JP2004013769A - ワークフロー案件完了予測方法及びその実施システム並びにその処理プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】案件投入者にとってより利用し易いワークフローシステムを提供することが可能な技術を提供する。
【解決手段】ある案件が投入された場合にワークフローの制御を実行する制御ノードを示すビジネスプロセス定義情報から、予測対象の案件をワークフローシステムで処理した場合の制御ノードを検索するステップと、制御ノードにおける制御データと出力ノードの関係を示すルート情報解析結果から、予測対象の案件の入力データを前記検索された制御ノードで処理した場合の出力ノードの情報を検索するステップと、過去に案件を処理した際の各ノードの平均滞留時間及び平均遷移時間から、前記検索された出力ノードへ分岐した場合のルートにおける平均滞留時間及び平均遷移時間を取得して合計し、前記予測対象の案件が投入されてから完了するまでの時間を求めるステップとを有するものである。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はワークフローシステムにおける案件の処理終了日時を予測するワークフロー案件完了予測システムに関し、特に案件投入データから案件が通過するノードを決定してその案件の処理終了日時を予測するワークフロー案件完了予測システムに適用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子データの自動配送や定型業務の処理効率化等の為のシステムとして、ワークフローシステムがある。このワークフローシステムでは、業務の流れをビジネスプロセス(BP)として予め定義しておき、電子的な書類である案件がビジネスプロセスの流れに従って流れていくことで業務が処理されており、案件投入者は、投入に必要な情報を入力するだけで良く、案件がビジネスプロセス上をどの様に流れるかを意識する必要はない。
【0003】
この様なワークフローシステムにおいて、システム管理者ではない部署の責任者が部下の状況に応じ、処理案件の振り分け、代行者の指定、処理案件の新規受付の抑制等を行えるようにするテーブル更新処理方法については、特開平11−143978号公報に記載されている。
【0004】
また、ワークフローシステムの現在の状態を参照でき、過去のログからワークフローの特性(処理に必要な時間や遷移に必要な時間)を予め取得しているシステムにおいて、ワークフロー上を遷移する案件の特定のノード或いはユーザへの到着件数を予測することを実現し、ワークフローシステムのフローの予測の精度を改善するワークフロー到着予測システムについては、特開2001−155062号公報に記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来技術では、ノードやユーザに到着が予測される案件の件数を得ることが可能であり、案件投入者は、上記案件件数を、投入する案件の処理終了日時の目安として利用することができる。しかし、案件投入者が案件を投入する際に、ビジネスプロセスの分岐条件や流れるルートが求められていない為、案件の正確な処理終了日時が得られておらず、予測される処理終了日時に応じて案件の内容を変更して短いルートで処理する等の対応をとることができないという問題があった。
本発明の目的は上記問題を解決し、案件投入者にとってより利用し易いワークフローシステムを提供することが可能な技術を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ワークフローシステムにおける案件の処理終了日時を予測するワークフロー案件完了予測システムにおいて、制御ノードでの制御データと出力ノードの関係を示すルート情報と過去に処理された案件の時間情報から予測対象案件の通過ノードと投入から完了までの時間を予測するものである。
【0007】
本発明では、まずワークフローシステムで過去に処理した案件の処理状況を解析して、制御ノードにおける制御データと出力ノードの関係を示すルート情報解析結果を蓄積し、また各ノードでの平均滞留時間及び平均遷移時間を蓄積しておく。
【0008】
本発明において案件の完了予測を行う場合には、予測対象の案件の識別情報とその投入に必要な入力データを案件投入者から受付けた後、ある案件が投入された場合にワークフローの制御を実行する制御ノードを示すビジネスプロセス定義情報を参照し、予測対象の案件をワークフローシステムで処理した場合の制御ノードを検索する。
【0009】
