JP2004016666A - 超音波診断システム - Google Patents

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Abstract

【課題】腫瘍を掻き出す方向の腫瘍の浸潤度、および正常組織と腫瘍の境界を確認することができ、そして腫瘍の全体像をリアルタイムに描出する。
【解決手段】プローブの挿入軸方向に超音波を送受波するコンベックス型アレイ振動子2を設けると共に、プローブ側面方向に超音波を送受信するリニア型アレイ振動子3a及アレイ振動子3aの挿入軸対称の位置にリニア型アレイ振動子3bを設けた超音波プローブ4と、超音波画像を作成するための超音波処理装置5と、アレイ振動子2、3a、3bの周波数を設定できるキーボード6とを備えて構成され、超音波処理装置5はアレイ振動子3a、3bの両サイドの超音波ビームの方向を変化させるためにパルス信号の遅延時間を制御する遅延制御回路を有している。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、脳内腫瘍摘出手術に用いられる超音波診断システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、脳内腫瘍摘出手術では、頭蓋骨と脳に小さな穴を開け、光学式顕微鏡あるいは内視鏡による観察下で脳表面から処置具を用いて腫瘍をかきだし、かき出した組織の色を見て腫瘍と正常組織の境界に達したのかを判断している。
【0003】
また、手術時において術者が腫瘍の大きさ、形状を把握することは非常に重要であり、そのためには腫瘍を立体表示することが望まれる。従来、立体表示する手段として術前のCTやMRI等や、例えば特開平7−8496号公報等に記載の超音波診断装置が知られている。
【0004】
従来の脳内腫瘍摘出手術法の一例では、詳細には、図32に示すように、ステップS101で術前にCTやMRI等による立体表示を利用したナビゲーションシステムを用いて脳内の腫瘍の位置を確認する。
【0005】
次に、ステップS102で頭皮を切開し、ステップS103で頭蓋骨に小さな穴を開け、ステップS104で硬膜を切開し光学式顕微鏡下で腫瘍を確認する。なお、腫瘍が脳内深くにある場合には、腫瘍位置まで小さな穴を開ける。
【0006】
続いて、ステップS105で光学式顕微鏡下で見えている腫瘍を処置具を用いて掻き出す。ステップS106では、術者が光学式顕微鏡下では確認できない腫瘍部分があるかどうかを判断し、光学式顕微鏡下では確認できない腫瘍部分がある場合には、ステップS107で脳内に(電子)内視鏡を挿入し見えない腫瘍部分を画像化し、ステップS108において内視鏡画像で組織の色を確認し、ステップS109に進む。
【0007】
また、光学式顕微鏡下では確認できない腫瘍部分がない場合には、ステップS110で光学式顕微鏡下で組織の色を確認し、ステップS109に進む。
【0008】
ステップS109では、術者が組織の色を見て腫瘍か正常組織かの境界がどこであるかを判断し、ステップS111で残存腫瘍を処置具を用いて掻き出し、処置を終了する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の脳内腫瘍摘出手術法では、正常組織と腫瘍の境界までの距離を正確に知ることができないため、腫瘍を適切に掻き出すには、術者に高度な技術が要求されるという問題点がある。
【0010】
また、CTやMRI等は装置が大型であるため術中に使用できないため、頭蓋骨を切開することで生じるブレーンシフト後の腫瘍を、リアルタイムで表示できないという問題点もある。
【0011】
さらに、特開平7−8496号公報等に記載の超音波診断装置を用いた場合には、プローブの中心軸を通る面内の断層像の画像信号を得る第1の超音波トランスデューサが一つのみ設けられており、3次元画像を構築するためにはプローブを中心軸に対して360°回転させなければならないという問題点がある。
