JP2004015843A - 蓄電素子の電圧均一化回路およびこれを利用した電圧検出回路、均圧充電回路 - Google Patents
蓄電素子の電圧均一化回路およびこれを利用した電圧検出回路、均圧充電回路 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】ブロックB1、B2毎に変圧器T31、T32を設け、その1次巻線W11、W12を並列に接続し、各2次巻線W211〜W222に、それぞれスイッチング素子SS1〜SS4およびダイオードD1〜D4を介してキャパシタセルC1〜C4を接続する。そして、各スイッチング素子SS1〜SS4を同時に50Hzの周波数でオンオフさせる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、キャパシタや2次電池等の蓄電素子を複数個、例えば直列に接続して構成される蓄電装置における上記各蓄電素子の電圧比を常にその定格電圧比に等しくさせる電圧均一化回路,およびこれを利用した電圧検出回路、均圧充電回路に関するもので、特に、各蓄電素子が複数のブロックに分割されてなる大容量の蓄電装置に適用可能なものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
最近は、充放電特性に優れた大容量キャパシタとして電気二重層キャパシタが注目されている。しかるに、この電気二重層キャパシタはその素子(セル)の電圧は低く、実用的な電圧定格のキャパシタ蓄電装置として使用するには複数個、複数段に直列に接続して構成する必要がある。
この場合、問題になるのは、各セルの容量偏差に伴う各段のセルの電圧の不均一性である。即ち、直列接続された複数のセルに定電流を供給して充電していくと、容量の小さいセルの電圧が容量の大きいセルの電圧より高くなり、各セルの電圧を許容限度である規定電圧以下に収めるものとすると、この規定電圧にまですべてのセルを充電するということができなくなる。
【0003】
また、一旦充電した後の電圧低下は、各セルの等価直列抵抗や漏れ抵抗のバラツキによっても不均一となる。
従って、直列に接続されたセルの分担電圧や蓄電量を均一にするには、各セルの上記特性、即ち、静電容量、等価直列抵抗、漏れ抵抗を等しくする必要がある。
しかし、蓄電装置として構成される単位のセル特性を全て合わせることは、製造上の制約や困難が伴うことになり、また、一定の分散分布下でセルの特性を選択して使用することには限度があり、一般的には経済性が損なわれる。
【0004】
そこで、充電時の各セルの分担電圧を均一化するため、図17に示すように、漏れ抵抗R12、R22よりも抵抗値が小さい一定の抵抗値を有する分担抵抗R1、R2をセルの漏れ抵抗と並列に接続して見かけ上の漏れ抵抗を均一にすることが有効である。
また、図18示すように、充電時にセルの電圧を検出してその規定電圧を越えるとスイッチT1をオンして分流抵抗器Rに充電電流を分流し、セルの充電電圧を一定値に保ち、他のセルが規定電圧まで充電されると充電電流を減少させて一定電圧にして蓄電部の電圧を保つようにする。
【0005】
しかるに、これらの方式は、いずれも、セルの特性の違いによる余分の電力を外部の抵抗で消費して分担電圧を合わせるので、充電電力の一部が損失となり充電時の効率が低下する。
また、充電後、蓄電装置を充電装置と切り離して使用する場合には、各セルの電圧はセルの特性によって決まる特性で放電するので、電圧の低下は不均一なものとなる。従って、各セルの分担電圧が異なり負荷に有効に電力を供給することが困難になる。また、この電圧不均一の状態から再充電を行う場合には、電圧均一化のために費やされる電力損失が一層大きくなる。
蓄電素子を複数のブロックで構成する高圧大容量の蓄電装置にあっては、電力損失の規模もそれに応じて大きくなる。
【0006】
この発明は以上のような問題点を解消するためになされたもので、複数のブロックで構成する蓄電装置にあって、電力損失を伴う外部抵抗を使用することなく、簡単な構成制御動作でしかも電圧均一化が高速度になされる蓄電素子の電圧均一化回路を得ることを目的とする。
また、その電圧均一化回路を利用して各蓄電素子の電圧を簡便に検出できる電圧検出回路を得ることを目的とする。
更に、その電圧均一化回路を利用して各蓄電素子を簡便に均等な電圧に充電できる均圧充電回路を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る蓄電素子の電圧均一化回路は、互いに並列に接続されてない複数の蓄電素子が複数のブロックに分割されてなる蓄電装置の上記各蓄電素子に充電された電圧比をその定格電圧比に等しくさせる電圧均一化回路であって、
上記各ブロック毎に設けられ、1次巻線と当該ブロックの各蓄電素子に並列に接続された2次巻線とを備えた変圧器、上記各蓄電素子と上記各2次巻線との間に挿入されたスイッチング素子、このスイッチング素子と逆並列接続されたダイオード、および上記各スイッチング素子を同時に所定の周波数でオンオフさせるスイッチング制御手段を備え、
上記各変圧器の1次巻線を互いに並列に接続するとともに、上記各変圧器は、その各1次巻線を互いに並列に接続して巻線に電圧を誘起させたときの各2次巻線の誘起電圧比が上記各2次巻線が接続される蓄電素子の定格電圧比となるよう上記各変圧器の巻線巻数比を設定したものである。
