JP2004014676A - 発光ダイオードアレイ - Google Patents
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Abstract
【課題】中心電極構造の発光ダイオードアレイにおける発光面の端の方の電流密度を上げて発光効率を高くすること。
【解決手段】発光面1の中央にオーミックコンタクト層2を設けてその両側の発光面1を光らせる中心電極型の発光ダイオード部を有する発光ダイオードアレイにおいて、そのオーミックコンタクト層2を、発光面の中央を通る基幹部2aと、この基幹部2aからボンディング電極を引き出す方向と交差する方向に延在する枝部2bとで構成し、このオーミックコンタクト層2上にその基幹部2a及び枝部2bの形状に倣ってオーミック電極3を設けた構成とする。
【選択図】 図1
【解決手段】発光面1の中央にオーミックコンタクト層2を設けてその両側の発光面1を光らせる中心電極型の発光ダイオード部を有する発光ダイオードアレイにおいて、そのオーミックコンタクト層2を、発光面の中央を通る基幹部2aと、この基幹部2aからボンディング電極を引き出す方向と交差する方向に延在する枝部2bとで構成し、このオーミックコンタクト層2上にその基幹部2a及び枝部2bの形状に倣ってオーミック電極3を設けた構成とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は発光ダイオードアレイに係り、さらに詳しくは電子写真方式のプリンタの光源などに用いられる微細構造に好適な発光ダイオードアレイに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、発光ダイオードアレイの発光ダイオード部のような微細構造の発光ダイオードは、平面的に見ると、発光面(光取出し領域)内の周辺部に電極を設けた周辺電極型と、発光面の中心部に電極を設けた中心電極型の2通りに分類される。
【0003】
周辺電極型発光ダイオードは、電極が発光面内の周辺部にあるため、注入した電流を発光面の全域に均等に拡げることは非常に困難となる。その結果、取り出す光も電極から離れた領域程、出力の低下が生じるため、発光面内での光出力に不均一が生じるとともに、高い出力を出すことができない。それに対し、中心電極型発光ダイオードは、電極が光取出し領域の中央部にあるため、周辺電極型発光ダイオードの欠点をカバーできる。この中心電極型発光ダイオードの一つとして、発光面の中央にオーミックコンタクト層を設けてその両側の発光面を光らせる構造のものがある。
【0004】
図3に、従来の発光ダイオードアレイにおける、上記構造の中心電極型発光ダイオード部の上面を、また図4にその電極部を取り出して示す。図3において、1は発光面、2はオーミックコンタクト層、3はオーミック電極、4は配線電極である。オーミックコンタクト層2とオーミック電極3は実際には配線電極4の下に形成されているが、図では判り易くするために上に見えるようにしてある。
【0005】
図3から分かるように、この中心電極型発光ダイオード部は、発光面1の中央に直線状に走るオーミックコンタクト層2を設けると共に、そのオーミックコンタクト層2の上にオーミック電極3を設け、オーミックコンタクト層2の両側の発光面1を光らせるようにした構造となっている。
【0006】
上記構造の発光ダイオードアレイは次のようにして製作される。すなわち、基板の上に、MOCVD(有機金属化学気相成長)法によりバッファ層、活性層、クラッド層を形成し、さらに続けてオーミックコンタクト層2を形成する。次いで、このエピタキシャルウェハをエッチングすることによりオーミックコンタクト層2、発光面1を所定の形状に加工する。この場合オーミックコンタクト層2は縦長の長方形状である(図4)。この上に保護膜、オーミック電極3を形成した後に配線電極4を被せる。この構造は中心電極構造と呼ばれており、中心電極型の代表的な電極構造の1つである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の中心電極構造は、発光面1の中央にオーミックコンタクト層2を縦長の長方形状に設けたものであるため、次のような課題がある。すなわち、発光面1を流れる電流密度はオーミックコンタクト層2の近傍が最も高いので、発光面1の面内ではオーミックコンタクト層2の両脇が最も強く光って、オーミックコンタクト層2の反対側の端の方は光が弱い。このため高出力発光ダイオードを得ることが難しくなり、また発光スポットの形状にも問題が生じる。
【0008】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、中心電極構造の発光ダイオードアレイにおいて、その発光面の端の方の電流密度を上げて発光効率を高くすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、次のように構成したものである。
