JP2004013015A - 電子写真装置における結露防止方法および装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電子写真装置では、一般的に定着装置や電子回路から発生する熱を排除するため排気や冷却用のファンが設けられているが、寒冷地などで室内を暖房、加湿し、外気が急激に高温、多湿になったにもかかわらず機内温度が低い状態でこのファンを回すと、冷え切った感光体表面に高湿の外気が当たって結露が生じ、像流れなどの画像不良が生じる。そのため、簡単、安価な構成の結露防止方法および結露防止装置を提供することが課題である。
【解決手段】外気の温湿度を測定するセンサと感光体表面温度を測定するセンサを設け、外気温度と感光体表面の温度差が外気湿度における結露限界点を超えているとき、排気、冷却ファンを停止して定着装置ヒータを駆動することで機内温度を高め、結露が生じないと判断された後に画像形成準備動作に入るようにした。
【選択図】 図4
【解決手段】外気の温湿度を測定するセンサと感光体表面温度を測定するセンサを設け、外気温度と感光体表面の温度差が外気湿度における結露限界点を超えているとき、排気、冷却ファンを停止して定着装置ヒータを駆動することで機内温度を高め、結露が生じないと判断された後に画像形成準備動作に入るようにした。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタ、複写機、ファクシミリ、それらの複合機などの電子写真装置に関し、特に、画像を形成する感光体への結露を防止する手段を設けた電子写真装置における結露防止方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、プリンタ、複写機、ファクシミリ、それらの複合機などの電子写真装置においては、一般的に装置内部の定着装置や電子回路から発生する熱を排除するための排気ファンや、電源等の高温になる可能性のあるユニットに外気を導入して冷却する吸気ファンなどが設けられ、本体の電源がONされるとこれらのファンが動作を開始するようになされている。
【0003】
しかしながら冬場など、夜間の冷気で電子写真装置本体が冷えきっているときに室内の暖房や加湿を開始し、かつ、本体が充分暖まる前に本体の電源をONした場合、これらのファンによって高湿になった室内の空気が機内に流れ込み、冷え切っている感光体表面に高湿の外気が当たって結露が生じる場合がある。そしてこのように感光体上表面に結露が発生すると、画像形成時に画像が流れたり、ボケたりする等の画質上の問題点が発生していた。特に最近の機器においては内部の機密性が高く、かつ、感光体の容積が大きいから、外気温に対する追従性が悪く、こういった現象が起きやすい。
【0004】
また電子写真装置においては、帯電器で感光体を帯電する際、放電によってオゾンが発生し、このオゾンと空気中の窒素等とが反応して窒素酸化物やアンモニウム塩等のイオン生成物が生成される。このイオン生成物は水溶性のため感光体に付着し、大気中の水分を取り込んで感光体表面の抵抗が低下する。これにより、感光体表面に形成された静電潜像のエッジ部で電位の横流れが起こり、その結果、像流れ現象が生じる。また、感光体における耐久性の向上とフリーメンテナンス化を図るため、アモルファスシリコン(以下a−Siと略称する)感光体が使われているが、a−SiはOPCその他の有機感光体に比較して吸湿性が高く、そのため前記画像流れはa−Si感光体に多く発生しやすい。
【0005】
そのため本出願人は、特開平11−3014号公報、特開2002−14589公報などにおいて、トナーに研磨剤を混入すると共に感光体の表面をこの研磨剤で研磨する摺擦研磨ローラを設けたクリーニング手段を用意し、感光体上に生成されたイオン生成物を削除するリフレッシュ動作を有する電子写真装置を提案したが、前記したような結露が生じると、感光体をリフレッシュしても結露が除けず、画像不良が改善されないことがあり、また、金属部分における錆の発生、帯電器部におけるリークの発生などの問題や、装置の寿命を縮めたりする問題も生じる。
【0006】
そのため例えば特開昭60−76759号公報には、機内に結露防止用ヒータを設け、機内外の温度と機外の湿度を検知して機外湿度が機内温度における飽和蒸気圧に対応する湿度に達したとき、この結露防止用ヒータを作動させるようにした装置が示されている。また感光体内面にヒータを設けて温め、イオン生成物が取り込んだ水分を蒸発させて高湿環境下における感光体の表面の抵抗低下を押さえるようにすることも行われている。しかしながら、このようなヒータを用いたシステムは、部品点数が増えると共に熱制御手段などが必要になってそれだけ構成が複雑になり、電源容量が大きくなってコストアップになる。また、感光体内面にヒータを設けた場合、感光体の表面が一定温度まで上昇するのに時間がかかり、プリントするまでの時間が長くなるという問題や、ヒータへの電源供給に摺動接点を使用するため、摺導接点の摩耗に関する耐久性などが問題になり、接点の接触不良によるノイズ発生(画像形域装置の誤作動の原因となる)や導通不良を回避するための接点の接触安定性を図る必要があって、設計上の困難さが生じてしまうという問題があった。
【0007】
そのため、例えば特開平11−38861号公報には、装置の内部および外部の温度を検知し、温度差に応じて排気手段の出力を制御し、さらには定着装置のヒータも制御するようにした装置が示されている。また、さらに特開2000−267550公報には、装置の内部と外部の温度差が所定の範囲以上の場合に排気ファンを逆転させ、装置内部で発生する熱を装置内部で循環させるようにした装置が示されている。
【0008】
しかしながら、この特開平11−38861号公報に示された装置のように温度だけによる制御では、装置外の湿度が装置内の温度に対する飽和蒸気圧に達していなくても排気手段や定着手段を駆動制御してしまうため、電力消費が多くなってしまうという問題、感光体に結露が生じるおそれがない場合にもこの制御が働く場合があり、ユーザはこの制御の間待たねばならず、時間の無駄も生じるという問題などがある。また特開2000−267550公報に示された装置においても、上述と同様に温度だけによる制御のために無駄な電力消費が発生してしまうという問題や、排気ファンを逆転させると結局外部の空気を装置内部に吸引することになるためにかえって結露を促進させる可能性があるという問題、さらには装置内部の温度が所定の温度に達すれば制御が打ち切られてしまうため、容積が大きい感光体では冷えたまま制御が打ち切られて結露が発生する可能性があるという問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
そのため本発明においては上記問題に鑑み、コスト増となるヒータなどの部品や熱制御手段を必要とせず、かつ、無駄な時間や電力を消費せずに結露を防止することができる簡単、安価な構成の結露防止方法および結露防止装置を提供することが課題である。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため請求項1に記載した発明は方法発明であって、
電子写真方式により形成したトナー像を感光体に担持し、該トナー像を記録媒体に転写した後定着装置で熱定着する画像形成工程を有し、電子写真装置内部で生じた熱を外部に排気する排気手段、または外気を吸入して冷却する冷却手段で排気または冷却するようにした電子写真装置における結露防止方法において、
外気の温湿度を温湿度センサで測定すると共に電子写真装置内部、あるいは感光体表面の温度を温度センサで測定し、前記温湿度センサおよび温度センサの測定結果から感光体の表面に結露が発生すると判断したとき、前記排気手段または冷却手段を停止して定着装置ヒータを駆動すると共に前記電子写真装置に配設した装置内部の空気を循環させるファンを動作させる結露防止モードを実施し、結露が発生しないと判断された後に前記画像形成工程を実施することを特徴とする。
【0011】
また、この方法発明を実施する装置の発明である請求項9に記載した発明は、電子写真方式により形成したトナー像を担持する感光体と、記録媒体に転写された前記トナー像を熱定着する定着装置と、電子写真装置内部で生じた熱を外部に排気する排気手段、および/または外気を吸入して冷却する冷却手段とを備えた電子写真装置における結露防止装置において、
