JP2004014002A - 情報記録媒体、光ディスク装置及び情報記録方法 - Google Patents
情報記録媒体、光ディスク装置及び情報記録方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】精度が高く安定した記録再生を可能とするとともに、面フォーマット効率が向上され、ランダムアクセスにも対応した光記録媒体を提供する。
【解決手段】光ディスク10は2層の記録層を有し、片側の面から光を照射して、選択した記録層のスパイラルトラック12、13に対して情報の記録再生が可能である。記録層には各トラックを遮断するように1つ若しくは複数のインデックスヘッダフィールド14が形成され、前記インデックスヘッダフィールド内では、隣接トラックまたは複数トラック毎に、一定の周方向及び所定量だけシフトされた位置に、エンボスピットで形成されたアドレス情報が設けられる。
【選択図】 図1
【解決手段】光ディスク10は2層の記録層を有し、片側の面から光を照射して、選択した記録層のスパイラルトラック12、13に対して情報の記録再生が可能である。記録層には各トラックを遮断するように1つ若しくは複数のインデックスヘッダフィールド14が形成され、前記インデックスヘッダフィールド内では、隣接トラックまたは複数トラック毎に、一定の周方向及び所定量だけシフトされた位置に、エンボスピットで形成されたアドレス情報が設けられる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、データの記録再生が可能な光ディスク、特に複数の記録層を有する光ディスク及びこれを駆動する光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光記録媒体、例えば相変化方式の書換形光ディスクでは、情報の記録はディスク上に集光照射する光強度を変化させ、相変化マーク配列を形成することによって行う。一方、情報の再生は、記録の場合よりも低い一定強度の光をディスク上に集光照射し、その反射光量から相変化マーク配列を検出することによって行う。
【0003】
記録可能な光ディスクには、一般にグルーブと呼ばれる案内溝がスパイラル状に形成され、グルーブとグルーブの間にはランドと呼ばれる凸部が形成されている。光ディスクにデータを書き込む場合、一般には、グルーブ又はランドの反射光情報を使って、光ビームをトラッキング及びフォーカシングし、ランド部又はグルーブ部のどちらかに記録している。これに対し、国際規格化された直径120mmのDVD−RAMと称される書換形光ディスク(ISO/IEC16824)では、トラック密度をより高めるため、ランド部及びグルーブ部の両方にデータを記録する方式が採用されている。これが、所謂ランド&グルーブ記録方式で、隣接トラックからのクロストークを減らすため、従来よりグルーブ溝が深くなっている。
【0004】
光ディスク上の任意の位置にデータを繰り返し記録し、かつ任意の位置のデータを再生できる書換形光ディスクであるDVD−RAMでは、トラッキングのために蛇行したグルーブ(以後この蛇行のことをウォブルと呼ぶ)とランドが形成され、その両方に情報の記録が行われる。
【0005】
また、このディスクにはあらかじめセクタ単位(物理セクタ)で、エンボスピットのCAPA(complimentary alignment physical address)と呼ばれるアドレス情報が形成されている。ディスクは、半径方向に複数のゾーンに分割され、ゾーン内は一定の回転数で記録再生されるZCLV(zoned constant linear velocity)方式が用いられている。この方式ではトラック一周あたりのセクタ数はゾーン内では等しく、外周側にゾーンが一つ移動すると、トラック一周あたりのセクター数が一つ増える。また、ゾーン内ではエンボスピットで形成されたCAPAが半径方向にアラインされている。この結果、情報記録領域の半径方向隣にエンボスピットが配置されないので、エンボスピットの影響で記録再生が不安定になるのを防ぐことが出きる。ただし、ゾーンを跨ぐところではCAPAは半径方向のアラインが途切れる。ゾーンの幅は前記のCAPAのアラインと、フォーマット効率の点から、最短マークを並べたときに、トラック一周のセクタ数を一つ増やすことができるようになるまでの範囲を一つのゾーンとするように決められている。DVD−RAMは、このようにセクタ単位で物理アドレスが決まっていることから、ディスクの任意のアドレスへの記録が可能であり、また初期化なしでのデータ記録の可能性もあり、ランダムデータの記録に適している。
【0006】
DVD−RAMなど、従来の書換形光ディスクは、片面あたりの記録膜は1層で構成されている。これを、DVD−ROMの2層ディスクと同様の手法を用いて、2つの記録層の間を透明層によって隔てて形成し、同じ側から光を照射してデータの記録再生が出来れば、光ディスクのオンライン記録容量、つまりディスクを反転せずに記録又は再生できる容量をほぼ2倍に向上することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記のDVD−ROMで用いられる2層化方式では、2層間の距離は球面収差が問題とならない範囲で定められている。そして、光入射方向から見て奥側の記録層の再生は、手前側の記録層を通して行われる。手前側の記録層が、再生領域全面にエンボスピットでデータが記録されたROMタイプの場合は、この記録層を通過して奥側の記録層へ到達した光ビームの透過光量、あるいは手前の記録層からの反射光量は、ピットサイズに比べ、手前の記録層での光ビームのサイズが大きいので、ディスク全面でほぼ一定となる。また、手前の記録層の再生では、ここを通過した光ビームが奥側の記録層で反射して戻ってくるが、前述と同様、ピットサイズに比べ、奥側の記録層での光ビームのサイズが大きいので、反射光量は、同様にディスク全面でほぼ一定となる。このため、ROMタイプの場合は、2層化しても各々の記録層による光量の変動は生じない。
【0008】
これに対し、書換形の光ディスクでは、ディスク面がエンボスピット領域と書換形領域が混在しており、光ビームがエンボスピット領域を通過したときと書換形領域を通過したときでは、反射光量や透過光量が異なる。このため、奥側の記録層に対して記録又は再生を行う場合、とくに大きな問題が生じる。例えば、データ読み出しのとき、光ビームがエンボスピット領域を通過した場合と書換形領域を通過した場合とでは、再生信号のレベルが異なる。
【0009】
前述したようにDVD−RAMの場合、エンボスピットで形成された大きなCAPA領域がゾーン毎に半径方向にアラインされている。2層ディスクにおける層間距離は、球面収差や製造性の観点から、数十ミクロンのオーダである。その場合、奥の層に集光しているとき、手前の層でのスポットサイズは、対物レンズのNAなどにもよるが、概ね数十ミクロンのオーダである。一方、DVD−RAMのCAPA領域の大きさは、数百ミクロンにも達することから、光ビームが書換形領域を通過したときとCAPA領域を通過したときでは、反射光量に大きな差が出る。このCAPA領域は、セクタ単位で半径方向にアラインされて配置され、最も少ない最内周でもディスク一周で25ヵ所、最外周では59ヵ所存在する。従ってこのような構成のディスクを、従来のROMディスクと同様に、何の制約も無く貼り合わせた場合、ディスクの広い範囲で情報の記録再生安定性が損なわれることになり、安定した情報の記録再生が可能となる領域が著しく狭くなる。
【0010】
CLV方式を用いているDVD−ROMは、DVD−RAMのようなセクタ構造無しでデータを記録しているため、面フォーマット効率が高い。DVD−RAMなど、ZCLVで、セクタ単位でデータを記録する光ディスクでは、前記の通りのメリットがある反面、1周が数十セクタに分割され、各々のセクタごとにエンボスピットのアドレスデータがあるため、データの記録エリアが減る。また、各ゾーン内で、外側のトラックにおけるデータ記録密度は内側のトラックに比べて低く、半径方向の分割は高々数十ゾーンであり、ゾーン内はどのトラックも同じ容量である。これらの理由で、DVD−RAMはDVD−ROMに比べ、10.3%程度、面フォーマット効率が低下するという問題がある。
【0011】
従って本発明は、精度が高く安定した記録再生を可能とするとともに、面フォーマット効率が向上され、ランダムアクセスにも対応した光記録媒体、及び光記録再生装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の一実施例に係る情報記録媒体は、1層若しくは複数の記録層を有し、片側の面から光を照射して、選択した記録層のスパイラルトラックに対して情報の記録再生が可能な情報記録媒体であって、前記記録層には、各トラックの前記スパイラルトラックを遮断するように1つ若しくは複数のインデックスヘッダフィールドが形成され、前記インデックスヘッダフィールドは隣接トラックまたは複数トラック毎に、一方の周方向にシフトされた位置に、エンボスピットで形成されたアドレス情報を有する。
【0013】
このように配置することで、インデックスヘッダフィールドのエンボスピットは、インデックスヘッダフィールド内で周方向に分散され、半径方向に連続してアラインされることはない。このため、2つ以上の記録層を持つ光ディスクであっても、入射側の記録層に形成されているインデックスヘッダフィールドのエンボスピット部を通過した透過光、あるいは反射光の影響を、エンボスピットのない記録フィールドを通過した場合と大きく変わらないようにすることができ、奥の記録層での信号の再生あるいは記録の問題は解消できる。
【0014】
本発明の一実施形態に係るディスク装置は、記録トラックを遮断するようにディスク半径方向に沿って設けられた領域に、アドレスデータがエンボスで記録されたインデックスヘッダフィールドを有する光ディスクへ情報の記録を行う光ディスク装置であって、前記トラック上に前記情報を記録するためのデータフィールド、及び該データフィールドのアドレスを示すヘッダフィールドを有する記録フィールドを記録する手段と、前記記録フィールドが前記インデックスヘッダフィールドを交差する場合には、前記インデックスヘッダフィールドを跨いで前記記録フィールドを2つのサブ記録フィールドとして記録する手段と、該2つのサブ録フィールドの各ヘッダフィールドに同一のアドレスデータを記録する手段とを具備する。
【0015】
ディスクを物理フォーマットしないで、初めてデータを記録する場合、物理トラックのアドレス情報は1周に1ヵ所若しくは複数箇所配置されたインデックスヘッダフィールドから読み出される。1周内の物理的な位置は、インデックスヘッダフィールドから、ウォブルを数えることにより正確に決まる。従って、ディスクを物理フォーマットしないでも所望の位置にランダムにデータを記録することができる。
【0016】
又、一度記録を行うと、記録フィールドにアドレスフィールドが書き込まれ、このアドレスフィールドとインデックスヘッダフィールドのアドレス情報を用いることで、アドレス情報の信頼性が向上する。
【0017】
又、情報をスパイラルトラックのランド部及びグルーブ部の両方に記録する場合は、ゾーンに分割し、ZCLVのようにゾーン内のウォブルの数を一定にする必要があるが、このときのゾーンの数はセクタ数には無関係に決定できるので、分割の幅をDVD−RAMなどより狭くすることができ、ゾーンを跨ぐときに発生するクロック周波数とびが無視できるほど小さくなるので、連続情報のシームレスな記録再生が可能となり、更に従来のように、ゾーンによる面フォーマット効率の低下を小さくすることができる。
【0018】
又、情報をスパイラルトラックのランド部、又はグルーブのどちらか一方にだけ記録する場合は、ウォブルを連続的に変化できることから、CLV記録することができる。
【0019】
更に、フォーマット効率が高く、ゾーン跨ぎのクロック周波数ジャンプが小さいもしくは、無いことから、追記もしくは書き換え領域の代わりに再生専用のデータを設ければ、本フォーマットは再生専用ディスクのフォーマットとしても用いることが出きる。
【0020】
【発明の実施形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0021】
先ず、本発明の一実施形態に係る1層若しくは2層の記録層を有し、片側の面から光を入射して、任意に選択した記録層に対して情報の記録再生を行う光ディスクで、インデックスヘッダフィールドが1周当たり3個の場合について述べる。
【0022】
図1は本発明の光ディスク10を示す図である。図2は2層光ディスクの断面を示す図である。図3は、インデックスヘッダフィールドと記録フィールドの関係を示す図である。図4は記録フィールドの構成及びサブ記録フィールドの構成を示す図である。図5は記録フィールドの詳細を示す図である。図6はデータヘッダの詳細を示す図である。図7はインデックスヘッダフィールドに従来の集中ヘッダが使われた場合の一例を示す図である。図8は集中ヘッダが使われたときのエンボスピットと光ビームスポットの関係を示す図である。作図の都合上、光ビームスポットは上下に引き伸ばして示している。図9は、第2記録層(レイヤ1)に光ビームの焦点を合わせた状態で、トラックに沿って光ビームを走査したときの、第1記録層(レイヤ0)の入射光又はここからの反射光の影響を表す図である。図10は本発明の一実施例に係わる図で、インデックスヘッダフィールド内の各ヘッダが1トラック単位で斜めに配置された状態を示す図、図11はサブヘッダを示す図、図12は、図10の各ヘッダと光ビームスポットの関係を示す図、図13は、図10の第2記録層(レイヤ1)に焦点を合わせた状態で、トラックに沿って光ビームを走査したときの、第1記録層(レイヤ0)の入射光、又は反射光の影響を表す図である。図14は、本発明の他の実施例に係わる図で、インデックスヘッダフィールド内の各ヘッダが複数トラック単位で斜めに配置された状態と光ビームスポットを示す図、図15はその配置図、図16は、その詳細を示す図、図17は、図14で第2記録層(レイヤ1)に焦点を合わせた状態で、トラックに沿って光ビームを走査したときの、第1記録層(レイヤ0)の入射光、又は反射光の影響を表す図である。
【0023】
図1、図2、図8、図10、図14に示す情報記録媒体である光ディスクは、DVD−RAMと同じ相変化形の記録膜を2層積層した構造を有する。図1は、2層のうち一層目のレイヤ0を示すものである。2層目のレイヤ1は、形状はレイヤ0と同じだが、製作上、周方向の位置は異なっている。
【0024】
図2は、本発明の光ディスクの断面構造で、カバー層22、第1の記録層があるレイヤ0、中間層24、第2の記録層があるレイヤ1、そしてディスク基材26からなる。光ビーム27は第1の記録層があるレイヤ0に集光(フォーカス)した状態を表し、光ビーム28はレイヤ0のインデックスヘッダフィールド14を通過し、第2の記録層があるレイヤ1に集光した状態を表す。中間層の厚みは、許容球面収差を考慮して、それぞれの記録層にあるピットやマーク、さらにグルーブなどがお互いの層に影響を与えないように選ばれる。
【0025】
