JP2004017378A - 伝動ベルトの成形装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】接着ゴム12を被覆したコード19を円筒状成形型50にスピニングする伝動ベルトの成形装置1であり、押出機2により混練して押出した接着ゴム12を、ダイの外周方向に設けたバイパス通路15、直線状の本通路16、そして排出通路17の各ゴム通路を滞留させることなく流動排出させ、同時にコード19を本通路16を横断するように移動させながら接着ゴム12を連続して付着させるゴム被覆手段1と、上記ゴム12を被覆したコード19を直接に円筒状成形型19へ巻き付けるスピニング手段80とを直結させた構成からなる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は伝動用ベルトの成形装置に係り、詳しくはコードの表面に接着ゴムを被覆した心線を直接スピニングすることによって成形時に接着ゴムの使用を不要にして成形の合理化を図り、またコードの表面に接着ゴムを被覆したことによってコードの捻じれ癖が無くなることからスピニング時におけるコードの配列の乱れも解消できる伝動用ベルトの成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
Vベルト、Vリブドベルト等の伝動ベルトは、接着ゴム層中に心線を埋設し、接着ゴム層の上部にカバー帆布を積層し、そして接着ゴム層の下部に複数のリブ部を設けた圧縮ゴム層を有している。このベルトは帆布、接着ゴム層、コードからなる心線、そして圧縮ゴム層を加硫により積層一体化したベルトスリーブを作製し、Vリブドベルトを作製する場合には圧縮ゴム層にグラインダーホイールによってリブ溝を研削して得たものである。
【0003】
伝動ベルトの心線としては、ポリエステル繊維、アラミド繊維、あるいはガラス繊維等の繊維材料を素材としたコードが使用されている。このコードはゴム材料との接着性を高めるため、RFL処理のみ、またはエポキシまたはイソシアネート化合物で前処理した後にRFL処理をしたり、RFL処理をした後にゴム糊を付着し、種々の接着方法が採用されてきた。
【0004】
上記コードは、通常、コードデイップ処理機において駆動ロールによって一定の張力を付与しながら連続的にクリールから引き出され、デイップ槽内で接着液を含浸した後、オーブン内に送られて加熱乾燥後、オーブン外で冷却されて第1の処理工程を終了した後、更に第2、第3、第4と同様の処理工程を繰り返し通過し、それぞれの工程ごとに異なった配合による処理液の含浸付着と、異なったオーブン温度条件と張力条件下で加熱延伸処理され、ベルトに最適なコード物性を付与してリールに巻き取られ、デイップ処理を完結していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、通常のコードデイップ処理機では、走行中のコードをゴム組成物を溶剤に溶かしたゴム糊に浸漬してオーバーコートしても、僅かなゴムをコードに付着する程度であった。処理コードはS撚り、Z撚りによる捻じれ癖が残存し、コードを成形ドラム上にスピニングしたとき、成形ドラム上でコードの偏りが発生してコード間の間隙が乱れ、ベルトの振れ等の性能に影響を与えることがあった。
【0006】
このため、コードに所定量のゴムを付着させることが望まれていたが、伝動ベルトの成形装置、成形方法の技術分野では、このような技術は完成していないが、ゴムクローラ用スチールコードバンドの分野では、特開平8−108496号公報に、スプールより巻き出されたスチールコードを、ゴム押出機を通過させてスチールコードの全表面にゴムを同芯円状に被覆し、これを周長を所定長さに設定した成型ドラムに順次一定ピッチで巻付け、スチールコードを一直線の列になしたゴムクローラ用スチールコードバンドの製造法が開示されている。しかし、伝動ベルトの成形装置については示唆されていない。
【0007】