【0010】
請求項1の発明に係る発光ダイオードアレイは、発光面の中央にオーミックコンタクト層を設けてその両側の発光面を光らせる中心電極型の発光ダイオード部を有する発光ダイオードアレイにおいて、上記オーミックコンタクト層を、発光面の中央を通る基幹部と、この基幹部からボンディング電極を引き出す方向と交差する方向に延在する枝部とで構成し、このオーミックコンタクト層上にその基幹部及び枝部の形状に倣ってオーミック電極を設けたことを特徴とする。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1記載の発光ダイオードアレイにおいて、上記オーミックコンタクト層の基幹部が一直線状に設けられていることを特徴とする。
【0012】
請求項3の発明は、請求項1又は2記載の発光ダイオードアレイにおいて、上記オーミックコンタクト層の枝部が、ボンディング電極を引き出す方向と反対側の発光面の端で、直角に基幹部から伸びていることを特徴とする。
【0013】
請求項4の発明は、請求項1又は2記載の発光ダイオードアレイにおいて、上記オーミックコンタクト層の枝部が、ボンディング電極を引き出す方向の側及びこれと反対側の発光面の端で、それぞれ直角に基幹部から伸びていることを特徴とする。
【0014】
<発明の要点>
本発明は、オーミックコンタクト層を横方向にも伸ばして電流が発光面内でより広がるようにして発光面の端の電流密度を上げて光出力が高くなるようにするものである。オーミックコンタクト層の寸法は目的とする発光サイズや順方向電圧Vfなどの諸特性を考慮して最適に設計される。
【0015】
本発明におけるオーミックコンタクト層の形状としては、その基幹部のいかなる部分から枝部がどのような形状で伸びているかによって種々の形態がある。すなわち、オーミックコンタクト層の枝部は基幹部の端部又は中間部から伸びていてもよいし、また枝部は基幹部に対し直角又は斜めに伸びていてもよい。
【0016】
代表的な例として、基幹部の端部から枝部が直角に伸びているオーミックコンタクト層の形態があるが、これには次の二つが含まれる。第一は、オーミックコンタクト層の枝部が、ボンディング電極を引き出す方向と反対側の発光面の端で、直角に基幹部から伸びている形態である(請求項3)。第二は、オーミックコンタクト層の枝部が、ボンディング電極を引き出す方向の側及びこれと反対側の発光面の端で、それぞれ直角に基幹部から伸びている形態であり(請求項4)、具体的には、(1)一端がT字状で他端がL字状、(2)一端がT字状で他端が左右逆L字状、(3)一端がT字状で他端が上下逆T字状(全体が90度回転H形状)、(4)一端が上下逆、且つ左右逆L字状で他端が左右逆L字状(全体がコ字状)、(5)一端が上下逆、且つ左右逆L字状で他端がL字状などの形状を採ることができる。
【0017】
これらのいずれの形態においても、オーミックコンタクト層を横方向にも伸ばした結果となることから、電流が発光面内でより広がり、発光面の端の電流密度が高まるため、高出力の発光ダイオード部を構成することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施形態に基づいて説明する。
【0019】
図1は本発明の発光ダイオードアレイの一実施形態に係る中心電極構造の発光ダイオード部の構成を示した上面図、図2はその一部のオーミックコンタクト層及びオーミック電極の部分を抜き出して示した図である。図1において、1は発光面、2はオーミックコンタクト層、3はオーミック電極、4は配線電極である。オーミックコンタクト層2とオーミック電極3は実際には配線電極4の下に形成されているが、図では判り易くするために上に見えるようにしてある。
【0020】
図1から分かるように、この中心電極型発光ダイオード部は、従来の図3と同様に、発光面1の中央に直線状に走るオーミックコンタクト層2を設けると共に、そのオーミックコンタクト層2の上にオーミック電極3を設けて、オーミックコンタクト層2の両側の発光面1を光らせるようにした構造となっている。
【0021】
しかし従来の図4の場合とは異なり、オーミックコンタクト層2は、発光面1の中央を通る一直線状(縦長の長方形状)の基幹部2aと、この基幹部2aからボンディング電極を引き出す方向5の側及びこれと反対側の発光面の端で、それぞれ直角に基幹部2aから伸びている枝部2bとで構成されている。また、このオーミックコンタクト層2上には、オーミック電極3が、基幹部2a及び枝部2bの形状に倣って設けられている。
【0022】
この実施例の場合、オーミックコンタクト層2は、図1に示すように、発光面1の両端から横方向にオーミックコンタクト層2を伸ばしてHを縦にしたような形状(Hを90度回転した縦H形状)に形成されている。それにともないオーミック電極3も、オーミックコンタクト層2に合わせて同様の90度回転H形状に形成されている。このオーミックコンタクト層2とオーミック電極3の部分のみを示したのが図2である。従来の中心電極構造を示した図4と比べて形状が大きく変わっている。