【0012】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、腫瘍を掻き出す方向の腫瘍の浸潤度、および正常組織と腫瘍の境界を確認することができ、そして腫瘍の全体像をリアルタイムに描出することのできる超音波診断システムを提供することを目的としている。
【0013】
また、本発明のさらなる目的は、脳内腫瘍摘出手術において頭蓋骨切開後に脳内腫瘍を広範囲に表示でき、かつ中心軸に対するプローブの回転量を小さくしても、プローブ周辺の3次元画像を構築することのできる超音波診断システムを提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の超音波診断システムは、先端に設けられ挿入軸の略前方方向に超音波を送受信する第1のアレイ振動子と、前記挿入軸と平行に設けられ挿入軸と略垂直方向に超音波を送受信する第2のアレイ振動子と、第2のアレイ振動子と挿入軸に対して対称の位置に第3のアレイ振動子とを設けた超音波プローブと、前記超音波プローブを駆動し超音波を送受信して超音波画像を作成するための超音波処理部と、前記超音波処理部にデータを入力する入力手段とを備えて構成される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について述べる。
【0016】
図1ないし図20は本発明の第1の実施の形態に係わり、図1は超音波診断システムの構成を示す構成図、図2は図1の超音波処理装置の構成を示すブロック図、図3は図2の遅延制御回路の構成を示すブロック図、図4は図1の超音波プローブの先端の構成を示す断面図、図5は図1の超音波処理装置の送波時の処理の流れを示すフローチャート、図6は図5の処理を説明する第1の図、図7は図5の処理を説明する第2の図、図8は図5の処理を説明する第3の図、図9は図5の処理を説明する第4の図、図10は図5の処理を説明する第5の図、図11は図1の超音波処理装置の受波時の処理の流れを示すフローチャート、図12は図1のモニタに表示される超音波画像の表示例を示す図、図13は図12の超音波画像の変形例を示す図、図14は図1の超音波処理装置を用いた脳内腫瘍摘出手術の一例の流れを示すフローチャート、図15は図14の流れを説明する第1の図、図16は図14の流れを説明する第2の図、図17は図14の流れを説明する第3の図、図18は図14の流れを説明する第4の図、図19は図14の流れを説明する第5の図、図20は図14の流れを説明する第6の図である。
【0017】
図1に示すように、本実施の形態の超音波診断システム1は、プローブの挿入軸方向に超音波を送受波するためプローブ前方にコンベックス型アレイ振動子2を設けると共に、プローブ側面方向に超音波を送受信するためプローブ側面にリニア型アレイ振動子3a及びプローブ側面にリニア型アレイ振動子3aの挿入軸対称の位置にリニア型アレイ振動子3bを設けた超音波プローブ4と、超音波を送受波し超音波画像を作成するための超音波処理装置5と、コンベックス型アレイ振動子2及びリニア型アレイ振動子3a、3bの周波数を設定する“選択”キー6aを有するキーボード6と、超音波画像を表示するモニタ7とを備えて構成される。
【0018】
図2に示すように、超音波処理装置5は、キーボード6上で設定したコンベックス型アレイ振動子2及びリニア型アレイ振動子3a、3bの周波数に基づきその周波数でコンベックス型アレイ振動子2及びリニア型アレイ振動子3a、3bを駆動するためのパルス信号を作成する送信回路11と、リニア型アレイ振動子3a、3bの両サイドの超音波ビームの方向を変化させ走査範囲を広げるためにパルス信号の遅延時間を制御する遅延制御回路12と、コンベックス型アレイ振動子2及びリニア型アレイ振動子3a、3bからのエコー信号に対し増幅、検波等の処理を施し遅延制御回路12に出力する受信回路13と、遅延制御回路12で遅延され受信フォーカスされたエコー信号を合成するビーム合成回路14と、ビーム合成回路14からの合成信号に対してA/D変換等の処理を施して画像データを生成する超音波信号処理回路15と、超音波信号処理回路15からの画像データを基にDSC等の処理を施した後Bモード画像を生成する断層像生成回路16と、断層像生成回路16が生成したBモード画像をモニタ7に表示させる表示回路17と、超音波処理装置5の各回路を制御する制御回路18とを備えて構成される。
