共に、上記雌型1の第一、第二加熱媒体導出管6D、7Dをその開閉バルブ12、13を調整して開放する一方、上記雌型1の第一、第二加熱媒体導入管6C、7Cをその開閉バルブ10、11を調整して閉止すると共に、上記雄型1の第一、第二加熱媒体導出管6D’ 、7D’ をその開閉バルブ12’ 、13’ を調整して閉止する。
【0045】
そして、上記雄型2の第一、第二加熱媒体導入管6C’ 、7C’ 及び第一、第二加熱媒体供給管6A’ 、7A’ を通じて上記雄型2の第一、第二加熱管路4A’ 、4B’ 内に加熱媒体を流通させ、この加熱媒体をキャビティ3内に流入させて発泡性樹脂粒子を加熱、発泡させた後、上記雌型1の第一、第二加熱管路4A、4B内に流入させて、雌型1の第一、第二加熱媒体排出管6B、7B及び第一、第二加熱媒体導出管6D、7Dを通じて外部に排出する(逆一方加熱)。
【0046】
更に、上記雌雄型1、2の第一、第二加熱媒体導入管6C、7C、6C’ 、7C’ の全てをその開閉バルブ10、11、10’ 、11’ を調整して開放或いは開放状態を維持すると共に、上記雌雄型1、2の第一、第二加熱媒体導出管6D、7D、6D’ 、7D’ をその開閉バルブ12、13、12’ 、13’ を調整して閉止或いは閉止状態を維持した上で、加熱媒体供給源から第一、第二加熱媒体導入管6C、7C、6C’ 、7C’ 、第一、第二加熱媒体供給管6A、7A、6A’ 、7A’ 及び第一、第二加熱管路4A、4B、4A’ 、4B’ を通じて加熱媒体をキャビティ3内に供給、充満させて発泡性樹脂粒子を完全に発泡させて合成樹脂発泡体とする(両面加熱)。
【0047】
上記発泡加熱工程において、上記雌型1(雄型2)の複数本の第一加熱管路4A(4A’ )内の予備加熱媒体は全て、同一方向に流通していると共に、上記雌型1(雄型2)の複数本の第二加熱管路4B(4B’ )内の加熱媒体は全て、上記第一加熱管路4A(4A’ )内の加熱媒体の流通方向と逆方向に流通し、互いに隣接する第一加熱管路4A(4A’ )と第二加熱管路4B(4B’ )との間において、一方の加熱管路の流通始端側を流通する加熱媒体が、他方の加熱管路の流通終端側を流通する加熱媒体の加熱効果の低下を補い合っており、よって、上記雌雄型1、2の成形壁部1a、2aは略均一に加熱され、キャビティ3内の発泡性樹脂粒子は全体的に均一に加熱されて高品質な合成樹脂発泡体を得ることができる。
【0048】
更に、上記雌雄型1、2の成形壁部1a、2aを、これら成形壁部1a、2a内に配管した第一、第二加熱管路4A、4B、4A’ 、4B’ 内に流通させた加熱媒体によって集中的に加熱しており、上記雌雄型1、2の成形壁部1a、2aを短時間のうちに効果的に加熱することができる。
【0049】
しかも、上記雌雄型1、2の第一、第二加熱管路4A、4B、4A’ 、4B’ は、その一部が全長に亘って雌雄型1、2の外周面から突出した状態となっていると共に、上記雌雄型1、2の外周面全面には断熱材22、22’ をその内面が上記第一、第二加熱管路4A、4B、4A’ 、4B’ の突出端に密着した状態に被覆させており、上記断熱材22、22’ の内面とこれに対向する雌雄型1、2の外周面との間には空間部23、23’ が形成されている。
【0050】
従って、上記雌雄型2、3の第一、第二加熱管路4A、4B、4A’ 、4B’ を流通する加熱媒体によって加熱された第一、第二加熱管路4A、4B、4A’ 、4B’ の雌雄型1、2の外周面から突出した管壁部が上記空間部23、23’ 内の空気を加熱し、この加熱された空気によっても上記第一、第二加熱管路4A、4B、4A’ 、4B’ 間にある雌雄型1、2の成形壁部1a、2aを加熱することができ、上記雌雄型1、2の成形壁部1a、2aを短時間のうちに均一に加熱することができる。
【0051】