本発明は叙上の如き実状に鑑み、これに対処するもので、ベルト成形時に接着ゴムの使用が不要になってベルト成形の合理化を図り、またコードの表面に接着ゴムを被覆してコードの捻じれ癖を無くし、スピニング時におけるコードの配列の乱れも解消できる伝動用ベルトの成形装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成すべく本願請求項1記載の発明は、接着ゴムを被覆したコードを円筒状成形型にスピニングする伝動ベルトの成形装置において、
押出機により混練して押出した接着ゴムを、ダイの外周方向に設けたバイパス通路、直線状の本通路、そして排出通路の各ゴム通路を滞留させることなく流動排出させ、同時にコードを本通路を横断するように移動させながらゴムを連続して付着させるゴム被覆手段と、上記ゴムを被覆したコードを直接に円筒状成形型へ巻き付けるスピニング手段とを直結させた伝動ベルトの成形装置にある。
【0009】
即ち、この成形装置では、接着ゴムをコードに被覆固定することによって、ベルト成形時に接着ゴムの使用が不要になり、また接着ゴムを被覆したコードを乾燥処理せずに直接にスピニングすることによって成形の合理化を図ることができる装置であり、更にコードの表面に接着ゴムを被覆したことによってコードの捻じれ癖が無くなることからスピニング時におけるコードの配列の乱れも解消でき、伝動ベルトの走行時の振れ、発音などの不具合も解消できる。
【0010】
本願請求項2記載の発明は、ゴム被覆装置が接着ゴムを2本のコードに同時に被覆固定するようになっている伝動ベルトの成形装置にある。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る伝動ベルトの成形装置の概略図、図2〜図4はゴムをコードに被覆する装置の断面図を示す。図5は本発明に係る伝動ベルトの製造工程の概略図であって、図1のC−C方向から見た図面に相当し、そして図6は心線の断面図を示す。
【0012】
本発明に係る伝動ベルトの成形装置70は、コードを移動させながらゴムを付着させるゴム被覆手段1と、上記ゴムを被覆したコードを直接に円筒状成形型50へ巻き付けるスピニング手段80によって構成されている。
【0013】
ゴム被覆手段1は、図2〜図4に示すように、押出機2と、バイパス通路、本通路、そして排出通路の各ゴム通路を形成する一対のダイ3a、3bと、一対のダイ中にあって本通路に交差するように設けたコード走行部4と、コードをガイド穴へ通過させ本通路まで案内する案内部材5と、ゴムを付着したコードを貫通路へ通して被覆固着するゴム被覆型6、そして排出通路から排出するゴム量を制御する調節部材7を備えている。
【0014】
上記押出機2は、シリンダー10内に押出スクリュー11を収容し、接着ゴム12を原料投入口(図示せず)から入れて押出スクリュー11の回転によりを混練し押出しする。シリンダー10の温度はゴム種に応じて変更するが、通常40〜100°Cに調節され、ゴムはミキシングされやすい温度に加熱して熱可塑化し、押出成形しやすい状態にする。また、この場合の混練時間はゴムの加硫が進行しない程度に調節する。
【0015】
一対のダイ3a、3bは、中心部で合体するように取付け部材14を介して該押出機2に固定し、混練した接着ゴム12をダイの外周方向に設けたバイパス通路15、直線状の本通路16、そして排出通路17へ流動させる各ゴム通路を形成している。即ち、接着ゴム12は一方のダイ3bの外周部に設けた窪み状のバイパス通路15を180度の右回りルートと左回りルートに分流して再度合流して排出通路17から外部へ排出され、同時に一方のダイ3bの中心点を通る直線状の本通路16を経由して排出通路17から外部へ排出される。バイパス通路15は押出された所定量の接着ゴム12をダイ3中で滞留、固化させないように、常時ゴム通路中を流動させる必要があるために設けられている。一方、本通路16は入口を広くしてゴムを入れやすくし、後述するようにこれと交差する方向に移動するコード19に接着ゴム12を被覆加工する部位になり、この通路16にもゴム12を常時流動させている。
尚、取付け部材14はダイ3の温度を60〜150℃に調節することができる加熱手段を備えている。
【0016】
コード走行部4は、一対のダイ3a、3b中にあって本通路16に直面するように設けた空間部であり、コード19を走行させながら本通路16へ突入させ、ゴム12を被覆加工する。
【0017】
