JP2004013092A - 装飾用菰樽 - Google Patents
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Abstract
【課題】菰を巻くために用いられる中空樽芯材を有効に活用した合理的な改造により、オルゴール等の自動演奏器による演奏を音響効果の高い状態で楽しむことができ、しかも、コスト面でも有利に市場に提供する。
【解決手段】複数の貫通孔7を備えた中空樽芯材1の外周面を菰で巻装するとともに、中空樽芯材1の内部に、自動演奏器4とこれを収納する共鳴ケース5とが配設されている。
【選択図】 図5
【解決手段】複数の貫通孔7を備えた中空樽芯材1の外周面を菰で巻装するとともに、中空樽芯材1の内部に、自動演奏器4とこれを収納する共鳴ケース5とが配設されている。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、贈答や陳列等に用いられる装飾用菰樽の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
菰樽は、日本の伝統、風俗、酒文化、及び稲作文化の中で形成されてきた化粧樽の一つであり、酒樽を覆う菰には、多くは酒造メーカーの酒銘柄が記載され、古くから宣伝媒体として用いられるとともに、色彩のある絵柄や模様などの化粧が施されていて、見た目にも華やかな雰囲気を持っているので、神社等への奉納の品、祝いの席での鏡開き用酒樽としての用途以外に、近年では、通常の酒樽寸法よりも小型にして、装飾機能に優れた贈答用品や賞品、景品として活用されている。
【0003】
そして、従来の装飾用菰樽の場合では、菰樽の外面輪郭形状に対応する外面形状に形成された樽芯材の外周面を、絵柄や模様等の所要の装飾処理が施されている又は所要の装飾処理を施すための表示面を備えた合成樹脂製の菰で巻装し、その外周面の所定箇所を縄状の紐で緊縛していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の装飾用菰樽では、菰の外周面に描かれた、色彩のある絵柄や模様等の装飾処理により、見た目にも華やかな雰囲気を醸し出すことができるものの、それ以外の機能は有していないため、用途が自ずと限定されていた。
【0005】
本発明は、上述の実状に鑑みて為されたものであって、その主たる課題は、菰を巻くために用いられる中空樽芯材を有効に活用した合理的な改造により、オルゴール等の自動演奏器による演奏を音響効果の高い状態で楽しむことができ、しかも、コスト面でも有利に市場に提供することのできる装飾用菰樽を提供する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1による特徴構成は、複数の貫通孔を備えた中空樽芯材の外周面を菰で巻装してある装飾用菰樽であって、
前記中空樽芯材の内部に、自動演奏器とこれを収納する共鳴ケースとが配設されている点にある。
【0007】
上記特徴構成によれば、菰を巻くために用いられる樽芯材として、複数の貫通孔を備えた中空樽芯材を用いることにより、それの内部空間を、オルゴールやオルガニート等の自動演奏器を納めるための収納空間として活用することができ、しかも、中空樽芯材の外周面に形成されている軽量化等のための多数の貫通孔と、自動演奏器を収納する共鳴ケースとにより、中空樽芯材の外周を菰で巻装しながらも、自動演奏器の演奏音が外部に効果的に抜けて良く響くことになる。
【0008】
従って、菰樽特有の装飾効果以外に、オルゴール等の自動演奏器による演奏を音響効果の高い状態で楽しむことができ、しかも、そのための加工数も少なくて済むから、コスト面でも有利に市場に提供することができる。
【0009】
本発明の請求項2による装飾用菰樽の特徴構成は、前記自動演奏器を始動操作する手動操作具が、中空樽芯材の貫通孔を通して菰の外周面に突設されている点にある。
【0010】
上記特徴構成によれば、中空樽芯材の外周面に形成されている軽量化等の為の貫通孔を利用して、自動演奏器を始動操作する手動操作具を菰の外周面に簡単に突設することができるから、加工数の削減による製造コストの低廉化を促進することができる。
【0011】