次に、上記第一、第二冷却媒体導入管8C、9C、8C’ 、9C’ をその三方切替弁16、17、16’ 、17’ を調整して冷却媒体供給源側に開放させると共に、上記第一、第二冷却媒体導出管8D、9D、8D’ 、9D’ をその開閉バルブ20、21、20’ 、21’ を調整して開放させる一方、上記第一、第二加熱媒体導入管6C、7C、6C’ 、7C’ をその開閉バルブ10、11、10’ 、11’ を調整して閉止すると共に、上記第一、第二加熱媒体導出管6D、7D、6D’ 、7D’ をその開閉バルブ12、13、12’ 、13’ を調整して開放させる。
【0052】
しかる後、第一、第二冷却媒体導入管8C、9C、8C’ 、9C’ 及び第一、第二冷却媒体供給管8A、9A、8A’ 、9A’ を通じて冷却媒体供給源から冷却媒体を雌雄型1、2の第一、第二冷却管路5A、5B、5A’ 、5B’ に連続的に供給、流通させて雌雄型1、2の成形壁部1a、2aを集中的に冷却してキャビティ3内の合成樹脂発泡体を効果的に冷却した後、第二冷却管路5A、5B、5A’ 、5B’ から流出させた冷却媒体は、第一、第二冷却媒体排出管8B、9B、8B’ 、9B’ 及び第一、第二冷却媒体導出管8D、9D、8D’ 、9D’ を通じて外部に排出される。なお、冷却媒体としては、雌雄型1、2の成形壁部1a、2aを冷却することができれば、特に限定されず、例えば、水等が挙げられる。
【0053】
この時、上記雌型1(雄型2)の複数本の第一冷却管路5A(5A’ )内の冷却媒体は全て、同一方向に流通していると共に、上記雌型1(雄型2)の複数本の第二冷却管路5B(5B’ )内の冷却媒体は全て、上記第一冷却管路5A(5A’ )内の冷却媒体の流通方向と逆方向に流通し、互いに隣接する第一冷却管路5A(5A’ )と第二冷却管路5B(5B’ )との間において、一方の冷却管路の流通始端側を流通する冷却媒体が、他方の冷却管路の流通終端側を流通する冷却媒体の冷却効果の低下を互いに補い合っており、よって、上記雌雄型1、2の成形壁部1a、2aは略均一に冷却される。
【0054】
しかも、第一、第二冷却管路5A、5B、5A’ 、5B’ 内を流通する冷却媒体は、雌雄型1、2の成形壁部1a、2aの冷却に伴って徐々に冷却効果を低下させていくが、上記雌雄型1、2の第一、第二冷却管路5A、5B、5A’ 、5B’ は全て、互いに独立した管路から形成され、冷却媒体の冷却効果が大きく低下する前に、冷却媒体を第一、第二冷却管路5A、5B、5A’ 、5B’ から流出させており、よって、冷却効果の大きな状態の冷却媒体によって雌雄型1、2の成形壁部1a、2aを効率的に冷却して短時間のうちにキャビティ3内の合成樹脂発泡体を冷却することができる。
【0055】
そして、雌雄型1、2の第一、第二冷却管路5A、5B、5A’ 、5B’ 内を流通する冷却媒体による雌雄型1、2の成形壁部1a、2aの冷却と同時に、第一、第二加熱媒体導出管6D、7D、6D’ 、7D’ の真空ポンプ14、15、14’ 、15’ を作動させて第一、第二加熱管路4A、4B、4A’ 、4B’ を通じてキャビティ3内を真空吸引して合成樹脂発泡体に付着した水分を気化させ、この気化熱によって合成樹脂発泡体を冷却させる。
【0056】
このように、上記成形型は、冷却媒体とキャビティ3内の真空吸引とによってキャビティ3内の合成樹脂発泡体を均一に且つ短時間のうちに確実に冷却することができる。
【0057】
続いて、上記第一、第二加熱媒体導出管6D、7D、6D’ 、7D’ の真空ポンプ14、15、14’ 、15’ を停止させる一方、上記雌雄型1、2のキャビティ3内に空気を送り込みつつ上記雌雄型1、2を型開きして合成樹脂発泡体を取り出す(型開き工程)。そして、この雌雄型1、2の型開き工程の後又は型開き工程の始まり若しくは途上から、この型開き工程に続いて行われる次の成形工程の型締め工程に至るまで、第一、第二冷却媒体導入管8C、9C、8C’ 、9C’ をその三方切替弁16、17、16’ 、17’ を調整して第一、第二予備加熱媒体供給管18、19、18’ 、19’ 側、即ち、加熱媒体供給源側に開放し、この加熱媒体供給源から予備加熱のための予備加熱媒体を第一、第二予備加熱媒体供給管18、19、18’ 、19’ 、第一、第二冷却媒体導入管8C、9C、8C’ 、9C’ 及び第一、第二冷却媒体供給管8A、9A、8A’、9A’ を通じて上記雌雄型1、2の第一、第二冷却管路5A、5B、5A’ 、5B’ 内に予備加熱媒体を流通させて雌雄型1、2の成形壁部1a、2aを予備加熱すると共に、上記雌雄型1、2の第一、第二冷却管路5A、5B、5A’ 、5B’ から流出した予備加熱媒体は、第一、第二冷却媒体排出管8B、9B、8B’ 、9B’ 及び第一、第二冷却媒体導出管8D、9D、8D’ 、9D’ を通じて外部に排出される。