【0008】
また、この発明に係る電圧均一化回路は、上記各変圧器の1次巻線を互いに接続する接続線を、往復導体が密着配置された低インピーダンスブスとしたものである。
【0009】
また、この発明に係る電圧均一化回路は、上記各変圧器の1次巻線の巻数を各2次巻線の巻数より大きく設定することにより、上記各蓄電素子の電圧均一化動作時、上記各変圧器の1次巻線相互間に流れる電流を上記各2次巻線に流れる電流より低減せしめたものである。
【0010】
また、この発明に係る電圧均一化回路の上記複数の蓄電素子はすべて互いに直列に接続されているものである。
【0011】
また、この発明に係る電圧均一化回路の上記複数の蓄電素子は、同一ブロック内では互いに直列に接続され、異なるブロック間では互いに絶縁されているものである。
【0012】
また、この発明に係る電圧均一化回路の上記複数の蓄電素子は、そのすべてが電気二重層キャパシタであるか、またはそのすべてが2次電池であるか、またはその一部が電気二重層キャパシタで残りが2次電池であるとしたものである。
【0013】
また、この発明に係る電圧検出回路は、上記蓄電装置を構成する蓄電素子の1個の電圧を検出する電圧検出器を備え、
上記電圧検出器により電圧が均一化された上記蓄電素子の電圧を検出可能としたものである。
【0014】
また、この発明に係る電圧検出回路は、上記変圧器の1次巻線と並列に接続されたキャパシタ、このキャパシタと上記変圧器の1次巻線との間に挿入され上記蓄電装置のスイッチング素子と同時にオンオフされる第2のスイッチング素子、この第2のスイッチング素子と逆並列接続された第2のダイオード、および上記キャパシタの電圧を検出する電圧検出器を備え、
上記電圧検出器により電圧が均一化された上記蓄電素子の電圧を検出可能としたものである。
【0015】
また、この発明に係る電圧検出回路は、キャパシタ、1次巻線が上記蓄電装置の変圧器の1次巻線と並列に接続され2次巻線が上記キャパシタと並列に接続された第2の変圧器、上記キャパシタと上記第2の変圧器の2次巻線との間に挿入され上記蓄電装置のスイッチング素子と同時にオンオフされる第2のスイッチング素子、この第2のスイッチング素子と逆並列接続された第2のダイオード、および上記キャパシタの電圧を検出する電圧検出器を備え、
上記電圧検出器により電圧が均一化された上記蓄電素子の電圧を検出可能としたものである。
【0016】
また、この発明に係る均圧充電回路は、上記変圧器の1次巻線と並列に接続された直流定電圧電源、この直流定電圧電源と上記変圧器の1次巻線との間に挿入され上記蓄電装置のスイッチング素子と同時にオンオフされる第3のスイッチング素子、およびこの第3のスイッチング素子と逆並列接続された第3のダイオードを備え、
上記直流定電圧電源により上記各蓄電素子をその定格電圧比に等しい電圧に充電可能としたものである。
【0017】
また、この発明に係る均圧充電回路は、直流定電圧電源、1次巻線が上記蓄電装置の変圧器の1次巻線と並列に接続され2次巻線が上記直流定電圧電源と並列に接続された第3の変圧器、上記直流定電圧電源と上記第3の変圧器の2次巻線との間に挿入され上記蓄電装置のスイッチング素子と同時にオンオフされる第3のスイッチング素子、およびこの第3のスイッチング素子と逆並列接続された第3のダイオードを備え、
上記直流定電圧電源により上記各蓄電素子をその定格電圧比に等しい電圧に充電可能としたものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1における蓄電素子の電圧均一化回路を示す構成図である。図において、C1〜C4は電気二重層キャパシタで、ここでは、全て互いに直列に接続されているが、キャパシタC1、C2は共通のモジュールにまとめられたブロックB1に、また、キャパシタC3、C4は共通のモジュールにまとめられたブロックB2にそれぞれ組み込まれている。
既述したとおり、電気二重層キャパシタ素子(以下、単に、キャパシタセルまたはセルと称す)はその電圧が低いことから、蓄電装置が高電圧大容量化するにつれ、多数のキャパシタセルを直列並列に接続する必要があり、主としてその設計、製作上の観点から複数のブロックに分割した構成が採用される。図1はその最も簡単な2ブロック構成のものを示す。
【0019】
T31、T32は各ブロック毎に設けられた変圧器で、各1次巻線W11とW12とは互いに並列に接続されている。そして、変圧器T31の2次巻線W211とW212とは、それぞれセルC1とC2とに互いに並列に接続されている。また、変圧器T32の2次巻線W221とW222とは、それぞれセルC3とC4とに互いに並列に接続されている。
SS1〜SS4は、それぞれセルC1と巻線W211との間、セルC2と巻線W212との間、セルC3と巻線221との間、セルC4と巻線W222との間に挿入されたスイッチング素子、D1〜D4は、それぞれスイッチング素子SS1〜SS4と逆並列接続されたダイオードである。G1〜G4は、それぞれスイッチング素子SS1〜SS4を同期してオンオフさせるためのゲート信号を発生するゲート信号発生器で、ここでは50Hzの周波数でオンオフさせる信号を発生する。
【0020】