【0019】
遅延制御回路12は、図3に示すように、コンベックス型アレイ振動子2及びリニア型アレイ振動子3a、3bの各振動子に対して送信回路11からのパルス信号を所定の時間遅延させる複数の遅延回路21i(i:1〜n、n=コンベックス型アレイ振動子2及びリニア型アレイ振動子3a、3bの振動子素子の数)と、遅延回路12iにより所定時間遅延させられたそれぞれのパルス信号を増幅しコンベックス型アレイ振動子2及びリニア型アレイ振動子3a、3bの各振動子素子に出力するアンプ22iとから構成される。また、遅延回路21iは受信回路が受信したコンベックス型アレイ振動子2及びリニア型アレイ振動子3a、3bの各振動子素子からのエコー信号が入力され、受信フォーカスを行い、ビーム合成回路14に出力するようになっている。
【0020】
なお、遅延時間はプログラマブルに設定可能としてもよいし、予め遅延量を設定しておいてもよい。
【0021】
超音波プローブ4は、図4に示すように、コンベックス型アレイ振動子2及びリニア型アレイ振動子3a、3bは、内面側にパッキン材31が積層され、外面側には2つの音響整合層32,33及び音響レンズ34が積層された構造となっている。
【0022】
次に、このように構成された本実施の形態の作用について説明する。
【0023】
〜送波時〜
図5に示すように、ステップS1でユーザがキーボード6でそれぞれのコンベックス型アレイ振動子2の周波数(例えば30MHz)及びリニア型アレイ振動子3a、3bの周波数(例えば7.5MHz)を設定する。
【0024】
そして、ステップS2で制御回路18からの命令により、送信回路11がキーボード6で設定したリニア型アレイ振動子3aの周波数(7.5MHz)をもつ1波のパルス信号を作成し、そのパルス信号を遅延制御回路12におくる。
【0025】
ステップS3で遅延制御回路は入力されたパルス信号に対して、音波を集束させるため、また図6に示すように、リニア型アレイ振動子3aの両サイドの超音波ビーム方向を変化させ、走査範囲を広げるための遅延をかけ、その後増幅してリニア型アレイ振動子3aにパルス信号を入力し、超音波の送受信を行う。
【0026】
次にステップS4でリニア型アレイ振動子3aの送受信終了後、送信回路11がキーボード6で設定したコンベックス型アレイ振動子2の周波数(30MHz)をもつ1彼のパルス信号を作成し、そのパルス信号を遅延制御回路12におくる。
【0027】
ステップS5で遅延制御回路12は入力されたパルス信号に対して、音波を集束させるため、またコンベックス型アレイ振動子2の両サイドの超音波ビーム方向を変化させ走査範囲を広げるための遅延をかけ、その後増幅してコンベックス型アレイ振動子2にパルス信号を入力し、超音波の送受信を行う。
【0028】
ステップS6でコンベックス型アレイ振動子2の送受波終了後、リニア型アレイ振動子3bに対し、制御回路18からの命令により、送信回路11がキーボード6で設定したリニア型アレイ振動子3bの周波数(7.5MHz)をもつ1波のパルス信号を作成し、そのパルス信号を遅延制御回路12におくる。
【0029】
ステップS7で遅延制御回路は入力されたパルス信号に対して、音波を集束させるため、またリニア型アレイ振動子3bの両サイドの超音波ビーム方向を変化させ、走査範囲を広げるための遅延をかけ、その後増幅してリニア型アレイ振動子3bにパルス信号を入力し、超音波の送受信を行う。
【0030】
詳細には、遅延制御回路12では、送信回路11からのパルス信号を遅延回路21i(i:1〜n、n=コンベックス型アレイ振動子2及びリニア型アレイ振動子3a、3bの振動子素子の数)に入力する。遅延回路21iでは、図7に示すように、超音波が収束するように音軸に近い振動子素子に印加されるパルス信号ほど遅延させ、アンプ22iで増幅しコンベックス型アレイ振動子2及びリニア型アレイ振動子3a、3bの振動子素子に印加して、図8に示すようなリニア走査を行う。
【0031】