【0023】
このようにオーミックコンタクト層2を横方向にも長く伸ばして90度回転H形状に形成したことにより、光取り出しに有効な電極長が長くなって、発光面1の端の方を流れる電流密度が従来よりも大きくなり、発光効率を向上させることができた。具体的には、従来の中心電極構造の発光ダイオードアレイと比較して10%光出力が向上した。この構成の発光ダイオードアレイは、特に微細構造の電子写真方式のプリンタなどの光源用として適する。
【0024】
上記実施形態では、オーミックコンタクト層2の枝部2bが、ボンディング電極を引き出す方向5の側及びこれと反対側の発光面の端で、それぞれ直角に基幹部2aから伸びている形態としたが、オーミックコンタクト層2の枝部2bが、ボンディング電極を引き出す方向5と反対側の発光面の端(図1の上端)でのみ、直角に基幹部2aから伸びている形態とすることもできる。すなわち、発光面1の上端にだけ、基幹部2aから延在させて枝部2bを設け、オーミックコンタクト層2及びその上のオーミック電極3を横に伸ばして全体をT字型に形成しても、光出力の向上度合いが少なくなるものの、同様に光出力を向上させる作用効果を得ることができる。
【0025】
また、上記実施形態では、オーミックコンタクト層2の基幹部2aを一直線状に設けているが、必ずしも直線的である必要はない。また、この基幹部2aから枝部2bを直角に延在させているが、それ以外の任意の角度で延在させることもできる。
【0026】
さらにまた、オーミックコンタクト層2を、その基幹部2aの上端と下端に枝部2bを直角に延在させた形態とする場合おいても、上記のようにH型以外の形態を採ることもできる。具体的には、(1)一端がT字状で他端がL字状、(2)一端がT字状で他端が左右逆L字状、(3)一端がT字状で他端が上下逆T字状(全体が90度回転H形状)、(4)一端が上下逆、且つ左右逆L字状で他端が左右逆L字状(全体がコ字状)、(5)一端が上下逆、且つ左右逆L字状で他端がL字状などである。
【0027】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明は、発光面の中央にオーミックコンタクト層を設けてその両側の発光面を光らせる中心電極型の発光ダイオード部を有する発光ダイオードアレイにおいて、そのオーミックコンタクト層を、発光面の中央を通る基幹部と、この基幹部からボンディング電極を引き出す方向と交差する方向に延在する枝部とで構成し、このオーミックコンタクト層上にその基幹部及び枝部の形状に倣ってオーミック電極を設けた構成とするものである。従って、本発明の発光ダイオードアレイによれば、オーミックコンタクト層が発光面の横方向にも伸ばされて、光取り出しに有効な電極長が長くなることから、発光面の端の方を流れる電流密度が従来よりも大きくなり、発光効率を向上させ、高出力でかつ出力の均一な発光ダイオードアレイを得ることができる。従って、電子写真方式のプリンタなどの光源用として適した発光ダイオードアレイが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の発光ダイオードアレイの一実施形態に係る発光ダイオード部の構成を示した上面図である。
【図2】図1のオーミックコンタクト層及びオーミック電極の部分を抜き出して示した図である。
【図3】従来の発光タイオードアレイの発光ダイオード部の構成を示した上面図である。
【図4】図3のオーミックコンタクト層及びオーミック電極の部分を抜き出して示した図である。
【符号の説明】
1 発光面
2 オーミックコンタクト層
2a 基幹部
2b 枝部
3 オーミック電極
4 配線電極
5 ボンディング電極を引き出す方向
【発明の属する技術分野】
本発明は発光ダイオードアレイに係り、さらに詳しくは電子写真方式のプリンタの光源などに用いられる微細構造に好適な発光ダイオードアレイに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、発光ダイオードアレイの発光ダイオード部のような微細構造の発光ダイオードは、平面的に見ると、発光面(光取出し領域)内の周辺部に電極を設けた周辺電極型と、発光面の中心部に電極を設けた中心電極型の2通りに分類される。
【0003】
周辺電極型発光ダイオードは、電極が発光面内の周辺部にあるため、注入した電流を発光面の全域に均等に拡げることは非常に困難となる。その結果、取り出す光も電極から離れた領域程、出力の低下が生じるため、発光面内での光出力に不均一が生じるとともに、高い出力を出すことができない。それに対し、中心電極型発光ダイオードは、電極が光取出し領域の中央部にあるため、周辺電極型発光ダイオードの欠点をカバーできる。この中心電極型発光ダイオードの一つとして、発光面の中央にオーミックコンタクト層を設けてその両側の発光面を光らせる構造のものがある。