このような光ディスクに対して、レイヤ0もしくはレイヤ1のどちらか一方を選択し、光ビームを対物レンズで集光する。光ビームの強度を読み出しレベル(低い)から、消去レベル(中間)と書き込みレベル(高い)に変化させることで、選択した記録層にデータを記録することが出来る。光ビームの照射で、融点以上に達した部分は急速に冷却されてアモルファスのマークとなり、一方、消去レベルまで達した部分ではアモルファスマークが結晶化し、データの消去が行われる。
【0026】
このような光ディスクで、レイヤ1を選択した場合、レイヤ0記録膜の状況によって、反射光量や透過光量が変動する。変動の最も大きな要因は、既に述べたように、光ビームスポット29が記録領域18を通過しているか、エンボスピット領域(ここではインデックスヘッダフィールド14)を通過しているかによる。
【0027】
図1の光ディスクにおいて、各記録層には、ランドスパイラルトラック12、グルーブスパイラルトラック13とが形成され、これらのスパイラルトラックを遮断あるいは横切るように、半径方向にアラインされたインデックスヘッダフィールド14が1周当たり3個形成されている。各トラック上には、データを記録するための記録フィールドがあり、この記録フィールドがインデックスヘッダフィールドで遮断されたときは、2つのサブ記録フィールド、サブ記録フィールドa16、サブ記録フィールドb17に分割され記録される。
【0028】
更に、上記スパイラルトラックは、図3に示すようにウォブル信号によりウォブル19が施されている。また、光ディスクの記録層は内周側から外周側に向けて径の異なるドーナッツ上のゾーンが複数規定されている。これらの各ゾーンには所定の周回数のトラックが含まれる。各ゾーンに含まれるトラック1周あたりのウォブル数は一定になるように決められている。
【0029】
光ディスクを再生するときには、上述のようにトラックに沿って光を照射し、このトラックからの反射光強度を検出することで、反射光に反映された情報を再生する。このときこの反射光には、記録マークなどによる情報のほかにウォブル成分も含まれる。つまりこの反射光に含まれるウォブル成分を検出して、ウォブル信号として取り出すことができる。さらに、取り出されたウォブル信号から、スピンドルモータの回転制御信号と、データを記録する際に用いるクロック信号とを再生することができる。これによって、モータの回転変動に影響されず、正確な記録ができる。
【0030】
この光ディスクでは、高密度化に適したランド及びグルーブの両方にデータが記録できるランド&グルーブ記録方式となっており、スパイラルトラックは、丁度、香取線のように形成されている。例えば、内周からランドのスパイラルトラックを辿ると外周に到達し、同様にグルーブのスパイラルトラックを辿ると外周に到達する。勿論、1周毎にランドトラックとグルーブトラックを交互に走査するようにもできる。
【0031】
次に、スパイラルトラックに配置するデータについて説明する。第1記録層もしくは第2記録層にデータを記録するときには、上記したスパイラルトラックに対し、データの書き換えが可能な記録フィールド15が所定数だけ設けられる。また、図3及び図4に示すように、記録フィールド15は、記録フィールド15のアドレスデータを格納するデータヘッダフィールド20と、各種データを格納するデータフィールド21とを備えている。記録フィールド15は、相変化のマークを用いてアドレスデータ等を記録することによりトラック上に設けられる。
【0032】
この記録フィールド15には、従来のようにセクター単位ではなく、ECCブロック単位のデータが記録される。データヘッダフィールド20に対して、フォーマッティングなどで一度アドレスがマークにより記録されると、再びフォーマッティングされない限り、データヘッダフィールド20に記録されたアドレスは書き換えられない。データフィールド21はデータの書き換えが起こるたびに書き換えられる。
【0033】
ここで、トラック上に連続して記録フィールド15を記録すると、図1に示すように、ある記録フィールド15がインデックスヘッダフィールド14と交差する場合が生じる。つまり、所定の長さで形成される一つの記録フィールド15が、インデックスヘッダフィールド14を跨いで二つの記録フィールドに分断されることがある。この分断された二つの記録フィールドを、サブ記録フィールドa16、サブ記録フィールドb17とする。
【0034】
上記したように、各記録フィールド15は、自身のアドレスを格納するデータヘッダフィールド20、及び各種データを格納するデータフィールド21を備えている。図4に示すように、サブ記録フィールドa16及びサブ記録フィールドb17は、データヘッダフィールド20を共に備え、サブデータフィールドa33、サブデータフィールドb34をそれぞれ備えている。サブ記録フィールドa16のデータヘッダフィールド20と、サブ記録フィールドb17のデータヘッダフィールド20とには、同一のアドレスデータが格納される。又、サブ記録フィールドa16及びサブ記録フィールドb17に記録されるECCブロック単位のデータ31は、サブ記録フィールドa16のDATAa35と、サブ記録フィールドb17のDATAb36とに分割して記録される。
【0035】
図5は記録フィールド15の詳細を示す図である。データヘッダフィールド20は、2つのデータヘッダ、データヘッダa37とデータヘッダb38、及びミラー(Mirror)部からなる。データヘッダaとbはいずれも48バイトで、図6に具体的な構成を示す。記録フィールド15のアドレスはPID領域に記録される。データヘッダは、インデックスヘッダと同様、強力なECCを備えていないことから、記録密度を下げ、データ誤りを下げる工夫をしている。ここでは、データに比べ記録密度を1/1.2下げた例を示している(1B’=1.2B)。
【0036】
記録フィールドのミラー部はヘッダフィールドとデータフィールドの境界を検出するために用いる。データヘッダフィールドは、一度記録されると再フォーマッティングされない限り書き換えられない。一度データヘッダフィールドが記録されると、記録フィールド15のアドレスはこのヘッダから決定され、インデックスヘッダフィールド14及びウォブル19は、補助アドレス情報として用いられる。
【0037】
データフィールド21は、GAP、Guard1、VFO、PS、データ、PA、Guard2、Bufferからなる。GAPはレーザの記録立ち上がりやパワー制御、及び記録位置のランダムシフトのために設けられている。Jは書換えごとに、0〜15までのランダムな数値が入る。通常はVFOと同じ信号が記録される。Guard1は多数回記録したとき記録信号の先頭部に現れる劣化対策のためである。Kは0〜7までランダムな数値が入る。通常はVFOと同じ信号が記録される。VFOはPLLの同期用信号、PSはプリシンク信号、DATAはECCブロックのデータである。PAはポストアンブル、Guard2は記録信号の後端に現れる劣化対策のためにある。Kは0〜7までのランダムな数値で、Guard1と同じKの値が用いられる。通常はVFOと同じ信号が記録される。Bufferは、偏心による記録フィールド15の長さの違いやディスクの回転変動の吸収、および記録位置のランダムシフトのために用いられ、最悪でも2バイト以上の信号の記録されない領域を持つ。Jの値は0〜15で、GAPのJと同じ値が用いられる。
【0038】
次に、光ディスクのスパイラルトラックに対し記録フィールドを記録する手順について述べる。一般に、データの記録を行う光ディスクではディスク製作後、初期化というアニーリングが行われ、記録膜は結晶化された状態となる。その後、記録フィールドの記録、そしてディスクの欠陥状態をチェックする検査がおこなわれることにより、物理フォーマッティングが完了する。この欠陥検査は例えば、ディスク全体に特定のデータを書き込み、エラーの状態を調べ、訂正不可能なエラーがある記録フィールドや一定以上のエラーの有る記録フィールドは、エラーの無い別の記録フィールドに置き換える処理である。この動作は、ディスクの欠陥検査とは言え、ディスクの全面を記録・再生するため、長い時間がかかり、ディスクのコストアップにつながる。
【0039】
そこで、大きな欠陥は、効率のよい別の方法(大きな光スポットを走査してチェック)でチェックし、データを書き込んでのチェックは、ディレクトリが作成されるエリアだけに限定したり、場合によってはまったくチェックしない場合もある。
【0040】
従来のDVD−RAMでは、一つの記録フィールド(ECCブロック)が16個の物理セクタに分割されて記録される。各々の物理セクタにはアドレス情報が形成されているので、任意の記録フィールド15へデータの記録が可能である。欠陥管理を行わなければ、最初から、すべての物理アドレスが決まっているので、物理的なフォーマッティングを行わなくても任意の記録フィールド15へのデータの記録が可能で、これが特徴の一つとなっている。
【0041】
一方、本発明の光ディスク10には、インデックスヘッダフィールド14に、トラックアドレス情報がエンボスを用いて予め記録されているので、このインデックスヘッダフィールド14を読むことで、全てのトラックアドレスが決まる。一方、初期状態では記録フィールド15は形成されていない。従って、記録フィールドのアドレスが記載されるヘッダフィールドも記録されていない。しかし、すべての記録フィールド15の配置は、インデックスヘッダフィールド14と記録トラックに形成されているウォブル数から決定できるので、インデックスヘッダフィールド14とウォブル信号を検出すれば、任意の記録フィールド15へのデータの書き込みが可能となる。
【0042】
コンピュータのデータ記録用途向けには、一般に、ディスク全面にわたってデータを記録し、欠陥管理を行う。本発明の光ディスク10では、このとき、記録フィールド15全体の書き込み、すなわち、物理フォーマッティングが行われる。つまり、光ディスク全面にわたって、記録フィールド15の記録が行われ、このときに、データヘッダフィールド20とデータフィールド21が記録される。このとき、前述したようにインデックスヘッダフィールド14と交差するときは、2つのサブ記録フィールドに分割されて記録される。
【0043】
記録フィールド15が、物理フォーマッティングなどで、最初に記録されるときは、図5に示した、データヘッダフィールド20のヘッダa37からデータフィールド21のGuard2までが連続して記録される。2回目以降は、データフィールド21のGAP部からGuard2までが書き換えられる。実際には、GAP部の途中からVFOと同じ信号が記録され、Guard2で終わる。したがって、記録フィールド15には、少なくともミラー部とGAP部に2バイト以上の信号の無い領域が存在することになる。
【0044】
DVDでは、ディスクへのデータ記録は、一つのECCブロック単位で行われる。データの大きさは、32kバイト(2kバイト×16)で、ECCが付加された後のECCブロックは、16個の記録フレームで構成され、各記録フレームは26個のシンクフレームからなり、各シンクフレームは93バイトである。従ってECCが付加された後のECCブロックは、合計で416個のシンクフレームからなる。
【0045】
本発明の実施例では、紫色レーザや高NA対物レンズを使うことで、現行DVDに対し線密度でほぼ2倍に高密度化していることから、同じエラー訂正能力を確保するためには、ECCブロックサイズを2倍にする必要がある。そこで、一つのECCブロックサイズとして、DVDの2倍の832シンクフレームとした。
【0046】
記録フィールド15は、図5で示すように、データヘッダフィールド20とデータフィールド21からなり、詳細には全部で836シンクフレームからなる。このうち、1ECCブロック分のデータ部は、832シンクフレームである。このデータ部31の前側をフロント30、後側をリア32と呼べば、1つの記録フィールド15は、データ部31と各々2シンクフレームからなるフロント30及びリア32からなる。なお、1シンクフレームは、DVD−RAMと同様、8個のウオブルからなる。
【0047】
図4は、記録フィールド15がインデックスヘッダフィールド14と交差したときのサブ記録フィールドの取り扱いを示す図である。インデックスヘッダフィールドの前側をサブ記録フィールドa16、後側をサブ記録フィールドb17とすれば、各々のサブ記録フィールドはデータヘッダフィールド20、及びサブデータフィールド33、34から成る。サブ記録フィールドは、記録フィールド15と同様にデータ部を除けば、各々2シンクフレームのフロント30、及びリア32からなるので、サブ記録フィールドa16のDATAa35は、Mシンクフレーム(1≦M≦831)となる。そうすると、サブ記録フィールドb17のDATAb36は、(832−M)シンクフレームとなる。尚、サブ記録フィールドのデータサイズが4SF以下となる場合、DATAの格納場所が無いので、そのようなサブ記録フィールドは破棄される。
【0048】
この光ディスクでは、高密度化に適したランド及びグルーブの両方にデータが記録できるランド&グルーブ記録方式となっており、スパイラルトラックは、丁度、香取線のように形成されている。例えば、内周からランドのスパイラルトラックを辿ると外周に到達し、同様にグルーブのスパイラルトラックを辿ると外周に到達する。勿論、1周毎にランドトラックとグルーブトラックを交互に走査するようにもできる。
【0049】
図7は、インデックスヘッダフィールド14’を、従来のエンボスで形成されたヘッダーフィールドのように半径方向にアラインさせ、集中ヘッダとして作成した場合を示す。インデックスヘッダフィールド14’は、1シンクフレームで、インデックスヘッダA40とインデックスヘッダB41からなる。インデックスヘッダAにはランドトラックのVFO42とアドレス情報L43が、インデックスヘッダBにはVFO42とグルーブトラックのアドレス情報G44が形成されている。各々の隣接するトラックは全てミラー部となっており、隣接トラックの影響は受け無いように考慮されている。又、記録密度は、記録フィールド15のデータヘッダ20の場合と同様、データフィールド21に比べ、1/1.2に低下させてある。
【0050】
図8は、図7のフォーマットをディスクに展開したときのもので、光ビームをレイヤ1にフォーカスしたときのレイヤ0における光ビームスポット29を示す。作図の都合上、光ビームスポット29は上下方向に引き伸ばして示している。
【0051】
次に、本発明について具体的な数値を入れて説明を行う。使用する紫色レーザの波長を405nm、対物レンズのNAを0.85とし、光ディスクの直径を120mm、記録エリアをDVD−RAMと同じ半径24.1mm〜57.89mmとする。データの記録はDVD−RAMと同じZCLV記録方式とする。ゾーン数は、DVD−RAMのように物理セクタをアラインする必要が無いので、自由に設定できる。ここでは内周から外周に向けて連続書きこみを行っても、ゾーン間の記録クロックの変化を1%程度とするために、各記録層のゾーン数を104とする。ただし、ここではディスクの内周側に設けられるリードインエリア、及び外周側に設けられるリードアウトエリアは省略してある。
【0052】