また、遅延制御回路12では、図9に示すように、コンベックス型アレイ振動子2及びリニア型アレイ振動子3a、3bの各両端においては、超音波の走査範囲を広げるために遅延量を設定し、超音波ビームの方向を変化させたセクタ走査を行う。コンベックス型アレイ振動子2及びリニア型アレイ振動子3a、3bにおいて、このようなセクタ走査を行うことで、図10に示すような網目部分に対して超音波ビームを送受信することができ、画像化する。
【0032】
〜受波時〜
図11に示すように、ステップS11で各振動子で受信したエコー信号が受信回路13に入力され、受信回路13は、エコー信号に対し増幅、検波等の公知の処理を施し、遅延制御回路12へ送る。遅延制御回路12はステップS12で検波後のエコー信号に対し、送信時と同様の遅延量で受信フォーカスを行い、ビーム合成回路14へ送る。
【0033】
そして、ステップS13でビーム合成回路14は、入力されたそれぞれの信号を合成し、超音波信号処理回路15へ送り、ステップS14で超音波信号処理回路15はA/D変換等の処理を施して、画像データを作成し、断層像生成回路16に送る。
【0034】
ステップS15で、断層像生成回路16は、画像データを基にDSC等の処理を施した後、Bモード画像を作成し、画像データを表示回路17に送り、ステップS16で表示回路17は作成されたBモード画像をアナログビデオ信号に変換し、モニタ7に送り、ステップS17でモニタ7はBモード画像を画面に表示する。
【0035】
図12はキーボード6上でコンベックス型アレイ振動子2、リニア型アレイ振動子3a、3bの周波数を共に30MHzと設定して使用した時のモニタ画面である。図10の網目部分を画像化できるため、腫瘍と正常組織の境界を連続的に表示することができる。
【0036】
図13はキーボード6上でコンベックス型アレイ振動子2の周波数を30MHz、リニア型アレイ振動子3a、3bの周波数を7.5MHzと設定して使用した時のモニタ画面であり、腫瘍の形状がプローブの側面方向に広がっている時等に有効である。また、プローブの先端方向に腫痛が広がっている時は、コンベックス型アレイ振動子2の周波数を7.5MHz、リニア型アレイ振動子3a、3bの周波数を30MHzとして使用することも可能である。
【0037】
つぎに、本実施の形態の超音波診断システム1の脳内腫瘍摘出手術での使用例について図14ないし図20を用いて説明する。
【0038】
図14に示すように、ステップS21で術前にCTやMRI等による立体表示を利用したナビゲーションシステムを用いて脳内の腫瘍の位置を確認する(図15参照)。
【0039】
次に、ステップS22で頭皮を切開し、ステップS23で頭蓋骨に小さな穴を開け、ステップS24で硬膜を切開し光学式顕微鏡下で腫瘍を確認し(図16参照)、ステップS25で顕微鏡下あるいは目視で確認できる腫瘍を処置具を用いて掻き出す。なお、腫瘍が脳内深くにある場合には、腫瘍位置まで小さな穴を開ける。
【0040】
ステップS26で腫瘍を取り除いた空洞もしくは穴を開けた部分に生理食塩水を注入し、ステップS27で本実施の形態の超音波プローブ4を生理食塩水で浸した部分に挿入し(図17及び図18参照:図17は穴を開けた部分に生理食塩水を注入した時のプローブの図、図18は腫瘍を取り除いた空洞に生理食塩水を注入した時のプローブの図)、ステップS28で残存腫瘍を全て掻き出し処置を終了する(図19及び図20参照:図19は図17の状態で腫瘍を確認した際の処置を示す図、図20は図18の状態で腫瘍を確認した際の処置を示す図)。
【0041】
このように本実施の形態によれば、腫瘍を掻き出す方向の腫瘍の浸潤度、および正常組織と腫瘍の境界を確認することができ、そして腫瘍の全体像をリアルタイムに描出することができる。
【0042】
なお、本実施形態の中ではプローブ先端にコンベックス型アレイ振動子2を設けたが、1.5Dアレイ振動子あるいは2Dアレイ振動子にしても良い。
【0043】
図21及び図22は本発明の第2の実施の形態に係わり、図21は超音波診断システムの構成を示す構成図、図22は図21の超音波プローブの走査範囲を示す図である。
【0044】