【0004】
図3に、従来の発光ダイオードアレイにおける、上記構造の中心電極型発光ダイオード部の上面を、また図4にその電極部を取り出して示す。図3において、1は発光面、2はオーミックコンタクト層、3はオーミック電極、4は配線電極である。オーミックコンタクト層2とオーミック電極3は実際には配線電極4の下に形成されているが、図では判り易くするために上に見えるようにしてある。
【0005】
図3から分かるように、この中心電極型発光ダイオード部は、発光面1の中央に直線状に走るオーミックコンタクト層2を設けると共に、そのオーミックコンタクト層2の上にオーミック電極3を設け、オーミックコンタクト層2の両側の発光面1を光らせるようにした構造となっている。
【0006】
上記構造の発光ダイオードアレイは次のようにして製作される。すなわち、基板の上に、MOCVD(有機金属化学気相成長)法によりバッファ層、活性層、クラッド層を形成し、さらに続けてオーミックコンタクト層2を形成する。次いで、このエピタキシャルウェハをエッチングすることによりオーミックコンタクト層2、発光面1を所定の形状に加工する。この場合オーミックコンタクト層2は縦長の長方形状である(図4)。この上に保護膜、オーミック電極3を形成した後に配線電極4を被せる。この構造は中心電極構造と呼ばれており、中心電極型の代表的な電極構造の1つである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の中心電極構造は、発光面1の中央にオーミックコンタクト層2を縦長の長方形状に設けたものであるため、次のような課題がある。すなわち、発光面1を流れる電流密度はオーミックコンタクト層2の近傍が最も高いので、発光面1の面内ではオーミックコンタクト層2の両脇が最も強く光って、オーミックコンタクト層2の反対側の端の方は光が弱い。このため高出力発光ダイオードを得ることが難しくなり、また発光スポットの形状にも問題が生じる。
【0008】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、中心電極構造の発光ダイオードアレイにおいて、その発光面の端の方の電流密度を上げて発光効率を高くすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、次のように構成したものである。
【0010】
請求項1の発明に係る発光ダイオードアレイは、発光面の中央にオーミックコンタクト層を設けてその両側の発光面を光らせる中心電極型の発光ダイオード部を有する発光ダイオードアレイにおいて、上記オーミックコンタクト層を、発光面の中央を通る基幹部と、この基幹部からボンディング電極を引き出す方向と交差する方向に延在する枝部とで構成し、このオーミックコンタクト層上にその基幹部及び枝部の形状に倣ってオーミック電極を設けたことを特徴とする。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1記載の発光ダイオードアレイにおいて、上記オーミックコンタクト層の基幹部が一直線状に設けられていることを特徴とする。
【0012】
請求項3の発明は、請求項1又は2記載の発光ダイオードアレイにおいて、上記オーミックコンタクト層の枝部が、ボンディング電極を引き出す方向と反対側の発光面の端で、直角に基幹部から伸びていることを特徴とする。
【0013】
請求項4の発明は、請求項1又は2記載の発光ダイオードアレイにおいて、上記オーミックコンタクト層の枝部が、ボンディング電極を引き出す方向の側及びこれと反対側の発光面の端で、それぞれ直角に基幹部から伸びていることを特徴とする。
【0014】
<発明の要点>
本発明は、オーミックコンタクト層を横方向にも伸ばして電流が発光面内でより広がるようにして発光面の端の電流密度を上げて光出力が高くなるようにするものである。オーミックコンタクト層の寸法は目的とする発光サイズや順方向電圧Vfなどの諸特性を考慮して最適に設計される。
【0015】
本発明におけるオーミックコンタクト層の形状としては、その基幹部のいかなる部分から枝部がどのような形状で伸びているかによって種々の形態がある。すなわち、オーミックコンタクト層の枝部は基幹部の端部又は中間部から伸びていてもよいし、また枝部は基幹部に対し直角又は斜めに伸びていてもよい。
【0016】
代表的な例として、基幹部の端部から枝部が直角に伸びているオーミックコンタクト層の形態があるが、これには次の二つが含まれる。第一は、オーミックコンタクト層の枝部が、ボンディング電極を引き出す方向と反対側の発光面の端で、直角に基幹部から伸びている形態である(請求項3)。第二は、オーミックコンタクト層の枝部が、ボンディング電極を引き出す方向の側及びこれと反対側の発光面の端で、それぞれ直角に基幹部から伸びている形態であり(請求項4)、具体的には、(1)一端がT字状で他端がL字状、(2)一端がT字状で他端が左右逆L字状、(3)一端がT字状で他端が上下逆T字状(全体が90度回転H形状)、(4)一端が上下逆、且つ左右逆L字状で他端が左右逆L字状(全体がコ字状)、(5)一端が上下逆、且つ左右逆L字状で他端がL字状などの形状を採ることができる。