トラックピッチを、隣接トラックとのクロスイレースを考慮して、0.29μmとする。総トラック数は116,480本となり、各ゾーンのトラック数は1,120本となる。一方、ビット長はOTF(optical transfer function)などを考慮し、0.099μmとする。又、収差などを考慮して記録層の間隔を30μmとすると、レイヤ1にフォーカスした際の、レイヤ0のデフォーカススポット29の直径は、ほぼ60μm程度となる。一方、1シンクフレームの長さは約75μmである。
【0053】
図8あるいは図9のような2層記録ディスクの場合、光ビーム28のようにレイヤ1に光ビームが集光しているとき、ビームが記録領域18を通過している場合と、図8のインデックスヘッダフィールド14’のようにエンボスピットが形成された領域を通過している場合とでは、レイヤ1の再生信号のレベルが異なる。これは光ビーム28において、レイヤ0で反射した反射光の強度が、記録領域18とエンボスピットが形成された領域14’とで異なるからである。エンボスピット領域14’の反射光の方が、記録領域18の反射光より強度が大きい。図9のように、レイヤ1面の再生信号を検出する光検出器の受光面の光強度は、レイヤ1及びレイヤ0の反射光が加算されるので、レイヤ1の再生信号は、光ビームがレイヤ0の記録領域18を通過したときよりエンボスピット領域14を通過したときのほうが大きい。
【0054】
再生信号強度がエンボスピット領域14’と記録領域18とで異なるのは、両領域の透過率が互いに異なるということも理由として挙げられるが、この影響は反射率の違いより小さい。
【0055】
そこで、本発明では、レイヤ0のインデックスヘッダフィールドの影響が、図7の従来例に比べ、1/10程度になるような配置を考案した。図10はその一例を示し、図11は図10の拡大図である。このようにインデックスヘッダフィールド14は周方向に分割され、分割された各領域をサブヘッダSHという。図10では、インデックスヘッダフィールド14の長さを6シンクフレームとし、これを15分割した構成とした。一つのインデックスヘッダの長さは、37.2バイトとなる。
【0056】
図10のように、ランドトラックにLのエンボスピット55を配置すると、隣接トラックの影響を排除するために、57のようにその両側のグルーブ部はミラー面(ランド表面と同じ高さ)とする必要がある。一方、グルーブトラックの場合、先ずグルーブ部をミラー面としてからGのエンボスピット56が配置される。この場合、両側はランドなのでミラー面である。
【0057】
つまり、インデックスヘッダフィールドにおいて、グルーブトラックでは、3個のサブヘッダ領域(例えばSH0〜SH2)がミラー面となり、一般に中心のサブヘッダ領域(例えばSH1)にエンボスピット56が配置される。ランドトラックでは新規にミラー面となるサブヘッダ領域はない。従って、新規にミラー面となるサブヘッダ領域は1周期のサブヘッダ(例えば図10のサブヘッダSH0〜SH14)において、サブヘッダSH0、SH1、SH2、SH3、…の順に、2個、1個、2個、1個、…となる。図10のようにインデックスヘッダフィールドを奇数個で分割すれば、次の繰り返しでは、トラックN+15から、1個、2個、1個、2個となる。つまり、2周期(図10では30トラック)において、各サブヘッダSH領域に新規にミラー面が形成される箇所の平均は必ず1.5個である。このようにすることで、反射光の影響を小さくすることができる。
【0058】
図11のように、インデックスヘッダフィールド14の記録密度は、記録フィールド15のデータヘッダフィールド20と同様、1/1.2に落としてある(1B’=1.2B)。一つのサブヘッダの長さは、約30μmで、図12に示すように、光ビームスポット29には、周方向に概ね2つのサブヘッダがはいる。一方、半径方向には、15トラック周期なので、概ね4.4μmごとにインデックスヘッダが現れる。光ビームがレイヤ0に集光しているとき、レイヤ1でのビーム直径は約60μmであるので、ビームにはSH群70が13個入る。よって、このようにサブヘッダSHをトラック毎に順次、一定の周方向にシフトさせる配置により、インデックスヘッダフィールド14による反射光の影響は、図8の従来のような配置に比べ、1/10程度に軽減される。図13は、レイヤ1にフォーカスされている光ビーム28が、記録領域18からインデックスヘッダフィールドを通過したとき、レイヤ1面の再生信号を検出する光検出器の受光面の光強度を表したものである。このように、レイヤ1面の再生信号を検出する光検出器の受光面の光強度は、レイヤ0のインデックスヘッダフィールド14の影響をほとんど受けないことがわかる。
【0059】
尚、インデックスヘッダフィールド14の周方向分割数は、好適に5〜31分割である。5分割の場合、レイヤ0のインデックスヘッダフィールド14の影響は、従来構成に比べ1/2、31分割の場合は1.5/31である。
【0060】
以上のように、本実施形態では、光ディスクは複数の記録層をもち、片側の面から光を入射して、選択した記録層に対して情報の記録再生を行うことが出きる。各記録層では1周に3ヵ所、エンボスピットで形成されたインデックスヘッダフィールド14とウォブルで、記録フィールド15の物理アドレスが決定される。また、このインデックヘッダは半径方向でアラインされている。
【0061】
したがって、エンボスピット領域と、それ以外の領域の間での記録層の透過率変化が従来の1/10以下で、問題なく各記録層において情報の記録再生が行える。さらに、インデックスヘッダフィールドとウォブルから決定されるアドレス空間、もしくは記録フィールドのアドレス情報によって、各記録フィールドにランダムにアクセスすることができる。また、ゾーン跨ぎによる周波数跳びが無視できる範囲に収まっているので、長く連続した情報であっても、シームレスに記録することが出きる。
【0062】
本発明の別の方法を図14に示す。この例では、インデックスヘッダをトラック毎に順次、周方向にシフトさせずに、インデックスヘッダブロック(72〜77)単位で、12トラックごとに、一定の周方向及び所定量だけシフトするようにした。そして、図10と同様、インデックスヘッダフィールド14には6シンクフレームを用い、これを6個のインデックスヘッダ(IH0〜IH5)に分割している。各々のインデックスヘッダIHは、図15に示すようにインデックスヘッダL90及びインデックスヘッダG91からなる。インデックスヘッダLは、VFO(V)、アドレス(A)等の情報がランドに記録される領域で、インデックスヘッダGはグルーブに記録される領域である。図16は、インデックスヘッダL90及びインデックスヘッダG91の具体的な構成で、一つのインデックスヘッダブロックには、ランドトラックのアドレス情報とグルーブトラックのアドレス情報が合計12トラック分形成されている。又、各々の記録密度は、ヘッダの読み取り誤りに強くなるよう、1/1.2に低減してある。
【0063】
インデックスヘッダブロックは、各々15トラック分の長さがあり、新規にミラー面が形成される領域の数は、グルーブの7個である。連続する6個のインデックスヘッダブロックを1周期とすると、1周期は72トラック、長さは約21μmである。光ビームがレイヤ0に集光しているとき、レイヤ1でのビーム直径は約60μmであるから、半径方向には、インデックスヘッダブロックが光ビームスポット29に最大で2個入ることになる。よって、この方法では、少なくてもレイヤ0の影響を7/72以下に軽減することができ、又、ヘッダの長さを図10の実施例よりも長くすることができるので、その分、VFOを長くとったりすることができる。図17は、レイヤ1にフォーカスされている光ビーム28が、記録領域18からインデックスヘッダフィールドを通過したとき、レイヤ1面の再生信号を検出する光検出器の受光面の光強度を表したもので、問題ないレベルまで下げることが出来ている。なお、インデックスヘッダブロックのサイズは、トラックピッチと光ビームスポット29の大きさを考慮して決める必要があるが、好適に2トラック〜16トラックである。
【0064】
次に、インデックスヘッダフィールドの検出方法について説明する。一つは、検出は記録フィールドとエンボスピット部のDCレベルの変化またはピット情報、あるいはその両方を用いてもよく、また確実にするには、データエリアの外に設けられるリードインエリアの一部でインデックスヘッダフィールドを検出し、ここでインデックスヘッダ検出のPLLの同期を取ることで、データエリアでも安定して検出することができる。より確実な方法としては、インデックスヘッダフィールドの先頭部に1バイトから数バイト程度のエンボスピットを形成しておき、これを用いる方法がある。 次に、図18を用いて、上述した光ディスク10を駆動してデータの記録及び再生を行う光ディスク装置について説明する。
【0065】
図18において、光ディスク10は、クランプ孔11とクランパ101によって、スピンドルモータ100に装着される。スピンドルモータ100は、モータドライバ180によって駆動される。回転する光ディスク10に対向して、光ヘッド110が、設けられており、この光ヘッド110から照射される光ビームにより光ディスク10への記録及び再生が行われる。
【0066】
光ヘッド110は、対物レンズ111とこの対物レンズ111をフォーカス方向及び、ディスクの半径方向に動かすレンズアクチュエータ115と、記録及び再生のための光学系113と、紫色の半導体レーザLDと、ディスクからの反射光から再生信号を抽出する複数分割フォトディテクタ114などを備えている。光ヘッド110全体は、ラジアル送りアクチュエータ115で、ディスク10の半径方向に動かされる。
【0067】
半導体レーザLDから照射された光は、光学系113を透過後、対物レンズ111で集光され、光ディスク10の各記録層に任意にフォーカスされる。ディスクからの反射光は、対物レンズ111、ヘッド光学系113を逆に辿って、複数分割ディテクタ114へ入射する。複数分割ディテクタ114の中には、トラッキング誤差信号を検出する2分割のプッシュプルディテクタがあり、この2分割プッシュプルディテクタにより検出された信号を用いて、グルーブトラック13へのトラッキングが行われる。ディテクタからのサーボ情報は、再生アンプ120、信号処理部130で処理され、制御部150で制御信号が作成されて、ACTドライバー170に供給される。つまり、制御部150はトラッキング制御手段として機能する。
【0068】
RF再生信号は、読み取り用のディテクタにより受信される。RF再生信号を再生アンプ120で増幅した後、信号処理部130へ送る。このRF再生信号には、ウォブル信号が重畳されており、ローパスフィルタを用いることで簡単に分離できる。また、データの再生信号は、このウォブル信号を通過させないハイパスフィルタを用いることで分離できる。
【0069】
検出されたウォブル信号は、1シンクフレームあたり8サイクルである。最内周のトラック0には、インデックスヘッダフィールドを除いたウォブルがある。スピンドルモータは、このウォブル信号を分周して作られる回転制御信号を用いて、回転数が制御される。このため、スピンドルモータの回転はディスクのウォブル信号と同期することになるから、データの記録の時に用意されるバッファは少なくてもすむ。上記した回転制御信号は、制御部150において生成される。つまりこの制御部150は回転制御手段として機能する。
【0070】
一方、記録のときに用いるクロック信号は、このウォブル信号を逓倍して用いる。つまり、ウォブル信号の周波数に基づき、記録クロック信号の周波数が決定される。8−16変調の場合は、1ウォブル当たり186チャネルビットなので、クロック信号は186逓倍することになる。記録クロックをウォブル信号から作成することにより、データフィールド21のバッファの長さを短くできる。この記録クロックは制御部150において生成される。つまりこの制御部150は、記録クロックの周波数決定手段として機能する。
【0071】
次に、図19に再生専用装置の構成を示す。これは図18の記録再生用装置から、記録制御及びフォーマッタを取り除き、サーボ制御装置151だけにしたものである。この装置では、再生専用ディスクだけでなく、記録フィールドが記録された後の記録再生用ディスクを再生することも可能である。
【0072】
次に、図20のフローチャートを参照して、主にコンピュータ用途の場合の物理フォーマッティングについて説明する。各記録トラックは、複数の記録フィールド15(サブ記録フィールドを含む)からなる。任意の記録フィールド15の物理アドレスは、トラックの物理アドレス情報とインデックスヘッダフィールドから始まるウォブルの数で決定される。
【0073】
先ず、光ディスク10を光ディスク装置に装着し、スピンドルモータ100を回転させ、続いてフォーカス制御を行う。初めてフォーマットを行う際には、先ずレイヤ0にアクセスする。トラッキングをかけながら、光ヘッド110を内周側にあるリードインエリアに移動させる。さらに、信号処理部130でチルト量の検出を行い、この結果に基づきチルトACTを制御する。このとき制御部150はチルト制御部として機能する(S101)。この状態でウォブル信号が検出され、モータの回転がウォブル信号によって制御される(S102、S103)。
【0074】
ディスクが挿入されてからの始めての記録であるので、物理フォーマッティングの前に記録ストラテジの最適化を行う。光スポットがテスト記録領域に入ったら、制御部150はメモリ151に記憶されたテストパターンの情報から、テストデータを発生させ、テストパターンの記録を行う。続いて、記録したテストパターンの再生信号と、メモリ151に記憶されたテストパターンとを信号処理部130で統計的に比較判定処理することによって、最適な記録ストラテジを決定する。この結果は制御部150に記憶され、その後の記録制御に利用される。続いて、インタフェース190を介して、光ディスク装置に物理フォーマッティングの命令が出されると、インデックスヘッダフィールド14の読み取りを行い(S104)、レイヤ0の第1記録層のトラック0を探す。一方、フォーマッタは記録フィールド15への書き込みを行う準備として、ヘッダフィールド20、データフィールド21へ記録するデータを発生させる。トラック0のエンボス信号で形成されたインデックスヘッダフィールド14を検出すると、直ちに記録フィールド150への記録がスタートする。記録クロックは、ウォブル信号を逓倍したクロックが用いられ、フォーマッタから読み出された信号がLDドライバ160に入力され、光ディスク10への記録が始まる。
【0075】
記録フィールド15のアドレスがインクリメントされ、次々と記録フィールド15が図5のように記録される。記録フィールド15が前記インデックスヘッダフィールド14を交差するか否か判断し、交差する場合にはインデックスヘッダフィールド14を跨いで該記録フィールドを2つのサブ記録フィールドに分割するとともに、これらサブ記録フィールドのヘッダフィールドに同一のアドレスデータを記録する。記録領域の最外周トラックの最後の記録フィールドを記録して、第1記録層のフォーマット信号の書き込みが完了する。続いて、レイヤ125の第2の記録層にアクセスし、第1記録層の時と同様にフォーマット信号の書きこみを行い、ディスクのフォーマットを完了する(S105)。
【0076】