本発明の請求項3による装飾用菰樽の特徴構成は、前記中空樽芯材が、円形状の天井壁部と、多数の貫通孔を形成してある略円筒形状の周壁部、円形状の底壁部と、底壁部の下面に連設される筒状の脚部とから構成されている点にある。
【0012】
上記特徴構成によれば、中空樽芯材の天井壁部と周壁部及び底壁部とをもって、自動演奏器及び共鳴ケースを納めるための収納空間を形成することができるばかりでなく、底壁部の下面とそれに連設される筒状の脚部とで共鳴空間(共鳴箱)を形成することができるから、中空樽芯材の外周を菰で巻装しながらも、自動演奏器の演奏音が外部に効果的に抜けてより効率良く響くことになり、自動演奏器による演奏を音響効果の高い状態で楽しむことができる。
【0013】
本発明の請求項4による装飾用菰樽の特徴構成は、前記共鳴ケースが、中空樽芯材の天井壁部の内面と底壁部の内面とに接触する状態で装着されている点にある。
【0014】
上記特徴構成によれば、中空樽芯材内に配設される共鳴ケースが、中空樽芯材の天井壁部と底壁部との間に亘る柱状部材として機能するから、中空樽芯材を頑丈に構成することができ、装飾用菰樽の耐久性を高めることができる。
【0015】
本発明の請求項5による装飾用菰樽の特徴構成は、前記中空樽芯材が、直径方向から接合可能な前後一対の分割樽芯材から構成されているとともに、後方側の分割樽芯材内に自動演奏器及び共鳴ケースが組付けられている点にある。
【0016】
上記特徴構成によれば、分離された一方の分割樽芯材の大きな開口を通して、自動演奏器及び共鳴ケースを能率良く容易に組付けることができる。
【0017】
本発明の請求項6による装飾用菰樽の特徴構成は、前記自動演奏器が、中空樽芯材の周壁部の貫通孔間に位置する壁部分に緊縛されている点にある。
【0018】
上記特徴構成によれば、中空樽芯材内に配設される共鳴ケースを固定するに当たって、中空樽芯材の周壁部外周面に形成されている軽量化等の為の貫通孔及びそれの隣接間に位置する壁部分を利用して、共鳴ケースを紐類で簡単に緊縛固定することができ、製造コストの低廉化を促進することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
図1〜図6は、菰樽の外面輪郭形状に対応する外面形状に形成された合成樹脂製の中空樽芯材1の外周面を、絵柄や模様等の所要の装飾処理が施されている又は所要の装飾処理を施すための表示面2aを備えた合成樹脂製の菰2で巻装したのち、その外周面の所定箇所を縄径の異なる複数種類の合成樹脂製の縄状紐3A,3Bで緊縛してある装飾用菰樽を示し、中空樽芯材1の内部に、自動演奏器の一例であるオルゴール4とこれを収納する透明な合成樹脂製の共鳴ケース5とが配設されているとともに、オルゴール4の回転操作軸4aを始動回転操作する手動操作具6が、中空樽芯材1の周壁1bに貫通形成された多数の貫通孔7のうち、最後部に位置する長円形状の貫通孔7、および、菰2の背面側の合わせ部間を通して菰2の外周面に突設されている。
【0020】
前記中空樽芯材1は、円形状の天井壁部1aと、多数の貫通孔7を形成してある略円筒形状の周壁部1b、円形状の底壁部1cと、底壁部1cの下面に連設される筒状の脚部1dとから構成されているとともに、樽軸芯を通る左右方向に沿う鉛直面において、直径方向から接合可能な前後一対の分割樽芯材1A,1Bに二分割されていて、そのうち、後部分割樽芯材1B内にオルゴール4及び共鳴ケース5が組付けられている。
【0021】
そして、中空樽芯材1の天井壁部1aと周壁部1b及び底壁部1cとをもって、オルゴール4及び共鳴ケース5を納めるための収納空間Sを形成することができるばかりでなく、底壁部1cの下面とそれに連設される筒状の脚部1dとで共鳴空間(共鳴箱)S1を形成することができるから、中空樽芯材1の外周を菰2で巻装しながらも、オルゴール4の演奏音が外部に効果的に抜けてより効率良く響くことになり、オルゴール4による演奏を音響効果の高い状態で楽しむことができる。
【0022】
また、前部分割樽芯材1Aの開口端面の四隅相当個所には、後方側に向かって開口する嵌合孔1eが形成され、後部分割樽芯材1Bの開口端面の四隅相当個所には、前部分割樽芯材1Aの各嵌合孔1eに嵌合する連結突起1fが一体的に突出形成されているとともに、両分割樽芯材1A,1Bの底壁部1cの下面には、樽軸芯を通る前後方向の線分上に沿う姿勢で相手側に突出する補強突条1gが一体形成され、両補強突条1gの突出部分には、両分割樽芯材1A,1Bを嵌合連結したとき、互いに前後方向から当接して両分割樽芯材1A,1Bの左右方向での位置決めを行う傾斜規制面1hが形成されている。