次に、図1の動作を説明する前に、同期してオンオフするスイッチング素子と変圧器とを使用して複数のキャパシタセルの電圧を均一化させる動作原理の理解の助とするため、先ず、2個のセルと1個の変圧器を用いた図2の回路における電圧均一化の動作について説明する。
【0021】
ここでは、セルC1、C2の定格電圧は同一であるが、静電容量には差を設け、C1を100F、C2を110Fとしている。Tは、巻数比が1:1の変圧器で、一方の巻線W1はセルC1と、また、他方の巻線W2はセルC2とそれぞれ並列に接続されている。SS1、SS2は、それぞれセルC1と巻線W1との間、およびセルC2と巻線W2との間に挿入されたスイッチング素子で、具体的には、導通時の抵抗が低く、スイッチング損失が少ないパワーMOSFETトランジスタやIGBTが適している。D1、D2は、それぞれスイッチング素子SS1およびSS2と逆並列接続されたダイオードである。G1、G2は、それぞれスイッチング素子SS1およびSS2を同期してオンオフさせるためのゲート信号を発生するゲート信号発生器で、ここでは50Hzの周波数でオンオフさせる信号を発生する。
【0022】
V1、V2、Aは、それぞれセルC1、C2の電圧VP1、VP2を検出する電圧検出器、変圧器巻線W1、W2の電圧VP12、VP22を検出する電圧検出器、およびセルC1、C2に流入、流出する電流I1、I2を検出する電流検出器である。但し、これらは、後述する発明の動作の説明の便宜上設けているもので、本願発明の構成上必要とするものではない。
【0023】
次に動作、即ち、セル電圧を均一化させる動作について説明する。初期条件として、容量が小さいセルC1の電圧が2.7Vに、容量が大きいセルC2の電圧が2.6Vに充電されており、両者の充電電圧に0.1Vの差があるとする。
ゲート信号発生器G1、G2から同期したゲート信号を発生し、スイッチング素子SS1とSS2が同期してオンすると、各セルC1、C2の電圧が変圧器Tの巻線W1、W2に印加され、印加された電圧差に相当する電圧源と、セルC1、C2のキャパシタンス、変圧器Tのインダクタンス、および配線の抵抗からなる回路インピーダンスとで定まる上昇率でセルC1からセルC2に向けて電流が流れる。
ここで、簡単に、セルC1、C2のキャパシタンスは十分大きいものとし電流は変圧器TのインダクタンスLのみで抑えられるものと仮定すると、スイッチング素子SS1、SS2がオンした時点(t=0)から時間t経過後の電流I1(t)、I2(t)は(1)式で表される。
I1(t)=(VP12−VP22)・t/L=−I2(t) (1)式
従って、電流は時間と共に直線的に上昇する。そして、セルC1側の電流I1は、スイッチング素子SS1を流れ、セルC2側の電流I2は、ダイオードD2を流れる。
【0024】
周波数50Hzの半周期が経過し、スイッチング素子SS1、SS2が同期してオフすると電流が遮断される。この間の通電量に相当する電荷量がセルC1からセルC2に移行し、両セルC1、C2の電圧均一化の動作がなされるわけである。そして、以上の単位動作をここでは50Hzの周波数で繰り返す。
図3は、1周期での動作波形が判るレベルに時間軸を設定したもので、同図(a)は、変圧器Tの巻線W1、W2の電圧VP12、VP22の波形を、同図(b)は、各巻線W1、W2に流れる電流I1、I2の波形を、そして、同図(c)は、各セルC1、C2の電圧VP1、VP2の波形をそれぞれ示す。
図4は、図3と同じ動作であるが、電圧均一化の状態が目視できるレベルに時間軸を設定したもので、同図(a)は、各電流I1、I2の減衰状態を、同図(b)は、両セル電圧VP1、VP2が均一化していく状態をそれぞれ示している。
【0025】
以上の動作では、変圧器Tには直流電圧がパルス状に印加されるので、その鉄心が直流偏磁を受ける。従って、同種の直流電圧パルスが印加される他用途のフライバック方式の変圧器と同様、電圧印加条件を考慮して適切に設定したギャップ付鉄心を採用することによりこの直流偏磁分を抑制するようにするのが望ましい。
なお、図2では、両セルC1とC2とは電気的に絶縁されているが、互いに直列に接続されている場合も、動作は全く同一となる。
【0026】
以上のように、各セルに接続したスイッチング素子を同時に所定の周波数でオンオフすれば、存在する各セル間の電圧差に基づきその電圧差を減少させる方向に充放電電流が流れて電圧均一化が実現する。勿論、外部抵抗に電力を消費させることもない。
【0027】
ところで、複数のブロックに分割されて構成される蓄電装置において、図2で説明した電圧均一化の原理をそのまま踏襲すると、1個の変圧器にセルの数だけの多くの巻線を設け各巻線をそれぞれ各ブロックのセルに接続する必要があり、接続配線の本数が非常に多くなると共に、配線長も長くなり、装置としての設計製作上不利な点が多くなる。また、磁気誘導の障害も生じ易い。
【0028】
実施の形態1で示す図1は、以上の点の改良を図ったものである。即ち、変圧器をブロック毎に設け、各変圧器には当該ブロック内の直列セル数に応じた数の2次巻線を備えそれぞれスイッチング素子を介して各セルに接続している。そして、各変圧器の1次巻線同士を並列に接続している。
図1の例では、全てのキャパシタセルC1〜C4の定格電圧は等しく、両変圧器T31、T32とも、各巻線の巻数比は1:1:1に設定している。従って、両変圧器を接続した状態で巻線に電圧を誘起させたときの各2次巻線W211〜W222の誘起電圧比は、各2次巻線に接続されるセルの定格電圧比と合致しており、即ち、ここでは全て等しい値となっている。