フォーマッティングにおける記録フィールド15の、データ部へのデータは、光ディスクの欠陥を検査するためのデータであり、全ての記録フィールド15に同じデータが記録される。この際レイヤ0の第1記録層の記録領域全体に信号が記録され、またインデックスヘッダフィールド14の影響が少ないことから、第2の記録層に安定して記録を行うことが出きる。
【0077】
物理フォーマット後は、記録した記録フィールド15のデータヘッダ情報、及びデータ部のデータが正しく再現できるか、チェックを行う。いわゆる欠陥管理処理である。記録フィールド15のヘッダが正しく読めない場合や、データ部のエラーが予め定めた基準より多い場合は、その記録フィールド15は、欠陥処理のために準備された記録フィールド15と置き換えられる。そして、信号処理部130では、読み取り信号から適応等化器の最適タップゲインや、クロストークキャンセラーの最適タップゲインが決定される。
【0078】
このように、一般の光ディスクと同じように、ユーザがデータを記録する前に、光ディスク全面にわたって物理的にフォーマットされ、欠陥検査が行われれば、その光ディスクの物理アドレスは全て決まっているのと同じになる。さらに、第1記録層の透過率は情報記録領域前面で常に均一になる。このため、ユーザが実際のデータを記録するときは、光ディスク装置は、記録フィールド15のヘッダフィールドのアドレスを見ればよい。インデックスヘッダフィールドおよびウォブル信号から求めたアドレス情報は、参考情報となる。
【0079】
続いて、図21に示すフローチャートを参照して、上記したように物理フォーマットされたディスクに対するユーザーデータの記録について説明する。
【0080】
先ず、光ディスク10を光ディスク装置に装着し、スピンドルモータ100を回転させ、続いて任意の記録層にフォーカス制御を行う。トラッキングをかけながら、光ヘッド110を内周側にあるリードインエリアに移動させる。さらに、信号処理部130でチルト量の検出を行い、この結果に基づきチルトACTを制御する(S201)。この状態でウォブル信号が検出され、モータの回転がウォブル信号によって制御される(S202、203)。
【0081】
次に、インタフェース190を介して、光ディスク装置にユーザーデータ記録の命令が出されると、目的の記録フィールド15にアクセスし、制御部150でウォブル信号から生成される記録クロックに基づきユーザーデータが記録される(S204)。
【0082】
さらに詳述すると、物理フォーマット後の記録フィールド15へのデータの記録は、インタフェース190を介して受け取った記録データから、記録すべき記録フィールド15のアドレスとデータフィールドに記録すべきデータ情報の配列を決定する。次に、そのアドレスと一致する記録フィールド15を探し、見つかったらデータフィールドへの書き込みを行う。記録フィールド15がインデックスヘッダフィールド14と交差するときは、サブ記録フィールドに分割して書き込みを行う。記録フィールド15のフォーマッティング情報は、フォーマッタに蓄積されており、論理アドレスを指定することで、ディスク上の物理的な状態を決定できる。これらは全て制御部150で処理される。
【0083】
ただし、光ディスクの全面をフォーマットし、欠陥のチェックを行うと多大な時間がかかる。メーカが行えばその分コストアップになるし、ユーザが行えば使えるようになるまでに時間がかかりすぎるなどの問題がある。また、用途によっては、全面にわたって欠陥検査をする必要がない場合も有る。本発明では、このような場合でも、任意の位置にランダムにデータの書き込みができ、しかも映像などの連続データでもシームレスに記録することが可能である。
【0084】
ファイルのディレクトリが記録される一部分のみフォーマットし、一般のデータのかかれていないところはフォーマットされていないとする。データはフォーマットされていない領域への記録となるが、制御部150(フォーマッタ)には、インデックスヘッダフィールドとウォブル数で決定されるアドレス空間がある。フォーマットされているエリアへの書き込みは記録フィールド15のデータフィールドのみを記録し、フォーマットされていない記録フィールド15への記録は、データヘッダフィールド及びデータフィールドを一括して記録する。
【0085】
物理フォーマットされていない場合は、制御部150(フォーマッタ)に有るアドレス空間を用いて、記録フィールド15のヘッダフィールド及びデータフィールドの両方を記録する。勿論、データフィールドのデータ部には、インタフェースが受け取ったデータが記録される。
【0086】
このとき、レイヤ0の第1記録層の情報記録領域全体に情報を記録した後に、レイヤ1の第2記録層に情報を記録するようにすれば、第1記録層の透過率が均一なので、第2記録層215に安定して記録を行える。
【0087】
次に図22に示すフローチャートを参照して、光ディスク10に記録されたデータの再生処理について説明する。
【0088】
先ず、光ディスク10を光ディスク装置に装着し、スピンドルモータ100を回転させ、続いてフォーカス制御を行う。トラッキングをかけながら、光ヘッド110を内周側にあるリードインエリアに移動させる。さらに、チルトACTを制御する(S301)。この状態でウォブル信号が検出され、モータの回転がウォブル信号によって制御される(S302、S303)。
【0089】
続いて、インタフェース190を介して、光ディスク装置にユーザのデータ再生の命令が出されると、記録フィールド15のデータヘッダフィールドに記録されたアドレスの読み取りを行い、目的の記録フィールド15にアクセスする。目的の記録フィールド15のデータフィールドに記録されたユーザーデータは、制御部150でウォブル信号から生成される再生クロックに基づき再生される(S304)。具体的には、再生手段としての光ヘッド110、再生アンプ120、信号処理130、及びデータ処理140、などが光ディスク10に記録されたデータを再生する。
【0090】
本実施例では、ランド&グルーブ記録方式で説明を行っていきたが、グルーブ記録であっても同じように適用できる。
【0091】
また、本実施例では香取線香方式のダブルスパイラルとして説明したが、シングルスパイラルトラックでも良い。
【0092】
さらに、本発明は書き換えのできる場合で説明したが、ライトワンス系の1回しか記録できない媒体にも全く同じように適用できる。
【0093】
さらに、本発明はZCLV方式で説明してきたが、本発明はゾーンの数を自由に選べるので、これをトラック数と同じとすることもできる。すなわちCLV方式に対応できる。
【0094】
さらに、本発明は記録できる光ディスクについて説明をしてきたが、これとの互換性から、エンボスピットで形成するROM型の光ディスクについて、本発明と全く同じ、もしくはほとんど同じフォーマットを適用することが可能である。
【0095】
本発明の実施例では、サブ記録フィールドbのフロントにサブ記録フィールドaと同じアドレス情報を形成したが、必ずしも必要ではない。また、本発明の実施例ではインデックスヘッダフィールドを6シンクフレームとし、ヘッダを分割して配置したが、これに限定されるものではない。
【0096】
また、本発明の実施例では記録層を二層にしたが、二層以上の多層ディスクであっても良く、また1層でも良い。また、本発明の実施例では結晶とアモルファスの状態で透過率が異なるとして説明したが、この透過率が等しい場合でも、エンボスとグルーブでは光の散乱、回折の影響が異なるので、本発明の効果は有効である。
【0097】
本発明の面フォーマット効率は、約83%で、DVD−RAMの74.4%に比べ大幅に改善された。書き換えの不要なDVD−ROMの面フォーマット効率が84.7%であるから、本発明を用いることでDVD−ROMに比べてわずか1.7%の面フォーマット効率のロスで、上記光ディスクを提供でき、その実用的な効果はきわめて高い。
【0098】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の一実施形態による記録層が2層の光ディスクは、情報の追記もしくは書き換え領域全面で安定して情報の記録再生を行うことが可能であり、連続したデータでもランダムデータでも無駄なく精度良く記録することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の情報記録媒体の一例に係る1層もしくは2層の光ディスクを示す図であり、特にこの光ディスクに設けられたスパイラルトラック、インデックスヘッダフィールド、記録フィールド及びサブ記録フィールドを示す図。
【図2】図1に示す光ディスクの断面構造と光ビームの関係を示す図。
【図3】図1の光ディスクをスパイラルトラック方向に展開したもので、ウオブルされたトラック、インデックスヘッダフィールド、記録フィールドなどを示す図。
【図4】図1に示す光ディスクに設けられたスパイラルトラックに記録された記録フィールド及びインデックスヘッダフィールドを跨ぐときに使われるサブ記録フィールドa及びサブ記録フィールドbの構成を示す図。
【図5】図1に示す光ディスクに設けられたスパイラルトラックに記録される記録フィールドとその具体的な構成を示す図で、データヘッダフィールド及びデータフィールドの構成を示す図。
【図6】図4のデータヘッダa及びデータヘッダbの具体的な構成を示す図。
【図7】図1に示す光ディスクに設けられた従来のインデックスヘッダフィールドの具体的な構成を示す図。
【図8】図7の光ディスクで、レイヤ1にフォーカスしたときのレイヤ0のインデックスヘッダフィールドと近傍の記録領域、及び光ビームスポットの関係を示す図。
【図9】図8に示す光ディスクにおいて、レイヤ1にフォーカスされている光ビームが従来のインデックスヘッダフィールド近傍を通過したときのレイヤ1での光強度、又はレイヤ1からの反射光を示す図。
【図10】図1に示す光ディスクに設けられたインデックスヘッダフィールドを複数のサブインデックスヘッダに分割し、傾斜配置した様子を示す図。
【図11】図10のサブインデックスヘッダの具体的な構成を示す図。
【図12】図10の光ディスクにおいて、レイヤ1にフォーカスしたときの、レイヤ0のインデックスヘッダフィールドの傾斜配置されたサブインデックスヘッダと近傍の記録領域、及び光ビームスポットの関係を示す図。
【図13】図10に示す光ディスクにおいて、レイヤ1にフォーカスされている光ビームが傾斜配置されたインデックスヘッダ近傍を通過したときのレイヤ1の光強度、又はレイヤ1からの反射光を示す図。
【図14】図1に示す光ディスクに設けられたインデックスヘッダフィールドを複数のインデックスヘッダに分割し、複数トラック単位で傾斜配置した様子を示す図。
【図15】図14のインデックスヘッダブロックの具体的な構成を示す図。
【図16】図14のインデックスヘッダL及びインデックスヘッダGの具体的な構成を示す図。
【図17】図14に示す光ディスクにおいて、レイヤ1にフォーカスされている光ビームが傾斜配置されたインデックスヘッダ近傍を通過したときのレイヤ1の光強度、又はレイヤ1からの反射光を示す図。
【図18】本発明の情報記録再生装置の一例に係る光ディスク駆動装置の概略を示す図。
【図19】本発明の情報再生専用装置の一例に係る光ディスク駆動装置の概略を示す図。
【図20】図1に示す光ディスクを物理フォーマットするときに生じるデータ記録処理(記録フィールドの記録)を示すフローチャートである。
【図21】物理フォーマットされた光ディスクに対してユーザーデータを記録する記録処理を示すフローチャートである。
【図22】ユーザーデータが記録された光ディスクからユーザーデータを再生する再生処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…光ディスク、11…クランプ孔、12…ランドトラック、13…グルーブトラック、14…インデックスヘッダフィールド、15…記録フィールド、16…サブ記録フィールドa、17…サブ記録フィールドb、18…記録領域、19…ウォブル信号、20…データヘッダフィールド、21…データフィールド、22…カバー層、24…中間層、26…ディスク基材、27…レイヤ0に集光した光ビーム、28…レイヤ1に集光した光ビーム、29…レイタ0の光ビームスポット、30…フロント、31…データ、32…リア、33…サブデータフィールドa、34…サブデータフィールドb、35…DATAa、36…DATAb、37…データヘッダa、38…データヘッダb、40…インデックスヘッダA、41…インデックスヘッダB、42…VFO、43…アドレス情報L、44…アドレス情報G、45…エンボスピット、50…レイヤ1面の光強度、55…ランドトラックのエンボスピット、56…グルーブトラックのエンボスピット、57…SH0のミラー面、58…SH1のミラー面、60…サブヘッダSH0、61…サブヘッダSH1、62…サブヘッダSH2、70…サブヘッダ群N、71…サブヘッダ群N+12、72…インデックスヘッダブロック、73…インデックスヘッダブロック、74…インデックスヘッダブロック、75…インデックスヘッダブロック、76…インデックスヘッダブロック、77…インデックスヘッダブロック、78…インデックスヘッダブロック、80…IH0、81…IH1、82…IH2、83…IH3、84…IH4、85…IH5、90…インデックスヘッダL、91…インデックスヘッダG、100、スピンドルモータ、101、クランパ、110、光ヘッド、111、対物レンズ、112、集光ビーム、113、光学系、114、LD/PD、115、F/T/R−ACT、120、再生アンプ、130、信号処理、140、データ処理、150、フォーマッタ/記録制御/サーボ制御、151、サーボ制御、160、LDドライバ、170、ACTドライバー、180、モータドライバ、190、インタフェース。
【発明の属する技術分野】
本発明は、データの記録再生が可能な光ディスク、特に複数の記録層を有する光ディスク及びこれを駆動する光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光記録媒体、例えば相変化方式の書換形光ディスクでは、情報の記録はディスク上に集光照射する光強度を変化させ、相変化マーク配列を形成することによって行う。一方、情報の再生は、記録の場合よりも低い一定強度の光をディスク上に集光照射し、その反射光量から相変化マーク配列を検出することによって行う。
【0003】
記録可能な光ディスクには、一般にグルーブと呼ばれる案内溝がスパイラル状に形成され、グルーブとグルーブの間にはランドと呼ばれる凸部が形成されている。光ディスクにデータを書き込む場合、一般には、グルーブ又はランドの反射光情報を使って、光ビームをトラッキング及びフォーカシングし、ランド部又はグルーブ部のどちらかに記録している。これに対し、国際規格化された直径120mmのDVD−RAMと称される書換形光ディスク(ISO/IEC16824)では、トラック密度をより高めるため、ランド部及びグルーブ部の両方にデータを記録する方式が採用されている。これが、所謂ランド&グルーブ記録方式で、隣接トラックからのクロストークを減らすため、従来よりグルーブ溝が深くなっている。
【0004】
光ディスク上の任意の位置にデータを繰り返し記録し、かつ任意の位置のデータを再生できる書換形光ディスクであるDVD−RAMでは、トラッキングのために蛇行したグルーブ(以後この蛇行のことをウォブルと呼ぶ)とランドが形成され、その両方に情報の記録が行われる。