外気の温湿度を測定する温湿度センサと、電子写真装置内部、あるいは感光体表面の温度を測定する温度センサと、電子写真装置に配設した装置内部の空気を循環させるファンと、前記温湿度センサおよび温度センサの測定結果から感光体の表面に結露が発生すると判断したとき、前記排気手段および/または冷却手段を停止して前記定着装置ヒータを駆動すると共に前記装置内部の空気を循環させるファンを動作させる結露防止モードを実施させ、結露が発生しないと判断された後、前記排気手段および/または冷却手段を動作させると共に、前記ファンを停止させる結露防止制御部を有することを特徴とする。
【0012】
このように外気の温湿度を測定する温湿度センサと感光体表面温度を測定する温度センサを設け、前記温湿度センサおよび温度センサの測定結果から感光体の表面に結露が発生するか否かを判断することにより、従来装置のように温度だけによる制御によって装置外の湿度が装置内の温度に対する飽和蒸気圧に達していなくても排気手段や定着手段を駆動制御してしまうということがなく、無駄に電力を消費することがない。また装置内部の空気を循環させるファンは外気を吸い込むことがないから、外部の空気を装置内部に吸引して結露を促進させるということもなく、またこの制御は、結露が発生しないと判断されるまで続けられるから、例え容積が大きい感光体でも冷えた状態で制御がうち切られるということがない。従って、従来装置のようにヒータなどの部品を用いることなく、簡単、安価な構成で無駄な時間や電力を消費せずに結露を防止することができる。
【0013】
そして温湿度センサおよび/または温度センサによる測定は、請求項2または3に記載したように、
電子写真装置の起動開始時や節電モードから画像形成可能状態への復帰開始時に、前記排気手段または冷却手段を停止した状態で前記温湿度センサおよび/または温度センサによる測定をおこなうことを特徴とする。
及び、電子写真装置の起動開始時や節電モードから画像形成可能状態への復帰開始時に、前記排気手段または冷却手段、および定着装置ヒータを停止した状態で湿度センサおよび/または温度センサによる測定をおこなうことを特徴とする。
【0014】
このように湿度センサおよび/または温度センサによる測定を、電子写真装置の起動開始時や節電モードから画像形成可能状態への復帰開始時に、排気手段または冷却手段、さらに定着装置ヒータを停止した状態でおこなうことにより、これら排気手段または冷却手段を駆動することによって内部の冷えた空気が測定に影響を与えるのを防止することができ、測定を安定して行うことができるようになる。
【0015】
そしてこの測定は請求項4に記載したように、
前記湿度センサおよび/または温度センサによる測定を、排気手段または冷却手段の空気流路外でおこなうことを特徴とする。
【0016】
このようにすることにより、さらに空気流が測定に影響を与えるのを防止することができ、測定を安定して行うことができるようになる。
【0017】
そして前記外気の温湿度と感光体表面温度は、請求項5に記載したように、
前記外気の温湿度と電子写真装置内部、あるいは感光体表面温度の測定を一定時間毎に実施することを特徴とする
【0018】
このように一定時間毎に外気の温湿度と感光体表面温度を測定することにより、結露が発生しないと判断された時点で画像形成動作に移行することができ、無駄な時間や電力を使わずに速やかに結露防止を実施できる。
【0019】
また感光体がアモルファスシリコンで構成されているときは、請求項6に記載したように、
前記感光体がアモルファスシリコンで構成され、前記結露防止モードを実施したとき、結露が発生しないと判断された後で感光体表面を研磨する感光体リフレッシュ動作をおこなうことを特徴とする。
【0020】
このように感光体表面に結露が起こる心配が無くなっても、感光体表面に付着したイオン生成物が空気中の水分を吸って結露が発生する恐れが残っているため、結露が発生しなくなったと判断した後、感光体表面を研磨してイオン生成物などを除くことにより、像流れなどの画像不良を起こさずに画像形成動作をおこなうことができる。
【0021】
さらに請求項7に記載した方法発明とその方法発明を実施する装置発明である請求項12は、
前記結露防止モード実施時、トナー像を転写した記録媒体を前記定着装置へ搬送する搬送装置に吸着させるファンを動作させて電子写真装置内部の空気を循環させることを特徴とする。
及び、前記電子写真装置に配設した装置内部の空気を循環させるファンは、トナー像を転写した記録媒体を前記定着装置へ搬送する搬送装置に吸着させるファンであることを特徴とする。
【0022】
このように、トナー像を転写した記録媒体を定着装置へ搬送する搬送装置に吸着させるファンを用いて電子写真装置内部の空気を循環させることにより、空気循環のために特別なファンを設ける必要が無くなり、それだけ安価に電子写真装置を構成することができる。
【0023】
また請求項8に記載した発明は、
前記結露防止モード実施時、前記感光体および中間転写体を駆動し、感光体表面温度を均一化させることを特徴とする。
【0024】
このようにすることにより、結露防止モード実施時に速やかに感光体表面温度を均一化させることができ、結露防止モードの効果をより高めることができる。
【0025】
そして前記感光体表面温度を測定するセンサは、請求項10に記載したように、
前記感光体表面温度用センサは 感光体表面の有効画像形成部外に設置したことを特徴とする。
【0026】
このように感光体表面温度を測定するセンサを感光体表面の有効画像形成部外に設置することにより、画像形成に影響を与えずに結露防止のための温度測定をおこなうことができる。
【0027】
また請求項11に記載した発明は、
前記感光体表面温度用センサは、感光体中央近傍に感光体に非接触に設けたことを特徴とする。
【0028】
このようにすることにより、外気の温度が上昇しても装置外壁から一番離れた感光体中央部は最も温度が上昇し難く、さらに定着装置の熱で一番早く温まるから、結露が発生するか否かをより正確に判断することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を例示的に詳しく説明する。但し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りはこの発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
【0030】
図1は本発明の電子写真装置における結露防止方法を実施するカラー電子写真装置の一例の断面図、図2は感光体の温度を測定するサーミスタなどのセンサの取り付け状況を示した拡大断面図、図3は外気温度と感光体表面温度の差による結露限界点を示したグラフ、図4は本発明の電子写真装置における結露防止装置の概略ブロック図であり、以下の説明ではカラー電子写真装置を一例として説明するが、本発明はカラー電子写真装置だけでなく、モノクロの電子写真装置にも応用できることは自明である。
【0031】
図中1はアモルファスシリコン(a−Siと略称する)や有機感光体(OPC)などで構成した感光体であり、以下の説明ではこの感光体として前記したリフレッシュ動作が必要なa−Siを使った場合を例に説明する。2は光走査ユニット、3は感光体1の帯電器、4〜7は、例えばイエロー(Y)4、マゼンタ(M)5、シアン(C)6、ブラック(K)7の各色のトナー容器を含んだ現像装置、8は無端ベルトを用いた記録媒体の搬送装置、9は搬送装置8の無端ベルトに記録媒体を吸着させるためのファンで、10はこのファン9による風路である。11は感光体1のクリーニング手段で、感光体1を摺擦研磨する弾性体で構成した摺擦研磨ローラ12を有し、トナーに1〜3%重量部添加した粒径0.1μm〜2.0μm、電気的抵抗1×105〜1×1010Ωcm程度の酸化チタンなどの研磨剤を用いて感光体1の表面を研磨し、必要に応じて感光体1のリフレッシュをおこなう。13は感光体1上に形成されたトナー像を転写するための中間転写体、14は中間転写体13用のクリーニング手段、15は定着装置、16は機外の温度と湿度を検出するセンサ、17は感光体1の温度を測定するためのサーミスタなどの温度センサ、18は2次転写手段で、温度センサ17は、感光体1表面の有効画像形成部外に設置してあり、このように感光体1表面の温度を直接測定することにより、感光体1の容積が大きくて外気温に対する追従性が悪い場合でも正確な温度測定が可能となる。
【0032】