【0029】
次に、図1の電圧均一化回路の動作、即ち、電圧均一化の動作について説明する。各セルC1〜C4は定格電圧は同一であるが、その静電容量は、図示のとおり、敢えて異ならせるとともに、電圧初期値も異ならせている。
静電容量は、それぞれ100F、110F、120F、130F、電圧初期値は、2.7V、2.65V、2.6V、2.5Vとしている。
電圧均一化の基本原理は図2〜図4で説明した内容と同一であるのでここではその再録は省略し、電圧均一化過程における電圧、電流波形について説明する。
【0030】
図5は、各セルC1〜C4の電圧VP1〜VP4の波形を示しており、各セルの電圧が、それぞれの初期値から、各静電容量を加重平均した電圧DC2.62Vに収斂していることが判る。
図6は、各セルC1〜C4の電流I1〜I4の時間経過特性を示す。但し、これらの電流波形は、図4で説明したとおり、スイッチング素子のオンオフにより断続するものであるが、各電流が判別可能なように、この図6では、各断続電流波形の波高値を連ねた曲線で表示している。これから判るように、全体としては、相対的に電圧が高いセルC1、C2から電圧が低いセルC3、C4に電流が流れているが、ブロック毎に変圧器を設けた関係で、セルC2およびC3の電流については、動作開始直後は本来とは逆の極性となっており、速やかに反転して本来の極性に移行している。しかし、抵抗損失を伴わない円滑な電圧均一化動作が得られる点については図2で説明した場合と同様である。
【0031】
次に、図1で変圧器をブロック毎に分けた影響を見るため、4巻線を備えた1個の変圧器を使用した場合の電圧、電流波形を図7、図8に示す。この場合の回路図は図示を省略するが、各セルC1〜C4の静電容量および電圧初期値は図1の場合と同一としている。
図7は、各セルC1〜C4の電圧VP1〜VP4の波形を示しており、先の図5の場合と比較すると、セルC1、C2の電圧VP1、VP2は、共に単調減少で速やかに加重平均電圧に収斂し、また、セルC3、C4の電圧VP3、VP4も、単調増加で速やかに加重平均電圧に収斂している。
図8は、各セルC1〜C4の電流波高値を連ねたもので、先の図6と比較すると、各電流I1〜I4は、共に動作開始後その極性を変えることなく速やかに減衰している。
【0032】
結果として、変圧器をブロック毎に設けることで、電圧均一化に至る時間が増大していることが判る。これは、異なるブロックに属するセル間に流れる電流は変圧器の1次巻線を経て変圧器相互間の接続線を流れるためこの間のインピーダンスの存在が減少の速度を遅らせたためと考えられる。もっとも、図1の設定では、ブロックB1に属するセルC1、C2は共に容量が小さく従って電圧初期値が高く、また、ブロックB2に属するセルC3、C4は共に容量が大きく従って電圧初期値が低い。従って、電圧均一化の動作の過程で、変圧器の1次巻線を経てブロック間、即ち、変圧器間の接続線に流れる電流が特に大きくなるため影響が大きく出たものである。
現実の蓄電装置にあっては、各セル容量のバラツキは確率上各ブロックでほぼ等しくなるものと考えられるので、ブロック間、即ち変圧器間の接続線に流れる電流は図1で設定した場合よりもっと小さくなる。従って、変圧器をブロック毎に分けることによる電圧均一化速度に及ぼす影響は、以上で説明した場合より大幅に軽減されるものと考えられる。
【0033】
セルの容量分布と関係なく、変圧器間の接続線を、その往復導体が密着配置された低インピーダンスブスで構成することは、変圧器をブロック毎に分けることによる電圧均一化速度低下傾向を抑制することは、上述した理由から明らかである。
また、図1では、全ての巻線の巻数比を同一としたが、各変圧器の1次巻線を相互に接続したときの各変圧器各2次巻線に誘起される電圧比が、各2次巻線に接続されるセルの定格電圧比となる条件下で各変圧器の1次巻線の巻数を各2次巻線の巻数より大きく設定すると、各セルの電圧をその定格電圧比に等しくするという電圧均一化の動作を損なうことなく、変圧器間の接続線に流れる電流の絶対値を低減することができる。この結果、同一長、同一形状の接続線であっても、セル側で見た上記接続線のインピーダンスが低減し、変圧器をブロック毎に分けることによる電圧均一化速度低下傾向を抑制することができる。
【0034】
なお、図1では、各セルが2個のブロックに分割された場合について示しているが、更に多くのブロックに分割する場合にも、各ブロック毎に変圧器を設けることでこの発明はそのまま適用でき同等の効果を奏する。また、図1では全てのセルは互いに直列に接続されているが、上述したこの発明による電圧均一化原理からして図1で示した接続構成に限らず、例えば、同一ブロック内のセルは互いに直列に接続され、異なるブロック間では互いに絶縁されているような場合にも適用できることは当然である。
また、セル(蓄電素子)としては、電気二重層キャパシタに限らず、2次電池でもよく、また、その一部が電気二重層キャパシタで残りが2次電池である場合も、上述したと同様の原理で電圧均一化動作が実現する。
なお、これらブロック数、蓄電素子の接続仕様、蓄電素子の種別に関する変形例は、以下に説明する実施の形態においても同様に適用できるものである。
【0035】
実施の形態2.