第2の実施の形態は、第1の実施の形態とほとんど同じであるので、異なる点のみ説明し、同一の構成には同じ符号をつけ説明は省略する。
【0045】
本実施形態の超音波診断システム1aは、図21に示すようにプローブの挿入軸方向に超音波を送受波するためプローブ前方に2個のリニア型アレイ振動子41a,41bを設けると共に、プローブ側面方向に超音波を送受信するためプローブ側面にリニア型アレイ振動子3a及びプローブ側面にリニア型アレイ振動子3aの挿入軸対称の位置にリニア型アレイ振動子3bを設けた超音波プローブ42を有して構成され、その他の構成は、第1の実施の形態と同様である。
【0046】
図22に示すように超音波プローブ42の走査範囲は、第1の実施の形態に対してプローブ先端部分で少し異なるが、作用は第1の実施の形態と同様である。
【0047】
第1の実施の形態と同様に各アレイ振動子の両端において超音波ビームの方向を変化させることで、走査範囲を拡大する。
【0048】
また、プローブ前方方向の画質に関しては第1の実施の形態のコンベックス型アレイ振動子に比べ、以下のことが言える。
【0049】
・音線密度が高いため遠点での方位分解能が良い
・コンベックス型アレイ振動子に代わりにリニア型アレイ振動子を2個配列しているため、グレーティンググローブの影響が小さい
以上の条件より超音波プローブ前方の高画質化が実現できる。
【0050】
図23ないし図31は本発明の第3の実施の形態に係わり、図23は超音波診断システムの構成を示す構成図、図24は図23の超音波処理装置の構成を示すブロック図、図25は図24の断層像生成回路61で生成されるBモード画像を示す図、図26は図24の3次元画像構築回路61によるBモード画像の重ね合わせを示す図、図27は図24の3次元画像構築回路61で構築される3次元画像を示す図、図28は図24の複数断層像構築回路62により構築された画像の表示例を示す図、図29は図24の3次元画像構築回路61で構築された画像の表示例を示す図、図30は図23の超音波プローブの揺動動作を説明する第1の図、図31は図23の超音波プローブの揺動動作を説明する第2の図である。
【0051】
第3の実施の形態は、第1の実施の形態とほとんど同じであるので、異なる点のみ説明し、同一の構成には同じ符号をつけ説明は省略する。
【0052】
図23に示すように本実施の形態の超音波診断システム1bは、先端のアレイ振動子が第1の実施の形態と同様に構成され、内部にプローブ先端を挿入軸を中心に揺動的に回転する回転手段であるモータ51と、モータ51の回転角度を検出する角度検出手段であるエンコーダ52を設けた超音波プローブ53と、超音波を送受波し超音波画像を作成すると共に超音波画像を記録する超音波処理装置54と、“選択”キー6aと超音波画像の記録を指示するための“記録”キー55と3次元画像を構成する“3D”キー56と複数断層像を構成するための“DPR”キー57を備えたキーボード58と、モニタ7とを備えて構成される。
【0053】
超音波処理装置54は、図24に示すように、断層像生成回路16で得た断層像を、エンコーダ52から得た回転角度データをもとに重ね合わせて3次元画像を構築する3次元画像構築回路61と、3次元画像構築回路61で得られた3次元データから複数の断層像を構築する複数断層像構築回路62と、キーボード58の“3D”キー56のON、OFFによって状態A、状態Bが切り換わる切替機63と、キーボード58の“DPR”キー57のON、OFFによって状態C、状態Dが切り換わる切替機64と、超音波画像を記録するハードディスクドライブ(HDD)65とを有して構成され、その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
【0054】
次に本実施の形態の作用について説明する。
【0055】
〜超音波プローブ〜
ユーザがキーボード58の“3D”キー56、“DPR”キー57を押す(押さない場合は、切替機63が状態Bに切り替り第1の実施の形態と同様の作用となる)。
【0056】
制御回路18からの命令により、モータ51が揺動的に動作する(図30及び図31参照:揺動的な動作については後述する)。