図4において16aは外気温度センサ、16bは外気湿度センサ、21はA/D変換器、22は電子写真装置全体の制御部、23は本発明の結露防止方法を実施するための結露防止制御部で、図3に示したような外気温度と感光体表面温度との温度差と外気湿度による結露限界点を記憶し、結露が生じると判断した場合は機内温度、または感光体表面温度が結露限界温度より上昇するまで外気の機内への導入を停止する結露防止モードを実施する制御をおこなう。24は感光体1のクリーニング制御部で、a−Siで構成された感光体1の表面に生成されたイオン生成物を取り除くため、電子写真装置の電源がONされて結露防止制御が終了した直後、もしくは長時間機械を使用しないときに電力をセーブするためCPU以外の電源をOFFする省エネルギーモード(省エネモード)から復帰して結露防止制御が終了した直後など、本体の主要ユニットの電源が一定期間OFFされて装置内の温度、湿度が環境と同じになっている時、および何らかの理由で像流れが発生してそれが判明したときなどに感光体1の表面リフレッシュする制御をおこなう。25は定着装置15のヒータ、26は電子写真装置内部で生じた熱を外部に排気したり外気を吸入して冷却するための手段で、排気ファン、または冷却ファンで構成される。27は電子写真装置のコントロールパネルである。
【0033】
最初に本発明に係る結露防止方法を簡単に説明すると、本発明においては、電子写真装置の起動開始時や節電モードから画像形成可能状態への復帰開始時に、排気、冷却ファン26を停止した状態、または電子写真装置の起動開始時や節電モードから画像形成可能状態への復帰開始時に、排気、冷却ファン26及び定着装置15のヒータを停止した状態で、図1、図4に示した温湿度センサ16a、16b、および図2に17で示したサーミスタなどで構成された感光体1の表面温度を測定する機内温度センサにより、排気ファンまたは冷却ファン26の空気流路外で測定をおこない、A/D変換器21、制御部22を通して結露防止制御部23に送られてきた外気の温湿度、感光体表面温度、および図3のグラフに示したような外気温度と感光体表面温度の差による結露限界点のデータを元に、感光体1の表面に結露が生じるかどうかを判断し、結露が生じる場合は結露を防止するための結露防止モードを実施するものである。すなわち通常は、温湿度センサ16a、16b、および図2に17で示したサーミスタなどで構成された感光体1の表面温度を測定する機内温度センサは同時に測定することが可能であるが、同時に測定できない場合、排気ファンまたは冷却ファン26の駆動によって内部の冷えた空気が装置周囲に流れて測定に影響する場合があり、装置が安定した状態で測定を行うためである。
【0034】
この温湿度センサ16及び温度センサ17の測定結果から感光体1の表面に結露が発生すると判断するとは、感光体1の表面温度から求めた水の飽和蒸気圧が外気の温湿度から求めた水の飽和蒸気圧より所定値以上小さいと判断する場合、あるいは、感光体1の表面温度と外気温湿度から、感光体1の表面に結露が発生すると判断する場合を意味する。すなわち図3において、横軸は外気温、縦軸は機内と外気の温度差で、各グラフは外気の各湿度(%)における結露限界点を示しており、例えば外気が20℃で感光体表面が10℃なら温度差は10℃であるから湿度50%の場合は結露しないが(実線で示す)、55%の場合は結露することになる(点線で示す)。そのため外気と機内の温度差を算出し、その温度差が外気の湿度における結露限界点を超えている場合は機内の温度を上昇させて外気と機内の温度差を小さくする結露防止モードを実施し、温度差が結露限界点より小さくなった時点で通常の画像形成動作を開始する。そしてこの機内温度を上昇させるため本発明においては、結露防止モードを実施する際、定着装置15のヒータ25と記録媒体の搬送装置8に記録媒体を吸着させるためのファン9を駆動し、このファン9の風によってヒータ25の熱を拡散し、機内に行き渡るようにすると共に感光体1、中間転写体13などが局部的に温められてしまわないようこれらを回転駆動し、感光体1の表面温度を均一にすることができるようにする。
【0035】
以上が本発明に係る結露防止方法の概略であるが、以下、本発明を図面に従って詳細に説明する。今図4のコントロールパネル27の電源スイッチがONされると制御部22は、電子写真装置の図示していないメインモータを回転させ、感光体1の駆動と現像装置4〜7に収容されている現像剤の濃度制御をおこない、また、A/D変換器21を通して送られてくる本体に取り付けられた温湿度センサ16(16a、16b)、感光体1に取り付けられたサーミスタなどの機内温度センサ17からの計測結果を結露防止制御部23に送る。そして結露防止制御部23は、送られてきた外気の温湿度、感光体1の表面温度の計測結果を基に、まず外気と感光体1の温度差を算出し、ついで外気の温湿度とこの計算した温度差から機内で結露が発生するかどうかを判断する。すなわち例えば前記したように、暖房と加湿によって外気温度が20℃で感光体表面が10℃なら温度差は10℃であるから、湿度50%の場合は結露しないが55%の場合は結露限界点を超えることになり、例えば湿度55%の場合は結露防止モードを実施する。
【0036】
いま結露限界点を超えているとすると結露防止制御部23は、結露防止モードを実施することを制御部22に伝え、制御部22は、排気、冷却ファン26を停止したまま定着装置ヒータ25を駆動し、さらに搬送装置ファン9を駆動すると共に感光体1、中間転写体13を駆動回転させ、コントロールパネル27に現在結露防止モードを実施中である旨表示する。そして定着装置ヒータ25は温度上昇を続け、一定温度に達するとサーモスタットなどが動作してそれ以上の温度上昇を停止する。また、定着装置ヒータ25で暖められた空気は、搬送装置ファン29によって風路10(図1参照)のように機内を循環し、内部を温めると共に回転している感光体1、中間転写体13を温める。従って感光体1と中間転写体13の温度は徐々に上昇していくが、制御部22は外気の温湿度と感光体1の表面温度を一定時間毎、例えば1分、2分毎に結露防止制御部23に送ってこの温度上昇の状況を把握する。
【0037】
そのため結露防止制御部23は、感光体1の表面温度の上昇、あるいは外気温度の低下などによって外気と感光体1の表面の温度差が小さくなるか、または外気の湿度が小さくなるなどの理由によって温度差が前記した結露限界点より小さくなったとき、もはや結露は生じないと判断して結露モードを停止するよう制御部22に通知する。そのため制御部22は、搬送装置ファン9を停止すると共にコントロールパネル27に表示していた結露防止モード実施中の表示を停止する。そして排気、冷却ファン26の駆動を開始し、通常の画像形成準備動作に入る。
【0038】
この画像形成準備動作は、以上説明してきた結露防止モードを実施しない場合と同じであり、まずクリーニング制御部24が、温度センサ16a、湿度センサ16bが検出してA/D変換器21、制御部22を通して送られてくる外気の温度と湿度から感光体1の表面のリフレッシュが必要かどうかと、必要な場合はその時間、必要なトナー量などを判断する。そしてクリーニング制御部24は、このリフレッシュのためのトナー量、研磨時間などを制御部22に伝え、制御部22は、図示していない現像バイアスの制御部によって感光体1のバイアスをOFFしたまま現像装置用バイアスを印加し、感光体1上にソリッド画像を形成する。そして、このソリッド画像形成動作で感光体1上に形成されたトナーをクリーニング手段11の摺擦研磨ローラ12に供給し、感光体1の表面を研磨するが、前記したように、トナーには粒径0.1μm〜2.0μm、電気的抵抗1×105〜1×1010Ωcm程度の酸化チタンなどの研磨剤が含まれているから、弾性体で構成した摺擦研磨ローラ12を感光体1に圧接することでイオン生成物が除去される。また同時に制御部22は、現像バイアスの制御部によって中間転写体13を接地電位とするか、またはトナーと同極性の電圧が印加されるようにし、ソリッド画像形成動作によって感光体1上に担持された研磨材を含むトナーが中間転写体13側に移動することを少なくして、より効率的に感光体のリフレッシュを行えるようにする。
【0039】
このようにしてリフレッシュモードによる感光体1のクリーニングが完了すると、前記したように中間転写体13側はトナーと同極性の電位、またはアース電位となっているためトナーが転写されにくくなっているが、実際には感光体1と中間転写体13の接触圧力でトナーが中間転写体13側に移動するので、中間転写体用のクリーニング手段14で中間転写体13のクリーニングを実施し、コントロールパネル27に画像形成のための準備が完了したことを表示する。
【0040】
以上が本発明に係る電子写真装置における結露防止方法であるが、通常の画像形成動作は次のようにしておこなう。今、印刷する画像データが送られてくると、図示していない退避装置で中間転写体13用のクリーニング手段14、2次転写手段18を退避させ、感光体用バイアス電源から例えば+300Vの電圧を供給し、中間転写体13を接地する。そして帯電器3で感光体1の表面を例えば+800V程度に帯電させ、光走査ユニット2から各色に対応した画像を露光すると、光が当たった部分(露光部)は+300Vに、光の当たらなかった部分(未露光部)は+800Vのままとなって潜像が形成される。