【0023】
前記共鳴ケース5が、オルゴール4を脱着自在に収納可能な大きさで後方に向かって開口5aする直方体状の箱型に成形されているとともに、それの最大高さが、後部分割樽芯材1Bの天井壁部1aの内面と底壁部1cの内面との間の内部高さと同一寸法構成されていて、共鳴ケース5を後部分割樽芯材1B内に装着した状態では、共鳴ケース5の天井壁部5bの外面と底壁部5cの外面が、後部分割樽芯材1Bの天井壁部1aの内面と底壁部1cの内面とに接触するように構成されている。
【0024】
それ故に、中空樽芯材1内に配設される共鳴ケース5が、中空樽芯材1の天井壁部1aと底壁部1cとの間に亘る柱状部材として機能するから、中空樽芯材1を頑丈に構成することができ、装飾用菰樽の耐久性を高めることができる。
【0025】
前記オルゴール4の複数箇所は、後部分割樽芯材1Bの周壁部1bのうち、貫通孔7の隣接間に位置する縦桟状又は横桟状の壁部分1jに合成樹脂製の縄状紐3Cで緊縛固定されているとともに、この緊縛固定されたオルゴール4の下面と後部分割樽芯材1Bの底壁部1cとの間には、共鳴ケース5の底壁部5cを差込み自在な空隙が確保されている。
【0026】
〔その他の実施形態〕
(1)上述の第1実施形態では、自動演奏器4としてオルゴールを例に挙げたが、オルガニート等の他の自動演奏器を用いて実施してもよい。
【0027】
(2)上述の第1実施形態では、オルゴール等の自動演奏器4を後部分割樽芯材1B内に配設したが、この自動演奏器4を前部分割樽芯材1A内に配設してもよく、また、両分割樽芯材1A,1B内に亘って配設してもよい。
【0028】
(3)上述の第1実施形態では、中空樽芯材1を樽軸芯を通る左右方向に沿う鉛直面において二分割したが、三つ以上に分割してもよく、また、上方に開口する芯材本体とそれの開口を開閉する蓋とから構成してもよい。
要するに、中空樽芯材1としては、菰2を巻装することができ、かつ、自動演奏器4及び共鳴ケース5を収納可能な空間と複数の貫通孔7とを備えた中空状のものであればよい。
【0029】
(4)上述の第1実施形態では、オルゴール等の自動演奏器4を縄状の紐2で中空樽芯材1に緊縛固定したが、接着剤や接着テープ或いはビス等の他の固定手段で中空樽芯材1に取付けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の装飾用菰樽の第1実施形態を示す正面図
【図2】背面側の斜視図
【図3】中空樽芯材の両分割樽芯材を接合したときの斜視図
【図4】中空樽芯材の両分割樽芯材を接合する前の斜視図
【図5】共鳴ケースを装着する前の斜視図
【図6】中空樽芯材の両分割樽芯材を接合したときの断面側面図
【符号の説明】
1 中空樽芯材
1A 分割樽芯材
1B 分割樽芯材
1a 天井壁部
1b 周壁部
1c 底壁部
1d 脚部
1j 壁部分
2 菰
3 紐
4 自動演奏器(オルゴール)
5 共鳴ケース
6 手動操作具
7 貫通孔
【発明の属する技術分野】
本発明は、贈答や陳列等に用いられる装飾用菰樽の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
菰樽は、日本の伝統、風俗、酒文化、及び稲作文化の中で形成されてきた化粧樽の一つであり、酒樽を覆う菰には、多くは酒造メーカーの酒銘柄が記載され、古くから宣伝媒体として用いられるとともに、色彩のある絵柄や模様などの化粧が施されていて、見た目にも華やかな雰囲気を持っているので、神社等への奉納の品、祝いの席での鏡開き用酒樽としての用途以外に、近年では、通常の酒樽寸法よりも小型にして、装飾機能に優れた贈答用品や賞品、景品として活用されている。
【0003】
そして、従来の装飾用菰樽の場合では、菰樽の外面輪郭形状に対応する外面形状に形成された樽芯材の外周面を、絵柄や模様等の所要の装飾処理が施されている又は所要の装飾処理を施すための表示面を備えた合成樹脂製の菰で巻装し、その外周面の所定箇所を縄状の紐で緊縛していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の装飾用菰樽では、菰の外周面に描かれた、色彩のある絵柄や模様等の装飾処理により、見た目にも華やかな雰囲気を醸し出すことができるものの、それ以外の機能は有していないため、用途が自ずと限定されていた。