【0057】
エンコーダ52はモータ51の動作に基づき、基準値に対する振動子の相対的なプローブ長手中心軸に対する回転角度を検出し、3次元画像構築回路61へ回転角度データを送る。
【0058】
〜超音波処理部〜
ユーザがキーボード58の“3D”キー56、“DPR”キー57を押すと、切替機63が状態A、切替機64が状態Cに切り替る。第1の実施の形態と同様に、断層像生成回路16で図25に示すようなBモード画像を生成する。
【0059】
3次元画像構築回路61が、図26に示すようにBモード画像を重ね合わせて、陰面消去、陰影付け等、公知の3次元画像処理を施し、図27に示すように3次元画像を構築する。
【0060】
複数断層像構築回路62が、3次元画像構築回路61で得られた3次元画像から、異なる断層像を切り出し画面の左右に表示できる形に構築し、表示回路17に画像データを送り、表示回路17は画像データをアナログビデオ信号に変換し、モニタ7に送信し、モニタ7はアナログビデオ信号を画面に出力する(このときのモニタ画面を図28に示す)。
【0061】
また、キーボード58の“DPR”キー57を押さない場合は、切替機64が状態Dに切り替り、3次元画像構築回路61で構成された3次元画像が表示回路17を経て、モニタ7上に表示される(このときのモニタ画面を図29に示す)。
【0062】
モニタ画面について図28及び図29を用いて説明する。
【0063】
図28は複数断層像を表示した画面で、画面上の左側には超音波プローブ53の挿入軸に対して垂直な面(以後、ラジアル画像と記す)を表示し、右側には、超音波プローブ53の挿入軸に対して平行な面(以後、リニア画像と記す)を表示している。
【0064】
そのため腫瘍を2方向から確認することができる。また、ラジアル画像上のカーソルを動かすとそのカーソルの位置におけるリニア画像が右側に表示される。リニア画像上でも同様である。
【0065】
図29は3次元画像を表示した画面で、画面上には立体的に腫瘍が表示される。また、ユーザはキーボード58上の簡単な操作で視点を変えることができる。
【0066】
アレイ振動子の揺動的動作について図30及び図31を用いて説明する。なお、図30及び図31は超音波プローブ53を挿入部先端より見た図である。
【0067】
図30のようにアレイ振動子をモータ51で時計回り(あるいは反時計回り)に180°回転する。その後、図31に示すようにアレイ振動子が元の位置に戻るように反時計回り(あるいは時計回り)に180°回転する。この図30の動作と図31の動作を繰り返す。このように180°回転させるだけの操作でプローブ周囲の3次元画像を構築することが可能である。
【0068】
このように本実施の形態によれば、第1の実施の形態の効果に加え、脳内腫瘍摘出手術において頭蓋骨切開後に脳内腫瘍を広範囲に表示でき、かつ中心軸に対するプローブの回転量を小さくしても、プローブ周辺の3次元画像を構築することができる。
【0069】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、腫瘍を掻き出す方向の腫瘍の浸潤度、および正常組織と腫瘍の境界を確認することができ、そして腫瘍の全体像をリアルタイムに描出することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る超音波診断システムの構成を示す構成図
【図2】図1の超音波処理装置の構成を示すブロック
【図3】図2の遅延制御回路の構成を示すブロック
【図4】図1の超音波プローブの先端の構成を示す断面図
【図5】図1の超音波処理装置の送波時の処理の流れを示すフローチャート
【図6】図5の処理を説明する第1の図
【図7】図5の処理を説明する第2の図
【図8】図5の処理を説明する第3の図
【図9】図5の処理を説明する第4の図
【図10】図5の処理を説明する第5の図
【図11】図1の超音波処理装置の受波時の処理の流れを示すフローチャート
【図12】図1のモニタに表示される超音波画像の表示例を示す
【図13】図12の超音波画像の変形例を示す