【0058】
このように、上記雌雄型1、2の型開き工程の後又は型開き工程の始まり若しくは途上から、この型開き工程に続いて行われる型締め工程に至るまでの間に、上記雌雄型1、2の成形壁部1a、2aに予備加熱媒体を流通させて、上記雌雄型1、2の成形壁部1a、2aを予備加熱していることから、上記加熱発泡工程において、雌雄型1、2の成形壁部1a、2aを所望温度に短時間のうちに確実に加熱することができる。そして、上記一連の成形工程を繰り返して行うことによって、良質な合成樹脂発泡体を連続的に短時間のうちに確実に製造することができる。
【0059】
【発明の効果】
請求項1に記載の合成樹脂発泡体の製造方法は、一対の雌雄型の成形壁部間にキャビティを形成する型締め工程と、このキャビティ内に発泡性樹脂粒子を充填する充填工程と、上記雌雄型の成形壁部内に形成された加熱管路内に加熱媒体を流通させ、上記発泡性樹脂粒子を加熱、発泡させる加熱発泡工程と、上記キャビティ内の合成樹脂発泡体を冷却する冷却工程と、上記雌雄型を型開きして上記合成樹脂発泡体を取り出す型開き工程とを一連の成形工程とし、この成形工程を繰り返して行う合成樹脂発泡体の製造方法であって、上記冷却工程は、上記雌雄型の成形壁部内に配設された複数本の第一冷却管路内に冷却媒体を同一方向に流通させると共に、上記第一冷却管路と交互に配設された複数本の第二冷却管路内に上記第一冷却管路内の冷却媒体の流通方向と逆方向に冷却媒体を流通させることにより行うことを特徴とするので、互いに隣接する第一冷却管路と第二冷却管路との間において、一方の冷却管路の流通終端側を流通する冷却媒体の冷却効果の低下を、他方の冷却管路の流通始端側を流通する冷却媒体によって補っており、よって、雌雄型の成形壁部を第一、第二冷却管路内を流通する冷却媒体によって集中的に均一にして確実に冷却することができる。
【0060】
しかも、第一、第二冷却管路は互いに独立した管路に形成し、第一、第二冷却管路内を流通する冷却媒体の冷却効果が大きく低下する前に、第一、第二冷却管路から冷却媒体を排出しており、冷却効果の大きい状態の冷却媒体によって雌雄型の成形壁部を短時間のうちに確実に冷却して、雌雄型間のキャビティ内の合成樹脂発泡体を効果的に冷却することができる。
【0061】
請求項2に記載の合成樹脂発泡体の製造方法は、請求項1に記載の合成樹脂発泡体の製造方法であって、冷却工程において、上記雌雄型の冷却管路内に冷却媒体を流通させると共に、上記雌雄型の加熱管路を通じてキャビティ内を真空吸引することを特徴とするので、冷却媒体による冷却と真空吸引による冷却とを同時に行ってキャビティ内の合成樹脂発泡体をより短時間のうちに確実に冷却することができる。
【0062】
請求項3に記載の合成樹脂発泡体の製造方法は、請求項1又は請求項2に記載の合成樹脂発泡体の製造方法であって、加熱発泡工程において、雌雄型の成形壁部内に配設された複数本の第一加熱管路内に加熱媒体を同一方向に流通させると共に、上記第一加熱管路に対して交互に配設された複数本の第二加熱管路内に上記第一加熱管路内の加熱媒体の流通方向と逆方向に加熱媒体を流通させることにより行うことを特徴とするので、互いに隣接する第一加熱管路と第二加熱管路との間において、一方の加熱管路の流通終端側を流通する加熱媒体の加熱効果の低下を、他方の加熱管路の流通始端側を流通する加熱媒体によって補っており、よって、雌雄型の成形壁部を第一、第二加熱管路内を流通する加熱媒体によって均一に且つ確実に加熱して、発泡性樹脂粒子を均一に且つ確実に加熱、発泡させて良質の合成樹脂発泡体を得ることができる。