【0005】
本発明は、上述の実状に鑑みて為されたものであって、その主たる課題は、菰を巻くために用いられる中空樽芯材を有効に活用した合理的な改造により、オルゴール等の自動演奏器による演奏を音響効果の高い状態で楽しむことができ、しかも、コスト面でも有利に市場に提供することのできる装飾用菰樽を提供する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1による特徴構成は、複数の貫通孔を備えた中空樽芯材の外周面を菰で巻装してある装飾用菰樽であって、
前記中空樽芯材の内部に、自動演奏器とこれを収納する共鳴ケースとが配設されている点にある。
【0007】
上記特徴構成によれば、菰を巻くために用いられる樽芯材として、複数の貫通孔を備えた中空樽芯材を用いることにより、それの内部空間を、オルゴールやオルガニート等の自動演奏器を納めるための収納空間として活用することができ、しかも、中空樽芯材の外周面に形成されている軽量化等のための多数の貫通孔と、自動演奏器を収納する共鳴ケースとにより、中空樽芯材の外周を菰で巻装しながらも、自動演奏器の演奏音が外部に効果的に抜けて良く響くことになる。
【0008】
従って、菰樽特有の装飾効果以外に、オルゴール等の自動演奏器による演奏を音響効果の高い状態で楽しむことができ、しかも、そのための加工数も少なくて済むから、コスト面でも有利に市場に提供することができる。
【0009】
本発明の請求項2による装飾用菰樽の特徴構成は、前記自動演奏器を始動操作する手動操作具が、中空樽芯材の貫通孔を通して菰の外周面に突設されている点にある。
【0010】
上記特徴構成によれば、中空樽芯材の外周面に形成されている軽量化等の為の貫通孔を利用して、自動演奏器を始動操作する手動操作具を菰の外周面に簡単に突設することができるから、加工数の削減による製造コストの低廉化を促進することができる。
【0011】
本発明の請求項3による装飾用菰樽の特徴構成は、前記中空樽芯材が、円形状の天井壁部と、多数の貫通孔を形成してある略円筒形状の周壁部、円形状の底壁部と、底壁部の下面に連設される筒状の脚部とから構成されている点にある。
【0012】
上記特徴構成によれば、中空樽芯材の天井壁部と周壁部及び底壁部とをもって、自動演奏器及び共鳴ケースを納めるための収納空間を形成することができるばかりでなく、底壁部の下面とそれに連設される筒状の脚部とで共鳴空間(共鳴箱)を形成することができるから、中空樽芯材の外周を菰で巻装しながらも、自動演奏器の演奏音が外部に効果的に抜けてより効率良く響くことになり、自動演奏器による演奏を音響効果の高い状態で楽しむことができる。
【0013】
本発明の請求項4による装飾用菰樽の特徴構成は、前記共鳴ケースが、中空樽芯材の天井壁部の内面と底壁部の内面とに接触する状態で装着されている点にある。
【0014】
上記特徴構成によれば、中空樽芯材内に配設される共鳴ケースが、中空樽芯材の天井壁部と底壁部との間に亘る柱状部材として機能するから、中空樽芯材を頑丈に構成することができ、装飾用菰樽の耐久性を高めることができる。
【0015】
本発明の請求項5による装飾用菰樽の特徴構成は、前記中空樽芯材が、直径方向から接合可能な前後一対の分割樽芯材から構成されているとともに、後方側の分割樽芯材内に自動演奏器及び共鳴ケースが組付けられている点にある。
【0016】
上記特徴構成によれば、分離された一方の分割樽芯材の大きな開口を通して、自動演奏器及び共鳴ケースを能率良く容易に組付けることができる。
【0017】
本発明の請求項6による装飾用菰樽の特徴構成は、前記自動演奏器が、中空樽芯材の周壁部の貫通孔間に位置する壁部分に緊縛されている点にある。
【0018】
上記特徴構成によれば、中空樽芯材内に配設される共鳴ケースを固定するに当たって、中空樽芯材の周壁部外周面に形成されている軽量化等の為の貫通孔及びそれの隣接間に位置する壁部分を利用して、共鳴ケースを紐類で簡単に緊縛固定することができ、製造コストの低廉化を促進することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