次に、前記蓄積しておいたルート情報解析結果を参照し、予測対象の案件の入力データを制御データとして前記検索された制御ノードで処理した場合の出力ノードを前記ルート情報解析結果から検索し、予測対象の案件を処理した場合の制御ノードでの分岐先を求める。
【0010】
次に、前記蓄積しておいた平均滞留時間及び平均遷移時間を参照し、前記検索された出力ノードへ分岐した場合のルートにおける全てのノードについて、その平均滞留時間及び平均遷移時間を取得して合計し、前記予測対象の案件が投入されてから完了するまでの時間を求める。
【0011】
案件投入者は、前記算出された予測対象の案件が投入されてから完了するまでの時間から得られる案件処理終了日時や、その際の案件通過ノードの提示を受けることにより、予測される処理終了日時に応じて案件の内容を変更して短いルートで処理する等の対応をとることができる。
【0012】
以上の様に本発明のワークフロー案件完了予測システムによれば、制御ノードでの制御データと出力ノードの関係を示すルート情報と過去に処理された案件の時間情報から予測対象案件の通過ノードと投入から完了までの時間を予測するので、案件投入者にとってより利用し易いワークフローシステムを提供することが可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下にワークフローシステムにおける案件の処理終了日時を予測する一実施形態のワークフロー案件完了予測システムについて説明する。
【0014】
図1は本実施形態のワークフロー案件完了予測システムの概要を示す図である。本実施形態では、ワークフローシステム101のビジネスプロセスの現時点での状況と、案件投入時に案件投入者が入力する案件投入情報102から決定される案件通過ノード及び過去のワークフローのログの解析結果103を用いて、例えば予測例104の様に、前記投入案件が完了する日時を予測する。
【0015】
図2は本実施形態のワークフロー案件完了予測システムの概略構成を示す図である。図2に示す様に本実施形態のワークフロー案件完了予測システムは、案件制御部202と、BP解析部203と、予測データ処理部204と、ワークフロー制御部207とを有している。
【0016】
案件制御部202は、案件投入者からの案件の投入を受付け、ワークフロークライアント201で行われる案件処理を制御する処理部である。BP解析部203は、予測対象の案件のビジネスプロセスの内容を解析する処理部であり、ある案件が投入された場合にワークフローの制御を実行する制御ノードを示すビジネスプロセス定義情報から、予測対象の案件をワークフローシステムで処理した場合の制御ノードを検索する処理部である。
【0017】
予測データ処理部204は、制御ノードにおける制御データと出力ノードの関係を示すルート情報解析結果から、予測対象の案件の入力データを前記検索された制御ノードで処理した場合の出力ノードの情報を検索し、過去に案件を処理した際の各ノードの平均滞留時間及び平均遷移時間から、前記検索された出力ノードへ分岐した場合のルートにおける平均滞留時間及び平均遷移時間を取得して合計し、前記予測対象の案件が投入されてから完了するまでの時間を求める処理部である。ワークフロー制御部207は、投入された案件を各ノードへ遷移させてその処理実行を制御したり、ワークフローシステムの状態に応じて投入案件の差し戻しを行う処理部である。
【0018】
ワークフロー案件完了予測システムを案件制御部202、BP解析部203、予測データ処理部204及びワークフロー制御部207として機能させる為のプログラムは、CD−ROM等の記録媒体に記録され磁気ディスク等に格納された後、メモリにロードされて実行されるものとする。なお前記プログラムを記録する記録媒体はCD−ROM以外の他の記録媒体でも良い。また前記プログラムを当該記録媒体から情報処理装置にインストールして使用しても良いし、ネットワークを通じて当該記録媒体にアクセスして前記プログラムを使用するものとしても良い。
【0019】
本実施形態のワークフロー案件完了予測システムは、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等で構成されるネットワーク205に、ワークフロークライアント201及びワークフローサーバ206の複数のコンピュータを接続して構成されており、ワークフローサーバ206とワークフロークライアント201は、同一のコンピュータ上で動作しても良い。
【0020】