【0063】
請求項4に記載の合成樹脂発泡体の製造方法は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の合成樹脂発泡体の製造方法において、型開き工程の後又は型開き工程の始まり若しくは途上から、次の成形工程の型締め工程に至るまで、雌雄型の冷却管路内に加熱媒体を流通させて、成形壁部を加熱することを特徴とするので、加熱発泡工程の前に雌雄型の成形壁部を予め加熱し、次に行われる加熱発泡工程において、雌雄型の成形壁部を短時間のうちに所望温度に加熱して、キャビティ内の発泡性樹脂粒子を短時間のうちに完全に発泡させることができる。
【0064】
請求項5に記載の成形型は、一対の雌雄型の成形壁部内に、冷却媒体を同一方向に流通させる複数本の第一冷却管路と、この第一冷却管路と交互に配設され且つ上記第一冷却管路内の冷却媒体の流通方向と逆方向に冷却媒体を流通させる複数本の第二冷却管路と、上記雌雄型の成形壁部間に形成されるキャビティに連結、連通し且つ加熱媒体を流通させる加熱管路とを形成していることを特徴とするので、互いに隣接する第一冷却管路と第二冷却管路との間において、一方の冷却管路の流通終端側を流通する冷却媒体の冷却効果の低下を、他方の冷却管路の流通始端側を流通する冷却媒体によって補っており、よって、雌雄型の成形壁部を第一、第二冷却管路内を流通する冷却媒体によって集中的に均一にして確実に冷却することができる。
【0065】
しかも、第一、第二冷却管路は互いに独立した管路に形成し、第一、第二冷却管路内を流通する冷却媒体の冷却効果が大きく低下する前に、第一、第二冷却管路から冷却媒体を排出しており、冷却効果の大きな状態の冷却媒体によって雌雄型の成形壁部を短時間のうちに確実に冷却して、雌雄型間のキャビティ内の合成樹脂発泡体を効果的に冷却することができる。
【0066】
請求項6に記載の成形型は、請求項5に記載の成形型において、加熱管路は、加熱媒体を同一方向に流通させる複数本の第一加熱管路と、この第一加熱管路と交互に配設され且つ上記第一加熱管路内の加熱媒体の流通方向と逆方向に加熱媒体を流通させる複数本の第二加熱管路とからなることを特徴とするので、互いに隣接する第一加熱管路と第二加熱管路との間において、一方の加熱管路の流通終端側を流通する加熱媒体の加熱効果の低下を、他方の加熱管路の流通始端側を流通する加熱媒体によって補っており、よって、雌雄型の成形壁部を第一、第二加熱管路内を流通する加熱媒体によって均一に且つ確実に加熱して、発泡性樹脂粒子を均一に且つ確実に加熱、発泡させて良質の合成樹脂発泡体を得ることができる。
【0067】
請求項7に記載の成形型は、請求項6に記載の成形型において、互いに隣接する加熱管路間に冷却管路を配設していることを特徴とするので、加熱発泡工程後における雌雄型の成形壁部の冷却を、加熱媒体によって加熱された状態の加熱管路の両側から効率良く且つ確実に行って雌雄型の成形壁部の冷却を短時間のうちに確実に行うことができる。
【0068】
請求項8に記載の成形型は、請求項7に記載の成形型において、雌雄型の加熱管路の一部を成形壁部の外面から突出させていると共に、内面が各加熱管路の突出部に接した断熱材によって雌雄型の成形壁部を被覆することによって断熱材の内面と成形壁部との間に空間部を形成していることを特徴とするので、雌雄型の外面から外方に突出した加熱管路の管壁部によって、この管壁部間の空間部にある空気層を加熱し、この加熱された空気層により雌雄型の成形壁部を重複して加熱することができ、従って、雌雄型の成形壁部をより均一に且つ短時間で所望温度に加熱してキャビティ内の発泡性樹脂粒子を均一に且つ確実に加熱、発泡させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成形型を示した縦断面図である。
【図2】本発明の成形型の雌型を示した斜視図である。
【図3】成形型の雌雄型の成形壁部内に配設された第一、第二加熱管路及び第一、第二冷却管路の一部を示した模式図である。