【0005】
また、このディスクにはあらかじめセクタ単位(物理セクタ)で、エンボスピットのCAPA(complimentary alignment physical address)と呼ばれるアドレス情報が形成されている。ディスクは、半径方向に複数のゾーンに分割され、ゾーン内は一定の回転数で記録再生されるZCLV(zoned constant linear velocity)方式が用いられている。この方式ではトラック一周あたりのセクタ数はゾーン内では等しく、外周側にゾーンが一つ移動すると、トラック一周あたりのセクター数が一つ増える。また、ゾーン内ではエンボスピットで形成されたCAPAが半径方向にアラインされている。この結果、情報記録領域の半径方向隣にエンボスピットが配置されないので、エンボスピットの影響で記録再生が不安定になるのを防ぐことが出きる。ただし、ゾーンを跨ぐところではCAPAは半径方向のアラインが途切れる。ゾーンの幅は前記のCAPAのアラインと、フォーマット効率の点から、最短マークを並べたときに、トラック一周のセクタ数を一つ増やすことができるようになるまでの範囲を一つのゾーンとするように決められている。DVD−RAMは、このようにセクタ単位で物理アドレスが決まっていることから、ディスクの任意のアドレスへの記録が可能であり、また初期化なしでのデータ記録の可能性もあり、ランダムデータの記録に適している。
【0006】
DVD−RAMなど、従来の書換形光ディスクは、片面あたりの記録膜は1層で構成されている。これを、DVD−ROMの2層ディスクと同様の手法を用いて、2つの記録層の間を透明層によって隔てて形成し、同じ側から光を照射してデータの記録再生が出来れば、光ディスクのオンライン記録容量、つまりディスクを反転せずに記録又は再生できる容量をほぼ2倍に向上することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記のDVD−ROMで用いられる2層化方式では、2層間の距離は球面収差が問題とならない範囲で定められている。そして、光入射方向から見て奥側の記録層の再生は、手前側の記録層を通して行われる。手前側の記録層が、再生領域全面にエンボスピットでデータが記録されたROMタイプの場合は、この記録層を通過して奥側の記録層へ到達した光ビームの透過光量、あるいは手前の記録層からの反射光量は、ピットサイズに比べ、手前の記録層での光ビームのサイズが大きいので、ディスク全面でほぼ一定となる。また、手前の記録層の再生では、ここを通過した光ビームが奥側の記録層で反射して戻ってくるが、前述と同様、ピットサイズに比べ、奥側の記録層での光ビームのサイズが大きいので、反射光量は、同様にディスク全面でほぼ一定となる。このため、ROMタイプの場合は、2層化しても各々の記録層による光量の変動は生じない。
【0008】
これに対し、書換形の光ディスクでは、ディスク面がエンボスピット領域と書換形領域が混在しており、光ビームがエンボスピット領域を通過したときと書換形領域を通過したときでは、反射光量や透過光量が異なる。このため、奥側の記録層に対して記録又は再生を行う場合、とくに大きな問題が生じる。例えば、データ読み出しのとき、光ビームがエンボスピット領域を通過した場合と書換形領域を通過した場合とでは、再生信号のレベルが異なる。
【0009】
前述したようにDVD−RAMの場合、エンボスピットで形成された大きなCAPA領域がゾーン毎に半径方向にアラインされている。2層ディスクにおける層間距離は、球面収差や製造性の観点から、数十ミクロンのオーダである。その場合、奥の層に集光しているとき、手前の層でのスポットサイズは、対物レンズのNAなどにもよるが、概ね数十ミクロンのオーダである。一方、DVD−RAMのCAPA領域の大きさは、数百ミクロンにも達することから、光ビームが書換形領域を通過したときとCAPA領域を通過したときでは、反射光量に大きな差が出る。このCAPA領域は、セクタ単位で半径方向にアラインされて配置され、最も少ない最内周でもディスク一周で25ヵ所、最外周では59ヵ所存在する。従ってこのような構成のディスクを、従来のROMディスクと同様に、何の制約も無く貼り合わせた場合、ディスクの広い範囲で情報の記録再生安定性が損なわれることになり、安定した情報の記録再生が可能となる領域が著しく狭くなる。
【0010】
CLV方式を用いているDVD−ROMは、DVD−RAMのようなセクタ構造無しでデータを記録しているため、面フォーマット効率が高い。DVD−RAMなど、ZCLVで、セクタ単位でデータを記録する光ディスクでは、前記の通りのメリットがある反面、1周が数十セクタに分割され、各々のセクタごとにエンボスピットのアドレスデータがあるため、データの記録エリアが減る。また、各ゾーン内で、外側のトラックにおけるデータ記録密度は内側のトラックに比べて低く、半径方向の分割は高々数十ゾーンであり、ゾーン内はどのトラックも同じ容量である。これらの理由で、DVD−RAMはDVD−ROMに比べ、10.3%程度、面フォーマット効率が低下するという問題がある。
【0011】
従って本発明は、精度が高く安定した記録再生を可能とするとともに、面フォーマット効率が向上され、ランダムアクセスにも対応した光記録媒体、及び光記録再生装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の一実施例に係る情報記録媒体は、1層若しくは複数の記録層を有し、片側の面から光を照射して、選択した記録層のスパイラルトラックに対して情報の記録再生が可能な情報記録媒体であって、前記記録層には、各トラックの前記スパイラルトラックを遮断するように1つ若しくは複数のインデックスヘッダフィールドが形成され、前記インデックスヘッダフィールドは隣接トラックまたは複数トラック毎に、一方の周方向にシフトされた位置に、エンボスピットで形成されたアドレス情報を有する。
【0013】
このように配置することで、インデックスヘッダフィールドのエンボスピットは、インデックスヘッダフィールド内で周方向に分散され、半径方向に連続してアラインされることはない。このため、2つ以上の記録層を持つ光ディスクであっても、入射側の記録層に形成されているインデックスヘッダフィールドのエンボスピット部を通過した透過光、あるいは反射光の影響を、エンボスピットのない記録フィールドを通過した場合と大きく変わらないようにすることができ、奥の記録層での信号の再生あるいは記録の問題は解消できる。
【0014】
本発明の一実施形態に係るディスク装置は、記録トラックを遮断するようにディスク半径方向に沿って設けられた領域に、アドレスデータがエンボスで記録されたインデックスヘッダフィールドを有する光ディスクへ情報の記録を行う光ディスク装置であって、前記トラック上に前記情報を記録するためのデータフィールド、及び該データフィールドのアドレスを示すヘッダフィールドを有する記録フィールドを記録する手段と、前記記録フィールドが前記インデックスヘッダフィールドを交差する場合には、前記インデックスヘッダフィールドを跨いで前記記録フィールドを2つのサブ記録フィールドとして記録する手段と、該2つのサブ録フィールドの各ヘッダフィールドに同一のアドレスデータを記録する手段とを具備する。
【0015】
ディスクを物理フォーマットしないで、初めてデータを記録する場合、物理トラックのアドレス情報は1周に1ヵ所若しくは複数箇所配置されたインデックスヘッダフィールドから読み出される。1周内の物理的な位置は、インデックスヘッダフィールドから、ウォブルを数えることにより正確に決まる。従って、ディスクを物理フォーマットしないでも所望の位置にランダムにデータを記録することができる。
【0016】
又、一度記録を行うと、記録フィールドにアドレスフィールドが書き込まれ、このアドレスフィールドとインデックスヘッダフィールドのアドレス情報を用いることで、アドレス情報の信頼性が向上する。
【0017】
又、情報をスパイラルトラックのランド部及びグルーブ部の両方に記録する場合は、ゾーンに分割し、ZCLVのようにゾーン内のウォブルの数を一定にする必要があるが、このときのゾーンの数はセクタ数には無関係に決定できるので、分割の幅をDVD−RAMなどより狭くすることができ、ゾーンを跨ぐときに発生するクロック周波数とびが無視できるほど小さくなるので、連続情報のシームレスな記録再生が可能となり、更に従来のように、ゾーンによる面フォーマット効率の低下を小さくすることができる。
【0018】
又、情報をスパイラルトラックのランド部、又はグルーブのどちらか一方にだけ記録する場合は、ウォブルを連続的に変化できることから、CLV記録することができる。
【0019】
更に、フォーマット効率が高く、ゾーン跨ぎのクロック周波数ジャンプが小さいもしくは、無いことから、追記もしくは書き換え領域の代わりに再生専用のデータを設ければ、本フォーマットは再生専用ディスクのフォーマットとしても用いることが出きる。
【0020】
【発明の実施形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0021】
先ず、本発明の一実施形態に係る1層若しくは2層の記録層を有し、片側の面から光を入射して、任意に選択した記録層に対して情報の記録再生を行う光ディスクで、インデックスヘッダフィールドが1周当たり3個の場合について述べる。
【0022】
図1は本発明の光ディスク10を示す図である。図2は2層光ディスクの断面を示す図である。図3は、インデックスヘッダフィールドと記録フィールドの関係を示す図である。図4は記録フィールドの構成及びサブ記録フィールドの構成を示す図である。図5は記録フィールドの詳細を示す図である。図6はデータヘッダの詳細を示す図である。図7はインデックスヘッダフィールドに従来の集中ヘッダが使われた場合の一例を示す図である。図8は集中ヘッダが使われたときのエンボスピットと光ビームスポットの関係を示す図である。作図の都合上、光ビームスポットは上下に引き伸ばして示している。図9は、第2記録層(レイヤ1)に光ビームの焦点を合わせた状態で、トラックに沿って光ビームを走査したときの、第1記録層(レイヤ0)の入射光又はここからの反射光の影響を表す図である。図10は本発明の一実施例に係わる図で、インデックスヘッダフィールド内の各ヘッダが1トラック単位で斜めに配置された状態を示す図、図11はサブヘッダを示す図、図12は、図10の各ヘッダと光ビームスポットの関係を示す図、図13は、図10の第2記録層(レイヤ1)に焦点を合わせた状態で、トラックに沿って光ビームを走査したときの、第1記録層(レイヤ0)の入射光、又は反射光の影響を表す図である。図14は、本発明の他の実施例に係わる図で、インデックスヘッダフィールド内の各ヘッダが複数トラック単位で斜めに配置された状態と光ビームスポットを示す図、図15はその配置図、図16は、その詳細を示す図、図17は、図14で第2記録層(レイヤ1)に焦点を合わせた状態で、トラックに沿って光ビームを走査したときの、第1記録層(レイヤ0)の入射光、又は反射光の影響を表す図である。
【0023】
図1、図2、図8、図10、図14に示す情報記録媒体である光ディスクは、DVD−RAMと同じ相変化形の記録膜を2層積層した構造を有する。図1は、2層のうち一層目のレイヤ0を示すものである。2層目のレイヤ1は、形状はレイヤ0と同じだが、製作上、周方向の位置は異なっている。
【0024】
図2は、本発明の光ディスクの断面構造で、カバー層22、第1の記録層があるレイヤ0、中間層24、第2の記録層があるレイヤ1、そしてディスク基材26からなる。光ビーム27は第1の記録層があるレイヤ0に集光(フォーカス)した状態を表し、光ビーム28はレイヤ0のインデックスヘッダフィールド14を通過し、第2の記録層があるレイヤ1に集光した状態を表す。中間層の厚みは、許容球面収差を考慮して、それぞれの記録層にあるピットやマーク、さらにグルーブなどがお互いの層に影響を与えないように選ばれる。
【0025】
このような光ディスクに対して、レイヤ0もしくはレイヤ1のどちらか一方を選択し、光ビームを対物レンズで集光する。光ビームの強度を読み出しレベル(低い)から、消去レベル(中間)と書き込みレベル(高い)に変化させることで、選択した記録層にデータを記録することが出来る。光ビームの照射で、融点以上に達した部分は急速に冷却されてアモルファスのマークとなり、一方、消去レベルまで達した部分ではアモルファスマークが結晶化し、データの消去が行われる。
【0026】
このような光ディスクで、レイヤ1を選択した場合、レイヤ0記録膜の状況によって、反射光量や透過光量が変動する。変動の最も大きな要因は、既に述べたように、光ビームスポット29が記録領域18を通過しているか、エンボスピット領域(ここではインデックスヘッダフィールド14)を通過しているかによる。
【0027】
図1の光ディスクにおいて、各記録層には、ランドスパイラルトラック12、グルーブスパイラルトラック13とが形成され、これらのスパイラルトラックを遮断あるいは横切るように、半径方向にアラインされたインデックスヘッダフィールド14が1周当たり3個形成されている。各トラック上には、データを記録するための記録フィールドがあり、この記録フィールドがインデックスヘッダフィールドで遮断されたときは、2つのサブ記録フィールド、サブ記録フィールドa16、サブ記録フィールドb17に分割され記録される。
【0028】
更に、上記スパイラルトラックは、図3に示すようにウォブル信号によりウォブル19が施されている。また、光ディスクの記録層は内周側から外周側に向けて径の異なるドーナッツ上のゾーンが複数規定されている。これらの各ゾーンには所定の周回数のトラックが含まれる。各ゾーンに含まれるトラック1周あたりのウォブル数は一定になるように決められている。
【0029】
光ディスクを再生するときには、上述のようにトラックに沿って光を照射し、このトラックからの反射光強度を検出することで、反射光に反映された情報を再生する。このときこの反射光には、記録マークなどによる情報のほかにウォブル成分も含まれる。つまりこの反射光に含まれるウォブル成分を検出して、ウォブル信号として取り出すことができる。さらに、取り出されたウォブル信号から、スピンドルモータの回転制御信号と、データを記録する際に用いるクロック信号とを再生することができる。これによって、モータの回転変動に影響されず、正確な記録ができる。
【0030】
この光ディスクでは、高密度化に適したランド及びグルーブの両方にデータが記録できるランド&グルーブ記録方式となっており、スパイラルトラックは、丁度、香取線のように形成されている。例えば、内周からランドのスパイラルトラックを辿ると外周に到達し、同様にグルーブのスパイラルトラックを辿ると外周に到達する。勿論、1周毎にランドトラックとグルーブトラックを交互に走査するようにもできる。
【0031】