ワークフロークライアント201は、案件制御部202、BP解析部203、及び予測データ処理部204を備え、ワークフローにおける案件の処理、案件到着時の担当者への通知を行う。ワークフローサーバ206は、ワークフロー定義情報208、案件情報209、解析結果210を持ち、ワークフロー制御部207により案件の処理・遷移等を制御する。また、ワークフロークライアント201の予測データ処理部204からの要求に応じて、解析結果210のデータをネットワーク205を通じてワークフロークライアント201へ送信する。
【0021】
ワークフロー定義情報208は、ビジネスプロセスの定義情報であるBP定義情報(図3)、及びBP情報(図4)から構成される。案件情報(図5)は、ワークフローのどの案件が現在どのノードにあってどの様な状態にあるか等を示す情報である。解析結果210は、処理時間解析結果(図6)、ルート情報解析結果(図7)、及びノード間平均遷移時間解析結果(図8)から構成される。後述する図3〜図8の各情報の内容は、図1のワークフローシステム101に示したビジネスプロセスの場合の例である。
【0022】
図3は本実施形態の図2のワークフロー定義情報208の一つであるBP定義情報の詳細を示す図である。図3に示す様に本実施形態のBP定義情報301は、ビジネスプロセス内でユニークに設定され、そのノードを識別する為のノード識別子302、当該ノードの名称を示すノード名称303、当該ノードが処理ノードまたは制御ノードの何れであるかを示す種別304、当該ノードへの遷移を行う遷移元のノードを示す入力ノード305、当該ノードから遷移する遷移先のノードを示す出力ノード306、及び当該ノードが定義されているビジネスプロセスを識別する為のBP識別子307を有している。
種別304は、「処理」または「制御」の2値をとり、「処理」の場合は、何らかの処理が行われる処理ノードであることを示し、「制御」の場合には、条件分岐等のワークフローの制御が行われる制御ノードであることを示している。
【0023】
図4は本実施形態の図2のワークフロー定義情報208の一つであるBP情報の詳細を示す図である。図4に示す様に本実施形態のBP情報401は、ワークフローシステム内でユニークに設定されているBP識別子402、ビジネスプロセス名称を示すBP名称403、及びビジネスプロセスの状態を示す状態404を有している。
状態404は、「受付可」、「受付停止」、「停止中」3値をとり、「受付可」の場合は、ビジネスプロセスが案件を投入することができることを示し、「受付停止」の場合は、案件の投入はできないが既に投入済みの案件については処理が続行されることを示す。また「停止中」の場合は、案件の投入もできず投入済みの案件も処理が停止されていることを示す。
【0024】
上記図3及び図4のワークフロー定義情報の内、図4の状態404以外の情報をビジネスプロセスの定義を行ったときに予め設定しておく。状態404は、ワークフローシステム動作中に状態に応じて値が変化する様に設定される。
【0025】
図5は本実施形態の図2の案件情報209の詳細を示す図である。図5に示す様に案件情報209は、ワークフローシステム内でユニークな識別子である案件識別子501、案件が投入されたビジネスプロセスを示すBP識別子502、案件が現在処理中または処理待ちになっているノードのノード識別子を示すノード503、案件の現在の処理状態を示す状態504、及び案件が現在のノードに到着した日時を示す到着日時505、及び案件が現在のノードで処理が開始された日時を示す処理開始日時506を有している。
状態504は、「未処理」と「処理中」の2値をとり、「未処理」は、ノードに当該案件が到着したがユーザによる処理が開始されていないことを示し、「処理中」の場合、現在当該案件がユーザによって処理中であることを示す。
【0026】
案件情報209は、ビジネスプロセスに案件が投入された場合にワークフローシステムにより追加されるが、その際、ワークフローシステム内でユニークな識別子をその案件に割り当てる。また、ユーザが案件の処理を開始した場合、案件が属するビジネスプロセスのBP識別子とその案件の案件識別子から、案件情報209の案件を特定する。その後、案件の状態504を「処理中」に変更、処理開始日時506に現在時刻を設定する。当該案件の処理が完了して次ノードに遷移した場合は、ノード503に遷移したノード識別子を設定し、処理開始日時506を未設定にする。
【0027】
図6は本実施形態の図2の解析結果210の一つである処理時間解析結果の詳細を示す図である。図6に示す様に本実施形態の処理時間解析結果601は、ノードを示すノード識別子602、ビジネスプロセスを示すBP識別子603、そのノードでの案件処理開始から終了までの平均時間を示す平均処理時間604(単位は分)、及びそのノードに案件が到着してから次ノードに遷移するまでの時間の平均を示す平均滞留時間605(単位は分)を有している。