図9は、この発明の実施の形態2における蓄電素子の電圧検出回路を示す構成図である。ここでは、先の実施の形態1の電圧均一化回路を利用して、電圧が均一化したキャパシタセルの電圧を簡便に検出する装置について説明する。ブロックB1、B2として、それぞれ、キャパシタセルC1、C2およびC3、C4、変圧器T31およびT32、スイッチング素子SS1、SS2およびSS3、SS4、ダイオードD1、D2およびD3、D4から構成されているところは、図1と同じであり個々の説明は省略する。
Cは電圧検出用に設けられたキャパシタセルで、変圧器T31、T32の1次巻線と並列に接続されている。キャパシタセルCの静電容量は、蓄電装置のセルC1〜C4の容量に合わせる必要はなく、例えば、1F程度に設定される。SSはキャパシタセルCと変圧器1次巻線との間に挿入された第2のスイッチング素子で、ゲート信号発生器Gにより、蓄電装置のスイッチング素子SS1〜SS4と同時にオンオフ制御される。Dはスイッチング素子SSに逆並列接続された第2のダイオードである。
そして、VPはキャパシタセルCの電圧を検出する電圧検出器である。
【0036】
電圧検出の動作は、上述した電圧均一化の動作と同一である。即ち、蓄電装置のスイッチング素子SS1〜SS4に加えて電圧検出用に設けたスイッチング素子SSを同期してオンオフ制御すると、セルの容量差に拘わらず各セルの電圧は均一化される。従って、この電圧が均一化されたキャパシタセルCの電圧を電圧検出器VPで検出することで、蓄電装置の全てのセルC1〜C4の電圧を把握することが出来る。
【0037】
電圧検出用のキャパシタセルCの容量を、蓄電装置のセルの容量より極小さい値に設定しても電圧均一化の動作が支障無く実行され電圧検出が可能となる様子を図10、図11により説明する。
図10は、解析の便宜上、蓄電装置を1個のブロックからなるものとしているが、電圧検出に係る部分は図9と同一である。ここでは、蓄電装置のセルC1、C2の容量を、それぞれ100F、110Fとし、電圧検出用のキャパシタセルCの容量を1Fとしている。そして、セルC1、C2の電圧初期値を、それぞれ2.7V、2.5Vに設定した段階から、50Hzの周波数で各スイッチング素子をオンオフさせたときの各セルの電圧変化を図11に示す。
セルC1、C2の電圧VP1、VP2はその初期値から速やかに加重平均電圧に収斂し、キャパシタセルCの電圧VPもその固有の残存電圧から急速に平均電圧、従って、蓄電装置のセルの電圧に収斂している。特に、電圧VPは、キャパシタセルCの容量が小さいことからその時間的変化速度が大きくなっている。
【0038】
以上のように、実施の形態1で説明した電圧均一化回路の動作を利用して蓄電装置の各セルの電圧を簡便に検出することが可能となる。
図12は電圧検出回路の変形例で、図9と異なるのは以下の点のみである。即ち、電圧検出用に第2の変圧器Tを設けている。そして、この変圧器Tの1次巻線は蓄電装置の変圧器T31、T32の1次巻線と並列に接続され、その2次巻線に、電圧検出に係るキャパシタセルC、第2のスイッチング素子SS、第2のダイオードD、ゲート信号発生器G、および電圧検出器VPを接続している。
【0039】
電圧均一化の動作、およびそれを前提とする電圧検出の動作は、先の図9の場合と同様であるので、再録はしないが、変圧器Tを別途設ける構成としているので、当該変圧器Tの巻数を例えば図のように、N1、N2として、電圧検出器で得られた電圧VPに(N1/N2)を乗算した値を蓄電装置のセルの電圧検出値とするようにしてもよい。この場合、電圧検出に係るキャパシタセルや電圧検出器VP等の部品の電圧仕様を、蓄電装置本体の電圧仕様と関係なく設定できるので、その分設計の自由度が高まり、経済設計の可能性が高まるという利点がある。
【0040】
以上では、いずれも蓄電装置と別に電圧検出専用にキャパシタセルCを設けた構成を採用しているが、電圧検出用のキャパシタセルを特別に設けず、蓄電装置内のセルの1個にその電圧を検出する電圧検出器を接続することで電圧検出回路を構成するようにしてもよい。
【0041】
実施の形態3.