【0041】
そのため現像装置4〜7のうち、対応する色の現像装置に現像バイアスを印加して現像するとトナー像が形成され、感光体1と中間転写体13が接するニップ部でこのトナー像が感光体1からアース電位になっている中間転写体13側に移動し、1次転写がおこなわれる。そして同様にして他の色のトナー像を形成し、全ての色のトナー像を中間転写体13に1次転写した後、図示していない退避装置で中間転写体13用のクリーニング手段14、2次転写手段18を中間転写体13に接触させ、さらに図示していない給紙カセットから記録媒体を搬送して中間転写体13に接触させて2次転写手段18に転写用バイアスを印加する。すると中間転写体13上のトナー像は記録媒体に2次転写されるから、この記録媒体を搬送装置8で搬送して定着装置15に送り込み、加熱・加圧することでトナー像を記録媒体に定着して排紙する。
【0042】
なお、通常の画像形成工程に戻ると、定着装置のヒータや他の回路からの発熱によって電子写真装置内の温度が上昇するから結露が生じる心配が無くなると共に、相対湿度の低下によって感光体1への水分の付着は起きにくくなり、像流れも起きなくなるから、省エネルギーモードなどによって装置内の温度、湿度が環境と同じになったとき、または何らかの理由で像流れが発生した時以外はこういった結露防止制御や感光体1のクリーニングは不要となる。
【0043】
また以上の説明では、結露防止制御や感光体1のクリーニングを、電子写真装置の機器動作開始時、または省エネモードからの復帰時と説明してきたが、これはこのときだけに限らず、例えば何らかの原因で像流れが認められるようになったときにおこなうようにしても良い。この場合は、コントロールパネル27からこれら結露防止制御や感光体1のクリーニング動作を指示することで、任意の時に結露防止制御やクリーニングを実施することが可能となる。
【0044】
また以上の説明では、結露防止モードの実施時、トナー像を転写した記録媒体を前記定着装置15へ搬送する搬送装置8の無端ベルトに吸着させるファン9を回転させると説明したが、これは装置内部の空気を循環させるファンであればこのようなファン9だけに限らず、どのようなものでも良い。また温度センサ17は、以上の説明では感光体1表面の有効画像形成部外に設置するとしたが、このようにすると外気の温度が上昇して結露が生じないと判断された場合でも、装置外壁から一番離れた感光体1の中央部の温度が上昇し難くなって結露する場合があり、さらに定着装置の熱で一番早く温まって結露が生じなくなる温度に達したのにもかかわらず結露が発生すると判断される場合もある。そのため、感光体1の中央近傍に感光体1に非接触に温度センサ17を設け、結露が発生するか否かをより正確に判断するようにすることもできる。またこの温度センサ17を、感光体1表面温度の測定ではなく、電子写真装置内部の温度を測定するようにした場合は、その温度から感光体1表面温度を予測するようにしても良い。
【0045】
【発明の効果】
以上種々述べてきたように請求項1、および9に記載した本発明によれば、外気の温湿度を測定する温湿度センサと感光体表面温度を測定する温度センサを設け、前記温湿度センサおよび温度センサの測定結果から感光体の表面に結露が発生するか否かを判断することにより、従来装置のように温度だけによる制御によって装置外の湿度が装置内の温度に対する飽和蒸気圧に達していなくても排気手段や定着手段を駆動制御してしまうということがなく、無駄に電力を消費することがない。また装置内部の空気を循環させるファンは外気を吸い込むことがないから、外部の空気を装置内部に吸引して結露を促進させるということもなく、またこの制御は、結露が発生しないと判断されるまで続けられるから、例え容積が大きい感光体でも冷えた状態で制御がうち切られるということがない。従って、従来装置のようにヒータなどの部品を用いることなく、簡単、安価な構成で無駄な時間や電力を消費せずに結露を防止することができる。
【0046】
そして請求項2または3に記載した本発明によれば、湿度センサおよび/または温度センサによる測定を、電子写真装置の起動開始時や節電モードから画像形成可能状態への復帰開始時に、排気手段または冷却手段、さらに定着装置ヒータを停止した状態でおこなうことにより、これら排気手段または冷却手段を駆動することによって内部の冷えた空気が測定に影響を与えるのを防止することができ、測定を安定して行うことができるようになる。
【0047】
また請求項4に記載した本発明によれば、湿度センサおよび/または温度センサによる測定を、排気手段または冷却手段の空気流路外でおこなうことにより、さらに空気流が測定に影響を与えるのを防止することができ、測定を安定して行うことができるようになる。
【0048】
そして請求項5に記載した本発明によれば、一定時間毎に外気の温湿度と感光体表面温度を測定することにより、結露が発生しないと判断された時点で画像形成動作に移行することができ、無駄な時間や電力を使わずに速やかに結露防止を実施できる。
【0049】
また請求項6に記載した本発明によれば、このように感光体表面に結露が起こる心配が無くなっても、感光体表面に付着したイオン生成物が空気中の水分を吸って結露が発生する恐れが残っているため、結露が発生しなくなったと判断した後、感光体表面を研磨してイオン生成物などを除くことにより、像流れなどの画像不良を起こさずに画像形成動作をおこなうことができる。
【0050】
また請求項7及び12に記載した本発明によれば、トナー像を転写した記録媒体を定着装置へ搬送する搬送装置に吸着させるファンを用いて電子写真装置内部の空気を循環させることにより、空気循環のために特別なファンを設ける必要が無くなり、それだけ安価に電子写真装置を構成することができる。
【0051】
また請求項8に記載した本発明によれば、結露防止モード実施時に速やかに感光体表面温度を均一化させることができ、結露防止モードの効果をより高めることができる。
【0052】
また請求項10に記載した本発明によれば、感光体表面温度を測定するセンサを感光体表面の有効画像形成部外に設置することにより、画像形成に影響を与えずに結露防止のための温度測定をおこなうことができる。
また、外気の温度が上昇しても装置外壁から一番離れた感光体中央部は最も温度が上昇し難く、さらに定着装置の熱で一番早く暖まるから、結露が発生するか否かをより正確に判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真装置における結露防止方法を実施するカラー電子写真装置の一例の断面図である。
【図2】像担持体(感光体)の温度を測定するサーミスタなどのセンサの取り付け状況を示した拡大断面図である。
【図3】外気温度と像担持体(感光体)表面温度の差による結露限界点を示したグラフである。
【図4】本発明の電子写真装置における結露防止装置の概略ブロック図である。
【符号の説明】
9 搬送装置ファン
16a 外気温度センサ
16b 外気湿度センサ
17 機内温度センサ
21 A/D変換器
22 制御部
23 結露防止制御部
24 クリーニング制御部
25 定着装置ヒータ
26 排気、冷却ファン
27 コントロールパネル
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタ、複写機、ファクシミリ、それらの複合機などの電子写真装置に関し、特に、画像を形成する感光体への結露を防止する手段を設けた電子写真装置における結露防止方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、プリンタ、複写機、ファクシミリ、それらの複合機などの電子写真装置においては、一般的に装置内部の定着装置や電子回路から発生する熱を排除するための排気ファンや、電源等の高温になる可能性のあるユニットに外気を導入して冷却する吸気ファンなどが設けられ、本体の電源がONされるとこれらのファンが動作を開始するようになされている。
【0003】
しかしながら冬場など、夜間の冷気で電子写真装置本体が冷えきっているときに室内の暖房や加湿を開始し、かつ、本体が充分暖まる前に本体の電源をONした場合、これらのファンによって高湿になった室内の空気が機内に流れ込み、冷え切っている感光体表面に高湿の外気が当たって結露が生じる場合がある。そしてこのように感光体上表面に結露が発生すると、画像形成時に画像が流れたり、ボケたりする等の画質上の問題点が発生していた。特に最近の機器においては内部の機密性が高く、かつ、感光体の容積が大きいから、外気温に対する追従性が悪く、こういった現象が起きやすい。
【0004】