次に、スパイラルトラックに配置するデータについて説明する。第1記録層もしくは第2記録層にデータを記録するときには、上記したスパイラルトラックに対し、データの書き換えが可能な記録フィールド15が所定数だけ設けられる。また、図3及び図4に示すように、記録フィールド15は、記録フィールド15のアドレスデータを格納するデータヘッダフィールド20と、各種データを格納するデータフィールド21とを備えている。記録フィールド15は、相変化のマークを用いてアドレスデータ等を記録することによりトラック上に設けられる。
【0032】
この記録フィールド15には、従来のようにセクター単位ではなく、ECCブロック単位のデータが記録される。データヘッダフィールド20に対して、フォーマッティングなどで一度アドレスがマークにより記録されると、再びフォーマッティングされない限り、データヘッダフィールド20に記録されたアドレスは書き換えられない。データフィールド21はデータの書き換えが起こるたびに書き換えられる。
【0033】
ここで、トラック上に連続して記録フィールド15を記録すると、図1に示すように、ある記録フィールド15がインデックスヘッダフィールド14と交差する場合が生じる。つまり、所定の長さで形成される一つの記録フィールド15が、インデックスヘッダフィールド14を跨いで二つの記録フィールドに分断されることがある。この分断された二つの記録フィールドを、サブ記録フィールドa16、サブ記録フィールドb17とする。
【0034】
上記したように、各記録フィールド15は、自身のアドレスを格納するデータヘッダフィールド20、及び各種データを格納するデータフィールド21を備えている。図4に示すように、サブ記録フィールドa16及びサブ記録フィールドb17は、データヘッダフィールド20を共に備え、サブデータフィールドa33、サブデータフィールドb34をそれぞれ備えている。サブ記録フィールドa16のデータヘッダフィールド20と、サブ記録フィールドb17のデータヘッダフィールド20とには、同一のアドレスデータが格納される。又、サブ記録フィールドa16及びサブ記録フィールドb17に記録されるECCブロック単位のデータ31は、サブ記録フィールドa16のDATAa35と、サブ記録フィールドb17のDATAb36とに分割して記録される。
【0035】
図5は記録フィールド15の詳細を示す図である。データヘッダフィールド20は、2つのデータヘッダ、データヘッダa37とデータヘッダb38、及びミラー(Mirror)部からなる。データヘッダaとbはいずれも48バイトで、図6に具体的な構成を示す。記録フィールド15のアドレスはPID領域に記録される。データヘッダは、インデックスヘッダと同様、強力なECCを備えていないことから、記録密度を下げ、データ誤りを下げる工夫をしている。ここでは、データに比べ記録密度を1/1.2下げた例を示している(1B’=1.2B)。
【0036】
記録フィールドのミラー部はヘッダフィールドとデータフィールドの境界を検出するために用いる。データヘッダフィールドは、一度記録されると再フォーマッティングされない限り書き換えられない。一度データヘッダフィールドが記録されると、記録フィールド15のアドレスはこのヘッダから決定され、インデックスヘッダフィールド14及びウォブル19は、補助アドレス情報として用いられる。
【0037】
データフィールド21は、GAP、Guard1、VFO、PS、データ、PA、Guard2、Bufferからなる。GAPはレーザの記録立ち上がりやパワー制御、及び記録位置のランダムシフトのために設けられている。Jは書換えごとに、0〜15までのランダムな数値が入る。通常はVFOと同じ信号が記録される。Guard1は多数回記録したとき記録信号の先頭部に現れる劣化対策のためである。Kは0〜7までランダムな数値が入る。通常はVFOと同じ信号が記録される。VFOはPLLの同期用信号、PSはプリシンク信号、DATAはECCブロックのデータである。PAはポストアンブル、Guard2は記録信号の後端に現れる劣化対策のためにある。Kは0〜7までのランダムな数値で、Guard1と同じKの値が用いられる。通常はVFOと同じ信号が記録される。Bufferは、偏心による記録フィールド15の長さの違いやディスクの回転変動の吸収、および記録位置のランダムシフトのために用いられ、最悪でも2バイト以上の信号の記録されない領域を持つ。Jの値は0〜15で、GAPのJと同じ値が用いられる。
【0038】
次に、光ディスクのスパイラルトラックに対し記録フィールドを記録する手順について述べる。一般に、データの記録を行う光ディスクではディスク製作後、初期化というアニーリングが行われ、記録膜は結晶化された状態となる。その後、記録フィールドの記録、そしてディスクの欠陥状態をチェックする検査がおこなわれることにより、物理フォーマッティングが完了する。この欠陥検査は例えば、ディスク全体に特定のデータを書き込み、エラーの状態を調べ、訂正不可能なエラーがある記録フィールドや一定以上のエラーの有る記録フィールドは、エラーの無い別の記録フィールドに置き換える処理である。この動作は、ディスクの欠陥検査とは言え、ディスクの全面を記録・再生するため、長い時間がかかり、ディスクのコストアップにつながる。
【0039】
そこで、大きな欠陥は、効率のよい別の方法(大きな光スポットを走査してチェック)でチェックし、データを書き込んでのチェックは、ディレクトリが作成されるエリアだけに限定したり、場合によってはまったくチェックしない場合もある。
【0040】
従来のDVD−RAMでは、一つの記録フィールド(ECCブロック)が16個の物理セクタに分割されて記録される。各々の物理セクタにはアドレス情報が形成されているので、任意の記録フィールド15へデータの記録が可能である。欠陥管理を行わなければ、最初から、すべての物理アドレスが決まっているので、物理的なフォーマッティングを行わなくても任意の記録フィールド15へのデータの記録が可能で、これが特徴の一つとなっている。
【0041】
一方、本発明の光ディスク10には、インデックスヘッダフィールド14に、トラックアドレス情報がエンボスを用いて予め記録されているので、このインデックスヘッダフィールド14を読むことで、全てのトラックアドレスが決まる。一方、初期状態では記録フィールド15は形成されていない。従って、記録フィールドのアドレスが記載されるヘッダフィールドも記録されていない。しかし、すべての記録フィールド15の配置は、インデックスヘッダフィールド14と記録トラックに形成されているウォブル数から決定できるので、インデックスヘッダフィールド14とウォブル信号を検出すれば、任意の記録フィールド15へのデータの書き込みが可能となる。
【0042】
コンピュータのデータ記録用途向けには、一般に、ディスク全面にわたってデータを記録し、欠陥管理を行う。本発明の光ディスク10では、このとき、記録フィールド15全体の書き込み、すなわち、物理フォーマッティングが行われる。つまり、光ディスク全面にわたって、記録フィールド15の記録が行われ、このときに、データヘッダフィールド20とデータフィールド21が記録される。このとき、前述したようにインデックスヘッダフィールド14と交差するときは、2つのサブ記録フィールドに分割されて記録される。
【0043】
記録フィールド15が、物理フォーマッティングなどで、最初に記録されるときは、図5に示した、データヘッダフィールド20のヘッダa37からデータフィールド21のGuard2までが連続して記録される。2回目以降は、データフィールド21のGAP部からGuard2までが書き換えられる。実際には、GAP部の途中からVFOと同じ信号が記録され、Guard2で終わる。したがって、記録フィールド15には、少なくともミラー部とGAP部に2バイト以上の信号の無い領域が存在することになる。
【0044】
DVDでは、ディスクへのデータ記録は、一つのECCブロック単位で行われる。データの大きさは、32kバイト(2kバイト×16)で、ECCが付加された後のECCブロックは、16個の記録フレームで構成され、各記録フレームは26個のシンクフレームからなり、各シンクフレームは93バイトである。従ってECCが付加された後のECCブロックは、合計で416個のシンクフレームからなる。
【0045】
本発明の実施例では、紫色レーザや高NA対物レンズを使うことで、現行DVDに対し線密度でほぼ2倍に高密度化していることから、同じエラー訂正能力を確保するためには、ECCブロックサイズを2倍にする必要がある。そこで、一つのECCブロックサイズとして、DVDの2倍の832シンクフレームとした。
【0046】
記録フィールド15は、図5で示すように、データヘッダフィールド20とデータフィールド21からなり、詳細には全部で836シンクフレームからなる。このうち、1ECCブロック分のデータ部は、832シンクフレームである。このデータ部31の前側をフロント30、後側をリア32と呼べば、1つの記録フィールド15は、データ部31と各々2シンクフレームからなるフロント30及びリア32からなる。なお、1シンクフレームは、DVD−RAMと同様、8個のウオブルからなる。
【0047】
図4は、記録フィールド15がインデックスヘッダフィールド14と交差したときのサブ記録フィールドの取り扱いを示す図である。インデックスヘッダフィールドの前側をサブ記録フィールドa16、後側をサブ記録フィールドb17とすれば、各々のサブ記録フィールドはデータヘッダフィールド20、及びサブデータフィールド33、34から成る。サブ記録フィールドは、記録フィールド15と同様にデータ部を除けば、各々2シンクフレームのフロント30、及びリア32からなるので、サブ記録フィールドa16のDATAa35は、Mシンクフレーム(1≦M≦831)となる。そうすると、サブ記録フィールドb17のDATAb36は、(832−M)シンクフレームとなる。尚、サブ記録フィールドのデータサイズが4SF以下となる場合、DATAの格納場所が無いので、そのようなサブ記録フィールドは破棄される。
【0048】
この光ディスクでは、高密度化に適したランド及びグルーブの両方にデータが記録できるランド&グルーブ記録方式となっており、スパイラルトラックは、丁度、香取線のように形成されている。例えば、内周からランドのスパイラルトラックを辿ると外周に到達し、同様にグルーブのスパイラルトラックを辿ると外周に到達する。勿論、1周毎にランドトラックとグルーブトラックを交互に走査するようにもできる。
【0049】
図7は、インデックスヘッダフィールド14’を、従来のエンボスで形成されたヘッダーフィールドのように半径方向にアラインさせ、集中ヘッダとして作成した場合を示す。インデックスヘッダフィールド14’は、1シンクフレームで、インデックスヘッダA40とインデックスヘッダB41からなる。インデックスヘッダAにはランドトラックのVFO42とアドレス情報L43が、インデックスヘッダBにはVFO42とグルーブトラックのアドレス情報G44が形成されている。各々の隣接するトラックは全てミラー部となっており、隣接トラックの影響は受け無いように考慮されている。又、記録密度は、記録フィールド15のデータヘッダ20の場合と同様、データフィールド21に比べ、1/1.2に低下させてある。
【0050】
図8は、図7のフォーマットをディスクに展開したときのもので、光ビームをレイヤ1にフォーカスしたときのレイヤ0における光ビームスポット29を示す。作図の都合上、光ビームスポット29は上下方向に引き伸ばして示している。
【0051】
次に、本発明について具体的な数値を入れて説明を行う。使用する紫色レーザの波長を405nm、対物レンズのNAを0.85とし、光ディスクの直径を120mm、記録エリアをDVD−RAMと同じ半径24.1mm〜57.89mmとする。データの記録はDVD−RAMと同じZCLV記録方式とする。ゾーン数は、DVD−RAMのように物理セクタをアラインする必要が無いので、自由に設定できる。ここでは内周から外周に向けて連続書きこみを行っても、ゾーン間の記録クロックの変化を1%程度とするために、各記録層のゾーン数を104とする。ただし、ここではディスクの内周側に設けられるリードインエリア、及び外周側に設けられるリードアウトエリアは省略してある。
【0052】
トラックピッチを、隣接トラックとのクロスイレースを考慮して、0.29μmとする。総トラック数は116,480本となり、各ゾーンのトラック数は1,120本となる。一方、ビット長はOTF(optical transfer function)などを考慮し、0.099μmとする。又、収差などを考慮して記録層の間隔を30μmとすると、レイヤ1にフォーカスした際の、レイヤ0のデフォーカススポット29の直径は、ほぼ60μm程度となる。一方、1シンクフレームの長さは約75μmである。
【0053】
図8あるいは図9のような2層記録ディスクの場合、光ビーム28のようにレイヤ1に光ビームが集光しているとき、ビームが記録領域18を通過している場合と、図8のインデックスヘッダフィールド14’のようにエンボスピットが形成された領域を通過している場合とでは、レイヤ1の再生信号のレベルが異なる。これは光ビーム28において、レイヤ0で反射した反射光の強度が、記録領域18とエンボスピットが形成された領域14’とで異なるからである。エンボスピット領域14’の反射光の方が、記録領域18の反射光より強度が大きい。図9のように、レイヤ1面の再生信号を検出する光検出器の受光面の光強度は、レイヤ1及びレイヤ0の反射光が加算されるので、レイヤ1の再生信号は、光ビームがレイヤ0の記録領域18を通過したときよりエンボスピット領域14を通過したときのほうが大きい。
【0054】
再生信号強度がエンボスピット領域14’と記録領域18とで異なるのは、両領域の透過率が互いに異なるということも理由として挙げられるが、この影響は反射率の違いより小さい。
【0055】
そこで、本発明では、レイヤ0のインデックスヘッダフィールドの影響が、図7の従来例に比べ、1/10程度になるような配置を考案した。図10はその一例を示し、図11は図10の拡大図である。このようにインデックスヘッダフィールド14は周方向に分割され、分割された各領域をサブヘッダSHという。図10では、インデックスヘッダフィールド14の長さを6シンクフレームとし、これを15分割した構成とした。一つのインデックスヘッダの長さは、37.2バイトとなる。
【0056】
図10のように、ランドトラックにLのエンボスピット55を配置すると、隣接トラックの影響を排除するために、57のようにその両側のグルーブ部はミラー面(ランド表面と同じ高さ)とする必要がある。一方、グルーブトラックの場合、先ずグルーブ部をミラー面としてからGのエンボスピット56が配置される。この場合、両側はランドなのでミラー面である。
【0057】
つまり、インデックスヘッダフィールドにおいて、グルーブトラックでは、3個のサブヘッダ領域(例えばSH0〜SH2)がミラー面となり、一般に中心のサブヘッダ領域(例えばSH1)にエンボスピット56が配置される。ランドトラックでは新規にミラー面となるサブヘッダ領域はない。従って、新規にミラー面となるサブヘッダ領域は1周期のサブヘッダ(例えば図10のサブヘッダSH0〜SH14)において、サブヘッダSH0、SH1、SH2、SH3、…の順に、2個、1個、2個、1個、…となる。図10のようにインデックスヘッダフィールドを奇数個で分割すれば、次の繰り返しでは、トラックN+15から、1個、2個、1個、2個となる。つまり、2周期(図10では30トラック)において、各サブヘッダSH領域に新規にミラー面が形成される箇所の平均は必ず1.5個である。このようにすることで、反射光の影響を小さくすることができる。