図13は、この発明の実施の形態3における蓄電素子の均圧充電回路を示す構成図である。ここでは、先の実施の形態1の電圧均一化回路を利用して、蓄電装置の全てのキャパシタセルを簡便に均一電圧に充電する装置について説明する。ブロックB1、B2からなる蓄電装置の構成は先の形態例と同様である。
この実施の形態3では、上記蓄電装置の各セルC1〜C4を充電するため以下の装置を備えている。
VDCは、充電の駆動源である直流定電圧電源で、蓄電装置の変圧器T31、T32の1次巻線と並列に接続されている。SS0は直流定電圧電源VDCと変圧器1次巻線との間に挿入された第3のスイッチング素子で、ゲート信号発生器G0により、蓄電装置のスイッチング素子SS1〜SS4と同時にオンオフ制御される。D0はスイッチング素子SS0に逆並列接続された第3のダイオードである。
【0042】
次に充電の動作について説明する。蓄電装置のスイッチング素子SS1〜SS4に加えて充電用に設けたスイッチング素子SS0を同期してオンオフ制御すると、蓄電装置のセルC1〜C4および直流定電圧電源VDCが電圧均一化の対象素子となり、結果として、直流定電圧を維持する直流定電圧電源VDCの電圧まで各セルC1〜C4が充電されるわけである。
【0043】
図14、図15はこの充電動作を示すもので、図14は、解析の便宜上、蓄電装置を1個のブロックからなるものとしているが、充電回路に係る部分は図13と同一である。ここでは、蓄電装置のセルC1、C2の容量を、それぞれ100F、110F、直流定電圧電源VDCの電圧を2.7Vとしている。そして、セルC1、C2の電圧初期値を、それぞれ2.65V、2.6Vに設定した段階から、50Hzの周波数で各スイッチング素子をオンオフさせたときの各セルの電流、電圧の変化を図15に示す。
図15(a)(b)は断続する各電流の波高値を連ねたもので、いずれも直流定電圧電源VDCからセルC1、C2に充電電流が送り込まれていることを示している。また、図15(c)は各電圧の変化を示しており、セルC1、C2の電圧が速やかに直流定電圧電源VDCの電圧2.7Vに収斂していることが判る。
【0044】
以上のように、1個の定電圧電源を使った簡単な構成で、蓄電装置を構成する数多くのキャパシタセルをその電圧に均一に充電することが出来る。
図16は均圧充電回路の変形例で、図13と異なるのは以下の点のみである。即ち、充電用に第3の変圧器T0を設けている。そして、この変圧器T0の1次巻線は蓄電装置の変圧器T31、T32の1次巻線と並列に接続され、その2次巻線に、充電回路に係る直流定電圧電源VDC、第3のスイッチング素子SS0、第3のダイオードD0、およびゲート信号発生器G0を接続している。
【0045】
電圧均一化の動作、およびそれを前提とする電圧充電の動作は、先の図13の場合と同様であるので、再録はしないが、変圧器T0を別途設ける構成としているので、当該変圧器T0の巻数を例えば図のように、N1、N2とすると、直流定電圧電源VDCの電圧に(N1/N2)を乗算した値の電圧に蓄電装置のセルを充電することが出来る。この場合、変圧器T0の巻数比を適当に選定することにより、直流定電圧電源の電圧を、蓄電装置本体の電圧仕様と関係なく設定できるとともに、例えば、変圧器T0の巻線にタップを設け、その巻数比を変化できる構成とすることにより、1種類の定電圧電源でセル電圧の異なる蓄電装置の充電が可能となる利点がある。
【0046】
【発明の効果】
以上のように、この発明に係る蓄電素子の電圧均一化回路は、互いに並列に接続されてない複数の蓄電素子が複数のブロックに分割されてなる蓄電装置の上記各蓄電素子に充電された電圧比をその定格電圧比に等しくさせる電圧均一化回路であって、
上記各ブロック毎に設けられ、1次巻線と当該ブロックの各蓄電素子に並列に接続された2次巻線とを備えた変圧器、上記各蓄電素子と上記各2次巻線との間に挿入されたスイッチング素子、このスイッチング素子と逆並列接続されたダイオード、および上記各スイッチング素子を同時に所定の周波数でオンオフさせるスイッチング制御手段を備え、
上記各変圧器の1次巻線を互いに並列に接続するとともに、上記各変圧器は、その各1次巻線を互いに並列に接続して巻線に電圧を誘起させたときの各2次巻線の誘起電圧比が上記各2次巻線が接続される蓄電素子の定格電圧比となるよう上記各変圧器の巻線巻数比を設定したので、外部抵抗に無駄な電力を消費することなく、ブロック毎にまとまった簡便な構成で、複数のブロックに亘る全ての蓄電素子の電圧をその定格電圧比に等しくする電圧均一化が可能となる。
【0047】
また、この発明に係る電圧均一化回路は、上記各変圧器の1次巻線を互いに接続する接続線を、往復導体が密着配置された低インピーダンスブスとしたので、変圧器をブロック毎に設けたことによる電圧均一化動作速度の低下を抑制することが出来る。
【0048】
また、この発明に係る電圧均一化回路は、上記各変圧器の1次巻線の巻数を各2次巻線の巻数より大きく設定することにより、上記各蓄電素子の電圧均一化動作時、上記各変圧器の1次巻線相互間に流れる電流を上記各2次巻線に流れる電流より低減せしめたので、変圧器をブロック毎に設けたことによる電圧均一化動作速度の低下を抑制することが出来る。
【0049】
また、この発明に係る電圧均一化回路の上記複数の蓄電素子はすべて互いに直列に接続されているので、蓄電装置の高電圧化が実現する。