また電子写真装置においては、帯電器で感光体を帯電する際、放電によってオゾンが発生し、このオゾンと空気中の窒素等とが反応して窒素酸化物やアンモニウム塩等のイオン生成物が生成される。このイオン生成物は水溶性のため感光体に付着し、大気中の水分を取り込んで感光体表面の抵抗が低下する。これにより、感光体表面に形成された静電潜像のエッジ部で電位の横流れが起こり、その結果、像流れ現象が生じる。また、感光体における耐久性の向上とフリーメンテナンス化を図るため、アモルファスシリコン(以下a−Siと略称する)感光体が使われているが、a−SiはOPCその他の有機感光体に比較して吸湿性が高く、そのため前記画像流れはa−Si感光体に多く発生しやすい。
【0005】
そのため本出願人は、特開平11−3014号公報、特開2002−14589公報などにおいて、トナーに研磨剤を混入すると共に感光体の表面をこの研磨剤で研磨する摺擦研磨ローラを設けたクリーニング手段を用意し、感光体上に生成されたイオン生成物を削除するリフレッシュ動作を有する電子写真装置を提案したが、前記したような結露が生じると、感光体をリフレッシュしても結露が除けず、画像不良が改善されないことがあり、また、金属部分における錆の発生、帯電器部におけるリークの発生などの問題や、装置の寿命を縮めたりする問題も生じる。
【0006】
そのため例えば特開昭60−76759号公報には、機内に結露防止用ヒータを設け、機内外の温度と機外の湿度を検知して機外湿度が機内温度における飽和蒸気圧に対応する湿度に達したとき、この結露防止用ヒータを作動させるようにした装置が示されている。また感光体内面にヒータを設けて温め、イオン生成物が取り込んだ水分を蒸発させて高湿環境下における感光体の表面の抵抗低下を押さえるようにすることも行われている。しかしながら、このようなヒータを用いたシステムは、部品点数が増えると共に熱制御手段などが必要になってそれだけ構成が複雑になり、電源容量が大きくなってコストアップになる。また、感光体内面にヒータを設けた場合、感光体の表面が一定温度まで上昇するのに時間がかかり、プリントするまでの時間が長くなるという問題や、ヒータへの電源供給に摺動接点を使用するため、摺導接点の摩耗に関する耐久性などが問題になり、接点の接触不良によるノイズ発生(画像形域装置の誤作動の原因となる)や導通不良を回避するための接点の接触安定性を図る必要があって、設計上の困難さが生じてしまうという問題があった。
【0007】
そのため、例えば特開平11−38861号公報には、装置の内部および外部の温度を検知し、温度差に応じて排気手段の出力を制御し、さらには定着装置のヒータも制御するようにした装置が示されている。また、さらに特開2000−267550公報には、装置の内部と外部の温度差が所定の範囲以上の場合に排気ファンを逆転させ、装置内部で発生する熱を装置内部で循環させるようにした装置が示されている。
【0008】
しかしながら、この特開平11−38861号公報に示された装置のように温度だけによる制御では、装置外の湿度が装置内の温度に対する飽和蒸気圧に達していなくても排気手段や定着手段を駆動制御してしまうため、電力消費が多くなってしまうという問題、感光体に結露が生じるおそれがない場合にもこの制御が働く場合があり、ユーザはこの制御の間待たねばならず、時間の無駄も生じるという問題などがある。また特開2000−267550公報に示された装置においても、上述と同様に温度だけによる制御のために無駄な電力消費が発生してしまうという問題や、排気ファンを逆転させると結局外部の空気を装置内部に吸引することになるためにかえって結露を促進させる可能性があるという問題、さらには装置内部の温度が所定の温度に達すれば制御が打ち切られてしまうため、容積が大きい感光体では冷えたまま制御が打ち切られて結露が発生する可能性があるという問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
そのため本発明においては上記問題に鑑み、コスト増となるヒータなどの部品や熱制御手段を必要とせず、かつ、無駄な時間や電力を消費せずに結露を防止することができる簡単、安価な構成の結露防止方法および結露防止装置を提供することが課題である。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため請求項1に記載した発明は方法発明であって、
電子写真方式により形成したトナー像を感光体に担持し、該トナー像を記録媒体に転写した後定着装置で熱定着する画像形成工程を有し、電子写真装置内部で生じた熱を外部に排気する排気手段、または外気を吸入して冷却する冷却手段で排気または冷却するようにした電子写真装置における結露防止方法において、
外気の温湿度を温湿度センサで測定すると共に電子写真装置内部、あるいは感光体表面の温度を温度センサで測定し、前記温湿度センサおよび温度センサの測定結果から感光体の表面に結露が発生すると判断したとき、前記排気手段または冷却手段を停止して定着装置ヒータを駆動すると共に前記電子写真装置に配設した装置内部の空気を循環させるファンを動作させる結露防止モードを実施し、結露が発生しないと判断された後に前記画像形成工程を実施することを特徴とする。
【0011】
また、この方法発明を実施する装置の発明である請求項9に記載した発明は、電子写真方式により形成したトナー像を担持する感光体と、記録媒体に転写された前記トナー像を熱定着する定着装置と、電子写真装置内部で生じた熱を外部に排気する排気手段、および/または外気を吸入して冷却する冷却手段とを備えた電子写真装置における結露防止装置において、
外気の温湿度を測定する温湿度センサと、電子写真装置内部、あるいは感光体表面の温度を測定する温度センサと、電子写真装置に配設した装置内部の空気を循環させるファンと、前記温湿度センサおよび温度センサの測定結果から感光体の表面に結露が発生すると判断したとき、前記排気手段および/または冷却手段を停止して前記定着装置ヒータを駆動すると共に前記装置内部の空気を循環させるファンを動作させる結露防止モードを実施させ、結露が発生しないと判断された後、前記排気手段および/または冷却手段を動作させると共に、前記ファンを停止させる結露防止制御部を有することを特徴とする。
【0012】
このように外気の温湿度を測定する温湿度センサと感光体表面温度を測定する温度センサを設け、前記温湿度センサおよび温度センサの測定結果から感光体の表面に結露が発生するか否かを判断することにより、従来装置のように温度だけによる制御によって装置外の湿度が装置内の温度に対する飽和蒸気圧に達していなくても排気手段や定着手段を駆動制御してしまうということがなく、無駄に電力を消費することがない。また装置内部の空気を循環させるファンは外気を吸い込むことがないから、外部の空気を装置内部に吸引して結露を促進させるということもなく、またこの制御は、結露が発生しないと判断されるまで続けられるから、例え容積が大きい感光体でも冷えた状態で制御がうち切られるということがない。従って、従来装置のようにヒータなどの部品を用いることなく、簡単、安価な構成で無駄な時間や電力を消費せずに結露を防止することができる。
【0013】
そして温湿度センサおよび/または温度センサによる測定は、請求項2または3に記載したように、
電子写真装置の起動開始時や節電モードから画像形成可能状態への復帰開始時に、前記排気手段または冷却手段を停止した状態で前記温湿度センサおよび/または温度センサによる測定をおこなうことを特徴とする。
及び、電子写真装置の起動開始時や節電モードから画像形成可能状態への復帰開始時に、前記排気手段または冷却手段、および定着装置ヒータを停止した状態で湿度センサおよび/または温度センサによる測定をおこなうことを特徴とする。
【0014】
このように湿度センサおよび/または温度センサによる測定を、電子写真装置の起動開始時や節電モードから画像形成可能状態への復帰開始時に、排気手段または冷却手段、さらに定着装置ヒータを停止した状態でおこなうことにより、これら排気手段または冷却手段を駆動することによって内部の冷えた空気が測定に影響を与えるのを防止することができ、測定を安定して行うことができるようになる。
【0015】
そしてこの測定は請求項4に記載したように、
前記湿度センサおよび/または温度センサによる測定を、排気手段または冷却手段の空気流路外でおこなうことを特徴とする。
【0016】
このようにすることにより、さらに空気流が測定に影響を与えるのを防止することができ、測定を安定して行うことができるようになる。
【0017】
そして前記外気の温湿度と感光体表面温度は、請求項5に記載したように、
前記外気の温湿度と電子写真装置内部、あるいは感光体表面温度の測定を一定時間毎に実施することを特徴とする