【0058】
図11のように、インデックスヘッダフィールド14の記録密度は、記録フィールド15のデータヘッダフィールド20と同様、1/1.2に落としてある(1B’=1.2B)。一つのサブヘッダの長さは、約30μmで、図12に示すように、光ビームスポット29には、周方向に概ね2つのサブヘッダがはいる。一方、半径方向には、15トラック周期なので、概ね4.4μmごとにインデックスヘッダが現れる。光ビームがレイヤ0に集光しているとき、レイヤ1でのビーム直径は約60μmであるので、ビームにはSH群70が13個入る。よって、このようにサブヘッダSHをトラック毎に順次、一定の周方向にシフトさせる配置により、インデックスヘッダフィールド14による反射光の影響は、図8の従来のような配置に比べ、1/10程度に軽減される。図13は、レイヤ1にフォーカスされている光ビーム28が、記録領域18からインデックスヘッダフィールドを通過したとき、レイヤ1面の再生信号を検出する光検出器の受光面の光強度を表したものである。このように、レイヤ1面の再生信号を検出する光検出器の受光面の光強度は、レイヤ0のインデックスヘッダフィールド14の影響をほとんど受けないことがわかる。
【0059】
尚、インデックスヘッダフィールド14の周方向分割数は、好適に5〜31分割である。5分割の場合、レイヤ0のインデックスヘッダフィールド14の影響は、従来構成に比べ1/2、31分割の場合は1.5/31である。
【0060】
以上のように、本実施形態では、光ディスクは複数の記録層をもち、片側の面から光を入射して、選択した記録層に対して情報の記録再生を行うことが出きる。各記録層では1周に3ヵ所、エンボスピットで形成されたインデックスヘッダフィールド14とウォブルで、記録フィールド15の物理アドレスが決定される。また、このインデックヘッダは半径方向でアラインされている。
【0061】
したがって、エンボスピット領域と、それ以外の領域の間での記録層の透過率変化が従来の1/10以下で、問題なく各記録層において情報の記録再生が行える。さらに、インデックスヘッダフィールドとウォブルから決定されるアドレス空間、もしくは記録フィールドのアドレス情報によって、各記録フィールドにランダムにアクセスすることができる。また、ゾーン跨ぎによる周波数跳びが無視できる範囲に収まっているので、長く連続した情報であっても、シームレスに記録することが出きる。
【0062】
本発明の別の方法を図14に示す。この例では、インデックスヘッダをトラック毎に順次、周方向にシフトさせずに、インデックスヘッダブロック(72〜77)単位で、12トラックごとに、一定の周方向及び所定量だけシフトするようにした。そして、図10と同様、インデックスヘッダフィールド14には6シンクフレームを用い、これを6個のインデックスヘッダ(IH0〜IH5)に分割している。各々のインデックスヘッダIHは、図15に示すようにインデックスヘッダL90及びインデックスヘッダG91からなる。インデックスヘッダLは、VFO(V)、アドレス(A)等の情報がランドに記録される領域で、インデックスヘッダGはグルーブに記録される領域である。図16は、インデックスヘッダL90及びインデックスヘッダG91の具体的な構成で、一つのインデックスヘッダブロックには、ランドトラックのアドレス情報とグルーブトラックのアドレス情報が合計12トラック分形成されている。又、各々の記録密度は、ヘッダの読み取り誤りに強くなるよう、1/1.2に低減してある。
【0063】
インデックスヘッダブロックは、各々15トラック分の長さがあり、新規にミラー面が形成される領域の数は、グルーブの7個である。連続する6個のインデックスヘッダブロックを1周期とすると、1周期は72トラック、長さは約21μmである。光ビームがレイヤ0に集光しているとき、レイヤ1でのビーム直径は約60μmであるから、半径方向には、インデックスヘッダブロックが光ビームスポット29に最大で2個入ることになる。よって、この方法では、少なくてもレイヤ0の影響を7/72以下に軽減することができ、又、ヘッダの長さを図10の実施例よりも長くすることができるので、その分、VFOを長くとったりすることができる。図17は、レイヤ1にフォーカスされている光ビーム28が、記録領域18からインデックスヘッダフィールドを通過したとき、レイヤ1面の再生信号を検出する光検出器の受光面の光強度を表したもので、問題ないレベルまで下げることが出来ている。なお、インデックスヘッダブロックのサイズは、トラックピッチと光ビームスポット29の大きさを考慮して決める必要があるが、好適に2トラック〜16トラックである。
【0064】
次に、インデックスヘッダフィールドの検出方法について説明する。一つは、検出は記録フィールドとエンボスピット部のDCレベルの変化またはピット情報、あるいはその両方を用いてもよく、また確実にするには、データエリアの外に設けられるリードインエリアの一部でインデックスヘッダフィールドを検出し、ここでインデックスヘッダ検出のPLLの同期を取ることで、データエリアでも安定して検出することができる。より確実な方法としては、インデックスヘッダフィールドの先頭部に1バイトから数バイト程度のエンボスピットを形成しておき、これを用いる方法がある。 次に、図18を用いて、上述した光ディスク10を駆動してデータの記録及び再生を行う光ディスク装置について説明する。
【0065】
図18において、光ディスク10は、クランプ孔11とクランパ101によって、スピンドルモータ100に装着される。スピンドルモータ100は、モータドライバ180によって駆動される。回転する光ディスク10に対向して、光ヘッド110が、設けられており、この光ヘッド110から照射される光ビームにより光ディスク10への記録及び再生が行われる。
【0066】
光ヘッド110は、対物レンズ111とこの対物レンズ111をフォーカス方向及び、ディスクの半径方向に動かすレンズアクチュエータ115と、記録及び再生のための光学系113と、紫色の半導体レーザLDと、ディスクからの反射光から再生信号を抽出する複数分割フォトディテクタ114などを備えている。光ヘッド110全体は、ラジアル送りアクチュエータ115で、ディスク10の半径方向に動かされる。
【0067】
半導体レーザLDから照射された光は、光学系113を透過後、対物レンズ111で集光され、光ディスク10の各記録層に任意にフォーカスされる。ディスクからの反射光は、対物レンズ111、ヘッド光学系113を逆に辿って、複数分割ディテクタ114へ入射する。複数分割ディテクタ114の中には、トラッキング誤差信号を検出する2分割のプッシュプルディテクタがあり、この2分割プッシュプルディテクタにより検出された信号を用いて、グルーブトラック13へのトラッキングが行われる。ディテクタからのサーボ情報は、再生アンプ120、信号処理部130で処理され、制御部150で制御信号が作成されて、ACTドライバー170に供給される。つまり、制御部150はトラッキング制御手段として機能する。
【0068】
RF再生信号は、読み取り用のディテクタにより受信される。RF再生信号を再生アンプ120で増幅した後、信号処理部130へ送る。このRF再生信号には、ウォブル信号が重畳されており、ローパスフィルタを用いることで簡単に分離できる。また、データの再生信号は、このウォブル信号を通過させないハイパスフィルタを用いることで分離できる。
【0069】
検出されたウォブル信号は、1シンクフレームあたり8サイクルである。最内周のトラック0には、インデックスヘッダフィールドを除いたウォブルがある。スピンドルモータは、このウォブル信号を分周して作られる回転制御信号を用いて、回転数が制御される。このため、スピンドルモータの回転はディスクのウォブル信号と同期することになるから、データの記録の時に用意されるバッファは少なくてもすむ。上記した回転制御信号は、制御部150において生成される。つまりこの制御部150は回転制御手段として機能する。
【0070】
一方、記録のときに用いるクロック信号は、このウォブル信号を逓倍して用いる。つまり、ウォブル信号の周波数に基づき、記録クロック信号の周波数が決定される。8−16変調の場合は、1ウォブル当たり186チャネルビットなので、クロック信号は186逓倍することになる。記録クロックをウォブル信号から作成することにより、データフィールド21のバッファの長さを短くできる。この記録クロックは制御部150において生成される。つまりこの制御部150は、記録クロックの周波数決定手段として機能する。
【0071】
次に、図19に再生専用装置の構成を示す。これは図18の記録再生用装置から、記録制御及びフォーマッタを取り除き、サーボ制御装置151だけにしたものである。この装置では、再生専用ディスクだけでなく、記録フィールドが記録された後の記録再生用ディスクを再生することも可能である。
【0072】
次に、図20のフローチャートを参照して、主にコンピュータ用途の場合の物理フォーマッティングについて説明する。各記録トラックは、複数の記録フィールド15(サブ記録フィールドを含む)からなる。任意の記録フィールド15の物理アドレスは、トラックの物理アドレス情報とインデックスヘッダフィールドから始まるウォブルの数で決定される。
【0073】
先ず、光ディスク10を光ディスク装置に装着し、スピンドルモータ100を回転させ、続いてフォーカス制御を行う。初めてフォーマットを行う際には、先ずレイヤ0にアクセスする。トラッキングをかけながら、光ヘッド110を内周側にあるリードインエリアに移動させる。さらに、信号処理部130でチルト量の検出を行い、この結果に基づきチルトACTを制御する。このとき制御部150はチルト制御部として機能する(S101)。この状態でウォブル信号が検出され、モータの回転がウォブル信号によって制御される(S102、S103)。
【0074】
ディスクが挿入されてからの始めての記録であるので、物理フォーマッティングの前に記録ストラテジの最適化を行う。光スポットがテスト記録領域に入ったら、制御部150はメモリ151に記憶されたテストパターンの情報から、テストデータを発生させ、テストパターンの記録を行う。続いて、記録したテストパターンの再生信号と、メモリ151に記憶されたテストパターンとを信号処理部130で統計的に比較判定処理することによって、最適な記録ストラテジを決定する。この結果は制御部150に記憶され、その後の記録制御に利用される。続いて、インタフェース190を介して、光ディスク装置に物理フォーマッティングの命令が出されると、インデックスヘッダフィールド14の読み取りを行い(S104)、レイヤ0の第1記録層のトラック0を探す。一方、フォーマッタは記録フィールド15への書き込みを行う準備として、ヘッダフィールド20、データフィールド21へ記録するデータを発生させる。トラック0のエンボス信号で形成されたインデックスヘッダフィールド14を検出すると、直ちに記録フィールド150への記録がスタートする。記録クロックは、ウォブル信号を逓倍したクロックが用いられ、フォーマッタから読み出された信号がLDドライバ160に入力され、光ディスク10への記録が始まる。
【0075】
記録フィールド15のアドレスがインクリメントされ、次々と記録フィールド15が図5のように記録される。記録フィールド15が前記インデックスヘッダフィールド14を交差するか否か判断し、交差する場合にはインデックスヘッダフィールド14を跨いで該記録フィールドを2つのサブ記録フィールドに分割するとともに、これらサブ記録フィールドのヘッダフィールドに同一のアドレスデータを記録する。記録領域の最外周トラックの最後の記録フィールドを記録して、第1記録層のフォーマット信号の書き込みが完了する。続いて、レイヤ125の第2の記録層にアクセスし、第1記録層の時と同様にフォーマット信号の書きこみを行い、ディスクのフォーマットを完了する(S105)。
【0076】
フォーマッティングにおける記録フィールド15の、データ部へのデータは、光ディスクの欠陥を検査するためのデータであり、全ての記録フィールド15に同じデータが記録される。この際レイヤ0の第1記録層の記録領域全体に信号が記録され、またインデックスヘッダフィールド14の影響が少ないことから、第2の記録層に安定して記録を行うことが出きる。
【0077】
物理フォーマット後は、記録した記録フィールド15のデータヘッダ情報、及びデータ部のデータが正しく再現できるか、チェックを行う。いわゆる欠陥管理処理である。記録フィールド15のヘッダが正しく読めない場合や、データ部のエラーが予め定めた基準より多い場合は、その記録フィールド15は、欠陥処理のために準備された記録フィールド15と置き換えられる。そして、信号処理部130では、読み取り信号から適応等化器の最適タップゲインや、クロストークキャンセラーの最適タップゲインが決定される。
【0078】
このように、一般の光ディスクと同じように、ユーザがデータを記録する前に、光ディスク全面にわたって物理的にフォーマットされ、欠陥検査が行われれば、その光ディスクの物理アドレスは全て決まっているのと同じになる。さらに、第1記録層の透過率は情報記録領域前面で常に均一になる。このため、ユーザが実際のデータを記録するときは、光ディスク装置は、記録フィールド15のヘッダフィールドのアドレスを見ればよい。インデックスヘッダフィールドおよびウォブル信号から求めたアドレス情報は、参考情報となる。
【0079】
続いて、図21に示すフローチャートを参照して、上記したように物理フォーマットされたディスクに対するユーザーデータの記録について説明する。
【0080】
先ず、光ディスク10を光ディスク装置に装着し、スピンドルモータ100を回転させ、続いて任意の記録層にフォーカス制御を行う。トラッキングをかけながら、光ヘッド110を内周側にあるリードインエリアに移動させる。さらに、信号処理部130でチルト量の検出を行い、この結果に基づきチルトACTを制御する(S201)。この状態でウォブル信号が検出され、モータの回転がウォブル信号によって制御される(S202、203)。
【0081】
次に、インタフェース190を介して、光ディスク装置にユーザーデータ記録の命令が出されると、目的の記録フィールド15にアクセスし、制御部150でウォブル信号から生成される記録クロックに基づきユーザーデータが記録される(S204)。
【0082】
さらに詳述すると、物理フォーマット後の記録フィールド15へのデータの記録は、インタフェース190を介して受け取った記録データから、記録すべき記録フィールド15のアドレスとデータフィールドに記録すべきデータ情報の配列を決定する。次に、そのアドレスと一致する記録フィールド15を探し、見つかったらデータフィールドへの書き込みを行う。記録フィールド15がインデックスヘッダフィールド14と交差するときは、サブ記録フィールドに分割して書き込みを行う。記録フィールド15のフォーマッティング情報は、フォーマッタに蓄積されており、論理アドレスを指定することで、ディスク上の物理的な状態を決定できる。これらは全て制御部150で処理される。