【0050】
また、この発明に係る電圧均一化回路の上記複数の蓄電素子は、同一ブロック内では互いに直列に接続され、異なるブロック間では互いに絶縁されているので、ブロック毎に独立した充放電の動作が可能となる。
【0051】
また、この発明に係る電圧均一化回路の上記複数の蓄電素子は、そのすべてが電気二重層キャパシタであるか、またはそのすべてが2次電池であるか、またはその一部が電気二重層キャパシタで残りが2次電池であるとしたので、電圧均一化回路の適用範囲が広がる。
【0052】
また、この発明に係る電圧検出回路は、上記蓄電装置を構成する蓄電素子の1個の電圧を検出する電圧検出器を備え、
上記電圧検出器により電圧が均一化された上記蓄電素子の電圧を検出可能としたので、簡便な構成で、各ブロック全ての蓄電素子の電圧を把握することが出来る。
【0053】
また、この発明に係る電圧検出回路は、上記変圧器の1次巻線と並列に接続されたキャパシタ、このキャパシタと上記変圧器の1次巻線との間に挿入され上記蓄電装置のスイッチング素子と同時にオンオフされる第2のスイッチング素子、この第2のスイッチング素子と逆並列接続された第2のダイオード、および上記キャパシタの電圧を検出する電圧検出器を備え、
上記電圧検出器により電圧が均一化された上記蓄電素子の電圧を検出可能としたので、蓄電装置の外部から装置内の全ての蓄電素子の電圧を把握することが可能となる。
【0054】
また、この発明に係る電圧検出回路は、キャパシタ、1次巻線が上記蓄電装置の変圧器の1次巻線と並列に接続され2次巻線が上記キャパシタと並列に接続された第2の変圧器、上記キャパシタと上記第2の変圧器の2次巻線との間に挿入され上記蓄電装置のスイッチング素子と同時にオンオフされる第2のスイッチング素子、この第2のスイッチング素子と逆並列接続された第2のダイオード、および上記キャパシタの電圧を検出する電圧検出器を備え、
上記電圧検出器により電圧が均一化された上記蓄電素子の電圧を検出可能としたので、上記第2の変圧器の巻数比を適当に選定することにより、電圧検出に係る回路の電圧を、蓄電装置の蓄電素子の電圧と関係なく設定できるので、その分設計の自由度が高まり、経済設計の可能性が高まる。
【0055】
また、この発明に係る均圧充電回路は、上記変圧器の1次巻線と並列に接続された直流定電圧電源、この直流定電圧電源と上記変圧器の1次巻線との間に挿入され上記蓄電装置のスイッチング素子と同時にオンオフされる第3のスイッチング素子、およびこの第3のスイッチング素子と逆並列接続された第3のダイオードを備え、
上記直流定電圧電源により上記各蓄電素子をその定格電圧比に等しい電圧に充電可能としたので、簡便な構成で全ての蓄電素子を均一な電圧に充電することが可能となる。
【0056】
また、この発明に係る均圧充電回路は、直流定電圧電源、1次巻線が上記蓄電装置の変圧器の1次巻線と並列に接続され2次巻線が上記直流定電圧電源と並列に接続された第3の変圧器、上記直流定電圧電源と上記第3の変圧器の2次巻線との間に挿入され上記蓄電装置のスイッチング素子と同時にオンオフされる第3のスイッチング素子、およびこの第3のスイッチング素子と逆並列接続された第3のダイオードを備え、
上記直流定電圧電源により上記各蓄電素子をその定格電圧比に等しい電圧に充電可能としたので、上記第3の変圧器の巻数比を適当に選定することにより、充電に係る回路の電圧を、蓄電装置の蓄電素子の電圧と関係なく設定できるので、その分設計の自由度が高まり、経済設計の可能性が高まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1における蓄電素子の電圧均一化回路を示す構成図である。
【図2】電圧均一化の動作原理を説明するための回路構成を示す図である。
【図3】図2の回路における電圧、電流の波形を示す図である。
【図4】図2の回路における電圧、電流の波形を示す図である。
【図5】図1の回路における電圧の波形を示す図である。
【図6】図1の回路における電流の波形を示す図である。
【図7】図1で変圧器を1個で構成した場合の電圧の波形を示す図である。
【図8】図1で変圧器を1個で構成した場合の電流の波形を示す図である。
【図9】この発明の実施の形態2における蓄電素子の電圧検出回路を示す構成図である。
【図10】電圧検出の動作を説明するためブロックを1個で構成した電圧検出回路を示す図である。
【図11】図10の回路における電圧の波形を示す図である。
【図12】図9の変形例としての電圧検出回路を示す構成図である。
【図13】この発明の実施の形態3における蓄電素子の均圧充電回路を示す構成図である。
【図14】充電の動作を説明するためブロックを1個で構成した均圧充電回路を示す図である。
【図15】図14の回路における電流、電圧の波形を示す図である。
【図16】図13の変形例としての均圧充電回路を示す構成図である。
【図17】外部抵抗を採用して電圧均一化を図る従来の蓄電装置を示す構成図である。
【図18】外部抵抗を採用して電圧均一化を図る、図17とは異なる従来の蓄電装置を示す構成図である。
【符号の説明】
C1〜C4,C キャパシタセル、SS1〜SS4 スイッチング素子、
SS 第2のスイッチング素子、SS0 第3のスイッチング素子、
D1〜D4 ダイオード、D 第2のダイオード、D0 第3のダイオード、