【0028】
図7は本実施形態の図2の解析結果210の一つであるルート情報解析結果の詳細を示す図である。図7に示す様に本実施形態のルート情報解析結果701は、ビジネスプロセスを示すBP識別子702、当該ビジネスプロセスが持つノードの内で「制御」種別を持つノードのノード識別子である制御ノード703、その制御ノードで制御判定を行う為のデータを示す制御データ704、制御データの種別を示す種別705、及び制御データ704の値に応じた分岐先のノードを示す出力ノード706を有している。
種別705は、「プロセスデータ」と「フローデータ」の2値をとり、「プロセスデータ」は当該ビジネスプロセス全体で使用され、案件投入時に設定されるデータを示し、「フローデータ」は各ノードで一時的に制御に使用されるデータを示す。
【0029】
図8は本実施形態の図2の解析結果210の一つである、案件の処理ノード間の遷移に必要な時間を示すノード間平均遷移時間解析結果の詳細を示す図である。図8に示す様に本実施形態のノード間平均遷移時間解析結果801は、ノードを示すノード識別子802、ビジネスプロセスを示すBP識別子803、そのノードから次のノードへ遷移するまでの平均時間を示す平均遷移時間804(単位は分)を有している。
【0030】
本実施形態のワークフロー案件完了予測システムでは、ワークフローシステムのログデータを参照し、実際に投入された案件の処理状況を解析することにより上述の図6〜図8の処理時間解析結果601、ルート情報解析結果701、ノード間平均遷移時間解析結果801を予め取得して設定しておくものとし、予測対象の案件が実際に投入された場合には、その案件の処理状況を解析して前記情報を更新するものとする。
【0031】
図9は本実施形態の案件完了予測処理の処理手順を示すフローチャートである。次に、図9の案件完了予測のフローチャートを用いて、図2の予測データ処理部204による案件完了予測処理の流れを説明する。
本実施形態のワークフロー案件完了予測システムのワークフロークライアント201はステップ901で、案件投入者のユーザIDとパスワードの入力を受付けてワークフローシステムへのログイン処理を行う。
ステップ902でワークフロークライアント201は、投入しようとする案件、すなわち予測対象の案件において投入に必要なデータの入力を案件投入者から受付ける。このとき、投入対象のビジネスプロセス名を指定を案件投入者から受付ける。
【0032】
次に、ステップ903で当該案件の完了予測処理を開始し、まずBP解析部203は、BP情報401を参照し、前記受付けたビジネスプロセス名に一致するBP名称403をBP情報401から検索した後、そのBP名称403に対応するBP識別子402をBP情報401から読み出す。そしてBP解析部203は、ネットワーク205経由でワークフローサーバ206へアクセスしてBP定義情報301を参照し、そのBP識別子307が前記読み出したBP識別子402に一致するレコードをBP定義情報301から検索し、種別304が「制御」であるノードのノード識別子302をBP定義情報301から読み出す。
【0033】
その後、ステップ904で予測データ処理部204は、ネットワーク205経由でワークフローサーバ206へアクセスしてルート情報解析結果701を参照し、そのBP識別子702、制御ノード703、制御データ704、及び種別705が、前記読み出したBP識別子402、ノード識別子302、投入時の入力データ及びその種別と一致するものをルート情報解析結果701から検索し、投入時の入力データで分岐先を決定した場合の出力ノード706をルート情報解析結果701から読み出し、予測対象の案件を前記入力データと共に投入した場合の制御ノード703における出力ノード706を示すノード識別子リストを生成する。
【0034】
次にステップ905で予測データ処理部204は、ネットワーク205経由でワークフローサーバ206へアクセスしてBP定義情報301を参照し、そのBP識別子307が前記読み出したBP識別子402と一致するレコードの内、先頭のレコード、すなわち入力ノード305が「−」となっているレコードをBP定義情報301から読み出した後、その出力ノード306がノード識別子302に設定するレコードを順にBP定義情報301から読み出し、その種別304が「処理」であるノードのノード識別子302を取得する。その際、種別304が「制御」の場合には、その出力ノード306に示されたノード識別子の内、ステップ904で生成したノード識別子リスト中の出力ノード706に一致するものを選択して次のレコードを読み出す。
【0035】