図1〜図6は、菰樽の外面輪郭形状に対応する外面形状に形成された合成樹脂製の中空樽芯材1の外周面を、絵柄や模様等の所要の装飾処理が施されている又は所要の装飾処理を施すための表示面2aを備えた合成樹脂製の菰2で巻装したのち、その外周面の所定箇所を縄径の異なる複数種類の合成樹脂製の縄状紐3A,3Bで緊縛してある装飾用菰樽を示し、中空樽芯材1の内部に、自動演奏器の一例であるオルゴール4とこれを収納する透明な合成樹脂製の共鳴ケース5とが配設されているとともに、オルゴール4の回転操作軸4aを始動回転操作する手動操作具6が、中空樽芯材1の周壁1bに貫通形成された多数の貫通孔7のうち、最後部に位置する長円形状の貫通孔7、および、菰2の背面側の合わせ部間を通して菰2の外周面に突設されている。
【0020】
前記中空樽芯材1は、円形状の天井壁部1aと、多数の貫通孔7を形成してある略円筒形状の周壁部1b、円形状の底壁部1cと、底壁部1cの下面に連設される筒状の脚部1dとから構成されているとともに、樽軸芯を通る左右方向に沿う鉛直面において、直径方向から接合可能な前後一対の分割樽芯材1A,1Bに二分割されていて、そのうち、後部分割樽芯材1B内にオルゴール4及び共鳴ケース5が組付けられている。
【0021】
そして、中空樽芯材1の天井壁部1aと周壁部1b及び底壁部1cとをもって、オルゴール4及び共鳴ケース5を納めるための収納空間Sを形成することができるばかりでなく、底壁部1cの下面とそれに連設される筒状の脚部1dとで共鳴空間(共鳴箱)S1を形成することができるから、中空樽芯材1の外周を菰2で巻装しながらも、オルゴール4の演奏音が外部に効果的に抜けてより効率良く響くことになり、オルゴール4による演奏を音響効果の高い状態で楽しむことができる。
【0022】
また、前部分割樽芯材1Aの開口端面の四隅相当個所には、後方側に向かって開口する嵌合孔1eが形成され、後部分割樽芯材1Bの開口端面の四隅相当個所には、前部分割樽芯材1Aの各嵌合孔1eに嵌合する連結突起1fが一体的に突出形成されているとともに、両分割樽芯材1A,1Bの底壁部1cの下面には、樽軸芯を通る前後方向の線分上に沿う姿勢で相手側に突出する補強突条1gが一体形成され、両補強突条1gの突出部分には、両分割樽芯材1A,1Bを嵌合連結したとき、互いに前後方向から当接して両分割樽芯材1A,1Bの左右方向での位置決めを行う傾斜規制面1hが形成されている。
【0023】
前記共鳴ケース5が、オルゴール4を脱着自在に収納可能な大きさで後方に向かって開口5aする直方体状の箱型に成形されているとともに、それの最大高さが、後部分割樽芯材1Bの天井壁部1aの内面と底壁部1cの内面との間の内部高さと同一寸法構成されていて、共鳴ケース5を後部分割樽芯材1B内に装着した状態では、共鳴ケース5の天井壁部5bの外面と底壁部5cの外面が、後部分割樽芯材1Bの天井壁部1aの内面と底壁部1cの内面とに接触するように構成されている。
【0024】
それ故に、中空樽芯材1内に配設される共鳴ケース5が、中空樽芯材1の天井壁部1aと底壁部1cとの間に亘る柱状部材として機能するから、中空樽芯材1を頑丈に構成することができ、装飾用菰樽の耐久性を高めることができる。
【0025】
前記オルゴール4の複数箇所は、後部分割樽芯材1Bの周壁部1bのうち、貫通孔7の隣接間に位置する縦桟状又は横桟状の壁部分1jに合成樹脂製の縄状紐3Cで緊縛固定されているとともに、この緊縛固定されたオルゴール4の下面と後部分割樽芯材1Bの底壁部1cとの間には、共鳴ケース5の底壁部5cを差込み自在な空隙が確保されている。
【0026】
〔その他の実施形態〕
(1)上述の第1実施形態では、自動演奏器4としてオルゴールを例に挙げたが、オルガニート等の他の自動演奏器を用いて実施してもよい。
【0027】
(2)上述の第1実施形態では、オルゴール等の自動演奏器4を後部分割樽芯材1B内に配設したが、この自動演奏器4を前部分割樽芯材1A内に配設してもよく、また、両分割樽芯材1A,1B内に亘って配設してもよい。
【0028】
(3)上述の第1実施形態では、中空樽芯材1を樽軸芯を通る左右方向に沿う鉛直面において二分割したが、三つ以上に分割してもよく、また、上方に開口する芯材本体とそれの開口を開閉する蓋とから構成してもよい。