案内部材5は、一方のダイ3aのコード走行部4内に配置され、上記コード19をガイド穴21へ通過させ本通路16まで案内する。上記案内部材5は段差状の円盤体の中心部に2本のコード12を通す2個のガイド穴21が設けられ、位置決めピン22をコード走行部4の内壁に設けたガイド溝23に嵌め込むことによって、案内部材5を正確に設定している。
【0018】
一方、ゴム被覆型6は、他方のダイ3bのコード走行部4内に配置し、貫通路25を貫通させてコード19に接着ゴム12を被覆させるようになっている。即ち、ゴム被覆型6は円盤体の中心部に出口面積の大きい開放部26を備えた貫通路25を有し、円筒状の押え部材26を差し込むことによってダイ3bの底面に設置されている。その際、ゴム被覆型6はこれに挿入した位置決めピン27をコード走行部4の内壁に設けたガイド溝28に嵌め込むことによって正確に設置されている。
【0019】
上記案内部材5とゴム被覆型6を正確に設置すると、コード19をガイド穴21から本通路16、ダイ3bの底面に設けたガイド穴、貫通路25、そして開放部26から外部へと直線状に走行させ、ゴムを確実に所定量を被覆することができる。
【0020】
上記調節部材7は排出通路17から排出するゴム量を制御するものであり、図4に示すように貫通孔31を軸と直角方向に設けた回転ピン30が取付け部材14に挿入され、貫通孔31を排出通路17に一致させると通路が全開状態になってゴムの排出量が最も多くなり、回転ピン30を回転させると貫通孔31と排出通路17で形成された弁が小さくなってゴムの排出量を少なくする機構になっている。
【0021】
ゴムの排出量を少なくすると、本通路16の内圧が上昇してコード19への接着ゴム12の付着を確実にし、またその量を高めることができる。一方、被覆処理していない場合には、通路を全開にして接着ゴム12の排出量を大きくして、ゴムを残留させることなく主にバイパス通路15を経由して排出通路17から外部に配置したタンク33に収容する。タンク33に収容したゴムは再利用できる。
【0022】
上記スピニング手段80は接着ゴム12を被覆したコード19を直接に円筒状成形型50へ巻き付けるものであり、軸を中心にして円筒状成形型50の方向へ向かって旋回できる回動アーム72と、該回動アーム72と共に移動してコード19と係合する回転可能なタッチプーリ73と、そして該タッチプーリ73の外周面の外方を旋回して円筒状成形型50を押し付けるプッシュロール74とを有している。
【0023】
しかして、コード19の表面に接着ゴム12を連続して被覆する場合には、
(1)初期設定として、コード12をガイド穴21へ挿入し本通路16を横断させ、ダイ3bの底面に設けたガイド穴、貫通路25、そして開放部26から抜き出して走行可能な状態にする。
【0024】
(2)続いて、ダイの温度を60〜120℃に調節した後、押出スクリューによって混練し押出したゴム12をダイ3bの外周部に設けたバイパス通路15、直線状の本通路16、そして排出通路17を滞留させることなく流動排出させる。ゴム12はバイパス通路15を180度の右回りルートと左回りルートに分流して再度合流して排出通路17から外部へ排出され、同時に本通路16を経由して排出通路17から外部へ排出される。このとき、調節部材7によって排出通路17の弁を全開状態にしてゴムの排出量を多くする。
【0025】
(3)調節部材7によって排出通路17の弁をやや締めた状態にして本通路16の内圧を高めると、コード19を5〜10m/秒で走行させながらゴムを付着し、ゴム被覆型6の貫通路25で付着したゴムをコードの表面へ被覆固定する。
【0026】
尚、ゴム被覆を中止する場合には、コードを抜き取らず、押出機の投入したゴムが無くなるまで排出通路17の通路を全開状態にして、ゴムの排出量が多くしてゴム流れを良好にする。排出したゴムは再利用できる。
【0027】
続いて、スピニング手段80では、回動アーム72を円筒状成形型50へ近接する方向へ旋回してタッチプーリ73を円筒状成形型50表面の近くまで位置させ、プッシュロール74を円筒状成形型50表面に圧接させてコード19の端部を把持する。続いて、コード19を円筒状成形型50にほぼ1周巻付けて、この先端部を円筒状成形型50のクリップ部に係止した後、スピニングを開始する。この時、プッシュロール74は円筒状成形型50から離れた位置にあり、タッチプーリ73のみが円筒状成形型50に近接している。