【図4】雌雄型の第一加熱管路の配管状態を示した模式図である。
【図5】雌雄型の第二加熱管路の配管状態を示した模式図である。
【図6】雌雄型の第一冷却管路の配管状態を示した模式図である。
【図7】雌雄型の第二冷却管路の配管状態を示した模式図である。
【符号の説明】
1 雌型
1a 成形壁部
2 雄型
2a 成形壁部
3 キャビティ
4A、4A’ 第一加熱管路
4B、4B’ 第二加熱管路
5A、5A’ 第一冷却管路
5B、5B’ 第二冷却管路
6A、6A’ 第一加熱媒体供給管
6B、6B’ 第一加熱媒体排出管
7A、7A’ 第二加熱媒体供給管
7B、7B’ 第二加熱媒体排出管
8A、8A’ 第一冷却媒体供給管
8B、8B’ 第一冷却媒体排出管
9A、9A’ 第二冷却媒体供給管
9B、9B’ 第二冷却媒体排出管
22、22’ 断熱材
23、23’ 空間部

Claims (8)

  1. 一対の雌雄型の成形壁部間にキャビティを形成する型締め工程と、このキャビティ内に発泡性樹脂粒子を充填する充填工程と、上記雌雄型の成形壁部内に形成された加熱管路内に加熱媒体を流通させ、上記発泡性樹脂粒子を加熱、発泡させる加熱発泡工程と、上記キャビティ内の合成樹脂発泡体を冷却する冷却工程と、上記雌雄型を型開きして上記合成樹脂発泡体を取り出す型開き工程とを一連の成形工程とし、この成形工程を繰り返して行う合成樹脂発泡体の製造方法であって、上記冷却工程は、上記雌雄型の成形壁部内に配設された複数本の第一冷却管路内に冷却媒体を同一方向に流通させると共に、上記第一冷却管路と交互に配設された複数本の第二冷却管路内に上記第一冷却管路内の冷却媒体の流通方向と逆方向に冷却媒体を流通させることにより行うことを特徴とする合成樹脂発泡体の製造方法。
  2. 冷却工程において、上記雌雄型の冷却管路内に冷却媒体を流通させると共に、上記雌雄型の加熱管路を通じてキャビティ内を真空吸引することを特徴とする請求項1に記載の合成樹脂発泡体の製造方法。
  3. 加熱発泡工程において、雌雄型の成形壁部内に配設された複数本の第一加熱管路内に加熱媒体を同一方向に流通させると共に、上記第一加熱管路と交互に配設された複数本の第二加熱管路内に上記第一加熱管路内の加熱媒体の流通方向と逆方向に加熱媒体を流通させることにより行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の合成樹脂発泡体の製造方法。
  4. 型開き工程の後又は型開き工程の始まり若しくは途上から、次の成形工程の型締め工程に至るまで、雌雄型の冷却管路内に加熱媒体を流通させて、成形壁部を加熱することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の合成樹脂発泡体の製造方法。
  5. 一対の雌雄型の成形壁部内に、冷却媒体を同一方向に流通させる複数本の第一冷却管路と、この第一冷却管路と交互に配設され且つ上記第一冷却管路内の冷却媒体の流通方向と逆方向に冷却媒体を流通させる複数本の第二冷却管路と、上記雌雄型の成形壁部間に形成されるキャビティに連結、連通し且つ加熱媒体を流通させる加熱管路とを形成していることを特徴とする成形型。
  6. 加熱管路は、加熱媒体を同一方向に流通させる複数本の第一加熱管路と、この第一加熱管路と交互に配設され且つ上記第一加熱管路内の加熱媒体の流通方向と逆方向に加熱媒体を流通させる複数本の第二加熱管路とからなることを特徴とする請求項5に記載の成形型。
  7. 互いに隣接する加熱管路間に冷却管路を配設していることを特徴とする請求項6に記載の成形型。
  8. 雌雄型の加熱管路の一部を成形壁部の外面から突出させていると共に、内面が各加熱管路の突出部に接した断熱材によって雌雄型の成形壁部を被覆することによって断熱材の内面と成形壁部との間に空間部を形成していることを特徴とする請求項7に記載の成形型。
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