要するに、中空樽芯材1としては、菰2を巻装することができ、かつ、自動演奏器4及び共鳴ケース5を収納可能な空間と複数の貫通孔7とを備えた中空状のものであればよい。
【0029】
(4)上述の第1実施形態では、オルゴール等の自動演奏器4を縄状の紐2で中空樽芯材1に緊縛固定したが、接着剤や接着テープ或いはビス等の他の固定手段で中空樽芯材1に取付けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の装飾用菰樽の第1実施形態を示す正面図
【図2】背面側の斜視図
【図3】中空樽芯材の両分割樽芯材を接合したときの斜視図
【図4】中空樽芯材の両分割樽芯材を接合する前の斜視図
【図5】共鳴ケースを装着する前の斜視図
【図6】中空樽芯材の両分割樽芯材を接合したときの断面側面図
【符号の説明】
1 中空樽芯材
1A 分割樽芯材
1B 分割樽芯材
1a 天井壁部
1b 周壁部
1c 底壁部
1d 脚部
1j 壁部分
2 菰
3 紐
4 自動演奏器(オルゴール)
5 共鳴ケース
6 手動操作具
7 貫通孔
Claims (6)
- 複数の貫通孔を備えた中空樽芯材の外周面を菰で巻装してある装飾用菰樽であって、
前記中空樽芯材の内部に、自動演奏器とこれを収納する共鳴ケースとが配設されている装飾用菰樽。 - 前記自動演奏器を始動操作する手動操作具が、中空樽芯材の貫通孔を通して菰の外周面に突設されている請求項1記載の装飾用菰樽。
- 前記中空樽芯材が、円形状の天井壁部と、多数の貫通孔を形成してある略円筒形状の周壁部、円形状の底壁部と、底壁部の下面に連設される筒状の脚部とから構成されている請求項1又は2記載の装飾用菰樽。
- 前記共鳴ケースが、中空樽芯材の天井壁部の内面と底壁部の内面とに接触する状態で装着されている請求項1、2又は3記載の装飾用菰樽。
- 前記中空樽芯材が、直径方向から接合可能な前後一対の分割樽芯材から構成されているとともに、後方側の分割樽芯材内に自動演奏器及び共鳴ケースが組付けられている請求項1、2、3又は4記載の装飾用菰樽。
- 前記自動演奏器が、中空樽芯材の周壁部の貫通孔間に位置する壁部分に緊縛されている請求項1、2、3、4又は5記載の装飾用菰樽。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002170206A JP2004013092A (ja) | 2002-06-11 | 2002-06-11 | 装飾用菰樽 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2002170206A JP2004013092A (ja) | 2002-06-11 | 2002-06-11 | 装飾用菰樽 |
Publications (1)
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---|---|
JP2004013092A true JP2004013092A (ja) | 2004-01-15 |
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004013092A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006118321A (ja) * | 2004-10-25 | 2006-05-11 | Chunichi Sangyo Kk | ベルトパーティション装置 |
-
2002
- 2002-06-11 JP JP2002170206A patent/JP2004013092A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006118321A (ja) * | 2004-10-25 | 2006-05-11 | Chunichi Sangyo Kk | ベルトパーティション装置 |
JP4563771B2 (ja) * | 2004-10-25 | 2010-10-13 | 中日産業株式会社 | ベルトパーティション装置 |
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