【0028】
スピニングが完了すると、タッチプーリ73が筒状成形型50から離れた位置に移動させる。
【0029】
そして、図5に示すように、スピニングが完了すると、圧縮ゴムである最外ゴム55を積層してベルト成形体56を成形する。即ち、両側壁に回転軸57を有する円筒状成形型50を、成形機(図示せず)に設置した後、円筒状成形型50表面上にポリエステル、ナイロン、アラミド、ビニロンなどの合成繊維あるいは綿などの天然繊維、これらの混妨糸からなる平織り帆布、編物などをミシンジョイントによって筒状にしたカバー布51、接着ゴム12をコード19に被覆固定した心線54、そして所定長さに切断した短繊維配向ゴムシートを短繊維が軸方向に配向するように配置した圧縮ゴム55を巻き付けてVリブドベルト用のベルト成形体56にする。
尚、接着ゴム12をコード19に被覆固定した直後の心線54は、そのまま円筒状成形型50面上に巻き付けることができる。
【0030】
ここで使用する短繊維配向ゴムシートの製造方法は、例えば吐出口に向って徐々に径を拡張させた円錐形の内ダイを外ダイに収容したダイを押出機に連結し、投入した短繊維含有ゴムを円周方向へ引き伸ばして、短繊維を円周方向に配向させた円筒状成形体を押出成形し、この円筒状成形体をカッターによって直線状に切開して得られた短繊維配向ゴムシートを使用する。
無論、上記短繊維配向ゴムシートの製造方法は、この方法に限定される必要はなく、例えばカレンダーで短繊維配向ゴムシートに圧延したものでもよい。
【0031】
ここで使用する最外ゴム55のゴムは、天然ゴム、ブチルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレンゴム、アルキル化クロロスルファン化ポリエチレン、水素化ニトリルゴム、水素化ニトリルゴムと不飽和カルボン酸金属塩との混合ポリマー、エチレン−プロピレンゴム(EPR)やエチレン−プロピレン−ジエンモノマー(EPDM)からなるエチレン−α−オレフィンエラストマー等のゴム材の単独、またはこれらの混合物が使用される。ジエンモノマーの例としては、ジシクロペンタジエン、メチレンノルボルネン、エチリデンノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエンなどがあげられる。
【0032】
上記ゴムには、アラミド繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、綿等の繊維からなり繊維の長さは繊維の種類によって異なるが、1〜10mm程度の短繊維が用いられ、例えばアラミド繊維であると3〜5mm程度、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、綿であると5〜10mm程度のものが用いられる。その添加量はゴム100重量部に対して10〜40重量部である。更に、本発明のゴムには、軟化剤、カーボンブラックからなる補強剤、充填剤、老化防止剤、加硫促進剤、加硫剤等が添加される。
【0033】
上記軟化剤としては、一般的なゴム用の可塑剤、例えばジブチルフタレート(DBP)、ジオクチルフタレート(DOP)等のフタレート系、ジオクチルアジペート(DOA)等のアジペート系、ジオクチルセバケート(DOS)等のセバケート系、トリクレジルホスフェート等のホスフェートなど、あるいは一般的な石油系の軟化剤が含まれる。
【0034】
ここで使用する心線54は、接着ゴム12をコード19に被覆固定したもので、図5に示しているように、2本のコード19を接着ゴム12で完全に包囲し、断面形状も正方形、長方形にような矩形、偏平状、あるいは円形であってもよい。しかし、矩形の方が心線54を隙間なく配列する上で好ましい。勿論、1本のコード19を接着ゴム12で被覆したものも使用できるが、2本のコード19を接着ゴム12で被覆した心線54を使用すると、コードの捻じれ癖が無くなることからスピニング時におけるコードの配列の乱れも解消でき、スピニング時間を短縮でき、またZ撚りとS撚りを対で使用すると、成形したベルトの振れ、振動の発生もより少なくなる。