次にステップ906で予測データ処理部204は、ネットワーク205経由でワークフローサーバ206へアクセスして処理時間解析結果601及びノード間平均遷移時間解析結果801を参照し、ステップ905で得られた全てのノードに該当する平均滞留時間605及び平均遷移時間804を取得して合計し、前記予測対象の案件が投入されてから完了するまでの時間を求める。
【0036】
そしてステップ907で予測データ処理部204は、現在の日時に前記求めた時間を加算して案件処理終了日時を求め、案件完了見込日として案件投入者に提示する。またステップ905で得られた全てのノード識別子302をノード名称303に変換した後、ステップ905で取得された順番で表示して前記予測対象の案件が通過する案件通過ノードを処理ルートとして案件投入者に提示する。
【0037】
また本実施形態のワークフロー案件完了予測システムにおいて、ワークフローのどの案件が現在どのノードにあってどの様な状態にあるかを示す案件情報209を参照し、現在のワークフローシステムの状態を踏まえた案件の完了予測を行うものとしても良い。
【0038】
すなわち、ステップ906で予測データ処理部204は、ネットワーク205経由でワークフローサーバ206へアクセスして案件情報209を参照して、ステップ905で得られた処理ノードの状態504を調べ、それらの処理ノードに未処理や処理中の案件がある場合には、それらの案件の数にその処理ノードでの平均滞留時間605を乗じて前記未処理や処理中の案件の当該処理ノードでの処理が終了するまでの時間を算出する。
【0039】
そして、前記予測対象の案件がその処理ノードに遷移するまでの時間と前記算出した時間を比較して、前記未処理や処理中の案件の当該処理ノードでの処理が終了するかどうかを調べ、前記予測対象の案件が遷移するまでに当該処理ノードでの処理が終了しない場合には、その際に生じる待ち時間を、ステップ907で算出する予測対象の案件が投入されてから完了するまでの時間に加算する様にする。この様な処理を行うことにより本実施形態では、現在のワークフローシステムの案件処理状態を踏まえた完了予測を行うことができる。
【0040】
前記の様に本実施形態では、ワークフローシステムの過去の稼動実績を解析した結果を用いて投入案件の通過ノードと完了するまでの時間を予測しており、案件通過ノードと案件処理終了日時を案件投入者に示すことができるので、案件投入者にとってより利用し易いワークフローシステムを提供することができる。すなわち案件投入者は、予測された案件処理終了日時を参照し、その日時では案件完了期日に間に合わない場合に、見積りを行う案件の見積り額を変更する等、その案件の内容を変更して別のルートを通過する様にしたり、普通扱いの案件を特急扱いにする等、案件の制御方法を変更する等の処理が可能となる。
【0041】
以上説明した様に本実施形態のワークフロー案件完了予測システムによれば、制御ノードでの制御データと出力ノードの関係を示すルート情報と過去に処理された案件の時間情報から予測対象案件の通過ノードと投入から完了までの時間を予測するので、案件投入者にとってより利用し易いワークフローシステムを提供することが可能である。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば制御ノードでの制御データと出力ノードの関係を示すルート情報と過去に処理された案件の時間情報から予測対象案件の通過ノードと投入から完了までの時間を予測するので、案件投入者にとってより利用し易いワークフローシステムを提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のワークフロー案件完了予測システムの概要を示す図である。
【図2】本実施形態のワークフロー案件完了予測システムの概略構成を示す図である。
【図3】本実施形態の図2のワークフロー定義情報208の一つであるBP定義情報の詳細を示す図である。
【図4】本実施形態の図2のワークフロー定義情報208の一つであるBP情報の詳細を示す図である。
【図5】本実施形態の図2の案件情報209の詳細を示す図である。
【図6】本実施形態の図2の解析結果210の一つである処理時間解析結果の詳細を示す図である。
【図7】本実施形態の図2の解析結果210の一つであるルート情報解析結果の詳細を示す図である。
【図8】本実施形態の図2の解析結果210の一つである、案件の処理ノード間の遷移に必要な時間を示すノード間平均遷移時間解析結果の詳細を示す図である。
【図9】本実施形態の案件完了予測処理の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