T31,T32 変圧器、T 第2の変圧器、T0 第3の変圧器、
W11,W12 1次巻線、W211〜W222 2次巻線、
B1,B2 ブロック。
Claims (11)
- 互いに並列に接続されてない複数の蓄電素子が複数のブロックに分割されてなる蓄電装置の上記各蓄電素子に充電された電圧比をその定格電圧比に等しくさせる電圧均一化回路であって、
上記各ブロック毎に設けられ、1次巻線と当該ブロックの各蓄電素子に並列に接続された2次巻線とを備えた変圧器、上記各蓄電素子と上記各2次巻線との間に挿入されたスイッチング素子、このスイッチング素子と逆並列接続されたダイオード、および上記各スイッチング素子を同時に所定の周波数でオンオフさせるスイッチング制御手段を備え、
上記各変圧器の1次巻線を互いに並列に接続するとともに、上記各変圧器は、その各1次巻線を互いに並列に接続して巻線に電圧を誘起させたときの各2次巻線の誘起電圧比が上記各2次巻線が接続される蓄電素子の定格電圧比となるよう上記各変圧器の巻線巻数比を設定したことを特徴とする蓄電素子の電圧均一化回路。 - 上記各変圧器の1次巻線を互いに接続する接続線を、往復導体が密着配置された低インピーダンスブスとしたことを特徴とする請求項1記載の蓄電素子の電圧均一化回路。
- 上記各変圧器の1次巻線の巻数を各2次巻線の巻数より大きく設定することにより、上記各蓄電素子の電圧均一化動作時、上記各変圧器の1次巻線相互間に流れる電流を上記各2次巻線に流れる電流より低減せしめたことを特徴とする請求項1または2に記載の蓄電素子の電圧均一化回路。
- 上記複数の蓄電素子はすべて互いに直列に接続されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の蓄電素子の電圧均一化回路。
- 上記複数の蓄電素子は、同一ブロック内では互いに直列に接続され、異なるブロック間では互いに絶縁されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の蓄電素子の電圧均一化回路。
- 上記複数の蓄電素子は、そのすべてが電気二重層キャパシタであるか、またはそのすべてが2次電池であるか、またはその一部が電気二重層キャパシタで残りが2次電池であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の蓄電素子の電圧均一化回路。
- 上記蓄電装置を構成する蓄電素子の1個の電圧を検出する電圧検出器を備え、
上記電圧検出器により電圧が均一化された上記蓄電素子の電圧を検出可能としたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の蓄電素子の電圧検出回路。 - 上記変圧器の1次巻線と並列に接続されたキャパシタ、このキャパシタと上記変圧器の1次巻線との間に挿入され上記蓄電装置のスイッチング素子と同時にオンオフされる第2のスイッチング素子、この第2のスイッチング素子と逆並列接続された第2のダイオード、および上記キャパシタの電圧を検出する電圧検出器を備え、
上記電圧検出器により電圧が均一化された上記蓄電素子の電圧を検出可能としたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の蓄電素子の電圧検出回路。 - キャパシタ、1次巻線が上記蓄電装置の変圧器の1次巻線と並列に接続され2次巻線が上記キャパシタと並列に接続された第2の変圧器、上記キャパシタと上記第2の変圧器の2次巻線との間に挿入され上記蓄電装置のスイッチング素子と同時にオンオフされる第2のスイッチング素子、この第2のスイッチング素子と逆並列接続された第2のダイオード、および上記キャパシタの電圧を検出する電圧検出器を備え、
上記電圧検出器により電圧が均一化された上記蓄電素子の電圧を検出可能としたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の蓄電素子の電圧検出回路。 - 上記変圧器の1次巻線と並列に接続された直流定電圧電源、この直流定電圧電源と上記変圧器の1次巻線との間に挿入され上記蓄電装置のスイッチング素子と同時にオンオフされる第3のスイッチング素子、およびこの第3のスイッチング素子と逆並列接続された第3のダイオードを備え、
上記直流定電圧電源により上記各蓄電素子をその定格電圧比に等しい電圧に充電可能としたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の蓄電素子の均圧充電回路。 - 直流定電圧電源、1次巻線が上記蓄電装置の変圧器の1次巻線と並列に接続され2次巻線が上記直流定電圧電源と並列に接続された第3の変圧器、上記直流定電圧電源と上記第3の変圧器の2次巻線との間に挿入され上記蓄電装置のスイッチング素子と同時にオンオフされる第3のスイッチング素子、およびこの第3のスイッチング素子と逆並列接続された第3のダイオードを備え、
上記直流定電圧電源により上記各蓄電素子をその定格電圧比に等しい電圧に充電可能としたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の蓄電素子の均圧充電回路。
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