【0035】
また、心線54の断面において、接着ゴム12の占める面積が50〜80%であり、この程度のゴム被覆量であれば心線54を隙間なく配列させることができる。
【0036】
ここで使用するコード19には、ポリエチレンテレフタレート繊維、エチレン−2,6−ナフタレートを主たる構成単位とするポリエステル繊維、ポリアミド繊維からなるロープが使用され、ゴムとの接着性を改善する目的で接着処理が施される。このような接着処理としては繊維をレゾルシン−ホルマリン−ラテックス(RFL液)に浸漬後、加熱乾燥して表面に均一に接着層を形成するのが一般的である。しかし、これに限ることなくエポキシ又はイソシアネート化合物で前処理を行なった後に、RFL液で処理する方法等もある。
【0037】
接着ゴム12は圧縮ゴム55のゴム配合物に短繊維を除去したものである。
【0038】
そして、このようにして得られたVリブドベルト用のベルト成形体56を加硫してベルトスリーブを得る。次に、ベルトスリーブを駆動ロールと従動ロールに掛架し、所定の張力下で走行させ、更に回転させた研削ホイールを走行中の加硫スリーブに当接するように移動して加硫スリーブの圧縮ゴム層表面に複数の溝状部を一度に研削する。このようにして得られたベルトスリーブを駆動ロールと従動ロールから取り外し、該ベルトスリーブを他の駆動ロールと従動ロールに掛架して走行させ、カッターによって所定に幅に切断して個々のVリブドベルトに仕上げる。
【0039】
得られたVリブドベルト60は、図7に示すように、コード19を接着ゴム12中に埋設し、その下側に弾性体層である圧縮ゴム層61を有している。この圧縮ゴム層61にはベルト長手方向にのびる断面略三角形の複数のリブ部62が設けられ、またベルト表面には特にゴム付帆布63を設ける必要はない。
無論、本発明では、Vリブドベルト以外にもVベルトの製造も可能である。
【0040】
【発明の効果】
以上のように本願請求項に係る伝動ベルトの成形装置では、接着ゴムをコードに被覆固定することによって、ベルト成形時に接着ゴムの使用が不要になり、また接着ゴムを被覆したコードを乾燥処理せずに直接にスピニングすることによって成形の合理化を図ることができ、更にコードの表面に接着ゴムを被覆したことによってコードの捻じれ癖が無くなることからスピニング時におけるコードの配列の乱れも解消でき、伝動ベルトの走行時の振れ、発音などの不具合も解消できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る伝動ベルトの成形装置の概略図である。
【図2】本発明に係る伝動ベルトの成形装置に使用するゴム被覆手段の断面図である。
【図3】図2をA−A方向から見た断面図である。
【図4】図2をB−B方向から見た断面図である。
【図5】本発明に係る伝動ベルトの製造工程の概略図であって、図1のC−C方向から見た図面に相当する。
【図6】使用する心線の断面図である。
【図7】得られたVリブドベルトの断面図である。
【符号の説明】
1 ゴム被覆手段
2 押出機
3a、3b ダイ
4 コード走行部
5 案内部材
6 ゴム被覆型
7 調節部材
12 接着ゴム
15 バイパス通路
16 本通路
17 排出通路
19 コード
50 円筒状成形型
51 カバー布
54 心線
55 圧縮ゴム
56 ベルト成形体
70 伝動ベルトの成形装置
80 スピニング手段
Claims (2)
- 接着ゴムを被覆したコードを円筒状成形型にスピニングする伝動ベルトの成形装置において、
押出機により混練して押出した接着ゴムを、ダイの外周方向に設けたバイパス通路、直線状の本通路、そして排出通路の各ゴム通路を滞留させることなく流動排出させ、同時にコードを本通路を横断するように移動させながらゴムを連続して付着させるゴム被覆手段と、上記ゴムを被覆したコードを直接に円筒状成形型へ巻き付けるスピニング手段とを直結させたことを特徴とする伝動ベルトの成形装置。 - ゴム被覆装置が接着ゴムを2本のコードに同時に被覆固定するようになっている請求項1記載の伝動ベルトの成形装置。
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