101…ワークフローシステム、102…案件投入情報、103…解析結果、104…予測例、201…ワークフロークライアント、205…ネットワーク、206…ワークフローサーバ、208…ワークフロー定義情報、209…案件情報、210…解析結果、202…案件制御部、203…BP解析部、204…予測データ処理部、207…ワークフロー制御部、301…BP定義情報、302…ノード識別子、303…ノード名称、304…種別、305…入力ノード、306…出力ノード、307…BP識別子、401…BP情報、402…BP識別子、403…BP名称、404…状態、501…案件識別子、502…BP識別子、503…ノード、504…状態、505…到着日時、506…処理開始日時、601…処理時間解析結果、602…ノード識別子、603…BP識別子、604…平均処理時間、605…平均滞留時間、701…ルート情報解析結果、702…BP識別子、703…制御ノード、704…制御データ、705…種別、706…出力ノード、801…ノード間平均遷移時間解析結果、802…ノード識別子、803…BP識別子、804…平均遷移時間。

Claims (5)

  1. ワークフローシステムにおける案件の処理終了日時を予測するワークフロー案件完了予測方法において、
    ある案件が投入された場合にワークフローの制御を実行する制御ノードを示すビジネスプロセス定義情報から、予測対象の案件をワークフローシステムで処理した場合の制御ノードを検索するステップと、制御ノードにおける制御データと出力ノードの関係を示すルート情報解析結果から、予測対象の案件の入力データを前記検索された制御ノードで処理した場合の出力ノードの情報を検索するステップと、過去に案件を処理した際の各ノードの平均滞留時間及び平均遷移時間から、前記検索された出力ノードへ分岐した場合のルートにおける平均滞留時間及び平均遷移時間を取得して合計し、前記予測対象の案件が投入されてから完了するまでの時間を求めるステップとを有することを特徴とするワークフロー案件完了予測方法。
  2. 前記予測対象の案件が通過する案件通過ノードと、前記案件が投入されてから完了するまでの時間から得られる案件処理終了日時を提示することを特徴とする請求項1に記載されたワークフロー案件完了予測方法。
  3. 実際に投入された案件の処理状況を解析して前記ルート情報解析結果、平均滞留時間及び平均遷移時間を更新することを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載されたワークフロー案件完了予測方法。
  4. ワークフローシステムにおける案件の処理終了日時を予測するワークフロー案件完了予測システムにおいて、
    ある案件が投入された場合にワークフローの制御を実行する制御ノードを示すビジネスプロセス定義情報から、予測対象の案件をワークフローシステムで処理した場合の制御ノードを検索するBP解析部と、制御ノードにおける制御データと出力ノードの関係を示すルート情報解析結果から、予測対象の案件の入力データを前記検索された制御ノードで処理した場合の出力ノードの情報を検索し、過去に案件を処理した際の各ノードの平均滞留時間及び平均遷移時間から、前記検索された出力ノードへ分岐した場合のルートにおける平均滞留時間及び平均遷移時間を取得して合計し、前記予測対象の案件が投入されてから完了するまでの時間を求める予測データ処理部とを備えることを特徴とするワークフロー案件完了予測システム。
  5. ワークフローシステムにおける案件の処理終了日時を予測するワークフロー案件完了予測システムとしてコンピュータを機能させる為のプログラムにおいて、
    ある案件が投入された場合にワークフローの制御を実行する制御ノードを示すビジネスプロセス定義情報から、予測対象の案件をワークフローシステムで処理した場合の制御ノードを検索するBP解析部と、制御ノードにおける制御データと出力ノードの関係を示すルート情報解析結果から、予測対象の案件の入力データを前記検索された制御ノードで処理した場合の出力ノードの情報を検索し、過去に案件を処理した際の各ノードの平均滞留時間及び平均遷移時間から、前記検索された出力ノードへ分岐した場合のルートにおける平均滞留時間及び平均遷移時間を取得して合計し、前記予測対象の案件が投入されてから完了するまでの時間を求める予測データ処理部としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
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