【図14】図1の超音波処理装置を用いた脳内腫瘍摘出手術の一例の流れを示すフローチャート
【図15】図14の流れを説明する第1の図
【図16】図14の流れを説明する第2の図
【図17】図14の流れを説明する第3の図
【図18】図14の流れを説明する第4の図
【図19】図14の流れを説明する第5の図
【図20】図14の流れを説明する第6の図
【図21】本発明の第2の実施の形態に係る超音波診断システムの構成を示す構成図
【図22】図21の超音波プローブの走査範囲を示す図
【図23】本発明の第3の実施の形態に係る超音波診断システムの構成を示す構成図
【図24】図23の超音波処理装置の構成を示すブロック
【図25】図24の断層像生成回路で生成されるBモード画像を示す図
【図26】図24の3次元画像構築回路によるBモード画像の重ね合わせを示す図
【図27】図24の3次元画像構築回路で構築される3次元画像を示す図
【図28】図24の複数断層像構築回路により構築された画像の表示例を示す図
【図29】図24の3次元画像構築回路で構築された画像の表示例を示す図
【図30】図23の超音波プローブの揺動動作を説明する第1の図
【図31】図23の超音波プローブの揺動動作を説明する第2の図
【図32】従来の脳内腫瘍摘出手術の一例の流れを示すフローチャート
【符号の説明】
1…超音波診断システム
2…コンベックス型アレイ振動子
3a,3b…リニア型アレイ振動子
4…超音波プローブ
5…超音波処理装置
6…キーボード
6a…“選択”キー
7…モニタ
11…送信回路
12…遅延制御回路
13…受信回路
14…ビーム合成回路
15…超音波信号処理回路
16…断層像生成回路
17…表示回路
18…制御回路

Claims (5)

  1. 先端に設けられ挿入軸の略前方方向に超音波を送受信する第1のアレイ振動子と、前記挿入軸と平行に設けられ挿入軸と略垂直方向に超音波を送受信する第2のアレイ振動子と、第2のアレイ振動子と挿入軸に対して対称の位置に第3のアレイ振動子とを設けた超音波プローブと、
    前記超音波プローブを駆動し超音波を送受信して超音波画像を作成するための超音波処理部と、
    前記超音波処理部にデータを入力する入力手段と
    を備えたことを特徴とする超音波診断システム。
  2. 前記超音波処理部内部に、前記入力手段で設定した前記第1から第3のアレイ振動子の周波数に基づき、該周波数で前記第1から第3のアレイ振動子の振動子素子を駆動するための送信波形を作成する送信回路と、
    前記第1から第3のアレイ振動子の両端の超音波ビーム方向を変化させ、走査範囲を広げるために送信パルスの遅延時間を制御する遅延制御回路と
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の超音波診断システム。
  3. 先端に設けられ挿入軸の略前方方向に超音波を送受信する第1のアレイ振動子と、前記挿入軸と平行に設けられ挿入軸と略垂直方向に超音波を送受信する第2のアレイ振動子と、第2のアレイ振動子と挿入軸に対して対称の位置に設けられた第3のアレイ振動子と、内部にプローブ先端を挿入軸を中心に回転する回転手段と、その回転角度を検出する角度検出手段とを設けた超音波プローブと、
    前記超音波プローブを駆動し超音波を送受信して超音波画像を作成するための超音波処理部と、
    前記超音波処理部にデータを入力する入力手段と
    を備えたことを特徴とする超音波診断システム。
  4. 前記、超音波処理部は、角度検出手段から得た回転角度データをもとに断層像を重ね合わせて3次元画像を構築する3次元画像構築回路
    を備えたことを特徴とする請求項3に記載の超音波診断システム。
  5. 前記超音波処理部内部に、前記第1から第3のアレイ振動子の両端の超音波ビーム方向を変化させ、走査範囲を広げるために送信パルスの遅延時間を制御する遅延制御回路
    を備えたことを特徴とする請求項3に記載の超音波診断システム。
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