【0018】
このように一定時間毎に外気の温湿度と感光体表面温度を測定することにより、結露が発生しないと判断された時点で画像形成動作に移行することができ、無駄な時間や電力を使わずに速やかに結露防止を実施できる。
【0019】
また感光体がアモルファスシリコンで構成されているときは、請求項6に記載したように、
前記感光体がアモルファスシリコンで構成され、前記結露防止モードを実施したとき、結露が発生しないと判断された後で感光体表面を研磨する感光体リフレッシュ動作をおこなうことを特徴とする。
【0020】
このように感光体表面に結露が起こる心配が無くなっても、感光体表面に付着したイオン生成物が空気中の水分を吸って結露が発生する恐れが残っているため、結露が発生しなくなったと判断した後、感光体表面を研磨してイオン生成物などを除くことにより、像流れなどの画像不良を起こさずに画像形成動作をおこなうことができる。
【0021】
さらに請求項7に記載した方法発明とその方法発明を実施する装置発明である請求項12は、
前記結露防止モード実施時、トナー像を転写した記録媒体を前記定着装置へ搬送する搬送装置に吸着させるファンを動作させて電子写真装置内部の空気を循環させることを特徴とする。
及び、前記電子写真装置に配設した装置内部の空気を循環させるファンは、トナー像を転写した記録媒体を前記定着装置へ搬送する搬送装置に吸着させるファンであることを特徴とする。
【0022】
このように、トナー像を転写した記録媒体を定着装置へ搬送する搬送装置に吸着させるファンを用いて電子写真装置内部の空気を循環させることにより、空気循環のために特別なファンを設ける必要が無くなり、それだけ安価に電子写真装置を構成することができる。
【0023】
また請求項8に記載した発明は、
前記結露防止モード実施時、前記感光体および中間転写体を駆動し、感光体表面温度を均一化させることを特徴とする。
【0024】
このようにすることにより、結露防止モード実施時に速やかに感光体表面温度を均一化させることができ、結露防止モードの効果をより高めることができる。
【0025】
そして前記感光体表面温度を測定するセンサは、請求項10に記載したように、
前記感光体表面温度用センサは 感光体表面の有効画像形成部外に設置したことを特徴とする。
【0026】
このように感光体表面温度を測定するセンサを感光体表面の有効画像形成部外に設置することにより、画像形成に影響を与えずに結露防止のための温度測定をおこなうことができる。
【0027】
また請求項11に記載した発明は、
前記感光体表面温度用センサは、感光体中央近傍に感光体に非接触に設けたことを特徴とする。
【0028】
このようにすることにより、外気の温度が上昇しても装置外壁から一番離れた感光体中央部は最も温度が上昇し難く、さらに定着装置の熱で一番早く温まるから、結露が発生するか否かをより正確に判断することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を例示的に詳しく説明する。但し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りはこの発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
【0030】
図1は本発明の電子写真装置における結露防止方法を実施するカラー電子写真装置の一例の断面図、図2は感光体の温度を測定するサーミスタなどのセンサの取り付け状況を示した拡大断面図、図3は外気温度と感光体表面温度の差による結露限界点を示したグラフ、図4は本発明の電子写真装置における結露防止装置の概略ブロック図であり、以下の説明ではカラー電子写真装置を一例として説明するが、本発明はカラー電子写真装置だけでなく、モノクロの電子写真装置にも応用できることは自明である。
【0031】
図中1はアモルファスシリコン(a−Siと略称する)や有機感光体(OPC)などで構成した感光体であり、以下の説明ではこの感光体として前記したリフレッシュ動作が必要なa−Siを使った場合を例に説明する。2は光走査ユニット、3は感光体1の帯電器、4〜7は、例えばイエロー(Y)4、マゼンタ(M)5、シアン(C)6、ブラック(K)7の各色のトナー容器を含んだ現像装置、8は無端ベルトを用いた記録媒体の搬送装置、9は搬送装置8の無端ベルトに記録媒体を吸着させるためのファンで、10はこのファン9による風路である。11は感光体1のクリーニング手段で、感光体1を摺擦研磨する弾性体で構成した摺擦研磨ローラ12を有し、トナーに1〜3%重量部添加した粒径0.1μm〜2.0μm、電気的抵抗1×105〜1×1010Ωcm程度の酸化チタンなどの研磨剤を用いて感光体1の表面を研磨し、必要に応じて感光体1のリフレッシュをおこなう。13は感光体1上に形成されたトナー像を転写するための中間転写体、14は中間転写体13用のクリーニング手段、15は定着装置、16は機外の温度と湿度を検出するセンサ、17は感光体1の温度を測定するためのサーミスタなどの温度センサ、18は2次転写手段で、温度センサ17は、感光体1表面の有効画像形成部外に設置してあり、このように感光体1表面の温度を直接測定することにより、感光体1の容積が大きくて外気温に対する追従性が悪い場合でも正確な温度測定が可能となる。
【0032】
図4において16aは外気温度センサ、16bは外気湿度センサ、21はA/D変換器、22は電子写真装置全体の制御部、23は本発明の結露防止方法を実施するための結露防止制御部で、図3に示したような外気温度と感光体表面温度との温度差と外気湿度による結露限界点を記憶し、結露が生じると判断した場合は機内温度、または感光体表面温度が結露限界温度より上昇するまで外気の機内への導入を停止する結露防止モードを実施する制御をおこなう。24は感光体1のクリーニング制御部で、a−Siで構成された感光体1の表面に生成されたイオン生成物を取り除くため、電子写真装置の電源がONされて結露防止制御が終了した直後、もしくは長時間機械を使用しないときに電力をセーブするためCPU以外の電源をOFFする省エネルギーモード(省エネモード)から復帰して結露防止制御が終了した直後など、本体の主要ユニットの電源が一定期間OFFされて装置内の温度、湿度が環境と同じになっている時、および何らかの理由で像流れが発生してそれが判明したときなどに感光体1の表面リフレッシュする制御をおこなう。25は定着装置15のヒータ、26は電子写真装置内部で生じた熱を外部に排気したり外気を吸入して冷却するための手段で、排気ファン、または冷却ファンで構成される。27は電子写真装置のコントロールパネルである。
【0033】
最初に本発明に係る結露防止方法を簡単に説明すると、本発明においては、電子写真装置の起動開始時や節電モードから画像形成可能状態への復帰開始時に、排気、冷却ファン26を停止した状態、または電子写真装置の起動開始時や節電モードから画像形成可能状態への復帰開始時に、排気、冷却ファン26及び定着装置15のヒータを停止した状態で、図1、図4に示した温湿度センサ16a、16b、および図2に17で示したサーミスタなどで構成された感光体1の表面温度を測定する機内温度センサにより、排気ファンまたは冷却ファン26の空気流路外で測定をおこない、A/D変換器21、制御部22を通して結露防止制御部23に送られてきた外気の温湿度、感光体表面温度、および図3のグラフに示したような外気温度と感光体表面温度の差による結露限界点のデータを元に、感光体1の表面に結露が生じるかどうかを判断し、結露が生じる場合は結露を防止するための結露防止モードを実施するものである。すなわち通常は、温湿度センサ16a、16b、および図2に17で示したサーミスタなどで構成された感光体1の表面温度を測定する機内温度センサは同時に測定することが可能であるが、同時に測定できない場合、排気ファンまたは冷却ファン26の駆動によって内部の冷えた空気が装置周囲に流れて測定に影響する場合があり、装置が安定した状態で測定を行うためである。
【0034】