【0083】
ただし、光ディスクの全面をフォーマットし、欠陥のチェックを行うと多大な時間がかかる。メーカが行えばその分コストアップになるし、ユーザが行えば使えるようになるまでに時間がかかりすぎるなどの問題がある。また、用途によっては、全面にわたって欠陥検査をする必要がない場合も有る。本発明では、このような場合でも、任意の位置にランダムにデータの書き込みができ、しかも映像などの連続データでもシームレスに記録することが可能である。
【0084】
ファイルのディレクトリが記録される一部分のみフォーマットし、一般のデータのかかれていないところはフォーマットされていないとする。データはフォーマットされていない領域への記録となるが、制御部150(フォーマッタ)には、インデックスヘッダフィールドとウォブル数で決定されるアドレス空間がある。フォーマットされているエリアへの書き込みは記録フィールド15のデータフィールドのみを記録し、フォーマットされていない記録フィールド15への記録は、データヘッダフィールド及びデータフィールドを一括して記録する。
【0085】
物理フォーマットされていない場合は、制御部150(フォーマッタ)に有るアドレス空間を用いて、記録フィールド15のヘッダフィールド及びデータフィールドの両方を記録する。勿論、データフィールドのデータ部には、インタフェースが受け取ったデータが記録される。
【0086】
このとき、レイヤ0の第1記録層の情報記録領域全体に情報を記録した後に、レイヤ1の第2記録層に情報を記録するようにすれば、第1記録層の透過率が均一なので、第2記録層215に安定して記録を行える。
【0087】
次に図22に示すフローチャートを参照して、光ディスク10に記録されたデータの再生処理について説明する。
【0088】
先ず、光ディスク10を光ディスク装置に装着し、スピンドルモータ100を回転させ、続いてフォーカス制御を行う。トラッキングをかけながら、光ヘッド110を内周側にあるリードインエリアに移動させる。さらに、チルトACTを制御する(S301)。この状態でウォブル信号が検出され、モータの回転がウォブル信号によって制御される(S302、S303)。
【0089】
続いて、インタフェース190を介して、光ディスク装置にユーザのデータ再生の命令が出されると、記録フィールド15のデータヘッダフィールドに記録されたアドレスの読み取りを行い、目的の記録フィールド15にアクセスする。目的の記録フィールド15のデータフィールドに記録されたユーザーデータは、制御部150でウォブル信号から生成される再生クロックに基づき再生される(S304)。具体的には、再生手段としての光ヘッド110、再生アンプ120、信号処理130、及びデータ処理140、などが光ディスク10に記録されたデータを再生する。
【0090】
本実施例では、ランド&グルーブ記録方式で説明を行っていきたが、グルーブ記録であっても同じように適用できる。
【0091】
また、本実施例では香取線香方式のダブルスパイラルとして説明したが、シングルスパイラルトラックでも良い。
【0092】
さらに、本発明は書き換えのできる場合で説明したが、ライトワンス系の1回しか記録できない媒体にも全く同じように適用できる。
【0093】
さらに、本発明はZCLV方式で説明してきたが、本発明はゾーンの数を自由に選べるので、これをトラック数と同じとすることもできる。すなわちCLV方式に対応できる。
【0094】
さらに、本発明は記録できる光ディスクについて説明をしてきたが、これとの互換性から、エンボスピットで形成するROM型の光ディスクについて、本発明と全く同じ、もしくはほとんど同じフォーマットを適用することが可能である。
【0095】
本発明の実施例では、サブ記録フィールドbのフロントにサブ記録フィールドaと同じアドレス情報を形成したが、必ずしも必要ではない。また、本発明の実施例ではインデックスヘッダフィールドを6シンクフレームとし、ヘッダを分割して配置したが、これに限定されるものではない。
【0096】
また、本発明の実施例では記録層を二層にしたが、二層以上の多層ディスクであっても良く、また1層でも良い。また、本発明の実施例では結晶とアモルファスの状態で透過率が異なるとして説明したが、この透過率が等しい場合でも、エンボスとグルーブでは光の散乱、回折の影響が異なるので、本発明の効果は有効である。
【0097】
本発明の面フォーマット効率は、約83%で、DVD−RAMの74.4%に比べ大幅に改善された。書き換えの不要なDVD−ROMの面フォーマット効率が84.7%であるから、本発明を用いることでDVD−ROMに比べてわずか1.7%の面フォーマット効率のロスで、上記光ディスクを提供でき、その実用的な効果はきわめて高い。
【0098】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の一実施形態による記録層が2層の光ディスクは、情報の追記もしくは書き換え領域全面で安定して情報の記録再生を行うことが可能であり、連続したデータでもランダムデータでも無駄なく精度良く記録することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の情報記録媒体の一例に係る1層もしくは2層の光ディスクを示す図であり、特にこの光ディスクに設けられたスパイラルトラック、インデックスヘッダフィールド、記録フィールド及びサブ記録フィールドを示す図。
【図2】図1に示す光ディスクの断面構造と光ビームの関係を示す図。
【図3】図1の光ディスクをスパイラルトラック方向に展開したもので、ウオブルされたトラック、インデックスヘッダフィールド、記録フィールドなどを示す図。
【図4】図1に示す光ディスクに設けられたスパイラルトラックに記録された記録フィールド及びインデックスヘッダフィールドを跨ぐときに使われるサブ記録フィールドa及びサブ記録フィールドbの構成を示す図。
【図5】図1に示す光ディスクに設けられたスパイラルトラックに記録される記録フィールドとその具体的な構成を示す図で、データヘッダフィールド及びデータフィールドの構成を示す図。
【図6】図4のデータヘッダa及びデータヘッダbの具体的な構成を示す図。
【図7】図1に示す光ディスクに設けられた従来のインデックスヘッダフィールドの具体的な構成を示す図。
【図8】図7の光ディスクで、レイヤ1にフォーカスしたときのレイヤ0のインデックスヘッダフィールドと近傍の記録領域、及び光ビームスポットの関係を示す図。
【図9】図8に示す光ディスクにおいて、レイヤ1にフォーカスされている光ビームが従来のインデックスヘッダフィールド近傍を通過したときのレイヤ1での光強度、又はレイヤ1からの反射光を示す図。
【図10】図1に示す光ディスクに設けられたインデックスヘッダフィールドを複数のサブインデックスヘッダに分割し、傾斜配置した様子を示す図。
【図11】図10のサブインデックスヘッダの具体的な構成を示す図。
【図12】図10の光ディスクにおいて、レイヤ1にフォーカスしたときの、レイヤ0のインデックスヘッダフィールドの傾斜配置されたサブインデックスヘッダと近傍の記録領域、及び光ビームスポットの関係を示す図。
【図13】図10に示す光ディスクにおいて、レイヤ1にフォーカスされている光ビームが傾斜配置されたインデックスヘッダ近傍を通過したときのレイヤ1の光強度、又はレイヤ1からの反射光を示す図。
【図14】図1に示す光ディスクに設けられたインデックスヘッダフィールドを複数のインデックスヘッダに分割し、複数トラック単位で傾斜配置した様子を示す図。
【図15】図14のインデックスヘッダブロックの具体的な構成を示す図。
【図16】図14のインデックスヘッダL及びインデックスヘッダGの具体的な構成を示す図。
【図17】図14に示す光ディスクにおいて、レイヤ1にフォーカスされている光ビームが傾斜配置されたインデックスヘッダ近傍を通過したときのレイヤ1の光強度、又はレイヤ1からの反射光を示す図。
【図18】本発明の情報記録再生装置の一例に係る光ディスク駆動装置の概略を示す図。
【図19】本発明の情報再生専用装置の一例に係る光ディスク駆動装置の概略を示す図。
【図20】図1に示す光ディスクを物理フォーマットするときに生じるデータ記録処理(記録フィールドの記録)を示すフローチャートである。
【図21】物理フォーマットされた光ディスクに対してユーザーデータを記録する記録処理を示すフローチャートである。
【図22】ユーザーデータが記録された光ディスクからユーザーデータを再生する再生処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…光ディスク、11…クランプ孔、12…ランドトラック、13…グルーブトラック、14…インデックスヘッダフィールド、15…記録フィールド、16…サブ記録フィールドa、17…サブ記録フィールドb、18…記録領域、19…ウォブル信号、20…データヘッダフィールド、21…データフィールド、22…カバー層、24…中間層、26…ディスク基材、27…レイヤ0に集光した光ビーム、28…レイヤ1に集光した光ビーム、29…レイタ0の光ビームスポット、30…フロント、31…データ、32…リア、33…サブデータフィールドa、34…サブデータフィールドb、35…DATAa、36…DATAb、37…データヘッダa、38…データヘッダb、40…インデックスヘッダA、41…インデックスヘッダB、42…VFO、43…アドレス情報L、44…アドレス情報G、45…エンボスピット、50…レイヤ1面の光強度、55…ランドトラックのエンボスピット、56…グルーブトラックのエンボスピット、57…SH0のミラー面、58…SH1のミラー面、60…サブヘッダSH0、61…サブヘッダSH1、62…サブヘッダSH2、70…サブヘッダ群N、71…サブヘッダ群N+12、72…インデックスヘッダブロック、73…インデックスヘッダブロック、74…インデックスヘッダブロック、75…インデックスヘッダブロック、76…インデックスヘッダブロック、77…インデックスヘッダブロック、78…インデックスヘッダブロック、80…IH0、81…IH1、82…IH2、83…IH3、84…IH4、85…IH5、90…インデックスヘッダL、91…インデックスヘッダG、100、スピンドルモータ、101、クランパ、110、光ヘッド、111、対物レンズ、112、集光ビーム、113、光学系、114、LD/PD、115、F/T/R−ACT、120、再生アンプ、130、信号処理、140、データ処理、150、フォーマッタ/記録制御/サーボ制御、151、サーボ制御、160、LDドライバ、170、ACTドライバー、180、モータドライバ、190、インタフェース。
Claims (8)
- 1層若しくは複数の記録層を有し、片側の面から光を照射して、選択した記録層のスパイラルトラックに対して情報の記録再生が可能な情報記録媒体であって、
前記記録層には、前記スパイラルトラックを遮断するように1つ若しくは複数のインデックスヘッダフィールドが形成され、
前記インデックスヘッダフィールドは隣接トラックまたは複数トラック毎に、一方の周方向にシフトされた位置に、エンボスピットで形成されたアドレス情報を有することを特徴とする情報記録媒体。 - 前記スパイラルトラックがウォブルを有し、
前記スパイラルトラック上に、前記情報を記録するための記録フィールドを有し、前記記録フィールドが前記インデックスヘッダフィールドフィールドと交差する場合には、該記録フィールドが2つのサブ記録フィールドに分割して記録されていることを特徴とする請求項1記載の情報記録媒体。 - 前記インデックスヘッダフィールドを挟んで記録される2つのサブ記録フィールドは、各々データヘッダが記録されるヘッダフィールドと各種データが記録されるサブデータフィールドからなり、該2つのサブ記録フィールドに記録されたヘッダフィールドには同一のデータヘッダが記録されていることを特徴とする請求項1又は2記載の情報記録媒体。
- ランド及びグルーブの両方にデータが記録可能な情報記録媒体であって、隣接トラック毎に、一方の周方向にシフトされた位置に、エンボスピットでアドレスが形成され、インデックスヘッダフィールドは周方向に奇数個のアドレス部に分割されていることを特徴とする請求項1記載の情報記録媒体。
- ランド及びグルーブの両方にデータが記録可能な情報記録媒体であって、複数トラック毎に、一方の周方向にシフトされた位置に、エンボスピットでアドレスが形成される場合は、偶数トラック単位でアドレス部がインデックスヘッダフィールドに形成され、各々が傾斜するように配置されることを特徴とする請求項1記載の情報記録媒体。
- 1周あたりのインデックスヘッダフィールドが3個であることを特徴とする請求項1記載の情報記録媒体。
- 記録トラックを遮断するようにディスク半径方向に沿って設けられた領域に、アドレスデータがエンボスで記録されたインデックスヘッダフィールドを有する光ディスクへ情報の記録を行う光ディスク装置であって、
前記インデックスヘッダフィールドに 隣接トラックまたは複数トラック毎に、一方の周方向にシフトされた位置に、エンボスピットで形成されたアドレス情報からアドレスを検出する手段と、
前記トラック上に前記情報を記録するためのデータフィールド、及び該データフィールドのアドレスを示すヘッダフィールドを有する記録フィールドを記録する手段と、
前記記録フィールドが前記インデックスヘッダフィールドを交差する場合には、前記インデックスヘッダフィールドを跨いで前記記録フィールドを2つのサブ記録フィールドとして記録する手段と、
を具備することを特徴とする光ディスク装置。 - 記録トラックを遮断するようにディスク半径方向に沿って設けられた領域に、アドレスデータがエンボスで記録されたインデックスヘッダフィールドを有する2層光ディスクへ情報の記録を行う光ディスク装置の情報記録方法であって、
前記インデックスヘッダフィールドに 隣接トラックまたは複数トラック毎に、一方の周方向にシフトされた位置に、エンボスピットで形成されたアドレス情報からアドレスを検出するステップと、
選択した記録層にアクセスするステップと、
記録トラック上に前記情報を記録するためのデータフィールド、及び該データフィールドのアドレスを示すヘッダフィールドを有する記録フィールドが前記インデックスヘッダフィールドを交差するか否かを判断するステップと、
この判断するステップにより、該記録フィールドが前記インデックスヘッダフィールドを交差する場合には、前記インデックスヘッダフィールドを跨いで該記録フィールドを、2つのサブ記録フィールドに分割して記録するステップとを具備することを特徴とする情報記録方法。
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Legal Events
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051004 |
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A521 | Written amendment |
Effective date: 20051205 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070130 |