【0017】
これらのいずれの形態においても、オーミックコンタクト層を横方向にも伸ばした結果となることから、電流が発光面内でより広がり、発光面の端の電流密度が高まるため、高出力の発光ダイオード部を構成することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施形態に基づいて説明する。
【0019】
図1は本発明の発光ダイオードアレイの一実施形態に係る中心電極構造の発光ダイオード部の構成を示した上面図、図2はその一部のオーミックコンタクト層及びオーミック電極の部分を抜き出して示した図である。図1において、1は発光面、2はオーミックコンタクト層、3はオーミック電極、4は配線電極である。オーミックコンタクト層2とオーミック電極3は実際には配線電極4の下に形成されているが、図では判り易くするために上に見えるようにしてある。
【0020】
図1から分かるように、この中心電極型発光ダイオード部は、従来の図3と同様に、発光面1の中央に直線状に走るオーミックコンタクト層2を設けると共に、そのオーミックコンタクト層2の上にオーミック電極3を設けて、オーミックコンタクト層2の両側の発光面1を光らせるようにした構造となっている。
【0021】
しかし従来の図4の場合とは異なり、オーミックコンタクト層2は、発光面1の中央を通る一直線状(縦長の長方形状)の基幹部2aと、この基幹部2aからボンディング電極を引き出す方向5の側及びこれと反対側の発光面の端で、それぞれ直角に基幹部2aから伸びている枝部2bとで構成されている。また、このオーミックコンタクト層2上には、オーミック電極3が、基幹部2a及び枝部2bの形状に倣って設けられている。
【0022】
この実施例の場合、オーミックコンタクト層2は、図1に示すように、発光面1の両端から横方向にオーミックコンタクト層2を伸ばしてHを縦にしたような形状(Hを90度回転した縦H形状)に形成されている。それにともないオーミック電極3も、オーミックコンタクト層2に合わせて同様の90度回転H形状に形成されている。このオーミックコンタクト層2とオーミック電極3の部分のみを示したのが図2である。従来の中心電極構造を示した図4と比べて形状が大きく変わっている。
【0023】
このようにオーミックコンタクト層2を横方向にも長く伸ばして90度回転H形状に形成したことにより、光取り出しに有効な電極長が長くなって、発光面1の端の方を流れる電流密度が従来よりも大きくなり、発光効率を向上させることができた。具体的には、従来の中心電極構造の発光ダイオードアレイと比較して10%光出力が向上した。この構成の発光ダイオードアレイは、特に微細構造の電子写真方式のプリンタなどの光源用として適する。
【0024】
上記実施形態では、オーミックコンタクト層2の枝部2bが、ボンディング電極を引き出す方向5の側及びこれと反対側の発光面の端で、それぞれ直角に基幹部2aから伸びている形態としたが、オーミックコンタクト層2の枝部2bが、ボンディング電極を引き出す方向5と反対側の発光面の端(図1の上端)でのみ、直角に基幹部2aから伸びている形態とすることもできる。すなわち、発光面1の上端にだけ、基幹部2aから延在させて枝部2bを設け、オーミックコンタクト層2及びその上のオーミック電極3を横に伸ばして全体をT字型に形成しても、光出力の向上度合いが少なくなるものの、同様に光出力を向上させる作用効果を得ることができる。
【0025】
また、上記実施形態では、オーミックコンタクト層2の基幹部2aを一直線状に設けているが、必ずしも直線的である必要はない。また、この基幹部2aから枝部2bを直角に延在させているが、それ以外の任意の角度で延在させることもできる。
【0026】
さらにまた、オーミックコンタクト層2を、その基幹部2aの上端と下端に枝部2bを直角に延在させた形態とする場合おいても、上記のようにH型以外の形態を採ることもできる。具体的には、(1)一端がT字状で他端がL字状、(2)一端がT字状で他端が左右逆L字状、(3)一端がT字状で他端が上下逆T字状(全体が90度回転H形状)、(4)一端が上下逆、且つ左右逆L字状で他端が左右逆L字状(全体がコ字状)、(5)一端が上下逆、且つ左右逆L字状で他端がL字状などである。