この温湿度センサ16及び温度センサ17の測定結果から感光体1の表面に結露が発生すると判断するとは、感光体1の表面温度から求めた水の飽和蒸気圧が外気の温湿度から求めた水の飽和蒸気圧より所定値以上小さいと判断する場合、あるいは、感光体1の表面温度と外気温湿度から、感光体1の表面に結露が発生すると判断する場合を意味する。すなわち図3において、横軸は外気温、縦軸は機内と外気の温度差で、各グラフは外気の各湿度(%)における結露限界点を示しており、例えば外気が20℃で感光体表面が10℃なら温度差は10℃であるから湿度50%の場合は結露しないが(実線で示す)、55%の場合は結露することになる(点線で示す)。そのため外気と機内の温度差を算出し、その温度差が外気の湿度における結露限界点を超えている場合は機内の温度を上昇させて外気と機内の温度差を小さくする結露防止モードを実施し、温度差が結露限界点より小さくなった時点で通常の画像形成動作を開始する。そしてこの機内温度を上昇させるため本発明においては、結露防止モードを実施する際、定着装置15のヒータ25と記録媒体の搬送装置8に記録媒体を吸着させるためのファン9を駆動し、このファン9の風によってヒータ25の熱を拡散し、機内に行き渡るようにすると共に感光体1、中間転写体13などが局部的に温められてしまわないようこれらを回転駆動し、感光体1の表面温度を均一にすることができるようにする。
【0035】
以上が本発明に係る結露防止方法の概略であるが、以下、本発明を図面に従って詳細に説明する。今図4のコントロールパネル27の電源スイッチがONされると制御部22は、電子写真装置の図示していないメインモータを回転させ、感光体1の駆動と現像装置4〜7に収容されている現像剤の濃度制御をおこない、また、A/D変換器21を通して送られてくる本体に取り付けられた温湿度センサ16(16a、16b)、感光体1に取り付けられたサーミスタなどの機内温度センサ17からの計測結果を結露防止制御部23に送る。そして結露防止制御部23は、送られてきた外気の温湿度、感光体1の表面温度の計測結果を基に、まず外気と感光体1の温度差を算出し、ついで外気の温湿度とこの計算した温度差から機内で結露が発生するかどうかを判断する。すなわち例えば前記したように、暖房と加湿によって外気温度が20℃で感光体表面が10℃なら温度差は10℃であるから、湿度50%の場合は結露しないが55%の場合は結露限界点を超えることになり、例えば湿度55%の場合は結露防止モードを実施する。
【0036】
いま結露限界点を超えているとすると結露防止制御部23は、結露防止モードを実施することを制御部22に伝え、制御部22は、排気、冷却ファン26を停止したまま定着装置ヒータ25を駆動し、さらに搬送装置ファン9を駆動すると共に感光体1、中間転写体13を駆動回転させ、コントロールパネル27に現在結露防止モードを実施中である旨表示する。そして定着装置ヒータ25は温度上昇を続け、一定温度に達するとサーモスタットなどが動作してそれ以上の温度上昇を停止する。また、定着装置ヒータ25で暖められた空気は、搬送装置ファン29によって風路10(図1参照)のように機内を循環し、内部を温めると共に回転している感光体1、中間転写体13を温める。従って感光体1と中間転写体13の温度は徐々に上昇していくが、制御部22は外気の温湿度と感光体1の表面温度を一定時間毎、例えば1分、2分毎に結露防止制御部23に送ってこの温度上昇の状況を把握する。
【0037】
そのため結露防止制御部23は、感光体1の表面温度の上昇、あるいは外気温度の低下などによって外気と感光体1の表面の温度差が小さくなるか、または外気の湿度が小さくなるなどの理由によって温度差が前記した結露限界点より小さくなったとき、もはや結露は生じないと判断して結露モードを停止するよう制御部22に通知する。そのため制御部22は、搬送装置ファン9を停止すると共にコントロールパネル27に表示していた結露防止モード実施中の表示を停止する。そして排気、冷却ファン26の駆動を開始し、通常の画像形成準備動作に入る。
【0038】
この画像形成準備動作は、以上説明してきた結露防止モードを実施しない場合と同じであり、まずクリーニング制御部24が、温度センサ16a、湿度センサ16bが検出してA/D変換器21、制御部22を通して送られてくる外気の温度と湿度から感光体1の表面のリフレッシュが必要かどうかと、必要な場合はその時間、必要なトナー量などを判断する。そしてクリーニング制御部24は、このリフレッシュのためのトナー量、研磨時間などを制御部22に伝え、制御部22は、図示していない現像バイアスの制御部によって感光体1のバイアスをOFFしたまま現像装置用バイアスを印加し、感光体1上にソリッド画像を形成する。そして、このソリッド画像形成動作で感光体1上に形成されたトナーをクリーニング手段11の摺擦研磨ローラ12に供給し、感光体1の表面を研磨するが、前記したように、トナーには粒径0.1μm〜2.0μm、電気的抵抗1×105〜1×1010Ωcm程度の酸化チタンなどの研磨剤が含まれているから、弾性体で構成した摺擦研磨ローラ12を感光体1に圧接することでイオン生成物が除去される。また同時に制御部22は、現像バイアスの制御部によって中間転写体13を接地電位とするか、またはトナーと同極性の電圧が印加されるようにし、ソリッド画像形成動作によって感光体1上に担持された研磨材を含むトナーが中間転写体13側に移動することを少なくして、より効率的に感光体のリフレッシュを行えるようにする。
【0039】
このようにしてリフレッシュモードによる感光体1のクリーニングが完了すると、前記したように中間転写体13側はトナーと同極性の電位、またはアース電位となっているためトナーが転写されにくくなっているが、実際には感光体1と中間転写体13の接触圧力でトナーが中間転写体13側に移動するので、中間転写体用のクリーニング手段14で中間転写体13のクリーニングを実施し、コントロールパネル27に画像形成のための準備が完了したことを表示する。
【0040】
以上が本発明に係る電子写真装置における結露防止方法であるが、通常の画像形成動作は次のようにしておこなう。今、印刷する画像データが送られてくると、図示していない退避装置で中間転写体13用のクリーニング手段14、2次転写手段18を退避させ、感光体用バイアス電源から例えば+300Vの電圧を供給し、中間転写体13を接地する。そして帯電器3で感光体1の表面を例えば+800V程度に帯電させ、光走査ユニット2から各色に対応した画像を露光すると、光が当たった部分(露光部)は+300Vに、光の当たらなかった部分(未露光部)は+800Vのままとなって潜像が形成される。
【0041】
そのため現像装置4〜7のうち、対応する色の現像装置に現像バイアスを印加して現像するとトナー像が形成され、感光体1と中間転写体13が接するニップ部でこのトナー像が感光体1からアース電位になっている中間転写体13側に移動し、1次転写がおこなわれる。そして同様にして他の色のトナー像を形成し、全ての色のトナー像を中間転写体13に1次転写した後、図示していない退避装置で中間転写体13用のクリーニング手段14、2次転写手段18を中間転写体13に接触させ、さらに図示していない給紙カセットから記録媒体を搬送して中間転写体13に接触させて2次転写手段18に転写用バイアスを印加する。すると中間転写体13上のトナー像は記録媒体に2次転写されるから、この記録媒体を搬送装置8で搬送して定着装置15に送り込み、加熱・加圧することでトナー像を記録媒体に定着して排紙する。
【0042】
なお、通常の画像形成工程に戻ると、定着装置のヒータや他の回路からの発熱によって電子写真装置内の温度が上昇するから結露が生じる心配が無くなると共に、相対湿度の低下によって感光体1への水分の付着は起きにくくなり、像流れも起きなくなるから、省エネルギーモードなどによって装置内の温度、湿度が環境と同じになったとき、または何らかの理由で像流れが発生した時以外はこういった結露防止制御や感光体1のクリーニングは不要となる。
【0043】
また以上の説明では、結露防止制御や感光体1のクリーニングを、電子写真装置の機器動作開始時、または省エネモードからの復帰時と説明してきたが、これはこのときだけに限らず、例えば何らかの原因で像流れが認められるようになったときにおこなうようにしても良い。この場合は、コントロールパネル27からこれら結露防止制御や感光体1のクリーニング動作を指示することで、任意の時に結露防止制御やクリーニングを実施することが可能となる。
【0044】
また以上の説明では、結露防止モードの実施時、トナー像を転写した記録媒体を前記定着装置15へ搬送する搬送装置8の無端ベルトに吸着させるファン9を回転させると説明したが、これは装置内部の空気を循環させるファンであればこのようなファン9だけに限らず、どのようなものでも良い。また温度センサ17は、以上の説明では感光体1表面の有効画像形成部外に設置するとしたが、このようにすると外気の温度が上昇して結露が生じないと判断された場合でも、装置外壁から一番離れた感光体1の中央部の温度が上昇し難くなって結露する場合があり、さらに定着装置の熱で一番早く温まって結露が生じなくなる温度に達したのにもかかわらず結露が発生すると判断される場合もある。そのため、感光体1の中央近傍に感光体1に非接触に温度センサ17を設け、結露が発生するか否かをより正確に判断するようにすることもできる。またこの温度センサ17を、感光体1表面温度の測定ではなく、電子写真装置内部の温度を測定するようにした場合は、その温度から感光体1表面温度を予測するようにしても良い。
