JP2004017139A - 放射源管内設定用治具とその使用方法 - Google Patents

放射源管内設定用治具とその使用方法 Download PDF

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Takayuki Itono
糸野 隆行
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Mitsubishi Power Ltd
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Abstract

【課題】従来の放射線源設定用治具では不可能であった放射線源挿入用穴から管内周側の円周溶接部までの距離が長い管の放射線源設定を可能にすること。
【解決手段】風船6を取り付けたカプラ5を伝送管差込筒4の外周に均等に3個割り付けて、伝送管差込筒4に伝送管11を差し込み、固定する。伝送管11を大径管1の円周溶接部近傍に設けた穴12から円周溶接部2まで挿入し、所定の位置に届いたところで手動ポンプ9によって風船6を膨張させると、伝送管11の先端が大径管1の円周溶接部2の中心部に設定され、大径管1の円周溶接部2の放射線検査が可能となる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は火力発電プラントに用いられる配管、管寄せの大径管の円周溶接部の放射線検査を行う場合に適用されるパノラマ撮影法の放射線(γ線が代表例であり、以下放射線をγ線ということがある。)源設定用治具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術の放射線(γ線)源設定用治具の使用方法を図3に示す。
大径管1の円周溶接部2の放射線検査を行う場合、γ線源の伝送管11を大径管1の内部の円周溶接部2の中心部に設置し、フィルムを外周に貼付して撮影を行っている。この場合、伝送管11を略L字型に加工した金属製のパイプの治具3に挿入し、伝送管11の先端が大径管1の円周溶接部2の中心部に配置されるようにしてγ線を照射して溶接部2の検査を実施している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
肉厚が大きく内径が小さい大径管1に設けた治具3挿入用の穴12から円周溶接部2までの距離が管1の内径と比較して長すぎる場合には、上記の略L字型のパイプ治具3を用いる放射線検査法は、略L字型の治具3を穴12から管内部に挿入する際に、管1の内壁と干渉し、伝送管11の先端を大径管1の円周溶接部2の中心に設置できないことがある。
【0004】
本発明の課題は、従来の放射線源設定用治具では不可能であった放射線源挿入用穴から管内周側の円周溶接部までの距離が長い管の放射線源設定を可能にすることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題は次のように解決される。
請求項1記載の発明は、管状物の円周方向の溶接部を管状物の内周側から放射線により検査するための放射線源に接続した放射源管内設定用治具において、該放射線源からの放射線を先端部から放射する伝送管と、該伝送管の先端部を支持固定する伝送管差込用筒と、該伝送管差込用筒に取り付けられたカプラと、該カプラに支持された管状物の内部で膨張可能な少なくとも3つの風船と、該各風船にそれぞれ接続した風船膨張用空気供給部材とを備えた放射源管内設定用治具である。
【0006】
請求項2記載の発明は、前記請求項1記載の放射源管内設定用治具の先端部を管状物の溶接部近傍に設けた穴から風船を縮小させた状態で管状物の内部に挿入し、所定の寸法まで放射線源の伝送管を挿入した時点で風船に空気圧を加えることによって膨張させて伝送管の先端を円周溶接部の中心部に設定する放射源管内設定用治具の使用方法である。
【0007】
【発明の効果】
請求項1、2記載の発明によれば、管状物に設けた放射線源挿入用の穴から円周溶接部までの距離が長い管の放射線源設定が可能となり、パノラマ撮影法による放射線検査が可能となった。
【0008】
【発明の実施の形態】
実施例1
本発明の構造について、図1(a)にはγ線源管内設定用治具の側面図を図1(b)は図1(a)のA−A線断面矢視図である。
鋼製の風船取り付け用カプラ5を同材質の伝送管差込筒4の外周に均等に3個割り付けて溶接接続した。また、カプラ5には風船6及び該風船6に圧力を加える小型手動ポンプ9と四つ又継ぎ手8を介したホース10が取り付けられている。伝送管差込筒4に伝送管11を差し込み、伝送管11を伝送管差込筒4に固定するために伝送管差込筒4には径方向に向けて伸縮自在のネジ7を3個取り付けてある。
【0009】
上記の構造からなる治具を用いて放射線検査をする手順について説明する。   図2はγ線源管内設定治具の側面図(図2(a))と図2(a)のB−B線断面図(図2(b))である。図2に示すように風船6の取り付け用カプラ5に大径管1の内径に合うよう選択した風船6をカプラ5の周囲に3個分を均等割り付けして取り付け、ゴムバンドなどで止め、伝送管11を伝送管差込筒4に差し込み、止めネジ(図示せず)で固定する。次に伝送管11を大径管1の円周溶接部近傍に設けた穴12から円周溶接部2まで挿入し、所定の位置に届いたところで小型手動ポンプ9によって風船6に空気圧を加え膨張させる。風船6は伝送管差込筒4の外周部に均等に配置されたカプラ5に支持されているので、風船6が膨張すると、伝送管11の先端が大径管1の円周溶接部2の中心部に設定されることになり、大径管1の円周溶接部2の放射線検査が可能となる。
【0010】
このように本実施の形態の放射源管内設定用治具を用いることにより、肉厚が大きく、内径が小さい大径管1に設けた治具挿入用の穴12から円周溶接部2までの距離が管1の内径と比較して長すぎる場合でも容易に放射線検査ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のγ線源管内設定治具の側面図(図1(a))と図1(a)のA−A線断面図(図1(b))である。
【図2】本発明のの実施の形態のγ線源管内設定治具の側面図(図2(a))と図2(a)のB−B線断面図(図2(b))である。
【図3】従来のγ線源伝送管用のL型治具を用いて放射線検査を行おうとする図である。
【符号の説明】
1 大径管         2 円周溶接部
3 L型金具        4 伝送管差し込み筒
5 カプラ         6 風船
7 止めネジ        8 四つ又継ぎ手
9 手動ポンプ       10 ホース
11 伝送管        12 穴

Claims (2)

  1. 管状物の円周方向の溶接部を管状物の内周側から放射線により検査するための放射線源に接続した放射源管内設定用治具において、
    該放射線源からの放射線を先端部から放射する伝送管と、
    該伝送管の先端部を支持固定する伝送管差込用筒と、
    該伝送管差込用筒に取り付けられたカプラと、
    該カプラに支持された管状物の内部で膨張可能な少なくとも3つの風船と、
    該各風船にそれぞれ接続した風船膨張用空気供給部材と
    を備えた放射源管内設定用治具。
  2. 請求項1記載の放射源管内設定用治具の先端部を管状物の溶接部近傍に設けた穴から風船を縮小させた状態で管状物の内部に挿入し、
    所定の寸法まで放射線源の伝送管を挿入した時点で風船に空気圧を加えることによって膨張させて伝送管の先端を円周溶接部の中心部に設定することを特徴とする放射源管内設定用治具の使用方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108215449A (zh) * 2017-12-26 2018-06-29 江西合力泰科技有限公司 一种可调式自动贴膜机治具

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