【0027】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明は、発光面の中央にオーミックコンタクト層を設けてその両側の発光面を光らせる中心電極型の発光ダイオード部を有する発光ダイオードアレイにおいて、そのオーミックコンタクト層を、発光面の中央を通る基幹部と、この基幹部からボンディング電極を引き出す方向と交差する方向に延在する枝部とで構成し、このオーミックコンタクト層上にその基幹部及び枝部の形状に倣ってオーミック電極を設けた構成とするものである。従って、本発明の発光ダイオードアレイによれば、オーミックコンタクト層が発光面の横方向にも伸ばされて、光取り出しに有効な電極長が長くなることから、発光面の端の方を流れる電流密度が従来よりも大きくなり、発光効率を向上させ、高出力でかつ出力の均一な発光ダイオードアレイを得ることができる。従って、電子写真方式のプリンタなどの光源用として適した発光ダイオードアレイが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の発光ダイオードアレイの一実施形態に係る発光ダイオード部の構成を示した上面図である。
【図2】図1のオーミックコンタクト層及びオーミック電極の部分を抜き出して示した図である。
【図3】従来の発光タイオードアレイの発光ダイオード部の構成を示した上面図である。
【図4】図3のオーミックコンタクト層及びオーミック電極の部分を抜き出して示した図である。
【符号の説明】
1 発光面
2 オーミックコンタクト層
2a 基幹部
2b 枝部
3 オーミック電極
4 配線電極
5 ボンディング電極を引き出す方向
Claims (4)
- 発光面の中央にオーミックコンタクト層を設けてその両側の発光面を光らせる中心電極型の発光ダイオード部を有する発光ダイオードアレイにおいて、
上記オーミックコンタクト層を、発光面の中央を通る基幹部と、この基幹部からボンディング電極を引き出す方向と交差する方向に延在する枝部とで構成し、
このオーミックコンタクト層上にその基幹部及び枝部の形状に倣ってオーミック電極を設けたことを特徴とする発光ダイオードアレイ。 - 請求項1記載の発光ダイオードアレイにおいて、
上記オーミックコンタクト層の基幹部が一直線状に設けられていることを特徴とする発光ダイオードアレイ。 - 請求項1又は2記載の発光ダイオードアレイにおいて、
上記オーミックコンタクト層の枝部が、ボンディング電極を引き出す方向と反対側の発光面の端で、直角に基幹部から伸びていることを特徴とする発光ダイオードアレイ。 - 請求項1又は2記載の発光ダイオードアレイにおいて、
上記オーミックコンタクト層の枝部が、ボンディング電極を引き出す方向の側及びこれと反対側の発光面の端で、それぞれ直角に基幹部から伸びていることを特徴とする発光ダイオードアレイ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002164033A JP2004014676A (ja) | 2002-06-05 | 2002-06-05 | 発光ダイオードアレイ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002164033A JP2004014676A (ja) | 2002-06-05 | 2002-06-05 | 発光ダイオードアレイ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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ID=30432292
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004014676A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7884543B2 (en) | 2006-10-12 | 2011-02-08 | Sony Corporation | Method of forming wiring of light emitting device, substrate for mounting light emitting device, display, back light, illuminating apparatus and electronic appliance |
-
2002
- 2002-06-05 JP JP2002164033A patent/JP2004014676A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US7884543B2 (en) | 2006-10-12 | 2011-02-08 | Sony Corporation | Method of forming wiring of light emitting device, substrate for mounting light emitting device, display, back light, illuminating apparatus and electronic appliance |
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