【0045】
【発明の効果】
以上種々述べてきたように請求項1、および9に記載した本発明によれば、外気の温湿度を測定する温湿度センサと感光体表面温度を測定する温度センサを設け、前記温湿度センサおよび温度センサの測定結果から感光体の表面に結露が発生するか否かを判断することにより、従来装置のように温度だけによる制御によって装置外の湿度が装置内の温度に対する飽和蒸気圧に達していなくても排気手段や定着手段を駆動制御してしまうということがなく、無駄に電力を消費することがない。また装置内部の空気を循環させるファンは外気を吸い込むことがないから、外部の空気を装置内部に吸引して結露を促進させるということもなく、またこの制御は、結露が発生しないと判断されるまで続けられるから、例え容積が大きい感光体でも冷えた状態で制御がうち切られるということがない。従って、従来装置のようにヒータなどの部品を用いることなく、簡単、安価な構成で無駄な時間や電力を消費せずに結露を防止することができる。
【0046】
そして請求項2または3に記載した本発明によれば、湿度センサおよび/または温度センサによる測定を、電子写真装置の起動開始時や節電モードから画像形成可能状態への復帰開始時に、排気手段または冷却手段、さらに定着装置ヒータを停止した状態でおこなうことにより、これら排気手段または冷却手段を駆動することによって内部の冷えた空気が測定に影響を与えるのを防止することができ、測定を安定して行うことができるようになる。
【0047】
また請求項4に記載した本発明によれば、湿度センサおよび/または温度センサによる測定を、排気手段または冷却手段の空気流路外でおこなうことにより、さらに空気流が測定に影響を与えるのを防止することができ、測定を安定して行うことができるようになる。
【0048】
そして請求項5に記載した本発明によれば、一定時間毎に外気の温湿度と感光体表面温度を測定することにより、結露が発生しないと判断された時点で画像形成動作に移行することができ、無駄な時間や電力を使わずに速やかに結露防止を実施できる。
【0049】
また請求項6に記載した本発明によれば、このように感光体表面に結露が起こる心配が無くなっても、感光体表面に付着したイオン生成物が空気中の水分を吸って結露が発生する恐れが残っているため、結露が発生しなくなったと判断した後、感光体表面を研磨してイオン生成物などを除くことにより、像流れなどの画像不良を起こさずに画像形成動作をおこなうことができる。
【0050】
また請求項7及び12に記載した本発明によれば、トナー像を転写した記録媒体を定着装置へ搬送する搬送装置に吸着させるファンを用いて電子写真装置内部の空気を循環させることにより、空気循環のために特別なファンを設ける必要が無くなり、それだけ安価に電子写真装置を構成することができる。
【0051】
また請求項8に記載した本発明によれば、結露防止モード実施時に速やかに感光体表面温度を均一化させることができ、結露防止モードの効果をより高めることができる。
【0052】
また請求項10に記載した本発明によれば、感光体表面温度を測定するセンサを感光体表面の有効画像形成部外に設置することにより、画像形成に影響を与えずに結露防止のための温度測定をおこなうことができる。
また、外気の温度が上昇しても装置外壁から一番離れた感光体中央部は最も温度が上昇し難く、さらに定着装置の熱で一番早く暖まるから、結露が発生するか否かをより正確に判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真装置における結露防止方法を実施するカラー電子写真装置の一例の断面図である。
【図2】像担持体(感光体)の温度を測定するサーミスタなどのセンサの取り付け状況を示した拡大断面図である。
【図3】外気温度と像担持体(感光体)表面温度の差による結露限界点を示したグラフである。
【図4】本発明の電子写真装置における結露防止装置の概略ブロック図である。
【符号の説明】
9 搬送装置ファン
16a 外気温度センサ
16b 外気湿度センサ
17 機内温度センサ
21 A/D変換器
22 制御部
23 結露防止制御部
24 クリーニング制御部
25 定着装置ヒータ
26 排気、冷却ファン
27 コントロールパネル
Claims (12)
- 電子写真方式により形成したトナー像を感光体に担持し、該トナー像を記録媒体に転写した後定着装置で熱定着する画像形成工程を有し、電子写真装置内部で生じた熱を外部に排気する排気手段、または外気を吸入して冷却する冷却手段で排気または冷却するようにした電子写真装置における結露防止方法において、
外気の温湿度を温湿度センサで測定すると共に電子写真装置内部、あるいは感光体表面の温度を温度センサで測定し、前記温湿度センサおよび温度センサの測定結果から感光体の表面に結露が発生すると判断したとき、前記排気手段または冷却手段を停止して定着装置ヒータを駆動すると共に前記電子写真装置に配設した装置内部の空気を循環させるファンを動作させる結露防止モードを実施し、結露が発生しないと判断された後に前記画像形成工程を実施することを特徴とする電子写真装置における結露防止方法。 - 電子写真装置の起動開始時や節電モードから画像形成可能状態への復帰開始時に、前記排気手段または冷却手段を停止した状態で前記温湿度センサおよび/または温度センサによる測定をおこなうことを特徴とする請求項1に記載した電子写真装置における結露防止方法。
- 電子写真装置の起動開始時や節電モードから画像形成可能状態への復帰開始時に、前記排気手段または冷却手段、および定着装置ヒータを停止した状態で湿度センサおよび/または温度センサによる測定をおこなうことを特徴とする請求項1に記載した電子写真装置における結露防止方法。
- 前記湿度センサおよび/または温度センサによる測定を、排気手段または冷却手段の空気流路外でおこなうことを特徴とする請求項1に記載した電子写真装置における結露防止方法。
- 前記外気の温湿度と電子写真装置内部、あるいは感光体表面温度の測定を一定時間毎に実施することを特徴とする請求項1に記載した電子写真装置における結露防止方法。
- 前記感光体がアモルファスシリコンで構成され、前記結露防止モードを実施したとき、結露が発生しないと判断された後で感光体表面を研磨する感光体リフレッシュ動作をおこなうことを特徴とする請求項1に記載した電子写真装置における結露防止方法。
- 前記結露防止モード実施時、トナー像を転写した記録媒体を前記定着装置へ搬送する搬送装置に吸着させるファンを動作させて電子写真装置内部の空気を循環させることを特徴とする請求項1に記載した電子写真装置における結露防止方法。
- 前記結露防止モード実施時、前記感光体および中間転写体を駆動し、感光体表面温度を均一化させることを特徴とする請求項1に記載した電子写真装置における結露防止方法。
- 電子写真方式により形成したトナー像を担持する感光体と、記録媒体に転写された前記トナー像を熱定着する定着装置と、電子写真装置内部で生じた熱を外部に排気する排気手段、および/または外気を吸入して冷却する冷却手段とを備えた電子写真装置における結露防止装置において、
外気の温湿度を測定する温湿度センサと、電子写真装置内部、あるいは感光体表面の温度を測定する温度センサと、電子写真装置に配設した装置内部の空気を循環させるファンと、前記温湿度センサおよび温度センサの測定結果から感光体の表面に結露が発生すると判断したとき、前記排気手段および/または冷却手段を停止して前記定着装置ヒータを駆動すると共に前記装置内部の空気を循環させるファンを動作させる結露防止モードを実施させ、結露が発生しないと判断された後、前記排気手段および/または冷却手段を動作させると共に、前記ファンを停止させる結露防止制御部を有することを特徴とする電子写真装置における結露防止装置。 - 前記感光体表面温度用センサは、感光体表面の有効画像形成部外に設置したことを特徴とする請求項9に記載した電子写真装置における結露防止装置。
- 前記感光体表面温度用センサは、感光体中央近傍に感光体に非接触に設けたことを特徴とする請求項9に記載した電子写真装置における結露防止装置。
- 前記電子写真装置に配設した装置内部の空気を循環させるファンは、トナー像を転写した記録媒体を前記定着装置へ搬送する搬送装置に吸着させるファンであることを特徴とする請求項9に記載した電子写真装置における結露防止方法。
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